JP4122504B2 - 内燃機関の排気制御装置 - Google Patents
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Description
本発明は、内燃機関の燃焼室内に排気を導入する内燃機関の排気制御装置に関し、特に、排気ポートから燃焼室内に導入された逆流排気を利用した自己着火運転と点火プラグを利用した火花点火運転とを機関負荷に応じて切り替えて行なわせる内燃機関の排気制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
排出ガス清浄化の一環として、内燃機関例えば火花点火機関(以下、ガソリンエンジンと称す)に点火プラグによる火花点火運転だけでなく圧縮による自己着火運転をも行なわせる手法が開発検討されている。この手法のガソリンエンジンによれば、排出ガス中のすす及びNOxの発生量が大幅に低減されるものの、自己着火の時期が混合気の空燃比、混合気の温度等に依存するため、実際に使用される広範囲な負荷領域において、望ましい時期に自己着火を行なわせることは困難であることが知られている。
【0003】
上記自己着火の時期を制御して運転領域の拡大を図る一手法として、例えば特開平9−287528号公報に示されるような技術がある。この技術は、排気ポートから排出された排気を吸気ポート側へ還流し、この還流排気(外部EGRガス)を燃焼室内へ導入して空燃比を制御し、又、外部EGRガスを冷却して混合気の温度を制御することで、良好な着火が得られる運転領域を拡大しようとするものである。
【0004】
また、特開平5−59952号公報に示されるように、吸気ポートの近傍に排気還流通路を設けて外部EGRガスを燃焼室内に導入することで、燃焼室内での空燃比を制御し、良好な燃焼状態を得ようとする技術がある。
【0005】
さらに、特開平5−86992号公報、特開平9−4521号公報に示されるように、副排気ポートを設けて排気の一部を燃焼室内へ逆流、すなわち、逆流排気(内部EGRガス)を燃焼室内へ導入することで、燃焼の改善を図ろうとする技術がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の如き従来技術においては、以下のような問題点があった。すなわち、上記特開平9−287528号公報及び特開平5−59952号公報に開示の技術では、排気ポートから排出された排気を還流して、燃焼室内に導入し、あるいは、途中で温度を調節した後新気に均質的に混合して燃焼室内に導入するため、運転モードが切り替わるような場合の過渡時の応答性が悪く、自己着火の時期を制御するのが困難であるという問題があった。
【0007】
また、上記特開平5−86992号公報及び特開平9−4521号公報に開示の技術では、排気ポートから排気を逆流させて燃焼室内に導入するものの、この逆流排気と混合気との分布を安定した所定の例えば成層状態に制御することができず、その結果、安定して所望の燃焼状態を得るのが困難であるという問題があった。
【0008】
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、自己着火の時期を容易に制御することができ、安定して良好な燃焼状態が得られるようにしてHC、NOx等の排出量の低減を図ることのできる内燃機関の排気制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した発明は、互いに独立して連通する2つ以上の吸気ポートと、互いに独立して連通する2つ以上の排気ポートとが燃焼室に備えられているとともに、上記各吸気ポートには、これらの開口部を開閉する吸気弁がそれぞれ設けられ、かつ、上記各排気ポートには、これらの開口部を開閉する排気弁がそれぞれ設けられており、上記吸気弁を開弁駆動する吸気弁用カムが形成された吸気用カムシャフトを有し、前記少なくとも1つの排気弁は、前記吸気弁用カムにより、吸気行程においても開弁駆動され、上記いずれかの排気弁を、排気行程から吸気行程に亘る所定領域において開弁して当該排気ポート内にある排気の一部を燃焼室内へ逆流させるように制御し、負荷に応じて自己着火運転と点火プラグによる火花点火運転とを選択的に切り替えて運転させる内燃機関の排気制御装置であって、上記排気行程から吸気行程に亘る所定領域において開弁する排気弁により燃焼室内に逆流する逆流排気を、燃焼室の外周方向に沿って流入するように指向させる逆流排気指向手段を設けているとともに、上記2つ以上の吸気ポートのうちのいずれかの開口部近傍領域を、排気ポートから導入される逆流排気を燃焼室の外周部領域に偏在して分布させるように燃焼室の外周方向に伸長するとともに湾曲させて形成していることを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載の逆流排気指向手段が、排気行程から吸気行程に亘る所定領域において開弁する排気弁を設けた排気ポートを、燃焼室から略水平方向に伸長し、かつ、その開口部近傍領域を燃焼室の外周方向に伸長するよう湾曲して形成されている。
【0011】
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載の逆流排気指向手段が、排気行程から吸気行程に亘る所定領域において開弁する排気弁の傘部に設けられて逆流排気が燃焼室の外周方向以外へ流れるのを阻止する壁面を形成するシュラウドである。
