JP4153322B2 - 写真測量における計測点の対応付け方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2枚以上のステレオ画像を用いて行う写真解析における計測点の対応付けを行うためのものであり、特にデジタル写真画像を用いて行うコンピュータ解析による三次元立体計測において、計測点の対応付けを行うシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からステレオ画像の解析、特にデジタル画像を用いて当該画像に写されている被写体をコンピュータ解析する技術は、写真測量の分野などで用いられており、特に地形図作成のために利用されている。
【0003】
このステレオ画像のコンピュータ解析には、少なくとも2台のカメラの位置関係を導き出し、当該2台のカメラにおいて撮影された写真画像にそれぞれ写し込まれている計測点を対応付ける必要がある。具体的には、1の写真画像に写し込まれている計測点を他の写真画像において指定し、複数の写真画像上での2次元座標及びカメラの三次元座標を利用して、計測点の三次元座標を導く。
【0004】
一つの計測点を複数の写真に対応付けることは、目視によるマニュアル操作によっては正確に対応付けることが困難であるため、特許第3316682号公報(特許文献1)には、コンピュータを利用したパターンマッチングなどの相関処理により行う技術が開示されている。
【0005】
しかし、この対応付けを行う相関処理において、写真画像のすべての領域を対象として行うことは、処理の時間を長くし、また、例えば、同じようなパターンを繰り返し含む写真画像などでは対応付けを誤った位置に行うという問題もある。この問題を解消するために、相関処理を行う領域を絞り込み、上記問題を解決しようとする技術が種々提案されている。
【0006】
特開2001−280955号公報(特許文献2)では、少なくとも3つの区分点に基づいて探索領域を設定し、当該探索領域同士の画像に対して相関処理を施すことにより、相関処理を行う探索領域を少なくする技術が開示されている。
【0007】
また、蚊野らによる論文(非特許文献1)や徐剛著の刊行物(非特許文献2)では、エピポーラ拘束条件を用いて、相関処理を行う領域をエピポーラ線上に絞って行うことにより相関処理を行う探索領域を少なくする技術が開示されている(非特許文献1 528頁左欄第9〜14行目、非特許文献2 第31〜32行目)。
【0008】
しかし、図13に示すように、光軸中心100aを始点として計測点75を通る半直線(計測点に対する光線)が他の写真画像上に投影されたエピポーラ線は、通常、他の写真画像の端から端まで存在することとなる。したがって、当該技術においても、まだ相関処理を行う領域としては広汎である。よって、これをさらに絞り込みを小さくすることができれば、当該相関処理をさらに高速かつ高精度に行うことができる。一方、領域を絞りすぎることによって、他の画像上の計測点が探索領域から外れたのでは、もはや写真測量自体ができなくなる。
【0009】
【特許文献1】
特許第3316682号公報
【特許文献2】
特開2001−280955号公報
【非特許文献1】
蚊野 浩、外3名,「ビデオレートステレオマシンにおけるカメラ幾何補正機能の実現」,日本ロボット学会誌,1998年5月,第16巻,第4号,p527−532
【非特許文献2】
徐剛著,「写真から作る3次元CG」,近代科学社,2001年1月,p.31−33
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、写真測量における計測点の対応付けにおいて、相関処理を行う領域を小さくして、より高速かつ高精度に対応付けを行うことである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の写真測量における計測点の対応付け方法を提供する。
【0012】
