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JP4294133B2 - 送出し装置 - Google Patents

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JP4294133B2
JP4294133B2 JP35723898A JP35723898A JP4294133B2 JP 4294133 B2 JP4294133 B2 JP 4294133B2 JP 35723898 A JP35723898 A JP 35723898A JP 35723898 A JP35723898 A JP 35723898A JP 4294133 B2 JP4294133 B2 JP 4294133B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば箱等の物品を所定の送出し位置に送り出す送出し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば袋詰め品を所定個数ずつ段ボール箱(以下、外装箱という。)に箱詰めする箱詰め装置に空の外装箱を搬入すると共に、袋詰め品が収納された外装箱を排出する従来の搬送装置(図示せず)を説明する。この搬送装置は、搬入コンベア、昇降コンベア、及び排出コンベアを備えている。
搬入コンベア(ローラコンベア)の前方に昇降コンベア(ローラコンベア)を設けてあり、昇降コンベアの前方に排出コンベア(ローラコンベア)を設けてある。搬入コンベアには、第1のストッパと第2のストッパを設けてある。第1及び第2のストッパは、昇降コンベアが下降位置に下降して袋詰め品の収納された外装箱がこの昇降コンベアから排出コンベア上に排出された後に、搬入コンベア上に溜められている複数の空の外装箱のうち先頭のものを1個ずつ昇降コンベア上に搬送するためのものである。昇降コンベアには、搬入コンベアから送り込まれてくる外装箱を昇降コンベア上に一時的に停止させておくための第3のストッパ装置を設けてある。この第3のストッパ装置は、外装箱を昇降コンベア上の所定位置に位置決めして停止させておく為のものであり、外装箱が第3のストッパ装置のストッパと当接したときに昇降コンベアの搬送用モータが停止する。そして、所定のタイミングで昇降コンベアが下降位置から上昇位置に上昇してこの上昇位置で空の外装箱内に所定個数の袋詰め品が箱詰め装置により詰められ、しかる後に、下降位置に下降する。そして、第3のストッパ装置のストッパが外装箱を後段の排出コンベア側に搬送可能なように作動すると共に、昇降コンベアの搬送用モータが起動して袋詰め品が収納された外装箱を排出コンベア上に送り出す。排出コンベアは、この送り込まれてきた外装箱を所定の排出位置に排出することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の搬送装置によると、昇降コンベア上の袋詰め品が収納された外装箱を排出コンベア上に排出することを開始した時から空の外装箱を昇降コンベア上に送り込んで位置決めが終了するまでの時間は、昇降コンベア上の外装箱を排出コンベア上に排出する為の排出時間と、空の外装箱を搬入コンベアからこの昇降コンベア上に送り込む為の搬入時間と、の合計時間となり比較的長い時間が掛かっている。その為に、箱詰め装置による1個当たりの箱詰め時間がこの合計時間より短くすることができず、この合計時間が箱詰め能力の向上を図る上での問題の一つとなっている。
【0004】
そして、昇降コンベアには、空の外装箱を昇降コンベア上の所定位置に位置決めして停止させる為の第3のストッパ装置を設けてあり、そして、昇降コンベア上の外装箱を排出コンベア上に送り出す為の搬送用モータを設けてある。従って、第3のストッパ装置及び搬送用モータの費用が掛かるし、その分によって構造が複雑となるのでメンテナンスに手間が掛かるという問題がある。特に、昇降コンベアのような可動部に第3のストッパ装置等を設けると、それらの電気配線等が長くなって邪魔になることがある。
【0005】
