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JP4190689B2 - 光揮性固形描画材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、筆記具、印刷インキ、塗料関連分野、化粧品関連分野などに好適に使用することができる光輝性固形描画材において、特に、ゲル化形成剤によりゲル化されたいわゆる固形マーカー(例えば繰り出し式マーカー)等に適用できる光輝性固形描画材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、金属石鹸などのゲル化形成剤によってゲル化されたいわゆる固形マーカーなどの光輝性固形描画材には、強い光輝感と立体感の筆跡乃至塗膜を持つ光輝性固形描画材が提供されていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来の固形描画材と比較して、強い光輝感を持ち、さらには従来の固形描画材にはなかった強い立体感を併せ持つ筆跡乃至塗膜を得ることができる光揮性固形描画材、中でもゲル化形成剤によりゲル化されたいわゆる固形マーカーなどの光輝性固形描画材を提供するところにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため鋭意検討した結果、本発明は、ガラスフレーク顔料及び/又は金属被覆無機顔料を含有する光輝性固形描画材を採用した。特に、本発明は、必須成分として、ガラスフレーク顔料及びゲル化形成剤を含んでなる光輝性固形描画材を採用した。また、本発明は、必須成分として、金属被覆無機顔料及びゲル化形成剤を含んでなる光輝性固形描画材を採用した。なお、本発明でいう「金属被覆無機顔料」とは、金属及び金属酸化物のうち少なくともいずれか1つの物質が被覆された無機顔料を総称するものとして定義される。
【0005】
従って、上記のガラスフレーク顔料を含有した固形マーカーなどの光輝性固形描画材は、従来の固形描画材と比較して、強い光輝感と立体感を有する筆跡乃至塗膜を得ることができる。
【0006】
また、上記の金属被覆無機顔料を含有した固形マーカーとしての光輝性固形描画材も、無機顔料が金属蒸着等で着色されているため、従来の固形描画材と比較して、強い光輝感と立体感を有する筆跡乃至塗膜を得ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
(ガラスフレーク顔料)
本発明で用いられるガラスフレーク顔料は、フレーク状ガラスが金属などで被覆された構造からなり、光輝感と立体感を有する顔料として定義される。一例を挙げれば、フレーク状ガラスが無電解メッキ法により金属で被覆されたガラスフレーク顔料を使用することができる。例えば、銀で被覆された東洋アルミニウム社製の商品名「メタシャインREFSX−2015PS」、「メタシャインREFSX−2025PS」、及び「メタシャインREFSX−2040PS」、日本板硝子社製の商品名「メタシャインRCFSX−5480PS」、「メタシャインRCFSX−5230PS」「メタシャインRCFSX−5150PS」、「メタシャインRCFSX−5090PS」を例示することができる。
【0008】
また、フレ−ク状ガラスがスパッタリング法により金属で被覆されたガラスフレーク顔料も使用することができる。例えば、銀で被覆された東洋アルミニウム社製の商品名「クリスタルカラ−GF2125」、「クリスタルカラーGF2125−M」、「クリスタルカラーGF2140」、「クリスタルカラーGF2140−M」がある。また、ニッケル・クロム・モリブデンで被覆された同社製の商品名「クリスタルカラーGF2525」、「クリスタルカラーGF2525−M」、「クリスタルカラーGF2540」、「クリスタルカラーGF2540−M」がある。また、真鍮で被覆された同社製の商品名「クリスタルカラーGF250」、銀合金で被覆された同社製の商品名「クリスタルカラーGF1345」、チタンで被覆された同社製の商品名「クリスタルカラーGF1445」がある。
【0009】
本発明ではガラスフレーク顔料のメジアン径は500μm以下、特に5〜100μmが好適である。ガラスフレーク顔料のメジアン径が500μmを超えると、筆記時滑りが発生し均一な筆跡乃至塗膜ができない状態になるため好ましくない。メジアン径が5μm未満の場合は、上記の粒子が小さすぎるため光輝性が低下する。
【0010】
本発明におけるガラスフレーク顔料は、固形描画材全量に対して0.1〜40重量%含まれていることが好ましい。ガラスフレーク顔料が固形描画材物全量に対して0.1重量%未満の場合は光輝性及び立体感が充分でない。また、ガラスフレーク顔料が固形描画材全量に対して40重量%を超えると、固形分が多くなり、固形描画材としては粘度が上がりすぎ、流動性が低下し、成形しにくい状態になり好ましくない。ガラスフレーク顔料の最適配合量は1〜20重量%である。
【0011】
なお、ガラスフレーク顔料は1種又は2種以上を混合して用いることができる。また、ガラスフレーク顔料を、金属被覆無機顔料、アルミニウム顔料、パ−ル顔料などの光輝性顔料と混合して用いることもできる。
【0012】
(金属被覆無機顔料)
本発明で用いる金属被覆無機顔料とは、例えば金属蒸着等で金属及び又は金属酸化物が被覆された無機顔料として構成されている。一例を挙げれば、酸化鉄(III)が被覆されたアルミニウムを用いることができる。例えばBASF株式会社製の商品名「Paliocrom Gold L2000」、「Paliocrom Gold L2002」、「Paliocrom Gold L2020」、「Paliocrom Gold L2022」、「Paliocrom Gold L2025」「Paliocrom Orange L2800」がある。また、酸化鉄(III)が被覆された雲母を用いることができる。例えばBASF株式会社製の商品名「Paliocrom Red Gold L2500」、「Paliocrom Red L4000」がある。また、アルミニウム−マンガン被覆の雲母状酸化鉄(III) を用いることができる。例えばBASF株式会社製の商品名「Paliocrom Copper L3000」及び「Paliocrom Copper L3001」がある。また、還元二酸化チタンが被覆された雲母を用いることができる。例えばBASF株式会社製の商品名「Paliocrom Blue Silver L6000」、「Paliocrom Blue Silver L6001」がある。また、二酸化チタンが被覆された雲母も用いることができる。
【0013】
上記の金属被覆無機顔料のメジアン径も、ガラスフレーク顔料のメジアン径と同様に、500μm以下、特に5〜100μmが好適である。金属被覆無機顔料のメジアン径が5μm未満の場合は、上記の無機顔料粒子が小さすぎるため光輝性に劣り、また500μmを超えると筆記時滑りが発生し均一な塗膜ができない状態になるため好ましくない。
【0014】
金属被覆無機顔料の配合量も、ガラスフレーク顔料と同様に、固形描画材全量に対して0.1〜40重量%含まれていることが好ましい。上記の無機顔料が固形描画材全量に対して0.1重量%未満の場合は光輝性が充分でない。また、上記の無機顔料が固形描画材全量に対して40重量%を超えると、固形分多くなり、固形描画材としては粘度が上がりすぎ、流動性が低下し、成形しにくい状態になり好ましくない。上記の無機顔料の最適配合量は1〜20重量%である。
【0015】
なお、金属被覆無機顔料は1種又は2種以上を混合して用いることができる。また、金属被覆無機顔料を、ガラスフレーク顔料、アルミニウム顔料、パ−ル顔料などの光輝性顔料と混合して用いることもできる。
【0016】
(ゲル化形成剤)
本発明ではゲル化形成剤を用いている。ゲル化形成剤としては、脂肪族カルボン酸又はその塩、およびN−脂肪酸アシルアミノ酸又はその塩から選択された少なくとも一種が好適に用いられる。本発明では、ゲル化形成剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0017】
脂肪族カルボン酸又はその塩において、脂肪族カルボン酸成分としては、分枝を有していても、分枝を有していなくてもよい。また、当該脂肪族カルボン酸成分としては、炭素原子数は8乃至36(特に10乃至20)であることが好ましい。脂肪族カルボン酸又はその塩としては、脂肪族カルボン酸の塩が好適に用いられ、特に、脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩、脂肪族カルボン酸のアンモニウム塩が最適である。
【0018】
脂肪族カルボン酸又はその塩を構成する脂肪族カルボン酸としては、例えば,カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸などを挙げることができる。
【0019】
脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩としては、脂肪族カルボン酸のリチウム塩、カリウム塩及びナトリウム塩を用いることができる。具体的には、脂肪族カルボン酸塩としては、特に、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム又はこれらの混合物が好ましい。
【0020】
また、N−脂肪酸アシルアミノ酸又はその塩において、脂肪酸(脂肪族カルボン酸)成分としては、上記脂肪族カルボン酸又はその塩を構成する脂肪族カルボン酸が挙げられる。また、N−脂肪酸アシルアミノ酸又はその塩において、アミノ酸成分としては、グルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン、アラニン等の脂肪族アミノ酸が挙げられる。本発明では、これらの成分両者のアシル化合物又はその塩が用いられている。
【0021】
N−脂肪酸アシルアミノ酸又はその塩としては、N−脂肪酸アシルアミノ酸の塩が好ましく、特に、N−脂肪酸アシルアミノ酸のナトリウム塩、ジナトリウム塩、モノトリエタノールアミン塩等が好適である。N−脂肪酸アシルアミノ酸塩としては、N−ステアロイルーL−グルタミン酸モノナトリウムやN−混合脂肪酸アシルーL−グルタミン酸モノナトリウムが例示でき、これらが特に最適である。
【0022】
