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JP4258046B2 - ディスクドライブ装置 - Google Patents

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JP4258046B2
JP4258046B2 JP32701798A JP32701798A JP4258046B2 JP 4258046 B2 JP4258046 B2 JP 4258046B2 JP 32701798 A JP32701798 A JP 32701798A JP 32701798 A JP32701798 A JP 32701798A JP 4258046 B2 JP4258046 B2 JP 4258046B2
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    • G11B7/09Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B7/0901Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following for track following only

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  • Optics & Photonics (AREA)
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  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光学ディスク状記録媒体に対応して記録又は再生を行うことができるディスクドライブ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光学ディスク状記録媒体としてCD(Compact Disc)やMD(Mini Disc)が広く普及しており、音楽用途をはじめとして各種分野で使用されている。
このような光学ディスク状記録媒体に対して、記録又は再生を行うことができる記録再生装置では、光学ピックアップに設けられているレーザ光源から出射されたレーザ光を対物レンズによりディスクの信号面に対して収束させる。そして、ディスクの信号面からの反射レーザ光に基づいて、信号面に形成されているトラックに対する前記レーザ光のスポットとの相対位置を示すトラッキングエラー信号を生成し、このトラッキングエラー信号に基づいて、レーザ光のスポットがトラックを適正にトレースするように制御を行う、いわゆるトラッキングサーボ制御を行うようにしている。
【0003】
このため、記録再生装置には、レーザ光源からのレーザ光をディスクの信号面に対して収束させたり、レーザの光スポットがトラックを適正にトレースするように、対物レンズをディスク接離方向(フォーカス方向)、及びディスク半径方向(トラッキング方向)に移動させる二軸機構と、光学ピックアップ全体をディスク半径方向に移動させるスレッド機構が備えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、CDやMDなどの光学ディスクに対して記録又は再生を行うことができる記録再生装置としては、据置型のほか携帯可能なものが知られている。ところが、携帯可能な記録再生装置では、装置自体の姿勢が使用状況によりあらゆる方向に変化する。このため、携帯可能な記録再生装置は、例えばその姿勢によって光学ピックアップ内の対物レンズの位置が重力の影響を受けて、フォーカス方向及びトラッキング方向において中点位置(中立位置)からずれてしまう。
【0005】
そのため、従来の携帯可能な記録再生装置では、対物レンズが中点位置からずれた状態からでも正常に記録再生が行われるようにするために光学系ブロックや電気回路系ブロックの設計を行う必要がある。例えばトラッキング方向(ディスク半径方向)における対物レンズの位置ずれを考えて見ると、対物レンズが重力等の影響により中点位置からずれた場合でも適正な記録再生動作が開始できるように、対物レンズをディスク半径方向に駆動する二軸機構のレンズ可動範囲に十分余裕を持たせていた。
その結果、従来の記録再生装置では光学系ブロックやこれを制御する電気回路系ブロックの構造が大型化または複雑化するという問題があった。
【0006】
また、例えばミニディスクに対応した記録再生装置であれば、光磁気方式によりディスクにデータ記録を行うのであるが、このためにディスクを挟んで対物レンズのレーザ照射位置と対向するようにして磁気ヘッドを取り付ける必要がある。
そのため、上記したように対物レンズをディスク半径方向に駆動する二軸機構のレンズ可動範囲に十分余裕を持たせた時は、これに伴って磁気ヘッド自体の構造も大型化するという問題点もあった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は上記したような問題点を鑑みてなされたものであり、あらゆる姿勢状態でも適正に記録再生を行うことができるディスクドライブ装置を提供することを目的とする。また、光学ピックアップにおける光学系等の小型化を図ることを目的とする。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明のディスクドライブ装置は、トラック上に物理ピットによりデータが記録されるピット領域としての信号面を少なくとも有するディスク状記録媒体に対応して記録又は再生を行うことができるディスクドライブ装置において、レーザ光の光路に在るようにされる対物レンズを備えることで、ディスク状記録媒体の信号面に対して収束されたレーザ光を照射することができる光学ピックアップと、光学ピックアップにおいて対物レンズを所定の可動範囲内でディスク半径方向に移動可能に支持するレンズ支持機構と、ディスク状記録媒体に対する光学ピックアップの相対位置をディスク半径方向に変位させることができるスレッド機構と、ディスク状記録媒体のトラック方向に対応した分割線により、ディスク状記録媒体の内周側から外周側に対応して、順次第1〜第4の検出領域に4分割され、ディスク状記録媒体の信号面で反射されたレーザ光の反射光を検出する反射光検出手段と、ピット領域の信号面に対してレーザ光が照射されている場合に、反射光検出手段により検出した検出信号に基づいて、対物レンズの可動範囲内における中点位置からのずれ量に応じたレンズ位置信号を生成するレンズ位置信号生成手段と、レンズ位置信号に基づいて、所要の制御状態が得られるように、スレッド機構又はレンズ支持機構の駆動制御を行うことのできる駆動制御手段を備えることとした。そして、レンズ位置信号生成手段は、反射光検出手段の第1及び第2の検出領域で検出された検出信号を加算して第1の加算信号として出力する第1の加算器と、反射光検出手段の第3及び第4の検出領域で検出された検出信号を加算して第2の加算信号として出力する第2の加算器と、第1の加算信号のピーク値をホールドして、第1のピークホールド信号を出力する第1のピークホールド回路と、第2の加算信号のピーク値をホールドして、第2のピークホールド信号を出力する第2のピークホールド回路と、第1のピークホールド信号から前記第2のピークホールド信号を減算する減算器とを備え、減算器にて得られる信号をレンズ位置信号として出力するように構成することとした。
【0009】
また、本発明のディスクドライブ装置は、トラッキングサーボ制御のための案内溝が形成されたうえでトラック上にデータが記録されるグルーブ領域としての信号面を少なくとも有するディスク状記録媒体に対応して記録又は再生を行うことができるディスクドライブ装置において、レーザ光の光路に在るようにされる対物レンズを備えることで、ディスク状記録媒体の信号面に対して収束されたレーザ光を照射することができる光学ピックアップと、光学ピックアップにおいて対物レンズを所定の可動範囲内でディスク半径方向に移動可能に支持するレンズ支持機構と、ディスク状記録媒体に対する光学ピックアップの相対位置をディスク半径方向に変位させることができるスレッド機構と、ディスク状記録媒体のトラック方向に対応した分割線により、ディスク状記録媒体の内周側から外周側に対応して、順次第1〜第4の検出領域に4分割され、ディスク状記録媒体の信号面で反射されたレーザ光の反射光を検出する反射光検出手段と、トラッキングサーボ制御が実行されていない状態の下で、グルーブ領域としての信号面に対してレーザ光が照射されている場合に、反射光検出手段により検出した検出信号に基づいて、対物レンズの可動範囲内における中点位置からのずれ量に応じたレンズ位置信号を生成するレンズ位置信号生成手段と、レンズ位置信号に基づいて、所要の制御状態が得られるように、スレッド機構又はレンズ支持機構の駆動制御を行うことのできる駆動制御手段を備えることとした。そして、レンズ位置信号生成手段は、反射光検出手段の第1及び第2の検出領域で検出された検出信号を加算して第1の加算信号として出力する第1の加算器と、反射光検出手段の第3及び第4の検出領域で検出された検出信号を加算して第2の加算信号として出力する第2の加算器と、第1の加算信号から前記第2の加算信号を減算した減算信号を出力する減算器と、減算信号のピーク値をホールドして、ピークホールド信号を出力するピークホールド回路と、減算信号のボトム値をホールドして、ボトムホールド信号を出力するボトムホールド回路と、ピークホールド信号と、ボトムホールド信号の平均値を信号として出力する平均化回路とを備え、平均化回路から得られる信号を前記レンズ位置信号として出力するように構成することとした。
【0010】
