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JP4341326B2 - 印刷方法、印刷装置、プリンタドライバ、商品販売データ処理装置およびposシステム - Google Patents

印刷方法、印刷装置、プリンタドライバ、商品販売データ処理装置およびposシステム Download PDF

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JP4341326B2
JP4341326B2 JP2003208852A JP2003208852A JP4341326B2 JP 4341326 B2 JP4341326 B2 JP 4341326B2 JP 2003208852 A JP2003208852 A JP 2003208852A JP 2003208852 A JP2003208852 A JP 2003208852A JP 4341326 B2 JP4341326 B2 JP 4341326B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、商品販売に関する入力情報に基づき、ホストコンピュータによって生成された印刷データを取得し、当該印刷データによって表されるレシート印刷情報に背景画像を重ねてレシート上に印刷する印刷方法、刷装置、プリンタドライバ、商品販売データ処理装置およびPOSシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、スーパーやコンビニエンス・ストア等の小売業において利用されているPOSシステム(販売時点情報管理システム)では、レシート用紙に印刷を行うための印刷装置が設けられている。この種の印刷装置としては、図13に示すようなレシート印刷情報が印刷されたレシートを発行する、いわゆる単色(モノクロ)・テキストベースの印刷装置が広く利用されている(例えば、特開2001−273560号公報参照)が、近年、カラープリンタの小型化、高速化に伴い、POSシステムへのカラープリンタの適用が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、実際にカラープリンタを導入しようとした場合、POSシステムのアプリケーションは、単色プリンタを前提とした単色・テキストベースのものが一般的であるため、レシートをカラーで印刷したり、絵柄を挿入したりするためには、アプリケーションをカラー・グラフィックベースに変更しなければならない。しかしながら、アプリケーションの変更には多額の投資を必要とするため、カラープリンタの導入が期待できないといった問題があった。
【0004】
本発明は、上記の問題点に鑑み、単色・テキストベースのアプリケーションを変更することなく、カラー・グラフィックベースのレシートを発行可能な印刷方法、刷装置、プリンタドライバ、商品販売データ処理装置およびPOSシステムを提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明の印刷方法は、商品販売に関する入力情報に基づき、ホストコンピュータ上のアプリケーション実行部によって生成された支払処理印刷データを取得し、当該印刷データに背景画像を重ねて得られたレシート印刷データを印刷装置を用いてレシート上に印刷する印刷方法であって、背景画像を表す背景画像データを記憶する背景画像データ記憶工程と、アプリケーション実行部から印刷データを取得する印刷データ取得工程と、支払処理印刷データの中から、背景画像データの付加を開始する位置を示すスタート文字列、および背景画像データの付加を終了する位置を示すエンド文字列を検出する文字列検出工程と、レシート上において、レシート印刷情報に重ねて、スタート文字列で指定された位置からエンド文字列で指定された位置までの領域に背景画像を印刷する印刷工程と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明の印刷装置は、印刷媒体に印刷データを背景画像と共に印刷する装置であって、背景画像を表す背景画像データを記憶する第一の手段と、入力情報に基づいて印刷データを取得する第二の手段と、前記背景画像データの付加を開始する位置を示すスタート文字列、および前記背景画像データの付加を終了する位置を示すエンド文字列を検出する第三の手段と、前記スタート文字列と前記エンド文字列で指定された領域内において前記背景画像と前記印刷データとを重ねて前記印刷媒体上に印刷する第四の手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の印刷装置は、商品販売に関する入力情報に基づき、ホストコンピュータによって生成された支払処理印刷データを取得し、当該印刷データに背景画像データを重ねてレシート上に印刷する印刷装置であって、背景画像を表す背景画像データを記憶する背景画像データ記憶手段と、背景画像データの付加を開始する位置を示すスタート文字列、および背景画像の付加を終了する位置を示すエンド文字列を記憶する文字列記憶手段と、ホストコンピュータから印刷データを取得する印刷データ取得手段と、印刷データの中から、スタート文字列、およびエンド文字列を検出する文字列検出手段と、レシート上において、レシート印刷情報に重ねて、スタート文字列で指定された行からエンド文字列で指定された位置までの領域に背景画像を印刷する印刷手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
これらの構成によれば、(印刷装置内に)背景画像を表す背景画像データを記憶しておき、ホストコンピュータによって生成された、レシート印刷情報を表す印刷データを取得した場合、背景画像とレシート印刷情報とを重ねてレシート上に印刷するため、ホストコンピュータが例えば単色・テキストベースのアプリケーションであっても、アプリケーションを変更することなく、(印刷装置によって)カラー・グラフィックベースのレシートを発行することができる。また、背景画像の印刷領域を、印刷データの中から検出されたスタート文字列およびエンド文字列が印刷されるそれぞれの位置の間に含まれる領域内とすることで、容易に印刷領域を特定することができると共に、見栄えの良いレシートを作成することができる。特に、スタート文字列およびエンド文字列を、レシート上に必ず印刷される文字列(例えば「領収証」、「合計金額」など)とすることで、レシート長に応じて、適切な領域に背景画像が印刷されたレシートを発行することができる。
【0011】
また、この場合、スタート文字列および/またはエンド文字列を指定する第五の手段を更に備えることが好ましい。
【0012】
これらの構成によれば、スタート文字列および/またはエンド文字列を指定することで、ユーザの好みに応じて、背景画像の印刷領域を指定することができる。
【0014】
また、これらの場合、第四の手段は、主色と、当該主色以外の少なくとも1色の副色とによるカラー印刷が可能であり、レシート印刷情報を主色によって印刷し、背景画像を副色によって印刷することが好ましい。
