JP4117754B2 - 射出成形機の射出方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として精密成形に適したプリプラ式射出成形機の射出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、樹脂成形に使用される射出成形機の射出装置として、射出口を有するシリンダーとシリンダー内部の射出口に対面する位置において軸方向に摺動するプランジャとこのプランジャを前進後退させる駆動手段とを備え、シリンダーは、プランジャの摺動位置と射出口との間に成形材料の供給口を有していて、プランジャの前進でこのシリンダー内部に供給された成形材料を加圧して射出口に連通した金型のキャビティ内に成形材料を射出注入するようになっている射出成形機の射出装置が知られている。
【0003】
この射出装置には、成形材料を溶融するスクリュウがシリンダーの外部に設けられたプリプラ式とシリンダーの内部の先端側に一体に設けられたインライン式のものがある。
【0004】
上記プリプラ式の射出装置には、図3に示すように、シリンダー1内に、プランジャ2と、成形材料を加圧して射出注入する時の成形材料の逆流を防止する逆流防止弁4と、逆流防止弁4の動作を補助する圧縮バネ3と、逆流防止弁4を圧縮バネ3を介して位置規制するプランジャチップ5とをそれぞれ設け、プランジャチップ5にプランジャ2の動作方向に同方向の溝211aが設けられ、この溝211aを通って成形材料をなす溶融樹脂が射出口に通ずる貯留部分13に供給されるものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記の従来技術におけるプランジャチップ5にプランジャ2の動作方向に同方向の溝211aが設けられ、この溝211aを通って成形材料をなす溶融樹脂が射出口に通ずる貯留部分13に供給されるものにおいては、プランジャ2の動作方向と同方向に形成された複数の溝211aにはさまれたプランジャチップ5の突出部分(又は溝211aの形成されていない部分)とシリンダー1内面との間の部分に位置する溶融樹脂は、流動しにくくその滞留により焼けたり炭化し易いという問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決し得る射出成形機の射出装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明における射出成形機の射出方法では、射出口を有するシリンダーとシリンダー内部の射出口に対面する位置において軸方向に摺動するプランジャとこのプランジャを前進後退させる駆動手段とを備え、シリンダーは、プランジャの摺動位置と射出口との間に成形材料の供給口を有していて、プランジャの前進でこのシリンダー内部に供給された成形材料を加圧して射出口に連通した金型のキャビティ内に成形材料を射出注入するようになっている射出成形機の射出方法において、前記プランジャの射出方向側の先端に、成形材料の逆流を防止する逆流防止弁を位置規制するためのプランジャチップが設けられ、このプランジャチップに、プランジャの動作方向に対して捩れた方向の捩れ溝が形成されており、溶融樹脂を、前記逆流防止弁を通して前記捩れ溝から前記プランジャチップと前記シリンダー内の射出口との間に形成された貯留部分に供給することを特徴としている。
【0008】
このような構成では、プランジャの射出方向側の先端に、成形材料の逆流を防止する逆流防止弁を位置規制するためのプランジャチップを設けて、このプランジャチップに、プランジャの動作方向に対して捩れた方向の捩れ溝を形成し、溶融樹脂を、逆流防止弁を通して捩れ溝からプランジャチップとシリンダー内の射出口との間に形成された貯留部分に供給しているので、捩れ溝とシリンダー間の部分に位置する溶融樹脂は、捩れ溝の形成により流動しやすくなって定位置に留まりにくくなり、溶融樹脂の滞留を防止することができる。
【0009】
本発明における射出成形機の射出装置において、捩れ溝は、プランジャの動作方向に対して、逆円錐形に形成されるプランジャチップの斜面に沿って上方基部から下部先端部に向かって捩れた方向に1または複数溝形成すると好適である。
【0010】
