JP4130961B2 - 化学蒸着処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉粒体を構成する個々の粒子の表面を炭素薄膜で被覆する化学蒸着処理方法に関し、更に詳述すれば、セラミックス材料、炭素、黒鉛、金属等の粉粒体を構成する粒子の表面を炭素薄膜で被覆する化学蒸着処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
粉粒体を構成する粒子材料、又は板状材料等の表面を改質することを目的として、これら粒子材料又は板状材料等の表面を、化学蒸着処理により種々の元素薄膜や化合物薄膜で被覆することは従来から数多く行われている。この化学蒸着処理の中でも、粒子材料又は板状材料等の表面を炭素薄膜で被覆処理する炭素蒸着処理については数多くの報告がある。
【0003】
炭素蒸着に関する従来の研究では、SP2炭素結合の炭素蒸着も行われているが、研究の多くはSP3炭素結合のダイヤモンド状炭素の蒸着に関するものである。主に、メタンと水素、エチレンと酸素、又は、アルコールと水素等を蒸着原料としている。これらの炭素蒸着処理において、粉粒体を構成する粒子材料、或は板状材料等の被蒸着材料は、静置した状態で処理されており、しかも多くの場合は、減圧下において熱フィラメント蒸着処理やプラズマ蒸着処理で処理されている。
【0004】
以上のような従来の炭素蒸着処理においては、被蒸着材料表面に均一に炭素蒸着膜を生成し、且つ生成する炭素蒸着膜が結晶構造上の欠陥を有することの無いように、被蒸着材料を静置した状態で蒸着処理が行われることが不可欠であり、且つ非常にゆっくりとした処理速度で行われる必要があった。そのため、蒸着原料である有機物から蒸着物である蒸着炭素への変換率は非常に低いものであり、又、蒸着原料となる有機物も高純度であることが要求される。
【0005】
従って、従来の化学蒸着処理装置は、大掛かりな真空装置が必要とされたり、温度及び圧力について高度の制御装置が必要とされたりするものである。更に、高い反応温度及び長い反応時間が必要とされるので、多大なエネルギーを要するものである。
【0006】
以上の理由から、従来の方法によって化学蒸着処理を工業的に大きな規模で実施することは非常に困難なことと考えられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の諸問題を解決し、蒸着原料から蒸着物への変換率を高くすることができ、更に粉粒体を構成する粒子の表面に形成する蒸着膜が均一な化学蒸着処理方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
本発明者らは、粉粒体を構成する個々の粒子を被蒸着材料とする化学蒸着処理について研究を行った結果、粒子の、導電性、化学反応性、及び樹脂への分散性等を改善するためには、高度に結晶化された蒸着膜や、極めて等方的なアモルファス蒸着膜を形成することは必ずしも必要ではないという知見を得た。即ち、このような目的においては従来の化学蒸着処理のように、被蒸着材料である粒子の集合体である粉粒体を静置して蒸着処理を行う必要はなく、又、ゆっくりとした処理速度で行う必要もないという知見を得た。
【0009】
更に本発明者らは研究を重ねた結果、粉粒体を流動化した状態で化学蒸着処理を行うことによって、蒸着原料から蒸着物への変換率を著しく高めることができ、且つ均一な蒸着膜を、粉粒体を構成する粒子の表面に形成できることを見出し、本発明を完成させるに至ったものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、
〔1〕 反応器内において粉粒体とガス状の有機物とを接触させると共に有機物を炭化して粉粒体を構成する個々の粒子表面を炭素薄膜で被覆する化学蒸着処理方法において、ガス状の有機物又はガス状の有機物と不活性ガスとからなる混合ガスを反応器の下部より反応器内に導入することにより粉粒体を流動化状態で化学蒸着処理することを特徴とする化学蒸着処理方法、
