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JP4205725B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は各種ガスを検知するためのガスセンサに関するものである。
定電位電解式ガスセンサは、作用電極、対極、比較電極の3電極と電解液および容器とを有している。
作用電極、対極、比較電極の3電極はガス透過性の多孔質膜の内側に結合されており、いずれも電解液に接している。
作用電極はガス透過性の多孔質膜に密着しており、試料ガスは多孔質膜を透過して作用電極に達して作用電極表面で酸化あるいは還元される。
この際に対極との間にガス濃度に応じた電流が流れ、ガス濃度測定が行われることになるが、あらかじめ基準となる比較電極に対して作用電極の電位を一定に保つことにより、特定のガスを選択的に、かつ安定に測定できるという特徴を持つ。
定電位電解式ガスセンサは小型・軽量で、常温で作動し消費電力が小さいこと、および感度が高くppmレベルの識別が可能なため、各種毒性ガス(例えば一酸化炭素(CO)、硫化水素(H2S)、アンモニア(NH3)等)を対象とした許容濃度管理用の携帯用検知器、測定器用センサとして広く使用されている。
特開2001−208723号公報
定電位電解式ガスセンサの電解液としては、一般的に硫酸水溶液(対象ガスがCO、H2S等の場合)あるいは塩化カルシウム(CaCl2)や塩化リチウム(LiCl)等の中性塩水溶液(対象ガスがNH3の場合)が使用されており、これらの水溶液は吸湿性を有するため、測定使用雰囲気中の湿度との平衡関係より液量・濃度が変化する。
電解液の液量・濃度が変化すると、センサのゼロ出力が変化し、また、センサに振動が加わって内部で電解液が流動すると、センサ出力が過渡的に大きく変動するという問題があった。
上記課題を解決するため、本発明は、筒状の容器本体と、前記容器本体の一端にそれぞれ配置された対極と比較電極と、前記容器本体の他端に配置された作用電極と、前記容器本体の内部に収容された電解液とを有し、前記対極と前記比較電極と前記作用電極とは、前記電解液中のイオンにより電気的に接続されたガスセンサであって、表面が前記比較電極と接触し、裏面が前記電解液と接触するイオン交換膜を有するガスセンサである。
本発明はガスセンサであって、前記イオン交換膜は、表面が前記対極と前記比較電極の両方に接触するガスセンサである。
本発明はガスセンサであって、容器本体内に含浸体が配置され、前記電解液は前記含浸体に含浸され、前記イオン交換膜は前記含浸体に含浸された前記電解液に接触するガスセンサである。
本発明はガスセンサであって、前記イオン交換膜は陰イオン交換膜であり、前記電解液は中性塩の水溶液であるガスセンサである。
本発明はガスセンサであって、前記中性塩は、塩化カルシウムと塩化リチウムのいずれか一方又は両方を含有するガスセンサである。
本発明はガスセンサであって、前記含浸体はSiO2繊維で構成されたガスセンサである。
本発明のガスセンサは電解液の濃度変化や、振動による影響が小さく、測定結果の信頼性が高い。
図1は、ガスセンサ1の内部構造を説明するための断面図である。
このガスセンサ1は全体形状が円柱状であり、円筒形状の容器本体3を有している。容器本体3の両端には、第一、第二の多孔質膜9a、9bがそれぞれ配置されており、第一、第二の蓋部10a、10bによって、パッキン4a、4b、8a、8dを介して、容器本体3にそれぞれ固定されている。
第一、第二の多孔質膜9a、9bの片面は、容器本体3の内部にそれぞれ向けられており、第一の多孔質膜9aの容器本体3内部側表面には、比較電極6と対極5が配置され、その間には隙間が形成されている。第二の多孔質膜9bの容器本体3内部側の面には、作用電極7が配置されている。
第一の多孔質膜9a上には比較電極6の表面と対極5の表面を覆うようにフィルム状の陰イオン交換膜15が取り付けられており、対極5と比較電極6との間の隙間は陰イオン交換膜15と第一の多孔質膜9aとで挟まれている。
容器本体3の内部には、作用電極7の表面と、陰イオン交換膜15の比較電極6上の部分の表面と対極5上の部分の表面とに接触した含浸体16が配置されている。
