JP4121638B2 - 安全ノッチ付き袋の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、安全ノッチ付き袋の製造方法に関し、更に詳しくは、袋の側部のヒートシール部に設けられるノッチの形状を、その外側端部が鋭利な形状とならないように改善して、誤って手などを傷つけることがないよう、安全性を高めたノッチ付き袋の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プラスチックを主とする積層フィルムで製造される三方シール形式、四方シール形式、或いはスタンディングパウチ形式などの袋は、周囲の端縁部がヒートシールされ、且つ、長方形などに仕上げられるため、周囲の角部が鋭角(直角)になる形状であった。
そして、特に袋を形成する積層フィルムが、その積層構成中に例えば基材フィルムとして、剛性の高い延伸フィルムや、厚さの厚いフィルムを含む場合、或いは、中間層にアルミニウム箔などが積層される場合は、袋の周囲の角部が硬く鋭利になるため、他の袋を傷つけたり、使用者の手を傷つけることがあった。
【0003】
このような事故を防止するために、袋の周囲の角部を、丸みを有する形状に、製袋時または製袋後に切り落とす対策が採られていた。
一方、前記三方シール形式、四方シール形式、スタンディングパウチ形式などの袋では、充填された内容物を取り出す際、袋の上部などを切り取って開封する操作を容易にするために、袋の側部のヒートシール部にノッチを設けることが一般的に行われている。
【0004】
そして、このようなノッチの形状には、一字形、V字形のほか、V字形の上に平行線を付加した形(本明細書においては、ホームベース形と記載する)などがあるが、これらの中でも、比較的切り欠きの形が大きく、その存在が分かりやすいホームベース形が、通常の袋では多く用いられるようになっている。
しかし、上記ホームベース形のノッチを、袋の側部のヒートシール部に設けた場合、前記袋の周囲の角部ほどではないにしても、ノッチの外側角部が直角形状であるため、手指が引っ掛かりやすく、その際、痛みを感じるとか、傷つけられたりする問題があった。
【0005】
このようなノッチの外側角部を、鋭利な形状ではなく滑らかにするためには、袋の周囲の角部と同様、丸みを有する形状にすればよいが、ノッチの形状自体が小さいため、例えば、袋の製袋時にインラインでこのようなノッチを加工しようとしても、加工精度が厳しくなるため難しく、また、製袋後、オフラインで袋を数十〜百袋程度積み重ねて打ち抜く方式でも、袋が滑りやすく、また、屈曲しやすいため、上下でズレを生じ、均一な形状で外側角部に丸みを有するノッチを加工することは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、袋の側部のヒートシール部に設けられるノッチについても、外側に鋭利な角部がなく、手指が引っ掛かったり、傷つけられることのない安全なノッチが設けられた袋の生産性に優れた製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。
請求項1に記載した発明は、上部を開口させ、少なくとも両側の側部をヒートシールして袋を形成し、且つ、該袋の側部のヒートシール部に、ホームベース形のノッチ形状1とこれにつながる円弧状曲線2とで形成される外側角部が丸みを有する形状のノッチを設けてなる袋の製造方法であって、少なくとも下記(1)〜(4)の工程を含むことを特徴とする安全ノッチ付き袋の製造方法からなる。
【0010】
即ち、(1)は、少なくとも基材フィルムと最内層に熱接着性を有するシーラント層とを備えた所定幅の長尺の積層フィルム4を、そのシーラント層同士が接するように重ね合わせて引き出す工程。(2)は、前記積層フィルム4の流れ方向を袋の幅方向とし、該積層フィルム4の幅方向を袋の長さ方向として、該積層フィルム4に所定のピッチで、少なくとも袋の両側の側部のヒートシールを行って、一端が開口し、側部で隣接する袋同士がつながる連続袋を作製する工程。尚、上記側部のヒートシール部の幅は、隣接する袋の側部のヒートシール部の幅同士を加えたものに、更に、両者の間の切り落とし部の幅を加えたものである。