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JP4167000B2 - 広域ストレージエリアネットワークにおけるバックアップシステム - Google Patents

広域ストレージエリアネットワークにおけるバックアップシステム Download PDF

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JP4167000B2
JP4167000B2 JP2002107876A JP2002107876A JP4167000B2 JP 4167000 B2 JP4167000 B2 JP 4167000B2 JP 2002107876 A JP2002107876 A JP 2002107876A JP 2002107876 A JP2002107876 A JP 2002107876A JP 4167000 B2 JP4167000 B2 JP 4167000B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ストレージエリアネットワーク(Storage Area Network:SAN)により構成されたコンピュータシステムにおけるバックアップ技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ローカルエリアネットワーク(LAN)とは別個にサイト内に設けられたストレージエリアネットワーク(SAN)を備えたコンピュータシステムが普及してきている。このコンピュータシステムでは、ウェブサーバやファイルサーバなどの各サーバコンピュータや各クライアントコンピュータなどの機器がLANに接続されている。SANはファイバチャネル等の技術を用いて構築されたものであり、このSANにはファイルサーバなどのサーバコンピュータと記憶装置が接続されている。これにより、ファイルサーバが記憶装置にアクセスする際にはSANを介することになる。また、このコンピュータシステムでは、バックアップを実施するバックアップサーバがLAN及びSANに接続されており、さらに、テープ装置などのバックアップ用記憶装置が該バックアップサーバに直接又はSANを介して接続されている。
【0003】
このようなコンピュータシステムにおいて記憶装置に保存されているデータをバックアップする場合には、バックアップサーバがSANを介して記憶装置からデータを読み出し、そのデータをバックアップ用記憶装置に保存する。このように、バックアップに係るデータがLANを流れることがないので、バックアップ時におけるLAN内のトラフィックを軽減でき、コンピュータシステムの24時間運転の実現を容易としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなシステムにおいてバックアップを行った場合、バックアップデータを記憶したテープ等の記録媒体の取り扱いが問題となる。すなわち、災害発生などを考慮するとサイト内のシステムとともに記録媒体そのものも破損してバックアップデータを失うことが考えられる。そこで、テープ等の記録媒体を、災害発生時にも安全な場所、例えば堅牢な金庫内や遠隔地に保管するという運用が実施されている。
【0005】
しかし、記録媒体を保管する場合には以下のような問題があった。すなわち、
(1)記録媒体を保管場所に移動するタイミングは、適当な定時であることが多く、このため、サイト内に記録媒体を保持したままである状態でそのサイト全体が障害にあった場合、記録媒体が破損されリカバリできなくなる、
(2)あるサイトのバックアップデータを記録した記録媒体は、保管場所に移動しているため、記録媒体の上書きできず、記録媒体の新規購入、記録媒体の入れ替え等の作業量が多い、
(3)記録媒体の保管作業は人手を介さなければならないため運用コストが高くなる、
(4)あるサイトでサイト全体の障害があり、別のサイトで障害のあったサイトのバックアップデータをリカバリする場合であって、リカバリを行うバックアップサーバとバックアップを行ったバックアップサーバが異なる場合、バックアップを行ったサーバが保持するバックアップ先メディア情報をリカバリを行うバックアップサーバで復元する必要がある。
【0006】
このような問題を解決するために、近年、あるローカルサイトの記憶装置のデータをリモートサイトの記憶装置にコピーを作成する機能を持ったSAN接続可能な記憶装置が登場してきている。そして、ローカルサイトのSANとリモートサイトのSANを専用通信回線やWANでつなげる技術と合わせ、ローカルサイトのSANに接続された記憶装置のデータをリモートサイトのSANに接続された記憶装置にコピーし、そのコピーデータを用いてリモートサイトのバックアップ用記憶装置にバックアップを行う方法により災害対策を行っている。
