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JP4229398B2 - 3次元モデリング・プログラム、3次元モデリング制御プログラム、3次元モデリング・データ伝送プログラム、記録媒体および3次元モデリング方法 - Google Patents

3次元モデリング・プログラム、3次元モデリング制御プログラム、3次元モデリング・データ伝送プログラム、記録媒体および3次元モデリング方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、3次元モデリング・プログラム等に関し、特に物体の周囲に配置された複数の撮像装置を用いて該物体の3次元モデルを作成する3次元モデリング・プログラム、物体の3次元モデルを作成する処理を制御する3次元モデリング制御プログラム、物体の3次元モデリング・データを伝送する3次元モデリング・データ伝送プログラム等に関する。
【0002】
【従来の技術】
【非特許文献1】
Proceedings of IEEE Visualization ’97, Phoenix, Arizona, October 1997, pp. 277-283, 552
【非特許文献2】
延原章平、和田俊和、松山隆司、「弾性メッシュモデルを用いた多視点画像からの高精度3次元形状復元」、情報処理学会 CVIM研究会論文誌、Vol. 43, SIG11(CVIM5), pp.53-63, 2002.12
【非特許文献3】
安居院猛、中嶋正之共著、「コンピュータグラフィックス」、pp.107-109, 昭晃堂
【非特許文献4】
Lee, A.W.F., Sweldens, W., Schroder, P., Cowsar, L., and Dobkin, D.,“MAPS : Multiresolution Adaptive Parameterization of Surfaces.”,Proceedings of SIGGRAPH 98, pp.95-104
【特許文献1】
特開2002−324246号公報
【特許文献2】
特開2001−67495号公報
【0003】
従来、物体の3次元(以下、「3D」と略す)モデルを編集、獲得および表示する技術はエンターテインメントまたは医療の分野等で主に発展してきた。近年の半導体技術の進歩およびネットワークにおける伝送速度の高速化に伴い、テキスト、音声および画像に続くディジタルコンテンツとしての3Dモデルの需要は更に高まってきている。この需要の高まりに伴い、モデリングおよびレンダリングを中心とした様々な関連技術の研究が盛んに進められている。一般に3Dモデルには様々な表現方法がある。例えば、ボクセルの集合体として再構成した3D離散モデルであるヴォリュームモデル、幾何モデルの中で3D形状を立体によって表すソリッドモデル、自由曲面をスプライン曲線による曲面パッチの多面体で近似するスプラインパッチ等が挙げられる。
【0004】
図18は、頂点と三角形とで物体(オブジェクト)の表面を近似した3Dメッシュ(mesh)モデル(以下、「3Dメッシュ」と略す)を例示する。図18に示されるように、3Dメッシュは物体の表面を三角形等の多角形のポリゴン面で近似しており、高精細なモデルおよびアニメーション等を比較的簡単に表現できるため広く用いられている。
【0005】
ここで、3Dメッシュの正則性(regularity)および非正則性(irregularity)について説明する。一般に、幾何情報は式1で示されるその頂点の3次元座標Viと三角形がもつ頂点のインデックスの集合(p,q,r)とにより構成される。式1でx、y、zはxyz座標における座標値を示し、Rは3D空間を示し、Nは頂点の数を示す。頂点インデックスの集合を考慮することができるが、本明細書ではこれ以上は立ち入らないこととする。
【0006】
【数1】
Figure 0004229398
【0007】
すべての頂点がk個の辺を持つ(頂点の次数がkであるという)ものをk正則メッシュ(k-regular meshes)または単に正則メッシュと呼び、頂点が任意の数の次数を持つものを非正則メッシュと呼ぶ。またほとんどすべての頂点が正則であるものを正則メッシュと区別して半正則メッシュ(semi-regular meshes)と呼ぶことがあるが、本明細書では3Dメッシュの境界部分以外のすべての頂点が正則となる場合、単に正則メッシュと呼ぶことにする。図19は正則メッシュと非正則メッシュとを例示する。図19(A)に示されるように、頂点と三角形とからなる3Dメッシュにおいて、すべて(またはほとんどすべて)の頂点がk個の三角形(または辺)を持つ場合、その3Dメッシュは正則性を持つという。一方、図19(B)に示されるように、すべて(またはほとんどすべて)の頂点がk個の三角形(または辺)を持たない場合、その3Dメッシュは非正則性を持つという。3Dメッシュは3次元空間上に配置された頂点を多角形で結ぶことにより物体の表面を近似した3Dモデルである。
【0008】
次に、代表的な従来のモデリング手法について説明する。非特許文献1に記載されているように、「Virtualized Reality」という 米国カーネギーメロン大学で開発された3D動画生成システムがある。この3D動画生成システムは複数の距離画像(Range Image)を用いて3Dメッシュを得る手法を用いている。この距離画像とは、3D空間内にある平面(画像)を仮定し、その平面から物体までの距離を画素値として持たせた画像である。しかし、上述の3D動画生成システムでは、正則性を実現することができないという問題があった。さらに処理の実時間性も実現することができず、処理に時間をかければかけるほど画質(解像度)が良くなる特性であるプログレッシブ性(漸進性)も実現することができないという問題があった。
【0009】
他の従来のモデリング手法として、非特許文献2に記載されているような京都大学の松山教授が開発したモデリングシステムとして実時間性を持つ3D動画生成システムがある。この3D動画生成システムは視体積交差法を用いている。視体積交差法は2次元画像から3D空間を再構成する方法の1つであり、同一時刻にカメラで撮像した複数枚の画像を利用して物体の位置および周囲形状を求める方法である。この3D動画生成システムは実時間性を持つものの、正則性およびプログレッシブ性は持たないという問題があった。
【0010】
他のモデリング手法として、特許文献1に記載されている方法があるが、当該方法は実時間性は有するものの、正則性およびプログレッシブ性等を考慮したものではないという問題があった。
【0011】
次に、メッシュ化および三角形化に関する手法について説明する。非特許文献3に記載されているように、良く知られている三角形化の手法としてDelauney法がある。Delauney法は3点を通る円の中に他の点が存在しない場合、その3点で三角形を構成するということをすべての頂点について行なうという方法である。しかしDelauney法は処理計算量が多いため実時間性がなく、また正則性は約束されないという問題があった。
【0012】
他のメッシュ化および三角形化に関する手法として、非特許文献4に記載されているように、非正則メッシュを正則メッシュへ変換するMAPSという著名な手法がある。MAPSは既にモデリング済みの非正則メッシュを対象としている。MAPSは処理計算量が多く、実時間性がないという問題があった。
【0013】
他のメッシュ化および三角形化に関する手法として、特許文献1に記載されている方法があるが、当該方法は鋭角特徴を再現するものであり、正則性、プログレッシブ性および実時間性等を考慮したものではないという問題があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
何らかの方法で取得された3Dメッシュに対する各種の「3Dメッシュ処理」技術は種々存在し、スムージング、特徴抽出、簡略化/詳細化および符号化等の技術は多数提案されてきた。3Dメッシュは3D空間上でランダムにサンプリングされた点を様々な方法で接続することによりポリゴンを構築している。このようにランダムにサンプリングを行なっているため、例えば通常のディジタル信号における等間隔でサンプリングされたグリッドおよび画素等のような概念はない。このため等間隔の時系列データとして処理することが困難となり、3Dメッシュ処理を複雑なものにしている。このため従来から、頂点同士が不規則に接続されたメッシュ(非正則メッシュ)をパラメータ化し、正則メッシュへ変換することにより、3Dメッシュの取り扱いを容易にしようという試みが盛んに行われてきた。しかしいずれも正則性およびプログレッシブ性を持たないという問題があった。特に、非正則3Dメッシュをモデリングした後、正則メッシュに変換するという二つの手順を踏んでいるため、処理計算量が非常に多くなる。この結果、短時間で正則3Dメッシュを得たい場合、または動きのある物体(動的物体)に対する動的な正則3Dメッシュを実時間で生成したい場合に不都合となるという問題があった。
【0015】
従来の多くの3Dモデリング手法は、静止した物体(静的物体)の形状を取得することを目的とするか、またはディスク上に保存されたビデオ信号列を用いてオフラインで3Dアニメーションを取得することを目的としている。動的物体の3Dアニメーションの取得について、カメラから送られるビデオ信号列を実時間で処理し、モデリングする手法もいくつか提案されてきた。しかし、動きのある物体を実時間でモデリングする際、当然、計算に用いるプロセッサの処理能力に応じて1フレームのモデリングにかかる時間にばらつきが生じることになる。従来のモデリング手法ではそのアルゴリズム全体に沿った処理を実行することにより一つのモデルができあがることになる。このため、上記アルゴリズムが終了する時間が1フレーム時間より長くなると、モデリングが完了せずに無駄な処理となって終了することになるという問題があった。
【0016】
従来、3Dメッシュ・データを伝送する場合、頂点座標の他に三角形の接続を表す情報を送る必要があった。このため3Dメッシュ・データの伝送には長時間を要するという問題があった。
【0017】
そこで、本発明の目的は、上記問題を解決するためになされたものであり、静的物体だけではなく動的物体に対しても正則性を持つ3Dメッシュを実時間でモデリングすることができ、プログレッシブ性を併せ持つ3次元モデリング・プログラム等を提供することにある。
【0018】
本発明の第2の目的は、アルゴリズムを途中で打ち切ることができ、打ち切った時点で最良の解像度を有する3Dメッシュをモデリングすることができる3次元モデリング・プログラム等を提供することにある。
【0019】
本発明の第3の目的は、3Dメッシュ・データの伝送に長時間を要することのない3次元モデリング・データ伝送プログラムを提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
この発明の3次元モデリング・プログラムは、物体の周囲に配置された複数の撮像装置を用いて該物体の3次元モデルを作成する3次元モデリング・プログラムであって、該複数の撮像装置により各々取得させた、該物体までの距離を画素値として有する距離画像を各撮像装置に応じて記録した距離画像記録部と、所定の解像度を記録した初期解像度記録部とを用いるものであり、コンピュータに、前記距離画像記録部に記録させた各距離画像の対応点を決定させる対応点決定ステップ、
前記物体の距離画像を前記初期解像度記録部に記録された所定の解像度および前記対応点決定ステップで決定された対応点の下で前記複数の撮像装置により各々取得させると共に、取得させた時刻を時刻記録部に記録させ、該所定の解像度を解像度記録部に記録させる距離画像取得ステップ、
前記距離画像取得ステップで取得させた各距離画像を前記距離画像記録部に記録させる距離画像記録ステップ、
前記解像度記録部に記録された解像度の下で前記距離画像記録部に記録された各距離画像に基づき、前記物体の3次元メッシュ・モデルを作成させる3次元メッシュ・モデリング・ステップ、
前記時刻記録部に記録された時刻から所定の時間が経過していない場合、前記解像度記録部に記録された解像度を所定の割合で増加させて前記3次元メッシュ・モデリング・ステップから繰返して実行させ、前記時刻記録部に記録された時刻から所定の時間が経過し且つ所定の終了時刻を越えていない場合、前記距離画像取得ステップから繰返して実行させるステップ
