JP4163869B2 - 検出方法 - Google Patents
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Description
本発明は、サンプル中の分析物を定量的または定性的に検出する方法に関する。
【0002】
【従来技術】
多様な検査方法(例えばサンドイッチイムノアッセイと呼ばれるもの)が分析物の検出に用いられている。そのようなイムノアッセイでは、2つの抗体が検出されるべき分析物上の2つのエピトープと結合し、その結果“サンドイッチ複合体”が形成される。
【0003】
不均一系サンドイッチイムノアッセイでは、抗体の1つは固相(例えばマクロ定量プレート、磁性粒子など)に結合され、サンドイッチ複合体を液相から分離させるために用いられる。一方、他方の抗体は、免疫複合体を検出する目的で検出可能標識(例えば酵素、蛍光標識、化学発光標識など)を含んでいる。これらの検査方法はさらに、一工程サンドイッチイムノアッセイと呼ばれるものおよび二工程サンドイッチイムノアッセイと呼ばれるものにさらに細分される。一工程サンドイッチイムノアッセイでは、2つの抗体試薬は同時にサンプルとインキュベーションされ、二工程サンドイッチイムノアッセイでは、サンプルは先ず固相試薬とインキュベーションされ、分離および洗浄工程の後で固相に結合した抗体−抗原複合体は検出試薬とインキュベーションされる。
【0004】
均一系サンドイッチイムノアッセイ(例えば比濁ラテックス検査)では、抗体試薬はサンプルとともにインキュベーションされ、工程中のいずれの時点でも分離または洗浄工程が実施されることなく測定が行われる。換言すれば、遊離分析物から抗体結合分析物の分離は実施されない。
【0005】
均一系サンドイッチイムノアッセイと同様に、一工程イムノアッセイは、より迅速に実施できることおよび自動化がより簡単であることが利点である。しかしながら、サンプル中の分析物の濃度が非常に高いとき、このような検査方法の場合は根源的な問題が発生する。例えば、アルブミン、免疫グロブリン、β2−ミクログロブリン、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)、フェリチンおよびα−フェトプロテイン(AFP)のような分析物はサンプル中に非常に高濃度で存在することが知られている。標識抗体とのインキュベーション前に未結合分析物が除去されないとき(二工程サンドイッチイムノアッセイの場合のように)、抗体の結合部位はサンドイッチ複合体を形成する前に飽和されてしまう。分析物の濃度が増加するサンプルの場合には、測定シグナルは最初増加し、続いてその先の特定の限界濃度からもう一度減少し始める。“プロゾーン効果”または“高用量フック効果”としても知られ、以下に示すように、非常に高濃度の分析物を含むサンプルから得られる測定シグナルは標準曲線の領域内に見出され、このようなサンプルの分析物濃度を不正確に特定し、すなわち過小に見積もることとから“フック効果”と呼ばれる。
【0006】
したがって、一工程イムノアッセイまたは均一系サンドイッチイムノアッセイを、限界濃度が可能なかぎり高い分析物濃度範囲、または望ましくは自然に存在する分析物濃度範囲へシフトするようにデザインすることが重要である。さらに別の対策または選択肢は、サンプルを適当に希釈した後で分析物濃度を決定できるようにフックサンプルを登録するという処理工程を導入することである。比濁度分析試験に関連して、Papik 等は、 反応動力学の分析のために非常に精巧なコンピューター解析を用いて前記の目的を達成することを提唱している。
【0007】
EP-A1-0 787 986 では、 アフィニティークロマトグラフィーで精製したポリクローナル抗体をそのような試験で使用することが提唱された。しかしながら、前記の方法は全ての検査方法で用いることができるわけではなく、特に非免疫化学的検査では適用できない。さらに、ポリクローナル抗体は検出しようとする全ての分析物について利用可能なわけではない。
【0008】
US 4,590,169 および US 4,595,661 には、異なる親和性をもつ抗体を使用することによってフック効果を減少させることが記載されている。US 4,595,661 によれば、サンプルはポリスチレン球結合抗体および2つのセイヨウワサビペルオキシダーゼ抗体共役物、すなわち検出されるべき蛋白質上の異なるエピトープと結合する3種の抗体および互いに顕著に異なる親和性を示す2種の酵素標識抗体とともにインキュベーションされる。インキュベーション後、未結合物質は洗浄によって除去され、ポリスチレン球に結合した酵素活性が測定される。このような方法の欠点は、異なる親和性をもつ抗体を必要とするということである。さらに別の欠点は、親和性の低い抗体を含む共役物の使用が固相への高い非特異的結合のためにバックグラウンドシグナルの増加をもたらすので、このような検査の検出感度が低下することである。
【0009】
EP-A2-0 617 285 は均一系比濁度分析hCG試験を開示し、この試験ではフック効果を減少させるために、サンプルは先ず最初に可溶性抗hCG抗体フラグメント(分析物に対して少なくとも2つの結合部位をもつ)とインキュベーションされ;続いて異なるエピトープ特異性をもつ抗hCG抗体のラテックス結合フラグメントが添加され、吸収における変化が測定される。非標識可溶性抗体の添加によって更なるラテックス粒子の架橋がもたらされ、結果としてより高い分析物濃度へとフック効果がシフトされる。しかしながら、均一系比濁度分析法には、ある種のパラメーターについて要求される検出感度が得られないという欠点がある。
したがって当業者にとって、検出方法の開発、特にフック効果を回避、減少させまたは少なくともフック効果を認識できる高検出感度を示す検出方法を開発することが必要である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題および課題を解決する手段】
上記の目的は、請求項1に記載の本発明の方法を提供することによって達成される。サンプル中の分析物Aを定性的または定量的に検出する本方法では、被検サンプルは、フック効果を回避および/または減少させるために、分析物A特異的結合パートナーR1(固相に結合されている)、分析物A特異的結合パートナーR2(標識L1と結合している)、および分析物A特異的パートナーR3(標識L2と結合している)とインキュベーションされる。結合パートナーR2およびR3は、インキュベーション混合物中に存在するR2結合パートナーの分析物A結合部位の飽和が、インキュベーション混合物中に存在するR3結合パートナーの分析物A結合部位が飽和するよりも高い分析物Aの濃度で発生するかおよび/またはより後の保温時間で発生するように選択される。L1依存測定シグナルは、L2依存またはL1プラスL2依存測定シグナルから時間的に離して決定するか、または別の測定方法を用いて決定する。好ましくは、それぞれの測定シグナルが、形成されたサンドイッチ複合体と結合している標識によって測定されるのが好ましい。
【0011】
本発明の検査方法は、R1、R2およびR3の添加順序またはサンプルおよびそれぞれの結合パートナーとの個々のインキュベーション時間にかかわりなく実施できる。未結合試薬成分および/またはサンプル構成成分はまた、測定シグナル計測前に分離工程または洗浄工程によって除去できる。前記分離および/または洗浄工程は、例えばL1依存測定シグナルの計測後、またはいずれかの測定シグナルの計測前にもまた実施することができる。
【0012】
測定シグナルはいずれの場合にも、例えば単一の測定値として、平均値として、いくつかの個々の測定値の中間値またはそれらの合計値として、および/または速度論の形態で検出できる。“異なる測定方法”とは、L2依存測定シグナルまたはL1プラスL2依存測定シグナルとは別個にL1依存測定シグナルを検出できる方法を指す。例えば、標識L1は微粒子であって比濁法を用いて測定し、標識L2は酵素であってその活性を例えば光量測定によって求めるものであってもよい。別の検査系では、L1およびL2は2種の蛍光標識であって、各々の蛍光は異なる波長で測定される。更なる分析のためには、例えば、“L1値”と“L2値”または“L2プラスL1値”との比を算出することができ、その場合“値”が測定シグナルを直接意味するか、または測定シグナルを基準にしてさらに修正を施し前記測定シグナルと比例する値を意味することも可能である。このようにして求められた比は検査に固有の特徴的な値と比較することができ、それによって検査実施者または自動化機械が、フック効果が存在するか否か、および/またはサンプルを再度適切な希釈で測定するべきかを迅速に知ることができる。
【0013】