写真測量における計測点の対応付け方法は、以下の、(1)互いの位置関係が既知の基準カメラ及び前記基準カメラと異なる位置に配置された検査カメラによってそれぞれ撮影された基準画像及び検査画像を作成するステップ、(2)前記基準画像と検査画像との双方に写っている基準点を複数指定するステップ、(3)前記基準画像と検査画像上の前記基準点の座標値より、基準点の三次元座標をそれぞれ求め、少なくとも1つの前記基準点の三次元座標と前記基準カメラの光軸中心との距離を決定し、光軸中心からの基準距離を求めるステップ、(4)前記基準画像上において計測点を指定し、前記検査画像に投影される前記計測点に対するエピポーラ線を決定するステップ、(5)前記エピポーラ線と求められた前記基準距離よりそのエピポーラ線を線分又は半線分に分割して、分割区間を決定するステップ、(6)前記基準画像上の計測点と前記分割区間の両近傍領域において、画像相関処理を行うステップ、の各ステップを備える。
【0013】
上記方法において、基準カメラ及び検査カメラの位置関係、すなわち、基準カメラの座標系から見て、他のカメラ(検査カメラ)がどこに位置するかを表す座標値及び他のカメラがどの方向を向いているかを示す角度は既知とする。したがって、基準画像及び検査画像において双方に写し込まれている任意の点を対応付けて指定することができれば当該点の三次元座標を特定することができる。
【0014】
基準点より得られた三次元座標のうち、少なくとも1つの三次元座標と基準カメラの光軸中心との距離を決定し、光軸中心からの距離(基準距離)を求める。一方、基準画像上において計測点を指定し、その計測点に対する前記検査画像に投影されるエピポーラ線を決定する。エピポーラ線と求められた基準距離よりそのエピポーラ線を線分又は半線分に分割して、エピポーラ線の分割区間を決定する事ができる。投影される基準点は、1つ以上であればよく、後述するように、計測点よりも近位にある基準点及び遠方にある2つの基準点とすることが好ましい。
【0015】
したがって、たとえば、基準点より得られた三次元座標とカメラの光軸中心との距離と比較して計測点の三次元座標が手前側にあると考えられる場合は、その距離より手前の線分のみを検査画像に投影して得られるエピポーラ線に絞って相関処理を行えばよく、通常は無限遠まで直線上に伸びるエピポーラ線に分割区間を設けることにより、線分又は半線分として認識することができる。
【0016】
よって、本方法によれば、検査画像上の端から端まで伸びるエピポーラ線上のすべての領域について処理を行う必要がなく、相関処理を行う領域を絞ることができるため、処理に要する時間を短縮することができるとともに、処理の精度を向上させることができる。
【0017】
好ましくは、前記分割区間は、前記基準カメラの光軸中心からの距離が、前記計測点よりも近位に存在する近基準点及び前記計測点よりも遠方に存在する遠基準点の前記光軸中心からの基準距離をそれぞれ測定し、エピポーラ線をそれぞれの基準距離に対応するように分割した区間とする。
【0018】
上記方法において、エピポーラ線を分割する場合は、計測点よりも近位にある基準点及び遠方にある基準点と基準カメラの光軸中心からの基準距離を用いて、エピポーラ線をこれらの基準距離と同距離の点を端点とする線分に分割する。上記方法によれば、当該線分上に計測点の対応点が存在することが明らかであり、この領域についてのみ相関処理を行うことにより、当該領域を小さくして処理の高速化及び精度の向上を図ることができる。
【0019】
好ましくは、前記基準カメラ及び検査カメラの位置関係は、前記基準画像及び検査画像上において指定された複数の基準点のそれぞれの両画像上の座標値に基づいて導かれる。
【0020】
また、本発明は、互いの位置関係が既知の異なる位置から撮影された基準画像及び検査画像を記憶する記憶部と、前記基準画像及び検査画像の双方に写っている基準点の入力を受付ける基準点指定手段と、前記基準画像と検査画像上の前記基準点の座標値より、基準点の三次元座標をそれぞれ求め、少なくとも1つの前記基準点の三次元座標と前記基準カメラの光軸中心との距離を決定し、光軸中心からの基準距離を求める基準距離演算手段と、前記基準画像上において計測点を指定し、前記検査画像に投影される前記計測点に対するエピポーラ線を決定するエピポーラ線演算手段と、前記エピポーラ線と求められた前記基準距離よりそのエピポーラ線を線分又は半線分に分割して、分割区間を決定する分割区間演算手段と、前記基準画像上の計測点と前記分割区間の両近傍領域において、画像相関処理を行う相関処理手段、とを備えることを特徴とする、写真測量における計測点の対応付け装置を提供する。
【0021】
