JP4103298B2 - 変速機のシンクロ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カウンタシャフトブレーキを備えた変速機のシンクロ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用の変速機のシンクロ装置として、二軸式の変速機のカウンタシャフトにカウンタシャフトブレーキを設け、各変速用のスリーブに所謂コーンシンクロ機構を設けていないタイプが知られている。
【0003】
この種の変速機は、シフトアップ時に、変速スリーブを低段側の変速ギヤのスプラインから抜いて高段側の変速ギヤのスプラインに入れるとき、一旦クラッチを切ってカウンタシャフトブレーキによってカウンタシャフトの回転を減速し、高段側の変速ギヤのスプラインの回転数(rpm) を減速して、変速スリーブの回転数(rpm) に合わせるようにしている。
【0004】
このような変速機の同期(シンクロ)制御にかかる時間は、シフトアップ時の駆動力のロスを考えれば、短ければ短いほどよい。それには、カウンタシャフトブレーキの制動能力を高めることが考えられる。このように制動能力を高めた場合、ブレーキの作動時間を可変とすることで、カウンタシャフトの回転の減速のさせ具合を調節することになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、カウンタシャフトブレーキの制動能力を、シンクロ制御時間を十分短くできるほど大きくした場合、ブレーキの作動時間のみでカウンタシャフトの減速を制御しようとしても、ハード(電磁弁の応答性、エア配管長、ピストンストローク等)上の限界およびソフト(コントロールユニットの制御サイクルの短縮化)上の限界から作動時間を十分短くすることができず、ブレーキが強く効き過ぎてカウンタシャフトの回転数が目標値(目標回転数)を下回ってしまい、所謂アンダーランが生じることがある。
【0006】
アンダーランが生じると、最早カウンタシャフトブレーキではシンクロ制御ができない。このため、アンダーランが生じたときには、一旦切ったクラッチを半クラッチ状態とした後に仮想アクセルによってエンジン回転数を上げ、カウンタシャフトの回転数を目標回転数以上とし、その後、同様にカウンタシャフトブレーキをかけてシンクロ制御を行う必要がある。この結果、シンクロ制御時間が略2倍かかってしまう。
【0007】
このようにシフトアップ時のシンクロ制御時間が長くかかると、シンクロ制御中は駆動力が路面に伝達されないため、登坂路走行中にシフトアップした場合に、車両が失速してしまう可能性がある。
【0008】
なお、変速に用いるスリーブと変速すべきメインギヤのスプラインとの回転数が合っていなくともカウンタシャフトブレーキをかけずに無理やりギヤインするようにしているものもあるが、この場合、相互のギヤドグ形状を入り易くギヤ鳴りが生じ難い形状にする必要があり、コストアップとなる。
【0009】
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、シフトアップ時にアンダーランを生じさせることなくシンクロ制御時間を短くできる変速機のシンクロ装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく創案された本発明に係る変速機のシンクロ装置は、変速機内の変速すべきメインギヤの回転数を検出するメインギヤ回転数検出手段と、変速機内の変速に用いるスリーブの回転数を検出するスリーブ回転数検出手段と、変速機内のカウンタシャフトに設けられ、変速すべきメインギヤの回転数を変速に用いるスリーブの回転数に合わせて減速すべく、カウンタシャフトを減速制動するカウンタシャフトブレーキと、カウンタシャフトブレーキに接続され、その減速制動力を変速中に可変とする制動力可変手段とを備えたものである。
【0011】
本発明によれば、シフトアップ時に、変速すべきメインギヤの回転数を変速に用いるスリーブの回転数にシンクロすべく、カウンタシャフトブレーキによってカウンタシャフトを減速制動する。この際、制動力可変手段によってカウンタシャフトブレーキの減速制動力を変速中に可変とすることにより、アンダーランさせることなくシンクロ制御時間を短くすることができる。
【0012】
また、上記制動力可変手段は、高制動力発生部と低制動力発生部とを有し、変速すべきメインギヤの回転数と変速に用いるスリーブの回転数との回転数差が所定値以上に大きいときには高制動力発生部を作動させ、回転数差が所定値未満に小さいときには低制動力発生部を作動させるものであってもよい。
【0013】
また、上記制動力可変手段は、減速制動時にカウンタシャフトの回転数が低くなるに伴って、制動力を順次連続的に弱めていくものであってもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基いて説明する。
【0015】