【0012】
請求項4に記載した発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の構成において、排気弁を駆動する排気用カムシャフトを有し、この排気用カムシャフトは、前記排気弁の全てを排気行程において開弁駆動する第1排気弁用カムと、前記少なくとも1つの排気弁を吸気行程においても開弁駆動する第2排気弁用カムとを有している。
【0014】
請求項5に記載した発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載した構成において、 開口部近傍領域が燃焼室の外周方向に伸長するように湾曲して形成された吸気ポートを除く他の吸気ポートの少なくとも1つには、その通路を開閉する吸気通路開閉弁を有することを特徴としている。
【0015】
請求項6に記載した発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の排気ポートから排出された排気を吸気ポート側に還流する排気還流通路と、負荷に応じて前記排気還流通路を開閉し還流排気の流量を制御する還流排気制御弁とを有している。
【0016】
請求項7に記載した発明は、請求項7に記載の排気還流通路を流れる還流排気の温度を調節する温度調節手段を有することを特徴としている。
【0018】
【発明の効果】
請求項1に記載した発明によれば、排気ポートから燃焼室内に逆流する逆流排気を燃焼室の外周方向に沿って流入するように指向させる逆流排気指向手段を設けたことにより、吸気行程において、燃焼室内に流入する高温の逆流排気は主として燃焼室の外周部領域に分布し、燃焼室の中心部領域には主として燃料と新気(空気)との混合気が分布する状態、すなわち、環状の成層分布状態が形成され、続く圧縮行程では、この成層分布状態が維持されたまま圧縮が行なわれる。そして、この断熱圧縮作用によって、燃焼室内の外周部領域に分布する逆流排気の温度が、中心部領域に分布する混合気の発火温度を超える温度まで上昇し、この逆流排気と混合気との界面を起点として、混合気の圧縮自己着火燃焼が生じることになる。
【0019】
すなわち、燃焼室の外周部領域に高温の逆流排気が分布した成層分布状態を安定して形成することで、従来の如くデッドボリューム部領域での未燃領域の発生を防止し、より完全に近い燃焼を行なわせることができ、加えて、高負荷時には、逆流排気の導入量を減少させて圧縮行程での混合気の温度を低下させ、一方、低負荷時には、逆流排気の導入量を増加させて圧縮行程での混合気の温度を上昇させることにより、上記良好な燃焼が得られる圧縮自己着火燃焼運転領域を拡大することができ、これによって、NOx、HC等を大幅に低減することができ、又、排気ポートからの逆流排気を利用することで良好な過渡応答性を得ることができる。
また、開口部を開閉する吸気弁を吸気行程において開弁させると、この吸気ポート内を流れてきた新気は燃焼室内にスワール流として流入することになり、所望のスワール流を形成することができる。従って、排気ポートから導入される逆流排気は、このスワール流の影響を受けて、燃焼室の外周部領域に偏在して分布させられることになり、これにより、安定した圧縮自己着火燃焼を生じさせることができる。
さらに、逆流排気を生じさせるべく排気弁を開弁駆動する駆動手段として、吸気弁を開弁駆動するために設けられた吸気用カムシャフトの吸気弁用カムを用いて排気弁を開弁駆動する構成を採用したことから、吸気用カムから排気弁までの連動手段を設けるだけで別個に新たなカムシャフト等を設ける必要はない。従って、構造上の複雑化を招くことなく、吸気行程と確実に同期させて、所望のタインミングで排気ポートから燃焼室内への排気の逆流動作を行なわせることができる。
【0020】
請求項2に記載した発明によれば、排気行程から吸気行程に亘る所定領域において開弁する排気弁を設けた排気ポートが、燃焼室から略水平方向に伸長し、かつ、その開口部近傍領域を燃焼室の外周方向に伸長するよう湾曲させて形成していることにより、簡略な構造により、逆流排気を燃焼室の外周部領域に確実に偏在させて成層状に分布させることができ、これにより、安定した圧縮自己着火燃焼を生じさせることができる。
【0021】
請求項3に記載した発明によれば、排気ポートからの逆流排気を燃焼室の外周部に向けて指向させる逆流排気指向手段として、排気行程から吸気行程に亘る所定領域において開弁する排気弁の傘部に設けたシュラウドを採用したことから、構造の簡略及び安定した圧縮着火を達成できるのに加えて、排気ポートを形成するシリンダヘッド等の既存の部品を流用することができ、製品のコストを低減させることができる。
【0022】
本発明の請求項4に係る内燃機関の排気制御装置によれば、排気ポートからの逆流排気を燃焼室の外周部に向けて指向させる逆流排気指向手段として、排気ポートの少なくとも開口部側領域を燃焼室の外周方向に沿わせるように形成したもの及び排気弁の傘部に設けたシュラウドを採用したことから、簡略な構造により、逆流排気を燃焼室の外周部領域により一層確実に偏在させて成層状に分布させることができ、これにより、より一層安定した圧縮自己着火燃焼を生じさせることができる。