含浸体16には電解液が含浸されている。陰イオン交換膜15は陰イオンが通過可能なので、含浸体16中の陰イオンにより、比較電極6と対極5と作用電極7は電気的に接続されている。
第一の蓋部10aには、空気孔19が形成されている。空気孔19の一端は大気に開放されており、他端は第一の多孔質膜9aと接触し、第一の多孔質膜9a表面が空気孔19内部に露出するようにされ、空気孔19を通過した空気は第一の多孔質膜9a、更には対極5及び比較電極6を通過して、対極5及び比較電極6と、陰イオン交換膜15の界面に到達する。
上述したように、陰イオンは陰イオン交換膜15を通過可能だから、陰イオンは対極5及び比較電極6と、陰イオン交換膜15との界面に到達する。
第二の蓋部10bと第二の多孔質膜9bの間には通気室13が形成されている。第二の蓋部10bには、複数個のガス導入孔18が形成されている。ガス導入孔18の一端は、外部雰囲気に曝されており、他端は通気室13に接続され、外部雰囲気に充満する気体がガス導入孔18を通って通気室13に導入され、第二の多孔質膜9bと接触するように構成されている。
ここでは、陰イオン交換膜15の外周と、対極5及び比較電極6からなる電極部材の外周は、容器本体3の開口よりも大きくされており、蓋部10aと、パッキン4aと、第一の多孔質膜9aと、比較電極6と、対極5と、陰イオン交換膜15は、ねじ17によって容器本体3の開口に押圧して固定され、開口は陰イオン交換膜15で閉塞されている。
陰イオン交換膜15の周囲と、比較電極6と対極5からなる電極部材の周囲はパッキン8aによって気密に囲まれている。
対極5と比較電極6間の隙間の周囲は、対極5と、比較電極6と、パッキン8aとで囲まれており、上述したように、この隙間の上下は陰イオン交換膜15と第一の多孔質膜9aとで挟まれている。
後述するように、陰イオン交換膜15は電解液を通さないから、この隙間にも電解液が浸入せず、上述したように比較電極6と対極5からなる電極部材の周囲は、パッキン8aで囲まれているから、対極5と比較電極6の隙間に露出する側面と、電極部材周囲の側面には電解液が接触しない。従って、対極5と比較電極6には、電解液が直接接触しないようになっている。
対極5と比較電極6の間の隙間の真裏位置には、第一の多孔質膜9aを挟んで空気孔19の一端が配置されており、空気孔19を通過した空気は、直接その隙間に侵入せず、第一の多孔質膜9aを通過してから隙間に導入される。
ここでは、含浸体16の作用電極7の表面に接触する部分と、陰イオン交換膜15に接触する部分は、それぞれ外周が容器本体3の開口と略等しく、開口はそれぞれ含浸体16で塞がれ、作用電極7表面の容器本体3の内部空間に位置する部分と、陰イオン交換膜15表面の容器本体3の内部空間に位置する部分は含浸体16で覆われている。
従って、容器本体3の内部空間には、各電極5〜7の表面も、電極5、6上の陰イオン交換膜15の表面も露出せず、作用電極7表面と、電極5、6上の陰イオン交換膜15表面のうち、作用電極7と陰イオン交換膜15との間の空間内の電解液と接触可能な部分は、全て含浸体16に含浸された電解液と接触した状態になっているから、後述するように電解液の量が増えて含浸体16に含浸されきれなくなり、電解液が含浸体16で囲まれた空間や、含浸体16と容器本体3内壁で囲まれた空間に存在するようになっても(図2)、電極7や電極5、6上の陰イオン交換膜15は、電解液との接触面積が変わらない。
次に、アンモニアガス(NH3)を測定対象とするガスセンサ1について説明すると、含浸体16には、予め塩化カルシウム(CaCl2)や塩化リチウム(LiCl)等の中性塩水溶液からなる電解液が含浸されている。
試料ガスが充満した雰囲気にガスセンサ1を配置し、拡散により試料ガスを各ガス導入孔18から通気室13内に導入させるか、試料ガスを少なくとも1個のガス導入孔18から通気室13内に導入し、通気室13内を通し、他のガス導入孔18から排出する。
第一、第二の多孔質膜9a、9bは通気性を有しており、通気室13に導入された試料ガスは第二の多孔質膜9bを透過し、作用電極7に到達する。作用電極7はガスを透過可能に構成され、試料ガスは作用電極7と電解液との界面に到達する。