ゲル化形成剤の使用量は、固形描画材全量に対して3〜35重量%、好ましくは5〜27重量%である。ゲル化形成剤の配合量が3重量%よりも少ないと固形描画材が固まりにくくなりゲル硬度の点で支障が生じる恐れがあり、一方、35重量%を超えるとゲル化調整剤や揺変剤の働きを阻害する傾向があり、塗布性の点でも好ましくない。
【0023】
本発明では水溶性有機溶剤を用いることができる。水溶性有機溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の一価アルコール類、グリセリン、トリメチロールプロパン等の脂肪族多価アルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等のグリコール類、上記グリコール類のメチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、ブチルエーテル、フェニルエーテル等のグリコールエーテル類又はそれらのエステル化物、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン類が挙げられる。水溶性有機溶剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0024】
本発明では水溶性樹脂を用いることができる。水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、、ポリビニルピロリドン、ポリN−ビニルアセトアミド等のビニル樹脂、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース系樹脂、可溶化デンプン、エーテル化デンプン、エステル化デンプン、アルファ化デンプン、酸化デンプン、酵素変性デキストリン、酸分解デンプン、焙焼デキストリン等のデンプン類、スチレン−マレイン酸共重合体、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、アクリル−スチレン共重合体等が挙げられる。水溶性樹脂は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0025】
本発明では着色剤を用いることができる。着色剤を用いることにより、固形描画材の色を種々の色に調整することができる。着色剤としては、ガラスフレーク顔料や金属被覆無機顔料と反応せず、また、このようなガラスフレーク顔料や金属被覆無機顔料の発色に影響を与えないものを用いることが重要である。なお、本発明では着色剤を配合しない光輝性固形描画材も含まれる。
【0026】
着色剤としては、酸性染料、直接染料、塩基性染料等の水溶性染料(トリフェニルメタン系、キサンテン系、アントラキノン系、金属錯体系、銅フタロシアニン系等)、フタロシアニン、キナクリドン、カーボンブラック、酸化チタン等の有機顔料又は無機顔料、或いは蛍光顔料、樹脂エマルション、着色樹脂エマルション等を使用できる。また、顔料分散体としても配合することもできる。着色剤は一種類又は二種類以上を混合して使用することができる。
【0027】
また、その他の必要に応じて、ベンゾチアゾリン系、ペンタクロロフェノール系等の防腐防黴剤、ゲル調整剤、揺変剤、溶解助剤、各種界面活性剤等の添加剤を適宜添加することができる。
【0028】
本発明の固形描画材の製造方法は、基本的には上記の各成分を混合して調製することができる。例えば、ガラスフレーク顔料及び/又は金属被覆無機顔料、ゲル化形成剤以外の原料を加熱下で混合した後、ガラスフレーク顔料及び/又は金属被覆無機顔料、ゲル化形成剤を加えて加熱下で混合して、冷却することにより調製することができる。なお、冷却に際して、混合物を気密性の高い容器を用いると、所定の形状の固形描画材を得ることができる。なお、本発明の固形マーカーとしての固形描画材は、これらの成分を用い、公知の製法に従って製造することができる。
【0029】
本発明の固形描画材は、特定の光輝性顔料を用いることから、優れた筆記性とより高い光輝性を発揮することができる。特に、筆記性に関しては、紙、金属、セラミック、プラスチック、ガラス等のあらゆる材質に適用できる。
【0030】
また、付着性に優れ、しかも付着後の筆跡乃至塗膜は色移りや光輝性顔料の脱落はしない。さらに、従来の固形マーカーよりも取り扱いに優れている。
【0031】
本発明の光輝性固形描画材は、筆記具分野、印刷関連分野、塗料関連分野、化粧品関連分野などにおいて用いられ、筆記具用、描画用、塗布具用等各種用途で有用である。また、本発明は、ゲル化形成剤を含有する固形マーカー以外の、ガラスフレーク顔料及び又は金属被覆無機顔料を含む光輝性固形描画材に広く適用することができる。
【0032】
【実施例】
表1に示す組成及び配合量で、まず光輝性顔料、ゲル形成剤以外の物質を投入し、80〜90℃で溶解分散させた後、光輝性顔料とゲル形成剤を投入し、80〜90℃で保ちながら約1時間攪拌する。これを気密性の高い容器に流し込み、冷却固化させてから固形物を取り出した。
【0033】
【表1】
Figure 0004190689
【0034】
表1中、各原料組成は下記の通りである。
(光輝性顔料)
I:ガラスフレーク顔料、商品名「メタシャインREFSX−2040PS」、東洋アルミニウム株式会社製、メジアン径約40μm
