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JP4248909B2 - 超音波内視鏡 - Google Patents

超音波内視鏡 Download PDF

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JP4248909B2
JP4248909B2 JP2003091881A JP2003091881A JP4248909B2 JP 4248909 B2 JP4248909 B2 JP 4248909B2 JP 2003091881 A JP2003091881 A JP 2003091881A JP 2003091881 A JP2003091881 A JP 2003091881A JP 4248909 B2 JP4248909 B2 JP 4248909B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、超音波内視鏡、詳しくは体腔壁表面を光学的に観察し得る内視鏡機能と体腔壁より内部の断層像(超音波断層像)を観測し得る超音波機能とを備えた超音波内視鏡装置に用いられる超音波内視鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、内視鏡挿入部の先端に観察光学系や照明光学系等を備え体腔壁表面を光学的に観察し得る内視鏡機能を備えた内視鏡ブロックと、内視鏡挿入部の先端に超音波振動子等を備え体腔壁より内部の断層像(超音波断層像)を観察し得る超音波機能を備えた超音波ブロックとを具備する超音波内視鏡については、例えば特開2001−314403号公報等によって種々の提案がなされまた一般的に実用化されている。
【0003】
上記特開2001−314403号公報に開示されている超音波内視鏡は、内視鏡の先端近傍に複数の超音波振動子を略円環状に配置した超音波ブロックを設け、超音波ブロックにおける複数の超音波振動子から延出するフレキシブルプリント基板を介して所定の信号ケーブルが接続されており、この信号ケーブルを介して超音波ブロック(の超音波振動子)と超音波観測装置との間で信号の授受を行なうことによって超音波断層像を所定の表示装置に表示させ得るように構成している。これと共に、略円環状に配置される超音波振動子の中空部分に直視光学系や撮像素子からの出力信号を出力する信号ケーブル等を配設し、これを介して内視鏡機能を実現するための各種の構成部材を最先端部位に配設するように構成している。
【0004】
そして、超音波観測装置から延出される信号ケーブルの信号線と超音波ブロックの超音波振動子から延出されるフレキシブルプリント基板とは半田付け等の手段によって電気的に接続して構成されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平2001−314403号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように内視鏡機能と超音波機能とを備えた従来の超音波内視鏡においては、例えば内視鏡ブロックと超音波ブロックとのいずれか一方のブロックに故障等の不具合が生じた場合には、不具合の生じたブロックを取り外す等の措置が必要となる。
【0007】
しかし、上記特開2001−314403号公報によって開示されている超音波内視鏡では、信号ケーブルとフレキシブルプリント基板との間の接続を切断しなければ、超音波ブロックと内視鏡ブロックとを別体化できない構成となっている。
【0008】
したがって、内視鏡ブロックの交換等を行なうのに際しても、不具合の生じていない超音波ブロックのケーブル配線等を全て外す必要があるため、修理交換等を行なう際の整備性(メンテナンス性)に問題がある。
【0009】
さらに、製造時においても信号ケーブルとフレキシブルプリント基板との間の接続において極めて多数の結線処理等が必要になる構成となっている。
【0010】
一方、通常の場合、超音波内視鏡において可能な走査範囲は広ければ広いほど望ましく、観察し得る範囲(走査範囲)が広いほど病変部位等を見つけることが容易になるのは言うまでもない。
【0011】