【0015】
これらの構成によれば、レシート印刷情報を主色によって印刷し、背景画像を副色によって印刷するため、レシート印刷情報の見やすさを損ねることなく、背景画像を付加することができる。また、カラー印刷が可能であるため、レシートの視認性を高めることができる。
【0017】
また、この場合、第五の手段は、ホストコンピュータから送信された設定コマンドにしたがって所定の文字列を記憶する第六の手段に格納することが好ましい。
【0018】
これらの構成によれば、ホストコンピュータから送信された設定コマンドにしたがって文字列を指定することができるため、ユーザは印刷装置を直接操作することなく文字列の指定を行うことができる。
【0019】
この場合、設定コマンドには、背景画像の印刷色を指定するパラメータが含まれていることが好ましい。
【0020】
この構成によれば、ユーザは印刷装置を直接操作することなく背景画像の印刷色を指定することができる。
【0022】
また、これらの場合、第一の手段は、背景画像データを複数記憶しており、設定コマンドには、複数の背景画像データの中から、印刷対象となる1の背景画像データを選択するパラメータが含まれていることが好ましい。
【0023】
これらの構成によれば、背景画像データを複数記憶しているため、多様な背景画像を印刷することができる。また、ユーザは印刷装置を直接操作することなく背景画像データを選択することができる。
【0024】
これらの場合、設定コマンドは、ホストコンピュータに組み込まれたプリンタドライバによって生成されることが好ましい。
【0025】
この構成によれば、プリンタドライバによって設定コマンドを生成するため、ホストコンピュータのアプリケーションを変更することなく、ホストコンピュータから背景画像データの設定を行うことができる。
【0030】
本発明のプリンタドライバは、ホストコンピュータに組み込まれ、商品販売に関する入力情報に基づいて当該ホストコンピュータ内のアプリケーションによって生成された印刷データに、背景画像を表す背景画像データを付加することによって背景画像付印刷データを生成し、これを印刷装置に送信するプリンタドライバであって、背景画像を表す背景画像データを記憶する背景画像データ記憶手段と、アプリケーションから印刷データを取得する印刷データ取得手段と、印刷データの中から、背景画像データの付加を開始するスタート文字列、および背景画像データの付加を終了するエンド文字列を検出する文字列検出手段と、スタート文字列が含まれる行から、エンド文字列が含まれる行までの領域内において、印刷データに背景画像データを付加することによって、背景画像付印刷データを生成する背景画像付印刷データ生成普段と、背景画像付印刷データを印刷装置に送信する送信手段と、を備えたことを特徴とする。
【0031】
この構成によれば、ホストコンピュータに組み込まれ、商品販売に関する入力情報に基づいて当該ホストコンピュータ内のアプリケーションによって生成された印刷データに、背景画像を表す背景画像データを付加することによって背景画像付印刷データを生成し、これを印刷装置に送信するため、ホストコンピュータが例えば単色・テキストベースのアプリケーションであっても、アプリケーションを変更することなく、印刷装置によってカラー・グラフィックベースのレシートを発行することができる。また、背景画像を、印刷データの中から検出されたスタート文字列およびエンド文字列で指定された行の間に含まれる領域内に印刷することで、容易に印刷領域を特定することができると共に、見栄えの良いレシートを作成することができる。特に、スタート文字列およびエンド文字列を、レシート上に必ず印刷される文字列(例えば「領収証」、「合計金額」など)とすることで、レシート長に応じて、適切な領域に背景画像が印刷されたレシートを発行することができる。
【0032】
本発明の商品販売データ処理装置は、上記に記載の印刷装置と、ホストコンピュータとを備えたことを特徴とする。
【0033】
この構成によれば、ホストコンピュータが例えば単色・テキストベースのアプリケーションであっても、ホストコンピュータのアプリケーションやプリンタドライバを変更することなく、カラー・グラフィックベースのレシートを発行することができる商品販売データ処理装置を提供することができる。
【0034】
本発明の他の商品販売データ処理装置は、上記に記載のプリンタドライバを有すると共に、ホストコンピュータと、印刷装置と、を備えたことを特徴とする。
【0035】
この構成によれば、ホストコンピュータが例えば単色・テキストベースのアプリケーションであっても、ホストコンピュータのアプリケーションを変更することなく、カラー・グラフィックベースのレシートを発行することができる商品販売データ処理装置を提供することができる。
【0036】
本発明のPOSシステムは、上記に記載の商品販売データ処理装置であるPOS端末と、ネットワークを介してPOS端末に接続され、当該POS端末を管理するPOSサーバと、によって構成されていることを特徴とする。
【0037】
この構成によれば、ホストコンピュータが例えば単色・テキストベースのアプリケーションであっても、ホストコンピュータのアプリケーションを変更することなく、カラー・グラフィックベースのレシートを発行することができるPOSシステムを提供することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る印刷方法、刷装置、プリンタドライバ、商品販売データ処理装置およびPOSシステムについて、添付図面を参照しながら詳細に説明する。本発明は、印刷装置内に背景画像を表す背景画像データを記憶しておき、ホストコンピュータによって生成された、レシート印刷情報(図13参照)を表す印刷データを取得した場合、背景画像とレシート印刷情報とを重ねてレシート上に印刷するものである。そして、この構成により、例えばホストコンピュータが単色・テキストベースのアプリケーションであっても、アプリケーションを変更することなく、カラー・グラフィックベースのレシートを発行することができる。また、印刷データの中からスタート文字列およびエンド文字列を検出し、それぞれの文字列で指定された領域を、背景画像の印刷領域とするため、容易に印刷領域を特定することができ、ひいては見栄えの良いレシートを作成することができるなどの作用・効果を奏するものである。
【0040】
そこで、以下、スーパーやコンビニエンス・ストア等の店舗にて利用され、オペレータによって入力された商品販売に関する入力情報に基づいてレシート(印刷対象物)を発行するPOSシステムを例に挙げて説明する。
【0041】
図1に示すように、本発明のPOSシステム10は、オペレータ(ユーザ)によって、主に商品に付されたバーコードが読み取られることにより入力情報を取得する複数の商品販売データ処理装置であるPOS端末20(1つのみ図示)と、ネットワークを介して当該POS端末20と相互に接続され、POS端末20に入力された入力情報の管理を行うPOSサーバ30とによって構成されている。