を実行させるための3次元モデリング・プログラムである。
【0021】
ここで、この発明の3次元モデリング・プログラムにおいて、前記3次元メッシュ・モデリング・ステップは、
前記距離画像記録部に記録された各距離画像の各画素値を仮想3次元空間内で逆射影することにより得られる各表面点の3次元座標値を求める表面点作成ステップと、
前記表面点作成ステップで求められた各表面点の3次元座標値を表面点記録部に記録する表面点記録ステップと、
前記表面点記録部に記録された3次元座標値を有する各表面点から仮想3次元空間に形成された仮想立体上へ射影することにより得られる各3次元射影点への3次元射影ベクトルを求める3次元射影点作成ステップと、
前記3次元射影点作成ステップで求められた各3次元射影点への3次元射影ベクトルを、各3次元射影点毎に、該3次元射影点と対応する表面点との間の3次元距離値を示す属性値と共に3次元射影点記録部に記録する3次元射影点記録ステップと、
前記3次元射影点記録部に記録された各3次元射影点毎の3次元射影ベクトルを前記仮想立体を切断して展開された仮想平面上へ変換して、2次元変換点への2次元変換ベクトルとして求める2次元変換点作成ステップと、
前記2次元変換点作成ステップで求められた各2次元変換点への2次元変換ベクトルを、各2次元変換点毎に前記3次元射影点記録部に記録された前記属性値と共に2次元変換点記録部に記録する2次元変換点記録ステップと、
前記仮想平面上に所定のサイズの画素を設定し、各画素の中心点の2次元座標値を求める画素中心点作成ステップと、
前記画素中心点作成ステップで求められた各画素の中心点の2次元座標値と前記2次元変換点記録部に記録された2次元変換点の2次元変換ベクトルとに基づいて、所定の2次元距離値の範囲内における所定の数の2次元変換点を求め、該所定の数の2次元変換点について前記2次元変換点記録部に記録された前記属性値に基づき、各画素の中心点の補間距離値を求める補間距離値作成ステップと、
前記画素中心点作成ステップで求められた各画素の中心点の2次元座標値を、前記補間距離値作成ステップで求められた各画素の中心点の補間距離値と共に画素中心点記録部に記録する画素中心点記録ステップと、
前記画素中心記録部に記録された各画素の中心点の2次元座標値を、前記仮想立体上の3次元座標値へ逆変換して各画素の中心点の3次元逆変換点を求める画素中心3次元逆変換点作成ステップと、
前記画素中心3次元逆変換点作成ステップで求められた各画素の中心点の3次元逆変換点の3次元座標値を、前記画素中心点記録部に記録された各画素の中心点の補間距離値と共に画素中心3次元逆変換点記録部に記録する画素中心3次元逆変換点記録ステップと、
前記画素中心3次元逆変換点記録部に記録された各画素の中心点の補間距離値を仮想3次元空間内で逆射影することにより得られる各画素の中心点に対応する各表面点の3次元座標値を求める画素中心対応表面点作成ステップと、
前記画素中心対応表面点作成ステップで求められた各画素の中心点に対応する各表面点の3次元座標値を画素中心対応表面点記録部に記録する画素中心対応表面点記録ステップとを備えることができる。
【0022】
ここで、この発明の3次元モデリング・プログラムにおいて、前記3次元射影点記録ステップは、前記解像度記録部に記録された解像度が前記初期解像度記録部に記録された所定の解像度と等しい場合、前記3次元射影点作成ステップで求められた各3次元射影点への3次元射影ベクトルを、各3次元射影点毎に、該3次元射影点に対応する表面点の3次元座標値を示す属性値と共に3次元射影点記録部に記録し、
前記3次元射影点作成ステップは、前記解像度記録部に記録された解像度が前記初期解像度記録部に記録された所定の解像度より大きい場合、
前記表面点記録部に既に記録された3次元座標値を有する従前の表面点に関しては、該従前の表面点に対応する従前の3次元射影点毎に既に前記3次元射影点記録部に記録された従前の3次元射影ベクトルを用い、解像度の増加により新たに前記表面点記録部に記録された3次元座標値を有する新表面点に関しては、新表面点の近傍における従前の表面点に対応する該従前の3次元射影ベクトルの前記属性値に基づいて新たな3次元射影ベクトルを求めることができる。
【0023】
ここで、この発明の3次元モデリング・プログラムにおいて、前記3次元射影点作成ステップは、前記仮想立体が仮想円筒または仮想円錐の場合、表面点に対応する画素を含む距離画像を取得した撮像装置と物体との間の空間位置情報が記録された空間位置情報部をさらに備え、
仮想円筒または仮想円錐の中心線を仮想空間上で作成する仮想立体作成ステップと、
前記仮想立体作成ステップで作成された中心線に垂直で且つ前記表面点記録部に記録された表面点を通る仮想円筒または仮想円錐を切断する平面であって周囲が該仮想円筒または仮想円錐の周囲と一致する切断平面を作成する切断平面作成ステップと、
前記切断平面作成ステップで作成された切断平面の中心点の座標値を求める中心点座標値作成ステップと、
前記中心点座標値作成ステップで求められた中心点の座標値と前記表面点記録部に記録された前記表面点の座標値とを結ぶ線分が前記切断平面の周囲と交わる2点を求める2点作成ステップと、
前記空間位置情報部に記録された空間位置情報に基づき、前記表面点記録部に記録された前記表面点に対応する画素を含む距離画像に対応する仮想平面を仮想空間上で作成する仮想平面作成ステップと、
前記仮想平面作成ステップで作成された仮想平面における前記表面点に対応する画素の座標値を求める画素座標値作成ステップと、
前記画素座標値作成ステップで求められた画素の座標値から前記中心点座標値作成ステップで求められた中心点の座標値へ向かう画素ベクトルと、前記表面点記録部に記録された前記表面点の座標値から前記2点作成ステップで求められた2点への2つの表面点ベクトルを求めるベクトル作成ステップと、
前記ベクトル作成ステップで求められた画素ベクトルと前記2つの表面点ベクトルの各々との間の角度を比較し、小さい角度に対応する表面点ベクトルを3次元射影ベクトルとするステップとを備えることができる。
【0024】
ここで、この発明の3次元モデリング・プログラムにおいて、前記3次元射影点作成ステップは、前記仮想立体が仮想球の場合、
仮想球の中心点の座標値を求める中心点座標値作成ステップと、
前記中心点座標値作成ステップで求められた中心点の座標値と前記表面点記録部に記録された前記表面点の座標値とを結ぶ線分上において、該中心点の座標値から該表面点へ向かう方向のベクトルを3次元射影ベクトルとするステップとを備えることができる。
【0025】
この発明の3次元モデリング制御プログラムは、物体の周囲に配置された複数の撮像装置を用いて該物体の3次元モデルを作成する処理を制御する3次元モデリング制御プログラムであって、該複数の撮像装置により各々取得させた、該物体までの距離を画素値として有する距離画像を各撮像装置に応じて記録した距離画像記録部と、所定の解像度を記録した初期解像度記録部とを用いるものであり、各撮像装置を用いて該物体の3次元モデルを作成する各距離画像記録部に対応した複数のコンピュータと、該複数のコンピュータの処理結果を統合する統合コンピュータとを有し、
3次元モデリング制御プログラムを実行するコンピュータに、
前記距離画像記録部に記録させた各距離画像の対応点を決定させる対応点決定ステップを実行させ、
前記複数のコンピュータの各々に、
前記物体の距離画像を前記初期解像度記録部に記録された所定の解像度および前記対応点決定ステップで決定された対応点の下で前記撮像装置により取得させると共に、取得させた時刻を時刻記録部に記録させ、該所定の解像度を解像度記録部に記録させる距離画像取得ステップ、
前記距離画像取得ステップで取得させた距離画像を前記距離画像記録部に記録させる距離画像記録ステップ、
前記距離画像記録部に記録された距離画像の各画素値を仮想3次元空間内で逆射影することにより得られる各表面点の3次元座標値を求める表面点作成ステップ、
前記表面点作成ステップで求められた各表面点の3次元座標値を表面点記録部に記録する表面点記録ステップ、
前記表面点記録部に記録された3次元座標値を有する各表面点から仮想3次元空間に形成された仮想立体上へ射影することにより得られる各3次元射影点への3次元射影ベクトルを求める3次元射影点作成ステップ、
前記3次元射影点作成ステップで求められた各3次元射影点への3次元射影ベクトルを、各3次元射影点毎に、該3次元射影点と対応する表面点との間の3次元距離値を示す属性値と共に3次元射影点記録部に記録する3次元射影点記録ステップを実行させ、
前記統合コンピュータに、
前記3次元射影点記録部に記録された各3次元射影点毎の3次元射影ベクトルを前記仮想立体を切断して展開された仮想平面上へ変換して、2次元変換点への2次元変換ベクトルとして求める2次元変換点作成ステップ、
前記2次元変換点作成ステップで求められた各2次元変換点への2次元変換ベクトルを、各2次元変換点毎に前記3次元射影点記録部に記録された前記属性値と共に2次元変換点記録部に記録する2次元変換点記録ステップ、
前記仮想平面上に所定のサイズの画素を設定し、各画素の中心点の2次元座標値を求める画素中心点作成ステップ、
前記画素中心点作成ステップで求められた各画素の中心点の2次元座標値と前記2次元変換点記録部に記録された2次元変換点の2次元変換ベクトルとに基づいて、所定の2次元距離値の範囲内における所定の数の2次元変換点を求め、該所定の数の2次元変換点について前記2次元変換点記録部に記録された前記属性値に基づき、各画素の中心点の補間距離値を求める補間距離値作成ステップ、前記画素中心点作成ステップで求められた各画素の中心点の2次元座標値を、前記補間距離値作成ステップで求められた各画素の中心点の補間距離値と共に画素中心点記録部に記録する画素中心点記録ステップ、
前記画素中心記録部に記録された各画素の中心点の2次元座標値を、前記仮想立体上の3次元座標値へ逆変換して各画素の中心点の3次元逆変換点を求める画素中心3次元逆変換点作成ステップ、
前記画素中心3次元逆変換点作成ステップで求められた各画素の中心点の3次元逆変換点の3次元座標値を、前記画素中心点記録部に記録された各画素の中心点の補間距離値と共に画素中心3次元逆変換点記録部に記録する画素中心3次元逆変換点記録ステップ、
前記画素中心3次元逆変換点記録部に記録された各画素の中心点の補間距離値を仮想3次元空間内で逆射影することにより得られる各画素の中心点に対応する各表面点の3次元座標値を求める画素中心対応表面点作成ステップ、
前記画素中心対応表面点作成ステップで求められた各画素の中心点に対応する各表面点の3次元座標値を画素中心対応表面点記録部に記録する画素中心対応表面点記録ステップを実行させ、
前記時刻記録部に記録された時刻から所定の時間が経過していない場合、前記解像度記録部に記録された解像度を所定の割合で増加させて、前記複数のコンピュータの各々に前記表面点作成ステップから繰返して実行させ、前記時刻記録部に記録された時刻から所定の時間が経過し且つ所定の終了時刻を越えていない場合、前記複数のコンピュータの各々に前記距離画像取得ステップから繰返して実行させるステップ
を実行させるための3次元モデリング制御プログラムである。
【0026】
この発明の3次元モデリング・データ伝送プログラムは、物体の周囲に配置された複数の撮像装置を用いて作成された該物体の3次元モデリング・データを伝送する3次元モデリング・データ伝送プログラムであって、該複数の撮像装置により各々取得させた、該物体までの距離を画素値として有する距離画像を各撮像装置に応じて記録した距離画像記録部と、所定の解像度を記録した初期解像度記録部とを用いるものであり、コンピュータに、
前記距離画像記録部に記録させた各距離画像の対応点を決定させる対応点決定ステップ、
前記物体の距離画像を前記初期解像度記録部に記録された所定の解像度および前記対応点決定ステップで決定された対応点の下で前記複数の撮像装置により各々取得させると共に、取得させた時刻を時刻記録部に記録させ、該所定の解像度を解像度記録部に記録させる距離画像取得ステップ、
前記距離画像取得ステップで取得させた各距離画像を前記距離画像記録部に記録させる距離画像記録ステップ、
