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JP4259962B2 - ガセット袋 - Google Patents

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Description

本発明は、ガセット袋及び洗剤製品に関し、特に前後一対の正面部と、これらの正面部の内側に折り込み可能な左右一対の側面折り込み部とを備えるガセット袋本体からなるガセット袋及び該ガセット袋に粉粒状の洗剤を収容した洗剤製品に関する。
ガセット袋は、一枚又は複数枚のシート材料から形成される、前後一対の正面部と、これらの正面部の内側にV字状に折り込み可能な左右一対の側面折り込み部とを備える袋であって、側面折り込み部を折り込んで平坦に折り畳まれている状態から、開口部付近の折り込み部分を開いて矩形形状の上端開口を形成し、この上端開口から内部に種々の収容物を収容できるようになっている。
このようなガセット袋は、収容物を収容した後の上端開口の閉塞をよりスムーズ且つ確実に行えるようにするための種々の工夫がなされており、例えば紙、ビニール等によって作成した袋本体の口部の一方または両方の縁部に沿って横方向に、更には側縁に沿って、針金またはリボン状の金属芯材による封かん口金具を取り付けたガセット袋が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、閉塞した袋口を再び開口させて収容した収容物を取り出せるようにした袋として、袋の首部に可燃性の針金又は帯金を逆V字型に固着させて締付用具とし、この締付用具によって袋口を簡単に封じることができるようにした物品袋が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
実開昭49−12112号公報 実公昭53−16507号公報
しかしながら、上記各特許文献に記載されたガセット袋や物品袋によれば、袋の上端開口の閉塞をスムーズ且つ確実に行えるようにするための金属芯材による封かん口金具や針金等による逆V字型の締付用具は、いずれも、ガセット袋や物品袋に予め一体として組み込んで取り付けておく必要があり、これらを取り付けるための作業工程が煩雑になることから、袋を製造し難くなってコストが嵩むことになる。
またガセット袋は、これを構成するシート材料や当該ガセット袋の形態等を工夫することにより、その用途が拡大しており、例えば粉状又は粒状の洗剤等を収容する袋容器として、上端開口を封止することにより収容物を封入した状態で製品化され、使用者は、上端の封止部分を切り取って上端開口を形成し、形成した上端開口を開閉しつつ自立させた状態で洗剤等を繰り返し取り出して使用できるようにしたガセット袋においては、特に、封止部分を切り取った後に上端開口を開閉可能にリシールするためのリシール部材を取り付けるための工程を簡略化することによって、収容物を封入した状態のガセット袋を効率良く製品化することが要望されている。
一方、封かん口金具や締付用具が一体として組み込まれた従来のガセット袋や物品袋によれば、袋の本体部分からこれらの金具を取り外すのに手間がかかることから、使用者は、袋の本体部分と封かん口金具や締付用具との分別廃棄を怠りがちになりやすい。
本発明は、取出し口部を開閉可能に閉塞するためのリシール部材を、複雑な工程を要することなく簡易に取り付けることができると共に、リシール部材と袋本体との分別廃棄を容易に行うことのできるガセット袋を提供することを目的とする。
本発明は、前後一対の正面部と、これらの正面部の内側に折り込み可能な左右一対の側面折り込み部とを備えるガセット袋本体と、前記正面部又は側面折り込み部による4つの面のうちの少なくとも一つの内側面に沿って前記ガセット袋本体に挿入配置されるシート部材であって塑性変形可能な縦方向線状部材が取り付けられたリシール用内挿シートとからなるガセット袋を提供することにより、上記目的を達成したものである。
また、本発明は、前記ガセット袋に粉粒状の洗剤を収容してなる洗剤製品を提供することにより、上記目的を達成したものである。
