JP4268454B2 - 気体圧縮機及び該気体圧縮機の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は気体圧縮機及び該気体圧縮機の製造方法に係わり、特に、逆止弁を介した冷媒ガスの吸入効率を向上させて気体圧縮機の高性能化を図るとともに、逆止弁の動作性を向上させて気体圧縮機の信頼性を高めることのできる気体圧縮機及び該気体圧縮機の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、空調システムにおいて冷媒ガスを圧縮する機器として気体圧縮機が知られている。気体圧縮機は、外部より回転動力を受けることで熱交換用のエバポレータで気化された冷媒ガスを加圧し、室外放熱用の凝縮器に送るようになっている。
【0003】
この気体圧縮機は、内部空間と外部空間とを仕切るためのハウジングを有している。そして、このハウジングは、一端を大きく開口したケースと、同じく一端を大きく開口したフロントヘッドとを備えており、これらの開口端が互いに当接されて構成されている。
【0004】
また、気体圧縮機は、ケースに内装されたシリンダと、このシリンダ内に回転可能に配設されたロータと、シリンダとロータによって形成される圧縮室とを有している。さらに、このシリンダは、その吸入側の端面がフロントサイドブロックにより、吐出側の端面がリアサイドブロックにより狭装されている。
【0005】
そして、フロントサイドブロックの外壁とフロントヘッドの内壁とにより囲まれた空間には吸入室が形成されている。また、フロントヘッドには、気体圧縮機外部のエバポレータから吸入室への冷媒ガスの通路となる吸入ポートが形成されている。
【0006】
ところで、このような気体圧縮機においては、その停止時に、吐出側の高温かつ高圧の冷媒ガスが、気体圧縮機内部を通って吸入室、吸入ポートからエバポレータ側に逆流することがあった。そのため、この逆流によりロータが逆回転し、気体圧縮機から異音を発生するおそれがあった。また、この逆流した高温の冷媒ガスにより外部のエバポレータが加熱されて、気体圧縮機の運転再開時に吹出温度が上昇するおそれがあった。
【0007】
そこで、このような冷媒ガスの逆流による問題を解決するために、気体圧縮機の吸入ポートには、冷媒ガスの逆流を防止するための逆止弁が設けられている。この逆止弁の例としては、特許文献1に示される気体圧縮機に搭載された逆止弁が知られている。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−257046号公報
【0009】
この特許文献1の逆止弁の断面構成図を図8に示す。
図8において、逆止弁80の逆止弁ケース81が、フロントヘッド9に形成された吸入ポート51に、気体圧縮機外部側から気体圧縮機内部側に向けて挿入されている。このとき、逆止弁ケース81は、その気体圧縮機内部側に底部81aを有する略円筒状の部材となっており、その周側部81bに長楕円状の穴83が形成されている。そして、この穴83を介して、逆止弁ケース81の内部と吸入室15との間が連絡されるようになっている。
【0010】
また、この逆止弁ケース81には、バネ85及び弁体87がこの順で挿入されている。さらに、吸入ポート51には、これらのバネ85及び弁体87が挿入された状態で、気体圧縮機外部側からストッパ89が圧入されている。このとき、弁体87は、逆止弁ケース81に規制されつつ、この内壁に沿って逆止弁ケース81の底部81aとストッパ89との間で移動可能となっている。また、この弁体87の気体圧縮機外部側の面には、ストッパ89側に向けて山型に形成されたテーパー部87aが形成されている。
【0011】
一方、バネ85は、弁体87の径よりもさらに小径のコイルバネとなっており、その一端が逆止弁ケース81の底部81aに当接されるとともに、その他端が弁体87の気体圧縮機内部側の面に形成された凹部87bに嵌合されるようになっている。そして、このバネ85により、弁体87は、気体圧縮機内部側から気体圧縮機外部側に向けて付勢されている。
【0012】
なお、特許文献1の逆止弁80の場合、後述する特許文献2の逆止弁82と異なり、その弁体87のテーパー部87aが、気体圧縮機外部側の面の外周縁87cまで形成されている。そのため、弁体87がストッパ89に対して横ずれした状態で接触しても、このテーパー部87aにより弁体87がストッパ89と同心となる位置に滑り移動して、気体圧縮機の停止時の冷媒ガスの逆流を確実に防止できるようになっている。
【0013】
かかる構成において、逆止弁80を搭載した気体圧縮機では、その運転時に、圧縮機本体1による冷媒ガスの吸入が行われるため、弁体87は、気体圧縮機外部側から気体圧縮機内部側に向けて付勢され、逆止弁ケース81に規制されつつ、底部81a付近まで移動する。そして、弁体87がこのような位置にあるときには、穴83を介して吸入ポート51が開状態となるため、吸入ポート51から吸入室15へ冷媒ガスが吸気される。
【0014】