【0007】
しかしながら、このような他の記憶装置にデータをコピーする機能を有する記憶装置は一般的に高価である。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、災害などにおいてもバックアップデータの損失を防止し且つ安価に構築が可能な広域ストレージエリアネットワークにおけるバックアップシステムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願では、ローカルエリアネットワーク(LAN)及びストレージエリアネットワーク(SAN)に接続されたバックアップサーバと、SANに接続された記憶装置と、SANを介して又は直接バックアップサーバに接続されたバックアップ用記憶装置とを備えた複数のサイトを、それぞれ第1のネットワークを介して前記LANを互いに接続するとともに第2のネットワークを介して前記SANを互いに接続した広域ストレージエリアネットワークにおいて、一のサイト内の記憶装置に保存されているデータを、任意且つ2以上のサイト内の各バックアップサーバがそれぞれ自サイト内のバックアップ用記憶装置にバックアップすることを特徴とする広域ストレージエリアネットワークにおけるバックアップシステムを提案する。
【0010】
本発明の好適な態様の一例として、本願では、前述の広域ストレージエリアネットワークにおけるバックアップシステムにおいて、少なくとも一つ以上のサイトは、同一のバックアップ対象が指定されたバックアップ指示を2以上のバックアップサーバに対して行うバックアップ指示手段を備え、各サイトのバックアップサーバは、前記バックアップ指示手段からのバックアップ指示に基づき指定されたバックアップ対象を自サイト又は他サイト内の記憶装置から自サイト内のバックアップ用記憶装置にバックアップするバックアップ実行手段を備えたことを特徴とするものを提案する。
【0011】
本願発明によれば、一のサイトの記憶装置のデータが任意の複数のサイト内のバックアップ用記憶装置にバックアップされるので、当該一のサイトが災害等により損傷して使用不可能となっても、データは他のサイトにおいて復元することができる。また、従来のように記憶媒体を人手により安全な場所に移動する必要がないので運用コストを低く抑えることができる。さらに、各サイトにおける記憶装置として、前述したようなコピー機能を有する高価な製品を用いることなく、従来のSAN接続可能な記憶装置を採用することができるので、低コストでシステム構築が可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態にかかる広域ストレージエリアネットワークにおけるバックアップシステムについて図面を参照して説明する。図1はシステム構成図である。
【0013】
各サイト100,200では、アプリケーションにより処理を行いファイルデータをディスクに保存する処理を行うアプリケーションサーバ(APサーバ)110,210と、バックアップ処理を行うサーバであるバックアップサーバ等のコンピュータ120,220と、ディスク130,230とがファイブチャネルスイッチ140,240等を介してSAN150,250に直接接続されている。テープ装置などのバックアップ装置160,260は、SAN150,250に直接接続されている場合と、SCSIケーブル等によりバックアップサーバ120,220に直接接続されている場合とがある。各サイト100,200のSAN150,250同士は、専用通信回線等のネットワーク401により接続されている。さらに、各サイト100,200では、コンピュータ同士がLAN170,270により接続されており、各サイト100,200のLAN170,270同士は、専用通信回線やWAN等のネットワーク402により接続されている。
【0014】
全サイト100,200のバックアップサーバ120,220の中で、バックアップ装置の使用可否決定権を持ち、且つ、バックアップのスケジュールを司るバックアップサーバが1つあり、このバックアップサーバをメインバックアップサーバ120とし、他のバックアップサーバをサブバックアップサーバ220とする。
【0015】
メインバックアップサーバの機能構成について図2を参照して説明する。図2はメインバックアップサーバの構成図である。図2に示すように、メインバックアップサーバ120は、バックアップサーバ管理部121と、バックアップ装置管理部122と、メディア管理部123と、スケジュール部124と、バックアップ実行部125と、履歴部126と、バックアップ先メディア情報記録部127とを備えている。
【0016】
