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JP4109889B2 - 印刷制御装置、印刷制御方法、プログラム、及び記憶媒体 - Google Patents

印刷制御装置、印刷制御方法、プログラム、及び記憶媒体 Download PDF

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JP4109889B2
JP4109889B2 JP2002113336A JP2002113336A JP4109889B2 JP 4109889 B2 JP4109889 B2 JP 4109889B2 JP 2002113336 A JP2002113336 A JP 2002113336A JP 2002113336 A JP2002113336 A JP 2002113336A JP 4109889 B2 JP4109889 B2 JP 4109889B2
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  • Record Information Processing For Printing (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタや画像形成装置を出力側とするプリンティングシステム、特に印刷の対象となる記録媒体に関する情報を用紙の搬送前に得て、それに基づいた印刷データの生成や印刷制御並びに印刷設定の不具合発生時にその内容をユーザーに通知する機能を持つ印刷制御装置、プリンティングシステム、印刷制御方法、コンピュータ読み取り可能なプログラム、及びプログラムが格納された記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、オフィスやパーソナルでカラー画像を形成し印刷物を得るプリンティングシステムは、カラー出力を可能とするプリンタとそのプリンタを制御し印刷データを生成するホストコンピュータおよびその双方を接続する通信インタフェースから構成されるのが一般的である。カラープリンタの中でもインクジェットプリンタは、記録ヘッドから記録媒体に直接インクを噴射するもので、ランニングコストが安く、カラー記録にも適し、記録動作が静かである等の利点を有することからビジネスからホームまで幅広い市場で注目され、使用されている。
【0003】
インクジェットプリンタではその用途に応じて、実に様々な用紙を使い分ける。複写機などで用いられる普通紙から、インクの滲みを抑え発色を良くするためにシリカ等のコーティングを表面に施したコート紙、銀塩写真のような写真調画像を形成するのに用いられる光沢紙、透過原稿用のOHPフィルム、その他Tシャツにアイロンプリントするための転写紙やバックプリントフィルムなどがある。またコート紙の一種であるが年賀状印刷用のインクジェット専用ハガキなど実に多種多様な用紙が存在している。
【0004】
それらの用紙に印刷する際、ユーザーは予め印刷対象となる記録媒体(用紙)の種類や大きさをプリンタドライバ上の印刷設定として選択または入力し、その設定に基づいて用紙に適切な印刷を行うよう構成されていた。
【0005】
こうした一般的なインクジェットプリンタの処理の流れを図37に従って以下に説明する。
【0006】
ステップ3701では、ユーザーが印刷要求をPCに対して指示する。印刷要求の指示は、一般にはマウスやキーボードを使用して行われる。マイクなど音声入力機器を介して指示する構成でも構わない。
【0007】
ステップ3702では、印刷設定その他を管理するプリンタドライバが起動する。実際には印刷要求の指示を受けて表示された印刷の設定画面から、詳細な設定を行うための画面表示に移行する際に起動する。
【0008】
ステップ3703では、プリンタドライバ内で予め設定されている印刷設定内容をモニタなどの表示装置を使って表示する。
【0009】
ステップ3704では、ユーザーがプリンタのステータスを取得したい場合にはステータス要求の指示を行う。ここでのステータス要求は必ずしも行わなくてよい。
【0010】
ステップ3705では、ステップ3704でのステータス取得要求が実行された場合に、プリンタに対してステータス要求を行う。
【0011】
ステップ3706では、ステップ3705でのステータス要求が実行された場合に、用紙の有り無しやインクの残量およびPCとプリンタとの間の通信インタフェースの状態など様々なステータス情報をPCに返す。
【0012】
ステップ3707では、ユーザーがステータス情報の取得を要求していた場合には、その内容をモニタ等に表示する。
【0013】
ステップ3708では、ステップ3707で表示されるステータス情報やステップ3703で表示される予め設定された印刷設定を確認し、変更する場合は変更の指示を与える。
【0014】
ステップ3709では、ステップ3708の変更の指示があった場合は、その内容を反映した印刷設定の更新情報をモニタ等に表示する。ユーザーは、場合によってはステップ3708とステップ3709の間を繰り返し、所望の設定を行うことが可能である。
【0015】
ステップ3710では、ユーザーが印刷の開始を指示する。これによって実際の印刷動作が始まる。なお、PC上で操作中のアプリケーションから印刷の詳細な設定画面を表示することなく直接印刷を開始した場合はこのステップから処理が始まる。
【0016】
ステップ3711では、PC上のプリンタドライバは印刷開始の指示を受けて、印刷設定に対応した印刷データの生成を行う。具体的には、色変換や2値化などの各種画像処理やプリンタ制御のためのコマンド生成などが行われる。
【0017】
ステップ3712では、PCからプリンタに対して印刷開始の要求が出される。
【0018】
ステップ3713では、印刷開始の要求を受けて、プリンタのトレイやカセットにセットされている用紙を印刷位置まで搬送するために給紙を開始する。用紙がセットされていない場合はその情報を把握し、ステータスの問い合わせの際にPCに対して通知する。
【0019】
ステップ3714では、給紙動作を行う。このとき用紙は印刷開始位置まで搬送される。
【0020】
ステップ3715では、ステップ3704でユーザーの意志に任せていたステータスの要求をここでは必ず行う。それによって用紙の有り無しなど各種ステータス情報を得る。
【0021】
ステップ3716では、得られたステータス情報をPCに返す。
【0022】
ステップ3717では、ステップ3716で得られたステータス情報内で紙無しや電源OFF等の印刷する上で問題となりうる障害が発生していることを示している場合はエラーの発生をユーザーに警告する。警告はモニタ等への表示でも、音源を利用した音声出力でも構わない。
【0023】
ステップ3718では、ステップ3711で生成した印刷データをプリンタに対して送信する。図ではある一点で送信が行われ一回の転送で完結しているが、実際にはプリンタ側のメモリ容量やデータ処理能力に合わせて分割して送信したり生成途中で送信したりする。
【0024】
ステップ3719では、プリンタは受信した印刷データをプリンタエンジンに送って印刷を行う。
【0025】
以上が一般的なインクジェットプリンタの大まかな処理の流れである。
【0026】
このように多数ある用紙種類の選択をユーザーの判断に任せた場合、ユーザーが用紙の種類を選択する必要性を感じなければデフォルトで設定された印刷モードで印刷されることになる。アプリケーションから印刷の詳細設定画面を呼び出すことなく印刷を行う場合がこれに該当する。これとあわせて印刷の度にたくさんある選択肢の中から用紙の種類を選択する煩雑さや選択意図とは異なる入力、もしくはユーザーが印刷を行う対象となる用紙に関する知識を持っていないことなども要因となって、用紙の種類に適した印刷ができない場合があった。この用紙の種類にあわせた印刷というのはプリンタベンダーの都合によるもので、決してユーザーが意図して選択したいものではない。ユーザーはどのような用紙に対しても高品位かつ高速な印刷を望んでいる。
【0027】
用紙種類の誤設定やデフォルトの設定のままでの印刷など、用紙に不適切な印刷を行った場合には次のような問題が発生する可能性がある。すなわち、普通紙に対して本来高品位な印刷を行う目的で使用するコート紙や光沢紙の設定で印刷を行うと、インク量が多いため滲んでしまいインクを無駄にするのと同時に印刷にも余計な時間がかかる。また、光沢紙など比較的高価なメディアに対して高い印刷品位を伴わない普通紙の設定で印刷を行うと、所望の画質を得ることができないため今度は用紙を無駄にしてしまうことになる。
【0028】
これらを鑑み、用紙の種類を特定するためのメディアセンサと呼ばれるセンサを搭載したプリンタが考えられている。
【0029】
メディアセンサを搭載したインクジェットプリンタの処理の流れを図38に従って以下に説明する。
【0030】
ステップ3801からステップ3810までは、図37のステップ3701から3710までと変わらないため、説明を省略する。
【0031】
ステップ3811では、PC上のプリンタドライバが印刷開始の指示を受けて、印刷の設定に対応した1次データの生成を行う。一般的なインクジェットプリンタの例と異なるのは、この系では用紙の種類に合わせた印刷データの生成をホストであるPCではなくプリンタ本体で行う点である。ここでは用紙の種類に依存しないデータの生成にとどまる。具体的には、色変換や2値化などの各種画像処理はプリンタ本体で行われるため、印刷オブジェクトの位置決めやプリンタ制御用のためのコマンド生成などに限られる。写真などの画像データの印刷時にはプリンタに対してRGBの多値データを送信することになる。
【0032】
ステップ3812では、PCからプリンタに対して印刷開始の要求が出される。
【0033】
ステップ3813では、印刷開始の要求を受けて、プリンタのトレイやカセットにセットしてある用紙をセンス位置まで搬送するため、給紙を開始する。
【0034】
ステップ3814では、ステップ3813の給紙開始を受けて給紙動作を行う。このとき用紙はメディアセンサによるセンスが可能な位置まで搬送される。
【0035】
ステップ3815では、搬送された用紙の種類(メディアタイプ)をセンスする。メディアセンサはインクカートリッジや印字ヘッドの乗ったキャリッジ上もしくは搬送路の途中に備え付けられているものとする。
【0036】
ステップ3816では、メディアセンサの出力結果から、現在搬送中の用紙の種類を特定する。特定は得られたパラメータによる演算でも、テーブル参照によるものでも構わない。メディアタイプをセンスする原理は、種類の特定を可能とする出力が得られればその種類は問わない。ここでは仮に光学式のセンサを搭載しているものとする。
【0037】
ステップ3817では、ステップ3804でユーザーの意志に任せていたステータスの要求をここでは必ず行う。それによって用紙の有り無しなど各種ステータス情報を得る。
【0038】
ステップ3818では、得られたステータス情報をPCに返す。
【0039】
ステップ3819では、ステップ3818で得られたステータス情報内で紙無しや電源OFF等の印刷する上で問題となりうる障害が発生していることを示している場合はエラーの発生をユーザーに警告する。ユーザーへの通知方法は図37の場合と同じく何でも構わない。
【0040】
ステップ3820では、ステップ3811で生成した1次データをプリンタに対して送信する。データの転送の仕方については図37と同様である。
【0041】
ステップ3821では、ステップ3816での用紙を特定する情報に基づいて該当する用紙の種類にあった2次データを生成する。具体的には送信されてきたRGBデータをYMCKに変換し、多値データを2値データに変換するといった処理を行う。
【0042】
ステップ3822では、プリンタは自身で生成した印刷データ(2次データ)をプリンタエンジンに送り、印刷を行う。その際メディアタイプに合わせた印刷の制御もプリンタ本体で行われる。
【0043】
以上がメディアセンサを搭載したインクジェットプリンタの大まかな処理の流れである。
【0044】
次に、メディアセンサを搭載したレーザービームプリンタの処理の流れを図39に従って以下に説明する。
【0045】
ステップ3901からステップ3910までは、図37のステップ3701から3710までと変わらないため、説明を省略する。
【0046】
ステップ3911では、PC上のプリンタドライバが印刷開始の指示を受けて、印刷の設定に対応した印刷データを生成する。一般にレーザービームなどを用いた電子写真方式のページプリンタでは、ポストスクリプトなどのページ記述言語によって印刷データを記述することが多い。ここでも同様にプリンタに対応したページ記述言語(PDL)を用いてデータを生成する。
【0047】
ステップ3912では、PCからプリンタに対して印刷開始の要求が出される。
【0048】
ステップ3913では、印刷開始の要求を受けて、プリンタのカセットや手差しトレイにセットしてある用紙をセンス位置および画像形成位置まで搬送するため、給紙を開始する。
【0049】
ステップ3914では、ステップ3913の給紙開始を受けて給紙動作を行う。このとき用紙はメディアセンサによるセンスが可能な位置もしくは画像形成位置(具体的には転写位置)まで搬送される。
【0050】
ステップ3915では、搬送された用紙の種類(メディアタイプ)をセンスする。メディアセンサは搬送路の途中に設けられているものとする。インクジェットプリンタの場合と異なるのは、印刷データそのものを補正するためにセンサの出力情報を使用するのではなく、電子写真による画像形成プロセスの条件、具体的には転写電圧や定着の温調などを最適化するのに用いられる。
【0051】
ステップ3916では、メディアセンサの出力結果から、現在搬送中の用紙の種類を特定する。特定の方法やセンサの種類などに関しては図38と同様に実現できれば何でも構わない。
【0052】
ステップ3917では、ステップ3904でユーザーの意志に任せていたステータスの要求をここでは必ず行う。それによって用紙の有り無しなど各種ステータス情報を得る。
【0053】
ステップ3918では、得られたステータス情報をPCに返す。
【0054】
ステップ3919では、ステップ3818で得られたステータス情報内で紙無しや電源OFF等の印刷する上で問題となりうる障害が発生していることを示している場合はエラーの発生をユーザーに警告する。ユーザーへの通知方法は図37、図38の場合と同じく何でも構わない。
【0055】
ステップ3920では、ステップ3911で生成した印刷データをプリンタに送信する。データの転送の仕方については図37、図38と同様である。
【0056】
ステップ3921では、ステップ3916で得られた用紙の種類を特定する情報に基づいて電子写真プロセスの各種条件を変更する。
【0057】
ステップ3922では、ステップ3921で設定されたプロセス条件に従って、受信した印刷データを用いた画像形成を行う。
【0058】
以上がメディアセンサを搭載したレーザービームプリンタの処理の流れである。
【0059】
これらインクジェット方式や電子写真方式のプリンタにメディアセンサを搭載した場合の処理の概要を図40に従って説明する。
【0060】
ステップ4001では、印刷の開始を指示する。ここでは印刷の開始を指示するまでは用紙の情報が得られない構成となっている。
【0061】
ステップ4002では、印刷の設定条件に合わせて印刷データや制御コマンドを生成する。
【0062】
ステップ4003では、印刷データの生成後に印刷を開始する。印刷開始はデータ生成が終了していなくても構わない。印刷の開始と同時に記録媒体である用紙の搬送を開始する。
【0063】
ステップ4004では、搬送中もしくは搬送路の特定の場所で用紙を停止させた状態で用紙の種類を特定するための情報を得るため、メディアセンサによるセンシングを行う。
【0064】
ステップ4005では、ステップ4004で得られた情報に従いセンス結果をそれぞれのプリンタに反映させる。インクジェットプリンタであれば、印刷データの補正や、印刷の制御方法を変更する。レーザービームプリンタであれば、電子写真プロセスの各種条件を変更する。
【0065】
ステップ4006では、実際の印刷動作である画像形成を行う。
【0066】
このようにメディアセンサを利用して得られた情報を基に用紙の種類に合わせた画像形成が行われる。
【0067】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上述した従来の技術においては、以下のような問題があった。
【0068】
メディアセンサを搭載していない、つまり用紙の種類を自動で把握することのできない一般的なインクジェットプリンタでは、前述したとおりユーザーは印刷対象となる用紙の種類や印刷品位を予め設定しなければならない。そうでなければデフォルトで設定された条件で印刷することになる。この場合、用紙に最適な画像形成を行うことは困難である。また、たくさんある選択肢の中から用紙の種類を選択する煩雑さや選択意図とは異なる入力、もしくはユーザーが印刷を行う用紙に対する知識を持っていないことなども要因となって、用紙の種類に適した印刷ができないことがあった。これらの結果、高価なメディアやインクを無駄に消費したり、印刷時間の必要以上の増大を招いたりすることにもなり得た。さらには、通常の流れにおいては印刷を開始するまではプリンタの状態、例えば通信できる状況にあるのか、用紙がセットされているのか、インクは残っているのかなどをユーザーが要求しない限りは知ることができないという問題もあった。
【0069】
上記課題の一部を解決するため、用紙の種類を特定することが可能なメディアセンサを搭載し、用紙に適した印刷モードを自動設定するプリンタが考案されているが、その場合でも以下のことが問題となった。
【0070】
1.メディアセンサを搭載したプリンタでは、一般に用紙の種類に依存しないデータ受けてから、用紙に適した印刷データの生成、つまり画像処理等の負荷の重い処理を行うため、高速かつ高性能な演算処理装置が必要となる。具体的には、高速なCPUやDSP、ASICなど専用のハードウェアが必須となり、プリンティングシステムの構成要素の一つである高速かつ高性能なPCの能力を十分利用しきれないという問題がある。そのため、その能力をプリンタ本体に持たせるためコストも大幅に上昇することになる。
【0071】
2.プリンタ側で用紙種類の特定を行うには、判断基準となる参照用のテーブルや比較用のパラメータを内部のROMに持つ必要がある。特定条件の変更はROMの書き換えを伴うため、容易に変更することはできない。なぜならば、プリンタ等周辺機器のROMの書き換えは、失敗した場合には動作しなくなるというリスクを伴うからである。
【0072】
3.一度印刷を開始してしまうと、その用紙に一番適したモードで印刷を行う。これはメリットでもあるが、例えば通常は普通紙に印刷するようなそれほど高い印刷品位を求める必要のない印刷対象の印刷を行いたい場合に、仮にプリンタ側には光沢紙がセットされ、メディアセンサによる用紙の特定結果も光沢紙であれば、光沢紙に適した高品位な印刷を勝手に行ってしまう。プリントアウト後の印刷品位は十分なものとなるが、インクの無駄であるのと同時に印刷時間の増大をも招くことになる。また、ユーザーはこうした比較的高価な用紙に普通紙で十分な印刷を行うことを望まないであろう。これらの問題は、用紙の種類を特定した後にユーザーにその結果を伝え、ユーザーの意志を確認する手段や手順を持たないことが要因の一つとして考えられる。
【0073】