本方法は、フック効果によって種々の程度で影響を受けるサンドイッチ複合体R1−A−R2およびR1−A−R3の形成を基にしている。すなわち、測定シグナルの減少は、R1−A−R3サンドイッチ複合体形成の場合よりもR1−A−R2サンドイッチ複合体形成の場合により高いサンプル分析物濃度で先ず発生する。当業者は、それぞれの事例で先ず第一にR1−A−R2サンドイッチ複合体形成を測定し、さらにR1−A−R3サンドイッチ複合体形成を別個の検査方法で測定することによって、適当な結合パートナーおよび反応条件を比較的簡単に決定できる。
【0014】
本発明の好ましい実施態様では、結合パートナーR2およびR3は同じ結合パートナーである。この場合には、R2は、R2凝集物および/または多数のR2分子(これらは分散性固相と結合している)の形で用いられ、一方、R3は(少なくともインキュベーションの初期相では)単独分子として用いられる。
【0015】
R2およびR3はまた異なる結合パートナーでもよい。例えば、R2として、分析物上にただ1つ存在する結合部位に対して誘導される結合パートナーを用い、一方、R3は分析物上に数回生じる結合部位を認識するものでもよい。さらにまた、分析物との結合能力が結合パートナーR3よりも弱い結合パートナーR2を用いることも可能である。
【0016】
一般に、検査系の固相R1および標識R2の検出感度(すなわち検出に信頼性がある最低分析物濃度)は、検査系の固相R1および標識R3の検出感度より低いであろう。しかしながら、検査系の固相R1および標識R2は、比較的高い分析物濃度においても正確な濃度値を示すであろう。換言すれば、検査系の“固相R1および標識R2”は、上限測定範囲のカバーに優れ、検査系の“固相R1および標識R3”は下方の測定範囲のカバーに優れている。L2依存測定シグナルまたはL1プラスL2依存測定シグナルとは別個にL1測定シグナル(これはR1−A−R2複合体の形成に比例する)を検出することによって、本発明の検査方法の測定範囲の拡大および/またはフック効果の認識が可能になる。例えば、L1測定シグナルが標準曲線の最高値よりも高く、さらにL2測定シグナルが標準曲線(検量線とも称される)内に存在する場合は、それは明らかに“高用量フックサンプル”の徴候である。フック効果が検出されたときには、サンプルを再度適正な希釈で検査し、正確な分析物濃度を決定する。
【0017】
これまでに知られている方法とは対照的に、本発明の方法はまたイムノアッセイ分野全般、例えば特異的結合パートナーとして核酸分子を用いる結合試験で広く適用可能である。本発明の方法は特別に精製された抗体または種々の親和性をもつ抗体のいずれも必要としない。反対に、本発明の方法は好ましい変法では、R2およびR3は同じ特異的結合パートナーである。さらにまた、本発明の方法はより容易に自動化することができる。
【0018】
本発明の方法のまた別の利点は測定範囲拡大の可能性である。したがって、L1依存測定シグナルは例えばより高い濃度をもつサンプルの濃度の決定に用いることができ、一方、L2依存測定シグナルはより低い濃度をもつサンプルの濃度を決定するために用いられる。結果として、希釈を必要とするサンプルの数は減少する。
【0019】
L1およびL2および/または他の方法パラメーター(例えばインキュベーション混合物中のR2および/またはR3の濃度)を適切に選択することによって、測定範囲の広さおよびフック効果の検出の確かさにもかかわらず、固相へのR2−L1の非特異的結合が検出感度に影響を与えないように(これはR1−固相およびR3−L2系によって確認できる)、本発明の方法を最適化することができる。
【0020】
本発明の方法はまた、特定の結合パートナーと分析物が交差反応するために、均一系サンドイッチアッセイおよび/または一工程サンドイッチアッセイを用いた場合測定が非常に困難な分析物の場合に特に有利に用いることができる。したがって、α鎖に対する抗体およびβ鎖の黄体形成ホルモン(LH)特異的部分に対する抗体を利用するイムノアッセイを用いてLHを測定するのが一般的である。hCGがたまたまサンプル中に大量に存在する場合は、一工程サンドイッチ試験および/または均一系検査ではα鎖に対して作製された抗体の全てまたはほとんど全ての結合部位がhCG分子で封鎖されることになる。結果として抗体−LH−抗体サンドイッチ複合体は形成されず、サンプル中のLHの濃度は不正確に決定される。本発明の方法を用いれば、これまでのような二工程サンドイッチ試験を用いるよりはるかに迅速な一工程サンドイッチ試験を用いて前記のような分析物を測定することができる。このような事例では、R1は、この結合パートナーが分析物と交差反応物質を等しく良好に認識できるように選ばれ、R2およびR3はそれぞれ、分析物または交差反応物質のいずれかを特異的に認識する。本発明の例証のために上記の例を続けると、本発明では例えばR1としてα鎖に対して作製された抗体、R2として特定の抗hCG抗体、およびR3として特定の抗LH抗体が使用される。L1シグナル(R1−hCG−R2サンドイッチの形成に依存する)は、LHの濃度を正確に決定するためにサンプルを例えば二工程免疫アッセイで再度測定する必要があるのか否かを示す。本発明のこの方法はまた、抗体の測定、特に特定の免疫グロブリンクラス(例えばIgM)(特定の、例えばウイルスまたは細菌抗原に対して作製されたもの)の測定に類似の態様で用いることができ、サンプル中に存在する他の抗体が極めて過剰に存在することを許容する。本発明の方法を上記のように使用することも、“フック効果の検出、回避および/または減少のために”という表現で本発明の範囲内に包含される。
【0021】
本発明の好ましい実施態様は請求の範囲第2項〜19項に記載されている。これらの実施態様および他の実施態様をさらに詳細に説明する前に、本発明の理解を深めるためにいくつかの用語を明らかにしよう。。
“定量的検出”では、サンプル中の分析物の量または濃度が測定される。“定量的検出”という用語はまた、サンプル中の分析物のおおよその量または濃度のみを検出するか、または相対的な量または濃度値を提供するために用いることができる半定量法を包含する。“定性的検出”とは、分析物がサンプル中に存在しているか否かを検出するか、またはサンプル中の分析物の濃度がある閾値またはいくつかの閾値以下または以上であることを示すと理解されるべきである。
【0022】
“分析物”と言う用語は、本検査方法で検出されるべき物質を指す。分析物の例は EP-A2-0 515 194 の8〜15ページに挙げられている。分析物は特異的結合対の構成成分の1つとなることができる。分析物は1つの結合部位(一価、通常はハプテン)をもつか、または複数の結合部位(多価)をもつことができる。免疫化学的検査では、そのような結合部位はしばしばエピトープとも称される。さらにまた、分析物は単独の物質でも、共同で少なくとも1つの結合部位をもつ物質群でもよい。
【0023】
通常は一価の分析物は約100から2000、特に125から1000の分子量をもつ。多くのオリゴペプチド、オリゴヌクレオチド、オリゴサッカライド、薬剤、医薬、代謝物質、殺虫剤などは“一価分析物”という用語に包含される。多価分析物は通常は5000以上、通常10000以上の分子量をもつ。多価分析物の例は、ポリペプチド、多糖類、核酸、細胞、細胞構成成分(染色体、遺伝子、ミトコンドリアおよびその他のの細胞小器官、細胞膜などを含む)である。検出されるべき物質はしばしば蛋白質である。そのような蛋白質は1つの蛋白質族に属し、前記蛋白質族の構成員の蛋白質は、類似の構造的特性および/または類似の生物学的機能を有することを特徴とする。分析物として重要な蛋白質族の例は、病原体、免疫グロブリン、サイトカイン、酵素、ホルモン、腫瘍マーカー、代謝マーカー、組織特異的抗原、ヒストン、アルブミン、グロブリン、硬蛋白質、ホスホプロテイン、ムチン、色素蛋白質、リポ蛋白質、核蛋白質、糖蛋白質、プロテオグリカン、レセプター、HLA、凝固因子、心筋梗塞マーカーなどである。分析物として重要なその他の例は、一本鎖および二本鎖オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチドである。
【0024】
本発明では、“サンプル”とは、おそらく検出されるべき物質(分析物)を含んでいると推定される素材を指す。サンプルという用語は、例えば生物学的液体または組織、特に人間および動物に由来するもの、例えば血液、血漿、血清、喀痰、滲出物、気管支肺胞洗浄液、リンパ液、滑液、精液、膣粘液、糞便、尿、脊髄液、毛髪、皮膚および組織サンプルまたは切片を包含する。前記用語はまた、細胞培養サンプル、植物液または組織、法医学的サンプル、水および廃液サンプル、食品および医薬品を包含する。サンプルは、本検出方法が分析物に到達し易いように、またはサンプル中の干渉成分を除去するために前以て処理を施す必要があるかもしれない。そのようなサンプルの予備処理には、細胞の分離および/または溶解、沈殿、サンプル構成成分(例えば蛋白質)の加水分解もしくは変性、サンプルの遠心、有機溶媒(例えばアルコール(特にメタノール))によるサンプルの処理、または洗剤によるサンプルの処理が含まれよう。サンプルはしばしば、検出方法にできるかぎり干渉しない別の(通常は水性)媒体に移される。分析物はまた増幅させてもよい。例えば、核酸の増幅は検出されるべき核酸の1つまたは2つ以上のコピーの生成をもたらす。そのような増幅方法は当業者には周知で、例えば“ポリメラーゼ連鎖反応”(PCR)、“リガーゼ連鎖反応”(LCR)、“Qベータレプリカーゼによる増幅”、“核酸配列依存増幅”(NASBA)、“シングルプライマー増幅”(ASPP)および他の方法である。
