JP4148681B2 - アルカン酸誘導体、その製造法および用途 - Google Patents
アルカン酸誘導体、その製造法および用途 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた血糖低下作用、血中脂質低下作用などの医薬作用を有し、糖尿病、高脂血症、耐糖能不全、炎症性疾患、動脈硬化症などの予防・治療剤として有用な新規アルカン酸誘導体およびその製造法に関する。
また、本発明は、新規アルカン酸誘導体を含有してなる、糖尿病、高脂血症、耐糖能不全などの予防・治療剤に関する。
さらに、本発明は、新規アルカン酸誘導体を含有してなる、レチノイド関連受容体機能調節剤、インスリン抵抗性改善剤などに関する。
【0002】
【従来の技術】
アルカン酸誘導体としては、下記文献に記載の化合物が知られている。
(1)WO 00/64876には、PPARリガンド受容体結合剤として、式
【0003】
【化8】
【0004】
[式中、
【0005】
【化9】
【0006】
独立して、アリールなどを;Aは−O−などを;Bは−O−などを;Dは−O−などを;Eは結合手またはエチレン基を;a,b,cおよびeは0−4を;dは0−5を;fは0−6を;R1,R3,R5,R7,R9およびR11は独立して水素などを;R2,R4,R6,R8,R10およびR12は独立して−(CH)q−Xを;qは0−3を;Xは水素などを;ZはR21O2C−などを;R21は水素などを示す]で表される化合物が記載されている。
(2)WO 99/20275には、式
【0007】
【化10】
【0008】
[式中、Aは結合手、酸素原子、硫黄原子など;Bは結合手、酸素原子、硫黄原子などを;Dは結合手、酸素原子、硫黄原子などを;Eは結合手などを;aおよびnは0−2を;bは0−1を;cおよびeは0−4を;dおよびfは0−5を;Rは水素などを;R'は水素などを;R1は水素などを;R2は−(CH2)q−Xなどを;qは0−3を;Xは水素などを;ZはR1O2C−などを示す]で表される化合物を用いてPPAR−γ受容体の活性を媒介する方法が記載されている。
(3)WO 92/20350には、生理活性天然ポリマーの作用を模倣できる物質として、式:Mi−(Mn)n−Mt [式中、nは2ないし約50の数を;Mi,MnおよびMtはそれぞれ
【0009】
【化11】
【0010】
【化12】
【0011】
独立して、芳香族炭素環または芳香族複素環を;Ai,Bi,An,Bn,At,Bt,TiおよびTtは独立して水素または置換基を;XiおよびXnは、独立して結合などを示す]で表される化合物が記載されている。
(4)WO 99/58510には、血糖および血中脂質低下作用を有する物質として、式
【0012】
【化13】
【0013】
[式中、R1は置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を;Xは結合手などを;nは1ないし3の整数を;Yは酸素原子などを;環Aはさらに1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼン環を;pは1ないし8の整数を;R2は水素原子などを;q'は0ないし6の整数を;mは0または1を;R3は水酸基などを;R4およびR5は同一または異なって水素原子などを示す]で表される化合物が記載されている。
【0014】
ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体ガンマ(PPARγ)は、ステロイドホルモン受容体や甲状腺ホルモン受容体に代表される核内ホルモン受容体スーパーファミリーの一員で、脂肪細胞分化のごく初期にその発現が誘導され、マスターレギュレーターとして脂肪細胞の分化に重要な役割を果たしている。PPARγは、リガンドと結合することによりレチノイドX受容体(RXR)と二量体を形成し、核内で標的遺伝子の応答性部位と結合して転写効率を直接制御(活性化)している。近年、プロスタグランジンD2の代謝物である15−デオキシ−△12.14プロスタグランジンJ2がPPARγの内因性リガンドである可能性が示唆され、さらに、チアゾリジンジオン誘導体に代表される一種のインスリン感受性増強薬がPPARγのリガンド活性を有し、その強さと血糖低下作用あるいは脂肪細胞分化促進作用が平行することが判明した[セル(Cell)、83巻、803頁(1995年);ザ・ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(The Journal of Biological Chemistry)、270巻、12953頁(1995年):ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(Journal of Medicinal Chemistry)、39巻、655頁(1996年)]。さらに、最近、1)ヒト脂肪肉腫由来の培養細胞にPPARγが発現し、PPARγリガンドの添加によってその増殖が停止すること[プロシーディングス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカ(Proceedings of The National Academy of Siences of The United States of America)、94巻、237頁、(1997年)]、2)インドメタシン、フェノプロフェンに代表されるノンステロイド抗炎症薬がPPARγリガンド活性を持つこと[ザ・ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(The Journal of Biological Chemistry)、272巻、3406頁(1997年)]、3)活性化されたマクロファージでPPARγが高発現し、そのリガンド添加によって炎症に関与する遺伝子の転写が阻害されること[ネイチャー(Nature)、391巻、79頁(1998年)]、4)PPARγリガンドが、単球による炎症性サイトカイン(TNFα、IL−1β、IL−6)の産生を抑制すること[ネイチャー(Nature)、391巻、82頁(1998年)]などが判明している。
【0015】
以上のことから、糖尿病、高脂血症、耐糖能不全、炎症性疾患、動脈硬化症などの予防・治療剤として有用であり、かつ副作用が少ない等、医薬としてより優れた性質を有する新規化合物の開発が望まれている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、糖尿病、高脂血症、耐糖能不全等の予防・治療剤として有用なアルカン酸誘導体およびその製造法の提供である。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は以下の(1)〜(32)などに関する。
(1) 一般式
【0018】
【化14】
【0019】
[式中、R1は置換されていてもよい5員芳香族複素環基を;
Xは結合手、酸素原子、硫黄原子、−CO−、−CS−、−CR4(OR5)−または−NR6−(R4は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を、R5は水素原子または水酸基の保護基を、R6は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基を示す)を;
Qは炭素数1ないし20の2価の炭化水素基を;
Yは結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO2−、−NR7−、−CONR7−または−NR7CO−(R7は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基を示す)を;
環Aは1ないし3個の置換基をさらに有していてもよい芳香環を;
Zは−(CH2)n−Z1−または−Z1−(CH2)n−(nは1ないし8の整数を、Z1は酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO2−または−NR16−(R16は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す)を示す)を;
環Bはそれぞれ1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいピリジン環、ベンゼン環またはナフタレン環を;
Uは結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−または−SO2−を;
Wは炭素数1ないし20の2価の炭化水素基を;
R3は−OR8(R8は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す)または−NR9R10(R9およびR10は同一または異なって水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、または置換されていてもよいアシル基を示すか、またはR9およびR10は結合して置換されていてもよい環を形成していてもよい)を示す:
ただし、環Bが1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいベンゼン環であるとき、Uは結合手を示す]で表される化合物またはその塩。
(2) R1で示される5員芳香族複素環基がオキサゾリル、チアゾリルまたはトリアゾリルである上記(1)記載の化合物。
(3) Xが結合手または−NR6−(R6は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基を示す)である上記(1)記載の化合物。
(4) QがC1-6アルキレンまたはC2-6アルケニレンである上記(1)記載の化合物。
(5) Yが結合手、酸素原子または−NR7−(R7は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基を示す)である上記(1)記載の化合物。
(6) 環Aで示される芳香環がベンゼン環、ピリジン環またはイソオキサゾール環である上記(1)記載の化合物。
(7) nが1ないし3の整数、Z1が酸素原子または硫黄原子である上記(1)記載の化合物。
(8) 環Bが1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいピリジン環またはナフタレン環である上記(1)記載の化合物。
(9) Uが結合手である上記(1)記載の化合物。
(10) WがC1-6アルキレンまたはC2-6アルケニレンである上記(1)記載の化合物。
(11) R3が−OR8(R8は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す)である上記(1)記載の化合物。
(12) R1が、
1)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシ基およびアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい炭素数1ないし10のアルキル基;
2)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシ基およびアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい炭素数3ないし10のシクロアルキル基;
3)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシ基およびアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい芳香族複素環基;および
4)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシ基およびアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい炭素数6ないし14の芳香族炭化水素基;から選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよいオキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリルまたはトリアゾリル;
Xが結合手または−NR6−、かつR6が水素原子または炭素数1ないし4のアルキル基;
QがC1-6アルキレンまたはC2-6アルケニレン;
Yが結合手、酸素原子または−NR7−、かつ、R7がアミノ基の保護基;
環Aが、炭素数1ないし4のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1ないし4のアルコキシ基、炭素数7ないし10のアラルキルオキシ基およびハロゲン原子から選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれさらに有していてもよい、ベンゼン環、炭素数9ないし14の縮合芳香族炭化水素環、または5もしくは6員芳香族複素環;
Zが−(CH2)n−Z1−または−Z1−(CH2)n−であり、かつ、nが1ないし3の整数、Z1が酸素原子または硫黄原子;
環Bが炭素数1ないし4のアルキル基、炭素数6ないし14のアリール基、ヒドロキシ基、炭素数1ないし4のアルコキシ基、炭素数7ないし10のアラルキルオキシ基およびハロゲン原子から選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれさらに有していてもよいピリジン環またはナフタレン環;
Uが結合手または酸素原子;
WがC1-6アルキレンまたはC2-6アルケニレン;
R3が−OR8であり、かつR8が水素原子または炭素数1ないし4のアルキル基である上記(1)記載の化合物。
(13) 2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]酢酸;
2−[2−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸;
2-[2−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]−3−ピリジル]酢酸;
2−[2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]フェニル]酢酸;
2−[2−[[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェノキシ]メチル]−3−ピリジル]酢酸;またはその塩である上記(1)記載の化合物。
(14) 上記(1)記載の化合物またはその塩のプロドラッグ。
