JP4251839B2 - 追記型光ディスク基板及び追記型光ディスク、並びに追記型光ディスクの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐静電気性が根本的に改良され、さらに色素塗布性が向上したポリカーボネート組成物を用いた追記型光ディスク基板及び追記型光ディスク、並びに追記型光ディスクの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリカーボネートは、耐衝撃性などの機械的特性に優れている上、透明性にも優れた樹脂であり、幅広い分野で利用されている。特に、オーディオディスク、レーザディスク、光ディスクメモリ、または光磁気ディスク等のレーザ光を利用して情報の再生、追記書換えを行なう光学式情報記録媒体に用いられる光学式ディスクとして用途を拡げている。
このポリカーボネートの工業的製法としては、ビスフェノールAとホスゲンを塩化メチレン溶媒中で反応させる界面重合法が一般的であるが、この方法は工業的に取り扱いの難しいホスゲンや塩化メチレンを用いる必要があることから、近年、これらの化合物を用いず、ビスフェノールAなどの芳香族ジヒドロキシ化合物とジフェニルカーボネートなどの炭酸ジエステルとを原料に、無溶媒下、エステル交換反応(溶融重合法)によりポリカーボネートを製造する方法が一部工業化されている(特開昭63−51429号、特開平2−153925号及び特公平6−99552号公報等参照)。
【0003】
上記エステル交換反応によって製造されるポリカーボネートは、コンパクトディスク(CD)製造に使用される材料となっている。しかしながら、米国特許第5,606,008号に開示されているようなでエステル交換反応で得られたポリカーボネートから製造したCDでは、その特徴として、高い負の静電荷(典型的には<−2.0kV)が発生する。この高い負の静電荷により、成形品は、ほこりを寄せ付け、そのようなディスクの最終品質を落としてしまうことになり得る。また、高い静電荷により、ディスク同士が引き付けあい、輸送工程中、たとえば射出成形機からの移送中にディスクが互いにくっついてしまうため、CD製造を停止したりその歩留まりが落ちたりするという状況に至ることにもなり得る。さらに、色素塗布時の濡れ性増加により、色素塗布不良が発生していた。書き換え可能な基板をディスク表面にスピンコートするCD用途の場合、書き換え可能な層の均一な湿潤のためには、低い負の静電荷が必要である。
【0004】
上記問題を解決するべく、エステル交換反応によって製造された芳香族ポリカーボネートから得られ、CD作成時の高い負の静電荷を抑制する手法が開示されている。例えば、特開昭62−207358号及び特開平11−279396号公報では、芳香族ポリカーボネートに帯電防止剤を添加している。
また、米国特許6,022,943号では、芳香族ジヒドロキシ化合物に対する炭酸ジエステルのモル比を通常より高く設定することなどにより、末端OH基を全ての末端基に対して10モル%以下に低減させようという試みがなされていた。しかしながら、帯電防止剤の添加効果はほとんどなく、また末端OH基を低減させても問題解決には至らず、根本的な解決手法が強く望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は上記のような従来技術の問題点を解決しようとするものであり、本発明の目的はエステル交換法により得られたポリカーボネートの耐静電気性を根本的に改良したポリカーボネート組成物を用いた、色素塗布性が良好である追記型光ディスク用基板を提供することにある。
本発明の別の目的は、耐静電気性が改善された追記型光ディスクを提供することにある。 また、本発明の別の目的は、塗布ムラが少なく生産性の向上した追記型光ディスクの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、界面法により得られたポリカーボネートとエステル交換法により得られたポリカーボネートの相違を鋭意検討した結果、界面法により得られたポリカーボネート中には、原料であるビスフェノールAの両末端がアルキルフェノールで置換された線状1〜5量体がTotalで数%(ポリカーボネートに対する重量%)副生されており、界面法により得られたポリカーボネートが帯電防止性能を有しているのは、この分子末端がアルキルフェノールで置換されたオリゴマーの寄与によることを見いだした。そこで、このオリゴマーと類似の化合物を溶融法で得られたポリカーボネートと混合することにより、帯電防止性能を有する溶融法ポリカーボネートが得られることを見出し本発明に到達した。
【0007】
即ち本発明の要旨は、a)エステル交換法により得られたポリカーボネート、及び、(b)界面重合法により得られ、分子末端に少なくとも1つのアルキル基で置換された芳香族炭化水素基を有し、且つ分子量が300〜8000である下記式(1B)で表される化合物を含有し、化合物(b)の含有量が、ポリカーボネート(a)100重量部に対して0.01〜20重量部であるポリカーボネート組成物を用いたことを特徴とする追記型光ディスク用基板に存する。
【0008】
【化5】
【0009】
(式(1B)中、G1は水素原子又はAr1−O−CO−を表す。但し、Ar1は少なくとも
1つのアルキル基で置換された芳香族炭化水素基を表す。
G2は
【化6】
又は、Ar2−O−を表す。但しAr2は少なくとも1つのアルキル基で置換された芳香族炭化水素基を表す。また、式(1B)及び(2A)中、W2は単結合、炭素数1〜8のアルキレン基、炭素数2〜8のアルキリデン基、炭素数5〜15のシクロアルキレン基、炭素数5〜15のシクロアルキリデン基又は、−O−,−S−,−CO−,−SO−,−SO2−で示される2価の基からなる群から選ばれるものであり、Y及びZは、ハロゲン又は炭素数1〜6の炭化水素基を表す。p及びqは0〜2の整数であり、YとZ、pとqは、いずれも、同一であっても異なっていてもよい。また、nは1〜30の整数を表す。)
【0010】
本発明の別の要旨は、上記光ディスク用基板に色素を塗布してなる追記型光ディスクに存する。また、本発明の別の要旨は、上記ポリカーボネート組成物を射出成形することにより光ディスク用基板を得、これにスピンコートにより色素を塗布することを特徴とする追記型光ディスクの製造方法に存する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について具体的に説明する。本発明の耐静電気性に優れるポリカーボネート組成物は、(a)エステル交換法により得られたポリカーボネートに(b)界面重合法により得られ、分子量が300〜8000である後述の化合物、を含むことを特徴としている。