図1は本実施形態に係るカウンタシャフトブレーキ58を備えた変速機(自動変速機)のシンクロ装置の概要図である。
【0016】
図1に示すように、自動変速機はオートクラッチ1を有する。オートクラッチ1は、エンジンEと変速機2(トランスミッション)との間に介設されたクラッチ3と、クラッチ3を断接するクラッチアクチュエータ4と、クラッチアクチュエータ4に断接指令を与えるコントロールユニット5とを備え、発進時・変速時・停止時にコントロールユニット5から発せられる断接指令に基きクラッチアクチュエータ4を作動させ、クラッチ3をその都度適宜断接するものである。
【0017】
クラッチ3は、エンジンEのクランクシャフトCに接続されたフライホイール6(ドライブプレート)と、そのフライホイール6に対向配置されたドリブンプレート7と、ドリブンプレート7をフライホイール6との間に挟むプレッシャプレート8とを有する。クラッチアクチュエータ4は、コントロールユニット5から発せられる断接指令に基き、プレッシャプレート8をフライホイール6側とその反対側とに適宜移動制御し、クラッチ3を接・断してエンジンEの出力を変速機2に対してオン・オフする。
【0018】
図1に示すように、変速機2は、ドリブンプレート7に連結されたインプットシャフト9と、それと同軸に配置されたメインシャフト10と、それと同軸に配置されたアウトプットシャフト11と、それらシャフト9、10、11と平行に配置されたカウンタシャフト12とを備えている。インプットシャフト9には、スプライン13が固設されていると共に、インプットギヤ14が軸支されている。インプットギヤ14には、スプライン15が固設されている。
【0019】
カウンタシャフト12には、インプットギヤ14に噛合するインプットカウンタギヤ16と、4速カウンタギヤ17と、3速カウンタギヤ18と、2速カウンタギヤ19と、1速カウンタギヤ20と、リバースカウンタギヤ21とが、夫々固設されている。他方、メインシャフト10には、4速カウンタギヤ17に噛合する4速メインギヤ22と、3速カウンタギヤ18に噛合する3速メインギヤ23と、2速カウンタギヤ19に噛合する2速メインギヤ24と、1速カウンタギヤ20に噛合する1速メインギヤ25と、リバースカウンタギヤ21にアイドルギヤ26を介して噛合するリバースメインギヤ27とが、夫々軸支されている。
【0020】
4速メインギヤ22の左右両側にはスプライン28、29が夫々固設されており、3速メインギヤ23の左方にはスプライン30が固設されており、2速メインギヤ24の右方にはスプライン31が固設されており、1速メインギヤ25の左方にはスプライン32が固設されており、リバースメインギヤ27の右方にはスプライン33が固設されている。また、メインシャフト10には、スプライン29、30の間に位置してスプライン34が固設され、スプライン31、32の間に位置してスプライン35が固設され、スプライン33の右方に位置してスプライン36が固設されている。
【0021】
スプライン13には、隣接するスプライン13、15(13、28)同士を噛合接続するか中央のスプライン13にのみ噛合するスリーブ37が設けられ、スプライン34には、隣接するスプライン34、29(34、30)同士を噛合接続するか中央のスプライン34にのみ噛合するスリーブ38が設けられ、スプライン35には、隣接するスプライン35、31(35、32)同士を噛合接続するか中央のスプライン35にのみ噛合するスリーブ39が設けられ、スプライン36には、隣接するスプライン33、36同士を噛合接続するかスプライン36にのみ噛合するスリーブ40が設けられている。
【0022】
スリーブ37には、通常のコーンシンクロ機構が設けられているが、スリーブ38、39、40には、コーンシンクロ機構が設けられていない。よって、スリーブ37で変速するときには、スリーブ37とスプライン15、28との回転が合ってなくとも変速できるが、スリーブ38、39、40で変速するときには、スリーブ38とスプライン29、30との回転が合っていないと変速できず、スリーブ39とスプライン31、32との回転が合っていないと変速できず、スリーブ40とスプライン33との回転が合っていないと変速できない。
【0023】
図1に示すように、メインシャフト10の右方端部には、遊星歯車機構41のサンギヤ42が固設されている。サンギヤ42の周りには、複数の遊星ギヤ43が配置されている。各遊星ギヤ43は、キャリヤ44によって纏めて軸支されている。これら遊星ギヤ43の外側には、リングギヤ45が配置されている。リングギヤ45にはスプライン46が固設され、ミッションケース部材47にはスプライン48が固設されている。キャリヤ44にはアウトプットシャフト11が固設され、アウトプットシャフト11にはスプライン49が固設されている。
【0024】