(3)は、前記連続袋の側部ヒートシール部6の中間で、袋の長さ方向の所定の位置に、両側にノッチ形状1を有し、且つ該両側のノッチ形状1の間が、両側の各ノッチ形状1の両側ラインから円弧状曲線2で外側に広がり、側部ヒートシール部6の中心線近傍で、両側のノッチ形状1の対応するライン同士が、異なる向きの円弧状曲線3でつながる形状(図1参照)のノッチ用打ち抜き刃を用いて、ノッチ用切り欠き部を設けると共に、両側の底部ヒートシール部5と側部ヒートシール部6とが交差する底部コーナー部に丸みを有する形状にカットする形状の底部コーナーカット刃で打ち抜き、かつ、センターラインと側部ヒートシール部6とが交差する上部コーナー部に丸みを有する形状にカットする形状の上部コーナーカット刃で打ち抜いて、各袋の上下の四隅が丸みを有する形状に加工する工程。(4)は、前記連続袋を、側部ヒートシール部の中間、即ち、ノッチ用切り欠き部の両側の各ホームベース形のノッチ形状1の両側ラインにつながる円弧状曲線のそれぞれの中間部で、両者の間に切り落とし部10、11が生じるように2箇所で切断して、ホームベース形のノッチ形状1とこれにつながる円弧状曲線2とで形成される、外側角部が丸みを有する形状のノッチが両側に設けられた個々の袋を作製する工程である。
【0011】
上記製造方法において、袋の形態が、特に四方シール形式、スタンディングパウチ形式の場合は、横並びの1列で製袋してもよいが、製袋機の有効加工幅と袋の長さ方向の寸法との関係で、可能な場合は、例えば袋の上部同士を中央で突き合わせる2列方式(図2参照)で製袋することもできる。
【0012】
このような製造方法を採ることにより、上部に開口部を有し、両側の側部、または両側の側部と底部とがヒートシールされ、且つ、両側の側部ヒートシール部の所望の位置に、外側角部が丸みを有する形状のノッチが設けられた三方シール形式、四方シール形式、またはスタンディングパウチ形式などの袋を生産性よく製造することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の安全ノッチ付き袋の製造に用いる積層フィルム、およびその製袋方法など実施の形態について説明する。
先ず、本発明の安全ノッチ付き袋の製造に用いる積層フィルムは、特に限定はされず、従来、三方シール形式、四方シール形式などの平パウチや、スタンディングパウチ形式などの袋に用いられている公知の積層フィルムは、いずれも使用することができ、それらの中から包装する内容物の種類や、充填後の加熱処理の有無など使用条件に応じて、適するものを自由に選択して使用することができる。
使用可能な積層フィルムの構成の代表的な例として、以下のような構成が挙げられる。
【0014】
(1) PETフィルム(又はONフィルム、又はOPPフィルム)/アンカーコート(又は接着剤)/LDPE層(又はL・LDPE層、又はCPP層)〔シーラント層〕
(2) PETフィルム(又はONフィルム、又はOPPフィルム)/接着剤/一軸延伸HDPEフィルム(又は一軸延伸PPフィルム)/アンカーコート(又は接着剤)/LDPE層(又はL・LDPE層、又はCPP層)〔シーラント層〕
(3) PETフィルム(又はONフィルム、又はOPPフィルム)/接着剤/一軸延伸HDPEフィルム(又は一軸延伸PPフィルム)/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(又はCPPフィルム)〔シーラント層〕
(4) PETフィルム(シリカ蒸着層)〔又はONフィルム(シリカ蒸着層)〕/接着剤/一軸延伸HDPEフィルム(又は一軸延伸PPフィルム)/接着剤/L・LDPEフィルム(又はCPPフィルム)〔シーラント層〕
(5) PETフィルム(又はONフィルム、又はOPPフィルム)/アンカーコート/共押し出しコート層(HDPE層/L・LDPE層)〔シーラント層はL・LDPE層〕
(6) PETフィルム(又はONフィルム、又はOPPフィルム)/アンカーコート/共押し出しコート層(HDPE層/LDPE層)/接着剤/L・LDPEフィルム〔シーラント層〕
(7) PETフィルム(又はONフィルム)/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ONフィルム(又はPETフィルム)/接着剤/L・LDPEフィルム〔シーラント層〕
(8) PETフィルム(又はONフィルム、又はOPPフィルム)/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ONフィルム(又はPETフィルム)/接着剤/CPPフィルム〔シーラント層〕
(9) PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(又はCPPフィルム)〔シーラント層〕