一方、気体圧縮機の停止時には、圧縮機本体1による冷媒ガスの吸入が行われなくなるため、弁体87は、気体圧縮機内部側から気体圧縮機外部側に向けて付勢され、逆止弁ケース81に規制されつつ、ストッパ89側に移動する。そして、弁体87がストッパ89に接触すると、この弁体87とストッパ89との接触部がシールされるので吸入ポート51が閉状態となり、吸入ポート51からエバポレータ側への冷媒ガスの逆流が防止される。
【0015】
従って、気体圧縮機の停止時の異音の発生を防止することができる。また、気体圧縮機の運転再開時の吹出温度の上昇を防止することができる。
一方、逆止弁の別な構成として、以前から特許文献2に示される気体圧縮機に搭載された逆止弁も知られている。
【0016】
【特許文献2】
特許第3195532号公報
【0017】
この特許文献2の逆止弁の断面構成図を図9に示す。なお、図8と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
図9において、逆止弁82は、特許文献1の逆止弁80と異なり、逆止弁ケース81を備えておらず、その代わりに、気体圧縮機内部側に底部91aを有する略円筒状のガイドケース91を有している。
【0018】
このガイドケース91は、フロントヘッド9の吸入室15側の壁面が直接加工されて形成されたものであり、具体的には、フロントヘッド9の吸入室15側の内壁に突出部92を鋳型等で成型した後に、この突出部92を気体圧縮機外部側から吸入ポート51と軸心を同一にしつつドリルやエンドミル等の切削工具で穿孔して、円柱状に形成している。
【0019】
また、このガイドケース91には、逆止弁80と同様に、バネ85及び弁体97がこの順で挿入されており、さらに吸入ポート51には気体圧縮機外部側からストッパ99が圧入されている。このとき、弁体97は、ガイドケース91に規制されつつ、この内壁に沿ってガイドケース91の底部91aとストッパ99との間で移動可能となっている。
【0020】
一方、弁体97は、逆止弁80の弁体87と同様に、その気体圧縮機外部側の面にテーパー部97aを有し、気体圧縮機内部側の面に凹部97bを有するが、このテーパー部97aが、気体圧縮機内部側の面の外周縁97cまで形成されていない点が異なっている。
【0021】
加えて、逆止弁82は、特許文献1の逆止弁80と異なり、そのガイドケース91の周側部91bに穴83が形成されておらず、その代わりに、ガイドケース91のストッパ99寄りの部分に、ガイドケース91の全周にわたって周状開口部93が形成されている。そして、この周状開口部93を介して、ガイドケース91の内部と吸入室15との間が連絡されるようになっている。
【0022】
なお、特許文献2の逆止弁82の場合、特許文献1の逆止弁80と異なり、その周状開口部93がガイドケース91の全周にわたって形成されている。そのため、弁体97には、周状開口部93からの落脱等を防止するために、その外周縁97cが気体圧縮機内部側に所定長だけ垂下された垂下部97dが形成されている。
【0023】
かかる構成において、逆止弁82を搭載した気体圧縮機でも、気体圧縮機の停止時には弁体97が吸入ポート51を閉状態にするため、冷媒ガスの逆流を防止することができる。従って、気体圧縮機の停止時の異音の発生を防止することができる。また、気体圧縮機の運転再開時の吹出温度の上昇を防止することができる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1の逆止弁80の場合、その逆止弁ケース81は、ストッパ89の圧入により吸入ポート51部分に取り付けられる程度で、この部分に完全に固着される構成とはなっていない。そのため、気体圧縮機の運転時の振動等により逆止弁ケース81がフロントヘッド9等に対して回転し、その穴83の向きが変動するおそれがあった。
【0025】
そのため、逆止弁80から吸入室15を介して圧縮室に至るまでの冷媒ガスの流路が一定せず、特に低速での冷媒ガスの流量が少なくなるおそれがあった。従って、逆止弁80を介した冷媒ガスの吸入効率が低くなって、気体圧縮機の性能が低下するおそれがあった。
【0026】
この点、特許文献2の逆止弁82の場合、ガイドケース91はフロントヘッド9に直接加工され、かつその全周に周状開口部93が形成されている。そのため、逆止弁82から吸入室15を介して圧縮室に至るまでの冷媒ガスの流路が常に一定するようになっている。
【0027】
しかしながら、逆止弁82では、弁体97の周状開口部93からの落脱等を防止するために、弁体97に垂下部97dを形成する必要があった。
この弁体97の垂下部97dの長さを短くし過ぎてしまうと、弁体97が周状開口部93から落脱したり、弁体97が周状開口部93に引っ掛かったりして、逆止弁82の動作性が低下し、気体圧縮機の信頼性が低下するおそれがあった。
【0028】
一方、弁体97の垂下部97dの長さを長くし過ぎてしまうと、ガイドケース91の底部91aとストッパ99との間で弁体97が移動できる範囲が狭くなり、逆止弁82が開状態となるときの周状開口部93部分の開口面積が狭くなるおそれがあった。その結果、逆止弁82を介した冷媒ガスの吸入効率が低下して、気体圧縮機の性能が低下するおそれがあった。