【0025】
“特異的結合パートナー”とは、特異的結合対の構成員の1つであると解されるべきである。特異的結合対の構成員は2つの分子で、前記分子は、それぞれの事例で、相手の分子がもつ構造に対して相補的な少なくとも1つの構造を有し、これら2つの分子は互いに結合する相補性構造によって互いに結合することができる。分子という用語はまた分子複合体、例えばアポ酵素および補酵素で構成される酵素、いくつかのサブユニットで構成される蛋白質、蛋白質および脂質で構成されるリポ蛋白質などを包含する。特異的結合パートナーは自然に存在する物質でも、またはその他のもの、例えば化学合成によって、もしくは微生物学的技術および/または遺伝子組み換え法によって製造される物質でもよい。したがって、特異的結合パートナーは、ファージディスプレーライブラリーによって、合成ペプチドデータベースによって、または“遺伝子組み換え抗体ライブラリー”(Larrick & Fry, Human Antibodies and Hybridomas, 2:172-189(1991))によって選択することができる。
【0026】
特異的結合パートナーという用語の説明のために以下のものが例示されよう(ただしこれらに限定されない):チロキシン結合グロブリン、ステロイド結合蛋白質、抗体、抗原、ハプテン、酵素、レクチン、核酸、リプレッサー、オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチド、プロテインA、プロテインG、アビジン、ストレプトアビジン、ビオチン、補体成分C1q、核酸結合蛋白質など。特異的結合対の例は以下のとおりである:抗体/抗原、抗体/ハプテン、オペレーター/リプレッサー、ヌクレアーゼ/ヌクレオチド、ビオチン/アビジン、レクチン/多糖類、ステロイド/−ステロイド結合蛋白質、活性化合物/活性化合物レセプター、ホルモン/ホルモンレセプター、酵素/基質、IgG/プロテインA、相補性オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドなど。
【0027】
本発明では、“抗体”という用語は、免疫グロブリン、例えば以下のクラスまたはサブクラスの免疫グロブリンを指す:IgA、IgD、IgE、IgG1、IgG2a、IgG2b、IgG3、IgG4、IgM。抗体は、抗原またはハプテン上のエピトープ(しばしば抗原決定基とも呼ばれる)に対して少なくとも1つの結合部位を有する。前記エピトープはその空間的構造および/または極性および/または非極性基の存在において特徴を有する。 抗体の結合部位はエピトープと相補的である。抗原抗体反応またはハプテン抗体反応は、“鍵と鍵穴の法則”と呼ばれるものにしたがって機能し、一般に極めて特異的である。すなわち、抗体は、抗原またはハプテンの一次構造、荷電、空間的構造、立体的配置における小さな相違を識別できる。抗体の”相補性決定領域”と称されるものは、抗原またはハプテンと抗体の結合に対して特別な働きをする。
【0028】
“抗原”という用語は一価および多価抗原を包含する。多価抗原は、2つ以上の免疫グロブリンが同時に結合できる分子または分子複合体で、一方、一価抗原の場合はそれぞれの事例で一時にただ1つの抗体だけが結合できる。ハプテンとは通常は、それ自身では免疫原性をもたず、免疫を誘発するためには通常は担体に結合させられる分子に与えられた名称である。
【0029】
本発明では、“抗体”という用語は、完全な抗体だけではなく特に抗体フラグメント(例えばFab、Fv、F(ab′)2およびFab′)も意味し、さらにまたキメラ抗体、ヒト化抗体、二重特異的抗体、複数特異的抗体、または”一本鎖”抗体も意味し、さらにまた、抗原またはハプテンと結合する特性を提供する免疫グロブリンおよび/またはそのフラグメントの凝集物、ポリマーおよび共役物も含まれる。抗体フラグメントは、例えば抗体の酵素(例えばペプシンまたはパパイン)による切断によって製造できる。抗体凝集物、抗体ポリマーおよび抗体共役物は、多様な方法、例えば熱処理によって、グルタールアルデヒドのような物質と反応させることによって、免疫グロブリン結合分子との反応によって、ビオチン付加抗体と反応させ続いてストレプトアビジンまたはアビジンと反応させることによって、または他の方法によって製造できる。
【0030】
本発明では、抗体はモノクローナル抗体でもポリクローナル抗体でもよい。抗体は、通常の方法、例えば人間または動物(例えばマウス、ラット、モルモット、ウサギ、ラクダ、ウマ、ヒツジ、ヤギまたはニワトリ)を免疫し(以下の文献もまた参照されたい:Messerschmid, BIOforum, 11:500-502(1996))、続いて坑血清を単離することによって、またはハイブリドーマ細胞を樹立し、続いて分泌抗体を精製することによって、または、抗原および/またはハプテンに天然の抗体を結合させるために必須のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列またはその改変形のクローニングおよび発現によって製造できる。適当な場合には、遺伝子組み換え手法を用いて植物細胞(例えば酵母細胞)(Fischer et al., Biol. Chem., 380:825-839(1999); Hiatt et al., Genetic Engineering, 14:49-64(1992))、動物細胞および原核細胞(例えばWO95/25172を参照されたい)、並びに単離ヒト細胞で抗体を製造できる。
【0031】
本発明では、“固相”という用語は、多孔性および/または無孔性で、一般的に水に不溶性の素材で構成され、極めて多様な形状をもつことができる物体、例えば器、管、微量定量プレート、球体、微粒子、ロッド、細片、濾紙またはクロマトグラフィーペーパーなどを包含する。一般に、固相の表面は親水性であるか、または親水性にすることができる。固相は極めて多様な素材、例えば無機および/または有機素材、合成素材、天然に存在する素材および/または改変された天然素材で構成できる。固相素材の例は、ポリマー、例えばセルロース、ニトロセルロース、セルロースアセテート、ポリ塩化ビニル、ポリアクリルアミド、架橋デキストラン分子、アガロース、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリレートおよびナイロン;セラミック;ガラス;金属(特に貴金属、例えば金および銀);磁鉄鉱;それらの混合物および組み合わせなどである。固相という用語はまた細胞、リポソームおよびリン脂質小胞を含む。
【0032】
固相は、例えばサンプルの構成成分が固相に非特異的に結合することを抑制または防止するために、または分散状態の粒子化固相の安定性を改善するために、または貯蔵安定性、形成安定性の改善のために、または紫外線、微生物もしくは破壊作用をもつ他の因子に対する抵抗性の改善のために、1つまたは2つ以上の層で構成された、例えば蛋白質、炭水化物、親油性物質、生物系ポリマーまたは有機ポリマー、またはその混合物で構成された被覆をもつことができる。
【0033】
“結合している”という用語は広く解釈され、例えば共有結合および非共有結合、直接結合および間接結合、表面への吸着および陥凹もしくは空洞内への封入などを包含するものと理解されるべきである。共有結合の場合、抗体または結合パートナーは固相または標識と化学結合によって結合される。通常は、共有結合は、分子の一方の少なくとも1つの原子核が第二の分子の少なくとも1つの原子核と電子を共有するときに2つの分子間で存在するものと考えられる。非共有結合の例は、表面吸着、空洞内への封入または2つの特異的結合パートナーの結合である。固相または標識への直接結合の他に、抗体または結合パートナーはまた、他の特異的結合パートナーとの特異的相互作用によって固相または標識に間接的に結合させることができる(例えば EP-A2-0 411 945 を参照されたい)。このことは実施例を用いてさらに詳細に説明されるであろう:すなわち、ビオチン付加抗体は標識結合アビジンによって標識に結合させることができ、また蛍光抗体共役物は固相に結合させた抗フルオレセイン抗体によって固相に結合させることができ、また抗体は、免疫グロブリン結合性蛋白質によって固相または標識に結合させることができる。