作用電極7と対極5と比較電極6にはそれぞれリードが接続されており、リードにより作用電極7を接地電位に接続し、ここでは、比較電極6と作用電極7との間の電圧が一定になるように、対極5の電位を制御する。
作用電極7と電解液との界面で、下記式(1)に示すアンモニアの酸化反応が進行し、電解液中のOH-が消費される。
NH3 + 3OH- →1/2N2+3H2O+3e- ……(1)
上述したように、電解液中の陰イオンと空気中の酸素は、対極5と陰イオン交換膜15の界面に到達するから、酸素と陰イオンは対極5と陰イオン交換膜15との界面で反応し、下記式(2)に示す還元反応が進行され、電解液中にOH-が供給される。
3/4O2+3/2H2O+3e- →3OH-……(2)
対極5を流れる電流は試料ガス中のアンモニアガス濃度に依存するので、対極5を流れる電流を測定すると、試料ガス中のアンモニアガス濃度が分かる。
含浸体16に含浸された電解液は、ガスセンサ1が試料ガスが充満した雰囲気に置かれた時には、ガス導入孔18を介して試料ガスと接触し、ガスセンサ1が大気中で放置された時には、ガス導入孔18を介して空気と接触する。
上述した、塩化カルシウムや塩化リチウム等の中性塩の水溶液は吸湿性が高いので、試料ガスの水分含有量が高い場合や、ガスセンサ1を高湿度の環境に置いた場合には、電解液が試料ガス又は空気中の水分を吸収し、図2に示したように、電解液22の量が増えて、電解液中の溶質の濃度が低下する。
逆に、試料ガスの水分含有量が低い場合や、ガスセンサ1を低湿度の環境に放置すると、電解液から水が蒸発して電解液の濃度が上昇する。このように、ガスセンサ1中の電解液の濃度及び量は、使用環境によって変動しやすい。
従来のガスセンサは、比較電極6が電解液と直接接触していたため、電解液の濃度が変動したり、振動によって電解液が含浸体16中で流動すると、作用電極7と対極5との間に流れる電流値が大きく変動し、ガス濃度を示す出力信号が大きく変動した。
これに対し、本願のガスセンサ1は、陰イオン交換膜15が設けられ、比較電極6が電解液に直接接触しないようになっている。
陰イオン交換膜15は外部のpHが変動しても、内部のpHが変動し難い性質(緩衝作用)を有しており、含浸体16に含浸された電解液の濃度が変化してそのpHが大きく変動しても、陰イオン交換膜15内部のpHの変動量は小さいから、比較電極6と陰イオン交換膜15との界面ではpHは大きく変動しない。従って、電解液のpH変動が上記式(2)の反応に与える影響が小さく、電解液の濃度が変化しても、ガス濃度を示す出力信号に影響が出難い。
しかも、比較電極6は含浸体16中の電解液と直接接触しないから、電解液の液量が変化したり、ガスセンサ1に振動が加わることで、含浸体16中で電解液が流動しても、その影響を受けない。
尚、含浸体16は繊維や多孔質体等、内部に細孔を多数有するものが使用可能であり、一般に含浸体16には通常ガラス繊維ろ紙が用いられるが、ここでは含浸体16はSiO2繊維ろ紙(純粋なSiO2で構成されたろ紙)で構成されている。
ガラス繊維ろ紙はNaやK等のアルカリ金属を含有しており、ガラス繊維ろ紙を用いた場合には電解液にアルカリ金属のイオンが溶出して電解液のpHがアルカリ側に変化するが、SiO2繊維ろ紙はNaやK等のアルカリ金属を含有しておらず、SiO2繊維ろ紙を用いた場合には電解液のpHが変化しない。
従って、SiO2繊維ろ紙を含浸体に用いると電解液のpHが変化せず、ガスセンサ1の出力信号に影響を与えない。SiO2繊維ろ紙は、アルカリ金属の影響を受けやすい塩化カルシウムや塩化リチウム等の中性塩水溶液を電解液に用いた場合に特に有効である。
上記図1に示したガスセンサ1を実施例のガスセンサとし、下記に示す測定条件で「ゼロ出力変位」と「出力変動ピーク値」を測定した。尚、ここでは対極5と、比較電極6と、作用電極7はPt電極であり、電解液は塩化リチウム(LiCl)水溶液であった。また、含浸体16はSiO2繊紙ろ紙(アルカリ分を含まない純粋なSiO2の繊紙からなるろ紙)であった。
〔ゼロ出力変位試験〕