(10)PETフィルム(又はONフィルム)/接着剤/EVOHフィルム/接着剤/ONフィルム(又はPETフィルム)/接着剤/L・LDPEフィルム(又はCPPフィルム)〔シーラント層〕
などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく様々な組み合わせの積層フィルムを使用することができる。
【0015】
尚、上記において、PETフィルムは2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、ONフィルムは2軸延伸ナイロンフィルム、OPPフィルムは2軸延伸ポリプロピレンフィルムであり、LDPEは低密度ポリエチレン、L・LDPEは直鎖状低密度ポリエチレン、HDPEは高密度ポリエチレン、CPPは無配向ポリプロピレン、CPPフィルムは無延伸ポリプロピレンフィルム、一軸延伸PPフィルムは一軸延伸ポリプロピレンフィルム、EVOHフィルムはエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルムを指すものである。
また、シーラント層のLDPE層、L・LDPE層、CPP層は、それぞれの樹脂を押し出しコートして積層した層でもよく、予め製膜したフィルムをドライラミネーション法などで貼り合わせた層でもよい。
【0016】
また、アンカーコートは、押し出しコート法で樹脂を積層する際、接着性を向上させるために基材フィルム側に予めコーティングするものでプライマーコートの一種である。
接着剤と表示した部分は、接着剤を用いて貼り合わせが行われる部分であり、例えば、ドライラミネーション法を利用する場合、ポリウレタン系などの2液硬化型接着剤が用いられる。
【0017】
前記積層フィルムの構成において、PETフィルム、ONフィルム、OPPフィルムは、基材フィルムとして袋に機械的強度や印刷適性を付与し、一軸延伸HDPEフィルム、一軸延伸PPフィルムは、その延伸方向を袋を開口させる際の引き裂き方向と一致するように用いることにより、引き裂きの方向性を一層安定化させることができる。
そして、アルミニウム箔、シリカ蒸着層、EVOHフィルムなどは、ガスバリヤー性を付与するために積層するものである。
【0018】
また、シーラント層としては、LDPE層、L・LDPE層、CPP層の例を挙げたが、LDPE層は、最も一般的に用いられるシーラント層であり、L・LDPE層は、ヒートシールの安定性や耐内容物性などに優れ、CPP層は、耐熱性、低臭性に優れており、これらの性能を必要とする内容物の包装用に適している。
【0019】
シーラント層には上記のほか、充填される内容物に応じて、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリエステル系樹脂なども適宜選択して使用することができる。
特に、エチレン・αオレフィン共重合体でメタロセン系触媒を用いて重合したものは、分子量分布の幅が狭く、共重合比も安定しているため、低温ヒートシール性や、熱間シール性に優れており、スタンディングパウチなどヒートシール部にフィルムの重なりの差による段差のある袋のシーラント層にはシール抜けによるピンホールの発生を防止できる点で適している。
【0020】
次に、以上のような積層フィルムを用いて製造する本発明の安全ノッチ付き袋の製造方法について説明する。
本発明の安全ノッチ付き袋は、先に説明したように、上部に開口部を有し、少なくとも両側の側部がヒートシールされてなる袋において、側部ヒートシール部に、外側の角部が丸みを有する形状のノッチが設けられていることを特徴とするものである。
【0021】
従って、袋の形態自体は、特に限定するものではなく、例えば、三方シール形式、四方シール形式の平パウチのほか、スタンディングパウチ形式の袋として製造することができる。
ここでは四方シール形式の安全ノッチ付き袋を例に採って、その製造方法を説明する。
【0022】
図1は、本発明の安全ノッチ付き袋の製造方法において、袋の側部のヒートシール部にノッチを設ける際に使用するノッチ用打ち抜き刃、即ち、ノッチ用切り欠き部の一実施例の形状を説明する拡大図である。
尚、図1の各部に付けた寸法(数値)の単位はmmであり、標準の寸法を示したものであって、これに限定するものではない。
【0023】