スプライン46、48、49には、隣接するいずれかのスプライン46、48(46、49)同士を噛合接続するスリーブ50が設けられている。スリーブ50には、通常のコーンシンクロ機構が設けられている。よって、スリーブ50で変速するときには、スリーブ50とスプライン46、48(46、49)との回転が合ってなくとも変速できる。なお、各スリーブ38、39、40にはコーンシンクロ機構を設けていないので、その分だけ変速機2の軸長を短くできる。
【0025】
また、各スリーブ37、38、39、40、50には、図示しないシフトフォークが係合され、コントロールユニット5から指令を受けて作動するギヤシフトユニット54によって、適宜軸方向に移動されるようになっている。例えば、スリーブ37がスプライン13上に位置するときには(ニュートラル位置)、インプットシャフト9の回転はインプットギヤ14に伝わらず、カウンタシャフト12、メインシャフト10およびアウトプットシャフト11は停止状態となる。
【0026】
スリーブ37がスプライン15、13上に移動されると、インプットシャフト9の回転がインプットギヤ14およびインプットカウンタギヤ16を介してカウンタシャフト12に増速されて伝わり、全てのカウンタギヤ16〜21およびメインギヤ22〜27が回転する。また、スリーブ37がスプライン13、28上に切換移動されると、インプットシャフト9の回転が4速メインギヤ22および4速カウンタギヤ17を介してカウンタシャフト12に減速されて伝わり、全てのカウンタギヤ16〜21およびメインギヤ22〜27が切換前より減速されて回転する。
【0027】
ここで、各スリーブ38、39、40が各スプライン34、35、36上の位置(ニュートラル位置)であると、各メインギヤ22〜27はメインシャフト10上を空回りするのみであり、メインシャフト10が回転することはないが、スリーブ39がスプライン35、32上に位置すると1速となり、メインシャフト10が1速相当で回転する。同様に、スリーブ39がスプライン35、31上に位置すると2速となり、スリーブ38がスプライン34、30上に位置すると3速となり、スリーブ38がスプライン34、29上に位置すると4速となり、夫々、メインシャフト10が2速相当、3速相当、4速相当で回転する。
【0028】
このとき、メインシャフト10の右方端部に固設されたサンギヤ42は、メインシャフト10と同速度で回転し、遊星ギヤ43およびリングギヤ45を回転させる。そして、スリーブ50がスプライン48、46上の位置のとき、サンギヤ42の回転数が遊星歯車機構41の所定の減速比で減速されてアウトプットシャフト11に伝達され、スリーブ50がスプライン46、49上の位置のとき、サンギヤ42の回転が直結状態でアウトプットシャフト11に伝達される。
【0029】
このように上記トランスミッション2は、図1に示すスプリット変速ギヤ機構51で2段変速され、その下流側のメイン変速ギヤ機構52で4段変速され、その下流側のレンジ変速ギヤ機構53(特許請求の範囲の請求項3の第2の変速機構)で2段変速され、結局2×4×2=16段変速となる。オートクラッチ1は、上記トランスミッション2をギヤシフトユニット54によって変速操作するとき、または車両の発進・停止時に、コントロールユニット5から発せられる断接指令に基きクラッチアクチュエータを作動し、クラッチ3をその都度適宜断接するものである。
【0030】
さて、本実施形態においては、図1に示すように、各スリーブ37、38、39、40、50の位置を検出してどのメインギヤがギヤイン状態であるか又はギヤ段がニュートラル位置であるかを検出するギヤポジションセンサ55を有する。ギヤポジションセンサ55は、各スリーブ37、38、39、40、50を軸方向に移動させるシフトフォークの位置に基いて、どのメインギヤがギヤイン状態であるか又は現在のギヤ段がニュートラル位置であるか否かを検出し、その検出結果をコントロールユニット5に送るものである。
【0031】
ここでいうギヤ段がニュートラル位置とは、スリーブ37がスプライン13、15(又は13、28)上に位置され、スリーブ38がスプライン34上に位置され、スリーブ39がスプライン35上に位置され、スリーブ40がスプライン36上に位置され、スリーブ50がスプライン46、48(又は46、49)上に位置されている状態をいう。
【0032】
このようなニュートラルの状態で、クラッチ3を繋ぎエンジンEを仮想アクセル57によって空吹しすると、各メインギヤ22〜27および各スプライン28〜33が回転される。これにより、シフトダウン時に、それら各スプライン28〜33の回転を、各スリーブ38〜40の回転と合わせる(シンクロさせる)べく高めることができる。
【0033】
すなわち、コントロールユニットは、変速時(シフトダウン時)に、一旦クラッチ3を切ってギヤをニュートラル位置にしてクラッチ3を繋ぎ、エンジンEを空吹しして変速すべきメインギヤ22〜27の回転を変速に用いるスリーブ38、39又は40の回転に合わせた後、再びクラッチ3を切って変速に用いる変速スリーブ38、39又は40を変速すべきメインギヤ22〜27のスプライン29〜33に噛合させる、というダブルクラッチによるシンクロ制御を有する。
【0034】