前記距離画像記録部に記録された各距離画像の各画素値を仮想3次元空間内で逆射影することにより得られる各表面点の3次元座標値を求める表面点作成ステップ、
前記表面点作成ステップで求められた各表面点の3次元座標値を表面点記録部に記録する表面点記録ステップ、
前記表面点記録部に記録された3次元座標値を有する各表面点から仮想3次元空間に形成された仮想立体上へ射影することにより得られる各3次元射影点への3次元射影ベクトルを求める3次元射影点作成ステップ、
前記3次元射影点作成ステップで求められた各3次元射影点への3次元射影ベクトルを、各3次元射影点毎に、該3次元射影点と対応する表面点との間の3次元距離値を示す属性値と共に3次元射影点記録部に記録する3次元射影点記録ステップ、
前記3次元射影点記録部に記録された各3次元射影点毎の3次元射影ベクトルを前記仮想立体を切断して展開された仮想平面上へ変換して、2次元変換点への2次元変換ベクトルとして求める2次元変換点作成ステップ、
前記2次元変換点作成ステップで求められた各2次元変換点への2次元変換ベクトルを、各2次元変換点毎に前記3次元射影点記録部に記録された前記属性値と共に2次元変換点記録部に記録する2次元変換点記録ステップ、
前記仮想平面上に所定のサイズの画素を設定し、各画素の中心点の2次元座標値を求める画素中心点作成ステップ、
前記画素中心点作成ステップで求められた各画素の中心点の2次元座標値と前記2次元変換点記録部に記録された2次元変換点の2次元変換ベクトルとに基づいて、所定の2次元距離値の範囲内における所定の数の2次元変換点を求め、該所定の数の2次元変換点について前記2次元変換点記録部に記録された前記属性値に基づき、各画素の中心点の補間距離値を求める補間距離値作成ステップ、
前記画素中心点作成ステップで求められた各画素の中心点の2次元座標値を、前記補間距離値作成ステップで求められた各画素の中心点の補間距離値と共に画素中心点記録部に記録する画素中心点記録ステップ、
前記時刻記録部に記録された時刻から所定の時間が経過していない場合、前記解像度記録部に記録された解像度を所定の割合で増加させて前記表面点作成ステップから繰返して実行させ、前記時刻記録部に記録された時刻から所定の時間が経過し且つ所定の終了時刻を越えていない場合、前記距離画像取得ステップから繰返して実行させ、前記時刻記録部に記録された時刻から所定の時間が経過し且つ所定の終了時刻を越えた場合、前記画素中心点記録部に記録された各画素の中心点の2次元座標値と該各画素の中心点の補間距離値とを含む3次元モデリング・データを伝送するステップ
を実行させるための3次元モデリング・データ伝送プログラムである。
【0027】
この発明の記録媒体は本発明のいずれかのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体である。
【0028】
この発明の3次元モデリング方法は、物体の周囲に配置された複数の撮像装置を用いて該物体の3次元モデルを作成する3次元モデリング方法であって、該複数の撮像装置により各々取得させた、該物体までの距離を画素値として有する距離画像を各撮像装置に応じて記録した距離画像記録部と、所定の解像度を記録した初期解像度記録部とを用いるものであり、コンピュータに、
前記距離画像記録部に記録させた各距離画像の対応点を決定させる対応点決定ステップと、
前記物体の距離画像を前記初期解像度記録部に記録された所定の解像度および前記対応点決定ステップで決定された対応点の下で前記複数の撮像装置により各々取得させると共に、取得させた時刻を時刻記録部に記録させ、該所定の解像度を解像度記録部に記録させる距離画像取得ステップと、
前記距離画像取得ステップで取得させた各距離画像を前記距離画像記録部に記録させる距離画像記録ステップと、
前記解像度記録部に記録された解像度の下で前記距離画像記録部に記録された各距離画像に基づき、前記物体の3次元メッシュ・モデルを作成させる3次元メッシュ・モデリング・ステップと、
前記時刻記録部に記録された時刻から所定の時間が経過していない場合、前記解像度記録部に記録された解像度を所定の割合で増加させて前記3次元メッシュ・モデリング・ステップから繰返して実行させ、前記時刻記録部に記録された時刻から所定の時間が経過し且つ所定の終了時刻を越えていない場合、前記距離画像取得ステップから繰返して実行させるステップと
を実行させることを特徴とする。
【0029】
ここで、この発明の3次元モデリング方法において、前記3次元メッシュ・モデリング・ステップは、
前記距離画像記録部に記録された各距離画像の各画素値を仮想3次元空間内で逆射影することにより得られる各表面点の3次元座標値を求める表面点作成ステップと、
前記表面点作成ステップで求められた各表面点の3次元座標値を表面点記録部に記録する表面点記録ステップと、
前記表面点記録部に記録された3次元座標値を有する各表面点から仮想3次元空間に形成された仮想立体上へ射影することにより得られる各3次元射影点への3次元射影ベクトルを求める3次元射影点作成ステップと、
前記3次元射影点作成ステップで求められた各3次元射影点への3次元射影ベクトルを、各3次元射影点毎に、該3次元射影点と対応する表面点との間の3次元距離値を示す属性値と共に3次元射影点記録部に記録する3次元射影点記録ステップと、
前記3次元射影点記録部に記録された各3次元射影点毎の3次元射影ベクトルを前記仮想立体を切断して展開された仮想平面上へ変換して、2次元変換点への2次元変換ベクトルとして求める2次元変換点作成ステップと、
前記2次元変換点作成ステップで求められた各2次元変換点への2次元変換ベクトルを、各2次元変換点毎に前記3次元射影点記録部に記録された前記属性値と共に2次元変換点記録部に記録する2次元変換点記録ステップと、
前記仮想平面上に所定のサイズの画素を設定し、各画素の中心点の2次元座標値を求める画素中心点作成ステップと、
前記画素中心点作成ステップで求められた各画素の中心点の2次元座標値と前記2次元変換点記録部に記録された2次元変換点の2次元変換ベクトルとに基づいて、所定の2次元距離値の範囲内における所定の数の2次元変換点を求め、該所定の数の2次元変換点について前記2次元変換点記録部に記録された前記属性値に基づき、各画素の中心点の補間距離値を求める補間距離値作成ステップと、前記画素中心点作成ステップで求められた各画素の中心点の2次元座標値を、前記補間距離値作成ステップで求められた各画素の中心点の補間距離値と共に画素中心点記録部に記録する画素中心点記録ステップと、
前記画素中心記録部に記録された各画素の中心点の2次元座標値を、前記仮想立体上の3次元座標値へ逆変換して各画素の中心点の3次元逆変換点を求める画素中心3次元逆変換点作成ステップと、
前記画素中心3次元逆変換点作成ステップで求められた各画素の中心点の3次元逆変換点の3次元座標値を、前記画素中心点記録部に記録された各画素の中心点の補間距離値と共に画素中心3次元逆変換点記録部に記録する画素中心3次元逆変換点記録ステップと、
前記画素中心3次元逆変換点記録部に記録された各画素の中心点の補間距離値を仮想3次元空間内で逆射影することにより得られる各画素の中心点に対応する各表面点の3次元座標値を求める画素中心対応表面点作成ステップと、
前記画素中心対応表面点作成ステップで求められた各画素の中心点に対応する各表面点の3次元座標値を画素中心対応表面点記録部に記録する画素中心対応表面点記録ステップとを備えることができる。
【0030】
ここで、この発明の3次元モデリング方法において、前記3次元射影点記録ステップは、前記解像度記録部に記録された解像度が前記初期解像度記録部に記録された所定の解像度と等しい場合、前記3次元射影点作成ステップで求められた各3次元射影点への3次元射影ベクトルを、各3次元射影点毎に、該3次元射影点に対応する表面点の3次元座標値を示す属性値と共に3次元射影点記録部に記録し、
前記3次元射影点作成ステップは、前記解像度記録部に記録された解像度が前記初期解像度記録部に記録された所定の解像度より大きい場合、
前記表面点記録部に既に記録された3次元座標値を有する従前の表面点に関しては、該従前の表面点に対応する従前の3次元射影点毎に既に前記3次元射影点記録部に記録された従前の3次元射影ベクトルを用い、解像度の増加により新たに前記表面点記録部に記録された3次元座標値を有する新表面点に関しては、新表面点の近傍における従前の表面点に対応する該従前の3次元射影ベクトルの前記属性値に基づいて新たな3次元射影ベクトルを求めることができる。
【0031】
ここで、この発明の3次元モデリング方法において、前記3次元射影点作成ステップは、前記仮想立体が仮想円筒または仮想円錐の場合、表面点に対応する画素を含む距離画像を取得した撮像装置と物体との間の空間位置情報が記録された空間位置情報部をさらに備え、
仮想円筒または仮想円錐の中心線を仮想空間上で作成する仮想立体作成ステップと、
前記仮想立体作成ステップで作成された中心線に垂直で且つ前記表面点記録部に記録された表面点を通る仮想円筒または仮想円錐を切断する平面であって周囲が該仮想円筒または仮想円錐の周囲と一致する切断平面を作成する切断平面作成ステップと、
前記切断平面作成ステップで作成された切断平面の中心点の座標値を求める中心点座標値作成ステップと、
前記中心点座標値作成ステップで求められた中心点の座標値と前記表面点記録部に記録された前記表面点の座標値とを結ぶ線分が前記切断平面の周囲と交わる2点を求める2点作成ステップと、
前記空間位置情報部に記録された空間位置情報に基づき、前記表面点記録部に記録された前記表面点に対応する画素を含む距離画像に対応する仮想平面を仮想空間上で作成する仮想平面作成ステップと、
前記仮想平面作成ステップで作成された仮想平面における前記表面点に対応する画素の座標値を求める画素座標値作成ステップと、
前記画素座標値作成ステップで求められた画素の座標値から前記中心点座標値作成ステップで求められた中心点の座標値へ向かう画素ベクトルと、前記表面点記録部に記録された前記表面点の座標値から前記2点作成ステップで求められた2点への2つの表面点ベクトルを求めるベクトル作成ステップと、
前記ベクトル作成ステップで求められた画素ベクトルと前記2つの表面点ベクトルの各々との間の角度を比較し、小さい角度に対応する表面点ベクトルを3次元射影ベクトルとするステップとを備えることができる。
【0032】
ここで、この発明の3次元モデリング方法において、前記3次元射影点作成ステップは、前記仮想立体が仮想球の場合、
仮想球の中心点の座標値を求める中心点座標値作成ステップと、
前記中心点座標値作成ステップで求められた中心点の座標値と前記表面点記録部に記録された前記表面点の座標値とを結ぶ線分上において、該中心点の座標値から該表面点へ向かう方向のベクトルを3次元射影ベクトルとするステップとを備えることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して詳細に説明する。本明細書では最も一般的なすべての多角形が三角形となる三角メッシュのみを取り扱うこととする。以下の説明に用いる各図において、同じ符号を付した箇所は同じ要素を示すため、当該符号が付された要素に関する説明は原則として最初に現れた図に関してのみ行い、再度現れた図に関しては省略する。
【0034】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における3次元モデリング・プログラム等が動作する環境を示す。図1において、符号1は本発明の3次元モデリング・プログラム等が実行されるコンピュータ、10はコンピュータ1に接続されたディスク等の記録装置、20は3次元モデルを作成する対象となる物体、25a、25b、25c、25d、25eおよび25fは、コンピュータ1に接続され物体20の周囲に配置された複数のカメラ(撮像装置)である。図1ではカメラ25a等は6台示されているが、これは図面の都合上のものであり、本発明の3次元モデリング・プログラム等は2台以上のカメラについて適用することが可能である。
【0035】
