JP4203302B2 - 抗菌性コーティング液及びその製造方法並びにコーティング方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、各種材料表面に、弱光下および暗所下においても、優れた抗菌性を発揮するコーティング膜が形成出来るチタン酸化物コーティング液と、抗菌性金属とアンモニア性無機化合物とを含有する分散液からなる抗菌性コーティング液に関する。
【0002】
【従来の技術】
光触媒による抗菌作用機構は、光吸収により始めて菌自身を分解する効果と、菌が繁殖するのに必要な栄養源を分解し、菌の繁殖を抑制する効果の2つの作用により、抗菌効果を発揮するので、従来の抗菌剤のように、耐性菌を出現させない。しかし、弱光下および暗所では、照度及び紫外線量が少なく、その効果は発揮されない。光触媒材料が、弱光下および暗所においても抗菌効果を示すためには、抗菌剤を含有させることが必要であるが、光触媒は有機物を分解するがゆえ、有機系抗菌剤は省かれる。従って光触媒材料と併用できる抗菌剤は、無機系に絞られる。
【0003】
このような、無機系抗菌剤と光触媒を併用した光触媒系抗菌剤としては、種々あり、1例として、特許文献1には、アルカノールアミンで安定化された銅化合物溶液と、結晶質酸化チタンゾルとを混合することを特徴とするゾルが開示されている。
【0004】
また、2例として、特許文献2には、光触媒と抗菌性金属のアミノ酸塩を分散媒となる水、アルコール等の液体に、分散させてなることを特徴とする、抗菌性ゾル状組成物が開示されている。
【0005】
また、光触媒に無機系抗菌剤を担持させ、塗料と混合したものが特許文献3に開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−68915号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平11−279453号公報
【0008】
【特許文献3】
特開平10−168349号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
1例として挙げた、特許文献1おいて、アルカノールアミンは、可燃性有機塩基で、沸点が高く、光触媒効果による有機物分解、および焼成による有機物除去に伴うピンホールの発生により、緻密な膜の形成が阻害されるため、汚れが付きやすく、膜劣化が起こる可能性が高い。
【0010】
また、2例として挙げた特許文献2のアミノ酸塩は、可燃性有機酸であり、1例と同じく、光触媒効果による有機物分解、および焼成による有機物除去に伴うピンホールの発生により、緻密な膜の形成が阻害されるため、汚れが付きやすく、膜劣化が起こる可能性が高い。
【0011】
次に、光触媒に無機系抗菌剤を担持させ、塗料と混合したものについては、特許文献3において特徴的に記述してあるように、塗膜の中に無機系抗菌剤を担持させた光触媒が埋没し、光触媒効果および抗菌性を充分発揮できない可能性が考えられる。これに対して、特許文献3においては、塗膜の表面を酸またはアルカリで処理し、無機系抗菌剤を担持させた光触媒を表面に露出させ、抗菌性を向上させている。しかしこの方法では、表面処理の設備が必要となり、また表面処理をすることにより、塗膜表面の意匠性に影響が出る可能性がある。
【0012】
そこで、本発明は、各種材料表面に、弱光下および暗所下においても優れた抗菌性を発揮するコーティング膜が形成出来る抗菌性コーティング液、この抗菌性コーティング液の抗菌性塗膜および抗菌性コーティング液の製造方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の抗菌性コーティング液は、チタン酸化物コーティング液と、抗菌性金属とアンモニア性無機化合物とを含有する分散液からなることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の抗菌性塗膜は、前記抗菌性コーティング液から形成されていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の抗菌性コーティング液の製造方法は、ペルオキソチタン酸溶液並びに、ペルオキソチタン酸溶液を加熱して生成させるペルオキソ基を含むアナターゼゾル、あるいは、ペルオキソチタン酸溶液と、ペルオキソ基を含むアナターゼゾルの混合液に、アンモニア性無機化合物で錯体化された抗菌性金属錯体溶液を混合して分散液とすることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明においては、チタン酸化物コーティング液として、ペルオキソチタン酸溶液、およびペルオキソ基を含むアナターゼゾルを使用し、アンモニア性無機化合物で錯体化された抗菌性金属錯体溶液を混合することにより、抗菌性コーティング液を作成する。
