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JP4121196B2 - 平板型アレイアンテナ - Google Patents

平板型アレイアンテナ Download PDF

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    • HELECTRICITY
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    • H01Q9/00Electrically-short antennas having dimensions not more than twice the operating wavelength and consisting of conductive active radiating elements
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    • H01Q21/00Antenna arrays or systems
    • H01Q21/24Combinations of antenna units polarised in different directions for transmitting or receiving circularly and elliptically polarised waves or waves linearly polarised in any direction

Landscapes

  • Waveguide Aerials (AREA)
  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばWLL(ワイヤレス・ローカル・ループ)端末機用送受信アンテナ等として適用可能な平板型アレイアンテナ関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の平板型アレイアンテナは、一般に誘電体基板上に金属箔からなるパッチアンテナ素子、およびストリップ線路からなる給電ライン等を被着したものとなっている。このような構成のアンテナでは、誘電体効果によりアンテナが小型化されるが、その反面、誘電体損失による利得の低下等が生じ、利用可能なVSWR帯域幅も狭いものとなる。さらにアンテナの利得を上げるべく複数のパッチアンテナ素子をアレー化し、これらのアンテナ素子に直列給電を行なう場合において下記のような問題が生じる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
図5の(a)〜(c)に示すように、誘電体基板100上に複数(本例では2個)のパッチアンテナ素子101、102を設け、これらのパッチアンテナ素子101、102に対してストリップ線路からなる給電ライン103、104を介して給電点105から直列給電する如く構成した場合において、誘電体基板100による短縮率の影響でパッチアンテナ素子101と102を、最適なアレイ間隔に配置することが困難になるという問題がある。
【0004】
すなわち図5の(a)(b)に示すように、パッチアンテナ素子101、102の素子長および相互間隔は、送受信波の波長をλとしたとき、それぞれλ/2に設定される。しかるに誘電体基板100の誘電体効果の一つである短縮率の影響を受けるため、給電ライン103の長さ、換言すればパッチアンテナ素子101と102との間の実際の物理的距離Rは、パッチアンテナ素子長に比べて短いものとなる。たとえば今、誘電体基板100としてテフロン(商品名:デュポン社)を用い、その実効誘電率をεe とすると、距離Rは
R=λ/2(εe 1/2 =約0.7λ/2
となる。このため理想的なアレイ間隔を得ることができなくなり、図5の(c)に示すように、パッチアンテナ素子101と102の各エネルギー面積S1とS2とが一部オーバラップする現象が生じる。その結果、アンテナ効率が低下し最大利得が得られない。因みに誘電体基板100として上記テフロンを使用した場合の利得は8〜9dBi程度である。
【0005】
なお各パッチアンテナ素子101、102に対して並列給電を行なうようにすれば、上記のような不具合は生じないが、その反面、分配器を必要とするため、構造が複雑となり、アンテナ全体が大型化する欠点が生じる。
【0006】
本発明の目的は、アレー化したパッチアンテナ素子に直列給電を行なう場合においても、理想的なアレイ間隔を確保でき、最大利得を得ることができる上、大幅なコスト低減をはかり得る平板型アレイアンテナを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明の平板型アレイアンテナは下記の如く構成されている。なお下記以外の本発明の特徴ある構成については実施形態の中で明らかにする。
【0008】
本発明の平板型アレイアンテナは、金属板からなるグランド板上に、複数のパッチアンテナ素子をそれぞれ絶縁スペーサを介して所定ピッチで配置し、前記複数のパッチアンテナ素子の1つに給電点を設け、各パッチアンテナ素子間を空中で橋渡しする如く張設された給電ラインで接続し、前記給電ラインの長さは、送受信波の波長をλとしたとき、λ/2であり、前記所定ピッチはλであることを主たる特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
「構成」
図1の(a)(b)において、10はたとえば黄銅などの金属板からなるグランド板であり、このグランド板10の上に、同じく黄銅などの金属板からなる複数(本実施形態では2個)のパッチアンテナ素子11、12が、それぞれ長さGの短円柱状をなす絶縁スペーサ13、14を介して支持されている。絶縁スペーサ13,14としては,ポリアセタール、ポリカーボネイト、ABSなどの樹脂が用いられる。15、16は取付け固定用のビスである。各パッチアンテナ素子11、12は所定のアレイ間隔、すなわちピッチP=λにて配置されており、両素子間は長さλ/2のストリップ線路からなる給電ライン17によって接続されている。給電ライン17を構成しているストリップ線路としては、黄銅または銅の線材ないし板材が用いられる。一方のパッチアンテナ素子12の一部には給電点A、Bが定められている。B点では指向性のサイドローブが左右アンバランスになる為、A点を給電点とすることが好ましい。
【0010】
