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JP4287237B2 - 下肢静脈瘤の治療器具 - Google Patents

下肢静脈瘤の治療器具 Download PDF

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JP4287237B2 JP2003358856A JP2003358856A JP4287237B2 JP 4287237 B2 JP4287237 B2 JP 4287237B2 JP 2003358856 A JP2003358856 A JP 2003358856A JP 2003358856 A JP2003358856 A JP 2003358856A JP 4287237 B2 JP4287237 B2 JP 4287237B2
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Description

本発明は、下肢静脈瘤の治療器具に関する。
血管には「動脈」と「静脈」がある。心臓からでた血液は、動脈を通って体の隅々にいきわたり、その後は静脈を経由して心臓に戻る。
図1に示すように、下肢10では、深いところを走る深部静脈12と皮膚表面近くを走る表在静脈、すなわち大伏在静脈14や小伏在静脈16などを経由して血液が流れる。また、大伏在静脈14、小伏在静脈16と深部静脈12とは交通枝(穿通枝)18という短い血管でつながれている。
動脈血は心臓のポンプ作用により重力に逆らっても血流を維持できるが、下肢10の静脈血は下肢10の筋肉の収縮に伴うポンプ作用と図2示す静脈内の静脈弁22(逆止弁のようなもの)とによって静脈弁22の間に滞留しながら順次心臓に戻っていく。2本足で立って生活している人間では血液はその重みで下の方へ戻ろうとするが、この下への逆流をくい止めているのが静脈弁22である。静脈弁22は、断面でみるとハの字形状をしているため、図2(A)に示すように上向きには血液が流れても、図2(B)に示すように下へは流れないからである。
図3(A)は正常な血液の還流を示し、図3(B)は静脈弁22に機能不全が生じ、圧力の大きい深部静脈12から血液が大伏在静脈14(或いは小伏在静脈16)に逆流している様子を示している。静脈弁22が正常に働かないと、図3(B)に示すように血液が逆流し、足の下の方に血液が溜まり、その結果、図4に示すように静脈が拡張し、下肢静脈瘤30ができる。このように、多くの下肢静脈瘤30は、大伏在静脈14や小伏在静脈16の静脈弁22が壊れて発生する。
下肢静脈瘤30を発症すると、下肢10の静脈が太く、浮き出てくる。下肢静脈瘤30の多くは太くなっているばかりではなく、曲りくねっている。また太さもいろいろである。下肢静脈瘤30のなかでも「伏在(ふくざい)静脈瘤」は、最も太く、患者の多くがこのタイプの下肢静脈瘤30である。
下肢静脈瘤30ができていても全く症状のない場合もあるが、一般的には、「足がむくむ、だるい、重い、痛む、ほてる」などの症状が出やすくなる。また、足の筋肉がつる、いわゆる「こむら返り」もおきやすくなる。
しかし、下肢静脈瘤30は基本的には放っておいても生命に危険をおよぼすことはない。また、心臓や動脈など他の臓器の影響をおよぼしたり、足を切断しなかればならなくなることもない。ただし、放置しても自然に治癒することはなく、徐々に悪化していく。その結果、下肢静脈瘤30は次第に大きくなる。また、色素沈着、潰瘍ができる場合もある。
現在、下肢静脈瘤30に対して行われる治療法には、下記があげられる。
(1)弾力ストッキング法
弾力ストッキングを着用することによって、足を圧迫し下肢静脈瘤30による血液の逆流をおさえる。しかし、下肢静脈瘤30そのものが治るわけではない。
(2)ストリッピング手術法
ストリッピング手術は、悪くなった血管内にワイヤーを通し、ワイヤーを引き抜くことによって下肢静脈瘤30を取り去る手技である。大伏在静脈14あるいは小伏在静脈16を引き抜き、さらに小さい皮膚切開により下肢静脈瘤30を切除する。大伏在静脈14あるいは小伏在静脈16を抜き去るときに強い痛みを伴うので、全身麻酔や下半身麻酔をしておこなわれる。手術の傷跡が残るが、どんな大きな下肢静脈瘤30でも確実に治療できる。
(3)硬化療法
硬化療法は、直接、下肢静脈瘤30に硬化剤を注射し、治療するものである。硬化剤は大伏在静脈14や小伏在静脈16を癒着させてつぶす接着剤の役割をはたす。その結果、下肢静脈瘤30は小さく目立たなくなり、血液か溜まらないために、だるさやむくみが無くなる。硬化療法のあと、注射をした部位にしこりや色素沈着がおこるが、次第に薄くなり消失する。硬化療法に要する時間は、1回が10〜15分程度である。また、1〜2回程度の治療回数ですむ。しかし、血栓が多量に生じる場合、激しい痛みを生じることがある。