(15) 上記(1)記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグを含有してなる医薬組成物。
(16) 上記(1)記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグを含有してなる糖尿病の予防・治療剤。
(17) 上記(1)記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグを含有してなる高脂血症の予防・治療剤。
(18) 上記(1)記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグを含有してなる耐糖能不全の予防・治療剤。
(19) 上記(1)記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグを含有してなるレチノイド関連受容体機能調節剤。
(20) ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガンドである上記(19)記載の剤。
(21) レチノイドX受容体リガンドである上記(19)記載の剤。
(22) 上記(1)記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグを含有してなるインスリン抵抗性改善剤。
(23) 上記(1)記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグを哺乳動物に投与することを特徴とする、該哺乳動物における糖尿病の治療方法。
(24) 上記(1)記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグを哺乳動物に投与することを特徴とする、該哺乳動物における高脂血症の治療方法。
(25) 上記(1)記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグを哺乳動物に投与することを特徴とする、該哺乳動物における耐糖能不全の治療方法。
(26) 糖尿病の予防・治療剤を製造するための上記(1)記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの使用。
(27) 高脂血症の予防・治療剤を製造するための上記(1)記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの使用。
(28) 耐糖能不全の予防・治療剤を製造するための上記(1)記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの使用。
(29) 一般式
【0020】
【化15】
【0021】
[式中、R1は置換されていてもよい5員芳香族複素環基を;
Xは結合手、酸素原子、硫黄原子、−CO−、−CS−、−CR4(OR5)−または−NR6−(R4は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を、R5は水素原子または水酸基の保護基を、R6は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基を示す)を;
Qは炭素数1ないし20の2価の炭化水素基を;
Yは結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO2−、−NR7−、−CONR7−または−NR7CO−(R7は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基を示す)を;
環Aは1ないし3個の置換基をさらに有していてもよい芳香環を;
Zは−(CH2)n−Z1−または−Z1−(CH2)n−(nは1ないし8の整数を、Z1は酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO2−または−NR16−(R16は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す)を示す)を;
環Bはそれぞれ1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいピリジン環、ベンゼン環またはナフタレン環を;
Uは結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−または−SO2−を;
Wは炭素数1ないし20の2価の炭化水素基を示す:
ただし、環Bが1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいベンゼン環であるとき、Uは結合手を示す]で表される化合物またはその塩を加水分解反応に付すことを特徴とする、一般式
【0022】
【化16】
【0023】
[式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物またはその塩の製造法。
(30) 一般式
【0024】
【化17】
【0025】
[式中、R1は置換されていてもよい5員芳香族複素環基を;
Xは結合手、酸素原子、硫黄原子、−CO−、−CS−、−CR4(OR5)−または−NR6−(R4は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を、R5は水素原子または水酸基の保護基を、R6は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基を示す)を;
Qは炭素数1ないし20の2価の炭化水素基を;
Yは結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO2−、−NR7−、−CONR7−または−NR7CO−(R7は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基を示す)を;
環Aは1ないし3個の置換基をさらに有していてもよい芳香環を;
Zは−(CH2)n−Z1−または−Z1−(CH2)n−(nは1ないし8の整数を、Z1は酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO2−または−NR16−(R16は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す)を示す)を;
環Bはそれぞれ1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいピリジン環、ベンゼン環またはナフタレン環を;
Uは結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−または−SO2−を;
Wは炭素数1ないし20の2価の炭化水素基を示す:
ただし、環Bが1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいベンゼン環であるとき、Uは結合手を示す]で表される化合物またはその塩を酸化反応に付すことを特徴とする、一般式
【0026】
【化18】
【0027】
[式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物またはその塩の製造法。
(31) 一般式
【0028】
【化19】
【0029】
[式中、R1は置換されていてもよい5員芳香族複素環基を;
Xは結合手、酸素原子、硫黄原子、−CO−、−CS−、−CR4(OR5)−または−NR6−(R4は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を、R5は水素原子または水酸基の保護基を、R6は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基を示す)を;
Qは炭素数1ないし20の2価の炭化水素基を;
Yは結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO2−、−NR7−、−CONR7−または−NR7CO−(R7は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基を示す)を;
環Aは1ないし3個の置換基をさらに有していてもよい芳香環を;
Zは−(CH2)n−Z1−または−Z1−(CH2)n−(nは1ないし8の整数を、Z1は酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO2−または−NR16−(R16は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す)を示す)を;
環Bはそれぞれ1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいピリジン環、ベンゼン環またはナフタレン環を;
Uは結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−または−SO2−を;
Wは炭素数1ないし20の2価の炭化水素基を示す:
ただし、環Bが1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいベンゼン環であるとき、Uは結合手を示す]で表される化合物またはその塩。
(32) 一般式
【0030】
【化20】
【0031】
[式中、R1は置換されていてもよい5員芳香族複素環基を;
Xは結合手、酸素原子、硫黄原子、−CO−、−CS−、−CR4(OR5)−または−NR6−(R4は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を、R5は水素原子または水酸基の保護基を、R6は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基を示す)を;
Qは炭素数1ないし20の2価の炭化水素基を;
Yは結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO2−、−NR7−、−CONR7−または−NR7CO−(R7は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基を示す)を;
環Aは1ないし3個の置換基をさらに有していてもよい芳香環を;
Zは−(CH2)n−Z1−または−Z1−(CH2)n−(nは1ないし8の整数を、Z1は酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO2−または−NR16−(R16は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す)を示す)を;
環Bはそれぞれ1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいピリジン環、ベンゼン環またはナフタレン環を;
Uは結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−または−SO2−を;
Wは炭素数1ないし20の2価の炭化水素基を示す:
ただし、環Bが1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいベンゼン環であるとき、Uは結合手を示す]で表される化合物またはその塩。
【0032】
一般式(I)中、R1で示される「置換されていてもよい5員芳香族複素環基」における「5員芳香族複素環基」としては、例えば環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する5員単環式芳香族複素環基が挙げられる。該単環式芳香族複素環基は、1または2個の窒素原子を含む6員複素環(例、ピリジン環)、ベンゼン環などと縮合していてもよく、このような縮合環もR1の定義に含まれる。
「5員単環式芳香族複素環基」の具体例としては、フリル(2−フリル、3−フリル)、チエニル(2−チエニル、3−チエニル)、ピロリル(1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル)、イミダゾリル(1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル)、ピラゾリル(1−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル)、イソオキサゾリル(3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル)、イソチアゾリル(3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル、)、チアゾリル(2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、オキサゾリル(2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、オキサジアゾリル(1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)、チアジアゾリル(1,3,4−チアジアゾール−2−イル)、トリアゾリル(1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル)、テトラゾリル(テトラゾール−1−イル、テトラゾール−5−イル)等が挙げられる。
また、上記「5員単環式芳香族複素環基」が縮合環を形成する場合の具体例としては、2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾール−1−イル、ベンズイミダゾール−2−イル、インドール−1−イル、インドール−3−イル、1H−インダゾール−3−イル等が挙げられる。
R1で示される5員芳香族複素環基は、好ましくはオキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル等、さらに好ましくはオキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル等である。
【0033】
R1で示される「5員芳香族複素環基」は、置換可能な位置に1ないし4個、好ましくは1ないし3個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えば「ハロゲン原子」、「ニトロ基」、「置換されていてもよい脂肪族炭化水素基」、「置換されていてもよい脂環式炭化水素基」、「置換されていてもよい芳香族炭化水素基」、「置換されていてもよい芳香族複素環基」、「置換されていてもよい非芳香族複素環基」、「置換されていてもよいアシル基」、「置換されていてもよいアミノ基」、「置換されていてもよいヒドロキシ基」、「置換されていてもよいチオール基」、「エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」などが挙げられる。