〔2〕 反応器内において粉粒体とガス状の有機物とを接触させると共に有機物を炭化して粉粒体を構成する個々の粒子表面を炭素薄膜で被覆する化学蒸着処理方法において、ガス状の有機物又はガス状の有機物と不活性ガスとからなる混合ガスを反応器の下部より反応器内に導入すると共に反応器の内部に設けられた撹拌機によって粉粒体を撹拌することにより粉粒体を流動化状態で化学蒸着処理することを特徴とする化学蒸着処理方法、並びに、
〔3〕 反応器内において粉粒体とガス状の有機物とを接触させると共に有機物を炭化して粉粒体を構成する個々の粒子表面を炭素薄膜で被覆する化学蒸着処理方法において、ガス状の有機物又はガス状の有機物と不活性ガスとからなる混合ガスを反応器の下部より反応器内に導入すると共に反応器の外部に設けられた振動機によって粉粒体を振動することにより粉粒体を流動化状態で化学蒸着処理することを特徴とする化学蒸着処理方法を提案するもので、
〔4〕 前記〔1〕乃至〔3〕において、流動化状態における粉粒体の嵩密度が0.1〜0.5g/cm3であることを含み、
〔5〕 前記〔1〕乃至〔4〕において、粒子に蒸着する炭素量が粒子重量の2〜25wt%であることを含む。
【0011】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、粉粒体を流動化した状態で処理することを特徴とするものであるが、ここで流動化とは、反応器の下部からガスを供給して粒子に浮力を与えることにより、反応器内で粉粒体を構成する個々の粒子が浮遊し、激しく不規則な運動をする状態をいう。流動化した粉粒体はその上部に明瞭な界面を持つので流動層又は流動床と呼ばれ、その流動化した粉粒体の体積は、静置している場合の体積の1.2〜1.6倍程度に膨張した状態となることが多い。流動化に用いるガスとしては、蒸着原料である有機物ガス、又は有機物ガスと不活性ガスとの混合ガスを使用する。
【0013】
ガスの流れのみによって粉粒体の流動化を行う場合には、反応器の下部に整流板を設けてガスの流れが反応器の断面に対して均一な流れとなるようにすることが必要である。ガスの流れが均一でない場合には流動層を均一な状態に保持できないばかりでなく、極端な場合には、ガスが、粉粒体の層の中を泡立つように流れたり、特定のガス流路(ラットホール)を生じて流動層を形成しないことがある。
【0014】
本発明においては、ガスの流れだけで粉粒体の流動化しても良い。しかし、粉粒体の性状により安定した流動層が得られない場合には、反応器の内部に撹拌機を設けて粒子を撹拌することにより、より確実に均一な流動層を形成することができる。蒸着物が炭素である場合、撹拌羽根の先端における周速度は250〜2000cm/分が好ましい。反応温度等の蒸着処理条件にもよるが、周速度が250cm/分未満の場合は撹拌機に炭素の沈着を起こし易くなる。また、周速度が2000cm/分を超えるときは粒子の飛散が多くなり、収率が低下するので好ましくない。
【0015】
又、撹拌機を設ける代わりに、若しくは撹拌機を設けると共に反応器の外部に振動機を取付けて反応器を振動し、間接的に粒子に振動を与えることにより均一な流動層を形成することができる。振動の条件は反応器の規模等にもよるが、例えば系の共振周波数2〜30ヘルツ、振幅0.2〜30mmであり、この振動は通常の電動式振動機により容易に発生させることができる。
【0016】
蒸着処理の操作は、回分式でも連続式でも行うことができる。連続式の場合、被蒸着材料である粒子の集合体である粉粒体を、反応器内に供給するに当たって、その供給手段に制限はないが、例えば、定量式のスクリューフィーダーを用いて反応器内に供給することができる。反応器内では粉粒体は流動化した状態、即ち完全混合状態にあるので、反応器内に粉粒体を供給する位置は特に制限はない。この流動化した状態にある粉粒体を蒸着処理することによって、製品となる蒸着膜被覆物が反応器内に生成する。この蒸着膜被覆物を反応器内から連続的に排出する方法としては、例えば、粉粒体が形成する流動層の上部から蒸着膜被覆物をオーバーフローさせる方法、及び定量式のスクリューフィダー等で蒸着膜被覆物を抜き出す方法等がある。
【0017】
炭素蒸着原料として用いられる有機物として、ベンゼン、トルエン、キシレン、スチレン、エチルベンゼン、ジフェニルメタン、ジフェニル、ナフタレン、フェノール、クレゾール、ニトロベンゼン、クロルベンゼン、インデン、クマロン、ピリジン、アントラセン、フェナントレン等の1環乃至3環の芳香族炭化水素、又はその誘導体、或は、その混合物を例示できる。その中でも、化学蒸着処理時にタールを生成しない、1環の芳香族炭化水素であるベンゼン、トルエン若しくはキシレン等、又は、その誘導体が好ましい。
