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JP4207551B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置 Download PDF

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JP4207551B2
JP4207551B2 JP2002348663A JP2002348663A JP4207551B2 JP 4207551 B2 JP4207551 B2 JP 4207551B2 JP 2002348663 A JP2002348663 A JP 2002348663A JP 2002348663 A JP2002348663 A JP 2002348663A JP 4207551 B2 JP4207551 B2 JP 4207551B2
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    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
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    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録ヘッドの駆動方法に関し、詳しくは、矩形波を用いてインクメニスカスを微振動させることにより、ノズル開口付近の増粘したインクを効率良く攪拌して、インク吐出の信頼性を高め、高品位な画像を高速で信頼性高く記録することが可能なインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録においては、画像を形成するインクのドット径が小さい程、画像の解像度が向上する。ドット径はノズル径の大きさで決まるので、最近ではインクジェットヘッドのノズル径が微細化している。しかし、ノズル径を余り微細化するとノズル詰まりが起こり易くなるため、ノズル径は余り小さくせずに吐出時のインクメニスカスの位置と吐出圧力を微細に制御して、吐出するノズルの径よりも小さなインク滴を吐出することが行われる。
【0003】
また、インクも進歩し、顔料インクを使用することで、染料に比べ、耐水性や耐光性が著しく向上した。更に、インクにラテックス等のポリマーを添加することで、インクを吸収できない媒体、例えば、PETベース上に、滲みや混色の無い高画質な画像が形成できるようになり、また、顔料分散にポリマー分散剤を使用することで、超微粒子インクを安定に分散でき、染料のように鮮やかな色彩を持つ顔料インクが出現した。これらの技術を組み合わせて、写真を越える画像がインクジェット記録装置で得られるようになった。
【0004】
しかし、インク滴を小径化したりインクに顔料やポリマーを加えたりすると、インク非吐出時にノズル開口付近のインクが増粘し易くなり、極めて短い時間インクの吐出を中断しただけで、吐出再開時に吐出できなくなったり、吐出インク滴の重量、飛翔速度や飛翔方向が変化したりして、画質が著しく低下する現象が発生する。ノズル開口は20〜40μm程度と極めて小さく、インクが流動拡散しにくいため、ごく少量の水分や溶剤がノズル開口から蒸発しただけで、ノズル開口付近では局所的にインクの粘度が上昇する。この吐出の中断は、ヘッドが印刷待機位置にある時、キャリッジの加減速時、そして、画像パターンに依っては印刷中にも起こる。
【0005】
特に、ラテックスやポリマーを含むインクは、吐出をごく短時間、例えば秒のオーダー停止しただけで、ノズル開口から極微量の水分や溶剤が蒸発して被膜を形成するため粘度が急上昇する。また、顔料を含むインクは、中断中にノズル開口から水分や溶剤が蒸発すると、局所的に凝集が起こり、粘度が上昇する恐れもある。吐出インク滴を微小化すると、ノズル開口で局所的に増粘したインクが吐出により持ち去られる速度が遅くなり、粘度の低いバルクのインクと置換されにくくなるので、吐出不良が簡単には解消しない。
【0006】
このように、インク滴の小径化とインクへの顔料やポリマー添加により、今では高画質、高耐久性の画像が得られるようになったが、反対に、ごく短時間の吐出中断時にもノズル詰まりが起こり易くなって、吐出再開時に最初から正常に吐出しなくなり、この対策が必要となった。
【0007】
長期間の印刷休止時には、ノズル面全体をキャップで覆ってノズル開口からのインク成分の蒸発を防止できる。しかし、印刷待機中や印刷中の吐出中断期間にはキャッピングができないので、従来から、対策の一つとして、インクを吐出しない程度に圧電材料を駆動してノズル内のインクメニスカスを微振動させることで、ノズル開口付近の増粘したインクをインクチャネル内のバルクのインクと攪拌し、ノズル開口面のインク粘度を低下させるという方法が知られている(特許文献1〜3)。
【0008】