【0034】
“シグナル発生系”は1つまたは2つ以上の成分を有し、ここで少なくとも1つの成分は検出可能な標識である。標識とは、それ自体でシグナルを発生させるか、またはシグナル発生を誘発できる任意の分子、例えば蛍光物質、放射能物質、酵素または化学発光物質と理解されるべきである。シグナルは、例えば酵素活性、発光、光の吸収、放出電磁波もしくは放射能放射、または化学反応によって検出もしくは測定できる。
【0035】
“標識”はそれ自体で検出可能なシグナルを発生させる能力をもち、その結果更なる成分を必要としない。多くの有機分子が紫外光および可視光を吸収し、光の吸収によってエネルギーが移動した結果、これらの分子は励起エネルギー状態に入ることができ、入射光の波長とは異なる波長をもつ光として吸収エネルギーを放出する。次に他の標識、例えば放射性同位元素、染料、並びに磁性および非磁性微粒子は検出可能なシグナルを直接的に発生させることができる。
さらに他の標識は、シグナル発生のためにさらに別の成分を必要とする。すなわち、そのような場合にはシグナル発生系はシグナル発生に必要な全成分、例えば基質、補酵素、停止剤、促進剤、付加酵素、酵素生成物と反応する物質、触媒、活性化物質、補助因子、抑制物質、イオンなどを含む。
【0036】
適当な標識の例(以下の文献もまた参照されたい:EP-A2-0 515 194;US 5,340,716;US 5,549,834;Bailey et al., J. Pharmaceutical & Biomedical Analysis 5:649-658(1987))は、酵素(セイヨウワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、グルコース−6−ホスフェートデヒドロゲナーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、グルコースオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、ウレアーゼおよびアセチルコリンエステラーゼを含む);染料;蛍光物質(フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、フィコエリトリン、フィコシアニン、臭化エチジウム、5−ジメチルアミノナフタレン−1−スルホニルクロリド、および希土類の蛍光キレートを含む);化学発光物質(ルミノール、イソルミノール、アクリジウム化合物、オレフィン、エノール、エーテル、エナミン、アリールビニルエーテル、ジオキセン、アリールイミダゾール、ルシゲニン、ルシフェリンおよびエクオリンを含む);増感剤(エオシン、9,10−ジブロモアントラセン、メチレンブルー、ポルフィリン、フタロシアニン、クロロフィル、ローズベンガルを含む);補酵素;酵素基質;放射性同位元素(125I、131I、14C、3H、32P、35S、51Cr、59F、57Coおよび75Seを含む);粒子(以下を含む:磁性粒子または非磁性粒子、好ましくはラテックス粒子でそれ自体例えば染料、増感剤、蛍光物質、化学発光物質、同位元素または検出可能な他の標識で標識できるもの);ゾル粒子(金および銀ゾルを含む);それ自体検出可能な標識で標識できるリポソームおよび細胞などである。
【0037】
シグナル発生系はまた、互いに空間的に近傍に存在し、検出可能な相互反応に例えばエネルギー供与体およびエネルギー受容体として加わることができる成分を包含する。例えば感光剤および化学発光物質(EP-A2-0 515 194)、感光剤および蛍光発光団(WO 95/06877)、放射性125Iおよび蛍光発光団(Udenfriend et al., Pro. Natl. Acad. Sci. 82:8672-8676(1985))、蛍光発光団および発光団(Mathis Clin. Chem. 39:1953-1959(1993))、または蛍光発光団および蛍光消光剤(US 3,996,345)である。
【0038】
成分間の相互反応には、例えば光もしくは電子放射による、および短命の反応性化学分子による成分間のエネルギーの直接移動が含まれる。さらにまた、この用語は、1つまたは2つ以上の他の成分によってある成分の活性が抑制または増強される過程もまた包含する。前記過程は例えば、酵素活性の抑制もしくは増強、または影響を受けた成分によって放出される電磁波の抑制、強化もしくは変化(例えば波長シフト、極性化)である。成分間の相互反応はまた酵素カスケードを包含する。この場合成分とは酵素であり、そのうちの少なくとも1つは別の酵素のための基質を供給し、最大または最低速度の基質共役変換をもたらす。
【0039】
一般的に、成分間の効果的な相互反応は、これら成分が空間的に近接しているとき、すなわち、例えば数μmの距離範囲内、特に600nm未満の距離範囲内、好ましくは400nm未満の、極めて好ましくは200nm未満の距離範囲内にあるとき発生する。
【0040】
微粒子はしばしば固相および/または標識として用いられる。本発明では、“微粒子”という用語は、直径が少なくとも約20nmで20μmを越えない、通常は40nm〜10μm、好ましくは0.1〜10μm、特に好ましくは0.1〜5μm、極めて好ましくは0.15〜2μmである粒子を指す。微粒子は規則的な形状でも不規則な形状でもよい。微粒子は球体でも、球体様でも、種々の大きさの空洞を含む球体または気孔体でもよい。微粒子は、有機素材または無機素材、またはそれら2つのタイプの素材の混合物もしくは結合物で構成することができる。微粒子は、多孔性もしくは非多孔性素材、または膨潤性もしくは非膨潤性素材で構成することができる。微粒子は基本的に任意の密度をもつことができるが、好ましくは水の密度に近い密度、例えば約0.7〜1.5g/mLの密度をもつ。好ましい微粒子は水溶液中に分散させることが可能で、かなりの長時間分散物として安定である。微粒子は透明でも部分的に透明でも、または不透明でもよい。微粒子はいくつかの層で構成されていてもよい。それは、例えば“殻付きコア”と称されるもので、コアと1つまたは2つ以上の外皮層を有する。微粒子という用語は、例えば染料結晶、金属ゾル、シリカ粒子、ガラス粒子、磁性粒子、ポリマー粒子、油滴、脂質粒子、デキストラン蛋白凝集物を包含する。
【0041】
好ましい微粒子は、水溶液に分散でき、さらに水に不溶性のポリマー材、特に置換ポリエチレンで構成されている粒子である。特に好ましいものは、例えばポリスチレン、アクリル酸ポリマー、メタクリル酸ポリマー、アクリロニトリルポリマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリビニルアセテート−アクリレート、ポリビニルピリジンまたはビニルクロリド−アクリレートで構成されたラテックス粒子である。例えば特異的結合パートナーをラテックス粒子に共有結合させることができる反応基、例えばカルボキシル、アミノまたはアルデヒド基をもつラテックス粒子は特に重要である。ラテックス粒子の製造は、例えばEP 0 080 614、EP 0 227 054 および EP 0 246 446 に記載されている。
【0042】
好ましいものは、サンドイッチ様式の不均一系または均一系結合試験である本発明の方法である。“均一系結合試験”では、遊離分析物と複合体結合分析物との分離は実施されない。多くの濁度測定法または比濁法が以下のアッセイ例で用いられている:これらの方法で検出に用いられる特異的結合パートナーのラテックス粒子への結合を可能にした均一系イムノアッセイ(以下の文献もまた参照されたい:Boguslaski & Li, Applied Biochemistry and Bio-technology, 7:401-414(1982));EMIT(登録商標)検査;CEDIA(登録商標)検査;蛍光偏光イムノアッセイ;発光酸素チャネリングイムノアッセイ(EP-A2-0 515 194;Ullman et al., Proc. Natl. Acad. Sci., 91:5426-5430(1994); Ullman et al., Clinical Chemistry, 42:1518-1526(1996))など。遺伝子プローブ検査と称されるものでは、特異的結合パートナーは一般に核酸で、これらは検出されるべき核酸の部分に対して少なくとも部分的に相補的である。
【0043】
“不均一系結合試験”の特徴は1つまたは2つ以上の分離工程および/または洗浄工程である。分離は、例えば免疫沈殿、ポリエチレングリコールまたは硫安のような物質による沈殿、濾過、磁性分離または固相(例えば管、球体、微量定量プレートのウェルまたは濾紙もしくはクロマトグラフィー紙)への結合によって実施できる。
【0044】