バックアップサーバ管理部121は、図3に示すバックアップサーバテーブルを用いてバックアップサーバの管理を行う。バックアップサーバテーブルは、バックアップサーバを一意に識別できるバックアップサーバ名と、バックアップサーバがメインであるかサブであるかの情報を有する。バックアップサーバ管理部121は、このバックアップサーバテーブルにバックアップサーバの登録・削除等を行う。
【0017】
バックアップ装置管理部122は、図4に示すバックアップ装置テーブルを用いてバックアップ装置の管理を行う。バックアップ装置テーブルは、バックアップサーバ名と、各バックアップサーバが使用するバックアップ装置名を有する。ここで、バックアップ装置名とは、バックアップ装置を一意に識別できる名前である。バックアップ装置管理部122は、このバックアップ装置テーブルにバックアップ装置の登録・削除等を行う。
【0018】
メディア管理部123は、図5に示すメディアテーブルを用いて、バックアップ装置で用いられるテープ等の記録媒体を管理する。ここで、メディアの管理は、メディアを単体で管理する場合と、幾つかのメディアを1つのグループに束ねて管理する場合とがある。メディアテーブルは、メディアを一意に識別できるメディア識別番号と、4mmテープや8mmテープといったテープの種類を示すメディアタイプと、グループ化されたメディアの場合は当該グループを一意に識別できるメディアグループ名を有する。
【0019】
スケジュール部124は、バックアップ処理の登録・削除を行い、スケジュールに基づき、バックアップの起動予定時刻に達したバックアップ処理に対し、バックアップ装置が使用可能であるか確認し、バックアップ装置が使用可能にあるバックアップ処理についてメインバックアップサーバ120の実行部125又はサブバックアップサーバ220の実行部225にバックアップ実行を命令する。また、スケジュール部124は、バックアップ処理の登録時に、(1)バックアップ処理を一意に識別するバックアップ識別名の設定、(2)バックアップを起動するバックアップサーバ名の設定、(3)どのバックアップサーバで先にバックアップを実行するかの実行順序の設定、(4)バックアップするディスク内のファイルデータのファイル名と当該ファイルデータのディレクトリ情報の設定、(5)バックアップの起動予定時刻の設定、(6)バックアップを起動する周期の設定、(7)ファイルデータをバックアップするバックアップ装置名の設定、ファイルデータをバックアップする先であるメディア識別番号又はメディアグループ名の設定を行う。各設定項目は、図6に示すように、スケジュールテーブルとして管理する。ここで、バックアップサーバ名、起動順序、バックアップ装置名、メディア識別番号又はメディアグループ名は、一のバックアップ識別名に対して複数設定する。これは、一のバックアップ対象に対して複数のバックアップ装置へのバックアップを行うことを意味する。なお、スケジュール部124による各設定項目の設定動作については後に詳述する。
【0020】
バックアップ実行部125は、バックアップサーバのスケジュール部から実行命令を受けると、該命令に係るバックアップ処理を実行する。ここで、命令を受けるバックアップサーバは、自身のバックアップサーバのみならず他のバックアップサーバも含まれ、また自サイト内だけでなく他サイト内のバックアップサーバも含まれる。また、バックアップ実行部125はリカバリ処理機能も有する。このリカバリ処理は、バックアップサーバ名、リカバリするファイルデータのファイル名、ファイルデータのディレクトリ情報、ファイルデータのバックアップ日時の表示・設定・実行を行う。
【0021】
履歴部126は、全てのバックアップサーバに関し、バックアップ実行部125がバックアップ処理又はリカバリ処理の実行を行った後に、(1)バックアップ識別名、(2)バックアップサーバ名、(3)バックアップ又はリカバリしたファイルデータのファイル名、(4)バックアップ又はリカバリしたファイルデータのディレクトリ情報、(5)バックアップ又はリカバリした日時であるバックアップ日時、(6)バックアップ又はリカバリを行ったバックアップ装置名、(7)バックアップ又はリカバリに使用されたメディアのメディア識別番号、(8)バックアップ又はリカバリしたファイルデータの容量であるファイルデータ容量、(9)バックアップ又はリカバリの処理成功又は失敗等のバックアップ結果をバックアップ処理又はリカバリ処理毎に保有する。ただし、バックアップ識別名は、スケジュール部からの実行命令で実行したバックアップに関してのみ保存される。履歴部126で保有するこれらの情報は、ある一定の容量を超えると上書きされる。
【0022】
バックアップ先メディア情報記録部127は、全てのバックアップサーバに関し、バックアップの実行を行った後に、図7に示すバックアップ先メディア情報テーブルを保有する。このバックアップ先メディア情報テーブルは、(1)メディア識別番号、(2)ファイル名、(3)ディレクトリ情報、(4)バックアップ日時、(5)ファイルデータ容量を含む。
