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JP4167542B2 - プラズマエッチング用ガス供給装置並びにプラズマエッチングシステム及び方法 - Google Patents

プラズマエッチング用ガス供給装置並びにプラズマエッチングシステム及び方法 Download PDF

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JP4167542B2 JP2003151198A JP2003151198A JP4167542B2 JP 4167542 B2 JP4167542 B2 JP 4167542B2 JP 2003151198 A JP2003151198 A JP 2003151198A JP 2003151198 A JP2003151198 A JP 2003151198A JP 4167542 B2 JP4167542 B2 JP 4167542B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、常圧プラズマエッチング装置に処理ガスを供給する方法および装置に関し、特に、酸化シリコンと金属を有する被処理物(電子デバイス、水晶デバイスなど、例えばSAWフィルタ)に対し酸化シリコンを選択的に常圧でプラズマエッチングするのに適した処理ガスの供給方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子デバイスは、絶縁体や半導体や導電体などの数種類の材料の組み合わせによって構成されている。このようなデバイスの製造におけるエッチング工程では、特定の材料のみを選択的にエッチングすることが求められる。
【0003】
例えば、SAWフィルタは、酸化シリコンを主成分とする水晶からなる基板の上に、Alからなる櫛型の導電パターンが形成されている。このAlの表面と水晶基板の露出面との間の段差の大きさによって、SAWフィルタの特性が大きく影響される。この段差を調節するために、水晶のエッチングが行なわれる。また、Siウェハ上にCuやAlからなる導電パターンと酸化膜とを交互に多層積層した電子デバイスでは、上下のパターンを接続するために、これらの間の酸化膜層をエッチングしてビアホールを形成する必要がある。
【0004】
このようなエッチングの際に、導電パターンも削られてしまうようでは制御が不可能となり、高品質の製品を得ることができない。
【0005】
半導体装置などのデバイスに適用されるものとして、例えば特許文献1に記載のエッチング手段では、上下一対をなす平行平板型の電極(対向電極)を反応室内に配置する。そして、下部電極の上に被処理物をセットし、低圧にした反応室内に処理ガスを導入するとともに電極間に高周波を印加する。これにより、低圧下でプラズマを発生させて被処理物のエッチングを行うようになっている。処理ガスは、フレオン系ないし塩素系の主ガスに水蒸気を25%未満(例えば12.5%程度)添加したものを用いている。これにより、エッチングレートを高めている。
【0006】
また、特許文献2に記載のエッチング手段では、大気圧付近の圧力下でハロゲン系ガスを放電ユニットへ導入するとともに放電を起こすことによりCOF2等の反応性ガスを生成する。この反応性ガスと水またはアルコールを処理室内に導入することによりF-、HF2-等を生成し、被処理物のSiO2をエッチングするようになっている。
【0007】
【特許文献1】
特開平3−46326号公報
【特許文献2】
特開2000−58508号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載のものは、エッチングレートを高めるための水蒸気の添加量を定めているが、減圧下のプロセスであるので、これをそのまま常圧での処理に適用することはできない。また、減圧プロセスは、真空引きに多くの時間を要し、スループットが悪いという問題がある。
特許文献2に記載のものは、常圧下でSiO2をエッチングするものであるが、金属電極にダメージを与えることなく、SiO2を選択的にエッチングすることは考慮されていない。
【0009】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、エッチングされるべき酸化シリコンとエッチングされるべきでない金属とを有する被処理物を常圧下でプラズマエッチングするにあたり、金属にダメージを与えることなく、酸化シリコンを確実に選択的にかつ高いエッチングレートでエッチングすることが可能な処理ガスを供給する方法及び装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、エッチングされるべき酸化シリコンとエッチングされるべきでない金属とを有する被処理物を大気圧近傍下でプラズマエッチングする方法であって、ハロゲン系の主ガスを含む処理ガスに対し、水酸基含有化合物からなる添加成分を気相で0.5〜2.5vol%添加し、添加後の処理ガスをプラズマエッチング装置へ供給してプラズマ化することを特徴とする。また、本発明は、エッチングされるべき酸化シリコンとエッチングされるべきでない金属とを有する被処理物を大気圧近傍下でプラズマエッチングするシステムであって、ガス供給装置と、プラズマエッチング装置とを備え、上記ガス供給装置が、ハロゲン系の主ガスを含む処理ガスの供給源と、水酸基含有化合物からなる添加成分の添加手段とを備え、この添加手段が、上記供給源からの処理ガスに上記水酸基含有化合物を気相で、しかも当該水酸基含有化合物を除いた処理ガスに対し0.5〜2.5vol%添加し、添加後の処理ガスが、上記プラズマエッチング装置へ供給されてプラズマ化されることを特徴とする。これによって、エッチング処理を良好なエッチングレートで効率的に行なうことができる。しかも、エッチングすべき酸化シリコンを確実に選択的にエッチングでき、エッチングすべきでない金属にダメージが及ばないようにすることができる。
【0011】
本発明における被処理物は、例えば、SAWフィルタ等の水晶デバイスをはじめとする電子デバイスである。SiO2の形態は、特に限定が無く、水晶、ガラス、酸化膜などが含まれる。金属には、Cu、Al、W、ITOなどの一般的な配線に用いられる単体金属またはそれらの合金が含まれる。
【0012】
ハロゲン系の主ガス(エッチャント)は、CF4、CHF3、C26等のPFC(パーフロロカーボン)、NF3、SF6等を用いることができる。処理ガスは、上記主ガスのみからなる単一ガスであってもよく、ハロゲン系主ガスとO2などの付加的成分とからなる混合ガスを用いてもよい。
【0013】
添加成分は、安価で取り扱い性が良好な水(HO)を用いてもよい。上記水酸基含有化合物として、低級アルコール(CHOH、COHなどのC2n+1OH(望ましくは、n≦6))を用いてもよい。例えばメタノール(CHOH)のOHの結合エネルギーは、85kcal/molであり、水の120kcal/molより小さく、