上記従来技術では、インクメニスカスを微振動させるために、図9に示すように、いずれも信号の立ち上がりと立ち下りに傾斜をつけた台形波からなる微振動パルスを印加している。台形波を使用することで、インク室をゆっくりと膨張、収縮させることができるので、急激な膨張、収縮に伴うインクメニスカスの大きな移動によるノズルからの空気の吸い込みを防止できると共に、インクメニスカスが静止するまでの時間を短くすることができるためである。
【0009】
しかし、台形波で駆動すると、インクの応答性が遅く、効率が悪いため、駆動電圧が高くなる。一般に、インクジェット記録ヘッドは、圧電素子の発熱が駆動電圧の二乗に比例するので、この駆動電圧は重要であり、低いほど好ましい。駆動電圧が高いと記録ヘッドの発熱が大きく、インクの温度が上昇し、インク粘度が低下してインク滴の飛翔速度が速くなり、着弾誤差による画質低下を招く問題がある。このインクメニスカスを微振動させるための信号は、非吐出時は全インクチャネルに、吐出時は非吐出チャネルに掛かるので、記録ヘッドには常時信号が掛かることになり、記録ヘッドの発熱が大きな問題となる。
【0010】
また、台形波を構成する立ち上がり及び立ち下りの傾斜波の作成は、コンデンサーの充放電で行うため、複雑なアナログ回路が必要となる問題もある。
【0011】
なお、特許文献4〜8は、せん断モードヘッドを矩形波で駆動するが、残留振動の抑制、温度変動の抑制に関するもので、矩形波でインクメニスカスを微振動させるものではない。
【0012】
【特許文献1】
特開平9−30007号公報
【特許文献2】
特開2000−37867号公報
【特許文献3】
特開平2000−255056号公報
【特許文献4】
特許第3290084号公報
【特許文献5】
特許第3024423号公報
【特許文献6】
特許第3024424号公報
【特許文献7】
特許第3294756号公報
【特許文献8】
特許第3324949号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、低い駆動電圧でインクの応答が早く、効率良くインクメニスカスを微振動させることにより、ノズル開口におけるインクの増粘防止効果が高く、インク滴を安定的に飛翔させることができると共に、インクメニスカスを微振動させるための回路構成も簡単で済むインクジェット記録装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
【0015】
請求項1記載の発明は、圧電材料により形成された側壁によって隔てられた複数のインクチャネルを有し、側壁に形成された電極に駆動パルスを印加することにより該側壁をせん断変形させ、せん断変形時の圧力によりインクチャネル内のインクをノズルよりインク滴として飛翔させる記録ヘッドと、該記録ヘッドを印刷媒体に対して相対的に移動させる移動手段とを備えたインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドが印刷媒体に対する印刷領域外にあるときに、前記インクチャネルの電極に、ノズルからインク滴を飛翔させずに全インクチャネル内のインクメニスカスを微振動させるための矩形波からなる振動パルスを印加するように構成してなり、前記振動パルスは、前記インクチャネルの音響的共振周期の1/2をALとした時、4AL幅の矩形波からなる振動パルスを偶数チャネルと奇数チャネルに、タイミングを4ALずらして印加し、これらの振動パルスを12AL間隔で繰り返すこと特徴とするインクジェット記録装置である。
【0017】
請求項記載の発明は、前記印刷領域外は、記録ヘッドがホームポジションにある時、印刷領域内へ向けて加速している時又は印刷領域内から印刷領域外へ脱出する際に減速している時の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項記載のインクジェット記録装置である。
【0025】
請求項記載の発明は、圧電材料により形成された側壁によって隔てられた複数のインクチャネルを有し、側壁に形成された電極に駆動パルスを印加することにより該側壁をせん断変形させ、せん断変形時の圧力によりインクチャネル内のインクをノズルよりインク滴として飛翔させる記録ヘッドと、該記録ヘッドを印刷媒体に対して相対的に移動させる移動手段とを備えたインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドが印刷媒体に対する印刷領域外にあるときに、インクチャネルの電極に、ノズルからインク滴を飛翔させずに全インクチャネル内のインクメニスカスを微振動させるための矩形波からなる振動パルスを印加すると共に、前記記録ヘッドが印刷媒体に対する印刷領域内にあるときに、画像記録に寄与しないインクチャネルの電極に、ノズルからインク滴を飛翔させずに該インクチャネル内のインクメニスカスを微振動させるための矩形波からなる振動パルスを印加するように構成してなり、前記印刷領域外における振動パルスは、前記インクチャネルの音響的共振周期の1/2をALとした時、4AL幅の矩形波からなる振動パルスを偶数チャネルと奇数チャネルに、タイミングを4ALずらして印加し、これらの振動パルスを12AL間隔で繰り返すことを特徴とするインクジェット記録装置である。