また、本発明のディスクドライブ装置は、トラッキングサーボ制御のための案内溝が形成されたうえでトラック上にデータが記録されるグルーブ領域としての信号面を少なくとも有するディスク状記録媒体に対応して記録又は再生を行うことができるディスクドライブ装置において、レーザ光の光路に在るようにされる対物レンズを備えることで、ディスク状記録媒体の信号面に対して収束されたレーザ光を照射することができる光学ピックアップと、光学ピックアップにおいて対物レンズを所定の可動範囲内でディスク半径方向に移動可能に支持するレンズ支持機構と、ディスク状記録媒体に対する光学ピックアップの相対位置をディスク半径方向に変位させることができるスレッド機構と、ディスク状記録媒体のトラック方向に対応した分割線により、ディスク状記録媒体の内周側から外周側に対応して、順次第1〜第4の検出領域に4分割され、ディスク状記録媒体の信号面で反射されたレーザ光の反射光を検出する反射光検出手段と、トラッキングサーボ制御が実行されている状態の下で、グルーブ領域としての信号面に対してレーザ光が照射されている場合に、反射光検出手段により検出した検出信号に基づいて、対物レンズの可動範囲内における中点位置からのずれ量に応じたレンズ位置信号を生成するレンズ位置信号生成手段と、レンズ位置信号に基づいて、所要の制御状態が得られるように、スレッド機構又はレンズ支持機構の駆動制御を行うことのできる駆動制御手段を備えることとした。そして、レンズ位置信号生成手段は、反射光検出手段の第1の検出領域で検出された検出信号の所定の帯域成分を抽出した第1の抽出信号を出力する第1のバンドパスフィルタ回路と、反射光検出手段の第4の検出領域で検出された検出信号の所定の帯域成分を抽出した第2の抽出信号を出力する第2のバンドパスフィルタ回路と、第1の抽出信号のピーク値をホールドして、第1のピークホールド信号を出力する第1のピークホールド回路と、第2の抽出信号のピーク値をホールドして、第2のピークホールド信号を出力する第2のピークホールド回路と、第1のピークホールド信号から第2のピークホールド信号を減算して減算信号を出力する減算器と、減算信号のピーク値をホールドして第3のピークホールド信号を出力する第3のピークホールド回路と、減算信号のボトム値をホールドしてボトムホールド信号を出力するボトムホールド回路と、第3のピークホールド信号と、ボトムホールド信号の平均値を信号として出力する平均化回路とを備え、平均化回路から得られる信号をレンズ位置信号として出力することとした。
【0011】
上記構成に依れば、ディスク信号面がピット領域とされる場合に適合したレンズ位置信号を生成するディスクドライブ装置が得られる。また、ディスク信号面がグルーブ領域とされ、かつトラッキングサーボ制御が実行されている場合に適合したレンズ位置信号を生成するディスクドライブ装置、及びディスク信号面がグルーブ領域とされ、かつトラッキングサーボ制御が実行されていない場合に適合したレンズ位置信号を生成するディスクドライブ装置が得られる。
レンズ位置信号は、その特性として、光学ピックアップにおいて支持される対物レンズについて、ディスク半径方向における中心位置からのずれ量を正確に示すことができる。そして、このような特性を有するレンズ位置信号に基づいて、対物レンズをディスク半径方向に駆動制御する、又は、スレッド機構を駆動制御することで所要の制御状態が得られるようにされるので、本発明としては、より適正な記録再生動作を期待することが可能となるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
この実施の形態としての例は光磁気ディスク(ミニディスク)を記録媒体の例とし、またミニディスク記録再生装置を例にとって説明する。
説明は次の順序で行う。
1.記録再生装置の構成
2.ディスクの構造
3.光学ピックアップの構成
4.RFアンプ
5.レンズシフト信号生成回路
5−1.第1のレンズシフト信号生成回路
5−2.第2のレンズシフト信号生成回路
5−3.第3のレンズシフト信号生成回路
6.レンズシフト信号を利用したサーボ制御
7.レンズシフト信号を利用した間欠記録/再生動作
8.レンズシフト信号を利用したアクセス動作
【0013】
1.記録再生装置の構成
図1に本実施の形態のミニディスク記録再生装置1の内部構成を示す。
音声データが記録される光磁気ディスク(ミニディスク)90は、スピンドルモータ2により回転駆動される。そして光磁気ディスク90(以下、単に「ディスク」と表記する)に対しては記録/再生時に光学ピックアップ3からレーザ光が照射される。
【0014】
光学ピックアップ3は、記録時には記録トラックをキュリー温度まで加熱するための高レベルのレーザ出力を行い、また再生時には磁気カー効果により反射光からデータを検出するための比較的低レベルのレーザ出力を行う。
このため、光学ピックアップ3には、後述するようにレーザ出力手段としてレーザダイオードやマイクロプリズム、ディスク90の信号面からの反射光を検出するフォトディテクタ等からなるフォトカプラや対物レンズ3a等からなる光学系を備えている。
光学ピックアップ3内の対物レンズ3aは、二軸機構4によってディスク半径方向及びディスクに接離する方向に変位可能に保持されている。
二軸機構4には、対物レンズ3aをディスク半径方向に沿って移動させるように駆動するトラッキングコイル、対物レンズ3aをディスクに接離する方向に移動させるためのフォーカスコイルが備えられている。
【0015】
ディスク90を挟んで光学ピックアップ3の対物レンズ3aと対向する位置には、磁気ヘッド6aが配置されている。磁気ヘッド6aは供給されたデータにより変調された磁界を光磁気ディスク90に印加する動作を行う。
光学ピックアップ3全体及び磁気ヘッド6aは、スレッド機構5によりディスク半径方向に移動可能とされている。
スレッド機構5は光学ピックアップ3全体をディスク半径方向に移動させる機構であり、その内部には光学ピックアップ3をスライドさせるためのスレッドモータが備えられている。
【0016】
RFアンプ7は、電流−電圧変換回路、増幅回路、マトリクス演算回路(RFマトリクスアンプ)等を備えており、再生動作時には光学ピックアップ3によりディスク90から検出された情報の演算処理により、プルイン信号PI、再生RF信号、トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FE、グルーブ情報(ディスク90にプリグルーブ(ウォブリンググルーブ)として記録されている絶対位置情報)GFM、及びレンズシフト信号LS(レンズ位置信号)等を抽出する。
抽出された再生RF信号はエンコーダ/デコーダ部8に供給される。また、トラッキングエラー信号TE及びフォーカスエラー信号FEは、サーボプロセッサ9に供給され、グルーブ情報GFMはアドレスデコーダ10に供給される。
【0017】
サーボプロセッサ9は、RFアンプ7からのトラッキングエラー信号TEやフォーカスエラー信号FE、マイクロコンピュータにより構成されるシステムコントローラ11からのトラックジャンプ指令、アクセス指令、スピンドルモータ2の回転速度検出情報SPEから得られたスピンドルエラー信号等に基づいて、各種サーボ駆動信号を発生させサーボ動作を実行させる。
例えばサーボプロセッサ9は、RFアンプ7からのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEに応じて、フォーカスドライブ信号FD、トラッキングドライブ信号TDを生成して二軸ドライバ29に供給する。
【0018】
二軸ドライバ29は、例えばフォーカスドライバ29a、及びトラッキングドライバ29bを備えており、フォーカスドライバ29aはフォーカスドライブ信号FDに基づいて生成した駆動電流を二軸機構4のフォーカスコイルに供給することにより、対物レンズ3aをディスク面に対して接離する方向に駆動する。
【0019】
トラッキングドライバ29bは、トラッキングドライブ信号TDに基づいて生成した駆動電流を二軸機構4のトラッキングコイルに供給することで、対物レンズ3aをディスク半径方向に沿って移動させるように駆動する。
これによって光学ピックアップ3、RFアンプ7、サーボプロセッサ9、二軸ドライバ29によるトラッキングサーボループ、及びフォーカスサーボループが形成されている。
【0020】
ここで、例えばトラッキングサーボ制御に関して言えば、トラッキングサーボ制御が実行されている状態(トラッキングサーボ制御がオンの状態)とは、トラッキングエラー信号TEに基づいてレーザ光の光スポットがトラックを適正にトレースするように、二軸機構4により対物レンズ3aの駆動制御を行っている状態をいう。
また、逆にトラッキングサーボ制御が実行されていない状態(トラッキングサーボ制御がオフの状態)とは、トラッキングエラー信号に基づいて、二軸機構4による対物レンズ3aの駆動制御が行われていない状態をいう。
【0021】
また、サーボプロセッサ9はスピンドルモータドライバ28に対して、スピンドルエラー信号SPEから生成したスピンドルドライブ信号を供給する。スピンドルモータドライバ28は、このスピンドルドライブ信号に応じて、例えば3相駆動信号をスピンドルモータ2に印加し、スピンドルモータ2を一定線速度(CLV)で回転駆動するようにされる。
また、サーボプロセッサ9はシステムコントローラ11から供給されるスピンドルキック(加速)/ブレーキ(減速)信号に応じてスピンドルドライブ信号を発生させ、スピンドルモータドライバ28によるスピンドルモータ2の起動又は停止などの動作を実行させる。
【0022】
さらにサーボプロセッサ9は、後述するようにレンズシフト信号LSやトラッキングエラー信号TE、システムコントロール11からのアクセス指令に基づいて、スレッドドライブ信号SDを生成してスレッドドライバ27に供給する。スレッドドライバ27はスレッドドライブ信号SDに応じてスレッド機構5を駆動する。
スレッド機構5は、上述したように光学ピックアップ3全体をディスク半径方向に移動させる機構であり、スレッドドライバ27がスレッドドライブ信号SDに応じてスレッド機構5内部のスレッドモータを駆動することで光学ピックアップ3の適正なスライド移動が行われる。
【0023】
さらにまた、サーボプロセッサ9は光学ピックアップ3におけるレーザダイオードの発光駆動制御を実行する。
光学ピックアップ3におけるレーザダイオードは、レーザドライバ26によってレーザ発光駆動が行われており、サーボプロセッサ9は、システムコントロール11からの指示に基づいて、記録又は再生動作時にレーザ出力が所定レベルとなるようなレーザドライブ信号を生成して、レーザドライバ26に供給する。そして、レーザドライバ26がこれに応じた発光レベルとなるように光学ピックアップ3のレーザダイオードを発光駆動することになる。
【0024】
アドレスデコーダ10は供給されたグルーブ情報GFMをデコードしてアドレス情報を抽出する。このアドレス情報はシステムコントローラ11に供給され、各種の制御動作に用いられる。
また再生RF信号についてはエンコーダ/デコーダ部8においてEFM復調、CIRC等のデコード処理が行われるが、この時アドレス、サブコードデータなども抽出され、システムコントローラ11に供給される。
【0025】
