JP4122620B2 - 流体伝動装置 - Google Patents
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- Control Of Fluid Gearings (AREA)
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体伝動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動変速機においては、駆動源としてのエンジンによって発生させられたトルクを、流体伝動装置を介してトランスミッションに伝達し、該トランスミッションにおいて変速を行って駆動輪に伝達するようにしている。そして、前記流体伝動装置としてのトルクコンバータは、ポンプインペラ、タービンランナ、ステータ、ワンウェイクラッチ及びロックアップ装置から成り、内部を循環する作動流体としての油によってトルク変換機又は流体継手として作用する。
【0003】
すなわち、エンジンからクランクシャフトを介してトルクコンバータに伝達された回転は、トルクコンバータのフロントカバーを介してポンプインペラに伝達される。そして、該ポンプインペラが回転すると、トルクコンバータ内の油は、遠心力によってポンプインペラ、タービンランナ及びステータ間を循環し、タービンランナを回転させる。また、該タービンランナにはトランスミッションの入力軸が連結されていて、トルクコンバータからの出力がトランスミッションに伝達されるようになっている。そして、前記ステータは、ポンプインペラとタービンランナとの間に配設され、両者の回転速度の差が大きいときは、油の流れをポンプインペラの回転を助ける方向に変換し、トルクを大きくする。
【0004】
前記ポンプインペラ及びタービンランナは、いずれもアウタシェル、該アウタシェルと所定の間隔を置いて配設されたインナコア、及び前記アウタシェルとインナコアとの間に配設された複数のブレードを備える。また、前記アウタシェル及びインナコアは、いずれも環状のプレートから成り、径方向における断面がほぼ弧状の形状を有する。そして、アウタシェルとインナコアとの間に湾曲した油の流路が形成される。
【0005】
なお、駆動源としてモータ等を使用することもできる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のトルクコンバータにおいては、駆動源によって発生させられたトルクが大きい場合、該トルクに対応させてトルクコンバータ内を流れる油の量を多くするとともに、トルク容量係数を大きくする必要があるが、油の量を多くしたり、トルク容量係数を大きくしたりしようとすると、トルクコンバータの寸法が大きくなってしまう。
【0007】
そこで、前記各インナコアを小さくすることによって、油の流路の断面積を大きくし、トルクコンバータ内を流れる油の量を多くすることが考えられる。ところが、前記インナコアは環状のプレートから成るので、各インナコアを小さくする分だけ強度が低くなり、トルクコンバータの耐久性が低下してしまう。
【0008】
本発明は、前記従来のトルクコンバータの問題点を解決して、作動流体の量を多くすることができ、トルク容量係数を大きくすることができ、寸法を小さくすることができるとともに、耐久性を向上させることができる流体伝動装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明の流体伝動装置においては、回転自在に配設され、駆動源からの回転を受けて回転させられるポンプインペラと、該ポンプインペラと対向させて回転自在に配設され、出力軸に回転を出力するタービンランナとを有する。
【0010】
そして、前記ポンプインペラ及びタービンランナは、いずれもアウタシェル、インナコア及びブレードを備える。
また、前記ポンプインペラ及びタービンランナのうちの少なくとも一方の各ブレードは、内周縁に第1、第2の突片を備える。
そして、該第1、第2の突片によって半割構造の切欠が形成される。
また、該各切欠内に、環状のバーから成るインナコアが挿入されて固定される。
そして、前記各切欠の内径は前記バーの断面の外径よりわずかに小さくされる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
図1は本発明の第1の実施の形態におけるトルクコンバータの断面図である。
【0018】
図において、11は流体伝動装置としてのトルクコンバータ、12はトルクコンバータケースであり、該トルクコンバータケース12は、ロックアップ装置14を収容するフロントカバー12a、該フロントカバー12aに溶接されたアウタシェル12b、及び該アウタシェル12bに溶接されたスリーブ12cから成る。前記フロントカバー12aは、図示されないドライブプレートを介して駆動源としての図示されないエンジンのクランクシャフトと連結される。前記スリーブ12cは、エンジンと図示されないトランスミッションとを区画する隔壁に対して回転自在に支持され、スリーブ12cの後端(図における右端)は、前記隔壁内に配設された図示されないオイルポンプと連結される。なお、駆動源としてモータ等を使用することもできる。