このように、コントロールユニットがダブルクラッチによるシンクロ制御を行い、変速すべきメインギヤ22〜27の回転を変速に用いるスリーブ38〜40の回転に合わせているので、上述したように本実施形態にかかる変速機2では各スリーブ38、39、40に一般的なコーンシンクロ機構を設けていないものの、スムーズに引っ掛かりなく変速(シフトダウン)できるのである。
【0035】
なお、各スリーブ38、39、40に、コーンシンクロ機構を設けてもよいことは勿論である。また、スリーブ37、50には、上述したようにコーンシンクロ機構を設けている。また、上記仮想アクセル57は、上述のようにコントロールユニット5からの指令を受け、シフトダウン時等に適宜エンジンEを疑似アクセル量によって空吹しするものである。
【0036】
他方、シフトアップ時には、変速すべきメインギヤ22〜27のスプライン28〜33の回転の方が、変速に用いるスリーブ38〜40の回転よりも高い場合が多い。この場合、カウンタシャフト12の端部に設けられたカウンタシャフトブレーキ58を作動させ、変速すべきメインギヤ22〜27のスプライン28〜33の回転を減速調節し、変速に用いるスリーブ38〜40の回転と合わせている。こうしたカウンタシャフトブレーキ58によるシンクロ制御によって、シフトアップ時にも、各スリーブ38、39、40に一般的なコーンシンクロ機構を設けていないものの、スムーズに引っ掛かりなく変速できるのである。
【0037】
詳しくは、変速時(シフトアップ、シフトダウン時)に、変速先となるメインギヤ22〜27は、エンジンの運転状態に応じて上記コントロールユニット5によって自動的に、またはドライバのシフトレバーのマニュアル操作によって決定される。その変速先となるメンギヤ22〜27の回転数(rpm) は、インプットカウンタギヤ16の近傍に配置したセンサ60で得られたカウンタシャフト12の回転数(rpm) に基づいて、コントロールユニット5内にて算出される。例えば、変速先となるメインギヤが2速メインギヤ24の場合、その2速メインギヤ24の回転数(rpm) は、センサ60によって得られたカウンタシャフト12の回転数(rpm) に、2速カウンタギヤ19と2速メインギヤ24とのギヤ比を乗じて求められる。
【0038】
他方、変速に用いるスリーブ37〜40の回転数(rpm) は、アウトプットシャフト11の近傍に配置したセンサ61で得られたアウトプットシャフト11の回転数(rpm) に基づいて、コントロールユニット5内にて算出される。具体的には、メインシャフト10と一体的に回転するスリーブ37〜40の回転数(rpm) は、レンジ変速ギヤ機構53のスリーブ50がスプライン46、49に係合しているハイ状態(直結状態)のときには、センサ61で得られたアウトプットシャフト11の回転数(rpm) そのものとなる。そして、スリーブ50がスプライン48、46に係合しているロー状態(減速状態)のときには、スリーブ37〜40の回転数(rpm) は、センサ61によって得られたアウトプットシャフト11の回転数(rpm) に遊星歯車機構41での減速比を乗じて求められる。
【0039】
こうして求められた変速に用いるスリーブ37〜40の回転数(rpm) を目標値とし、変速先となるメインギヤ22〜27の回転数(rpm) をその目標値に合致させるべく、シフトダウン時には、クラッチ3を繋いだ状態で仮想アクセル57によってエンジンEを所定回転数空吹かしして変速先となるメインギヤ22〜27の回転数(rpm) を高め、シフトアップ時には、クラッチ3を切った状態でカウンタシャフトブレーキ58によってカウンタシャフト12を所定回転数減速して変速先となるメインギヤ22〜27の回転数(rpm) を低める制御(シンクロ制御)を行う。このとき、エンジンEの回転数は、フライホイール6の近傍に配置したセンサ62によって求める。
【0040】
以上説明したように、上記センサ60とコントロールユニット5とギヤポジションセンサ55とは、特許請求の範囲に記載された「変速すべきメインギヤの回転数を検出するメインギヤ回転数検出手段」を構成する。また、センサ61とコントロールユニット5とは、「変速に用いるスリーブの回転数を検出するスリーブ回転数検出手段」を構成する。なお、各スリーブ37〜40は、全てメインシャフト10に固設されれているため、同回転数である。
【0041】
カウンタシャフト12の回転数を減速するカウンタシャフトブレーキ58は、減速シフトアップ毎に作動されるため、耐焼付性・耐久性・信頼性を確保すべく、オイルが供給される湿式多板タイプが採用されている。そして、そのカウンタシャフトブレーキ58には、オイルが供給されるようになっている。カウンタシャフトブレーキ58の詳細を図2に示す。
【0042】