“サンドイッチ様式の不均一試験”では、通常は分析物は、固相に結合した特異的結合パートナーおよびシグナル発生系の成分に結合している特異的結合パートナーと結合する。この場合、特異的結合パートナーは例えばサンドイッチイムノアッセイでは同一でも異なっていてもよく、分析物に特異的なモノクローナル抗体を捕捉剤(例えば固相抗体として)および標識抗体の両方に用いることができる(分析物がこの抗体に対して2つ以上のエピトープをもつ場合)。サンドイッチイムノアッセイの場合には、特異的結合パートナーは分析物特異的抗体であるか、または分析物それ自体が抗体である場合は抗原および/または“改変抗原”(例えば標識抗原、抗原フラグメントまたは抗原類似体)であろう。そのようなサンドイッチ複合体の例は以下のとおりである:固相−抗体<>分析物<>抗体−標識、または固相−抗原<>分析物(=抗体)<>抗原−標識。
【0045】
本発明では、“間接イムノアッセイ”は不均一イムノアッセイの特別な実施態様である:すなわち、この場合は分析物は抗体である。特異的結合パートナーの1つはその抗原および/または改変抗原で、他方の特異的結合パートナーは一般に、分析物および/または免疫グロブリン結合性蛋白質と結合する抗体である。間接イムノアッセイで形成されるそのような複合体の例は以下のとおりである:固相−抗IgM抗体<>分析物(=抗HbsAgIgM)<>HbsAg−標識または固相−HbsAg<>分析物(=抗HbsAgIgG)<>蛋白A−標識。
間接イムノアッセイを含む上記のサンドイッチ試験はまた均一試験法としても実施できる(例えば EP-A2-0 515 194 を参照されたい)。
【0046】
本発明の方法の好ましい実施態様は以下のとおりである:(i)サンプルは分析物Aに特異的な結合パートナーR1(これは固相に結合されている)、分析物A特異的結合パートナーR2(これは標識L1と結合されている)、および分析物A特異的結合パートナーR3(これは特異的結合対構成員Xと結合している)とインキュベーションされ;(ii)その後、標識L2(これは特異的結合対の結合対構成員Y(Xに対応している)と結合している)が検査混合物に添加され;(iii)測定シグナルが少なくとも2度、時間T1および時間T2で測定されが、ここでより早い時間T1は遅くとも標識L2(これは結合対構成員Yに結合している)の添加後まもなくで、後の時間T2は標識L2(結合対構成員Yに結合している)の添加後である。
【0047】
“標識L2の添加後まもなく”と定義される時間は、“標識L2の添加からL1の測定まで”の時間が、“標識L2の添加から標識L2の測定まで”の時間と比較して短いものと理解されるべきである。すなわち、前記時間は、“標識L2の添加から標識L2の測定まで”の時間の好ましくは30%未満、特に好ましくは15%未満である。
特に好ましい方法では、時間T1は標識L2の添加前である。
【0048】
本発明の別の好ましい実施態様は以下のようなものである:(i)サンプルは分析物A特異的結合パートナーR1(これは固相に結合されている)、分析物A特異的結合パートナーR2(これは標識L1と結合されている)、および分析物A特異的結合パートナーR3(これは特異的結合対構成員物質Xと結合している)と保温され;(ii)その後、標識L2(これは特異的結合対の結合対構成員物質Y(Xに対応している)と結合している)が検査混合物に添加され;(iii)L1の測定シグナルおよびL2の測定シグナルが異なる測定方法を用いて決定される。
【0049】
標識L1は例えば微粒子で、標識L2は蛍光標識または化学発光標識であろう。この場合、測定シグナルL1は濁度測定または比濁法によって決定でき、L2の測定シグナルは蛍光測定装置または化学発光測定装置を用いて決定できるであろう。本発明の別の実施態様では、L1およびL2は、例えば異なる蛍光標識で、その蛍光はそれぞれ異なる波長で検出される。
【0050】
上記の方法で特に好ましい結合対X<>Yは、特にビオチン<>アビジン、ビオチン<>ストレプトアビジン、またはハプテン<>抗ハプテン抗体(例えばフルオレセイン<>抗フルオレセイン、ジゴキシン<>抗ジゴキシン)、または抗原<>抗抗原抗体(例えばペルオキシダーゼ<>抗ペルオキシダーゼ)、または核酸対である。
【0051】
本発明の特に好ましい実施態様はLOCI(登録商標)法による検査である。この場合、サンプルは分析物A特異的結合パートナーR1(これは増感粒子に結合されている)、分析物A特異的結合パートナーR2(これは化学発光粒子と結合されている)、および分析物A特異的結合パートナーR3(これは特異的結合対構成員物質X、好ましくはビオチンと結合している)と保温され;(ii)その後、化学発光粒子(これは特異的結合対の結合対構成員物質Y(Xに対応している)、好ましくはストレプトアビジンおよび/またはアビジンと結合している)が検査混合物に添加され;さらに(iii)測定シグナルを少なくとも2度、時間T1および時間T2で測定するが、ここでより早い時間T1は遅くとも化学発光粒子(これは結合対構成員物質Yに結合している)の添加後まもなくで、後の時間T2は化学発光粒子(結合対構成員物質Yに結合している)の添加後である。増感粒子と結合する増感剤分子は、励起状態のとき一重項酸素を発生させることができる。この一重項酸素は、閃光の発生で再度分解して形成される準安定化合物により化学発光粒子と結合している化学発光物質と反応することができる。一重項酸素は水溶液中でのみ短時間安定であるので、光を放出するために励起される化学発光粒子は、例えば免疫複合体の形成の結果として、励起された増感粒子のすぐ近傍にあるものだけである。測定できる放出光の波長は、化学発光粒子で適当な蛍光染料を用いることによって変えることができる。LOCI(登録商標)法の詳細な記述は例えば EP-A2-0 515 194 で見いだすことができる。“増感粒子"という用語は、 特に、光を照射されたときに一重項酸素を産生する1つまたは2つ以上の染料で標識された微粒子を指す。“化学発光粒子”という用語は、特に、光を放出しながら一重項酸素と反応する染料を含む微粒子を指す。
【0052】
本発明の方法では、R1およびR2、R1およびR3、R1、R2およびR3、またはR2およびR3は同じ結合パートナーであってもよい。これは、特に、検出されるべき分析物が少なくとも2つの同一の結合部位をもつ場合に適用される。例えば、多くの細菌抗原または多くの腫瘍マーカーは反復エピトープをもち、その結果、いくつかのモノクローナル抗体コピーがこれらの抗原に結合できる。そのような抗原を検出する本発明の検査方法では、したがってそのようなモノクローナル抗体を結合パートナー、“R1およびR2”、“R1およびR3”、“R2およびR3”または“R1、R2およびR3”として用いられる。特に好ましい実施態様では、R2およびR3は同じ結合パートナーでR2は好ましくは分散性固相に結合されている必要がある。
【0053】
さらにまた、本発明の方法では、L1およびL2は同じ標識、例えば化学発光粒子であってもよい。したがって、そのような場合には化学発光粒子の測定シグナルは標識L1として濁度測定または比濁法によって決定され、化学発光粒子の測定シグナルは、標識L2プラスL1としてルミノメーターを用いて決定できる。別の実施態様では、化学発光粒子の測定シグナルは標識L1として測定され、化学発光粒子の測定シグナルは、標識L2プラスL1としてそれぞれ異なる時間にルミノメーターを用いて決定できる。
【0054】
本発明の特に好ましい方法では、固相は分散性固相、例えばラテックス粒子または磁性粒子である。
分散性固相はまた、それが微粒子から成る場合は標識として機能する。ラテックス粒子、磁性粒子および増感粒子は特に好ましい固相の例である。
結合パートナーR2が分散性固相に結合している本発明の方法はまた、特にそれらが前記固相に共有結合によって結合している場合は非常に好ましい。この場合、特に分散性固相は微粒子、特に好ましくは標識L1を構成する微粒子で構成され、または極めて好ましくは化学発光粒子で構成される。
【0055】
本発明の別の好ましい方法は、サンドイッチ形成の結果として、シグナル発生系の成分(標識L1および/または標識L2を含む)が互いに、これら成分間における相互作用(特にエネルギー移転)を可能にする距離に置かれ、さらに相互作用の程度が測定される方法、例えばLOCI(登録商標)を基にした上記および実施例で述べる方法である。
本発明の特に好ましい方法では、シグナル発生系は、微粒子に結合した感光剤および微粒子に結合した化学発光物質を包含する。
【0056】
さらにまた、本発明は、サンプル中の分析物Aを定量的または定性的に検出する方法、特に均一系サンドイッチ試験でフック効果を検出、回避および/または減少させるために、分析物A特異的結合パートナーR1(これは固相に結合している)、分析物A特異的結合パートナーR2(これは標識L1に結合している)および分析物A特異的結合パートナーR3(これは標識L2に結合している)を使用することを包含する。この場合、インキュベーション混合物中に存在する結合パートナーR2の分析物A結合部位の飽和は、より高い分析物A濃度で生じるか、および/または、結合パートナーR3(インキュベーション混合物中に存在する)の分析物A結合部位の飽和よりも後のインキュベーション時間で生じ、L1依存測定シグナルは、L2依存もしくはL1プラスL2依存測定シグナルとは異なる時間に決定されるか、または、異なる測定方法を用いて決定される。