【0042】
POSサーバ30は、制御装置(CPU31)の他、ROM32やRAM33等のメモリを有し、ROM32内に記憶された制御プログラムにしたがって、RAM33内のバッファ39等に記憶された情報の処理を行う。特にRAM33内には、商品コードブロック35、商品名ブロック36、金額ブロック37、在庫ブロック38等からなる商品マスタを有しており、CPU31は、POS端末20より送信された入力情報に基づいて、商品マスタから商品コード、商品名、金額に関する情報を抽出し、レシート61への印刷およびPOS端末20のディスプレイ42の表示に用いる商品データを生成する。なお、「商品データ」とは、PC40で生成される印刷データの元となるデータであり、レシート61上に印刷される商品名やその金額等の商品情報が含まれるものである。
【0043】
POS端末20は、入力情報に基づき、POSサーバ30の商品データを参照して、レシート61上にレシート印刷情報(商品情報の他、店舗名や電話番号、日付、顧客に対するメッセージなどの情報も含む;図13参照)を印刷するための印刷データを生成したり、入力データをPOSサーバ30に登録する等の金銭登録処理をするアプリケーション実行部41aを有するパーソナルコンピュータ(PC)40と、印刷データに基づいてレシート61上に印刷を行う印刷装置50(レシートプリンタ)とを備え、互いにコネクタ46,53を介して接続されている。PC40は、キーボード43による入力またはバーコードリーダ44によるバーコードの読み取りによって商品に関する情報(商品情報)や顧客60に関する情報(顧客情報)などの入力情報を取得する。また、カードリーダ45によって顧客60のクレジットカードや会員カードを読み取り、クレジット清算に関する情報や会員番号等の会員に関する情報を取得する。さらに、POSサーバ30から送信された商品データを元に生成した商品情報を表示するディスプレイ42を有し、顧客60に対して購入商品の金額等を提示する。
【0044】
また、PC40の制御は、ウィンドウズ(登録商標)等のOS上で稼働するプリンタドライバOLE for Retail POS(以下、OPOSという)により行われる。OPOSとは、OS上で稼働するPOSアプリケーション41aに対して、印刷装置50やバーコードリーダ44等の周辺デバイスとの機種依存性のないインターフェースを提供するものであり、デバイスのカテゴリ毎に対応したコントロールオブジェクト(CO)41bと、デバイスの機種毎に対応したサービスオブジェクト(SO)41cとによって構成されている。
【0045】
POSアプリケーション41aは、POSサーバ30から送信される商品データや入力情報に基づいてレシート61上に印刷するための印刷データを生成するが、この印刷データは、印刷装置用のCO41bに引き渡され、さらにCO41bから印刷装置の機種に対応したSO41cに引き渡される。SO41cは、この印刷データを加工して、印刷装置のコマンド仕様に応じた印刷コマンドを生成し、OS41dを介して印刷装置50へ送信する。なお、上記したOPOSは、SO41cとCO41bとをコンバインした形態で、プリンタドライバ109としてユーザに提供される。
【0046】
また、SO41cには、背景画像データを設定するための背景画像データ設定プログラム108が実装されている。具体的な説明は後述するが、背景画像データ設定プログラム108は、ディスプレイ42上に所定の設定画面(図6および図7参照)を表示させることにより、背景画像データ設定のためのインターフェースをユーザに提供するものである。このように、プリンタドライバ109によって背景画像データ設定プログラム108が提供されるため、PC40のPOSアプリケーション41aを変更することなく、PC40から背景画像データの設定を行うことができる。
【0047】
一方、印刷装置50は、インクジェット方式で印刷が行われるインクジェットプリンタであり、第1印刷ヘッド55aないし第6印刷ヘッド55fの、6つのインクジェットヘッドを有する印刷部100を備えている。これらのインクジェットヘッド55は、それぞれ、M(マゼンタ)、C(シアン)、Y(イエロー)、LM(ライトマゼンタ)、LC(ライトシアン)、K(ブラック)のインクを吐出することで、フルカラーの印刷ができるように構成されている。なお、印刷ヘッド55の構成は、これに限らず、ヘッド数を増やして、さらに多色の印刷を行い得るよう構成しても良いし、ヘッド数を減らして1色若しくは2色のみの印刷を行う構成としても良い。
【0048】
また、印刷装置50は、第6印刷ヘッド55fのみで印刷を行うモノクロ印刷モードと、全ての印刷ヘッドによって印刷を行うカラー印刷モードとのいずれかを、図示しないディップスイッチあるいは、ソフトディップスイッチによって設定可能となっている。そして、このモード設定に関する情報をPC40が取得し、生成する印刷データにカラー情報を含ませるか否かを判断することができる。したがって、カラー印刷モードに設定されている場合であって、且つ印刷データにカラー情報が含まれる場合、これに基づきレシート61上に2色若しくは多色刷りの印刷を行うことが可能となる。なお、以下の説明では、印刷装置50はカラー印刷モードに設定されており、レシート印刷情報は主色の「K(ブラック)」にて印刷され、背景画像は主色以外の指定された副色にて印刷されるものとする。
【0049】
次に、POS端末20の装置構成について、図2A,2Bを参照して説明する。図2Aは、POS端末20をオペレータによる操作側から見た正面斜視図であり、図2Bは、これを顧客側から見た背面斜視図である。両図に示すように、POS端末20は、箱形の本体ケース48によってその主体部を成すPC40と、本体ケース48の後部左側に配置される印刷装置50とによって構成されている。なお、印刷装置50は、本体ケース48とケーブル接続されているため、この配置に限らず、ケーブル長が許す範囲で任意の場所に配置可能となっている。
【0050】
PC40は、本体ケース48の前部上面にオペレータが商品情報や顧客情報などの情報を入力するキーボード43と、その後部右側にオペレータが入力情報を確認するオペレータ用ディスプレイ42aとを配置し、本体ケース48内にはキャッシュドロア49が収納さている。また、本体ケース48の右側側面には商品に貼付若しくは印刷されたバーコードを読み取るためのバーコードリーダ44、左側側面には印刷装置50と接続するための印刷装置側インターフェース47を備え、キーボード43の右側には、顧客60から提示されたクレジットカードを読み取るためのカードリーダ用スロット45が形成されている。さらに、本体ケース48の背面側には、顧客60が商品情報等を確認するための顧客用ディスプレイ42bが配置されている。なお、背景画像データ設定のための設定画面(図6および図7参照)は、上記のオペレータ側ディスプレイ42aに表示され、オペレータはこれを確認しながら、設定操作を行うこととなる。
【0051】