また、搬送方向の長さの違う外装箱をこの箱詰め装置に搬送する場合、搬入コンベアに設けられている第1のストッパ装置と第2のストッパ装置の間隔をその外装箱の長さに応じてオペレータが変更する必要があり、その変更の為の手間が掛かるという問題がある。ここで、第1と第2のストッパ装置の間隔を、例えばモータを使用して自動的に調整する調整装置を設けることが考えられるが、この調整装置の為の費用が掛かるという問題がある。
【0006】
本発明は、物品の送り込み及び排出時間の短縮を図ることができ、構造が簡単であり、物品のサイズに応じてサイズチェンジが簡単な送出し装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、入口側から受け入れた物品を所定の待機位置まで搬送する搬送部と、 この搬送部による物品の搬送方向を横切ってほぼ垂直にかつ上部が上記搬送部の搬送面より上方に位置するように配置された板状であり、上記搬送部による上記搬送方向に沿って進退移動して上記待機位置にある物品を所定の送出し位置に送り出す送出し部と、上記送出し部を進退移動させる進退駆動部と、上記搬送方向を横切って配置され、上記送出し部の中途を、上記搬送部の搬送面よりも幾分下方で揺動自在に上記進退駆動部に支持している軸と、この軸よりも下方の上記送出し部の上記搬送方向と反対側に位置している重錘と、上記搬送面とほぼ同じ高さ位置に水平に上記進退駆動部に設けられ、上記送出し部が上記物品に接触して上記送出し位置に送り出す間、上記送出し部が上記搬送方向と反対側に揺動することを阻止するように上記送出し部の上記搬送方向と反対側の面の上記軸よりも上方に接触し、かつ上記物品が上記搬送方向に移動するとき上記送出し部が上記搬送方向に揺動して上記搬送面よりも下方に位置する状態を維持するように上記重錘に接触する係止部とを、具備している。
【0008】
第2の発明は、第1の発明に係る送出し装置において、上記送出し部は、物品の送出し方向と略平行する伸延部の上記送出し位置側の先端部に設けられ、上記進退駆動部は、上記伸延部の基端部と連結し上記送出し部によって物品を上記搬送部と離れた位置にある上記送出し位置に送り出すことを特徴とするものである。
第3の発明は、第1又は第2の発明に係る送出し装置において、上記進退駆動部は、上記送出し部を上記待機位置で待機する物品の手前まで送り出して停止させ、又は上記待機位置で待機する物品の手前で送出し速度を減速させ、しかる後に送出し方向に移動させることを特徴とするものである。
【0009】
第4の発明は、第1又は第2の発明に係る送出し装置において、上記送出し部は、送り出している物品を上記送出し位置にある物品の手前で停止させ、又は物品の送出し速度を上記送出し位置にある物品の手前で減速させ、しかる後に上記送出し位置に送り出すことを特徴とするものである。
第5の発明は、第1又は第2の発明に係る送出し装置において、上記進退駆動部が上記送出し部を送り出す送り量の変更を行うことができる設定手段を設けたことを特徴とするものである。
【0010】
第1の発明によると、入口側から受け入れた物品を搬送部により待機位置に搬送し、待機位置に搬送された物品を送出し部により所定の送出し位置に送り出すことができる。送出し部作動機構部は、送出し部が物品を送出し方向に送り出すときは送出し部を物品との係合位置に保持し、送出し部が物品を送り出した前進位置から元の後退位置に戻るときは、送出し部が物品と係合しない非係合位置への移動を可能にすることができる。
【0011】
第2の発明によると、進退駆動部が伸延部を前進位置に前進移動させることにより、伸延部の先端部に設けられている送出し部によって物品を搬送部から離れた位置にある送出し位置に送り出すことができる。
第3の発明によると、送出し部を待機位置で待機する物品の手前まで送り出して停止させ、又は待機位置で待機する物品の手前で送出し速度を減速させ、しかる後に送出し方向に移動させることができる。
【0012】
第4の発明によると、送り出している物品を送出し位置にある物品の手前で停止させ、又は物品の送出し速度を送出し位置にある物品の手前で減速させ、しかる後に送出し位置に送り出すことができる。