上記記載において、塑性変形可能な縦方向線状部材は、例えば金属製の針金や、板、細幅状板、メッシュ、リボン、或いは形状記憶合金、形状記憶樹脂等からなり、手の指の力で容易に折り曲げて変形させることができると共に、折り曲げ後の形状を容易に保持できる程度の塑性変形性を備える線状部材であり、且つ取出し口部を折り返してガセット袋を閉塞した際に、取出し口部のシート材料の折り返し復元力に抵抗して、取出し口部の折り返し状態を安定して保持できる程度の塑性変形時の保形剛性を有するものである。また線状部材には、針金等の線形部材の他、ある程度の幅をもった例えば細長い帯板状の部材も含まれる。さらに、線状部材は、一本の線状部材として連続しているものの他、断続的に連続しているものも含まれる。
また、塑性変形可能な線状部材として、例えば針金等の金属製の線状部材を用いる場合には、これらを被覆樹脂によって覆った状態で用いることが好ましい。線状部材を被覆樹脂で覆って用いることにより、線状部材の厚さを実質的に厚くして、折り曲げ強度を向上させると共に、塑性変形により折り曲げられる際の折り曲げ半径を大きくすることが可能になり、これによって線状部材の破断を回避するための繰り返し曲げ耐久性を効果的に向上させることが可能になる。またこれらの線状部材が繰り返し折り曲げられて破断した場合でも、被覆樹脂により切り口を覆い隠して安全性をさらに向上させることが可能になる。
さらに、縦方向線状部材は、リシール用内挿シートがガセット袋本体に挿入配置された際に、鉛直縦方向に直線状に延設配置されるものである必要は必ずしもなく、ガセット袋本体の取出し口部から胴部に亘った上下方向の領域に連続して配置されるものであれば、斜めに傾斜して延設配置されるものや、湾曲した状態で延設配置されるものも含まれる。
本発明のガセット袋によれば、取出し口部を開閉可能に閉塞するためのリシール部材を、複雑な工程を要することなく簡易に取り付けることができると共に、リシール部材と袋本体との分別廃棄を容易に行うことができる。
図1に示す本発明の好ましい一実施形態に係るガセット袋10は、例えば収容物として粉末状の洗剤を収容する容器として用いられ、図2(a),(b)に示すように、上端取出し口11を封止して製品化されている状態から、使用者がこの封止部分を切り取り線25に沿って切り取って上端取出し口11を開口形成し、当該上端取出し口11から洗剤30を繰り返し取り出して使用できるようにすると共に、洗剤30を必要量取り出したら、その都度、取出し口部13をスムーズ且つ安定した状態で開閉可能に閉塞させて、収容された洗剤30を効果的に保存しつつ使用することを可能にするものである。すなわち、本実施形態に係るガセット袋10は、粉粒状の洗剤を収容した洗剤製品を構成するものである。
そして、本実施形態のガセット袋10は、図3にも示すように、前後一対の正面部14と、これらの正面部14の内側にV字状に折り込み可能な左右一対の側面折り込み部15とを備えるガセット袋本体16と、前後一対の正面部14の一方の内側面に沿ってガセット袋本体16に挿入配置されるシート部材であって塑性変形可能な縦方向線状部材18が取り付けられたリシール用内挿シート19とによって構成されている。
また、本実施形態によれば、縦方向線状部材18はリシール用内挿シート19の両側縁部に沿って取り付けられており、このリシール用内挿シート19が一方の正面部14の内側面に沿ってガセット袋本体16に挿入配置された際に、両側縁部の縦方向線状部材18は、正面部14と側面折り込み部15とが連接する立辺17に近接して、当該立辺17に沿って平行となるように各々配設されることになる。
本実施形態によれば、ガセット袋10を構成するガセット袋本体16は、予め設計された所定の形状に切断加工された1枚又は複数枚のシート材料22に、公知の各種の折り曲げ加工や接合加工を施すことにより、矩形形状を有する底部21と、底部21の各辺部から立設する前後一対の正面部14及び左右一対の側面折り込み部15によって周囲を囲まれて、洗剤を収容する袋容器の本体部分を構成する胴部12と、この胴部12の上方部分に一体として連続配置され、当該ガセット袋10を閉塞する際に折り返される部分である取出し口部13とからなるガセット袋容器として形成される。またガセット袋本体16は、上端取出し口11から収容物である粉末状の洗剤30を予め設計された所定量投入した後に(図2(b)参照)、左右一対の側面折り込み部15をV字状に内側に折り込むようにしながら上端取出し口11を例えばシール接合して封止することにより、投入された洗剤30を内部に封入すると共に(図2(a)参照)、洗剤30の未収容部分である取出し口部13を例えば2重に折り返した状態で、製品化されている(図1参照)。