4.印刷を開始してから用紙種類の特定動作に入るため、その分トータルの印刷時間が増大する。用紙の搬送途中でセンシングが可能であれば問題ないが、搬送を途中で止めてセンスする構成の場合は停止してからセンスを終了するまでの時間が問題となる。また、複数ページを印刷する場合に一枚の用紙をセンスする時間がある程度かかれば、一枚一枚印刷するたびに用紙の特定を行うことは印刷時間を考えてみても現実的ではなくなり、複数ページを印刷する場合には最初の1ページ目だけセンスするなどその後の処理が省かれる可能性もある。そうした場合、積載されている用紙の途中で種類が変わるようなことがあれば対応することはできない。また、搬送途中でセンシングする場合も、その結果をすぐにプリンタ本体の処理系にフィードバックする必要があるため、処理の負荷が増大することになる。
【0074】
5.プリンタ側の構成にもよるが、給紙を行うまで用紙の種類が把握できない場合が多い。これは搭載されるメディアセンサとして、一般には光学式のセンサが用いられることが多いためで、用紙とメディアセンサとの間の距離を定められた適正な値の範囲内に納める必要性から、搬送路途中の用紙が押さえられた状態をセンス位置とするしかないためである。
【0075】
6.用紙の種類によっては同じトルクによるモーター駆動制御でも搬送量が異なる。これは用紙とローラとの間の摩擦量が用紙の種類によって異なるためで、事前に把握する手段がなければ別途用紙の先頭位置を決めるためのセンサが必要となる。また、高品位な画像形成時には搬送量の微妙な違いが画質に現れ問題となる場合もある。
【0076】
7.電子写真式のプリンタの場合、データの生成はPC側で行われるが、用紙の特定処理は搬送途中の非常に短い時間内に終える必要があるため、処理の負荷が非常に大きくなる。実現のためにはより高速かつ高性能な演算処理装置をプリンタ本体に持たなければならない。
【0077】
本発明の目的は、上記の問題点を解決するために為されたもので、用紙の種類やサイズなど印刷設定のうち用紙の設定に必要な情報を、トレイやカセットなどにセットされた状態、つまり給紙前の段階で得てそれを活用することによって、用紙に適した印刷設定を自動で行うことができるデータ処理装置、印刷装置、プリンティングシステム、データ処理方法、印刷方法、プログラムを提供することにある。
【0078】
さらには、ユーザーに用紙の情報を提示することによって、ユーザーの手を煩わせることなく、インクやメディアを無駄に消費しない、用紙に適した印刷設定を自動で行うことができる操作性と利便性に優れたデータ処理装置、印刷装置、プリンティングシステム、データ処理方法、印刷方法、プログラムを提供することにある。
【0079】
特にPCなどの高速かつ高性能なデータ処理装置側で印刷データの生成やプリンタの制御を行う場合は、より高速にかつ安価にプリンティングシステムを構築することができる。
【0080】
また、センスの結果得られた用紙情報に基づく印刷設定と、ユーザーが任意に設定した印刷品位との間の不整合を判断することによって、よりユーザーの意図をくみ取りかつ不適切な印刷を極力少なくする、すなわち好ましい画像形成をいつでも行えるプリンティングシステムを提供する。
【0081】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の印刷制御装置は、
プリンタ側でのセンス結果に基づくメディアタイプとユーザが指定したメディアタイプとの間に相違があるか判別する第1判別手段と、
前記第1判別手段によりプリンタ側でのセンス結果に基づくメディアタイプとユーザが指定したメディアタイプとの間に相違があると判別された場合、プリンタ側でのセンス結果に基づくメディアタイプとユーザが指定したメディアタイプとの間に相違があることを示し、メディアタイプをセンス結果にあわせるか否かを選択させる第1画面を表示する第1表示手段と、
前記第1画面でメディアタイプをセンス結果にあわせると選択された場合、プリンタ側でのセンス結果のメディアタイプを用紙の印刷設定とし、前記第1画面でメディアタイプをセンス結果に合わせないと選択された場合、ユーザが指定したメディアタイプを用紙の印刷設定とする用紙設定手段と、
前記用紙設定手段により設定されたメディアタイプと印刷品位に不整合があるかを判別する第2判別手段と、
前記第2判別手段によりメディアタイプと印刷品位に不整合があると判別された場合、メディアタイプと印刷品位に不整合があることを示し、印刷品位をメディアタイプに合わせるか否かを選択させる第2画面を表示する第2表示手段と、
前記第2画面で印刷品位をメディアタイプに合わせると選択された場合、メディアタイプに基づく印刷品位を印刷設定とし、前記第2画面で印刷品位をメディアタイプに合わせないと選択された場合、ユーザ指定による印刷品位を印刷設定とする印刷品位設定手段と、
前記印刷設定に基づき印刷データを生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された印刷データをプリンタに出力する出力手段とを有することを特徴とする。
【0082】
また、本発明の印刷制御方法は、
プリンタ側でのセンス結果に基づくメディアタイプとユーザが指定したメディアタイプとの間に相違があるか判別する第1判別ステップと、
前記第1判別ステップによりプリンタ側でのセンス結果に基づくメディアタイプとユーザが指定したメディアタイプとの間に相違があると判別された場合、プリンタ側でのセンス結果に基づくメディアタイプとユーザが指定したメディアタイプとの間に相違があることを示し、メディアタイプをセンス結果にあわせるか否かを選択させる第1画面を表示する第1表示ステップと、
前記第1画面でメディアタイプをセンス結果にあわせると選択された場合、プリンタ側でのセンス結果のメディアタイプを用紙の印刷設定とし、前記第1画面でメディアタイプをセンス結果に合わせないと選択された場合、ユーザが指定したメディアタイプを用紙の印刷設定とする用紙設定ステップと、
前記用紙設定ステップにより設定されたメディアタイプと印刷品位に不整合があるかを判別する第2判別ステップと、
前記第2判別ステップによりメディアタイプと印刷品位に不整合があると判別された場合、メディアタイプと印刷品位に不整合があることを示し、印刷品位をメディアタイプに合わせるか否かを選択させる第2画面を表示する第2表示ステップと、
前記第2画面で印刷品位をメディアタイプに合わせると選択された場合、メディアタイプに基づく印刷品位を印刷設定とし、前記第2画面で印刷品位をメディアタイプに合わせないと選択された場合、ユーザ指定による印刷品位を印刷設定とする印刷品位設定ステップと、
前記印刷設定に基づき印刷データを生成する生成ステップと、
前記生成ステップにより生成された印刷データをプリンタに出力する出力ステップとを有することを特徴とする。
【0083】
また、本発明のプログラムは、
プリンタ側でのセンス結果に基づくメディアタイプとユーザが指定したメディアタイプとの間に相違があるか判別する第1判別ステップと、
前記第1判別ステップによりプリンタ側でのセンス結果に基づくメディアタイプとユーザが指定したメディアタイプとの間に相違があると判別された場合、プリンタ側でのセンス結果に基づくメディアタイプとユーザが指定したメディアタイプとの間に相違があることを示し、メディアタイプをセンス結果にあわせるか否かを選択させる第1画面を表示する第1表示ステップと、
前記第1画面でメディアタイプをセンス結果にあわせると選択された場合、プリンタ側でのセンス結果のメディアタイプを用紙の印刷設定とし、前記第1画面でメディアタイプをセンス結果に合わせないと選択された場合、ユーザが指定したメディアタイプを用紙の印刷設定とする用紙設定ステップと、
前記用紙設定ステップにより設定されたメディアタイプと印刷品位に不整合があるかを判別する第2判別ステップと、
前記第2判別ステップによりメディアタイプと印刷品位に不整合があると判別された場合、メディアタイプと印刷品位に不整合があることを示し、印刷品位をメディアタイプに合わせるか否かを選択させる第2画面を表示する第2表示ステップと、
前記第2画面で印刷品位をメディアタイプに合わせると選択された場合、メディアタイプに基づく印刷品位を印刷設定とし、前記第2画面で印刷品位をメディアタイプに合わせないと選択された場合、ユーザ指定による印刷品位を印刷設定とする印刷品位設定ステップと、
前記印刷設定に基づき印刷データを生成する生成ステップと、
前記生成ステップにより生成された印刷データをプリンタに出力する出力ステップとを有することをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0093】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
本発明を実現する第1の実施の形態の一例を図に従って説明する。
図3は、第1の実施の形態におけるプリンティングシステムの構成を示す図である。
【0094】
301は、印刷データの生成や接続されたプリンタの制御を行うデータ処理装置である。ここではPCを想定している。印刷の設定に関するユーザーからの指示や入力を受ける役割も果たす。
【0095】
302は、PC301と接続されたカラープリンタである。PC301で生成された印刷データに基づいて画像の形成を行う。プリンタの種類については特に問わないが、ここではインクジェット方式のカラープリンタを想定している。
【0096】
303は、PC301とカラープリンタ302を接続する通信インタフェースである。シリアルインタフェースとしてはUSB、IEEE1394、Ethernet(R)、IrDA、IEEE802.11、電力線など、パラレルインタフェースとしてはセントロニクス、SCSIなど複数の種類が想定されるが、双方向の通信を実現するものであれば有線無線問わずどのようなインタフェースでも構わない。
【0097】
このようにここでのプリンティングシステムとは単体の装置ではなく、データ処理装置と画像形成を行うカラープリンタとが特定の双方向インタフェースで接続された構成をとる。
【0098】
図4は、第1の実施の形態におけるプリンティングシステムの機能ブロック図である。
【0099】
401は、画像形成を行うインクジェット方式のカラープリンタである。404から410までの各種機能ブロックによって構成される。
【0100】
402は、カラープリンタ401を制御するPCである。411から418までの各種機能ブロックによって構成される。ただしカラープリンタ401およびPC402とも本実施の形態の特徴を説明する上で特に必要ないと思われる機能については省略している。
【0101】
403は、プリンタ401とPC402とを接続する通信インタフェースである。ここでは仮に、USB(Universal Serial Bus)を想定している。
【0102】
404は、記録媒体Pの種類や大きさを特定するための情報を得る用紙認識センサ(メディアセンサ)である。記録媒体Pはプリンタ401に備え付けられた給紙トレイやカセットなどに積載されているものとする。用紙の種類や大きさを特定する手段としては、予め記録媒体である用紙にマーキングを施し、そのマークを光学的に検出する手段や、専用の用紙カセットを用いる手段、用紙にICカードを埋め込む手段、用紙に対して照射した特定光の反射光(正反射光および拡散反射光)を光学的に検出する手段、直接もしくは間接的に表面粗さを測定する手段、光の透過率を測定する手段など多種多様なものが存在する。他にも用紙の重さ、厚さ、摩擦係数、誘電率や電気抵抗値、吸水率、および2次元イメージを撮像し特徴量から判別する手段などの実現手段が存在する。これらの検出手段は単体でも複数組み合わせることでも用紙認識機能を実現する。ここでは特にメディアセンサの原理や構成については問わないが、後述する用紙の種類や大きさを判別できるだけの機能を有するものとする。
【0103】
405は、メディアセンサ404の出力結果に基づき、用紙を特定する用紙特定処理部である。本実施の形態では参照用のテーブルを用いて用紙の種類や大きさを特定する。
【0104】
406は、用紙特定処理部405で用紙を特定する際に使用する参照用のテーブルである。PC402からそのテーブルの値を更新することが可能である。
【0105】
407は、405で特定した用紙に関する情報を格納する用紙情報格納部である。用紙情報は履歴と合わせて複数格納される構成でもよい。
【0106】
408は、プリンタ401のインタフェース機能を司るI/F制御部である。ここでは想定しているインタフェースがUSBであるため、USBの周辺機器側のコントローラによって構成されるものとする。用紙情報の送信や印刷データや制御コマンドの受信などが行われる。またプリンタ本体で発生したエラーや通信状態などステータス情報に関しても要求があればPC402に対して返す。
【0107】
409は、PC402から送信されてきた印刷データを受けてプリンタエンジンに展開する印刷制御部である。送信される印刷データは既に用紙の種類や大きさなどを含めた印刷設定に基づいてPC402側で画像処理が行われたデータであり、ここでは印刷データに含まれる印刷制御用のコマンドに従ってプリンタエンジンの制御を行う。具体的には、印刷用の2値データ(場合によっては2値化前の中間データ)とインクの打ち込み量、パス数、印刷方向および用紙の搬送量を制御する各種コマンドによって構成されるデータを使用する。
【0108】
410は、印刷部である。プリンタエンジンともいう。印刷制御部409で展開された印刷データに基づき記録媒体Pに対して印刷を行う。本カラープリンタ401はインクジェット方式のプリンタであるため、インクの吐出によって画像形成を行う。
【0109】
411は、PC402のインタフェース機能を司るI/F制御部である。USBのホスト側のコントローラによって構成され、USBホストとしての機能を有する。USBホストとしての機能の一部はOSやドライバなどソフトウェアによっても構成される。
【0110】
412は、印刷のための各種設定や印刷データの生成およびプリンタの制御をPC402上で行うためのソフトウェアであるプリンタドライバである。413から415までの各種機能ブロックによって構成される。
【0111】
413は、用紙の設定や印刷品位の設定などを含む各種印刷設定を行う印刷設定処理部である。ユーザーからの指示や入力を受け付け、設定された内容を表示もしくは通知する機能を有する。またこの機能ブロックは本発明の根幹を為す部分で、プリンタ401から送られた用紙情報に基づき、用紙設定を自動で行う機能を有する。用紙設定を含む印刷の自動設定機能および不整合発生の判断に関する内容については後述する。
【0112】
414は、印刷データの生成処理部である。具体的には、プリンタ401および印刷設定処理部413で行った印刷設定にあわせて色変換や2値化などの各種画像処理を行う。また作成したデータに基づいて印刷制御を行うプリンタ制御用コマンドの生成も行う。
【0113】
415は、データ生成処理部414でデータを生成する際に使用するテーブルである。これらのテーブルも更新したり、内容を付け加えたりすることが可能である。
【0114】
416は、PC402の各種機能を制御する中央制御部である。CPUの持つ機能がこれに該当する。
【0115】
417は、印刷設定入力操作部である。ユーザーの意図を印刷設定に反映させるための各種入力機器から構成される。
【0116】
418は、印刷設定をユーザーに通知する設定情報通知部である。通知方法としては、モニタなどの表示装置を使用する場合や音声による通知などが考えられる。
【0117】
このように本発明のプリンティングシステムは、メディアセンサを搭載し用紙を特定する機能を持つカラープリンタと、プリンタ側で特定された用紙情報と、ユーザーによる指示や選択に基づいて印刷データおよび制御コマンドを生成する機能を持つPCなどのデータ処理装置と、その二つの装置を接続する双方向通信インタフェースによって構成される。
【0118】
図5は、第1の実施の形態におけるプリンティングシステムのブロック図である。
【0119】
501は、USBのシリアルバスに接続可能なデバイスであるカラープリンタである。以下に示す504から510までの各種ブロックおよび不図示の電源等によって構成されている。
【0120】
502は、USBのシリアルバスに接続可能なデバイスであるPCである。以下に示す511から516までの各種ブロックおよび不図示の電源等によって構成されている。本実施の形態の説明に必要のないブロックについて省略しているのは図4の説明と同様である。
【0121】
503は、USBのシリアルバスである。ここでは特に示していないが、同じバス上には他のUSBデバイスが接続されていても構わない。
【0122】
504は、ROM505およびRAM506に格納されたファームウェアに従って各部を制御するCPU(中央制御装置)である。本実施の形態の特徴的な機能の一部である用紙の特定処理を行うプログラムコードはこのCPU504によって実行される。
【0123】
505は、CPU504が読み出す本実施の形態の機能の一部を実現するファームウェアのプログラムコードが格納されているROMである。ここではフラッシュROMを想定しているが、不揮発性の記憶媒体であればその種類は問わない。また、ここには用紙判定用のテーブルも格納されている。
【0124】
506は、必要に応じてCPU504がデータの書き込みや読み出しを行ったり、ダイレクトメモリアクセスによってUSB制御部510からデータを読み出して格納したり、逆にデータを読み込んでUSB制御部510へデータを書き込んだりするためのRAM(メモリ)である。また、用紙情報の格納用途にも使用される。
【0125】
507は、印刷を行うプリンタエンジンである。インクジェット方式のヘッドおよびインクを搭載したカートリッジおよびその制御回路から構成される。
【0126】
508は、印刷制御を行う専用回路やDMAコントローラなどからなるASICである。
【0127】
509は、用紙の特定を行う情報を得るためのメディアセンサである。センサによって用紙の種類および大きさを特定するための情報を得ることができる。上記機能を実現できればセンサの種類は問わない。
【0128】
510は、USBホストとの通信を制御するUSB制御部である。印刷データの転送は主にバルク転送を使用して行われる。このUSB制御部は1.5Mbpsのロースピード、12Mbpsのフルスピード、およびUSB2.0の規格に準拠した480Mbpsのハイスピードに対応しているものとする。フルスピードまでの対応でも構わない。
【0129】
511は、ハードディスクドライブ516およびRAM512に格納されたプログラムに従って各部を制御するCPU(中央制御装置)である。本実施の形態の機能の一部を実現するプリンタドライバのプログラムコードはこのCPU511によって実行される。
【0130】
512は、必要に応じてCPU511がデータの書き込みや読み出しを行ったり、ダイレクトメモリアクセスによってUSB制御部513からデータを読み出して格納したり、逆にデータを読み込んでUSB制御部513へデータを書き込んだりするためのRAM(メモリ)である。プリンタドライバ起動時には、ドライバのプログラムコードがこのRAM512上にロードされる。
【0131】
513は、USBデバイスとの通信を制御するUSB制御部である。プリンタ501をはじめ他のUSBデバイスの制御および管理を行う機能を有する。
【0132】
514は、ユーザーインタフェースにとって極めて重要な、キーボードやマウスなどの各種入力デバイス517を制御する入力デバイス制御部である。入力デバイス517とPC502との間のインタフェースは、PS/2やUSBなどのシリアルインタフェースが用いられる。また、音声を入力手段として考えてもよい。
【0133】
515は、表示装置518へ送る信号の生成や変換等を行う表示装置制御部である。
【0134】