後記OHラジカル(OH)の発生がより活発になる
【0014】
上記添加後、常圧プラズマエッチング装置(放電プラズマ処理部)に導かれた処理ガスは、該装置においてプラズマ化される。これによって、酸化シリコン(SiO2)を選択的にエッチングすることができる。例えば、処理ガスとしてCF4とO2の混合ガスを用い、その添加成分としてH2Oを用いた場合、常圧プラズマエッチング装置のプラズマ空間でこれら成分の反応が起きてCOF2やF2やHFが生成され、更にこれら中間生成物とH2Oの反応によりF-やHF2-が生成される。これらイオンが、被処理物のSiO2と反応して揮発性のSiF4やH2SiF6が生じ、この結果、SiO2の選択的エッチングがなされる。
【0015】
また、水又は水酸基含有化合物からなる添加成分がプラズマ空間に置かれることにより、OHラジカル(OH*)を生成できる。OH*は、フッ素に次いで酸化力が強い。このOH*の酸化作用によって、例えばCF4から反応性の高いF*を生成できる。これにより、SiO2のエッチングレートを高めることができる。
【0016】
さらに、水又は水酸基含有化合物の添加により、電離が容易になる。すなわち、例えば水(誘電率:ε=79)またはエタノール(ε=32.6)を添加すると、処理ガス全体の誘電率εが下がり、より電離しやすくなる。
【0017】
而して、本発明では、水又は水酸基含有化合物の添加量を、該添加成分を除いた処理ガスに対して0.5〜2.5vol%の範囲としている。この流量比構成により、上述したように、高エッチングレートと酸化シリコンの選択エッチング性を確保できる。0.5vol%未満であると、エッチングレートの向上を達成できない。2.5vol%を超えると、被処理物の金属部分にダメージが加わり、酸化シリコンの選択エッチング性を確保できない。
なお、0.5〜2.5vol%という値は、微量であるので、添加成分を含む処理ガス全体(添加後処理ガス)に対する数値と考えても差し支えない。
【0018】
水又は水酸基含有化合物の添加手段は、該添加成分の液体原料中に処理ガスを注入してバブリングする方式でもよく、液体原料を加熱などで気化させてこれを処理ガスに混ぜる方式でもよく、その他種々の方式でもよい。
【0019】
添加成分が、液体を気化させてなるものである場合には、その凝縮点(露点)が、エッチング装置でのエッチング環境の雰囲気温度以下になるように制御するのが好ましい。これによって、添加成分の再液化(結露)を防ぐことができる。上記の制御は、露点計を用いて行なうとよい。露点計として鏡面式露点計を用いると、精度良く制御でき、好ましい。また、気化後の添加成分を含んだ配管を加熱し、配管内での再液化を防ぐことにしてもよい。加熱手段としては、配管にリボンヒータを巻いてもよく、後述のように配管(添加路)を加温容器(恒温槽)に収容してもよい。
【0020】
バブリング方式による添加構成を採用する場合は、上記供給源からのガス路が、第1、第2のガス路に分岐されており、上記添加手段が、上記気相の添加成分となるべき液体原料を貯えるとともにこの液体原料中に上記第1ガス路の下流端を臨ませたバブリングタンクと、このバブリングタンクから延びて上記第2ガス路に合流する添加路と、処理ガスの上記第1、第2ガス路への分流比を上記添加の数値範囲(0.5〜2.5vol%)が満たされるように調節する分流比調節部とを備えていることが望ましい。これによって、添加量が確実に上記数値範囲になるように制御することができる。
【0021】
また、バブリング方式として、キャリアガスを上記液体原料に通してバブリングした後、処理ガスに合流(混合)させるようにしてもよい。キャリアガスとしては、O2やN2や希ガスを用いることができる。キャリアガスとして例えばO2を用いた場合は、これが添加成分と一緒に処理ガスに混合されることにより、上述したようにプラズマエッチング装置での反応に関わって来る。このようなキャリアガスは、処理ガスの一成分(付加的成分)としても機能する。
【0022】
恒温槽による添加方式としては、上記添加手段が、上記気相の添加成分となるべき液体原料を貯えた液体貯留部と、この液体貯留部から気化した添加成分を上記数値範囲(0.5〜2.5vol%)を満たすべき流量にする添加量制御部と、この添加量制御部から延び、上記供給源からのガス路と合流される添加路と、これら液体貯留部および添加量制御部ならびに添加路の上記合流部を含む全長域を収容する容器(恒温槽)とを備え、この容器の内部が、上記液体原料の気化温度より高温に保持されていることが望ましい。これによって、添加量制御部からの添加成分が、処理ガスと合流する前に再液化するのを確実に防止でき、添加成分の添加量(流量比)を上記範囲内に確実に収めることができ、ひいては、高エッチングレートと酸化シリコンの選択エッチング性を確実に確保できる。ここで、添加手段は、添加成分のみを添加路に通す構成になっていてもよく、添加成分をO2等のキャリアガス(あるいはキャリアガス兼用の処理ガスの付加的成分)に乗せて添加路に通す構成になっていてもよい。
【0023】
本発明に係るガス供給装置は、エッチングされるべき酸化シリコンとエッチングされるべきでない金属とを有する被処理物を大気圧近傍下でプラズマエッチングするプラズマエッチング装置へのガス供給装置であって、
ハロゲン系の主ガスを含む処理ガスの供給源と、水又は水酸基含有化合物からなる添加成分の添加手段と、を備え、
上記供給源に処理ガス路が連なり、
上記添加手段が、上記添加成分を気相で通すとともに上記処理ガス路と合流する添加路を有し、
上記処理ガス路と上記添加路との合流部にて、上記処理ガス路からの処理ガスと上記添加路からの気相の上記添加成分とが合流し、上記添加成分を除いた処理ガスに対し上記添加成分が0.5〜2.5vol%添加された処理ガスが得られ、上記合流後の処理ガスが上記プラズマエッチング装置へ供給され、
上記合流部において、上記処理ガス路の流路断面積上記添加路の流路断面積との比が、上記処理ガス路内のガス流量と上記添加路内のガス流量との比と略等しいことを特徴とする。
これによって、互いに合流する処理ガス路と添加路のガス流速どうしが略等しくなるようにでき、添加成分を処理ガス路からの処理ガスにスムーズに混合させることができる。
上記添加手段が、上記添加成分を液体の状態で貯えたバブリングタンクと、分流比調節部とを更に有し、上記処理ガス路から分岐路が分岐し、この分岐路の下流端が上記バブリングタンク内の液体中に配置され、上記分流比調節部が、上記供給源からのガスの上記分岐路への分流比を調節することにより上記添加の数値範囲(0.5〜2.5vol%)が満たされるようにし、上記バブリングタンクから上記添加路が延び、この添加路には、上記分岐路からのガスとこのガス中に気化した添加成分との混合ガスが通され、上記流路断面積比が、上記分岐路の分岐部と上記合流部との間の上記処理ガス路内の処理ガスの流量と、上記添加路内の上記混合ガスの流量との比と略等しくてもよい。
上記添加手段が、上記添加成分を液体の状態で貯えた液体貯留部と、上記液体貯留部から上記処理ガスの他の成分と混合されることなく気化した添加成分を上記添加の数値範囲(0.5〜2.5vol%)を満たすべき流量にして上記添加路へ送る添加量制御部と、上記液体貯留部と上記添加量制御部と上記添加路と上記合流部とを収容する容器とを更に有し、この容器の内部が、上記添加成分の気化温度より高温に保持されていてもよい。
キャリアガスを用いずに添加成分のみを添加路に通す構成の場合、添加量制御部によって処理ガス路と添加路における流量比が100:r(0.5≦r≦2.5)となるように制御されるため、処理ガス路の流路断面積を100とすると、添加路の流路断面積が、ほぼ上記rとなるように設定しておく。
【0024】
上記合流部において、上記ガス路(前記恒温槽による添加方式では「供給手段からのガス路」、前記バブリング方式では「第2ガス路」)と添加路のうち一方(望ましくは添加路)の下流端が、他方の路(望ましくはガス路)の内部に該他方の路と同軸をなして、しかも該他方の路の下流方向へ開口するようにして収容されており、他方の路に添加後処理ガス路がストレートに連なっていることが望ましい。これによって、混合を一層スムーズにでき、合流部の辺りでガスの滞留が起きないようにすることができ、滞留による再液化を確実に防止することができる。ひいては、添加後の処理ガス中の添加成分の流量比を上記0.5〜2.5vol%範囲内に一層確実に収めることができる。この結果、高エッチングレートと酸化シリコンの選択エッチング性を一層確実に確保できる。
【0025】
本発明における略常圧(大気圧近傍の圧力)とは、1.333×104〜10.664×104Paの範囲を言う。中でも、9.331×104〜10.397×104Paの範囲は、圧力調整が容易で装置構成が簡便になり、好ましい。
【0026】
常圧プラズマエッチング装置は、常圧下(大気圧近傍の圧力条件)でプラズマ空間を発生させる処理部(放電装置)を備えている。処理部には、プラズマ空間形成のための一対の電極が設けられている。一対の電極間に電界を印加することにより放電プラズマが発生する。放電形態は、グロー放電が望ましいが、コロナ放電や沿面放電やアーク放電であってもよい。
【0027】
上記一対の電極は、平行平板型の対向電極構造や、同軸円筒型の電極構造をなしていてもよく、ロール電極と平板電極、またはロール電極とそれに沿う断面円弧状湾曲板電極などの組み合わせであってもよい。電極の材質としては、例えば、鉄、銅、Al等の金属単体、ステンレス、真鍮等の合金あるいは金属間化合物等などが挙げられる。電極は、電界集中によるアーク放電の発生を避けるために、プラズマ空間(電極間)の距離が一定となる構造であることが好ましい。
【0028】
一対の電極のうち少なくとも一方には、他方の電極との対向面に固体誘電体を配置する必要がある。固体誘電体は、上記一方の電極と密着し、かつ上記対向面を完全に覆うようにすることが好ましい。固体誘電体によって覆われずに電極同士が直接対向する部位があると、そこからアーク放電が生じやすくなる。
【0029】
上記固体誘電体の形状は、シート状もしくはフィルム状であってもよく、溶射法にて電極表面にコーティングされた膜であってもよい。固体誘電体の厚みは、0.01〜4mmであることが好ましい。固体誘電体が厚すぎると放電プラズマを発生するのに高電圧を要することがあり、薄すぎると電圧印加時に絶縁破壊が起こり、アーク放電が発生することがある。
【0030】
固体誘電体の材質は、有機系、無機系の何れでもよく、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチック、ガラス、二酸化珪素、酸化アルミニウム、二酸化ジルコニウム、二酸化チタン等の金属酸化物、チタン酸バリウム等の複酸化物等が挙げられる。
【0031】
固体誘電体の比誘電率は、2以上(25℃環境下、以下同じ)であることが好ましい。比誘電率が2以上の固体誘電体の具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン、ガラス、金属酸化膜等を挙げることができる。さらに高密度の放電プラズマを安定して発生させるためには、比誘電率が10以上の固体誘電体を用いることが好ましい。比誘電率の上限は、特に限定はないが、現実の材料では18,500程度のものが知られている。比誘電率が10以上の固体誘電体としては、例えば、酸化チタニウム5〜50重量%、酸化アルミニウム50〜95重量%で混合された金属酸化物被膜、または、酸化ジルコニウムを含有する金属酸化物被膜からなるものを挙げることができる。
【0032】
本発明において電極間の距離は、固体誘電体の厚さ、印加電圧の大きさ、プラズマを利用する目的等を考慮して適宜決定されるが、0.1〜5mmであることが好ましい。電極間の距離が0.1mm未満であると、間隙が狭隘過ぎて設置が困難なことがあり、一方、5mmを超えると、均一な放電プラズマを発生させにくい。0.5〜3mmの範囲であれば、安定した放電が得られ、より好ましい。
【0033】
上記電極間には、高周波、パルス波、マイクロ波等の電界が印加されるが、パルス電界を印加することが好ましい。特に、電界の立ち上がり及び/または立ち下がり時間が10μs以下のパルス電界が好ましい。10μsを超えると放電状態がアークに移行しやすく不安定なものとなり、高密度プラズマ状態を保持しにくくなる。立ち上がり時間及び立ち下がり時間は、短いほどプラズマ発生の際のガスの電離が効率よく行われるが、40ns未満にすることは、実際上困難である。立ち上がり時間及び立ち下がり時間のより好ましい範囲は50ns〜5μsである。なお、ここでいう立ち上がり時間とは、電圧(絶対値)が連続して増加する時間、立ち下がり時間とは、電圧(絶対値)が連続して減少する時間を言う。
【0034】
上記パルス電界の電界強度は、10〜1000kV/cmが好ましく、20〜300kV/cmがより好ましい。電界強度が10kV/cm未満であると処理に時間がかかりすぎ、1000kV/cmを超えるとアーク放電が発生しやすくなる。
【0035】
上記パルス電界の周波数は、0.5kHz以上であることが好ましい。0.5kHz未満であるとプラズマ密度が低いため処理に時間がかかりすぎる。上限は特に限定が無く、常用されている13.56MHzでもよく、試験的に使用されている500MHzといった高周波帯でも構わない。負荷との整合性のとり易さや取扱い性を考慮すると、500kHz以下が好ましい。このようなパルス電界を印加することにより、処理速度を大きく向上させることができる。
【0036】
また、上記パルス電界における1つのパルス継続時間は、200μs以下であることが好ましく、3〜200μsがより好ましい。200μsを超えるとアーク放電に移行しやすくなる。ここで、1つのパルス継続時間とは、ON/OFFの繰り返しからなるパルス電界における、1つのパルスの連続するON時間を言う。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に従って詳述する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る常圧プラズマエッチングシステムS1を示したものである。常圧プラズマエッチングシステムS1は、常圧プラズマエッチング用ガス供給装置M1と、この供給装置M1に接続された常圧プラズマエッチング装置30とを備え、例えばSAWフィルタFなどの電子デバイスをエッチングの対象(被処理物、ワーク)としている。周知の通り、SAWフィルタFは、水晶(SiO2)からなる基板上に、Al等からなる櫛形の金属パターンが形成されている。常圧プラズマエッチングシステムS1は、常圧下においてこのSAWフィルタFのSiO2を選択的にエッチングするものである。
【0038】
システムS1の常圧プラズマエッチング装置30は、ノズルヘッド39(電極ホルダ)を備えている。図2に示すように、ノズルヘッド39には、円筒形状の外側電極31と、この外側電極31内に収容された円柱形状の内側電極32からなる同軸円筒型の電極構造を備えている。これら電極31,32の互いの対向面は、それぞれ固体誘電体(図示せず)により被覆されている。内側電極32には、電源33(電界印加手段)が接続され、外側電極31は、アースされている。これによって、内側電極32は、電界印加電極(ホット電極)となり、外側電極31は、接地電極(アース電極)となっている。なお、電極31,32の極性は、これと逆であってもよい。
【0039】
これら外側電極31と内側電極32との間に、環状のプラズマ空間30aが形成される。外側電極31の上端部(プラズマ空間30aの一端側)には、ガス導入口30bが設けられ、下端部(他端側)には、ガス吹出口(ノズル口)30cが設けられている。このガス吹出口30cの下方に、処理対象のSAWフィルタFが配置されることになる。
なお、電極構造は、同軸円筒型に限らず、平行平板型などになっていてもよい。SAWフィルタF用のセット手段38は、テーブル状になっていてフィルタFを処理の度に1個1個セットするようになっていてもよく、搬送ベルト等の搬送手段が付加されてフィルタFを順次送ることができるようになっていてもよい。
【0040】
システムS1の常圧プラズマエッチング用ガス供給装置M1について説明する。
ガス供給装置M1は、処理ガス供給手段1と、加湿手段2(添加手段)とを備えている。処理ガス供給手段1は、処理ガスを構成する主ガスおよび付加ガスを別々に貯えた複数のガス貯留部(特許請求の範囲の「処理ガスの供給源」)を含み、これらガスを各々所定の流量で加湿前処理ガス管5A(添加操作前の処理ガス路)に送出するようになっている。処理ガスの主成分たる主ガス(エッチャント)には、ハロゲン系ガス(例えばCF4)が用いられている。処理ガスの付加的成分たる付加ガスには、例えばO2が用いられている。CF4とO2の流量比は、例えばCF4:O2=3:1に調節される。なお、O2すなわち付加ガスは、エッチングのためのプラズマ反応を起こすのに必須ではなく、処理ガスの成分として含まれていなくてもよい。
【0041】
加湿手段2は、水供給源2Xと、添加量制御部2Yとを有している。水供給源2Xには、液相の水(気相添加成分の液体原料)が貯えられている。水供給源2Xは、この水を蒸発させ、添加量制御部2Yへ送るようになっている。
【0042】
添加量制御部2Yは、水供給源2Xからの水蒸気(気相の添加成分)の流量が所定になるように制御する。この所定流量は、供給手段1からの処理ガスに対して0.5〜2.5vol%になる範囲内で設定されている。なお、この流量比は、正確には当該水蒸気を除いた処理ガス(加湿ないしは添加操作前の処理ガス)に対するものであるが、微量であるので、当該水蒸気を含む処理ガス全体(以下、適宜「加湿処理ガス」という。)に対するものとしてもまったく差し支えない。流量の制御方法としては、露点計の検出値に基づいて露点温度を制御する等により行うことができる。この添加量制御部2Yから添加管2Cが延びている。添加管2Cの外周には、全長にわたってリボンヒータ2H(管加熱手段)が巻きつけられている。添加管2Cは、加湿前ガス管5Aに合流されている。
【0043】
この合流部から加湿ガス供給管5Bが延びている。加湿ガス供給管5Bには、ヒータ5H(管加熱手段)が設けられている。加湿ガス供給管5Bの下流端は、上記常圧プラズマエッチング装置30のガス導入口30bに接続されている。
【0044】
上記構成の常圧プラズマエッチングシステムS1によりSAWフィルタFをエッチングする方法を説明する。
処理ガス(CF4+O2)が、供給手段1から加湿前ガス管5Aに送出される。一方、水供給源2Xで蒸発した水蒸気(H2O)が、添加量制御部2Yによって加湿前処理ガス(CF4+O2)に対し上記所定の流量比(0.5〜2.5vol%)になるように調節される。この流量調節後の水蒸気が、添加管2Cを通る。この時、添加管2Cは、加熱手段2Hにより加熱されているので、水蒸気が添加管2Cの内面に結露(再液化)するのを防止することができる。ひいては、水蒸気の流量比を上記所定値に確実に維持することができる。添加管2Cを経た水蒸気は、管5Aからの処理ガス(CF4+O2)に合流、添加される。これによって、加湿処理ガス(CF4+O2+少量のH2O)すなわち「添加後処理ガス」が得られる。
【0045】
加湿処理ガスは、加湿ガス供給管5Bに通される。この管5Bは、全長にわたってヒータ5Hにより加熱されている。これによって、加湿処理ガス中の水分が管5Bの内面に結露するのを確実に防止することができる。ひいては、水蒸気の流量比を上記所定値(0.5〜2.5vol%)に一層確実に維持することができる。
【0046】
そして、加湿処理ガスは、常圧プラズマエッチング装置30へ導かれ、ノズルヘッド39のガス導入口30bからプラズマ空間30a内に導入される。一方、プラズマ空間30aには、電源33によって電界(パルス電界)が印加され、グロー放電プラズマ(常圧プラズマ)が発生する。これによって、処理ガスが放電処理(プラズマ化)される。すなわち、CF4、O2、およびH2Oからなる処理ガスからCOF2、F2、HF、OH*等が生成され、更にF-、HF2-、F*等のイオンやラジカル(活性種)が生成される。
【0047】
この放電処理(プラズマ化)された処理ガスが、ガス吹出口30cからSAWフィルタFの上面(被処理面)に向けて吹き出される。これにより、上記イオンやラジカルがSAWフィルタFのSiO2と反応して揮発性のSiF4やH2SiF6が生じる。これによって、SAWフィルタFのSiO2をエッチングすることができる。処理ガス中の水蒸気は、0.5vol%以上になるように調節されているので、エッチングレートを確実に高くでき、エッチング処理を効率的に行なうことができる。しかも、処理ガス中の水蒸気は、2.5vol%以下になるように調節されているので、SAWフィルタFの金属パターンにダメージが及ばないようにすることができ、確実にSiO2のみを選択的にエッチングすることができる。この結果、良品質のSAWフィルタFを得ることができる。
【0048】
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において既述の実施形態と重複する構成に関しては図面に同一符号を付して説明を簡略化する。
図3は、本発明の第2実施形態に係る常圧プラズマエッチングシステムS2を示したものである。このシステムS2は、常圧プラズマエッチング装置30と、常圧プラズマエッチング用ガス供給装置M2とを備えている。常圧プラズマエッチング装置30は、上記第1実施形態と同様構成であるので、説明を省略する。
【0049】
システムS2の常圧プラズマエッチング用ガス供給装置M2は、添加手段としてバブリング方式を採用したものである。
詳述すると、常圧プラズマエッチング用ガス供給装置M2は、主ガス供給手段10Xと、加湿手段12A(添加手段)とを備えている。主ガス供給手段10Xは、主ガスタンク11(主ガス供給源)と、主ガス用マスフローコントローラ(以下「MFC」と言う。)14とを有している。主ガスタンク11には、処理ガスの主成分たるハロゲン系の主ガスとしてCF4が貯留されている。このタンク11に主ガスMFC14が接続されている。MFC14は、タンク11からの主ガスすなわちCF4の質量を計量し、所望流量にするようになっている。MFC14から主ガス管54が延びている。
【0050】
ガス供給装置M2の加湿手段12Aは、キャリアタンク13Aと、キャリアMFC15Aと、バブリングタンク17とを有している。キャリアタンク13Aには、キャリアガスとして例えばO2が貯留されている。このタンク13Aに、キャリアMFC15Aが連ねられている。MFC15Aは、タンク13AからのキャリアガスすなわちO2ガスの質量を計量し、所望流量にするようになっている。MFC15Aからキャリア導入管53が延びている。
なお、キャリアガス(O2)は、後述するように最終的に主ガス(CF4)と混合され、常圧プラズマエッチング装置30での反応に関わることにより、処理ガスの付加的成分(付加ガス)ともなる。上記主ガス(CF4)とキャリアガス(O2)とによって、「添加成分を除く処理ガス」が構成されている。これらのガスタンク11,13Aによって、特許請求の範囲の「処理ガスの供給源」が構成される。
【0051】
バブリングタンク17には、液相の水(添加成分の液体原料)が貯えられている。この水中に、キャリア導入管53が挿入されている。キャリア導入管53の下流端は、タンク17の水中において開口している。バブリングタンク17の上端部(水面より上側部)から添加管52が延びている。添加管52の外周には、第1実施形態と同様の結露防止用のリボンヒータ2Hが全長にわたって巻きつけられている。添加管52は、主ガス供給手段10Xの主ガス管54に合流されている。この合流部から加湿ガス供給管51が延び、常圧プラズマエッチング装置30のガス導入口30bに接続されている。加湿ガス供給管51には、ヒータ5Hが設けられている。
【0052】
常圧プラズマエッチングシステムS2のガス供給装置M2によれば、主ガス(CF4)が、タンク11からMFC14へ送られて計量され、所定の流量になって管54へ送り出される。また、キャリアガス(O2)が、タンク13AからMFC15Aへ送られて計量され、所定の流量になって管53へ送り出される。このキャリアガスが、バブリングタンク17の水中に吹出されてバブリングされ、キャリアガスの気泡中に水が蒸発する。この水蒸気(気相の添加成分)を含んだキャリアガスが、添加管52を経て、管54からの主ガスと合流される。これによって、主ガスに水蒸気が添加される。この水蒸気添加量は、主ガスとキャリアガスの合計流量(水蒸気分を除く処理ガス流量)に対して0.5〜2.5vol%になるように調節されている。こうして、加湿処理ガス(CF4+O2+少量のH2O)が得られる。この加湿処理ガスが、加湿ガス供給管51を経て常圧プラズマエッチング装置30へ供給されてプラズマ化され、SAWフィルタFへ吹き付けられる。これによって、SAWフィルタFのSiO2を選択的に高エッチングレートでエッチングできることは、第1実施形態と同様である。
【0053】
図4は、本発明の第3実施形態に係る常圧プラズマエッチングシステムS3を示したものである。システムS3は、常圧プラズマエッチング装置30と、常圧プラズマエッチング用ガス供給装置M3とを備えている。常圧プラズマエッチング装置30は、既述の実施形態と同様構成であるので、説明を省略する。
【0054】
システムS3の常圧プラズマエッチング用ガス供給装置M3は、添加手段としてバブリング方式のより望ましい態様を採用したものである。
詳述すると、常圧プラズマエッチング用ガス供給装置M3は、処理ガス供給手段10(処理ガス源)と、加湿手段12(添加手段)を備えている。処理ガス供給手段10は、2つの処理ガス成分用タンク11,13と、2つの処理ガス成分用MFC14,15とを含んでいる。主ガスタンク11には、処理ガスの主成分たるハロゲン系の主ガス(CF)が貯留されており、主ガスMFC14(主ガス流量制御部)が、このタンク11からの主ガスの質量を計量して所望流量にするのは、第2実施形態と同様である。付加ガスタンク13には、処理ガスの付加的成分たる付加ガス(O)が貯えられ、付加ガスMFC15(付加ガス流量制御部)が、このタンク13からの付加ガスの質量を計量して所望流量にするのは、第2実施形態のキャリア用のタンク13AおよびMFC15Aと同様である。2つのMFC14,15の出口ポートからの配管は、互いに合流し、1本の処理ガス管50(供給源からの処理ガス路)となって処理ガス供給手段10から延び出ている。処理ガス管50は、第1、第2の分岐管50a,50bに分岐されている。(処理ガス路50,50bから分岐路50aが分岐している。)
【0055】
添加手段12は、水(液相)を貯えたバブリングタンク17と、処理ガス管50の分岐部に設けられた分岐弁18(分流比調節部)を備えている。分岐弁18からの第1分岐管50a(第1ガス路)の下流端が、バブリングタンク17の水中に挿入されて開口している。バブリングタンク17からの添加管52(添加路)は、分岐弁18からのもう1つの分岐管50b(第2ガス路)と合流している。この合流部から加湿ガス供給管51(添加後処理ガス路)が常圧プラズマエッチング装置30へ延びている。
【0056】
分岐弁18は、管50からの処理ガスのうち第1分岐管50aへの流量と第2分岐管50bへの流量(すなわち管50a,50bの分流比)を調節できるようになっている。第1分岐管50aへの流量を大きくすると、バブリングタンク17での水の気化量が増える。逆に、第1分岐管50aへの流量を小さくすると、バブリングタンク17での水の気化量が減る。これによって、処理ガスへの水蒸気添加量が確実に0.5〜2.5vol%の範囲になるように設定することができる。この結果、SAWフィルタFのSiO2を確実に選択し高エッチングレートでエッチングすることができる。
なお、分岐弁18に代えて、流量調節弁を、各第1、第2分岐管50a,50bにそれぞれ設けたり、第1、第2分岐管50a,50bの何れか1つに設けたりしてもよい。
【0057】
図5は、本発明の第4実施形態に係る常圧プラズマエッチングシステムS4を示したものである。システムS4は、常圧プラズマエッチング装置30と、常圧プラズマエッチング用ガス供給装置M4とを備えている。常圧プラズマエッチング装置30は、既述の実施形態と同様構成であるので、説明を省略する。
【0058】
システムS4の常圧プラズマエッチング用ガス供給装置M4は、添加手段(加湿手段)として気化器20を採用したものである。
詳述すると、常圧プラズマエッチング用ガス供給装置M4は、処理ガス供給手段10(処理ガス源)と、この供給手段10に接続された添加手段すなわち気化器20を備えている。処理ガス供給手段10は、2つの処理ガス成分用タンク11,13と、2つの処理ガス成分用MFC14,15とを含んでいる。主ガスタンク11には、処理ガスの主成分たるハロゲン系の主ガス(CF4)が貯留されており、主ガスMFC14が、このタンク11からの主ガスの質量を計量して所望流量にするのは、第2、第3実施形態と同様である。付加ガスタンク13には、処理ガスの付加的成分たる付加ガス(O2)が貯えられ、付加ガスMFC15が、このタンク13からの付加ガスの質量を計量して所望流量にするのは、第3実施形態と同様である。2つのMFC14,15の出口ポートからの配管は、互いに合流し、この合流混合後のガス管50が、気化器20の後記インレットポート21INに連ねられている。
【0059】
添加手段としての気化器20は、恒温槽21(容器)と、この恒温槽21内に収容された貯水タンク22(液体貯留部)及び水蒸気MFC23(添加量制御部)を備えている。恒温槽21は、外部から断熱されている。また、恒温槽21には、ヒータ40(槽内加温手段)が組み込まれている。これによって、恒温槽21の内部全体が、一定の温度に保たれている。この温度は、水の常圧下での気化温度より高くなるように(例えば110℃に)設定されている。
【0060】
恒温槽21の外面に、上記処理ガス供給手段10のガス管50との接続用インレットポート21INが設けられている。恒温槽21の内部には、インレットポート21INから延びる加湿前ガス管25(供給源からの処理ガス路)が配管されている。加湿前ガス管25には、エアコントロールバルブV25が設けられている。
【0061】
恒温槽21内の貯水タンク22には、例えば電気伝導率0.1μS/cmの液相の純水(気相の添加成分となるべき液体原料)が貯えられている。水面より上側のタンク22内には、水から蒸発した水蒸気(気相の添加成分)のみが存在し、空気等の不純ガスは殆ど含まれていない。恒温槽21の内部において、タンク22の上端部からMFC23へ向けて計量前水蒸気管24が延びている。水蒸気管24には、2つのエアコントロールバルブV241,V242が上流側から順次設けられている。各バルブV241,V242には、リボンヒータ41,42(バルブ加温手段)が巻き付けられている。これらバルブV241,V242の間の水蒸気管24から排出管29が延び、恒温槽21の外面に配された排出ポート21EXに連なっている。排出管29には、エアコントロールバルブV29が設けられている。水蒸気管24と排出管29との接合部には、圧力センサP1が設けられている。恒温槽21の外面には、パージポート21PGが設けられ、このパージポート21PGから延びるパージ管28が、バルブV242より下流側の水蒸気管24に連なっている。パージ管28には、エアコントロールバルブV28が設けられている。
【0062】
水蒸気管24の下流端は、水蒸気MFC23の入口ポートに連なっている。MFC23は、水蒸気管24ひいては貯水タンク22からの水蒸気の質量を計量し、所望流量にするようになっている。具体的には、加湿前ガス管25における加湿前処理ガスの流量を100とすると、水蒸気の流量をr(0.5≦r≦2.5)になるように調節するようになっている。
【0063】
MFC23の出口ポートから添加管26(添加路、計量後水蒸気管)が延びている。添加管26の下流端は、上記加湿前ガス管25と合流されている。この合流部を含む添加管26の全長域が、恒温槽21の内部に収容されている。添加管26には、エアコントロールバルブV26が設けられている。バルブV26には、リボンヒータ43(バルブ加温手段)が巻き付けられている。
【0064】
恒温槽21の内部において、上記管25,26の合流部から加湿ガス管27(添加後処理ガス路)が延びている。加湿ガス管27は、恒温槽21の外面に配されたアウトレットポート21OUTに連なっている。このアウトレットポート21OUTから加湿ガス供給管51が延び、常圧プラズマエッチング装置30のガス導入口30bに接続されている。加湿ガス供給管51にヒータ5Hが設けられている点は、既述の実施形態と同様である。
【0065】
上記管25,26どうしの合流構造を更に詳述する。
図6に示すように、加湿前ガス管25と加湿ガス管27とは、ストレートな1本の共通のガス管20Pで構成されている。共通ガス管20Pは、全長にわたって流路断面積が略等しくなっている。この共通ガス管20Pの中途部に、添加管26の下流端部が接合されている。この接合部を境にして、それより上流側のガス管20Pが加湿前ガス管25として提供され、下流側のガス管20Pが加湿ガス管27として提供されている。
【0066】
添加管26は、共通ガス管20Pすなわち加湿前ガス管25より非常に細い。具体的には、加湿前ガス管25の流路断面積A25を100とすると、添加管26の流路断面積A26は、上記MFC23にて調節されるべき水蒸気の流量比「r」と同じ値(A26=r)になるように設定されている。なお、図6において、添加管26の径は誇張して示してある。添加管26は、共通ガス管20Pの管壁を貫通して、管20P内に入り込むとともに、管20Pの管軸L20X上においてL字状に折り曲げられている。これにより、細い添加管26の下流端が、太い共通ガス管20Pと同軸をなして、下流の加湿ガス管27の側へ向けて開口されている。
【0067】
第4実施形態に係る常圧プラズマエッチングシステムS4の動作を、ガス供給装置M4を中心に説明する。
予め、窒素ガス等のパージガスをパージポート21PGから送り込むことにより、管24,26等の内部をパージする。更に、排出ポート21EXに真空ポンプを接続して、水面より上側のタンク22内や管24,26内の不明ガスを吸引、排気する。
【0068】
そのうえで、ヒータ40をオンすることによって、恒温槽21内を水の気化温度より高い所望温度(例えば110℃)まで加温していく。これによって、貯水タンク22及びその内部の純水も加温されていく。この加温過程では、バルブV241,V29を開く一方、バルブV242を閉じておく。これによって、貯水タンク22内は、常圧に保たれる。また、リボンヒータ41〜43をオンし、蒸気管24,26のバルブV241,V242,V26を恒温槽21の内部空間より高い所望温度(例えば120℃)まで個別的に加温していく。
