JP4211892B2 - 半導体ウェハ - Google Patents
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Description
スクライブ領域をスクライブラインと同じ幅を持つライン状の領域とすることで、スクライブ領域のパターニングをスクライブラインのパターニングと同様に行なうことができるので、加工が容易になる。
その原因としては、ブランク領域のスクライブライン以外の部分で、例えばアルミニウムやアルミニウム合金等の金属膜の占める面積が、デバイスチップにおいて金属膜の占める面積と著しく異なる(凹凸量が異なる)ために、研磨レート差を生じさせることが挙げられる。そして、その影響範囲は、ブランク領域近傍に配置されているデバイスチップにまで到達する。
ブランク領域内に配置されるアライメントマークは複数の金属膜パターンから形成されており、それぞれの上記金属膜パターンが互いに分離して、又は少なくとも1つの上記金属膜パターンが他の金属膜パターンに連続して配置されているようにすれば、例えばブランク領域内における金属膜の面積比率をデバイスチップ領域内における金属膜の面積比率に近づけることができ、CMPプロセスなどの表面平坦化プロセスにおいて、ブランク領域の近傍のデバイスチップ領域とその他の領域のデバイスチップ領域の表面研磨レートを同程度のものにすることができるので、ブランク領域の近傍のデバイスチップ領域とその他の領域のデバイスチップ領域との電気的特性の変動を抑制することができる。
ここで、「複数のデバイスチップ領域が1列に並んで配置された大きさ」とは、隣り合うデバイスチップ領域の間のスクライブラインの幅も含んでいる。
ブランク領域の大きさを、複数のデバイスチップ領域が1列に並んで配置された大きさと同じにすれば、ブランク領域の大きさを必要最小限にすることができる。また、ブランク領域内にデバイスチップ領域を設けることにより、半導体ウェハ内にデバイスチップ領域をより多く形成することができる。
(A)に示すように、半導体ウェハ2は、シリコン基板の面上にデバイスチップを形成するためのデバイスチップ領域4が複数形成され、マトリクス状に配置されている。また、これらのデバイスチップ領域4をそれぞれに分離するために、ダイシング用のスクライブライン8が格子状に設けられている。斜線で示す領域6は、デバイスパターンを形成しないブランク領域であり、ブランク領域6は半導体ウェハ2の3つの領域に互いに間隔をもって設けられている。
これに伴い、4つに分割されたアライメントマーク12のうちの1つの大きさが、1つのデバイスチップ領域4の大きさよりも小さくても大きくてもよいが、アライメントマーク12を用いてアライメントを行なう、例えばレーザートリミング装置などの装置で認識することができる程度の大きさ、例えば図1(A)において上下方向(長手方向)に2.5mm以上が必要である。
アライメントマーク20として、例えばアルミニウムなどの金属膜が4つのデバイスチップ領域16に相当する領域にまたがって形成されている。アライメントマーク20は、レーザートリミングの際の画像による直交合わせで、明暗の画像コントラストに利用するため、図2に示すように、ブランク領域18内に形成されている。
ところが、従来の半導体ウェハ14のブランク領域18を通過するようにA−A’間でダイシングを行なった場合、ブランク領域18内に形成されているアライメントマーク20を切断しなければならない。アライメントマーク20を切断することにより、ダイシングカッターに金属膜が付着し、ダイシングカッターの切断性が低下し、シリコン基板の表面に形成された絶縁膜にクラックが発生するといった不具合が生じる。
(B)に示されているアライメントマーク12は、正方形に形成された複数の金属膜パターン11がそれぞれ他の金属膜パターン11と角部において接点をもつ、チェッカーフラッグ状に配置されている。それぞれの金属膜パターン11の1辺は、例えば10μm以下となっている。
(C)に示されているアライメントマーク12は、この領域内の周縁部を囲むように4つの長方形の金属膜パターン11が配置され、それら4つの金属膜パターン11は互いに連続であり、さらに、その内側で格子状をなすように複数の長方形の金属膜パターン11が縦横に配置されて、他の金属膜パターン11に接している。即ち、1辺の長さが例えば10μm程度の正方形をなす開口部13を複数備えた格子状の金属膜パターン11が形成されている。
ブランク領域6は半導体ウェハ2の中央部の3つの領域に設けられているが、2以上の領域に設けられていれば半導体ウェハ2の位置と角度を調節することができる。
また、アライメントマーク12を形成する金属膜としては、アルミニウムやアルミニウム合金などの他、例えば銅など、他の金属材料であってもよい。
レチクル22は、例えばガラス基板などの透光性基板上に、半導体ウェハ2(図1を参照)のデバイスチップ領域4に対して露光を行なうための第1露光領域24と、ブランク領域6に対して露光を行なうための第2露光領域26を備えている。また、レチクル22には、第1露光領域24と第2露光領域26の間に、レチクル22と遮光用ブラインドとの位置合せずれを解消するための遮光領域27が設けられている。
第2露光領域26は、半導体ウェハ2におけるブランク領域6に露光を行なうために、4つのデバイスチップ領域4に相当するアライメントマーク12を形成するためのアライメントマーク形成用領域32とスクライブ領域10に相当するスクライブ領域形成用領域34が形成されている。