そこで、上記公報によって開示されているものでは、その走査範囲は例えば角度約270度の範囲となっているが、これを、基本的な構成を変更せずに、つまり複数の超音波振動子を略円環状に配置する構成のまま、全周(角度360度)を走査範囲となるような構成を考えてみると、各超音波振動子から延出するフレキシブルプリント基板もまた略円環状に配置されることになる。このことから、当該フレキシブルプリント基板を避けた位置にバルーン管路を設けることが困難になるという問題がある。
【0012】
他方、上記公報により開示されているものでは、フレキシブルプリント基板を湾曲部の内部に配置するようにしている。しかしながら、フレキシブルプリント基板は一般的に幅広面に対して直行する方向(厚さ方向)に対する屈曲性には強いが、幅広面に沿う方向に対しての屈曲性は弱い傾向がある。
【0013】
しかし、一般的な通常の超音波内視鏡の湾曲部は、あらゆる方向に屈曲自在に構成されているのが望ましい。したがって、フレキシブルプリント基板を湾曲部の内部に配置することは所定方向への曲げ耐性上において不利な構成であると考えられる。
【0014】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、複雑な構成を伴わずに製造組立性及び整備性(メンテナンス性)を向上させ得る構成の超音波内視鏡を提供することである。
【0015】
また、バルーン管路を確保しつつ360度全周走査を可能とする超音波内視鏡を提供することである。
【0016】
そして、湾曲部の曲げ耐性を向上させて耐久性及び操作性に優れた超音波内視鏡を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の発明による超音波内視鏡は、円環状に配した複数の振動子を固定した超音波ブロックと、上記円環状に配した複数の振動子の内腔部位を介して先端部位に配設される内視鏡ブロックと、上記超音波ブロックの上記振動子の外周側を覆うように略円環状に形成され、一端が上記内視鏡ブロックの外周面上に配置され、他端が上記超音波ブロックの外周面上に配設されるバルーンと、を具備し、上記内視鏡ブロックは、上記超音波ブロックの内腔部位を介して配設されるバルーン給排水管路を有し、上記超音波ブロックに対して着脱自在に、かつ当該内視鏡ブロックと上記超音波ブロックとは別体構造に構成されていることを特徴とする。
【0018】
したがって、第1の発明によれば、円環状に配した複数の振動子を固定した超音波ブロックと、この超音波ブロックの複数の振動子の内腔部位を介して先端部位に配設され、上記超音波ブロックの内腔部位を介して配設されるバルーン給排水管路を含んで構成される内視鏡ブロックと、上記超音波ブロックの上記振動子の外周側を覆うように略円環状に形成され、一端が上記内視鏡ブロックの外周面上に配置され、他端が上記超音波ブロックの外周面上に配設されるバルーンと、を具備する超音波内視鏡の上記内視鏡ブロックは、上記超音波ブロックに対して着脱自在に、かつ当該内視鏡ブロックと上記超音波ブロックとは別体構造に構成される。これにより、超音波ブロックから内視鏡ブロックを容易に取り外し又は両者の組み立てを容易に行ない得る。
【0019】
また、第2の発明は、上記第1の発明による超音波内視鏡において、上記複数の振動子の各々に対して電気的に導通される複数の信号線を覆う略管状の外皮を備え、上記略管状の外皮は、上記超音波ブロックに固設されていることを特徴とする。
【0020】
したがって、第2の発明によれば、複数の振動子の各々に対して電気的に導通される複数の信号線を覆う略管状の外皮は、上記超音波ブロックに固設される。これにより、複数の信号線の切断等の事故を防ぎ、複数の振動子から出力される信号を複数の信号線を用いて確実に伝達し得る。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の超音波内視鏡を含む超音波内視鏡装置の概略的な構成を示す概略構成図である。図2〜図4は当該超音波内視鏡装置における超音波内視鏡(スコープ)の先端硬質部を拡大して示す要部拡大断面図である。なお、図2は図4のB−B線に沿う断面であって、主に内視鏡ブロックの構成を示している。図3は図4のC−C線に沿う断面であって、主に超音波ブロックの構成を示している。図4は図2のA−A線に沿う断面を示している。また、図5は本実施形態の超音波内視鏡(スコープ)の先端硬質部を分解した状態の断面を示す図であって、図2に対応している。
【0022】