さらに、本発明は、写真測量における計測点の対応付けを行うためにコンピュータを、互いの位置関係が既知の異なる位置から撮影された基準画像及び検査画像の双方に写っている複数の基準点の入力を受付ける基準点指定手段、前記基準画像と検査画像上の前記基準点の座標値より、基準点の三次元座標をそれぞれ求め、少なくとも1つの前記基準点の三次元座標と前記基準カメラの光軸中心との距離を決定し、光軸中心からの基準距離を求める基準距離演算手段、前記基準画像上において計測点を指定し、前記検査画像に投影される前記計測点に対するエピポーラ線を決定するエピポーラ線演算手段と、前記エピポーラ線と求められた前記基準距離よりそのエピポーラ線を線分又は半線分に分割して、分割区間を決定する分割区間演算手段、前記基準画像上の計測点と前記分割区間の両近傍領域において、画像相関処理を行う相関処理手段、として機能させるための写真測量における計測点の対応付けプログラム、及び当該プログラムを記憶した記憶媒体を提供する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る写真測量システムについて、図面を参照しながら説明する。
【0023】
本装置は、写真画像を入力し、解析演算するためのコンピュータで構成される。写真画像はデジタルカメラによって撮影されたものが好ましいが、フィルムカメラによって撮られた写真をスキャナなどでデジタル化したものであってもよい。カメラは、内部標定がなされている写真計測用のものでもよいし、内部標定がなされていない汎用のデジタルカメラであってもよい。コンピュータは、汎用のものを用いることができ、コンピュータに後述するような処理を行わせるプログラムを当該プログラムが記憶された記憶媒体を用いてインストールすることにより駆動する。
【0024】
図1に本発明の実施形態に係る写真測量装置のブロック図を示す。本写真測量装置1は、カメラ7及びキーボードやマウスなどの入力装置8と接続するためのインターフェース部2、装置全体の制御を司る制御演算部3、写真画像などを表示する表示部4、解析される写真やデータなどの蓄積領域及び演算領域として機能する記憶部5、及び上記ソフトウェアがインストールされることによってシステムプログラムとして機能するシステムプログラム記憶部6を備えている。
【0025】
制御演算部3には、後述するように、システムプログラムにより駆動され写真測量を実行するためのブロック3a〜3eが設けられている。これらの各ブロックは、それぞれ単独で、または装置内の他のブロックと協働して、以下に示す処理を行う機能ブロックとして機能する。
【0026】
次に、図1の写真測量装置を用いて写真測量を行う場合の処理の流れについて説明する。図2は、図1の写真測量装置を用いて写真測量を行う場合の処理の流れを示すフロー図である。本装置を用いて写真測量を行う場合には、以下に示す各ステップの処理は、主に装置の制御演算部の各ブロックが処理を司る。まず、ステレオ画像を撮影し(#10)当該写真画像を装置に送信して、画像記憶部5に記憶させ、操作時に表示部4に当該画像を表示させる。ステレオ画像は、カメラ7を用いて同じ被写体を異なる位置から撮影した2枚以上の写真画像である。以下、本実施形態では、2枚の写真画像を用いた場合について説明する。写真画像は、1枚を基準画像、他の1枚を検査画像として区別する。2枚の写真画像のうち、どちらを基準画像とするかは自由であり、任意の1枚を選択することができる。
【0027】
図3は、写真測量を行う場合についての座標系を示す図である。2つのカメラA、カメラBによって撮影された2枚の写真画像110、210は、それぞれの光軸中心100a,200aを原点として、それぞれカメラの光軸方向をZ軸とし、写真画像の長手方向がX軸、短手方向がY軸となる。したがって、カメラの傾きに応じてX軸は地表Eに平行となるとは限らない。本実施形態においては、基準画像を撮影したカメラを基準に3次元座標を特定する。すなわち、カメラAにより撮影された写真画像110を基準画像とした場合は、X1,Y1,Z1軸を基準座標系として採用する。以下、カメラAを基準カメラとし、カメラAにより撮影された写真画像を基準画像とした場合について説明を進める。
【0028】
図4に写真測量に用いられる写真画像の例を示す。図4(a)は、カメラAにより撮影された写真画像(基準画像)、図4(b)はカメラBにより撮影された写真画像(検査画像)である。図4は、理解の便宜のため、すでに後述するステップである基準点11a〜13a、11b〜13b及び計測点16aの指定を終了した画像を示している。なお、カメラ7から送信され、まだ処理が行われていない画像には、上記指定された基準点11a〜13a、11b〜13b及び計測点16aが表示されていないことはいうまでもない。