逆止弁82を大型化すれば周状開口部93の開口面積を大きくすることができるが、この場合には逆止弁82の取り付け位置に制約を与えるおそれがあった。
【0029】
本発明はこのような従来の課題に鑑みてなされたものであり、逆止弁を介した冷媒ガスの吸入効率を向上させて気体圧縮機の高性能化を図るとともに、逆止弁の動作性を向上させて気体圧縮機の信頼性を高めることのできる気体圧縮機及び該気体圧縮機の製造方法を提供することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】
このため本発明は、気体圧縮機に関し、内部空間と外部空間とを仕切るハウジングと、該ハウジング外部から内部への冷媒ガスの通路となる吸入ポートと、該吸入ポートに設けられ、前記ハウジング外部から内部へ冷媒ガスを流入させ、かつ該冷媒ガスの逆流を防止する逆止弁と、該逆止弁を介して流入された前記冷媒ガスを吸入、圧縮、吐出する圧縮機本体と、前記逆止弁を介して流入された冷媒ガスの前記圧縮機本体への通路となる複数の吸気口とを備えた気体圧縮機であって、前記逆止弁は、前記ハウジング内部に一体形成され、該ハウジング外部側から前記吸入ポートを介して凹状に形成されたガイドケースと、該ガイドケースの周部に前記吸気口の数に合わせて複数形成された開口部と、前記冷媒ガスの流入若しくは閉止、かつ該冷媒ガスの逆流の防止を行うための弁体と、該弁体が閉止される方向に付勢する付勢手段と、該付勢手段により付勢された弁体を閉止位置に停止するストッパとを有し、前記開口部は、前記吸気口のそれぞれと対向する向きに形成され、かつ前記それぞれの開口部の周方向の開口間隔が、前記ガイドケースの半周未満であることを特徴とする。
【0031】
気体圧縮機の運転時には、圧縮機本体による冷媒ガスの吸入が行われるため、逆止弁を介して、ハウジング外部から内部へ冷媒ガスが流入される。また、気体圧縮機の停止時には、圧縮機本体による冷媒ガスの吸入が行われなくなるため、弁体が閉止される方向に付勢される。そして、ハウジング内部の冷媒ガスの逆流が防止される。このことにより、気体圧縮機の停止時の異音の発生を防止することができる。また、気体圧縮機の運転再開時の吹出温度の上昇を防止することができる。
【0032】
加えて、ガイドケースに形成された開口部の周方向の開口間隔は、このガイドケースの半周未満となっている。そのため、弁体が開口部から落脱することはなく、かつ開口部に引っ掛かり難くなる。このことにより、逆止弁の動作性を向上させることができ、気体圧縮機の信頼性を高めることができる。
【0034】
開口部は、吸気口と対向するように形成される。また、この開口部が形成されるガイドケースは、ハウジングに一体形成されるものである。そのため、気体圧縮機の運転時の振動等によっても、逆止弁から吸気口への冷媒ガスの流路が常に安定し、低速でも冷媒ガスの流量が少なくなることがない。
このことにより、逆止弁を介した冷媒ガスの吸入効率を向上させて、気体圧縮機の高性能化を図ることができる。
【0035】
さらに、本発明は、気体圧縮機に関し、前記開口部の開口面積が、前記吸気口の開口面積よりも大きいことを特徴とする。
【0036】
このことにより、逆止弁を介した冷媒ガスの吸入効率の低下を防止することができる。
【0037】
さらに、本発明は、気体圧縮機に関し、前記周方向の開口間隔は、前記弁体の開方向に連れて狭くなることを特徴とする。
【0038】
開口部の周方向の開口間隔は一定でも良いが、この開口間隔を弁体の開方向に連れて狭くすることで、弁体は開口部に引っ掛かり難くなる。このことにより、逆止弁の動作性をさらに向上させることができ、気体圧縮機の信頼性を高めることができる。
【0039】
さらに、本発明は、請求項1、2又は3記載の気体圧縮機の製造方法であって、前記ハウジング内側に突出部を鋳型により成型することで、該突出部の成型とともに、該突出部に前記開口部の形状を有する凹部を成型した後に、前記突出部を前記ハウジング外部側から穿孔して前記ガイドケースを形成するとともに、前記開口部を形成することを特徴とする。
【0040】
ガイドケースはドリルやエンドミル等の工具による切削加工で穿孔形成される。また、開口部はこの穿孔とともに形成される。このことにより、ガイドケース及び開口部を簡単にかつ精度良く形成することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施形態について説明する。
本発明の第1実施形態である逆止弁を搭載した気体圧縮機の断面図を図1に、図1中のA−A矢視線断面図を図2に示す。
図1、図2において、気体圧縮機100は、上述したように、内部空間と外部空間とを仕切るためのハウジング50を有している。そして、このハウジング50は、一端を大きく開口したケース55と、同じく一端を大きく開口したフロントヘッド9とを備えており、これらの開口端が互いに当接されて構成されている。
【0042】