本実施形態の超音波内視鏡(以下、スコープという)が適用される超音波内視鏡装置1は、操作部11・挿入部12・ユニバーサルコード7等からなるスコープ(超音波内視鏡)10と、このスコープ10のユニバーサルコード7を介して連設されスコープ10からの信号を中継するスコープコネクタ6と、このスコープコネクタ6が接続されスコープ10に対して照明光束を供給する光源装置4と、スコープコネクタ6に接続されスコープ10からの画像信号を受けて所定の信号処理を行なうビデオプロセッサ等を備えた内視鏡観察装置3と、一端がスコープコネクタ6に接続されてスコープ10の超音波振動子21(後述する。図3参照)からの信号を伝送する超音波コード9と、この超音波コード9の他端が接続され超音波振動子21からの信号を中継する超音波コネクタ8と、この超音波コネクタ8及び超音波コード9・スコープコネクタ6・ユニバーサルコード7を介して伝達されるスコープ10からの信号を受けて所定の信号処理を行なう超音波観測装置2と、超音波観測装置2及び内視鏡観察装置3に対して所定の信号ケーブルを介して接続され両者(内視鏡観察装置3及び超音波観測装置4)から伝達される画像信号を受けて、これを表示する表示装置5等によって構成されている。
【0023】
スコープ10は、術者が把持し各種の操作を行なうための操作部材等を備えた操作部11と、この操作部11に基端部が連設され細長形状からなり体腔内に挿入される部位である挿入部12と、操作部11から延出するように配設され可撓性を有して形成されており挿入部12からの各種の電気的な信号を操作部11を介して伝達するユニバーサルコード7等によって構成されている。
【0024】
挿入部12は、超音波振動子21及び撮像素子41・バルーン18等の各種の構成部材(詳細は後述する)を具備した先端硬質部13と、この先端硬質部13の基端側に連設され湾曲自在に構成される湾曲部14と、この湾曲部14の基端側に連設され長尺かつ可撓性を有する軟性管15とによって構成されている。
【0025】
操作部11は、上述したように各種の操作部材等、例えば湾曲部14を湾曲操作する湾曲操作部材・送気や送水等を行なう際に操作する送気送水操作部材・吸引動作を行なう際に操作する吸引操作部材や表示装置5の表示画面上に表示させる超音波画像又は内視鏡画像等の操作(静止画像を表示させたり動画像を表示させたりする等の操作)部材や画像の写真撮影を行なう際に操作する複数のリモート操作部材等等の各操作部材(詳細は図示せず)と、穿刺針や生検鉗子等の処置具を挿通する処置具挿入口11a等を備えて構成されている。
【0026】
ユニバーサルコード7は、その一端が操作部11から延出され、他端はスコープコネクタ6に連設されている。このスコープコネクタ6は、光源装置4に対して着脱自在に接続されるようになっている。そして、当該スコープコネクタ6と光源装置4とが接続された状態においては、光源装置4から供給される照明光束がスコープコネクタ6・ユニバーサルコード7を介してスコープ10の先端へと導かれるようになっている。
【0027】
また、スコープコネクタ6には、スコープ10の先端に設けられる撮像素子41(詳細は後述する。図2参照)との間で電気的に接続され当該撮像素子41からの電気信号を伝達するコネクタ部6aが設けられている。このコネクタ部6aには所定の信号ケーブル等を介して内視鏡観察装置3が接続されるようになっている。これにより、スコープ10の撮像素子41から出力される電気信号は、ユニバーサルコード7・スコープコネクタ6・コネクタ部6aを介して内視鏡観察装置3へと伝達されるようになっている。
【0028】
さらにスコープコネクタ6には、スコープ10の先端の超音波振動子21(詳細は後述する。図3参照)との間で電気的に接続され当該超音波振動子21からの電気信号を超音波コネクタ8へと伝達する超音波コード9の一端が接続されている。そして、この超音波コード9の他端は超音波コネクタ8から延出されている。
【0029】
そして、この超音波コネクタ8は超音波観測装置2の所定の接続部(図示せず)に着脱自在に接続されるようになっている。これにより、スコープ10の先端の超音波振動子21からの電気信号は、ユニバーサルコード7・超音波コード9・超音波コネクタ8を介して超音波観測装置2へと伝達されるようになっている。
【0030】
超音波観測装置2は、超音波振動子21を駆動する駆動信号の生成処理や当該超音波振動子21から伝送される電気信号を受けてこれに基づき超音波観察画像を表わす映像信号を生成するための信号処理部等を有して構成されているものである。