第5の発明によると、送出し方向の長さの違う物品を送り出す場合、その物品の長さに応じて進退駆動部による送出し部を送り出す送り量の設定を変更することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明に係る送出し装置の一実施形態を各図を参照して説明する。この送出し装置は、従来例の搬送装置と同様に箱詰め装置に適用することができるものである。つまり、送出し装置は、空の段ボールケース(以下、外装箱という。)を1個ずつ箱詰め装置(図示せず)に送り込み、この空の外装箱に予め定めた個数の例えば袋詰め品が箱詰め装置によって挿入された後にこの外装箱を箱詰め装置から送り出すためのものである。この送出し装置は、搬送部1と送出し機構部2を備えている。
【0014】
搬送部1は、図1の平面図及び図2の正面図に示す右側の入口3より空の外装箱4を受け入れて、同図の左方向5に搬送して出口の手前の所定の待機位置6に搬送するものである。この搬送部1の上部には上面が平らな案内板7を設けてあり、入口3より受け入れた外装箱4は、この案内板7上を滑って出口を通って昇降台8上の所定の送出し位置9に搬送される。空の外装箱4を搬送方向5に移動させるのは送り爪10であり、送り爪10は環状チェーン11の2か所の位置に設けてある。環状チェーン11は、駆動側スプロケット12と従動側スプロケット13に掛けてあり、駆動側スプロケット12は駆動軸14に固定して設けられており、従動側スプロケット13は従動軸15に固定して設けられている。駆動軸14及び従動軸15は、この搬送部1の枠体16に設けられている軸受部によって回動自在に支持されている。駆動軸14は、第1の駆動部(インダクションモータ)17により回転駆動され、これによってチェーン11及びこのチェーン11に設けられている2個の送り爪10、10が所定の方向に走行する。
【0015】
この送り爪10は、図2に示すように、断面形状がL字状の部材であり、環状チェーン11の半周おきに1個ずつ合計2箇所に設けてある。2個の各送り爪10は、上側走行路を走行するときにその上部が案内板7の上面から上方に突出し、この突出部分が案内板7上の外装箱4と係合してこの外装箱4を走行方向に搬送することができる。
なお、この搬送部1は、入口3に供給された外装箱4を出口から確実に送り出すことができるように、2個の送り爪10、環状チェーン11、駆動側スプロケット12、及び従動側スプロケット13からなる上記搬送機構部を2組備えており、この2組の搬送機構部によって外装箱4を1個ずつ搬送する構成となっている。そして、2組の各送り爪10が走行する上側走行路に沿って案内板7に2つの開口部18、18を設けてあり、各送り爪10が上側走行路を走行するときは、対応する各開口部18、18を通って上方に突出している。
図1及び図2に示す19、19、19は、外装箱4を搬送方向5に案内するための板状ガイド、20、・・・はローラ式ガイドである。
【0016】
送出し機構部2は、図2に示すように、搬送部1によって搬送されて待機位置6に停止する外装箱4をこの搬送部1の出口から押し出して、後段に配置されている昇降台8上の所定の送出し位置9に送り出すものである。この送出し機構部2は、図1に示すように、2つの環状チェーン11と11の間に設けてある。待機位置6に待機する外装箱4を押し出し方向(搬送方向5と同方向)21に押し出すのは送出し部22であり、この送出し部22は伸延部23に設けられている。伸延部23は、図1及び図3に示すように、搬送方向5と平行する方向に配置され、昇降台8上の送出し位置9側の先端部に送出し部22が設けられている。伸延部23の先端部と反対側の基端部は、スライド部24と結合している。スライド部24は、搬送方向5と平行する方向に枠体16に設けられているリニアレール25に沿って移動自在に設けられている。また、スライド部24は、環状タイミングベルト26と結合している。この環状タイミングベルト26は、駆動側タイミングプーリ27と従動側タイミングプーリ28に掛けてあり、駆動側タイミングプーリ27は第2の駆動部(ステッピングモータ)29の駆動軸30と結合しており、従動側タイミングプーリ28は従動軸31と結合している。従動軸31は、この送出し機構部2の枠体32に設けられている軸受部によって回動自在に支持されている。第2の駆動部29により駆動軸30が所定方向又はこれと反対方向に回転駆動することにより、環状タイミングベルト26と結合するスライド部24、伸延部23、及び送出し部22を送出し方向又はこれと反対の方向に進退移動させることができる。
【0017】