【0069】
恒温槽21内ひいては貯水タンク22が所望の110℃で平衡に達した時、タンク22内の水は、100℃になっている。これによって、水が蒸発、気化し、水面より上側のタンク22内が飽和水蒸気で満たされる。ここで、蒸気管24,26のバルブV241,V242,V26を開く。(バルブV28,V29は閉にする。)これにより、飽和水蒸気が、タンク22から計量前蒸気管24を通ってMFC23へ送られていく。この時、蒸気管24も110℃まで加温されているので、水蒸気が蒸気管24の内周面に結露(再液化)することはない。更に、バルブV241,V242は、より高温の120℃に加温されているので、水蒸気がこれらバルブV241,V242内で結露するのを確実に防止できる。
【0070】
併行して、加湿前ガス管25のバルブV25を開くとともに、タンク11のCF4ガスをMFC14へ送り、タンク13のO2ガスをMFC15へ送る。このとき、元ガス供給手段10の2つの処理ガスMFC14,15は、互いに協働して、CF4とO2の流量比が所定(CF4ガスがO2ガスの例えば3倍の流量)になるように調節する。
上記水蒸気MFC23は、これらCF4とO2からなる加湿前処理ガスの流量に対し、水蒸気の流量が100分のr倍(0.5≦r≦2.5)になるように調節しながら、水蒸気を添加管26に送り出す。
【0071】
添加管26は、その全長にわたって110℃の高温に保たれているので、水蒸気が添加管26の内周面に結露することはない。これによって、水蒸気の上記流量比を確実にそのままに維持することができる。更に、バルブV26は、より高温の120℃に加温されているので、水蒸気がバルブV26内で結露することはなく、水蒸気の流量比の正確度を一層高めることができる。
【0072】
そして、水蒸気は、管20Pに流れ込み、管25からの加湿前処理ガスと合流する。このとき、上記流量比と管25,26の流路断面積との関係によって、管26から出る水蒸気の流速が、管20Pの外側の加湿前処理ガスの流速と等しくなっている。これによって、水蒸気を処理ガスに安定的に混合させることができる。しかも、添加管26の下流端開口が、下流側の加湿ガス管27を向いているので、水蒸気の流束φ1が、加湿ガス管27のガス流束φ2内に吸い込まれるようにして一層スムーズに溶け込ませることができる。さらに、添加管26の下流端が、共通ガス管20P内に同軸をなして収容されているので、水蒸気を一層均一に混合することができる。これによって、合流部の辺りで水蒸気が局所的に滞留しないようにすることができ、滞留による水蒸気の結露を確実に防止することができる。
【0073】
この結果、極めて高精度な加湿処理ガス(添加後処理ガス)を得ることができる。この加湿処理ガスが、加湿ガス管27およびガス供給管51に通される。この加湿処理ガスガス中の水蒸気分圧は、極めて小さいので、管27,51に結露が生じることはない。そして、第1実施形態と同様に、加湿処理ガスは、常圧プラズマエッチング装置M3へ供給されてプラズマ化され、SAWフィルタFの被処理面へ吹き付けられる。これによって、高エッチングレートで効率良く、しかも、SiO2のみを確実にエッチングすることができ、高品質のSAWフィルタFを得ることができる。
【0074】
気化器20によれば、貯水タンク22での気化用の加温手段と管24,25での結露防止用の加温手段とが、共通のヒータ40で構成されているので、部品点数の削減及び構成の簡素化を図ることできる。
【0075】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変をなすことができる。
例えば、添加成分として、水蒸気すなわち気相の水に代えて、気相の水酸基含有化合物(例えばアルコール)を用いてもよい。この場合も、気相の水酸基含有化合物の添加量は、処理ガスの0.5〜2.5vol%になるようにする。
常圧プラズマエッチング装置30は、電極間のプラズマ空間の外に被処理物が配置される所謂リモート方式であったが、電極間のプラズマ空間内に被処理物を配置する所謂ダイレクト方式の常圧プラズマエッチング装置であってもよい。
被処理物は、SAWフィルタに限定されないことは当然であり、SiO2層にビアホールを形成すべき多層積層デバイス、その他の種々の電子デバイスが処理対象となり得る。
第3実施形態において、第2分岐管50bと添加管52との合流部の構造を、図6に示す第4実施形態の加湿前ガス管25と添加管26との合流部の構造と同様に構成してもよい。
第4実施形態において、添加手段(気化器20)は、水蒸気からなる添加成分のみを添加管26に通すようになっていたが、添加成分をO2等のキャリアガス(処理ガスの付加的成分)に乗せて添加管26に通すようになっていてもよい。
【0076】
【実施例】
本発明の実施例を説明する。
<実施例1>
図5と同様のシステムを用い、水蒸気(H2O)の添加によってプラズマ空間のガス成分にどのような変化が見られるかを調べた。測定は、フーリエ変換赤外分光法(FT−IR)によった。結果を図7に示す。同図から明らかなように、水添加により、OH*が増加して酸化作用が向上し、F源が増加することが確認された。
【0077】
<実施例2>
図5と同様のシステムを用い、下記の条件でエッチングを行なった。
[処理条件]
エッチング環境:雰囲気温度24.8℃、相対湿度24%Rh
処理対象:水晶(SiO2)基板上にAlパターンを形成したSAWフィルタ
処理ガス成分および流量:CF4=30ccm、O2=10ccm
水添加量:CF4とO2の総流量(=40ccm)に対し1.5vol%
ガス供給管温度:50℃
放電条件:印加電圧Vpp=9kV、パルス周波数=20kHz
処理時間:20sec
結果、SiO2のエッチングレートは80nm/minであった。Alパターンにダメージはなかった。
【0078】
<実施例3>
図5のシステムを用い、水蒸気(H2O)の添加量に応じてSiO2のエッチングレートがどのように変化するかを調べた。エッチング環境、処理対象、処理ガス成分および流量、放電条件、処理時間の各条件は、実施例2と同じにし、ガス供給管温度は100度強にした。なお、管25,26どうしの合流部での流路断面積比は、これら管でのガス流量比とは無関係に一定にした。
結果を図8に示す。エッチングレートは、添加量0.5vol%付近で立ち上がり、添加量が大きくなるにしたがって、エッチングレートも増大した。しかし、添加量が2.5vol%を越えると、Alパターンにダメージが生じてしまった。
【0079】