(4)高位結紮(けっさつ)術の併用法
上述した硬化療法で治療しても、病気の根本原因を治してはいないので、静脈弁22が壊れ、血液が逆流している大伏在静脈14や小伏在静脈16を放置しておくと、将来再発する恐れがある。(図3(B)参照)。そこで血液の逆流の強い患者には大伏在静脈14や小伏在静脈16の結紮術をおこなう。
図5に示すように、結紮術は、皮膚に小さい切開を加え、硬化療法の治療部40の上部50をしばる。これによって血液の逆流を止める。なお、血管をしばっても、血液は表在静脈(大伏在静脈14や小伏在静脈16)よりずっと太い深部静脈12を流れるので全く支障はない。(図1参照)
結紮術は局所麻酔ででき、1ヶ所15分程度である。下肢静脈瘤30の状態に応じて1ヶ所から3ヶ所位の結紮術をおこなう。結紮術は通院でおこなわれることが多く、次の日から元の仕事、日常生活が可能である。なお、下肢静脈瘤30の種類、血液の逆流の強さを考え、硬化療法だけで治療したり、硬化療法に結紮術を加えたりする。(例えば、非特許文献1参照)
さて近年、外科治療においては、根治性に加えて低侵襲治療、すなわち、できるだけ患者の身体に傷をつけることなく、また患者の苦痛を最小限に抑えて治療することが求められてきている。
そこで、下肢静脈瘤30の治療方法として、ラジオ波、又はレーザーによる血管内焼灼法による治療が近年報告されている。これは大伏在静脈14にプローブを挿入し、大伏在静脈14と総大腿静脈21との接合部20の近傍(図1参照)から、ラジオ波又はレーザによって静脈内腔を焼灼していき、血管を閉塞するものである。
ラジオ波、又はレーザーによる血管内焼灼法は低侵襲で切開を行わないため美容的にも優れた方式である。(例えば、非特許文献2、非特許文献3参照)
札幌厚生病院循環器科、"下肢静脈瘤"、[online]、[平成15年9月19日検索]、インターネット<URL:http://www.gik.gr.jp/~skj/peripheral/varix.php3> 「脈管学」 Vol.43 No4 "下肢静脈疾患における外科治療"(111頁〜116頁) 「静脈学」 2002 Vol.13 No.5 "Endovacular Oblitertion of the Greater Saphenous Vein:The Closure Procedure"(325頁〜333頁)
ラジオ波による血管内焼灼法は、プローブ先端が約85度となって血管内壁を損傷させることで、瞬時に内腔が1〜2mmとなり、そこに血栓がプラグとなって付着するため効果が確実である。しかし、プローブは、2〜3cm/分の速度で血管内壁を損傷するため、膝下から鼠径部までで約20〜30分間の時間を要する。このため、手技に時間がかかる。
一方、レーザーによる血管内焼灼法は、レーザーファイバーを3〜5mmずつ引きぬくことが必要で手技が煩雑である。また、ラジオ波に比べレーザー装置は高価であり、下肢静脈瘤30の再発も多い。
このように、ラジオ波、又はレーザーによる血管内焼灼法は、手技的に煩雑であり、時間もかかる。また、コストの面でも問題がある。さらに、分枝静脈瘤が残るため術後の硬化療法が必要である。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、容易に短時間で、また安価に下肢静脈瘤の治療を行うことができる下肢静脈瘤の治療器具の提供を目的とする。
請求項1に記載の下肢静脈瘤の治療器具は、下肢の一方の開口部から挿入され、下肢の他方の開口部から出た状態とされるチューブと、前記チューブ内に略全長に渡って通る温液と、を有し、前記温液が前記一方の開口部から露出する前記チューブの一方の口部から流入され、前記他方の開口部から露出する他方の口部から排出されることを特徴としている。
請求項1に記載の下肢静脈瘤の治療器具は、例えばワイヤーなどを下肢静脈に挿入して下肢静脈を管通させ、このワイヤーにチューブを連結し、ワイヤーを引っ張ってチューブを下肢静脈に挿入する。次に一方の開口部から露出するチューブの一方の口部から流入され、他方の開口部から露出する他方の口部から排出される温液によってチューブを略全長に渡って発熱する。この発熱によって、チューブが挿入された下肢静脈部分は、全体が短時間で焼灼し下肢静脈が閉塞する。つまり、安価にチューブを均一に発熱させ下肢静脈を焼灼して閉塞し、下肢静脈瘤の治療を行うことができる。
したがって、このように下肢静脈を焼灼し閉塞することで、容易に短時間で下肢静脈瘤の治療を行うことができる。なお、焼灼した後にチューブを下肢静脈から抜き取る。
したがって、下肢静脈の1箇所からチューブの一端側を挿入していくだけで、温液の流入と排出を行うことができる。つまり、下肢静脈瘤の治療において、下肢静脈の切開箇所は1箇所のみで可能となる。このため、より低侵襲的で、美容的にも優れた治療が行える。