また、フロントヘッド9には、外部に接続された図示しないエバポレータからの低圧の冷媒ガスを吸入するための吸入ポート51が形成されている。そして、この吸入ポート51に連通され、後述するフロントサイドブロック2の外壁とフロントヘッド9の内壁とにより囲まれた空間には、比較的大きな容積を有する吸入室15が形成されている。
このとき、吸入ポート51には逆止弁180が設けられている。なお、この逆止弁180に関しては、後に詳述する。
【0043】
さらに、気体圧縮機100は、ケース55とフロントヘッド9の内部に圧縮機本体1を有している。この圧縮機本体1は、フロントサイドブロック2、リアサイドブロック3、シリンダ4、ロータ5、回転軸6及び複数のベーン13等で構成されている。
【0044】
また、シリンダ4には、その内側に略楕円筒状の空間が形成されている。そして、この空間中央には、円柱状のロータ5が回転可能に配設されている。また、シリンダ4の両端部は、それぞれフロントサイドブロック2及びリアサイドブロック3により閉塞されるようになっている。
【0045】
ロータ5には、その端面間を貫通する回転軸6が一体に設けられている。そして、この回転軸6は、フロントサイドブロック2、リアサイドブロック3のそれぞれに設けられた軸受孔7、8により回転可能に支持されている。さらに、回転軸6の回転軸先端側6aは、軸受孔7から突出されており、さらにフロントヘッド9を貫通するように延長形成されている。
【0046】
また、回転軸先端側6aの外周にはシール室10が設けられており、シール室10内には図示しない回転軸シールが備えられている。そして、シール室10には、気体圧縮機100の運転時に軸受孔7と回転軸6との軸受隙間Gを介して、潤滑油が供給されるようになっている。
【0047】
なお、潤滑油は、回転軸6のフロントサイドブロック2側を支える軸受孔7及びリアサイドブロック3側を支える軸受孔8において、動圧軸受としても作用する。すなわち、潤滑油には、回転軸6の回転に伴う粘性摩擦によって圧力が発生される。そして、この圧力により、回転軸6と両軸受孔7、8との間で潤滑油の油膜が形成され、この油膜により回転軸6は軸受孔7、8に非接触で回転したまま支えられる。
【0048】
さらに、ロータ5には、略径方向にベーン溝12が複数形成されている。そして、このベーン溝12にはベーン13が摺動可能に装着されている。また、このベーン13は、ロータ5の回転時には遠心力と、サライ溝31、32に通ずるベーン溝12底部の油圧とによりシリンダ4の内周面に付勢されるようになっている。
【0049】
さらに、このシリンダ4の内側の空間は、フロントサイドブロック2、リアサイドブロック3、ロータ5及びベーン13、13・・により複数の小室に仕切られている。これらの小室は圧縮室14、14・・と称されており、ロータ5の回転により容積の大小変化を繰り返すようになっている。
【0050】
そして、ロータ5が回転して圧縮室14、14・・の容積が変化すると、この容積変化により、吸入室15内の冷媒ガスが、シリンダ4等の吸入通路41と、これに連通するフロントサイドブロック2に形成されたフロントサイドブロック吸気口40A、40B(配置のみを以下の図3に示す)及びリアサイドブロック3に形成されたリアサイドブロック吸気口(図示略)とを介して、圧縮室14に吸気され、圧縮室14で圧縮されるようになっている。
【0051】
さらに、シリンダ4の略楕円状開口部の最短径部付近には、吐出穴16が形成されている。また、この吐出穴16は、シリンダ4の圧縮室14と、シリンダ4の外周とケース55の内面等により形成された吐出弁室45とを連絡するようになっている。
【0052】
そして、この吐出弁室45には、リードバルブ17等が取り付けられており、吐出穴16を吐出弁室45側から覆うようになっている。また、この吐出弁室45は、リアサイドブロック3に設けられた吐出通路44を介して、吐出室19と連絡されている。そして、この吐出通路44の吐出室19側の出口には、油分離器18が配設されている。
【0053】
油分離器18は、圧縮室14から吐出された潤滑油が溶け込んだ高圧の冷媒ガスから、潤滑油を分離するようになっている。そして、潤滑油が分離された冷媒ガスは、吐出ポート53から外部の図示しない凝縮器へ送られるようになっている。また、油分離器18で分離された潤滑油は、吐出室19の底部に溜まって油溜まり20を形成するようになっている。
【0054】
一方、フロントサイドブロック2、リアサイドブロック3のロータ5に面する回転軸6の周囲には、それぞれベーン溝12の底部に連通するサライ溝31、32が配設されている。さらに、回転軸6のリアサイドブロック3側の端部には、油溜まり33が配設されている。
【0055】
このとき、サライ溝31には、油溜まり20から油通路38、36、37を介して、軸受孔7を経て潤滑油が供給されるようになっている。また、サライ溝32には、油溜まり20から油通路39を介して、軸受孔8を経て潤滑油が供給されるようになっている。さらに、油溜まり33にも、この軸受孔8を経て潤滑油が供給されるようになっている。
【0056】
加えて、図示しないエンジンやモータ等の外部駆動源による動力は、Vベルト65を介してプーリ61に伝えられるようになっている。そして、このプーリ61とフロントヘッド9間には、ベアリング62が配設されている。