ここで、スクライブ領域形成用領域34の幅は、ダイシングの際に用いるダイシングカッターの幅よりも大きい幅以上である。
レチクル22では、第1露光領域24において、少なくともスクライブライン形成用領域30は光を透過させないように例えばクロムによってマスクされている。また、第2露光領域26においても、少なくともスクライブ領域形成用領域34に光を透過させないように例えばクロムでマスクされている。
また、第2露光領域26のアライメントマーク形成用領域32において、特定の領域以外の領域は光を透過させないように、例えばクロムなどでマスクされている。
さらに、遮光領域27も、例えばクロムなどでマスクされている。
但し、この例はレチクルの光を透過させる領域と光を遮断する領域の一例であり、半導体ウェハ上に形成されているレジストによって逆になる場合もあり、レジストはこの例に限定されるものではない。
但し、レチクル22では、第2露光領域に金属膜パターン形成用のパターンが形成されているが、レチクルは、第2露光領域に1つの金属膜で形成されるアライメントマーク12を形成するためのパターンが形成されているものであってもよい。
さらに、第2露光領域26に形成するアライメントマーク12の大きさをレーザートリミング装置などで認識可能な最小限の大きさとし、残りの領域にデバイスチップ形成用領域28を形成し、例えば図4に示したブランク領域6を形成するようにしてもよい。ブランク領域6内にデバイスチップ形成領域28を形成するようにすれば、1枚の半導体ウェハ2でより多くのデバイスチップを形成することができるようになるので、コストを低下させることができる。
図5に示したように、レチクル22は、第1露光領域24と第2露光領域26が形成されており、第1露光領域24は半導体ウェハ2のデバイスチップ領域4にパターンを露光する際に用いられ、第2露光領域26は半導体ウェハ2のブランク領域6に対して露光を行なう際に用いられる。
露光装置としては、例えば図6に示されるように、レチクル22上面に対して光を照射するように光源38が配置されており、光源38とレチクル22の間にレチクル22面内の任意の領域に照射される光を遮断するための遮光用ブラインド40が配置されている。レチクル22の下方には、縮小投影レンズ41を介して半導体ウェハ2が配置されている。これにより、光源38からの光のうちレチクル22の任意の領域を透過した光は、縮小投影レンズ41によってレチクル22のパターンを例えば5分の1に縮小され、さらに平行光となって半導体ウェハ2の所定の領域に露光される。
遮光用ブラインド40は、例えば(B)に示すように、2枚のL字型遮光板40a,40bから構成されており、2枚のL字型遮光板40a,40bをスライドさせることで、任意の領域に照射される光を遮断することができるようになっている。
さらに、レチクル22を用いて露光を行なうことにより、半導体ウェハ2上全面に、アライメントマークや配線パターン等を形成するための金属膜を形成しても、写真製版処理及びエッチング処理を行なうことにより、スクライブ領域10に金属膜を残さないようにすることができるので、ダイシングカッターが金属膜を切断することなくダイシングを行なうことができるので、ダイシングカッターの切断性の低下や、それに起因した、半導体ウェハ2上の絶縁膜におけるクラックの発生を防止することができる(図1も参照)。
4 デバイスチップ領域
6 ブランク領域
8 スクライブライン
10 スクライブ領域
11 金属膜パターン
12 アライメントマーク
13 開口部
22 レチクル
24 第1露光領域
26 第2露光領域
27 遮光領域
28 デバイスチップ形成用領域
30 スクライブライン形成用領域
32 アライメントマーク形成用領域
34 スクライブ領域形成用領域
36 遮光領域
Claims (4)
- 基板と、前記基板上に形成された複数のデバイスチップ領域と、前記基板上に格子状に形成され、前記デバイスチップ領域をそれぞれに分けるために設けられたスクライブラインと、前記デバイスチップ領域とは異なる領域に設けられ、半導体ウェハの位置合せ用の金属膜からなるアライメントマークが少なくとも1つ形成されているブランク領域と、を備えた半導体ウェハにおいて、
前記ブランク領域は前記デバイスチップ領域の配列の中に設けられており、かつ1つの前記ブランク領域は前記デバイスチップ領域2つ分以上の大きさを備え、
1つの前記アライメントマークは前記ブランク領域内で2つ以上の前記デバイスチップ領域に対応する部分にまたがって配置されており、
前記ブランク領域の前記スクライブラインと交差する全ての領域には、前記アライメントマークの存在しないスクライブ領域を備えていることを特徴とする半導体ウェハ。 - 前記スクライブ領域は前記スクライブラインと同じ幅をもつライン状の領域である請求項1に記載の半導体ウェハ。
- 前記アライメントマークは複数の金属膜パターンから形成されており、それぞれの前記金属膜パターンが互いに分離して、又は少なくとも1つの前記金属膜パターンが他の金属膜パターンに連続して配置されている請求項1又は2に記載の半導体ウェハ。
- 前記ブランク領域は、3つ以上の前記デバイスチップ領域が1列に並んで配置された大きさであり、
前記ブランク領域において、前記ブランク領域の両端の前記デバイスチップ領域に対応する部分には前記アライメントマークが形成されており、それらの部分の間の前記デバイスチップ領域に対応する部分には前記デバイスチップ領域が形成されている請求項1から3のいずれか一項に記載の半導体ウェハ。
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