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JP4355806B2 - 磁性中空微粒子及びその製造方法 - Google Patents

磁性中空微粒子及びその製造方法 Download PDF

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JP4355806B2 JP2004077161A JP2004077161A JP4355806B2 JP 4355806 B2 JP4355806 B2 JP 4355806B2 JP 2004077161 A JP2004077161 A JP 2004077161A JP 2004077161 A JP2004077161 A JP 2004077161A JP 4355806 B2 JP4355806 B2 JP 4355806B2
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Description

本発明は、排水中の重金属の分離・回収、タンパク質や核酸のような生理活性物質の分離・回収、目的部位に薬剤を輸送するための徐放性薬剤担体などとして使用される磁性中空微粒子及びその製造方法に関する。
従来知られている磁性微粒子は、磁性体を含有する中実の微粒子である。中実の微粒子は、表面や細孔への吸着により標的物質を捕捉して磁性を利用して回収する方法で使用されている。しかし、中実であるため、薬剤担体などとして使用することはできない。
また我々は、特許文献1において、中空微粒子を製造した後、この中空微粒子に液体の磁性体原料を含浸させ、さらに加熱により磁性体原料を磁性体に変化させて、磁性体を内包するミクロンサイズの磁性中空微粒子を製造する方法を開示している。この方法は、それまでの磁性体微粒子に比べて磁性体の保持量が多いものであったが、使用目的によってはさらに大量の磁性体を保持する微粒子が求められる場合がある。また、特許文献1の磁性中空微粒子は、磁性体が一部微粒子表面に露出している場合があるため、生体内に適用する場合には注意を要する。
特開2003−15171号
本発明は、磁性体を大量に保持する磁性中空微粒子、及びこのような磁性中空微粒子の簡単な製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために研究を重ね、以下の知見を得た。
(1)分散安定剤の水溶液中に、(a)架橋性モノマー、又は架橋性モノマー及び単官能性モノマー、(b)鉄、ニッケル及びコバルトのカルボニル錯体、アルコキシド及び磁性流体からなる群より選ばれる少なくとも1種の磁性体原料、(c)上記モノマーを重合又は共重合して得られる重合体又は共重合体に対して相溶性が低く、水難溶性である溶媒、及び(d)開始剤を含む混合物を分散させ、懸濁重合を行うことにより中空部分に磁性体原料を内包する中空微粒子を形成し、磁性体原料が鉄、ニッケル及びコバルトのカルボニル錯体及びアルコキシドからなる群より選ばれる少なくとも1種である場合は、さらに、この中空微粒子を磁性化処理することにより、磁性体原料から磁性体を生成させれば、大量に磁性体を内包する中空微粒子が得られる。
(2)上記方法において、分散安定剤の水溶液中に、(a)〜(d)に加えて(e)目的物質を含む混合物を分散させる場合は、磁性体及びこの物質を内包する微粒子が得られる。目的物質は、(c)溶媒で(e)目的物質を溶解させて得られる溶液と水との間の界面張力(γ)(mN/m)と、モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)との間にγ≧γの関係があるような物質が対象となる。
(3)上記方法において、分散安定剤の水溶液中に、(a)〜(d)に加えて(f)モノマーを重合又は共重合させることにより得られるポリマーに対して相溶性が低く、かつ、補助ポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)と、モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)との間にγ≧γの関係がある補助ポリマーを含む混合物を分散させる場合は、同様に、大量に磁性体を内包する中空微粒子が得られる。
補助ポリマーを使用する場合は、溶媒として水難溶性溶媒であればどのような溶媒でも使用できる。また、分散安定剤溶液中に分散させる混合液中にさらに任意の目的物質を添加することにより、磁性体及びこの物質を内包する微粒子が得られる。
(4)上記(1)〜(3)の方法により得られる微粒子は、磁性体が微粒子のシェルの内面領域に存在するため、微粒子表面には磁性体が露出しない又は殆ど露出しない。
(5)本発明方法は、上記モノマーを重合又は共重合して得られる重合体又は共重合体に対して相溶性が低く、かつ水難溶性である溶媒を用いること、及び常温で液体又はこの溶媒に溶解する特定の磁性体原料を使用することが特徴であり、これにより、シェル内部に大量の磁性体を完全又はほぼ完全に内包させることができる。
本発明は、上記知見に基づき完成されたものであり、以下の磁性中空微粒子及びその製造方法を提供する。
項1. シェル及び中空部分を備え、シェルが架橋性モノマーの重合体若しくは共重合体、又は架橋性モノマーと単官能性モノマーとの共重合体で構成されており、中空部分に磁性体が内包されている磁性中空微粒子。
項2. 磁性体が、鉄、コバルト及びニッケルの単体及び化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種である項1に記載の磁性中空微粒子。
項3. 磁性体が、鉄の単体及び化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種である項2に記載の磁性中空微粒子。
項4. 磁性体が0.1〜50重量%含まれている項1〜3のいずれかに記載の磁性中空微粒子。
項5. 磁性体がシェル内面領域に含まれている請求項1〜4のいずれかに記載の磁性中空微粒子。
項6. シェルが架橋性モノマーの重合体又は共重合体で構成されている項1〜5のいずれかに記載の磁性中空微粒子。
項7. 平均粒子径が、0.05〜50μmである項1〜6のいずれかに記載の磁性中空微粒子。
項8. 中空部分に、さらに目的成分が内包されている項1〜7のいずれかに記載の磁性中空微粒子。