【0034】
「ハロゲン原子」としては、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素が挙げられ、なかでもフッ素および塩素が好ましい。
「置換されていてもよい脂肪族炭化水素基」における脂肪族炭化水素基としては、炭素数1ないし15の直鎖状または分枝状の脂肪族炭化水素基、例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基等が挙げられる。
アルキル基の好適な例としては、炭素数1ないし10のアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどが挙げられる。
アルケニル基の好適な例としては、炭素数2ないし10のアルケニル基、例えばエテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニル、1−ヘプテニル、1−オクテニルなどが挙げられる。
アルキニル基の好適な例としては炭素数2ないし10のアルキニル基、例えばエチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、1−ヘプチニル、1−オクチニルなどが挙げられる。
【0035】
「置換されていてもよい脂肪族炭化水素基」における置換基としては、例えば炭素数3ないし10のシクロアルキル基、炭素数6ないし14のアリール基(例、フェニル、ナフチルなど)、芳香族複素環基(例、チエニル、フリル、ピリジル、オキサゾリル、チアゾリルなど)、非芳香族複素環基(例、テトラヒドロフリル、モルホリノ、チオモルホリノ、ピペリジノ、ピロリジニル、ピペラジニルなど)、炭素数7ないし9のアラルキル基、アミノ基、炭素数1ないし4のアルキル基あるいは炭素数2ないし8のアシル基(例、アルカノイル基など)でモノあるいはジ置換されたアミノ基、アミジノ基、炭素数2ないし8のアシル基(例、アルカノイル基など)、カルバモイル基、炭素数1ないし4のアルキル基でモノあるいはジ置換されたカルバモイル基、スルファモイル基、炭素数1ないし4のアルキル基でモノあるいはジ置換されたスルファモイル基、カルボキシル基、炭素数2ないし8のアルコキシカルボニル基、ヒドロキシ基、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数2ないし5のアルケニルオキシ基、炭素数3ないし7のシクロアルキルオキシ基、炭素数7ないし9のアラルキルオキシ基、炭素数6ないし14のアリールオキシ基(例、フェニルオキシ、ナフチルオキシなど)、チオール基、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルキルチオ基、炭素数7ないし9のアラルキルチオ基、炭素数6ないし14のアリールチオ基(例、フェニルチオ、ナフチルチオなど)、スルホ基、シアノ基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)などが挙げられる。置換基の数は、例えば1ないし3個である。
【0036】
「置換されていてもよい脂環式炭化水素基」における脂環式炭化水素基としては、炭素数3ないし12の飽和または不飽和の脂環式炭化水素基、例えばシクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルカジエニル基等が挙げられる。
シクロアルキル基の好適な例としては、炭素数3ないし10のシクロアルキル基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[3.2.2]ノニル、ビシクロ[3.3.1]ノニル、ビシクロ[4.2.1]ノニル、ビシクロ[4.3.1]デシルなどが挙げられる。
シクロアルケニル基の好適な例としては、炭素数3ないし10のシクロアルケニル基、例えば2−シクロペンテン−1−イル、3−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イルなどが挙げられる。
シクロアルカジエニル基の好適な例としては、炭素数4ないし10のシクロアルカジエニル基、例えば2,4−シクロペンタジエン−1−イル、2,4−シクロヘキサジエン−1−イル、2,5−シクロヘキサジエン−1−イルなどが挙げられる。
「置換されていてもよい芳香族炭化水素基」における芳香族炭化水素基の好適な例としては、炭素数6ないし14の芳香族炭化水素基(即ち、アリール基)、例えばフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニル、ビフェニリルなどが挙げられる。なかでもフェニル、1−ナフチル、2−ナフチルなどが好ましい。
【0037】
「置換されていてもよい芳香族複素環基」における芳香族複素環基としては、例えば環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし5個含有する、単環式、2環式または3環式の芳香族複素環基などが挙げられる。
単環式芳香族複素環基の好適な例としては、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル(1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル)、フラザニル、チアジアゾリル(1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル)、トリアゾリル(1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル)、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニルなどが挙げられる。
2環式または3環式の芳香族複素環基の好適な例としては、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ[b]チエニル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリル、キナゾリル、キノキサリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、α−カルボニリル、β−カルボニリル、γ−カルボニリル、アクリジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、フェノキサチイニル、チアントレニル、インドリジニル、ピロロ[1,2−b]ピリダジニル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジル、イミダゾ[1,2−a]ピリジル、イミダゾ[1,5−a]ピリジル、イミダゾ[1,2−b]ピリダジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリミジニル、1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジル、1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジニルなどが挙げられる。
【0038】
「置換されていてもよい非芳香族複素環基」における非芳香族複素環基としては、例えば環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし3個含有する炭素数2ないし10の非芳香族複素環基などが挙げられる。非芳香族複素環基の好適な例としては、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ピロリジニル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノなどが挙げられる。
前記「置換されていてもよい脂環式炭化水素基」、「置換されていてもよい芳香族炭化水素基」、「置換されていてもよい芳香族複素環基」および「置換されていてもよい非芳香族複素環基」における置換基としては、例えば1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数2ないし6のアルケニル基、炭素数3ないし10のシクロアルキル基、炭素数6ないし14の芳香族炭化水素基(即ち、アリール基)(例、フェニル、ナフチルなど)、芳香族複素環基(例、チエニル、フリル、ピリジル、オキサゾリル、チアゾリルなど)、非芳香族複素環基(例、テトラヒドロフリル、モルホリノ、チオモルホリノ、ピペリジノ、ピロリジニル、ピペラジニルなど)、炭素数7ないし9のアラルキル基、アミノ基、炭素数1ないし4のアルキル基あるいは炭素数2ないし8のアシル基(例、アルカノイル基など)でモノあるいはジ置換されたアミノ基、アミジノ基、炭素数2ないし8のアシル基(例、アルカノイル基など)、カルバモイル基、炭素数1ないし4のアルキル基でモノあるいはジ置換されたカルバモイル基、スルファモイル基、炭素数1ないし4のアルキル基でモノあるいはジ置換されたスルファモイル基、カルボキシル基、炭素数2ないし8のアルコキシカルボニル基、ヒドロキシ基、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数2ないし5のアルケニルオキシ基、炭素数3ないし7のシクロアルキルオキシ基、炭素数7ないし9のアラルキルオキシ基、炭素数6ないし14のアリールオキシ基(例、フェニルオキシ、ナフチルオキシなど)、チオール基、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルキルチオ基、炭素数7ないし9のアラルキルチオ基、炭素数6ないし14のアリールチオ基(例、フェニルチオ、ナフチルチオなど)、スルホ基、シアノ基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)などが挙げられる。置換基の数は、例えば1ないし3個である。
【0039】
「置換されていてもよいアシル基」におけるアシル基としては、炭素数1ないし13のアシル基、具体的にはホルミルの他、式: −COR11,−SO2R11,−SOR11または−PO3R11R12 [式中、R11およびR12は、同一または異なって炭化水素基または芳香族複素環基を示す]で表される基などが挙げられる。
R11またはR12で示される炭化水素基としては、例えば脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、脂環式−脂肪族炭化水素基、芳香脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基が挙げられる。これらの炭化水素基の炭素数は、好ましくは1ないし15である。
ここで、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基および芳香族炭化水素基としては、前記R1における置換基としてそれぞれ例示したものが挙げられる。
脂環式−脂肪族炭化水素基としては、例えば前記脂環式炭化水素基と脂肪族炭化水素基とが結合したもの(例、シクロアルキル−アルキル基、シクロアルケニル−アルキル基等)が挙げられ、なかでも炭素数4ないし9の脂環式−脂肪族炭化水素基が好ましい。脂環式−脂肪族炭化水素基の好適な例としては、シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、2−シクロペンテニルメチル、3−シクロペンテニルメチル、シクロヘキシルメチル、2−シクロヘキセニルメチル、3−シクロヘキセニルメチル、シクロヘキシルエチル、シクロヘキシルプロピル、シクロヘプチルメチル、シクロヘプチルエチルなどが挙げられる。
【0040】
芳香脂肪族炭化水素基としては、例えば炭素数7ないし13の芳香脂肪族炭化水素基(例、炭素数7ないし13のアラルキル基、炭素数8ないし13のアリールアルケニル基等)などが挙げられる。芳香脂肪族炭化水素基の好適な例としては、ベンジル、フェネチル、1−フェニルエチル、1−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピルなどの炭素数7ないし9のフェニルアルキル;α−ナフチルメチル、α−ナフチルエチル、β−ナフチルメチル、β−ナフチルエチルなどの炭素数11ないし13のナフチルアルキル;スチリルなどの炭素数8ないし10のフェニルアルケニル;2−(2−ナフチルビニル)などの炭素数12ないし13のナフチルアルケニルなどが挙げられる。
R11またはR12で示される炭化水素基は、好ましくは炭素数1ないし10のアルキル基、炭素数2ないし10のアルケニル基、炭素数3ないし10のシクロアルキル基、炭素数3ないし10のシクロアルケニル基、炭素数6ないし14のアリール基などである。
【0041】
R11またはR12で示される芳香族複素環基としては、例えば環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する5ないし7員の単環式芳香族複素環基またはその縮合環基が挙げられる。該縮合環基としては、例えばこれら5ないし7員の単環式芳香族複素環基と、1ないし2個の窒素原子を含む6員環(例、ピリジン)、ベンゼン環または1個の硫黄原子を含む5員環とが縮合した基等が挙げられる。