【0023】
請求項4に記載した発明によれば、逆流排気を生じさせるべく排気弁を開弁駆動する駆動手段として、排気行程で作動するカム(第1排気弁用カム)を有する排気用カムシャフトに吸気行程で作動する専用のカム(第2排気弁用カム)を設け、この専用のカムにより駆動させる構成を採用したことから、別個に新たなカムシャフト等を設ける必要がない。従って、構造上の複雑化等を招くことなく、所望のタイミングで排気ポートから燃焼室内への排気の逆流動作を行なわせることができる。
【0025】
請求項5に記載した発明によれば、開口部近傍領域が燃焼室の外周方向に伸長するように湾曲して形成された吸気ポートを除く他の吸気ポートの少なくとも1つに、その通路を開閉する吸気通路開閉弁を有しているので、吸気行程においてこの吸気通路開閉弁を閉弁させて他の吸気ポートから燃焼室内に新気を流入させることにより、この新気を燃焼室の外周方向に沿うスワール流とすることができる。従って、排気ポートから導入される逆流排気は、このスワール流の影響を受けて、燃焼室の外周部領域に偏在して分布させられることになり、これにより、安定した圧縮自己着火燃焼を生じさせることができる。
【0026】
請求項6に記載した発明によれば、排気ポートからの逆流排気だけでなく、排気ポートから排出された排気を吸気ポート側へ還流した還流排気をも燃焼室へ導入する構成を採用したことから、混合気の燃焼温度等を緻密にコントロールすることができ、すす,NOx等の排出量を一層低減させることができる。
【0027】
請求項7に記載した発明によれば、排気ポートからの逆流排気だけでなく、排気ポートから排出された排気を吸気ポート側へ還流した還流排気をも燃焼室へ導入すると共に、この還流排気の温度を調節できる構成を採用したことから、混合気の燃焼温度等をより一層緻密にコントロールすることができ、すす,NOx等の排出量をより一層大幅に低減させることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
【0029】
図1及び図2は、本発明に係る排気制御装置の一実施例を備えた内燃機関(ガソリンエンジン)の概略構成を示す側面図及び平面図である。このガソリンエンジン10では、図1及び図2に示すように、シリンダブロック11の円筒状ボア側面11aと、このボア側面11aに沿って往復動するピストン12の冠面12aと、シリンダヘッド13の下面13aとにより燃焼室Aが画定され、又、シリンダヘッド13には、この燃焼室Aに新気あるいは新気と燃料との混合気等を導入するための独立吸気ポートとしての第1吸気ポート14及び第2吸気ポート15と、燃焼を終えた排気を燃焼室Aから排出するための第1排気ポート16及び第2排気ポート17とが形成されている。また、このシリンダヘッド13には、第1吸気ポート14の開口部14aを開閉する第1吸気弁18と、第2吸気ポート15の開口部15aを開閉する第2吸気弁19と、第1排気ポート16の開口部16aを開閉する第1排気弁20と、第2排気ポート17の開口部17aを開閉する第2排気弁21とが往復動自在に取り付けられており、さらに、燃焼室Aを画定する下面13aの略中央部には、火花点火を行なうための点火プラグ22が取り付けられている。
【0030】
上記第1吸気ポート14と第2吸気ポート15とは、略同一の形状でかつ同一の傾斜角をなして燃焼室Aに連通するように形成されており、第1吸気ポート14の途中には燃料を噴射するための電磁式燃料噴射弁23が取り付けられ、又、第2吸気ポート15の途中には、駆動機構(不図示)によってエンジンの運転条件に応じ開閉制御されてその通路を開閉する吸気通路開閉弁としてのスワール制御弁24が回動自在に取り付けられている。尚、これら独立した第1吸気ポート14と第2吸気ポート15との上流側は、お互いに合流して1つの吸気ポートとして形成されている。
【0031】
上記第1排気ポート16と第2排気ポート17とは、第1排気ポート16の方が大きい傾斜角をなして燃焼室Aから斜め上方に略直線状に伸長するように形成されており、一方、第2排気ポート17は、小さい傾斜角をなして燃焼室Aから略水平方向に伸長するように、かつその開口部17a近傍領域が燃焼室Aの外周方向すなわち円筒状をなすボア側面11aの接線方向に伸長するように途中を湾曲させた形状に形成されている。
【0032】
上記のように第2排気ポート17を形成したことにより、その開口部17aを開閉する第2排気弁21を吸気行程において開弁させると、この第2排気ポート17内に残留する排気は、図3に示すように燃焼室Aの外周方向に向かうように指向させられ、その後、図2に示すようにボア側面11aに沿って外周部領域に偏在するように流入することになる。
【0033】
すなわち、上記のように形成された第2排気ポート17は、燃焼室A内に逆流する逆流排気Ginを燃焼室Aの外周方向に沿って流入するように指向させる逆流排気指向手段を構成している。
【0034】