項9. 分散安定剤の水溶液中に、(a)架橋性モノマー、又は架橋性モノマー及び単官能性モノマー、(b)鉄、ニッケル及びコバルトのカルボニル錯体、アルコキシド及び磁性流体からなる群より選ばれる少なくとも1種の磁性体原料、(c)上記モノマーを重合又は共重合して得られる重合体又は共重合体に対して相溶性が低く、かつ水難溶性である溶媒、及び(d)開始剤を含む混合物を分散させ、懸濁重合を行うことにより中空部分に磁性体原料を内包する中空微粒子を形成する工程を含み、
磁性体原料として、鉄、ニッケル及びコバルトのカルボニル錯体及びアルコキシドからなる群より選ばれる少なくとも1種を用いる場合は、さらに、得られる中空微粒子を磁性化処理することにより、磁性体を生成させる工程を含む磁性中空微粒子の製造方法。
項10. 磁性体原料が、鉄のカルボニル錯体、アルコキシド及び油性磁性流体からなる群より選ばれる少なくとも1種である項10に記載の方法。
項11. 磁性体原料の使用量を、得られる磁性中空微粒子中に磁性体が0.1〜50重量%含まれるような量とする項9又は10に記載の方法。
項12. モノマーとして架橋性モノマーを使用する項9〜11のいずれかに記載の方法。
項13. 溶媒として、溶媒と水との間の界面張力(γ)(mN/m)と、モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)との間にγ≧γの関係がある溶媒を使用する項9〜12のいずれかに記載の方法。
項14. 溶媒が、常温で液体の炭素数12〜16の溶媒である項9〜13のいずれかに記載の方法。
項15. 分散安定剤の水溶液中に、上記(a)〜(d)に加えて(e)目的物質であって、それを溶解させて得られる溶液と水との間の界面張力(γ)(mN/m)と、モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)との間にγ≧γの関係があるような物質を分散させる項9〜14のいずれかに記載の方法。
項16. 分散安定剤の水溶液中に、(a)架橋性モノマー、又は架橋性モノマー及び単官能性モノマー、(b)鉄、ニッケル及びコバルトのカルボニル錯体、アルコキシド及び磁性流体からなる群より選ばれる少なくとも1種の磁性体原料、(c)水難溶性溶媒、(d)開始剤、及び(f)モノマーを重合又は共重合させることにより得られるポリマーに対して相溶性が低く、かつ、補助ポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)と、モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)との間にγ≧γの関係がある補助ポリマーを含む混合物を分散させ、懸濁重合を行うことにより中空部分に磁性体原料を内包する中空微粒子を形成する工程を含み、
磁性体原料として、鉄、ニッケル及びコバルトのカルボニル錯体及びアルコキシドからなる群より選ばれる少なくとも1種を用いる場合は、さらに、得られる中空微粒子を磁性化処理することにより、磁性体を生成させる工程を含む磁性中空微粒子の製造方法。
項17. 磁性体原料が、鉄のカルボニル錯体、アルコキシド及び油性磁性流体からなる群より選ばれる少なくとも1種である項16に記載の方法。
項18. 磁性体原料の使用量を、得られる磁性中空微粒子中に磁性体が0.1〜50重量%含まれるような量とする項16又は17に記載の方法。
項19. モノマーとして架橋性モノマーを使用する項16〜18のいずれかに記載の方法。
項20. 分散安定剤の水溶液中に、上記(a)〜(d)及び(f)に加えて(e)目的成分を含む混合物を分散させる項16〜19のいずれかに記載の方法。
本発明方法によれば、懸濁重合及び必要に応じて行われる磁性化処理という簡単な方法で、大量の磁性体を保持する微粒子を製造することができる。さらに、大量の磁性体とともに薬剤などの目的成分を内包する微粒子を得ることもできる。
本発明の磁性中空微粒子は、従来の磁性微粒子に比べて格段に大量の磁性体を担持し、強い磁性を示すため、広い用途に適用できる。
また本発明の磁性中空微粒子は、例えば重金属などの目的物質を付着させた後、磁石の利用又は遠心分離により重金属などを微粒子ごと簡単に回収することができる。
同様に、本発明の磁性中空微粒子は、表面電位の調整、チオール基のような官能基の導入、モノクローナル抗体又はポリクローナル抗体の導入等によりタンパク質を吸着させることができ、また特異的又は非特異的なオリゴヌクレオチドによる表面修飾により核酸をハイブリダイズすることができる。さらに磁性を利用してタンパク質や核酸を微粒子ごと容易に分離・回収できる。
また本発明の磁性中空微粒子は、中空部分に薬剤を内包させることにより、薬剤担体として使用でき、磁性を利用して例えば生体内の疾患部位にこの薬剤担体を輸送することができる。本発明の磁性中空微粒子は空隙率が大きいため、薬剤担体として使用する場合に、大量の薬剤を保持することができ、その結果、長期に亘り薬剤を徐放できるものとなる。
また本発明の磁性中空微粒子は、磁性体がシェル表面に露出していない又は殆ど露出していないため、生体内に適用し易い。
また本発明の磁性中空微粒子は、磁性体を含有するが、中空であるために軽く、そのため、例えば生体内で使用する場合に沈殿による血管や器官内への付着が生じ難い。また、重金属の回収などに使用する場合も、容易に液体中に分散させることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。まず製造方法を説明し、次いで、それにより得られる磁性中空微粒子を説明する。
(I)第1の磁性中空微粒子の製造方法
本発明の第1の磁性中空微粒子の製造方法は、
分散安定剤の水溶液中に、(a)架橋性モノマー、又は架橋性モノマー及び単官能性モノマー、(b)鉄、ニッケル及びコバルトのカルボニル錯体、アルコキシド及び磁性流体からなる群より選ばれる少なくとも1種の磁性体原料、(c)上記モノマーを重合又は共重合することにより得られる重合体又は共重合体に対して相溶性が低く、かつ水難溶性の溶媒、及び(d)開始剤を含む混合物を分散させ、懸濁重合を行うことにより中空部分に磁性体原料を内包する中空微粒子を形成する工程を含み、
磁性体原料が鉄、ニッケル及びコバルトのカルボニル錯体及びアルコキシドからなる群より選ばれる少なくとも1種である場合は、さらに、得られる中空微粒子を磁性化処理することにより、磁性体原料から磁性体を生成させる工程とを含む方法である。
分散安定剤
分散安定剤としては、モノマー、磁性体原料、溶媒及び開始剤からなる均一溶液を、水中に分散して形成した液滴が、合一しないようにする作用を有するものを広い範囲から使用できる。
