JP4223268B2 - 非線形関数発生回路及びこれを用いた温度補償発振器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は非線形関数発生回路を産業上の技術分野とし、特に水晶発振器の三次関数となる周波数温度特性の補償に適した三次関数発生回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
(発明の背景)水晶発振器は周波数及び時間の基準源として、電子機器に広く採用される。この中でも、水晶発振器の周波数温度特性を補償した温度補償発振器は温度変化の大きい環境下で使用される特に携帯型の通信機器に適用される。このようなものの一つに、水晶発振器の周波数温度特性に応答して補償電圧を発生し、周波数温度特性を補償する三次関数発生回路がある。
【0003】
(従来技術の一例)第10図は温度補償発振器の概略的なブロック図である。
温度補償発振器は電圧制御発振器1と補償電圧発生回路2とからなる。電圧制御発振器1は水晶振動子3を含む発振回路4と、発振閉ループP内に挿入されて水晶振動子3に直列に接続した電圧可変容量素子5からなる。図中の符号6は高周波阻止抵抗、Vccは電源電圧、Vregは定電圧である。
【0004】
発振回路4は、第11図の曲線イに示すようにATカットとした水晶振動子3に起因した周波数温度特性を有する。周波数温度特性即ち温度に依存して変化する発振周波数f(T)は、常温約25℃近傍に変曲点を有する三次関数となり、次式(1)に近似する。但しf0は常温25℃での発振周波数、Tは周囲温度、a及びbは周波数温度特性に応じた3次及び1次関数項の係数である。なお、(1)式を3次関数項、1次関数項及び定数項毎に図示すると第12図の曲線abcとなり、これらを合成(加算)すると周波数温度特性の三次曲線イになる。
f(T)=a(T−25)3f0+b(T−25)f0+f0・・・・(1)
【0005】
補償電圧発生回路2は三次関数発生回路を備えて、周波数温度特性とは逆特性となる補償電圧Vc(T)を発生し(前第11図の曲線ロ)、電圧可変容量素子5に印加する。これにより、電圧可変容量素子5の容量が変化して水晶振動子から見た負荷容量も変化し、発振回路4の周波数温度特性を相殺して温度補償する。
【0006】
三次関数発生回路7は、第13図に示したように、基本的には(2)式に対応して、三次関数項、一次関数項及び定数項発生部7(abc)からなり、これらを合成回路8によって合成して補償電圧Vc(T)を得る。
Vc(T)=A(T−25)3+B(T-25)+Vco・・・・(2)
【0007】
三次及び一次関数項発生部7(ab)は、周囲温度に応答した温度センサ9からの温度検出電圧に基づいて前述した三次及び一次関数項の曲線(ab)とは逆関数とする補償電圧Vca、Vcbを発生する(第14図)。定数項発生部7cは発振回路4の公称周波数(常温時の発振周波数)f0を決定する基準電圧Vcoを供給する。
【0008】
三次関数項発生部7aは、後述するように一般には常温25℃近傍を基準として独立的に動作する高温部と低温部三次発生部からなる。一次関数項発生部7bは直線的に増加する温度検出電圧を例えば差動増幅器等によって増幅して生成される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
(従来技術の問題点)しかしながら、上記構成の三次関数発生回路では、高温部及び低温部三次発生部ともに三次関数項の係数Aを変化させて、温度電圧特性を調整する。したがって、高温部及び低温部の温度電圧特性は全体的に変化するので、部分的な調整が困難な問題があった。
【0010】
また、水晶振動子3(水晶発振器)の周波数温度特性は完全な三次曲線とはならず、切断角度のずれ等によって完全な三次曲線から微妙に変化する。そして、変化の割合は温度範囲が広いほど大きくなる。したがって、部分的な調整を必要とする。
【0011】
(発明の目的)本発明は温度電圧特性の調整を容易にした非線形発生回路及びこれを用いた温度補償発振器を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
(着目点)本発明はカレントミラー回路の出力特性に着目した。カレントミラー回路は基準電流源と対称電流源からなる。基準電流源は、ベースに直結した第1トランジスタのコレクタを負荷抵抗を経て第1電源に接続してエミッタを基準電位に接地する。対称電流源は第2トランジスタのコレクタを負荷抵抗を経て第2電源に接続してエミッタを接地する。そして、基準電流源と対称電流源とのベースを共通接続する。