【0017】
まず、チタンを含む水溶液に、塩基性物質を滴下し、水酸化チタンを沈殿させた後、過酸化水素水を添加して得られる、ペルオキソチタン酸溶液ならびに80℃以上において加熱処理あるいは、オートクレーブ中において、加熱処理して得られるペルオキソ基を含むアナターゼゾルを作成した。
【0018】
また、チタン含有原料水溶液に過酸化水素水を加えてペルオキソチタン錯体を形成させた後に、塩基性物質を添加して得られた溶液を放置もしくは加熱することによってペルオキソチタン水和物の重合体の沈殿物を形成した後に、(1)少なくともチタン含有原料水溶液に由来する水以外の溶解成分を除去した後に、水分を分離しない状態で70℃以上の温度において加熱して得られるペルオキソ基を含むアナターゼゾル、(2)過酸化水素水を作用させて得られるペルオキソチタン酸溶液も利用することができる。
【0019】
あるいは、金属チタン、または酸素、水素のうちの少なくともいずれかを含有する固体状チタン化合物に、チタンの量に対して過剰の水酸基を有する塩基性物質を加え、さらに過酸化水素水を加えて生成した溶液中のチタンイオン、チタン含有イオンおよび水素イオン以外の陽イオンの除去と過剰の過酸化水素水の分解工程を、溶液のpHを3〜10に保持した状態で複数回行うことにより溶液中のチタンイオン、チタン含有イオンおよび水素イオン以外の陽イオン濃度がチタンの濃度の1/2以下としたペルオキソチタン酸溶液も適宜利用できる。市販品としては、上記の製造方法に従ったペルオキソチタン酸溶液:商品名「イリスA01」((有)ユートピア企画製)、ペルオキソ基を含むアナターゼゾル:商品名「イリスB01」(前掲)、ペルオキソチタン酸溶液とペルオキソ基を含むアナターゼゾルの混合液:商品名「イリスBX01」(前掲)を利用することも可能である。
【0020】
次に抗菌性金属の例としては、銅化合物を使用した。チタン酸化物コーティング液に、アンモニア性無機化合物と銅を含有させる方法としては、アンモニア性無機化合物錯体化された銅錯体溶液を添加混合した。使用する銅錯体溶液の例としては、塩基性炭酸銅を、アンモニア性無機化合物で錯体化する方法が挙げられる。また、塩化銅、硝酸銅、硫酸銅などの水溶性銅塩を水に溶解させ、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩などの水溶液を加えて、銅塩溶液を加水分解し、水酸化銅沈殿物を生成させ、この沈殿物を純水で上澄み液中の導電率が10μS/m以下になるまでデカンテーションを繰り返し、水酸化銅のゲルスラリーを作成し、アンモニア水で錯体化させたテトラアンミン銅錯体溶液を製造する方法も挙げられる。
【0021】
また、銅の錯イオンを形成するために用いられる錯化剤として、アンモニア性無機化合物やアミン類等が挙げられる。アミン類としては、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン等のアルキルジアミンなどの、各種のアミン類が挙げられるが、アミン類は有機塩基であり、これらを含めたコーティング剤を作成した場合、光触媒効果によりアミン類の有機塩基が分解され、膜劣化が起こる可能性が高いので好ましくない。
【0022】
更に、アンモニア性化合物としては、アンモニア水、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫化硫酸アンモニウム溶液、亜硫酸アンモニウム、硫酸水素アンモニウム、硝酸アンモニウム、ヨウ化アンモニウム、硫酸アンモニウム鉄類、アミド硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、臭化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、クロム酸アンモニウム、重クロム酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素アンモニウムナトリウム、フッ化アンモニウム、ヘキサフルオロリン酸アンモニウム、ヘキサフルオロケイ酸アンモニウム、ヘキサフルオロチタン(IV)酸アンモニウム、フッ化水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、過塩素酸アンモニウム、過ヨウ素酸アンモニウム、セレン酸アンモニウム、塩化パラジウム(II)アンモニウム、テトラフルオロホウ酸アンモニウム、チオシアン酸アンモニウム、チオ硫酸アンモニウム、タングステン酸アンモニウム、メタバナジン酸アンモニウム等、挙げられるが、銅を溶解する際は錯化剤としての、チタン酸化物コーティング液と混合後は、極端なゲル化を起こさず、中性域から弱塩基性にシフトすることで、酸化チタンのゼータ電位を高め、揮発、分解によって除去することが容易なアンモニア水が好ましい。