この送出し部22は、図3に示すように、略矩形の板状部材であり、水平に配置されている揺動軸33に設けてある。この揺動軸33は、伸延部23の先端部に設けられている側板に揺動自在に支持されている。この送出し部22の下部の伸延部23側の面には重錘34を設けてあり、この重錘34によって働く重力方向の力によって送出し部22が図3に示すように直立位置の状態となっている。
伸延部23の先端部には板状の係止部35を設けてあり、この係止部35は、直立位置の状態にある送出し部22の上部が揺動軸33を中心にして伸延部23の基端部側(図3(b)の時計方向)に揺動しないように係止するためのものである。つまり、図4(b)において、送出し部22は、直立位置の状態で押し出し方向21に前進移動するときにその上部が案内板7の上面から上方に突出し、この突出部分の後退方向の揺動が係止部35によって係止されているので、送出し部22が押し出し方向21に移動することによってこの送出し部22が案内板7上の外装箱4と係合して所定の送出し位置9に押し出すことができる。
この送出し部22、揺動軸33、重錘34、及び係止部35が送出し部作動機構部である。
【0018】
図4(a)は、外装箱4が送出し部22上を通る際の状態を示す図である。この図は、送出し部22が後退位置で停止している状態で、搬送部1の入口3に供給された空の外装箱4が送り爪10により搬送されて待機位置6に向かって移動するときに、外装箱4が送出し部22を重錘34の力に抗して送出し方向に揺動させて案内板7の下側に潜り込ませ、その状態で待機位置6に向かって移動する状態を示している。
図4(b)は、外装箱4が送出し部22上を通過した後の状態を示す図である。この図は、外装箱4が送出し部22上を通過した後に、外装箱4から外れた送出し部22が重錘34の力によって揺動して直立位置になった状態を示している。
【0019】
次に、この送出し装置の電気回路を図7に示すブロック図を参照して説明する。送出し装置は、コントローラ(制御手段であるCPU)36を備えており、このコントローラ36が記憶部37に予め記憶されているプログラムに従って各種演算処理を行って第1の駆動部17及び第2の駆動部29等を駆動している。なお、このコントローラ36は、箱詰め装置のコントローラとして共用されており、箱詰め装置の例えば昇降台8を昇降駆動する第3の駆動部を含む各種駆動部、及び昇降台8の上昇位置及び下降位置を検出するための昇降位置センサが接続されているが、これらは省略している。
【0020】
そして、コントローラ36は、記憶部37に記憶されているプログラムに従って第2の駆動部29の駆動を制御する第1の制御手段、第2の制御手段、及び第3の制御手段を備えている。
第1の制御手段(ステップS110)は、後退位置で停止する送出し部22(図5(b)参照)を第1のストロークS1 だけ送り出すことにより、送出し部22を待機位置6で待機する外装箱4の手前で停止させる手段である(図5(c)参照)。
第2の制御手段(ステップS114)は、図5(c)に示す位置で停止する送出し部22を第2のストロークS2 だけ送り出すことにより、待機位置6で待機する外装箱4を送出し位置9にある外装箱4の手前で停止させる手段である(図6(a)参照)。
第3の制御手段(ステップS116)は、図6(a)に示す位置で停止する送出し部22を第3のストロークS3 だけ送り出すことにより、図6(a)に示す位置で停止する空の外装箱4を送出し位置9に送り出し、この空の外装箱4によって、送出し位置9にある袋詰め品が収納されている外装箱4を後段の排出コンベア38上に押し出す手段である。
【0021】
第1の制御手段によると、送出し部22が空の外装箱4と接触する際の衝撃を小さくすることができる。第2の制御手段によると、送り爪10によって前進方向に押し出されている空の外装箱4が送出し位置9にある袋詰め品が収容されている外装箱4と接触する際の衝撃を小さくすることができる。これにより、比較的小さいトルクを発生する第2の駆動部29を使用することができる。
なお、第1の制御手段は、送出し部22を待機位置6で待機する外装箱4の手前で停止させたが、これに代えて、外装箱4の手前で送出し部22の送出し速度を減速させてもよい。そして、待機位置の外装箱4を押し出すときは、その送出し速度を加速しながら押し出すこととする。