図4に示すように、上記第1吸気弁18及び第2吸気弁19を開閉駆動する機構は、シリンダヘッド13に固定された吸気側ロッカシャフト25に揺動自在に取り付けられて第1吸気弁18及び第2吸気弁19の上端部にそれぞれ当接する当接部27aを備えた吸気側ロッカアーム27、シリンダヘッド13に回動自在に支持されてこの吸気側ロッカアーム27に接触し、吸気行程において第1及び第2吸気弁18,19を開弁するように作動する吸気弁用カム29aを備えた吸気用カムシャフト29等により構成されており、又、第1排気弁20及び第2排気弁21を開閉駆動する機構は、シリンダヘッド13に固定された排気側ロッカシャフト26に揺動自在に取り付けられて第1排気弁20及び第2排気弁21の上端部にそれぞれ当接する当接部28aを備えた排気側ロッカアーム28、シリンダヘッド13に回動自在に支持されてこの排気側ロッカアーム28に接触し排気行程において第1及び第2排気弁20,21を開弁するように作動する第1排気弁用カム30a及び吸気行程において第2排気弁21を開弁するように作動する第2排気弁用カム30bを備えた排気用カムシャフト30等により構成されている。ここで、上記吸気用カムシャフト29の吸気弁用カム29aと、排気用カムシャフト30の第1排気弁用カム30a及び第2排気弁用カム30bとは、クランク角に対して、図5に示すようなリフト特性となるように形成されている。
【0035】
次に、本実施例に係る排気制御装置の動作について説明する。
【0036】
先ず、エンジンが中負荷領域で運転される場合は、排気行程において、第1排気弁用カム30aの作動により第1排気弁20及び第2排気弁21が共に押し下げられて開弁し、燃焼室A内の既燃ガスが第1排気ポート16及び第2排気ポート17の両ポートを通って排気として外部に向け排出される。続く吸気行程においては、吸気弁用カム29aの作動により第1吸気弁18及び第2吸気弁19が共に押し下げられて開弁し、かつ、スワール制御弁24が閉弁して、燃料噴射弁23から噴射された燃料と吸気系の上流から導入された新気(空気)との混合気が第1吸気ポート14から燃焼室A内に導入される。また、この吸気行程においては、前述第1排気弁用カム30aの作動が終了すると同時に、第2排気弁用カム30bの作動により第2排気弁21のみが再び押し下げられて開弁し、第2排気ポート17内に残留する排気が燃焼室A内に逆流する。
【0037】
この際、第2排気ポート17はその開口部17a側領域の通路が燃焼室Aの外周方向すなわちボア側面11aの接線方向に伸長するように形成されていることから、第2排気ポート17内に残留する排気はこのボア側面11aに沿うように逆流し、又、スワール制御弁24によるスワール作用の影響も受けて、図6に示すように、逆流排気Ginは燃焼室Aの外周部領域に環状に偏在し、又、混合気Gmixは燃焼室Aの略中央部領域に集まるように成層分布状態を形成する。
【0038】
続く圧縮行程においては、吸気弁用カム29a及び第2排気用カム30bの作動が終了して、第1及び第2吸気弁18,19と第2排気弁21とが閉弁し、上記成層分布状態が維持されたままピストン12が上昇して、混合気Gmix及び逆流排気Ginの圧縮が行なわれる。この圧縮行程において、燃焼室A内の外周部領域に分布する逆流排気Ginの温度は、断熱圧縮変化によって燃焼室A内の略中央部に位置する混合気Gmixの発火温度を超える温度まで上昇し、この昇温した逆流排気Ginと混合気Gmixとの界面を起点として、混合気Gmixは自己着火燃焼を生じることになる。上記自己着火燃焼による爆発力により、続く膨張行程ではピストン12が押し下げられて、再び排気行程へと戻り、上述した動作が繰り返されることになる。
【0039】
尚、上記エンジンの中負荷運転領域においては、スワール制御弁24を開弁状態にしたままで、第1吸気ポート14だけでなく第2吸気ポート15からも新気を導入する構成を採用することも可能である。
【0040】
エンジンが高負荷領域で運転される場合は、排気行程において、第1排気弁用カム30aの作動により第1排気弁20及び第2排気弁21が共に押し下げられて開弁し、燃焼室A内の既燃ガスが第1排気ポート16及び第2排気ポート17を通って排気として外部に向けて排出される。続く吸気行程においては、第1排気弁用カム30aの作動が終了して第1及び第2排気弁20,21が閉弁し、吸気弁用カム29aの作動により第1吸気弁18及び第2吸気弁19が共に押し下げられて開弁すると共にスワール制御弁24も開弁し、燃焼噴射弁23から噴射された燃料と吸気系の上流から導入された新気(空気)との混合気が第1吸気ポート14から、又、新気(空気)のみが第2吸気ポート15からそれぞれ燃焼室A内に導入される。この吸気行程においては、前述中負荷領域の場合のように第2排気弁21が第2排気弁用カム30bにより開弁駆動されることはなく、閉弁状態となっている。この第2排気弁21の閉弁状態は、排気側ロッカアーム28に設けられた公知のカム選択機構(不図示)を作動させて、第2排気弁用カム30bの作動力を第2排気弁21に伝達しないようにすることにより維持される。そして、上記吸気行程により導入された混合気は、燃焼室A内において均質に分布することになる。
【0041】
続く圧縮行程においては、吸気弁用カム29aの作動が終了して第1及び第2吸気弁18,19が閉弁し、上記混合気の均質分布が維持されたままピストン12が上昇してこの混合気を圧縮し、この圧縮行程の終端近傍において点火プラグ22により火花点火が行なわれて、混合気は均質燃焼を生じることになる。上記火花点火燃焼による爆発力により、続く膨張行程ではピストン12が押し下げられて、再び排気行程へと戻り、上述した動作が繰り返されることになる。