さらに、回転軸先端側6aの右端には、アマチュア63が固着されており、クラッチ用電磁コイル64の励磁により、このアマチュア63はプーリ61の右端面に吸着若しくは離脱されるようになっている。また、アマチュア63がプーリ61の右端面に吸着されたとき、ロータ5はプーリ61の回転に連れて回転するようになっている。
【0057】
かかる構成において、圧縮室14における圧縮行程について説明する。
圧縮室14の容積が最小から最大となるまでの吸入過程では、吸入室15内の低圧の冷媒ガスが、シリンダ4等の吸入通路41と、これに連通するフロントサイドブロック吸気口40A、40B及びリアサイドブロック吸気口とを介して、シリンダ4の内側の圧縮室14に吸入される。そして、圧縮室14の容積が最大付近になると、圧縮室14がフロントサイドブロック吸気口40A、40B及びリアサイドブロック吸気口から離れて密閉空間となり、圧縮室14内に冷媒ガスが閉じ込められる。
【0058】
このとき、ベーン13は、ロータ5の回転に伴う遠心力と、サライ溝31、32に通ずるベーン溝12底部の油圧とにより、ベーン溝12から飛び出してシリンダ4の内壁に付勢される。そして、このベーン13の飛び出しとともに、ベーン溝12からは潤滑油が飛び出してくる。その結果、この潤滑油は、圧縮室14側でベーン13とシリンダ4の内壁との摺動面を潤滑するとともに、ロータ5と両サイドブロック2、3との摺動面を潤滑する。
【0059】
次に、この密閉空間である圧縮室14の容積が最大から最小に移行すると、その容積減少量に応じて圧縮室14内の冷媒ガスが圧縮される。圧縮室14の容積が最小付近になると、圧縮された冷媒ガスの圧力によって、シリンダ4の吐出穴16を覆っていたリードバルブ17が開かれる。
【0060】
そして、圧縮室14内の高圧の冷媒ガスは、吐出弁室45に吐出される。この吐出弁室45に吐出された冷媒ガスは、吐出通路44を介して吐出室19に至り、油分離器18で潤滑油が分離された後、外部の凝縮器へ送られる。
なお、気体圧縮機100では、シリンダ4内の圧縮室14に冷媒ガスを吸入するフロントサイドブロック吸気口40A、40B及びリアサイドブロック吸気口がフロントサイドブロック2、リアサイドブロック3にそれぞれ2つ形成されており、かつベーン13が5枚あるため、ロータ5が1回転する間に、上記のような冷媒ガスの吸入及び圧縮が交互に5回ずつ、計10回行われる。
【0061】
ここで、吸入ポート51に設けられた逆止弁180について説明する。
図1中のB−B矢視線断面図を図3に、本発明の第1実施形態である逆止弁の断面構成図を図4に、図4中の各矢視線断面図を図5に示す。なお、図8、図9と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。ここで、図4は、図3中のC−C矢視線拡大断面図(逆止弁付近)に対応する。また、図5(a)〜(c)は、それぞれ図4中の弁体及びバネを省略したD−D矢視線断面図、E−E矢視線断面図及びF−F矢視線断面図である。
【0062】
図3〜図5において、逆止弁180は、従来の逆止弁82と同様に、逆止弁ケース81を備えておらず、その代わりに気体圧縮機内部側に形成された底部191aを有する略円筒状のガイドケース191を有している。なお、この底部191aの中央部には穴が形成されている。そして、このガイドケース191も、フロントヘッド9の吸入室15側の内壁に突出部192を鋳型等で成型した後に、この突出部192を気体圧縮機外部側から吸入ポート51と軸心を同一にしつつドリルやエンドミル等の切削工具で穿孔して、円柱状に形成している。
【0063】
また、ガイドケース191にも、逆止弁82と同様に、バネ85及び弁体197がこの順で挿入されており、さらに吸入ポート51には気体圧縮機外部側からストッパ198が圧入されている。このとき、弁体197は、ガイドケース191に規制されつつ、この内壁に沿ってガイドケース191の底部191aとストッパ198との間で移動可能となっている。
【0064】
一方、弁体197は、従来の逆止弁82の弁体97と同様に、その気体圧縮機外部側の面にテーパー部197aを有し、気体圧縮機内部側の面に凹部197bを有するが、弁体97と比較して垂下部97dが形成されていない点が異なっている。
【0065】
加えて、逆止弁180には、従来の逆止弁82と異なり、そのガイドケース191に周状開口部93が形成されておらず、その代わりに、ガイドケース191の周側部191bに矩形状開口部193A、193Bが左右対称に2つ形成されている。そして、この矩形状開口部193A、193Bを介して、ガイドケース191の内部と吸入室15との間が連絡されるようになっている。
【0066】
なお、この矩形状開口部193A、193Bは、ガイドケース191が加工される突出部192に、このガイドケース191の加工に先立って、矩形状開口部193A、193Bの形状を有する凹部(図示略)を鋳型等で成型しておき、その後、気体圧縮機外部側からガイドケース191を穿孔形成することで、この加工と同時に開口されるようになっている。