例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリルイミド、ポリエチレンオキシド、ポリ(ハイドロオキシステアリン酸−g−メタクリル酸メチル−co−メタクリル酸)共重合体等の高分子分散安定剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。この中でも、ポリビニルアルコール等の高分子分散安定剤が好ましい。
分散安定剤の使用量は、広い範囲から選択できるが、一般には、モノマー、磁性体原料、溶媒及び開始剤からなる均一溶液の1重量部に対して、0.001〜10重量部程度が好ましく、0.1〜0.5重量部程度がより好ましい。
また、分散安定剤の水溶液において、分散安定剤の濃度は上記液滴が合一しないような濃度となるように適宜選択すればよい。一般には、分散安定剤水溶液の濃度は、通常0.05〜5重量%程度、特に0.1〜1重量%程度の範囲に調整するのが好ましい。
モノマー
架橋性モノマー及び単官能性モノマーは疎水性であることが好ましいが、通常はこの要件は満たされる。
モノマーとしては、架橋性モノマーを使用するか、又は架橋性モノマーと単官能性モノマーとを使用する。モノマーとして架橋性モノマーのみ使用する場合には、得られる磁性中空微粒子は極めて高強度のものとなる。
また、モノマー成分が架橋性モノマーと単官能性モノマーとの混合物である場合には、両者の混合比率を調整することにより、得られる磁性中空微粒子の強度を任意に設定できる。架橋性モノマーの含有比率を高くするほど微粒子は高強度のものとなる。
架橋性モノマーと単官能性モノマーとを併用する場合、架橋性モノマーの比率は、単官能性モノマーと架橋性モノマーとの合計量に対して、30重量%以上、好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは60重量%以上とすればよい。
<架橋性モノマー>
架橋性モノマーは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
架橋性モノマーとしては、重合性反応基、特に重合性2重結合を2個以上(特に、2〜4個)有する多官能性モノマーを例示できる。特に、重合性C=C2重結合を2個以上(特に、2〜4個)有する多官能性モノマーが好ましい。例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジビニルナフタレン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレートなどが挙げられる。特に、ジビニルベンゼンおよびエチレングリコールジメタクリレートなどが好ましく、重合体の耐熱性が高い点でジビニルベンゼンがより好ましい。磁性体原料としてカルボニル錯体を用いる場合は、磁性化処理として加熱処理を行う。ジビニルベンゼンは150〜250℃での加熱によっても、分解し難い点で好ましい。
<単官能性モノマー>
単官能性モノマーは、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
単官能性モノマーとしては、例えば、モノビニル芳香族単量体、アクリル系単量体、ビニルエステル系単量体、ビニルエーテル系単量体、モノオレフィン系単量体、ハロゲン化オレフィン系単量体、ジオレフィン等が挙げられる。
上記モノビニル芳香族単量体としては、下記一般式(1)で表されるモノビニル芳香族炭化水素、低級(炭素数1〜4)アルキル基で置換されていてもよいビニルビフェニル、低級(炭素数1〜4)アルキル基で置換されていてもよいビニルナフタレン等が挙げられる。
Figure 0004355806
[式中、Rは、水素原子、低級(炭素数1〜4)アルキル基又はハロゲン原子であり、Rは、水素原子、低級(炭素数1〜4)アルキル基、ハロゲン原子、−SONa基、低級(炭素数1〜4)アルコキシ基、アミノ基又はカルボキシル基を示す。]
上記一般式(1)において、Rは、水素原子、メチル基又は塩素原子が好ましく、Rは、水素原子、塩素原子、メチル基又は−SONa基であるのが好ましい。
上記一般式(1)で示されるモノビニル芳香族炭化水素の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、スチレンスルホン酸ナトリウム等があげられる。
更に、低級アルキル基で置換されていてもよいビニルビフェニル、低級アルキル基で置換されていてもよいビニルナフタレンとしては、ビニルビフェニル、メチル基、エチル基等の低級アルキル基で置換されているビニルビフェニル、ビニルナフタレン、メチル基、エチル基等の低級アルキル基で置換されているビニルナフタレン等を例示できる。これらモノビニル芳香族単量体は、単独であるいは2種類以上併用することができる。
また、上記アクリル系単量体としては、下記の一般式(2)で表されるアクリル系単量体が挙げられる。
Figure 0004355806
[式中、Rは、水素原子又は低級(炭素数1〜4)アルキル基を示し、Rは、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基、低級(炭素数1〜4)アミノアルキル基又はジ(C−Cアルキル)アミノ−(C−C)アルキル基を示す。]
一般式(2)において、Rは、水素原子又はメチル基であるのが好ましく、Rは、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基、低級(炭素数1〜4)ヒドロキシアルキル基、低級(炭素数1〜4)アミノアルキル基が好ましい。
上記アクリル系単量体の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルエキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸γ−ヒドロキシブチル、アクリル酸δ−ヒドロキシブチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸γ−アミノプロピル、アクリル酸γ−N,N−ジエチルアミノプロピル等が挙げられる。
上記ビニルエステル系単量体としては、下記の一般式(3)で表されるものが挙げられる。
Figure 0004355806
[式中、Rは水素原子又は低級(炭素数1〜4)アルキル基を示す。]
上記ビニルエステル系単量体の具体例としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等が挙げられる。
上記ビニルエーテル系単量体としては、下記の一般式(4)で表されるビニルエーテル系単量体が挙げられる。
Figure 0004355806