第2の制御手段は、外装箱4を送出し位置9にある外装箱4の手前で停止させたが、これに代えて、送出し位置9にある外装箱4の手前で外装箱4の送出し速度を減速させてもよい。そして、外装箱4を送出し位置9に押し出すときは、その送出し速度を加速しながら押し出すこととする。
第3の制御手段によると、空の外装箱4を昇降台8上の所定の送出し位置9に送り出す動作と、昇降台8上の送出し位置9にある外装箱4を後段の排出コンベア38上に押し出す動作と、を送出し部22の1回の進退移動により行うことができる。
【0022】
また、コントローラ36には、第1の箱センサ39、第1の原点位置センサ40、第2の箱センサ41、第2の原点位置センサ42、設定表示部43、及び記憶部37が接続されている。更に、コントロールユニット44を介して第1の駆動部17、並びに、パルス発信器45及びドライバ46を介して第2の駆動部29が接続されている。
第1の箱センサ39は、図1に示すように、搬送部1の入口3に設けてあり、この入口3に空の外装箱4が供給されたときにその外装箱4を検出して第1の箱検出信号を生成するものである。
第1の原点位置センサ40は、図1に示すように、搬送部1の待機位置6の手前に設けてあり、送り爪10が待機位置6の手前の第1の原点位置に移動した時にこの送り爪10を検出して、送り爪検出信号を生成するものである。送り爪検出信号がコントローラ36に入力すると、第1の駆動部17が停止することによって送り爪10の移動が停止し、これによって空の外装箱4を待機位置6で停止させることができる。
第2の箱センサ41は、図1に示すように、待機位置6の側方に設けてあり、待機位置6に外装箱4が送られてきた時にこの外装箱4を検出して、第2の箱検出信号を生成するものである。
第2の原点位置センサ42は、図3(a)に示すように、送出し機構部2の枠体32の同図の右側部に設けてあり、スライド部24が後退位置(第2の原点位置)に移動した時にこのスライド部24を検出してスライド部検出信号を生成するものである。
【0023】
設定表示部43は、例えば送出し機構部2に設けられている第2の駆動部29による送出し部22の進退移動速度、加速度、及び減速度を設定したり、送出し部22を前進移動させるストロークS1 、S2 、S3 (図5及び図6参照)を設定することができ、更に、第1及び第2の各駆動部の起動及び停止のタイミング、並びに、加速度及び減速度のタイミング等を設定することができるものである。送出し部22の移動速度、加速度、及び減速度等は、外装箱4の重量や大きさに応じた値を設定することができるし、、箱詰め装置の箱詰め速度やタイミングに合わせて設定することができる。
コントロールユニット44は、コントローラ36により指示されたタイミングで第1の駆動部17(インダクションモータ)を起動させることができ、更にブレーキをかけて停止させることができるものである。
パルス発信器45は、コントローラ36により指示された数のパルスを発信するものであり、ドライバ46は、この発信されたパルス数に応じた回転角度だけ第2の駆動部29(ステッピングモータ)を回転駆動させるものである。
【0024】
次に、この送出し装置の動作を図8に示すフローチャート、並びに図5及び図6を参照して説明する。図8に示すフローチャートは、コントローラ36が記憶部37に記憶されているプログラムに従って処理する内容を示す。
まず、コントローラ36は、第1の箱センサ39が搬送部1の入口3に空の外装箱4が供給されたか否かを判定する(S100)。図5(a)に示すように、搬送部1の入口3に空の外装箱4が供給されており第1の箱センサ39が第1の箱検出信号を生成し、しかも、待機位置6に外装箱4が待機しておらず第2の箱センサ41が第2の箱検出信号を生成していないときは、YESと判定して第1の駆動部17を起動させる(S102)。第1の駆動部17が起動すると、送り爪10、10が所定方向に走行してこの入口3に供給されている空の外装箱4を待機位置6に向かって搬送することができる。
ただし、ステップS100において、搬送部1の入口3に外装箱4が供給されていないとき、又は待機位置6に外装箱4が待機しているときは、NOと判定して第1の駆動部17を停止させておく。
【0025】
そして、第1の原点位置センサ40が送り爪10を検出したか否かを判定する(S104)。第1の原点位置センサ40が送り爪10を検出しておらずNOと判定したときは、第1の駆動部17を継続して駆動させる。