芳香族複素環基の好適な例としては、ピリジル(2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、ピリミジニル(2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、6−ピリミジニル)、ピリダジニル(3−ピリダジニル、4−ピリダジニル)、ピラジニル(2−ピラジニル)、ピロリル(1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル)、イミダゾリル(1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル)、ピラゾリル(1−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル)、イソオキサゾリル(3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル)、イソチアゾリル(3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル)、チアゾリル(2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、オキサゾリル(2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、オキサジアゾリル(1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)、チアジアゾリル(1,3,4−チアジアゾール−2−イル)、トリアゾリル(1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル)、テトラゾリル(テトラゾール−1−イル、テトラゾール−5−イル)、キノリル(2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル)、キナゾリル(2−キナゾリル、4−キナゾリル)、キノキサリル(2−キノキサリル)、ベンゾオキサゾリル(2−ベンゾオキサゾリル)、ベンゾチアゾリル(2−ベンゾチアゾリル)、ベンズイミダゾリル(ベンズイミダゾール−1−イル、ベンズイミダゾール−2−イル)、インドリル(インドール−1−イル、インドール−3−イル)、インダゾリル(1H−インダゾール−3−イル)、ピロロピラジニル(1H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)、ピロロピリジニル(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−6−イル)、イミダゾピリジニル(イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル、1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル、1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)、イミダゾピラジニル(1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−イル)、オキソフタラジニル(1−オキソ−2(1H)−フタラジニル)等が挙げられる。なかでも、チエニル、フリル、ピリジルなどが好ましい。
【0042】
アシル基の好適な例としては、例えばアセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル、シクロヘプタンカルボニル、クロトニル、2−シクロヘキセンカルボニル、ベンゾイル、ニコチノイル、イソニコチノイルなどが挙げられる。
該アシル基は、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えば1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよいC1-6アルキル基、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ等が挙げられる。
【0043】
「置換されていてもよいアミノ基」としては、例えば炭素数1ないし10のアルキル基、炭素数2ないし10のアルケニル基、炭素数3ないし10のシクロアルキル基、炭素数3ないし10のシクロアルケニル基、炭素数6ないし14のアリール基または炭素数1ないし13のアシル基等でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基が挙げられる。これらの基としては、前記R1における置換基としてそれぞれ例示したものが挙げられる。また、炭素数1ないし13のアシル基は、好ましくは炭素数2ないし10のアルカノイル基、炭素数7ないし13のアリールカルボニル基等である。
置換されたアミノ基の好適な例としては、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、プロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジアリルアミノ、シクロヘキシルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ベンゾイルアミノ、フェニルアミノ、N−メチル−N−フェニルアミノ等が挙げられる。
【0044】
「置換されていてもよいヒドロキシ基」としては、例えばそれぞれ置換されていてもよい炭素数1ないし10のアルキル基、炭素数2ないし10のアルケニル基、炭素数7ないし13のアラルキル基、炭素数1ないし13のアシル基または炭素数6ないし14のアリール基で置換されていてもよいヒドロキシ基が挙げられる。これらアルキル基、アルケニル基、アシル基およびアリール基としては、前記R1における置換基としてそれぞれ例示したものが挙げられる。「炭素数7ないし13のアラルキル基」としては、 前記R11およびR12で示される炭化水素基として例示したものが挙げられる。
前記したアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アシル基およびアリール基が有していてもよい置換基としては、例えばハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、炭素数1ないし3のアルコキシ基等が挙げられる。置換基の数は、例えば1ないし2個である。
置換されたヒドロキシ基としては、例えばそれぞれ置換されていてもよいアルコキシ基、アルケニルオキシ基、アラルキルオキシ基、アシルオキシ基、アリールオキシ基等が挙げられる。
【0045】
アルコキシ基の好適な例としては、炭素数1ないし10のアルコキシ基、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、ノニルオキシ、シクロブトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシなどが挙げられる。
アルケニルオキシ基の好適な例としては、炭素数2ないし10のアルケニルオキシ基、例えばアリル(allyl)オキシ、クロチルオキシ、2−ペンテニルオキシ、3−ヘキセニルオキシ、2−シクロペンテニルメトキシ、2−シクロヘキセニルメトキシなどが挙げられる。
アラルキルオキシ基の好適な例としては、炭素数7ないし10のアラルキルオキシ基、例えばフェニル−C1-4アルキルオキシ(例、ベンジルオキシ、フェネチルオキシなど)等が挙げられる。
アシルオキシ基の好適な例としては、炭素数2ないし13のアシルオキシ基、さらに好ましくは炭素数2ないし4のアルカノイルオキシ(例、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシなど)等が挙げられる。
アリールオキシ基の好適な例としては、炭素数6ないし14のアリールオキシ基、例えばフェノキシ、ナフチルオキシ等が挙げられる。
【0046】
上記したアルコキシ基、アルケニルオキシ基、アラルキルオキシ基、アシルオキシ基およびアリールオキシ基は、置換可能な位置に1ないし2個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えばハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アミノ基等が挙げられる。例えば置換されたアリールオキシ基としては、例えば4−クロロフェノキシ、2−メトキシフェノキシ等が挙げられる。
【0047】
「置換されていてもよいチオール基」としては、例えば炭素数1ないし10のアルキル基、炭素数3ないし10のシクロアルキル基、炭素数7ないし13のアラルキル基、炭素数2ないし13のアシル基、炭素数6ないし14のアリール基、ヘテロアリール基などで置換されていてもよいチオール基が挙げられる。これらアルキル基、シクロアルキル基、アシル基、アリール基としては、前記R1における置換基としてそれぞれ例示したものが挙げられる。アラルキル基としては、前記R11およびR12で示される炭化水素基として例示したものが挙げられる。ヘテロアリール基の好適な例としては、ピリジル(例、2−ピリジル、3−ピリジルなど)、イミダゾリル(例、2−イミダゾリルなど)、トリアゾリル(例、1,2,4−トリアゾール−5−イルなど)などが挙げられる。
置換されたチオール基としては、例えばアルキルチオ、シクロアルキルチオ、アラルキルチオ、アシルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオなどが挙げられる。
アルキルチオ基の好適な例としては、炭素数1ないし10のアルキルチオ基、例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、t−ブチルチオ、ペンチルチオ、イソペンチルチオ、ネオペンチルチオ、ヘキシルチオ、ヘプチルチオ、ノニルチオ等が挙げられる。
シクロアルキルチオ基の好適な例としては、炭素数3ないし10のシクロアルキルチオ基、例えばシクロブチルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオ等が挙げられる。
アラルキルチオ基の好適な例としては、炭素数7ないし10のアラルキルチオ基、例えばフェニル−C1-4アルキルチオ(例、ベンジルチオ、フェネチルチオなど)等が挙げられる。
アシルチオ基の好適な例としては、炭素数2ないし13のアシルチオ基、さらに好ましくは炭素数2ないし4のアルカノイルチオ基(例、アセチルチオ、プロピオニルチオ、ブチリルチオ、イソブチリルチオなど)等が挙げられる。
アリールチオ基の好適な例としては、炭素数6ないし14のアリールチオ基、例えばフェニルチオ、ナフチルチオ等が挙げられる。
ヘテロアリールチオ基の好適な例としては、ピリジルチオ(例、2−ピリジルチオ、3−ピリジルチオ)、イミダゾリルチオ(例、2−イミダゾリルチオ)、トリアゾリルチオ(例、1,2,4−トリアゾール−5−イルチオ)等が挙げられる。
【0048】
エステル化されていてもよいカルボキシル基において、エステル化されたカルボキシル基としては、例えば炭素数2ないし5のアルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニルなど)、炭素数8ないし10のアラルキルオキシカルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニルなど)、1ないし2個の炭素数1ないし3のアルキル基で置換されていてもよい炭素数7ないし15のアリールオキシカルボニル基(例、フェノキシカルボニル、p−トリルオキシカルボニルなど)等が挙げられる。
【0049】
アミド化されていてもよいカルボキシル基において、アミド化されたカルボキシル基としては、式:−CON(R13)(R14)
(式中、R13およびR14は同一または異なって、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を示す。)で表される基が挙げられる。
ここで、R13およびR14で示される「置換されていてもよい炭化水素基」における炭化水素基としては、前記R11およびR12として例示したものが挙げられる。また、R13およびR14で示される「置換されていてもよい複素環基」における複素環基としては、R1における置換基として例示した芳香族複素環基および非芳香族複素環基が挙げられる。
該炭化水素基および複素環基は、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えばハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよいC1-6アルキル基、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、アミノ基などが挙げられる。
【0050】
R1における置換基は、好ましくは
1)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ基、ヒドロキシ基およびアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい炭素数1ないし10(好ましくは1ないし4)のアルキル基;
2)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ基、ヒドロキシ基およびアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい炭素数3ないし10(好ましくは3ないし7)のシクロアルキル基;
3)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ基、ヒドロキシ基およびアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい芳香族複素環基(好ましくはフリル、チエニル、ピリジル、ピラジニルなど);
4)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ基、ヒドロキシ基およびアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい炭素数6ないし14の芳香族炭化水素基(好ましくは、フェニル、ナフチルなど)などである。
R1における置換基の数は、例えば1ないし3個、好ましくは1または2個である。
R1における置換基は、さらに好ましくは炭素数1ないし4のアルキル基、フリル、チエニル、フェニル、ナフチルなどである。
【0051】
R1は、好ましくは、
1)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ基、ヒドロキシ基およびアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい炭素数1ないし10(好ましくは1ないし4)のアルキル基;
2)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ基、ヒドロキシ基およびアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい炭素数3ないし10(好ましくは3ないし7)のシクロアルキル基;
3)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ基、ヒドロキシ基およびアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい芳香族複素環基(好ましくはフリル、チエニル、ピリジル、ピラジニルなど);および
4)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ基、ヒドロキシ基およびアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい炭素数6ないし14の芳香族炭化水素基(好ましくは、フェニル、ナフチルなど)から選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよいオキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリルまたはトリアゾリルである。
R1は、さらに好ましくは、炭素数1ないし3のアルキル基、炭素数3ないし7のシクロアルキル基、フリル、チエニル、フェニルおよびナフチルから選ばれる1ないし2個の置換基をそれぞれ有していてもよいオキサゾリル、チアゾリルまたはトリアゾリルである。
【0052】
一般式(I)中、Xは結合手、酸素原子、硫黄原子、−CO−、−CS−、−CR4(OR5)−または−NR6−(R4は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を、R5は水素原子または水酸基の保護基を、R6は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基を示す)を示す。Xは、好ましくは結合手、−CR4(OR5)−または−NR6−(記号は前記と同意義を示す)、さらに好ましくは結合手または−NR6−(R6は前記と同意義を示す)である。特に好ましくは、Xは結合手または−NR6−、かつR6が水素原子または炭素数1ないし4のアルキル基である。
R4およびR6で示される「置換されていてもよい炭化水素基」としては、前記R13およびR14として例示したものが挙げられる。該「置換されていてもよい炭化水素基」は、好ましくは、置換されていてもよい炭素数1ないし4のアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチルなどである。該アルキル基は、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよく、このような置換基としては、例えばハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、炭素数1ないし4のアルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシなど)、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、炭素数1ないし4のアシル基(例、ホルミル、アセチル、プロピオニルなどの炭素数1ないし4のアルカノイル基など)などが挙げられる。
R4およびR6は、好ましくは水素原子または炭素数1ないし4のアルキル基である。
【0053】
R5で示される水酸基の保護基としては、例えば、C1-6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチルなど)、フェニル、トリチル、C7-10アラルキル(例、ベンジルなど)、ホルミル、C1-6アルキル−カルボニル(例、アセチル、プロピオニルなど)、ベンゾイル、C7-10アラルキル−カルボニル(例、ベンジルカルボニルなど)、2−テトラヒドロピラニル、2−テトラヒドロフラニル、シリル(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジエチルシリルなど)、C2-6アルケニル(例、1−アリルなど)などが挙げられる。これらの基は、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1-6アルキル(例、メチル、エチル、プロピルなど)、C1-6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)またはニトロなどで置換されていてもよい。
R6で示されるアミノ基の保護基としては、例えばホルミル、C1-6アルキル−カルボニル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1-6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニルなど)、ベンゾイル、C7-10アラルキル−カルボニル(例、ベンジルカルボニルなど)、C7-14アラルキルオキシ−カルボニル(例、ベンジルオキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニルなど)、トリチル、フタロイル、N,N−ジメチルアミノメチレン、シリル(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジエチルシリルなど)、C2-6アルケニル(例、1−アリルなど)などが挙げられる。これらの基は、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1-6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)またはニトロなどで置換されていてもよい。
【0054】
一般式(I)中、Qで示される「炭素数1ないし20の2価の炭化水素基」としては、例えば「2価の非環式炭化水素基」、「2価の環式炭化水素基」、または1種以上の「2価の非環式炭化水素基」と1種以上の「2価の環式炭化水素基」とを組合わせることによって得られる2価基が挙げられる。
ここで、「2価の非環式炭化水素基」としては、例えば炭素数1ないし20のアルキレン、炭素数2ないし20のアルケニレン、炭素数2ないし20のアルキニレンなどが挙げられる。
「2価の環式炭化水素基」としては、炭素数5ないし20のシクロアルカン、炭素数5ないし20のシクロアルケンまたは炭素数6ないし18の芳香族炭化水素(例、ベンゼン、ナフタレン、インデン、アントラセンなど)から任意の2個の水素原子を除いて得られる2価基などが挙げられる。具体例としては、1,2−シクロペンチレン、1,3−シクロペンチレン、1,2−シクロヘキシレン、1,3−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキシレン、1,2−シクロヘプチレン、1,3−シクロヘプチレン、1,4−シクロヘプチレン、3−シクロヘキセン−1,4−イレン、3−シクロヘキセン−1,2−イレン、2,5−シクロヘキサジエン−1,4−イレン、1,2−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、1,4−ナフチレン、1,6−ナフチレン、2,6−ナフチレン、2,7−ナフチレン、1,5−インデニレン、2,5−インデニレンなどが挙げられる。
【0055】
Qは、好ましくは炭素数1ないし6の2価の炭化水素基であり、なかでも
(1) C1-6アルキレン(例えば、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−(CH2)5−、−(CH2)6−、−CH(CH3)−、−C(CH3)2−、−(CH(CH3))2−、−(CH2)2C(CH3)2−、−(CH2)3C(CH3)2−など);
(2) C2-6アルケニレン(例えば、−CH=CH−、−CH2−CH=CH−、−C(CH3)2−CH=CH−、−CH2−CH=CH−CH2−、−CH2−CH2−CH=CH−、−CH=CH−CH=CH−、−CH=CH−CH2−CH2−CH2−など);
(3) C2-6アルキニレン(例えば、−C≡C−、−CH2−C≡C−、−CH2−C≡C−CH2−CH2−など)などが好ましい。
Qは、特に好ましくはC1-6アルキレンまたはC2-6アルケニレンであり、なかでも、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−CH=CH−などが好ましい。
【0056】
一般式(I)中、Yは結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO2−、−NR7−、−CONR7−または−NR7CO− (R7は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基を示す)を示す。Yは、好ましくは結合手、酸素原子、硫黄原子、−NR7−または−NR7CO− (R7は前記と同意義を示す)であり、さらに好ましくは、結合手、酸素原子または−NR7− (R7は前記と同意義を示す)である。特に好ましくは、Yは、結合手または酸素原子である。
R7で示される「置換されていてもよい炭化水素基」としては、前記R13およびR14として例示したものが挙げられる。R7で示されるアミノ基の保護基としては、前記R6として例示したものが挙げられる。なかでも、C1-6アルコキシ−カルボニルなどが好ましい。R7は、好ましくは水素原子である。
【0057】
一般式(I)中、環Aで示される「1ないし3個の置換基をさらに有していてもよい芳香環」における「芳香環」としては、例えば、ベンゼン環、縮合芳香族炭化水素環、5または6員芳香族複素環、縮合芳香族複素環などが挙げられる。
ここで、「縮合芳香族炭化水素環」としては、例えば炭素数9ないし14の縮合芳香族炭化水素などが挙げられる。具体的には、ナフタレン、インデン、フルオレン、アントラセンなどが挙げられる。
「5または6員芳香族複素環」としては、例えば、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし3個含む5または6員芳香族複素環などが挙げられる。具体的には、チオフェン、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、1,2,4−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、フラザンなどが挙げられる。
「縮合芳香族複素環」としては、例えば、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む9ないし14員(好ましくは9または10員)の縮合芳香族複素環などが挙げられる。具体的には、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンズイソチアゾール、ナフト[2,3−b]チオフェン、イソキノリン、キノリン、インドール、キノキサリン、フェナントリジン、フェノチアジン、フェノキサジン、フタラジン、ナフチリジン、キナゾリン、シンノリン、カルバゾール、β−カルボリン、アクリジン、フェナジン、フタルイミドなどが挙げられる。
「芳香環」は、好ましくはベンゼン環、炭素数9ないし14の縮合芳香族炭化水素環(好ましくはナフタレンなど)、5または6員芳香族複素環(好ましくはピリジン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、オキサジアゾールなど)などである。「芳香環」は、さらに好ましくはベンゼン環、ピリジン環またはイソオキサゾール環である。
【0058】
一般式(I)中、環Aで示される芳香環がベンゼン環またはピリジン環である場合、環A上の置換基であるYおよびZの関係は、メタ配置およびパラ配置であることが好ましく、パラ配置であることがさらに好ましい。
すなわち、一般式(I)中、環Aで示される芳香環がベンゼン環である場合、
【0059】
【化21】
【0060】
である。また、環Aで示される芳香環がピリジン環である場合、
【0061】
【化22】
【0062】
である。
【0063】
環Aで示される「1ないし3個の置換基をさらに有していてもよい芳香環」における「置換基」としては、置換されていてもよい脂肪族炭化水素基(好ましくはアルキル基)、置換されていてもよいヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよいアシル基、ニトロ基、および置換されていてもよいアミノ基などが挙げられる。これら置換基は、いずれもR1における置換基として例示したものが用いられる。環Aにおける置換基は、好ましくは炭素数1ないし4のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1ないし4のアルコキシ基、炭素数7ないし10のアラルキルオキシ基(好ましくはベンジルオキシ)、ハロゲン原子(好ましくはフッ素、塩素)である。
【0064】
従って、環Aは、好ましくは、炭素数1ないし4のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1ないし4のアルコキシ基、炭素数7ないし10のアラルキルオキシ基およびハロゲン原子から選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれさらに有していてもよい、ベンゼン環、炭素数9ないし14の縮合芳香族炭化水素環、または5もしくは6員芳香族複素環である。
【0065】
一般式(I)中、Zは、−(CH2)n−Z1−または−Z1−(CH2)n− (nは1ないし8の整数を、Z1は酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO2−または−NR16− (R16は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す)を示す)を示す。
ここで、R16で示される「置換されていてもよい炭化水素基」としては、前記R13およびR14として例示したものが挙げられる。
nは、好ましくは1ないし3の整数である。
Z1は、好ましくは酸素原子または硫黄原子である。
Zは、好ましくは−(CH2)n−Z1−または−Z1−(CH2)n− (さらに好ましくは、−(CH2)n−Z1−)であり、かつ、nは1ないし3の整数、Z1は酸素原子または硫黄原子である。
【0066】
一般式(I)中、環Bは、それぞれ1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいピリジン環、ベンゼン環またはナフタレン環である。
一般式(I)中、環Bが、1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいピリジン環である場合、環B上の置換基であるZおよびUの関係は、オルト配置、メタ配置またはパラ配置のいずれであってもよいが、オルト配置またはメタ配置であることが好ましい。
すなわち、環Bが、ピリジン環である場合、
【0067】
【化23】
【0068】
【化24】
【0069】
【化25】
【0070】
一般式(I)中、環Bが、1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいベンゼン環である場合、環B上の置換基であるZおよびUの関係は、オルト配置またはメタ配置であることが好ましく、特にオルト配置であることが好ましい。
すなわち、環Bが、ベンゼン環である場合、
【0071】
【化26】
【0072】
【化27】
【0073】
環Bが、ナフタレン環である場合、
【0074】
【化28】
【0075】
環Bは、好ましくは、それぞれ1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいピリジン環またはナフタレン環、さらに好ましくは、1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいピリジン環である。
【0076】
環Bにおける「置換基」としては、例えば置換されていてもよい脂肪族炭化水素基(好ましくはアルキル基)、置換されていてもよい芳香族炭化水素基、置換されていてもよいヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換されていてもよいアシル基、ニトロ基、置換されていてもよいアミノ基などが挙げられる。これら置換基は、いずれもR1における置換基として例示したものが用いられる。環Bにおける置換基は、好ましくは炭素数1ないし4のアルキル基、炭素数6ないし14のアリール基(好ましくはフェニル基)、ヒドロキシ基、炭素数1ないし4のアルコキシ基、炭素数7ないし10のアラルキルオキシ基(好ましくはベンジルオキシ)、ハロゲン原子(好ましくはフッ素、塩素、臭素)である。
【0077】
従って、環Bは、特に好ましくは、炭素数1ないし4のアルキル基、炭素数6ないし14のアリール基、ヒドロキシ基、炭素数1ないし4のアルコキシ基、炭素数7ないし10のアラルキルオキシ基およびハロゲン原子から選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれさらに有していてもよいピリジン環またはナフタレン環である。
【0078】
一般式(I)中、Uは結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−または−SO2−を示す。Uは、好ましくは結合手、酸素原子または硫黄原子、さらに好ましくは結合手または酸素原子、特に好ましくは結合手である。ただし、一般式(I)中、環Bが1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいベンゼン環であるとき、Uは結合手を示す。ここで、置換基は好ましくは炭素数1ないし4のアルキル基、炭素数6ないし14のアリール基、ヒドロキシ基、炭素数1ないし4のアルコキシ基、炭素数7ないし10のアラルキルオキシ基またはハロゲン原子である。
【0079】
一般式(I)中、Wで示される「炭素数1ないし20の2価の炭化水素基」としては、前記Qとして例示したものが挙げられる。
Wは、好ましくはC1-6アルキレンまたはC2-6アルケニレンであり、さらに好ましくは、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−CH=CH−などである。とりわけ、−CH2−が好ましい。
【0080】
一般式(I)中、R3は−OR8(R8は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す)または−NR9R10(R9およびR10は同一または異なって水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、または置換されていてもよいアシル基を示すか、またはR9およびR10は結合して置換されていてもよい環を形成していてもよい)である。
R8で示される「置換されていてもよい炭化水素基」としては、前記R13およびR14として例示した「置換されていてもよい炭化水素基」が挙げられる。
該「置換されていてもよい炭化水素基」は、好ましくは「炭素数1ないし4のアルキル基」、「炭素数1ないし4のアルキル基およびハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい炭素数6ないし10のアリール基」などである。
ここで、「炭素数1ないし4のアルキル基」としては、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチルなどが挙げられ、なかでもメチル、エチルが好ましい。「ハロゲン原子」としては、塩素が好ましい。「炭素数6ないし10のアリール基」としてはフェニル、ナフチルが挙げられ、なかでもフェニルが好ましい。
【0081】
R9およびR10で示される「置換されていてもよい炭化水素基」および「置換されていてもよい複素環基」としては、それぞれR13およびR14として例示したものが挙げられる。
R9およびR10で示される「置換されていてもよいアシル基」としては、R1における置換基として例示した「置換されていてもよいアシル基」が挙げられる。
R9とR10とが結合して形成する「置換されていてもよい環」における環としては、例えば5ないし7員の環状アミノ基、好ましくは1−ピロリジニル、1−ピペリジニル、1−ヘキサメチレンイミニル、4−モルホリノ、4−チオモルホリノ、1−ピペラジニルなどが挙げられる。また、「置換されていてもよい環」における置換基としては、前記「置換されていてもよい脂環式炭化水素基」などにおいて例示した置換基が挙げられる。置換基の数は、例えば1ないし3個である。
R3は、好ましくは−OR8(記号は前記と同意義を示す)であり、R8は、好ましくは水素原子または炭素数1ないし4のアルキル基である。R3は、特に好ましくは−OHである。
【0082】
一般式(I)で表される化合物の好適な例としては、以下の化合物が挙げられる。
R1が、
1)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシ基およびアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい炭素数1ないし10のアルキル基;
2)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシ基およびアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい炭素数3ないし10のシクロアルキル基;
3)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシ基およびアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい芳香族複素環基(好ましくはフリル、チエニル、ピリジル、ピラジニルなど);および
4)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシ基およびアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい炭素数6ないし14の芳香族炭化水素基(好ましくは、フェニル、ナフチルなど)から選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよいオキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリルまたはトリアゾリル;
Xが結合手または−NR6−、かつR6が水素原子または炭素数1ないし4のアルキル基;
QがC1-6アルキレンまたはC2-6アルケニレン;
Yが結合手、酸素原子または−NR7−、かつ、R7がアミノ基の保護基(好ましくはC1-6アルコキシ−カルボニルなど)(Yは、好ましくは結合手または酸素原子);
環Aが、炭素数1ないし4のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1ないし4のアルコキシ基、炭素数7ないし10のアラルキルオキシ基およびハロゲン原子から選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれさらに有していてもよい、ベンゼン環、炭素数9ないし14の縮合芳香族炭化水素環(好ましくはナフタレンなど)、または5もしくは6員芳香族複素環(好ましくはピリジン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、オキサジアゾールなど);
Zが−(CH2)n−Z1−または−Z1−(CH2)n−であり、かつ、nが1ないし3の整数、Z1が酸素原子または硫黄原子;
環Bが炭素数1ないし4のアルキル基、炭素数6ないし14のアリール基、ヒドロキシ基、炭素数1ないし4のアルコキシ基、炭素数7ないし10のアラルキルオキシ基およびハロゲン原子から選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれさらに有していてもよいピリジン環またはナフタレン環;
Uが結合手または酸素原子;
WがC1-6アルキレンまたはC2-6アルケニレン;
R3が−OR8であり、かつR8が水素原子または炭素数1ないし4のアルキル基である化合物。
【0083】
一般式(I)で表される化合物の特に好適な例としては、以下の化合物が挙げられる。
2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]酢酸;
2−[2−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸;
2-[2−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]−3−ピリジル]酢酸;
2−[2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]−5−イソキオサゾリル]メトキシ]フェニル]酢酸;
2−[2−[[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェノキシ]メチル]−3−ピリジル]酢酸。
【0084】
一般式(I)で表される化合物(以下、化合物(I)と略記することがある)の塩としては、薬理学的に許容される塩が好ましく、例えば無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。
無機塩基との塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。
有機塩基との塩の好適な例としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。
無機酸との塩の好適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。
有機酸との塩の好適な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。
塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられる。
酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。
上記した塩の中でもナトリウム塩、カリウム塩、塩酸塩などが好ましい。
【0085】
化合物(I)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合物(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物、胃酸等により加水分解などを起こして化合物(I)に変化する化合物をいう。化合物(I)のプロドラッグとしては、化合物(I)のアミノ基がアシル化、アルキル化、りん酸化された化合物(例、化合物(I)のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、テトラヒドロピラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert−ブチル化された化合物など);化合物(I)の水酸基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ほう酸化された化合物(例、化合物(I)の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化、テトラヒドロピラニル化された化合物など);化合物(I)のカルボキシル基がエステル化、アミド化された化合物(例、化合物(I)のカルボキシル基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物など);等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって化合物(I)から製造することができる。
また、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような、生理的条件で化合物(II)に変化するものであってもよい。
また、化合物(I)は、同位元素(例、3H, 14C, 35S,125Iなど)などで標識されていてもよい。
さらに、化合物(I)は、無水物であっても、水和物であってもよい。
【0086】
化合物(I)またはその塩(以下、単に本発明化合物と略記することがある)は、毒性が低く、そのまま、または薬理学的に許容し得る担体などと混合して医薬組成物とすることにより、哺乳動物(例、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サル等)に対して、後述する各種疾患の予防・治療剤として用いることができる。
【0087】
ここにおいて、薬理学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加物を用いることもできる。
賦形剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、D−ソルビトール、デンプン、α化デンプン、デキストリン、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アラビアゴム、デキストリン、プルラン、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどが挙げられる。
滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられる。
結合剤の好適な例としては、例えばα化デンプン、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、トレハロース、デキストリン、プルラン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
崩壊剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、軽質無水ケイ酸、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。