516は、CPU511が読み出す本実施の形態の機能の一部を実現するプログラムコードが格納されているハードディスクドライブである。ここではハードディスクドライブを想定しているが、不揮発性の記憶媒体、およびその記憶媒体を使用した装置であればその種類は問わない。例えば、FD、MO、CD−RW、DVD−RAM、フラッシュメモリ、テープデバイス等がこれに該当する。
【0135】
517は、ユーザーからの指示を伝える入力デバイスである。ここでは、キーボードやマウスを想定している。また音声入力の場合はマイクを想定している。
【0136】
518は、ブラウン管や液晶などによって構成される表示装置(モニタ)である。この実施の形態ではユーザーへの通知手段が表示装置であるが、音声を使用した場合は515が音声出力制御部に518が音声信号を出力するスピーカ等の音声出力装置となる。
【0137】
このように本発明のプリンティングシステムは、メディアセンサを搭載したカラープリンタと、表示装置や入力デバイスなどを備えた一般的なPCとその二つのデバイスを接続するUSBインタフェースによって構成されるもので、メディアセンサを除いて何ら特殊な装置、機構が必要なわけではない。
【0138】
図1は、第1の実施の形態における印刷指示が有る場合の全体処理および制御のフローを示す図である。
【0139】
ステップ101では、メディアセンサによって用紙の種類および大きさを特定するための情報を得る。メディアセンサは給紙トレイや専用のカセット内に積載された用紙の種類と大きさをセンシングできるように備え付けられ、用紙を給紙する前にセンシングすることが可能な構成になっているものとする。センスのタイミングはプリンタドライバによる用紙情報の取得要求の前であればいつのタイミングでも構わない。ここでは仮にプリンタの電源投入時を想定する。
【0140】
ステップ102では、メディアセンサの出力結果から、用紙の種類および大きさを特定する。特定はパラメータによる演算でも、テーブルを参照することでも構わない。また、用紙の種類および大きさをセンスする原理についても、特定を可能とする出力が得られればその種類やセンサの個数、複数種類のセンサ使用などその構成は問わない。
【0141】
ステップ103では、ステップ102で特定した用紙情報をメモリに格納する。ここで格納した用紙情報はPC側からの要求によって値が返される。
【0142】
ステップ104では、ユーザーによって印刷要求がPCに対して指示される。印刷要求の指示は、一般には使用しているアプリケーションのメニューの中から印刷コマンドを実行することによって行われ、マウスやキーボードを使用して指示される。また、キーボードやマウスなどのポインティングデバイスではなく、音声入力を介して実現される構成でも構わない。
【0143】
ステップ105では、印刷要求の指示を受けて表示される印刷の設定画面から、詳細な設定を行うための画面表示に移行する際に、印刷設定その他を管理するソフトウェアであるプリンタドライバが起動する。
【0144】
ステップ106では、ステップ105でのプリンタドライバ起動を受けて、印刷を行うことが想定されるプリンタに対して、プリンタ自身に積載されている用紙が何であるのかを確認するため、用紙情報の取得要求を行う。この際、用紙情報だけではなく、セットされているであろう用紙の有り無しや、インタフェースの状態およびインクカートリッジの種類やインクの残量などプリンタエンジン部の情報などとあわせて要求することができる。
【0145】
ステップ107では、ステップ106の用紙情報の取得要求を受けてステップ103で格納した用紙情報をPCに対して送信する。また、用紙情報以外の情報を返す場合もあわせて行われる。
【0146】
ステップ108では、得られた用紙情報に基づいて印刷の自動設定を行う。印刷設定の内容および処理の流れについては後述する。印刷設定のうち用紙情報に基づいた用紙設定を行う際に、用紙設定とユーザーが任意に指定した用紙設定との間に不整合が生じているかどうかもここで判断する。
【0147】
ステップ109では、ステップ108で自動設定した内容を含む印刷設定情報をモニタなどの表示装置を使って表示する。また、ステップ108で自動用紙設定の内容とユーザー設定の内容に不整合が生じた場合はその旨を表示し、注意もしくは警告する。
【0148】
ステップ110では、用紙情報に基づく用紙設定とユーザーが任意に設定した印刷品位との間で不整合が生じているかどうかを判断する。不整合の発生の判断基準および判断の処理フローについては後述する。また、自動用紙設定の内容とユーザー指定の用紙設定の内容との間に不整合が生じた場合のユーザーによる変更指示が妥当かどうかの判断も行われる。ただしこの場合の判断は、ステップ113で設定内容がフィードバックされた場合に行われる。
【0149】
ステップ111では、ステップ110で不整合が生じたと見なされた場合には、その旨をユーザーに注意もしくは警告する。注意および警告はダイアログの表示によって行われるが、ユーザーの注意を喚起するようにダイアログオープン時に音声を伴って表示しても構わない。表示するダイアログの内容については後述する。
【0150】
ステップ112では、ステップ109で表示された印刷設定情報を確認もしくはステップ111で表示された警告に従って、印刷設定の内容を変更する場合はその変更箇所や内容についてユーザーの指示を受ける。
【0151】
ステップ113では、ステップ112で設定が変更された場合には、変更された内容と用紙設定との間に不整合が生じていないかを再度確認するために、ステップ110へ処理を戻す。自動用紙設定とユーザーによる不整合の解消をユーザーが指示した場合も同様である。
【0152】
ステップ114では、設定変更結果に問題がなかった場合、ステップ112で受けた指示が反映された更新後の印刷設定の情報をモニタに表示する。ユーザーは、ステップ112とステップ114の間を場合によっては繰り返し、所望の設定を行うことが可能である。
【0153】
ステップ115では、ユーザーが印刷の開始を指示する。これによって実際の印刷動作が始まる。なお、PC上で操作中のアプリケーションから印刷の詳細な設定画面を表示することなく直接印刷を開始した場合については図2を用いて詳細に説明する。
【0154】
ステップ116では、PC上のプリンタドライバは印刷開始の指示を受けて、印刷設定に対応した印刷データの生成を行う。具体的には、色変換や2値化など各種画像処理の実行や印刷方法や搬送量などプリンタ制御のためのコマンド生成などが行われる。
【0155】
ステップ117では、PCからプリンタに対して印刷開始の要求が出される。
【0156】
ステップ118では、印刷開始の要求を受けて、プリンタのトレイやカセットにセットしてある用紙を印刷位置まで搬送するため給紙を開始する。
【0157】
ステップ119では、給紙動作を行う。このとき用紙は印刷開始位置まで搬送される。
【0158】
ステップ120では、ステップ116で生成された印刷データをプリンタに送信する。図ではある一点で送信が行われその一回の転送でデータ送信が完結しているようにみえるが、実際にはプリンタ側のメモリの容量やデータ処理能力に合わせて分割したデータの送信が行われ、送信タイミングや回数に関しても印刷データの生成途中で順次印刷データが送信される。
【0159】
ステップ121では、プリンタは受信した印刷データをプリンタエンジンに送り、印刷を行う。既に用紙は印刷開始位置まで搬送されているため、その位置から印刷の幅にあわせて用紙を送りながらインクを吐出して画像形成を行う。
【0160】
このように、図1で示された処理の流れは本発明の根幹を為すものであり、プリンタドライバの起動前に用紙情報を保持することによって、その後の印刷時間が短縮される構成となっている。また、PC側で印刷データの生成が行えるため、プリンタ本体を安価かつシンプルに構成することができる。さらには、センス結果に基づく用紙設定とユーザーによる設定との間の不整合をドライバ内で判断しユーザーとのコミュニケーションをとることで、ユーザーの意図を最大限に反映しかつ誤った印刷設定の極めて少ない、好ましい画像形成を行うことができるプリンティングシステムを構築することができる。これによってユーザーは煩雑なオペレーションから解放され、インクやメディアの無駄な消費を防げるとともに、効率的な印刷環境を手にすることができる。
【0161】
図2は、第1の実施の形態における印刷指示が無い場合の全体処理および制御のフローを示す図である。
【0162】
ステップ201からステップ203までは、図1のステップ101からステップ103までと内容が変わらないため、詳しい説明は省略する。この間に用紙情報を得て、プリンタ内部に格納する。プリンタドライバ起動前に用紙情報を保持する構成は図1と変わらない。
【0163】
ステップ204では、ユーザーが印刷の開始を指示する。これによって実際の印刷動作が始まるが、印刷設定はこの場合変更されることがなく、予め設定されていた内容に基づいてその後の処理が進められる。従来例で示したように、一般的なインクジェットプリンタであれば印刷設定の内容の確認や変更ができないまま印刷データを生成し、印刷を行ってしまう。
【0164】
ステップ205からステップ207までも、図1のステップ105からステップ107までと変わらないため、詳しい説明は省略する。この間にプリンタドライバが起動し、プリンタ本体で保持している用紙情報を入手する。
【0165】
ステップ208では、用紙情報に基づく用紙設定と予めユーザーによって設定されているもしくはデフォルト指定である設定内容との間で不整合が生じているかどうかを判断する。不整合の発生の判断基準および判断の処理フローについては後述する。
【0166】
ステップ209からステップ212までも、図1のステップ111からステップ114までと変わらないため、詳しい説明は省略する。この間ステップ208で不整合が生じたと判断された場合はその旨を警告し、ユーザーの指示や判断を仰ぐことになる。
【0167】
ステップ213では、これまでの間に印刷設定の変更があった場合は、変更後の条件で印刷を開始するトリガをかける。ユーザーによる印刷開始の再要求である。
【0168】
ステップ214からステップ219までも、図1のステップ116からステップ121までと変わらないため、詳しい説明は省略する。設定内容に変更があった場合は印刷開始の再要求を受けてその後の印刷データ生成および印刷制御を行う。
【0169】
このように、PC上で操作中のアプリケーションから印刷の詳細な設定画面を表示することなく直接印刷を開始した場合についても、図1で説明したのと同様にプリンタドライバの起動前に用紙情報を保持することによってその後の印刷時間が短縮される構成となっている。また、その他の効果についても同様である。
【0170】
従来例と比べると印刷開始後に再度設定内容を変更したり、開始の指示を出したりする必要があるためユーザーの負荷が増えるように見えるが、実際には設定の不整合が生じない限りはユーザーの負荷は増えない。
【0171】
図6は、第1の実施の形態における用紙の種類(メディアタイプ)を示すテーブルである。
【0172】
図に示されるようにインクジェットプリンタのプリンタドライバで設定可能な用紙の種類は非常に多い。ここでは一般的な用紙から特殊な用紙までユーザーが選択可能な用紙をあげている。これらの用紙はプリンタドライバの用紙種類のリストから選択できる。プリンタドライバのリスト選択画面については後述する。
【0173】
図7は、第1の実施の形態における用紙の大きさ(メディアサイズ)を示すテーブルである。
【0174】
図6と同様、用紙の大きさについても設定可能な種類が多く、テーブルに示したメディアサイズを選択可能である。また、選択リストにはない不定形の用紙については、サイズはユーザー定義を選択することによりメディアサイズを任意に入力し、指定することができる。リスト選択画面やメディアサイズの入力画面についても同様に後述する。
【0175】
図8は、第1の実施の形態における用紙の種類(メディアタイプ)の判断およびそれを反映した印刷設定の流れを示すフローチャートである。
【0176】
ステップ801では、メディアセンサによるセンス結果に基づいて、用紙の種類(メディアタイプ)を把握する。ここでは後述する参照用のテーブルに従い用紙を6つのカテゴリに分類するものとする。
【0177】
ステップ802では、メディアタイプの設定が自動設定モードになっているかどうかを判断する。自動設定モードとは、プリンタ側でセンスした結果に従って用紙設定を自動的に行うモードである。このモードが選択されていない場合は、ユーザーは任意に用紙の種類を選択する必要がある。メディアタイプの自動設定モードが選択されている場合はステップ803へ、ユーザー指定によるマニュアル設定モードが選択されている場合はステップ804へそれぞれ進む。
【0178】
ステップ803では、印刷品位が自動設定モードになっているかどうかを判断する。印刷品位の自動設定モードとは、用紙の種類や大きさからなる用紙情報にあわせて用紙設定を行い、用紙設定に基づいて該当する用紙の印刷に最適な印刷モードを自動で選択するものである。このモードが選択されていない場合は、ユーザーが任意に印刷品位を選択する必要がある。印刷品位の自動設定モードが選択されている場合はステップ809へ、ユーザーによるマニュアル設定モードが選択されている場合はステップ810へそれぞれ進む。
【0179】
ステップ804では、センス結果に基づくメディアタイプの用紙設定とユーザーが任意に指定した用紙設定との間に相違があるかどうかを判断する。ただしユーザーが任意に選択もしくは入力可能な用紙の種類は図6のテーブルで示したように自動設定によるカテゴリ数6種類よりも多いため、異なるかどうかの判断は用紙の種類の完全一致とはならない場合も考慮する必要がある。その場合、同じ種類のカテゴリに属するかどうかで判断する。例えば光沢フィルムと光沢紙は同じ写真調画像の形成という意味では同一カテゴリに分類して構わない。また、用紙の種類のカテゴリに相違がなく、設定値と完全一致すると判断された場合は、リストから選択した用紙の種類の方を設定値として反映させる。設定値が異なる場合はステップ805へ、一致もしくはカテゴリが一致した場合はステップ803へ進む。
【0180】
ステップ805では、ステップ804でセンス結果に基づくメディアタイプの自動設定値とユーザー設定値が異なる結果になったことをうけて、その旨をユーザーに通知する。
【0181】
ステップ806では、通知内容に従い自動もしくはユーザー設定どちらの用紙設定を選択するかをユーザーが判断する。メディアタイプの設定をセンス結果による自動設定にあわせる場合はステップ807へ、ユーザー指定の設定値にあわせる場合はステップ808へそれぞれ進む。
ステップ807では、センス結果に基づくメディアタイプの自動設定値をメディアタイプの設定とする。
【0182】
ステップ808では、ユーザー設定による設定内容をメディアタイプの設定とする。この際、既に設定されている値を選択するだけではなく、別のメディアタイプを選択し、設定を変更することも可能である。
【0183】
ステップ809では、ステップ809で印刷品位が自動設定モードによって設定されることをうけて、用紙設定に基づいて印刷品位を設定する。印刷品位の設定後、用紙設定および印刷品位の設定の各処理を終了する。
【0184】
ステップ810では、印刷品位の設定がユーザー指定によるマニュアル設定モードであることをうけて、先に設定したメディアタイプとユーザーが設定した印刷品位との間に不整合が生じていないかを判断する。不整合の判断基準に関しては後述する。不整合が生じていると判断された場合はステップ811へ、整合がとれていると判断された場合はステップ813へそれぞれ進む。
【0185】
ステップ811では、不整合の発生をうけて、その旨をユーザーに通知する。
【0186】
ステップ812では、通知内容に従い印刷品位をどちらにあわせるかユーザーが判断する。印刷品位を用紙設定にあわせる場合はステップ809へ、ユーザーが選択している印刷品位をあくまでも指定する場合はステップ813へそれぞれ進む。
【0187】
ステップ813では、ユーザー設定による設定内容を印刷品位の設定として採用する。この際、既に設定されている値を選択するだけではなく、別の印刷品位を選択し、設定を変更することも可能である。
【0188】
メディアタイプおよび印刷品位の設定がともに自動設定される場合は、メディアセンサによるセンス結果に基づいて用紙設定が為され、その用紙設定に最適な印刷品位が選択される。この場合ユーザーは設定や入力を一切する必要はない。
【0189】
メディアタイプの設定がマニュアル設定の場合は、ユーザーが指定したメディアタイプの用紙設定とセンス結果に基づく用紙設定をドライバ内で比較する。比較の結果が同じと判断された場合はユーザーからみれば自動設定モードと同様の動きをする。異なる場合のみ、その旨をユーザーに通知することで、ユーザーの意図を確認しつつ誤った用紙設定を回避することができる。
【0190】
印刷品位の設定がマニュアル設定の場合は、ユーザーが指定した印刷品位の設定と用紙設定に基づく印刷品位の設定の各内容をドライバ内で比較する。比較の結果が同じと判断された場合はユーザーからみれば自動設定モードと同様の動きをし、特にアクションは発生しない。異なる場合は、その旨をユーザーに通知することで、ユーザーの意図に即しつつ最適な印刷の品位を設定することができる。
【0191】
このように、センス結果による用紙情報に基づいて用紙設定(その中でも種類の設定)および印刷品位の設定が行われる。
【0192】
図9は、第1の実施の形態におけるメディアタイプの参照用テーブルの例である。ここでは6種類のタイプに区分されるものについて説明する。
【0193】
用紙の種類(メディアタイプ)としてここでは、普通紙・厚紙、コート紙、光沢紙、光沢フィルム、OHP、Tシャツ転写紙・クロスの6つのカテゴリを想定している。この区分はメディアセンサの性能や機能によっても異なり、より多くの分離が可能な場合でも最終的な印刷の品位や制御内容に違いがなければあえて分ける必要はない。ここでの例はあくまでも一例である。印刷品位としては、高品位、標準、高速の3種類が用意されているものとする。タイプ区分と同様にこの印刷品位のレベルも5段階や2段階など何段階の構成であっても構わない。
【0194】
以下にここでの表の見方について説明する。
【0195】
◎は、デフォルトで指定される設定で、ユーザーが何も指定しない場合や印刷品位の設定を自動設定モードにして用紙に最適な印刷品位を選んだ場合に設定される印刷品位である。
【0196】
○は、その用紙で選択可能な印刷品位である。
【0197】
△は、その用紙に対してこの印刷品位で印刷を行うと問題が生じる可能性がある場合で、本実施の形態ではユーザーに対して注意を発することになる。
【0198】
×は、マニュアルで設定する場合は選択できない、一般には選択ができない印刷品位である。用紙の設定と、ユーザー自らが指定した印刷品位の組み合わせでは、この設定注意△や設定不可×となる用紙設定の組み合わせも考えられる。その場合はユーザーに対して注意もしくは警告を発し、ユーザー意図に沿いつつも誤った印刷がされないように導くことができる。
【0199】
ここで、ある用紙を例にとって説明を行う。
【0200】
用紙設定として光沢紙が選択されているものとする。光沢紙の選択はセンス結果による用紙情報に基づく自動設定の結果でも、ユーザーが任意に指定したものでもどちらでも構わない。このとき印刷品位の設定は自動モードではなく、ユーザー自らが指定するマニュアルモードとする。マニュアルモードで指定された印刷品位は高速モードであるとする。これはその前に印刷した時の設定内容がそのまま残っていることなどが考えられる。
【0201】
この状態で印刷を開始すれば、比較的高価な光沢紙をプリンタにセットしたにもかかわらず、その用紙の特徴を生かすことのできない低い印刷品位を実現する高速モードで印刷を行うことになる。これはメディアの無駄であるのと同時に誤った印刷に使用するインクや時間を無駄にすることになる。