【0012】
化合物(b)は、ポリカーボネートに対して比較的親和性の高い部分を分子の内部に有しており、また、分子の末端には、ポリカーボネートに対して比較的親和性の低い部分を有していることが特徴である。
【0013】
本発明のポリカーボネート組成物が耐静電性に優れた効果を発揮する理由は必ずしも明確ではないが、以下のように推定している。
エステル交換法により得られたポリカーボネートは、末端水酸基の割合が高く、負帯電性が大きくなる傾向にあるが、成分(b)の化合物は、分子末端にアルキル基で置換された芳香族炭化水素基を有しており、これが負帯電性を遮蔽する効果を有するものと考えられる。化合物(b)は本発明の組成物の主成分であるポリカーボネートに比較して分子量が低く、また、アルキル基で置換された芳香族炭化水素基の作用により、組成物を成形したときに表面に浸出し易い傾向にある。そして、化合物(b)は同時にポリカーボネートと親和性の高い部分を分子内に有しており、従って、ポリカボネート組成物の成型品表面部分で効果的に保持されているものと考えられる。
【0014】
化合物(b)の分子量は300〜8000であるが、分子量としては400以上が好ましく、500以上が更に好ましい。また、5000以下が好ましく3000以下が更に好ましい。分子量が上記範囲より小さいと、化合物(b)が組成物を成形したときに組成物中に保持されにくくなり、また分子量が上記範囲より大きいと、末端のアルキル基置換芳香族炭化水素基の寄与が極端に小さくなる。
【0020】
化合物(b)として用いられるオリゴマーは具体的には、式(1B)で表される。
【0021】
【化7】
【0022】
(式(1B)中、G1は水素原子又はAr1−O−CO−を表す。但し、Ar1は少なくとも1つのアルキル基で置換された芳香族炭化水素基を表す。G2は
【0023】
【化8】
【0024】
又は、Ar2−O−を表す。但しAr2は少なくとも1つのアルキル基で置換された芳香族炭化水素基を表す。また、式(1B)及び(2A)中、W2は単結合、炭素数1〜8のアルキレン基、炭素数2〜8のアルキリデン基、炭素数5〜15のシクロアルキレン基、炭素数5〜15のシクロアルキリデン基又は、−O−,−S−,−CO−,−SO−,−SO2−で示される2価の基からなる群から選ばれるものであり、Y及びZは、ハロゲン又は炭素数1〜6の炭化水素基を表す。p及びqは0〜2の整数であり、YとZ、pとqは、いずれも、同一であっても異なっていてもよい。また、nは1〜30の整数を表す。)
【0025】
上記式中Ar1及びAr2は、少なくとも1つのアルキル基を有する芳香族炭化水素基を表すが、芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基が好ましく、フェニル基が特に好ましい。また、アルキル基としては好ましくは炭素数1〜20のアルキル基である。更には、下記式(5A)で表される基が好ましい。
【0026】
【化9】
【0027】
(式(5A)中、R1〜R5は各々独立して水素原子または炭素数1〜20のアルキル基である。但し、R1〜R5が全て水素原子である場合は除く。)
【0028】
上記式(5A)において、R1〜R5は各々独立して水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表すが、耐静電性を効果的にするためには、R1〜R5の炭素数の合計が2以上であるのが好ましく、3以上であるのが更に好ましい。また、オリゴマーの製造上の観点から、R1〜R5の炭素数の合計は10以下が好ましい。少なくとも1つのアルキル基を有する芳香族炭化水素基として特に好ましくはアルキルフェニル基が好ましく、具体的には、メシチル基、ターシャリーブチルフェニル基、イソプロピルフェニル基、1,3,5,7−テトラメチルオクチルフェニル基が挙げられる、中でもターシャリーブチルフェニル基(t−ブチルフェニル基)が好ましく、4−t−ブチルフェニル基が最も好ましい。
【0029】
上記式(1B)中のn(繰り返し単位数)は、通常30以下であり、好ましくは28以下であり、さらに好ましくは、26以下である。例えば、界面重合法により得られるオリゴマーの場合は、通常、繰り返し数の異なる混合物として得られる。本発明に用いられるオリゴマーの数平均の繰り返し単位数(m)としては、好ましくは20以下、更に好ましくは15以下、特に好ましくは10以下である。
【0030】
また、本発明のポリカーボネート組成物中の化合物(b)の量としては、(a)成分のポリカーボネート100重量部に対して、0.01〜20重量部であり、0.05〜18重量部が好ましく、0.1〜16重量部が更に好ましい。化合物(b)の量が、上記範囲より著しく少ないポリカーボネート組成物を用いて光学式ディスク基板等の平板を製造すると、−2.0kVを越える負の帯電圧が高くなり、ほこりを寄せ付けやすくなったり、さらに、色素塗布時の濡れ性増加により、色素塗布不良が発生しやすくなる。また、化合物(b)の量が、上記範囲より著しく多いポリカーボネート組成物を用いて光学式ディスク基板等の平板を製造すると、スタンパーへの付着物が多量に発生し、それが原因となって製品ディスク表面に付着物が付くという悪影響が見られる。
【0031】
また、オリゴマー(b)の中でも比較的繰り返し数nが小さい方が、耐静電気性効果が高いと考えられるので、オリゴマー(b)のうちで繰り返し数2乃至4の成分の割合が、組成物中、(a)成分のポリカーボネート100重量部に対して0.02〜15重量部であることが好ましく、0.05〜10重量部であることが更に好ましい。
【0032】
本発明の(b)成分である化合物は、すなわち、式(1B)で表されるオリゴマーは界面重合法により得られたものである。界面重合法によれば、芳香族ジヒドロキシ化合物とホスゲンとを反応させ、所望の繰り返し単位に成長したオリゴマーの段階でアルキルフェノール化合物と反応させることにより、オリゴマーの繰り返し数を制御することが出来る。このとき、末端停止剤として用いられるアルキルフェノール化合物の種類により、オリゴマーの分子末端を種々変化させることが出来る。
【0033】