また、図2は、本発明の安全ノッチ付き袋の製造方法の一実施例の工程を説明する要部の平面図であり、この場合、四方シール形式の安全ノッチ付き袋を2列突き合わせ方式で製造する場合の製造工程を説明する図である。
【0024】
図1に示したノッチ用打ち抜き刃は、両側にホームベース形のノッチ形状1を有し、且つ、その両側のノッチ形状1の間が、両側の各ノッチ形状1の両側ラインから、円弧状曲線2で外側に広がり、両側のノッチ形状1の対応するライン同士が異なる向きの円弧状曲線3でつながる形状に形成されている。
このような形状のノッチ用打ち抜き刃は、例えば、図2に示した四方シール形式の安全ノッチ付き袋の製造方法の場合、側部でつながる連続袋の側部ヒートシール部6の中間で、袋の長さ方向の所定の位置、即ち、ノッチ用打ち抜き刃9に示される位置に配置して使用するものである。
【0025】
そして、上記ノッチ用打ち抜き刃9によって打ち抜かれた同形状のノッチ用切り欠き部9は、連続袋を個々の袋に切り離す際、側部ヒートシール部6の中間部、即ち、ノッチ用切り欠き部9を、第1のカットライン10と第2のカットライン11との2箇所で切断する。
【0026】
この切断位置の詳細を図1に示した拡大図で説明すると、ノッチ用切り欠き部9は、両側の各ノッチ形状1の両側ラインにつながる円弧状曲線2のそれぞれの中間部、好ましくは前半1/3程度の位置から終点までの間の位置で、それぞれ第1のカットライン10と第2のカットライン11との2箇所で切断する。
従って、第1のカットライン10と、第2のカットライン11との間(aの部分)は、切り落とされて取り除かれる。
このように、連続袋を切り離すことにより、袋の両側の側部ヒートシール部には、それぞれホームベース形のノッチ形状1と、これにつながる円弧状曲線2の一部、即ち、bまたはb′の部分とで形成される外側角部が丸みを有する形状のノッチを設けることができる。
【0027】
尚、上記ノッチ形状1は、ホームベース形に限定するのもではなく、V字形、その他ノッチ機能を有する形状であれば何でも適用することができる。
また、両側の各ノッチ形状の両側ラインにつながる円弧状曲線2の形状も、円弧状曲線が最も好ましいが、折れ線や、一部に直線部分を有する曲線などであっても、ノッチの外側角部が例えば鈍角となり、相応の安全性が得られるので適用することができる。
【0028】
このような形状のノッチ用打ち抜き刃は、両側のノッチ形状1の間の部分、即ち、両側の円弧状曲線2、2の部分(幅c、cの部分)を比較的大きくとり、異なる向きの円弧状曲線3の部分(幅dの部分)をできるだけ小さくすることにより、第1のカットライン10および第2のカットライン11で袋を切り離す際、切断位置のズレに対する許容範囲を大きくできるため、その作業を容易に行えるようになる。
【0029】
上記第1のカットライン10と第2のカットライン11による切断は、1枚刃による2度切り方式で切断してもよく、2枚刃による1度切り方式で切断してもよい。
袋の側部ヒートシール部に形成されるノッチの深さは、2.5〜3.0mm程度が好ましく、このためには、図1において、b、b′の長さは、0.75〜1.25mmの範囲が好ましい。
【0030】
また、第1のカットライン10と第2のカットライン11とで切り落とされるaの長さは、2mm程度が適当であるが、例えば、cの部分を大きくして、aの長さを10mm程度に大きくすることもできる。
尚、前記切り落とし部aに含まれる異なる向きの円弧状曲線3の形状は、図示したような曲線が好ましいが、元々、切り落としにより取り除かれる部分であるため直線状であってもよい。只、その幅dは、打ち抜き刃の作製上、支障のない範囲で小さいことが、前記切断の作業を容易に行える点で好ましい。
【0031】
図2は、先にその一部を説明したように、四方シール形式の安全ノッチ付き袋を2列突き合わせ方式で製造する場合の製造工程を説明する要部の平面図である。
図2において、袋を形成する長尺の積層フィルム4が、そのシーラント層同士が接するように2枚重ね合わせて、例えば、矢印で示した流れ方向に引き出され、所定のピッチで上下両側の底部ヒートシール部5と、側部ヒートシール部6とをヒートシールして、流れ方向の中心部で袋の上部の開口部同士が突き合わされた形態でつながり、且つ、横方向に隣接する袋同士がつながる連続袋を作製する。
【0032】
