JP4106472B2 - メリヤス編機用シンカー板 - Google Patents
メリヤス編機用シンカー板 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4106472B2 JP4106472B2 JP18215299A JP18215299A JP4106472B2 JP 4106472 B2 JP4106472 B2 JP 4106472B2 JP 18215299 A JP18215299 A JP 18215299A JP 18215299 A JP18215299 A JP 18215299A JP 4106472 B2 JP4106472 B2 JP 4106472B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sinker
- protrusion
- knitting machine
- plate
- lower edge
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Knitting Machines (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、円形メリヤス編機用のシンカー板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
メリヤス編機用シンカー板は、シンカーカム係合部の前方上部に編成用の爪部が設けられ、編機シリンダーに設けられたシンカー溝内を前後作動する主体部からなるもので、供給糸を編針に導入し、編成された編目を保持し、編針に連動して編成された編地を編機の中央部に押し出す等の作用をなす薄い鋼鉄製からなるものである。
【0003】
通常、円形メリヤス編機に供給される糸は、紡績糸が多く用いられるために、編成時に編針によって紡績糸が強くしごかれて糸から綿塵が発生する。これがシンカーリングの溝内に溜まり堆積するので、シンカー板の移動を妨げたり、綿塵が堆積した上をシンカー板が動く結果、その高さ位置が微妙に高く変わって来てループが大きくなり、編地にシンカー筋という欠点を生じ、編物の品位を低下させる。このために従来より2〜3か月週間毎に編機を分解掃除をして編物の品質の低下に対処している。
【0004】
かかる欠点を解決するために、従来より多くの提案がなされており、例えば、実公昭62−1274号公報には、カム係合部の前方に、上部に編成用の爪部を有し、シンカーリングの溝で前後動しうる突片を形成してなるメリヤス編機において、突片の底部に前端に丸みを付け前方部を緩やかな傾斜面にし後端を鋭いコーナー部とした切欠部を設けたシンカープレートが開示され、特開平9−170145号公報には、カム係合部を後部上縁に突設したシンカープレートの基部本体の前側に、上縁に編成用のノーズを前向きに設け、一体的に形成した突片において、底縁の略中央部に角形突起を下向きに垂設し、角形突起の上部両側に対称的に湾曲した切欠部を形成し、かつ突片の底縁先端部と後端部に至る間に緩やかな傾斜部を対称的に形成し、突片に長方形若しくは楕円形の貫通穴を穿設したシンカープレートが開示され、又、特開平9−291449号公報には、シンカー主体部の下縁に、垂直段部を前方に向けた鋸歯形状の前部切欠部と、垂直段部を後方に向けた鋸歯形状の後部切欠部との2つの切欠部を前後に隣接して設けたメリヤス編機用シンカーが開示されている。
【0005】
しかしながら、従来のシンカー板では、シンカー溝の溝底に推移する綿塵を完全に除去し得るものではなく、分解掃除からの解放、不良編地発生防止等からさらなる改善が要望されているのが実情である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
即ち、実公昭62−1274号公報のシンカー板では、底部の構造上押し出す方向が、前進方向時のみに切欠部の垂直板部のコーナー部で掻き出す作用があり、コーナー部に引掛りにくい綿塵が残り、これが時間と共に綿塵溜まりの成長をさせる欠点がある。
【0007】
又、前述の従来技術の特許公開公報に開示されたシンカー板では、シンカー溝内に溜った綿塵がシンカー板の摺動により溝表面と角状突起の底面の隙間に入りこれを除去する効果がない欠点がある。
【0008】
編機においてシンカー筋が発生しているかどうかは、染色状態の確認、分解掃除等多くの管理努力が必要であり、本発明は、前述のシンカー板による綿塵の自動的除去機能の更なる向上を計るためになされたものである。
【0009】
即ち、本発明は、シンカー板の動作によってシンカー溝に沈積した綿塵の障害物をシンカー板の前後方向の動きと共に円滑かつ確実に排出し、シンカー筋の発生をなくし、掃除回数の減少等を計るべくその形状について鋭意検討した結果、顕著な綿塵排出効果のあるメリヤス編機用シンカー板を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シンカーカム係合部と該シンカーカム係合部の前方上部に設けた編成用爪部と前記シンカーカム係合部に連設しシンカー溝内を前後作動する主体部とからなるメリヤス編機用シンカー板において、前記主体部の底部に突出部を設け、該突出部の両側部に円弧状に削成した突起を左右対称に外向きに設け、前記突起の一方は前記主体部の先端ノーズ部の前記突出部の上方に位置する下縁に連接して切欠部を形成し、前記突起の他方は前記突出部の上方に位置する下縁に連接し、前記突起の下縁に対する左右の円弧縁との角度が30度〜70度に形成されたメリヤス編機用シンカー板を構成するものである構成するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳述するがこの範囲に限定されるものではない。