【0031】
また、内視鏡観察装置3は、撮像素子41を駆動する駆動信号の生成処理や当該撮像素子41から伝送される画像信号を受けてこれに基づき内視鏡観察画像を表わす映像信号を生成するための信号処理部等を有して構成されているものである。
【0032】
なお、超音波観測装置2及び内視鏡観察装置3の詳細については、本実施形態には直接関連しない部分であるので従来の一般的なものと同様の構成からなるものとして、その図示及び詳細説明は省略する。
【0033】
次に、上述の超音波内視鏡装置1に適用される本実施形態のスコープ(超音波内視鏡)10の先端硬質部13の詳細な構成について以下に説明する。
【0034】
スコープ10の先端硬質部13は、図2・図3等に示すように体腔壁表面を光学的に観察し得る内視鏡機能を実現するための各種の構成部材等(撮像素子41等)からなる内視鏡ブロック40と、体腔壁より内部の断層像(超音波断層像)を得る超音波機能を実現するための各種の構成部材等(超音波振動子21等)からなる超音波ブロック20等によって構成されている。
【0035】
この内視鏡ブロック40と超音波ブロック20とのそれぞれは、図5に示すように互いに独立した別ブロックによって構成される別体構造となっており、両者が所定の手段によって一体的に接続されることで、本実施形態のスコープ10の先端硬質部13が構成されている。
【0036】
まず、内視鏡ブロック40の詳細構成を以下に説明する。
内視鏡ブロック40は、図2に示すように本内視鏡ブロック40自身の基本構造体であり中空の略円筒形状からなるブロック部材43と、ブロック部材43の前面側の所定の位置に設けられ照明手段であるライトガイド44(図2では図示せず。図4参照)からの照明光束を所定の照射角となるように拡散照射する照明光学系の一部を構成する照明窓(図示せず)と、同様に当該ブロック部材43の前面側の略中央部近傍に設けられ照明窓から出射された照明光により照らされる被検対象部の光学像を所定の位置に結像させる複数のレンズ等からなる観察光学系42と、この観察光学系42の後方においてその光軸上の所定の位置に固設され当該観察光学系42によって結像される光学像を受光してその光学像に基づく光電変換を行なって画像信号を出力する撮像素子41と、この撮像素子41の後方に延出し当該ブロック部材43の略中央部に配設される映像信号ケーブル41aと、観察光学系42の前面に開口が対向配置されるノズル45を先端に有し操作部11(図1参照)の所定位置まで連通し観察光学系42の前面洗浄用の送気送水等に用いられる送気送水管路46と、操作部11(図1参照)の処置具挿入口11aに連通して鉗子等の処置具を挿通させたり吸引管路ともなる処置具用管路47(図4参照)の導出口となる開口部(図示せず)と、ブロック部材43の側面がわに向けた開口48aに連設し操作部11の所定位置まで連通することで後述するバルーン18(図1・図3参照)内部に流体等を注入するためのバルーン給排水管路48等によって構成されている。
【0037】
なお、ブロック部材43の外周面上において、先端寄りの所定の位置にはバルーン周溝43aが穿設されている。このバルーン周溝43aには、バルーン18(図1・図3参照)の一端部が必要に応じて取り付けられるようになっている。
【0038】
以上のように構成される内視鏡ブロック40は図2に示すように当該先端硬質部13の先端部位であって、超音波ブロック20に配設される超音波振動子21よりも先端側の部位に配設されている。
【0039】
そして、この場合において、当該内視鏡ブロック40から導出される映像信号ケーブル41aやライトガイド44及びバルーン給排水管路48等は、円環状に配置される超音波振動子21の内腔部位を介して湾曲部14の側へと導出されている。
【0040】
次に、超音波ブロック20の詳細構成を以下に説明する。
超音波ブロック20は、図3に示すように本超音波ブロック20自身の基本構造体であり中空の略円筒形状からなるブロック部材23と、このブロック部材23の外周面に沿う所定の位置において円環状に配置した複数の振動子21a等からなる超音波振動子21と、複数の信号線28aとこれを束ねる略管状の外皮28bとからなり湾曲部14(図1参照)を挿通し操作部11まで延出される信号ケーブル28と、必要に応じて着脱されるバルーン18等によって構成されている。