また、本実施形態によれば、ガセット袋本体16を形成するシート材料22として、アルミ箔層を含む多層シートが用いられており、好ましくは、図4に示すように、例えば最外層である第1層がポリエステル、第2層がポリエチレン、第3層がアルミ箔、第4層がポリエチレン、最内層である第5層がシーラント層からなる5層構造の多層シートを用いることができる。また多層シートにおけるアルミ箔層の厚さは、5〜50μmとすることが好ましく、5〜20μmとすることがさらに好ましい。シート材料22としてアルミ箔層を含む多層シートを用いることにより、再封(リシール)する際の折り曲げ作業を容易にすることができ、さらに、袋にしわ等が発生し難くなってガセット袋10の外観を良好に保持することが可能になる。
さらに、前後一対の正面部14と左右一対の側面折り込み部15は、胴部12及び取出し口部13の4箇所の各立辺17において、シート材料22の最内層のシーラント層を立辺17に沿って例えば2〜30mm程度のヘムシール幅で折返し接合することによる折返しシール部であるヘムシール23を介して、略矩形断面を有する中空筒状に接合一体化されいる。またこれによって、ガセット袋本体16の上端の取出し口11は、これを開封した際に、底部21と略同様の大きさの矩形形状を有することになる。なお、前後一対の正面部14と左右一対の側面折り込み部15とが4箇所の立辺17において各々ヘムシール23によって接合されていることにより、ガセット袋本体16の形状保持性及び取出し口11の開口保持性を十分に発揮することがが可能になる。
ガセット袋本体16と共に本実施形態のガセット袋10を構成するリシール用内挿シート19は、図3に示すように、ガセット袋本体16の正面部14の形状と略同様の矩形形状を備える内挿シート部材20と、この内挿シート部材20の両側縁部に沿って各々取り付けられた一対の縦方向線状部材18とからなる。
本実施形態によれば、内挿シート部材20は、ガセット袋本体16の正面部14の湾曲変形に対応して容易に撓むことのできる程度の可撓性を備えると共に、滑らかな連続面を容易に保持できる程度の保形剛性を備える材料として、例えば透明なプラスチック製のシート材料を用いて形成されており、またガセット袋本体16の正面部14の内側面に沿って挿入配置しやすいように、当該内側面の矩形形状よりも僅かに小さな矩形形状を有している。内挿シート部材20を正面部14よりも僅かに小さな略同じ形状に形成しておくことにより、リシール用内挿シート19を、正面部14の内側面に沿ってずれの少ない安定した状態で取り付けておくことが可能になる。なお、内挿シート部材20は、プラスチック製のシート材料の他、アルミ箔等の金属シートや紙シート等を用いて形成することもできる。またこれらのシート材料としては、組み込み、成形、編み込み等の方法を用いて作られた種々のものを使用することができる。
また、本実施形態によれば、縦方向線状部材18は、例えば0.1〜5.0mm、好ましくは0.3〜1.0mmの太さの金属製の針金からなり、例えば接着テープ等によって覆われるようにして内挿シート部材20の両側縁部に沿って各々取り付けられている。これらの縦方向線状部材18は、リシール用内挿シート19がガセット袋本体16に挿入配置された際に、少なくともガセット袋本体16の取出し口部13から胴部12に跨る長さで、例えば内挿シート部材20の上半部分に取り付けられている。
ここで、ガセット袋本体16の取出し口部13は、当該ガセット袋本体16を閉塞するために例えばこれの上端部分から下半部分に至る領域における適宜の位置で折り返した際の、当該折り返し部24及びこれよりも上方に位置する部分であり、ガセット袋本体16の胴部12は、この折り返し部24よりも下方に位置して、洗剤30を収容する本体部分を構成する部分である。すなわち、本第1実施形態によれば、ガセット袋本体16を閉塞する際に折り返される折り返し部24の位置は、ガセット袋本体16に収容された洗剤30の減少等に伴って上下方向に移動してゆくものであり、このような折り返し部24の位置は予め特定されることなく所定の領域内で任意に選択されるものであることから、閉塞時にガセット袋本体16が実際に折り返される折り返し部24を挟んだ上方部分を取出し口部13、下方部分を胴部12として規定するものである。したがって、「取出し口部13から胴部12に跨る長さで取り付けられる」とは、閉塞時に少なくとも折り返し部24が位置すると予想される部分のガセット袋本体16の上下方向の領域に亘って、各縦方向線状部材18が取り付けられていることを意味するものである。