【0202】
こうした場合、本実施の形態では本来ならば光沢紙では設定のできない印刷品位「高速」が選択されていることをユーザーに指摘することで様々な無駄を未然に防ぐことが可能となる。不整合を指摘する際に表示するダイアログ例を図15に示す。ダイアログでは、現在の用紙設定と印刷品位の設定がどうなっているのか、現在の設定の組み合わせでは問題が生じること、およびどのように設定変更をしたらいいのかを情報として表示する構成となっている。
【0203】
図10は、第1の実施の形態におけるメディアタイプの参照用テーブルの例である。ここでは4つのカテゴリに区分されるものについて説明する。
【0204】
用紙の種類(メディアタイプ)としてここでは、普通紙・厚紙・その他、コート紙、光沢紙・光沢フィルム、OHPの4つのカテゴリを想定している。印刷品位のレベル数や表の見方などについては図9と同様なので省略する。一般にはこの4種類のカテゴリを想定する場合が多い。
【0205】
図11は、第1の実施の形態における用紙の大きさ(メディアサイズ)と用紙の有り無しの判断およびメディアサイズ設定の流れを示すフローチャートである。
【0206】
ステップ1101では、センス結果に基づいて、プリンタに用紙がセットされているかどうかを把握する。
【0207】
ステップ1102では、ステップ1101で把握した内容に従って、プリンタに用紙がセットされているかどうかを判断する。用紙がセットされている場合はステップ1103へ、用紙がセットされていない状態の時はステップ1104へそれぞれ進む。
【0208】
ステップ1103では、センス結果に基づいて、用紙の大きさ(メディアサイズ)を把握する。
【0209】
ステップ1104では、用紙がセットされていないことをうけて、ユーザーに対して用紙無しの状態であることを通知する。
【0210】
ステップ1105では、用紙無しの通知をうけて、その印刷をキャンセルするかどうかをユーザーが判断する。印刷をキャンセルする場合は処理を終了する。印刷を行う場合は、ステップ1106へ進む。
【0211】
ステップ1106では、印刷を続けるためにユーザーが用紙をセットする。用紙をセットした後の処理の再開は、用紙をセットしたかどうかを確認するダイアログを表示させた後にPCを介して行ってもいいし、用紙がセットされたことを自動で検出する構成でもよい。また、プリンタに処理を再開するボタンを付けてもよい。その際、再開ボタンは印刷再開だけではなく、その他の機能も共有する構成となる。
【0212】
ステップ1107では、セットされた用紙の大きさをセンサによって把握する。通常のメディアサイズのセンスはプリンタドライバ起動前に行われるが、用紙無しの場合の流れではドライバ起動後に用紙がセットされるため、それ以後の処理を行うのに必要となる。
【0213】
ステップ1108では、事前にもしくはステップ1107で把握した用紙の大きさが図7に示されるプリンタドライバの持つメディアサイズのテーブル内のサイズと一致するものがあるかどうか、つまり定形サイズかそれとも不定形サイズかどうかを判断する。定形サイズの場合はステップ1109へ、大きさを把握できない不定形のサイズである場合はステップ1110へそれぞれ進む。
【0214】
ステップ1109では、用紙の大きさを自動で設定する用紙サイズ自動設定モードかどうかを判断する。自動設定モードとは、センスした用紙情報に従って用紙の大きさを設定するモードである。自動設定モードが選択されている場合はステップ1113へ、ユーザーが指定するマニュアル設定モードが選択されている場合はステップ1114へそれぞれ進む。
【0215】
ステップ1110では、メディアサイズが不定型であるのをうけて、ユーザーが任意の用紙サイズを入力することができる入力ダイアログを表示する。入力ダイアログの構成については、図17を用いて後述する。
【0216】
ステップ1111では、ユーザーは表示画面に従ってメディアサイズを入力する。
【0217】
ステップ1112では、ステップ1111で入力された値に従って、メディアサイズを設定する。
【0218】
ステップ1113では、印刷対象の画像やドキュメントをメディアサイズにあわせて拡大したり縮小したりする機能、すなわち拡大・縮小設定が有効にされているかどうかを判断する。拡大・縮小機能が有効の場合は、プリンタにセットされている用紙サイズと使用しているアプリケーションで指定されたメディアサイズが仮に異なったとしても、印刷用紙に合わせた拡大・縮小処理が行われることで、余白が適正でかつ印刷領域が用紙サイズを超えない印刷が可能となる。拡大・縮小設定が有効な場合は、メディアサイズ設定の処理を終了する。拡大・縮小設定が無効の場合は、ステップ1119へ進む。
【0219】
ステップ1114では、メディアサイズの設定がマニュアルモードであることをうけて、センス結果に基づいて自動設定されたメディアサイズとユーザーが任意に指定したメディアサイズとが異なるかどうかを判断する。それぞれの設定が異なる場合はステップ1115へ、同じ場合はステップ1113へ進む。
【0220】
ステップ1115では、ステップ1114の判断でそれぞれのメディアサイズの設定が異なることをうけて、その旨をユーザーに通知する。
【0221】
ステップ1116では、通知内容に従って、メディアサイズの設定をセンス結果、ユーザー指定のうちどちらにあわせるかをユーザーが判断する。センス結果に基づくメディアサイズの自動設定内容にあわせる場合はステップ1117へ、ユーザーが任意に選択もしくは入力した設定内容をあくまでも使用する場合はステップ1118へそれぞれ進む。
【0222】
ステップ1117では、センス結果に基づく自動設定の内容をメディアサイズの設定として採用する。
【0223】
ステップ1118では、ユーザー設定による設定内容をメディアサイズの設定として採用する。この際、既に設定されている値を設定値として選択するだけではなく、別の用紙サイズを選択し、設定の内容を変更することも可能である。
【0224】
ステップ1119では、ドライバで設定したメディアサイズとアプリケーション内で規定されたメディアサイズが異なるかどうかを判断する。それぞれのメディアサイズの設定が異なる場合はステップ120へ進み、同じ場合は設定処理を終了する。
【0225】
ステップ1120では、それぞれのメディアサイズの設定が異なることをうけて、その旨をユーザーに通知する。
【0226】
ステップ1121では、印刷自体をキャンセルするかどうかを判断する。印刷をキャンセルする場合はメディアサイズの設定処理を終了する。そのまま処理を続行する場合はステップ1122へ進む。
【0227】
ステップ1122では、ユーザーはメディアサイズの設定をマニュアルで行う。具体的には、アプリケーションを開き、指定されているメディアサイズをドライバで設定したメディアサイズに合わせる。
【0228】
用紙がセットされていない場合は、印刷開始前にその旨をユーザーに伝えて、印刷を継続するかどうかの判断を仰ぐ。継続する場合は、ユーザーがプリンタに用紙をセットして処理を再開するまでの手順をドライバのユーザーインタフェースによってサポートする。
【0229】
メディアサイズの設定が自動設定モードでかつ拡大/縮小が有効の場合は、メディアセンサによるセンス結果に基づいて用紙設定が為され、その設定されたメディアサイズにあわせて画像形成が行われる。仮にアプリケーションで規定されているメディアサイズとドライバによる用紙設定が異なる場合でも、拡大/縮小を行うことでユーザーの手を一切煩わせることなく適正なサイズで印刷を行うことができる。
【0230】
拡大/縮小が無効となっている場合は、ドライバの用紙設定に基づくメディアサイズとアプリケーションで規定されたメディアサイズを比較する。比較の結果が同じ場合は特にメディアサイズの設定をユーザーが意識する必要はない。異なる場合は、その旨をユーザーに通知することで、ユーザーの意図に即しつつメディアサイズの設定を行うことができる。こうした処理を行わず、仮にアプリケーション側のメディアサイズがドライバの用紙設定によるメディアサイズよりも大きく設定されている場合には、用紙より大きな画像を形成するために、インクジェット方式のプリンタではプラテンや搬送ガイドなどのプリンタ内部にインクが付着する。この付着したインクは、次に給紙される用紙を汚すことになり、大変問題となる。
【0231】
このように、センス結果による用紙情報に基づいてメディアサイズの設定が行われる。
【0232】
図12は、第1の実施の形態におけるアプリケーションから印刷コマンドを実行したときに表示されるプリントダイアログの一例である。
【0233】
1201は、プリントダイアログである。1202から1208までの各表示エリアから構成される。
【0234】
1202は、印刷を行う対象となるプリンタの名称や状態などを表示するエリアである。
【0235】
1203は、使用可能な複数のプリンタのメーカー名および機種名を表示するリストである。ユーザーはこのフィールドのリストからプリンタを選択する。通常使用するプリンタとして設定されているプリンタがデフォルト表示される。
【0236】
1204は、1203で選択されているプリンタのプロパティを表示させるためのボタンである。このボタンを押すことによってプリンタドライバが起動する。用紙の種類、大きさ、および印刷品位をはじめとする詳細な設定を行う場合は、このプロパティを開くことによって上記設定が可能になるのと同時に印刷設定の詳細な内容も表示することができる。
【0237】
1205は、印刷範囲を表示するエリアである。すべて印刷する、指定されたページだけ印刷する、もしくは現在アプリケーションで開かれているページだけを印刷する、の何れかから選択できる。
【0238】
1206は、印刷する部数を表示するエリアである。ユーザーが値を入力することで印刷部数を指定することができる。
【0239】
1207は、”OK”ボタンである。この設定条件で問題ないと判断された場合は、この”OK”ボタンを押すことによって印刷が開始される。
【0240】
1208は、”キャンセル”ボタンである。この設定条件で問題のある場合は、この”キャンセル”ボタンを押すことによって印刷は中止となる。
【0241】
ここでの表示内容はあくまでも一例に過ぎず、通常はプロパティを表示させないと設定できない用紙設定を表示させるエリアを有していても構わない。大事なのはユーザーが印刷を試みたときに、あるタイミングでプリンタドライバが起動するということである。
【0242】
ここまで説明してきた各種設定や不整合の判断を行う機能は、プリンタドライバを構成するプログラムコードによって実現されることを想定しているが、その一部もしくはすべてをOS(オペレーティングシステム)やアプリケーションなどのプリンタドライバ以外のソフトウェアによって実現しても構わない。むしろOSによってその機能が内包された場合は、特定のプリンタではなく、あらゆるプリンタやその接続環境において本実施の形態で説明した発明内容を実現できることになる。
【0243】
図13は、第1の実施の形態における印刷モードや各種用紙設定を行う際に表示される設定ダイアログの一例である。
【0244】
1301は、印刷設定のダイアログである。1302から1326までの各表示エリアから構成される。このダイアログは図12で示されたプロパティ1204を開くことによって表示される。印刷設定では表示する項目が非常に多いため、タブシートを使用して設定項目を内容ごとに分けて見やすい構成にするのが通例である。本実施の形態でもタブを使用する。
【0245】
1302は、全体設定のタブである。印刷全般に関する内容を表示する。詳細については後述する。
【0246】
1303は、ページ設定のタブである。用紙の大きさ、印刷方向、印刷部数、印刷レイアウト(複数ページ印刷)などの各種ページ設定に関する内容を表示する。同時にユーザーによる上記設定内容の変更指示や入力を受け付ける。
【0247】
1304は、特殊効果のタブである。各種画像補整やセピア調など特殊な効果を画像に与える場合に使用する機能の選択画面を表示する。
【0248】
1305は、ユーティリティのタブである。ヘッドの調整やクリーニングなどの機能の選択画面を表示する。
【0249】
1306は、全体設定の簡易表示エリアである。文字情報だけでなく視覚に訴える形で、設定された情報を表示する。
【0250】
1307は、設定されている用紙の種類(メディアタイプ)を表示するエリアである。
【0251】
1308は、用紙の種類を表示するフィールドである。以下で説明する自動設定の場合は、センス結果に基づいて特定した用紙の種類をここに表示する。図6のテーブルで示されるメディアタイプがユーザーによって任意に指定される場合は、このフィールドのリストから選択することになる。新たな用紙をリストに追加入力することができる構成をとることも可能である。
【0252】
1309は、用紙の種類を自動で設定する場合に選択するチェックボックスである。次で説明するマニュアル設定のチェックボックスとは排他的な関係にあり、どちらか一方しか選択することはできない。このチェックボックスが選択されている場合は、センス結果に基づいて特定した用紙の種類をメディアタイプフィールド1308に表示する。
【0253】
1310は、用紙の種類をマニュアルで設定する場合に選択するチェックボックスである。このチェックボックスが選択されている場合は、ユーザーは任意に用紙の種類を選択することができる。1309の自動設定のチェックボックスが選択されていても、メディアタイプフィールド1308のリストからメディアタイプを選択した場合はマニュアル設定となり、こちらのチェックボックスが選択される。
【0254】
1311は、設定されている用紙の大きさ(メディアサイズ)を表示するエリアである。
【0255】
1312は、メディアサイズを表示するフィールドである。以下で説明する自動設定の場合は、センス結果に基づいて特定したメディアサイズをここで表示する。図7のテーブルで示されるメディアサイズをユーザーが任意に指定する場合は、このフィールドのリストから選択する。新たな用紙サイズをリストに追加入力することができる構成がとれるのも同様である。
【0256】
1313は、用紙の大きさを自動で設定する場合に選択するチェックボックスである。次で説明するマニュアル設定のチェックボックスとは排他的な関係にあり、どちらか一方しか選択することはできない。このチェックボックスが選択されている場合は、センス結果に基づいて特定した用紙の大きさをメディアサイズフィールド1312に表示する。
【0257】
1314は、用紙の大きさをマニュアルで設定する場合に選択するチェックボックスである。このチェックボックスが選択されている場合は、ユーザーは任意に用紙の大きさを選択することができる。1313の自動設定が選択されていてもメディアサイズフィールド1312のリストからメディアサイズを選択した場合はマニュアル設定となり、こちらのチェックボックスが選択されるのは1310の説明と同様である。
【0258】
1315は、自動で拡大/縮小を行う場合に選択するチェックボックスである。チェックがされている場合は、図11のフローチャートで説明したように、プリンタドライバによる用紙設定とアプリケーションで規定された用紙設定との間に設定の不整合が生じていてもドライバ側の設定で整合をつけることができる。
【0259】
1316は、設定されている印刷品位を表示するエリアである。
【0260】
1317は、印刷の品位を表示するフィールドである。自動設定の場合は、メディアタイプフィールド1308で表示されている用紙の種類に最適な印刷品位を自動的に選択し設定する。マニュアル設定の場合は、図9および10で示される用紙参照用のテーブルに記載されているような複数の印刷品位をリストとして表示し、その中からユーザーが選択する構成をとる。
【0261】
1318は、印刷の品位を自動で設定する場合に選択するチェックボックスである。次で説明するマニュアル設定のチェックボックスとは排他的な関係にあり、どちらか一方しか選択することはできない。このチェックボックスが選択されている場合は、設定された用紙の種類に基づいて規定された印刷品位を印刷品位フィールド1317に表示する。
【0262】
1319は、印刷の品位をマニュアルで設定する場合に選択するチェックボックスである。このチェックボックスが選択されている場合は、ユーザーは任意に印刷品位を選択することができる。チェックボックス1318の自動設定が選択されていても、印刷品位フィールド1317のリストから印刷品位を選択した場合は、マニュアル設定となり、こちらのチェックボックスが選択されるのは同様である。
【0263】
1320は、印刷品位を詳細に設定する場合に使用するボタンで、このボタンを選択することで詳細設定の画面へと移行する。本実施の形態では自動で設定できる印刷品位は3段階としているが、マニュアルの設定ではより多いレベルの印刷品位の設定ができることを想定している。ただし用紙の種類によって選択可能な印刷品位は規定されているため、用意されたすべての印刷品位のレベルを設定できるわけではない。
【0264】
1321は、給紙方法を選択するリストである。ユーザーは手差しもしくはオートシートフィーダのどちらかを選択する。
1322は、色調整を自動で行う場合に選択するチェックボックスである。次で説明するマニュアル設定のチェックボックスとは排他的な関係にあり、どちらか一方しか選択することはできない。このチェックボックスが選択されている場合は、自動で色調整を行う。選択されていない場合はマニュアルで色調整を行う。
【0265】
1323は、色調整をマニュアルで設定する場合に選択するチェックボックスである。このチェックボックスが選択されている場合は、ユーザーは不図示の詳細設定の画面上で任意の色調を調整することができる。
【0266】
1324は、”OK”ボタンである。この設定条件でユーザーが問題ないと判断した場合は、この”OK”ボタンを押すことによって開いていたプロパティが閉じ、図12で示したプリントダイアログの表示に戻る。
1325は、”キャンセル”ボタンである。各種設定のあと、最初の設定に戻っても問題ないとユーザーが判断した場合は、この”キャンセル”ボタンを押すことによってプロパティが閉じ、図12で示したプリントダイアログも閉じる。
【0267】
1326は、”ヘルプ”ボタンである。プリンタドライバで管理する各種印刷設定に関する内容について不明な点がある場合はこのボタンを押すことで、関連する設定の詳細が示される。
【0268】
ここでは記載しなかったが、設定内容を更新する”更新”ボタンを付加する構成でもよい。
【0269】
このように、設定ダイアログはユーザーにとって必要な項目がひとまとめとなった画面構成となっており、どのような印刷設定がされているのかを瞬時に確認することができる構成となっている。
【0270】
図に示される用紙設定や印刷品位設定に用意されている自動設定モードを選択することで設定の自動化が図られる。その際に、プリンタやプリンタドライバでどのような判断をし、設定がされているのかを確認できる構成になっており、ユーザーとのコミュニケーションがはかられる。その結果、ユーザーの意図を優先しつつも誤った印刷の少ない、好ましい画像形成を行えるプリンティングシステムを実現することができる。
【0271】
図14は、第1の実施の形態におけるセンス結果に基づいて特定されたメディアタイプがユーザーによる設定と異なる場合に表示される警告ダイアログの例である。
【0272】
1401は、警告ダイアログの一例である。1402から1405までの各表示エリアから構成される。
【0273】
1402は、警告の主旨を端的に表現するエリアである。文字情報だけではなく、警告の意味を伝えられるイラストなどの画像を伴って表示する。