本発明において、オリゴマー(b)の分子末端のアルキルフェニル基の導入に用いられるアルキルフェノールとしては、2−n−エチルフェノール、3−n−エチルフェノール、4−n−エチルフェノール、2−n−プロピルフェノール、3−n−プロピルフェノール、4−n−プロピルフェノール、2−n−ブチルフェノール、3−n−ブチルフェノール、4−n−ブチルフェノール、2−イソブチルフェノール、3−イソブチルフェノール、4−イソブチルフェノール、2−t−ブチルフェノール、3−t−ブチルフェノール、4−t−ブチルフェノール、2−n−ペンチルフェノール、3−n−ペンチルフェノール、4−n−ペンチルフェノール、3−n−ヘキシルフェノール、3−n−ヘキシルフェノール、4−n−ヘキシルフェノール、2,3−ジ−t−ブチルフェノール、2,4−ジ−t−ブチルフェノール、2,5−ジ−t−ブチルフェノール、3,4−ジ−t−ブチルフェノール、3,5−ジ−t−ブチルフェノール、2−n−ドデシルフェノール、3−n−ドデシルフェノール、4−n−ドデシルフェノール及び1,3,5,7−テトラメチルオクチルフェノール等が挙げられる。
これらアルキルフェノールの中では、オリゴマーの製造および取り扱い上、4−t−ブチルフェノール及び1,3,5,7−テトラメチルオクチルフェノールが好ましく、4−t−ブチルフェノールが特に好ましい。
【0034】
また、オリゴマー(b)の分子末端である前記式(1B)におけるG1およびG2は、アルキルフェノール由来のアルキルフェニル基を有する基であるか、ジヒドロキシ化合物由来の水酸基のいずれかである。本発明に用いられるオリゴマーの分子末端はアルキルフェニル基が優位であることが好ましく、具体的には分子末端の全数に対してアルキルフェニル基の割合が80モル%以上であることが好ましく、90モル%以上であることが更に好ましい。この場合には、オリゴマー(b)の両分子末端がアルキルフェニル基であるものが主成分となる。本発明に用いられる特に好ましい両分子末端がアルキルフェニル基であるオリゴマーは下記式(4)で表される。
【0035】
【化10】
【0036】
(式(4)中、Wは単結合、炭素数1〜8のアルキレン基、炭素数2〜8のアルキリデン基、炭素数5〜15のシクロアルキレン基、炭素数5〜15のシクロアルキリデン基又は、−O−,−S−,−CO−,−SO−,−SO2−で示される2価の基からなる群から選ばれるものであり、Y及びZは、ハロゲン又は炭素数1〜6の炭化水素基であり、p及びqは0〜2の整数であり、YとZ、pとqは、いずれも、同一であっても異なっていてもよい。また、nは1〜30の整数を表し、R1〜R5は各々独立して水素原子または炭素数1〜20のアルキル基である。但し、R1〜R5が全て水素原子である場合は除く。)
【0037】
上記両分子末端がアルキルフェニル基からなるオリゴマーを主成分とする化合物(b)を該ポリカーボネートに対して、特定量添加して、光学式ディスク基板等の平板を製造すると、光学式ディスク基板等の平板の帯電圧の値が−2.0kVより大きな値になり、ほこりを寄せ付けつけなくなったり、さらには、色素塗布時の濡れ性が低下し、色素塗布不良が発生しにくくなる。一方、上記オリゴマーを特定量含有しないポリカーボネートを用いて光学式ディスク基板等の平板を製造すると、光学式ディスク基板等の平板の帯電圧の値が−2.0kVより小さな値になり、ほこりを寄せ付けやすくなったり、さらに、色素塗布時の濡れ性増加により、色素塗布不良が発生しやすくなる傾向がある。本発明の耐静電気性に優れる芳香族ポリカーボネートにより製造した、光学式ディスク基板等の平板の帯電圧は−2〜8KVの範囲にあることが好ましく、さらに好ましくは−1.5〜7.5KVの範囲であり、特に好ましくは、−1.0〜7.0KVの範囲である。
【0038】
これに加えて、該光学式ディスク基板等の平板の水滴接触角が78度以上であることが好ましく、さらに好ましくは80度以上、特に好ましくは、82度以上である。光学式ディスク基板等の平板の水滴接触角が78度以上になると、色素塗布時の濡れ性が低下し、色素塗布不良が発生しにくくなり、反対に小さくなると、色素塗布時の濡れ性増加により、色素塗布不良が発生しやすくなる傾向がある。
【0039】
本発明の上記ポリカーボネート組成物は、更に(c)帯電防止剤を含むことが好ましい。帯電防止剤を含むことによりさらに耐静電気性の効果を向上させることができる。帯電防止剤の含有量としては、ポリカーボネート100重量部に対して0.001〜0.1重量部を含むことが好ましく、さらに好ましくは、0.005〜0.09重量部を含むことである。好ましい帯電防止剤としては、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類であり、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンステアリレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、またはポリオキシエチレンステアリルエーテルである。この中で最も好ましい帯電防止剤はポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートである。
【0040】
本発明のポリカーボネート組成物は、ポリカーボネート(a)を主成分とするものであるが、このポリカーボネートは、原料として芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを用い、エステル交換触媒の存在下、エステル交換反応によって得ることができるものである。
ポリカーボネートの原料として用いられる芳香族ジヒドロキシ化合物は、通常、下記式(2B)で表される。
【0041】
【化11】
【0042】
(式(2B)中、W2は単結合、炭素数1〜8のアルキレン基、炭素数2〜8のアルキリデン基、炭素数5〜15のシクロアルキレン基、炭素数5〜15のシクロアルキリデン基又は、−O−,−S−,−CO−,−SO−,−SO2−で示される2価の基からなる群から選ばれるものであり、Y及びZは、ハロゲン又は炭素数1〜6の炭化水素基であり、p及びqは0〜2の整数であり、YとZ、pとqは、いずれも、同一であっても異なっていてもよい。)
【0043】
上記式(2B)で表される芳香族ジヒドロキシ化合物としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシジフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等のビスフェノール;4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル等のビフェノール;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン等が例示されるが、特に好ましくは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、「ビスフェノールA」と略す)があげられる。これらの芳香族ジヒドロキシ化合物は単独、でも2種以上の混合物でもよい。
本発明で使用される炭酸ジエステルは下記の一般式(3)で表される。
【0044】
【化12】
【0045】
(式(3)中、A及びA’は炭素数1〜18の脂肪族基あるいは置換脂肪族基、又は芳香族基あるいは置換芳香族基であり、同一であっても異なっていてもよい。)
上記一般式(3)で表される炭酸ジエステルは、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−t−ブチルカーボネート等の炭酸ジアルキル化合物およびジフェニルカーボネートなどが例示されるが、好ましくはジフェニルカーボネート、置換ジフェニルカーボネートであり、特にジフェニルカーボネートが好ましい。これらの炭酸ジエステルは単独、あるいは2種以上を混合してもよい。
【0046】
本発明で芳香族ポリカーボネートを製造するには、特に芳香族ジヒドロキシ化合物としてビスフェノールAと炭酸ジエステルとしてジフェニルカーボネートが用いられ、ジフェニルカーボネートはビスフェノールA1モルに対して、1.01〜1.30モル、好ましくは1.02〜1.20の量で用いられることが好ましい。モル比が1.001より小さくなると、製造された芳香族ポリカーボネートの末端OH基が増加して、ポリマーの熱安定性が悪化し、また、モル比が1.3より大きくなると、同一条件下ではエステル交換反応の速度が低下し、所望の分子量の芳香族ポリカーボネートの製造が困難となる傾向がある。
【0047】
本発明において、ポリカーボネートを得るためには、エステル交換触媒が使用される。該触媒としてはアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物が使用され、補助的に、塩基性ホウ素化合物、塩基性リン化合物、塩基性アンモニウム化合物、あるいはアミン系化合物などの塩基性化合物を併用することも可能であるが、物性面や取り扱いの面で、アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物が単独で使用されることが特に好ましい。
【0048】
この触媒量としては、芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して、1×10-8〜5×10-6モルの範囲で用いられるのが好ましく、さらに好ましくは1×10-7〜3×10-6モルの範囲で、特に好ましくは2×10-7〜2×10-6モルの範囲で用いられる。この量より少なければ、所定の分子量、末端ヒドロキシ基量のポリカーボネートを製造するのに必要な重合活性が得られず、この量より多い場合は、ポリマー色相が悪化し、分岐が多くなりポリマーの成形性が損なわれる傾向がある。
【0049】
アルカリ金属化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、酢酸セシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸セシウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素セシウム、フェニル化ホウ素ナトリウム、フェニル化ホウ素カリウム、フェニル化ホウ素リチウム、フェニル化ホウ素セシウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、安息香酸セシウム、リン酸水素2ナトリウム、リン酸水素2カリウム、リン酸水素2リチウム、リン酸水素2セシウム、フェニルリン酸2ナトリウム、フェニルリン酸2カリウム、フェニルリン酸2リチウム、フェニルリン酸2セシウム、ナトリウム、カリウム、リチウム、セシウムのアルコレート、フェノレート、ビスフェノールAの2ナトリウム塩、2カリウム塩、2リチウム塩、2セシウム塩などが挙げられる。
【0050】
また、アルカリ土類金属化合物としては、例えば、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化ストロンチウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素バリウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、酢酸カルシウム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ストロンチウムなどが挙げられる。
【0051】
塩基性ホウ素化合物の具体例としては、テトラメチルホウ素、テトラエチルホウ素、テトラプロピルホウ素、テトラブチルホウ素、トリメチルエチルホウ素、トリメチルベンジルホウ素、トリメチルフェニルホウ素、トリエチルメチルホウ素、トリエチルベンジルホウ素、トリエチルフェニルホウ素、トリブチルベンジルホウ素、トリブチルフェニルホウ素、テトラフェニルホウ素、ベンジルトリフェニルホウ素、メチルトリフェニルホウ素、ブチルトリフェニルホウ素などのナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、マグネシウム塩、あるいはストロンチウム塩等が挙げられる。
【0052】
塩基性リン化合物としては、例えば、トリエチルホスフィン、トリ−n−プロピルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、あるいは四級ホスホニウム塩などが挙げられる。
【0053】