図1に示されるように、記録装置10は、複数のカメラ25a等により各々取得させた距離画像を各カメラ25a等に応じて記録した距離画像記録部3を有している。ここで距離画像とは、3D空間内にある平面(画像)を仮定し、その平面から物体20までの距離を画素値として有する所定の解像度の画像である。記録装置10はさらに、所定の解像度(N×Mの場合はNおよびM)を記録した初期解像度記録部4、カメラ25a等により距離画像を取得させた時刻を記録する時刻記録部5、後述するように更新される解像度を記録した初期解像度記録部6を有している。記録装置10は所定のデータを記録する他の表面点記録部11、3次元射影点記録部12、2次元変換点記録部13、画素中心点記録部14、画素中心3次元逆変換点記録部15、画素中心対応表面点記録部16および空間位置情報部17を有しているが、これらの記録部については後述する。
【0036】
図2は、距離画像について説明する図である。図2(A)において、符号30は例えばカメラ25aにより取得された物体20の距離画像である。図2(A)に示されるように、距離画像30上の画素Aは画素Aと物体20上の点Bとの間の距離raを画素値として有している。図2(B)において、符号30は例えばカメラ25aにより取得された物体20の距離画像、31は例えばカメラ25bにより取得された物体20の距離画像、32は例えばカメラ25cにより取得された物体20の距離画像、33は例えばカメラ25dにより取得された物体20の距離画像、34は例えばカメラ25eにより取得された物体20の距離画像、35は例えばカメラ25fにより取得された物体20の距離画像である。図2(B)に示されるように、距離画像35上の画素Cは画素Cと物体20上の点Bとの間の距離rbを画素値として有している。これらの距離画像30等が各カメラ25a等に応じて距離画像記録部3に各々記録されている。
【0037】
本発明の3次元モデリング・プログラムはカメラ25a等の数(I)に対応する枚数分作成された距離画像を用いる。複数のカメラ25a等を用いて距離画像30等を得る手法は多数存在するが、本明細書では距離画像30等を得る手法は問わず、あるアルゴリズムを用いて距離画像30等が得られ、距離画像記録部3に各々記録されていることを前提とする。距離画像30等を取得する手法としては、一般的なステレオ画像法を用いることができる。光レーダ型レンジファインダ、位相差検出型レンジファインダ等を用いた光飛行時間測定法により距離を測定する方法を用いてもよい。あるいはスポット光投影法、スリット光投影法、ステップ光投影法またはパターン光投影法等を用いた三角測量に基づくレンジファインダを用いることもできる。
【0038】
次に、本発明の3次元モデリング・プログラムの機能について説明する。図3は本発明の3次元モデリング・プログラムの機能をフローチャートで示す。図3に示されるように、まず距離画像記録部3に記録させた各距離画像30等の対応点を決定させる(対応点決定ステップ。ステップS10)。複数の距離画像30等を用いる場合、ある距離画像30における画素Aが他の距離画像35におけるどの画素に対応するのかという対応点(対応位置)の決定を予め行っておく必要がある。この対応点の決定には例えばICP(Iterative Closest Point Method)を用いることができる。各距離画像30等の対応点を調べることをレジストレーション(Registration)と呼ぶ。以上により各距離画像30等の合成ができる。対応点決定ステップ(ステップS10)の処理はオフラインで行う。
【0039】
続いて、物体20の距離画像30等を初期解像度記録部4に記録された所定の解像度(N×M)および対応点決定ステップ(ステップS10)で決定された対応点の下で複数のカメラ25a等により各々取得させる。この結果、カメラ25a等の数(I)分の距離画像30等を取得することになる。併せて、距離画像30等を取得させた時刻(t)を時刻記録部5に記録させ、所定の解像度(N×M)を解像度記録部6に記録させる(距離画像取得ステップ。ステップS12)。
【0040】
次に、距離画像取得ステップ(ステップS12)で取得させた各距離画像30等を距離画像記録部3に各々記録させる(距離画像記録ステップ。ステップS14)。
【0041】
解像度記録部6に記録された解像度(最初はN×M)の下で、距離画像記録部3に記録された各距離画像30等に基づき、物体20の3次元メッシュ・モデルを作成させる(3次元メッシュ・モデリング・ステップ。ステップS16)。当該ステップS16については後で詳述する。
【0042】
時刻記録部5に記録された時刻(t)から所定の時間(フレームレート:δT)が経過したか否かを判定し(ステップS18)、経過していない場合、解像度記録部6に記録された解像度(最初はN×M)を所定の割合、例えば2倍ずつの割合(2N×2M)で増加させて、3次元メッシュ・モデリング・ステップ(ステップS16)から繰返して実行させる(ステップS20)。一方、時刻記録部5に記録された時刻(t)から所定の時間(δT)が経過して時刻がt+δTとなっており、且つ所定の終了時刻を越えていない場合、距離画像取得ステップ(ステップS12)から繰返して実行させる(ステップS22)。距離画像取得ステップ(ステップS12)からステップS20またはS22までの処理は実時間で実行する。
【0043】
次に、3次元メッシュ・モデリング・ステップ(ステップS16)について詳述する。図4は本発明の3次元モデリング・プログラムにおける3次元メッシュ・モデリング・ステップの機能をフローチャートで示す。以下、図4のフローチャートについて図5ないし図11を併せ用いて説明する。
【0044】
すべての距離画像30等の画素値(すなわち画素Aの中心から物体20までの距離)を3D平面上に逆射影することにより、物体20の表面上に点を定義することができる。この点を以下では「表面点」と呼ぶことにする。図4に示されるように、まず距離画像記録部3に記録された各距離画像30等の各画素値を仮想3次元空間内で逆射影することにより得られる各表面点の3次元座標値を求める(表面点作成ステップ。ステップS30)。図5は表面点を説明するための図である。図5において、符号28は物体20の表面上に上述のように定義された表面点の1つを示す。
【0045】
表面点作成ステップ(ステップS30)で求められた各表面点28等の3次元座標値を表面点記録部11に記録する(表面点記録ステップ。ステップS32)。
【0046】
事前に決めておいた基準点を中心とする仮想的に3D空間内に定義された仮想立体、例えば仮想円筒(Virtual Cylinder)を定義する。図6は仮想円筒を説明するための図である。図6(A)および(B)において、符号45は事前に決めておいた基準点、40は基準点45を中心として定義された仮想円筒である。図6(A)は仮想円筒40を上から見た平面図を示し、図6(B)は斜視図を示す。図7(A)、(B)および(C)は、各々図6に示される仮想円筒40と位相同型の多様体40a、40bおよび40cを示す。以下では仮想円筒の例を用いて説明していくが、図7に示されるような多様体40a、40bおよび40cであれば3次元メッシュ・モデリング・ステップ(ステップS16)の処理を同様に適用することができる。
【0047】
次に、物体20の表面上のすべての表面点28等を仮想円筒40上に射影(マッピング)する。図4に示されるように、表面点記録部11に記録された3次元座標値を有する各表面点28等から仮想3次元空間に形成された仮想立体、たとえば仮想円筒40上へ射影することにより得られる各3次元射影点への3次元射影ベクトルを求める(3次元射影点作成ステップ。ステップS34)。ここで射影は、例えば透視射影法または直交射影法等を用いることができる。
【0048】
図8および図9は、表面点28等の仮想円筒40への射影を説明する図である。図8(A)に示されるように、まず仮想円筒40の中心線41に垂直で且つ物体20上の一つの表面点28を通る切断平面(または円)42を想定する。次に図8(B)に示されるように切断平面(または円)42により仮想円筒40を輪切りにする。図9(A)に示されるように、輪切りにされた円42の中心(基準点)45と表面点28とを結ぶ線L1を定義する。射影点(3次元射影点)は円42の円周上に点44aと点44bとの2点が得られる。そこで図9(B)に示されるように、表面点28に相当する画素Aから表面点28へ向かうベクトル(画素ベクトル)Gと、表面点28から円42上のある射影点44aへ向かうベクトル(表面点ベクトル)Maおよび表面点28から円42上の別の射影点44bへ向かうベクトル(表面点ベクトル)Mbとを想定する。ベクトルGおよびベクトルMaがなす角θaとベクトルGおよびベクトルMbがなす角θbとを比較して角度が近い方に射影する。例えば図9(B)の場合、θa<θbであるため、上部、つまり射影点44aへ射影される。この射影に用いたベクトルMaを射影ベクトル(3次元射影ベクトル)と呼ぶ。以上の操作をすべての表面点28等に対して行うことにより距離画像30等のパノラマを作成することができる。
【0049】
仮想円筒40上の射影点44a等はその点から物体20までの距離を値として持つ。そのような点の集合をVとする。図4に示されるように、3次元射影点作成ステップ(ステップS34)で求められた各3次元射影点44a等への3次元射影ベクトルMa等を、各3次元射影点44a等毎に、当該3次元射影点44a等と対応する表面点28等との間の3次元距離値を示す属性値と共に3次元射影点記録部12に記録する(3次元射影点記録ステップ。ステップS36)。すなわち3次元射影点記録部12に上述の集合Vが記録される。
【0050】
次に、仮想円筒40をある線で切断することにより一枚の展開された平面を得る。図4に示されるように、3次元射影点記録部12に記録された各3次元射影点44a等毎の3次元射影ベクトルMa等を仮想立体40を切断して展開された仮想平面上へ変換して、2次元変換点への2次元変換ベクトルとして求める(2次元変換点作成ステップ。ステップS38)。図10は仮想円筒40の展開を説明するための図である。図10(A)に示されるように、仮想円筒40をある線L2で切断すると、図10(B)に示されるような仮想平面Pへ展開することができる。図10(B)に示されるように、仮想平面P上の点44a(2)は3次元射影点44aが2次元空間へ変換された2次元変換点である。
【0051】
図4に示されるように、2次元変換点作成ステップ(ステップS38)で求められた各2次元変換点44a(2)等への2次元変換ベクトルを、各2次元変換点44a(2)等毎に3次元射影点記録部12に記録された属性値と共に2次元変換点記録部13に記録する(2次元変換点記録ステップ。ステップS40)。
【0052】
次に図4に示されるように、仮想平面P上に所定のサイズの矩形の画素を定義し、さらにそれぞれの画素の中心に中心点を新たに定義しその座標値を求める(画素中心点作成ステップ。ステップS42)。中心点の集合をVcとする。図11は仮想平面Pを示す。図11(A)に示されるように、仮想平面Pは矩形の画素P11、P15等が定義されている。2次元変換点44a(2)は画素P15内に含まれており、他の2次元変換点46(2)、47(2)および48(2)等が周囲の画素内に含まれている。図11(B)に示されるように、仮想平面Pに上述の中心点を定義する。例えば画素P11の中心点はC11、画素P15の中心点はC15等のように定義される。集合Vcの要素はC11、C15等となる。
【0053】
ここで集合Vcの各点が持つ物体20までの距離値を以下の手順で計算する。まず集合Vcのそれぞれの点C15等に仮想平面P内で定義されるユークリッド距離が最も近いVの点を数点見つける。例えば2次元変換点44a(2)、46(2)、47(2)および48(2)等を見つけることができる。それらの数点の距離値(属性値)を用いて単純な線形補間によりVcの距離値を求める。詳しくは、図4に示されるように、画素中心点作成ステップ(ステップS42)で求められた各画素P15等の中心点C15等の2次元座標値と2次元変換点記録部13に記録された2次元変換点44a(2)等の2次元変換ベクトルとに基づいて、所定の2次元距離(ユークリッド距離)値の範囲内における所定の数の2次元変換点44a(2)等を求める。当該所定の数の2次元変換点44a(2)等について2次元変換点記録部13に記録された属性値(表面点28等と3次元射影点44a等との間の3次元距離値)に基づき、各画素P15等の中心点C15等の補間された補間距離値を求める(補間距離値作成ステップ。ステップS44)。ここで補間距離値を求める場合、例えば線形補間またはスプライン補間等を用いることができる。
【0054】