【0018】
又、石炭系のタール蒸留工程で得られるガス軽油、クレオソート油若しくはアントラセン油、石油系の分留油若しくはナフサ分解タール油、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン若しくはヘキサン等の脂肪族飽和炭化水素、又は該脂肪族飽和炭化水素の誘導体であるアルコール、或は、これらの混合物が例示できる。更に、アセチレン、エチレン、プロピレン、イソプロピレン若しくはブタジエン等の脂肪族不飽和炭化水素、又はその誘導体、或は、その混合物も例示できる。尚、トリクロルエチレン、ジクロルエチレン等の塩素化物を蒸着原料として用いる場合は、化学蒸着処理温度を600〜700℃に下げることができる。このため、軟化点、昇華点及び融点等の低い粒子を化学蒸着処理する場合に、これらの塩素化物は有効である。
【0019】
化学蒸着処理温度は、蒸着原料や被蒸着材料の種類にもよるが、通常600〜1500℃が好ましく、更に好ましくは、850〜1100℃である。処理温度が600℃未満の場合は、蒸着原料の種類にもよるが、熱分解炭素の析出速度が小さく、化学蒸着処理時間が長時間になる。一方、化学蒸着処理温度が高くなるに伴い、有機物ガスの炭素への変換率は高くなるが、同時に析出する炭素は、膜状に成長するよりも、むしろ繊維状に成長し、蒸着薄膜が不均一になる傾向が認められ、特に化学蒸着処理温度が1500℃を超える場合、この傾向が顕著になる。そのため、化学蒸着処理温度が1500℃を超える場合は、均一な表面被覆を目的とした処理には好ましくない。
【0020】
流動層は熱伝達が非常に良いので、通常は反応器の外部から加熱することで充分であるが、必要によりガスを予熱しても良い。
【0021】
本発明の化学蒸着処理方法において、粒子表面に蒸着させる炭素量は粒子重量の2〜25wt%とすることが好ましい。粒子に蒸着させる炭素量が粒子重量の2wt%以上で、吸湿性の抑制、潤滑性の向上、分散性の向上等の効果が発現する。更に、粒子に蒸着させる炭素量が増加するに伴って、導電性の向上、電池特性の向上、化学反応性の向上等の効果が発現するが、粒子重量の25wt%を超える場合は、これらの効果が、ほぼ飽和に達しているので更に蒸着量を高める意味がなく、むしろ粒子間の接着力が大きくなって粒子の粗大化を招き易くなるので好ましくない。
【0022】
本発明の化学蒸着処理において用いられる被蒸着材料、即ち粉粒体を構成する個々の粒子としては、その軟化点、昇華点及び融点が蒸着処理温度以上であれば特に限定されるものではない。その被蒸着材料の具体例としては、セラミックス粒子、炭素粒子、黒鉛粒子或は金属粒子等が例示できる。更に、その被蒸着材料は、粒子形状について、繊維状、板状、球状等、形態の如何に拘らず何れの形状のものでも用いることができる。
【0023】
上記被蒸着材料の更に詳細な具体例としては、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化銅、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化カルシウム、酸化セレン、酸化チタン、酸化バナジウム、酸化クロム、酸化マンガン及び酸化錫等の金属酸化物、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化ホウ素、窒化チタン及び窒化ジルコニウム等の金属窒化物、硼化チタニウム及び硼化ジルコニウム等の金属硼化物、硫化カドミニウム、硫化鉄及び硫化亜鉛等の金属硫化物、炭化珪素、炭化硼素、炭化チタニウム、炭化ジルコニウム及び炭化ハフニウム等の金属炭化物、並びに、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、ガーネット、ムライト及びペタライト等の複合金属酸化物等が例示できる。
【0024】