図2に示すように、カウンタシャフト12の端部は、ローラベアリング70を介してミッションケース71に軸支されている。ミッションケース71には、有底円筒状のブレーキケース72が取り付けられている。ブレーキケース72の内周面には、スプライン73が形成されている。スプライン73には、セパレータプレート74が複数係合されている。他方、カウンタシャフト12には、有底円筒状のハブ75が取り付けられている。ハブ75の外周面にはスプライン76が形成されている。スプライン76には、各セパレータプレート74の間に位置して、フリクションプレート77が複数係合されている。
【0043】
ブレーキケース72内には、ピストン78が軸方向にスライド自在に収容されている。ピストン78は、エア供給コネクタ79から高圧エアがエアチャンバ80に供給されると、軸方向右方に移動し、上記セパレータプレート74とフリクションプレート77とを相互に押しつけ、カウンタシャフト12を減速制動し、エアチャンバ80内の高圧エアを抜くと、リターンバネ81によって軸方向左方に戻され、カウンタシャフト12を減速制動を解除する。減速制動時に右方に押されるセパレータプレート74およびフリクションプレート77は、ブレーキケース72の内周面に取り付けられたストッパリング82によって移動規制される。
【0044】
さて、本発明者等は、先に、図1中の仮想線枠X内に、図8に示す制動力可変手段X1を設けたものを開発した。この制動力可変手段X1は、図8に示すように、カウンタシャフトブレーキ58のエア供給コネクタ79に接続されたエア配管83と、エア配管83に介設された制御電磁弁84と、その上流側に接続されたエア圧調整レギュレータ85と、その上流側に接続されたエアタンク(図示せず)とを備え、コントロールユニット5によって制御電磁弁84の開閉時間を調節することで、カウンタシャフトブレーキ58の作動時間を可変とし、その制動力を制御するものである。カウンタシャフトブレーキ58に供給されるエア圧は、レギュレータ85によって所定の一定圧に減圧される。
【0045】
ここで、上記レギュレータ85によるエア圧を低めに設定したり、フリクションプレート77およびセパレータプレート74の枚数を少なくしたり、それらプレート77、74の摩擦係数を小さくするなどして、図9に破線X1aで示すように、カウンタシャフトブレーキ58の制動力(制動トルク)を小さく設定した場合には、カウンタシャフト12の回転数は、変速前の回転数から破線X1bで示すように緩やかに減少してオーバーシュートすることなく、目標値まで減速され変速後の回転数となる。しかし、この場合、オーバーシュートによるアンダーランURはないものの、シンクロ制御時間が長くかかってしまい、その間駆動力が路面に伝達されないためロスとなる(横軸は時間)。
【0046】
他方、上記レギュレータ85によるエア圧を高めに設定したり、フリクションプレート77およびセパレータプレート74の枚数を増やしたり、それらプレート77、74の摩擦係数を大きくするなどして、図9に実線X1cで示すように、カウンタシャフトブレーキ58の制動力(制動トルク)を大きく設定すると、カウンタシャフト12の回転数は、変速前の回転数から実線X1dで示すように急に減少するため、シンクロ制御時間は短くなる。
【0047】
しかし、この場合、制御電磁弁84の開閉時間を調節(ブレーキの作動時間を調節)するのみでは、「発明が解決しようとする課題」の欄で述べたように、ブレーキが強く効きすぎてオーバーシュートし、アンダーランURが生じてしまう。このとき、ギヤインすると、目標値の回転数とズレているため(スリーブとスプラインとの回転数がズレているため)、ギヤ鳴りがする。かかるギヤ鳴りを回避するには、上述したダブルクラッチによるシンクロ制御を行わなければならず、シンクロ制御時間が破線X1bの時以上に長くかかってしまう。この対策として、スリーブとスプラインとの相互のドグギヤ形状をギヤ鳴りが生じ難い入りやすい特殊形状とすることも考えられるが、コストアップとなる。
【0048】
そこで、本発明者は、図1中の仮想線枠X内に、前述した図8に示す制動力可変手段X1(ブレーキ作動時間調節タイプ)に代わりに、図3に示す制動力可変手段をX2(ブレーキ制動力調節タイプ)を設けたものを創案した。この制動力可変手段X2は、図3に示すように、カウンタシャフトブレーキ58のエア供給コネクタ79に接続されたY字状エア配管86と、そのエア配管86の分岐の一方86aに介設された高圧エア供給用の第1制御電磁弁87と、上記エア配管86の分岐の他方86bに介設された低圧エア供給用の第2制御電磁弁88と、その上流側に介設されたエア圧調整レギュレータ89と、各分岐86a、86bの上流側に接続されたエアタンク(図示せず)と、エア配管86の分岐部に設けられたダブルチェックバルブ100とを有する。
【0049】
ダブルチェックバルブ100は、図3において、ボール101が上下いずれかの弁座102に切り換えられて当接し、エアタンクからのエアの供給ルートおよびエア供給コネクタ79からのエアの排出ルートを、分岐86a、86bのいずれかに切り換えるものである。すなわち、ダブルチェックバルブ100は、作動している電磁弁87(88)と反対側の電磁弁88(87)のエア圧力が大気圧(ゲージ圧零)となることから、エア通路を分岐86a、86bのいずれかに切り換えるものである。