【0067】
このとき、ガイドケース191の矩形状開口部193A、193Bは、4つの辺193a、193b、193c、193dで囲まれており、そのフロントヘッド9側の辺193a及び吸入室15側の辺193dが弁体197の移動方向に切られ、気体圧縮機内部側の辺193b及び気体圧縮機外部側の辺193cがガイドケース191の周りに弁体197の移動方向と垂直に切られている。
【0068】
ここに、矩形状開口部193A、193Bは、逆止弁180を介した冷媒ガスの吸入効率の低下を防止するために、フロントサイドブロック2に形成されたフロントサイドブロック吸気口40A、40B(実際には紙面手前側に配置されるものであるが、説明の便宜上図3に配置場所のみ示す)よりも、その開口面積が大きくなっていることが望ましい。
【0069】
また、このように矩形状開口部193A、193Bの開口面積をフロントサイドブロック吸気口40A、40Bの開口面積よりも大きくする際には、矩形状開口部193A、193Bからの弁体197の落脱等を防止する必要がある。そのため、この矩形状開口部193A、193Bは、その周方向の開口間隔Dd、De、Dfが、ガイドケース191の半周未満となっていることが望ましい。
【0070】
ここで、開口間隔Dd、De、Dfとは、ガイドケース191において、それぞれ図5(a)〜(c)に示すような各断面を仮想したときに、このガイドケース191の周りに形成された矩形状開口部193A、193Bの周長をいう。そして、本実施形態の逆止弁180では、図5(a)〜(c)に示すように、その開口間隔Dd、De、Dfが、いずれも同程度の大きさとなっている。
【0071】
なお、上記では単に、開口間隔Dd、De、Dfがガイドケース191の半周未満であることが望ましいとしたが、通常弁体197とガイドケース191の内壁との間には隙間が形成されている。そして、この隙間は、弁体197とガイドケース191とが違う材質で構成された場合には、両者の熱膨張の違いを吸収するために比較的大きくなる場合がある。従って、この場合には、弁体197とガイドケース191の内壁との隙間の大きさを考慮しつつ、さらに狭い開口間隔Dd、De、Dfであることが望ましい。
【0072】
さらに、矩形状開口部193A、193Bは、逆止弁180からフロントサイドブロック吸気口40A、40Bへの冷媒ガスの流路を安定させるために、フロントサイドブロック吸気口40A、40Bと対向するように形成されることが望ましい。例えば、図3に示す例では、フロントサイドブロック吸気口40A、40Bがフロントサイドブロック2の左寄り、右寄りに1つずつ配置されているため、矩形状開口部193A、193Bがそれぞれ紙面左手前側、紙面右手前側に1つずつ形成されている。そして、フロントサイドブロック吸気口40A、40Bと対向する方向ではないフロントサイドブロック2の正面側に、ガイドケース191の周側部191bの一部が柱状に残されている。
【0073】
かかる構成において、逆止弁180を搭載した気体圧縮機100でも、従来と同様に、その運転時には、圧縮機本体1による冷媒ガスの吸入が行われるため、弁体197がガイドケース191に規制されつつ、底部191a付近まで移動する。従って、矩形状開口部193A、193Bを介して吸入ポート51が開状態となり、吸入ポート51から吸入室15へ冷媒ガスが吸気される。
【0074】
また、気体圧縮機100の停止時には、圧縮機本体1による冷媒ガスの吸入が行われなくなるため、弁体197が、バネ85に付勢されてガイドケース191に規制されつつ、ストッパ198側に移動する。従って、吸入ポート51が閉状態となり、吸入ポート51からエバポレータ側への冷媒ガスの逆流が防止される。このことにより、気体圧縮機100の停止時の異音の発生を防止することができる。また、気体圧縮機100の運転再開時の吹出温度の上昇を防止することができる。
【0075】
加えて、本実施形態の逆止弁180の場合、その矩形状開口部193A、193Bが、フロントサイドブロック吸気口40A、40Bと対向するように形成される。また、逆止弁180のガイドケース191は、フロントヘッド9に直接加工され、このガイドケース191に矩形状開口部193A、193Bが形成される。
【0076】
そのため、気体圧縮機100の運転時の振動等によっても、逆止弁180からフロントサイドブロック吸気口40A、40Bへの冷媒ガスの流路が常に安定し、低速でも冷媒ガスの流量が少なくなることがない。従って、逆止弁180を介した冷媒ガスの吸入効率を向上させて、気体圧縮機100の高性能化を図ることができる。
【0077】
また、ガイドケース191に形成された矩形状開口部193A、193Bの開口面積は、フロントサイドブロック吸気口40A、40Bの開口面積よりも大きく形成される。従って、逆止弁180を介した冷媒ガスの吸入効率の低下を防止することができる。
【0078】