一方、印刷装置50は、その前面側に動作表示ランプ65と、PC側インターフェース51とが配置されており、PC側インターフェース51と、PC40に備えられた印刷装置側インターフェース47とはケーブル63およびコネクタ46,53を介して接続されている。また、印刷装置50の上面には、印刷済みのレシート61が排出されるレシート排出口64が形成されている。
【0052】
次に、印刷装置50の制御構成について、図3の機能ブロック図を参照して説明する。同図に示すように、印刷装置50の制御部140は、端末装置40から通常の支払い決済処理を目的とするレシート印刷のための通常印刷データ、印刷コマンド、背景画像設定コマンド等の各種データをインターフェイス51を介して取得し、受信バッファ71に収納する。コマンド解析部72は、受信バッファ71に格納されたデータを解析し、この中に含まれているコマンドデータに沿ってデータを処理を実行する。コマンド解析部72は、背景画像を含まない通常の印刷データの印刷コマンド(印刷データを含む)であれば、通常印刷データ処理部73へ転送し、背景画像設定コマンドであれば、背景画像データ処理部74へ転送し、背景画像付き印刷データの印刷コマンドであれば、背景画像付き印刷データ生成部76へ転送する。背景画像データ処理部74では、後に説明する所定の背景画像を生成し、背景画像データ格納部75に格納する。通常印刷データ処理部73では、通常印刷データ格納部78に印刷データを生成して格納する。
【0053】
背景画像付き印刷データ生成部76では、印刷コマンドに背景画像を付加するパラメータが含まれているので、このパラメータで指定された内容(背景画像を付加するパラメータの内容については、後に詳述する)に沿って、通常印刷データ格納部78に格納されたデータと、背景画像データ格納部75に格納されたデータの中から選択された所定の背景画像データとを合成して背景画像付き印刷データを生成し、印刷処理部80に転送する。印刷処理部80は、印刷コマンドに背景画像を付加するパラメータが含まれていない場合は、通常印刷データ格納部78のデータをそのまま印刷部100に転送し、印刷部100にて印刷が十呼応される。このように印刷処理部80は、印刷コマンドの種類に応じて、データを取得し、印刷部100に転送する。これらの動作は主にCPU、ROM、RAM等によって構成されている(詳細については後述する)。このように、上記の端末装置40から背景画像付印刷が支持された場合、背景画像付印刷データが生成され、印刷部100によって印刷を行うことができる。
【0054】
図4は、印刷装置50の制御ブロック図を示したものであるが、同図に示すように、印刷装置50は、インターフェース51を有し、PC40からの背景画像設定コマンドや印刷データを入力するデータ入力部110と、6つのインクジェットヘッド55を有し、それぞれ異なる色のインクを吐出することによりカラー印刷を行う印刷部100と、ヘッドドライバ131を有し、インクジェットヘッド55を駆動する駆動部130と、印刷装置50全体を制御する制御部140とによって構成されている。
【0055】
制御部140は、CPU141、ROM142、CG−ROM143およびRAM144を有し、互いに内部バス145により接続されている。ROM142は、CPU141で処理する制御プログラムを記憶する制御プログラムブロック142aの他、各種テーブルを含む制御データを記憶する制御データブロック142bを有している。また、CG−ROM143は、印刷する文字のフォントデータを記憶し、文字を特定するコードが与えられたときに対応するフォントデータを出力する。
【0056】
RAM144は、フラグ等として使用される各種ワークエリアブロック151の他、PC40から送信された印刷データを記憶する印刷データブロック152と、背景画像データファイルを記憶する背景画像データブロック153と、スタート文字列およびエンド文字列、背景画像のファイル名、背景画像を付加するときの条件(設定条件)に関する情報を記憶する設定条件情報ブロック155と、背景画像データを印刷データに付加することによって生成した背景画像付印刷データを記憶する背景画像付印刷データブロック157とを有し、制御処理のための作業領域として使用される。また、RAM144は電源が切断されても記憶したデータを保持しておくように常にバックアップされている。また、内部バス145は、データ入力部110および駆動部130とも接続され、インターフェース51から入力データ(背景画像設定コマンド、印刷データ等)を取り込む(図3参照)と共に、CPU151等から出力された出力データ(背景画像付印刷データ等)や制御信号を、駆動部130(ヘッドドライバ131)に出力する。
【0057】
そして、CPU141は、上記の構成により、ROM142内の制御プログラムに基づいて、印刷装置50内の各部から各種信号・データ等を入力し、RAM144内の各種データ等を処理すると共に、各部に各種信号・データ等を出力することにより、背景画像データの設定を行い、その設定内容にしたがって背景画像データを印刷データに付加することで背景画像付印刷データを生成し、これに基づいて印刷を行うなど、印刷装置50全体を制御している。
【0058】
なお、インターフェース51およびPC40に備えられたインターフェース47は、RS−232C規格などのシリアルデータ転送、セントロニクス規格などのパラレルデータ転送、イーサネット(登録商標)の10Base−Tなどのネットワーク接続、若しくはUSBなどのデータ転送規格に対応したものを採用することができる。
【0059】
次に印刷装置50における背景画像付印刷データの生成処理について、図5のフローチャートを参照して説明する。まず、印刷装置50は、入力データを取得すると、これが背景画像設定コマンドであるか否かを判別する(S11)。そして、入力データが背景画像設定コマンドである場合(S11:Yes)は、背景画像データの設定を行う(S12)。この時、背景画像設定コマンドは、一般的にESCシーケンスと呼ばれる、コマンドコードと、各種パラメータから構成され、一例として、“ESC *”がビットイメージデータ転送に用いられ、このコマンドは、“ESC * m nL nH dl....dk”と言う表記によって、画像データが転送可能に構成されている。このような構成をベースとして、背景画像転送用の専用コマンドを設定し、イメージデータ共に、ファイル名、サイズ、カラー等のデータをパラメータとして同時に送信可能とする事ができる。本実施例ではこのような構成のコマンドを用いることとする。これにより、受信した印刷装置では、ファイル名でデータを管理することができる。
【0060】
背景画像データの設定は、PC40において、背景画像データ設定プログラム108(図1参照)が実行されることにより行われる。具体的には、背景画像データ設定プログラム108が起動されると、図6および図7に示すような設定画面が、オペレータ側ディスプレイ42aに表示され、オペレータが各種情報を入力することにより設定が行われるが、これについては、後に詳述するものとする。
【0061】