【0041】
信号ケーブル28は、超音波振動子21からの出力信号を仲介し操作部11等を介して超音波観測装置2(図1参照)へと伝達する伝達信号線の一部を構成するものである。この信号ケーブル28は、その先端部近傍の外皮28bがブロック部材23の内腔における所定の位置に接着剤60によって接着固定されている。
【0042】
超音波振動子21は、圧電体等からなり全体として円環状に形成される複数の振動子21aと、この複数の振動子21aの前面側(超音波送受面の側)に設けられ振動子21aの音響インピーダンスと生体の音響インピーダンスとの整合性を向上させる音響整合層及び振動子21aから放射される超音波を所望の位置に集束させて超音波ビームを出射させる集束手段である音響レンズとを兼務する音響レンズ兼整合層22と、各振動子21aと信号ケーブル28の各信号線28aとの間に介在し各振動子21aからの出力信号を伝達するフレキシブルプリント基板27と、各振動子21aとフレキシブルプリント基板27との間に介在し両者を電気的に接続する信号電極24及びグランド電極25と、各振動子21aの後面側へ放射される超音波を減衰させ音響を吸収するバッキング材26等によって構成されている。
【0043】
また、ブロック部材23の外周面上において、超音波振動子21の固設される部位と基端寄りの部位との略中間部位には、上述の内視鏡ブロック40のブロック部材43におけるバルーン周溝43aと同様のバルーン周溝23aが穿設されている。このバルーン周溝23aには、バルーン18の他端部が必要に応じて取り付けられるようになっている。
【0044】
そして、超音波ブロック20は、その基端側が湾曲部14(図1参照)の一部を構成する湾曲管51の先端部に対して所定の連結手段によって連結されている。この湾曲管51の外周面及び超音波ブロック20の基端寄りの所定領域の外周面側は湾曲ゴム52によって覆われている。この湾曲ゴム52は、その先端側が固定糸53によって超音波ブロック20の基端寄りの所定領域に固定されている。さらに、この固定糸53には接着剤61が塗布されて接着固定されている。
【0045】
上述したように超音波振動子21の各電極24・25と信号ケーブル28の各信号線28aとはフレキシブルプリント基板27介して接続されている。この場合において、各信号線28aは、フレキシブルプリント基板27との間で若干弛みを持たせて接続している。これは、超音波振動子21と信号ケーブル28の外皮28bとのそれぞれが超音波ブロック20の所定の位置に固設されており、湾曲管51において先端硬質部13が湾曲操作された時に各信号線28aが引っ張られる等に起因して切断してしまう等の不具合を防止するための措置である。
【0046】
なお、内視鏡ブロック40のブロック部材43は、超音波ブロック20のブロック部材23に対してネジ49(図2参照)等の締結手段によって着脱自在に固設されている。そのためにブロック部材43には、後方へ延出する腕部43c(図2・図5参照)が形成されており、この腕部43cの自由端部近傍にはネジ49が螺合するネジ孔43bが穿設されている。
【0047】
さらに、これに対応してブロック部材23の側には、ブロック部材23に対してブロック部材43を所定の位置に装着した状態において、上述のネジ孔43bに対応する位置に、ネジ49が挿通されるネジ孔23b(図5参照)が穿設されている。
【0048】
このように構成される本実施形態のスコープ10の先端硬質部13を分解する際には、まず固定糸53及び接着剤61を取り外して湾曲ゴム52の先端をブロック部材23の基端部から外した後、ネジ49を緩める。これによって、超音波ブロック20の先端から内視鏡ブロック40のみを分離させることが容易となっている。
【0049】
さらに、この状態において超音波ブロック20と湾曲管51との連結を解除するのみで超音波ブロック20を単体で分離させることも可能である。
【0050】
一方、組み立ての際には、超音波ブロック20の先端の内腔に対して内視鏡ブロック40を挿入し、両ブロック20・40をネジ49によって締結する。その後、湾曲ゴム52の先端がブロック部材23の基端部位を覆うように、当該湾曲ゴム52を配設し、両ブロック20・40の連結部位応じてその外周面側に固定糸53を巻回させる。その後、この固定糸53に対して接着材61を塗布する。これにより、両ブロック20・40は一体的に構成される。