【0029】
次にこれらの基準画像110及び検査画像210について、基準点の指定を行う(#11)。基準点11a〜13a、11b〜13bは、被写体の外観上、コーナーなどの判別しやすい位置を選び、2つの写真画像110、210を参照しながら両画像で同一の点を指定する。この入力は、利用者がマウスなどの入力装置8を操作することにより行われ、座標点指定部3aが主な処理を司る。このとき、基準画像110を基準として、計測点よりも近位の点及び遠方の点を含むようにしておくことが好ましい。本実施形態では、複数の基準点のうち、最近位の近位基準点13及び最遠方の遠方基準点11を指定する。図5は、基準画像に付された基準点のみを抽出した分布図である。
【0030】
次に、両画像において基準点を5箇所以上選択し、各基準点の当該写真画像上の座標値を利用してカメラA100、カメラB200の位置関係を算出する(#12)。本実施形態では、位置関係として、カメラA100(基準カメラ)の光軸中心を原点とする基準座標系において、カメラB200(検査カメラ)の光軸中心がどこに位置するかを表す座標値及びカメラB200の光軸がどの方向を向いているかを示す角度を導く。
【0031】
カメラA100及びカメラB200の位置関係が演算されると、この値を用いてそれぞれの基準座標系における基準点の三次元座標値を演算する(#13)。これらの処理は、主に位置演算部3bが司る。
【0032】
次いで、マウスなどの入力装置を操作して、基準画像上において、計測点16aを入力する(#14)。計測点16aは、上述の通り、先のステップ(#11)において入力した複数の基準点11a〜13a、11b〜13bに対して、カメラA100からの距離が最近位又は最遠方とならないようにすることが好ましい。これらの処理は、主に座標点指定部3aが司る
【0033】
次に、先のステップ(#12、#13)で得られた三次元座標より、カメラA100から見て基準点の奥行きを計算する。以下の処理は、主にエピポーラ線演算部3cが司る。図5に示すように、まず、計測点16aを挟んで、最遠方の基準点11a及び最近位の基準点13aを指定する(#15)。図6に示すように、カメラA100から見てその光軸Lの方向(Z1軸方向)にみた場合、被写体はその奥行き位置がそれぞれ異なる複数の基準点11、12、13を有する。その基準点のうち、最近位の近位基準点13および最遠方の遠方基準点11を基準画像110上で指定する。これらの指定された2点について、カメラA100の光軸中心100aからこれらの2点までの距離(基準距離)を算出し(#16)、当該2点についての基準距離と同距離の線20,30を想定する。
【0034】
次に、図7に示すように、基準画像110上の計測点16aとカメラA100の光軸中心100aとを通過する線(計測点16に対する光線)L2を想定する。非特許文献1に記載されているエピポーラ拘束条件によって、計測点16の検査画像210上の対応点は、当該光線が検査画像上に投影されたエピポーラ線40上に必ず存在することから、エピポーラ線40に沿って相関処理を行うことにより対応付けを高速かつ高精度に行うことができる。しかし、光軸中心と計測点16とを通る光線L2は、無限遠まで続く直線であり、図8に示すように検査カメラB200の検査画像210上に投影されるエピポーラ線40は、検査画像210のX軸方向の両端まで延在する。よって、その線上の1点である対応点を特定するには、まだ広汎である。そこで、本実施例では、以下のようにして相関処理を行う探索領域を絞り込むこととしている。
【0035】
すなわち、図9に示すように、上記ステップで想定された等距離線20、30と光線L2との交点11x、13xとを求める(#16)。等距離線20、30は、基準画像110中に写し込まれている基準点11a〜13aのうち最も近位の近位基準点13と最も遠方(奥行き側)の遠方基準点11と同距離を示す線であるから、実際の計測点は、これらの等距離線20、30で区切られた領域L3に必ず存在する。
【0036】
当該区切られた分割区間L3は、矢印21、31で示されるように検査カメラB200の検査画像上210に投影された場合、検査画像210上に投影されるエピポーラ線40よりも短くなることは明らかである。すなわち、図10に示すように、検査画像210上では、両端までエピポーラ線40が延在し、そのうちの一部分42が当該区切られた分割区間L3に対応する領域となる。したがって、この区切られた領域42に限定して(#17)、後述のように相関処理を行うことにより、検査画像上の計測点16aの対応点を決定することができる。この処理は、主に分割区間決定部3dが司る。