背景画像データの設定が終了すると(S12)、その設定内容に関する情報を背景画像設定データブロック156(図4参照)に格納し(S13)、その後送信された印刷データに対して、設定した背景画像データの付加処理が行われる。すなわち、入力データが背景画像設定コマンドではなく(S11:No)、印刷データである場合(S14:Yes)、背景画像データの付加設定が為されているか否かを判別し(S15)、付加設定が為されている場合(S15:Yes)は、当該印刷データに予め設定された背景画像データを付加し(S16)、背景画像付印刷データを生成する(S18)。また、付加設定が為されていない場合(S15:No)は、背景画像データを付加することなく(S17)、PC40から送信された印刷データを最終的な印刷データとする。この時、印刷データ転送コマンドが用いられ、一般的には、テキストデータを転送するコマンドが主に使用される。このコマンドに、背景画像付加の“要”、“不要”、付加する場合のファイル名を設定するパラメータを定義しておくことにより、あらかじめ転送されている背景画像データを、支払処理印刷データと合成し、用紙上に重畳(スーパポーズ)して印刷する処理が容易に実行可能となる。
【0062】
一方、入力データが背景画像設定コマンドではなく(S11:No)、印刷データでもない場合(S14:No;例えば、背景画像データの登録のための情報が入力された場合など)、その指示に応じた処理が為される(S19)。
【0063】
次に、背景画像データ設定プログラム108により実行される背景画像データの設定処理について、図6および図7に示す設定画面(D11、D12)を参照して説明する。オペレータにより背景画像データ設定プログラム108が起動されると、印刷装置50に対して背景画像データの設定情報を読み出すコマンドが送信され、このコマンドに応じて背景画像データの設定情報が、設定画面上に表示される。オペレータは、この設定情報と異なる情報部分を設定していくことで、新規に背景画像データの設定を行う。
【0064】
図6に示すように、設定画面では、背景画像を設定するための各種情報が複数の画面に分かれて設定可能となっており、オペレータ(ユーザ)は、所望の設定画面を開いて設定を行っていく。なお、最初のタブ「基本」の設定画面を開くと、レシート61の幅サイズ、背景画像の印刷濃度および印刷品質等を設定可能となっており、通常の印刷設定ユーティリティーとほぼ同内容であるため、ここでは説明を省略する。
【0065】
図6に示す画面は、「背景画像データ」についての情報を設定する画面(D11)であり、まず、オペレータによって既登録ファイル一覧201の中から1のファイルが選択されることにより、背景画像となるファイルが指定され、ファイル指定欄202に入力される。また、オペレータは、登録済みのIDをID欄203で選択することにより、ファイルを指定することも可能である。ここでは、「背景画像」として、図8に示すように、3つの画像ファイルが登録されており、これらの中から1の背景画像を選択することができるものとし、本設定操作では、「炎柄(ID:U2)」が選択されたものとする。
【0066】
次に、文字列指定欄204、205では、背景画像を印刷する領域を特定するためのスタート文字列と、エンド文字列とを設定可能となっている。例えば、スタート文字列が「領収証」である場合、その文字列「領収証」が含まれる行から下側に背景画像が印刷される。また、例えば、エンド文字列が「お買いあげ」である場合、その文字列「お買いあげ」が含まれる行から上側に背景画像が印刷される。すなわち、図9の<印刷例1>に示すように、スタート文字列が含まれる行と、エンド文字列が含まれる行とによって確定される領域が、背景画像の印刷領域となる。スタート文字列とエンド文字列は、背景画像のスーパポーズの開始行と、終了行の指定に用いられ、上記の例ではその文字が含まれる場合を説明している。この文字列の用い方はこれに限られず、例えばスタート文字列は、その文字列を含む行の指定に、エンド文字列は、その文字列の直前の行の指定に用いることも、更にはその逆の利用法も可能である。また、コマンドのパラメータにその定義を指定する内容を入れることも可能である。更には、スタートとエンドの双方の文字列を用いるのではなく、例えばスタート文字列のみを指定して、画像の終了位置は、支払い処理情報の終了位置と一致させるという応用も可能である。
【0067】
また、設定画面D11では、「カラー印刷」についての情報も設定可能となっており、まずカラー印刷を行うか否かが設定される。そして、オペレータによりカラー印刷を「する」にチェックされた場合は、背景カラー設定欄211において、背景画像を印刷する印刷色が設定される。
【0068】
なお、ここでは、レシート印刷情報を表す印刷データの印刷が主色「K(ブラック)」にて行われるように予め設定されているため、背景画像は、「K(ブラック)」以外の印刷色(副色)が設定可能となっている。したがって、例えば、「K(ブラック」と「R(レッド)」のみの2色印刷を行う印刷装置では、印刷データが主色「K(ブラック」にて印刷される場合は、背景画像データは必然的に副色「R(レッド)」にて印刷されることになる。このように、印刷データが主色にて印刷され、背景画像データが副色にて印刷されることで、印刷データによって印刷される文字等の見やすさを損ねることなく、背景画像を付加することができる。なお、本設定操作では、背景カラー「Red(赤色)」が選択されたものとする。
【0069】
以上の内容の設定が完了すると、オペレータにより「OK」ボタン207がクリックされ、「背景画像データ」について設定された情報が、PC40内のRAM等のメモリに格納される。
【0070】
続いて、図7は、「詳細」についての情報を設定する画面(D12)であり、まず、背景画像を付加するか否かが設定される。ここで、オペレータにより背景画像を「付加しない」にチェックされた場合は、上記した設定内容に関わらず、背景画像データの付加は行わず、レシート印刷情報のみをレシート61上に印刷する(図13参照)。また、背景画像の登録欄211においては、「追加」ボタン212および「削除」ボタン213がクリックされることにより、背景画像データの追加登録および削除が行われる。さらに、文字列の登録欄214においては、スタート文字列またはエンド文字列として登録したい文字列が入力される。したがって、文字列設定欄204、205(図6参照)では、ここで入力した文字列の中からそれぞれスタート文字列およびエンド文字列が選択できるようになっている。以上の内容の設定が完了すると、オペレータにより「OK」ボタン215がクリックされ、「詳細」について設定された情報が、PC40内のRAM等のメモリに格納される。
【0071】
そして、図6および図7に示す全ての情報の設定が完了し、オペレータにより図示しない背景画像データの「設定完了ボタン」がクリックされると、設定された情報(PC40内のRAM等のメモリに格納された情報)を「背景画像設定コマンド」として、PC40から印刷装置50に送信する。印刷装置50では、上記のとおり、この「背景画像設定コマンド」にしたがって背景画像データの設定を行い、その設定内容を背景画像設定データブロック156(図4参照)に格納し、PC40から送信された印刷データに、設定した背景画像データを付加することによって背景画像付印刷データを生成する。さらに、「詳細」の設定画面(D12)において登録された背景画像や文字列に関する情報は、背景画像データの「設定完了ボタン」がクリックされたときに「背景画像設定コマンド」と共に印刷装置50に送信し、それぞれ背景画像データブロック153および文字列ブロック154(図4参照)に格納する。
【0072】
以上の設定操作により、設定された背景画像をレシート印刷情報と重ねて印刷したものが、図9の<印刷例1>である。すなわち、上記の設定内容に従い、「炎柄」の背景画像が、スタート文字列「領収証」が含まれる行からエンド文字列「お買いあげ」が含まれる行まで印刷されており、その印刷色は「赤色」となっている。また、ここに示すように、背景画像「炎柄」は、スタート文字列「が含まれる行からエンド文字列が含まれる行までの長さに応じて、繰り返し印刷される。
【0073】
ここで、幾つかの例を挙げて、その他の背景画像の印刷例について説明する。図10の<印刷例2>は、背景画像として「網点模様」が選択されると共に背景カラーが「黄色」に設定され、さらに、スタート文字列を「?年?月?日」(ワイルドカード使用)、エンド文字列を「合計」に設定した場合を示したものである。また、図11の<印刷例3>は、背景画像として「花模様」が選択されると共に背景カラーが「黄色」に設定され、さらに、スタート文字列を「Thank You」、エンド文字列を「領収証」に設定した場合を示したものである。したがって、「花柄」の背景画像が、スタート文字列「Thank You」が含まれる行から下側と、エンド文字列「領収証」が含まれる行までの領域に印刷されている。その他、図示は省略するが、スタート文字列とエンド文字列とを同じ文字列とすることにより、その文字列が含まれる行だけに背景画像を印刷することも可能である。
【0074】
このように、スタート文字列およびエンド文字列を指定することにより、印刷領域を特定することができるため、特に大きな絵柄を背景画像としたときなど、レシート毎に背景画像の開始位置が異なって見栄えが悪くなることがない。また、<印刷例1>ないし<印刷例3>のように、スタート文字列およびエンド文字列を、レシート上に必ず印刷される文字列とすることで、レシート長に関わらず、適切な領域に背景画像が印刷されたレシートを発行することができる。
【0075】
以上の通り、本発明の印刷方法によれば、背景画像や、スタート文字列およびエンド文字列を複数記憶しておくことにより、オペレータ(ユーザ)はその中から好みのものを選択するだけで簡単に背景画像の設定を行うことができる。また、これらを組み合わせることにより背景画像データが、数種類しか登録されていなくても、多様な態様で背景画像を印刷することができる。
【0076】
特に、本実施形態のように、POSシステム10において本発明の印刷装置50が用いられる場合は、店舗のロゴなどを背景画像として記憶させておくことで、特定の領域に店舗のロゴが印刷されたレシート61を発行することができる。すなわち、レシートプリンタとして用いる印刷装置50に、背景画像(ロゴ)を格納するだけの小さなメモリを備えるだけで、視認性の高いレシートを作成することができると共に、顧客に対して店舗のイメージを強く印象づけ、宣伝効果を高めることができる。
【0077】
また、印刷装置50内の制御部140により、背景画像付印刷データの生成を行うため、例えばPC40のPOSアプリケーション41aが単色・テキストベースであっても、これを変更することなく、カラー・グラフィックベースの印刷データ(背景画像データ付印刷データ)を生成することができる。
【0078】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。上記の実施形態では、印刷装置50内の制御部140により、背景画像付印刷データの生成を行うものとしたが、本実施形態では、これをPC40に組み込まれたプリンタドライバ452により実現するものである。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0079】
図12に示すように、本実施形態の端末装置500は、金銭処理時において購入商品名やその金額を表示すると共に、背景画像データの設定時においてその設定画面を表示するディスプレイ442と、商品コードや金額を入力すると共に、背景画像データ設定のための情報を入力するキーボード443と、金銭処理時において商品に貼付または印刷されたバーコードを読み取るバーコードリーダ444と、同じく金銭処理時において顧客60のクレジットカードや会員カードを読み取るカードリーダ445と、POSサーバ30との情報の入出力を行うPOSサーバ側インターフェース448と、印刷装置50との情報の入出力を行う印刷装置側インターフェース447と、商品登録や清算等の金銭処理を実行する金銭処理部420と、主に印刷データを生成するデータ生成部430と、CPUの他、RAMやROM等のメモリを有し、端末装置500全体を制御する中央制御部410と、により構成されている。
【0080】
データ生成部430は、金銭処理部420において処理された情報およびPOSサーバ30から送信された情報に基づいて印刷データを生成する「印刷データ生成部431」と、背景画像データの各種設定を行う「背景画像データ設定部432」と、「印刷データ生成部431」によって生成された印刷データに、「背景画像データ設定部432」による設定内容にしたがって背景画像データを付加することにより、背景画像データ付印刷データを生成する「背景画像データ付印刷データ生成部433」とにより構成されている。このうち、「印刷データ生成部431」はPOSアプリケーション451により実現され、「背景画像データ設定部432」および「背景画像データ付印刷データ生成433」は、プリンタドライバ452により実現される。また、「背景画像データ設定部432」には、背景画像データ設定のための設定プログラム(第1実施形態の背景画像データ設定プログラム108に相当;図1参照)も含まれる。
【0081】
プリンタドライバ452は、印刷装置側インターフェース447を介して、印刷データ(背景画像付印刷データ)を送信したり、印刷装置50からの制御信号を受信したりすることが可能である。また、プリンタドライバ452内の「背景画像データ設定部432」および「背景画像データ付印刷データ生成部433」では、上記の第1実施形態において印刷装置50内の制御部140で実行された処理と同様の処理が行われるため、説明を省略する。
【0082】
このように、本発明の第2実施形態によれば、例えば端末装置500のPOSアプリケーション451が単色・テキストベースであっても、これを変更することなく、プリンタドライバ452によりカラー・グラフィックベースの印刷データ(背景画像データ付印刷データ)を生成することができる。