【0023】
次に、本発明の抗菌性コーティング液中成分の混合割合については、チタン酸化物コーティング液(TiO2換算)を100質量%として、銅化合物(金属酸化物換算)が10〜0.1質量%であることが望ましい。更にはゲル化を起こさず、液の長期安定性の観点から、5質量%以下であることが望ましい。アンモニア性無機化合物(NH4 +換算)ついては、0.02〜0.1質量%であることが望ましく、更には塩基性にシフトせず、液の長期安定性の観点から、0.05質量%前後で調整することが望ましい。
【0024】
アンモニア性無機化合物と、銅化合物の関係については、高濃度のアンモニア性無機化合物で銅化合物を錯体化させたのち、純水で希釈して銅錯体溶液(1%≦NH3≦10%)を作成する。銅の溶解量は、多ければ多いほど望ましい。少なくとも、アンモニアが1%溶解した銅錯体溶液の時、CuOに換算しての銅の溶解量が0.2質量%以上であることが望ましい。
【0025】
また、チタン酸化物コーティング液のペルオキソチタン酸溶液に、抗菌性金属錯体溶液を添加した、抗菌性チタン酸化物コーティング液を基体にコーティングし、200℃以上の焼成を行なうと、アモルファスのペルオキソチタンがアナターゼ化し、酸化チタン膜が形成される。この膜は、非常に緻密で密着性・硬度が高く、光触媒効果を発現し、非常に有用である。
【0026】
病院等建築物の内部においては、照度が低い、廊下、トイレ、風呂、天井、机、ベッド等設備機器の影等があり、一般住宅においても、居間等は照度が低く、その他、廊下、トイレ、風呂、天井、机、ベッド等の影などがある。現在、MRSA等院内感染に関しては、大きな問題として取り上げられている。そして、院内感染問題は、長期療養型施設の増加および在宅ケアの増加に伴い、それらの施設および一般家庭にも広がってきている。院内感染問題に対して、耐性菌を発生させない抗菌剤として、本発明の抗菌性コーティング液を、上記の場所にコーティングすることにより、院内感染問題の解消に大きく貢献することができる。
【0027】
また、本発明の抗菌性コーティング液は、保護被膜や光触媒層の形成等の目的に利用可能であり、特に抗菌性が要求される材料、用途に有用である。塗布する基体としては、セラミックス、陶磁器、金属、プラスチックス、繊維、建材等を用いることができ、また、多孔体の内部や粉体の表面処理を行なうことも可能であり、粉体化して用いることもできる。
【0028】
また、本発明の、抗菌性チタン酸化物コーティング液は、強い抗菌性を有することから、トイレ、生ゴミ、汚泥、建築廃土等の悪臭発生場所の消臭、植物、果実等の鮮度保持等にも利用・適用することができる。その他、抗菌金属の中でも銅化合物は、防カビ・防藻性が高く、水処理分野、魚網、水中構築物、船底塗料、水周り製品のぬめりや黒かびによる汚れ防止等に用いることが出来る。しかし、本発明の、抗菌性チタン酸化物コーティング液は、光触媒による優れた有機物分解能と抗菌作用を有しており、適用材料、用途はこれらに限定されるものではない。
【0029】
【実施例】
実施例1
塩基性炭酸銅2gを25%アンモニア水4gで溶解させた後、濾別し、得られた濾液に純水96gを加え、アンモニウム水で錯体化した銅錯体溶液(CuO=0.7%)100gを得た。
【0030】
この銅錯体溶液を、CuOとして0.2%になるよう1%アンモニア水で希釈し、この液3.5gを1.0質量%ペルオキソ基を含むアナターゼゾル66.5gに混合撹拌し、本発明の抗菌性チタン酸化物コーティング液(TiO2100に対してCuO=1%)を得た。この液は透明性が比較的高く、6カ月以上経っても沈殿及び増粘はなく、安定であった。この液を7割、1.0質量%ペルオキソチタン酸溶液を3割にして混合液とした。
【0031】
比較例1
銅をまったく含まない1.0質量%ペルオキソ基を含むアナターゼゾル7割と1.0質量%ペルオキソチタン酸溶液を3割にした混合液を比較例1とした。
【0032】
抗菌試験用の試料として、実施例1と比較例1のそれぞれの混合液をタイルにコーティングし、乾燥後、200℃で10分焼成し、約1μmの薄膜を作製した。抗菌性試験として、下記の抗菌性の評価方法で評価を行った。
【0033】