【0274】
1403は、警告の内容を表示するエリアである。ここでは警告する内容と、センス結果に基づいて特定されたメディアタイプの設定とユーザー指定による設定のうちどちらを選択するのか確認する内容を表示する。ドライバによる設定を優先したい場合は、図のように検出結果を選択するようにユーザーに確認する。
【0275】
1404は、”OK”ボタンである。この”OK”ボタンを押すことによって、1403で確認したセンス結果に基づくメディアタイプの設定を優先する。
【0276】
1405は、”キャンセル”ボタンである。この”キャンセル”ボタンを押すことによってセンス結果ではなく、ユーザーが任意に指定したメディアタイプの設定を優先する。
【0277】
このように、センス結果に基づくメディアタイプの設定とユーザー指定による設定との間に相違がある場合は、その旨を通知し、どちらの設定を優先するのかユーザーの判断を仰ぐ。
【0278】
図16は、第1の実施の形態における用紙無しを検出したときに表示されるダイアログの例である。
【0279】
このダイアログでは、警告の主旨を端的に表現する画像、警告の内容、および図11のフローチャートで説明したように用紙無しの状態から用紙をセットして処理を再開する手順を表示する構成となっている。
【0280】
このように、単に検出した結果を表示するだけではなく、その後のリカバリ手順も示すことでよりユーザーに親切な印刷環境を提供することができる。
【0281】
図17は、第1の実施の形態におけるユーザーが不定形サイズの用紙を選択したときに表示される入力ダイアログの一例である。
【0282】
1701は、入力ダイアログである。1702から1709までの各表示エリアから構成される。
【0283】
1702は、ユーザーが任意にメディアサイズを入力する際の値の単位を選択、表示するエリアである。ここでは仮に”mm”と”inch”の二つの単位系から選択することが可能である。
【0284】
1703は、入力サイズの単位として”mm”を使用する際に選択するチェックボックスである。次で説明する”inch”を単位とするチェックボックスとは排他的な関係にあり、どちらか一方しか選択することはできない。
【0285】
1704は、入力サイズの単位として”inch”を使用する際に選択するチェックボックスである。
【0286】
1705は、ユーザーが実際にメディアサイズを入力するエリアである。本実施の形態ではキーボードやマウスなどのポインティングデバイスによって入力する。音声入力でも構わない。
【0287】
1706は、メディアサイズのうち、用紙の幅方向の長さを規定するフィールドである。
【0288】
1707は、メディアサイズのうち、用紙の長手方向の長さを規定するフィールドである。
【0289】
1708は、”OK”ボタンである。この”OK”ボタンを押すことによって、入力された値を確定する。その後用紙設定に値を反映させる。
1709は、”キャンセル”ボタンである。この”キャンセル”ボタンを押すことによって値を入力することなく現在設定されているサイズおよび値を使用する。ただし不定形のメディアサイズが選択されている場合は、何かしらの値を入力し、規定しない限りはメディアサイズの設定を終了することはできない構成になっている。
【0290】
このように、ユーザーは任意のサイズの用紙を使用することができる。また、一度入力して設定したサイズ設定は、名前を付けて保存し、それ以後の印刷設定で使用することができる構成にしてもよい。
【0291】
図18は、第1の実施の形態におけるメディアサイズがユーザーによる設定と異なる場合に表示される警告ダイアログである。
【0292】
このダイアログでは、警告の主旨を端的に表現する画像、警告の内容、およびセンス結果に基づいて特定したメディアサイズを印刷設定として使用するか確認する内容を表示する構成となっている。
【0293】
このように、センス結果に基づくメディアサイズの設定とユーザー指定による設定との間に相違がある場合は、その旨を通知し、どちらの設定を優先するのかユーザーの判断を仰ぐ。
【0294】
図19は、第1の実施の形態におけるメディアサイズとアプリケーションで指定されたサイズとの間で不整合が生じたと判断された場合に表示される警告ダイアログである。
【0295】
このダイアログでは、警告の主旨を端的に表現する画像、警告の内容、およびプリンタドライバで設定した用紙サイズを優先し、アプリケーション側のサイズ設定を変更するかを確認する内容を表示する構成となっている。
【0296】
このように、ドライバによるメディアサイズの設定とアプリケーションで規定されている設定との間に相違がある場合は、その旨を通知し、どちらの設定を優先するのかユーザーの判断を仰ぐ。
【0297】
以上説明してきたように、用紙の種類やサイズなど印刷設定のうち用紙の設定に必要な情報を、トレイやカセットなどにセットされた状態、つまり給紙前の段階で得てそれを活用することによって、ユーザーの手を煩わせることなく、インクやメディアを無駄に消費しない、用紙に適した印刷設定を自動で行える操作性と利便性に優れたプリンティングシステム、方法、コンピュータによる読み出しが可能なプログラムコードが格納された記憶媒体およびプログラムコード自体であるソフトウェアを提供することができる。
【0298】
特にPCなど高速で高性能のデータ処理装置側で印刷データの生成およびプリンタの制御を行う場合は、より高速かつ安価にプリンティングシステムを構築することができる。
【0299】
また、印刷の開始前にユーザーに対して用紙情報を提示することや、センスの結果得られた用紙情報に基づく印刷設定と、ユーザーが任意に設定した印刷品位との間の不整合を判断することによって、よりユーザーの意図をくみ取りかつ不適切な印刷を極力少なくするプリンティングシステムを提供することができる。
【0300】
本実施の形態では、センスの対象を用紙の種類(メディアタイプ)および用紙の大きさ(メディアサイズ)として設定の流れについて説明してきたが、一方の情報であるメディアタイプのみセンスする構成であっても、印刷品位の自動設定および不整合判断に従ったユーザーへの通知など本実施の形態の特徴となる機能についてはそれぞれ実現することができる。つまりサイズの自動設定ができないことで、印刷設定の完全な自動化を実現することはできないが、印刷品位の設定に関しては十分その目的を果たすことができる。
【0301】
(第2の実施の形態)
本発明を実現する第2の実施の形態の一例を図に従って説明する。
【0302】
本実施の形態を実現するプリンティングシステムは、第1の実施の形態で説明したプリンティングシステムと機能ブロックの構成要素に関しては基本的に何ら変わるものではない。第1の実施の形態で十分な説明をしているため、同様な部分の説明については省略する。
【0303】
本実施の形態の特徴は、第1の実施の形態ではプリンタ側で備えていた用紙特定処理機能および用紙判定用テーブルをデータ処理装置側に備えたことにある。第1の実施の形態と異なるこの部分に関して、機能ブロック図および全体処理と制御フローの図を用いてその内容を説明する。
【0304】
図20は、第2の実施の形態におけるプリンティングシステムの機能ブロック図である。
【0305】
先の説明で述べたように、第1の実施の形態との相違点は、プリンタ側にあった用紙特定処理部405と用紙判定用テーブル406がなくなり、変わりにプリンタドライバ2010の中にその機能が盛り込まれたことである。
【0306】
2001は、画像形成を行うインクジェット方式のカラープリンタである。2004から2008までの各種機能ブロックによって構成される。その各種機能ブロックについては第1の実施の形態で説明しているためここでの説明は省略する。メディアセンサ2004の出力を直接センス情報格納部2005で保存する。つまりプリンタ側では用紙を特定するのに必要なデータだけを持つことになる。
【0307】
2002は、カラープリンタ2001を制御するPCである。2009から2018までの各種機能ブロックによって構成される。プリンタドライバ2010およびそれに付随するテーブルを除いてその内容については第1の実施の形態で説明しているため、ここでの説明は省略する。
【0308】
2003は、プリンタ2001とPC2002とを接続する通信インタフェースである。
【0309】
2010は、印刷のための各種設定や印刷データの生成およびプリンタの制御をPC2002上で行うためのソフトウェアであるプリンタドライバである。2011から2015までの各種機能ブロックによって構成される。
【0310】
2013は、メディアセンサ2004の出力結果に基づき、用紙を特定する用紙特定処理部である。本実施の形態では参照用のテーブル2015を用いて用紙の種類や大きさを特定する。用紙の特定を行う際必要となるメディアセンサ2004からの出力情報は、I/F2003を介してPC2002に送られる。受信した用紙情報に基づきプリンタドライバでは用紙の特定処理を行う。
【0311】
このように本発明のプリンティングシステムは、メディアセンサを搭載し用紙を特定するためのパラメータを出力する機能を持つカラープリンタと、プリンタ側で得られた用紙情報に基づいて用紙の特定を行う機能およびユーザーによる指示や選択に基づいて印刷データ並びに制御コマンドを生成する機能を持つPCなどのデータ処理装置と、その二つの装置を接続する双方向通信インタフェースによって構成される。
【0312】
この構成では、用紙特定処理部をプリンタ側ではなくデータ処理装置側に持つため、ドライバソフトを更新することにより用紙を特定するためのパラメータや判断基準を容易に変更することができる。
【0313】
図21は、第2の実施の形態における印刷指示が有る場合の全体処理および制御のフローを示す図である。
【0314】
第1の実施の形態との相違点は、第1の実施の形態ではユーザーによる印刷要求の指示が出される前にプリンタ側にセットされた用紙の特定を終えていたのが、本実施の形態では要求の指示後に行われる点である。具体的には、ステップ2101のセンス動作の後に行われていた用紙特定の処理がステップ2108の印刷設定の直前に行われる。
【0315】
このような制御では、特定するのに使用するメディアセンサの出力によって得られる判断パラメータなどのデータが用紙特定後の情報量と比較して大きいために、ステップ2102で行われるセンス結果を格納しておくメモリの増大を招くことになる。また、用紙の特定処理2107をPC側で行うために、第1の実施の形態と比較してトータルの印刷処理時間や処理の負荷も増大することになる。ただしこれらはどちらもそれほど大きな問題ではなく、むしろこのような構成をとることで、用紙特定の判断を行う際に使用する判断用のテーブルや判断アルゴリズムの変更等、プリンタ側で実現していたのと比べて柔軟な対応をとることができるというメリットがある。
【0316】
図22は、第2の実施の形態における印刷指示が無い場合の全体処理および制御のフローを示す図である。
【0317】
第1の実施の形態との相違点は、図21での説明と同じく、用紙特定の処理がステップ2201のセンス動作の後ではなく、ステップ2208の不整合判断の直前に行われる点である。それ以外の印刷を開始する指示を受けてから不整合の判断が行われる流れについては第1の実施の形態と同じである。
【0318】
このように、PC上で操作中のアプリケーションから印刷の詳細な設定画面を表示することなく直接印刷を開始する場合についても、図21で説明したのと同様にプリンタドライバの起動前にメディアセンス結果(データ)を保持することによって、十分な効果をあげられる構成となっている。
【0319】
本実施の形態も第1の実施の形態と同様に、プリンタドライバの起動前に用紙情報を保持していることによってその後の印刷時間が短縮される構成となっている。また、PC側で印刷データの生成が行えるため、プリンタ本体を安価かつシンプルに構成することができる。さらにはユーザー設定との不整合をドライバ内で判断しユーザーとのコミュニケーションをとることで、ユーザーの意図を最大限に反映しかつ誤った印刷設定の極めて少ないプリンティングシステムを構築することができる。これによってユーザーは煩雑なオペレーションから解放され、インクやメディアの無駄な消費を防げるとともに、効率的な印刷環境を手にすることができる。
【0320】
特に本実施の形態では、用紙特定処理をプリンタ側ではなくデータ処理装置側で行う構成のため、その処理内容や判断の基準を容易に変更することが可能である。新しいメディアの認識などプリンタ本体側での対応がなかなか難しかった点も、データ処理装置側のプリンタドライバを更新するだけで実現することができる。
【0321】
(第3の実施の形態)
本発明を実現する第3の実施の形態の一例を図に従って説明する。
【0322】
本実施の形態を実現するプリンティングシステムも、機能ブロックの構成要素は第1の実施の形態で説明したプリンティングシステムと基本的には余り変わるものではない。第1の実施の形態で十分な説明をしているため、同様な部分の説明については省略する。
【0323】
本実施の形態の特徴は、第1、第2の実施の形態では印刷要求が指示される前に行われていたメディアのセンス動作が、印刷要求の指示後に行われる点にある。第1の実施の形態と異なるこの部分に関して全体処理と制御フローの図を用いてその内容を説明する。
【0324】
図23は、第3の実施の形態における印刷指示が有る場合の全体処理および制御のフローを示す図である。
【0325】
第1の実施の形態との相違点は、第1の実施の形態ではプリンタ側にセットされた用紙のセンスがユーザーによる印刷要求の指示が出される前に行われ、それに基づく用紙の特定を終えてからその用紙情報を格納していたのが、本実施の形態では印刷要求の指示後に行われる点である。具体的には、ステップ2301の印刷要求の指示前に行われていたセンス動作および用紙特定処理がステップ2303の用紙情報の取得要求を受けてから行われる。
【0326】
このような制御では、印刷要求が出された時点では用紙情報を把握していないため、メディアセンサによる用紙情報の取得動作にかかる時間分だけユーザーは待たされることになる。ただし、センス動作および用紙を特定するのに要する時間が十分短ければそれほど問題ではなく、むしろこのような構成をとることで、ユーザーが印刷を行うタイミングで確実にプリンタにセットされている用紙の情報を得ることができる効果の方が大きい。また、すぐにセンスした結果に基づいて判断される用紙の特定情報をPCに対して返すため、第1の実施の形態では必要だった用紙特定結果の格納動作が省かれ、格納用のメモリスペースも不要になるというメリットがある。
【0327】
図24は、第3の実施の形態における印刷指示が無い場合の全体処理および制御のフローを示す図である。
【0328】
第1の実施の形態との相違点は、図23での説明と同じく、センス動作および用紙特定の処理がステップ2301の印刷要求の指示前ではなく、ステップ2303の用紙情報の取得要求を受けてから行われる点である。それ以外の用紙情報を受け取ってから不整合の判断が行われる流れについては第1の実施の形態と同じである。
【0329】
このように、PC上で操作中のアプリケーションから印刷の詳細な設定画面を表示することなく直接印刷を開始する場合についても、図23で説明したのと同様に十分な効果をあげられる構成となっている。
【0330】
本実施の形態は第1の実施の形態とは異なり、プリンタドライバの起動後に用紙情報を取得する構成となっている。ただし、第1の実施の形態と同様にPC側で印刷データの生成が行えるため、プリンタ本体を安価かつシンプルに構成することができる。さらにはユーザー設定との不整合をドライバ内で判断しユーザーとのコミュニケーションをとることで、ユーザーの意図を最大限に反映しかつ誤った印刷設定の極めて少ないプリンティングシステムを構築できるのも同様である。これによってユーザーは煩雑なオペレーションから解放され、インクやメディアの無駄な消費を防げるとともに、効率的な印刷環境を手にすることができる。
【0331】
特に本実施の形態では、用紙情報の取得動作をユーザーによる印刷要求の指示後に行う構成のため、印刷するまさにそのタイミングでプリンタにセットされた用紙の情報を得ることができる。それはつまり、セットされるタイミングによっては用紙情報が異なるといった誤りを防ぐことができることを意味している。また、センスした結果に基づいて判断される用紙の特定情報を用紙情報要求後すぐにPCに対して返すため、用紙特定結果の格納動作が省かれ、格納用のメモリスペースも不要となる。
【0332】
(第4の実施の形態)
本発明を実現する第4の実施の形態の一例を図に従って説明する。
【0333】
本実施の形態を実現するプリンティングシステムも、機能ブロックの構成要素は第1の実施の形態で説明したプリンティングシステムと基本的には余り変わるものではない。第1の実施の形態で十分な説明をしているため、同様な部分の説明については省略する。
【0334】
本実施の形態の特徴は、第3の実施の形態と同様な構成で、プリンタ側で備えていた用紙特定処理機能をデータ処理装置側に備えたことにある。つまり第2と第3の実施の形態を合わせた構成となる。第3の実施の形態と異なるこの部分に関して全体処理と制御フローの図を用いてその内容を説明する。
【0335】
図25は、第4の実施の形態における印刷指示が有る場合の全体処理および制御のフローを示す図である。
【0336】
第3の実施の形態との相違点は、プリンタ側にセットされた用紙のセンス動作2504後に行われる用紙特定処理2506がプリンタ本体ではなくPC側で行われる点にある。
【0337】
このような制御によって、ユーザーが印刷を行うタイミングで確実にプリンタにセットされている用紙の情報を得ることができるとともに、用紙特定結果の格納動作の省略によるメモリの有効活用を実現できる。また、特定処内容の更新を可能とする新しいメディアへの対応も柔軟にできる。
【0338】
図26は、第3の実施の形態における印刷指示が無い場合の全体処理および制御のフローを示す図である。
【0339】
第3の実施の形態との相違点は、図25での説明と同じく、用紙特定の処理2606がPC側で行われる点にある。PC上で操作中のアプリケーションから印刷の詳細な設定画面を表示することなく直接印刷を開始する場合についても、図25で説明したのと同様に十分な効果をあげられる構成となっている。
【0340】
本実施の形態は第3の実施の形態と同じく、プリンタドライバの起動後に用紙情報を取得する構成となっている。同様にPC側で印刷データの生成が行えるため、プリンタ本体を安価かつシンプルに構成することができる。さらにはユーザー設定との不整合をドライバ内で判断しユーザーとのコミュニケーションをとることで、ユーザーの意図を最大限に反映しかつ誤った印刷設定の極めて少ないプリンティングシステムを構築できるのも同様である。これによってユーザーは煩雑なオペレーションから解放され、インクやメディアの無駄な消費を防げるとともに、効率的な印刷環境を手にすることができる。
【0341】
特に本実施の形態では、印刷するまさにそのタイミングでプリンタにセットされた用紙の情報を得ることができるとともに、新しいメディアへの対応も柔軟に行うことができる。
【0342】
(第5の実施の形態)
本発明を実現する第5の実施の形態の一例を図に従って説明する。
【0343】
図27は、第5の実施の形態におけるプリンティングシステム構成を示す図である。
【0344】
2701は、CCDやCMOSの撮像素子によってディジタル画像を生成するディジタルカメラである。撮像機能だけではなく、撮った画像をこのディジタルカメラとダイレクトに接続されるプリンタで印刷するためのデータ生成や接続されたプリンタの制御を行う機能を有する。また、印刷の設定に関するユーザーからの指示や入力を受け、設定内容を表示する役割も果たす。