請求項2に記載の下肢静脈瘤の治療器具は、請求項1に記載の構成において、排出された前記温液を再度流入させる循環ポンプと、排出された前記温液を所定温度に温めるヒータ装置と、を有することを特徴としている。
請求項2に記載の下肢静脈瘤の治療器具は、排出された温液をヒータ装置で所定温度に温め、循環ポンプで再度流入させている。つまり、温液が冷えることなく、所定の温度の温液がチューブ内を循環する。
さらに、チューブを循環する温液の、例えば、循環量、循環時間、温度を制御することで、下肢静脈瘤の症状の程度などの諸条件に応じた最適な治療を行うことができる。
請求項3に記載の下肢静脈瘤の治療器具は、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記チューブは、シリコンゴムからなることを特徴としている。
請求項3に記載の下肢静脈瘤の治療器具は、チューブは、シリコンゴムからなる。シリコンゴムは柔らかく屈曲自在であるので下肢静脈に沿ってスムーズに挿入できる。また、人体へ挿入しても安全である。したがって、好適なチューブである。
請求項4に記載の下肢静脈瘤の治療器具は、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記チューブは、塩化ビニールからなることを特徴としている。
請求項4に記載の下肢静脈瘤の治療器具は、チューブは、塩化ビニールからなる。塩化ビニールは柔らかく屈曲自在であるので、下肢静脈に沿ってスムーズに挿入できる。また、人体へ挿入しても安全である。したがって、好適なチューブである。
請求項5に記載の下肢静脈瘤の治療器具は、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記チューブは、ステンレスからなることを特徴としている。
請求項5に記載の下肢静脈瘤の治療器具は、チューブは、ステンレスからなっているので、適度な硬度を有している。したがって、下肢静脈へ挿入するさい、例えば、ワイヤーなどに連結して挿入する必要がない。
また、ステンレスは熱伝導率が高いので、発熱効率が良い。よって、チューブが挿入された下肢静脈部分は、全体がより短時間で焼灼し閉塞する。
請求項6に記載の下肢静脈瘤の治療器具は、請求項5に記載の構成において、ステンレスからなる前記チューブは表面が蛇腹状になっていることを特徴としている。
請求項6に記載の下肢静脈瘤の治療器具は、ステンレスからなるチューブの表面が蛇腹状になっているので屈曲自在となっている。したがって、下肢静脈に挿入する際、よりスムーズに挿入できる。
以上説明したように、本発明によれば、容易に短時間で下肢静脈を焼灼し、下肢静脈瘤を治療することができるという効果がある。
本発明に係る下肢静脈瘤の治療器具の第1実施形態について説明する。
図6に示すように、下肢静脈瘤の治療器具100は、両端が開口している10F・50cmの中空のチューブ102の一端側の口部106Bが繋がれた成人用点滴セット104を備えている。成人用点滴セット104は約80℃に暖められた生理食塩水Sが200ml入ったパック110を備えている。チューブ102は大伏在静脈14に通され、他端の口部102Aはベースン106上に配置される構成である。
なお、チューブ102は、人体に挿入しても安全性に問題の無い材料、例えば、塩化ビニール製、シリコン製からなり、やわらかく屈曲自在となっている。
次に、第1実施形態の下肢静脈瘤の治療器具100を用いた手術方法、具体的には静脈内温熱硬化療法について説明する。なお、本実施形態では、術中硬化療法と高位結紮術を併用して、静脈内温熱硬化療法を行った。
「術前準備」
超音波検査装置(図示略)でモニターしながら下肢10にマーキングを行う。マーキングは大伏在静脈14と総大腿静脈21に沿って、皮膚表面からの深さも確認しながら行う。途中にある交通枝18及び大きな分岐もマーキングする。(図1参照)。なお、マーキングは、マーキング部位がずれないように手術中と同じ体位、すなわち、仰臥位で患肢を軽く曲げた体位で行う。
自動血圧計(図示略)、心電図モニター(図示略)、パルスオキシメータ(図示略)を患者に取り付け、血圧、心電図、酸素飽和度のモニターを行う。
「麻酔」
麻酔は、大量低濃度侵潤局所麻酔(以下、「TLA」と記す)法によって行う。具体的には、16GのTLA注射針(JMS社)と50ml注射器とを使用し、超音波検査装置でモニターしながらTLA液を大伏在静脈14の周囲に約200〜300ml侵潤する。なお、TLA法は、局所麻酔であるので患者の意識ははっきり保たれており、手術後は短時間の後に歩行や食事も可能である。また、長時間効果が持続するので、手術後の痛みもほとんどない。
「術式」
手術前に麻酔前投薬は特に用いず、静脈は確保しておく。仰臥位で患肢を軽く曲げた体位で手術を開始する。
まず、通常の高位結紮術を行う。大伏在静脈14と総大腿静脈21との接合部20の近傍(図1参照)の分岐を全て結紮・切離して大伏在静脈14を切離する。