〔抗菌性の試験概要〕 試験には大腸菌(O−157)及びMRSAを使用した。菌液の調整として、35±1℃、16〜24時間前培養した試験菌体をNA培地に再度接種して35±1℃、16〜20時間培養した菌体を1/500NB培地及び1/200NB培地に均一に分散させ、1ml当たりの菌数が4.4×105〜1.7×106となるようした。試料の調整としては、検体を99.5V/V%エタノールをしみ込ませた脱脂綿で全面2〜3回軽く拭いて風乾し、ブラックライトを12時間以上照射したものを試料とした。試験操作として、各試料2個に菌数0.23mlをそれぞれ滴下し、その上に低密度ポリエチレンフィルムを密着させた。これらを室温(25℃)、相対湿度90%以上、遮光条件下と光照射条件下(弱光を想定した200Lx白色蛍光灯)で試験を進めた。保存時間は遮光条件では24時間、光照射条件は18時間とした。またコーティングしていないタイルを対照試料として、同様に試験した。生菌数の測定については、保存18時間及び24時間後に、10mlのSCDLP培地で試料から生残数を洗い出し、この洗い出し液の生菌数をSA培地を用いた混釈平板培養法(35℃、2日間培養)により測定し、試料1個当たりに換算した。それぞれの試料の抗菌性評価結果を表1に示した。なお、表1に於いて、滅菌率とは、滅菌率(%)=100−(測定後の菌数÷測定前の菌数)×100で表した。
【0034】
【表1】
実施例2
実施例1で得られた銅錯体溶液(CuO=0.7%)を、CuOとして0.4%になるよう1%アンモニア水で希釈し、この液3.5gを1.0質量%ペルオキソ基を含むアナターゼゾル66.5gに混合撹拌し、本発明の抗菌性チタン酸化物コーティング液(TiO2100に対してCuO=2%)を得た。この液は透明性が比較的高く、6カ月以上経っても沈殿及び増粘はなく、安定であった。この液を7割、1.0質量%ペルオキソチタン酸溶液を3割にして混合液とした。
【0035】
実施例3
無水塩化銅水溶液(CuO=2%)10gと水酸化ナトリウム水溶液(2%)を攪拌しながら混合し、水酸化銅沈殿物を生成させた。この沈殿物を純水で上澄み液中の導電率が10μS/m以下になるまでデカンテーションを繰り返し、水酸化銅のゲルスラリー(CuO=0.91%)22gを得た。このゲル22gを25%アンモニウム水2gで溶解し、純水を100mlになるように加え、錯体化した銅錯体溶液(CuO=0.2%)100gを得た。
【0036】
この銅錯体溶液3.5gを、前述の1.0質量%ペルオキソ基を含むアナターゼゾル66.5gに混合撹拌し、本発明の抗菌性チタン酸化物コーティング液(TiO2100に対してCuO=1%)を得た。この液は透明性が比較的高く、6カ月以上経っても沈殿及び増粘はなく、安定であった。この液を7割、1.0質量%ペルオキソチタン酸溶液を3割にして混合液とした。
【0037】
抗菌試験用の試料として、実施例1と実施例2、実施例3、比較例1に作成したそれぞれの混合液をタイルにコーティングし、乾燥後、200℃で10分焼成し、約1μmの薄膜を作製した。抗菌性試験として、下記の抗菌性の評価方法で評価を行った。
【0038】
〔抗菌性の試験概要〕 試験には大腸菌及び黄色ブドウ球菌を使用した。菌液の調整として、ブイヨン培地に培養温度37℃で15〜18時間、前培養した試験菌株OD660=1.0以上で、ブイヨン培地に2次接種し、OD660=0.6の時に1ml回収を行い、適宜希釈して、最終的に試料に滴下する0.1ml当たりの菌数を105になるようにした。またコーティングしていないタイルを対照試料として、同様に試験した。試験操作と計測方法については、各試験菌数0.1mlを5×5cmの面積に区画した試料(サンプル)ごとに滴下し、その同一面積以上のガラス板で密着させ、シャーレを密封(ふたを)した。試料表面への光の照度が200Lxになるよう調整した白色蛍光灯下で光照射を1時間行なったものを、それぞれガラス板と試料表面を10mlの生理食塩水で洗い出し、適宜希釈を行なって寒天固形培地に接種させ、15〜16時間培養後の生菌数を計測した。なお、表3に於いて、滅菌率とは、滅菌率(%)=100−(測定後の菌数÷測定前の菌数)×100で表した。
【0039】
【表2】
【0040】
【発明の効果】
本発明の抗菌性コーティング液を、各種材料表面にコーティングすることにより、従来の光触媒酸化チタンでは、照度及び紫外線量が少なく、抗菌効果は期待出来なかった場所においても、抗菌効果を発揮させることが出来るようになる。
Claims (2)
- ペルオキソチタン酸溶液とペルオキソ基を含むアナターゼゾルとの混合液と、アンモニア水で銅を錯体化させた銅錯体溶液とを含有する分散液であって、アンモニア水で銅を錯体化させた銅錯体溶液とペルオキソ基を含むアナターゼゾルとを混合し、その後、ペルオキソチタン酸溶液を混合した分散液からなることを特徴とする抗菌性コーティング液。
- ペルオキソチタン酸溶液とペルオキソ基を含むアナターゼゾルとの混合液と、アンモニア水で銅を錯体化させた銅錯体溶液とを含有する分散液であって、アンモニア水で銅を錯体化させた銅錯体溶液とペルオキソ基を含むアナターゼゾルとを混合し、その後、ペルオキソチタン酸溶液を混合した分散液をコーティングし、乾燥後に焼成することを特徴とする抗菌性コーティング液のコーティング方法。
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