図1は本発明に係るシンカー板の側面図、図2は本発明に係るシンカー板を嵌合した要部拡大図を示している。
【0012】
本発明のシンカー板(A)は、薄い鋼板製からなり、シンカーカム係合部(1)とシンカーカム係合部(1)に連設し、使用状態において、シリンダー(10)に設けられたシンカー溝(11)内を前後作動する主体部(2)とシンカーカム係合部(1)の前方上部に設けられた編成用爪部(3)とからなっている。主体部(2)の先端にはノーズ部(21)を具備している。また、シンカーカム係合部(1)はシンカーリング(12)に担持されている。
【0013】
本発明のシンカー板(A)は、主体部(2)の下方に突出部(4)を設け、突出部(4)はその両側部を円弧状に削成した突起(41),(41’)が外向きに設けられている。図1から明らかなように、突起(41),(41’)は、その両側部を円弧状に削成されている。
【0014】
四角形状突出部(4)の左右には、円弧状に削成した突起(41)に接続して主体部(2)の下方の下縁(22),(22’)が形成されており、下縁(22),(22’)は、前記突出部(4)の下縁(42)より上方に位置するように形成されている。
【0015】
円弧状に削成した突起(41)に接続した主体部(2)の下縁(22)との間、及び突起(41’)に接続した主体部(2)の下縁(22’)とシンカーカム係合部(1)に連設した斜縁(23)により綿塵を貯えるための切欠部(5),(5')が形成されている。これにより、前記突起の下縁に対する左右の円弧縁との角度θが鋭角になるために、突起(4)の先端(6),(6')は、鋭くなり、シンカー板(A)の前後作動によりシンカー溝(11)にある綿塵を排出する効果も大きく、綿塵を切欠部(5),(5')に容易に移動させる。
【0016】
上記の動作の繰返しによりシンカー溝(11)の底部に堆積しようとする綿塵はシンカー板(A)のシリンダー(10)の外部に排出される。そして、四角状突起の両側部を円弧状に削成した突出部(4)の下縁(42)に対する円弧状との角度θは、30度〜70度の範囲にあることが綿塵を効果的に除去するのに好ましく、30度以下であると、切欠部(5),(5')の容積は大きくなるものの、突起(4)の強度から考慮しても好ましくなく、70度以上であると、効果が従来のものに比べ優れない。
【0017】
また、主体部(2)の下方の下縁(22),(22’)が、前記突出部(4)の下縁(42)より上方に位置するように形成されているため、シンカー板の左右運動の繰返しにより切欠部(5),(5')に堆積されている綿塵は、シリンダー(10)と切欠部(5),(5')との開口が大きく形成されるので、容易に下方外部に排出される。
【0018】
本発明のシンカー板(A)をメリヤス編機に取り付けて運転したところ、10月経過しても問題となるシンカー筋の発生がなかった。
【0019】
【発明の効果】
本発明のシンカー板は、上記のように構成したので、シンカー溝の溝底部に堆積する綿塵を確実に掻き出し排除する効果が著しく、シンカー筋の発生も10か月以上認められず、従来の2〜3か月に1回の割合で行わなければならなかったメリヤス編機の掃除も大幅に減少でき、編地不良品の発生減とも併せ、経済的効果も著しいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシンカー板の側面図である。
【図2】本発明に係るシンカー板を嵌合した要部拡大図である。
【符号の説明】
A シンカー板
1 カム係合部
2 主体部
3 爪部
4 突出部
41,41’ 突起
5,5’ 切欠部
6,6’ 先端
θ 角度
10 シリンダー
11 シンカー溝
12 シンカーリング
Claims (1)
- シンカーカム係合部と該シンカーカム係合部の前方上部に設けた編成用爪部と前記シンカーカム係合部に連設しシンカー溝内を前後作動する主体部とからなるメリヤス編機用シンカー板において、前記主体部の底部に突出部を設け、該突出部の両側部に円弧状に削成した突起を左右対称に外向きに設け、前記突起の一方は前記主体部の先端ノーズ部の前記突出部の上方に位置する下縁に連接して切欠部を形成し、前記突起の他方は前記突出部の上方に位置する下縁に連接し、前記突起の下縁に対する左右の円弧縁との角度が30度〜70度に形成されたことを特徴とするメリヤス編機用シンカー板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18215299A JP4106472B2 (ja) | 1999-06-28 | 1999-06-28 | メリヤス編機用シンカー板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18215299A JP4106472B2 (ja) | 1999-06-28 | 1999-06-28 | メリヤス編機用シンカー板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001011754A JP2001011754A (ja) | 2001-01-16 |
JP4106472B2 true JP4106472B2 (ja) | 2008-06-25 |
Family
ID=16113279