【0019】
前記トルクコンバータ11は、回転自在に配設され、フロントカバー12aの回転を受けて作動流体としての油を遠心力によって内周側から外周側に流すポンプインペラ15、該ポンプインペラ15と対向させて回転自在に配設され、ポンプインペラ15が外周側に流した油を受け、再び内周側に流すことによって回転させられるタービンランナ16、並びに前記ポンプインペラ15及びタービンランナ16の内周側において油が流れる方向を変更し、ポンプインペラ15からタービンランナ16に伝達されるトルクを大きくするためのステータ17を備える。
【0020】
そして、該ステータ17の内周には、一方向にだけ回転自在なワンウェイクラッチ18のアウタレース18aが固定されている。また、ワンウェイクラッチ18のインナレース18bは、前記オイルポンプに連結された図示されない固定スリーブの外周にスプライン嵌(かん)合される。
【0021】
前記ポンプインペラ15は、前記アウタシェル12b、該アウタシェル12bと所定の間隔を置いて配設されたインナコア51、及び前記アウタシェル12bとインナコア51との間に配設された複数のブレード52を備え、該ブレード52は、外周縁に3個のタブ52aを備える。また、前記タービンランナ16は、アウタシェル53、該アウタシェル53と所定の間隔を置いて配設されたインナコア54、及び前記アウタシェル53とインナコア54との間に配設された複数のブレード55を備え、該ブレード55は、外周縁に4個のタブ55aを備える。
【0022】
前記タービンランナ16は、リベット19によってタービンハブ20に固定され、該タービンハブ20は前記固定スリーブの内周において回転自在に支持されたトルクコンバータ11の図示されない出力軸、すなわち、前記トランスミッションの入力軸とスプライン係合させられ、かつ、軸方向に固定される。また、タービンハブ20は、内周側にスリーブ部58を備え、該スリーブ部58には油路21が形成される。
【0023】
前記構成のトルクコンバータ11において、エンジンからクランクシャフトを介して伝達された回転はポンプインペラ15に伝達される。そして、該ポンプインペラ15が回転させられると、トルクコンバータ11内の油は、遠心力によってポンプインペラ15、タービンランナ16及びステータ17間を循環し、タービンランナ16を回転させる。
【0024】
前記ポンプインペラ15が回転を始めたばかりの発進時、すなわち、ストール時においては、ポンプインペラ15の回転速度とタービンランナ16の回転速度との差が大きいので、タービンランナ16から流れ出した油はポンプインペラ15の回転を妨げる方向に流れる。前記ステータ17は、ポンプインペラ15とタービンランナ16との間に配設され、ポンプインペラ15の回転速度とタービンランナ16の回転速度との差が大きいときには油の流れをポンプインペラ15の回転を助ける方向に変換する。このとき、ステータ17のブレード17aが油の流れからトルクを受けるので、その分だけトルクが大きくなる。
【0025】
そして、ブレード17aが油の流れから受けるトルクは、タービンランナ16から出力されるトルクとエンジンからポンプインペラ15に入力されるトルクとの差と等しく、ポンプインペラ15の回転速度とタービンランナ16の回転速度との差が小さくなるに従って小さくなる。
【0026】
これは、ブレード17aの表側に当たっていた油が、タービンランナ16の回転速度が高くなるに従って裏側に当たるようになるので、固定されているステータ17が油の流れを妨げてしまうためであり、その場合、ステータ17自身がエネルギーを消費してしまう。
【0027】
そこで、ステータ17と前記固定スリーブとの間に一方向にだけ回転することができるワンウェイクラッチ18を配設し、油がブレード17aの裏側に当たる状態、すなわち、クラッチポイントになると、ワンウェイクラッチ18がフリーになってステータ17が自由に回転することができるようになっている。
【0028】
このように、トルクコンバータ11は、前記タービンランナ16の回転速度が低い間はトルク変換機として作用し、タービンランナ16の回転速度が高くなってポンプインペラ15の回転速度とほぼ等しくなると、流体継手として作用する。なお、流体継手として作用する間はトルクを大きくすることができず、単に回転を伝達するだけであるので、油の攪拌(かくはん)等による損失の分だけ伝達されるトルクが小さくなり、トルクの伝達効率が低くなってしまう。
【0029】
そこで、車速が設定値に達すると、前記ロックアップ装置14を作動させ、エンジンの回転を直接タービンランナ16に伝達し、トルクの伝達効率を高くするようにしている。
【0030】