ただし、ステップS104において、図5(b)に示すように、送り爪10が第1の原点位置に移動することによって、第1の原点位置センサ40が送り爪10を検出して送り爪検出信号を生成したときは、YESと判定して第1の駆動部17を停止させる(S106)。これによって、送り爪10の移動が停止するので空の外装箱4を待機位置6で停止させることができる。
次に、コントローラ36が待機位置6に外装箱4があるか否かを判定する(S108)。外装箱4が待機位置6にあり、第2の箱センサ41が外装箱4を検出して第2の箱検出信号を生成したときは、YESと判定して第2の駆動部29を起動させて後退位置にある送出し部22を第1のストロークS1 分だけ押し出し方向21に送り(図5(c)参照)、これによって、待機位置6に待機する外装箱4の手前の位置で送出し部22を停止させる(S110)。送出し部22を外装箱4の手前で停止させることにより送出し部22と外装箱4との衝突の際の衝撃を小さくすることができる。
ただし、ステップS108において、待機位置6に外装箱4が存在せずNOと判定したときは、警報信号を生成して設定表示部43に警報を表す旨の表示を行わせる(S120)。この場合、待機位置6に外装箱4が適切な状態で待機していないので、オペレータが外装箱4を適切な状態で待機位置6にセットする。しかる後に、設定表示部43に設けられている起動スイッチをONにする。これにより、ステップS110以降の処理を実行させることができる。
【0026】
次に、昇降台8が下降位置にあるか否かを判定する(S112)。昇降台8が下降位置にあり、昇降位置センサが昇降台8を検出して下降位置検出信号を生成したときは、YESと判定して第2の駆動部29を起動させて、待機位置6に待機する空の外装箱4の手前で停止している送出し部22を第2のストロークS2 分だけ押し出し方向に送り、これによって、待機位置6に待機する外装箱4を、昇降台8上の送出し位置9にある外装箱4(袋詰め品が収容されている)の手前の位置で停止させる(S114、図6(a)参照)。送出し部22により送り出している空の外装箱4を、昇降台8上の外装箱4の手前の位置で停止させることによりこの2個の外装箱4の衝突の際の衝撃を小さくすることができる。
ただし、ステップS112において、昇降台8が下降位置に存在せずNOと判定したときは、空の外装箱4を昇降台8上に送り出すことができないので昇降台8が下降位置に下降するまで待つ。
【0027】
次に、第2の駆動部29を起動させて送出し部22を第3のストロークS3 分だけ押し出し方向に送り、これによって、昇降台8上の外装箱4の手前の位置で停止する空の外装箱4を、昇降台8上の所定の送出し位置9で停止させることができる(S116、図6(b)参照)。これによって、空の外装箱4を昇降台8上の所定の送出し位置9に押し出して位置決めすることができる。この際、昇降台8上の袋詰め品が収納されている外装箱4を空の外装箱4によって排出コンベア38上に押し出すことができる。
しかる後に、第2の駆動部29を逆転駆動させて、前進位置にある送出し部22を後退位置に戻す(S118、図6(c)参照)。送出し部22が後退位置に戻った状態でスライド部24が後退位置に移動するので、第2の原点位置センサ42がスライド部24を検出してスライド部検出信号を生成し、これによって、第2の駆動部29が停止する。これでこの送出し装置の1サイクルが終了する。次に、ステップS100に戻って上記と同様の処理を繰り返して行うことができ、これによって、搬送部1の入口3に供給された空の外装箱4を昇降台8上の所定の送出し位置9に順次送り出すことができる。そして、空の外装箱4を昇降台8上に送り出すことによって昇降台8上の袋詰め品が収納されている外装箱4を排出コンベア38上に押し出すことができる。
【0028】
この送出し装置によると、待機位置6に搬送された外装箱4を、送出し部22により昇降台8上の所定の送出し位置9に押し出しているので、待機位置6にある外装箱4を送出し位置9に確実に押し出すことができるし、この押し出した外装箱4によって送出し位置9にある外装箱4をこの送出し位置9から排出することができる。このように、外装箱4を昇降台8上の送出し位置9に押し出す動作と送出し位置9にある外装箱4を排出する動作を同時に行うことができるので、送出し位置9にある外装箱4を排出するための時間を削減することができ、その結果、外装箱4を送出し位置9に送り出し、この送出し位置9の外装箱4を排出するための1サイクル時間の短縮を図ることができる。これによって、この送出し装置を箱詰め装置に適用することにより、箱詰め装置による1個当たりの箱詰め時間を短縮することができる。