4個のガスセンサ1について、試験前に予めゼロ出力(アンモニアを含有しない試料に対する出力)と、50ppmのアンモニアに対する出力を測定し、出力信号とアンモニア濃度(ppm)との関係を予め求めた。各ガスセンサ1を室温、相対湿度(RH)92%の雰囲気下に39日間放置した後、再度ゼロ出力を測定し、試験前のゼロ出力との差をアンモニア濃度に換算し、その値をゼロ出力変位とした。
〔出力変動ピーク値試験〕
ガスセンサ1を振幅10cm、2往復/秒で10秒間振動させ、振動を加える前の出力に対する振動後の出力値の変化を調べたところ、振動直後に一旦出力信号の値が上がった後、徐徐にその値が低下した。このときのセンサ出力変化幅の最大値をアンモニア濃度に換算し、出力変動ピーク値とした。
出力変動ピークと、上記ゼロ出力変位とを下記表1に記載する。
Figure 0004205725
陰イオン交換膜15を設けず、対極5と比較電極6を直接電解液に接触させた以外は上記実施例のガスセンサと同じ構造のものを比較例1のガスセンサとした。
放置日数を39日間から18日間に変えた以外は、上記実施例と同じ条件で4個の比較例1のガスセンサについてゼロ出力変位を求めた。また、4個の比較例1のガスセンサについて、上記実施例と同じ条件で出力変動ピーク値を求めた。その結果を下記表2に記載する。
Figure 0004205725
上記表1、2を比較すると明らかなように、陰イオン交換膜を設けた実施例のガスセンサ1は、比較例1のガスセンサに比べてゼロ出力変位の値が低く、出力変動ピーク値の値も低かった。このことから、陰イオン交換膜を比較電極6に設けることで、電解液の濃度変化による出力変位、及びガスセンサ1に振動が加えられた際の出力変動を抑制できることがわかる。
次に、上記実施例のガスセンサ1を用いて下記に示す経時的出力変化試験を行った。
〔経時的出力変化試験〕
実施例のガスセンサ1を室温で放置した際の、アンモニアガス濃度が50ppmの試料ガスに対するセンサ出力(μA)の経過時間に伴なう変化を測定した。
SiO2繊紙ろ紙に変え、含浸体16として通常のガラス繊維ろ紙を使用した以外は、上記実施例と同じ構造のガスセンサを比較例2のガスセンサとした。尚、比較例2に用いたガラス繊維ろ紙は、酸化ホウ素を含むホウケイ酸ガラスであり、酸化ホウ素以外にもNaやKを含有する。
比較例2のガスセンサを用いて、上記「経時的出力変化試験」を行った。実施例と比較例2の「経時的出力変化試験」の結果を図3のグラフに示す。
図3のグラフから明らかなように、実施例のガスセンサ1は製作後、日数が経過してもセンサ出力の値の変化が小さいが、比較例2のガスセンサは日数が経過かする程、センサ出力の値が大きく減少した。
また、実施例と比較例2のガスセンサで、オーバーシュート現象(出力が一旦上昇して最大値を示した後、その出力が徐徐に低下する現象)の有無を調べたところ、比較例2のガスセンサは製作後35日を経過するとオーバーシュート現象が見られたが、実施例のガスセンサは製作後35日を経過してもオーバーシュート現象が確認されなかった。
以上のことから、含浸体16にSiO2繊紙ろ紙を使用すれば、長期にわたって安定してガス濃度の測定が可能なことがわかる。
以上は、容器本体3内部に含浸体16が配置された場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図4に示したように、含浸体を設けず、容器本体3内部に電解液を配置してもよい。
しかし、このガスセンサ50は、振動が加わったり、電解液の液量が変動すると、対極5や比較電極6や作用電極7が電解液と接触する面積が変動し、測定が不安定になるので、ガスセンサ50を持ち運んで使用したり、傾けて使用する必要がある場合には、含浸体を設けることが好ましい。
本願のガスセンサ1に用いる陰イオン交換膜15は、電解液を通過させないが、陰イオン(ここではOH-)を通過させる膜である。
イオン交換膜の種類は電解液の種類に応じて変更すべきものであり、上述したように、電解液が中性塩溶液の場合は陰イオン交換膜15を使用するが、電解液が硫酸水溶液(測定対象がCO、H2S等)やりん酸水溶液等の酸性水溶液の場合には陽イオン交換膜を使用する。
電解液として、硫酸水溶液よりも吸湿性の高い酸性水溶液を用いる場合には、電解液の濃度が変わりやすく、上述した不都合が起こりやすいので、陽イオン交換膜を用いることが特に有効である。
電解液22は、上述した酸性水溶液や、中性塩水溶液が使用可能であるが、塩基性の電解液は空気中の二酸化炭素と反応してしまうため、望ましくない。
以上は、表面が比較電極6と対極5に接触し、裏面が電解液と接触する陰イオン交換膜15を設け、比較電極6と対極5に電解液を直接接触させない場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
表面が比較電極6と接触し、裏面が電解液に接触する陰イオン交換膜15を設けて、比較電極6だけが電解液に直接接触しないようにしてもよいし、表面が比較電極6と作用電極7に接触し、裏面が電解液に接触する陰イオン交換膜15を設けて、比較電極6と作用電極7の両方が電解液に直接接触しないようにしてもよい。
更に、図4の符号50に示すガスセンサのように、表面が比較電極6と対極5に接触し、裏面が電解液22に接触する陰イオン交換膜15aと、表面が作用電極7に接触し、裏面が電解液22に接触する陰イオン交換膜15bとを設け、比較電極6と対極5と作用電極7とが電解液に直接接触しないようにしてもよい。
第一、第二の多孔質膜9a、9bはガス透過性を有するものであって、試料ガスと反応性が低いものであれば特に限定されるものではないが、例えば4フッ化エチレン樹脂(PTFE)製の多孔質樹脂膜を用いることができる。
対極(C.E.)5、比較電極(R.E.)6、作用電極(W.E.)7の電極材料も特に限定されないが、耐腐食性の金属、具体的には白金(白金黒)や
金等の貴金属であり、ガス透過性の多孔質膜9a、9bに結合される。
電極材料は粉末を単独で、又は、4フッ化エチレン樹脂粉末等のバインダーと混合し、適当な溶剤に分散させ、多孔質膜9a、9bをろ紙として用い、減圧濾過によって直接多孔質膜9a、9bに付着させ(又は減圧濾過によって得たフィルムを多孔質膜9a、9b上に転写し)、圧着して電極を形成することができる。
また、これらの電極は、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の方法、または無電解めっきの方法で多孔質膜に密着形成してもよい。容器本体3の形状も円形筒状に限定されず、四角筒状であってもよい。
本願のガスセンサの一例を説明する断面図 電解液の量が増えた状態を示す断面図 センサ出力と経過日数との関係を示すグラフ 本願のガスセンサの他の例を説明する断面図
符号の説明
1、50……ガスセンサ 3……容器本体 5……対極 6……比較電極 7……作用電極 15、15a、15b……イオン交換膜(陰イオン交換膜) 16……含浸体 22……電解液

Claims (6)

  1. 筒状の容器本体と、
    前記容器本体の一端にそれぞれ配置された対極と比較電極と、
    前記容器本体の他端に配置された作用電極と、
    前記容器本体の内部に収容された電解液とを有し、
    前記対極と前記比較電極と前記作用電極とは、前記電解液中のイオンにより電気的に接続されたガスセンサであって、
    表面が前記比較電極と接触し、裏面が前記電解液と接触するイオン交換膜を有するガスセンサ。
  2. 前記イオン交換膜は、表面が前記対極と前記比較電極の両方に接触する請求項1記載のガスセンサ。
  3. 容器本体内に含浸体が配置され、
    前記電解液は前記含浸体に含浸され、
    前記イオン交換膜は前記含浸体に含浸された前記電解液に接触する請求項1又は請求項2のいずれか1項記載のガスセンサ。
  4. 前記イオン交換膜は陰イオン交換膜であり、
    前記電解液は中性塩の水溶液である請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のガスセンサ。
  5. 前記中性塩は、塩化カルシウムと塩化リチウムのいずれか一方又は両方を含有する請求項4記載のガスセンサ。
  6. 前記含浸体はSiO2繊維で構成された請求項4又は請求項5のいずれか1項記載のガスセンサ。
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