続いて、膝部でも大伏在静脈14と総大腿静脈21との接合部20の近傍を高位結紮し、大伏在静脈14の断端から末梢に向けて術中膝下硬化療法を行う。アトムチューブ(図示略)から10%高張食塩水(ヒトの体液より浸透圧の高い食塩水)10mlから20mlを注入する。注入時には、図14に示すように、患者自身に足部11を動かしてもらい、さらに下肢10をよくミルキングして硬化剤が残らないようにする。術中硬化療法によって硬化剤は逆行性に静脈不全のある範囲に注入され、健常部分は温存される。
術中硬化療法が終了後、膝上の大伏在静脈14のマーキングに沿って、TLA液を300mlから400ml施行後、図7(A)に示すように膝上断端部32から順行性に外径1.5mmのストリッピングワイヤー108(JMS社)を大伏在静脈14の内腔に挿入する。ストリッピングワイヤー108が大伏在静脈14と総大腿静脈21との接合部20の近傍の大伏在静脈14の断端部34の外まででたら、図7(B)に示すように、チューブ102の先端をストリッピングワイヤー108と連結する。
ストリッピングワイヤー108を逆行性に引き抜きチューブ102を大伏在静脈14に挿入する。なお、チューブ102は前述したように柔らかく屈曲自在であるので、大伏在静脈14に沿ってスムーズに挿入できる。
図7(C)に示すようにチューブ102が断端部34から膝上断端部32へ出たら、術中超音波検査装置で血管内腔にチューブ102が挿入されていることを確認する。
図6に示すように、チューブ104の一端側の口部102Bを、約80℃に暖められた生理食塩水Sが約200ml入ったパック110を備える成人用点滴セット104に繋げる。他端側の口部102Aはベースン106の上に配置する。
約80℃に暖められた生理食塩水S200mlを約1分間で自然滴化させチューブ102に約80℃に暖められた生理食塩水Sを流入し、口部102Aからベースン106上に排出する。
約80℃に暖められた生理食塩水S200mlがチューブ102内に通ることでチューブ102が均一に発熱し、その発熱によって大伏在静脈14が焼灼し血管が閉塞する。
チューブ102を抜き取り、大伏在静脈14の断端部34を結紮する。そして、創を閉塞し、手術を終了する。
手術後、大伏在静脈14に沿って大腿部まで弾性包帯(図示せず)を巻上げる。弾性包帯は、2日間は大腿部まで巻上げておく。その後、1週間は膝下まで巻上げる。そして、最後に弾性ストッキング(図示せず)を1ヵ月間着用する。
「結果」
伏在型下肢静脈瘤14例14肢(平均年齢59.6歳(年齢35歳〜74歳)、男性6例、女性8例)に対して、上述した術中硬化療法と高位結紮術を併用した静脈内温熱硬化療法を行った。
平均手術時間は69.6分であった。
合弁症として、術後の熱傷、皮下出血、歩行障害、伏在神経障害はなかった。術後1週間の超音波検査では、全べて大伏在静脈14の血栓性閉鎖が確認された。更に平均3ヶ月間の観察期間の間、再発は認められなかった。
さて、このように、大伏在静脈14に挿入したチューブ102に約80℃に暖められた生理食塩水Sを流入することでチューブ102を発熱させ、大伏在静脈14を短時間に均一に焼灼し閉塞することができる。また、使用するデバイスは、チューブ102と成人用点滴セット104程度であり安価である。特に、ラジオ波又はレーザによる血管内焼灼法と比較すると、短時間で、且つ非常に安価に治療を行うことができる。
さらに、上述した結果から判るように高い根治性を得ており、また、低侵襲性の治療方法となっている。
なお、合弁症としては、ラジオ波又はレーザによる血管内焼灼法と同様に、熱による周囲の熱傷や深部静脈血栓症を併発する恐れがある。これを防ぐために大伏在静脈14全長に沿って広範囲に4℃の0.05〜0.1%のリドガインにエピネフリン、重炭酸ナトリウムを添加したTLA法による局所麻酔を行う。
また、大伏在静脈14と総大腿静脈21との接合部20の近傍の分枝不全や拡張がある場合は、高位結紮術を行う。なお、穿刺法で、大伏在静脈14と総大腿静脈21との接合部20の近傍の血管内閉鎖療法を行った場合、大伏在静脈14と総大腿静脈21との接合部20の近傍の近くでは深部静脈12の損傷や深部静脈12の血栓症の危険性がある。したがって、根治性と安全性の点から高位結紮術を行って、大伏在静脈14と総大腿静脈21との接合部20の近傍の分岐を全て決紮・切離する方が好ましい。
高位結紮術は局所麻酔で施行可能であり、小切開で短時間で行うことができるので低侵襲性も損なわれない。更に、上述したように、術中硬化療法との併用により、術後に残存静脈瘤に対する硬化療法も必要ない。
次に本発明に係る下肢静脈瘤の治療器具の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図8(A)に示すように、チューブ202は、円錐状で先端部が球形状をしたガイド208で一端が閉塞された外チューブ204を備えている。そして、外チューブ204には両端が開口した内チューブ206が外チューブ204の外周壁から貫通し、ガイド208の手前まで差し込まれている。また、チューブ202の先端部分202Bの拡大図、図8(B)に示すように、ガイド208と内チューブ206の一端側の開口206Bとの間には生理食塩水Sが逆流できる隙間が形成されている。