【0050】
例えば、第1制御電磁弁87の作動時には、分岐86aからのエア圧がエア供給コネクタ79に流れ、第2制御電磁弁88側の分岐86bのエア圧(ゲージ圧)は零である。よって、このときボール101が図3にて下側の弁座102bに着座し、エアは分岐86aを通って吸排される。また、第2制御電磁弁88の作動時には、分岐86bからのエア圧がエア供給コネクタ79に流れ、第1制御電磁弁87側の分岐86aのエア圧(ゲージ圧)は零である。よって、このときボール101が図3にて上側の弁座102aに着座し、エアは分岐86bを通って吸排される。
【0051】
第1制御電磁弁87とエアタンクとは特許請求の範囲中の高制動力発生部を構成し、第2制御電磁弁88とエア圧調整レギュレータ89とエアタンクとは特許請求の範囲中の低制動力発生部を構成する。第1および第2制御電磁弁87、88は、図1に示すコントロールユニット5に接続され、図5に示すように、オンオフされる。すなわち、第1制御電磁弁87は、変速すべきメインギヤ22〜27のスプライン29〜33の回転数(rpm) と変速に用いるスリーブ38〜40の回転数(rpm) との回転数差(カウンタシャフト12の変速前の回転数(rpm) と目標値の回転数(rpm) との回転数差)が所定値X2d以上に大きいときにオンされ、第2制御電磁弁88は、上記回転数差が所定値X2d未満のときにオンされる。
【0052】
図例では、変速すべきメインギヤ22〜27のスプライン29〜33の回転数(rpm) と変速に用いるスリーブ38〜40の回転数(rpm) との回転数差が所定値X2d以上に大きいため、先ず、第1制御電磁弁87がオンされてその後、上記回転数差が所定値X2d+α未満となったならオフされ、所定時間T2経過後に、第2制御電磁弁88がオンされその後オフされる。図5中、T1は第1制御電磁弁87の接応答遅れ、T2は第1制御電磁弁87の断応答遅れ(=所定時間)、T3は第2制御電磁弁88の接応答遅れ、T4は第2制御電磁弁88の断応答遅れである。
【0053】
第1制御電磁弁87のオフと第2制御電磁弁88のオンとの間に所定時間T2を設けた理由は、図2に示すエアチャンバ80から一旦高圧エアを排出する必要があるからであり、ダブルチェックバルブ100のボール101の切換時間が必要だからである。すなわち、第1制御電磁弁87のオフと同時に第2制御電磁弁88をオンすると、エアチャンバ80から高圧エアが排出されない虞もあり、ピストン78が戻らずにカウンタシャフトブレーキ58が制動力が強いままとなり、弱い制動力に切り替わらない可能性もある。
【0054】
そこで、第1制御電磁弁87がオフされて所定時間T2経過後に第2制御電磁弁88をオンしているのである。なお、この間にも図5に斜線X2aで示すようにカウンタシャフト12の回転数が落ちている理由は、フリクションプレート77とセパレータプレート74との間のオイルの撹拌抵抗による。なお、上記αは、このオイルの撹拌抵抗によるカウンタシャフト12の回転数の低下を考慮して、後述する所定値X2dを基準に設定される。
【0055】
第2制御電磁弁88をオンとする所定値X2dは、その時点から第2制御電磁弁88によってカウンタシャフトブレーキ58を弱い制動力で作動させたとすれば、アンダーランが(多少の余裕をもって)生じない回転数差に設定されている。また、第2制御電磁弁88をオフするタイミングは、図5において時間遅れT4を考慮して上で、アンダーランURが発生せず且つ目標値となるタイミングに設定されている。これらのタイミングは、コントロールユニット5内に書き込まれている。
【0056】
この制動力可変手段X2によれば、図5に示すように、変速時(シフトアップ時)、先ず第1制御電磁弁87のみがオンされてカウンタシャフト12に急な制動が加わり、その後、第2制御電磁弁88のみがオンされてカウンタシャフト12に緩やかな制動が加わるので、シンクロ制御時間の短縮化とアンダーランURの防止とが両立できる。
【0057】
すなわち、第1制御電磁弁87のみがオンされたとき、エアタンク内の高圧エアが直接カウンタブレーキ58に供給されるので、強い制動力が発生してカウンタシャフト12が急に減速されグラフの傾きが急になり(斜線X2b)、シンクロ制御時間の短縮化に貢献する。その後、第2制御電磁弁88のみがオンされると、エアタンク内の高圧エアがレギュレータ89によって所定圧に減圧された後にカウンタブレーキ58に供給されるので、弱い制動力が発生してカウンタシャフト12の減速が緩やかとなってグラフの傾きが緩やかになり(斜線X2c)、アンダーランが防止される。また、スリーブ38〜40とスプライン29〜33との相互のドクギヤ形状をギヤ鳴りが生じ難い特殊形状とする必要はなく、コストダウンとなる。
【0058】