【0013】
このようなものでは、第1と第2トランジスタのエミッタと基準電位との間にオフセット電圧を設けると、対称電流源の第2電源電圧に対する電流特性は遅れて起動する。本発明はこの点に着目した。
【0014】
(解決手段)本発明の請求項1では、第1トランジスタと第2トランジスタのベース同士が共通接続するとともに各エミッタが共通接続されて基準電位に接地し、前記第1と第2トランジスタのコレクタが負荷抵抗を経て第1と第2電源に接続して、前記第1トランジスタのコレクタとベースが直結した基準電流源と対称電流源からなるカレントミラー回路を備え、前記カレントミラー回路は複数からなるとともに前記複数のカレントミラー回路は前記第1と第2トランジスタのコレクタが前記第1と第2電源とを共通として並列接続され、前記複数のカレントミラー回路は前記エミッタと前記基準電位との間の0電圧を含むオフセット電圧を異ならせ、前記第1電源としての温度センサからの温度検出電圧に対する非線形となる合成出力電流を、前記複数のカレントミラー回路の前記第2電源に並列 接続した前記第2トランジスタのコレクタから得た構成とする。これにより、複数のカレントミラー回路のオフセット電圧を可変することにより、第2電源電圧に対する出力電流特性を部分的に制御できる。
【0015】
請求項2では、前記複数のカレントミラー回路の少なくとも一つは前記基準電流源に対してスイッチングによって並列に接続する複数の前記対称電流源を設けた構成とする。これにより、出力電流特性を更に制御できる。
【0016】
請求項3では、前記非線形関数は三次関数の三次関数項とする。これにより、周知の一次関数項及び定数項発生回路とともに三次関数を発生できる。
【0017】
請求項4では、少なくとも請求項1の非線形発生回路を用いて、前記温度検出電圧に応じた補償電圧を生成し、前記補償電圧を発振閉ループ内の水晶振動子に直列に接続した電圧可変容量素子に印加し、前記発振回路の周波数温度特性を補償した構成とする。これにより、発振回路の周波数温度特性に応じて部分的な調整を可能にする。以下本発明の一実施例を温度補償発振器を例として説明する。
【0018】
【実施例】
第1図は本発明の一実施例を説明する温度補償発振器の特に三次関数項発生部のブロック図である。なお、前従来例と同一部分には同番号を付与してその説明は簡略又は省略する。
【0019】
温度補償発振器は、前述したように発振閉ループに水晶振動子3及び電圧可変容量素子5を有する電圧制御発振器と、三次関数項、一次関数項及び定数項発生部7(abc)からなる三次関数発生回路7を有する補償電圧発生回路2を備えてなる(前第10図及び第13図参照)。なお、一次関数項及び定数項発生部7(bc)は周知なのでその説明は省略する。
【0020】
三次関数項発生部7aは温度センサ9からの温度検出電圧Vc1を受けて常温25℃以上で動作する高温部三次関数項発生部(高温部三次発生部とする)10と、温度検出電圧Vc1を反転した温度検出反転電圧Vc1rを受けて常温25℃以下で動作する低温部三次関数項発生部(低温部三次関数発生部とする)11とからなる。温度検出電圧Vc1は、第2図に示したように例えば温度に対して一次関数的に増加する電圧とし、温度検出反転電圧Vc1rは反転回路12を経て一次関数的に減少する電圧とする。
【0021】
ここでは、温度補償範囲を例えば常温25℃を中心として高温側を+80℃、低温側を−30℃とする。そして、温度センサ9による温度検出電圧Vc1を常温25℃ではV25、+80℃ではV80、−30℃ではV-30とする。
【0022】
高温部及び低温部三次発生部10、11は、第3図に示したように、それぞれ第1、第2及び第3カレントミラー回路13(abc)を、第1及び第2電源14(ab)を共通電源として並列に接続してなる。第1〜第3カレントミラー回路13(abc)はいずれも基準電流源15aと対称電流源15bからなる。基準電流源及び対称電流源15(ab)は負荷抵抗17を経て第1及び第2電源14(ab)に接続する。
【0023】
第1電源14aは温度検出電圧Vc1又は温度検出反転電圧Vc1rであり、第2電源14bは定電圧である。但し、温度に対して一次関数的に増加する温度検出電圧Vc1は高温部三次発生部10で、一次関数的に減少する温度検出反転電圧は低温部三次発生部11で使用される。
【0024】
第1カレントミラー回路13aは第1と第2トランジスタ16(ab)のエミッタを共通接続して基準電位(アース電位)に接地する。第2と第3カレントミラー回路13(bc)は、第1と第2トランジスタ16(ab)の共通接続されたエミッタと基準電位との間に直流電圧としたオフセット電圧VE1、VE2を設けてなる。オフセット電圧VE1は例えば0.1V、VE2は0.2Vとする。
【0025】
このようなものでは、先ず高温部三次発生部10を例にすると、第1電源14a(温度検出電圧Vc1)からの温度検出電流Iaが分流して、第1〜第3カレントミラー回路13(abc)の各基準電流源15aに基準電流I1として流入する。したがって、第1〜第3カレントミラー回路13(abc)の各対称電流源15bには基準電流I1とほぼ同値の対称電流I2(abc)を生じる。
【0026】
この場合、第1カレントミラー回路13aの第1及び第2トランジスタ16(ab)のエミッタは基準電位としてのアース電位に直接に接地される。そして、トランジスタはベース・エミッタ間に順方向降下電圧約0.6Vを有する。したがって、対称電流源15bには、第4図に示したように、第1及び第2トランジスタ16(ab)は順方向降下電圧の電圧降下後の0.6V(A点)以降に指数関数的に増加する対称電流I2aが生じる。
【0027】
また、第2カレントミラー回路13bはオフセット電圧VE1として0.1Vが印加される。したがって、基準及び対称電流源15(ab)には、第1及び第2トランジスタ16(ab)の順方向降下電圧0.6Vとオフセット電圧VE2(0.1V)との合計電圧0.7V(B点)の電圧降下後以降に指数関数的に増加する対称電流I2bが生じる。
【0028】
また、第3カレントミラー回路13cはオフセット電圧VE2として0.2Vが印加される。したがって、基準及び対称電流源15(ab)には第1及び第2トランジスタ16(ab)の順方向降下電圧0.6Vとオフセット電圧VE2(0.2V)との合計電圧0.8V(C点)の電圧降下後以降に指数関数的に増加する対称電流I2cが生じる。
【0029】
このように、第1〜第3カレントミラー回路13(abc)の各対称電流源15bの第1電源14a(温度検出電圧Vc1)に対する対称電流I2(abc)は、第1カレントミラー回路13aの対称電流I2aを基準として第2及び第3カレントミラー回路13(bc)の対称電流I2(bc)が順次にオフセット電圧VE(12)分だけ遅れて起動する。
【0030】
そして、これらの各対称電流I2(abc)は加算されて、合成出力電流Ibを得る。これを式で表現すると(3)式になる。但しIsはトランジスタの飽和電流、qは電荷、Tはボルツマン定数である。
Ib=I2a+I2b+I2c
=Isexp(qVbe/kT)+Isexp{q(Vbe-0.1)/kT}+Isexp{q(Vbe-0.2)/kT}(3)
【0031】
このようなことから、第1カレントミラー回路13aの対称電流I2aの立ち上がり時であるA点(0.6V)を基準として、第2及び第3カレントミラー回路13(bc)のオフセット電圧VE(12)を可変して立ち上がり時B、C点を異ならせることにより、B点及びC点以降の合成出力電流Ibを制御できる。したがって、高温部三次発生部10は常温約25℃以上における周波数温度特性の三次関数項に応答した温度検出電圧Vc1に対する電流特性を得る。
【0032】
次に、低温部三次発生部11を例にすると、第1〜第3カレントミラー回路13(abc)の基準電流源15(abc)の電源14(a)は、温度に対して一次関数的に減少する温度検出反転電圧Vc1rとなる(前第2図)。したがって、常温25℃の電圧V25から温度補償範囲である低温側の電圧V-30方向を見ると、第5図に示したように、第1〜第3カレントミラー回路13(abc)における対称電流I2(abc)は高温部三次発生部10での動作と全く同様になる。
【0033】
すなわち、第1〜第3カレントミラー回路13(abc)の基準電流源15aが接続する第1電源14aは、温度検出電圧Vc1を反転した温度検出反転電圧Vc1rとする。そして、常温25℃を基準として低温側を見れば、温度検出反転電圧Vc1rは低温側に向かって増加する電圧となる。
【0034】