さらに、図8(C)に示すように、内チューブ206の側壁には側孔206Cが数箇所開けられている。なお、この側孔206Cの数が多い程、生理食塩水Sは外チューブ204から内チューブ206へとより多く流入するが、強度低下をまねく。したがって、生理食塩水Sの外チューブ204から内チューブ206への流入量と強度とのバランスがとれた、適当数設けることが望ましい。なお、本実施形態のチューブ202には、側孔206Cは3箇所設けられている。
外チューブ204の他端の口部にはキャップ204Aが取り付けられ、内チューブの他端の口部にはキャップ206Aが取り付けられている。
なお、外チューブ204、内チューブ206共に、人体に挿入しても安全性に問題の無い材料、例えば、塩化ビニール製、シリコン製からなり、やわらかく屈曲自在となっている。
チューブ202は上記のような構成のため、外チューブ204のキャップ204Aから流入した生理食塩水Sが、途中、図8(C)に示すように側孔206Bから内チューブ206に流入しつつ、チューブ202の先端部分202Bまで充填したのち、図8(B)に示すように、折り返し、内チューブ206の一端の開口206Bからも内チューブ206に流入する。流入した生理食塩水Sは内チューブ206内を逆流して他端のキャップ206Aから排出される。つまり、チューブ202は、他端側からのみで生理食塩水Sの流入と排出ができる。また、側孔206Cが設けられているので、より均一にチューブ202を生理食塩水Sが流通する。
図9に示すように、下肢静脈瘤の治療器具200は、外チューブ204のキャップ204Aが繋がれた成人用点滴セット104を備えている。第1実施形態同様、成人用点滴セット104は約80℃に暖められた生理食塩水Sが200ml入ったパック110を備えている。また、内チューブ206のキャップ206Aはベースン106上に配置される構成となっている。
次に、第2実施形態の下肢静脈瘤の治療器具200を用いた手術方法について説明する。なお、本実施形態でも、術中硬化療法と高位結紮術を併用して、静脈内温熱硬化療法を行った。
「術前準備」「麻酔」は第1実施形態で説明した内容と同じである。
「術式」
第1実施形態と同様に術中硬化療法と高位結紮術を行う。
図10(A)に示すように、チューブ202の中にストリッピングワイヤー108を通し、大伏在静脈14と総大腿静脈21との接合部20の近傍の大伏在静脈14の断端部34から大伏在静脈14の内腔に挿入する。
図10(B)に示すように大伏在静脈14の所定位置まで挿入する。なお、ガイド部208の先端部は球形状になっているので、大伏在静脈14内をスムーズに進行し、血管内壁を傷つけることがない。
そして、図10(C)に示すように、ストリッピングワイヤー108のみを引き抜きチューブ202のみを大伏在静脈14に残す。術中超音波検査装置(図示略)で大伏在静脈14の内腔にチューブ202が挿入されていることを確認する。
図9に示すように、外チューブ204のキャップ204Aを、約80℃に暖められた生理食塩水Sが約200ml入ったパック110を備える成人用点滴セット104に繋げる。内チューブ206のキャップ206Aはベースン106の上に配置する。
約80℃に暖められた生理食塩水S200mlを約1分間で自然滴化させチューブ202に約80℃に暖められた生理食塩水Sを流入し、内チューブ206のキャップ206Aからベースン106上に排出する。
約80℃に暖められた生理食塩水S200mlがチューブ202内に通ることでチューブ202が発熱し、その発熱によって大伏在静脈14が焼灼し血管が閉塞する。なお、生理食塩水Sが、流入時(外チューブ204)と排出時(内チューブ206)の双方でチューブ202内を流通するので、発熱効果が大きい。よって、より短時間で焼灼し閉塞する。また、側孔206Cが設けられているため、チューブ202内を生理食塩水Sが均一に流通するので、より均一に発熱する。
チューブ202を抜き取り、大伏在静脈14の断端部34を結紮する。そして、創を閉塞し、手術を終了する。
以降の手術後の処理等は第1実施形態と同様である。
さて、このように第2実施形態の下肢静脈瘤の治療器具200のチューブ202は1箇所(大伏在静脈14の断端部34)から挿入するだけで、生理食塩水Sの流入と排出とを行うことができる。このため、患者の下肢10の切除箇所が1箇所ですむ。したがって、より患者に対して低侵襲性な手術方法となっている。
さらに、生理食塩水Sが流入時と排出時の双方でチューブ202内を流通するので、発熱効果が大きい。よって、より短時間で大伏在静脈14が焼灼し閉塞する。