図4に示されるように、画素中心点作成ステップ(ステップS42)で求められた各画素P15等の中心点C15等の2次元座標値を、補間距離値作成ステップ(ステップS44)で求められた各画素P15等の中心点C15等の補間距離値と共に画素中心点記録部14に記録する(画素中心点記録ステップ。ステップS46)。
【0055】
次に図11(C)に示されるように、各中心点C15等を三角形でつなぐことにより実際に3Dモデルを三角形化する。上述のVcは規則性を持っているため、三角形化は図11(C)に示す通り、単純に左上、上、左、右、下、右下の画素P15等の中心点C15等と接続させることにより達成することができる。仮想平面Pの右端の点と左端の点とも同様に接続する。距離画像30等の解像度に合わせて仮想平面P上のグリッドの数も増加させる。
【0056】
次に、仮想平面Pを仮想円筒40へ戻す。新たに作られた距離値Vcを物体20上に逆射影することにより正則メッシュを持つ3Dモデルを作成することができる。詳しくは、図4に示されるように、画素中心記録部14に記録された各画素P15等の中心点C15等の2次元座標値を、仮想円筒40上の3次元座標値へ逆変換して各画素P15等の中心点C15等の3次元逆変換点を求める(画素中心3次元逆変換点作成ステップ。ステップS48)。画素中心3次元逆変換点作成ステップ(ステップS48)で求められた各画素P15等の中心点C15等の3次元逆変換点の3次元座標値を、画素中心点記録部14に記録された各画素P15等の中心点C15等の補間距離値と共に画素中心3次元逆変換点記録部15に記録する(画素中心3次元逆変換点記録ステップ。ステップS50)。画素中心3次元逆変換点記録部15に記録された各画素P15等の中心点C15等の補間距離値を仮想3次元空間内で逆射影することにより得られる各画素P15等の中心点C15等に対応する各表面点28等の3次元座標値を求める(画素中心対応表面点作成ステップ。ステップS52)。画素中心対応表面点作成ステップ(ステップ52)で求められた各画素P15等の中心点C15等に対応する各表面点28の3次元座標値を画素中心対応表面点記録部16に記録する(画素中心対応表面点記録ステップ。ステップS54)。
【0057】
本発明の3次元モデリング・プログラムは、上述したように「実時間性」と「正則性」とに関わるところに特徴があるだけではなく、その他にプログレッシブなモデリングが可能となるところにも大きな特徴を持っている。本発明の3次元モデリング・プログラムは計算時間にスケーラビリティを持っている。ここでスケーラビリティとは、アルゴリズムの一部またはすべてを選択し実行することで、モデリングにおけるある変数(ここでは計算の複雑さ)を制御できる特性のことを言う。したがって本発明の3次元モデリング・プログラムは1フレームに対するアルゴリズム全体を実行せずに途中でうち切ったとしても、その時点での最適な解像度を持つモデルを取得することができるという特徴を持つ。プロセッサの処理能力が高い場合は高解像度の、低い場合は低解像度の3Dメッシュがモデリング可能である。これは実時間モデリングに大きな利点をもたらす。アルゴリズムを繰り返し実行すればするほど解像度が上がるという意味で、本発明の3次元モデリング・プログラムをプログレッシブモデリングと呼ぶことができる。
【0058】
以上説明したように、本発明の実施の形態1によれば、まず予めオフライン処理で距離画像記録部3に記録させた各距離画像30等の対応点を決定させておく。次に、オンライン処理で物体20の距離画像30等を初期解像度記録部6に記録された所定の解像度(N×M)および決定された対応点の下で複数のカメラ25a等により各々取得させると共に、取得させた時刻(t)を時刻記録部5に記録させ、所定の解像度(N×M)を解像度記録部6に記録させておく。取得させた各距離画像30等は距離画像記録部に記録させる。解像度記録部6に記録された解像度の下で距離画像記録部3に記録された各距離画像30等に基づき、物体20の3次元メッシュ・モデルを作成させる。
【0059】
3次元メッシュ・モデルの作成は、まず複数の距離画像30等の画素値を3D空間上に逆射影して物体20上に表面点を定義する。3D空間に仮想円筒40を定義し、物体20上のすべての表面点を仮想円筒40上に射影して3次元射影点を求める。3次元射影点には表面点28と射影点との間の距離値を持たせる。仮想円筒を2次元空間の仮想平面Pへ展開し、3次元射影点を2次元空間へ変換した2次元変換点を求める。この2次元変換点は3次元射影点の距離値を有している。仮想平面P上に所定のサイズの矩形の画素を定義し、さらにそれぞれの画素の中心に中心点を新たに定義する。中心点の距離値は周囲の2次元変換点の距離値を補間することにより求める。各中心点を三角形でつなぐことにより3Dモデルを三角形化する。仮想平面Pを仮想円筒40へ戻し、中心点の距離値を物体20上へ逆射影することにより、正則メッシュを持つ3Dメッシュ・モデルを作成することができる。
【0060】
続いて、時刻記録部5に記録された時刻(t)から所定の時間(δT)が経過していない場合、解像度記録部6に記録された解像度を所定の割合、例えば2倍で増加させて3次元メッシュ・モデリング・ステップから繰返して実行させる。時刻記録部に記録された時刻(t)から所定の時間が経過して時刻がt+δTとなり、且つ所定の終了時刻を越えていない場合、距離画像取得ステップから繰返して実行させる。以上により、静的物体だけではなく動的物体に対しても正則性を持つ3Dメッシュを実時間でモデリングすることができ、プログレッシブ性を併せ持つ3次元モデリング・プログラム等を提供することができる。このプログレッシブ性を併せ持つことにより、アルゴリズムを途中で打ち切ることができ、打ち切った時点で最良の解像度を有する3Dメッシュをモデリングすることができる3次元モデリング・プログラム等を提供することができる。
【0061】
実施の形態2.
実施の形態1では3次元射影点作成ステップ(ステップS34)で、表面点28等から仮想円筒40へのマッピングの方法を示した。本実施の形態2では、別のマッピングの方法を説明する。
【0062】
各時間tにおける1回目の繰り返し、つまり距離画像30等の解像度がN×Mの時は3次元射影点作成ステップ(ステップS34)と同様の処理を行う。ただし3次元射影点44a等は物体20までの距離値ではなく、物体20上の表面点28等の3次元座標(x, y, z)を値として持つ。詳しくは、3次元射影点記録ステップ(ステップS36)において、解像度記録部6に記録された解像度が初期解像度記録部4に記録された所定の解像度と等しい場合、3次元射影点作成ステップ(ステップS34)で求められた各3次元射影点44a等への3次元射影ベクトルMa等を、各3次元射影点44a等毎に、表面点28等の3次元座標値を示す属性値と共に3次元射影点記録部12に記録しておく。
【0063】
2回目の繰り返し、つまり解像度が2N×2M以上の時は以下の手順で射影を行う。N×Mから2N×2Mに解像度を上げることによりできる新たな画素の3次元射影ベクトルをまず求める。図12は、本発明の実施の形態2におけるマッピングの方法を説明するための図である。図12(A)は解像度がN×Mの場合の仮想平面P上の画素P11、P12等(黒丸)を示し、図12(B)は解像度が2N×2Mの場合の仮想平面P上の画素P11、P12、P11−2、P11−3、P11−4等を示す。図12(B)で白丸で示される画素P11−2、P11−3、P11−4等が新たな画素である。N×Mの画素P11、P12等(黒丸)が持つ3次元射影ベクトルMa等は既に求まっており、その3次元射影ベクトルを内挿または外挿することにより新たに加えられた画素P11−2、P11−3、P11−4等の3次元射影ベクトルを求める。詳しくは、3次元射影点作成ステップ(ステップS34)において、解像度記録部6に記録された解像度が初期解像度記録部4に記録された所定の解像度(N×M)より大きい場合、表面点記録部11に既に記録された3次元座標値を有する従前の表面点28等に関しては、従前の表面点28等に対応する従前の3次元射影点44a等毎に既に3次元射影点記録部12に記録された従前の3次元射影ベクトルMa等を用いる。一方、解像度の増加により新たに表面点記録部11に記録された3次元座標値を有する新表面点に関しては、新表面点の近傍における従前の表面点28等に対応する該従前の3次元射影ベクトルMa等の属性値(3次元距離値)に基づいて新たな3次元射影ベクトルを求めることができる。後は、新たな3次元射影ベクトルと仮想円筒40との交点をもとめマッピングする。3次元射影点は相当する物体20上の点の3次元座標(x, y, z)を値として持つ。
【0064】
以上説明したように、本発明の実施の形態2によれば、各時間tにおける1回目の繰り返しの時は、3次元射影点44a等は物体20までの距離値ではなく、物体20上の表面点28等の3次元座標(x, y, z)を値として持つ点を除き、3次元射影点作成ステップ(ステップS34)と同様の処理を行う。2回目以降の繰り返しの時は、新たな画素の3次元射影ベクトルは既に前回の繰返しの時に求めた3次元射影ベクトルを内挿または外挿することにより求めることができる。この結果、繰返しにより解像度が増加した場合に新たな3次元ベクトルを効率よく求めることができる。
【0065】
実施の形態3.
実施の形態1および2では射影をする対象として仮想円筒を用いた。本実施の形態3では仮想円錐の場合を説明する。本発明の3次元モデリング・プログラムのアルゴリズムでは仮想円筒40と同様に仮想円錐(または円錐と位相同型の多様体)の場合にも、そのまま適用できる。以下では、図4に示されるフローチャート中の3次元射影点作成ステップ(ステップS34)について仮想円筒40を仮想円錐へ置き換えて説明する。他のステップは同様であるため説明は省略する。
【0066】
図13は、本発明の実施の形態3における仮想円錐を用いたマッピングを説明する図である。図13(A)に示されるように、仮想円錐50をある線L2で切断して展開すると、図13(B)に示される仮想平面P2を得ることができる。まず、表面点28等に対応する画素を含む距離画像30等を取得したカメラ25a等と物体20との間の空間位置情報が記録された空間位置情報部17をさらに設けておく。図14は、本発明の実施の形態3における3次元射影点作成ステップのフローチャートを示す。図14に示されるように、仮想円錐50の中心線(仮想円筒40の場合の中心線41に相当)を仮想空間上で作成する(仮想立体作成ステップ。ステップS60)。作成された中心線に垂直で且つ表面点記録部11に記録された表面点28等を通る仮想円錐50を切断する平面であって、周囲が仮想円錐50の周囲と一致する切断平面(仮想円筒40の場合の切断平面42に相当)を作成する(切断平面作成ステップ。ステップS62)。作成された切断平面の中心点の座標値を求め(中心点座標値作成ステップ。ステップS64)、求められた中心点の座標値と表面点記録部11に記録された表面点28等の座標値とを結ぶ線分が切断平面の周囲と交わる2点(仮想円筒40の場合の44aおよび44bに相当)を求める(2点作成ステップ。ステップS66)。空間位置情報部17に記録された空間位置情報に基づき、表面点記録部11に記録された表面点28等に対応する画素を含む距離画像30等に対応する仮想平面を仮想空間上で作成する(仮想平面作成ステップ。ステップS68)。作成された仮想平面における表面点28等に対応する画素の座標値を求める(画素座標値作成ステップ。ステップS70)。求められた画素の座標値から上記中心点の座標値へ向かう画素ベクトル(仮想円筒40の場合のベクトルGに相当)と、表面点記録部11に記録された表面点28等の座標値から上記2点への2つの表面点ベクトル(仮想円筒40の場合のベクトルMaおよびMbに相当)を求める(ベクトル作成ステップ。ステップS72)。画素ベクトルと上記2つの表面点ベクトルの各々との間の角度(仮想円筒40の場合の角度θaおよびθbに相当)を比較し(ステップS74)、小さい角度に対応する表面点ベクトルを3次元射影ベクトルとする(ステップS76、S78)。
【0067】
以上説明したように、本発明の実施の形態3によれば、本発明の3次元モデリング・プログラムのアルゴリズムは仮想円筒40と同様に仮想円錐(または円錐と位相同型の多様体)の場合にも、そのまま適用することができる。
【0068】
実施の形態4.