【0088】
溶剤の好適な例としては、例えば注射用水、生理的食塩水、リンゲル液、アルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油、綿実油などが挙げられる。
溶解補助剤の好適な例としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、トレハロース、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、酢酸ナトリウムなどが挙げられる。
懸濁化剤の好適な例としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリンなどの界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高分子;ポリソルベート類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などが挙げられる。
【0089】
等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール、D−ソルビトール、ブドウ糖などが挙げられる。
緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。
無痛化剤の好適な例としては、例えばベンジルアルコールなどが挙げられる。防腐剤の好適な例としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。
抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸塩などが挙げられる。
着色剤の好適な例としては、例えば水溶性食用タール色素(例、食用赤色2号および3号、食用黄色4号および5号、食用青色1号および2号などの食用色素、水不溶性レーキ色素(例、前記水溶性食用タール色素のアルミニウム塩など)、天然色素(例、β−カロチン、クロロフィル、ベンガラなど)などが挙げられる。
甘味剤の好適な例としては、例えばサッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アスパルテーム、ステビアなどが挙げられる。
【0090】
前記医薬組成物の剤形としては、例えば錠剤、カプセル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含む)、顆粒剤、散剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤などの経口剤;および注射剤(例、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤など)、外用剤(例、経鼻投与製剤、経皮製剤、軟膏剤など)、坐剤(例、直腸坐剤、膣坐剤など)、ペレット、点滴剤、徐放性製剤(例、徐放性マイクロカプセルなど)、点眼剤等の非経口剤が挙げられ、これらはそれぞれ経口的あるいは非経口的に安全に投与できる。
医薬組成物は、製剤技術分野において慣用の方法、例えば日本薬局方に記載の方法等により製造することができる。以下に、製剤の具体的な製造法について詳述する。
【0091】
例えば、経口剤は、有効成分に、例えば賦形剤(例、乳糖,白糖,デンプン,D−マンニトールなど)、崩壊剤(例、カルボキシメチルセルロースカルシウムなど)、結合剤(例、α化デンプン,アラビアゴム,カルボキシメチルセルロース,ヒドロキシプロピルセルロース,ポリビニルピロリドンなど)または滑沢剤(例、タルク,ステアリン酸マグネシウム,ポリエチレングリコール6000など)などを添加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性を目的として、コーティング基剤を用いて自体公知の方法でコーティングすることにより製造される。
該コーティング基剤としては、例えば糖衣基剤、水溶性フィルムコーティング基剤、腸溶性フィルムコーティング基剤、徐放性フィルムコーティング基剤などが挙げられる。
糖衣基剤としては、白糖が用いられ、さらに、タルク、沈降炭酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、プルラン、カルナバロウなどから選ばれる1種または2種以上を併用してもよい。
水溶性フィルムコーティング基剤としては、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロースなどのセルロース系高分子;ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE〔オイドラギットE(商品名)、ロームファルマ社〕、ポリビニルピロリドンなどの合成高分子;プルランなどの多糖類などが挙げられる。
【0092】
腸溶性フィルムコーティング基剤としては、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース フタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース アセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロースなどのセルロース系高分子;メタアクリル酸コポリマーL〔オイドラギットL(商品名)、ロームファルマ社〕、メタアクリル酸コポリマーLD〔オイドラギットL−30D55(商品名)、ロームファルマ社〕、メタアクリル酸コポリマーS〔オイドラギットS(商品名)、ロームファルマ社〕などのアクリル酸系高分子;セラックなどの天然物などが挙げられる。
徐放性フィルムコーティング基剤としては、例えばエチルセルロースなどのセルロース系高分子;アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS〔オイドラギットRS(商品名)、ロームファルマ社〕、アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル共重合体懸濁液〔オイドラギットNE(商品名)、ロームファルマ社〕などのアクリル酸系高分子などが挙げられる。
上記したコーティング基剤は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。また、コーティングの際に、例えば酸化チタン、三二酸化鉄等のような遮光剤を用いてもよい。
【0093】
注射剤は、有効成分を分散剤(例、ポリソルベート80,ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60など,ポリエチレングリコール,カルボキシメチルセルロース,アルギン酸ナトリウムなど)、保存剤(例、メチルパラベン,プロピルパラベン,ベンジルアルコール,クロロブタノール,フェノールなど)、等張化剤(例、塩化ナトリウム,グリセリン,D−マンニトール,D−ソルビトール,ブドウ糖など)などと共に水性溶剤(例、蒸留水,生理的食塩水,リンゲル液等)あるいは油性溶剤(例、オリーブ油,ゴマ油,綿実油,トウモロコシ油などの植物油、プロピレングリコール等)などに溶解、懸濁あるいは乳化することにより製造される。この際、所望により溶解補助剤(例、サリチル酸ナトリウム,酢酸ナトリウム等)、安定剤(例、ヒト血清アルブミン等)、無痛化剤(例、ベンジルアルコール等)等の添加物を用いてもよい。
【0094】
本発明化合物は、インスリン抵抗性改善剤、インスリン感受性増強剤、レチノイド関連受容体機能調節剤、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガンド、レチノイドX受容体リガンドなどとして使用できる。ここでいう機能調節剤とは、アゴニストおよびアンタゴニストの両方を意味する。
本発明化合物は、血糖低下作用、血中脂質低下作用、血中インスリン低下作用、インスリン抵抗性改善作用、インスリン感受性増強作用およびレチノイド関連受容体機能調節活性を有する。該機能調節剤は、部分アゴニスト(パーシャルアゴニスト)または部分アンタゴニスト(パーシャルアンタゴニスト)であってもよい。
ここで、レチノイド関連受容体とは、核内レセプターに含まれ、脂溶性ビタミンなどのシグナル分子をリガンドとするDNA結合性の転写因子であり、これらは単量体型受容体、ホモ二量体型受容体およびヘテロ二量体型受容体のいずれであってもよい。
ここで、単量体型受容体としては、例えばレチノイドO受容体(以下、RORと略記することがある)α(GenBank Accession No. L14611)、RORβ(GenBank Accession No. L14160)、RORγ(GenBank Accession No. U16997);Rev−erb α(GenBank Accession No. M24898)、Rev−erb β(GenBank Accession No. L31785);ERRα(GenBank Accession No. X51416)、ERRβ(GenBank Accession No. X51417);Ftz−FI α(GenBank Accession No. S65876)、Ftz−FI β(GenBank Accession No. M81385);TIx(GenBank Accession No. S77482);GCNF(GenBank Accession No. U14666)などが挙げられる。
ホモ二量体型受容体としては、例えばレチノイドX受容体(以下、RXRと略記することがある)α(GenBank Accession No. X52773)、RXRβ(GenBank Accession No. M84820)、RXRγ(GenBank Accession No. U38480);COUPα(GenBank Accession No. X12795)、COUPβ(GenBank Accession No. M64497)、COUPγ(GenBank Accession No. X12794);TR2α(GenBank Accession No. M29960)、TR2β(GenBank Accession No. L27586);またはHNF4α(GenBank Accession No. X76930)、HNF4γ(GenBank Accession No. Z49826)などが形成するホモ二量体が挙げられる。
【0095】
ヘテロ二量体型受容体としては、例えば上記したレチノイドX受容体(RXRα、RXRβまたはRXRγ)と、レチノイドA受容体(以下、RARと略記することがある)α(GenBank Accession No. X06614)、RARβ(GenBank Accession No. Y00291)、RARγ(GenBank Accession No. M24857);甲状腺ホルモン受容体(以下、TRと略記することがある)α(GenBank Accession No. M24748)、TRβ(GenBank Accession No. M26747);ビタミンD受容体(VDR)(GenBank Accession No. JO3258);ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体(以下、PPARと略記することがある)α(GenBank Accession No. L02932)、PPARβ(PPARδ)(GenBank Accession No. U10375)、PPARγ(GenBank Accession No. L40904);LXRα(GenBank Accession No. U22662)、LXRβ(GenBank Accession No. U14534);FXR(GenBank Accession No. U18374);MB67(GenBank Accession No. L29263);ONR(GenBank Accession No. X75163);およびNURα(GenBank Accession No. L13740)、NURβ(GenBank Accession No. X75918)、NURγ(GenBank Accession No. U12767)から選ばれる1種の受容体とが形成するヘテロ二量体が挙げられる。
【0096】
本発明化合物は、上記したレチノイド関連受容体の中でも、とりわけレチノイドX受容体(RXRα、RXRβ、RXRγ)およびペルオキシソーム増殖剤応答性受容体(PPARα、PPARβ(PPARδ)、PPARγ)に対して優れたリガンド活性を有する。
さらに、本発明化合物は、レチノイドX受容体とペルオキシソーム増殖剤応答性受容体とが形成するヘテロ二量体型受容体、好ましくはRXRαとPPARγとが形成するヘテロ二量体型受容体におけるペルオキシソーム増殖剤応答性受容体に対して優れたリガンド活性を有する。
よって、本発明のレチノイド関連受容体リガンドは、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガンドまたはレチノイドX受容体リガンドとして好適に用いられる。
【0097】
本発明化合物は、例えば糖尿病(例、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病等)の予防・治療剤;高脂血症(例、高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、低HDL血症、食後高脂血症等)の予防・治療剤;インスリン抵抗性改善剤;インスリン感受性増強剤;耐糖能不全[IGT(Impaired Glucose Tolerance)]の予防・治療剤;および耐糖能不全から糖尿病への移行抑制剤として用いることができる。
【0098】
糖尿病の判定基準については、1999年に日本糖尿病学会から新たな判定基準が報告されている。
この報告によれば、糖尿病とは、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が126mg/dl以上、75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が200mg/dl以上、随時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が200mg/dl以上のいずれかを示す状態である。また、上記糖尿病に該当せず、かつ、「空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が110mg/dl未満または75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が140mg/dl未満を示す状態」(正常型)でない状態を、「境界型」と呼ぶ。