II:ガラスフレーク顔料、商品名「メタシャインREFSX−5230PS」、東洋アルミニウム株式会社製、メジアン径約230μm
III:金属被覆無機顔料(黄色)、商品名「Paliocrom Gold L2002」、BASF株式会社製、メジアン径約20μm
IV:パ−ル顔料、商品名「Iriodin103」、メルクジャパン株式会社製、平均粒子径約10〜50μm
(ゲル化形成剤)
I:ステアリン酸ナトリウム
II:パルミチン酸ナトリウム
III:N-脂肪酸アシルアミノ酸アルカリ塩、商品名「アミソフトHS−11」、味の素株式会社製
(水溶性樹脂)
I:カルボキシメチルセルロース、商品名「CMC1105」、ダイセル化学工業株式会社製、
II:ポリビニルピロリドン、商品名「ルビスコールK−30」、BASF社製
III:ビニルメチルエーテルー無水マレイン酸共重合体、商品名「ガントレッツAN−119」、GAF社製
IV:エーテル化デンプン、商品名「キプロガムF500」、日澱化学株式会社製(水溶性有機溶剤)
I:グリセリン
II:プロピレングリコールモノメチルエーテル
III:エチルアルコール
IV:ジエチレングリコール
(顔料ベース)
I:C.I.Pigment Orange 16の40wt%濃度水分散体、商品名「エマコールKSオレンジR」、山陽色素株式会社製
II:C.I.Pigment Yellow 14の40wt%濃度水分散体、商品名「エマコールKSエローGB」、山陽色素株式会社製
(防腐防黴剤)
I:2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、商品名「プロクセルXL−2」、アビシア株式会社製
II:商品名「デンシルP」、アビシア株式会社製
(ゲル調整剤)
ノニオン系界面活性剤、商品名「エマルゲン905」、花王株式会社製
(揺変剤)
シリカ、商品名「アエロジルR202」、日本アエロジル株式会社製
(溶解助剤)
クエン酸
【0035】
(評価試験)
次に、これらの固形描画材(固形マーカー)を用いて、下記の試験を行った。これらの評価結果は表1に示した。
【0036】
(光輝感及び立体感)
これらの固形描画材を用いて市販の黒画用紙に筆記し、各固形描画材の光輝感及び立体感についてそれぞれ評価した。光輝感は筆記状態を目視観察により行い、光輝感の強いものを○、光輝感が小さいものを△、光輝感がないものを×として評価した。また立体感についても筆記状態を目視観察により行い、立体感があるものを○、立体感がないものを×として評価した。表1にそれらの結果を示す。
【0037】
(定着性試験)
実施例及び比較例に係る試験サンプルの固形描画材を用いて市販の黒画用紙に筆記し乾燥後、その筆跡の上に市販のセロテープを貼り、剥がした後の状態を目視で観察し、以下の評価基準により定着性を評価した。
・○:筆跡上に光輝性顔料が残存し、セロテープを剥がす前の光輝感が失われていない。
・×:筆跡上に光輝性顔料が剥がれ、セロテープを剥がす前の光輝感が失われている。
【0038】
(筆記性試験)
実施例及び比較例に係る試験サンプルの固形描画材を用いて市販の黒画用紙に筆記し、その書き味を以下の評価基準により評価して、筆記性を評価した。
・○:書き味が滑らかである。
・×:書き味が重い。
【0039】
表1より、実施例に係る光輝性固形描画材は、強い光輝性及び立体性を有する筆跡を形成することができ、しかも、定着性が優れている。また、筆記性も良好である。
【0040】
なお、上記実施例は、固形描画材として適用したものであるが、その他の筆記具、印刷関連分野、塗料関連分野、化粧品関連分野などのも用いることができる。
【0041】
【発明の効果】
本発明は、必須成分として、ガラスフレーク顔料及びゲル化形成剤を含んでなる光輝性固形描画材であるので、従来の固形描画材と比較して、より強い光輝感と立体感を持つ従来にない独特の筆跡乃至塗膜を得ることができる。
【0042】
また、必須成分として、金属被覆無機顔料及びゲル化形成剤を含んでなる光輝性固形描画材も、光輝性が失われることなく、強い光輝感を持つ筆跡乃至塗膜を得ることができる。

Claims (4)

  1. 必須成分として、ガラスフレーク顔料及びゲル化形成剤を含んでなり、
    ガラスフレーク顔料は、フレーク状ガラスが金属で被覆された構造からなり、そのメジアン径は5〜500μmで、固形描画材全量に対して0.1〜40重量%含まれており、
    ゲル化形成剤は、固形描画材全量に対して3〜35重量%含まれ、脂肪族カルボン酸又はその塩、およびN−脂肪酸アシルアミノ酸又はその塩から選択された少なくとも一種である光輝性固形描画材。
  2. 金属は、銀、銀合金、ニッケル・クロム・モリブデン、真鍮又はチタンである請求項1記載の光輝性固形描画材。
  3. ゲル化形成剤は、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム又はこれらの混合物、N−脂肪酸アシルアミノ酸のナトリウム塩、ジナトリウム塩、モノトリエタノールアミン塩からなる請求項1記載の光輝性固形描画材。
  4. さらに着色剤、ゲル調整剤、揺変剤を含んでいる請求項1記載の光輝性固形描画材。
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