前記ロックアップ装置14は、ロックアップピストン22を備え、該ロックアップピストン22の内周側筒状部22aが、タービンハブ20の外周部にシールリング23を介して軸方向に摺(しゅう)動自在に外嵌されている。
【0031】
また、ロックアップピストン22とタービンハブ20との間には、ダンパ機構24が配設され、該ダンパ機構24は、圧縮コイルスプリングから成る一群のダンパ24a、該ダンパ24aを内包して円周方向に摺動自在に保持する第1ガイドプレート24b及び第2ガイドプレート24cから成るドリブンプレート61、並びに外周が前記ロックアップピストン22の外周側筒状部22bとスプライン係合させられ、第1ガイドプレート24bと第2ガイドプレート24cとの間で円周方向に摺動自在に保持されたドライブプレート62を備える。
【0032】
そして、前記第2ガイドプレート24cは前記リベット19によってタービンハブ20に固定される。また、第1ガイドプレート24b及び第2ガイドプレート24cはリベット64によって互いに連結される。さらに、前記ロックアップピストン22の環状板部22cには摩擦材25が固定される。
【0033】
また、前記ロックアップピストン22は、フロントカバー12aと対向する側にロックアップ解放側油室27を、タービンランナ16と対向する側にロックアップ係合側油室28を区画して形成する。前記ロックアップ解放側油室27の油圧がロックアップ係合側油室28の油圧より高いときには、ロックアップピストン22はフロントカバー12aから離れた位置にあり、ロックアップ装置14は解放される。これに対して、ロックアップ解放側油室27内の油圧がロックアップ係合側油室28内の油圧より低いときには、ロックアップピストン22がフロントカバー12a側に移動し、ロックアップ装置14が係合させられる。このとき、エンジンからのトルクが直接タービンハブ20に伝達されるようになる。
【0034】
ところで、前記アウタシェル12b、53は、いずれも環状のプレートから成り、該プレートの径方向における断面はほぼ弧状の形状を有し、前記インナコア51、54はいずれも金属製の環状のバーから成る。そして、該バーは中実の棒材によって形成され、該棒材の径方向における断面は円形の形状を有する。すなわち、バーの径方向における断面において、外周面に凹部が形成されず、外周面の全体が凸部から成る。したがって、環状のプレートから成るインナコアと比べて、インナコア51、54の耐屈曲性及び耐捩(ね)じり性を極めて高くすることができるので、インナコア51、54は、各種の方向から力が加えられても変形することがない。その結果、インナコア51、54の強度を高くすることができるので、トルクコンバータ11の耐久性を向上させることができる。
【0035】
また、前記アウタシェル12b、53とインナコア51、54との間に湾曲した油の流路が形成されるが、前記インナコア51、54の強度を高くすることができる分だけインナコア51、54の径方向における断面の寸法を小さくすることができる。したがって、前記油の流路の断面積をその分大きくすることができるので、トルクコンバータ11内を流れる油の量を多くすることができるだけでなく、トルク容量係数を大きくすることができる。その結果、トルクコンバータ11の寸法を小さくすることができる。
【0036】
さらに、前記インナコア51、54における少なくともアウタシェル12b、53と対向する面はほぼ円弧状の形状を有する。したがって、油の流れを妨げることがないので、前記インナコア51、54の強度を高くしながら、トルクコンバータ11の効率を高くすることができる。
【0037】
なお、本実施の形態においては、インナコア51、54はいずれもバーから成るが、インナコア51、54のうちの一方だけをバーによって形成することもできる。
【0038】
次に、前記構成のトルクコンバータ11の特性について説明する。
【0039】
図2は本発明の第1の実施の形態におけるトルクコンバータの特性図である。なお、図において、横軸に速度比を、縦軸にトルク容量係数及びトルク比を採ってある。
【0040】
図において、E1は従来の環状のプレートから成るインナコアを使用したときのトルク容量係数、E2は本発明の環状のバーから成るインナコア51(図1)、54を使用したときのトルク容量係数、T1は従来の環状のプレートから成るインナコアを使用したときのトルク比、T2は本発明の環状のバーから成るインナコア51、54を使用したときのトルク比である。
【0041】
図に示されるように、バーから成るインナコア51、54を使用すると、トルク容量係数を大きくすることができる。したがって、車両を発進させるときの加速性を高くすることができるだけでなく、トルクコンバータ11内の油に滑りが生じないので、燃費を良くすることができる。
【0042】
次に、前記インナコア51、54の組付方法について説明する。なお、この場合、インナコア51、54の組付方法は同じであるので、インナコア54の組付方法についてだけ説明する。