塩基性アンモニウム化合物としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルフェニルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルメチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルフェニルアンモニウムヒドロキシド、トリブチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、トリブチルフェニルアンモニウムヒドロキシド、テトラフェニルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリフェニルアンモニウムヒドロキシド、メチルトリフェニルアンモニウムヒドロキシド、ブチルトリフェニルアンモニウムヒドロキシドなどが挙げられる。
【0054】
アミン系化合物としては、例えば、4−アミノピリジン、2−アミノピリジン、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン、4−ジエチルアミノピリジン、2−ヒドロキシピリジン、2−メトキシピリジン、4−メトキシピリジン、2−ジメチルアミノイミダゾール、2−メトキシイミダゾール、イミダゾール、2−メルカプトイミダゾール、2−メチルイミダゾール、アミノキノリンなどが挙げられる。
【0055】
エステル交換反応は一般には二段階以上の多段工程で実施される。具体的には、第1段目の反応は、9.3×104〜1.33×103Paの減圧下に120〜260℃、好ましくは180〜240℃の温度で0.1〜5時間、好ましくは0.1〜3時間反応させる。ついで、反応系の減圧度を上げながら反応温度を高め、最終的には133Pa以下の減圧下、240〜320℃の温度で重縮合反応を行う。
【0056】
反応の形式は、バッチ式、連続式、あるいはバッチ式と連続式の組み合わせのいずれの反応でもよく、使用する装置は、槽型、管型、あるいは塔型のいずれの形式であってもよい。
本発明におけるポリカーボネートの粘度平均分子量は、好ましくは12,000〜20,000の範囲であり、さらに好ましくは、13,000〜19,000の範囲である。粘度平均分子量が低すぎると強度が実用上、耐えられなくなり、高すぎると成形性,光学的特性の点で十分な性能を得られなくなる。
【0057】
本発明のポリカーボネート組成物の中で耐静電性を発揮するアルキル基置換芳香族炭化水素は、化合物(b)に存在しているが、これに加えてポリカーボネート(a)の分子末端にアルキル基置換芳香族炭化水素基を導入しても良い。
ポリカーボネートの末端にアルキル置換芳香族炭化水素基を導入する場合には、アルキル置換芳香族炭化水素基の全ポリカーボネート末端に対する割合が0.1モル%以上であることが好ましく、1モル%以上であることが好ましい。組成物中のオリゴマーの量が少ない場合や、オリゴマー末端のアルキル置換芳香族炭化水素基の割合が少ない場合には、ポリカーボネート末端のアルキル置換芳香族炭化水素基を割合を多くする等、末端基の割合は適宜選択することが出来る。
【0058】
末端にアルキル置換芳香族炭化水素基を導入したポリカーボネートを製造するためには、上述の芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを用い、エステル交換触媒の存在下、エステル交換反応を行う際に、反応系に下記式(5B)で表されるフェノール類又は下記式(6)で表される炭酸ジエステル類を、共存させて得ることが出来る。
【0059】
【化13】
【0060】
(式(5B)中、R1〜R5は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。但しR1〜R5の全てが水素原子ではない。)
【0061】
【化14】
【0062】
(式(6)中、R6〜R15は水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表すが、R6〜R15の全てが水素原子でない。)
【0063】
これら、前記したフェノール類又は炭酸ジエステル類の添加は、予め上記原料とともに添加してもよく、また、反応途中でも、さらには反応終了時に添加してもよいが、ポリマーの固有粘度[η]が0.2dl/g未満の時点で添加して製造するのがよい。ポリマーの固有粘度[η]が0.2dl/g以上になると、粘度が上昇するにつれて、ポリマーとの混合性、分散性が悪くなるので、導入効率が低下する傾向にある。より、好ましくは0.19dl/g以下である。
【0064】
また、特に上記式(5B)で表されるフェノール類の場合は、導入効率の観点からは、ポリマーの固有粘度[η]が0.03dl/g以上0.2dl/g未満の時点で添加するのが好ましい。なぜなら、これらのフェノール類を予め上記原料とともに添加する場合は、エステル交換に伴い副生する芳香族ヒドロキシ化合物と上記式(5B)で表されるフェノール類が同伴して留去するために導入効率が低下する傾向があるからである。好ましくは、0.04dl/g以上0.19dl/g以下である。
【0065】
本発明の組成物を製造する方法としては、従来から公知の方法で混合することができる。例えば、上記オリゴマーをリボンブレンダーやスーパーミキサー等でポリカーボネート粉末と分散混合した後、押出機等で溶融混練する方法等が選択できる。
【0066】
本発明においては、エステル交換触媒を失活するために、失活剤として酸性化合物又はその前駆体にはスルホン酸化合物又はその前駆体を添加することが好ましく、より具体的には、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸ブチル等が特に好ましい。これらは、単独で使用しても、また、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
さらに、必要に応じて、安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、着色剤等の添加剤を添加し、樹脂と混練することもできる。
【0067】
また、本発明の光ディスク用基板は従来公知の方法で上記ポリカーボネートを射出成形することにより得られる。更に,この光ディスク用基板は、オーディオディスク、レーザーディスク、光ディスクメモリ、又は光磁気ディスクなどのレーザー光を利用して,情報の再生、追記書き換えを行う光学情報式記録媒体に用いられる追記型光学ディスク用基板として使用できる。
【0068】
本発明の追記型光ディスクは、上記芳香族ポリカーボネートの射出成形により製造される、グルーブと言われる同心円状に配置された複数の案内溝を形成した成形基板を素材とする。この射出成形の際、所定のスタンパーにあらかじめ刻印されているサブミクロンの大きさのピットやグルーブの形状が、円盤状透明な成形基板の表面(本明細書では、「信号面」と言う。)に忠実に転写させて得られる。