【0037】
次に当該区切られた区間を探索領域として相関処理を行う(#18)。この処理は、主に相関処理部3eが司る。具体的には以下のようにしてパターンマッチングを行う。まず、図11(a)に示すように、基準画像110の計測点16の近傍領域18を抽出する。そして、図11(b)に示すように、この近傍領域18について、検査画像210において先のステップで区切られた区間とパターンマッチングを行う。このようにして、対応付けられた領域28を探索し、その対応点16bを決定し(#19)、その検査画像上での座標値を求める。
【0038】
本実施形態では、ステップ15において、基準画像上において最も近位の基準点13aと最も遠方の基準点11aとを指定し、ステップ17において区分された区間42を探索領域として一律に設定することによって、複数の計測点の三次元座標を測定する場合にも当該区間42を用いることができるようにしている。
【0039】
最後に、図12に示すように、計測点16は、カメラA100(基準カメラ)の光軸中心100aと計測点16とを結ぶ光線L2と、カメラB200(検査カメラ)の光軸中心200aと検査画像210上の対応点16bとを結ぶ直線M2との交点として表され、三角測量の原理によりその三次元座標が算出される。
【0040】
以上、説明したように、本実施形態に係る写真測量装置によれば、計測点よりも近位及び遠方の基準点の情報を与えることにより、エピポーラ拘束条件を利用して絞り込まれた探索領域を大幅に絞り込むことができる。
【0041】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。
【0042】
分割区間の端点を決定する基準点の指定は、基準画像上において最も近位の点と最も遠方の点とに限られるものではなく、計測点ごとに個別に選択するようにしてもよい。すなわち、基準画像上において最も近位の点と最も遠方の点を選択することにより、すべての計測点距離は、両基準点の間に存在するため、すべての計測点の対応付けにおいて、同じ探索領域で相関処理を行うことができる一方、相関処理における探索領域が広くなる。一方、基準点を計測点ごとに個別に選択する場合、当該計測点との距離が近い基準点を選択すれば、相関処理における探索領域をより小さくすることができ、処理の高速化及び高精度化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る写真測量装置のブロック図である。
【図2】 図1の写真測量装置を用いて写真測量を行う場合の処理の流れを示すフロー図である。
【図3】 図1の装置を用いて写真測量を行う場合についての座標系を示す図である。
【図4】 写真測量に用いられる写真画像の例を示す図であり、(a)はカメラA100の写真画像(基準画像)、(b)はカメラB200の写真画像(検査画像)の例である。
【図5】 基準画像上に指定された基準点、計測点のみを抽出した図である。
【図6】 近位点及び遠方点の位置関係を示す図である。
【図7】 計測点の光線を示す図である。
【図8】 検査画像上の計測点に対するエピポーラ線を示す図である。
【図9】 区分された光線を検査画像に投影する場合の説明図である。
【図10】 検査画像上に投影されたエピポーラ線上の区分された領域を示す図である。
【図11】 相関処理の説明図である。
【図12】 計測点の三次元座標の算出処理の原理図である。
【図13】 エピポーラ拘束条件の説明図である。
【符号の説明】
L カメラAの光軸
L2 光線
L3 分割区間
M カメラBの光軸
1 写真測量装置
2 インターフェース部
3 制御演算部
4 表示部
5 画像記憶部
6 システムプログラム
7 デジタルカメラ
8 入力装置
11 遠方基準点
11a 遠方基準点の基準画像への投影点
11b 遠方基準点の検査画像への投影点
11x 遠方基準点のエピポーラ線上の等距離点
12 基準点
12a 基準点の基準画像への投影点
12b 基準点の検査画像への投影点
13 近位基準点
13a 近位基準点の基準画像への投影点
13b 近位基準点の検査画像への投影点
13x 近位基準点のエピポーラ線上の等距離点
14 計測対象