そして、側部ヒートシール部6の中間で、袋の長さ方向の所定の位置に、前記図1に示した形状のノッチ用打ち抜き刃9を用いて、これと同形状のノッチ用切り欠き部9を設けると共に、両側の底部ヒートシール部5と、側部ヒートシール部6とが交差する底部コーナー部を、この部分を丸みを有する形状にカットするための、図示した形状の底部コーナーカット刃7で打ち抜き、また、袋の上部のコーナー部についても、同様に、丸みを有する形状にカットするための、図示した形状の上部コーナーカット刃8で、積層フィルム4のセンターラインと側部ヒートシール部6が交差する部分を打ち抜いて、各袋の上下の四隅が丸みを有する形状に加工する。
【0033】
次いで、積層フィルム4のセンターラインの両側近傍を、センター仕上げカットライン12、12′で、前記上部コーナーカット刃8による丸み形成部分が残るようにカットすると共に、側部ヒートシール部6の中心部を、前記図1に示したノッチ用切り欠き部9の第1のカットライン10と第2のカットライン11の2箇所で切断することにより、底部と両側部が、底部ヒートシール部5と側部ヒートシール部6、6でヒートシールされ、上部が開口し、且つ、両側の側部ヒートシール部6の上部に、外側角部が丸みを有する形状のノッチを備え、更に、袋の外側四隅の角部も丸みを有する形状の安全性に優れた個々の四方シール形式の安全ノッチ付き袋を製造することができる。
【0034】
【実施例】
以下、本発明の安全ノッチ付き袋の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。但し、本発明はこれらの図面に限定されるものではない。
図3、図4は、それぞれ本発明の安全ノッチ付き袋の一実施例の構成を説明する正面図であり、図3は、四方シール形式の安全ノッチ付き袋の正面図で、図4は、スタンディングパウチ形式の安全ノッチ付き袋の正面図である。
【0035】
図3に示した安全ノッチ付き袋100は、四方シール形式に製袋されており、前後の壁面が積層フィルム4で形成され、底部と両側部の三方の外縁が、それぞれ所定幅の底部ヒートシール部5と側部ヒートシール部6、6でヒートシールされ、上部が内容物の充填口として開口部13で開口している。
【0036】
そして、両側の側部ヒートシール部6、6の上部の外側端部には、それぞれ前記図1に示した形状のノッチ用切り欠き部を第1と第2のカットライン10、11で切断して形成される外側角部が丸みを有する形状のノッチ14が設けられると共に、袋の上下四隅の角部も安全性を高めるために丸みを有する形状にカットされて構成されている。
このような安全ノッチ付き袋100は、前記図2で説明した製造方法により生産性よく製造することができる。
【0037】
このような構成を採ることにより、安全ノッチ付き袋100は、通常の四方シール形式の袋と同様に、上部の開口部13から内容物を容易に充填し、また、ヒートシールして密封することができる。
そして、充填された内容物を使用する際には、ノッチ14を利用して、容易に袋の上部のヒートシール部を切り取って開封し、内容物を取り出すことができる。
また、安全ノッチ付き袋100は、袋の外側四隅の角部だけでなく、ノッチ14の外側角部も丸みを有する形状に形成されているので、袋の取り扱い中に、袋の角部で手指を傷つけられることがなく安全性にも優れている。
【0038】
図4に示した安全ノッチ付き袋200は、前記図3に示した安全ノッチ付き袋の構成において、袋本体の形態をスタンディングパウチ形式に変えて構成したものである。
即ち、袋の底部が、常法に従って底材用積層フィルムを内側に折り返してなるガセット形式で形成され、内側に折り込まれた積層フィルムの両側下端近傍には、符号は付していないが、半円形の切り欠き部が設けられると共に、底部が、前後2面の壁面用積層フィルム4と底材用積層フィルムとを船底形のシールパターンにより底部ヒートシール部5でヒートシールして形成され、また、袋の胴部が、前後2面の壁面用積層フィルム4の両側端縁部を側部ヒートシール部6、6でヒートシールして形成され、上部が、内容物の充填口として、開口部13で開口する形状である。
そして、この場合も、袋200の外側四隅の角部は、丸みを有する形状にカットされると共に、両側の側部ヒートシール部6の上部の外側端部に設けられたノッチ14も、その外側角部が丸みを有する形状に形成されて構成されている。
【0039】
このような安全ノッチ付き袋200は、公知のスタンディングパウチ用製袋機を利用し、これにノッチ用打ち抜き刃、底部コーナーカット刃、上部コーナーカット刃、そして、側部ヒートシール部などのカッティング装置を取り付けることにより、生産性よく製造することができる。
【0040】