【0345】
2702は、ディジタルカメラ2701と接続されたカラープリンタである。ディジタルカメラ2701で生成された印刷データおよび制御に基づいて画像の形成を行う。多値データをプリンタ本体内で扱えるのであればその種類については特に問わない。
【0346】
2703は、ディジタルカメラ2701とカラープリンタ2702を接続する通信インタフェースである。一般にはコネクタ形状の小さいシリアルインタフェースが用いられる。USB、IEEE1394、IrDA、IEEE802.11b、Bluetoothなど複数の種類のインタフェースが想定されるが、双方向通信を実現するものであれば有線無線問わずどのようなインタフェースでも構わない。さらには、ディジタルカメラ2701に内蔵されるメモリカードなどの記憶媒体に撮った画像を記録した後、そのメモリカード自体を取り外し、プリンタ本体のスロットに挿入して印刷を行うといった形態でも構わない。その場合のメモリカードの種類についても問わない。
【0347】
このようにここでのプリンティングシステムとは単体の装置ではなく、ディジタルカメラと画像形成を行うカラープリンタとが特定の双方向インタフェースもしくはそれに類する機能で接続された構成をとる。
【0348】
図28は、第5の実施の形態におけるシステムの機能ブロック図である。
【0349】
2801は、画像形成を行うカラープリンタである。ここでは仮に、インクジェット方式のプリンタを想定する。2804から2811までの各種機能ブロックによって構成される。
【0350】
2802は、カラープリンタ2801へ画像データを送るディジタルカメラである。2812から2818までの各種機能ブロックによって構成される。ただしカラープリンタ2801およびディジタルカメラ2802とも本実施の形態の特徴を説明する上で特に必要ないと思われる機能については省略している。
【0351】
2803は、プリンタ2801とディジタルカメラ2802とを接続する通信インタフェースである。ここでは、2.4GHz帯域を使用する無線規格であるBluetoothを想定している。
【0352】
2804は、記録媒体Pの種類や大きさを特定するための情報を得る用紙認識センサ(メディアセンサ)である。記録媒体Pはプリンタ2801に備え付けられた給紙トレイやカセットなどに積載されているものとする。用紙の種類や大きさを特定する手段の説明に関しては第1の実施の形態と同様なのでここでは省略する。
【0353】
2805は、メディアセンサ2804の出力結果に基づき、用紙を特定する用紙特定処理部である。本実施の形態ではセンサ出力値をパラメータとした数値演算によって用紙の種類や大きさを特定する。
【0354】
2806は、用紙特定処理部2805で特定した用紙に関する情報を格納する用紙情報格納部である。用紙情報は履歴と合わせて複数格納される構成をとってもよい。
【0355】
2807は、プリンタ2801のインタフェース機能を司るI/F制御部である。ここでは想定しているインタフェースがBluetoothであるため、ベースバンドチップ、RFモジュールおよびリンクコントローラによって構成されるものとする。用紙情報の送信や印刷データや制御コマンドの受信などが行われる。またプリンタ本体で発生したエラーや通信状態などステータス情報に関しても要求があればディジタルカメラ2802に対して返す。
【0356】
2808は、ディジタルカメラ2802から送られてきたRGB多値のカラー画像データをYMCKのデータに変換する色変換処理部である。その際各種画像補整も行われる。
【0357】
2809は、色変換処理部2808でYMCKの多値データとなった画像データを2値のデータに変換する2値化処理部である。2値化の手法として多くのものが存在するが、ここでは誤差拡散法(Error Diffusion Method)を使用するものとする。
【0358】
2810は、印刷すべきデータをプリンタエンジンに展開する印刷制御部である。2値化処理部2809で2値化された印刷データを用いて、ディジタルカメラ2802から送られた印刷制御用のコマンドに従ってプリンタエンジンの制御を行う。具体的には、用紙の特性に合わせて変更される各種制御、例えばインクの打ち込み量の制御やパス数の変更を実行する。
【0359】
2811は、印刷部である。プリンタエンジンともいう。印刷制御部2810で展開された印刷データに基づき記録媒体Pに対して印刷を行う。
【0360】
2812は、ディジタルカメラ2802のインタフェース機能を司るI/F制御部である。Bluetoothのコントローラによって構成される。一部の機能はファームウェアによって実現される構成でもよい。
【0361】
2813は、印刷のための各種設定や印刷データの生成およびプリンタの制御をディジタルカメラ2802上で行うためのソフトウェアであるプリンタドライバである。2814と2815による各種機能ブロックによって構成される。第1の実施の形態で説明したPCの場合とは異なり、プリンタドライバとして別のソフトウェアが構成されているわけではなく、ディジタルカメラ内部のファームウェア機能の一部として働く。
【0362】
2814は、用紙の設定や印刷品位の設定などを含む各種印刷設定を行う印刷設定処理部である。ユーザーからの指示や入力を受け付け、設定された内容を表示もしくは通知する機能を有する。またこの機能ブロックは本発明の根幹を為す部分で、プリンタ2801から送られた用紙情報に基づき、用紙設定を自動で行う機能を有する。用紙設定を含む印刷の自動設定機能および不整合発生の判断に関する内容については第1の実施の形態と同様である。
【0363】
2815は、印刷データの生成処理部である。具体的には、印刷制御を行うプリンタ制御用のコマンドを生成する。
【0364】
2816は、ディジタルカメラ2802の各種機能を制御する中央制御部である。CPUの持つ機能がこれに該当する。
【0365】
2817は、印刷設定入力操作部である。ユーザーの意図を印刷設定に反映させるためのボタンなどから構成される。ディジタルカメラの場合はPCと異なり操作部、表示部とも小さく、入力用ボタンは他の機能を兼ねることが多い。
【0366】
2818は、印刷設定をユーザーに通知する設定情報通知部である。ここでは、撮った画像のプレビューやメニュー表示用に備え付けられている液晶表示装置の使用を想定している。
【0367】
このように本発明のプリンティングシステムは、メディアセンサを搭載し用紙を特定する機能および多値の画像データを印刷用の2値データに変換する機能を持つカラープリンタと、プリンタ側で特定された用紙情報と、ユーザーによる指示や選択に基づいて画像データおよび制御コマンドを生成する機能を持つディジタルカメラと、その二つの装置を接続する双方向通信インタフェースによって構成される。
【0368】
図29は、第5の実施の形態における印刷指示が有る場合の全体処理および制御のフローを示す図である。
【0369】
第1の実施の形態との相違点は、第1の実施の形態ではプリンタ側ですぐに利用できる2値データの生成をデータ処理装置側で行っていたのが、本実施の形態ではプリンタ側で画像処理をはじめとした多値データからの変換を行う点である。
【0370】
ステップ2901からステップ2915までは、図1のステップ101からステップ115までと内容が変わらないため、詳しい説明は省略する。この間に用紙情報を得て、不整合の判断をし、ユーザーは最終的な印刷開始の指示を出す。ユーザーが印刷を開始する前に用紙情報を取得し、保持する構成についても第1の実施の形態と変わらない。
【0371】
ステップ2916では、ディジタルカメラ上のプリンタドライバが印刷開始の指示を受けて、印刷の設定に対応した1次データの生成を行う。第1の実施の形態と異なるのは、この系では用紙の種類に合わせた印刷データの生成をデータ処理装置であるディジタルカメラ側ではなくプリンタ本体で行う点にある。ディジタルカメラの内部では用紙の種類に依存しない印刷データの生成にとどまる。ただし用紙の種類に合わせた制御用のコマンドは生成する。具体的には、色変換や2値化などの各種画像処理はプリンタ本体で行われるため、印刷オブジェクトの位置決めや用紙に適したプリンタ制御用のコマンド生成などを行う。写真などの画像データの印刷時にはRGBの多値データをプリンタに対してそのまま送信することになる。
【0372】
ステップ2917では、ディジタルカメラからプリンタに対して印刷開始の要求が出される。
【0373】
ステップ2918では、印刷開始の要求を受けて給紙を開始する。
【0374】
ステップ2919では、ステップ2918の給紙開始を受けて給紙動作を行う。このとき用紙は、印刷が可能な位置まで搬送される。
【0375】
ステップ2920では、ステップ2916で生成された1次データをプリンタに対して送信する。
【0376】
ステップ2921では、ステップ2916で生成された制御コマンドに基づいて、該当する用紙の種類にあった2次データを生成する。具体的には送信されてきたRGBデータをYMCKに変換し、多値データを2値データに変換するといった処理を行う。
【0377】
ステップ2922では、プリンタは自身で生成した印刷データ(2次データ)をプリンタエンジンに送り、印刷を行う。その際、用紙情報に適した印刷の制御も行われる。
【0378】
このような制御では、プリンタ本体側で多値データを処理する必要があるため、より高速な演算処理装置もしくは専用のハードウェアをプリンタ側に備える必要がある。これはコストの面からも不利であるが、プリンティングシステムとして考えた場合、第1の実施の形態のように処理機能の高いPCをデータ処理装置とするわけではないため十分実用的である。というのは、汎用的なディジタルカメラに印刷の機能を持たせようとした場合、プリンタの機種に依存する各種画像処理をディジタルカメラで行うことには非常に無理があるためである。多くのプリンタプロファイルをディジタルカメラ側で持ち、なおかつPC並みのデータ処理を行う必要があるとともに、PCと異なりプロファイルの更新も楽には行えない。むしろこのような構成をとることで、PCのような高い処理能力を持たないデバイスをデータ処理装置として使用するプリンティングシステムでも同様の効果をあげることができる。従来例と比較しても事前に用紙情報を取得することでユーザーの意図を最大限に反映し、かつ好ましくない印刷をすることが極めて少ないプリンティングシステムを構築することができる。
【0379】
図30は、第5の実施の形態における印刷指示が無い場合の全体処理および制御のフローを示す図である。
【0380】
第1の実施の形態との相違点は、図29での説明と同じく、データ処理装置側で行っていた2値化までの処理をプリンタ側で行う点にある。それ以外の印刷の開始を再要求するステップ3013までの流れについては第1の実施の形態と同じである。
【0381】
このように、設定を確認することなくディジタルカメラから直接印刷を開始する場合についても、図29で説明したのと同様に印刷開始の要求指示前にメディアセンス結果(データ)を保持することによって、同様の効果をあげられる構成となっている。
【0382】
本実施の形態では第1の実施の形態で説明した効果の一部を実現することができる。それは、多値データからの変換をプリンタ本体内で行う構成であっても、他の実施の形態と同様にユーザー設定との不整合を判断しユーザーとのコミュニケーションをとることで、ユーザーの意図を最大限に反映しかつ好ましくない印刷をすることが極めて少ないプリンティングシステムを構築できることである。また、プリンティングシステム全体としては安価に構成でき、かつ汎用のディジタルカメラが使用できるというメリットがある。これによってユーザーは煩雑なオペレーションから解放され、インクやメディアの無駄な消費を防げるとともに、効率的な印刷環境を手にすることができる。
【0383】
本実施の形態では、ディジタルカメラを例にその効果について説明したが、データ処理装置として第1の実施の形態と同じくPCを用いても同様の効果をあげることができる。
【0384】
(第6の実施の形態)
本発明を実現する第6の実施の形態の一例を図に従って説明する。
【0385】
本実施の形態の特徴は、第1から第5までの実施の形態ではデータ処理装置側で行われていた不整合の判断を含む印刷の設定がプリンタ側で行われる点にある。
【0386】
図31は、第6の実施の形態におけるシステムの機能ブロック図である。
【0387】
3101は、画像形成を行うカラープリンタである。ここでは仮に、インクジェット方式のプリンタを想定する。3105から3113までの各種機能ブロックによって構成される。
【0388】
3102は、カラープリンタ3101へ画像データおよび印刷制御用コマンドを送るディジタルカメラである。3114から3119までの各種機能ブロックによって構成される。ただしカラープリンタ3101およびディジタルカメラ3102とも本実施の形態の特徴を説明する上で特に必要ないと思われる機能については省略しているのは同様である。
【0389】
3103は、プリンタ3101とディジタルカメラ3102とを接続する通信インタフェースである。ここでは、2.4GHz帯域を使用する無線規格であるBluetoothを想定している。このインタフェースは主に印刷設定内容の送受信やステータス応答などデータ量の少ない通信に使用される。
【0390】
3104は、プリンタ3101とディジタルカメラ3102との間で画像データを渡すときに使用されるメモリカードである。メモリカードの種類については問わない。
【0391】
3105は、記録媒体Pの種類や大きさを特定するための情報を得る用紙認識センサ(メディアセンサ)である。記録媒体Pはプリンタ3101に備え付けられた給紙トレイやカセットなどに積載されているものとする。用紙の種類や大きさを特定する手段の説明に関しては第1の実施の形態と同様なのでここでは省略する。
【0392】
3106は、メディアセンサ3105の出力結果に基づき、用紙を特定する用紙特定処理部である。本実施の形態では、センサ出力値をパラメータとした数値演算によって用紙の種類や大きさを特定する。
【0393】
3107は、用紙の設定や印刷品位の設定などを含む各種印刷設定を行う印刷設定処理部である。特定された用紙情報に基づいて用紙設定を含めた各種印刷の設定を行う。用紙設定を含む印刷の自動設定機能および不整合発生の判断に関する内容については第1の実施の形態と同様である。
【0394】
3108は、プリンタ3101のインタフェース機能を司るI/F制御部である。ここでは想定しているインタフェースがBluetoothであるため、ベースバンドチップ、RFモジュールおよびリンクコントローラによって構成されるものとする。印刷設定内容の送信が行われる。またプリンタ本体で発生したエラーや通信状態などステータス情報に関しても要求があればディジタルカメラ3102に対して返す。
【0395】
3109は、メモリカードが挿入されるカードスロットである。
【0396】
3110は、ディジタルカメラ3102からメモリカードを介して渡されたRGB多値のカラー画像データをYMCKの多値データに変換する色変換処理部である。その際各種画像補整も行われる。
【0397】
3111は、色変換処理部3110でYMCKの多値データとなった画像データを2値のデータに変換する2値化処理部である。2値化の手法として多くのものが存在するが、ここでは誤差拡散法(Error Diffusion Method)を使用するものとする。
【0398】
3112は、印刷すべきデータをプリンタエンジンに展開する印刷制御部である。2値化処理部3111で2値化された印刷データを用いて、印刷設定処理部3107で生成された印刷制御用のコマンドに従ってプリンタエンジンの制御を行う。具体的には、用紙の特性に合わせて変更される各種制御、例えばインクの打ち込み量の制御やパス数の変更等を実行する。
【0399】
3113は、印刷部である。プリンタエンジンともいう。印刷制御部3112で展開された印刷データに基づき記録媒体Pに対して印刷を行う。
【0400】
3114は、ディジタルカメラ3102のインタフェース機能を司るI/F制御部である。Bluetoothのコントローラによって構成される。
【0401】
3115は、メモリカードが挿入されるカードスロットである。
【0402】
3116は、ディジタルカメラ3102の各種機能を制御する中央制御部である。CPUの持つ機能がこれに該当する。
【0403】
3117は、プリンタ3101で設定された印刷設定の内容を内蔵メモリに格納する設定情報格納部である。
【0404】
3118は、印刷設定入力操作部である。ユーザーの意図を印刷設定に反映させるためのボタンなどから構成される。ディジタルカメラの場合はPCと異なり操作部、表示部とも小さく、入力用ボタンは他の機能を兼ねることが多い。ここでは、印刷品位をはじめとする各種設定およびプリンタ側で設定された印刷設定を変更する際に使用される。
【0405】
3119は、印刷設定の内容をユーザーに通知する設定情報通知部である。ここでは、撮った画像のプレビューやメニュー表示用に備え付けられている液晶表示装置の使用を想定している。
【0406】
このように本発明のプリンティングシステムは、メディアセンサによる出力から用紙を特定し各種印刷設定を行う機能および多値の画像データを印刷用の2値データに変換する機能を持つカラープリンタと、画像データを生成する機能を持つディジタルカメラと、その二つの装置を接続する双方向通信インタフェースおよびメモリカードによって構成される。
【0407】
図32は、第6の実施の形態における印刷指示が有る場合の全体処理および制御のフローを示す図である。
【0408】
第5の実施の形態との相違点は、第5の実施の形態では用紙設定を含めた印刷の設定をデータ処理装置であるディジタルカメラ側で行っていたのが、本実施の形態ではプリンタ側でデータ生成をはじめとするすべての処理を行う点である。また、大容量の画像データとその他のデータを分けて、別の手段を介してやりとりすることも異なる点である。
【0409】
ステップ3201からステップ3203までは、図29のステップ2901からステップ2903までと内容が変わらないため、詳しい説明は省略する。この間に用紙情報を得て、プリンタ内部に格納する。印刷開始前に用紙情報を保持する構成は第5の実施の形態と変わらない。
【0410】
ステップ3204では、印刷設定の内容を変更したい場合はその変更箇所や内容についてユーザーは指示を与える。
【0411】
ステップ3205では、ディジタルカメラに対して印刷の要求が指示される。
【0412】
ステップ3206では、ステップ3205での印刷要求の指示を受けて、プリンタに対して印刷設定情報の取得要求を行う。この際、印刷設定情報だけではなく、セットされているであろう用紙の有り無しや、インタフェースの状態およびインクカートリッジの種類やインクの残量などプリンタエンジン部の情報などとあわせて要求することができる。またディジタルカメラ側で設定されている印刷品位やメディアサイズ等の基本的な印刷設定の条件もプリンタ側に伝えられる。
【0413】
ステップ3207では、ステップ3202で得られた用紙情報に基づいて印刷の自動設定を行う。印刷設定の内容および処理の流れについては他の実施の形態と同様である。印刷設定のうち用紙情報に基づいた用紙設定を行う際に、用紙設定とユーザーが任意に指定した用紙設定との間に不整合が生じているかどうかもここで判断する。
【0414】
ステップ3208では、ステップ3207で自動設定された内容を含む印刷設定情報をディジタルカメラに対して送信する。
【0415】
ステップ3209では、受け取った印刷設定情報を液晶モニタなどの表示装置を使って表示する。また、ステップ3207で自動用紙設定の内容とユーザー設定の内容に不整合が生じた場合はその旨を表示し、注意もしくは警告する。