上述の実施の形態では射影をする対象として仮想円筒または仮想円錐を用いた場合を説明した。本発明の3次元モデリング・プログラムのアルゴリズムは仮想円筒40または仮想円錐と同様に仮想球(または球と位相同型の多様体)の場合にも、一部を変更することにより同様に適用できる。以下では、図4に示されるフローチャート中の3次元射影点作成ステップ(ステップS34)と2次元変換点作成ステップ(ステップS38)とについて仮想円筒40を仮想球へ置き換えて説明する。他のステップは同様であるため説明は省略する。
【0069】
図15は、本発明の実施の形態4における仮想球を用いたマッピングを説明する図である。図15(A)に示されるように、3次元射影点作成ステップ(ステップS34)では、まず仮想球60の中心点65の座標値を求め(中心点座標値作成ステップ)、次に中心点65の座標値と表面点記録部11に記録された表面点28等の座標値とを結ぶ線分上において、中心点65の座標値から表面点28等へ向かう方向のベクトルを3次元射影ベクトルとする。図15(B)に示されるように、2次元変換点作成ステップ(ステップS38)では、地球儀を世界地図へマッピングするのと同様の方法で行うことにより仮想平面P3を得ることができる。
【0070】
以上説明したように、本発明の実施の形態4によれば、本発明の3次元モデリング・プログラムのアルゴリズムは仮想円筒40と同様に仮想球(または球と位相同型の多様体)の場合にも、仮想球60の中心点65から表面点28等へ向かう方向のベクトルを3次元射影ベクトルとすることにより、適用することができる。
【0071】
実施の形態5.
上述した本発明の各実施の形態における3次元モデリング・プログラムのアルゴリズムは、1台のコンピュータではなく、複数台のコンピュータ(パーソナル・コンピュータ:PC)をツリー状に配置したシステムにより実行することができる。
【0072】
図16は、本発明の実施の形態5における物体の3次元モデルを作成する処理を制御する3次元モデリング制御プログラムが実行される環境(システム)を示す。図16において、符号70aないし70mはm台のカメラ、80aないし80mはカメラ70aないし70mに対応する距離画像記録部、5aないし5nは各カメラ70a等を用いて物体20の3次元モデルを作成する各距離画像記録部80aないし80mに対応した複数のコンピュータ、5pは複数のコンピュータ5aないし5nの処理結果を統合する統合コンピュータ、5qは3次元モデリング制御プログラム自体が実行されるコンピュータである。カメラ70aないし70m、距離画像記録部80aないし80m、コンピュータ5aないし5n、統合コンピュータ5pおよびコンピュータ5qはバス75により接続されており、レイヤ3を構成する。レイヤ2では距離画像記録部80aないし80mを2つずつまとめた結果を記録する統合記録部90aないし90m/2により構成され、レイヤ1では最終結果を記録する最終結果記録部100を有している。
【0073】
以下では、図3および図4に示されるフローチャート中の各ステップをどのコンピュータに実行させるかについて説明する。まず、コンピュータ5qに距離画像記録部80aないし80mに記録させた各距離画像の対応点を決定させる(対応点決定ステップ。ステップS10)を実行させる。レイヤ3では、距離画像取得ステップ(ステップS12)から3次元射影点記録ステップ(ステップS36)までを複数のコンピュータ5aないし5nの各々に担当させる。各PCは一枚の距離画像のみを取り扱う。レイヤ2では、統合コンピュータ5pに2次元変換点作成ステップ(ステップS38)から画素中心対応表面点記録ステップ(ステップS54)までを担当させる。つまり、1台の統合コンピュータ5pが仮想平面の一部を取り扱う。次にコンピュータ5qに、ステップS18、S20およびS22の繰返し判定の処理を行わせる。
【0074】
以上説明したように、本発明の実施の形態5によれば、本発明の3次元モデリング・プログラムのアルゴリズムは、複数台のPCをツリー状に配置し、各処理を複数のPCに担当させることにより、短時間で効率よく実行することができる。
【0075】
実施の形態6.
本実施の形態6では、3次元モデリング・データを伝送する3次元モデリング・データ伝送プログラムについて説明する。
【0076】
図16に示されるように、最終結果記録部100には上述の実施の形態で説明された図11(B)に示されるような矩形画素の画素値が記録されている(画素中心点記録ステップ。ステップS54)。そこで3次元モデリング・データをネットワーク102を介してクライアントの記録部104、106、108および110等へ伝送する際、3Dメッシュ・データを直接伝送するのではなく、最終結果記録部100に記録された矩形画素の画素値を伝送する。クライアント側では受け取ったデータに対して上述の三角形化を施し、それを3D空間内に逆射影することで復号、レンダリングが可能になる。以上により、3Dメッシュ・データを伝送する際に、頂点座標の他に三角形の接続を表す情報を送る必要がなくなる。
【0077】
以上説明したように、本発明の実施の形態6によれば、3次元モデリング・データをネットワーク102を介してクライアント側へ伝送する場合、最終結果記録部100に記録された矩形画素の画素値を伝送することにより、頂点座標の他に三角形の接続を表す情報を送る必要をなくすことができる。この結果、3Dメッシュ・データの伝送に長時間を要することのない3次元モデリング・データ伝送プログラムを提供することができる。
【0078】
実施の形態7.
図17は、上述した各実施の形態を実現するための本発明のコンピュータ・プログラムを実行するコンピュータ1等の内部回路120を示すブロック図である。図17において、上述の本発明のコンピュータ・プログラムは、ROM122、ディスク125aまたはCD−ROM125n等の記録媒体に記録されている。このコンピュータ・プログラムは、ROM122、ディスク125aまたはCD−ROM125n等の記録媒体からコンピュータローラ124を介しバス126を通ってRAM123へロードされる。ディスク125a等の記録媒体は記録装置10等を対応させておくことができる。入力操作部128はコンピュータ1等に入力を行うためのマウスまたはテンキー等の入力装置であり、入力制御部127は入力操作部128と接続され入力制御等を行う。外部インタフェース(I/F)部129は、コンピュータ5q等がネットワーク102を介して通信を行う際のインタフェース機能を有する。
【0079】
CPU121がRAM123内の上述の本発明のコンピュータ・プログラムを実行することにより、本発明の目的を達成することができる。当該コンピュータ・プログラムは上述のようにCD−ROM125n等の脱着可能な記録媒体の形態でコンピュータCPU121に供給することができ、当該コンピュータ・プログラムを記録したCD−ROM125n等の記録媒体も同様に本発明を構成することになる。当該コンピュータ・プログラムを記録した記録媒体としては上述された記録媒体の他に、例えばDVD、光ディスク、メモリ・カード、メモリスティック、MO、FD等を用いることができる。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の3次元モデリング・プログラムによれば、距離画像30等の解像度を段階的に増大させながら入力し、その入力距離画像30等をもとに3Dメッシュを構成している。これによりアルゴリズムを長時間実行すればするほど3Dメッシュの解像度が上がる「プログレッシブ性」を実現することができる。本発明の3次元モデリング・プログラム等では、いったんモデリングした非正則3Dメッシュを正則に変換するという二重の手順を踏むことなく、直接正則な3Dメッシュを生成することができる。以上により、静的物体だけではなく動的物体に対しても正則性を持つ3Dメッシュを実時間でモデリングすることができ、プログレッシブ性を併せ持つ3次元モデリング・プログラム等を提供することができる。
【0081】
本発明の3次元モデリング・プログラム等ではアルゴリズムを途中で打ち切ることが可能である。このため、打ち切った時点での最良の解像度を持つ3Dメッシュを出力することができる3次元モデリング・プログラム等を提供することができる。
【0082】
本発明の3次元モデリング伝送プログラムでは実時間でモデリングし伝送することにより、遠隔地にいるクライアントがその3Dメッシュをあらゆる角度から、しかも実時間で見ることができるようにすることができる。クライアント側へ送るデータは3Dメッシュそのものではなく、矩形画素の画素値という画像に似たデータであるため、静止画像または動画像の圧縮アルゴリズムを直接適用することができる。これは高圧縮につながるだけでなく、SNRスケーラビリティ、解像度スケーラビリティ等の各種スケーラビリティを容易に実現することができるという利点を有している。以上により、3Dメッシュ・データの伝送に長時間を要することのない3次元モデリング・データ伝送プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における3次元モデリング・プログラム等が動作する環境を示す図である。
【図2】 距離画像について説明する図である。
【図3】 本発明の3次元モデリング・プログラムの機能を示すフローチャートである。
【図4】 本発明の3次元モデリング・プログラムにおける3次元メッシュ・モデリング・ステップの機能を示すフローチャートである。
【図5】 表面点を説明するための図である。
【図6】 仮想円筒を説明するための図である。
【図7】 仮想円筒40と位相同型の多様体40a、40bおよび40cを示す図である。
【図8】 表面点28等の仮想円筒40への射影を説明する図である。
【図9】 表面点28等の仮想円筒40への射影を説明する図である。
【図10】 仮想円筒40の展開を説明するための図である。
【図11】 仮想平面Pを示す図である。
【図12】 本発明の実施の形態2におけるマッピングの方法を説明するための図である。
【図13】 本発明の実施の形態3における仮想円錐を用いたマッピングを説明する図である。
【図14】 本発明の実施の形態3における3次元射影点作成ステップを示すフローチャートである。
【図15】 本発明の実施の形態4における仮想球を用いたマッピングを説明する図である。
【図16】 本発明の実施の形態5における物体の3次元モデルを作成する処理を制御する3次元モデリング制御プログラムが実行される環境(システム)を示す図である。
【図17】 本発明のコンピュータ・プログラムを実行するコンピュータ1等の内部回路120を示すブロック図である。
【図18】 頂点と三角形とで物体(オブジェクト)の表面を近似した3Dメッシュを例示する図である。
【図19】 正則メッシュと非正則メッシュとを例示する図である。
【符号の説明】
1 コンピュータ、 3,80a,80b,80c,80d,80m−1,80m 距離画像記録部、 4 初期解像度記録部、 5 時刻記録部、 6 初期解像度記録部、 10 記録装置、 11 表面点記録部、 12 3次元射影点記録部、13 2次元変換点記録部、 14 画素中心点記録部、 15画素中心3次元逆変換点記録部、 16 画素中心対応表面点記録部、 20物体、 25a,25b,25c,25d,25e,25f,70a、70b,70c,70d,70e、70f カメラ(撮像装置)、 28 表面点、 30,31,32,33,34,35 距離画像、 40 仮想円筒、 40a,40b,40c 仮想円筒と位相同型の多様体、 41 中心線、42 切断平面、 44a、44b 3次元射影点、 44a(2)、46(2),47(2),48(2) 2次元変換点、 45 基準点、 50 仮想円錐、 60仮想球、 65 中心点、 75,126 バス、 90a,90b,90m/2 統合記録部、 100 最終結果記録部、 102 ネットワーク、 104,106,108,110 記録部、 120 内部回路、 121 CPU、 122 ROM、 123 RAM、 124 コンピュータローラ、 125a ディスク、 125n CD−ROM、 127 入力制御部、 128 入力操作部、 129 外部I/F部。

Claims (13)

  1. 物体の周囲に配置された複数の撮像装置を用いて該物体の3次元モデルを作成する3次元モデリング・プログラムであって、該複数の撮像装置により各々取得させた、該物体までの距離を画素値として有する距離画像を各撮像装置に応じて記録した距離画像記録部と、所定の解像度を記録した初期解像度記録部とを用いるものであり、コンピュータに、
    前記距離画像記録部に記録させた各距離画像の対応点を決定させる対応点決定ステップ、
    前記物体の距離画像を前記初期解像度記録部に記録された所定の解像度および前記対応点決定ステップで決定された対応点の下で前記複数の撮像装置により各々取得させると共に、取得させた時刻を時刻記録部に記録させ、該所定の解像度を解像度記録部に記録させる距離画像取得ステップ、
    前記距離画像取得ステップで取得させた各距離画像を前記距離画像記録部に記録させる距離画像記録ステップ、
    前記解像度記録部に記録された解像度の下で前記距離画像記録部に記録された各距離画像に基づき、前記物体の3次元メッシュ・モデルを作成させる3次元メッシュ・モデリング・ステップ、
    前記時刻記録部に記録された時刻から所定の時間が経過していない場合、前記解像度記録部に記録された解像度を所定の割合で増加させて前記3次元メッシュ・モデリング・ステップから繰返して実行させ、前記時刻記録部に記録された時刻から所定の時間が経過し且つ所定の終了時刻を越えていない場合、前記距離画像取得ステップから繰返して実行させるステップ
    を実行させるための3次元モデリング・プログラム。
  2. 請求項1記載の3次元モデリング・プログラムにおいて、前記3次元メッシュ・モデリング・ステップは、
    前記距離画像記録部に記録された各距離画像の各画素値を仮想3次元空間内で逆射影することにより得られる各表面点の3次元座標値を求める表面点作成ステップと、
    前記表面点作成ステップで求められた各表面点の3次元座標値を表面点記録部に記録する表面点記録ステップと、
    前記表面点記録部に記録された3次元座標値を有する各表面点から仮想3次元空間に形成された仮想立体上へ射影することにより得られる各3次元射影点への3次元射影ベクトルを求める3次元射影点作成ステップと、
    前記3次元射影点作成ステップで求められた各3次元射影点への3次元射影ベクトルを、各3次元射影点毎に、該3次元射影点と対応する表面点との間の3次元距離値を示す属性値と共に3次元射影点記録部に記録する3次元射影点記録ステップと、
    前記3次元射影点記録部に記録された各3次元射影点毎の3次元射影ベクトルを前記仮想立体を切断して展開された仮想平面上へ変換して、2次元変換点への2次元変換ベクトルとして求める2次元変換点作成ステップと、
    前記2次元変換点作成ステップで求められた各2次元変換点への2次元変換ベクトルを、各2次元変換点毎に前記3次元射影点記録部に記録された前記属性値と共に2次元変換点記録部に記録する2次元変換点記録ステップと、
    前記仮想平面上に所定のサイズの画素を設定し、各画素の中心点の2次元座標値を求める画素中心点作成ステップと、
    前記画素中心点作成ステップで求められた各画素の中心点の2次元座標値と前記2次元変換点記録部に記録された2次元変換点の2次元変換ベクトルとに基づいて、所定の2次元距離値の範囲内における所定の数の2次元変換点を求め、該所定の数の2次元変換点について前記2次元変換点記録部に記録された前記属性値に基づき、各画素の中心点の補間距離値を求める補間距離値作成ステップと、前記画素中心点作成ステップで求められた各画素の中心点の2次元座標値を、前記補間距離値作成ステップで求められた各画素の中心点の補間距離値と共に画素中心点記録部に記録する画素中心点記録ステップと、
    前記画素中心記録部に記録された各画素の中心点の2次元座標値を、前記仮想立体上の3次元座標値へ逆変換して各画素の中心点の3次元逆変換点を求める画素中心3次元逆変換点作成ステップと、
    前記画素中心3次元逆変換点作成ステップで求められた各画素の中心点の3次元逆変換点の3次元座標値を、前記画素中心点記録部に記録された各画素の中心点の補間距離値と共に画素中心3次元逆変換点記録部に記録する画素中心3次元逆変換点記録ステップと、
    前記画素中心3次元逆変換点記録部に記録された各画素の中心点の補間距離値を仮想3次元空間内で逆射影することにより得られる各画素の中心点に対応する各表面点の3次元座標値を求める画素中心対応表面点作成ステップと、
    前記画素中心対応表面点作成ステップで求められた各画素の中心点に対応する各表面点の3次元座標値を画素中心対応表面点記録部に記録する画素中心対応表面点記録ステップとを備えたことを特徴とする3次元モデリング・プログラム。
  3. 請求項2記載の3次元モデリング・プログラムにおいて、前記3次元射影点記録ステップは、前記解像度記録部に記録された解像度が前記初期解像度記録部に記録された所定の解像度と等しい場合、前記3次元射影点作成ステップで求められた各3次元射影点への3次元射影ベクトルを、各3次元射影点毎に、該3次元射影点に対応する表面点の3次元座標値を示す属性値と共に3次元射影点記録部に記録し、
    前記3次元射影点作成ステップは、前記解像度記録部に記録された解像度が前記初期解像度記録部に記録された所定の解像度より大きい場合、
    前記表面点記録部に既に記録された3次元座標値を有する従前の表面点に関しては、該従前の表面点に対応する従前の3次元射影点毎に既に前記3次元射影点記録部に記録された従前の3次元射影ベクトルを用い、解像度の増加により新たに前記表面点記録部に記録された3次元座標値を有する新表面点に関しては、新表面点の近傍における従前の表面点に対応する該従前の3次元射影ベクトルの前記属性値に基づいて新たな3次元射影ベクトルを求めることを特徴とする3次元モデリング・プログラム。
  4. 請求項2または3記載の3次元モデリング・プログラムにおいて、前記3次元射影点作成ステップは、前記仮想立体が仮想円筒または仮想円錐の場合、表面点に対応する画素を含む距離画像を取得した撮像装置と物体との間の空間位置情報が記録された空間位置情報部をさらに備え、
    仮想円筒または仮想円錐の中心線を仮想空間上で作成する仮想立体作成ステップと、
    前記仮想立体作成ステップで作成された中心線に垂直で且つ前記表面点記録部に記録された表面点を通る仮想円筒または仮想円錐を切断する平面であって周囲が該仮想円筒または仮想円錐の周囲と一致する切断平面を作成する切断平面作成ステップと、
    前記切断平面作成ステップで作成された切断平面の中心点の座標値を求める中心点座標値作成ステップと、
    前記中心点座標値作成ステップで求められた中心点の座標値と前記表面点記録部に記録された前記表面点の座標値とを結ぶ線分が前記切断平面の周囲と交わる2点を求める2点作成ステップと、
    前記空間位置情報部に記録された空間位置情報に基づき、前記表面点記録部に記録された前記表面点に対応する画素を含む距離画像に対応する仮想平面を仮想空間上で作成する仮想平面作成ステップと、
    前記仮想平面作成ステップで作成された仮想平面における前記表面点に対応する画素の座標値を求める画素座標値作成ステップと、
    前記画素座標値作成ステップで求められた画素の座標値から前記中心点座標値作成ステップで求められた中心点の座標値へ向かう画素ベクトルと、前記表面点記録部に記録された前記表面点の座標値から前記2点作成ステップで求められた2点への2つの表面点ベクトルを求めるベクトル作成ステップと、
    前記ベクトル作成ステップで求められた画素ベクトルと前記2つの表面点ベクトルの各々との間の角度を比較し、小さい角度に対応する表面点ベクトルを3次元射影ベクトルとするステップとを備えたことを特徴とする3次元モデリング・プログラム。
  5. 請求項2または3記載の3次元モデリング・プログラムにおいて、前記3次元射影点作成ステップは、前記仮想立体が仮想球の場合、
    仮想球の中心点の座標値を求める中心点座標値作成ステップと、
    前記中心点座標値作成ステップで求められた中心点の座標値と前記表面点記録部に記録された前記表面点の座標値とを結ぶ線分上において、該中心点の座標値から該表面点へ向かう方向のベクトルを3次元射影ベクトルとするステップとを備えたことを特徴とする3次元モデリング・プログラム。
  6. 物体の周囲に配置された複数の撮像装置を用いて該物体の3次元モデルを作成する処理を制御する3次元モデリング制御プログラムであって、該複数の撮像装置により各々取得させた、該物体までの距離を画素値として有する距離画像を各撮像装置に応じて記録した距離画像記録部と、所定の解像度を記録した初期解像度記録部とを用いるものであり、各撮像装置を用いて該物体の3次元モデルを作成する各距離画像記録部に対応した複数のコンピュータと、該複数のコンピュータの処理結果を統合する統合コンピュータとを有し、
    3次元モデリング制御プログラムを実行するコンピュータに、
    前記距離画像記録部に記録させた各距離画像の対応点を決定させる対応点決定ステップを実行させ、
    前記複数のコンピュータの各々に、
    前記物体の距離画像を前記初期解像度記録部に記録された所定の解像度および前記対応点決定ステップで決定された対応点の下で前記撮像装置により取得させると共に、取得させた時刻を時刻記録部に記録させ、該所定の解像度を解像度記録部に記録させる距離画像取得ステップ、
    前記距離画像取得ステップで取得させた距離画像を前記距離画像記録部に記録させる距離画像記録ステップ、
    前記距離画像記録部に記録された距離画像の各画素値を仮想3次元空間内で逆射影することにより得られる各表面点の3次元座標値を求める表面点作成ステップ、
    前記表面点作成ステップで求められた各表面点の3次元座標値を表面点記録部に記録する表面点記録ステップ、
    前記表面点記録部に記録された3次元座標値を有する各表面点から仮想3次元空間に形成された仮想立体上へ射影することにより得られる各3次元射影点への3次元射影ベクトルを求める3次元射影点作成ステップ、
    前記3次元射影点作成ステップで求められた各3次元射影点への3次元射影ベクトルを、各3次元射影点毎に、該3次元射影点と対応する表面点との間の3次元距離値を示す属性値と共に3次元射影点記録部に記録する3次元射影点記録ステップを実行させ、
    前記統合コンピュータに、
    前記3次元射影点記録部に記録された各3次元射影点毎の3次元射影ベクトルを前記仮想立体を切断して展開された仮想平面上へ変換して、2次元変換点への2次元変換ベクトルとして求める2次元変換点作成ステップ、
    前記2次元変換点作成ステップで求められた各2次元変換点への2次元変換ベクトルを、各2次元変換点毎に前記3次元射影点記録部に記録された前記属性値と共に2次元変換点記録部に記録する2次元変換点記録ステップ、
    前記仮想平面上に所定のサイズの画素を設定し、各画素の中心点の2次元座標値を求める画素中心点作成ステップ、
    前記画素中心点作成ステップで求められた各画素の中心点の2次元座標値と前記2次元変換点記録部に記録された2次元変換点の2次元変換ベクトルとに基づいて、所定の2次元距離値の範囲内における所定の数の2次元変換点を求め、該所定の数の2次元変換点について前記2次元変換点記録部に記録された前記属性値に基づき、各画素の中心点の補間距離値を求める補間距離値作成ステップ、前記画素中心点作成ステップで求められた各画素の中心点の2次元座標値を、前記補間距離値作成ステップで求められた各画素の中心点の補間距離値と共に画素中心点記録部に記録する画素中心点記録ステップ、
    前記画素中心記録部に記録された各画素の中心点の2次元座標値を、前記仮想立体上の3次元座標値へ逆変換して各画素の中心点の3次元逆変換点を求める画素中心3次元逆変換点作成ステップ、
    前記画素中心3次元逆変換点作成ステップで求められた各画素の中心点の3次元逆変換点の3次元座標値を、前記画素中心点記録部に記録された各画素の中心点の補間距離値と共に画素中心3次元逆変換点記録部に記録する画素中心3次元逆変換点記録ステップ、
    前記画素中心3次元逆変換点記録部に記録された各画素の中心点の補間距離値を仮想3次元空間内で逆射影することにより得られる各画素の中心点に対応する各表面点の3次元座標値を求める画素中心対応表面点作成ステップ、
    前記画素中心対応表面点作成ステップで求められた各画素の中心点に対応する各表面点の3次元座標値を画素中心対応表面点記録部に記録する画素中心対応表面点記録ステップを実行させ、
    前記時刻記録部に記録された時刻から所定の時間が経過していない場合、前記解像度記録部に記録された解像度を所定の割合で増加させて、前記複数のコンピュータの各々に前記表面点作成ステップから繰返して実行させ、前記時刻記録部に記録された時刻から所定の時間が経過し且つ所定の終了時刻を越えていない場合、前記複数のコンピュータの各々に前記距離画像取得ステップから繰返して実行させるステップ
    を実行させるための3次元モデリング制御プログラム。
  7. 物体の周囲に配置された複数の撮像装置を用いて作成された該物体の3次元モデリング・データを伝送する3次元モデリング・データ伝送プログラムであって、該複数の撮像装置により各々取得させた、該物体までの距離を画素値として有する距離画像を各撮像装置に応じて記録した距離画像記録部と、所定の解像度を記録した初期解像度記録部とを用いるものであり、コンピュータに、
    前記距離画像記録部に記録させた各距離画像の対応点を決定させる対応点決定ステップ、
    前記物体の距離画像を前記初期解像度記録部に記録された所定の解像度および前記対応点決定ステップで決定された対応点の下で前記複数の撮像装置により各々取得させると共に、取得させた時刻を時刻記録部に記録させ、該所定の解像度を解像度記録部に記録させる距離画像取得ステップ、
    前記距離画像取得ステップで取得させた各距離画像を前記距離画像記録部に記録させる距離画像記録ステップ、
    前記距離画像記録部に記録された各距離画像の各画素値を仮想3次元空間内で逆射影することにより得られる各表面点の3次元座標値を求める表面点作成ステップ、
    前記表面点作成ステップで求められた各表面点の3次元座標値を表面点記録部に記録する表面点記録ステップ、
    前記表面点記録部に記録された3次元座標値を有する各表面点から仮想3次元空間に形成された仮想立体上へ射影することにより得られる各3次元射影点への3次元射影ベクトルを求める3次元射影点作成ステップ、
    前記3次元射影点作成ステップで求められた各3次元射影点への3次元射影ベクトルを、各3次元射影点毎に、該3次元射影点と対応する表面点との間の3次元距離値を示す属性値と共に3次元射影点記録部に記録する3次元射影点記録ステップ、
    前記3次元射影点記録部に記録された各3次元射影点毎の3次元射影ベクトルを前記仮想立体を切断して展開された仮想平面上へ変換して、2次元変換点への2次元変換ベクトルとして求める2次元変換点作成ステップ、
    前記2次元変換点作成ステップで求められた各2次元変換点への2次元変換ベクトルを、各2次元変換点毎に前記3次元射影点記録部に記録された前記属性値と共に2次元変換点記録部に記録する2次元変換点記録ステップ、
    前記仮想平面上に所定のサイズの画素を設定し、各画素の中心点の2次元座標値を求める画素中心点作成ステップ、
    前記画素中心点作成ステップで求められた各画素の中心点の2次元座標値と前記2次元変換点記録部に記録された2次元変換点の2次元変換ベクトルとに基づいて、所定の2次元距離値の範囲内における所定の数の2次元変換点を求め、該所定の数の2次元変換点について前記2次元変換点記録部に記録された前記属性値に基づき、各画素の中心点の補間距離値を求める補間距離値作成ステップ、
    前記画素中心点作成ステップで求められた各画素の中心点の2次元座標値を、前記補間距離値作成ステップで求められた各画素の中心点の補間距離値と共に画素中心点記録部に記録する画素中心点記録ステップ、
    前記時刻記録部に記録された時刻から所定の時間が経過していない場合、前記解像度記録部に記録された解像度を所定の割合で増加させて前記表面点作成ステップから繰返して実行させ、前記時刻記録部に記録された時刻から所定の時間が経過し且つ所定の終了時刻を越えていない場合、前記距離画像取得ステップから繰返して実行させ、前記時刻記録部に記録された時刻から所定の時間が経過し且つ所定の終了時刻を越えた場合、前記画素中心点記録部に記録された各画素の中心点の2次元座標値と該各画素の中心点の補間距離値とを含む3次元モデリング・データを伝送するステップ
    を実行させるための3次元モデリング・データ伝送プログラム。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載のプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  9. 物体の周囲に配置された複数の撮像装置を用いて該物体の3次元モデルを作成する3次元モデリング方法であって、該複数の撮像装置により各々取得させた、該物体までの距離を画素値として有する距離画像を各撮像装置に応じて記録した距離画像記録部と、所定の解像度を記録した初期解像度記録部とを用いるものであり、コンピュータに、
    前記距離画像記録部に記録させた各距離画像の対応点を決定させる対応点決定ステップと、
    前記物体の距離画像を前記初期解像度記録部に記録された所定の解像度および前記対応点決定ステップで決定された対応点の下で前記複数の撮像装置により各々取得させると共に、取得させた時刻を時刻記録部に記録させ、該所定の解像度を解像度記録部に記録させる距離画像取得ステップと、
    前記距離画像取得ステップで取得させた各距離画像を前記距離画像記録部に記録させる距離画像記録ステップと、
    前記解像度記録部に記録された解像度の下で前記距離画像記録部に記録された各距離画像に基づき、前記物体の3次元メッシュ・モデルを作成させる3次元メッシュ・モデリング・ステップと、
    前記時刻記録部に記録された時刻から所定の時間が経過していない場合、前記解像度記録部に記録された解像度を所定の割合で増加させて前記3次元メッシュ・モデリング・ステップから繰返して実行させ、前記時刻記録部に記録された時刻から所定の時間が経過し且つ所定の終了時刻を越えていない場合、前記距離画像取得ステップから繰返して実行させるステップと
    を実行させることを特徴とする3次元モデリング方法。
  10. 請求項9記載の3次元モデリング方法において、前記3次元メッシュ・モデリング・ステップは、
    前記距離画像記録部に記録された各距離画像の各画素値を仮想3次元空間内で逆射影することにより得られる各表面点の3次元座標値を求める表面点作成ステップと、
    前記表面点作成ステップで求められた各表面点の3次元座標値を表面点記録部に記録する表面点記録ステップと、
    前記表面点記録部に記録された3次元座標値を有する各表面点から仮想3次元空間に形成された仮想立体上へ射影することにより得られる各3次元射影点への3次元射影ベクトルを求める3次元射影点作成ステップと、
    前記3次元射影点作成ステップで求められた各3次元射影点への3次元射影ベクトルを、各3次元射影点毎に、該3次元射影点と対応する表面点との間の3次元距離値を示す属性値と共に3次元射影点記録部に記録する3次元射影点記録ステップと、
    前記3次元射影点記録部に記録された各3次元射影点毎の3次元射影ベクトルを前記仮想立体を切断して展開された仮想平面上へ変換して、2次元変換点への2次元変換ベクトルとして求める2次元変換点作成ステップと、
    前記2次元変換点作成ステップで求められた各2次元変換点への2次元変換ベクトルを、各2次元変換点毎に前記3次元射影点記録部に記録された前記属性値と共に2次元変換点記録部に記録する2次元変換点記録ステップと、
    前記仮想平面上に所定のサイズの画素を設定し、各画素の中心点の2次元座標値を求める画素中心点作成ステップと、
    前記画素中心点作成ステップで求められた各画素の中心点の2次元座標値と前記2次元変換点記録部に記録された2次元変換点の2次元変換ベクトルとに基づいて、所定の2次元距離値の範囲内における所定の数の2次元変換点を求め、該所定の数の2次元変換点について前記2次元変換点記録部に記録された前記属性値に基づき、各画素の中心点の補間距離値を求める補間距離値作成ステップと、
    前記画素中心点作成ステップで求められた各画素の中心点の2次元座標値を、前記補間距離値作成ステップで求められた各画素の中心点の補間距離値と共に画素中心点記録部に記録する画素中心点記録ステップと、
    前記画素中心記録部に記録された各画素の中心点の2次元座標値を、前記仮想立体上の3次元座標値へ逆変換して各画素の中心点の3次元逆変換点を求める画素中心3次元逆変換点作成ステップと、
    前記画素中心3次元逆変換点作成ステップで求められた各画素の中心点の3次元逆変換点の3次元座標値を、前記画素中心点記録部に記録された各画素の中心点の補間距離値と共に画素中心3次元逆変換点記録部に記録する画素中心3次元逆変換点記録ステップと、
    前記画素中心3次元逆変換点記録部に記録された各画素の中心点の補間距離値を仮想3次元空間内で逆射影することにより得られる各画素の中心点に対応する各表面点の3次元座標値を求める画素中心対応表面点作成ステップと、
    前記画素中心対応表面点作成ステップで求められた各画素の中心点に対応する各表面点の3次元座標値を画素中心対応表面点記録部に記録する画素中心対応表面点記録ステップとを備えたことを特徴とする3次元モデリング方法。
  11. 請求項10記載の3次元モデリング方法において、前記3次元射影点記録ステップは、前記解像度記録部に記録された解像度が前記初期解像度記録部に記録された所定の解像度と等しい場合、前記3次元射影点作成ステップで求められた各3次元射影点への3次元射影ベクトルを、各3次元射影点毎に、該3次元射影点に対応する表面点の3次元座標値を示す属性値と共に3次元射影点記録部に記録し、
    前記3次元射影点作成ステップは、前記解像度記録部に記録された解像度が前記初期解像度記録部に記録された所定の解像度より大きい場合、
    前記表面点記録部に既に記録された3次元座標値を有する従前の表面点に関しては、該従前の表面点に対応する従前の3次元射影点毎に既に前記3次元射影点記録部に記録された従前の3次元射影ベクトルを用い、解像度の増加により新たに前記表面点記録部に記録された3次元座標値を有する新表面点に関しては、新表面点の近傍における従前の表面点に対応する該従前の3次元射影ベクトルの前記属性値に基づいて新たな3次元射影ベクトルを求めることを特徴とする3次元モデリング方法。
  12. 請求項10または11記載の3次元モデリング方法において、前記3次元射影点作成ステップは、前記仮想立体が仮想円筒または仮想円錐の場合、表面点に対応する画素を含む距離画像を取得した撮像装置と物体との間の空間位置情報が記録された空間位置情報部をさらに備え、
    仮想円筒または仮想円錐の中心線を仮想空間上で作成する仮想立体作成ステップと、
    前記仮想立体作成ステップで作成された中心線に垂直で且つ前記表面点記録部に記録された表面点を通る仮想円筒または仮想円錐を切断する平面であって周囲が該仮想円筒または仮想円錐の周囲と一致する切断平面を作成する切断平面作成ステップと、
    前記切断平面作成ステップで作成された切断平面の中心点の座標値を求める中心点座標値作成ステップと、
    前記中心点座標値作成ステップで求められた中心点の座標値と前記表面点記録部に記録された前記表面点の座標値とを結ぶ線分が前記切断平面の周囲と交わる2点を求める2点作成ステップと、
    前記空間位置情報部に記録された空間位置情報に基づき、前記表面点記録部に記録された前記表面点に対応する画素を含む距離画像に対応する仮想平面を仮想空間上で作成する仮想平面作成ステップと、
    前記仮想平面作成ステップで作成された仮想平面における前記表面点に対応する画素の座標値を求める画素座標値作成ステップと、
    前記画素座標値作成ステップで求められた画素の座標値から前記中心点座標値作成ステップで求められた中心点の座標値へ向かう画素ベクトルと、前記表面点記録部に記録された前記表面点の座標値から前記2点作成ステップで求められた2点への2つの表面点ベクトルを求めるベクトル作成ステップと、
    前記ベクトル作成ステップで求められた画素ベクトルと前記2つの表面点ベクトルの各々との間の角度を比較し、小さい角度に対応する表面点ベクトルを3次元射影ベクトルとするステップとを備えたことを特徴とする3次元モデリング方法。
  13. 請求項10または11記載の3次元モデリング方法において、前記3次元射影点作成ステップは、前記仮想立体が仮想球の場合、
    仮想球の中心点の座標値を求める中心点座標値作成ステップと、
    前記中心点座標値作成ステップで求められた中心点の座標値と前記表面点記録部に記録された前記表面点の座標値とを結ぶ線分上において、該中心点の座標値から該表面点へ向かう方向のベクトルを3次元射影ベクトルとするステップとを備えたことを特徴とする3次元モデリング方法。
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