また、上記被蒸着材料のセラミックスの具体例としては、アルミナ、アルミナ−シリカ、シリカ及びチタン酸カリウム等を繊維状にした合成セラミックス、石綿、ワラストナイト及びセピオライト等の繊維状天然セラミックス、マイカ、窒化硼素及び二硫化モリブデン等を板状にした合成セラミックス、マイカ、カオリン及びタルク等の板状天然セラミックス、アルミナ、シリカ、ジルコニア、マグネシア、カルシア、ムライト及びマグネシアスピネル等を粉末状にした合成セラミックス、並びに、珪砂及び石灰石等の粉末状天然セラミックス等が例示できる。
【0025】
更に、上記被蒸着材料の具体例としては、カーボンブラック、メソカーボンマイクロビーズ、フリーカーボンの外、石炭、石炭コークス、石油コークス、炭素繊維、黒鉛繊維、人造黒鉛及び天然黒鉛等の炭素材料、並びに、鉄、ニッケル、コバルト、銅、亜鉛、アルミニウム、珪素、カルシウム、セレン、チタン、バナジウム、クロム、マンガン及び錫等の金属材料も例示できる。
【0026】
前述のように、化学蒸着処理温度は、蒸着原料や被蒸着材料の種類にもよるが、通常600〜1500℃が好ましく、更に好ましくは、850〜1100℃である。被蒸着材料に、炭素粒子や黒鉛粒子等の炭素材料を用いる場合には、これらの炭素材料の軟化点、昇華点及び融点はいずれも上記化学蒸着処理温度より高いので、これらの炭素材料については、その種類が限定されることはない。炭素粒子や黒鉛粒子等の炭素材料をピッチや樹脂等のバインダーで結合した材料或は成形した材料等の、軟化点、昇華点及び融点等の低い成分を含む材料を、被蒸着材料として用いる場合には、該材料を、化学蒸着処理温度以上の高温で予め熱処理をするか、又は実質的にピッチや樹脂等のバインダーからタール状の物質が生成しない温度で予め熱処理することにより使用することができる。
【0027】
被蒸着材料として金属又は金属化合物を用いる場合についても、その軟化点、昇華点及び融点がいずれも化学蒸着処理温度よりも高いことが必要である。金属酸化物、金属窒化物、金属硼化物又は金属硫化物等の金属化合物を被蒸着材料として用いる場合には、これらの金属化合物の一部が、蒸着原料となる有機物ガス又は被覆した炭素薄膜により、低価数の金属の化合物又は金属に還元される場合がある。この場合、還元されて生成した低価数の金属の化合物又は金属は、その軟化点、昇華点及び融点が何れも化学蒸着処理温度よりも高いことが必要である。或は、還元されて生成した低価数の金属の化合物又は金属が、元の金属化合物との混合物として存在する場合、この混合物を構成する粒子が、元の金属化合物の粒子形状を保持することが必要である。
【0028】
被蒸着材料の粒子の平均粒子径は1〜100μmのものが好ましい。平均粒子径が1μm未満の場合は、粒子を完全に炭素薄膜で被覆することが実質的に困難であり、またガス流により反応系外へ飛散する粒子の量が多くなって収率が低下するので好ましくない。一方、平均粒子径の上限については、粒子の真密度が大きい場合、制約される場合があり、平均粒子径が100μmを超えると、均一な流動層の形成に困難を生じる虞があるので好ましくない。
【0029】
粉粒体を構成する個々の粒子の真密度は、多くの場合1.0〜8.0g/cm3である。蒸着処理中の流動化状態にある粉粒体の嵩密度の好ましい範囲は、粉粒体を構成する粒子の真密度によっても変動するが、0.1〜0.5g/cm3程度である。流動化状態の粉粒体の嵩密度が低いほど化学蒸着処理は均一に行われる傾向にあるが、その均一蒸着の効果には限界がある。流動化状態の粉粒体の嵩密度が0.1g/cm3未満の場合は、嵩密度が低くなった割には、さほど均一蒸着の効果は上がらない。むしろ、大きな装置が必要になると共に流動化するためのガス量が多く必要となり、それにつれて、そのガスを加熱するために多くのエネルギーを必要とするようになるので好ましくない。一方、流動化状態の粉粒体の嵩密度が0.5g/cm3を超える場合は、粉粒体の均一な流動化状態が得られず、ガスが偏流して粒子の化学蒸着処理を均一に行うことが困難となるので好ましくない。
【0030】