このような構成を採ることにより、安全ノッチ付き袋200は、内容物の充填適性や開封性、および取り扱い時の安全性などについては、前記図3に示した安全ノッチ付き袋100と同様に優れているほか、袋の形態がスタンディングパウチ形式であるため、更に自立性が付加され、取扱いが容易であると同時に、外観、展示効果にも優れている。
【0041】
尚、本発明の安全ノッチ付き袋は、図3、図4に示したように、袋の両側の側部に、外側角部が丸みを有する形状のノッチを設けることが、袋の使用上便利であり、また、ノッチ用打ち抜き刃の作製の容易さ、およびそれを用いた袋の生産性の点で好ましいが、ノッチ用打ち抜き刃の形状変更により、袋の片側の側部のみにこのようなノッチを設けることもできる。
【0042】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明によれば、製袋、および内容物の充填シールが容易で、充填された内容物を取り出す際には、ノッチを利用して容易に袋の上部を切り取って開封することができ、且つ、袋の取り扱い中に、袋の角部やノッチで手指などが傷つけられることもなく、安全性にも優れた安全ノッチ付き袋の生産性に優れた製造方法を提供できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の安全ノッチ付き袋の製造方法において、袋の側部のヒートシール部にノッチを設ける際に使用するノッチ用打ち抜き刃、即ち、ノッチ用切り欠き部の形状を説明する拡大図である。
【図2】本発明の安全ノッチ付き袋の製造方法の一実施例の工程を説明する要部の平面図である。
【図3】本発明の安全ノッチ付き袋の一実施例の構成を説明する正面図である。
【図4】本発明の安全ノッチ付き袋の別の一実施例の構成を説明する正面図である。
【符号の説明】
1 ノッチ形状
2 円弧状曲線
3 異なる向きの円弧状曲線
4 積層フィルム
5 底部ヒートシール部
6 側部ヒートシール部
7 底部コーナーカット刃
8 上部コーナーカット刃
9 ノッチ用打ち抜き刃(ノッチ用切り欠き部)
10 第1のカットライン
11 第2のカットライン
12、12′センター仕上げカットライン
13 開口部
14 ノッチ
100、200 安全ノッチ付き袋
Claims (1)
- 上部を開口させ、少なくとも両側の側部をヒートシールして袋を形成し、且つ、該袋の側部のヒートシール部に、ホームベース形のノッチ形状1とこれにつながる円弧状曲線2とで形成される外側角部が丸みを有する形状のノッチを設けてなる袋の製造方法であって、少なくとも下記(1)〜(4)の工程を含むことを特徴とする安全ノッチ付き袋の製造方法。
(1)少なくとも基材フィルムと最内層に熱接着性を有するシーラント層とを備えた所定幅の長尺の積層フィルム4を、そのシーラント層同士が接するように重ね合わせて引き出す工程。
(2)前記積層フィルム4の流れ方向を袋の幅方向とし、該積層フィルム4の幅方向を袋の長さ方向として、該積層フィルム4に所定のピッチで、少なくとも袋の両側の側部のヒートシールを行って、一端が開口し、側部で隣接する袋同士がつながる連続袋を作製する工程。
(3)前記連続袋の側部ヒートシール部6の中間で、袋の長さ方向の所定の位置に、両側にノッチ形状1を有し、且つ該両側のノッチ形状1の間が、両側の各ノッチ形状の両側ラインから円弧状曲線2で外側に広がり、側部ヒートシール部6の中心線近傍で、両側のノッチ形状1の対応するライン同士が、異なる向きの円弧状曲線3でつながる形状のノッチ用打ち抜き刃を用いて、ノッチ用切り欠き部を設けると共に、両側の底部ヒートシール部5と側部ヒートシール部6とが交差する底部コーナー部に丸みを有する形状にカットする形状の底部コーナーカット刃で打ち抜き、かつ、センターラインと側部ヒートシール部6とが交差する上部コーナー部に丸みを有する形状にカットする形状の上部コーナーカット刃で打ち抜いて、各袋の上下の四隅が丸みを有する形状に加工する工程。
(4)前記連続袋を、側部ヒートシール部の中間、即ち、ノッチ用切り欠き部の両側の各ホームベース形のノッチ形状1の両側ラインにつながる円弧状曲線2のそれぞれの中間部で、両者の間に切り落とし部10、11が生じるように2箇所で切断して、ホームベース形のノッチ形状1とこれにつながる円弧状曲線2とで形成される外側角部が丸みを有する形状のノッチが両側に設けられた個々の袋を作製する工程。
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