【0057】
本発明はまた、サンプル中の分析物Aを定量的または定性的に検出する方法、特に均一系サンドイッチ試験でフック効果を検出、回避および/または減少させるために、分析物A特異的結合パートナーR1(これは固相に結合している)、分析物A特異的結合パートナーR2(これは標識L1に結合している)、分析物A特異的結合パートナーR3(これは特異的結合対の構成員物質Xに結合している)、および標識L2(これは特異的結合対の結合対構成員物質Y(Xに対応する)に結合している)を使用することを含む。インキュベーション混合物中に存在する結合パートナーR2の分析物A結合部位の飽和は、より高い分析物Aの濃度で生じるか、および/または、結合パートナーR3(インキュベーション混合物中に存在する)の分析物A結合部位の飽和よりも後のインキュベーション時間で生じる。
【0058】
本発明の別の特徴は、サンプル中の分析物Aを定量的または定性的に検出するための不均一系または均一系サンドイッチ試験用テストキットである。本キットは、分析物A特異的結合パートナーR1(これは固相に結合している)、分析物A特異的結合パートナーR2(これは標識L1に結合している)および分析物A特異的結合パートナーR3(これは標識L2に結合している)を、好ましくは別々の容器に含み、さらに本サンドイッチ試験では、インキュベーション混合物中に存在する結合パートナーR2の分析物A結合部位の飽和は、より高い分析物A濃度で生じるか、および/または、結合パートナーR3(インキュベーション混合物中に存在する)の分析物A結合部位の飽和よりも後のインキュベーション時間で生じる。
【0059】
サンプル中の分析物Aを定量的または定性的に検出するための本発明のまた別の不均一系または均一系サンドイッチ試験用テストキットは、分析物A特異的結合パートナーR1(これは固相に結合している)、分析物A特異的結合パートナーR2(これは標識L1に結合している)、分析物A特異的結合パートナーR3(これは特異的結合対の構成員物質Xに結合している)、および標識L2(これは特異的結合対の結合対構成員物質Y(Xに対応する)に結合している)を、好ましくは別々の容器に含み、さらに本サンドイッチ試験では、インキュベーション混合物中に存在する結合パートナーR2の分析物A結合部位の飽和は、より高い分析物Aの濃度で生じるか、および/または、結合パートナーR3(インキュベーション混合物中に存在する)の分析物A結合部位の飽和よりも後のインキュベーション時間で生じる。特に好ましいものは、分析物A特異的結合パートナーR2(標識L1に結合している)および分析物A特異的結合パートナーR3(特異的結合対の構成員物質Xに結合している)が1つの容器に一緒に収納されている試験キットである。
【0060】
さらにまた、本発明は、本発明の方法を実施するために必要な成分を含む試験キットに関する。
本発明の試験キットはまた、説明書、希釈緩衝液、標準物質、コントロール、検査系用試薬および/または検査の実施に必要な他の構成部材を含むことができる。本発明の特に好ましい試験キットは、本発明の方法を説明する説明書を含む。
【0061】
添付図面において:
図1は、本発明の好ましい検査方法の模式図である(“S”=固相)。第一の工程では、固相−R1、分析物(“A”;それがサンプルに存在することを条件とする)、R2−L1、およびR3−L2(またはR3−X)を一緒に混合し、この保温混合物を時間T1まで保温する。時間T1で、結合複合物である固相−R1−分析物−R2−L1の標識L1の測定シグナルを決定する。その後、Y−L2(R3−Xの場合のみ)を添加し、インキュベーション混合物を時間T2までインキュベーションする。その後、結合複合体、固相−R1−分析物−R3−X−Y−L2に存在する標識L2の測定シグナルを決定する。L1およびL2が同じ標識の場合、好ましくは、結合複合体に存在する標識L1およびL2の両方の測定シグナルが時間T2に決定される。結合標識の測定シグナルを測定する代わりに、それぞれの事例で、または選択肢として、標識の未結合部分の測定シグナル(すなわち、結合複合体には存在しない保温混合物中の標識)を測定することもまた可能である。
【0062】
図2は、高用量フックサンプルの決定を示す。そのようなサンプルは、図のような“T2シグナル/T1シグナル値”に対してプロットされる時間T2のシグナルの大きさをもつ。
下記に示す実施例は本発明のいくつかの特徴を実施態様として説明するものであって、制限と解されるべきではない。
【0063】
【実施例】
使用略語:
ADX=アミノデキストラン
ビオチン−X−NHS=スルホスクシンイミジル−6−(ビオチンアミド)−ヘキサノエート
BSA=ウシ血清アルブミン
C−ビーズ−ADx=アミノデキストラン被覆化学発光粒子
C−ビーズ−ADx−DxAl=アミノデキストランおよびデキストランアルデヒド被覆化学発光粒子
CMO=カルボキシメチルオキシムまたはカルボキシメトキシル−アミンヘミヒドロクロリド
DMAP=4−ジメチルアミノピリジン
DMF=ジメチルホルムアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
DxAl=デキストランアルデヒド
EDAC=1−エチル−3−(ジメチルプロピル)カルボジイミド
MES=2−(N−モルフォリノ)エタンスルホン酸
MOPS=3−N−(モルフォリノ)プロパンスルホン酸
NaBH3CN=水素化シアノホウ素ナトリウム
NaHCO3=炭酸水素ナトリウム
NaOH=水酸化ナトリウム
NH2=アミノ基
スルホ−SMCC=スルホスクシンイミジル−4−(マレイミドメチル)−シクロヘキサン−1−カルボキシレート
SC−ADx=一重被覆アミドデキストラン
S−ビーズ−ADx=デキストランアルデヒド被覆増感粒子
S−ビーズ−DxAl−SAV=ストレプトアビジン被覆S−ビーズ−DxAl
STUT=O−(N−スルホスクシンイミジル)−N,N,N′−テトラメチル−ウロニウムテトラフルオロボレート
TAPS=3−[N−トリス−(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]−プロパンスルホン酸ナトリウム塩
TAR=チオキセン、アントラセン、ルブレン
トリス=トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
Zn(BF4)2=フッ化ホウ素酸亜鉛
【0064】
実施例1:ラテックス粒子の染色
1)化学発光粒子
ラテックス粒子(Seradyn, カタログ番号83000550100890;直径約0.2μm)をエチレングリコール、2−メトキシエタノールおよびNaOH(65.4%、32.2%および2.3%)で構成された混合物に分散させ、95℃±3℃で40分撹拌する。チオキセン(203mg/g粒子)、1−クロロ−9,10−ビス(フェニルエチニル)アントラセン(16mg/g粒子)およびルブレン(27mg/g粒子)を2−エトキシ−エタノール溶液中で30分、95℃±3℃でインキュベーションする。前記2つの混合物を一緒にし、撹拌しながらさらに20分インキュベーションする。20分後、この粒子分散物を40℃±10℃に冷却する。染色された粒子を43ミクロンのメッシュポリエステルフィルターに通し、洗浄する(Microgen Lab System)。粒子を先ず最初に、エチレングリコールおよび2−エトキシエタノールで構成された溶媒混合物(70%および30%、500mL/g粒子)で洗浄し、続いて10%エタノール(pH10〜11、400mL/g粒子)で洗浄する。
【0065】
2)増感粒子
ラテックス粒子(Seradyn, カタログ番号83000550100890;直径約0.2μm)を2−エトキシエタノール、エチレングリコールおよびNaOH(65.4%、32.2%および2.3%)で構成された混合物に分散させ、95℃±3℃で40分撹拌する。増感染料(t−ブチルシリコーンフタロシアニン)をベンジルアルコールに溶解し(92gの染料/5mL/g粒子)、95℃±3℃で30分過熱する。この2つのインキュベーション時間が終了した後、前記混合物を一緒にし、さらに20分撹拌する。この粒子分散物を40℃±10℃に冷却し、43ミクロンのメッシュポリエステルフィルターに通し、洗浄する。粒子を先ず最初に、エチルアルコール(700mL/g粒子)で洗浄し、続いて10%エタノール(pH10〜11、600mL/g粒子)で洗浄する。
【0066】
実施例2:アミノデキストラン(ADx)の製造