次に本発明に係る下肢静脈瘤の治療器具の第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態及び第2実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図11に示すように、下肢静脈瘤の治療器具300は、チューブ202の外チューブ204のキャップ204Aが繋がれたパック111を備えている。このパック111には、約80℃に暖められた生理食塩水Sが200ml入っている。
また、制御装置308が繋がれたローラーポンプ302、ヒータ装置304、センサー装置306を備えている。そして、チューブ202の内チューブ206が、これらのローラーポンプ302、ヒータ装置304、センサー装置306の内部を通り、キャップ206Aがパック111の上部に繋がれた構成となっている。
ローラーポンプ302は、ポンプ軸310と一体で回転する回転板312と、この回転板312の外周近傍に配置された1つ又は複数(本実施形態では対角上に2つ)のローラー314とを有している。これに対し内ューブ206は、部分的に回転板312の周囲を取り巻くように配置されており、ローラー314が内チューブ206を局所的に押しつぶしている。従って、回転板312が反時計回り方向(図11の矢印K方向)に回転すると、ローラー314が内チューブ206をしごくようにして移動し、内チューブ206内の生理食塩水Sを、ヒーター装置304(内チューブ206のキャップ206A)側に押し出していく。
ヒータ装置304は、内部に図示しない発熱部を有し、この発熱部を通る内チューブ206内を、生理食塩水Sが通過する際に温められる。
センサー装置306は、内部に図示しない温度センサーと流量センサーとが備えられている。流量センサーによってローラポンプ302で送られる生理食塩水Sの流量を測定し、温度センサーによってヒータ装置304で温められた生理食塩水Sの温度を測定する。そして、測定された生理食塩水Sの温度と流量との情報を制御装置308に送る。
さて、ローラーポンプ302を駆動させると、パック111の生理食塩水Sは外チューブ204のキャップ204Aから流入し、途中、側孔206Bから内チューブ206に流入しつつ、先端部分202Bまで充填したのち折り返し、内チューブ206を逆流する。(図8参照)。
逆流してきた生理食塩水Sは、ローラーポンプ302によって、ヒータ装置304に送られる。ヒータ装置304によって生理食塩水Sは約80℃に暖められ、センサー装置306によって生理食塩水Sの温度と流量とを測定したのち、パック110に排出し戻される。
つまり、約80℃に暖められた生理食塩水Sが循環する構成となっている。
なお、センサー装置306によって測定された流量と温度の情報に基づき、制御装置308でローラーポンプ302とヒータ装置304とを制御することで、生理食塩水Sの循環量、循環時間、温度を任意に制御することができる。
次に、第3実施形態の下肢静脈瘤の治療器具300を用いた手術方法について説明する。
本実施形態は第2実施形態とほぼ同様の手術方法であるが、大伏在静脈14がチューブ202を通る約80℃に暖められた生理食塩水Sの熱によって、焼灼し血管を閉塞する過程において、生理食塩水Sが冷えることなく循環する。このため、チューブ202を長時間一定の温度に発熱できるので好適である。
さらに、チューブ202の生理食塩水Sの循環量、循環時間(焼灼時間)、温度を制御装置308で任意にコントロールすることができる。したがって、大伏在静脈14の長さや下肢静脈瘤30の症状の程度など、各患者によって異なる諸条件に応じた最適な焼灼(治療)を行うことができる。
次に本発明に係る下肢静脈瘤の治療器具の第4実施形態について説明する。なお、第1実施形態及び第2実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図12に示すように下肢静脈瘤の治療器具400は、円錐状で先端部が球形状のガイド412によって一端が閉塞されたチューブ404を備えている。チューブ404の内部にはヒータ線406がガイド412の手前まで挿入されている。また、コントローラ410に繋がれた電源装置408を備え、この電源装置408にヒータ線406が繋がれた構成となっている。
電源装置408からヒータ線406に通電することでヒータ線406が発熱し、この発熱によってチューブ404が暖められる。ヒータ線406の発熱温度はコントローラ410によって任意に設定することができる。
なお、チューブ404は、人体に挿入しても安全性に問題の無い材料、例えば、塩化ビニール製、シリコン製からなり、やわらかく屈曲自在となっている。
次に、第4実施形態の下肢静脈瘤の治療器具400を用いた手術方法について説明する。
本実施形態は第2実施形態とほぼ同様の手術方法であるが、成人用点滴セット104(図9参照)に繋ぐ必要はない。また、大伏在静脈14がチューブ402のヒータ線406を約80℃に発熱させることでチューブ402が発熱し、その発熱によって大伏在静脈14が焼灼し血管が閉塞する。