【0069】
また、追記型光ディスクの代表的なものとしては、例えば、上記成形基板上に、色素記録層、反射層、そして保護層が、この順に積層された構成のCD−R型の光ディスクの他、上記成形基板上に、色素記録層、反射層、そして所望により設けられる保護層からなる積層体と円盤状基板(ダミー板)とを、記録層が内側となるように接着剤で貼り合わせた構成のDVD−R型の光ディスク、及び、上記積層体2枚をそれらの記録層がいずれも内側となるように接着剤で貼り合わせた構成のDVD−R型の光ディスクがある。
本発明方法においては、上記追記型光ディスクで、信号の記録、読み取りを行う色素記録層は、色素を基板上の信号面に直接塗布することによって、形成される。
【0070】
さらに、色素の塗布は、通常、スピンコート法を利用して、有機色素を有機溶媒に溶解させた色素溶液を、成形基板の信号面に形成されたグルーブを充満するように塗布することにより行われる。スピンコート法は、一般に、塗布液付与装置(ディスペンスノズル)、スピナーヘッド、飛散防止壁、そして排気装置から構成されてなるスピンコート装置を用い、下記の手順に従い実施される。まず、スピナーヘッド上に成形基板を載置し、次いで、スピナーヘッドを駆動モータにより回転させながら、該基板の内周部の表面に、好ましくは、グルーブの最内周縁より2〜3mm内方の位置に、塗布液付与装置のノズルから塗布液を供給する。基板上に供給された塗布液は遠心力により外周側に放射状に流延し、塗布膜を形成する。スピンコート操作の間、飛散防止壁の上方に設けた開口部(気体導入部)から空気等の乾燥気体を導入し、その気体を該塗布膜上に流通させ、スピンコート装置の下方から排気する。この気体の流通によって、塗布膜から溶媒が除去され、塗布膜は乾燥される。また必要に応じてベーキングと呼ばれる乾燥オーブンに基板を投入して残存溶媒をできるだけ完全に除去する。
【0071】
追記型光ディスクの場合、色素としては、レーザー光波長域(300〜850nm)に吸収領域のある色素が選ばれる。具体的には、アゾ色素、シアニン色素、フタロシアニン色素、アズレニウム色素、スクアリリウム色素、ポリメチン色素、ピリリウム色素、チオピリリウム色素、インドアニリン色素、ナフトキノン色素、アントラキノン色素、トリアリルメタン色素、アミニウム色素、ジイモニウム色素、アゾ系配位子化合物と金属とからなる金属キレート系色素、金属錯体等、及びこれらの混合物が挙げられる。好ましくは、アゾ系、シアニン系、フタロシアニン系のいずれかの有機色素である。これらの色素は信号の感度に優れ、溶媒に溶解しやすく、耐光性が良好であり、高品質の追記型光ディスクを得ることを可能にする。
【0072】
色素溶液用の有機溶媒としては、具体的には、酢酸ブチル、セロソルブアセテート等のエステル、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等のケトン、ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素、ジメチルホルムアミド等のアミド、シクロヘキサン等の炭化水素、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン等のエーテル、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ジアセトンアルコール等のアルコール、2,2,3,3−テトラフロロプロパノール等のフッ素系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類等を挙げることができる。これらの溶剤は使用する色素の溶解性を考慮して、単独または二種以上を適宜併用することができる。好ましくは、2,2,3,3−テトラフロロプロパノール、オクタフロロペンタノール、ジブチルエーテル等のフッ素系溶剤である。
【0073】
さらに、色素記録層表面にAgやAuといった反射膜がスパッタ法にて成膜されて反射層が、また必要に応じ、反射層表面に保護膜をコートすることによって保護層が形成された積層体が得られる。CD−Rの場合は単板で形成されるが、DVD−Rの場合は上記の基板を2枚貼り合わせることによって高密度化を達成できる。
【0074】
【実施例】
以下の実施例及び比較例によって本発明を説明する。なお以下の実施例及び比較例において得られたポリカーボネート組成物及びポリカーボネートの物性及び評価は以下のようにして測定した。
【0075】
(1)粘度平均分子量(Mv)
6g/lの塩化メチレン溶液をウベローデ粘度計を用い固有粘度を測定し、次式により粘度平均分子量を求めた。
【0076】
【数1】
[η]=1.23×10-4(Mv)0.83
【0077】
(2)オリゴマー中の分子末端総数に対するアルキルフェニル基の割合
サンプル0.02gを0.4mlのクロロホルムに溶解し、30℃で1H−NMR(日本電子社製JNM−Al400)を用いてオリゴマー中のアルキルフェノキシ基および末端水酸基を測定し、これらを合計して分子末端総数を求め、次式によりオリゴマー中の分子末端総数に対するアルキルフェノキシ基の割合を求めた。
【0078】
【数2】
アルキルフェノキシ基の割合(モル%)=(アルキルフェノキシ基数/分子末端総数)×100
【0079】
(3)オリゴマーの数平均繰り返し単位数(m)
オリゴマー中にN個の繰り返し単位数があり、ある繰り返し単位数pのオリゴマー中の重量%をMpとすると、m=(ΣNp×Mp)/100により求められる。
【0080】
(4)(a)成分のポリカーボネート100重量部に対しての、オリゴマー(b)の重量部及び繰り返し単位数(n)が2から4のオリゴマーの合計の重量部得られたポリカーボネート組成物1gをテトロヒドロフラン10mlに溶解し、逆相クロマトグラフィーにより測定した。逆相液体クロマトグラフィーは、溶離液としてテトロヒドロフランと水とからなる混合溶媒を用い、テトロヒドロフラン/水の比率を50/50からスタートし、1時間で100/0までグラジュエントする条件下、カラム温度40℃で測定を行った。
【0081】
検出は波長270nmのUV検出器((株)島津製作所製、SPD−6A)を用い、定量は、繰り返し単位数(n)が1のオリゴマーの検量線を用い、各ピーク面積を繰り返し単位数(n)が1のオリゴマーの重量に変換し、各オリゴマーの重量を求め、(a)成分のポリカーボネート100重量部に対して、オリゴマー(b)の全量及び繰り返し単位数(n)2から4のオリゴマーの合計の重量部を算出した。