【0042】
尚、上記エンジンの高負荷運転領域においては、吸気行程において第2排気弁21を閉弁状態に維持して逆流排気Ginを燃焼室A内に導入しない構成としたが、第2排気弁21の開弁量を調節して少量の逆流排気を導入し、混合気に自己着火燃焼を行なわせる構成を採用することも可能である。
【0043】
エンジンが低負荷領域で運転される場合は、基本的には前述中負荷運転領域の場合の作動と同様であるが、吸気行程において、カム選択機構により第2排気弁用カム30bの作動力が第1排気弁20にも作用するようにして、この第1排気弁20をも開弁させて、第2排気ポート17からだけでなく第1排気ポート16からも逆流排気Ginを燃焼室Aに導入するように、すなわち、中負荷運転時よりも多量の逆流排気を導入するようにして、圧縮行程における混合気の温度を上昇させて、より安定した自己着火燃焼が生じるように運転される。
【0044】
以上のように運転されることにより、安定した圧縮自己着火燃焼の運転領域が拡大され、又、吸気系に還流する還流排気ではなく排気ポートから逆流させる逆流排気を導入することで、良好な過渡応答性が得られると共に、従来のように吸気系の途中に設けられたスロットル弁によって例えば部分負荷時に吸入される新気の量を制限する必要がないため、吸入負荷に起因するポンピングロスが低減され、これにより、燃費が向上することになる。
【0045】
図7は、本発明に係る排気制御装置の一部を構成する逆流排気指向手段の他の実施例を示すものである。この実施例での逆流排気指向手段としては、前述実施例のように燃焼室Aの外周方向に沿うように形成され排気ポートを採用するのではなく、燃焼室Aに対して直線的に連通する第1排気ポート31及び第2排気ポート32を採用し、この第2排気ポート32の開口部32aを開閉するものとして、傘部33aに湾曲したシュラウド34が設けられた第2排気弁33を採用するものである。
【0046】
すなわち、第2排気弁33の傘部33aに設けられたシュラウド34は、第2排気ポート32からの逆流排気が燃焼室A内の所定方向へ流れるのを阻止する、つまり、燃焼室Aの外周方向に沿う流れのみを許容するように形成されている。尚、このシュラウド34付きの第2排気弁34を採用する場合は、このシュラウド34が燃焼室Aに対して常時所定の方向を向くように、往復動に伴なう第2排気弁33の軸線まわりの回転を阻止するような手段を設けるのが良い。
【0047】
尚、逆流排気指向手段として、前述の燃焼室Aの外周方向に沿うように形成された第2排気ポート17と上記シュラウド34付きの第2排気弁33とを兼ね備えた構成を採用することも可能である。
【0048】
図8は、前述第1吸気弁18及び第2吸気弁19と第1排気弁20及び第2排気弁21とを開閉駆動する機構の他の実施例を示すものである。図8に示すように、第1吸気弁18及び第2吸気弁19を開閉駆動する機構は、シリンダヘッド13に固定された吸気側ロッカシャフト40に揺動自在に取り付けられて第1吸気弁18及び第2吸気弁19の上端部にそれぞれ当接する第1当接部42a及びこの第1当接部42aと反対側に設けられて後述する吸気用カムシャフト44に当接する第2当接部42bを備えた吸気側ロッカアーム42、シリンダヘッド13に回動自在に支持されてこの吸気側ロッカアーム42の第2当接部42bに接触し吸気行程において第1及び第2吸気弁18,19を開弁するように作動する吸気弁用カム44aを備えた吸気用カムシャフト44等により構成されており、又、第1排気弁20及び第2排気弁21を開閉駆動する機構は、シリンダヘッド13に固定された第1排気側ロッカシャフト41に揺動自在に取り付けられて第1排気弁20及び第2排気弁21の上端部にそれぞれ当接する当接部43aを備えた第1排気側ロッカアーム43、シリンダヘッド13に回動自在に支持されてこの第1排気側ロッカアーム43に接触し排気行程において第1及び第2排気弁20,21を開弁するように作動する排気弁用カム45aを備えた排気用カムシャフト45、シリンダヘッド13に固定された第2排気側ロッカシャフト46に揺動自在に取り付けられて第2排気弁21の上端部に(運転モードによっては第1排気弁20の上端部にも)当接する第1当接部47a及びこの第1当接部47aと反対側に設けられて前述吸気用カムシャフト44に当接する第2当接部47bを備えた第2排気側ロッカアーム47等により構成されている。尚、上記第2排気側ロッカアーム47には、吸気弁用カム44aによる作動力を第2排気弁21を伝達しないための、又、第2排気弁21だけでなく第1排気弁20にも伝達するための公知のカム選択機構(不図示)が設けられている。
【0049】
すなわち、排気行程においては、排気用カムシャフト45の排気弁用カム45aの作動により、第1排気側ロッカアーム43が下向き(図8中反時計回わり)に回動して、第1排気弁20及び第2排気弁21を開弁駆動し、吸気行程においては、吸気用カムシャフト44の吸気弁用カム44aの作動により、吸気側ロッカアーム42が図8中反時計回わりに回動して第1吸気弁18及び第2吸気弁19を開弁駆動すると共に、第2排気側ロッカアーム47が図8中時計回わりに回動して第2排気弁21のみを開弁駆動(エンジンが低負荷運転の場合は、第1排気弁20をも開弁駆動)する。