【0029】
そして、送出し部22の押し出し動作によって待機位置6の外装箱4を昇降台8上の送出し位置9に押し出して位置決めすることができるし、送出し位置9にある外装箱4を排出することができるので、昇降台8に位置決め用のストッパ装置や昇降台8上から外装箱4を排出するための搬送用モータを不要とすることができる。
また、第2の駆動部29が伸延部23を前進位置に前進移動させるだけの簡単な構成によって、伸延部23の先端部に設けられている送出し部22によって外装箱4を搬送部1から離れた位置にある昇降台8上の送出し位置9に送り出すことができる。
【0030】
更に、送出し方向の長さの違う外装箱4を送り出す場合、設定表示部43を操作して送出し部22を送り出す送り量(ストロークS2 、S3 )の設定を変更することによって外装箱4を送出し位置9に送り出すことができる。従って、長さの違う外装箱4を送り出すためのこの送出し装置のサイズチェンジを簡単に行うことができる。
【0031】
ただし、上記実施形態の送出し部22の作動機構部は、重錘34と係止部35の働きによって送出し部22を係合位置と非係合位置に変更させる構成としたが、これに代えて、例えば電気式、又はエアー式等の駆動部を利用して送出し部22を係合位置と非係合位置に変更させる構成としてもよい。
【0032】
【発明の効果】
第1の発明の送出し部作動機構部は、送出し部が物品を送出し方向に送り出すときは送出し部を物品との係合位置に保持し、送出し部が物品を送り出した前進位置から元の後退位置に戻るときは、送出し部が物品と係合しない非係合位置への移動を可能にすることができ、待機位置に搬送された物品を送出し部により所定の送出し位置に送り出す構成である。従って、送出し部によって待機位置にある物品を送出し位置に確実に送り出すことができるし、この送り出した物品によって送出し位置にある物品をこの送出し位置から排出することができる。つまり、物品を送出し位置に送り出す動作と送出し位置にある物品を排出する動作を同時に行うことができるので、送出し位置にある物品を排出するための時間を削減することができ、その結果、物品を送出し位置に送り出し、この送出し位置の物品を排出するための1サイクル時間を従来の搬送装置よりも短縮することができる。これによって、この送出し装置を箱詰め装置に適用することにより、箱詰め装置による1個当たりの箱詰め時間を従来よりも短縮することができ、箱詰め能力の向上を図ることができる。
【0033】
そして、送出し部の送出し動作によって待機位置の物品を送出し位置に送り出して位置決めすることができるし、送出し位置にある物品を排出することができるので、従来の昇降コンベアに設けられている第3のストッパ装置及び搬送用モータが不要であり、その分の費用の低減を図ることができるし、構造が簡単になり、メンテナンスが不要となる。
【0034】
第2の発明によると、先端部に送出し部が設けられている伸延部を進退移動させるだけの簡単な構成によって、物品を搬送部と離れた位置にある送り出し位置に送り出すことができる。
第3の発明によると、送出し部を待機位置で待機する物品の手前まで送り出して停止させ、又は待機位置で待機する物品の手前で送出し速度を減速させているので、送出し部が物品を送り出す際の送出し部と物品との衝突による衝撃を小さくすることができる。これによって、進退駆動部の物品を送出すために必要とする力の軽減を図ることができ、比較的小型の進退駆動部を使用することができる。
【0035】
第4の発明によると、送り出している物品を送出し位置にある物品の手前で停止させ、又は物品の送出し速度を送出し位置にある物品の手前で減速させているので、送り出している物品が送出し位置にある物品を押し出す際の物品どうしの衝突による衝撃を小さくすることができる。これによって、進退駆動部の物品を送り出すために必要とする力の軽減を図ることができ、比較的小型の進退駆動部を使用することができる。