上記のような嵩密度を持つ流動層における化学蒸着処理は、次に示すように反応器空間中の粒子の体積占有率から見て、好ましい処理環境であることが理解できる。例えば、真密度2g/cm3の粒子を用い、蒸着処理における粉粒体の嵩密度が0.2g/cm3の良好な流動化状態を形成した場合、反応器空間中の粒子の体積占有率は10体積%となり、反応器中の90体積%はガスで占有されることとなって粒子の9倍もの体積を占有していることになる。このため粒子は充分に広い空間内に保持された状態で激しく不規則な運動をすることになる。本発明の流動化状態での化学蒸着処理では、固気接触が充分に行われ、固気接触効率が高くなって、蒸着原料から蒸着膜への変換率が高いものとなり、得られた蒸着膜も均一なものとなる。更に、固気接触域は充分広い空間が確保されているため、粒子間の接着等のトラブルも回避できるという利点も有するものである。これに対し、従来の化学蒸着処理では、静置した状態での蒸着処理であるため、固気接触効率が低く、しかも粒子間の接着等のトラブルが生じ易いものである。
【0031】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
【0032】
各物性値は、以下の方法で測定した。
【0033】
平均粒子長及び平均粒子径:日本電子社製JMS−5300走査式電子顕微鏡で観察した画像をニコレ社製画像解析装置ルーゼックスIIIUで解析して求めた。なお、繊維状粒子の場合は、「平均繊維長」及び「平均繊維径」と表記した。
【0034】
体積抵抗率:断面積2cm2の非導電性シリンダーに乾燥試料1gを充填し、銅製のピストンで試料を50kg/cm2の加圧下において、アドバンテック社製デジタルマルチメーターR6551を用い、2極法で抵抗値と試料厚みを測定し、体積抵抗率を〔抵抗値×試料断面積/試料厚み〕から求め、この値を導電性評価の目安とした。なお、試料断面積は、上記の非導電性シリンダーの断面積と同じで、2cm2である。
【0035】
(実施例1)
図1に示す装置を用いて、天然繊維であるワラストナイト(平均繊維長10μm、平均繊維径3μm)の炭素蒸着処理を行い、導電性の付与について実験検討した。図1において、反応器24は直径100mm、加熱部管長800mmの連続式竪型反応器であり、反応器24の外部を覆って取り付けた電気ヒーター26により反応器24の内部を加熱することができる。また反応器24下部の外部には電動振動機22を設けた。ワラストナイトは定量繊維フィーダータンク2から定量繊維フィーダー4によって反応器24下部より反応器24内に供給し、生成物は反応器24の上部から生成物取り出しライン28を通して生成物受け器30に排出した。一方、反応器24内部への炭素蒸着原料等の供給については、ワラストナイトの反応器24内への供給と同時に炭素蒸着原料としてのガス軽油6を定量液体ポンプ8により反応器24の下部から供給した。また、反応器24の下部に設けた窒素ライン20から、反応器24内に不活性ガスとしての窒素12を供給することにより反応器24中の粒子を流動化させると共に、電動振動機22を作動させることにより反応器24中の粒子を振動させ、反応器24内のワラストナイト(不図示)の安定した流動化状態を形成した。以上の操作、及び表1に示す詳細な実験条件でワラストナイトに炭素薄膜を被覆し、表2に示す実験結果を得た。その結果、表2に示すようにワラストナイトへの導電性付与の効果が得られた。
【0036】
【表1】
表1
*1 化学蒸着処理中の流動化状態にある粉粒体の嵩密度
【0037】
【表2】
表2
*1 ワラストナイトの収率 : (取り出し量/仕込量)×100
*2 有機物の変換率 : (蒸着炭素量/蒸着原料中の炭素量)×100
*3 体積抵抗率 : 50kg/cm2加圧時において測定し、導電性について評価した。
【0038】
(実施例2)
図2に示す装置を用いて、ペタライト(平均粒子径12.5μm)の炭素蒸着処理を行い、ペタライト粉への濡れ性の付与について実験検討した。図2において、反応器64は直径100mm、加熱部管長800mmの連続式竪型反応器であり、反応器64の外部を覆って取り付けた電気ヒーター66により反応器64の内部を加熱することができる。また反応器64下部の外部には電動振動機62を設けた。ペタライトは定量フィーダータンク42から定量フィーダー44によって反応器64上部より反応器64内に供給し、生成物は反応器64の下部から生成物取り出しフィーダー68を通して生成物受け器70に排出した。一方、反応器64内部への炭素蒸着原料等の供給については、ペタライトの反応器64内への供給と同時に炭素蒸着原料としてのベンゼン46を定量液体ポンプ48により反応器64の下部から供給した。また、反応器64の下部に設けた窒素ライン60から、反応器64内に不活性ガスとしての窒素52を供給することにより反応器64中の粒子を流動化させると共に、電動振動機62を作動させることにより反応器64中の粒子を振動させ、反応器64内のペタライト(不図示)の安定した流動化状態を形成した。以上の操作、及び表3に示す詳細な実験条件でペタライトに炭素薄膜を被覆し、表4に示す実験結果を得た。その結果、表4に示すようにペタライト粉への濡れ性付与の効果が得られた。