このような構成では、プランジャチップとシリンダー間における溶融樹脂の滞留をより効果的に防止することができる。
【0011】
また本発明における射出成形機の射出装置において、捩れ溝は、並行に間隔を有して複数形成すると好適である。
【0012】
このような構成では、プランジャチップとシリンダー間における溶融樹脂の滞留をより一層防止することができる。
【0013】
本発明のそれ以上の目的及び特徴は、以下の詳細な説明及び図面によって明らかになる。本発明の各特徴は、可能な限りにおいて、それ単独で、あるいは種々な組み合わせで複合して用いることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明におけるいくつかの実施の形態について図1および図2を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
【0015】
ただし、本発明は、以下の実施形態に限定されず、また、以下の実施形態に記載されている構成部分の材質形状は、特に限定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説明例にすぎない。
【0016】
図1および図2は、本発明の一実施形態に係る射出成形機の射出装置を示している。
【0017】
図1においては、射出装置100と、この射出装置100に可塑化した成形材料を供給する予備可塑化装置200と、射出装置100から可塑化した成形材料をなす溶融樹脂が金型300のキャビティ内に射出注入される全体の概略を示している。
【0018】
この射出装置100は、射出口11を有するシリンダー1と、シリンダー1内部の射出口11に対面する位置において軸方向に摺動するプランジャ2と、プランジャ2を前進後退させる駆動手段20とを備え、シリンダー1は、プランジャ2の摺動位置と射出口との間に成形材料の供給口12を有していて、プランジャ2の前進でこのシリンダー1内部に供給された成形材料を加圧して射出口11に連通した金型のキャビティ内に成形材料としての溶融樹脂を射出注入するようになっている。
【0019】
また、前記プランジャ2に、溶融樹脂の逆流を防止する逆流防止弁4を位置規制するためのプランジャチップ5を設けて、このプランジャチップ5に、プランジャ2の動作方向に対して捩れた方向の捩れ溝211を形成している。
【0020】
シリンダー1は、予備可塑化装置200より溶融樹脂を受け入れ、溶融樹脂を圧送する予備可塑化装置200は、本体部を加熱して、溶融樹脂をスクリュウ201により供給口12に圧送して、シリンダー1内に供給する。駆動手段20は、コンピューター26により制御され、シリンダー1の後端から軸線上に延長したスライドガイド軸21と、スライドガイド軸21の後端に設けた支持台22に設置されるサーボモータ23と、サーボモータ23の回転軸に連結されてスクリュウ軸24と、スクリュウ軸24に噛み合ってスクリュウ軸24の正逆回転によりスライドガイド軸21にガイドされて軸線上に前進後退する伝動部材25とにより構成する。この伝動部材25は、その作用端をプランジャ2のシリンダー1の後端より臨ませた臨出端101に連結して、伝動部材25の前後動をプランジャ2に伝えて、このプランジャ2を前後動させるようにしてある。
【0021】
図2に示されるように、プランジャ2には、溶融樹脂を加圧してシリンダー1の射出口11から射出注入する際に溶融樹脂の逆流を防止する逆流防止弁4と、この逆流防止弁4に圧縮バネ3を介して逆流防止弁4を保持するプランジャチップ5が設けられている。
【0022】
逆流防止弁4は、圧縮バネ3により常にプランジャ2の先端方向に付勢されているため、シリンダー1内に供給される溶融樹脂の残留圧力が加わってもプランジャ2の先端面の弁座2aに密着して溶融樹脂の逆流を防止するようにしてある。
【0023】
また、プランジャチップ5に形成された捩れ溝211は、プランジャ2の前後動作方向に対して、鋭角に逆円錐形に形成されるプランジャチップ5の斜面に沿ってプランジャチップ5と逆流防止弁4間に形成される圧縮バネ3の空間に連続した上方基端5aからプランジャチップ5と射出口11間に形成される溶融樹脂の貯留部分13に連続した下部先端部5bに向かって螺子状に捩れた方向に平行に間隔を有して複数形成している。