さらに、本実施形態の逆止弁180の場合、矩形状開口部193A、193Bの周方向の開口間隔Dd、De、Dfが、ガイドケース191の半周未満となっている。そのため、従来の逆止弁82のように弁体197に垂下部97dを形成しなくても、弁体197が矩形状開口部193A、193Bから落脱することはなく、かつ弁体197が矩形状開口部193A、193Bに引っ掛かり難くなっている。従って、逆止弁180の動作性を向上させることができ、気体圧縮機100の信頼性を高めることができる。
以上により、逆止弁180を介した冷媒ガスの吸入効率を向上させることができるので、気体圧縮機100の高性能化を図ることができる。
【0079】
さらに、逆止弁180は、従来の逆止弁80のように逆止弁ケース81を備えていない。従って、逆止弁180の部品点数を減らすことができ、気体圧縮機100全体のコストダウンを図ることができる。
また、ガイドケース191に形成された矩形状開口部193A、193Bは、ガイドケース191の加工と同時に開口されるので、矩形状開口部193A、193Bを簡単にかつ精度良く形成することができる。
【0080】
なお、本実施形態においては、矩形状開口部193A、193Bが、図3に示すように、ガイドケース191の紙面左手前側、紙面右手前側に1つずつ形成されるとして説明してきたが、これに限られない。すなわち、フロントサイドブロック吸気口40A、40Bの配置に合わせて、このフロントサイドブロック吸気口40A、40Bと対向可能な位置に矩形状開口部193A、193Bが形成されても良い。また、フロントサイドブロック吸気口40A、40Bの数だけ、このフロントサイドブロック吸気口40A、40Bと対向可能なように矩形状開口部193A、193Bが形成されても良い。
このことにより、フロントサイドブロック吸気口40A、40Bの配置やその数が変更されても、逆止弁180を介した冷媒ガスの吸入効率を向上させることができ、気体圧縮機100の高性能化を図ることができる。
【0081】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
第1実施形態である逆止弁180は、そのガイドケース191に矩形状開口部193A、193Bが形成されたものであったが、本実施形態である逆止弁280は、そのガイドケース191に三角形状開口部293A、293Bが形成されたものである。
【0082】
本発明の第2実施形態である逆止弁の断面構成図を図6に、図6中の各矢視線断面図を図7に示す。なお、図3〜図5と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。ここで、図7(a)〜(c)は、それぞれ図6中の弁体及びバネを省略したG−G矢視線断面図、H−H矢視線断面図及びI−I矢視線断面図である。また、図示しないが本実施形態である逆止弁280を搭載した気体圧縮機の構成は、逆止弁280以外は図1、図2と同様である。
【0083】
図6、図7において、逆止弁280は、第1実施形態である逆止弁180と異なり、そのガイドケース191に三角形状開口部293A、293Bが形成されている。そして、この三角形状開口部293A、293Bを介して、ガイドケース191の内部と吸入室15との間が連絡されるようになっている。
【0084】
このとき、三角形状開口部293A、293Bは、3つの辺293a、293c、293dで囲まれており、このうち、吸入室15側の辺293d及び気体圧縮機外部側の辺293cは、第1実施形態の矩形状開口部193A、193Bの辺193d、193cと同様である。
【0085】
一方、この三角形状開口部293A、293Bは、第1実施形態の矩形状開口部193A、193Bでいうフロントヘッド9側の辺193aと気体圧縮機内部側の辺193bとが一本化された辺293aを有している。この辺293aは、図6に示す例では、辺293cのフロントヘッド9側の端部から、若干フロントヘッド9側に膨らんだ後に気体圧縮機内部側に膨らむようにして、辺293dの気体圧縮機内部側の端部まで曲線状に切られている。
【0086】
そして、三角形状開口部293A、293Bが形成された部分において、図7(a)〜(c)に示すような各断面を仮想すると、この三角形状開口部293A、293Bの周方向の開口間隔Dg、Dh、Diは、弁体197が気体圧縮機内部側に移動する方向(弁体197の開方向)に連れて狭くなっている。
【0087】
加えて、本実施形態の場合も、弁体197の落脱等を防止するために、三角形状開口部293A、293Bの周方向の開口間隔Dg、Dh、Diが、ガイドケース191の半周未満となっている。特に、吸入室15側の開口間隔Dgにおいて、ガイドケース191の半周未満となっている。
【0088】
かかる構成において、逆止弁280は、三角形状開口部293A、293Bの形状以外は第1実施形態の逆止弁180と同様であるので、この逆止弁280を搭載した気体圧縮機でも、逆止弁280を介した冷媒ガスの吸入効率を向上させることができるので、気体圧縮機の高性能化を図ることができる。また、逆止弁280の動作性を向上させることができるので、気体圧縮機の信頼性を高めることができる。
【0089】