【0027】
請求項記載の発明は、前記印刷領域外は、記録ヘッドがホームポジションにある時、印刷領域内へ向けて加速している時又は印刷領域内から印刷領域外へ脱出する際に減速している時の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項記載のインクジェット記録装置である。
【0028】
請求項記載の発明は、前記印刷領域内における振動パルスは、隣接する3つのインクチャネルがすべて画像記録に寄与しない場合、そのうちの中央のインクチャネルの電極にのみ印加することを特徴とする請求項3又は4記載のインクジェット記録装置である。
【0029】
請求項記載の発明は、前記印刷領域内における振動パルスは、インク滴を飛翔させる際の吐出パルスの1/2の強度であることを特徴とする請求項3、4又は5記載のインクジェット記録装置である。
【0030】
請求項記載の発明は、前記振動パルスの印加は、前記インクチャネルの音響的共振周期の1/2をALとした時、画像記録を行うためにインク滴の吐出を開始する1AL時間以上前に停止することを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載のインクジェット記録装置である。
【0031】
請求項記載の発明は、圧電材料により形成された側壁によって隔てられた複数のインクチャネルを有し、側壁に形成された電極に駆動パルスを印加することにより該側壁をせん断変形させ、せん断変形時の圧力によりインクチャネル内のインクをノズルよりインク滴として飛翔させる記録ヘッドと、該記録ヘッドを印刷媒体に対して相対的に移動させる移動手段とを備えたインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドが印刷媒体に対する印刷領域外にあるときに、インクチャネルの電極に、ノズルからインク滴を飛翔させずに全インクチャネル内のインクメニスカスを微振動させるための矩形波からなる振動パルスを印加し、前記記録ヘッドが印刷媒体に対する印刷領域内にあるときに、前記記録ヘッドの複数のインクチャネルのうち、互いに2本のインクチャネルを挟んで離れているインクチャネルをまとめて一つの組として全インクチャネルを3つの組に分割し、前記すべてのインクチャネルの電極に、前記インクチャネルの音響的共振周期の1/2をALとした時、同一タイミングで2AL幅の矩形波からなるパルス信号を印加すると共に、画像記録に寄与しないインクチャネルの電極には、前記2AL幅のパルス信号を印加しないことにより、ノズルからインク滴を飛翔させずに該インクチャネル及びその両隣のインクメニスカスを微振動させるように構成してなり、前記印刷領域外における振動パルスは、前記インクチャネルの音響的共振周期の1/2をALとした時、4AL幅の矩形波からなる振動パルスを偶数チャネルと奇数チャネルに、タイミングを4ALずらして印加し、これらの振動パルスを12AL間隔で繰り返すことを特徴とするインクジェット記録装置である。
【0033】
請求項記載の発明は、前記印刷領域外は、記録ヘッドがホームポジションにある時、印刷領域内へ向けて加速している時又は印刷領域内から印刷領域外へ脱出する際に減速している時の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項記載のインクジェット記録装置である。
【0034】
請求項10記載の発明は、前記印刷領域内では、前記インクチャネルのうち、隣接する3つのインクチャネルがすべて画像記録に寄与しない時、そのうちの中央のインクチャネルの電極にのみ、前記2AL幅のパルス信号を印加しないことを特徴とする請求項8又は9記載のインクジェット記録装置である。
【0035】
請求項11記載の発明は、前記インクチャネルの音響的共振周期の1/2をALとした時、画像記録を行うためにインク滴の吐出を開始する1AL時間以上前に、前記パルス信号の印加を再開することを特徴とする請求項8、9又は10記載のインクジェット記録装置である。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0037】
図1は、インクジェット記録装置の概略構成を示す図である。インクジェット記録装置1において、印刷媒体Pは、搬送機構3の搬送ローラ対32に挟持され、更に、搬送モータ33によって回転駆動される搬送ローラ31により図示Y方向に搬送されるようになっている。
【0038】
搬送ローラ31と搬送ローラ対32の間で印刷媒体Pの印刷面PSと対向するように、記録ヘッド2が設けられている。この記録ヘッド2は、印刷媒体Pの幅方向に亘って掛け渡されたガイドレール4に沿って、不図示の駆動手段によって、上記印刷媒体Pの搬送方向(副走査方向)と略直交する図示X方向(主走査方向)に沿って往復移動可能に設けられたキャリッジ5に、ノズル面側が印刷媒体Pの印刷面PSと対向するように配置されて搭載されており、フレキシケーブル6を介して駆動パルスを発生するための回路が設けられる不図示の制御基板に電気的に接続されている。
【0039】
かかる記録ヘッド2は、キャリッジ5の移動に伴って印刷媒体Pの印刷面PSを幅方向に移動し、この移動過程でインク滴を吐出することによって所望のインクジェット画像を印刷するようになっている。
【0040】
なお、図中、7はインク受け器であり、記録ヘッド2が非印刷時の待機位置であるホームポジションに設けられている。記録ヘッド2がこのホームポジションにある時、後述するようにノズル開口で増粘したインクを微振動させ、減粘した後、このインク受け器7に向けてインク滴を少量はき捨てるようにする。記録ヘッド2がこのホームポジションにある時は、図示しないが、記録ヘッド2のノズル面にキャップを被せることにより保護するようになっている。また、8は印刷媒体Pを挟んで上記インク受け器7の反対位置に設けられたインク受け器であり、往復両方向で印刷するとき、往動から復動に切り替える前に、上記同様にはき捨てられたインク滴を受け入れる。
【0041】
図2は、記録ヘッド2の概略構成を示す図であり、(a)は外観斜視図、(b)は断面図、図3はその作動を示す図である。同図において、21はインクチューブ、22はノズル形成部材、23はノズル、Sは側壁、24はカバープレート、25はインク供給口、26は基板である。そして、図2に示すようにインクチャネルAが側壁Sとカバープレート24及び基板26によって形成されている。
【0042】
図2(b)には1個のノズル23を有する1個のインクチャネルAの断面図が示されているが、実際の記録ヘッド2では、図3(a)に示すようにカバープレート24と基板26との間には複数の側壁S、即ち、S0、S1、S2、…Sn+1で隔てられたインクチャネルA、即ち、A0、A1、A2、…Anが多数構成されている。インクチャネルA0、A1、A2、…Anの一端(以下、これをノズル端という場合がある)はノズル形成部材22に形成されたノズル23につながり、他端(以下、これをマニホールド端という場合がある)はインク供給部を構成するインク供給口25及びインクチューブ21によって不図示のインクタンクに接続されていて、ノズル23にはインクによるインクメニスカスを形成している。
【0043】
各側壁S0、S1、S2、…は、図3(a)の矢印で示すように分極方向が異なる2個の圧電材料からなる側壁S1a、S2a、…とS1b、S2b、…とから構成されており、各インクチャネルA内には、側壁Sの対向する両側面から底面にかけて繋がる電極Qが密着形成されている。即ち、側壁S1には密着形成された電極Q0、Q1が、側壁S2には密着形成された電極Q1、Q2が、側壁S3には密着形成された電極Q2、Q3が設けてある。同様に各側壁にそれぞれ電極が密着形成されており、各電極Q0、Q1、Q2…は駆動パルス発生回路に接続している。
【0044】
かかる記録ヘッド2は、図3(a)に示すように全電極Q0、Q1、Q2・・・を接地した状態から、図3(b)に示す状態において、例えばインクチャネルA2から吐出を行う時は、電極Q2に駆動パルス(+V)を印加すると、側壁S2、S3を構成する圧電材料の分極方向に直角な方向の電界が生じることにより、側壁S2a、S2b共に側壁の接合面にせん断変形を生じ、また側壁S3a、S3bも同様に反対方向にせん断変形を生じて、図3(b)に示すように側壁S2a、S2b及び側壁S3a、S3bは互いに外側に向けて変形し、インクチャネルA2の容積を拡大してインクチャネルA2内に負の圧力が生じてインクが流れ込む。同時にマニホールド端とノズル端から圧力が上がり始め、正の圧力波がインクチャネル中央に向かって伝わり、1AL経過すると、その音響波が反対端に達し、インクチャネル内が正圧となる。
【0045】
なお、AL(Acoustic Length)とは、インクチャネルの長さをL(図2(b)参照)、インク中の音速をCとした時、L/Cで表される時間(単位:μs)であり、インクチャネルの音響的共振周期の1/2である。実際の記録ヘッドのALは、圧電材料により構成される側壁Sに矩形波を印加して出射するインク滴の速度を測定し、矩形波の電圧値を一定にして矩形波のパルス幅を変化させたときに、インク滴の飛翔速度が最大になるパルス幅として求められる。
【0046】
ノズル端とマニホールド端に達した音響波は、それぞれ反射して、位相が180°反転した負の圧力波となって、インクチャネルの中央に向かって伝搬する。更に、1AL経過すると、負の圧力波がそれぞれ他端に達して、インクチャネル内部が負圧となる。このように、側壁を移動させて発生した圧力波は、AL時間毎に圧力の反転を繰り返す。ノズル端は、音響インピーダンスの小さい空気と接しているので、ほぼ100%反射されるが、マニホールド端は、インクチャネルの断面積とマニホールドの断面積の比率により、部分的に反射されるので、次第に圧力が減衰してゆく。
【0047】
正の駆動パルス(+V)の印加でインクチャネルが膨張して、インク圧力が負圧になるが、1AL経過後に圧力が反転して正圧になるので、このタイミングで電位を0に戻すと、側壁S2、S3は膨張位置から図3(a)に示す中立位置に戻り、インクに高い圧力が掛かる。引き続き、図3(c)に示すように、側壁S2a、S2b及びS3a、S3bを互いに逆方向に変形するように負電圧の駆動パルス(−V)を印加して、インクチャネルA2の容積を縮小すると、インクチャネルA2内に更に高い正の圧力が生じる。これによりインクチャネルA2を満たしているインクの一部によるノズル23内のインクメニスカスがノズル23から押し出される方向に変化する。この正の圧力がインク滴をノズル23から射出する程に大きくなると、インク滴はノズル23から吐出する。この状態を2AL保持すると、インクチャネルA2内の圧力が反転、再反転するので、電位を0に戻し、側壁S2、S3を収縮位置から中立位置に戻すと、残留する圧力波がキャンセルされ、次のインク滴の吐出が可能になる。各インクチャネルも同様に駆動パルスの印加によって上記と同様に動作する。
【0048】
これはせん断モードタイプの記録ヘッド2の基本的な駆動法であり、Draw(インクチャネルを膨張させる)→Release(元にもどす)→Reinforce(インクチャネルを収縮させる)→Cancel(インクチャネルを元に戻す)操作を繰り返すので、DRRC駆動と呼ばれ、図4(a)に示すような矩形波を駆動パルスとして各側壁Sの電極Qに印加する。なお、図4(b)に駆動波形と、これに対応するインクチャネル内の平均圧力の概念図を示す。
【0049】
前記のようにインクチャネルA2の側壁S2及びS3が吐出の動作をすると、隣のインクチャネルA1、A3が影響を受けるため、通常、複数のインクチャネルのうち、互いに2本のインクチャネルを挟んで離れているインクチャネルをまとめて一つの組として全インクチャネルを3つの組に分割し、3チャネル毎に3群に分けて吐出するいわゆる3サイクル吐出が行われる。例えば、A1、A4、A7…を同一周期のパルスで駆動し、次の周期でA2、A5、A8…を駆動する方法が行われる。
【0050】
せん断モードタイプの記録ヘッド2では、一つの側壁Sはその両隣のインクチャネルAで共有しているため、例えば図3に示すインクチャネルA2から吐出を行う場合、図4(a)に示すように、インクチャネルA2の電極Q2に1AL幅の正電圧の駆動パルスを印加し、続いて、このインクチャネルA2の電極Q2に2AL幅の負電圧を印加するが、インクチャネルA2の電極Q2に負電圧を印加する代わりに、図5に示すように、隣接するインクチャネルA1及びA3の各電極Q1、Q3に、2AL幅の正電圧の駆動パルスを印加する態様とすることで、側壁Sに掛かる差電圧を利用して、図4(a)の駆動パルスを印加した場合と同一の駆動を行うようにすることもできる。特にこの態様では、図4(a)に示す駆動パルスを印加する場合のように正負の2電源を使用する煩雑さがないために好ましい。
【0051】
次に、かかるインクジェット記録装置1において、記録ヘッド2に対してインクメニスカスを微振動させる構成について説明する。
【0052】
本発明において、インクメニスカスを微振動させるタイミングは、記録ヘッド2が印刷媒体Pに対する印刷領域外にある場合と印刷領域内にある場合とに分けられる。
【0053】
まず、記録ヘッド2が印刷媒体Pに対する印刷領域外にある場合、記録ヘッド2の側壁Sの電極Qに、ノズル23からインク滴を飛翔させずに全インクチャネルA内のインクメニスカスを微振動させるための矩形波からなる微振動パルスを印加する。
【0054】
このときの微振動パルスを図6(a)に示す。この微振動パルスは、偶数チャネル(例えばA2、A4、A6・・・)の側壁(S2、S3、S4、S5、S6、S7・・・)の電極(Q3、Q4、Q5、Q6、Q7、Q8、Q9Q、10・・・)に4AL幅の矩形波を12AL間隔で繰り返し印加し、一方、奇数チャネル(例えばA1、A3、A5・・・)の側壁(S1、S2、S3、S4、S5、S6・・・)の電極(Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6、Q7、Q8・・・)には、上記偶数チャネルに印加される微振動パルスと同一の4AL幅、12AL間隔の矩形波を、該偶数チャネルに対して4ALずらせて繰り返し印加する。微振動パルスを印加する時間は100ms以上あれば良い。図6(b)の下段は、そのときの偶数及び奇数チャネルのインクメニスカスの振動状況を示す概略図である。圧電素子は大きな容量と抵抗を持つため、矩形波の立ち上がりと立下りが緩やかになる。
【0055】
なお、本発明において矩形波とは、電圧の0−90%までの立ち上がり時間、立ち下がり時間のいずれもがALの1/4以内であるような波形のことをいう。但し、ALが長い場合でも、上記時間は1μs以内とする。
【0056】
せん断モードタイプである記録ヘッド2では、各インクチャネルは隣接する両隣のインクチャネルと側壁Sを共有しているため、一つのインクチャネルの側壁Sの駆動による影響はその両隣のインクチャネルにも及ぶ。このため、偶数チャネルの側壁Sの電極Qに矩形波を印加すると、自チャネルのインクメニスカスのみならず、その両隣の奇数チャネルのインクメニスカスも微振動させることができる。また、この矩形波の印加が偶数チャネルと奇数チャネルとで互いにずれていることから、その間にある壁の電極にかかる差電圧が、吐出時の1/2となり、インク滴が吐出されるおそれはない。
【0057】
また、4AL駆動、12AL休止を、偶数チャネルと奇数チャネルとでタイミングを4ALずらせて交互に繰り返しているので、各インクチャネルの側壁4AL駆動、4AL休止を繰り返すようになり、図6(b)に示すように、全インクチャネルのインクメニスカスを微振動させることができる。
【0058】
また、微振動パルスに矩形波を用いているので、台形波よりインクの圧力変動が大きくなるように思われるが、実際は、記録ヘッド2は、インクチャネルAを構成する側壁Sを圧電素子により構成し、この側壁Sをせん断変形させることによりインク滴をノズル23から飛翔させるための圧力を作り出すせん断モードタイプの記録ヘッドであるため、発生した圧力波の共振を利用して吐出するので、せん断変形する側壁Sの変位量はnmオーダーですみ、伸縮モードで作動する積層型圧電素子と振動板を使用する従来技術記載のタイプの記録ヘッドに比べて、インク室の変形が1/10〜1/100と極めて小さい。このため、矩形波を使用して圧電素子を急激に変位させても、インクメニスカスが上記積層型のように大きく振動することはなく、空気を吸い込んだり、メニスカス振動の静定に時間がかかるような問題はない。
【0059】
また、かかるせん断モードタイプの記録ヘッド2によれば、矩形波からなる微振動パルスの印加に対してインクメニスカスの応答が速く、効率良く微振動させることができるため、微振動パルスの駆動電圧を低く抑えることが可能である。吐出、非吐出を問わず、記録ヘッドには常に電圧が掛かるので、低い駆動電圧は、ヘッドの発熱を抑え、インク滴を安定的に飛翔させる上で重要である。
【0060】
更に、矩形波は、簡単なデジタル回路を用いることで容易に生成可能であるため、従来のように傾斜波を有する台形波を用いるものに比べ、回路構成も簡素化できる利点がある。
【0061】
本発明において印刷領域外とは、記録ヘッド2によって印刷媒体Pに対して画像印刷を行わない位置であり、これには記録ヘッド2が停止位置であるホームポジションにある時、記録ヘッド2が印刷媒体Pに対して画像印刷を行うために印刷領域内へ向けて加速している時、その印刷領域内から印刷領域外へ脱出する際に減速している時が挙げられる。本発明ではこれらのうちの少なくともいずれかにおいて上記の通りインクメニスカスを微振動させることが好ましい。
【0062】
特に、キャリッジ5が移動して記録ヘッド2が加速している間は、記録ヘッド2のノズル面に高速の空気流が当たるため、ノズル23に面しているインクから水分や溶剤の揮発が激しくなり、ノズル表面のインク粘度が急激に上昇するため、この加速時にインクメニスカスに微振動を与えることは好ましい態様である。
【0063】
なお、インクの種類によっては、特に粘度の高い増粘し易いインクは微振動させるだけでは不十分なことがあるので、記録ヘッド2が印刷媒体Pに対する印刷領域外にある場合は、以上のようにインクメニスカスを微振動させた後、印刷を行うのに先立って、各インクチャネルAから一定数(例えば50滴ずつ)のインク滴を吐出するリフレッシュ動作を行って回復処理を行い、画像記録の最初の一滴からより一層安定的にインク滴を吐出できるようにすると良い。画像記録開始までの時間に応じて、このリフレッシュ動作後には、再度インクメニスカスに微振動を与えるように動作させても良い。キャリッジの往動時と復動時にインク吐出する場合は、往動の前に微振動させてインクをはき捨ててから往動を開始し、更に復動の前に微振動させてインクをはき捨ててから復動を開始することが好ましい。
【0064】
次に、記録ヘッド2が印刷媒体Pに対する印刷領域内にある場合は、記録ヘッド2は画像形成のために駆動中であるため、吐出信号から非吐出ノズルを検出して、選択的にインクメニスカスの微振動を行う必要がある。この場合、画像記録に寄与しないインクチャネルAの側壁Sの電極Qに、ノズル23からインク滴を飛翔させずに該インクチャネルA内のインクメニスカスを微振動させるための矩形波からなる微振動パルスを印加する。記録ヘッド2が印刷領域内に移動した際には、すでにデータバッファには1行分の印刷データが送られているため、この印刷データから記録ヘッド2が1主走査する間に画像記録に寄与しないインク滴不吐出のインクチャネルを検出することが可能である。従って、記録ヘッド2が印刷領域内にある場合でも、この画像記録に寄与しないインクチャネルA内のインクメニスカスに微振動を与えることで、印刷中の極く僅かな吐出中断でも、インクの増粘を抑えることが可能となる。
【0065】
せん断モードタイプの記録ヘッド2は、一つの側壁Sを両隣のインクチャネルと共有しているため、一つのインクチャネルからインク滴を吐出すると、その両隣の非吐出のインクチャネル内にも自動的に微振動がかかる。従って、非吐出のインクチャネルのすべてに微振動を与える必要はない。効率良くインクの増粘を抑え、記録ヘッド2の発熱を抑える上では、例えば図3(a)に示す隣接する3つのインクチャネルA1、A2、A3のがすべて非吐出のインクチャネルであって画像記録に寄与しない場合に、そのうちの中央のインクチャネルA2の側壁S2、S3の電極Q1、Q2、Q3にのみ印加することが好ましい。
【0066】
この微振動パルスの例を図7及び図8を用いて説明する。ここでは図3(a)に示す隣接するインクチャネルA1、A2、A3を例に挙げ、インクチャネルA2において2発のインク滴を吐出して、その後微振動させる場合について説明する。
【0067】
本実施形態に示す記録ヘッド2のように3サイクル吐出を行う記録ヘッドの場合、印刷領域内においては、図7に示すように、常に全インクチャネルに同じタイミングで2AL幅の矩形波からなる駆動パルスPAが印加されている。このとき各インクチャネル間(A2−A1、A2−A3)の側壁Sには、同図に示すように電圧差が生じないため、せん断変形を生じることはない。
【0068】
そして、吐出データが来ると、図8に示すように、インクチャネルA2に掛ける2AL幅の信号を取り除き、その代わりに1AL幅の信号をタイミングを1AL早くして掛ければ、図5において説明した如く、隣接するインクチャネルA1、A3間の側壁S2、S3との電位差によってインクチャネルA2からインク滴を吐出することができる。また、微振動させる場合は、2AL幅の信号を取り除くだけで良い。
【0069】
なお、以上説明した印刷領域外及び印刷領域内でのインクメニスカスの微振動は、それに続く吐出パルスの印加によりインク滴を安定的に吐出できるようにするために、画像記録を行うためにインク滴の吐出を開始する少なくとも1AL以上前までには停止させることが好ましい。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、せん断モードタイプの記録ヘッドのインク滴の吐出において、印字信号を少し変形した矩形波からなる信号で、印刷領域外及び/又は印刷領域内でインクメニスカス微振動を掛けることができる。矩形波からなる信号であるため、低い駆動電圧で応答が早く、効率良く微振動させることによりノズル開口におけるインクの増粘防止効果が高く、インク滴を安定的に飛翔させることができると共に、インクメニスカスを微振動させるための回路構成も簡単で済むインクジェット記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置の概略構成を示す図
【図2】(a)は記録ヘッドの概略構成を示す外観斜視図、(b)はその断面図
【図3】(a)〜(c)は記録ヘッドの作動を示す図
【図4】(a)DRRC駆動の駆動パルスを示す図、(b)は駆動パルスとそのときのインクチャネル内の平均圧力を示す図
【図5】図4(a)と同一駆動の他の駆動パルスの印加例を示す図
【図6】印刷領域外における微振動パルスの印加例を示す図
【図7】印刷領域内における記録ヘッドに印加されるパルス信号を示す図
【図8】印刷領域内における微振動パルスの印加例を示す図
【図9】従来の微振動パルスを示す図
【符号の説明】
1:インクジェット記録装置
2:記録ヘッド
21:インクチューブ
22:ノズル形成部材
23:ノズル
24:カバープレート
25:インク供給口
26:基板
3:搬送機構
4:ガイドレール
5:キャリッジ
6:フレキシブルケーブル
7、8:インク受け器
A:インクチャネル
P:印刷媒体
PS:記録面
S:側壁
Q:電極

Claims (11)

  1. 圧電材料により形成された側壁によって隔てられた複数のインクチャネルを有し、側壁に形成された電極に駆動パルスを印加することにより該側壁をせん断変形させ、せん断変形時の圧力によりインクチャネル内のインクをノズルよりインク滴として飛翔させる記録ヘッドと、該記録ヘッドを印刷媒体に対して相対的に移動させる移動手段とを備えたインクジェット記録装置において、
    前記記録ヘッドが印刷媒体に対する印刷領域外にあるときに、前記インクチャネルの電極に、ノズルからインク滴を飛翔させずに全インクチャネル内のインクメニスカスを微振動させるための矩形波からなる振動パルスを印加するように構成してなり、
    前記振動パルスは、前記インクチャネルの音響的共振周期の1/2をALとした時、4AL幅の矩形波からなる振動パルスを偶数チャネルと奇数チャネルに、タイミングを4ALずらして印加し、これらの振動パルスを12AL間隔で繰り返すこと特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記印刷領域外は、記録ヘッドがホームポジションにある時、印刷領域内へ向けて加速している時又は印刷領域内から印刷領域外へ脱出する際に減速している時の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項記載のインクジェット記録装置。
  3. 圧電材料により形成された側壁によって隔てられた複数のインクチャネルを有し、側壁に形成された電極に駆動パルスを印加することにより該側壁をせん断変形させ、せん断変形時の圧力によりインクチャネル内のインクをノズルよりインク滴として飛翔させる記録ヘッドと、該記録ヘッドを印刷媒体に対して相対的に移動させる移動手段とを備えたインクジェット記録装置において、