第5の発明によると、送出し方向の長さの違う物品を送り出す場合、設定部を操作して送出し部を送り出す送り量の設定を変更すればよいので、長さの違う物品を送り出すためのサイズチェンジを簡単に行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る送出し装置の平面図である。
【図2】同実施形態に係る送出し装置の正面図である。
【図3】同実施形態の送出し機構部を示す図であり、(a)は拡大平面図、(b)は拡大正面図である。
【図4】同実施形態の送出し部の機構を示し、(a)は送出し部上を外装箱が通過する状態を示す拡大断面図、(b)は送出し部上を外装箱が通過した後の状態を示す拡大断面図である。
【図5】同実施形態に係る送出し装置による外装箱の送出し手順を示す図であり、(a)は空の外装箱が搬送部の入口に供給された状態を示す正面図、(b)は空の外装箱を待機位置に搬送した状態を示す正面図、(c)は送出し部を待機位置に待機する外装箱の手前の位置まで押し出した状態を示す正面図である。
【図6】同実施形態に係る送出し装置による外装箱の送出し手順を示す図であり、(a)は空の外装箱を昇降台上の外装箱の手前の位置に押し出した状態を示す正面図、(b)は空の外装箱を昇降台上の所定の送出し位置に押し出した状態を示す正面図、(c)は次の空の外装箱を待機位置に搬送すると共に送出し部を後退位置に移動させた状態を示す正面図である。
【図7】同実施形態に係る送出し装置の電気回路を示すブロック図である。
【図8】同実施形態に係る送出し装置の動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 搬送部
2 送出し機構部
3 入口
4 外装箱
5 搬送方向
6 待機位置
8 昇降台
9 送出し位置
17 第1の駆動部
21 押し出し方向
22 送出し部
23 伸延部
29 第2の駆動部
34 重錘
35 係止部

Claims (5)

  1. 入口側から受け入れた物品を所定の待機位置まで搬送する搬送部と、
    この搬送部による物品の搬送方向を横切ってほぼ垂直にかつ上部が上記搬送部の搬送面より上方に位置するように配置された板状であり、上記搬送部による物品の搬送方向に沿って進退移動して上記待機位置にある物品を所定の送出し位置に送り出す送出し部と、
    上記送出し部を進退移動させる進退駆動部と、
    上記搬送方向を横切って配置され、上記送出し部の中途を、上記搬送部の搬送面よりも幾分下方で揺動自在に上記進退駆動部に支持している軸と、
    この軸よりも下方の上記送出し部の上記搬送方向と反対側に位置している重錘と、
    上記搬送面とほぼ同じ高さ位置に水平に上記進退駆動部に設けられ、上記送出し部が上記物品に接触して上記送出し位置に送り出す間、上記送出し部が上記搬送方向と反対側に揺動することを阻止するように上記送出し部の上記搬送方向と反対側の面の上記軸よりも上方に接触し、かつ上記物品が上記搬送方向に移動するとき上記送出し部が上記搬送方向に揺動して上記搬送面よりも下方に位置する状態を維持するように上記重錘に接触する係止部とを、
    具備する送り出し装置。
  2. 請求項1に記載の送出し装置において、上記送出し部は、物品の送出し方向と略平行する伸延部の上記送出し位置側の先端部に設けられ、上記進退駆動部は、上記伸延部の基端部と連結し上記送出し部によって物品を上記搬送部と離れた位置にある上記送出し位置に送り出すことを特徴とする送出し装置。
  3. 請求項1又は2に記載の送出し装置において、上記進退駆動部は、上記送出し部を上記待機位置で待機する物品の手前まで送り出して停止させ、又は上記待機位置で待機する物品の手前で送出し速度を減速させ、しかる後に送出し方向に移動させることを特徴とする送出し装置。
  4. 請求項1又は2に記載の送出し装置において、上記送出し部は、送り出している物品を上記送出し位置にある物品の手前で停止させ、又は物品の送出し速度を上記送出し位置にある物品の手前で減速させ、しかる後に上記送出し位置に送り出すことを特徴とする送出し装置。
  5. 請求項1又は2に記載の送出し装置において、上記進退駆動部が上記送出し部を送り出す送り量の変更を行うことができる設定手段を設けたことを特徴とする送出し装置。
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