【0083】
なお、上記第1実施形態および第2実施形態では、背景画像付印刷データの生成が、印刷装置50内の制御部140、若しくは端末装置500に組み込まれたプリンタドライバ452によって実現されるものとしたが、これを記録媒体に格納し、他の印刷装置で生成プログラムを利用できるように構成しても良い。記憶媒体としては、ハードディスク、フラッシュROM、メモリカード(コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア、メモリースティック等)、コンパクトディスク、光磁気ディスク、デジタルバーサタイルディスクおよびフレキシブルディスク等を利用することができる。
【0084】
以上の通り、本発明の印刷方法、刷装置、プリンタドライバ、商品販売データ処理装置およびPOSシステムによれば、印刷装置50内に背景画像を表す背景画像データを記憶しておき、PC40によって生成された、レシート印刷情報を表す印刷データを取得した場合、背景画像とレシート印刷情報とを重ねてレシート上に印刷するため、PC40が例えば単色・テキストベースのアプリケーションであっても、アプリケーションを変更することなく、印刷装置50によってカラー・グラフィックベースのレシートを発行することができる。
【0085】
また、背景画像の印刷領域を、印刷データの中から検出されたスタート文字列およびエンド文字列が印刷されるそれぞれの行の間に含まれる領域内とすることで、容易に印刷領域を特定することができると共に、見栄えの良いレシートを作成することができる。
【0086】
また、この構成によれば、印刷装置50側で背景画像付印刷データを生成するため、PC40と印刷装置50間のインターフェースとして低速インターフェースを用いた場合でも、PC40から印刷装置50へのデータ伝送時間が問題となることがない。さらに、プリンタドライバも変更する必要が無いため、最小限の投資で、カラー・グラフィックベースのレシート61の発行を実現することができる。
【0087】
また、背景画像付印刷データを設定するための設定コマンドを、プリンタドライバ109,452によって生成することにより、PC40,端末装置500が単色・テキストベースのアプリケーションであっても、アプリケーションを変更することなく、また印刷装置50を直接操作することなく、PC40から背景画像データの設定を行うことができる。
【0088】
また、端末装置500に組み込まれたプリンタドライバ452において、背景画像付印刷データを生成することによっても(第2実施形態)、端末装置500の単色・テキストベースのアプリケーション451を変更することなく、印刷装置50によってカラー・グラフィックベースのレシートを発行することができる。
【0089】
なお、上記の例では、レシート印刷情報が主色「K(ブラック)」にて行われるように予め設定されており、背景画像は、「K(ブラック)」以外の印刷色(副色)が設定可能となっているものとしたが、背景画像として「K(ブラック)」を設定できるように構成しても良い。但し、この場合(印刷データと背景画像が同色で印刷されるように設定された場合)、背景画像は自動的に印刷濃度を低くして印刷されるように設定されることが好ましい。この構成によれば、レシート印刷情報の見やすさを損ねることなく、背景画像を付加することができる。
【0090】
また、背景画像だけでなく、レシート印刷情報の印刷色も設定可能に構成しても良い。但し、この場合も、背景画像はレシート印刷情報の設定色以外の印刷色のみが設定可能に構成されるか、若しくはレシート印刷情報と背景画像が同色で印刷されるように設定された場合、背景画像は自動的に印刷濃度を低くして印刷されるように設定されることが好ましい。
【0091】
また、上記の例では、スタート文字列とエンド文字列の両方を設定するものとしたが、これらの設定がない場合は、デフォルト値にしたがって、背景画像の印刷領域を特定するようにしても良い。例えば、スタート文字列の指定がない場合は、レシート61の前端から所定長さXの行から背景画像を印刷開始し、エンド文字列の指定がない場合、レシート61の後端から所定長さYの行までで背景画像の印刷を終了するようにしても良い。また、スタート文字列の指定がない場合は、印刷データに含まれる所定文字列(例えば「TEL:」など)が印刷される行から背景画像を印刷開始し、エンド文字列の指定がない場合は、印刷データに含まれる他の所定文字列(例えば、「お買いあげありがとうございました。」など)が印刷される行までで背景画像の印刷を終了するようにしても良い。これらの構成によれば、ユーザが印刷領域に拘らない場合に設定の手間を省くことができる。
【0092】
また、背景画像データの設定は、図6および図7に示した設定内容に限らず、背景画像の拡大・縮小や回転角度の設定、2以上の背景画像の指定およびそれらの印刷色の設定などを行い得るように構成しても良い。この構成によれば、さらに多様な背景画像データを生成することができる。
【0093】
また、上記の例では、印刷装置50として、インクジェット方式のものを使用するものとしたが、これに限らず、サーマルヘッド方式、ワイヤードット方式の印刷装置を使用しても良い。
【0094】
また、上述したPOSシステムの例によらず、例えば、サーバに接続されないスタンドアロンタイプのECR、キャッシュレジスタなど、システム構成や装置構成について、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更も可能である。
【0095】
【発明の効果】
上述のように、本発明の印刷方法、刷装置、プリンタドライバ、商品販売データ処理装置およびPOSシステムによれば、ホストコンピュータの単色・テキストベースのアプリケーションを変更することなく、印刷装置によりカラー・グラフィックベースのレシートを発行することができる、などの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPOSシステムの一例を示す構成図である。
【図2】(A)(B)は、本発明のPOSシステムを構成するPOS端末の外観斜視図である。
【図3】本発明の印刷装置の機能ブロック図である。
【図4】本発明の印刷装置の制御ブロック図である。
【図5】本発明の背景画像付印刷データ生成処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の背景画像データを設定するための設定画面の一例を示す図である。
【図7】本発明の背景画像データを設定するための設定画面の一例を示す図である。
【図8】背景画像の一例を示す図である。
【図9】本発明の印刷方法によって作成されるレシートの一例である<印刷例1>を示す図である。
【図10】本発明の印刷方法によって作成されるレシートの一例である<印刷例2>を示す図である。
【図11】本発明の印刷方法によって作成されるレシートの一例である<印刷例3>を示す図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係る端末装置の機能ブロック図である。