    前記記録ヘッドが印刷媒体に対する印刷領域外にあるときに、インクチャネルの電極に、ノズルからインク滴を飛翔させずに全インクチャネル内のインクメニスカスを微振動させるための矩形波からなる振動パルスを印加すると共に、
    前記記録ヘッドが印刷媒体に対する印刷領域内にあるときに、画像記録に寄与しないインクチャネルの電極に、ノズルからインク滴を飛翔させずに該インクチャネル内のインクメニスカスを微振動させるための矩形波からなる振動パルスを印加するように構成してなり、
    前記印刷領域外における振動パルスは、前記インクチャネルの音響的共振周期の1/2をALとした時、4AL幅の矩形波からなる振動パルスを偶数チャネルと奇数チャネルに、タイミングを4ALずらして印加し、これらの振動パルスを12AL間隔で繰り返すことを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 前記印刷領域外は、記録ヘッドがホームポジションにある時、印刷領域内へ向けて加速している時又は印刷領域内から印刷領域外へ脱出する際に減速している時の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記印刷領域内における振動パルスは、隣接する3つのインクチャネルがすべて画像記録に寄与しない場合、そのうちの中央のインクチャネルの電極にのみ印加することを特徴とする請求項3又は4記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記印刷領域内における振動パルスは、インク滴を飛翔させる際の吐出パルスの1/2の強度であることを特徴とする請求項3、4又は5記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記振動パルスの印加は、前記インクチャネルの音響的共振周期の1/2をALとした時、画像記録を行うためにインク滴の吐出を開始する1AL時間以上前に停止することを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 圧電材料により形成された側壁によって隔てられた複数のインクチャネルを有し、側壁に形成された電極に駆動パルスを印加することにより該側壁をせん断変形させ、せん断変形時の圧力によりインクチャネル内のインクをノズルよりインク滴として飛翔させる記録ヘッドと、該記録ヘッドを印刷媒体に対して相対的に移動させる移動手段とを備えたインクジェット記録装置において、
    前記記録ヘッドが印刷媒体に対する印刷領域外にあるときに、インクチャネルの電極に、ノズルからインク滴を飛翔させずに全インクチャネル内のインクメニスカスを微振動させるための矩形波からなる振動パルスを印加し、
    前記記録ヘッドが印刷媒体に対する印刷領域内にあるときに、前記記録ヘッドの複数のインクチャネルのうち、互いに2本のインクチャネルを挟んで離れているインクチャネルをまとめて一つの組として全インクチャネルを3つの組に分割し、前記すべてのインクチャネルの電極に、前記インクチャネルの音響的共振周期の1/2をALとした時、同一タイミングで2AL幅の矩形波からなるパルス信号を印加すると共に、画像記録に寄与しないインクチャネルの電極には、前記2AL幅のパルス信号を印加しないことにより、ノズルからインク滴を飛翔させずに該インクチャネル及びその両隣のインクメニスカスを微振動させるように構成してなり、
    前記印刷領域外における振動パルスは、前記インクチャネルの音響的共振周期の1/2をALとした時、4AL幅の矩形波からなる振動パルスを偶数チャネルと奇数チャネルに、タイミングを4ALずらして印加し、これらの振動パルスを12AL間隔で繰り返すことを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 前記印刷領域外は、記録ヘッドがホームポジションにある時、印刷領域内へ向けて加速している時又は印刷領域内から印刷領域外へ脱出する際に減速している時の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記印刷領域内では、前記インクチャネルのうち、隣接する3つのインクチャネルがすべて画像記録に寄与しない時、そのうちの中央のインクチャネルの電極にのみ、前記2AL幅のパルス信号を印加しないことを特徴とする請求項8又は9記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記インクチャネルの音響的共振周期の1/2をALとした時、画像記録を行うためにインク滴の吐出を開始する1AL時間以上前に、前記パルス信号の印加を再開することを特徴とする請求項8、9又は10記載のインクジェット記録装置。
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