なお、図5の例では、シフトアップ時に、変速前のカウンタシャフト12の回転数と目標値との差分が所定値X2d以上の場合を説明したが、シフトアップ時に、変速前のカウンタシャフト12の回転数と目標値との差分が所定値X2d+α未満であれば、第1制御電磁弁87がオンされることはなく、第2制御電磁弁88のみが前述したようにオンオフされてカウンタブレーキ58の弱い制動力のみによるシンクロ制御が行われることになる。
【0059】
制動力可変手段Xの別の実施形態を図4、図6および図7に示す。図示するようにこの制動力可変手段X3は、前実施形態と同様に図1に仮想線Xで示す位置に、コントロールユニット5とカウンタシャフトブレーキ58との間に配置され、カウンタシャフトブレーキ58によるカウンタシャフト12の減速制動時に、カウンタシャフト12の回転数が低くなるに伴って、制動力を順次弱めていくものである。この制動力可変手段X3は、図4に示すように、エア供給コネクタ79に接続されたエア配管90と、そのエア配管90に介設された電磁空圧比例弁91と、その上流側に接続されたエアタンク(図示せず)とを有する。
【0060】
電磁空圧比例弁91は、コントロールユニット5に接続され、図7に示すように、コントロールユニット5からの制御電流値に比例してカウンタシャフトブレーキ58への供給エア圧を高め、制動トルクを大きくするものである。この電磁空圧比例弁91は、図6に示すように、先ず、コントロールユニット5から所定の制御電流値が流されることにより、カウンタシャフトブレーキ58のエアチャンバ80に、所定の立上がりエア供給圧力X3aを供給する。
【0061】
この立上がりエア供給圧力X3aを決定する最初の制御電流値は、変速前のカウンタシャフト12の回転数と目標値である変速後のカウンタシャフト12の回転数との差分が大きいときには実線で示すように高く設定され(X3a)、上記差分が小さければ破線で示すように低く設定される(X3b)。これにより、図2に示すピストン78が右方に移動し、フリクションプレート77とセパレータプレート74とが相互に押し付けられ、カウンタシャフト12の回転が減速制動される。なお、以下、上記X3aに基づいて説明するが、上記X3bであっても初期値が異なるのみで同様である。
【0062】
減速制動されるカウンタシャフト12の回転は、図1に示すセンサ60によって1秒間に何回も(実際には数十ミリ秒毎に)検出され、コントロールユニット5に送られる。そして、コントロールユニット5は、そのときのカウンタシャフト12の回転数と目標値であるカウンタシャフト12の回転数との差分をとり、その差分に応じて電磁空圧比例弁91への制御電流値を決定する(図6および図7参照)。すなわち、差分が大きければ制御電流値を大きくし、差分が小さければ制御電流値を小さくする。
【0063】
この差分は、実際には、カウンタシャフトブレーキ58が電磁空圧比例弁91によって制動された後は、ブレーキ58を効かせている分だけ、ブレーキ58を効かせる前の差分より小さくなる。よって、このときの電磁空圧比例弁91への制御電流値は、カウンタシャフトブレーキ58を効かせた直後の制御電流値(立上がりエア供給圧力X3aを決定する最初の制御電流値)よりも小さくなる。この結果、図6に斜線X3c、X3dに示すようにカウンタシャフトブレーキ58への供給エア圧が順次小さくなり、カウンタシャフトブレーキ58の制動トルク(制動力)が小さくなる。
【0064】
こうして前よりも小さい制動力で減速されたカウンタシャフト12の回転は、前述と同様に図1に示すセンサ60によって数十ミリ秒毎に検出され、コントロールユニット5に送られる。そして、コントロールユニット5は、そのときのカウンタシャフト12の回転数と目標値であるカウンタシャフト12の回転数との差分をとり、前述と同様にその差分に応じて電磁空圧比例弁91への制御電流値を決定する。
【0065】
この差分はブレーキ58を効かせた分だけ前回の差分より更に小さくなるため、電磁空圧比例弁91への制御電流値は、前回の制御電流値よりも更に小さくなる。これにより、図6に示すようにカウンタシャフトブレーキ58への供給エア圧が更に小さくなり、カウンタシャフトブレーキ58の制動トルク(制動力)が更に小さくなる。
【0066】
こうした制動力を弱める制御の循環は、コントロールユニット5によって、カウンタシャフト12の回転が目標値に至るまで、継続してなされる。この結果、図6に示すように、カウンタシャフト12は、オーバシュートすることなく即ちアンダーランが発生することなく、短時間で減速制動される。このとき、図例では、エア供給圧(すなわち制御電流値)は直線状に一次関数的に減少し、カウンタシャフトの回転数は二次曲線的に減少しているが、この波形に限られるものではない。
【0067】
この制動力可変手段X3によれば、図6に示すように、変速時(シフトアップ時)、コントロールユニット5から電磁空圧比例弁91に、最初は、カウンタシャフト12の変速前の回転数と目標値との差分に応じて、十分な制動力を発揮することができる所定の制御電流値が供給されることにより、カウンタシャフト12に急な制動が加わり、カウンタシャフト12が急減速されてグラフの傾きが急になり(X3e)、シンクロ制御時間の短縮化に貢献する。