焼灼過程において、ヒータ線406の発熱温度や発熱時間を任意に、且つ容易にコントロールすることができる。したがって、大伏在静脈14の長さや、下肢静脈瘤30の症状の程度など、各患者によって異なる諸条件に応じた最適な焼灼(治療)を行うことができる。
次に本発明に係る下肢静脈瘤の治療器具の第5実施形態について説明する。なお、第1実施形態及び第2実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図13に示すように、チューブ502は、円錐状で先端部が球形状のガイド508で一端が閉塞された外チューブ504を備えている。外チューブ504には両端が開口した内チューブ506が外チューブ504の外周壁から貫通し、ガイド508の手前まで差し込まれている。図示しないが、チューブ502の先端部分502Bは、第2実施形態のチューブ202と同様に、ガイド508と内チューブ506の一端側の開口との間には生理食塩水Sが逆流できる隙間が形成されている。(図8(B)を参考)。さらに、第2実施形態のチューブ202と同様に、内チューブ506の側壁には側孔が形成されており、この側孔からも生理食塩水が逆流する。(図8(C)参考)。
外チューブ504の他端の口部にはキャップ504Aが取り付けられ、内チューブ506の他端の口部にはキャップ506Aが取り付けられている。
なお、外チューブ504はステンレスからなり、表面が蛇腹上になっている。内チューブ506は、例えば、塩化ビニール製、シリコン製からなり、やわらかく屈曲自在となっている。
チューブ502も、第2実施形態のチューブ202と同様に、外チューブ504のキャップ504Aから流入した生理食塩水Sは、途中、側孔から内チューブ506に流入しつつ、先端部分502Bまで充填したのち、折り返し内チューブ506の一端の開口から内チューブ506に流入し、他端のキャップ506Aから排出される。(図8(B)を参考)。
また、下肢静脈瘤の治療器具500は、図13には図示されていないが、第2実施形態同様、約80℃に暖められた生理食塩水Sが200ml入ったパック110を備えた成人用点滴セット104(図9参照)を備えている。そして、この成人用点滴セット104にチューブ502の外チューブ504のキャップ504Aが繋がれ、内チューブ506のキャップ506Aがベースン106(図9参照)上に配置される構成となっている。
次に、第5実施形態の下肢静脈瘤の治療器具500を用いた手術方法について説明する。
本実施形態は第2実施形態とほぼ同様の手術方法であるが、チューブ502の大伏在静脈14への挿入過程において、チューブ502の外チューブ504は、表面が蛇腹上のステンレス製のチューブであるので、屈曲自在ではあるが適度な硬度がある。このため、ストリッピングワイヤー108(図10参照)を使うことなく、チューブ502をスムーズに大伏在静脈14に挿入できる。したがって、より簡単にチューブ502を大伏在静脈14に挿入できる。
さらに、外チューブ504は前述したようにステンレス製であるので熱伝導率が高い。したがって、発熱効率が良い。よって、より短時間で大伏在静脈14が焼灼し閉塞する。
次に、第2実施形態から第5実施形態の下肢静脈瘤の治療器具200、300、400、500を用いた、もう一つの手術方法について説明する。図15及び下記説明では、一例として第2実施形態の下肢静脈瘤の治療器具200を用いているが、その他の下肢静脈瘤の治療器具300、400、500であっても良い。なお、この手術方法においては、術中硬化療法を併用して、静脈内温熱硬化療法を行った。
「術前準備」、「麻酔」は第1実施形態で説明した内容と同じである。
「術式」
まず、術中硬化療法を行なったのち、図15に示すように、チューブ202の中にストリッピングワイヤー(図10参考)を通し、膝上断端部32から順行性に大伏在静脈14と総大腿静脈21との接合部20の近傍まで挿入する。
ストリッピングワイヤーのみを引き抜きチューブ202のみを大伏在静脈14に残す。術中超音波検査装置(図示略)で大伏在静脈14の内腔にチューブ202が挿入されていることを確認する。
外チューブ204のキャップ204Aを、約80℃に暖められた生理食塩水Sが約200ml入ったパック110を備える成人用点滴セット104に繋げる。内チューブ206のキャップ206Aはベースン106の上に配置する。
約80℃に暖められた生理食塩水S200mlを約1分間で自然滴化させチューブ202に約80℃に暖められた生理食塩水Sを流入し、内チューブ206のキャップ206Aからベースン106上に排出する。
約80℃に暖められた生理食塩水S200mlがチューブ202内に通ることでチューブ202が発熱し、その発熱によって大伏在静脈14が焼灼し血管が閉塞する。