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18215299A Expired - Fee Related JP4106472B2 (ja) | 1999-06-28 | 1999-06-28 | メリヤス編機用シンカー板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4106472B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102877206A (zh) * | 2012-10-16 | 2013-01-16 | 无锡市佳龙纺织机械有限公司 | 用于针织大圆机上的沉降片结构 |
-
1999
- 1999-06-28 JP JP18215299A patent/JP4106472B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001011754A (ja) | 2001-01-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4106472B2 (ja) | メリヤス編機用シンカー板 | |
JPWO2003018893A1 (ja) | 編機の複合針 | |
JP4056690B2 (ja) | 非対称的に分割されたスライダを有するスライダ編針 | |
JP4192151B2 (ja) | 複合針 | |
CN201165584Y (zh) | 舌针 | |
CN100443648C (zh) | 纬编机的线圈抑制板 | |
CN111286863A (zh) | 一种织针 | |
CN2248197Y (zh) | 防圆型针织机导沟棉屑累积的结构 | |
JP2007291556A (ja) | シンカープレート | |
JPS58501330A (ja) | 編物機械用編具 | |
JP2900146B2 (ja) | シンカープレート | |
US5564291A (en) | Round knitting machine sinker with scraper | |
CA2150294C (en) | Sinker for a circular knitting machine | |
US2716773A (en) | Vacuum cleaner nozzle having pivoted cleaning element | |
CN113710842B (zh) | 针迹形成元件和针迹形成纺织机 | |
GB2291656A (en) | Needle cylinder and dial for knitting machine | |
CN209194147U (zh) | 一种防污性好的舌针 | |
JPS621274Y2 (ja) | ||
JP3018914U (ja) | 丸編機のシンカ | |
KR20060090871A (ko) | 파일의 기장을 동일하게 절단하는 컷팅수단을 갖으며 루프파일을 편직하는 편직기 | |
JPS6398389U (ja) | ||
JPH09291449A (ja) | メリヤス編機用シンカー | |
JP3053376B2 (ja) | 手袋編機における編口押え板 | |
CN217810072U (zh) | 一种具备自动排尘的刀钩组合体 | |
JP2003515010A (ja) | 織物繊維用の針布 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060120 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070629 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070905 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071101 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080312 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080314 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110411 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4106472 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120411 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120411 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130411 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130411 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140411 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140411 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |