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JP4184253B2 - 生理用ナプキン - Google Patents

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Description

本発明は、経血が表面に滞留しにくく、速やかに吸収層に導くことができる生理用ナプキンに関する。
生理用ナプキンは、液吸収層とこの液吸収層の肌側表面を覆う液透過性の表面シートとを有している。前記表面シートは、多数の液透過孔が開口した樹脂フィルム、または液透過性の不織布で形成されているのが一般的である。
生理用ナプキンの肌側表面に与えられる経血は比較的粘度が高く、また着用者の個人差や健康状態にもよるが、短時間に多くの経血が生理用ナプキンの表面シートに与えられることがある。
例えば、表面シートが液透過孔を有する樹脂フィルムで形成されている場合には、個々の液透過孔の開口面積を大きくし且つ液透過孔の開口面積率を高くすることで、多量の経血を短時間で液吸収層に移行させることが可能になる。しかし、液透過孔の開口面積を広くし且つ開口面積率を高くしすぎると、生理用ナプキンが身体に接する圧力で、液吸収層に吸収された経血が表面シートの肌側表面に戻って肌に付着しやすくなる。さらに、液吸収層に吸収された経血が前記液透過孔を透して目視されやすくなり、着用者に不衛生感を与えやすくなる。
逆に、個々の液透過孔の開口面積が小さく開口面積率が低いと、表面シートの表面への液の戻りを防止しやすく、また液吸収層に吸収された経血の色を隠しやすくはなるが、表面シートの液透過速度が遅くなり、比較的粘度の高い経血が短時間に多量に与えられたときに、表面シートの肌側表面に経血が残留して、この経血が肌に当たって着用者が不快感を受けやすくなる。
このように、生理用ナプキンの表面構造体としては、液の透過機能と液戻りの防止および経血の色の隠蔽性という相反する機能が要求される。
このような要求に対して、生理用ナプキンの肌側表面に現れる表面構造体として従来種々のものが提案されている。
以下の特許文献1に記載のものは、生理用ナプキンの表面材が疎水性フィルムで形成され、この疎水性フィルムに液吸収層側に向けて窪む多数の凹部が形成されている。そして、この凹部の傾斜部の一部に液透過孔が形成されている。この表面材を用いることにより、経血を液吸収層に自由に移行させることができ、液吸収層からの液戻りも少なく、且つ液吸収層に吸収された経血もカバーしやすいというものである。
以下の特許文献2ないし特許文献4に記載のものは、液吸収層の肌側表面に液透過性の表面シートが設けられ、さらに、縦方向に延びる連続フィラメントの束が、表面シートの肌側表面に間隔を開けて固定され、その固定部と固定部の間に位置する前記連続フィラメントの束で、肌側に隆起する多数のループ部が形成されている。前記連続フィラメントで多数のループ状の隆起部を設けることにより、着用者の身体への接触感触を良好にし、また液吸収層から表面シートの表面に経血が戻ったとしても、この表面に連続フィラメントが存在しているため、経血が肌に直接に触れにくいというものである。
特開平1−34365号公報 特開2002−65736号公報 特開2002−65737号公報 特開2002−69781号公報
前記特許文献1に記載のものは、疎水性フィルムで形成された表面材に多数の凹部を形成し、経血を前記凹部内に導くことで、この凹部内から液吸収層へ経血を移行させやすくしようというものである。しかし、表面材の開孔は、凹部の傾斜部にのみ設けられ、凹部の頂部は開孔を有しない平坦な状態である。したがって、この表面材に比較的粘度の高い経血が短時間に多量に与えられると、前記凹部内が経血で飽和し、経血が前記頂部の平坦な部分を伝わって周囲に広がりやすくなる。したがって、表面材の肌側表面に経血が残って肌に接触しやすい。
次に、特許文献2ないし4に記載のものは、表面シートの表面に連続フィラメントをループ状にした隆起部が設けられることにより、肌への接触感触が良好になり、また表面シートの肌側表面に経血が残ったとしても、連続フィラメントが存在するので、前記経血が肌に直接に触れるのを防止しやすいという効果を奏する。しかし、表面シートに与えられた経血を液吸収層に導くための機能が表面シートの液の透過機能のみに依存しているため、この表面シートの液透過孔の開口面積を大きくして液の透過機能を高くすると液戻りの問題が生じやすい。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、多量の経血が与えられたときにも、この経血を液吸収層に速やかに移行させることができ、また液の戻り防止効果と液吸収層に吸収された経血の色を隠蔽する効果も高く、さらに肌への接触感触も良好な生理用ナプキンを提供することを目的としている。
本発明は、液吸収層と、前記液吸収層の肌側表面を覆う表面構造体とを有する生理用ナプキンにおいて、
前記表面構造体は、前記液吸収層の肌側表面を覆う液透過性の基部シートと、前記基部シートの肌側表面に位置する表面シートとを有し、前記表面シートは少なくとも肌側表面が樹脂フィルムで形成され、前記表面シートには、横方向に間隔を開けて縦方向に延びるスリットが、横方向と縦方向に間隔を開けて多数形成されており、
横方向において隣り合う前記スリットとスリットとの間に位置する前記表面シートの部分によって前記基部シートの肌側表面からさらに肌側へ隆起する多数の隆起部が形成され、前記隆起部以外の部分で前記表面シートと前記基部シートとが接合されて、前記隆起部の側部に、前記基部シートに通じる側方開口部が形成されていることを特徴とするものである。
本発明の生理用ナプキンの表面構造体は、液吸収体を覆う液透過機能を有する基部シートと、この基部シートの表面を覆う少なくとも肌側表面が樹脂フィルムで形成された表面シートとで構成されている。そして、表面シートで形成された隆起部に側方開口部が開口していると共に、隆起部の真下には前記基部シートが現れている。そのため、比較的粘度の高い経血が短時間に多量に与えられたときには、前記経血が前記隆起部の側方開口部を経て基部シートに与えられ、この基部シートを透過して液吸収層に吸収されるようになる。
また表面シートで形成された隆起部は、経血の自重により基部シートに向けて変形可能であるため、経血は、変形した隆起部の横に隣接する他の隆起部の側方開口部に入り込んで基部シートに与えられるようになる。よって、多量の経血が与えられたときに、この経血が速やかに液吸収層に与えられて、生理用ナプキンの肌側表面において広く拡散するのを防止できる。
また、隆起部を形成している表面シートは少なくとも肌側が樹脂フィルムで形成されているため、経血が液吸収層から基部シートを透過して滲み戻りしても、その経血がこの表面シートで覆われているため、経血が肌に直接に付着しにくくなる。さらに表面シートの肌側表面は樹脂フィルムで形成されているために、液吸収層に吸収された経血の色を表面シートで隠すことができ、着用中の生理用ナプキンの肌側表面を目視したときに衛生的に感じるようになる。
また、本発明は、前記スリットの横方向の間隔が場所により相違しており、前記スリットで挟まれた幅広部が肌側に隆起して前記隆起部が形成され、前記スリットで挟まれた前記幅広部より幅寸法の小さい幅細部が、前記隆起部の頂部よりも基部シートの表面に近い位置にあるものとして構成できる。
本発明は、表面シートにスリットを入れることにより、前記隆起部および側方開口部を容易に形成できる。特に、前記のように表面シートにスリットで区画された幅広部と幅細部を形成し、幅広部で隆起部を形成する構造では、隆起部以外の部分では、基部シートが前記幅細部で覆われ、あるいは幅細部により低い隆起部が形成されるようになる。よって、表面の肌への接触感触が軟質になるとともに、基部シートの全域を表面シートで覆うことができ、液吸収層からの経血の戻りを防止しやすく、また液吸収層に吸収された経血の色を表面シートで隠蔽しやすくなる。
前記においては、前記幅広部と前記幅細部が、横方向において交互に形成されているものが好ましい。
例えば、本発明は、前記表面シートの前記スリットで挟まれた部分を肌側に向けて加圧工程または加圧・加熱工程で変形させることにより前記隆起部を形成することができる。
あるいは、前記表面シートを横方向に拡張し、縦方向へ収縮させた状態で、前記表面シートが前記基部シートに複数箇所において接合されることにより、スリットとスリットで挟まれた部分が肌側に向けて隆起させられて、前記隆起部が形成されているものとすることも可能である。
また本発明は、液吸収層と、前記液吸収層の肌側表面を覆う表面構造体とを有する生理用ナプキンにおいて、
前記表面構造体は、前記液吸収層の肌側表面を覆う液透過性の基部シートと、前記基部シートの肌側表面に位置する表面シートとを有し、前記表面シートは、少なくとも肌側表面が樹脂フィルムで形成され、互いに分離されて縦方向に連続して延びる複数の帯状シートであり、
個々の帯状シートが、縦方向に間隔を開けた接合部において前記基部シートに接合されていると共に、隣り合う接合部の間の前記帯状シートの部分が基部シートから肌側に向けて隆起して多数の隆起部が形成され、前記隆起部の側部に、前記基部シートに通じる側方開口部が形成されているものとして構成できる。
この場合に、前記帯状シートは、横方向に間隔を開けて配置され、隣り合う帯状シートの間で、前記基部シートの表面を覆う被覆樹脂フィルムが設けられている構造とすることが好ましい。
なお、前記被覆樹脂フィルムは液透過孔を有するものであってもよいし、あるいは液透過孔を有しないものであってもよい。ただし、この被覆樹脂フィルムの液透過機能は、基部シートの液透過機能よりも低いことが好ましい。前記発明では、隆起部を有しない部分では、基部シートが被覆樹脂フィルムで覆われているため、液吸収層から基部シート表面への経血の戻りを防止でき、また液吸収層に吸収された経血の色を表面シートおよび被覆樹脂フィルムとで隠蔽しやすくなる。
前記において、前記帯状シートを肌側に向けて加圧工程または加圧・加熱工程で変形させることにより前記隆起部を形成できる。
あるいは、基部シートが縦方向に収縮させられて、表面シートと基部シートとの接合部の間隔が縦方向に向けて接近させられることにより、前記表面シートが基部シートから隆起して前記隆起部が形成されているものであってもよい。
さらに、本発明は、生理用ナプキンが前記肌側表面が窪むように変形させられたときに、前記表面シートが基部シートから隆起して前記隆起部が形成されるものであってもよい。
すなわち、生理用ナプキンが身体の形状に合うように変形したとき、または生理用ナプキンに縦方向への弾性収縮力を発揮する防漏壁が設けられている場合において、この弾性収縮力により肌側表面が窪むように湾曲変形させられたときに、前記表面シートが立ち上がって前記隆起部が形成されてもよいし、あるいは前記変形により隆起部の隆起高さが増大するものであってもよい。
また、本発明は、液吸収層と、前記液吸収層の肌側表面を覆う表面構造体とを有する生理用ナプキンにおいて、
前記表面構造体は、前記液吸収層の肌側表面を覆う液透過性の基部シートと、前記基部シートの肌側表面に位置する表面シートとを有し、
前記表面シートによって前記基部シートの肌側表面からさらに肌側へ隆起する多数の隆起部が形成され、前記隆起部の側部に、前記基部シートに通じる側方開口部が形成されており、
前記表面シートが樹脂フィルムで形成され、前記樹脂フィルムに形成された開孔が拡張させられまたは前記開孔の周囲で樹脂フィルムが破断させられることによって、前記側方開口部が形成されているものとして構成できる。
本発明では、表面シートとして開孔を有するものを使用することにより、特にスリットを形成しなくても、前記側方開口部を形成できるようになる。
本発明では、液透過性の基部シートと、少なくとも肌側表面が樹脂フィルムで形成された表面シートとで表面構造体を形成し、前記表面シートで隆起部を形成しているため、経血が隆起部の側方開口部を通じて基部シートに与えられ、基部シートを透過して液吸収層に吸収されやすくなる。また樹脂フィルムで形成されたまたは樹脂フィルムを含む表面シートが存在していることにより、液吸収層から滲み戻った経血が着用者の肌に触れにくくなり、また液吸収層に吸収された経血の色を前記表面シートで隠しやすくなる。さらに、前記隆起部が多数存在していることにより、肌への接触が軟質になる。
図1は本発明の第1の実施の形態の生理用ナプキンを、肌側表面を上向きにして示す斜視図、図2は図1の生理用ナプキンをII−II線で切断した拡大半断面図、図3は変形例の拡大半断面図、図4(A)は表面構造体の構造を示す拡大分解斜視図、図4(B)は隆起部の開口部の形状を説明する説明図である。
図1に示すように、本発明の実施の形態の生理用ナプキン1は、縦方向(Y方向)の長さ寸法が、横方向(X方向)幅寸法よりも長い縦長形状であり、且つ縦方向中心線O−Oを介して左右対称形状である。
生理用ナプキン1の外観形状は、着用者の腹部に向けられる前縁部1aと臀部に向けられる後縁部1bが共に凸曲線形状である。生理用ナプキン1は、左右両側方へ延出するウイング部2,2を有しており、ウイング部2,2よりも前方には、左右外側へ向けて突曲線形状の前方側縁部1c,1cが形成され、ウイング部2,2よりも後方には、左右両側に向けて突曲線形状の後方側縁部1d,1dが形成されている。
図2の断面図に示すように、生理用ナプキン1の構造は、液吸収層4の着衣側表面を覆う液遮断性の裏面シート3と、液吸収層4の肌側表面を覆う表面構造体20を有している。この表面構造体20は、前記液吸収層4の肌側表面を覆う基部シート21と、この基部シート21の肌側表面に位置する表面シート22とで構成されている。液吸収層4の周縁部は、図1において破線で示しており、液吸収層4は生理用ナプキン1の前記ウイング部2を除くほとんどの部分に存在している。
生理用ナプキン1の左右両側には、液遮断性の側方シート5,5が設けられており、前記基部シート21の左右両側部が前記裏面シート3と側部シート5とで挟まれた状態で、裏面シート3、基部シート21および側方シート5が互いに接着されている。それぞれの側方シート5の対向縁部5aは、液吸収層4の左右両側部の上に位置しており、前記対向縁部5aと対向縁部5aとで挟まれた部分が液吸収領域6となっている。
前記ウイング部2,2は、前記裏面シート3と側方シート5,5とが重ねられて接着されていることにより形成されている。前記液吸収領域6の反対側においては、裏面シート4の表面に感圧接着剤層7,7が形成されており、それぞれのウイング部2の肌側表面にも感圧接着剤層8が設けられている。
前記裏面シート4は、液遮断性のポリエチレン樹脂などの樹脂フィルムで形成されている。前記液吸収層4は、粉砕パルプと高吸収性ポリマー(SAP)との混合体、またはエアレイド法で積層したパルプをバインダーで固定したエアーレイドパルプなどで形成されている。前記側方シート5は液遮断性であり、例えばポリエチレン(PE)樹脂繊維、ポリプロピレン(PP)樹脂繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂繊維などで形成されたメルトブローン不織布、スパンボンド不織布、スパンボンド不織布/メルトブローン不織布/スパンボンド不織布が重ねられた積層不織布などで形成されている。
図1に示すように、前記液吸収領域6では、前記液吸収層4と基部シート21と表面シート22とが一緒に圧縮された圧縮溝が形成されている。この圧縮溝は、縦方向へ向かって延びる一対の縦圧縮溝11,11と、両縦圧縮溝11,11を結んで前方に向けて凸形状パターンで形成された前方横圧縮溝12と、両縦圧縮溝11,11結んで後方に向けて凸形状パターンで形成された後方横圧縮溝13とで構成されている。
前記縦圧縮溝11,11、前方横圧縮溝12および後方横圧縮溝13で囲まれた中央吸収領域14では、前記表面シート22によって多数の隆起部23が形成されている。
図4(A)は、前記隆起部23を形成する表面シート22と基部シート21とから成る前記表面構造体20の構造を拡大して示している。
第1の実施の形態の生理用ナプキン1では、基部シート21と表面シート22が、共に樹脂フィルムで形成されている。
基部シート21を形成する樹脂フィルムは、例えばPE樹脂フィルム、PP樹脂フィルムなどであり、酸化チタン、硫化バリウム、炭酸カルシウムなどの無機フィラーが混入されて白色化されている。前記基部シート21には、多数の液透過孔21aが規則的に配列して形成されて、液の透過機能が高くなっている。個々の液透過孔21aの開孔面積(実際の開口面積)は0.2〜30mm2と比較的大きく、好ましくは1〜30mm2である。また、液透過孔21aの開孔面積率は、前記中央吸収領域14において、5〜40%程度である。
また、基部シート21は、その表面に経血を引き付けて前記液透過孔21aを経て液吸収層4へ移行させやすいように、表面に界面活性剤を塗工し、またはフィルム内部に界面活性剤を練り込むなどして親水化処理されたものが好ましく使用される。
前記表面シート22は、低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂フィルム、直鎖上低密度ポリエチレン(LLDPE)樹脂フィルム、高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂フィルム、PP樹脂フィルム、あるいは前記樹脂をブレンドした樹脂フィルムであり、隆起部23を形成する前の生地の時点で液透過孔を有しておらずほとんど液の透過機能を発揮しないものが使用されている。
なお、図1に実施の形態では、前記縦方向圧縮溝11,11と前方横圧縮溝12および後方横圧縮溝13とで囲まれた中央吸収領域14以外の部分には隆起部23が形成されていないため、この隆起部23が形成されていない領域においては、表面シート22に液透過孔が形成されていることが好ましい。ただし、この液透過孔は、基部シート21の液透過孔21aよりも開口面積が小さく、且つ開口面積率が低い。
図4(A)に示すように、隆起部23が経血の自重で自由に変形しやすいように、樹脂フィルムの厚みは10〜150μmが好ましく、さらに好ましくは15〜80μmである。
表面シート22を形成する樹脂フィルムには、前記無機フィラーが混入されて白色化されている。また経血を基部シート21に向けて迅速に移行させるために、表面シート22は表面が撥水処理されたものが好ましく、また経血を基部シート21へ移行させる目的のために、逆に親水処理したものであってもよい。
表面シート22の隆起部23は、例えば図6(A)(B)に示す工程により形成することが可能である。
前述のように、第1の実施の形態では、表面シート22となる樹脂フィルムそのものは液透過機能を有していないが、図6(A)に示すように、縦方向(Y)方向に間隔を開けて直線的に配列するスリット24と、同じく縦方向に間隔を開けて直線的に配列するスリット25を形成する。個々のスリット24とスリット25は縦方向に同じ長さであり、且つ互いに平行である。また縦方向に同じ位相で同じピッチで形成されている。スリット24とスリット25の横方向(X方向)の間隔はW1である。
スリット26とスリット27は、それぞれが前記スリット24およびスリット25と縦方向(Y方向)の長さ寸法が一致している。スリット26とスリット27は互いに平行であり、縦方向に同じ位相で同じピッチで直線的に配列している。スリット26とスリット27のX方向の間隔は前記と同じW1である。ただし、スリット26とスリット27は、前記スリット24およびスリット25に対し、縦方向(Y方向)の配列位相が半周期ずれている。
スリット25とスリット26との横方向(X方向)の間隔、およびスリット27とスリット24との横方向(X方向)の間隔は共にW2であり、間隔W2は前記間隔W1よりも十分に小さくなっている。
図6(A)に示すように、一対のスリット24,25の組と、一対のスリット26,27の組が、横方向(X方向)に向けて交互に配列している。そして、スリット24とスリット25とで挟まれた部分が、幅寸法W1の第1の幅広部31、スリット26とスリット27とで挟まれた部分が、幅寸法W1の第2の幅広部32、スリット25とスリット26とで挟まれた部分が、幅寸法W2の第1の幅細部33、スリット27とスリット24とで挟まれた部分が、幅寸法W2の第2の幅細部34である。
図6(B)には、前記のように複数のスリットが形成された表面シート22を成型する成形型40が示されている。成形型40は、受け型41と押し型43とが対向して設けられている。受け型41には、多数の成形凸部42が形成されている。それぞれの成形凸部42は同じ形状で同じ寸法であり、上面42aはY方向へ向けて湾曲しており、両側面42b,42bは垂直平面となっている。
個々の成形凸部42は、前記表面シート22の第1の幅広部31と第2の幅広部32のそれぞれに対向できるように配列している。また、X方向に隣り合う成形凸部42と成形凸部42との間に、前記第1の幅細部33と第2の幅細部34がそれぞれ対向するようになっている。
押し型43には、縦方向に並ぶ前記成形凸部42と成形凸部42との間に最小の隙間で嵌り合う押圧部44が設けられている。
複数のスリットが形成された前記表面シート22を、受け型41と押し型43との間に挟み、受け型41と押し型43とで表面シート22を常温下で加圧し、あるいは受け型41と押し型43とを、表面シート22を構成する樹脂フィルムの軟化点以下の温度に加熱した状態で加圧することにより、図4(A)に示すように、表面シート22に複数の隆起部23が形成される。
この実施の形態では、全ての隆起部23の形状と寸法が同じであるが、前記スリット24とスリット25とで挟まれた第1の幅広部31が前記成形凸部42で押圧されて成形された隆起部を符号23Aで示し、スリット26とスリット27とで挟まれた第2の幅広部32が前記成形凸部42で押圧されて形成された隆起部を符号23Bで示す。
前記スリット24,25の組と、スリット26,27の組とが、Y方向に半周期ずれて形成されていることにより、前記隆起部23Aと隆起部23Bは、Y方向へ半ピッチ位置ずれして形成される。また隆起部23Aと隆起部23Bは、横方向(X方向)に向けて交互に配列している。
図4(A)において、前記隆起部23Aの構造を説明すると、この隆起部23Aでは、前記スリット24とスリット25とで分離された第1の幅広部31が、成形凸部42の上面42aの形状に応じて湾曲した隆起形状となっている。
以下では、スリットで分離されることで形成される表面シートの縁部を分離縁部と称する。表面シート22がスリット24で互いに分離されることで形成される一方の分離縁部24bが、第1の幅広部31の縁となるが、この分離縁部24bが他方の分離縁部24aから上方へ大きく離れることにより、隆起部23Aの側方に大きく開口する側方開口部35aが形成される。
同様に、スリット25で互いに分離された一方の分離縁部25bが第1の幅広部31の縁となり、この分離縁部25bが、他方の分離縁部25aから上方へ大きく離れることにより、隆起部23Aの側方に大きく開口する側方開口部35bが形成される。また、隆起部23Aを形成する第1の幅広部31の真下には、分離縁部24aと分離縁部25aとの間に底部開口部36が形成され、この底部開口部36内に、その下に位置する基部シート21が露出している。
図4(B)には、前記側方開口部35a,35bの形状をX方向に投影したものとして示している。また図4(B)では、底部開口部36にハッチングを付して示している。
同様に、隆起部23Bにおいても、スリット26で分離された一方の分離縁部26bが他方の分離縁部26aから上方へ大きく離れて、側方開口部37aが形成され、スリット27で分離された分離縁部27bが分離縁部27aから上方へ大きく離れることにより側方開口部37bが形成されている。また、隆起部23Bを形成する第2の幅広部32の真下には、分離縁部26aと分離縁部27aとの間に、基部シート21を露出させる底部開口部38が開口している。
図4(A)に示すように、個々の隆起部23Aでは、第1の幅広部31のY方向の両端部分、すなわち基部シート21からの立ち上がり基部に、Y方向へ向けて開口する前後開口部39aが形成されている。同様に個々の隆起部23Bにも、第2の幅広部32のY方向の両端部分、すなわち基部シート21からの立ち上がり基部に、Y方向に向けて開口する前後開口部39bが形成されている。この個々の前後開口部39a,39bの開口面積は、個々の側方開口部35a,35b,37a,37bの開口面積よりも小さい。
スリット25とスリット26との間の第1の幅細部33は、隆起部23のように上方に大きく隆起せずに、隆起部23の頂部よりも下側に位置して基部シート21の表面を覆っている。同様に、スリット27とスリット24とで挟まれた第2の幅細部34も、隆起部23のように上方へ大きく隆起せずに、基部シート21の表面を覆っている。
この表面構造体20では、基部シート21と表面シート22とが、前記隆起部23(23A,23B)以外の部分で互いに接合されている。
次に、前記第1の実施の形態の生理用ナプキン1における経血の吸収機能を説明する。
この生理用ナプキン1は、図2に示すように、液吸収層4の肌側表面が、液透過機能の高い基部シート21で覆われており、さらにその肌側表面に、前記基部シート21よりもそれ自体の液吸収機能の低い(第1の実施の形態では液の透過機能を発揮しない)表面シート22が重ねられており、中央吸収領域14では、前記表面シート22により、多数のループ形状の隆起部23(23A,23B)が形成されている。
中央吸収領域14に経血が与えられると、この経血は隆起部23AにおいてX側に向けて大きく開口している側方開口部35a,35bを通じて隆起部23Aの真下の底部開口部36内に露出している基部シート21に与えられる。同様に、経血は隆起部23BにおいてX方向へ向けて大きく開口している側方開口部37a,37bを通じて隆起部23Bの真下の底部開口部38に露出している基部シート21に与えられる。
基部シート21は、比較的大きな開口面積の液透過孔21aが高い開口面積率で形成されているため、前記底部開口部36,38に与えられた経血は、基部シート21の液透過孔21aを速やかに透過して、その下の液吸収層4に吸収される。
図4(A)は、中央吸収領域14に比較的粘度の高い経血45が与えられた状態を模式的に示している。比較的粘度の高い経血45が与えられると、隆起部23Aを形成している第1の幅広部31が経血45の自重によって基部シート21に向けて凹状に変形する。その直後に、変形した隆起部23Aの横に位置する隆起部23Bの側方開口部37aに経血45が流れ込み、隆起部23Bの真下の底部開口部38に位置する基部シート21に直ちに与えられ、液透過孔21aを通って液吸収層4に吸収される。
したがって、短時間に多量の経血が与えられたときにおいても、経血は側方開口部35a,35b,37a,37bを経て、底部開口部36,38に与えられて、この底部開口部36,38に露出する基部シート21を通じて液吸収層4に速やかに吸収されるようになる。
また、生理用ナプキンに圧力が作用し、液吸収層4に吸収された経血が基部シート21の液透過孔21aを透過して、基部シート21の肌側表面に滲み出たとしても、基部シート21の表面には、隆起部23Aを形成する第1の幅広部31と、隆起部23Bを形成する第2の幅広部23B、および隆起部23A,23Bの間の第1の幅細部33と第2の幅細部34が位置しているため、基部シート21の表面の経血が直接に肌に接するのを防止することができる。
また、生理用ナプキン1の肌側の最表面には、白色化した前記表面シート22が位置しているため、液吸収層4で吸収した経血の色を前記表面シート22で隠すことができ、着用中に経血の色が目視しずらくなって衛生的な外観を維持することができる。
このような機能を発揮する生理用ナプキン1は、次のような着用者の挙動の際に特に有効である。
この生理用ナプキン1を着用した着用者が着座姿勢のときには、膣口が圧迫されているため、経血の排泄量が少ない。このときには股間部の圧力により、隆起部23Aを構成する第1の幅広部31および隆起部23Bを構成する第2の幅広部32が変形し、基部シート21に重なった状態となる。よって、液吸収層4に吸収された経血が圧力により、基部シート21の液透過孔21aを通して滲み出ようとしても、これを前記幅広部31,32で抑えることができ、着用者の肌に経血が触れることが少なく、快適な着用感触を得ることができる。
前記着座姿勢から着用者が急激に立ち上がると、膣口への圧迫が無くなって、多量の経血が急速に生理用ナプキン1の肌側表面に与えられる。このときには、生理用ナプキン1への圧力も低減するために、図4(A)に示すように、それぞれの隆起部23が基部シート21から肌側に向けて立ち上がり、隆起部23Aの側方開口部35a,35bおよび隆起部23Bの側方開口部37a,37b内に経血が流れ込み、底部開口部36と底部開口部38に露出している基部シート21を通じて、経血が液吸収層4に速やかに吸収される。
さらに、図4(A)に示す実施の形態では、隆起部23Aの基部に前後開口部39aが開口しているため、縦方向へ流れて隆起部23Aと隆起部23Aとの間に入り込んだ経血が、前後開口部39aを通じて基部シート21に与えられるようになる。これは、隆起部23Bと隆起部23Bに形成された前後開口部39bにおいても同様である。したがって、経血の縦方向と横方向の拡散を抑制でき、速やかに液吸収層4に吸収される。
図5(A)は前記第1の実施の形態の変形例を示す斜視図である。
図5(A)に示す生理用ナプキン1Aの表面構造体20Aは、表面シート22Aが前記第1の実施の形態と同じ樹脂フィルムで形成されているが、この表面シート22Aには、多数の液透過孔22aが形成されている。
ただし、個々の液透過孔22aの開孔面積は0.2〜10.0mm2で、開孔面積率が1〜25%程度であり、表面シート22Aのそれ自体の液透過機能が、基部シート21の液透過機能よりも低くなっている。
ここで、本明細書での液透過機能とは、基部シート21と表面シート22Aの肌側表面に、同じ条件で同じ量の人工経血を同じ速度で与えたときに、シートを透過する人工経血の流量(単位面積当たりで且つ単位時間当たりの人工経血の透過量)が、表面シート22Aよりも基部シート21において多いことを意味している。
なお、基部シート21と表面シート22Aが同じ厚みで同じ樹脂フィルムで、親水処理などの条件が同じ場合には、液透過孔の開孔面積が大きく且つ開孔面積率の高い方が液透過機能が高くなる。しかし、液透過機能は、必ずしも液透過孔の開孔面積および開孔面積率に依存するものではなく、樹脂フィルムの親水能力や撥水能力、樹脂フィルムの厚み、液透過孔21a,22aの形状などによって相違する。
基部シート21と表面シート22Aとが同じ樹脂フィルムではなく、あるいは異なる厚みで、液透過孔21a,22aの形状が相違するような場合においては、前記人工経血を用いて測定した液透過機能が、表面シート22Aよりも基部シート21において高く設定されていることが好ましい。
好ましくは、基部シート22を人工経血が透過する流量は、表面シート22Aの流量の1.5倍以上であり、好ましくは2倍以上である。
前記人工経血は、1.4リットルのイオン交換水に、グリセリンを300g、カルボキシメチルセルロース・ナトリウムを30g、塩化ナトリウムを40g加えたもので、必要に応じて赤色食紅などで着色したものである。
図5(A)に示す表面構造体20Aでは、表面シート22Aに、縦方向(Y方向)に一定のピッチで形成された隆起部23Dと、同じく縦方向に一定のピッチで形成された隆起部23Eとが設けられている。前記隆起部23Dは、図4(A)に示す隆起部23Aと同じ形状であり、隆起部23Eは、図4(A)に示す隆起部23Bと同じ形状である。その違いは、図4(A)に示す隆起部23A,23Bが、それぞれ前後開口部39a,39bを有しているのに対し、図5(A)に示す隆起部23D,23Eは、前記前後開口部39a,39bを有しておらず、その代わりに隆起部23D,23Eを形成する表面シート22Aが、多数の液透過孔22aを有している点のみである。
図5(A)に示す表面構造体20Aでは、隆起部23D,23Eを形成している表面シート22Aが液透過孔22aを有しているため、隆起部23D,23Eの表面に経血が残りにくくなる。
前記各実施の形態においては、表面シート22,22Aの隆起部23A,23B,23D,23Eに側方開口部35a,35b,37a,37bが形成され、この側方開口部を通じて経血を基部シート21に速やかに送り込むことができる。したがって、基部シート21を、液吸収層4からの液の逆戻り防止効果の高いものとして構成すると、表面構造体20,20Aを、液の透過性が良く且つ液の逆戻りの防止効果の高いものにできる。
基部シート21の液の戻り防止効果を高くするには、例えば図5(B)(図5(A)のB−B線での断面拡大図)に示すように、個々の液透過孔21aを、液吸収層4に向かうにしたがって開口面積が徐々に狭くなるテーパ孔とし、その下端に液吸収層4に向けて突出する弁21bを形成すると効果的である。あるいは、液透過孔21aの開口面積および開口面積率を前記の好ましい範囲内において小さくしたり、基部シート21を撥水処理することによっても液の戻り防止効果を高くできる。また、前記弁21bを有する液透過孔21aは、液吸収層4に吸収された経血の色を隠蔽する効果も高くなる。
ここで、基部シート21の液戻り防止効果は、次のようにして評価できる。
平面形状が正方形(100×100mm)で目付けが100g/m2のパルプに人工経血を5g吸収させ、その上にシートサンプルおよびシートサンプルの上にろ紙を載せ、さらに底面の形状が100×100mmの正方形であって自重が5kgの錘を載せて約4.9kPaの圧力を与え、そのときにろ紙へ転写された人工経血の量(ろ紙での人工献血の拡散面積)が少ないほど液戻り防止効果が高い。
図5(A)に示す実施の形態において、前記液戻り防止効果に着目した場合の表面シート22Aと基部シート21の組合せとして以下のものが有り得る。
(1)表面シート22Aの液透過孔22aと基部シート21の液透過孔21aが共に弁21bを備えていない組合せである。この場合、基部シート21の液透過機能が表面シート22Aの液透過機能よりも高くなるように液透過孔21a,22aの開口面積と開口面積率が設定されていることが好ましい。
これは、この生理用ナプキンを着用する女性が立ち仕事が多いなど、生理用ナプキンの肌側表面に圧力が作用し難い使用形態に適している。
(2)表面シート22Aの液透過孔22aと基部シート21の液透過孔21aが共に弁21bを備えている組合せである。この場合、基部シート21の液透過機能が表面シート22Aの液透過機能よりも高くなるように液透過孔21a,22aの開口面積と開口面積率が設定され、且つ基部シート21よりも表面シート22Aの液戻り防止効果が高いことが好ましい。
これは、この生理用ナプキンを着用する女性が座り仕事が多いなど、生理用ナプキンの肌側表面に圧力が作用しやすい使用形態に適している。
(3)表面シート22Aの液透過孔22aに弁21aが備えられておらず、基部シート21の液透過孔21aに弁21bが備えられている組合せである。この場合も、基部シート21の液透過機能が表面シート22Aの液透過機能よりも高くなるように液透過孔21a,22aの開口面積と開口面積率が設定されていることが好ましい。また、液の戻り防止効果は、表面シート22Aと基部シート21と同等であってもよいし、または表面シート22Aの方が基部シート21よりも液戻りの防止効果が高いものであってもよい。
これは、この生理用ナプキンを着用する女性が立ち仕事と座り仕事とを交互に繰り返すなど前記(1)と(2)の中間の機能が要求されるような使用形態に適している。
前記各実施の形態において、前記隆起部23を形成している表面シート22,22Aの幅広部31,32のX方向の幅寸法は0.5〜10mmであり、1〜5mmが最も好ましい。また、隆起部23の縦方向(Y方向)の長さ寸法は3〜20mmであり、8〜15mmが最も好ましい。前記範囲内であると、膣口に対して違和感を与えるおそれがなく、また体圧で隆起部が潰されても、凸形状に復元しやすくなる。
横方向に並ぶ隆起部23の間隔は0〜10mmであり、0〜5mmが最も好ましい。
前記側方開口部35a,35b,37a,37bの1個あたりの開口面積は、3〜100mm2であり、好ましくは10〜50mm2である。前記未満であると、経血を隆起部23の内部に導きにくくなり、前記範囲を越えると、基部シート21の表面に滲み出た経血が肌に付着しやすくなる。
前記隆起部23の数は100cm2あたり50〜800個が好ましく、さらに好ましくは100〜500個である。前記未満であると、隆起部が経血の周囲への拡散を防止する機能が低下して、生理用ナプキンの表面を経血が広がりやすくなる。前記よりも多いと、側方開口部35a,35b,37a,37bの数が多くなりすぎて、基部シート21の表面に滲み出た経血が肌に付着しやすくなる。
前記実施の形態では、個々の隆起部23が同じ大きさで形成されているが、個々の隆起部の大きさが場所によって相違していてもよく、上方から見たときの面積に差がある隆起部が混在していてもよい。また縦方向中心線O−O位置にある隆起部の面積が大きく、前記縦方向中心線O−Oから離れるにしたがって、隆起部の面積が段階的に小さくなる構造であってもよい。
図3は、前記第1の実施の形態の変形例となる生理用ナプキン1Bの表面構造体20Bを示している。
この表面構造体20Bでは、隆起部23Fと隆起部23Gが、前記隆起部23Aおよび隆起部23Bと同様に縦方向(Y方向)に向けて半ピッチずれて配置されている。そして、隆起部23Fと隆起部23Gを形成している表面シート22(または22A)が、横方向(X方向)に向けて傾斜している。図3に示す隆起部23F,23Gは、縦方向中心線O−Oに向けて側方開口部35b,37bが大きく開口し、生理用ナプキンの縁部に向けて側方開口部35a,37aが小さく開口している。よって、生理用ナプキン1Bの肌側表面において、経血がナプキンの左右両縁部に向けて拡散しにくくなる。
図7(A)(B)は本発明の第2の実施の形態の生理用ナプキンの表面構造体120およびその製造工程を示す斜視図である。
第2の実施の形態では、図7(A)に示すように、スリット24,25,26,27を形成した表面シート22(または22A)を用いる。この表面シート22のスリットの形成方法は、図6(A)に示した第1の実施の形態と同じである。
第2の実施の形態では、前記スリット24,25,26,27が形成された表面シート22に、横方向(X方向)への引っ張り力Fxを与える。この引張り力Fxを与えることによって、各スリット24,25,26,27で表面シート22が分離されてX方向へ拡張され、その結果、表面シート22に縦方向(Y方向)への収縮力fyが作用する。
縦方向の収縮力fyが作用し、表面シート22が縦方向に収縮すると、スリット24とスリット25で挟まれた第1の幅広部31が上に向かって隆起変形して隆起部123Aが形成され、同様にスリット26とスリット27とで挟まれた第2の幅広部32が上に向かって隆起変形して隆起部123Bが形成される。また、第1の幅細部33と第2の幅細部34は、表面シート22が横方向へ引っ張られる際に横方向(X方向)に向けて変形し、この幅細部33,34が、隆起部123Aと隆起部123Bとを連結する機能を発揮する。
前記表面シート22に前記引っ張り力Fxを与えた状態で、隆起部123A,123B以外の部分で、基部シート21に接合する。その結果、隆起部123Aの両側部には、基部シート21に通じる側方開口部135a,135bが開口し、隆起部123Bの両側部に、基部シート21に通じる側方開口部137a,137bが形成されることになる。
この表面構造体120は、スリットを入れた表面シート22に横方向への引っ張り力Fxを与えるだけで形成できるため、製造工程が容易である。また、表面構造体120に与えられた経血は、前記側方開口部135a,135b,137a,137b内に入り込み、基部シート21を透過して液吸収層4に速やかに移行できるようになる。
前記表面シート22に横方向への引っ張り力Fxを与える工程は、表面シート22をY方向へ送り出すときに、ローラ等で徐々にX方向へ引っ張ることで実現できる。あるいは、液吸収層4に基部シート21および図7(A)に示す表面シート22を重ね、図1に示すように、縦圧縮溝11,11を形成することによって、表面シート22に横方向へを引っ張り力Fxを作用させ、前記隆起部123A,123B形成してもよい。この場合、縦圧縮溝11と縦圧縮溝11とで挟まれた領域において、予めナプキンを部分的に嵩高にしておくと、前記縦圧縮溝11,11を形成することによって、表面シート22に前記横方向への引っ張り力Fxが作用しやすくなる。
図8は、本発明の第3の実施の形態の表面構造体の製造工程を示す斜視図である。
第3の実施の形態では、図8(A)に示すように、表面シート22(または22A)に縦方向(Y方向)に途切れることなく連続して延びる複数のスリット28が形成されている。スリット28は、互いに平行で、横方向に一定の間隔W3で形成されている。なお、前記スリット28は、横方向に向けて異なる間隔で形成されていてもよい。
図8(B)には、図8(A)に示す表面シート22を成型する成形型140が示されている。成形型140は、受け型141と押し型143とが対向して設けられている。受け型141には、多数の成形凸部142が形成されている。それぞれの成形凸部142は同じ形状であり、横方向(X方向)に連続し、縦方向(Y方向)へ一定の間隔で形成されている。それぞれの成形凸部142の上面142aはY方向へ向けて湾曲して形成されている。
また、押し型143には、縦方向に並ぶ前記成形凸部142と成形凸部142との間に最小の隙間で嵌り合う押圧部144が設けられており、この押圧部144は、横方向(X方向)に連続して形成されている。
図8(A)に示す前記表面シート22を、受け型141と押し型143との間に挟み、受け型141と押し型143とで表面シート22を常温下で加圧し、あるいは受け型141と押し型143とを、表面シート22を構成する樹脂フィルムの軟化点以下の温度に加熱した状態で加圧する。この工程により、表面シート22は、スリット28とスリット28とで挟まれた部分が隆起形成させられて隆起部が形成される。
この表面シート22の隆起部と隆起部との中間部分(前記押圧部144で押圧した部分)を基部シート21の表面に接合することにより表面構造体が形成される。この表面構造体は、図4(A)に示すような形状の隆起部が、縦方向に一定のピッチで配列し、横方向にも列を成して並んだ形状となる。
図9(A)(B)は、本発明の第4の実施の形態の生理用ナプキンに使用される表面構造体220、およびその製造工程を示している。
第4の実施の形態では、図9(A)に示すように、表面シート22(または22A)を一定の幅寸法W4で切断した複数の帯状シート122が使用される。
前記帯状シート122および基部シート21をY方向に繰り出し、このとき、帯状シート122の繰り出し速度V1を、基部シート21の繰り出し速度V2よりも速くする。そして、図9(B)に示すように、帯状シート122と、基部シート21とを、縦方向(Y方向)に間隔を開けた接合部221により互いに接合する。
前記送り速度の違いにより、縦方向に間隔を開けた接合部221と接合部221との間で帯状シート122が上方へ向けて隆起し、隆起部223A,223Bが形成される。図4(B)の例では、隆起部223Aと隆起部223Bが縦方向に向けてその配列周期が互いに半ピッチずれて形成されている。また、図9に示す実施の形態では、帯状シート122が横方向に実質的に間隔を空けることなく繰り出されて、前記隆起部223A,223Bが形成されるため、基部シート21の肌側表面には、実質的に隙間を空けることなく隆起部223A,223Bが存在したものとなる。
したがって、液吸収層4から基部シート21の表面に戻った経血を前記帯状シート122で覆うことができ、経血の肌への付着を防止でき、また液吸収層4に吸収された経血の色を隠す効果を発揮できる。
なお、図9(B)に示す表面構造体220の製造工程として次の方法も実施可能である。
前記基部シート21として縦方向(Y方向)へ伸縮性を有するものを使用する。例えば基部シート21をコルゲート加工するとともに、基部シート21の着衣側表面に、液透過性で且つ伸縮性を有するエアースルー不織布などの不織布を部分的に接着したものを使用する。
前記の伸縮性を有する基部シート21を縦方向に向けて伸ばした状態で、その肌側表面に帯状シート122を縦方向に間隔を空けて接合して前記接合部221を形成する。その後に、基部シート21に与えられた引張り力を解除し、基部シート21を縦方向に向けて収縮させることにより、図9(B)に示す隆起部223A,223Bを形成することができる。なお、前記第1の実施の形態ないし第3の実施の形態ならびにそれらの変形例、さらにこれ以後に説明する実施の形態においても、同様にして、基部シート21に引っ張り力を与えて収縮させることにより隆起部を形成することが可能である。
図10(A)(B)(C)は、それぞれ図9に示す製造工程により製造できる表面構造体の他の実施の形態を示した部分斜視図である。
図10(A)に示した第5の実施の形態の表面構造体220Aでは、基部シート321が液透過性の不織布で形成されている。この不織布は、パルプやレーヨンなどの親水性繊維を主体として形成されたスパンレース不織布、親水処理された熱融着性の複合合成繊維を熱風で融着させたエアースルー不織布、または親水処理した合成樹脂繊維で形成したスパンボンド不織布に多数の液透過孔を形成したものなどである。あるいは、前記各実施の形態のように、多数の液透過孔を形成した樹脂フィルムの基部シート21を使用することもできる。
図9に示したのと同じ製造工程により、帯状シート122を、基部シート321に対し、縦方向に間隔を空けて部分的に接合して接合部221を形成し、接合部221と接合部221との間において、帯状シート122を上に向けて隆起させて、隆起部223A,223Bを形成している。
図10(A)に示す表面構造体220Aでは、隆起部223Aと隆起部223Bが横方向に間隔を空けて配置されているが、隆起部223Aと隆起部223Bとの隙間に被覆樹脂フィルム124が設けられ、この被覆樹脂フィルム124が基部シート321の肌側表面に接着されている。
前記被覆樹脂フィルム124は、前記表面シート22のように実質的に液を透過しないもの、あるいは表面シート22Aのように、比較的開口面積の小さい液透過孔22aが形成されたもので、基部シート321よりも液透過機能が劣るものである。いずれにせよ被覆樹脂フィルム124は無機フィラーを含んで白色化されている。
この表面構造体220Aに経血が与えられると、この経血が隆起部223A,223Bの内部に入り込み、基部シート321を透過して液吸収層に吸収される。また基部シート321の表面が、隆起部223A,223Bおよび被覆樹脂フィルム124で覆われているため、液吸収層4に吸収された経血が肌に付着しにくく、また隆起部223A,223Bと被覆樹脂フィルム124とでの経血の色を隠すことができる。
図10(B)は、第5の実施の形態の変形例となる表面構造体220Bを示している。
この表面構造体220では、基部シート321が、帯状フィルムの集合体により形成され、個々の帯状フィルムには液透過孔が形成されている。そして、基部シート321の肌側表面に、帯状シート122が部分的に接合されて隆起部223A,223Bが形成されている。
隆起部223Aと隆起部223Bは横方向(X方向)に間隔を空けて配置されている。好ましくは、基部シート321Aは、隆起部223A,223Bの真下において、帯状シートの積層枚数が1枚または2枚程度であり、隆起部223Aと隆起部223Bの間では、積層枚数が2枚以上であり、前記隆起部223A,223Bの真下よりも積層枚数が多くなっている。これにより、基部シート321Aは、隆起部223A,223Bの真下において液を透過しやすく、隆起部223Aと隆起部223Bとの間において液の透過機能が劣るように構成されている。
この表面構造体220Bでは、与えられた経血が隆起部223A,223Bの内部に移行し、積層枚数の少ない帯状シートの液透過孔を透過して液吸収層4に与えられる。また、基部シート321Aの肌側表面は隆起部223A,223Bで覆われ、隆起部223A,223Bで覆われていない部分では液の透過機能が低下しているため、液吸収層4に吸収された経血が最表面に滲み出にくくなって、肌に接触し難くなる。また液吸収層4に吸収された経血の色も隠せるようになる。
図10(C)は、第5の実施の形態の変形例の表面構造体220Cを示す部分斜視図である。
この表面構造体220Cの基部シート421は、肌側表面が多数の液透過孔を形成した樹脂フィルム422で形成され、着衣側表面に親水性繊維または親水処理された合成樹脂繊維で形成された不織布423が重ねられて接着されている。基部シート421の上に帯状シート122が部分的に接合されて、隆起部223A,223Bが形成されている。
そして、前記基部シート421は、隆起部223A,223Bの真下に位置する部分に窪み424が形成されている。隆起部223Aと隆起部223Bは横方向(X方向)に間隔を空けて配置されており、隆起部223Aと隆起部223Bとの間では、基部シート421に窪みが形成されていない。
この表面構造体220Cに経血が与えられると、隆起部223A,223Bの側方に開口している側方開口部から隆起部223A,223Bの内部に入り込み、この経血は窪み424内に至ってから基部シート421の液透過孔を通過して液吸収層4に与えられる。
前記窪み424において、液を留めることができるため、短時間に多量の経血が与えられたとしても、この経血を窪み424に一時的に留めることにより、横方向への拡散を防止できる。また窪み424の上に隆起部223A,223Bを形成する帯状シート122が存在しているため、窪み424内の経血が肌に付着しにくい。
さらに、前記各実施の形態において、生理用ナプキンが湾曲状に変形することを利用して各隆起部を隆起させ、または隆起部の高さを増大させることができる。生理用ナプキンが股間部に装着されると、生理用ナプキンは肌側表面が窪むように変形するため、変形した箇所において隆起部を形成でき、または隆起部の高さを増大させることができる。
あるいは、生理用ナプキンの肌側表面に縦方向に弾性収縮力を発揮する防漏壁を設け、この防漏壁の弾性収縮力によって肌側表面が窪むように変形することにより、前記隆起部を隆起させ、あるいは隆起部の高さを増大させてもよい。
すなわち、生理用ナプキンが変形する箇所ほど隆起部の隆起高さが増大され、その部分での経血の拡散が防止できるようになって、経血の横洩れ防止効果をさらに高くできる。
図11は本発明の第6の実施の形態の表面構造体520を示す斜視図である。
この表面構造体520には、図5(A)または図5(B)に示した液透過孔22aを有する表面シート22Aが使用されている。この表面シート22Aにはスリットが形成されておらず、図6(B)に示す成形型40に供給され、常温のまま、受け型41と押し型43とで挟圧する。あるいは樹脂フィルムの軟化点以下の温度に過熱して挟圧してもよい。受け型41の成形凸部42により、表面シート22Aに隆起部523Aと523Bが形成されるが、このとき表面シート22Aの液透過孔22aが伸びて拡開され、あるいは伸ばされた液透過孔22aをきっかけとして、その周囲にて表面シート22Aに破断が生じ、隆起部523Aに、X方向の両方向に向けて開孔する側方開口部535aが形成され、隆起部523Bに側方開口部537aが形成されている。
この実施の形態では、側方開口部535a、537aの開孔面積が、前記各実施の形態に比べて、やや小さくなる。したがって、隆起部523Aと523Bの内部に移行した経血が外部に出にくくなって肌に付着しにくく、また隆起部523Aと523Bの下に位置する基部シート21の液透過孔21aを通して液吸収層4で吸収されやすくなる。
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。図12(A)(B)(C)は、その他の実施の形態を示す斜視図である。
図12(A)に示す表面構造体520Aは、多数の液透過孔22aを有する表面シート22Aを成形型で挟圧することによりほぼ立方体形状の隆起部523C,523Dが形成され、この際に前記液透過孔22aが拡開し、あるいは液透過孔22aの周囲の樹脂フィルムが破断して側方開口部535a,537aが形成されている。また、隆起部523Cと隆起部523Dは、横方向(X方向)において並んで配置されている。なお、図4または図5に示す実施の形態において、各隆起部を図12(A)に示すように立方体形状に成形してもよい。
図12(B)に示す表面構造体520Bは、多数の液透過孔22aを有する表面シート22Aを成形型で挟圧することにより、ドーム形状の隆起部523Eが形成され、その際に、前記液透過孔22aが拡開し、あるいは液透過孔22aの周囲の樹脂フィルムが破断して、ドーム形状の基部周囲に複数の側方開口部536が形成されている。
図12(A)(B)に示すように、隆起部の形状は任意に変更可能である。またこれら表面構造体520A,520Bは、隆起部以外の部分が基部シート21を覆うため、基部シート21から滲み出た経血が肌に付着しにくく、また液吸収層4に吸収された経血の色を表面シート22Aで隠せるようになる。
図12(C)に示す表面構造体620は、図8、図9および図10(A)(B)(C)に示す実施の形態の変形例である。この表面構造体620では、隆起部223C,223Dを形成している帯状シート122Aの両側縁が直線ではなく、ギザギザ部123が形成されている。
なお、本発明では、前記各実施の形態において、基部シートと表面シートを樹脂フィルムのみで形成してもよいし、基部シートおよび表面シートを、肌側表面に向けられる樹脂フィルムと、その着衣側表面に重ねられる親水性の不織布とで形成することが可能である。
本発明の第1の実施の形態の生理用ナプキンを、着衣側表面を上向きにして示す斜視図、 図1に示す生理用ナプキンをII−II線で切断した半断面図、 前記生理用ナプキンの変形例を示す部分断面図、 (A)は第1の実施の形態の生理用ナプキンの表面構造体を示す分解斜視図、(B)は表面構造体の側方開口部と底部開口部の形状を説明する説明図、 (A)は第1の実施の形態の生理用ナプキンの表面構造体の変形例を示す分解斜視図、(B)は前記(A)のB−B線での断面拡大図、 (A)(B)は本発明の第1の実施の形態の表面構造体の製造方法の一例を示す斜視図、 (A)(B)は本発明の第2の実施の形態の表面構造体およびその製造工程を説明するための斜視図、 (A)(B)は本発明の第3の実施の形態の表面構造体の製造工程を示す斜視図、 (A)(B)は本発明の第4の実施の形態の表面構造体およびその製造工程を示す斜視図、 (A)(B)(C)は本発明の第5の実施の形態の表面構造体およびその変形例を示す部分斜視図、 本発明の第6の実施の形態の表面構造体を示す斜視図、 (A)(B)(C)は、各実施の形態の変形例となる表面構造体を示す斜視図、
符号の説明
1,1A 生理用ナプキン
3 裏面シート
4 液吸収層
5 側部シート
6 液吸収領域
11 縦圧縮溝
12 前方横圧縮溝
13 後方横圧縮溝
14 中央吸収領域
20,20A,20B 表面構造体
21 基部シート
21a 液透過孔
22,22A,22B 表面シート
22a 液透過孔
23,23A,23B,23D,23E,23F,23G 隆起部
24,25,26,27,28 スリット
31 第1の幅広部
32 第2の幅広部
33 第1の幅細部
34 第2の幅細部
35a,35b,37a,37b 側方開口部
36,38 底部開口部
39a,39b 前後開口部
40 成形型
41 受け型
43 押し型
45 経血
120 表面構造体
122 帯状シート
123A,123B 隆起部
124 被覆樹脂フィルム
135a,135b,137a,137b 側方開口部
220,220A 表面構造体
221 接合部
223A,223B 隆起部
520,520A,520B,620 表面構造体
523A,523B,523C,523D,523E 隆起部
535a,537a,536 側方開口部

Claims (11)

  1. 液吸収層と、前記液吸収層の肌側表面を覆う表面構造体とを有する生理用ナプキンにおいて、
    前記表面構造体は、前記液吸収層の肌側表面を覆う液透過性の基部シートと、前記基部シートの肌側表面に位置する表面シートとを有し、前記表面シートは少なくとも肌側表面が樹脂フィルムで形成され、前記表面シートには、横方向に間隔を開けて縦方向に延びるスリットが、横方向と縦方向に間隔を開けて多数形成されており、
    横方向において隣り合う前記スリットとスリットとの間に位置する前記表面シートの部分によって前記基部シートの肌側表面からさらに肌側へ隆起する多数の隆起部が形成され、前記隆起部以外の部分で前記表面シートと前記基部シートとが接合されて、前記隆起部の側部に、前記基部シートに通じる側方開口部が形成されていることを特徴とする生理用ナプキン。
  2. 前記スリットの横方向の間隔が場所により相違しており、前記スリットで挟まれた幅広部が肌側に隆起して前記隆起部が形成され、前記スリットで挟まれた前記幅広部より幅寸法の小さい幅細部が、前記隆起部の頂部よりも基部シートの表面に近い位置にある請求項記載の生理用ナプキン。
  3. 前記幅広部と前記幅細部が、横方向において交互に形成されている請求項記載の生理用ナプキン。
  4. 前記表面シートの前記スリットで挟まれた部分を肌側に向けて変形させることにより前記隆起部が形成されている請求項ないしのいずれかに記載の生理用ナプキン。
  5. 前記表面シートを横方向に拡張し、縦方向へ収縮させた状態で、前記表面シートが前記基部シートに複数箇所において接合されることにより、スリットとスリットで挟まれた部分が肌側に向けて隆起させられて、前記隆起部が形成されている請求項ないしのいずれかに記載の生理用ナプキン。
  6. 液吸収層と、前記液吸収層の肌側表面を覆う表面構造体とを有する生理用ナプキンにおいて、
    前記表面構造体は、前記液吸収層の肌側表面を覆う液透過性の基部シートと、前記基部シートの肌側表面に位置する表面シートとを有し、前記表面シートは、少なくとも肌側表面が樹脂フィルムで形成され、互いに分離されて縦方向に連続して延びる複数の帯状シートであり、
    個々の帯状シートが、縦方向に間隔を開けた接合部において前記基部シートに接合されていると共に、隣り合う接合部の間の前記帯状シートの部分が基部シートから肌側に向けて隆起して多数の隆起部が形成され、前記隆起部の側部に、前記基部シートに通じる側方開口部が形成されていることを特徴とする生理用ナプキン。
  7. 前記帯状シートは、横方向に間隔を開けて配置され、隣り合う帯状シートの間で、前記基部シートの表面を覆う被覆樹脂フィルムが設けられている請求項記載の生理用ナプキン。
  8. 前記帯状シートを肌側に向けて変形させることにより前記隆起部が形成されている請求項または記載の生理用ナプキン。
  9. 基部シートが縦方向に収縮させられて、表面シートと基部シートとの接合部の間隔が縦方向に向けて接近させられることにより、前記表面シートが基部シートから隆起して前記隆起部が形成されている請求項1,2,3,,6,7のいずれかに記載の生理用ナプキン。
  10. 生理用ナプキンが前記肌側表面が窪むように変形させられたときに、前記表面シートが基部シートから隆起して前記隆起部が形成される請求項1,2,3,,6,7のいずれかに記載の生理用ナプキン。
  11. 液吸収層と、前記液吸収層の肌側表面を覆う表面構造体とを有する生理用ナプキンにおいて、
    前記表面構造体は、前記液吸収層の肌側表面を覆う液透過性の基部シートと、前記基部シートの肌側表面に位置する表面シートとを有し、
    前記表面シートによって前記基部シートの肌側表面からさらに肌側へ隆起する多数の隆起部が形成され、前記隆起部の側部に、前記基部シートに通じる側方開口部が形成されており、
    前記表面シートが樹脂フィルムで形成され、前記樹脂フィルムに形成された開孔が拡張させられまたは前記開孔の周囲で樹脂フィルムが破断させられることによって、前記側方開口部が形成されていることを特徴とする生理用ナプキン
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