【図13】本発明の従来例におけるレシートの作成例を示す図である。
【符号の説明】
10 POSシステム
20 POS端末
30 POSサーバ
40 PC
41a POSアプリケーション実行部
41b コントロールオブジェクト
41c サービスオブジェクト
41d OS
47 印刷装置側インターフェース
50 印刷装置
51 PC側インターフェース
61 レシート
91 画像データ記憶部
92 文字列記憶部
93 設定データ記憶部
94 印刷データ記憶部
108 背景画像データ設定プログラム
109 プリンタドライバ
100 印刷部
110 データ入出力部
111 POSサーバ側インターフェース
120 入力部
130 表示部
140 駆動部
150 制御部
151 CPU
152 ROM
153 RAM
154 内部バス
400 端末装置
410 中央制御部
420 金銭処理部
430 データ生成部
431 印刷データ生成部
432 背景画像データ設定部
433 背景画像データ生成部
434 背景画像データ付印刷データ生成部
451 POSアプリケーション
452 プリンタドライバ

Claims (13)

  1. 商品販売に関する入力情報に基づき、ホストコンピュータ上のアプリケーション実行部によって生成された支払処理印刷データを取得し、当該印刷データに背景画像データを重ねて得られたレシート印刷データを印刷装置を用いてレシート上に印刷する印刷方法であって、
    前記背景画像を表す背景画像データを記憶する背景画像データ記憶工程と、
    前記アプリケーション実行部から前記印刷データを取得する印刷データ取得工程と、
    前記支払処理印刷データの中から、前記背景画像データの付加を開始する位置を示すスタート文字列、および前記背景画像データの付加を終了する位置を示すエンド文字列を検出する文字列検出工程と、
    前記レシート上において、前記支払処理印刷データに重ねて、前記スタート文字列と前記エンド文字列で指定された領域内に前記背景画像を印刷する印刷工程と、
    を備えたことを特徴とする印刷方法。
  2. 印刷媒体に印刷データを背景画像と共に印刷する装置であって、
    背景画像を表す背景画像データを記憶する第一の手段と、
    入力情報に基づいて印刷データを取得する第二の手段と、
    前記背景画像データの付加を開始する位置を示すスタート文字列、および前記背景画像データの付加を終了する位置を示すエンド文字列を検出する第三の手段と、
    前記スタート文字列と前記エンド文字列で指定された領域内において前記背景画像と前記印刷データとを重ねて前記印刷媒体上に印刷する第四の手段と、
    を備えたことを特徴とする印刷装置。
  3. 商品販売に関する入力情報に基づき、ホストコンピュータによって生成された支払処理印刷データを取得し、当該印刷データに背景画像データを重ねてレシート上に印刷する印刷装置であって、
    前記背景画像を表す背景画像データを記憶する背景画像データ記憶手段と、
    前記背景画像データの付加を開始する位置を示すスタート文字列、および前記背景画像データの付加を終了する位置を示すエンド文字列を記憶する文字列記憶手段と、
    前記ホストコンピュータから前記印刷データを取得する印刷データ取得手段と、
    前記印刷データの中から、前記背景画像データの付加を開始する位置を示すスタート文字列、および前記背景画像データの付加を終了する位置を示すエンド文字列を検出する文字列検出手段と、
    前記レシート上において、前記支払処理印刷データに重ねて、前記スタート文字列で指定された行から前記エンド文字列で指定された行までの領域内に前記背景画像を印刷する印刷手段と、
    を備えたことを特徴とする印刷装置。
  4. 前記スタート文字列および/または前記エンド文字列を指定する第五の手段を更に備えたことを特徴とする請求項に記載の印刷装置。
  5. 前記第四の手段は、主色と、当該主色以外の少なくとも1色の副色とによるカラー印刷が可能であり、
    前記レシート印刷情報を前記主色によって印刷し、前記背景画像を前記少なくとも1色の副色によって印刷することを特徴とする請求項に記載の印刷装置。
  6. 前記第五の手段は、前記ホストコンピュータから送信された設定コマンドにしたがって所定の文字列を文字列を記憶する第六の手段に格納することを特徴とする請求項に記載の印刷装置。
  7. 前記設定コマンドは、前記背景画像の印刷色を指定するパラメータを含み、当該パラメータに従って前記背景画像を指定された色で印刷することを特徴とする請求項に記載の印刷装置。
  8. 前記第一の手段は、前記背景画像データのファイルを複数記憶しており、
    前記設定コマンドは、前記複数の背景画像データの中から、印刷対象となる1の背景画像データを選択するパラメータを含み、当該パラメータに従って選択された背景画像を印刷することを特徴とする請求項に記載の印刷装置。
  9. 前記設定コマンドは、前記ホストコンピュータに組み込まれたプリンタドライバによって生成されることを特徴とする請求項に記載の印刷装置。
  10. ホストコンピュータに組み込まれ、商品販売に関する入力情報に基づいて当該ホストコンピュータ内のアプリケーション実行部によって生成された支払処理印刷データに、背景画像を表す背景画像データを付加することによって背景画像付レシート印刷データを生成し、これを印刷装置に送信するプリンタドライバであって、
    前記背景画像を表す背景画像データのファイルを記憶する背景画像データ記憶手段と、
    前記アプリケーション実行部から前記支払処理印刷データを取得する印刷データ取得手段と、
    前記印刷データの中から、前記背景画像データの付加を開始する位置を示すスタート文字列、および前記背景画像データの付加を終了する位置を示すエンド文字列を検出する文字列検出手段と、
    前記スタート文字列と前記エンド文字列で指定された領域において、前記印刷データに前記背景画像データを付加することによって、背景画像付印刷データを生成する背景画像付印刷データ生成手段と、
    前記背景画像付印刷データを前記印刷装置に送信する送信手段と、
    を備えたことを特徴とするプリンタドライバ。
  11. 請求項に記載の印刷装置と、前記ホストコンピュータとを備えたことを特徴とする商品販売データ処理装置。
  12. 請求項10に記載のプリンタドライバを有すると共に、前記ホストコンピュータとして機能する端末装置と、前記印刷装置と、を備えたことを特徴とする商品販売データ処理装置。
  13. 請求項11に記載の商品販売データ処理装置と、
    ネットワークを介して前記商品販売データ処理装置に接続され、当該商品販売データ処理装置を管理するPOSサーバと、によって構成されていることを特徴とするPOSシステム。
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