[Rは、炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基又はシクロヘキシル基を示す。]
上記ビニルエーテル系単量体の具体例としては、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルn−ブチルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニルシクロヘキシルエーテル等が挙げられる。
上記モノオレフィン系単量体としては、下記の一般式(5)で表されるものが挙げられる。
Figure 0004355806
[式中、R及びRは、水素原子又は低級(炭素数1〜4)アルキル基であり、それぞれ異なっていても同一でもよい。]
上記モノオレフィン系単量体の具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1等が挙げられる。
上記ハロゲン化オレフィン系単量体としては、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデンをあげることができる。
さらに、ジオレフィン類である、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等も単官能性単量体に含めることができる。これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
架橋性モノマーと共重合させる単官能性モノマーとしては、モノビニル芳香族単量体、アクリル系単量体、ビニルエステル系単量体およびビニルエーテル系単量体などが好ましく、モノビニル芳香族単量体、アクリル系単量体およびビニルエステル系単量体がより好ましい。特に好ましいのは、スチレン、メタクリル酸メチルおよびメタクリル酸ブチルなどである。
架橋性モノマーと単官能性モノマーとを併用する場合の両者の好適な組み合わせとしては、架橋性モノマーであるエチレングリコールジメタクリレートと、単官能性モノマーであるスチレン単独、アクリル酸エステル単独、メタクリル酸エステル単独、スチレンおよびアクリル酸エステル、スチレンおよびメタクリル酸エステル、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、スチレンおよびアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルとの組合わせなどが挙げられる。
溶媒
溶媒としては、上記モノマーの重合体又は共重合体に対して相溶性が低く、かつ水難溶性の溶媒を使用する。より詳しくは、溶媒と水との間の界面張力(γ)(mN/m)と、モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)との関係が、γ≧γであるような溶媒を使用すればよい。これにより、モノマーが重合して水との界面に吸着される場合に、重合体又は共重合体の方が溶媒より水との界面に吸着され易くなり、その結果、磁性体原料が内包された中空微粒子が得られる。
具体的には、常温で液体である炭素数12〜16の溶媒を用いればよい。このような溶媒としては、ドデカン(C12)、トリデカン(C13)、テトラデカン(C14)、ペンタデカン(C15)、ヘキサデカン(C16)のような直鎖状および分岐状脂肪族炭化水素系溶媒;シクロヘキシルベンゼン(C12)、1,2−ジメチルナフタレン(C12)、1,3−ジメチルナフタレン(C12)、1,6−ジメチルナフタレン(C12)のような芳香族炭化水素系溶媒;ジベンジルエーテル(C14)のようなエーテル系溶媒;アセチルクエン酸トリエチル(C14)、安息香酸イソアミル(C12)、安息香酸ベンジル(C14)、サリチル酸イソアミル(C12)、サリチル酸ベンジル(C14)、シュウ酸ジアミル(C12)、酒石酸ジブチル(C12)、フタル酸ジエチル(C12)のようなエステル系溶媒;ジオクチルアミン(C16)、ジシクロヘキシルアミン(C12)、N,N−ジブチルアニリン(C14)、トリアミルアミン(C15)、トリ−n−ブチルアミン(C12)のような含窒素系溶媒などが挙げられる。
中でも、相分離力に優れるとともに、後述する目的物質を内包させる場合にこの物質と相互作用して磁性保持性に悪影響を与えない点で、炭化水素系溶媒が好ましく、直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族炭化水素系溶媒がより好ましい。安価で入手し易い点で直鎖状の脂肪族炭化水素系溶媒がさらにより好ましい。
特に好ましい脂肪族炭化水素系溶媒としては、ヘキサデカンが挙げられる。
上記のγ≧γの関係を充たす、重合体又は共重合体と溶媒との組み合わせとしては、例えばポリジビニルベンゼンとヘキサデカンとの組み合わせ、ポリジビニルベンゼンとドデカンとの組み合わせ,ポリスチレンとヘキサデカンとの組み合わせ、及びポリスチレンとドデカンとの組み合わせ等が挙げられる。
本明細書において、溶媒と重合体又は共重合体との相溶性は、次の方法で測定したものである。即ち、原料であるモノマーと溶媒とを適当な重量比率で含むモノマー溶液に、開始剤(モノマー成分に対して2重量%)を添加し、30℃、窒素ガス雰囲気中で、モノマー成分の重合反応を起こさせる。この反応を光路長1cmの石英ガラスセル内で行い、波長550nmの光を照射した場合の光透過率を経時的に測定する。溶媒の濃度を増加させていくと、当初約100%であった透過率が、ポリマーが相分離することによって重合時間経過時に急激に0%近くまで低下する。この場合に、溶媒とポリマーとの相溶性が低いと0%近くまで低下するが、溶媒とポリマーとの相溶性が高いと透過率はほとんど低下しない。また、溶媒とポリマーとの相溶性が低いほど、重合開始から透過率の低下が起こるまでの時間が短くなる。
ポリマーに対して低い相溶性を有する溶媒としては、前記方法で透過率を測定した場合に、モノマーの重合率が1〜10%程度、好ましくは1〜5%程度で透過率の低下が起こる溶媒が挙げられる。
また、本明細書において、界面張力は、ASTM−971−50において規定されるデュヌイの白金リング法で測定した値である。
溶媒の使用量は、広い範囲から選択できるが、一般にはモノマー1重量部に対して、0.1〜5重量部程度が好ましく、0.5〜2重量部程度がより好ましい。溶媒量が余りに少ないと中空部分が形成され難く、逆に余りに多いとシェル層がへこんで中空部分が減少又は消失してしまうが、上記の範囲であればこのような問題は生じない。
磁性体原料
磁性体原料としては、室温で液体又は上記溶媒に溶解し、かつ加熱処理により磁性体に変化するものを使用する。加熱処理により得られる磁性体が、鉄、ニッケル、コバルトなどの強磁性体を含む化合物となるような原料を用いることが好ましい。
具体的には、ペンタカルボニル鉄(Fe(CO))、テトラカルボニルニッケル(Ni(CO))、テトラカルボニルコバルト(Co(CO))などのカルボニル錯体;鉄アルコキシド、磁性流体などを例示できる。これらは適当な有機溶剤に希釈して用いてもよい。磁性流体は、超微粒子状のマグネタイト(Fe)のような磁性体が高密度で媒体に分散されたものである。本発明方法では、鉄、ニッケル又はコバルトを含む磁性超微粒子が油性媒体に分散したものであれば、公知の磁性流体を制限なく使用できる。このような公知の磁性流体としては、シリコーン油、イソパラフィン、ヘキサン、ケロシンなどにFeが分散したものなどが挙げられる。これらは、ジグマハイケミカル社、フェローテック社、タイホー工業社などから購入できる。
配位子に着目すれば、モノマーおよび溶媒との混和性がよい点で、カルボニル錯体が好ましい。また金属に着目すれば、毒性がなく、かつコストが低い点で、鉄錯体が好ましい。ペンタカルボニル鉄(Fe(CO))が最も好ましい。
磁性体原料の使用量は、得られる微粒子中の磁性体の含有量が、通常0.1〜50重量%程度、特に10〜50重量%程度、さらに特に20〜50重量%程度、さらに特に30〜50重量%程度となる量とすることが好ましい。磁性体原料の使用量が余りに少ないと実用上十分な磁性を有する微粒子が得られず、逆に余りに多いと中空部分の形成が困難になるが、上記の範囲であれば、実用上十分な磁性特性と中空構造とを兼ね備える磁性中空微粒子が得られる。
開始剤
本発明で使用する開始剤は、上記液滴中で、モノマーの重合を開始させるものであり、油溶性の重合開始剤が広く使用できる。例えば、ラジカル重合開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物や、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の過酸化物等のモノマーに可溶なものが挙げられる。また、紫外線等の光により重合開始する光重合開始剤を用いてもよい。このような光重合開始剤としては、油溶性であれば、特に制限されるものではなく、従来から使用されてきるものを使用できる。
開始剤の使用量は、モノマーの1重量部に対して、0.005〜0.1重量部程度、特に0.01〜0.05重量部程度とするのが好ましい。
目的成分
第1の方法において、分散安定剤水溶液に、(a)モノマー、(b)磁性体原料、(c)溶媒、及び(d)開始剤に加えてさらに(e)目的成分を含む混合物を分散させることができる。
目的成分としては、目的成分を(c)溶媒に溶解させることにより得られる溶液と水との間の界面張力(γ)(mN/m)と、モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)との間にγ≧γの関係があるような物質を使用できる。これにより、懸濁重合時に、モノマーの重合体などが水との界面に吸着される際に、溶媒とともに内部に移動して、最終的にモノマーの重合体などからなるシエルに内包されることになる。
目的成分としては、ガン細胞に対して薬効を有するアドリアマイシンなどが挙げられる。
目的成分の使用量は、モノマー1重量部に対して通常0.1〜1重量部程度、好ましくは0.2〜0.5重量部程度とすればよい。
懸濁重合
分散安定剤の水溶液中に、モノマー、磁性体原料、溶媒及び開始剤を前記割合で含有する混合物を分散させる。この混合物は、磁性体原料及び開始剤が、モノマーと溶媒に溶解して均一溶液となっているのが好ましい。
この混合物は、分散安定剤水溶液100重量部当たり、1〜200重量部程度、特に10〜100重量部程度となるような量で使用するのが好ましいが、特にこの範囲に限定されるものではない。
分散方法としては、超音波乳化やホモジナイザーや膜乳化法など機械的せん断力による分散方法等の公知の方法を種々採用できる。分散の際の温度条件は、使用する開始剤の分解に影響する温度以下であれば限定されるものではないが、通常0〜30℃程度であるのが好ましい。
上記分散方法では、モノマー、磁性体原料、溶媒、及び開始剤の混合物が分散されて形成される液滴の大きさは単分散ではなく、一般に種々の異なる粒子径の液滴が混在したものとなる。従って、最終的に得られる磁性中空微粒子も異なる粒子径を有する微粒子の集合物となる。
一方、分散方法を選択することにより、液滴の大きさを均一にして、単分散の液滴を得ることもできる。そのような単分散液滴を得る方法としては、例えば、多孔質ガラス(SPG)を利用した膜乳化法による単分散液滴を作製する方法やシード膨潤法(特開平8−20604号公報)などを挙げることができる。
このような粒子径が均一に揃った単分散の液滴を調製した場合は、最終的に得られる磁性中空微粒子も粒子径が均一に揃った単分散となる。
いずれの場合も、上記液滴の平均粒子径は、所望する磁性中空微粒子の平均粒子径に応じて適宜決定すればよいが、一般には0.05〜50μm程度、特に0.1〜20μm程度とするのが好ましい。混合物の粘度、分散安定剤の使用量、分散安定剤水溶液の粘度、分散方法・分散条件を前記範囲で適宜設定することにより、この範囲の液滴平均粒子径が得られる。
こうして得られた上記混合物が分散された分散安定剤の水溶液を、懸濁重合に供するには、この水溶液を撹拌しながら加熱すればよい。
加熱温度としては、上記混合物の液滴中で、モノマーが開始剤により重合開始されるに足りる温度であれば特に限定されないが、一般には、20〜90℃程度、特に30〜70℃程度が好ましい。
懸濁重合は、所望の磁性体原料を内包する中空微粒子が得られるまで行う。懸濁重合に要する時間は、使用する磁性体原料、モノマー及び開始剤の種類等により変動するが、一般には3〜96時間程度とすればよい。
また、懸濁重合に際しては、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。
こうして懸濁重合を行うことにより、モノマー、磁性体原料、溶媒及び開始剤の混合物の液滴中で、モノマーが重合する。重合により得られる重合体又は共重合体は、溶媒存在により相分離が促進され、その結果、重合体又は共重合体からなる単層構造のシェルが形成される。一方、シェル内部の中空部分には、磁性体原料が内包された状態となる。
磁性化処理
次いで、磁性体原料を内包する微粒子に磁性化処理を施す。磁性体原料として磁性流体のように最初から磁性体であるものを使用する場合は、磁性化処理は不要である。