エンコーダ/デコーダ部8でEFM復調、CIRC等のデコード処理された音声データ(セクターデータ)は、メモリコントローラ12によって、一旦、D−RAM(Dynamic Random access Memory )等によって形成されているバッファメモリ13に書き込まれる。なお、光学ピックアップ3によるディスク90からのデータの読み取り及び光学ピックアップ3からバッファメモリ13までの系における再生データの転送は1.41Mbit/secで、しかも通常は間欠的に行われる。
【0026】
バッファメモリ13に書き込まれたデータは、再生データの転送が0.3Mbit/sec となるタイミングで読み出され、エンコーダ/デコーダ部14に供給される。そして、音声圧縮処理に対するデコード処理等の再生信号処理が施され、44.1KHz サンプリング、16ビット量子化のデジタルオーディオ信号とされる。 このデジタルオーディオ信号はD/A変換器15によってアナログ信号とされ、出力処理部16でレベル調整、インピーダンス調整等が行われてライン出力端子17からアナログオーディオ信号Aoutとして外部機器に対して出力される。またヘッドホン出力HPoutとしてヘッドホン出力端子27に供給され、接続されるヘッドホンに出力される。
【0027】
また、エンコーダ/デコーダ部14でデコードされた状態のデジタルオーディオ信号は、デジタルインターフェース部22に供給されることで、デジタル出力端子21からデジタルオーディオ信号Doutとして外部機器に出力することもでき、例えば光ケーブルによる伝送形態で外部機器に出力される。
【0028】
ディスク90に対して記録動作が実行される際には、ライン入力端子18に供給された記録信号(アナログオーディオ信号Ain)は、A/D変換器19によってデジタルデータとされた後、エンコーダ/デコーダ部14に供給され、音声圧縮エンコード処理が施される。
また、外部機器からデジタル入力端子20にデジタルオーディオ信号Dinが供給された場合は、デジタルインターフェース部22で制御コード等の抽出が行われると共に、そのオーディオデータがエンコーダ/デコーダ部14に供給され、音声圧縮エンコード処理が施される。
なお図示していないがマイクロホン入力端子を設け、マイクロホン入力を記録信号として用いることも当然可能である。
【0029】
エンコーダ/デコーダ部14によって圧縮された記録データはメモリコントローラ12によって一旦バッファメモリ13に書き込まれて蓄積されていった後、所定量のデータ単位毎に読み出されてエンコーダ/デコーダ部8に送られる。そしてエンコーダ/デコーダ部8でCIRCエンコード、EFM変調等のエンコード処理された後、磁気ヘッド駆動回路6に供給される。
【0030】
磁気ヘッド駆動回路6はエンコード処理された記録データに応じて、磁気ヘッド6aに磁気ヘッド駆動信号を供給する。つまり、ディスク90に対して磁気ヘッド6aによるN又はSの磁界印加を実行させる。また、この時システムコントローラ11はサーボプロセッサ9に対して記録レベルのレーザ光を出力するようにレーザ制御信号を供給する。これにより、サーボプロセッサ9はレーザドライバ26を介して光学ピックアップ3のレーザダイオードの発光出力が記録用の高レベルのレーザ出力となるように制御することになる。
【0031】
操作部23はユーザー操作に供される部位を示し、各種操作キーやダイヤルとしての操作子が設けられる。操作子としては例えば、再生、録音、一時停止、停止、FF(早送り)、REW(早戻し)、AMS(頭出しサーチ)などの記録再生動作にかかる操作子や、通常再生、プログラム再生、シャッフル再生などのプレイモードにかかる操作子が設けられている。
これらの操作キーやダイヤルによる操作情報はシステムコントローラ11に供給され、システムコントローラ11は操作情報に応じた動作制御を実行することになる。
【0032】
表示部24の表示動作はシステムコントローラ11によって制御されており、表示動作を実行させる際に表示すべきデータを表示部24内の表示ドライバに送信する。表示ドライバは供給されたデータに基づいて液晶パネルなどによるディスプレイの表示動作を駆動し、所要の数字、文字、記号などの表示を実行させる。これにより、表示部24においては、記録/再生しているディスクの動作モード状態、トラックナンバ、記録時間/再生時間、編集動作状態等が示される。
【0033】
2.ディスク構造
ここで、上記した本実施の形態の記録再生装置1に対応する光磁気ディスク(ミニディスク)90のディスク構造を説明する。そこで先ず、光磁気ディスク90の構造を説明するに先だち、セクター、クラスタというデータ単位及びそのエリア構造について説明しておく。
【0034】
ミニディスクシステムでの記録トラックとしては、図17のようにクラスタCLが連続して形成されており、1クラスタが記録時の最小単位とされる。1クラスタは2〜3周回トラック分に相当する。
【0035】
そして1つのクラスタCLは、セクターSFC〜SFFとされる4セクターのリンキング領域と、セクターS00〜S1Fとして示す32セクターのメインデータ領域から形成されている。
1セクターは2352バイトで形成されるデータ単位である。
4セクターのサブデータ領域のうち、セクターSFFはサブデータセクターとされ、サブデータとしての情報記録に使用できるが、セクターSFC〜SFEの3セクターはデータ記録には用いられない。
一方、TOCデータ、オーディオデータ、AUXデータ等の記録は32セクター分のメインデータ領域に行われる。
なお、アドレスは1セクター毎に記録される。
【0036】
また、セクターはさらにサウンドグループという単位に細分化され、2セクターが11サウンドグループに分けられている。
つまり図示するように、セクターS00などの偶数セクターと、セクターS01などの奇数セクターの連続する2つのセクターに、サウンドグループSG00〜SG0Aが含まれる状態となっている。1つのサウンドグループは424バイトで形成されており、11.61msec の時間に相当する音声データ量となる。
1つのサウンドグループSG内にはデータがLチャンネルとRチャンネルに分けられて記録される。例えばサウンドグループSG00はLチャンネルデータL0とRチャンネルデータR0で構成され、またサウンドグループSG01はLチャンネルデータL1とRチャンネルデータR1で構成される。
なお、Lチャンネル又はRチャンネルのデータ領域となる212バイトをサウンドフレームとよんでいる。
【0037】
光磁気ディスク90のエリア構造としては、図18に示すようになる。
図18(a)はディスク最内周側から最外周側までのエリアを示している。
光磁気ディスク90は、最内周側はエンボスピットにより再生専用のデータが形成されるピット領域とされており、ここにP−TOCが記録されている。
ピット領域より外周は、グルーブ領域(エリア)とされ、記録トラックの案内溝としてのグルーブが形成された記録再生可能領域となっている。
このグルーブ領域(エリア)の最内周側のクラスタ0〜クラスタ49までの区間が管理エリアとされ、実際の楽曲等のプログラムが記録されるのは、クラスタ50〜クラスタ2251までのプログラムエリアとなる。プログラムエリアより外周はリードアウトエリアとされている。
【0038】
管理エリア内を詳しく示したものが図18(b)である。図18(b)は横方向にセクター、縦方向にクラスタを示している。
管理エリアにおいてクラスタ0,1はピット領域との緩衝エリアとされている。クラスタ2はパワーキャリブレーションエリアPCAとされ、レーザー光の出力パワー調整等のために用いられる。
クラスタ3,4,5はU−TOCが記録される。U−TOCは1つのクラスタ内の各セクターにおいてデータフォーマットが規定され、それぞれ所定の管理情報が記録されるが、このようなU−TOCデータとなるセクターを有するクラスタが、クラスタ3,4,5に3回繰り返し記録される。
【0039】
クラスタ6,7,8はAUX−TOCが記録される。AUX−TOCは1つのクラスタ内の各セクターにおいてデータフォーマットが規定され、それぞれ所定の管理情報が記録される。このようなAUX−TOCデータとなるセクターを有するクラスタが、クラスタ6,7,8に3回繰り返して記録される。
クラスタ9からクラスタ46までの領域は、AUXデータが記録される領域となる。AUXデータとしてのデータファイルはセクター単位で形成され、例えば静止画ファイルとしてのピクチャーファイルセクター等が形成される。
そしてこのAUXデータとしてのデータファイルや、AUXデータエリア内でAUXデータファイルを記録可能な領域などは、AUX−TOCによって管理されることになる。
【0040】
なお、AUXデータエリアでのデータファイルの記録容量は、エラー訂正方式モード2として考えた場合に2.8Mバイトとなる。
また、例えばプログラムエリアの後半部分やプログラムエリアより外周側の領域(例えばリードアウト部分)に、第2のAUXデータエリアを形成して、データファイルの記録容量を拡大することも考えられる。
【0041】
クラスタ47,48,49は、プログラムエリアとの緩衝エリアとされる。
クラスタ50(=32h)以降のプログラムエリアには、1又は複数の楽曲等の音声データがATRACと呼ばれる圧縮形式で記録される。
記録される各プログラムや記録可能な領域はU−TOCによって管理される。
【0042】
なお、ミニディスクシステムではプログラム等が再生専用のデータとしてピット形態で記録されている再生専用ディスクも用いられるが、この再生専用ディスクでは、ディスク上はすべてピット領域(エリア)となる。そして記録されているプログラムの管理はP−TOCによってU−TOCとほぼ同様の形態で管理され、U−TOCは形成されない。
但し、AUXデータとして再生専用のデータファイルを記録する場合は、それを管理するためのAUX−TOCが記録されることになる。
【0043】
上記説明を踏まえて、図19に示した図を用いて光磁気ディスク90のグルーブ構造について説明する。
図19(a)に模式的に示したように、ディスク90のグルーブ領域(エリア)には、プリグルーブ91がスパイラル状に内周から外周に向かって予め形成されている。もちろん、このプリグルーブ91は、同心円状に形成することも可能である。
【0044】
また、このプリグルーブ91は、図19(b)においてその一部を拡大して示したように、その左右の側壁が、アドレス情報に対応してウォブリングされる。つまりアドレスに基づいて生成されたウォブリング信号に対応する所定の周期で蛇行している。グルーブ91とその隣のグルーブ91の間はランド92とされ、データの記録はグルーブ91に行われる。
従ってトラックピッチはグルーブ91の中心とその隣のグルーブ91の中心までの距離となる。
【0045】
3.光学ピックアップの構成
次に、上記図1に示した記録再生装置1に搭載されている光学ピックアップ3の光学系の構成を図2、図3を参照しながら説明する。