【0068】
その後、コントロールユニット5は、カウンタシャフト12の回転の減速の様子をセンサ60(図1参照)でモニタしながら、その減速状態に応じて電磁空圧比例弁91への制御電流値を小さくしているので、カウンタシャフト12の減速が緩やかとなってグラフの傾きが緩やかになり(X3f)、アンダーランが防止される。こうして、シンクロ制御時間の短縮化とアンダーランの防止とが両立できる。
【0069】
以上説明したように、上記図3および図4に示す制動力可変手段X2、X3によるカウンタシャフトブレーキ12を用いたシフトアップ時のシンクロ制御によれば、素早いシフトが可能となるため、低温時や登坂路等でも、変速が遅いことによる走行性能の悪化は生じない。また、シフトアップ時に減速過剰によるアンダーランが生じないため、ギヤ鳴りを防止できる。
【0070】
また、カウンタシャフトブレーキ58を作動させるとき、同期近くの回転数領域ではブレーキ押し付け力が減少するため(図6のグラフX3f、図5の斜線X2c参照)、目標回転数に対するオーバーシュートを小さくでき、アンダーランを防止できる。また、回転数差によってブレーキ力を調整しているため、同期時間の短縮化に繋がる。
【0071】
なお、上記図3および図4に示す制動力可変手段X2、X3によるカウンタシャフトブレーキを58用いたシフトアップ時のシンクロ制御は、原則として図1に示すクラッチ3が切られた状態でなされる。クラッチ3が繋がっていると、エンジンEの回転トルクがカウンタシャフトブレーキ58に伝わってしまうため、エンジン回転をカウンタシャフトブレーキ58で減速することになり、カウンタシャフトブレーキ58内のフリクションプレート77とセパレータプレート74とが短時間で摩耗してしまうからである。
【0072】
但し、図1に示すスリーブ37がスプライン13上にのみ噛合している状態であれば、たとえクラッチ3が繋がっていても許容される。スリーブ37がスプライン13上にのみ噛合している状態であれば、エンジンEの回転トルクがカウンタシャフトブレーキ58に伝わることはないからである。また、本発明は、図1に示す構造の変速機2に限定されるものではなく、通常の二軸式の4速または5速ミッション等にカウンタシャフトブレーキ58を設けたものに適用してもよい。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る変速機のシンクロ装置によれば、シフトアップ時に、アンダーランさせることなく、シンクロ制御時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す変速機のシンクロ装置の説明図である。
【図2】上記シンクロ装置のカウンタシャフトブレーキの説明図である。
【図3】上記シンクロ装置の制動力可変手段のシステム図である。
【図4】上記制動力可変手段の別の実施形態を示すシステム図である。
【図5】図3に示す制動力可変手段の作動説明図である。
【図6】図4に示す制動力可変手段の作動説明図である。
【図7】図4に示す制動力可変手段の電磁空圧比例弁の作動特性図である。
【図8】本発明者等が先に開発した制動力可変手段を示すシステム図である。
【図9】図8に示す制動力可変手段の作動説明図である。
【符号の説明】
2 変速機
12 カウンタシャフト
22〜27 メインギヤ
38〜40 スリーブ
58 カウンタシャフトブレーキ
5、55、60 メインギヤ回転数検出手段
5、61 スリーブ回転数検出手段
X2 制動力可変手段
X3 制動力可変手段
86a、87 高制動力発生部
86b、88 低制動力発生部
Claims (4)
- 変速機内の変速すべきメインギヤの回転数を検出するメインギヤ回転数検出手段と、変速機内の変速に用いるスリーブの回転数を検出するスリーブ回転数検出手段と、変速機内のカウンタシャフトに設けられ、変速すべきメインギヤの回転数を変速に用いるスリーブの回転数に合わせて減速すべく、カウンタシャフトを減速制動するカウンタシャフトブレーキと、カウンタシャフトブレーキに接続され、その減速制動力を変速中に可変とする制動力可変手段とを備えたことを特徴とする変速機のシンクロ装置。
- 上記制動力可変手段は、高制動力発生部と低制動力発生部とを有し、変速すべきメインギヤの回転数と変速に用いるスリーブの回転数との回転数差が所定値以上に大きいときには高制動力発生部を作動させ、回転数差が所定値未満に小さいときには低制動力発生部を作動させるものである請求項1記載の変速機のシンクロ装置。
- 上記制動力可変手段は、カウンタシャフトの回転数と目標値である変速後のカウンタシャフトの回転数との差に応じて制動力を変えるものである請求項1記載の変速機のシンクロ装置。
- 上記制動力可変手段は、電磁比例弁である請求項3記載の変速機のシンクロ装置。
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