したがって、第1〜第3カレントミラー回路13(abc)の第1電源14a(温度検出電圧Vc1r)に対する対称電流I2(abc)は、第1カレントミラー回路13aの対称電流I2aを基準として第2及び第3カレントミラー回路13(bc)の対称電流I2(bc)が順次にオフセット電圧VE(12)分だけ遅れて起動する。
【0035】
したがって、低温部三次発生部11の各対称電流I2(abc)及び合成出力電流Ibの温度検出反転電圧Vc1rに対する電流特性は常温25℃を中心として、オフセット電圧を同じとすれば高温部三次発生部の特性とは線対称になる。そして、この場合でも同様に、B点及びC点以降の合成出力電流Ibはオフセット電圧VE(1、2)を可変することにより、周波数温度特性に合わせて制御(調整)できる。
【0036】
なお、低温部三次発生部11の合成出力電流Ibは反転回路13によって第4象限に反転される。例えば第6図に示したように、定数項による電流Icoから合成出力電流Ibを減じて「同図(a)」、反転合成電流Ibrが得られる「同図(b)」。
【0037】
そして、合成回路8によって高温部三次発生部10の出力電流Ibと合成され、第7図に示したように−30〜+80℃の温度補償範囲をカバーする三次関数項の温度電流特性を得る。さらに、図示しない負荷抵抗を経て三次関数項の温度電圧特性(前第14図の曲線Vca)を得て、一次関数項及び定数項の電圧Vcb及びVcoを加算して補償電圧Vc(T)を得る。
【0038】
このような構成であれば、常温を基準とした高温部及び低温部の周波数温度特性に応じた補償電圧Vc(T)を得ることができる。そして、オフセット電圧VEを可変することによって、補償電圧Vc(T)を部分的に調整できる。したがって、必ずしも三次関数とはならない周波数温度特性でも、これに応答した補償電圧Vc(T)を得られる。
【0039】
そして、この補償電圧Vc(T)を前第10図に示した電圧制御発振器の1の電圧可変容量素子5に印加すれば、水晶振動子3に起因した発振回路4の三次曲線となる周波数温度特性を例えば−30〜+70℃にわたって補償できる。
【0040】
【他の事項】
上記実施例では低温三次発生部11は反転合成電流Ibrを得て高温部三次発生部10の合成出力電流Ibと加算して三次関数項の温度電流特性を得たが、高温部三次発生部10の合成出力電流Ib、定数項電流Ico及び一次関数項電流Icbを加算した後に低温三次発生部の合成出力電流Ibを減じてもよい。
【0041】
また、低温三次発生部10及び高温三次発生部11の各合成出力電流Ibを反転を含めて電圧に変換した後、定数項電圧Vco及び一次関数項電圧Vcbと合成してもよい。要するに反転方法及び合成方法は任意に選択でき、高温部及び低温部の周波数温度特性に応答した電流が得られることが本発明の趣旨である。
【0042】
上記実施例では、カレントミラー回路13(abc)はいずれも基準電流源15aに対して一つの対称電流源5bを設けたが、例えば第8図に示したようにしてもよい。すなわち、カレントミラー回路13の対称電流源15を並列に複数接続して電子スイッチ18によって切り替えるようにしてもよい。
【0043】
このようにすれば、第9図に示したように、例えばスイッチ18aを閉にすると、対称電流源15が一つのときの電流特性(曲線イ)に対しても2倍の電流特性(同ロ)になる。そして、スイッチ18bをも閉にすると、3倍の電流特性(同ハ)になる。し
たがって、電流特性を全体的に可変できる。そして、カレントミラー回路13は数を増やすほどさらに微細な調整ができることはいうまでもない。
【0044】
また、三次関数となる周波数温度特性を対象として説明したが、例えば低温部三次発生部11での温度電流特性を反転することなく、高温部三次発生部10の電流特性とを合成すれば放物線(二次関数)状の温度電流特性を得ることができる。したがって、例えば+5度Xカットとした水晶振動子の周波数温度特性を補償できる。
【0045】
また、常温25℃を基準として高温部三次発生部10及び低温部三次発生部11としたが、常温25℃以外を基準温度A℃として温度電流特性を得ることができる。また、周波数温度特性の変曲点や極値等に応じて基準温度Aを設定し、基準温度Aより高温側のみの高温部補償や低温側のみの低温部補償ができる。すなわち、本発明では三次関数及び二次関数に拘わらず、非線形発生回路として利用できる。
【0046】