図2は本実施の形態の記録再生装置1の光学ピックアップ3の光学系の構造例を示した図である。
光学ピックアップ3の光学系は、主としてフォトカプラ30と対物レンズ3aにより構成されている。
図2に示すように、フォトカプラ30は3つのフォトディテクタ42,43a,43bが形成されたシリコン基板41上に、レーザ光源であるレーザダイオード31、マイクロプリズム(以下、単に「プリズム」という)32が搭載されたハイブリッド構成とされている。
【0046】
この場合、レーザダイオード31から出射されたレーザ光は、プリズム32の端面32aによりディスク90側に90度反射され、対物レンズ3aにより集光されてディスク90の信号面90aに照射される。そして、この信号面90aで反射された反射光は、対物レンズ3aを介してプリズム32の端面32aに入射され、例えば端面32aにより2つの反射光に分光されて、先ずフォトディテクタ42で受光される。そして、フォトディテクタ42上にて受光された2つの反射光は、このフォトディテクタ42で反射してプリズム32の上方に進む。プリズム32の上面には高い反射率を持つ反射膜が形成されているので、フォトディテクタ42からの反射光は更にプリズム32の上面反射膜にて反射される。従って、この反射膜で反射された反射光が、それぞれフォトディテクタ43a,43bで受光される。
【0047】
図3は、フォトカプラ30に形成されている3つのフォトディテクタ42、43a,43bの位置関係を概念的に示している。
フォトディテクタ42は、図示するようにディスクに形成されているトラックと平行な分割線により4つの検出領域A,B,C,Dに分割されている。フォトディテクタ42は、上記図2に示したプリズム32の端面32aで2つに分光された反射光の光スポットSP1,SP2が受光される。
【0048】
フォトディテクタ43a及び43bは、図示するようにフォトディテクタ42に対して、それぞれディスク半径方向に沿って互いに異なる方向に同一量ずらせるようにして配されている。そして、ディスクに形成されているトラックと平行な分割線により、それぞれ3つの検出領域Iy1,Ix,Iy2、及び、Jy1,Jx,Jy2に分割されている。フォトディテクタ43a及び43bは、フォトディテクタ42で反射された後、プリズム32の上面の反射膜で反射された反射光の光スポットSP1及びSP2がそれぞれ受光される
【0049】
これらフォトディテクタ42の各検出領域A〜D、及びフォトディテクタ43a及び43bの各検出領域Iy1,Ix及びIy2、Jy1,Jx,Jy2からの検出出力は、電流信号として上記図1に示したRFアンプ7に供給され、RFアンプ7では、この入力信号を電圧信号に変換した後、所要の演算処理を施して各種必要な信号を生成する。
【0050】
なお、以降本明細書ではフォトディテクタ42の各検出領域A〜Dの検出出力に対応した電圧信号をそれぞれ検出信号A〜Dと表記する。
また、フォトディテクタ43aの検出領域Ixの検出出力に対応した検出信号をIx、検出領域Iy1,Iy2の検出出力(Iy1+Iy2)に対応した検出信号をIy、フォトディテクタ43bの検出領域Jxの検出出力に対応した検出信号をJx、検出領域Jy1,Jy2の検出出力(Jy1+Jy2)に対応した検出信号をJyと表記する。
【0051】
4.RFアンプの構成
RFアンプ7では、光学ピックアップ3のフォトディテクタ42,43a,43bからの検出信号に所要の演算処理を施して、当該記録再生装置1における記録又は再生動作に必要な各種信号を生成する。例えば前述したプルイン信号PI、フォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TE、再生RF信号、レンズシフト信号LSが生成される。
例えばRFアンプ7でプルイン信号PIを生成する場合は、フォトディテクタ42の各検出領域A〜Dからの検出信号A〜Dを利用して、PI=(A+B+C+D)の演算処理を行うことにより生成する。
【0052】
またRFアンプ7でフォーカスエラー信号FEを生成する場合は、RFアンプ7に設けられている図4に示すようなフォーカスエラー信号生成回路で演算処理が施されることになる。
この場合、フォトディテクタ42からの検出信号A〜Dを演算器44で演算処理(A+D)−(B+C)を行い、この演算出力のゲインをアンプ45aで調整して減算器46に供給する。また、フォトディテクタ43a及び43bからの検出信号Ix,Iy、及びJx,Jyを演算器47で演算処理(Iy+Jy)−(Ix+Jx)を行い、この演算出力を減算器46に供給する。そして、減算器46で演算器44の演算出力から演算器47の演算出力を減算し、その減算出力に対して加算器48でフォーカスエラーオフセットとしての所要値を加算した後、ローパスフィルタ(LPF)49、ゲインアンプ49bを通してフォーカスエラー信号FEとして出力する。
【0053】
上記図4に示したフォーカスエラー信号生成回路は、対物レンズ3aをディスクの接離方向に移動させた際に、図5(a),(b)に示すように、フォトディテクタ42,43(フォトディテクタ43a,43b)の検出出力が変化するのを利用している。
【0054】
例えばフォトディテクタ42の両側(外側)に位置する検出領域A,Dからの検出信号と、内側に位置する検出領域B,Cからの検出信号の差信号、つまり図4に示した演算器44の演算処理(A+D)−(B+C)の演算出力の波形は図5(c)に示す信号Mαのようになる。
一方、フォトディテクタ43a,43bの検出領域Iy,Jyからの検出信号と、検出領域Ix,Jxからの検出信号に基づき、図4に示した演算器47の演算処理(Iy+Jy)−(Ix+Jx)を行って得られる波形出力の波形は図5(c)に示す信号Mijのようになる。
【0055】
ここで、フォトディテクタ42,43の検出領域から得られる信号Mα,Mijの変化は、図5(c)に示す出力波形、及び同図(a),(b)に示す光スポットの収束状態から解るようにその位相が逆相となる。
そして、上記図4に示したフォーカスエラー信号生成回路は、減算器46によって演算器44の出力(信号Mα)から演算器47の出力(信号Mij)を減算することにより、図5(d)に示すような実際のフォーカス状態に対応した信号を得、この信号をフォーカスエラー信号FEとして出力している。
【0056】
また、RFアンプ7においてトラッキングエラー信号TEを生成する回路は、図6(a)に示すようにして構成される。ここではフォトディテクタ42の検出領域A,Bからの検出信号A,Bを加算器51aで加算すると共に、検出領域C,Dからの検出信号C,Dを加算器51bで加算する。そして、減算器53において加算器51aの加算出力(A+B)から加算器51bの加算出力(C+D)を減算することにより、トラッキングエラー信号TE(TE=(A+B)−(C+D))を生成する。
このようにして生成されるトラッキングエラー信号TEは、図6(b)に示すように、例えばジャストフォーカス状態では0レベルとされ、デフォーカス(ディスク信号面と対物レンズ間の遠近状態)に応じて、そのレベルが変動する信号である。
【0057】
また、RFアンプ7において再生RF信号を生成する回路は、フォトディテクタ43の検出信号を利用する。
例えばディスクが再生専用ディスクとされる時は、図3に示したフォトディテクタ43aの検出信号I(I=Iy1+Ix+Iy2)とフォトディテクタ43bの検出信号J(J=Jy1+Jx+Jy2)を加算する演算処理(I+J)を行って再生RF信号を生成する。
【0058】
また、ディスクが光磁気ディスクとされる時は、フォトディテクタ43aの検出信号Iからフォトディテクタ43bの検出信号Jを減算する演算処理(I−J)を行って再生RF信号を生成する。
【0059】
さらにまた、本実施の形態の記録再生装置1のRFアンプ7においては、レンズシフト信号生成回路が設けられる。このレンズシフト信号生成回路は、二軸機構4による対物レンズ3aのディスク半径方向の可動範囲内における中心位置(以下、「メカセンター」ともいう)からのずれ量(レンズシフト量)に対応したレンズシフト信号(レンズ位置信号)LSを生成する。そして、本実施の形態においては、このレンズシフト信号LSに基づいて、後述するようにして記録再生動作時における各種制御を実行するようにされる。
【0060】
5.レンズシフト信号生成回路の構成
ところで、当該記録再生装置1が対応して記録又は再生が可能なディスク種別及びその構造を考えてみた場合、フォトディテクタが検出すべき領域としては、ピット領域と、グルーブ領域とがあることになる。ピット領域は、再生専用ディスクの全信号面、又は光磁気ディスクの最内周にあるリードインエリアが相当し、グルーブ領域は、光磁気ディスクの書き換え可能領域が相当する。
そして先に説明した構造による本実施の形態のフォトディテクタの構造の下では、レンズシフト信号LSを生成(検出)するのに、ピット領域とグルーブ領域とでは、光学的特性等の相違によって、それぞれ適合する検出方式が異なることが分かっている。また、グルーブ領域に関すれば、トラッキングサーボ制御がオンの状態とオフの状態とで、それぞれ適合するレンズシフト信号の検出方式が異なることも分かっている。
そこで、本実施の形態としては、レンズシフト信号生成回路として、ピット領域に対応する第1のレンズシフト信号生成回路と、トラッキングサーボ制御がオンとされる状態のもとでグルーブ領域に対応する第2のレンズシフト信号生成回路と、トラッキングサーボ制御がオフとされる状態のもとでグルーブ領域に対応する第3のレンズシフト信号生成回路との、3つのレンズシフト信号生成回路を備えるものとする。
以降、第1〜第3のレンズシフト信号生成回路について順次説明していく。
【0061】
5−1 第1のレンズシフト信号生成回路
図7は第1のレンズシフト信号生成回路の構成を示している。
第1のレンズシフト信号生成回路は、ディスク90の検出領域がピット領域とされる場合、ピットとピットの間のミラー面では、トラッキングエラー信号TE(A+B)−(C+D)がレンズシフト量と比例することを利用したものであり、次に説明するようにしてミラー面での検出信号(ピーク信号)を保持しておくことでレンズシフト信号LSを生成するようにされる。
【0062】
このため、第1のレンズシフト信号生成回路は、加算器51a,51b、ピークホールド回路52a,52b、減算器53により構成される。