また、本第1実施形態によれば、図5(a)に示すように、金属製の針金からなる縦方向線状部材18を被覆樹脂27で覆って用いることが好ましい。ここで、被覆樹脂としては、例えばポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等を用いることができ、例えば0.05〜5.0mmの厚さで縦方向線状部材18の周囲を覆うことが好ましい。また袋の外観上から0.05〜3.0mmとすることが更に好ましい。被覆樹脂27で縦方向線状部材18の周囲を覆うことにより、縦方向線状部材18の厚さ(径)を実質的に大きくして、縦方向線状部材18の折り曲げ強度を向上させることが可能になる。また図6(a),(b)に示すように、縦方向線状部材18が折り曲げられる際の内周折り曲げ半径Rを、縦方向線状部材18のみの場合((b)参照、例えばR<1mm)と比較して、大きくすることが可能になり((a)参照、例えばR≧1.5mm、好ましくはR≧2.5mm)、これによって縦方向線状部材18の破断を回避するための繰り返し曲げ耐久性を、効果的に向上させることが可能になる。さらに、縦方向線状部材18が繰り返し折り曲げられて屈曲部が劣化することにより破断した場合でも、その切り口を被覆樹脂27によって覆い隠すことにより、安全性をさらに向上させることが可能になる。
ここで、縦方向線状部材18の周囲を被覆樹脂27で覆うことにより、縦方向線状部材18の加工性や、ガセット袋10への貼り付け作業性をさらに向上させることも可能になる。また、被覆樹脂27によって縦方向線状部材18の周囲を、図5(b)に示すように幅広の平たい形状で覆うことにより、縦方向線状部材18のハンドリング性をさらに向上させると共に、接合面積を増大させて、例えばヒートシール等による貼り付け強度を効果的に向上させることが可能になる。
そして、本実施形態によれば、洗剤30を収容したガセット袋10を製造する際には、ガセット袋本体16とリシール用内挿シート19とを別部材として形成しておき、例えばガセット袋本体16に洗剤30を投入するのに先立って、ガセット袋本体16の一方の正面部14に沿ってリシール用内挿シート19を上端取出し口11から挿入配置する。しかる後に、ガセット袋本体16の内部に洗剤30を投入して、上端取出し口11を例えばシール接合して封止すると共に、取出し口部13を例えば2重に折り返した状態で洗剤製品として製品化される(図1参照)。
また、ガセット袋10に収容された洗剤30を使用する際には、使用者は、上端の封止部分を切り取り線25に沿って切り取って上端取出し口11を開口形成し、洗剤30を繰り返し取り出して使用することになるが、本第1実施形態のガセット袋10によれば、取出し口部13を容易且つ確実に開閉可能に閉塞して洗剤30を効果的に保存しつつ、当該洗剤30を繰り返し容易に取り出すことができる。
すなわち、本実施形態によれば、リシール部材としてのリシール用内挿シート19がガセット袋本体16に挿入配置されて、一対の縦方向線状部材18が、ガセット袋本体16の取出し口部13から胴部12に跨る長さで立辺17に沿って各々取り付けられている。これらの縦方向線状部材18は、手の指の力で容易に折り曲げて変形させることができると共に、折り曲げ後の形状を容易に保持できる程度の塑性変形性を備え、且つ取出し口部13を折り返してガセット袋10を閉塞した際に、取出し口部13のシート材料22による折り返し復元力に効果的に抵抗して、取出し口部13の折り返し状態を安定して保持できる程度の塑性変形時の保形剛性を有している。したがって、図7に示すように、側面折り込み部15を内側に折り込みつつ上端取出し口11における一対の正面部14の上端を重ね合わて当該上端取出し口11を閉じながら、縦方向線状部材18と共に取出し口部13のシート材料22を折り返し部24に沿って下方に折り返すだけの簡単な操作によって、ガセット袋10の取出し口部13を容易且つ確実に閉塞することが可能になる。
なお、取出し口部13を折り返すことによるガセット袋10の閉塞は、折り返し部24に沿った一回の折り返しによって行うことも可能であるが(図7参照)、複数の折り返し部24に沿って二回以上折り返すことにより(図1参照)、さらに確実なガセット袋10の閉塞を行うことが可能になる。また、正面部14の表面に例えば折り返し案内線を予め描いておくことにより、当該折り返し案内線に沿って取出し口部13を折り返させるようにすることもでき、さらに、収容した洗剤30の減少に伴って折り返し部24を適宜下方にずらしつつ、取出し口部13を折り返すようにすることもできる。