なお、カレントミラー回路はトランジスタでの構成としたが、FETでの構成としてもよい。この場合、コレクタはドレイン、ベースはゲート、エミッタはソースに相当し、本発明の技術的範囲から除外するものではない。
【0047】
【発明の効果】
本発明は、第1トランジスタと第2トランジスタのベース同士が共通接続するとともに各エミッタが共通接続されて基準電位に接地し、前記第1と第2トランジスタのコレクタが負荷抵抗を経て第1と第2電源に接続して、前記第1トランジスタのコレクタとベースが直結した基準電流源と対称電流源からなるカレントミラー回路を備え、前記カレントミラー回路は複数からなるとともに前記複数のカレントミラー回路は前記第1と第2トランジスタのコレクタが前記第1と第2電源とを共通として並列接続され、前記複数のカレントミラー回路は前記エミッタと前記基準電位との間の0電圧を含むオフセット電圧を異ならせ、前記第1電源としての温度センサからの温度検出電圧に対する非線形となる合成出力電流を、前記複数のカレントミラー回路の前記第2電源に並列接続した前記第2トランジスタのコレクタから得た構成とする。したがって、温度電圧特性の調整を容易にした非線形発生回路及びこれを用いた温度補償発振器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を説明する三次関数発生回路の特に三次関数項発生部のブロック図である。
【図2】 本発明の一実施例を説明する温度検出及び反転電圧の特性図である。
【図3】 本発明の一実施例を説明する三次関数項発生部に適用するカレントミラー回路の図である。
【図4】 本発明の一実施例を説明する高温部三次発生回路の温度(電圧)−電流特性図である。
【図5】 本発明の一実施例を説明する低温部三次発生回路の温度−電流特性図である。
【図6】 本発明の一実施例を説明する電流反転特性の図である。
【図7】 本発明の一実施例を説明する温度−電流特性図である。
【図8】 本発明の他の実施例を説明するカレントミラー回路の図である。
【図9】 本発明の他の実施例を説明する温度−電流特性図である。
【図10】 従来例を説明する温度補償発振器のブロック図である。
【図11】 従来例を説明する発振回路の周波数温度特性図及び温度電圧特性図である。
【図12】 従来例を説明する周波数温度特性の次数別特性図である。
【図13】 従来例を説明する三次関数発生回路のブロック図である。
【図14】 従来例を説明する温度−電圧特性の次数別特性図である。
【符号の説明】
1 電圧制御発振器、2 補償電圧発生回路、3 水晶振動子、4 発振回路、5 電圧可変容量素子、6 高周波阻止抵抗、7 三次関数発生回路、8 合成回路、9 温度センサ、10 高温部三次発生部、11 低温部三次発生部、12、13 反転回路、14 電源、15a 基準電流源、15b 対称電流源、16 トランジスタ、17 負荷抵抗、18 電子スイッチ.
Claims (4)
- 第1トランジスタと第2トランジスタのベース同士が共通接続するとともに各エミッタが共通接続されて基準電位に接地し、前記第1と第2トランジスタのコレクタが負荷抵抗を経て第1と第2電源に接続して、前記第1トランジスタのコレクタとベースが直結した基準電流源と対称電流源からなるカレントミラー回路を備え、前記カレントミラー回路は複数からなるとともに前記複数のカレントミラー回路は前記第1と第2トランジスタのコレクタが前記第1と第2電源とを共通として並列接続され、前記複数のカレントミラー回路は前記エミッタと前記基準電位との間の0電圧を含むオフセット電圧を異ならせ、前記第1電源としての温度センサからの温度検出電圧に対する非線形となる合成出力電流を、前記複数のカレントミラー回路の前記第2電源に並列接続した前記第2トランジスタのコレクタから得たことを特徴とする非線形関数発生回路。
- 前記複数のカレントミラー回路の少なくとも一つは前記基準電流源に対してスイッチングによって並列に接続する複数の前記対称電流源を設けた請求項1の非線形関数発生回路。
- 前記非線形関数は三次関数の三次関数項である請求項1の非線形発生回路。
- 少なくとも請求項1の非線形発生回路を用いて、前記温度検出電圧に応じた補償電圧を生成し、前記補償電圧を発振閉ループ内の水晶振動子に直列に接続した電圧可変容量素子に印加し、前記発振回路の周波数温度特性を補償した温度補償水晶発振器。
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