<加熱処理>
磁性体原料としてカルボニル錯体を使用する場合は、磁性体原料を内包する中空微粒子を加熱処理することにより、磁性体原料を磁性化することができる。
加熱処理は、磁性体内包微粒子を通常150〜300℃程度で 1〜10時間程度、好ましくは180〜260℃程度で2〜6時間程度行えばよい。加熱処理は、大気雰囲気中、窒素雰囲気中などで行える。この加熱処理により、微粒子の中空部分でカルボニル錯体が酸化等されて磁性体が生成する。
処理温度及び/又は雰囲気を調整することにより、得られる磁性体の組成を例えばFe、FeO、Fe等に特定することができる。また、窒素雰囲気中で処理温度を比較的高くすることにより、磁性体として単体が得られる。
<加水分解処理>
磁性体原料としてアルコキシドを用いる場合は、磁性体原料を内包する中空微粒子を酸水溶液又はアルカリ水溶液に浸漬して、酸(pH1〜4)あるいは、アルカリ条件下(pH9〜12)において通常5〜50℃程度で1〜10時間程度、好ましくは10〜40℃程度で2〜5時間程度撹拌することにより行える。この場合、中空内に酸あるいはアルカリが浸透するように中空内の溶媒を短時間の水蒸気処理を行って蒸発させてもよい。
処理温度を調整することにより、得られる磁性体の組成を調整することができる。
磁性化処理を行わない場合も行う場合も、得られる磁性中空微粒子において、通常、磁性体はシェル内面領域に存在する。詳しくは、磁性体は主にシェル内表面に付着して存在し、一部がシェル内に埋没していたり、シェル内表面から離れた中空部分に存在する場合もある。
(II)第2の磁性中空微粒子の製造方法
本発明の第2の磁性中空微粒子の製造方法は、
分散安定剤の水溶液中に、(a)架橋性モノマー、又は架橋性モノマー及び単官能性モノマー、(b)鉄、ニッケル及びコバルトのカルボニル錯体、アルコキシド及び磁性流体からなる群より選ばれる少なくとも1種の磁性体原料、(c)水難溶性溶媒、(d)開始剤、及び(f)モノマーを重合又は共重合させることにより得られるポリマーに対して相溶性が低く、かつ、補助ポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)と、モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)との間にγ≧γの関係がある補助ポリマーを含む混合物を分散させ、懸濁重合を行うことにより中空部分に磁性体原料を内包する中空微粒子を形成する工程を含み、
磁性体原料として、鉄、ニッケル及びコバルトのカルボニル錯体及びアルコキシドからなる群より選ばれる少なくとも1種を用いる場合は、さらに、得られる中空微粒子を磁性化処理することにより、磁性体を生成させる工程を含む方法である。
補助ポリマー
第2の方法では、上記の特定の補助ポリマーを使用する。
補助ポリマーとモノマーが重合又は共重合して得られるポリマーとの相溶性は、溶媒とポリマーとの相溶性について説明した方法において、溶媒に代えて補助ポリマーを用いて測定したものである。ポリマーに対して低い相溶性を有する補助ポリマーとしては、モノマー成分の重合率が1〜10%程度で透過率の低下が起こる補助ポリマーを例示できる。
また界面張力は、前述したとおり、ASTM−971−50において規定されるデュヌイの白金リング法で測定した値である。
なお、補助ポリマーは、モノマーに溶解するものであることが望ましいが、通常この要件は満たされる。
上記補助ポリマーは、モノマーとそれが重合または共重合することにより得られるポリマーとの相分離を促進する。さらに、モノマー、磁性体原料、溶媒、補助ポリマー、および開始剤の均一溶液中で、モノマーが重合または共重合してポリマーとなり、このポリマーが水との界面に吸着される際に、このポリマーの方が補助ポリマーよりも水との界面に吸着され易くなり、その結果、ポリマーからなるシェル内部に磁性体原料及び溶媒が内包された微粒子が得られる。
従って、補助ポリマーを用いる場合は、使用可能な溶媒の範囲が広くなり、水難溶性のものであれば制限なく使用できるようになる。また、第1の方法と同様に、分散安定剤水溶液に分散させる上記混合物にさらに目的成分を添加して、磁性体原料、目的成分及び溶媒が内包された微粒子を得ることもできるが、使用可能な目的成分の範囲が広くなる。
このような補助ポリマーとしては、例えばポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチルなどを用いることができる。
モノマーと補助ポリマーとの組み合わせは、前述した方法により容易に選択することができるが、例えば、次表の組み合わせを例示できる。
モノマー 補助ポリマー
エチレングリコールジメタクリレート ポリスチレン
エチレングリコールジメタクリレート ポリメタクリル酸メチル
または
ポリメタクリル酸ブチル
ジビニルベンゼン ポリスチレン
ジビニルベンゼン ポリメタクリル酸ブチル
特に好ましい組み合わせは、モノマーとしてのジビニルベンゼンと、補助ポリマーとしてのポリスチレンとの組み合わせである。
補助ポリマーの使用量は、一般には、モノマー成分1重量部に対して、0.05〜0.4重量部程度、特に0.1〜0.2重量部程度とするのが好ましい。
補助ポリマーの分子量は、通常数十万程度のものを用いることができる。補助ポリマーは、溶液重合、塊状重合などの公知の方法で製造することができる。例えば、単量体としてスチレン18g、溶媒としてトルエン12g、開始剤としてAIBN54mgを用いて、60℃で、24時間反応させる溶液重合により、分子量数十万程度のポリスチレンを得ることができる。
目的成分
第1の方法では、使用可能な目的成分が、その溶媒溶液と水との界面張力が一定の範囲であるようなものに限られている。これに対して第2の方法では、補助ポリマーを使用するため、目的成分としては、モノマーに対して高い相溶性を示し、即ち水に溶解しない疎水性物質、特に水に溶解しない疎水性有機化合物であれば、制限なく使用できる。また、目的物質は、常温で液体及び固体のいずれであってもよい。
このような目的成分としては、具体的にはアドリアマイシンを例示できる。
目的成分の使用量は、モノマー1重量部に対して、通常0.1〜1重量部程度、好ましくは0.2〜0.5重量部程度とすればよい。
その他
分散安定剤、モノマー、磁性体原料、溶媒、及び開始剤の種類及び使用量は、第1の方法について前述した通りである。
懸濁重合、磁性化処理などの操作及びその条件も、第1の方法について前述した通りである。
(II)磁性中空微粒子