さらにまた、洗剤30が少なくなった場合には、洗剤30を取出し易いところまで袋10の上部を切り取った上で、リシール用内挿シート19の下部を適切な位置で切ることにより、洗剤30を取出し易いように袋の高さを適宜修正することもできる。
そして、収容した洗剤30を再び使用する際には、折り曲げられた縦方向線状部材18を直線状に復元するように塑性変形させつつ、上端取出し口11を開口させると共に、このような縦方向線状部材18を芯材とする上端取出し口11の開放及び取出し口部13の閉塞を繰り返しつつ、洗剤30が使用されることになる。
さらに、本実施形態によれば、リシール部材としてのリシール用内挿シート19は、ガセット袋本体16とは別部材として形成され、ガセット袋本体16の正面部14に沿って挿入配置することにより取り付けられているので、収容した洗剤30が無くなってガセット袋10を廃棄する際には、ガセット袋本体16から取り出すことのみによってリシール用内挿シート19をガセット袋本体16から分離することができ、さらにリシール用内挿シート19から縦方向線状部材18を取り外す作業も容易に行うことが可能になって、ガセット袋本体16との分別廃棄をスムーズに行うことが可能になる。
したがって、本実施形態のガセット袋10によれば、取出し口部13を開閉可能に閉塞するためのリシール部材を、リシール用内挿シート19をガセット袋本体16に挿入配置するだけの作業によって、複雑な工程を要することなく簡易に取り付けることができると共に、リシール部材と袋本体との分別廃棄を容易に行うことが可能になる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、本発明のガセット袋は、自立させた状態で上端取出し口を開口しつつ収容物を取り出せるようにした袋容器に限定されることなく、ガセット袋本体にリシール用内挿シートを挿入して、自立させることなく単に収容物を収容するガセット袋として採用することもできる。また、ガセット袋を構成するシート材料は、アルミ箔層を含む上記構成の多層シートである必要は必ずしもなく、アルミ箔層を含まないシート材料や単層のシート材料であっても良い。例えばポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等からなるシート材料を、単層又は多層で用いることができる。さらに、自立させた状態でガセット袋に収容される収容物は、粉末状の洗剤である必要は必ずしもなく、シャンプーやリンス等の液体収容物や、菓子等の固体収容物等、その他の各種の収容物を収容する袋容器として使用することもできる。
また、リシール用内挿シートは、ガセット袋本体に予め挿入配置されている必要は必ずしもなく、例えば別部材としてガセット袋本体と組みになって製造、販売されて、当該リシール用内挿シートを、使用者が必要に応じてガセット袋本体の内部に挿入配置して用いることもでき、またリシール用内挿シートの縦方向線状部材が取り付けられていない部分に、例えば付属の計量スプーン等を切り離し可能に取り付けておくこともできる。さらに、リシール用内挿シートは、ガセット袋本体の正面部や側面折り込み部と略同様の大きさ、形状を備えている必要は必ずしもなく、例えば、粉末状の洗剤を収容する袋容器として使用する場合には、洗剤が収容された部分よりも上方の領域における正面部や側面折り込み部の形状と対応する形状に形成して、後からの挿入配置を容易に行えるようにすることもできる。さらにまた、縦方向線状部材は、タックシールや接着剤等で貼り付けたり、溶着してリシール用内挿シートの内挿シート部材に取り付けることもでき、また縦方向線状部材は、金属製の針金である必要は必ずしもない。
そして、本発明によれば、リシール用内挿シートは、ガセット袋本体の正面部の内側面に沿ってのみならず、側面折り込み部の内側面に沿って挿入配置することもでき、またこれらの内側面の2面以上に沿って同時に挿入配置することもできる。さらに、縦方向線状部材18は、リシール用内挿シート19の両側縁部に沿って一対設けられている必要は必ずしもなく、例えば図8(a)に示すように、矩形形状の内挿シート部材20の中央部分に一本のみ設けることもできる他、3本以上設けることもできる。