引き続いて、水蒸気(H2O)の添加量2.0vol%でエッチングした場合と3.0vol%でエッチングした場合とで、SAWフィルタの周波数特性を調べた。結果を図9および図10に示す。これら図において、破線は、エッチングする前の周波数特性であり、実線は、エッチングした後の周波数特性である。図9に示すように、添加量2.0vol%では、特性の波形を崩すことなく中心周波数をずらすことができた。これは、基板の水晶(SiO2)だけを選択的にエッチングできたことの証左である。一方、図10に示すように、添加量3.0vol%では、波形が崩れてしまい、フィルタとしての機能を維持できなくなった。これは、Alパターンにダメージが及んだ証左である。
【0080】
<比較例1>
図4と同様のシステムを用い、水蒸気添加量を0.2vol%としたこと以外は実施例2と同条件の下でエッチングを行った。その結果、Alパターンにダメージはなかったが、エッチングレートが1nm/min以下であり、測定が困難であった。
【0081】
<比較例2>
比較例1において、水蒸気添加量を15vol%に変えてエッチングを行った。その結果、エッチングレートは100nm/minであったが、Alパターンにダメージがあり、不良品となった。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、エッチング処理を良好なエッチングレートで効率的に行なうことができる。しかも、エッチングすべき酸化シリコンを確実に選択的にエッチングでき、エッチングすべきでない金属にダメージが及ばないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る常圧プラズマエッチングシステムの概略構成図である。
【図2】上記システムの電極構造を概略的に示す側面断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る常圧プラズマエッチングシステムの概略構成図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係る常圧プラズマエッチングシステムの概略構成図である。
【図5】本発明の第4実施形態に係る常圧プラズマエッチングシステムの概略構成図である。
【図6】上記第4実施形態のシステムのガス管と蒸気管との合流部の断面図である。
【図7】本発明の実施例1による水添加の効果の測定結果を示すグラフである。
【図8】本発明の実施例3による水蒸気添加量に対するエッチングレートの測定結果を示すグラフである。
【図9】水蒸気添加量2.0vol%で処理したSAWフィルタの周波数特性を示すグラフである。
【図10】比較例として水蒸気添加量3.0vol%で処理したSAWフィルタの周波数特性を示すグラフである。
【符号の説明】
S1,S2,S3,S4 常圧プラズマエッチングシステム
M1,M2,M3,M4 常圧プラズマエッチング用ガス供給装置
30 常圧プラズマエッチング装置
1X 処理ガス供給源を含む処理ガス供給手段
11,13 ガスタンク(処理ガスの供給源)
2,12,12 加湿手段(添加手段)
17 バブリングタンク
18 分岐弁(分流比調節部)
20 気化器(添加手段)
21 恒温槽(容器)
22 貯水タンク(液体貯留部)
23 水蒸気MFC(添加量制御部)
25 気化器内の加湿前ガス管(供給源からの処理ガス路)
26 添加管(添加路)
27 加湿ガス管(添加後処理ガス路)
50 処理ガス管(供給源からの処理ガス路)
50a 第1分岐管(第1ガス路、分岐路
50b 第2分岐管(第2ガス路、分岐部と合流部との間の処理ガス路

Claims (5)

  1. エッチングされるべき酸化シリコンとエッチングされるべきでない金属とを有する被処理物を大気圧近傍下でプラズマエッチングするプラズマエッチング装置へのガス供給装置であって、
    ハロゲン系の主ガスを含む処理ガスの供給源と、水又は水酸基含有化合物からなる添加成分の添加手段と、を備え、
    上記供給源に処理ガス路が連なり、
    上記添加手段が、上記添加成分を気相で通すとともに上記処理ガス路と合流する添加路を有し、
    上記処理ガス路と上記添加路との合流部にて、上記処理ガス路からの処理ガスと上記添加路からの気相の上記添加成分とが合流し、上記添加成分を除いた処理ガスに対し上記添加成分が0.5〜2.5vol%添加された処理ガスが得られ、上記合流後の処理ガスが上記プラズマエッチング装置へ供給され、
    上記合流部において、上記処理ガス路の流路断面積と上記添加路の流路断面積との比が、上記処理ガス路内のガス流量と上記添加路内のガス流量との比と略等しいことを特徴とするプラズマエッチング用ガス供給装置
  2. 上記添加手段が、上記添加成分を液体の状態で貯えたバブリングタンクと、分流比調節部とを更に有し、上記処理ガス路から分岐路が分岐し、この分岐路の下流端が上記バブリングタンク内の液体中に配置され、上記分流比調節部が、上記供給源からのガスの上記分岐路への分流比を調節することにより上記添加の数値範囲が満たされるようにし、上記バブリングタンクから上記添加路が延び、この添加路には、上記分岐路からのガスとこのガス中に気化した添加成分との混合ガスが通され、
    上記流路断面積比が、上記分岐路の分岐部と上記合流部との間の上記処理ガス路内の処理ガスの流量と、上記添加路内の上記混合ガスの流量との比と略等しいことを特徴とする請求項1に記載のプラズマエッチング用ガス供給装置。
  3. 上記添加手段が、上記添加成分を液体の状態で貯えた液体貯留部と、上記液体貯留部から上記処理ガスの他の成分と混合されることなく気化した添加成分を上
    記添加の数値範囲を満たすべき流量にして上記添加路へ送る添加量制御部と、上記液体貯留部と上記添加量制御部と上記添加路と上記合流部とを収容する容器とを更に有し、この容器の内部が、上記添加成分の気化温度より高温に保持されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマエッチング用ガス供給装置。
  4. エッチングされるべき酸化シリコンとエッチングされるべきでない金属とを有する被処理物を大気圧近傍下でプラズマエッチングするシステムであって、
    ガス供給装置と、プラズマエッチング装置とを備え、
    上記ガス供給装置が、ハロゲン系の主ガスを含む処理ガスの供給源と、水酸基含有化合物の添加手段とを有し、この添加手段が、上記供給源からの処理ガスに上記水酸基含有化合物を気相で、しかも当該水酸基含有化合物を除いた処理ガスに対し0.5〜2.5vol%添加し、添加後の処理ガスが、上記プラズマエッチング装置へ供給されてプラズマ化されることを特徴とするプラズマエッチングシステム
  5. エッチングされるべき酸化シリコンとエッチングされるべきでない金属とを有する被処理物を大気圧近傍下でプラズマエッチングする方法であって、
    ハロゲン系の主ガスを含む処理ガスに対し、水酸基含有化合物を気相で0.5〜2.5vol%添加し、添加後の処理ガスをプラズマエッチング装置へ供給してプラズマ化することを特徴とするプラズマエッチング方法
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