【0039】
【表3】
表3
*1 化学蒸着処理中の流動化状態にある粉粒体の嵩密度
【0040】
【表4】
表4
*1 ペタライトの収率 : (取り出し量/仕込量)×100
*2 有機物の変換率 : (蒸着炭素量/蒸着原料中の炭素量)×100
*3 体積抵抗率 : 50kg/cm2加圧時において測定し、導電性について評価した。
【0041】
(実施例3)
図3に示す装置を用いて、天然黒鉛(平均粒子径20.4μm)の炭素蒸着処理を行い、リチウムイオン二次電池負極用炭素材としての性能の天然黒鉛への付与について実験検討した。図3において、反応器102は直径400mm、加熱部管長800mmのバッチ式竪型反応器であり、反応器102の外部を覆って取り付けた電気ヒーター104により反応器102の内部を加熱することができる。また反応器102の内部には撹拌機100を設けた。天然黒鉛は天然黒鉛ホッパー82から反応器102内に供給され、1バッチの処理が終了した後、生成物は反応器102の下部に設けた生成物取り出し孔106から排出した。一方、反応器102内部への炭素蒸着原料等の供給については、天然黒鉛を反応器102内に供給し、反応器102内が所定温度に到達した後、炭素蒸着原料としてのベンゼン84を定量液体ポンプ86により反応器102の下部から供給した。また、反応器102の下部に設けた窒素ライン98から、反応器102内に不活性ガスとしての窒素90を供給することにより反応器102中の粒子を流動化させると共に、撹拌機100を作動させることにより反応器102中の粒子を撹拌し、反応器102内の天然黒鉛(不図示)の安定した流動化状態を形成した。以上の操作、及び表5に示す詳細な実験条件で天然黒鉛に炭素薄膜を被覆し、炭素蒸着処理物を得た。
【0042】
得られた炭素蒸着処理物のリチウムイオン二次電池負極用炭素材としての性能を検討するために、炭素蒸着処理物を正極、金属リチウムを負極として非水溶媒電池を作製し、充放電試験を行い、表6に示す結果を得た。
【0043】
炭素蒸着処理物を用いた正極の調製は以下の方法で行った。炭素蒸着処理物40重量部に、バインダーとしてPVDF(ポリビニリデンフルオライド)1重量部を含むPVDFのN−メチルピロリドン溶液を加え、よく混合してペースト状にし、円形のステンレスメッシュ(2.5cm2)に1ton/cm2で加圧成型した後、200℃で2時間真空乾燥したものを正極とした。
【0044】
なお電解溶媒には表6に記載の溶媒を用い、電解質にはLiPF6を用い、その濃度は1.0mol/Lとした。セパレーターには多孔質ポリプロピレン不織布を用い、グラスファイバー濾紙に電解液を含浸させた後、アルゴン雰囲気下でコイン型セルを作製した。充放電試験は、充電、放電時の電流密度を0.4mA/cm2として行った。
【0045】
以上の実験の結果、表6に示すように天然黒鉛のリチウムイオン二次電池負極用炭素材としての性能を付与する効果が得られた。
【0046】
【表5】
表5
*1 化学蒸着処理中の流動化状態にある粉粒体の嵩密度
【0047】
【表6】
表6
*1 天然黒鉛の収率 : (取り出し量/仕込量)×100
*2 有機物の変換率 : (蒸着炭素量/蒸着原料中の炭素量)×100
*3 天然黒鉛のリチウムイオン二次電池負極用炭素材としての特性 :
電解液:EC/DMC=1/2、電解質:1mol/L−LiPF6
(EC:エチレンカーボネイト、DMC:ジメチルカーボネイト)の条件下で測定
*4 天然黒鉛のリチウムイオン二次電池負極用炭素材としての特性 :
電解液:PC/MEC/EC/DMC=1.5/1.5/1/2、
電解質:1mol/L−LiPF6