【0050】
この場合の第1及び第2排気弁20,21と第1及び第2吸気弁18,19とのクランク角に対するリフト特性は、図9に示すようになる。図9から理解されるように、第1及び第2吸気弁18,19と第2排気弁21との開弁動作を同期させることができ、これにより、吸気行程において混合気と共に逆流排気を確実に所定のタイミングで燃焼室A内に導入することができる。
【0051】
図10は、本発明に係る排気制御装置の他の実施例を示す概略構成図である。この排気制御装置では、前述図2に示す実施例と同様に第1吸気ポート14、第2吸気ポート15、第1排気ポート16、逆流排気が燃焼室Aの外周方向に沿って流入するように形成された第2排気ポート17、燃料噴射弁23、スワール制御弁24等を備える他に、第1排気ポート16(あるいは、排気マニホールド(不図示))の途中から第1吸気ポート14の途中までを連通させて排気ポートから排出された排気を吸気ポート側に還流する排気還流通路50と、エンジンの負荷に応じてこの排気還流通路50を開閉して還流排気Goutの流量を制御する還流排気制御弁51と、この排気還流通路50内を流れる還流排気Goutの温度を調節する温度調節手段としての冷却器52等を備えている。
【0052】
上記構成によれば、吸気行程において、第1吸気ポート14から燃焼室A内に新気(空気)、燃料、及び冷却された還流排気Goutが混合された混合気Gmixが導入されると共に、第2排気ポート17から燃焼室Aの外周方向すなわちボア側面11aに沿うように逆流排気Ginが導入されることになる。
【0053】
この際、混合気Gmixと逆流排気Ginとは、前述図6に示すものと同様に、燃焼室Aの外周部領域に環状に逆流排気Ginが分布し、燃焼室Aの略中央部に還流排気Goutを含んだ混合気Gmixが分布することになる。このような、成層分布状態が形成されることにより、前述実施例同様に安定した圧縮自己着火燃焼を行わせることができ、又、混合気の燃焼温度をより一層緻密コントロールすることができ、NOx等の排出量をより一層低減させることができる。
【0054】
図11及び図12は、燃料を直接筒内(燃焼室内)に噴射する直噴ガソリンエンジンにおいて、本発明に係る排気制御装置を適用した実施例を示すものである。この直噴エンジン60では、図11及び図12に示すように、シリンダブロック61の円筒状ボア側面61aと、このボア側面61aに沿って往復動するピストン62の凹部62a´を備えた冠面62aと、シリンダヘッド63の下面63aとにより燃焼室Aが画定され、又、シリンダヘッド63には、この燃焼室Aに新気(空気)を導入するための独立吸気ポートとしての第1吸気ポート64及び第2吸気ポート65と、燃焼を終えた排気を燃焼室Aから排出するための第1排気ポート66及び第2排気ポート67とが形成されている。また、このシリンダヘッド63には、第1吸気ポート64の開口部64aを開閉する第1吸気弁68と、第2吸気ポート65の開口部65aを開閉する第2吸気弁69と、第1排気ポート66の開口部66aを開閉する第1排気弁70と、第2排気ポート67の開口部67aを開閉する第2排気弁71とが往復動自在に取り付けられており、さらに、燃焼室Aを画定する下面63aの略中央部には、燃料を燃焼室A内に直接噴射する電磁式燃料噴射弁72が取り付けられ、又、その近傍には、火花点火を行なうための点火プラグ73が取り付けられている。
【0055】
上記第1吸気ポート64と第2吸気ポート65とは、略同一の傾斜角をなして斜め上方から燃焼室Aに伸長するように形成されており、この第1吸気ポート64は、さらにその開口部64a近傍領域が燃焼室Aの外周方向すなわち円筒状をなすボア側面61aの接線方向に伸長するように途中を湾曲させた形状に形成されており、第2吸気ポート65の途中には、駆動機構(不図示)によってエンジンの運転条件に応じ開閉制御されてその通路を開閉する吸気通路開閉弁としてのスワール制御弁74が回動自在に取り付けられている。尚、これら独立した第1吸気ポート64と第2吸気ポート65との上流側は、お互いに合流して1つの吸気ポートとして形成されている。
【0056】
上記のように第1吸気ポート64を形成したことにより、その開口部64aを開閉する第1吸気弁68を吸気行程において開弁させると、この第1吸気ポート64内を流れてきた新気は燃焼室A内にスワール流として流入することになり、第2吸気ポート65内に設けられたスワール制御弁74を閉弁させることで、このスワール流をより強力なものにすることができる。尚、上記スワール制御弁74を設けない構成であっても、上記のように湾曲した第1吸気ポート64を採用することで、所望のスワール流を形成することができる。
【0057】
一方、第1排気ポート66と第2排気ポート67とは、前述実施例と同様に、第1排気ポート66の方が大きい傾斜角をなして燃焼室Aから斜め上方に略直線状に伸長するように形成されており、第2排気ポート67は、小さい傾斜角をなして燃焼室Aから略水平方向に伸長するように、かつその開口部67a近傍領域が燃焼室Aの外周方向すなわち円筒状をなすボア側面61aの接線方向に伸長するように途中を湾曲させた形状に形成されている。
【0058】