加えて、本実施形態の逆止弁280の場合、三角形状開口部293A、293Bの周方向の開口間隔Dg、Dh、Diは、弁体197が気体圧縮機内部側に移動する方向に連れて狭くなっている。そのため、弁体197は、気体圧縮機内部側に付勢される際に、三角形状開口部293A、293Bに引っ掛かり難くなっている。
【0090】
ところで、本実施形態のような三角形状開口部293A、293Bで、その辺293d、293cを第1実施形態の矩形状開口部193A、193Bの辺193d、193cと同じ長さで切った場合には、三角形状開口部293A、293Bの開口面積は矩形状開口部193A、193Bの開口面積よりも狭くなる。しかしながら、逆止弁280に必要な三角形状開口部293A、293Bの開口面積は、上述したように、フロントサイドブロック吸気口40A、40Bの開口面積よりも大きければ良い。
【0091】
従って、このように三角形状開口部293A、293Bを形成することで、この逆止弁280を介した冷媒ガスの吸入効率の低下を防止することができる。また、冷媒ガスの吸入効率を低下させることなく、逆止弁280の動作性をさらに向上させることができ、気体圧縮機の信頼性を高めることができる。
【0092】
なお、本実施形態においては、三角形状開口部293A、293Bは、曲線状であるとして説明してきたが、これに限られない。例えば辺293aは、辺293cのフロントヘッド9側の端部から辺293dの気体圧縮機内部側の端部まで、直線状に切られても良い。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、逆止弁のガイドケースに開口部を形成し、この開口部の周方向の開口間隔がガイドケースの半周未満となるように構成したので、弁体が開口部から落脱することはなく、かつ開口部に引っ掛かり難くなる。このことにより、逆止弁の動作性を向上させることができ、気体圧縮機の信頼性を高めることができる。
【0094】
また、開口部が吸気口と対向するように構成したので、逆止弁を介した冷媒ガスの吸入効率を向上させて、気体圧縮機の高性能化を図ることができる。さらに、開口部の開口面積が、吸気口の開口面積よりも大きくなるように構成したので、逆止弁を介した冷媒ガスの吸入効率の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態である逆止弁を搭載した気体圧縮機の断面図
【図2】 図1中のA−A矢視線断面図
【図3】 図1中のB−B矢視線断面図
【図4】 本発明の第1実施形態である逆止弁の断面構成図
【図5】 図4中の各矢視線断面図
【図6】 本発明の第2実施形態である逆止弁の断面構成図
【図7】 図6中の各矢視線断面図
【図8】 従来の逆止弁の断面構成図
【図9】 同上
【符号の説明】
1 圧縮機本体
40A、40B フロントサイドブロック吸気口
50 ハウジング
51 吸入ポート
80、82、180、280 逆止弁
85 バネ
87、97、197 弁体
89、99、198 ストッパ
91、191 ガイドケース
92、192 突出部
100 気体圧縮機
193A、193B 矩形状開口部
293A、293B 三角形状開口部
Claims (4)
- 内部空間と外部空間とを仕切るハウジングと、
該ハウジング外部から内部への冷媒ガスの通路となる吸入ポートと、
該吸入ポートに設けられ、前記ハウジング外部から内部へ冷媒ガスを流入させ、かつ該冷媒ガスの逆流を防止する逆止弁と、
該逆止弁を介して流入された前記冷媒ガスを吸入、圧縮、吐出する圧縮機本体と、
前記逆止弁を介して流入された冷媒ガスの前記圧縮機本体への通路となる複数の吸気口とを備えた気体圧縮機であって、
前記逆止弁は、
前記ハウジング内部に一体形成され、該ハウジング外部側から前記吸入ポートを介して凹状に形成されたガイドケースと、
該ガイドケースの周部に前記吸気口の数に合わせて複数形成された開口部と、
前記冷媒ガスの流入若しくは閉止、かつ該冷媒ガスの逆流の防止を行うための弁体と、
該弁体が閉止される方向に付勢する付勢手段と、
該付勢手段により付勢された弁体を閉止位置に停止するストッパとを有し、
前記開口部は、前記吸気口のそれぞれと対向する向きに形成され、かつ前記それぞれの開口部の周方向の開口間隔が、前記ガイドケースの半周未満であることを特徴とする気体圧縮機。 - 前記開口部の開口面積が、前記吸気口の開口面積よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の気体圧縮機。
- 前記周方向の開口間隔は、前記弁体の開方向に連れて狭くなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の気体圧縮機。
- 請求項1、2又は3記載の気体圧縮機の製造方法であって、
前記ハウジング内側に突出部を鋳型により成型することで、該突出部の成型とともに、該突出部に前記開口部の形状を有する凹部を成型した後に、
前記突出部を前記ハウジング外部側から穿孔して前記ガイドケースを形成するとともに、前記開口部を形成することを特徴とする気体圧縮機の製造方法。
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