この場合、フォトディテクタ42から出力される検出信号A,Bは、加算器51aで加算され、その出力である加算信号(A+B)がピークホールド回路52aに供給される。また、フォトディテクタ42から出力される検出信号C,Dは、加算器51bで加算され、その出力である加算信号(C+D)がピークホールド回路52bに供給される。ピークホールド回路52aは加算信号(A+B)のピーク値をホールドすると共に、ピークホールド回路52bは加算信号(C+D)のピーク値をホールドする。そして、減算器53でピークホールド回路52aでホールドされたピーク値からピークホールド回路52bでホールドされたピーク値が減算して、この減算器53にて得られる信号を対物レンズ3aのトラッキング方向へのシフト量に対応した信号レベルを有するレンズシフト信号LSとして出力する。
【0063】
5−2 第2のレンズシフト信号生成回路
図8は第2のレンズシフト信号生成回路の構成を示している。
第2のレンズシフト信号生成回路は、トラッキングサーボ制御がオフの状態でディスク90が駆動されているときに、例えばディスク90に照射される光スポットが、グルーブ領域におけるトラックを横切った時に得られるトラッキングエラー信号TEが、レンズシフト量に応じて変化するという現象を利用する。
そして、この第2のレンズシフト信号生成回路は、加算器51a,51b,51c、ピークホールド回路52、減算器53、ボトムホールド回路54、及び1/2倍回路55により構成される。
【0064】
フォトディテクタ42からの検出信号A,Bは、加算器51aで加算され、その出力である加算信号(A+B)が減算器53に供給される。
また、フォトディテクタ42からの検出信号C,Dは、加算器51bで加算され、その出力である加算信号(C+D)が減算器53に供給される。
減算器53では加算信号(A+B)から加算信号(C+D)の減算を行い、その出力である減算信号(A+B)−(C+D)のピーク値がピークホールド回路52でホールドされる共に、そのボトム値がボトムホールド回路54でホールドされる。そして、これらホールドされたピーク値とボトム値を加算器51cで加算した後、1/2倍回路55により1/2倍して平均化する。そして、この1/2倍回路55にて得られた信号をレンズシフト信号LSとして出力するようにしている。
【0065】
5−3 第3のレンズシフト信号生成回路
図9は第3のレンズシフト信号生成回路の構成を示している。
第3のレンズシフト信号生成回路は、ディスク90の検出領域がグルーブ領域とされたうえでトラッキングサーボ制御が実行されている状態のもとでは、フォトディテクタ42で得られる光スポットの左右のバランスはデトラックにより変化するものの、ウォブルによる変調成分のバランスはデトラックでは変化しないことを利用している。そこで、概要としてはフォトディテクタ42の両側の検出領域A及びDから得られるウォブルレベルのバランスからレンズシフト信号LSを生成するようにしている。
【0066】
このため、第3のレンズシフト信号生成回路は、フォトディテクタ42の検出信号A,Dのウォブリング周波数(例えば中心周波数22.5KHz)をそれぞれ通過させるバンドパスフィルタ(BPF)56a,56b、ピークホールド回路52a,52b、減算器53、ピークホールド回路52c、ボトムホールド回路54、加算器51、1/2倍回路55により構成される。
この構成ではフォトディテクタ42の検出領域A及びDの検出信号A及びDをそれぞれBPF56a,56bを通過させることで、検出信号A及びDのウォブリング変調成分のみを抽出する。そして、それぞれの出力信号のピーク値をピークホールド回路52a,52bによりホールドする。
ピークホールド回路52a,52bでそれぞれホールドしたピーク値は、減算器53に供給される。減算器53はピークホールド回路52aでホールドされたピーク値からピークホールド回路52bでホールドされたピーク値を減算し、その出力である減算信号のピーク値をピークホールド回路52cでホールドすると共に、そのボトム値をボトムホールド回路54でホールドする。そして、このピーク値とボトム値とを加算器51で加算した後、1/2倍回路55で1/2倍するようにしている。
つまり、この構成では減算器53でフォトディテクタ42の両サイドの領域A及びDで検出されたウォブリング変調成分のピーク値の差分を求め、この差分信号のピーク値とボトム値とから得られる平均値をレンズシフト信号LSとして出力するようにしている。
【0067】
なお、上記説明では第1のレンズシフト信号生成回路、第2のレンズシフト信号生成回路、第3のレンズシフト信号生成回路がそれぞれ別々に構成されているかのごとく述べたが、第1のレンズシフト信号生成回路、第2のレンズシフト信号生成回路、第3のレンズシフト信号生成回路を同時に働かせることはないため、実際のレンズシフト信号生成回路としては、スイッチ等を利用して、上記第1〜第3のレンズシフト信号生成回路間で共通に利用可能な回路ブロックを共有するような構成としても良い。
【0068】
6.レンズシフト信号を利用したサーボ制御
先ず、本実施の形態の記録再生装置1では、上記のようにしてRFアンプ7に設けられている第1〜第3のレンズシフト信号生成回路で生成したレンズシフト信号LSに基づいて、以降説明するようにして二軸機構4またはスレッド機構5の駆動制御を行う。
【0069】
図10は、図1に示した本実施の形態の記録再生装置1のサーボ系ブロックにおいて、トラッキングサーボ回路系を抜き出して示した図である。
記録再生装置1のトラッキングサーボ制御がオフとされる時は、RFアンプ7で生成されたレンズシフト信号LSが、図10(a)に示すようにサーボプロセッサ9内のスイッチ9aを介してトラッキング処理系ブロック9bに供給される。即ち、本実施の形態の記録再生装置1では、トラッキングサーボ制御がオフ状態では、トラッキング処理系ブロック9bにはトラッキングエラー信号TEの代わりにレンズシフト信号LSが供給される。
【0070】
この場合、トラッキング処理系ブロック9bは、入力されたレンズシフト信号LSのレベルに対する誤差量に基づいてトラッキングドライブ信号TDを生成し、このトラッキングドライブ信号TDによりトラッキングドライバ29bが二軸コイル4のトラッキングコイルの駆動制御を行うことになる。つまり、レンズシフト信号LSが0レベルに収束するように対物レンズ3aの駆動制御を実行する。これにより、対物レンズ3aは二軸機構4のメカセンターに位置するように制御されることになる。
【0071】
例えば従来であれば、トラッキングサーボ制御がオフ状態のもとでは、記録再生装置の位置状態によっては、対物レンズ3aがメカセンターからずれてしまうことになる。これに対して本実施の形態では、上記のように構成することで、記録再生装置の位置状態に関わらず、対物レンズ3aがメカセンターに位置する状態を維持することができる。
【0072】
そして、本実施の形態において記録再生を開始する場合、トラッキングの引き込み制御は、対物レンズ3aがメカセンターにある状態で行われるので、閉ループによるトラッキングサーボ制御は、対物レンズ3aがメカセンターに位置した状態から開始されることになる。つまり、対物レンズ3aのディスク半径方向における移動可能範囲が、内周側、外周側の両側で最良のバランスが得られている状態からトラッキングサーボ制御が開始される。これにより、以降のトラッキングサーボ制御としては、安定した動作が得られ、それだけ記録再生されるデータの品質も向上される。
【0073】
例えば従来においては、重力等の影響で対物レンズ3aがメカセンターからずれた状態でトラッキングサーボ制御がかけられても、適正なトラッキングサーボ制御(即ち対物レンズ3aの駆動制御)が或る程度の期間維持されるように、対物レンズ3aの可動範囲を大きく取っており、これに応じて光学系ブロック及び駆動回路系を構成していた。
これに対して、本実施の形態では、例えばトラッキングサーボ制御開始時における対物レンズ3aの位置ずれを考慮する必要がない。このため、対物レンズ3aのディスク半径方向における可動範囲は、従来よりも狭く設定することが可能であり、これに応じて光学系ブロックや駆動回路系を設計することができる。これによって、光学系ブロックについては、小型な構造を採ることが出来、駆動回路系についても小型化された光学ブロックを駆動するのに足る設計を行えばよいようにされる。
【0074】
また、本実施の形態の場合、記録に際しては磁気ヘッド6aが必要となるが、この磁気ヘッド6aは、二軸機構4による対物レンズ3aの可動範囲(レーザ照射可能範囲)に対応したサイズを有する必要がある。このため、従来では、対物レンズ3aの可動範囲に応じて大型化させざるを得なかったのであるが、本実施の形態では、対物レンズ3aのディスク半径方向における可動範囲が狭められた分、磁気ヘッドを小型化することも可能となる。
【0075】
従って、本実施の形態の形態では、光学ヘッド及び磁気ヘッド等のヘッド機構を小型化することが可能であり、それだけ記録再生装置の小型化も促進することが可能になる。
【0076】
なお、図10(a)に示す構成において、トラッキング処理系ブロック9bにレンズシフト信号LSを供給すべきレンズシフト信号生成回路としては、ディスクの検出領域がピット領域であれば、第1のレンズシフト信号生成回路であり、グルーブ領域であれば、第2のレンズシフト信号生成回路となる。このような信号供給の選択は、実際には、システムコントローラ11の制御によって実行される。
【0077】
そして、本実施の形態としては、トラッキングサーボ制御がオンとされている状態にあっては、レンズシフト信号LSを、図10(b)に示すようにサーボプロセッサ9内のスレッド処理系ブロック9cに供給する構成を採る。この場合はトラッキング処理系ブロック9bにはスイッチ9aを介してトラッキングエラー信号TEを供給することで、通常の閉ループによるトラッキングサーボ制御を実行する。
【0078】
この構成では、スレッド処理系ブロック9cでは、入力されたレンズシフト信号LSに基づいてスレッドドライブ信号SDを生成し、このスレッドドライブ信号SDによりスレッドドライバ27がスレッド機構5の駆動制御を行うことになる。
このときの制御動作としては、例えば概略として次のようになる。
トラッキングサーボ制御によって、対物レンズ3aはトラックに追随するようにしてディスク半径方向に沿って駆動される。つまり、メカセンターから離れるようにして移動を行う。従って、レンズシフト信号LSとしては、徐々にレベルが大きくなっていく。
スレッド処理系ブロック9cでは、このレンズシフト信号LSを監視して所定の限界位置に達したと判別すると、スレッド機構5を所要の方向に駆動して例えば対物レンズ3aがほぼメカセンター近い位置にあるように制御を行う。
【0079】