上記のように第2排気ポート67を形成したことにより、その開口部67aを開閉する第2排気弁21を吸気行程において開弁させると、この第2排気ポート17内に残存する排気は、図3に示すように燃焼室Aの外周方向に向かうように指向させられて流入し、さらに、上述新気のスワール流の影響を受けてより一層外周部に沿って流れるようになり、その後、前述図2に示すように、ボア側面61aに沿った外周部領域に偏在して分布することになる。すなわち、上記のように形成された第2排気ポート67は、燃焼室A内に逆流する逆流排気Ginを燃焼室Aの外周方向に沿って流入するように指向させる逆流排気指向手段を構成している。尚、本実施例における第1及び第2吸気弁68,69と第1及び第2排気弁70,71とを開閉駆動する機構及び装置全体の動作は、前述実施例での機構及び動作と同様のものであるため、ここでの説明は省略する。
【0059】
以上述べた実施例においては、第2排気弁21,71を(場合によっては第1排気弁20,70をも)開閉作動する第2排気弁用カム30bとしては、エンジンの全運転領域においてカムプロフィルが一定(カム高さが一定)のものを適用したが、例えば図13に示すように、エンジンの運転領域に応じて例えば3種類のカムプロフィルを使い分ける可変機構を採用してもよい。すなわち、低負荷運転領域においては弁リフト量が最も大きくなるような排気弁用カムを選択し、高負荷運転領域においては弁リフト量が最も小さくなるような排気弁用カムを選択し、中負荷運転領域においてはほぼ中間の弁リフト量が得られるような排気弁用カムを選択するような構造を採用してもよい。
【0060】
この構成によれば、エンジンの高負荷運転領域では、図14に示すように、逆流排気Ginの量が混合気Gmixの量に比べて減少した成層分布状態が形成され、一方、エンジンの低負荷運転領域では、図15に示すように、逆流排気Ginの量が混合気Gmixの量に比べて増加した成層分布状態が形成されることになる。これにより、安定した圧縮自己着火燃焼を行なわせることができると共に、すす、HC,NOx等の排出量を大幅に低減することができる。
【0061】
また、以上述べた実施例においては、第1吸気弁18,68及び第2吸気弁19,69を開閉作動する吸気弁用カム29aとしては、エンジンの全運転領域においてカムプロフィルが一定(カム高さが一定)のものを適用したが、図16に示すように、エンジンの運転領域に応じて例えば3種類のカムプロフィルを使い分ける可変機構を採用してもよい。すなわち、低負荷運転領域においては弁リフトが最も小さくなるような吸気弁用カムを選択し、高負荷運転領域においては弁リフト量が最も大きくなるような吸気弁用カムを選択し、中負荷運転領域においてはほぼ中間の弁リフト量が得られるような吸気弁用カムを選択するような構造を採用してもよい。
【0062】
この構成によれば、エンジンの高負荷運転領域では、混合気Gmixの流入量が増加することで、逆流排気Ginの量が混合気Gmixの量に比べて相対的に減少し、前述図14に示すような成層分布状態が形成され、一方、エンジンの低負荷運転領域では、混合気Gmixの流入量が減少することで、逆流排気Ginの量が混合気Gmixの量に比べて相対的に増加し、前述図15に示すような成層分布状態が形成される。これにより、前述同様安定した圧縮自己着火燃焼を行なわせることができると共に、すす、HC、NOx等の排出量を大幅に低減することができる。
【0063】
以上述べた実施例では、エンジンの1気筒分についてのみ説明したが、多気筒のエンジンについて適用できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る排気制御装置を備えたガソリンエンジンの一部を示す縦断面図である。
【図2】 本発明に係る排気制御装置を備えたガソリンエンジンの一部を示す平面図である。
【図3】 本発明に係る排気制御装置を構成する排気ポートから逆流する逆流排気の流れを説明するための平面図である。
【図4】 内燃機関の吸気弁及び排気弁を開閉駆動する機構を示すものであり、(a)は縦断面図、(b)は吸気用カムシャフト及び排気用カムシャフトの平面図である。
【図5】 クランク角に対する吸気弁及び排気弁の弁リフト特性を示す図である。
【図6】 燃焼室内における逆流排気と混合気との分布状態を示す図である。
【図7】 本発明に係る排気制御装置を構成する逆流排気指向手段の他の実施例を示すものであり、(a)は平面図、(b)は排気弁の側面図である。
【図8】 内燃機関の吸気弁及び排気弁を開閉駆動する機構の他の実施例を示すものであり、(a)は縦断面図、(b)は吸気用カムシャフト及び排気用カムシャフトの平面図である。
【図9】 クランク角に対する吸気弁及び排気弁の弁リフト特性を示す図である。
【図10】 本発明に係る排気制御装置の他の実施例を示す平面図である。
【図11】 本発明に係る排気制御装置を備えた直噴ガソリンエンジンの一部を示す縦断面図である。
【図12】 本発明に係る排気制御装置を備えた直噴ガソリンエンジンの一部を示す平面図である。
【図13】 排気弁用カムとして3種類のカム高さを持つカムをエンジンの運転条件に応じて選択する構成を採用した場合のクランク角に対する弁リフト特性を示す図である。
【図14】 高負荷運転領域における逆流排気と混合気との分布状態を示す図である。
【図15】 低負荷運転領域における逆流排気と混合気との分布状態を示す図である。