【0416】
ステップ3210では、用紙情報に基づく用紙設定とユーザーが任意に設定した印刷品位との間で不整合が生じているかどうかを判断する。不整合の発生の判断基準および判断の処理は他の実施の形態と同様であるため説明は省略する。
【0417】
ステップ3211では、ステップ3210で不整合が生じたと判断された場合は、その旨をディジタルカメラに対して送信する。
【0418】
ステップ3212では、ステップ3210で不整合が生じたと見なされた場合には、その旨をユーザーに注意もしくは警告する。注意および警告は画面への表示によって行われるが、ユーザーの注意を喚起するように音声を伴って警告を表示しても構わない。
【0419】
ステップ3213では、ステップ3209で表示された印刷設定情報を確認して、もしくはステップ3212で表示された警告に従って、印刷設定の内容を変更する場合はその変更箇所や内容についてユーザーの指示を受ける。
【0420】
ステップ3214では、ステップ3213で印刷設定の内容を変更する場合はその変更箇所や内容についてプリンタに送信する。
【0421】
ステップ3215では、プリンタは変更の指示を受けて印刷設定の内容を変更する。ここでは詳しく述べないが、ユーザー指示による設定内容に不備が存在する場合もあるため、本ステップでの設定変更後には再度不整合の判断を行うようにしてもよい。
【0422】
ステップ3216では、ステップ3213で受けた指示が反映された更新後の印刷設定情報をディジタルカメラに対して送信する。
【0423】
ステップ3217では、受け取った更新後の印刷設定の情報をモニタに表示する。ユーザーは、ステップ3213とステップ3217との間を場合によっては繰り返し、所望の設定を行うことが可能である。
【0424】
ステップ3218からステップ3225までは、図29のステップ2915からステップ2922までと内容が変わらないため、詳しい説明は省略する。この間に印刷を開始して、用紙に合わせたデータを生成し、印刷を行う。
【0425】
このように、印刷設定に関するほとんどすべての処理をプリンタ側で行うため、本実施の形態を実現できるようにディジタルカメラを構成すること、変更を加えることは非常に容易である。
【0426】
図33は、第6の実施の形態における印刷指示が無い場合の処理および制御のフローを示す図である。
【0427】
第5の実施の形態との相違点は、図32での説明と同じく、用紙設定を含めた印刷の設定をデータ処理装置であるディジタルカメラ側ではなく、プリンタ側で行う点にある。
【0428】
このように、印刷の詳細な設定画面を表示することなく直接印刷を開始した場合についても、図32で説明したのと同様な効果をあげることができる。
【0429】
本実施の形態では第5の実施の形態と同等の効果を実現することができる。ユーザー設定との不整合を判断しユーザーとのコミュニケーションをとることで、ユーザー意図を最大限に反映しかつ好ましくない印刷をすることが極めて少ないプリンティングシステムを構築できる。また、システム全体としては安価に構成でき、かつより汎用のディジタルカメラが使用できるというメリットがある。これによってユーザーは煩雑なオペレーションから解放され、インクやメディアの無駄な消費を防げるとともに、効率的な印刷環境を手にすることができる。
【0430】
本実施の形態では、ディジタルカメラを例にその効果について説明したが、データ処理装置として第1の実施の形態と同じくPCを用いた場合についても同様の効果をあげることができる。
【0431】
また、本実施の形態では、データ処理装置とプリンタとのインタフェースとして画像データ用と印刷設定確認用の二つの種類を用いたが、大容量のデータ通信が可能なインタフェースであれば一種類のみを使用して実現しても何ら問題ない。
【0432】
(第7の実施の形態)
本発明を実現する第7の実施の形態の一例を図に従って説明する。
本実施の形態の特徴は、プリンティングシステムの構成要素であるプリンタがインクジェット方式ではなく、電子写真方式のレーザービームプリンタである点である。この場合、印刷前に取得した用紙情報は印刷データの生成にではなく、プリンタ本体のプロセス条件の設定に使用される。
【0433】
図34は、第7の実施の形態における印刷指示が有る場合の全体処理および制御のフローを示す図である。
【0434】
ステップ3401からステップ3403までは、図1のステップ101からステップ103までと内容が変わらないため、詳しい説明は省略する。この間に用紙情報を得て、プリンタ内部に格納する。印刷開始前に用紙情報を保持する構成は第1の実施の形態と変わらない。得られる用紙情報としては用紙の種類、大きさの他にプロセス条件に影響を与える厚さなどがある。
【0435】
ステップ3404では、PCに対して印刷要求が指示される。印刷要求の指示は、一般には使用しているアプリケーションのメニューの中から印刷コマンドを実行することによって行われ、デバイスとしてはマウスやキーボードが使用される。また、キーボードやマウスなどのポインティングデバイスではなく、例えばマイクなどの音声入力デバイスを介して実現する構成でもよい。
【0436】
ステップ3405では、印刷要求の指示を受けて表示される印刷の設定画面から、詳細な設定を行うための画面表示に移行する際に、印刷設定その他を管理するソフトウェアであるプリンタドライバが起動する。
【0437】
ステップ3406では、ステップ3405でのプリンタドライバ起動を受けて、印刷を行うことが想定されるプリンタに対して、プリンタ自身に積載されている用紙が何であるのかを確認するため、用紙情報の取得要求を行う。この際、用紙情報だけではなく、セットされているであろう用紙の有り無しや、インタフェースの状態およびトナーの残量などプリンタエンジン部の情報などとあわせて要求することができる。
【0438】
ステップ3407では、ステップ3406の用紙情報の取得要求を受けてステップ3403で格納した用紙情報をPCに対して送信する。また、用紙情報以外の情報を返す場合もあわせて行われる。
【0439】
ステップ3408では、得られた用紙情報に基づいて印刷の自動設定を行う。
【0440】
ステップ3409では、ステップ3408で自動設定した内容を含む印刷設定情報をモニタなどの表示装置を使って表示する。
【0441】
ステップ3410では、ステップ3402で得られた用紙の種類を特定する情報に基づいて電子写真プロセスの各種条件を変更する。具体的には、転写電圧や定着温調などの設定を用紙にあわせて調整する。また用紙の搬送スピードを微調整する設定も行う。
【0442】
ステップ3411では、ユーザーがステップ3409で表示された印刷設定情報を確認した結果、印刷設定の内容を変更する場合は、その変更箇所や内容について指示を受ける。
【0443】
ステップ3412では、ステップ3411で設定変更の指示があった場合は、指示の内容が反映された更新後の印刷設定の情報をモニタに表示する。
【0444】
ステップ3413では、ステップ3411で設定変更の指示があった場合は、電子写真プロセスの各種条件の設定を見直す。
【0445】
ステップ3414では、ユーザーが印刷の開始を指示する。これによって実際の印刷動作が始まる。なお、PC上で操作中のアプリケーションから印刷の詳細な設定画面を表示することなく直接印刷を開始した場合については図35を用いて説明する。
【0446】
ステップ3415では、PC上のプリンタドライバが印刷開始の指示を受けて、印刷の設定に対応した印刷データの生成を行う。一般にレーザービームプリンタでは、ポストスクリプトなどのページ記述言語によって印刷データを記述することが多い。ここでも同様にプリンタに合わせた記述言語(PDL)を用いてデータを生成する。
【0447】
ステップ3416では、PCからプリンタに対して印刷開始の要求が出される。同時にステップ3410で設定をしたプロセス条件についてもその内容をプリンタ側に送信する。
【0448】
ステップ3417では、印刷開始の要求を受けて、プリンタのカセットや手差しトレイにセットしてある用紙を画像形成位置まで搬送するため、給紙を開始する。また、ステップ3416で受けたプロセス条件設定に基づいて、各種プロセス条件の設定変更を行う。
【0449】
ステップ3418では、給紙動作を行う。このとき用紙は印刷開始位置まで搬送される。
【0450】
ステップ3419では、ステップ3415で生成された印刷データをプリンタに送信する。
【0451】
ステップ3420では、ステップ3410で設定されたプロセス条件に従って、受信した印刷データを用いて画像形成を行う。プリンタは受信した印刷データをプリンタエンジンに送り、印刷を行う。
【0452】
このように、プリンタドライバの起動前に用紙情報を保持することによってその後の印刷時間が短縮される構成となっている。また、搬送途中でセンスする場合と比較して、センシングに時間をかけることができる。
【0453】
図35は、第7の実施の形態における印刷指示が無い場合の全体処理および制御のフローを示す図である。
【0454】
ステップ3501からステップ3503までは、図34のステップ3401からステップ3403までと内容が変わらないため説明は省略する。この間に用紙情報を得て、プリンタ内部に格納する。
【0455】
ステップ3504では、ユーザーによって印刷要求がPCに対して指示される。印刷要求の指示に関しても図34における説明と同様である。
【0456】
ステップ3505では、印刷を行うプリンタに対して、プリンタ自身に積載されている用紙が何であるのかを確認するため、用紙情報の取得要求を行う。
【0457】
ステップ3506では、ステップ3503で格納した用紙情報をPCに対して送信する。
【0458】
ステップ3507では、ステップ3502で得られた用紙の種類を特定する情報に基づいて電子写真プロセスの各種条件を変更する。具体的に設定される内容については図34の説明と同様である。
【0459】
ステップ3508からステップ3513までは、図34のステップ3415からステップ3420までと内容が変わらないため、詳しい説明は省略する。この間に印刷を開始して、用紙に合わせたデータを生成し、印刷を行う。
【0460】
このように、印刷の詳細な設定画面を表示することなく直接印刷を開始した場合についても、図34で説明したのと同様な効果をあげることができる。
【0461】
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、プリンタドライバの起動前に用紙情報を保持していることによってその後の印刷時間が短縮される構成となっている。また、搬送途中でセンスする場合と比較して、センシングに時間をかけることができる。さらにセンス結果を反映させるまでの時間が搬送途中でセンスする場合よりも十分に長いため、処理の途中で無理な負荷がかからず、より安価なCPUやハードウェアで構成することができる。
【0462】
(第8の実施の形態)
本発明を実現する第8の実施の形態の一例を図に従って説明する。
【0463】
図36は、第8の実施の形態における記録媒体のメモリマップを示す図である。
【0464】
本発明の目的は、前述した各実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し、実行することによっても達成される。
【0465】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0466】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、FD(フロッピディスク)、ハードディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−RAMおよびDVD+RWなどの光ディスク、MOなどの光磁気ディスク、磁気テープ、フラッシュメモリなどの不揮発性のメモリカード、ROMなどが該当し、これらを用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0467】
さらには、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0468】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードを格納することになる。それを簡単に説明すると、図36のメモリマップ例に示す各モジュールを記憶媒体に格納することになる。すなわち、少なくとも印刷設定モジュール3601、不整合判断モジュール3602、印刷データ生成モジュール3603、通信モジュール3604およびユーザーインタフェースモジュール3605の各プログラムコードを記憶媒体に格納すればよい。
【0469】
以上説明したように、機能を実現する構成がコンピュータによる読み出しが可能なプログラムコードが格納された記憶媒体およびプログラムコード自体であるソフトウェアであっても、用紙の種類やサイズなど印刷設定のうち用紙の設定に必要な情報を、トレイやカセットなどにセットされた状態、つまり給紙前の段階で得てそれを活用することによって、ユーザーの手を煩わせることなく、インクやメディアを無駄に消費しない、用紙に適した印刷設定を自動で行える操作性と利便性に優れたプリンティングシステムを実現することができる。
【0470】
特にPCなど高速で高性能のデータ処理装置側で印刷データの生成およびプリンタの制御を行う場合は、より高速により安価にそして柔軟性のあるプリンティングシステムを構築することができる。
【0471】
また、印刷の開始前にユーザーに対して用紙情報を提示することや、センスの結果得られた用紙情報に基づく印刷設定とユーザーが設定した印刷品位の不整合を判断することによって、よりユーザーの意図をくみ取りかつ不適切な印刷を極力少なくするプリンティングシステムを提供することができるのも同様である。
【0472】
(他の実施の形態)
本発明を実現する他の実施の一例を以下に説明する。
【0473】
本発明の特徴としてプリンティングシステムの構成要素の一つであるデータ処理装置を説明するのに、第1から第4までと第7の実施の形態ではPCを、第5および第6の実施の形態ではディジタルカメラを、それぞれ想定してきたが、何もこれらPCやディジタルカメラに固有の機能を有しているというわけではない。
【0474】
第1から第4までの実施の形態で説明してきたように、データ処理装置側で印刷の自動設定や印刷品位との不整合の判断ができる機能を備えていればその種類については問わない。また、第5および第6の実施の形態で説明してきたように、画像処理を含めた印刷データの生成までプリンタ側で行うことを想定すれば、よりデータ処理装置側に求められる機能は少なくなり、既存の電化製品やインターネット接続機器および幅広く普及している携帯電話などのコミュニケーションツールでもその効果を実現することが可能である。プリンティングシステムとしてトータルの機能を満たしていれば個々のデバイス、装置を限定するものではない。
【0475】
以上のことから、PCやディジタルカメラ以外でも本発明を実現することができるデータ処理装置が多数存在することが伺える。例えば、セットトップボックス、ディジタルビデオカメラ、ディジタルTV、BS/CSチューナー、ゲーム機、携帯電話、PDA等々様々である。
【0476】
こうしたプリンタとの接続が普段余り考慮されていないディジタル機器で印刷を試みようとする場合は、印刷の設定が非常に煩雑なものとなり、好ましくない印刷が行われてしまう可能性があることも否定できない。こうした場合も、なるべくユーザーの負荷を減らせるよう印刷対象となる記録媒体の情報を印刷前に確実に把握し、複雑な印刷設定を自動化することで、大きな効果をあげることができる。また、印刷の品位といったユーザーの意志に一任される部分のみユーザーが指定することで、その意図に沿いつつも用紙の情報との対応から、より好ましい画像形成を実現することができるプリンティングシステムを提供することが可能となる。
【0477】
特に、携帯電話など今後大容量のコンテンツを取り扱うことが予想されるデバイスで、その内容を印刷する仕組みを用意しておくことは非常に大事である。本実施の形態では、そうしたユーザーの期待に応えるプリンティングシステムの構築にも大きく寄与するものである。
【0478】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば以下の効果を上げられる。
【0479】
1.メディアセンサを搭載し、事前に用紙の情報を把握してユーザーに提示することで、用紙に最適な画像形成を行うことができる。その結果、高価なインクやメディアを無駄に消費することがなくなる。また、必要以上に印刷に時間がかかるといったことも防ぐことができる。
【0480】
2.ユーザーがたくさん種類のある用紙の中からプリンタにセットされた用紙を選ぶといった煩雑な処理が不要になる。ユーザーが用紙に対する知識を持つ必要もないし、誤って設定する心配もない。
【0481】
3.PCなどの高速でかつ高性能のデータ処理装置をプリンティングシステムの構成要素として用い、そのPC側で用紙にあわせた色変換や2値化などの各種画像処理を行うことで、プリンタ側には高速な演算処理装置も専用のDSPやASIC等のハードウェアも必要なくなり、より安価にシステムを構築することができる。
【0482】
4.メディアセンサ自体はプリンタに搭載するが、第2および第4の実施の形態で示したように、用紙の特定を行う部分をプリンタではなくデータ処理装置側に持つことで、用紙を特定する際に必要となる判断基準となる参照用テーブルや数値演算時に使用するパラメータなどの各種値をPC側で持つことができる。プリンタ内部のパラメータを変更する場合はROMの書き換えによる危険が伴ったが、PC上のソフトウェアの変更だけで済むため、安心かつ柔軟に新しいメディアへの対応ができる。
【0483】
5.印刷を開始して処理がユーザーの手を放れてしまう前に、プリンタにセットされている用紙の種類や大きさなどの情報が得られるため、用紙に適した印刷品位が設定されているかを自動で判断し、好ましくない画像が形成されてしまう恐れのある場合はユーザーに対して注意を促し指示を仰ぐことで、より用紙に適した印刷を行うことができる。
【0484】
6.印刷を開始する前にプリンタにセットされている用紙の種類や大きさなどの情報が得られるため、印刷開始後にメディアをセンシングする場合と比べてそのセンシング動作に要する時間プラスその後の用紙にあわせた画像処理を行う時間分だけ印刷時間が短くなる。複数ページを印刷する場合は特にその時間差が顕著なものとなる。また、1ページ目だけセンスする場合のようなシステムでは、途中から別の用紙が紛れ込んでも対応できないが、本発明ではそれが可能となる。
【0485】
7.センサの種類を特定するわけではないが、給紙前に用紙の情報を得ることができる。そのことで各実施の形態において説明してきた様々な効果をあげることができる。
【0486】
8.用紙の種類によって異なる搬送量を、搬送開始前に的確に把握する構成により、用紙の先頭位置を決めるためのセンサが不要となる。また、適切な搬送量を制御することは画質の向上にもつながる。
【0487】
9.電子写真方式のプリンタをシステムの構成要素とした場合、カセット内に積載されている用紙の情報を予め把握しておくことで、搬送途中でセンスする場合と比べてセンス動作および特定にかける時間を十分長くとることができる。この結果、搬送途中にセンスする場合と比べてそれほど高くない処理能力を持つ演算処理装置で実現できる。またプリンタ内部のシステム設計もしやすくなる。
【0488】