なお、図10(b)に示す構成において、トラッキング処理系ブロック9bにレンズシフト信号LSを供給すべきレンズシフト信号生成回路としては、ディスクの検出領域がピット領域であれば、第1のレンズシフト信号生成回路であり、グルーブ領域であれば、第3のレンズシフト信号生成回路とされるように、実際にはシステムコントローラ11によって信号切り換えが行われるものである。
【0080】
ここで、本実施の形態のようにしてスレッド機構5の駆動制御にレンズシフト信号LSを用いた場合には、次のようなメリットが得られる。
【0081】
例えば、従来の記録再生装置では、トラッキングエラー信号成分から抽出されるスレッドエラー信号SDに基づいてスレッド機構5の駆動制御を行っていた。このようなスレッドエラー信号SDでは、レンズシフト信号LSと比較した場合には、対物レンズ3aのレンズ位置を正確に把握することは困難とされている。このため、対物レンズ3aが適正な可動範囲を越えてもスレッド機構5に対する駆動制御が開始されていないといった状態とならないように、可動範囲内における比較的狭い移動範囲を設定して、この移動範囲をほぼ越えたらスレッド機構5に対する駆動制御が行われるように構成されていた。
【0082】
これに対して、本実施の形態としては、レンズシフト信号LSに基づくスレッド駆動制御を行っている。レンズシフト信号LSは、そのレベル自体が対物レンズ3aのディスク半径方向におけるずれ量を正確に示すものであることから、スレッド処理系ブロック9cとしては、対物レンズ3aのディスク半径方向におけるずれ量を正確に把握したうえで、スレッド機構5に対する制御を実行することができる。これにより、本実施の形態としては、二軸機構4における対物レンズ3aの物理的に可動可能な範囲全体を有効に利用してスレッド制御を行うことができる。このため、例えば従来と比較して、スレッド移動の回数を少なくするといったことが可能となる。
【0083】
7.レンズシフト信号を利用した間欠記録/再生動作
続いて、本実施の形態としての間欠記録/再生動作時におけるスレッド機構の駆動制御について説明する。
ところで、本実施の記録再生装置1では、先に説明したように、記録又は再生動作時、ディスク90とバッファメモリ13との間のデータ転送速度と、バッファメモリ13とエンコーダ/デコーダ部14との間のデータ転送速度とが異なっている。
このため、バッファメモリ13におけるデータ蓄積量に応じて、ディスク90からのデータの読み出し、或いはディスク90へのデータの書き込みが間欠的に行われる動作が得られている。
【0084】
図11(a)は、例えば従来行われていたとされる、間欠記録/再生時におけるスレッド駆動制御の様子を模式的に示した図である。
この図においては、ディスク90へのデータ読み出し又は書き込みを行う読出/書込期間は▲1▼,▲2▼,▲3▼とされ、ここではディスク90へのデータ読み出し又は書き込みは、データ読出/書込期間▲1▼→▲2▼→▲3▼の順に行われるものとしている。そして、時間軸上において、データ読出/書込期間▲1▼,▲2▼,▲3▼の間に在る各期間がディスク90への読み出し又は書き込みが休止される休止期間とされる。
【0085】
ここで、データ読出/書込期間においては、データの読み出し又は書き込みを行うためにレーザ光が出力されたうえで、トラッキングサーボ制御が実行される。また、トラッキングサーボに伴って実行されるべきスレッド駆動制御も同様に、図11(a)の各期間▲1▼,▲2▼,▲3▼に示すように、スレッドエラー信号に基づいて必要に応じてデータ読出/書込期間に行われるように構成される。
一方、休止期間では、光学ピックアップ3からのレーザ光の出力が停止され、またスレッド機構5に対する駆動制御も停止される。
【0086】
このような構成の場合、データ読出/書込期間では、レーザ出力と、スレッド機構5によるスレッド駆動が同時に行われる状態が起こり得る。
レーザ出力は、比較的大きな電力を消費するもので、特に記録時においては、再生時よりもレーザパワーが高くなるため、消費電力が大きくなる。そして、このような動作状態のもとで、上記のようにスレッド駆動が同時に行われたときには、このスレッド駆動のための消費電力量も加わるため、一時的ではあっても消費電力としては相当に大きなものとなる。
このとき、例えばバッテリ電源により駆動される携帯型の記録再生装置では、バッテリ電源から流れる電流が大きくなり、これに伴ってバッテリ電圧が低下する。このような場合、記録再生装置においては、この状態をバッテリ切れと判断して強制的に記録又は再生動作を終了させる恐れがある。従って、記録再生装置における最大消費電力はできるだけ小さくすることが望ましい。
【0087】
そこで、本実施の形態の記録再生装置1では、図11(b)に示すように、間欠的な記録/再生動作を利用してスレッド駆動を行う。
この図でもデータ読出/書込期間はそれぞれ時間軸に従って順次▲1▼,▲2▼,▲3▼によって示され、これらデータ読出/書込期間▲1▼,▲2▼,▲3▼の前後が休止期間とされる。
そして、この図からも分かるように、本実施の形態では、データ読出/書込期間▲1▼,▲2▼,▲3▼では、スレッド駆動制御は行わないようにされる。つまり、トラッキングサーボ制御として、対物レンズ3aのみをディスク半径方向に移動させる二軸機構4のみに対する駆動制御のみを行うようにしている。
そして、ここではデータ読出/書込期間▲3▼の終了時において、スレッド移動が必要とされる対物レンズ3aの位置状態が得られているとする。このような位置状態の監視は、データ読出/書込期間において得られるレンズシフト信号LSに基づいてサーボプロセッサが行う。そして、このような状態となったら、データ読出/書込期間▲3▼が終了して、次の休止期間▲4▼において、スレッド駆動を行うようにされる。このときのスレッド移動量は、直前のデータ読出/書込期間▲3▼において最後に得られたレンズシフト信号LS(これはトラッキングサーボ制御がオン時に得られているものとされる)に基づいて決定される。
【0088】
このようなスレッド制御とすれば、レーザ出力とスレッド駆動が同時行われることが無くなるため、記録/再生動作時における最大消費電力を従来よりも小さくすることができる。これにより、例えば先に説明したようなバッテリ切れの判断が早くに行われてしまうようなことも無くなり、より長時間の記録再生動作を可能とすることが可能である。
【0089】
また、上記したようなスレッド駆動制御では、対物レンズ3aの可動範囲設定にも依るが、在る単位時間における記録/再生動作時のスレッド駆動回数を低減することも可能となるため、その分だけ消費電力の低減を図ることもできる。
【0090】
なお、記録/再生動作が行われていない休止期間は、上述したようにレーザ出力が停止し、トラッキングサーボ制御が実行されない。このため、休止期間に行われるスレッド機構5の駆動制御を正確に行うためには、スレッド機構5のスレッドモータとしては、例えば回転角度制御を容易に行うことができるステッピングモータを用いることが好ましい。つまり、ステッピングモータを用いれば所要のスレッド移動量をモータの回転角度に対応させるようにしてモータの回転駆動を行うことで、正確にスレッド駆動制御を行うことが可能になるものである。
【0091】
8.レンズシフト信号を利用したアクセス動作
また、本実施の形態の記録再生装置1では、レンズシフト信号を利用して次のようにしてアクセス動作を実行するように構成される。
【0092】
ここで本実施の形態のアクセス処理動作を説明するにあたり、本明細書では、図12に示すように、例えば二軸機構4(図1参照)によりトラッキング方向に対物レンズ3aを駆動した場合においても正常な記録再生動作を行うことが保証される可動範囲をレンズシフト可能範囲Lと定義する。また、二軸機構4により対物レンズ3aをトラッキング方向に物理的に駆動させることができる最大範囲をトラックジャンプ可能範囲Tと定義する。通常、レンズシフト可能範囲Lより大きく、トラックジャンプ範囲T内の範囲では、記録/再生動作は行われないように設計されている。
なお、上記レンズシフト可能範囲L及びトラックジャンプ可能範囲Tは、光学ピックアップ3の構造及び特性に基づいて決定されるものである。
【0093】
また、二軸機構4のディスク半径方向における中心位置をメカセンターCと定義し、メカセンターCから対物レンズ3aの現在地までのずれ量をレンズシフト量LSqと定義する。また、対物レンズ3aの現在地からアクセス先とされる目標位置(破線で示した対物レンズ3a1 の位置)まで対物レンズ3aを移動させる時にジャンプするとされるトラック数をジャンプ数Jと定義する。またレンズシフト量LSqとジャンプ数Jにより得られる距離、即ちメカセンターCから目標位置(対物レンズ3a1 )までの移動量をスレッド移動量Sと定義する。
【0094】
ここで在る目標位置(アドレス)までアクセスするためのアクセス要求が行われとすると、例えばサーボプロセッサ9においては、レンズシフト信号LSに基づいて、対物レンズ3aのメカセンターCからのレンズシフト量LSqを求める。また、対物レンズ3aの現在位置(アドレス)から目標位置(アドレス)までの距離(アドレス量)に基づいてジャンプ数Jを算出する。そして、このレンズシフト量LSqとジャンプ数Jから
S=LSq+J
で示す演算処理によってスレッド移動量Sを求める。
【0095】
ここで、図13には、上記のようにして算出したスレッド移動量Sが、レンズシフト可能範囲L内にあったとされる場合が示されている。
この条件を満たしている場合には、アクセス制御として、光学ピックアップ3内において対物レンズ3aを目標位置(対物レンズ3a1 )まで移動させるように駆動することでトラックジャンプを実行する。即ち、スレッド移動制御は伴わないアクセス処理となる。
【0096】
また、図14に示すように、スレッド移動量Sがレンズシフト可能範囲Lより大きく、トラックジャンプ可能範囲Tより小さい時は、このスレッド移動量Sだけ光学ピックアップ3が移送されるようにスレッド機構5を駆動制御する。
そして、上記のようにスレッド機構5を駆動制御した後においては、実際には、例えば図13に示したトラックジャンプ動作を実行するようにされ、これによって、最終的に目標位置に対するアクセスが完了するまでの大まかな、アクセス位置の修正が行われる。
【0097】
また、図15に示すように、スレッド移動量Sがトラックジャンプ可能範囲Tを超えている時にも、スレッド移動量Sだけ光学ピックアップ3が移送されるようにスレッド機構5を駆動制御する。
そして、この場合にも、上記のようにしてスレッド機構5を駆動制御した後においては、実際には、図14により説明したスレッド移動制御、または図13に示すトラックジャンプ制御動作を実行することで、大まかなアクセス位置の修正が行われる。