【0082】
(5)帯電圧(kV)
実施例及び比較例により得られた成形直後の成形基板の耐電圧をSK−200静電場計(KEYENCE(株)製)を用い、平板から6.0cmの距離のところで測定した。
【0083】
(6)水滴接触角(度)
(5)項の帯電圧と同様に、成形直後の成形基板の表面に超純水を滴下し、接触角計(液適法:協和科学株式会社製)により、その液滴の半径r、高さhを測定し接触角を計算した。
【0084】
【数3】
θ=2×tan-1(h/r)
【0085】
(7)色素塗布むらの評価方法
実施例及び比較例により得られた追記型光ディスク基板の最内周の真円から内方へのはみ出し位置を光学顕微鏡で観察し、全周に渡り0.5mm以上のはみ出しが一部分でもあれば、塗布むらあり、とした。
【0086】
[実施例1]
コンデンサーを具備したステンレス製20リットルの竪型攪拌反応装置にビスフェノールA2283g(10.0モル)、ジフェニルカーボネート2290g(10.7モル)、触媒として0.01N水酸化ナトリウム0.7ml(ビスフェノールA1モルに対して7×10-6モル)を仕込み窒素置換を行った。この混合物を220℃で40分かけて原料モノマーを溶融した後、220℃/1.33×104Paで60分、240℃/2.00×103Paで60分、270℃/66.7Paで60分間反応を行った。反応終了後、ギヤポンプで二軸押出機に送液し、触媒失活剤として、p−トルエンスルホン酸ブチル(触媒として使用した水酸化ナトリウムに対して2倍モル量)を、さらに、界面重合法により得られた4−t−ブチルフェニルフェノキシ末端オリゴマー(数平均繰り返し単位数m=3)をポリカーボネート100重量部に対して0.5重量部、また、離型剤としてステアリン酸モノグリセリドを0.02部、熱安定剤としてAS329(トリス‐ノニルフェニルホスファイト、旭電化工業(株)製)を0.005部、添加し、混練した。
【0087】
押出機より出てきたストランドをカッターで切断してペレットとして、その結果、粘度平均分子量15,500のポリカーボネート組成物が得られた。
(成形基板の製造)
得られたポリカーボネート組成物を、下記の条件で射出成形し、成形基板を得た。
【0088】
【表1】
成形機: 住友重機DISK3
金型: 12cmφCD、DVD用金型
成形基板厚み: 1.2mm
スタンパーのグルーブ深さ: 160nm
スタンパーのグルーブのピッチ: 0.80μm
成形機のシリンダーの最高設定温度: 360℃
スタンパーが装着されている側の金型の設定温度: 130℃
射出時間: 0.1秒
冷却時間: 7.0秒
スクリュー回転数: 360rpm
スクリュー径: 25mmφ
型締め力: 射出、保圧中20T、冷却中25T
【0089】
(色素の塗布)
上記で得られた成形基板に、アゾ系有機色素をオクタフロロペンタノールに溶解させた色素溶液の塗布を行った。スピンコート法を利用して、成形基板の信号面に形成されたグルーブを充満するように塗布した。塗布開始位置はグルーブの最内周縁より2mm内方とした。最内周の塗布回転数は100rpmとし、その後の基板全面に渡る塗布は5000rpmとした。その後乾燥オーブンに基板を投入して残存溶媒を除去し、追記型光ディスク基板を作成した。
【0090】
成形基板(色素塗布前)の耐電圧、水滴接触角および追記型光ディスク基板の色素塗布ムラの各評価結果を表2に示す。
なお、実施例1、2及び3で用いたオリゴマーは、オリゴマー全体の内、繰り返し単位数nが1の割合が15重量%であり、繰り返し単位数nが2の割合が20重量%であり、繰り返し単位数nが3の割合が17重量%であり、繰り返し単位数nが4の割合が13重量%であり、繰り返し単位数nが5の割合が8重量%である。残部は繰り返し単位数nが6以上のものである。また、オリゴマー中のアルキルフェノキシ基の割合、オリゴマーの含有量及びオリゴマーの繰り返し単位数nが2から4のオリゴマーの合計量を表2に示す。
【0091】
[実施例2]
実施例1で使用した4−t−ブチルフェニルフェノキシ末端オリゴマー(数平均繰り返し単位数m=3)をポリカーボネート100重量部に対して1重量部添加した他は、実施例1と同様にしてポリカーボネート組成物を得た。
得られたポリカーボネート組成物の粘度平均分子量、オリゴマー中のアルキルフェノキシ基の割合、オリゴマーの含有量及びオリゴマーの繰り返し単位数nが2から4のオリゴマーの合計量を表2に示す。また、該組成物を用いて実施例1と同様に追記型光ディスクを作成した。成形基板(色素塗布前)の耐電圧、水滴接触角および追記型光ディスク基板の色素塗布ムラの各評価結果を表2に示す。
【0092】
[実施例3]
実施例1で使用した4−t−ブチルフェニルフェノキシ末端オリゴマー(数平均繰り返し単位数m=3)をポリカーボネート100重量部に対して5重量部添加した他は、実施例1と同様にしてポリカーボネート組成物を得た。
得られたポリカーボネート組成物の粘度平均分子量、オリゴマー中のアルキルフェノキシ基の割合、オリゴマーの含有量及びオリゴマーの繰り返し単位数nが2から4のオリゴマーの合計量を表2に示す。また、該組成物を用いて実施例1と同様に追記型光ディスクを作成した。成形基板(色素塗布前)の耐電圧、水滴接触角および追記型光ディスク基板の色素塗布ムラの各評価結果を表2に示す。
【0093】
[実施例4]
実施例1で使用した4−t−ブチルフェニルフェノキシ末端オリゴマー(数平均繰り返し単位数m=7)をポリカーボネート100重量部に対して1重量部添加した他は、実施例1と同様にしてポリカーボネート組成物を得た。
得られたポリカーボネート組成物の粘度平均分子量、オリゴマー中のアルキルフェノキシ基の割合、オリゴマーの含有量及びオリゴマーの繰り返し単位数nが2から4のオリゴマーの合計量を表2に示す。また、該組成物を用いて実施例1と同様に追記型光ディスクを作成した。成形基板(色素塗布前)の耐電圧、水滴接触角および追記型光ディスク基板の色素塗布ムラの各評価結果を表2に示す。
【0094】
[実施例5]
実施例1で使用した4−t−ブチルフェニルフェノキシ末端オリゴマー(数平均繰り返し単位数m=10)をポリカーボネート100重量部に対して1重量部添加した他は、実施例1と同様にしてポリカーボネート組成物を得た。