【0023】
次に、サブバックアップサーバの機能構成について図8を参照して説明する。図8はサブバックアップサーバの構成図である。図8に示すように、メインバックアップサーバ220は、バックアップ装置管理部222と、メディア管理部223と、バックアップ実行部225と、履歴部226と、バックアップ先メディア情報記録部227とを備えている。
【0024】
バックアップ装置管理部222は、バックアップ装置テーブルを用いてバックアップ装置の管理を行う。バックアップ装置テーブルは、バックアップサーバ名と、各バックアップサーバが使用するバックアップ装置名を有する。バックアップ装置管理部222は、このバックアップ装置テーブルにバックアップ装置の登録・削除等を行う。ただし、メインバックアップサーバ120のバックアップ装置管理部122とは異なり、サブバックアップサーバ220のバックアップ装置管理部222は、他のバックアップサーバが使用するバックアップ装置の管理は行わない。
【0025】
メディア管理部223は、メインバックアップサーバ120と同様に、メディアテーブルを用いて、バックアップ装置で用いられるテープ等の記録媒体を管理する。このメディアテーブルは、メディア識別番号、メディアタイプと、グループ化されたメディアの場合は当該グループを一意に識別できるメディアグループ名を含む。
【0026】
バックアップ実行部225は、メインバックアップサーバ120と同様に、バックアップサーバのスケジュール部から実行命令を受けると、該命令に係るバックアップ処理を実行する。ここで、命令を受けるバックアップサーバは、自身のバックアップサーバのみならず他のバックアップサーバも含まれ、また自サイト内だけでなく他サイト内のバックアップサーバも含まれる。また、バックアップ実行部225はリカバリ処理機能も有する。このリカバリ処理は、バックアップサーバ名、リカバリするファイルデータのファイル名、ファイルデータのディレクトリ情報、ファイルデータのバックアップ日時の表示・設定・実行を行う。
【0027】
履歴部226は、メインバックアップサーバ120と同様に、バックアップ実行部125がバックアップ処理又はリカバリ処理の実行を行った後に、(1)バックアップ識別名、(2)バックアップサーバ名、(3)ファイル名、(4)ディレクトリ情報、(5)バックアップ日時、(6)バックアップ装置名、(7)メディア識別番号、(8)ファイルデータ容量、(9)バックアップ又はリカバリの処理成功又は失敗等のバックアップ結果をバックアップ処理又はリカバリ処理毎に保有する。ただし、他のバックアップサーバが実行したバックアップ処理又はリカバリ処理に関しては保有しない。また、バックアップ識別名は、スケジュール部からの実行命令で実行したバックアップに関してのみ保存される。履歴部126で保有するこれらの情報は、ある一定の容量を超えると上書きされる。
【0028】
バックアップ先メディア情報記録部227は、メインバックアップサーバ120と同様に、バックアップの実行を行った後に、バックアップ先メディア情報テーブルを保有する。このバックアップ先メディア情報テーブルは、(1)メディア識別番号、(2)ファイル名、(3)ディレクトリ情報、(4)バックアップ日時、(5)ファイルデータ容量を含む。ただし、他のバックアップサーバが実行したバックアップ処理のバックアップ先メディア情報については保有しない。
【0029】
このようなシステムにおいて、あるサブバックアップサーバ220に関し、メインバックアップサーバ120又はサブバックアップサーバ220のバックアップ装置管理部122,222又はメディア管理部123,223におけるテーブル情報が更新された場合、メインバックアップサーバ120とサブバックアップサーバ220はLAN170,270を介して情報のやり取りをし、お互いの情報を一致させる。
【0030】
次に、メインバックアップサーバ120のスケジュール部124における前記各設定項目の設定動作について詳細に説明する。
【0031】
まず、バックアップするファイルデータのファイル名、ディレクトリ情報、バックアップの起動予定時刻を設定する。次に、バックアップを実行するバックアップサーバを複数(本実施の形態では2つ)選択する。このバックアップを実行するバックアップサーバは、メインバックアップサーバ及びサブバックアップサーバの中からサイトの異なるものを任意に選択する。選択した複数のバックアップサーバのうち、バックアップサーバの起動順序を決定・設定する。そして、各バックアップサーバが使用できるバックアップ装置の中から、バックアップに使用するバックアップ装置、メディア又はメディアグループを設定する。ここで、スケジュール部124で設定したファイルデータを保存しているディスクを、当該ファイルデータをバックアップする全てのバックアップサーバにread only(読み込み専用)でマウントさせる。
【0032】
次に、本システムにおけるバックアップ処理の動作について図9を参照して説明する。図9はバックアップ処理の流れを説明する図である。なお、ここでは、サイト100のディスク130のデータを、サイト100のバックアップ装置160及びサイト200のバックアップ装置260にバックアップする場合について例示する。
【0033】
まず、メインバックアップサーバ120のスケジュール部124は、起動予定時刻になったバックアップ処理について、最初にバックアップを割り当てられているバックアップ装置が使用可能かどうかを確認する。なお、図9の例では、最初に、サイト100のバックアップ装置160へのバックアップを行うものとする。
【0034】
使用不可能である場合には使用可能になるまで待つ。一方、使用可能である場合、最初にバックアップを起動するバックアップサーバ120のバックアップ実行部125にスケジュール部124で設定したバックアップ識別名、ファイル名、ディレクトリ情報、バックアップ装置名、メディア識別番号又はメディアグループ名を渡し、バックアップ実行命令を出す(ステップS1)。
【0035】
バックアップ実行部125は、スケジュール部124から指定されたファイルデータをディスク130から読み込み、指定されたバックアップ装置160の指定されたメディアにバックアップを行う(ステップS2)。
【0036】
履歴部126は、バックアップ実行後、バックアップ実行部125から渡されたバックアップ識別名、バックアップサーバ名、ファイル名、ディレクトリ情報、バックアップ日時、メディア識別番号、バックアップ結果、バックアップ結果が成功の場合はさらにファイルデータ容量を保存する。
【0037】
バックアップ先メディア情報記録部127は、バックアップ実行部125から渡されたメディア識別番号、ファイル名、ディレクトリ情報、バックアップ日時、ファイルデータ容量を、バックアップ先情報テーブルに保存する。
【0038】
バックアップ実行部125は、さらに、バックアップ識別名、バックアップサーバ名、ファイル名、ディレクトリ情報、バックアップ日時、メディア識別番号、バックアップ結果、バックアップ結果が成功の場合はさらにファイルデータ容量を、スケジュール部124に返す(ステップS3)。
【0039】
スケジュール部124は、バックアップ実行部125より渡された情報を履歴部126に渡し、履歴部126が保存する。
【0040】
バックアップ結果が失敗の場合、ここで処理を中断させる。
【0041】
バックアップ結果が成功の場合、バックアップ実行部125より渡されたメディア識別番号、ファイル名、ディレクトリ情報、バックアップ日時、ファイルデータ容量をバックアップ先メディア情報記録部127に渡し、バックアップ先メディア情報記録部127が保存する。
【0042】
次に、スケジュール部124は、2番目にバックアップを割り当てられているバックアップ装置260が使用可能であるかどうか確認する。
【0043】
使用不可能である場合は使用可能になるまで待つ。使用可能である場合、2番目にバックアップを起動するバックアップサーバ220のバックアップ実行部225にスケジュール部124で設定されたバックアップ識別名、ファイル名、ディレクトリ情報、バックアップ装置名、メディア識別番号又はメディアグループ名を渡し、バックアップ実行命令を出す(ステップS4)。
【0044】
サブバックアップサーバ220のバックアップ実行部225は、メインバックアップサーバ120のスケジュール部124から指定されたファイルデータを、サイト100のディスク130からネットワーク401を介して読み込み、該データを指定されたバックアップ装置260の指定されたメディアにバックアップする(ステップS5)。
【0045】
履歴部226は、バックアップ実行後、バックアップ実行部225より渡されたバックアップ識別名、バックアップサーバ名、ファイル名、ディレクトリ情報、バックアップ日時、メディア識別番号、バックアップ結果、バックアップ結果が成功の場合はさらにファイルデータ容量を保存する。
【0046】
バックアップ先メディア情報記録部227は、バックアップ実行部225より渡されたメディア識別番号、ファイル名、ディレクトリ情報、バックアップ日時、ファイルデータ容量をバックアップ先メディア情報テーブルに保存する。
【0047】
バックアップ実行部225は、さらに、バックアップ識別名、バックアップサーバ名、ファイル名、ディレクトリ情報、バックアップ日時、メディア識別番号、バックアップ結果、バックアップ結果が成功の場合はさらにファイルデータ容量をメインバックアップサーバ120のスケジュール部124に返す(ステップS6)。
【0048】
スケジュール部124は、サブバックアップサーバ220のバックアップ実行部225から渡された情報を履歴部126に渡し、履歴部126が保存する。
【0049】
バックアップ結果が失敗の場合、ここで処理を中断させる。
【0050】
バックアップ結果が失敗の場合、サブバックアップサーバ220のバックアップ実行部225から渡されたメディア識別番号、ファイル名、ディレクトリ情報、バックアップ日時、ファイルデータ容量を、メインバックアップサーバ120のバックアップ先メディア情報記録部127に渡し、この情報をバックアップ先メディア情報記録部127が保存する。
【0051】
以上でバックアップ処理が終了する。
【0052】
次に、本システムにおけるリカバリ処理について詳細に説明する。ここでは、図9のような構成で2つのサイトのバックアップ装置にバックアップが行われた状況で、メインバックアップサーバ120が属するサイト100のディスク130上のファイルデータを、サブバックアップサーバ220の属するサイト200のディスク230にリカバリを行うものとする。
【0053】
まず、コンピュータシステムの管理者が、サブバックアップサーバ220が属するサイト200のバックアップ装置260にメディアを設定する。
【0054】
次に、サブバックアップサーバ220のバックアップ実行部225が、サブバックアップサーバ220のバックアップ先メディア情報記録部227から、メディア識別番号、ファイル名、ディレクトリ情報、バックアップ日時、ファイルデータ容量の情報を取得し、バックアップ装置260に設置されているメディアのメディア識別番号と照らし合わせることにより、バックアップ装置260に設置されているメディアに関し、メディアに保存されているファイルデータのファイル名、ディレクトリ情報、バックアップ日時、ファイルデータ容量、バックアップサーバ名を表示する。
【0055】
次に、システム管理者が、リカバリに必要なファイルを選び、実行命令をバックアップ実行部225に出す。バックアップ実行部225は、メインバックアップサーバ120のスケジュール部124にリカバリを使用するバックアップ装置260が使用可能かどうか確認する。メインバックアップサーバ120のスケジュール部124は、バックアップ装置260が使用可能である場合、使用をバックアップ実行部225に許可する。使用可能でない場合は使用可能になるまで待つ。スケジュール部124よりバックアップ装置260の使用を許可された場合、サブバックアップサーバ220のバックアップ実行部225が指定ファイルのディレクトリ情報どおりにリカバリを行う。
【0056】
履歴部226は、バックアップ実行部225より渡されたバックアップサーバ名、ファイル名、ディレクトリ情報、リカバリ日時、バックアップ装置名、メディア識別番号、ファイルデータ容量、リカバリ処理の成功又は失敗等のバックアップ結果を保有する。
【0057】
以上でリカバリが終了する。
【0058】
このように、本実施の形態にかかるバックアップシステムによれば、サイト100のディスク130のデータがサイト100及び200の2つのサイト内のバックアップ装置にバックアップされるので、何れかのサイトが災害等により損傷して使用不可能となっても、データは他のサイトにおいて復元することができる。また、従来のようにメディアを人手により安全な場所に移動する必要がないので運用コストを低く抑えることができる。さらに、各サイトにおけるディスクとして、前述したようなコピー機能を有する高価な製品を用いることなく、従来のSAN接続可能なディスクを採用することができるので、低コストでシステム構築が可能となる。
【0059】
以上本発明の実施形態について説明したが本発明はこれに限定されるものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示されており、全ての変形例は本発明に含まれるものである。
【0060】
例えば、上記実施の形態では、サイト100のディスク130のデータがサイト100及び200のバックアップ装置160,260にバックアップされる例について説明したが、上述したように、バックアップ先のバックアップサーバはメイン又はサブを問わず任意のバックアップサーバを選択することができる。例えば、図10に示すように、メインバックアップサーバ120が属するサイト100内にサブバックアップサーバ180を配置し、このサブバックアップサーバ180とサイト200のサブバックアップサーバ220がバックアップを実施するようにしてもよい。また、図11に示すように、サイト100のディスク130のバックアップを同サイト100のバックアップ装置160にバックアップせず、サイト200及びサイト300のバックアップサーバ260,360にバックアップするようにしてもよい。なお、図10及び図11において、符号S11〜16,S21〜26は、それぞれ前記図9におるステップS1〜S6に対応している。