このように、用紙の種類やサイズなど印刷設定のうち用紙の設定に必要な情報を、トレイやカセットなどにセットされた状態である給紙前の段階で得てそれを活用することによって、ユーザーの手を煩わせることなく、インクやメディアを無駄に消費することのない、用紙にあわせた適正な印刷設定を自動で行うことを可能とする操作性と利便性に優れたプリンティングシステム、方法、コンピュータが呼び出し可能な記憶媒体およびソフトウェアを提供する。PCなど高速かつ高性能のデータ処理装置側で印刷データの生成およびプリンタの制御を行うことで、より安価かつ高速にプリンティングシステムを構築することができる。
【0489】
また、センスの結果得られた用紙情報に基づく印刷設定と、ユーザーが任意設定した印刷品位との間の不整合を判断することによって、よりユーザーの意図を具現化し誤った印刷を少なくし、好ましい画像形成を行うことができるプリンティングシステムを提供する。
【0490】
さらには、センス動作に要する時間が印刷時間に含まれないことによる印刷時間の短縮や、新たなメディアへの柔軟な対応などといった効果も上げられる。
【0491】
特に第1の発明では、用紙情報に基づいて印刷品位を類推し規定する構成のため、よりユーザーの手を煩わせない印刷の完全自動設定を可能とするプリンティングシステムを実現することが可能となる。
【0492】
また第2の発明では、ユーザーが印刷品位を選択することを可能にしたことで、センサによって得られた用紙情報とユーザーが選択した印刷品位に基づいて印刷の設定を行い、その結果よりユーザーの意志を反映した印刷を行えるプリンティングシステムを実現することが可能となる。
【0493】
さらに第3の発明では、センサによって得られた用紙情報とユーザーが選択した印刷品位に基づいて印刷の設定を行う際、印刷設定に不整合が生じているかどうかを判断することにより、ユーザーの意図しない過ちを未然に防ぎ、好ましい画像形成を行えるプリンティングシステムを実現することが可能となる。
【0494】
以上説明したように本発明によれば、用紙の種類やサイズなど印刷設定のうち用紙の設定に必要な情報を、トレイやカセットなどにセットされた状態、つまり給紙前の段階で得てそれを活用することによって、用紙に適した印刷設定を自動で行うことができるデータ処理装置、印刷装置、プリンティングシステム、データ処理方法、印刷方法、プログラムを提供できる。
【0495】
さらには、ユーザーに用紙の情報を提示することによって、ユーザーの手を煩わせることなく、インクやメディアを無駄に消費しない、用紙に適した印刷設定を自動で行うことができる操作性と利便性に優れたデータ処理装置、印刷装置、プリンティングシステム、データ処理方法、印刷方法、プログラムを提供できる。
【0496】
特にPCなどの高速かつ高性能なデータ処理装置側で印刷データの生成やプリンタの制御を行う場合は、より高速にかつ安価にプリンティングシステムを構築することができる。
【0497】
また、センスの結果得られた用紙情報に基づく印刷設定と、ユーザーが任意に設定した印刷品位との間の不整合を判断することによって、よりユーザーの意図をくみ取りかつ不適切な印刷を極力少なくする、すなわち好ましい画像形成をいつでも行えるプリンティングシステムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における印刷指示が有る場合の処理および制御のフローを示す図である。
【図2】第1の実施の形態における印刷指示が無い場合の処理および制御のフローを示す図である。
【図3】第1の実施の形態におけるプリンティングシステム構成を示す図である。
【図4】第1の実施の形態におけるプリンティングシステムの機能ブロック図である。
【図5】第1の実施の形態におけるプリンティングシステムのブロック図である。
【図6】第1の実施の形態における用紙の種類(メディアタイプ)を示すテーブルを示す図である。
【図7】第1の実施の形態における用紙の大きさ(メディアサイズ)を示すテーブルを示す図である。
【図8】第1の実施の形態におけるメディアタイプの判断およびそれを反映した印刷設定の流れを示すフローチャートを示す図である。
【図9】第1の実施の形態におけるメディアタイプの参照用テーブルの例1を示す図である。(6種類)
【図10】第1の実施の形態におけるメディアタイプの参照用テーブルの例2を示す図である。(4種類)
【図11】第1の実施の形態におけるメディアサイズと用紙の有り無しの判断およびメディアサイズ設定の流れを示すフローチャートを示す図である。
【図12】第1の実施の形態におけるアプリケーションから印刷コマンドを実行したときに表示されるプリントダイアログの例を示す図である。
【図13】第1の実施の形態における印刷モードや各種用紙設定を行う際に表示される設定ダイアログの例を示す図である。
【図14】第1の実施の形態におけるセンス結果に基づいて設定されたメディアタイプがユーザーによる設定と異なる場合に表示される警告ダイアログの例を示す図である。
【図15】第1の実施の形態におけるメディアタイプとユーザーによる印刷品位設定との間で不整合が生じた場合に表示される警告ダイアログの例を示す図である。
【図16】第1の実施の形態における用紙無しを検出したときに表示されるダイアログの例を示す図である。
【図17】第1の実施の形態におけるユーザーが不定形サイズの用紙を選択したときに表示される入力ダイアログの例を示す図である。
【図18】第1の実施の形態におけるメディアサイズがユーザーによる設定と異なる場合に表示される警告ダイアログの例を示す図である。
【図19】第1の実施の形態におけるメディアサイズとアプリケーションで指定されたサイズとの間で不整合が生じた場合に表示される警告ダイアログを示す図である。
【図20】第2の実施の形態におけるプリンティングシステムの機能ブロック図を示す図である。
【図21】第2の実施の形態における印刷指示が有る場合の処理および制御のフローを示す図を示す図である。
【図22】第2の実施の形態における印刷指示が無い場合の処理および制御のフローを示す図を示す図である。
【図23】第3の実施の形態における印刷指示が有る場合の処理および制御のフローを示す図を示す図である。
【図24】第3の実施の形態における印刷指示が無い場合の処理および制御のフローを示す図を示す図である。
【図25】第4の実施の形態における印刷指示が有る場合の処理および制御のフローを示す図を示す図である。
【図26】第4の実施の形態における印刷指示が無い場合の処理および制御のフローを示す図を示す図である。
【図27】第5の実施の形態におけるプリンティングシステム構成を示す図を示す図である。
【図28】第5の実施の形態におけるプリンティングシステムの機能ブロック図を示す図である。
【図29】第5の実施の形態における印刷指示が有る場合の処理および制御のフローを示す図を示す図である。
【図30】第5の実施の形態における印刷指示が無い場合の処理および制御のフローを示す図を示す図である。
【図31】第6の実施の形態におけるプリンティングシステムの機能ブロック図を示す図である。
【図32】第6の実施の形態における印刷指示が有る場合の処理および制御のフローを示す図を示す図である。
【図33】第6の実施の形態における印刷指示が無い場合の処理および制御のフローを示す図を示す図である。
【図34】第7の実施の形態における印刷指示が有る場合の処理および制御のフローを示す図を示す図である。
【図35】第7の実施の形態における印刷指示が無い場合の処理および制御のフローを示す図を示す図である。
【図36】第8の実施の形態における記録媒体のメモリマップを示す図を示す図である。
【図37】従来の実施の形態における一般的なインクジェットプリンタの処理の流れを示す図を示す図である。
【図38】従来の実施の形態におけるメディアセンサを搭載したインクジェットプリンタの処理の流れを示す図を示す図である。
【図39】従来の実施の形態におけるメディアセンサを搭載したレーザービームプリンタの処理の流れを示す図を示す図である。
【図40】従来の実施の形態におけるメディアセンサを搭載したプリンタの処理の概要を示すフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
S101 メディアのセンス
S102 用紙種類およびサイズの特定
S103 用紙情報の格納
S104 印刷要求指示
S105 プリンタドライバの起動
S106 用紙情報の取得要求
S107 用紙情報の送信
S108 印刷設定
S109 印刷設定情報の表示(通知)
S110 不整合が発生していないかどうかの判断
S111 不整合発生時の警告表示(通知)
S112 印刷設定の変更指示
S113 不整合発生の再判断
S114 更新された印刷設定情報の表示(通知)
S115 印刷開始要求指示
S116 印刷データの生成
S117 印刷開始要求
S118 給紙開始
S119 給紙
S120 印刷データの送信
S121 印刷

Claims (19)

  1. プリンタ側でのセンス結果に基づくメディアタイプとユーザが指定したメディアタイプとの間に相違があるか判別する第1判別手段と、
    前記第1判別手段によりプリンタ側でのセンス結果に基づくメディアタイプとユーザが指定したメディアタイプとの間に相違があると判別された場合、プリンタ側でのセンス結果に基づくメディアタイプとユーザが指定したメディアタイプとの間に相違があることを示し、メディアタイプをセンス結果にあわせるか否かを選択させる第1画面を表示する第1表示手段と、
    前記第1画面でメディアタイプをセンス結果にあわせると選択された場合、プリンタ側でのセンス結果のメディアタイプを用紙の印刷設定とし、前記第1画面でメディアタイプをセンス結果に合わせないと選択された場合、ユーザが指定したメディアタイプを用紙の印刷設定とする用紙設定手段と、
    前記用紙設定手段により設定されたメディアタイプと印刷品位に不整合があるかを判別する第2判別手段と、
    前記第2判別手段によりメディアタイプと印刷品位に不整合があると判別された場合、メディアタイプと印刷品位に不整合があることを示し、印刷品位をメディアタイプに合わせるか否かを選択させる第2画面を表示する第2表示手段と、
    前記第2画面で印刷品位をメディアタイプに合わせると選択された場合、メディアタイプに基づく印刷品位を印刷設定とし、前記第2画面で印刷品位をメディアタイプに合わせないと選択された場合、ユーザ指定による印刷品位を印刷設定とする印刷品位設定手段と、
    前記印刷設定に基づき印刷データを生成する生成手段と、
    前記生成手段により生成された印刷データをプリンタに出力する出力手段とを有することを特徴とする印刷制御装置。
  2. 前記第1判別手段は、メディアタイプ自動設定モードが選択されていない場合、プリンタ側でのセンス結果に基づくメディアタイプの用紙設定とユーザが指定した用紙設定との間に相違があるか判別することを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
  3. 前記第2判別手段は、印刷品位自動設定モードが選択されていない場合、前記用紙設定手段により設定された用紙の印刷設定と印刷品位に不整合があるかを判別することを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
  4. 前記第2判別手段は、メディアタイプに対して各印刷品位で設定可能であるか設定不可能であるかを示すテーブルに基づき、前記用紙設定手段により設定された用紙の印刷設定と印刷品位に不整合があるかを判別することを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
  5. 前記第2判別手段は、印刷品位自動設定モードが選択されていない場合、前記用紙設定手段により設定された用紙の印刷設定と印刷品位に不整合があるかを判別し、
    前記印刷品位設定手段は、印刷品位自動設定モードが選択されている場合、メディアタイプに基づく印刷品位を印刷設定とすることを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
  6. 前記第2判別手段は、メディアタイプ自動設定モードが選択されており、印刷品位自動設定モードが選択されていない場合、前記用紙設定手段により設定された用紙の印刷設定と印刷品位に不整合があるかを判別し、
    前記印刷品位設定手段は、メディアタイプ自動設定モードが選択されており、印刷品位自動設定モードが選択されている場合、メディアタイプに基づく印刷品位を印刷設定とすることを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
  7. プリンタ側でのセンス結果に基づくメディアタイプとユーザが指定したメディアタイプとの間に相違があるか判別する第1判別ステップと、
    前記第1判別ステップによりプリンタ側でのセンス結果に基づくメディアタイプとユーザが指定したメディアタイプとの間に相違があると判別された場合、プリンタ側でのセンス結果に基づくメディアタイプとユーザが指定したメディアタイプとの間に相違があることを示し、メディアタイプをセンス結果にあわせるか否かを選択させる第1画面を表示する第1表示ステップと、
    前記第1画面でメディアタイプをセンス結果にあわせると選択された場合、プリンタ側でのセンス結果のメディアタイプを用紙の印刷設定とし、前記第1画面でメディアタイプをセンス結果に合わせないと選択された場合、ユーザが指定したメディアタイプを用紙の印刷設定とする用紙設定ステップと、
    前記用紙設定ステップにより設定されたメディアタイプと印刷品位に不整合があるかを判別する第2判別ステップと、
    前記第2判別ステップによりメディアタイプと印刷品位に不整合があると判別された場合、メディアタイプと印刷品位に不整合があることを示し、印刷品位をメディアタイプに合わせるか否かを選択させる第2画面を表示する第2表示ステップと、
    前記第2画面で印刷品位をメディアタイプに合わせると選択された場合、メディアタイプに基づく印刷品位を印刷設定とし、前記第2画面で印刷品位をメディアタイプに合わせないと選択された場合、ユーザ指定による印刷品位を印刷設定とする印刷品位設定ステップと、
    前記印刷設定に基づき印刷データを生成する生成ステップと、
    前記生成ステップにより生成された印刷データをプリンタに出力する出力ステップとを有することを特徴とする印刷制御方法。
  8. 前記第1判別ステップは、メディアタイプ自動設定モードが選択されていない場合、プリンタ側でのセンス結果に基づくメディアタイプの用紙設定とユーザが指定した用紙設定との間に相違があるか判別することを特徴とする請求項7記載の印刷制御方法。
  9. 前記第2判別ステップは、印刷品位自動設定モードが選択されていない場合、前記用紙設定ステップにより設定された用紙の印刷設定と印刷品位に不整合があるかを判別することを特徴とする請求項7記載の印刷制御方法。
  10. 前記第2判別ステップは、メディアタイプに対して各印刷品位で設定可能であるか設定不可能であるかを示すテーブルに基づき、前記用紙設定ステップにより設定された用紙の印刷設定と印刷品位に不整合があるかを判別することを特徴とする請求項7記載の印刷制御方法。
  11. 前記第2判別ステップは、印刷品位自動設定モードが選択されていない場合、前記用紙設定ステップにより設定された用紙の印刷設定と印刷品位に不整合があるかを判別し、
    前記印刷品位設定ステップは、印刷品位自動設定モードが選択されている場合、メディアタイプに基づく印刷品位を印刷設定とすることを特徴とする請求項7記載の印刷制御方法。
  12. 前記第2判別ステップは、メディアタイプ自動設定モードが選択されており、印刷品位自動設定モードが選択されていない場合、前記用紙設定ステップにより設定された用紙の印刷設定と印刷品位に不整合があるかを判別し、
    前記印刷品位設定ステップは、メディアタイプ自動設定モードが選択されており、印刷品位自動設定モードが選択されている場合、メディアタイプに基づく印刷品位を印刷設定とすることを特徴とする請求項7記載の印刷制御方法。
  13. プリンタ側でのセンス結果に基づくメディアタイプとユーザが指定したメディアタイプとの間に相違があるか判別する第1判別ステップと、
    前記第1判別ステップによりプリンタ側でのセンス結果に基づくメディアタイプとユーザが指定したメディアタイプとの間に相違があると判別された場合、プリンタ側でのセンス結果に基づくメディアタイプとユーザが指定したメディアタイプとの間に相違があることを示し、メディアタイプをセンス結果にあわせるか否かを選択させる第1画面を表示する第1表示ステップと、
    前記第1画面でメディアタイプをセンス結果にあわせると選択された場合、プリンタ側でのセンス結果のメディアタイプを用紙の印刷設定とし、前記第1画面でメディアタイプをセンス結果に合わせないと選択された場合、ユーザが指定したメディアタイプを用紙の印刷設定とする用紙設定ステップと、
    前記用紙設定ステップにより設定されたメディアタイプと印刷品位に不整合があるかを判別する第2判別ステップと、
    前記第2判別ステップによりメディアタイプと印刷品位に不整合があると判別された場合、メディアタイプと印刷品位に不整合があることを示し、印刷品位をメディアタイプに合わせるか否かを選択させる第2画面を表示する第2表示ステップと、
    前記第2画面で印刷品位をメディアタイプに合わせると選択された場合、メディアタイプに基づく印刷品位を印刷設定とし、前記第2画面で印刷品位をメディアタイプに合わせないと選択された場合、ユーザ指定による印刷品位を印刷設定とする印刷品位設定ステップと、
    前記印刷設定に基づき印刷データを生成する生成ステップと、
    前記生成ステップにより生成された印刷データをプリンタに出力する出力ステップとを有することをコンピュータに実行させるプログラム。
  14. 前記第1判別ステップは、メディアタイプ自動設定モードが選択されていない場合、プリンタ側でのセンス結果に基づくメディアタイプの用紙設定とユーザが指定した用紙設定との間に相違があるか判別することを特徴とする請求項13記載のプログラム。
  15. 前記第2判別ステップは、印刷品位自動設定モードが選択されていない場合、前記用紙設定ステップにより設定された用紙の印刷設定と印刷品位に不整合があるかを判別することを特徴とする請求項13記載のプログラム。
  16. 前記第2判別ステップは、メディアタイプに対して各印刷品位で設定可能であるか設定不可能であるかを示すテーブルに基づき、前記用紙設定ステップにより設定された用紙の印刷設定と印刷品位に不整合があるかを判別することを特徴とする請求項13記載のプログラム。
  17. 前記第2判別ステップは、印刷品位自動設定モードが選択されていない場合、前記用紙設定ステップにより設定された用紙の印刷設定と印刷品位に不整合があるかを判別し、
    前記印刷品位設定ステップは、印刷品位自動設定モードが選択されている場合、メディアタイプに基づく印刷品位を印刷設定とすることを特徴とする請求項13記載のプログラム。
  18. 前記第2判別ステップは、メディアタイプ自動設定モードが選択されており、印刷品位自動設定モードが選択されていない場合、前記用紙設定ステップにより設定された用紙の印刷設定と印刷品位に不整合があるかを判別し、
    前記印刷品位設定ステップは、メディアタイプ自動設定モードが選択されており、印刷品位自動設定モードが選択されている場合、メディアタイプに基づく印刷品位を印刷設定とすることを特徴とする請求項13記載のプログラム。
  19. 請求項13乃至18記載のプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体。
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