上記のようにして得られる本発明の磁性中空微粒子は、シェル及び中空部分を備え、シェルが架橋性モノマーの重合体若しくは共重合体、又は架橋性モノマーと単官能性モノマーとの共重合体で構成されており、中空部分に磁性体が内包されている微粒子である。
磁性体の種類は、使用する磁性体原料により、異なるが、鉄、ニッケル又はコバルトの単体又は化合物(特に酸化物)が好ましい。鉄酸化物としては、四三酸化鉄(Fe)、一酸化鉄(FeO)及び三酸化二鉄(Fe)などを例示できる。ニッケル酸化物としては、酸化ニッケル(NiO)などを例示できる。コバルト酸化物としては、酸化コバルト(CoO)、三酸化二コバルト(Co)、酸化二コバルト(III)コバルト(II)(Co)などを例示できる。
特に、問題となるような毒性がなく、しかも低コストである点で、鉄単体又は鉄化合物が好ましく、鉄酸化物がより好ましい。
また、磁性体は、0.1〜50重量%程度含まれていることが好ましく、10〜50重量%程度含まれていることがより好ましく、20〜50重量%程度含まれていることがさらにより好ましい。30〜50重量%程度含まれていることがさらにより好ましい。
シェルを構成する重合体又は共重合体については、本発明の方法の項目で説明したとおりである。
本発明の磁性中空微粒子のシェルの厚さは、平均で、通常0.005〜5μm程度、特に0.01〜3μm程度である。
また、本発明の磁性中空微粒子の中空部分の容積比率は、平均で、10〜80%程度、特に10〜60%程度である。
本明細書において、「中空部分の容積比率」Aは、下記の式により算出されるものである。
A(%)=(rh/rp)×100
(式中、rhは、磁性中空微粒子の中空部分の半径(シェルの内径の1/2)であり、rpは、磁性中空微粒子の半径(シェルの外径の1/2)である。)
また、本発明方法により得られる磁性中空微粒子の平均粒子径は、通常0.05〜50μm程度である。上記説明した製造方法において、分散安定剤水溶液中に分散させる、モノマー、磁性体原料、溶媒及び開始剤からなる混合物(さらに目的成分又は/及び補助ポリマーを含む場合もある混合物)の液滴の粒子径を調整することにより、目的に応じた粒子径を有する磁性中空微粒子とすればよい。
平均粒子径0.05〜2μm程度とする場合は、薬剤担体として好適に使用でき、平均粒子径0.2〜20μm程度とする場合は、金属の回収などに好適に使用できる。
本発明において、シェル厚さ及び中空部分の容積比率は、100個の微粒子について、電子顕微鏡又は光学顕微鏡により測定した粒子径の平均値である。また平均粒子径はDLS(動的光散乱解析装置)(DLS700;大塚電子社)を用いて測定した値である。
また本発明の磁性中空微粒子は、中空部分に目的成分を内包する場合もある。目的成分の種類は、本発明方法について前述した通りである。この微粒子は目的成分を除放するものであるため、例えば薬効などが持続する微粒子であって磁性を利用して所望の位置に導くことができるものが得られる。
実施例
次ぎに、実施例を挙げて本発明をより詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
分散安定剤としてポリビニルアルコール(重合度1700,ケン化度88%)50mgを水15gに溶解させて得た水溶液に、モノマーとしてジビニルベンゼン170mg、磁性体原料としてペンタカルボニル鉄170mg、溶媒としてヘキサデカン170g、及び開始剤として2,2’−アゾビス(4−メトキシ−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬社製、V−70)6mgを均一混合した均一溶液を添加し、室温下で、超音波ホモジナイザーで5分間超音波処理することにより、懸濁させてO/W型懸濁液を得た。得られた懸濁液の液滴は、平均粒子径が0.3μm程度のものであった。
次いで、懸濁液を窒素ガス雰囲気下で、撹拌しながら30℃で72時間加熱し、重合を行った。
得られたペンタカルボニル鉄内包中空微粒子を、ホットスターラーで250℃で4時間加熱することによりペンタカルボニル鉄を分解した。得られた磁性中空微粒子の平均粒子径は、0.3μmであり、シェルの厚さは約0.02μmであり、中空部分の容積比率は約60%であった。
試験例
磁性中空微粒子の透過型顕微鏡写真(a,b)及びその超薄切片の透過型顕微鏡写真(b,d)を図1に示す。図1中a及びcは、加熱処理前の写真であり、b及びdは、加熱処理後の写真である。微粒子のシェル内表面に黒い部分が観察された。この黒い部分が磁性体であることが予測された。
X線回折装置(RINT2100、リガク)のを用いて磁性体のX線分析を行った。実施例1で得られた微粒子のX線回折パターンを図2に示す。また図2の右欄に、四三酸化鉄(Fe)のX回折パターンにおけるピーク位置及びピーク強度を示す。両者のピーク位置及びピーク強度がほぼ一致していることから、微粒子には四三酸化鉄(Fe)が保持されていることが示唆された。
また磁束密度1650Gの磁石を近づけることにより、微粒子が磁石に引き付けられる様子が観察された。
さらに、熱重量分析装置(TG−DTA6200;セイコーインスツルーメンツ社)を用いて、実施例1で得られた磁性中空微粒子を加熱した場合の重量変化を測定した。結果を図3に示す。図3のグラフ中、実線は微粒子の重量損失率の推移を示し、点線は温度の推移を示す。図3から明らかなように、約500℃で微粒子の重量は、最初の約27%にまで減少している。このことから、実施例1で得られた磁性中空微粒子には、磁性体である四三酸化鉄(Fe)が全体の約20重量%保持されていたことが分かる。なお、このような高温では、微粒子のシェルを構成するポリマーは殆ど残っていないと考えられる。
実施例2
分散安定剤としてポリビニルアルコール(重合度1700,ケン化度88%)50mgを水15gに溶解させて得た水溶液に、モノマーとしてジビニルベンゼン95mg、エチルビニルベンゼン70mg、磁性体原料としてペンタカルボニル鉄170mg、溶媒としてヘキサデカン170g、及び開始剤として2,2’−アゾビス(4−メトキシ−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬社製、V−70)6mgを均一混合した均一溶液を添加し、室温下で、超音波ホモジナイザーで5分間超音波処理することにより、懸濁させてO/W型懸濁液を得た。得られた懸濁液の液滴は、平均粒子径が0.3μm程度のものであった。
次いで、懸濁液を窒素ガス雰囲気下で、撹拌しながら30℃で72時間加熱し、重合を行った。