【0043】
図3は本発明の第1の実施の形態におけるインナコアの組付方法を示す第1の図、図4は本発明の第1の実施の形態におけるインナコアの組付方法を示す第2の図である。
【0044】
図において、54はインナコア、55はブレードであり、該ブレード55の内周縁e1に第1、第2の突片72、73が形成され、該第1、第2の突片72、73によって半割構造の円形の切欠71が形成される。また、該切欠71の内径は前記インナコア54の外径よりわずかに小さくされる。
【0045】
そして、第1の工程において、図3に示されるように、前記第1、第2の突片72、73を互いに逆の方向に曲折し、切欠71を大きく開き、インナコア54を切欠71内に挿入する。続いて、第2の工程において、図4に示されるように、前記第1、第2の突片72、73を元の状態に戻す。このとき、前述されたように、切欠71の内径は前記インナコア54の外径よりわずかに小さいので、インナコア54は、第1、第2の突片72、73によって挟まれ、切欠71内に嵌入される。
【0046】
したがって、インナコア54を、ろう付けすることなくブレード55に固定し、トルクコンバータ11(図1)に組み付けることができる。なお、この場合、ブレード55に切欠71が形成される分だけブレード55を軽くすることができるので、トルクコンバータ11を軽くすることができる。
【0047】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0048】
図5は本発明の第2の実施の形態におけるインナコアの斜視図、図6は本発明の第2の実施の形態におけるブレードの斜視図である。
【0049】
この場合、インナコア54の外周面に半円形の切欠74が形成され、ブレード55の内周縁e1に前記切欠74と対応する形状を有する係止部75が形成される。したがって、該係止部75を前記切欠74内に挿入し、該切欠74の周縁をかしめることによって、前記インナコア54を、ブレード55に固定し、流体伝動装置としてのトルクコンバータ11(図1)に組み付けることができる。また、切欠74が形成される分だけインナコア54を軽くすることができるので、トルクコンバータ11を軽くすることができる。
【0050】
ところで、本実施の形態においては、バーの断面が円形にされるが、断面を三角形、四角形等の多角形にしたり、楕(だ)円形にしたり、半円形にしたりすることができる。また、バーを中空の棒材によって形成することもできる。このように、バーの断面を三角形、四角形等の多角形にしたり、楕円形にしたり、半円形にしたり、バーを中空の棒材によって形成したりすると、インナコア51、54を軽くすることができるので、トルクコンバータ11を軽くすることができる。そして、本実施の形態において、前記バーは金属によって形成されるが、必要に応じて他の材料によって形成することもできる。
【0051】
なお、バーを中実の棒材によって形成した場合、中空の棒材によって形成した場合と比べて、同じ強度を得るために径方向における断面の寸法を小さくすることができる。したがって、作動流体としての油の流路の断面積を一層大きくすることができるので、トルクコンバータ11内を流れる油の量を一層多くすることができるだけでなく、トルク容量係数を一層大きくすることができる。
【0052】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0053】
図7は本発明の第3の実施の形態におけるトルクコンバータの要部断面図である。
【0054】
この場合、インナコア51、54は、いずれも環状のバーから成る。そして、該バーは中実の棒材によって形成され、該棒材の径方向における断面は楕円形の形状を有する。
【0055】
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0056】
図8は本発明の第4の実施の形態におけるトルクコンバータの要部断面図である。
【0057】
この場合、インナコア51、54は、いずれも環状のバーから成る。そして、該バーは中実の棒材によって形成され、該棒材の径方向における断面は半円形の形状を有する。すなわち、バーの径方向における断面において、外周面に凹部が形成されず、外周面に凸部及び平坦(たん)面が形成される。
【0058】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0059】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、流体伝動装置においては、回転自在に配設され、駆動源からの回転を受けて回転させられるポンプインペラと、該ポンプインペラと対向させて回転自在に配設され、出力軸に回転を出力するタービンランナとを有する。
【0060】
そして、前記ポンプインペラ及びタービンランナは、いずれもアウタシェル、インナコア及びブレードを備える。