チューブ202を抜き取り、大伏在静脈14の膝上断端部32を閉塞し、手術を終了する。
以降の手術後の処理等は第1実施形態と同様である。
さて、このように下肢静脈瘤の治療器具200のチューブ202を膝上断端部32から順行性に大伏在静脈14の所定位置まで挿入する方法の場合、例えば、カテーテルの挿入と同様に患者の下肢10を僅かに切開するのみで良い。したがって、患者に対してより低侵襲性であり、美容的にもより優れた手術方法である。
尚、第2実施形態、第3実施形態、第5実施形態の下肢静脈瘤の治療器具200、300、500において、生理食塩水Sは外チューブ204、504のキャップ204A、504Aから流入し、内チューブ206のキャップ206Aから排出していたが、内チューブ206のキャップ206Aから流入し、外チューブ204、504のキャップ204A、504Aから排出する構成としても良い。
また、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、第5実施形態の下肢静脈瘤の治療器具100、200、300、500において、チューブ102、202、502に流入する液体は生理食塩水Sであったが、これに限定されない。その他の液体であっても良い。例えば、蒸留水、ブドウ糖液、リンガル液等であっても良い。
下肢静脈を模式的に示す図である。 下肢静脈の静脈弁を模式的に示す図である。 (A)は正常が血液に流れている様子を、(B)は静脈弁が機能不全となり血液が逆流している様子を、模式的に示す図である。 下肢静脈瘤を模式的に示す図である。 硬化療法と高位結紮術とを併用した治療を模式的に示す図である。 本発明の第1実施形態に係る下肢静脈瘤治療器具を用いた手術を模式的に示す図である。 本発明の第1実施形態に係る下肢静脈瘤治療器具のチューブを大伏在静脈に挿入する過程を(A)から(C)へと模式的に示す図である。 (A)は本発明の第2実施形態に係る下肢静脈瘤治療器具のチューブを模式的に示す図であり、(B)は(A)のチューブ先端部分の○部の内部の拡大図であり、(C)は(A)のチューブ中間部分の□部の内部の拡大図である。 本発明の第2実施形態に係る下肢静脈瘤治療器具を用いた手術を模式的に示す図である。 本発明の第2実施形態に係る下肢静脈瘤治療器具のチューブを大伏在静脈に挿入する過程を(A)から(C)へと模式的に示す図である。 本発明の第3実施形態に係る下肢静脈瘤治療器具を用いた手術を模式的に示す図である。 本発明の第4実施形態に係る下肢静脈瘤治療器具を用いた手術を模式的に示す図である。 本発明の第5実施形態に係る下肢静脈瘤治療器具のチューブを模式的に示す図である。 手術中に足部を動かす様子を模式的に示す図である。 本発明の第2実施形態に係る下肢静脈瘤治療器具を用いた、もう一つの手術を模式的に示す図である。
符号の説明
10 下肢
12 深部静脈
14 大伏在静脈(下肢静脈)
16 小伏在静脈(下肢静脈)
30 下肢静脈瘤
100 下肢静脈瘤の治療器具
102 チューブ
200 下肢静脈瘤の治療器具
202 チューブ
204 外チューブ
206 内チューブ
300 下肢静脈瘤の治療器具
302 ローラーポンプ(循環ポンプ)
304 ヒータ装置
400 下肢静脈瘤の治療器具
404 チューブ
406 ヒータ線
500 下肢静脈瘤の治療器具
502 チューブ
S 生理食塩水(温液)

Claims (6)

  1. 下肢の一方の開口部から挿入され、下肢の他方の開口部から出た状態とされるチューブと、
    前記チューブ内に略全長に渡って通る温液と、
    を有し、
    前記温液が前記一方の開口部から露出する前記チューブの一方の口部から流入され、前記他方の開口部から露出する他方の口部から排出されることを特徴とする下肢静脈瘤の治療器具。
  2. 排出された前記温液を再度流入させる循環ポンプと、
    排出された前記温液を所定温度に温めるヒータ装置と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の下肢静脈瘤の治療器具。
  3. 前記チューブは、シリコンゴムからなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の下肢静脈瘤の治療器具。
  4. 前記チューブは、塩化ビニールからなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の下肢静脈瘤の治療器具。
  5. 前記チューブは、ステンレスからなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の下肢静脈瘤の治療器具。
  6. ステンレスからなる前記チューブは表面が蛇腹状になっていることを特徴とする請求項5に記載の下肢静脈瘤の治療器具。
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