(PC:プロピレンカーボネイト、MEC:メチルエチルカーボネイト、EC:エチレンカーボネイト、DMC:ジメチルカーボネイト)の条件下で測定
*5 化学蒸着処理を行っていない天然黒鉛は溶媒のPCを分解してリチウムイオン二次電池を構成することができなかった。
【0048】
【発明の効果】
本発明の化学蒸着処理方法においては、粉粒体を流動化して、粉粒体を構成する個々の粒子表面を炭素薄膜で被覆するので、固気接触が充分に行われ、固気接触効率が高くなって、蒸着原料から蒸着膜への変換率が高いものとなり、得られた蒸着膜も均一なものとなる。更に、固気接触域は充分広い空間が確保されているため、粒子間の接着等のトラブルも回避できるという利点も有するものである。
【0049】
そして、本発明の炭素蒸着処理方法により、例えば、非導電性セラミックス材料に導電性を付与したり、セラミックス材料の潤滑性又は樹脂への分散性等の機能を付与することができる。又、炭素、黒鉛、導電性セラミックス、金属等の導電性材料に対して、その電気特性の変更又は改善に用いることができる。更に、化学反応性の制御等、種々の表面特性の改質に応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化学蒸着処理方法を実施例1にて行うための化学蒸着処理装置の概略図である。
【図2】本発明の化学蒸着処理方法を実施例2にて行うための化学蒸着処理装置の概略図である。
【図3】本発明の化学蒸着処理方法を実施例3にて行うための化学蒸着処理装置の概略図である。
【符号の説明】
2 定量繊維フィーダータンク
4 定量繊維フィーダー
6 ガス軽油
8 定量液体ポンプ
10 ガス軽油送液ライン
12 窒素
14 窒素流量計
16 窒素ガス軽油混合ライン
18 窒素流量計
20 窒素ライン
22 電動振動機
24 反応器
26 電気ヒーター
28 生成物取り出しライン
30 生成物受け器
32 バグフィルター
34 排気ライン
42 定量フィーダータンク
44 定量フィーダー
46 ベンゼン
48 定量液体ポンプ
50 ベンゼン送液ライン
52 窒素
54 窒素流量計
56 窒素ベンゼン混合ライン
58 窒素流量計
60 窒素ライン
62 電動振動機
64 反応器
66 電気ヒーター
68 生成物取り出しフィーダー
70 生成物受け器
72 バグフィルター
74 排気ライン
82 天然黒鉛ホッパー及び投入孔
84 ベンゼン
86 定量液体ポンプ
88 ベンゼン送液ライン
90 窒素
92 窒素流量計
94 窒素ベンゼン混合ライン
96 窒素流量計
98 窒素ライン
100 撹拌機
102 反応器
104 電気ヒーター
106 生成物取り出し孔
108 バグフィルター
110 排気ライン
Claims (4)
- 反応器内において平均粒子径1〜100μmの粉粒体とガス状の有機物とを600〜1500℃で接触させると共に有機物を炭化して粉粒体を構成する個々の粒子表面を炭素薄膜で被覆する化学蒸着処理方法において、ガス状の有機物又はガス状の有機物と不活性ガスとからなる混合ガスを反応器の下部より反応器内に導入すると共に反応器の内部に設けられた攪拌機によって攪拌羽根の先端における周速度が250〜2000cm/分で粉粒体を攪拌することにより粉粒体を流動化状態で化学蒸着処理することを特徴とする化学蒸着処理方法。
- 反応器内において平均粒子径1〜100μmの粉粒体とガス状の有機物とを600〜1500℃で接触させると共に有機物を炭化して粉粒体を構成する個々の粒子表面を炭素薄膜で被覆する化学蒸着処理方法において、ガス状の有機物又はガス状の有機物と不活性ガスとからなる混合ガスを反応器の下部より反応器内に導入すると共に反応器の外部に設けられた振動機によって周波数2〜30ヘルツ、振幅0.2〜30mmで粉粒体を振動させることにより粉粒体を流動化状態で化学蒸着処理することを特徴とする化学蒸着処理方法。
- 流動化状態における粉粒体の嵩密度が0.1〜0.5g/cm3である請求項1又は2に記載の化学蒸着処理方法。
- 粒子に蒸着する炭素量が粒子重量の2〜25wt%である請求項1又は2に記載の化学蒸着処理方法。
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