得られたポリカーボネート組成物の粘度平均分子量、オリゴマー中のアルキルフェノキシ基の割合、オリゴマーの含有量及びオリゴマーの繰り返し単位数nが2から4のオリゴマーの合計量を表2に示す。また、該組成物を用いて実施例1と同様に追記型光ディスクを作成した。成形基板(色素塗布前)の耐電圧、水滴接触角および追記型光ディスク基板の色素塗布ムラの各評価結果を表2に示す。
【0095】
[実施例6]
コンデンサーを具備したステンレス製20リットルの竪型攪拌反応装置にビスフェノールA2283g(10.0モル)、ジフェニルカーボネート2290g(10.7モル)、触媒として0.01N水酸化ナトリウム0.7ml(ビスフェノールA1モルに対して7×10-6モル)を仕込み窒素置換を行った。この混合物を220℃で40分かけて原料モノマーを溶融した後、220℃/1.33×104Paで60分、240℃/2.00×103Paで60分、270℃/66.7Paで60分間反応を行った。反応終了後、ギヤポンプで二軸押出機に送液し、触媒失活剤として、p−トルエンスルホン酸ブチル(触媒として使用した水酸化ナトリウムに対して2倍モル量)を、さらに、界面重合法により得られた4−t−ブチルフェニルフェノキシ末端オリゴマー(数平均繰り返し単位数m=3)をポリカーボネート100重量部に対して0.5重量部、また帯電防止剤としてノニオンLT221(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、日本油脂(株)製)を0.005部、離型剤としてステアリン酸モノグリセリドを0.02部、熱安定剤としてAS329(トリス‐ノニルフェニルホスファイト、旭電化工業(株)製)を0.005部、添加し、混練した。
【0096】
押出機より出てきたストランドをカッターで切断してペレットとして、その結果、粘度平均分子量15,400のポリカーボネート組成物が得られた。
得られたポリカーボネート組成物の粘度平均分子量、オリゴマー中のアルキルフェノキシ基の割合、オリゴマーの含有量及びオリゴマーの繰り返し単位数nが2から4のオリゴマーの合計量を表2に示す。また、該組成物を用いて実施例1と同様に追記型光ディスクを作成した。成形基板(色素塗布前)の耐電圧、水滴接触角および追記型光ディスク基板の色素塗布ムラの各評価結果を表2に示す。
【0097】
[実施例7]
実施例6で使用したノニオンLT221をポリカーボネート100重量部に対して0.03重量部添加した他は、実施例6と同様にしてポリカーボネート組成物を得た。
得られたポリカーボネート組成物の粘度平均分子量、オリゴマー中のアルキルフェノキシ基の割合、オリゴマーの含有量及びオリゴマーの繰り返し単位数nが2から4のオリゴマーの合計量を表2に示す。また、該組成物を用いて実施例1と同様に追記型光ディスクを作成した。成形基板(色素塗布前)の耐電圧、水滴接触角および追記型光ディスク基板の色素塗布ムラの各評価結果を表2に示す。
【0098】
[実施例8]
実施例6で使用したノニオンLT221をポリカーボネート100重量部に対して0.06重量部添加した他は、実施例6と同様にしてポリカーボネート組成物を得た。
得られたポリカーボネート組成物の粘度平均分子量、オリゴマー中のアルキルフェノキシ基の割合、オリゴマーの含有量及びオリゴマーの繰り返し単位数nが2から4のオリゴマーの合計量を表2に示す。また、該組成物を用いて実施例1と同様に追記型光ディスクを作成した。成形基板(色素塗布前)の耐電圧、水滴接触角および追記型光ディスク基板の色素塗布ムラの各評価結果を表2に示す。
【0099】
[比較例1]
オリゴマーと耐電防止剤のノニオンLT221を添加しない他は、実施例1と同様にしてポリカーボネートを得た。
得られたポリカーボネート組成物の粘度平均分子量、オリゴマー中のアルキルフェノキシ基の割合、オリゴマーの含有量及びオリゴマーの繰り返し単位数nが2から4のオリゴマーの合計量を表2に示す。また、該組成物を用いて実施例1と同様に追記型光ディスクを作成した。成形基板(色素塗布前)の耐電圧、水滴接触角および追記型光ディスク基板の色素塗布ムラの各評価結果を表2に示す。
【0100】
【表2】
【0101】
【発明の効果】
本発明のポリカーボネート組成物を用いた追記型光ディスク基板及び追記型光ディスクは、耐静電気性が根本的に改良され、さらに色素塗布性の向上を図ることができる。
Claims (11)
- (a)エステル交換法により得られたポリカーボネート、及び、(b)界面重合法により得られ、分子末端に少なくとも1つのアルキル基で置換された芳香族炭化水素基を有し、且つ分子量が300〜8000である下記式(1B)で表される化合物を含有し、化合物(b)の含有量が、ポリカーボネート(a)100重量部に対して0.01〜20重量部であるポリカーボネート組成物を用いたことを特徴とする追記型光ディスク用基板。
G2は
- ポリカーボネート組成物を構成する化合物(b)の前記Ar1及びAr2がターシャリーブチルフェニル基である請求項1又は2に記載の追記型光ディスク用基板。
- ポリカーボネート組成物を構成する化合物(b)の総分子末端中、少なくとも1つのアルキル基で置換された芳香族炭化水素基の割合が80モル%以上である請求項1〜3の何れかに記載の追記型光ディスク用基板。
- ポリカーボネート組成物を構成する化合物(b)の前記式(1B)において、数平均繰り返し単位数(n)が20以下である請求項1〜4の何れかに記載の追記型光ディスク用基板。
- ポリカーボネート組成物を構成する化合物(b)の前記式(1B)における繰り返し単位数nが2乃至4のオリゴマーの含有量が、ポリカーボネート(a)100重量部に対して0.02〜15重量部である請求項1〜5の何れかに記載の追記型光ディスク用基板。
- ポリカーボネート組成物が更に(c)帯電防止剤を含有する請求項1〜6の何れかに記載の追記型光ディスク用基板。
- ポリカーボネート組成物の帯電防止剤がポリオキシエチレン脂肪酸エステル類である請求項7に記載の追記型光ディスク用基板。
- ポリカーボネート組成物の帯電防止剤がポリカーボネート100重量部に対して0.001〜0.1重量部含有する請求項7又は8に記載の追記型光ディスク用基板。
- 請求項1〜9の何れかに記載の光ディスク用基板に色素を塗布してなる追記型光ディスク。
- 射出成形することにより請求項1〜9の何れかに記載の追記型光ディスク用基板を得、これにスピンコートにより色素を塗布することを特徴とする追記型光ディスクの製造方法。
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