【0061】
さらに、上記実施の形態では任意の2つのサイトにバックアップを行っていたが任意の3以上のサイトにバックアップを行うようにしてもよい。
【0062】
ところで、上記実施の形態では、バックアップ処理のスケジューリング等を行うメインバックアップサーバ120と、メインバックアップサーバ120からの命令によりバックアップを実行するサブバックアップサーバ220とを設けている。ここで両者を比較すると、メインバックアップサーバとサブバックアップサーバの機能には共通点が多い。すなわち、メインバックアップサーバは、スケジューリング等の機能(バックアップサーバ管理部121、スケジュール部124など)と、該機能に基づきサブバックアップサーバと同様の動作する機能とに分けて考えることができる。そこで、これらの機能をそれぞれ別サーバとして実装するようにしてもよい。
【0063】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、一のサイトの記憶装置のデータが任意の複数のサイト内のバックアップ用記憶装置にバックアップされるので、当該一のサイトが災害等により損傷して使用不可能となっても、データは他のサイトにおいて復元することができる。また、従来のように記憶媒体を人手により安全な場所に移動する必要がないので運用コストを低く抑えることができる。さらに、各サイトにおける記憶装置として、前述したようなコピー機能を有する高価な製品を用いることなく、従来のSAN接続可能な記憶装置を採用することができるので、低コストでシステム構築が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】システム構成図
【図2】メインバックアップサーバの構成図
【図3】バックアップサーバテーブルの一例を示す図
【図4】バックアップ装置テーブルの一例を示す図
【図5】メディアテーブルの一例を示す図
【図6】スケジュールテーブルの一例を示す図
【図7】バックアップ先メディア情報テーブルの一例を示す図
【図8】サブバックアップサーバの構成図
【図9】バックアップ処理の流れを説明する図
【図10】他の例に係るバックアップ処理の流れを説明する図
【図11】他の例に係るバックアップ処理の流れを説明する図
【符号の説明】
100,200,300…サイト、110,120…アプリケーションサーバ、120…メインバックアップサーバ、220…サブバックアップサーバ、121…バックアップサーバ管理部、122,222…バックアップ装置管理部、123,223…メディア管理部、124…スケジュール部、125,225…バックアップ実行部、126,226…履歴部、127,227…バックアップ先メディア情報記録部、130,230…ディスク、140,240…ファイバチャネルスイッチ、150,250…SAN、160,260…バックアップ装置、170,270…LAN、401,402…ネットワーク

Claims (2)

  1. ローカルエリアネットワーク(LAN)及びストレージエリアネットワーク(SAN)に接続されたバックアップサーバと、SANに接続された記憶装置と、SANを介して又は直接バックアップサーバに接続されたバックアップ用記憶装置とを備えた複数のサイトを、それぞれ第1のネットワークを介して前記LANを互いに接続するとともに第2のネットワークを介して前記SANを互いに接続した広域ストレージエリアネットワークにおいて、
    少なくとも一つ以上のサイトのバックアップサーバは、同一のバックアップ対象が指定されたバックアップ指示を第1のネットワークを介して2以上のバックアップサーバに対して行うバックアップ指示手段を備えるとともに、
    各サイトのバックアップサーバは、前記バックアップ指示手段からのバックアップ指示に基づき指定されたバックアップ対象データを自サイト又は他サイト内の記憶装置から第2のネットワークを介して読み込むとともに、該バックアップ対象データを自サイト内のバックアップ用記憶装置に記憶するバックアップ実行手段を備えた
    ことを特徴とする広域ストレージエリアネットワークにおけるバックアップシステム。
  2. 各サイトのバックアップサーバは、バックアップ毎にバックアップ対象データの情報及びバックアップ先の記憶媒体情報を含むバックアップ情報を記憶する手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の広域ストレージエリアネットワークにおけるバックアップシステム。
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