【0051】
以上説明したように上記第1の実施形態によれば、バルーン給排水管路48を内視鏡ブロック40に含めて構成し、この内視鏡ブロック40を超音波ブロック20の配置位置よりも先端寄りの部位に配置したことによって、超音波ブロック20と内視鏡ブロック40とを容易に別体化して構成し得る。したがって、これにより超音波内視鏡の修理性及び組立性の向上に寄与することができる。
【0052】
また、バルーン給排水管路48を内視鏡ブロック40に含めて構成したことから、スコープ10の先端硬質部13を太径化することなく簡単な構成で超音波ブロック20による走査範囲を全周(角度360度)で行ない得るようにすることができる。
【0053】
そして、本実施形態においては、内視鏡ブロック40から導出される映像信号ケーブル41aやライトガイド44及びバルーン給排水管路48等を円環状に配置される超音波振動子21の内腔部位を介して湾曲管51の内部へと導出するように構成している。さらに、湾曲管51の内部には、フレキシブルプリント基板ではなく、断面が略円形状となるケーブル束(41a・28)及び管路48を挿通させるように構成している。したがって、これにより当該スコープ10の屈曲耐性の向上に寄与することができると同時に操作性に優れたスコープ10を実現させることができる。
【0054】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、複雑な構成を伴わずに製造組立性及び整備性(メンテナンス性)を向上させ得ると共に、先端部位の太径化を伴わずに360度全周走査を可能とし、さらに湾曲部の曲げ耐性を向上させて耐久性及び操作性に優れた超音波内視鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の超音波内視鏡を含む超音波内視鏡装置の概略的な構成を示す概略構成図。
【図2】図1の超音波内視鏡装置における超音波内視鏡(スコープ)の先端硬質部を拡大して示す要部拡大断面図であって、主に内視鏡ブロックの構成を示し、図4のB−B線に沿う断面図。
【図3】図1の超音波内視鏡装置における超音波内視鏡(スコープ)の先端硬質部を拡大して示す要部拡大断面図であって、主に超音波ブロックの構成を示し、図4のC−C線に沿う断面図。
【図4】図1の超音波内視鏡装置における超音波内視鏡(スコープ)の先端硬質部を拡大して示す要部拡大断面図であって、図2のA−A線に沿う断面図。
【図5】図1の超音波内視鏡装置における超音波内視鏡(スコープ)の先端硬質部を分解した状態を示す断面図。
【符号の説明】
1……超音波内視鏡装置
10……スコープ(超音波内視鏡)
13……先端硬質部
18……バルーン
20……超音波ブロック
21……超音波振動子
21a……振動子
22……音響レンズ兼整合層
23……ブロック部材(超音波ブロック側)
23a・43a……バルーン周溝
24……信号電極
25……グランド電極
26……バッキング材
27……フレキシブルプリント基板
28……信号ケーブル
28a……信号線
28b……外皮
40……内視鏡ブロック
41……撮像素子
41a……映像信号ケーブル
42……観察光学系
43……ブロック部材(内視鏡ブロック側)
48……バルーン給排水管路
51……湾曲管
52……湾曲ゴム

Claims (2)

  1. 円環状に配した複数の振動子を固定した超音波ブロックと、
    上記円環状に配した複数の振動子の内腔部位を介して先端部位に配設される内視鏡ブロックと、
    上記超音波ブロックの上記振動子の外周側を覆うように略円環状に形成され、一端が上記内視鏡ブロックの外周面上に配置され、他端が上記超音波ブロックの外周面上に配設されるバルーンと、
    を具備し、
    上記内視鏡ブロックは、上記超音波ブロックの内腔部位を介して配設されるバルーン給排水管路を有し、上記超音波ブロックに対して着脱自在に、かつ当該内視鏡ブロックと上記超音波ブロックとは別体構造に構成されていることを特徴とする超音波内視鏡。
  2. 上記複数の振動子の各々に対して電気的に導通される複数の信号線を覆う略管状の外皮を備え、
    上記略管状の外皮は、上記超音波ブロックに固設されていることを特徴とする請求項1に記載の超音波内視鏡。
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