【図16】 吸気弁用カムとして3種類のカム高さを持つカムをエンジンの運転条件に応じて選択する構成を採用した場合のクランク角に対する弁リフト特性を示す図である。
【符号の説明】
10 ガソリンエンジン
11 シリンダブロック
11a ボア側面
12 ピストン
12a 冠面
13 シリンダヘッド
13a 下面
14 第1吸気ポート
14a 開口部
15 第2吸気ポート
15a 開口部
16 第1排気ポート
16a 開口部
17 第2排気ポート
17a 開口部
18 第1吸気弁
19 第2吸気弁
20 第1排気弁
21 第2排気弁
22 点火プラグ
23 燃料噴射弁
24 スワール制御弁(吸気通路開閉弁)
25 吸気側ロッカシャフト
26 排気側ロッカシャフト
27 吸気側ロッカアーム
28 排気側ロッカアーム
29 吸気用カムシャフト
29a 吸気弁用カム
30 排気用カムシャフト
30a 第1排気弁用カム
30b 第2排気弁用カム
31 第1排気ポート
32 第2排気ポート
33 第2排気弁
33a 傘部
34 シュラウド
40 吸気側ロッカシャフト
41 第1排気側ロッカシャフト
42 吸気側ロッカアーム
43 第1排気側ロッカアーム
44 吸気用カムシャフト
44a 吸気弁用カム
45 排気用カムシャフト
45a 排気弁用カム
46 第2排気側ロッカシャフト
47 第2排気側ロッカアーム
50 排気還流通路
51 還流排気制御弁
52 冷却器(温度調節手段)
60 直噴ガソリンエンジン
61 シリンダブロック
61a ボア側面
62 ピストン
62a 冠面
62a´ 凹部
63 シリンダヘッド
64 第1吸気ポート
65 第2吸気ポート
66 第1排気ポート
67 第2排気ポート
68 第1吸気弁
69 第2吸気弁
70 第1排気弁
71 第2排気弁
72 燃料噴射弁
73 点火プラグ
74 スワール制御弁
Claims (7)
- 互いに独立して連通する2つ以上の吸気ポートと、互いに独立して連通する2つ以上の排気ポートとが燃焼室に備えられているとともに、
上記各吸気ポートには、これらの開口部を開閉する吸気弁がそれぞれ設けられ、かつ、上記各排気ポートには、これらの開口部を開閉する排気弁がそれぞれ設けられており、
上記吸気弁を開弁駆動する吸気弁用カムが形成された吸気用カムシャフトを有し、前記少なくとも1つの排気弁は、前記吸気弁用カムにより、吸気行程においても開弁駆動され、
上記いずれかの排気弁を、排気行程から吸気行程に亘る所定領域において開弁して当該排気ポート内にある排気の一部を燃焼室内へ逆流させるように制御し、負荷に応じて自己着火運転と点火プラグによる火花点火運転とを選択的に切り替えて運転させる内燃機関の排気制御装置であって、
上記排気行程から吸気行程に亘る所定領域において開弁する排気弁により燃焼室内に逆流する逆流排気を、燃焼室の外周方向に沿って流入するように指向させる逆流排気指向手段を設けているとともに、
上記2つ以上の吸気ポートのうちのいずれかの開口部近傍領域を、排気ポートから導入される逆流排気を燃焼室の外周部領域に偏在して分布させるように燃焼室の外周方向に伸長するとともに湾曲させて形成していることを特徴とする内燃機関の排気制御装置。 - 逆流排気指向手段は、排気行程から吸気行程に亘る所定領域において開弁する排気弁を設けた排気ポートを、燃焼室から略水平方向に伸長し、かつ、その開口部近傍領域を燃焼室の外周方向に伸長するよう湾曲して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気制御装置。
- 逆流排気指向手段は、排気行程から吸気行程に亘る所定領域において開弁する排気弁の傘部に設けられて逆流排気が燃焼室の外周方向以外へ流れるのを阻止する壁面を形成するシュラウドを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気制御装置。
- 排気弁を駆動する排気用カムシャフトを有し、この排気用カムシャフトは、前記排気弁の全てを排気行程において開弁駆動する第1排気弁用カムと、前記少なくとも1つの排気弁を吸気行程においても開弁駆動する第2排気弁用カムとを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の排気制御装置。
- 開口部近傍領域が燃焼室の外周方向に伸長するように湾曲して形成された吸気ポートを除く他の吸気ポートの少なくとも1つに、その通路を開閉する吸気通路開閉弁を有するこことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関の排気制御装置。
- 排気ポートから排出された排気を吸気ポート側に還流する排気還流通路と、負荷に応じて前記排気還流通路を開閉し還流排気の流量を制御する還流排気制御弁とを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の内燃機関の排気制御装置。
- 前記排気還流通路を流れる還流排気の温度を調節する温度調節手段を有することを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の排気制御装置。
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