【0098】
なお、後述する処理動作との対応として、図13及び図14に示すアクセス動作については、共にスレッド移動量Sがトラックジャンプ可能範囲内とされていることを以て、トラックジャンプとして扱い、図15に示すアクセス動作は、スレッド移動量Sがトラックジャンプ可能範囲を越えていることから、いわゆるシーク動作として扱うものとする。
【0099】
ここで、上記したスレッド移動量Sは、レンズシフト信号LSが示すレンズシフト量LSqを含んで算出されるものであることから、このスレッド移動量Sに従って、図14又は図15に示すようにスレッド移動を行ってアクセス動作を完了させたときには、対物レンズ3aがほぼメカセンターに近い位置に在るようにすることができる。これにより、例えばアクセス終了後において、トラッキングサーボ制御が開始されたときには、対物レンズ3aがほぼメカセンターにある状態からディスクに対するデータの書き込み又は読み出しを行うことが可能になる。
【0100】
なお、このようなスレッド機構5に対する駆動制御に際して、スレッド移動量Sを算出するために利用されるレンズシフト信号LSとしては、記録再生中におけるアクセス要求が在った時点で得られているレンズシフト信号LSを用いることになる。つまり、原則としてはトラッキングサーボ制御が実行されているときに得られるレンズシフト信号LSとされる。
【0101】
上記図12〜図15を用いて説明したアクセス動作に対応するシステムコントローラ11の処理動作を図16に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、この処理はアクセス要求が得られた後に行われる処理であり、この時点では、目標位置(アドレス)の情報をシステムコントローラ11が保持している状態にある。
【0102】
この場合、システムコントローラ11は、先ずステップS101において、ジャンプ回数の値を「0」にリセットした後、ステップS102に進んでトラッキングサーボ制御をオンにした後、現在アクセスしている位置(現在位置)のアドレス、即ちディスク90の信号面90aから得られるアドレスの判別処理を実行する。
そして、現在位置のアドレスを判別した後、ステップS103に進み、例えばアクセス要求が行われた目標位置のアドレスより少し前のアドレス(数アドレス手前)が実際の目標アドレスとなるように目標アドレスの補正を行ってステップS104に進む。
そして、ステップS104において、現在位置のアドレスと上記ステップS103で補正された目標位置のアドレスとからジャンプ数Jの算出を行う。
【0103】
続くステップS105では、上記ステップS104において算出したジャンプ数Jが−3〜−1の範囲内かどうかの判別を行い、ジャンプ数Jが−3〜−1の範囲内であれば、そのままアクセス処理を終了する。
すなわち、現在位置のアドレスが目標位置のアドレスの直前であれば、トラックジャンプを行う必要がなく、このままアクセス要求が行われたアドレスが得られるのを待機すればよいので、トラックジャンプを行うことなくアクセス処理を終了する。
【0104】
一方、ステップS105において、ジャンプ数Jが−3〜−1の範囲内でなければステップS106に進み、ジャンプの実行回数を示すジャンプ回数が「0」又は「8」,「16」,「24」・・・というように8の倍数で有ればステップS107に移行し、そうでなければステップS115に移行する。
つまり、ステップS106では、ジャンプ回数が8の倍数に当たるときは、ステップS107以降の処理に進むことで、図13〜図15の何れかに示したトラックジャンプ、又はシークを伴うアクセス処理に移行する。またジャンプ回数が8の倍数以外の「1」,「2」,・・「7」,「9」,・・に当たるときは、ステップS115としてのステップジャンプモードに進む。ステップジャンプとは、ここでいうトラックジャンプよりも更にトラックジャンプ数Jが微少な、1トラック〜数トラック程度ずつのトラックジャンプを行う動作をいう。
【0105】
例えば、先に図13〜図15により説明したアクセス動作は、実は、比較的移動量が大きく、目標位置に対する大まかな精度でのアクセス動作にとどまるものであり、実際には、その後において、所定の最大動作回数の範囲内での微調整的、修正的なアクセス動作が実行される。この微調整的、修正的なアクセス動作が、上記ステップS115による上記ステップジャンプモードである。
【0106】
なお、本例においてはステップS117に進むためのジャンプ回数として、「0」又は「8」の倍数としているのは、あくまでも一例であり、少なくともジャンプ回数が「0」とされるアクセス開始時ではトラックジャンプモードに移行する必要があるものの、それ以外におけるジャンプ回数は、実際の動作性能等に応じて任意に設定することが可能である。
【0107】
ステップS107においては、先に図12にて説明したようにレンズシフト量LSqを計測し、続くステップS108において上記ステップS104で求めたジャンプ数Jと、上記ステップS107において計測されたレンズシフト量LSqからスレッド移動量Sを算出する。
【0108】
そして、続くステップS109では、上記ステップS108において算出したスレッド移動量Sが、トラックジャンプ可能範囲T内かどうかの判別を行い、トラックジャンプ可能範囲T内であれば、ステップS110に進み、スレッド移動量Sがレンズシフト可能範囲L内かどうかの判別を行う。
ここで、スレッド移動量Sがレンズシフト可能範囲L内であれば、ステップS111に進み、そうでなければステップS112に進む。
【0109】
ステップS111では、トラッキングサーボ制御をオフにとしたうえで、ディスク90の信号面90aから得られるトラバース信号等に基づいてジャンプしたトラック数をカウントしながら、対物レンズ3aを駆動して目標トラックへジャンプさせる。つまり、図13に示したアクセス動作である。
そして、ジャンプ動作終了後は、ジャンプ回数の値を1つアップした後、ステップS102に戻る。
【0110】
一方、ステップS110からステップS112に進んだ場合に、スレッド機構5をスレッド移動量Sに対応した分だけ移動させるための制御処理を実行する。このステップS112の処理が図14に示したスレッド移動を伴うトラックジャンプ動作となる。そして、この後、ステップS111に進む。つまり、この処理では、図14に示した処理が実行された後には、図13に示す処理が実行されることで、大まかなアクセス位置の修正が行われることになる。
【0111】
一方、ステップS109において、スレッド移動量Sがトラックジャンプ可能範囲Tを超えていると判別した時は、ステップS113に進む。
ステップS113では、トラッキングサーボ制御をオフとしたうえで、サーボプロセッサ9に対してスレッド機構5をスレッド移動量Sに対応した分だけ駆動制御させる処理を実行する。ここでは、図15に示すシーク動作が行われることになる。
シーク動作は、図13及び図14に示すトラックジャンプ動作と比較して、相当に大まかな精度でのアクセスであることから、続くステップS114において、ジャンプ回数の値を「0」にリセットしてステップS102に戻る。つまり、シーク動作後においては、ステップS105で肯定結果が得られない限りは、ステップS107以降に進むことで、再度、図13,図14或いは場合によっては、図15によるアクセス動作を行うことで、最終的な目標アドレスに対する到達を目指すことになる。
【0112】
また、ステップS106において、ジャンプ回数が「0」又は「8」の倍数でないと判別され、ステップS115に進んだ場合には、例えばトラッキングサーボ制御をオフ状態としたうえで、前述したステップジャンプを行う。そしてジャンプ回数の値を1つアップした後、ステップS102に戻るようにされる。
【0113】
これまで説明した処理によってアクセス制御を実行し、最終的に、ステップS105においてジャンプ数Jが−3から−1までの範囲内となることが判別されればアクセスが完了したことになる。
【0114】
なお、本実施の形態の記録再生装置は、携帯型の記録再生装置に適用して好適なものであるが、例えば据置型の記録再生装置に適用することも当然可能であり、据置型であっても、例えば縦置き、横置き等が可能でその設置状態に自由度を有する場合には、本発明が有効となる。
また、本実施の形態においては、ミニディスクを例にとって説明したがこれに限定されるものでなく、例えばCD(Compact Disk)、CD−ROM、CD−R(Compact Disk-Read Only Memory)の他、いわゆるMOといわれるデータ記録再生装置、更には、近年普及しつつあるDVDに対応する記録又は再生装置などにも適用が可能である。
また、本発明は、記録、再生の何れの動作に対しても有用なものであり、記録専用、又は再生専用装置に適用することも考えられる。
【0115】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のディスクドライブ装置は、レンズ支持機構(二軸機構)によって支持される対物レンズの可動範囲内における中点位置からのずれ量に応じたレンズ位置信号を生成し、このレンズ位置信号に基づいて、上記レンズ支持機構に対する所要の駆動制御(対物レンズの移動制御)、又はスレッド機構に対する所要の駆動制御を行うようにしていることで、具体的には次のような効果が得られる。
【0116】
先ず、トラッキングサーボ制御が実行されていない状態では、レンズ位置信号に基づいてレンズ支持機構の駆動制御を行うことで、対物レンズがレンズ支持機構の中点位置に在るように制御しているため、対物レンズがほぼ中点位置に在る状態、つまり、ディスク半径方向に沿う両方向において最も大きな可動範囲が得られている状態からトラッキングサーボ制御を開始することができる。このため、特に対物レンズの可動範囲を大きく取ることなく、安定した信頼性の高い記録再生動作を得ることができる。
【0117】
また、光学系ブロックや電気回路系ブロックの設計を行う際に、対物レンズの可動範囲を大きくする必要がなくなるので、光学系ブロックの構造を小型とすることが可能となる。また、これに応じて光学系ブロックにおける対物レンズ等を駆動するための回路設計も負担の軽いものとなる。
【0118】
また、本発明のディスクドライブ装置が光磁気方式によりデータ記録が可能な構成とされて、磁気ヘッドを備える場合には、上記のようにして対物レンズの可動範囲が小さくされることで、対物レンズのレーザ光照射位置に対応して設けられる磁気ヘッドについても小型とすることが可能になる。