得られたペンタカルボニル鉄内包中空微粒子を、ホットスターラーで250℃で4時間加熱することによりペンタカルボニル鉄を分解した。得られた磁性中空微粒子の平均粒子径は、0.3μmであり、シェルの厚さは約0.02μmであり、中空部分の容積比率は約60%であった。
実施例1により得られた磁性中空微粒子の超薄切片の透過型電子顕微鏡写真(図面代用写真)である。 実施例1により得られた磁性中空微粒子のX線回折パターン(A)、及び酸化鉄のX線回折パターン(B)を示す図である。 実施例1により得られた磁性中空微粒子の熱重量分析結果を示す図である。

Claims (17)

  1. 分散安定剤の水溶液中に、(a)架橋性モノマー、又は架橋性モノマー及び単官能性モノマー、(b)鉄、ニッケル及びコバルトのカルボニル錯体、アルコキシド及び磁性流体からなる群より選ばれる少なくとも1種の磁性体原料、(c)常温で液体であって、炭素数12〜16である直鎖状又は分岐鎖状脂肪族炭化水素系溶媒、及び(d)開始剤を含む混合物を分散させ、懸濁重合を行うことにより中空部分に磁性体原料を内包する中空微粒子を形成する工程を含み、
    磁性体原料として、鉄、ニッケル及びコバルトのカルボニル錯体及びアルコキシドからなる群より選ばれる少なくとも1種を用いる場合は、さらに、得られる中空微粒子を磁性化処理することにより、磁性体を生成させる工程を含む磁性中空微粒子の製造方法。
  2. 常温で液体である炭素数12〜16の溶媒が、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン又はヘキサデカンである請求項1に記載の方法。
  3. 常温で液体である炭素数12〜16の溶媒が、ドデカン又はヘキサデカンである請求項1又は2に記載の方法。
  4. 常温で液体である炭素数12〜16の溶媒が、ヘキサデカンである請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  5. 架橋性モノマーが、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジビニルナフタレン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレート及びテトラエチレングリコールジメタクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  6. 架橋性モノマーが、ジビニルベンゼン及びエチレングリコールジメタクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜のいずれに記載の方法。
  7. 架橋性モノマーが、ジビニルベンゼンである、請求項1〜のいずれに記載の方法。
  8. 磁性体原料が、鉄のカルボニル錯体、アルコキシド及び油性磁性流体からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  9. 磁性体原料の使用量を、得られる磁性中空微粒子中に磁性体が0.1〜50重量%含まれるような量とする請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  10. モノマーとして架橋性モノマーを使用する請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  11. 溶媒として、溶媒と水との間の界面張力(γx)(mN/m)と、モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーと水との間の界面張力(γy)(mN/m)との間にγx≧γyの関係がある溶媒を使用する請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 分散安定剤の水溶液中に、上記(a)〜(d)に加えて(e)目的物質であって、それを溶解させて得られる溶液と水との間の界面張力(γs)(mN/m)と、モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーと水との間の界面張力(γy)(mN/m)との間にγs≧γyの関係があるような物質を分散させる請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 分散安定剤の水溶液中に、(a)架橋性モノマー、又は架橋性モノマー及び単官能性モノマー、(b)鉄、ニッケル及びコバルトのカルボニル錯体、アルコキシド及び磁性流体からなる群より選ばれる少なくとも1種の磁性体原料、(c)常温で液体であって、炭素数12〜16である直鎖状又は分岐鎖状脂肪族炭化水素系溶媒、(d)開始剤、及び(f)モノマーを重合又は共重合させることにより得られるポリマーと補助ポリマーとを含むモノマー溶液に、モノマー成分に対して2重量%の開始剤を添加し、30℃、窒素ガス雰囲気中で、モノマー成分の重合反応を起こさせて、この反応を光路長1cmの石英ガラスセル内で行い、波長550nmの光を照射した場合の光透過率を経時的に測定したときに、モノマーの重合率が1〜10%で透過率の低下が起こる補助ポリマーであり、かつ、補助ポリマーと水との間の界面張力(γz)(mN/m)と、モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーと水との間の界面張力(γy)(mN/m)との間にγz≧γy
    の関係がある補助ポリマーを含む混合物を分散させ、懸濁重合を行うことにより中空部分に磁性体原料を内包する中空微粒子を形成する工程を含み、
    磁性体原料として、鉄、ニッケル及びコバルトのカルボニル錯体及びアルコキシドからなる群より選ばれる少なくとも1種を用いる場合は、さらに、得られる中空微粒子を磁性化処理することにより、磁性体を生成させる工程を含む磁性中空微粒子の製造方法。
  14. 磁性体原料が、鉄のカルボニル錯体、アルコキシド及び油性磁性流体からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項13に記載の方法。
  15. 磁性体原料の使用量を、得られる磁性中空微粒子中に磁性体が0.1〜50重量%含まれるような量とする請求項13又は14に記載の方法。
  16. モノマーとして架橋性モノマーを使用する請求項1315のいずれかに記載の方法。
  17. 分散安定剤の水溶液中に、上記(a)〜(d)及び(f)に加えて(e)目的成分を含む混合物を分散させる請求項1316のいずれかに記載の方法。
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