また、前記ポンプインペラ及びタービンランナのうちの少なくとも一方の各ブレードは、内周縁に第1、第2の突片を備える。
そして、該第1、第2の突片によって半割構造の切欠が形成される。
また、該各切欠内に、環状のバーから成るインナコアが挿入されて固定される。
そして、前記各切欠の内径は前記バーの断面の外径よりわずかに小さくされる。
【0061】
この場合、バーの径方向における断面において、外周面に凹部が形成されず、外周面の全体が凸部から成る。したがって、環状のプレートから成るインナコアと比べて、インナコアの耐屈曲性及び耐捩じり性を極めて高くすることができるので、インナコアは、各種の方向から力が加えられても変形することがない。その結果、インナコアの強度を高くすることができるので、流体伝動装置の耐久性を向上させることができる。
【0062】
また、前記アウタシェルとインナコアとの間に湾曲した作動流体の流路が形成されるが、前記インナコアの強度を高くすることができる分だけインナコアの径方向における断面の寸法を小さくすることができる。したがって、前記作動流体の流路の断面積をその分大きくすることができるので、流体伝動装置内を流れる作動流体の量を多くすることができるだけでなく、トルク容量係数を大きくすることができる。しかも、流体伝動装置の寸法を小さくすることができる。
【0063】
また、車両を発進させるときの加速性を高くすることができるだけでなく、流体伝動装置内の作動流体に滑りが生じないので、燃費を良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるトルクコンバータの断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるトルクコンバータの特性図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるインナコアの組付方法を示す第1の図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるインナコアの組付方法を示す第2の図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態におけるインナコアの斜視図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態におけるブレードの斜視図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態におけるトルクコンバータの要部断面図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態におけるトルクコンバータの要部断面図である。
【符号の説明】
11 トルクコンバータ
12b、53 アウタシェル
15 ポンプインペラ
16 タービンランナ
51、54 インナコア
52、55 ブレード
71、74 切欠
75 係止部
Claims (5)
- (a)回転自在に配設され、駆動源からの回転を受けて回転させられるポンプインペラと、
(b)該ポンプインペラと対向させて回転自在に配設され、出力軸に回転を出力するタービンランナとを有するとともに、
(c)前記ポンプインペラ及びタービンランナは、いずれもアウタシェル、インナコア及びブレードを備え、
(d)前記ポンプインペラ及びタービンランナのうちの少なくとも一方の各ブレードは、内周縁に第1、第2の突片を備え、
(e)該第1、第2の突片によって半割構造の切欠が形成され、
(f)該各切欠内に、環状のバーから成るインナコアが挿入されて固定され、
(g)前記各切欠の内径は前記バーの断面の外径よりわずかに小さくされることを特徴とする流体伝動装置。 - (a)回転自在に配設され、駆動源からの回転を受けて回転させられるポンプインペラと、
(b)該ポンプインペラと対向させて回転自在に配設され、出力軸に回転を出力するタービンランナとを有するとともに、
(c)前記ポンプインペラ及びタービンランナは、いずれもアウタシェル、インナコア及びブレードを備え、
(d)前記ポンプインペラ及びタービンランナのうちの少なくとも一方の各ブレードの内周縁に係止部が形成され、
(e)前記ポンプインペラ及びタービンランナのうちの前記一方におけるインナコアは環状のバーから成り、
(f)該環状のバーに切欠きが形成され、
(g)前記各係止部は、前記切欠内に挿入され、切欠の周縁をかしめることによって固定されることを特徴とする流体伝動装置。 - 前記バーは中実の棒材から成る請求項1又は2に記載の流体伝動装置。
- 前記バーは中空の棒材から成る請求項1又は2に記載の流体伝動装置。
- 前記バーにおける少なくともアウタシェルと対向する面はほぼ円弧状の形状を有する請求項1又は2に記載の流体伝動装置。
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