さらにまた、例えば図8(b),(c)に示すように、リシール用内挿シート19の両側縁部に取り付けられた一対の縦方向線状部材18の上端部分には、各一対の縦方向線状部材18と共にコの字形状を形成する塑性変形可能な横方向線状部材26をリシール用内挿シート19に取り付けることもできる。一対の縦方向線状部材18を横方向線状部材26と共にコの字形状を形成するように設けることにより、特にリシール用内挿シート19をガセット袋本体16の側面折り込み部15の内側面に沿って挿入配置した場合において、上端取出し口11を開口する際に、横方向線状部材26を直線状に復元して支持させることにより、内側に折り込まれていた側面折り込み部15の上端部分を延ばした状態として、矩形形状に拡がった上端取出し口11の形状を容易に保持することが可能になり、これによって、収容した洗剤30の取り出し易さをさらに向上させることが可能になる。
ここで、一対の縦方向線状部材18と共にコの字形状を形成する横方向線状部材26は、縦方向線状部材18の上端部を連結するようにこれらと連続して設ける他((b)参照)、一対の縦方向線状部材18の上端の間、若しくは当該上端から上下に若干ずれた領域を含む上端部分において、一対の縦方向線状部材18の上端から離間して設け、例えば3本の互いに離間した直線状部分によってコの字形状を形成するようにしても良い((c)参照)。また横方向線状部材26は、縦方向線状部材18と同様に、これの周囲を被覆樹脂27で覆って用いることもできる。
さらに、縦方向線状部材18は、例えば図8(d)〜(g)に示すように、リシール用内挿シート19の上下方向の略全長に亘って設けたり((d)参照))、一本の線状部材として連続させることなく断続的に設けることもでき((e)参照))、また斜めに設けたり((f)参照))、3本や4本以上平行に並べて配置することもできる((f)参照))。
本発明の一実施形態に係るガセット袋を示す斜視図である。 (a)は本発明の一実施形態に係るガセット袋に収容物を封入した状態を示す斜視図、(b)は同上端取出し口を開口した状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るガセット袋の構成を説明する斜視図である。 ガセット袋本体を構成するシート材料の層構成を説明する断面図である。 (a)及び(b)は、被覆樹脂によって周囲が覆われた塑性変形可能な線状部材を例示する斜視図である。 (a)及び(b)は、塑性変形可能な線状部材を折り曲げた際の内周折り曲げ半径Rの説明図である。 取出し口部を折り返してガセット袋を閉塞する状態を示す斜視図である。 (a)〜(g)は、リシール用内挿シートにおける線状部材の他の配置状況を説明する正面図である。
符号の説明
10 ガセット袋
11 上端取出し口
12 胴部
13 取出し口部
14 正面部
15 側面折り込み部
16 ガセット袋本体
17 立辺
18 縦方向線状部材
19 リシール用内挿シート
20 内挿シート部材
22 シート材料
23 ヘムシール
24 折り返し部
25 切り取り線
26 横方向線状部材
27 被覆樹脂
30 洗剤(収容物)

Claims (5)

  1. 前後一対の正面部と、これらの正面部の内側に折り込み可能な左右一対の側面折り込み部とを備えるガセット袋本体と、
    前記正面部又は側面折り込み部の少なくとも一つの内側面に沿って前記ガセット袋本体に挿入配置されるシート部材であって塑性変形可能な縦方向線状部材が取り付けられたリシール用内挿シートとからなるガセット袋。
  2. 前記縦方向線状部材は前記リシール用内挿シートの両側縁部に沿って取り付けられており、前記リシール用内挿シートが前記内側面に沿って前記ガセット袋本体に挿入配置された際に、前記両側縁部の縦方向線状部材は、前記正面部と前記側面折り込み部とが連接する立辺に沿って各々配設される請求項1記載のガセット袋。
  3. 前記リシール用内挿シートの両側縁部に取り付けられた前記縦方向線状部材の上端部分には、これらの縦方向線状部材と共にコの字形状を形成する塑性変形可能な横方向線状部材が、前記リシール用内挿シートに取り付けられている請求項2記載のガセット袋。
  4. 自立させた状態で上端取出し口を開口しつつ収容物を取り出せるようにした袋容器である請求項1〜3のいずれかに記載のガセット袋。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のガセット袋に粉粒状の洗剤を収容してなる洗剤製品。
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