アミノデキストランを製造するいくつかの方法が知られている。ここでは1つの方法を示す。撹拌装置および滴下用ロートを備えた球形のガラス容器に入れた150mLの水にデキストランT−500(Pharmacia, Uppsala, Sweden;50g)を溶解してヒドロプロピルデキストラン(1NH2/7グルコース)を調製する。前記溶液に18.8gのZn(BF4)2を添加し、続いて水浴を用いてこれを87℃にする。この溶液にエピクロロヒドリン(350mL)を撹拌しながら一滴ずつ30分以内に添加する。混合物を85℃から95℃でさらに4時間撹拌し、続いて室温に冷却する。生じたクロロデキストリンを撹拌しながら3Lのメタノールに前記溶液を加えることによって沈殿させ、その後濾過し、真空オーブンで一晩乾燥させる。
【0067】
クロロデキストランを200mLの水に溶解し、この溶液を2Lの36%アンモニアに添加する。前記溶液を室温で4日間撹拌し、続いて回転蒸発装置で190mLに濃縮する。濃縮物を二等分し、それぞれゆっくりと2Lのメタノールに添加する。沈殿物を濾過して真空オーブンで乾燥させる。
乾燥沈殿物を50mMのMOPS(pH7.2;12.5mg/mL)に溶解する。この溶液を室温で8時間撹拌し、続いて冷却し(4〜8℃)、15000rpmで45分、Sorvall RC-5B 遠心機で遠心する。水1mL中の23.1gの Sulfo-SMCC を10mLの上清に添加する。混合物を1時間保温し、その後さらに予備処理を施すことなく前記染色化学発光粒子の被覆に用いる(実施例4を参照)。
【0068】
実施例3:デキストランアルデヒド(DxAl)の製造
4リットルのフラスコに入れた水1.5L中で400gのデキストランT−500(Pharmacia, Uppsala, Sweden)を70℃で撹拌することによってデキストランアルデヒドを製造する。この溶液を濾過し、Zn(BF4)2溶液(400mL;水で25重量%、pH1.8)をアルゴン下で添加する。アリル−2,3−エポキシプロピルを数回に分けて(3×500mL;8〜10mL/分)70℃で添加する。溶液をアルゴン下でさらに12〜13時間、80℃で撹拌する。その後、反応混合物を冷却し、6Lの水に添加する。この希釈混合物をミクロゲン(Microgen)の接線方向流による濾過システムを用いて限外濾過し、さらに1.0〜1.5Lに濃縮する。
【0069】
続いて撹拌しながらアリルオキシデキストランをオゾン化する。オゾンはオゾン発生装置で生成され、2リットル/分の流速で加圧下(9.0psi)でアリルオキシデキストラン溶液に送られる。10mLのヘプタノールを泡立ち防止剤として添加する。約10時間後に溶液を10℃に冷却する。
50mLの硫化ジメチルをアルゴン下で加える。持続的に10時間撹拌した後、このデキストランアルデヒドをマイクロジェン(Microgen)限外濾過を用いて精製する。
【0070】
実施例4:アミノデキストラン被覆TAR粒子(C−ビーズ−ADx)の製造
1mL(22mg/mL)の染色した化学発光粒子(実施例1、パラグラフ1)を0.05MES(pH6.0)中の1mLのアミノデキストラン溶液(20mg/mL;MW500K,実施例2参照)1mLとEDAC3.8mg/mLと混合する。暗所で室温(“RT”)で16時間保温した後、粒子を0.05MのMES 2mLで洗浄し、その後、0.05MのMES(1MのNaCl;pH6.0)6mLで洗浄する。粒子を0.05MのMES(pH6.0)1mLに加える(SC−ADx粒子22mg/mL)。この粒子を遠心(Sorval RC-5B Plus または Eppendorf 5415C 遠心機)により洗浄し、超音波処理(Branson Sonifier 450)によって再分散させる。
【0071】
実施例5:C−ビーズ−ADxのデキストランアルデヒドによる被覆
1mLのデキストランアルデヒド溶液(20mg/mL;実施例3参照;MW500K)および22mg C−ビーズ−ADx/mLの溶液(0.05MのMES;pH6)1mLを一緒に2mg NaBH3CN/mLと保温する。37℃で20時間暗所で保温した後、この粒子を5mLのMES緩衝液で2回洗浄する。続いて粒子を0.05MのMES、0.4%Tween 20(pH6)の0.5mLに分散させる(40mg C−ビーズ−ADx−DxAl/mL)。
【0072】
実施例6:C−ビーズ−ADx−DxAlの抗ヒトIgG抗体による被覆
等容積の抗体溶液(0.05MのMES(pH5.0)中の20mgの抗ヒトIgG抗体/mL)および粒子分散液(0.05MのMES、0.4% Tween-20(pH6)中の40mg C−ビーズ−ADx−DxAl/mL)を0.5mg NaBH3CN/mLの存在下で混合して抗体被覆粒子を製造する。室温で16時間保温した後、残りのアルデヒド基を0.08MのCMO(カルボキシメチルオキシムまたはカルボキシメトキシル−アミン)と37℃で90分反応させる。続いて粒子を適当な緩衝液(トリス緩衝液、1%BSA、0.1% Zwittergent 3-14)で3〜4回洗浄する。最後の再分散の後、粒子濃度は1mg/mLである。
【0073】
実施例7:デキストランアルデヒド被覆増感粒子(S−ビーズ−DxAl)の製造
実施例1、パラグラフ2の増感粒子を水で20mg/mLに希釈する。続いて300mMのTAPS緩衝液(pH9.0)で前記の濃度を18mg/mLに調節する。ヒドラジン(36.3μL/g粒子)、STUT(0.456g/g粒子)およびDMAP(23.2mg/g粒子)を添加する。STUT(DMF(10%)で新しく調製)を15分毎に1/4ずつ添加する。DMAP(DMF(10%)で新しく調製)はSTUTの第一回目の添加後に加える。STUTの各添加後にpHを9.0に調節する。室温で1時間撹拌した後、粒子をその容積の10倍のTAPS緩衝液(pH9.0)で洗浄する(Microgen システム)。
【0074】
粒子を1mMのTAPS緩衝液(20mg/mL)に取り、激しく撹拌しながらこの分散液をゆっくりと酢酸緩衝液(pH5.0)中のデキストランアルデヒド40mg/mLに加える。30分後、反応温度を50℃に調節し、撹拌しながら混合物をさらに18時間インキュベーションする。続いて粒子をその容積の25倍の水で洗浄する(Microgen システム)。
【0075】
実施例8:ストレプトアビジン被覆増感粒子(S−ビーズ−DxAl−SAv)の製造
デキストランアルデヒド被覆粒子(S−ビーズ−DxAl、100mg/mL)をストレプトアビジン溶液(10mMのリン酸緩衝液(pH7)中の30mg/mL)に添加する。この溶液を37℃で1時間撹拌する。その後、水素化シアノホウ素ナトリウム(水にNaBH3CN 50mg/mL、全容積の2%)を撹拌しながら加え、混合物全体を37℃でさらに40〜72時間撹拌する。その後、酢酸緩衝液(pH5)中の1Mのカルボキシメトキシルアミン(CMO)を添加し(全混合物の1.5%)、全体をさらに2時間インキュベーションする。その後、粒子をその25倍の容積の蛋白質非含有緩衝液(0.1Mトリス、0.3MのNaCl、25mMのEDTA(pH8.2))で洗浄する。
【0076】
実施例9:風疹抗原被覆増感粒子の製造
風疹抗原被覆増感粒子を製造するために、デキストランアルデヒド被覆粒子(S−ビーズ−DxAl)を第一回目の工程でL−リジンと、第二回目の工程で無水コハク酸と反応させる。続いて風疹抗原をカルボキシル基に結合させる。10mLのリジン溶液(MES中で40mg/mL、pH6.0)を10mLのS−ビーズ−DxAl粒子(50mMのMES、0.2% Tween 20(pH6.0)中で100mg/mL)に加える。10% Tween 20 溶液200μLを続いて添加する。新しく調製した水素化シアノホウ素ナトリウム溶液(水で25mg/mL)2mLを添加する。混合物を37℃で4時間インキュベーションする。その後、さらに2mLの新しく調製した水素化シアノホウ素ナトリウム溶液(水で25mg/mL)を添加する。反応混合物をローラー型ミキサー上でさらに16時間37℃でインキュベーションする。その後、10mLのホウ酸緩衝液(200mM,pH9.0)を添加し、混合物を30分間遠心し(16000rpm,10℃)、上清を廃棄する。ペレットを取り、15mLのホウ酸緩衝液に再度分散させる。続いて、この混合物を Sonifier 250(20パルス、出力5、DC50%)を用いて水浴中で超音波処理する。
【0077】
10mL(500mg)のS−ビーズ−DxAl−リジン粒子を34.5mLのホウ酸緩衝液と混合する。以下のものを続いて混合物に添加する:0.5mLの10% Tween 20 溶液および1mLの無水コハク酸溶液(100mLのDMSO中で10mg)。この混合物を室温で2時間撹拌する。さらに1mLの無水コハク酸溶液(100mLのDMSO中で10mg)を添加し、混合物を撹拌しながら16時間室温で保温する。続いて、10mLのMES緩衝液(50mMのMES、pH5.0)を添加し、混合物を遠心する(16000rpmで30分、10℃)。上清を捨て、ペレットを40mLに再分散させる。洗浄操作を2から3回繰り返す。最後に、ペレットを約8mLのMES緩衝液(50mM、0.1% Tween 20、pH5.0)に再分散させ、Sonifier 250(30パルス、出力5、DC50%)で均質にする。
【0078】
実施例10:ビオチン付加風疹抗原の製造
ビオチン付加風疹抗原を製造するために、6.5mLの風疹抗原溶液(0.1MのNaCO3/0.25% Tween 中で風疹抗原0.6mg/mL)を650μLのビオチン−X−NHS(Pierce から供給、DMSO中で1.2mg/mL)と撹拌しながら混合する。22時間後、混合物をピアースの脱塩カラム(Presto(登録商標))で0.05Mリン酸緩衝液、0.15M NaCl、0.25% Tween 20(pH7.6)を用いて脱塩する。
【0079】
実施例11:本発明のイムノアッセイ(“高用量フックアッセイ”の実施
10μLのサンプルを以下のものと混合する:50μLの粒子分散液(抗ヒトIgG抗体で被覆されたC−ビーズ−ADx−DxAl、50μg/mL、実施例6)、および50μLの風疹抗原被覆粒子分散液(風疹抗原で被覆されたS−ビーズ−DxAl、0.2mg/mL;実施例9)、および50μLのビオチン付加風疹抗原溶液(5μg/mL)。混合物を37℃で196秒(または359秒)インキュベーションする。この196秒(359秒)後に、第一のシグナル(時間T1)を記録する。さらに81秒後に(またはT1直後に)、前記混合物に50μLのS−ビーズ−DxAl−SAv分散液(0.2mg/mL)および75μLのアッセイ緩衝液(0.1Mトリス緩衝液、0.3MのNaCl、25mMのEDTA、BSA 1mg/mL(pH8.2))を添加し、全体を37℃で264秒インキュベーションする。その後、第二のシグナル(時間T2)を記録する。
【0080】
実施例12:標準アッセイの実施
10μLのサンプルを以下のものと混合する:50μLの粒子分散液(抗ヒトIgG抗体で被覆されたC−ビーズ−ADx−DxAl、50μg/mL、実施例6)、および50μLのビオチン付加風疹抗原溶液(5μg/mL)。混合物を37℃で277秒インキュベーションする。その後、100μLのS−ビーズ−DxAl−SAv分散液(0.1mg/mL)および25μLのアッセイ緩衝液を混合物に添加し、全体を37℃で264秒インキュベーションする。その後、シグナル(時間T2)を記録する。
前記異なるイムノアッセイ様式の結果を下記表1で比較する。
【0081】
【表1】
【0082】
高用量フックサンプルは、今や時間T1のシグナルの大きさを参考にして、またはT2:T1シグナル比に対応する時間T2のシグナルの大きさを参考にして決定することができる。図2はこの関係を明らかにする。比較的高力価のサンプルの場合、時間T1のシグナルもまた高用量フック領域に到達するまでこの事例でもまた増加するであろう。結果として、時間T2のシグナルの大きさを示す値が減少するように、T2:T1の値は減少を続けるであろう。短いインキュベーション時間(T1)が高用量フックサンプルをより効率的に特定するために有利であろう(図2もまた参照されたい)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい検査方法の模式図である(“S”=固相)。
【図2】高用量フックサンプルの決定を示す。
Claims (14)
- サンプル中の分析物Aを定量的または定性的に検出する方法であって、前記方法は均一系サンドイッチ試験であり、前記サンプルが、固相と結合している分析物A特異的結合パートナーR1、標識L1と結合している分析物A特異的結合パートナーR2、および標識L2と結合している分析物A特異的結合パートナーR3とインキュベーションされ、さらに前記インキュベーション混合物中に存在する結合パートナーR2の分析物Aとの結合部位の飽和が、前記インキュベーション混合物中に存在する結合パートナーR3の分析物Aとの結合部位の飽和が生じるより高い分析物A濃度および/またはより後のインキュベーション時間で生じ、またL1依存測定シグナルを、L2依存またはL1プラスL2依存測定シグナルとは異なる時間に決定するか、または異なる測定方法を用いて決定することを含む前記分析物Aの定量的または定性的検出方法。
- フック効果を検出、回避および/または減少させるための請求項1に記載の方法。
- 請求項1または2に記載の方法であって、(i)サンプルを、固相と結合している分析物A特異的結合パートナーR1、標識L1と結合している分析物A特異的結合パートナーR2、および特異的結合対構成物質Xと結合している分析物A特異的結合パートナーR3とインキュベーションし;(ii)その後、Xに対応している、特異的結合対の結合対構成物質Yと結合している標識L2を検査混合物に添加し;さらに(iii)測定シグナルを少なくとも2度、時間T1および時間T2で測定し、より早い時間T1は遅くとも結合対構成物質Yに結合している標識L2の添加後まもなくで、後の時間T2は結合対構成物質Yに結合している標識L2の添加後である請求項1または2に記載の方法。
- (i)サンプルを、固相と結合している分析物A特異的結合パートナーR1、標識L1と結合している分析物A特異的結合パートナーR2、および特異的結合対構成物質Xと結合している分析物A特異的結合パートナーR3とインキュベーションし;(ii)その後、Xに対応している、特異的結合対の結合対構成物質Yと結合している標識L2を検査混合物に添加し;さらに(iii)L1の測定シグナルおよびL2の測定シグナルを異なる測定方法を用いて決定する請求項1または2に記載の方法。
- R1およびR2、R1およびR3、R1、R2およびR3、またはR2およびR3が同じ結合パートナーである請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- L1およびL2が同じ標識である請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- 固相が分散性固相、好ましくは微粒子である請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- 微粒子が標識として機能する請求項7に記載の方法。
- 結合パートナーR2が分散性固相、好ましくは微粒子に結合している請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
- 微粒子が標識L1を構成する請求項9に記載の方法。
- サンドイッチ形成の結果として、標識1および/または標識2を含むシグナル発生系の成分が、これら成分間の相互作用、特にエネルギー移転が可能な距離に互いに配置され、前記相互作用の範囲が測定される請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
- シグナル発生系が、微粒子に結合している増感剤、および微粒子に結合している化学発光剤を含む請求項11に記載の方法。
- サンプル中の分析物Aを定量的または定性的に検出する方法における、均一系サンドイッチ試験でフック効果を検出、回避および/または減少させるための、固相と結合している分析物A特異的結合パートナーR1、標識L1と結合している分析物A特異的結合パートナーR2、および標識L2と結合している分析物A特異的結合パートナーR3の使用であって、前記インキュベーション混合物中に存在する結合パートナーR2の分析物Aとの結合部位の飽和が、前記インキュベーション混合物中に存在する結合パートナーR3の分析物Aとの結合部位の飽和が生じるより高い分析物A濃度および/またはより後のインキュベーション時間で生じ、L1依存測定シグナルが、L2依存またはL1プラスL2依存測定シグナルとは異なる時間に決定されるか、または異なる測定方法を用いて決定される前記R1、R2およびR3の使用。
- サンプル中の分析物Aを定量的または定性的に検出する方法における、均一系サンドイッチ試験でフック効果を検出、回避および/または減少させるための、固相と結合している分析物A特異的結合パートナーR1、標識L1と結合している分析物A特異的結合パートナーR2、特異的結合対構成物質Xと結合している分析物A特異的結合パートナーR3、およびXに対応している、特異的結合対の結合対構成物質Yと結合している標識L2の使用であって、前記インキュベーション混合物中に存在する結合パートナーR2の分析物Aとの結合部位の飽和が、前記インキュベーション混合物中に存在する結合パートナーR3の分析物Aとの結合部位の飽和が生じるより高い分析物A濃度および/またはより後のインキュベーション時間で生じる前記R1、R2、R3およびL2の使用。
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