【0024】
この捩れ溝211は、1本だけ形成してもよくその本数や、プランジャチップ5の下部先端部5bに至る捩れ角、捩れ長さ並びに捩り幅および溝深さ等についても図示する実施形態に限定されず任意に設定することができる。
【0025】
以上のように構成された射出装置100において、その動作を説明すると、予備可塑化装置200内のスクリュウ201により予め定量されて圧送されてきた溶融樹脂は、供給口12からシリンダー1とプランジャ2間を通り、逆流防止弁4を圧縮バネ3のバネの付勢力に抗して押し下げてプランジャ2先端面の弁座2aから逆流防止弁4の連通路41を通って、圧縮バネ3が配された空間3aからプランジャチップ5の捩れ溝211を通り貯留部分13から射出口11に供給される。
【0026】
この貯留部分13に定量されて溶融樹脂が貯留された際は、予備可塑化装置200からの溶融樹脂の供給が停止されて、その後プランジャ2を駆動手段20により伝動部材25を介し射出方向に前進させて、逆流防止弁4を圧縮バネ3の付勢力と共に上動してプランジャ2先端面の弁座2aを閉塞し、さらにプランジャ2を射出方向に前進させて貯留部分13に貯留された溶融樹脂を射出口11より金型300のキャビティ内に成形材料である溶融樹脂を射出注入する。
【0027】
この動作において、プランジャチップ5は、プランジャ2の動作方向に対して捩れた方向の捩れ溝211を形成しているので、捩れ溝211とシリンダー1間の部分に位置する溶融樹脂は、捩れ溝211の形成により流動しやすくなって定位置に留まりにくくなり、溶融樹脂の滞留を防止することができるようになる。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、プランジャの射出方向側の先端に、成形材料の逆流を防止する逆流防止弁を位置規制するためのプランジャチップを設けて、このプランジャチップに、プランジャの動作方向に対して捩れた方向の捩れ溝を形成し、溶融樹脂を、逆流防止弁を通して捩れ溝からプランジャチップとシリンダー内の射出口との間に形成された貯留部分に供給しているので、捩れ溝とシリンダー間の部分に位置する溶融樹脂は、捩れ溝の形成により流動しやすくなって定位置に留まりにくくなり、溶融樹脂の滞留を防止することができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る射出装置の概略断面図である。
【図2】図1におけるプランジャチップの拡大断面図である。
【図3】従来例を示すプランジャチップの拡大断面図である。
【符号の説明】
100 射出装置
200 予備可塑化装置
300 金型
1 シリンダー
2 プランジャ
3 圧縮バネ
4 逆流防止弁
5 プランジャチップ
11 射出口
12 供給口
13 貯留部分
20 駆動手段
Claims (3)
- 射出口を有するシリンダーとシリンダー内部の射出口に対面する位置において軸方向に摺動するプランジャとこのプランジャを前進後退させる駆動手段とを備え、
シリンダーは、プランジャの摺動位置と射出口との間に成形材料の供給口を有していて、プランジャの前進でこのシリンダー内部に供給された成形材料を加圧して射出口に連通した金型のキャビティ内に成形材料を射出注入するように構成されている射出成形機の射出方法において、
前記プランジャの射出方向側の先端に、成形材料の逆流を防止する逆流防止弁を位置規制するためのプランジャチップが設けられ、このプランジャチップに、プランジャの動作方向に対して捩れた方向の捩れ溝が形成されており、
溶融樹脂を、前記逆流防止弁を通して前記捩れ溝から前記プランジャチップと前記シリンダー内の射出口との間に形成された貯留部分に供給することを特徴とする射出成形機の射出方法。 - 捩れ溝は、プランジャの動作方向に対して、逆円錐形に形成されるプランジャチップの斜面に沿って上方基部から下部先端部に向かって捩れた方向に1または複数溝形成したことを特徴とする請求項1記載の射出成形機の射出方法。
- 捩れ溝は、並行に間隔を有して複数形成したことを特徴とする請求項1または2記載の射出成形機の射出方法。
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