本実施形態では図1の(b)に示すようにA点に給電ピン18を立て、この給電ピン18のグランド板10の裏面に突出した部分をリアタンス補正用の整合基板1に接続し、この整合基板19をフィーダ20と接続している。
【0011】
「作用」
本実施形態においては、グランド板10上に短円柱状の絶縁スペーサ13,14をそれぞれ介して素子長λ/2のパッチアンテナ素子11,12が所定のアレイ間隔(ピッチP=λ)で配置され、各パッチアンテナ素子間が長さλ/2のストリップ線路からなる給電ライン17で接続されている。
【0012】
したがって誘電体損失の元となる誘電体としては各パッチアンテナ素子11,12を局部的に支持している極めて小さな絶縁スペーサ13,14のみとなり、誘電率εは略空気に近い「1」となる。したがって誘電体損失は極めて小さく利得低下はほとんどない。そして二つのパッチアンテナ素子11,12間は空中を橋渡しする如く設けられた線状または板状のストリップ線路からなる給電ライン17(100〜500Ω)で接続されており、誘電体が関与していないので、給電ライン17の長さすなわち素子間の物理的長さは殆ど短縮されない。このため図1の(c)に示す如くエネルギー面積S1,S2の一部がオーバーラップすることを回避でき、理想的なアレイ間隔を得ることができる。このためアンテナ効率がよく、二素子11,12からなるパッチアレイアンテナの利得を、従来は8〜9dBi程度であったものを12dB以上とすることが可能となった。さらに利用可能なVWRの帯域幅も十分広いものとなった。
【0013】
具体的には図2に示すように、VSWRが1.5以下で従来は約1.5%であったものが約2.9%に、又VSWRが1.8以下で従来は約2.8%であったものが約5.3%にそれぞれ大幅に改善された。
【0014】
なお図3、図4に示す如く、H面(磁界面)の指向性も、E面(電界面)の指向性も、十分実用に供し得る良好な特性を有することが確認された。
【0015】
コスト面については、従来の誘電体基板を用いたのものに比べると、材料費が僅か10〜20%程度の低価格となり超低コスト化がはかれる。
【0016】
(実施形態における特徴点)
[1]実施形態に示された平板型アレイアンテナは、金属板からなるグランド板(10)上に複数のパッチアンテナ素子(11,12)をそれぞれ絶縁スペーサ(13, 14)を介して所定ピッチ(P=λ)で配置し、複数のパッチアンテナ素子 (11,12 )のいずれか1つのパッチアンテナ素子 ( 例えば、パッチアンテナ素子 12) に給電点 (A) を設け、各パッチアンテナ素子(11,12)間を空中で橋渡しする如く張設された給電ライン(17)で接続したことを特徴としている。
[2]実施形態に示された平板型アレイアンテナは、前記[1]に記載した平板型アレイアンテナであって、2つのパッチアンテナ素子 (11,12) が給電ライン (17) で接続されており、一方のパッチアンテナ素子(例えば、パッチアンテナ素子 12 )の中心と給電ラインとの中間に前記給電点 (A) が位置することを特徴としている。
[3]実施形態に示された平板型アレイアンテナは、前記[1]または[2]に記載した平板型アレイアンテナであって、前記絶縁スペーサ (13,14) は、各パッチアンテナ素子の一部を局部的に支持可能な柱状体からなることを特徴としている。
[4]実施形態に示された平板型アレイアンテナは、前記[1]または[2]または[3]に記載した平板型アレイアンテナであって、各パッチアンテナ素子( 11,12 )は送受信波の波長をλとしたとき、素子長がλ/2に設定され、ピッチλで配置されていることを特徴としている。
[5]実施形態に示された平板型アレイアンテナは、前記[1]〜[4]に記載されている事項を適宜組み合わせた内容を含んでいることを特徴としている。
【0017】
【発明の効果】
本発明は、金属板からなるグランド板上に、複数のパッチアンテナ素子をそれぞれ絶縁スペーサを介して所定ピッチで配置し、前記複数のパッチアンテナ素子の1つに給電点を設け、各パッチアンテナ素子間を空中で橋渡しする如く張設された給電ラインで接続したことを主たる特徴としている。
【0018】
したがって本発明によれば、アレー化したパッチアンテナ素子に直列給電を行なう場合においても、理想的なアレイ間隔を確保でき、最大利得を得ることができる上、大幅なコスト低減をはかり得る、等の利点を持つ平板型アレイアンテナを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る平板型アレイアンテナを示す図で、(a)は構成を示す斜視図、(b)は構成を示す側面図、(c)は作用説明図。
【図2】本発明の第1実施形態に係る平板型アレイアンテナのVSWR特性を示す曲線図。
【図3】本発明の第1実施形態に係る平板型アレイアンテナのH面の指向性を示す図。
【図4】本発明の第1実施形態に係る平板型アレイアンテナのE面の指向性を示す図。
【図5】従来例に係る平板型アレイアンテナを示す図で、(a)は構成を示す斜視図、(b)は構成を示す側面図、(c)は問題点説明図。
【符号の説明】
10…グランド板
11、12…パッチアンテナ素子
13、14…絶縁スペーサ
15、16…ビス
17…給電ライン(ストリップ線路)
18…給電ピン
19…整合基板
20…フィーダ

Claims (4)

  1. 金属板からなるグランド板上に複数のパッチアンテナ素子をそれぞれ絶縁スペーサを介して所定ピッチで配置し、前記複数のパッチアンテナ素子の1つに給電点を設け、各パッチアンテナ素子間を空中で橋渡しする如く張設された給電ラインで接続し、前記給電ラインの長さは、送受信波の波長をλとしたとき、λ/2であり、前記所定ピッチはλであることを特徴する平板型アレイアンテナ。
  2. 前記複数のパッチアンテナ素子は2つのパッチアンテナ素子であり、2つのパッチアンテナ素子が前記給電ラインで接続され、前記給電点は一方のパッチアンテナ素子の中心と前記給電ラインとの中間に位置することを特徴とする請求項1に記載の平板型アレイアンテナ。
  3. 前記絶縁スペーサは、各パッチアンテナ素子の一部を局部的に支持可能な柱状体からなることを特徴とする請求項1または2に記載の平板型アレイアンテナ。
  4. 前記各パッチアンテナ素子の素子長はλ/2であることを特徴とする請求項1または2または3に記載の平板型アレイアンテナ。
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