16 計測点
16a 計測点の基準画像への投影点
16b 対応点(計測点の検査画像への投影点)
20,30 等距離線
40 エピポーラ線
42 区分領域(探索領域)
100 カメラA(基準カメラ)
110 基準画像
200 カメラB(検査カメラ)
210 検査画像
Claims (8)
- 互いの位置関係が既知の基準カメラ及び前記基準カメラと異なる位置に配置された検査カメラによってそれぞれ撮影された基準画像及び検査画像を作成するステップと、
前記基準画像と検査画像との双方に写っている基準点を複数指定するステップと、
前記基準画像と検査画像上の前記基準点の座標値より、基準点の三次元座標をそれぞれ求め、少なくとも1つの前記基準点の三次元座標と前記基準カメラの光軸中心との距離を決定し、光軸中心からの基準距離を求めるステップと、
前記基準画像上において計測点を指定し、前記検査画像に投影される前記計測点に対するエピポーラ線を決定するステップと、
前記エピポーラ線と求められた前記基準距離よりそのエピポーラ線を線分又は半線分に分割して、分割区間を決定するステップと、
前記基準画像上の計測点と前記分割区間の両近傍領域において、画像相関処理を行うステップと、
を備えることを特徴とする写真測量における計測点の対応付け方法。 - 前記分割区間は、前記基準カメラの光軸中心からの距離が、前記計測点よりも近位に存在する近基準点及び前記計測点よりも遠方に存在する遠基準点の前記光軸中心からの基準距離をそれぞれ測定し、エピポーラ線をそれぞれの基準距離に対応するように分割した区間であることを特徴とする、請求項1に記載の写真測量における計測点の対応付け方法。
- 前記基準カメラ及び検査カメラの位置関係は、前記基準画像及び検査画像上において指定された複数の基準点のそれぞれの両画像上の座標値に基づいて導かれることを特徴とする、請求項1又は2に記載の写真測量における計測点の対応付け方法。
- 互いの位置関係が既知の異なる位置から撮影された基準画像及び検査画像を記憶する記憶部と、
前記基準画像及び検査画像の双方に写っている基準点の入力を受付ける基準点指定手段と、
前記基準画像と検査画像上の前記基準点の座標値より、基準点の三次元座標をそれぞれ求め、少なくとも1つの前記基準点の三次元座標と前記基準カメラの光軸中心との距離を決定し、光軸中心からの基準距離を求める基準距離演算手段と、
前記基準画像上において計測点を指定し、前記検査画像に投影される前記計測点に対するエピポーラ線を決定するエピポーラ線演算手段と、
前記エピポーラ線と求められた前記基準距離よりそのエピポーラ線を線分又は半線分に分割して、分割区間を決定する分割区間演算手段と、
前記基準画像上の計測点と前記分割区間の両近傍領域において、画像相関処理を行う相関処理手段とを備えることを特徴とする、写真測量における計測点の対応付け装置。 - 前記分割区間演算手段は、前記基準画像の撮影位置からの距離が、前記計測点よりも近位に存在する近基準点及び前記計測点よりも遠方に存在する遠基準点の前記光軸中心からの距離をそれぞれ測定し、エピポーラ線を、それぞれの基準距離に対応するように分割した区間を分割区間とすることを特徴とする請求項4に記載の写真測量における計測点の対応付け装置。
- 前記位置関係は、前記基準画像及び検査画像上において指定された複数の基準点のそれぞれの両画像上の座標値に基づいて導かれることを特徴とする請求項4又は5に記載の写真測量における計測点の対応付け装置。
- 写真測量における計測点の対応付けを行うためにコンピュータを
互いの位置関係が既知の異なる位置から撮影された基準画像及び検査画像の双方に写っている複数の基準点の入力を受付ける基準点指定手段、
前記基準画像と検査画像上の前記基準点の座標値より、基準点の三次元座標をそれぞれ求め、少なくとも1つの前記基準点の三次元座標と前記基準カメラの光軸中心との距離を決定し、光軸中心からの基準距離を求める基準距離演算手段、
前記エピポーラ線と求められた前記基準距離よりそのエピポーラ線を線分又は半線分に分割して、分割区間を決定する分割区間演算手段、
前記基準画像上の計測点と前記分割区間の両近傍領域において、画像相関処理を行う相関処理手段、として機能させるための写真測量における計測点の対応付けプログラム。 - 請求項7に記載のプログラムを記憶した記憶媒体。
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