【0119】
また、トラッキングサーボ制御が実行されている状態のもとでは、レンズ位置信号に基づいてスレッド機構の駆動制御を行うようにされる。
この構成では、対物レンズの中点位置からのずれ量を正確に把握してスレッド移動制御を行うことができるため、二軸機構による対物レンズの物理的なレンズ可動範囲全体を利用することができる。
【0120】
また、本発明のディスクドライブ装置は、ディスクからのデータの読み出し及び書き込みを間欠的に行う際には、ディスクからデータの読み出しまたは書き込みを行う期間ではスレッド機構に対する駆動制御を行わず、データの読み出し又は書き込みを行っていない休止期間で、この休止期間の直前のデータ読出又は書込期間の終了時に得られたレンズ位置信号に基づいて対物レンズの中点位置からのずれ量が所定以上のときに、対物レンズの中点位置からのずれ量が所要の範囲内に収まるようにスレッド機構に対する駆動制御を実行している。
従って、ディスクからのデータ読み出しまたは書き込みを行う際に、レーザ出力とスレッド駆動とによって同時に電力が消費されることが無くなるので、例えば、バッテリ駆動の場合には、一時的なバッテリ電圧の降下によって電池切れであると検出されて記録再生が停止されてしまうといった動作を避けることができる。これによって、従来よりも長時間の記録再生が実現される。
【0121】
さらにまた本発明のディスクドライブ装置は、レンズ位置信号に基づいて得られる対物レンズの中点位置からのずれ量を利用して、対物レンズを目標位置に到達させるためのスレッド移動量を算出する。そして、このスレッド移動量に基づいて、アクセス制御を実行するようにされる。この場合、スレッド移動量は上記したように、対物レンズの中点位置からのずれ量を含むため、スレッド移動を伴ったアクセス動作終了時においては、対物レンズはほぼ中点位置に対応して在るように制御することができる。即ち、この場合にも、アクセス動作終了後においては、対物レンズの位置状態として、ディスク半径方向に沿う両方向において最も大きな可動範囲が得られている状態から記録再生を開始できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態とされる記録再生装置のブロック図である
【図2】実施の形態の記録再生装置の光学系ブロックの構成を示した図である。
【図3】光学系ブロックのフォトディテクタの説明図である。
【図4】実施の形態の記録再生装置におけるフォーカスエラー信号生成回路を構成を示した図である。
【図5】実施の形態の記録再生装置におけるフォーカスエラー信号の説明図である。
【図6】実施の形態の記録再生装置におけるトラッキングエラー信号生成回路を構成を示した図である。
【図7】実施の形態の記録再生装置における第1のレンズシフト信号生成回路の構成例を示した図である。
【図8】実施の形態の記録再生装置における第2のレンズシフト信号生成回路の構成例を示した図である。
【図9】実施の形態の記録再生装置における第3のレンズシフト信号生成回路の構成例を示した図である。
【図10】本実施の形態の記録再生装置のサーボ系ブロックの主要な構成を示した図である。
【図11】本実施の形態の記録再生装置における間欠記録/再生動作を模式的に示した図である。
【図12】本実施の形態の記録再生装置におけるアクセス動作の説明図である。
【図13】本実施の形態の記録再生装置におけるアクセス動作の説明図である。
【図14】本実施の形態の記録再生装置におけるアクセス動作の説明図である。
【図15】本実施の形態の記録再生装置におけるアクセス動作の説明図である。
【図16】本実施の形態の記録再生装置におけるアクセス動作時におけるシステムコントローラ11の処理動作を示したフローチャートである。
【図17】本実施の形態の記録再生装置に対応したディスクのセクタフォーマットの説明図である。
【図18】本実施の形態の記録再生装置に対応したディスクのエリア構造の説明図である。
【図19】本実施の形態の記録再生装置に対応したディスクのグルーブ領域の構造の説明図である。
【符号の説明】
1 記録再生装置、3 光学ピックアップ、4 二軸機構 5 スレッド機構6a 磁気ヘッド、7 RFアンプ 9 サーボプロセッサ、11 システムコントローラ、27 スレッドドライバ 29 二軸ドライバ、29a フォーカスドライバ、29b トラッキングドライバ、42 43a 43b フォトディテクタ、51 加算器、52 ピークホールド回路、53 減算器、54 ボトムホールド回路、55 1/2回路

Claims (4)

  1. トラッキングサーボ制御のための案内溝が形成されたうえでトラック上にデータが記録されるグルーブ領域としての信号面を少なくとも有するディスク状記録媒体に対応して記録又は再生を行うことができるディスクドライブ装置において、
    レーザ光の光路に在るようにされる対物レンズを備えることで、前記ディスク状記録媒体の信号面に対して収束されたレーザ光を照射することができる光学ピックアップと、
    前記光学ピックアップにおいて前記対物レンズを所定の可動範囲内でディスク半径方向に移動可能に支持するレンズ支持機構と、
    前記ディスク状記録媒体に対する前記光学ピックアップの相対位置を前記ディスク半径方向に変位させることができるスレッド機構と、
    前記ディスク状記録媒体のトラック方向に対応した分割線により、前記ディスク状記録媒体の内周側から外周側に対応して、順次第1〜第4の検出領域に4分割され、前記ディスク状記録媒体の信号面で反射されたレーザ光の反射光を検出する反射光検出手段と、
    前記トラッキングサーボ制御が実行されている状態の下で、前記グルーブ領域としての信号面に対して前記レーザ光が照射されている場合に、前記反射光検出手段により検出した検出信号に基づいて、前記対物レンズの可動範囲内における中点位置からのずれ量に応じたレンズ位置信号を生成するレンズ位置信号生成手段と、
    前記反射光検出手段により検出した検出信号に基づいて、前記収束されたレーザ光を前記ピット領域に配置するために前記対物レンズの位置を制御する前記トラッキングサーボ制御を実行するトラッキングサーボ手段と、
    前記レンズ位置信号に基づいて、所要の制御状態が得られるように、前記スレッド機構の駆動制御を行うことのできる駆動制御手段と、を備え、
    前記レンズ位置信号生成手段は、
    前記反射光検出手段の前記第1の検出領域で検出された検出信号の所定の帯域成分を抽出した第1の抽出信号を出力する第1のバンドパスフィルタ回路と、
    前記反射光検出手段の前記第4の検出領域で検出された検出信号の所定の帯域成分を抽出した第2の抽出信号を出力する前記第1のバンドパスフィルタと同一の周波数特性を有する第2のバンドパスフィルタ回路と、
    前記第1の抽出信号のピーク値をホールドして、第1のピークホールド信号を出力する第1のピークホールド回路と、
    前記第2の抽出信号のピーク値をホールドして、第2のピークホールド信号を出力する第2のピークホールド回路と、
    前記第1のピークホールド信号から前記第2のピークホールド信号を減算して減算信号を出力する第1の減算器と、
    前記減算信号のピーク値をホールドして第3のピークホールド信号を出力する第3のピークホールド回路と、
    前記減算信号のボトム値をホールドしてボトムホールド信号を出力するボトムホールド回路と、
    前記第3のピークホールド信号と、前記ボトムホールド信号とを平均して前記レンズ位置信号として出力する平均化回路とを具備し、
    前記トラッキングサーボ手段は、
    前記反射光検出手段の前記第1及び前記第2の検出領域で検出された検出信号を加算して第1の加算信号として出力する第1の加算器と、
    前記反射光検出手段の前記第3及び前記第4の検出領域で検出された検出信号を加算して第2の加算信号として出力する第2の加算器と、
    前記第1の加算信号と前記第2の加算信号との差の信号をトラッキングエラー信号として得るための第2の減算器と、を具備し、
    前記トラッキングサーボ制御が実行されている状態の下で、前記レンズ位置信号に基づいて前記スレッド機構の駆動制御を行うように構成されていることを特徴とするディスクドライブ装置。
  2. 当該ディスクドライブ装置は、前記ディスク状記録媒体からのデータの読み出しを間欠的に行うようにされていると共に、前記駆動制御手段は、前記レンズ位置信号に基づいて前記スレッド機構に対する駆動制御を行うように構成されているものとしたうえで、
    前記駆動制御手段は、
    前記ディスク状記録媒体からデータの読み出しを行うデータ読出期間においては、前記スレッド機構に対する駆動制御を行わず、
    前記ディスク状記録媒体からデータの読み出しを行っていない休止期間において、この休止期間の直前のデータ読出期間の終了時に得られた前記レンズ位置信号に基づいて、前記対物レンズの中点位置からのずれ量が所定以上であるとされたときに、前記対物レンズの中点位置からのずれ量が所要の範囲内に収まるように前記スレッド機構に対する駆動制御を実行するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  3. 前記レンズ位置信号に基づいて得られる前記可動範囲内における前記対物レンズの現在位置と、前記対物レンズの現在位置からアクセス先に対応する目標位置までの移動量とに基づいて、前記対物レンズを前記目標位置に対応する位置に到達させるのに必要とされるスレッド移動量を算出するスレッド移動量算出手段と、
    前記スレッド移動量が予め規定された前記可動範囲内における実用可動範囲以内の場合には、前記レンズ支持機構により前記対物レンズが目標位置に対応する位置に到達するように前記対物レンズを駆動させ、前記スレッド移動量が前記実用可動範囲以上の場合には、前記スレッド機構に対する駆動を伴って、前記対物レンズが目標位置に対応する位置に到達するように制御を行うアクセス制御手段と、
    が設けられることを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  4. 前記対物レンズと前記ディスク状記録媒体を挟んで対向し、かつ、前記対物レンズのレーザ光照射位置に対応するように配置される磁気ヘッドを備えることで、光磁気方式による記録が可能とされていることを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
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