【0099】
また、糖尿病の判定基準については、1997年にADA(米国糖尿病学会)から、1998年にWHOから、新たな判定基準が報告されている。
これらの報告によれば、糖尿病とは、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が126mg/dl以上であり、かつ、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が200mg/dl以上を示す状態である。
また、上記報告によれば、耐糖能不全とは、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が126mg/dl未満であり、かつ、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が140mg/dl以上200mg/dl未満を示す状態である。さらに、ADAの報告によれば、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が110mg/dl以上126mg/dl未満の状態をIFG(Impaired Fasting Glucose)と呼ぶ。一方、WHOの報告によれば、該IFG(Impaired Fasting Glucose)のうち、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が140mg/dl未満である状態をIFG(Impaired Fasting Glycemia)と呼ぶ。
本発明化合物は、上記した新たな判定基準により決定される糖尿病、境界型、耐糖能異常、IFG(Impaired Fasting Glucose)およびIFG(Impaired Fasting Glycemia)の予防・治療剤としても用いられる。さらに、本発明化合物は、境界型、耐糖能異常、IFG(Impaired Fasting Glucose)またはIFG(Impaired Fasting Glycemia)から糖尿病への進展を防止することもできる。
【0100】
本発明化合物は、例えば糖尿病性合併症[例、神経障害、腎症、網膜症、白内障、大血管障害、骨減少症、糖尿病性高浸透圧昏睡、感染症(例、呼吸器感染症、尿路感染症、消化器感染症、皮膚軟部組織感染症、下肢感染症等)、糖尿病性壊疽、口腔乾燥症、聴覚の低下、脳血管障害、末梢血行障害等]、肥満、骨粗鬆症、悪液質(例、癌性悪液質、結核性悪液質、糖尿病性悪液質、血液疾患性悪液質、内分泌疾患性悪液質、感染症性悪液質または後天性免疫不全症候群による悪液質)、脂肪肝、高血圧、多嚢胞性卵巣症候群、腎臓疾患(例、糖尿病性ネフロパシー、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、末期腎臓疾患等)、筋ジストロフィー、心筋梗塞、狭心症、脳血管障害(例、脳梗塞、脳卒中)、インスリン抵抗性症候群、シンドロームX、高インスリン血症、高インスリン血症における知覚障害、腫瘍(例、白血病、乳癌、前立腺癌、皮膚癌等)、過敏性腸症候群、急性または慢性下痢、炎症性疾患(例、慢性関節リウマチ、変形性脊椎炎、変形性関節炎、腰痛、痛風、手術外傷後の炎症、腫脹の緩解、神経痛、咽喉頭炎、膀胱炎、肝炎(非アルコール性脂肪性肝炎を含む)、肺炎、膵炎、炎症性大腸疾患、潰瘍性大腸炎等)、内臓肥満症候群などの予防・治療剤としても用いることができる。
本発明化合物は、総コレステロール低下作用を有し、血漿抗動脈硬化指数[(HDLコレステロール/総コレステロール)×100]を上昇させるため、動脈硬化症(例、アテローム性動脈硬化症等)などの予防・治療剤としても用いることができる。
また、本発明化合物は、消化性潰瘍、急性または慢性胃炎、胆道ジスキネジアー、胆のう炎等に伴う腹痛、悪心、嘔吐、上腹部不快感などの症状の改善などにも用いることができる。
さらに、本発明化合物は、食欲を調整(亢進または抑制)するため、例えば痩身、虚食症の治療剤(痩身または虚食症の投与対象における体重増加)または肥満の治療剤として用いることもできる。
【0101】
本発明化合物は、TNF−αが関与する炎症性疾患の予防・治療薬としても用いられる。ここで、TNF−αが関与する炎症性疾患とは、TNF−αの存在により発症し、TNF−α抑制効果を介して治療され得る炎症性疾患である。このような炎症性疾患としては、例えば糖尿病性合併症(例、網膜症、腎症、神経障害、大血管障害など)、慢性関節リウマチ、変形性脊椎症、変形性関節炎、腰痛、痛風、手術・外傷後の炎症、腫脹の緩解、神経痛、咽喉頭炎、膀胱炎、肝炎、肺炎、胃粘膜損傷(アスピリンにより引き起こされた胃粘膜損傷を含む)などが挙げられる。
本発明化合物は、アポトーシス抑制作用を有し、アポトーシスの促進が関わる疾患の予防・治療薬としても用いられる。ここで、アポトーシスの促進が関わる疾患疾患としては、例えばウイルス疾患(例、エイズ、劇症肝炎など)、神経変性疾患(例、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、色素性網膜炎、小脳変性など)、脊髄異形成疾患(例、再生不良性貧血など)、虚血性疾患(例、心筋梗塞、脳卒中など)、肝疾患(例、アルコール性肝炎、B型肝炎、C型肝炎など)、関節疾患(例、変形性関節症など)、アテローム性動脈硬化症などが挙げられる。
本発明化合物は、内臓脂肪の減少、内臓脂肪蓄積の抑制、糖代謝改善、脂質代謝改善、インスリン抵抗性改善、酸化LDL産生抑制、リポタンパク代謝改善、冠動脈代謝改善、心血管合併症の予防・治療、心不全合併症の予防・治療、血中レムナント低下、無排卵症の予防・治療、多毛症の予防・治療、高アンドロゲン血症の予防・治療などにも用いられる。
本発明化合物は、上記した各種疾患(例、心筋梗塞などの心血管イベント)の2次予防および進展抑制にも用いられる。
本発明化合物は、ミダゾラム、ケトコナゾールなどと組み合わせて用いることもできる。
【0102】
本発明化合物の投与量は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状などによっても異なるが、例えば成人の糖尿病患者に経口投与する場合、通常1回量として約0.005ないし50mg/kg体重、好ましくは0.01ないし2mg/kg体重であり、さらに好ましくは0.025ないし0.5mg/kg体重であり、この量を1日1回ないし3回投与するのが望ましい。
【0103】
本発明化合物は、糖尿病治療剤、糖尿病性合併症治療剤、抗高脂血症剤、降圧剤、抗肥満剤、利尿剤、化学療法剤、免疫療法剤などの薬剤(以下、併用薬剤と略記する)と組み合わせて用いることができる。併用薬剤は、低分子化合物であってもよく、また高分子の蛋白、ポリペプチド、抗体であるか、あるいはワクチン等であってもよい。この際、本発明化合物および併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明化合物と併用薬剤の配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせなどにより適宜選択することができる。例えば投与対象がヒトである場合、本発明化合物1重量部に対し、併用薬剤を0.01ないし100重量部用いればよい。
【0104】
なお、糖尿病治療剤としては、インスリン製剤(例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物インスリン製剤;大腸菌、イーストを用い遺伝子工学的に合成したヒトインスリン製剤;インスリン亜鉛;プロタミンインスリン亜鉛;インスリンのフラグメントまたは誘導体(例、INS−1等)など)、インスリン抵抗性改善剤(例、塩酸ピオグリタゾン、トログリタゾン、ロシグリタゾンまたはそのマレイン酸塩、GI−262570、JTT−501、MCC−555、YM−440、KRP−297、CS−011、FK−614等)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例、ボグリボース、アカルボース、ミグリトール、エミグリテート等)、ビグアナイド剤(例、フェンホルミン、メトホルミン、ブホルミン等)、インスリン分泌促進剤[スルホニルウレア剤(例、トルブタミド、グリベンクラミド、グリクラジド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリクロピラミド、グリメピリド、グリピザイド、グリブゾール等)、レパグリニド、ナテグリニド、ミチグリニドまたはそのカルシウム塩水和物、GLP−1等]、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤(例、NVP−DPP−278、PT−100等)、β3アゴニスト(例、CL−316243、SR−58611−A、UL−TG−307、SB−226552、AJ−9677、BMS−196085、AZ−40140等)、アミリンアゴニスト(例、プラムリンチド等)、ホスホチロシンホスファターゼ阻害剤(例、バナジン酸等)、糖新生阻害剤(例、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、グルコース−6−ホスファターゼ阻害剤、グルカゴン拮抗剤等)、SGLUT(sodium-glucose cotransporter)阻害剤(例、T−1095等)等が挙げられる。
【0105】
糖尿病性合併症治療剤としては、アルドース還元酵素阻害剤(例、トルレスタット、エパルレスタット、ゼナレスタット、ゾポルレスタット、ミナルレスタット、フィダレスタット(SNK−860)、CT−112等)、神経栄養因子(例、NGF、NT−3、BDNF等)、神経栄養因子産生・分泌促進剤、PKC阻害剤(例、LY−333531等)、AGE阻害剤(例、ALT946、ピマゲジン、ピラトキサチン、N−フェナシルチアゾリウム ブロマイド(ALT766)、EXO−226等)、活性酸素消去薬(例、チオクト酸等)、脳血管拡張剤(例、チアプリド、メキシレチン等)が挙げられる。
抗高脂血剤としては、コレステロール合成阻害剤であるスタチン系化合物(例、セリバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、イタバスタチンまたはそれらの塩(例、ナトリウム塩等)等)、スクアレン合成酵素阻害剤あるいはトリグリセリド低下作用を有するフィブラート系化合物(例、ベザフィブラート、クロフィブラート、シムフィブラート、クリノフィブラート等)等が挙げられる。
降圧剤としては、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(例、カプトプリル、エナラプリル、デラプリル等)、アンジオテンシンII拮抗剤(例、カンデサルタン シレキセチル、ロサルタン、エプロサルタン、バルサルタン、テルミサルタン、イルベサルタン、タソサルタン等)、カルシウム拮抗剤(例、マニジピン、ニフェジピン、ニカルジピン、アムロジピン、エホニジピン等)、クロニジン等が挙げられる。
【0106】
抗肥満剤としては、例えば中枢性抗肥満薬(例、デキスフェンフルラミン、フェンフルラミン、フェンテルミン、シブトラミン、アンフェプラモン、デキサンフェタミン、マジンドール、フェニルプロパノールアミン、クロベンゾレックス等)、膵リパーゼ阻害薬(例、オルリスタット等)、β3アゴニスト(例、CL−316243、SR−58611−A、UL−TG−307、SB−226552、AJ−9677、BMS−196085、AZ−40140等)、ペプチド性食欲抑制薬(例、レプチン、CNTF(毛様体神経栄養因子)等)、コレシストキニンアゴニスト(例、リンチトリプト、FPL−15849等)等が挙げられる。
利尿剤としては、例えばキサンチン誘導体(例、サリチル酸ナトリウムテオブロミン、サリチル酸カルシウムテオブロミン等)、チアジド系製剤(例、エチアジド、シクロペンチアジド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンチルヒドロクロロチアジド、ペンフルチジド、ポリチアジド、メチクロチアジド等)、抗アルドステロン製剤(例、スピロノラクトン、トリアムテレン等)、炭酸脱水酵素阻害剤(例、アセタゾラミド等)、クロルベンゼンスルホンアミド系製剤(例、クロルタリドン、メフルシド、インダパミド等)、アゾセミド、イソソルビド、エタクリン酸、ピレタニド、ブメタニド、フロセミド等が挙げられる。
【0107】
化学療法剤としては、例えばアルキル化剤(例、サイクロフォスファミド、イフォスファミド等)、代謝拮抗剤(例、メソトレキセート、5−フルオロウラシル等)、抗癌性抗生物質(例、マイトマイシン、アドリアマイシン等)、植物由来抗癌剤(例、ビンクリスチン、ビンデシン、タキソール等)、シスプラチン、カルボプラチン、エトポシドなどが挙げられる。なかでも5−フルオロウラシル誘導体であるフルツロンあるいはネオフルツロンなどが好ましい。
免疫療法剤としては、例えば微生物または細菌成分(例、ムラミルジペプチド誘導体、ピシバニール等)、免疫増強活性のある多糖類(例、レンチナン、シゾフィラン、クレスチン等)、遺伝子工学的手法で得られるサイトカイン(例、インターフェロン、インターロイキン(IL)等)、コロニー刺激因子(例、顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポエチン等)などが挙げられ、なかでもIL−1、IL−2、IL−12などが好ましい。
【0108】
また、併用薬剤としては、動物モデルや臨床で悪液質改善作用が認められている薬剤、すなわち、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例、インドメタシン等)〔キャンサー・リサーチ(Cancer Research)、第49巻、5935〜5939頁、1989年〕、プロゲステロン誘導体(例、メゲステロールアセテート)〔ジャーナル・オブ・クリニカル・オンコロジー(Journal of Clinical Oncology)、第12巻、213〜225頁、1994年〕、糖質ステロイド(例、デキサメサゾン等)、メトクロプラミド系薬剤、テトラヒドロカンナビノール系薬剤(文献はいずれも上記と同様)、脂肪代謝改善剤(例、エイコサペンタエン酸等)〔ブリティシュ・ジャーナル・オブ・キャンサー(British Journal of Cancer)、第68巻、314〜318頁、1993年〕、成長ホルモン、IGF−1、あるいは悪液質を誘導する因子であるTNF−α、LIF、IL−6、オンコスタチンMに対する抗体なども挙げられる。
【0109】
さらに、併用薬剤としては、神経再生促進薬(例、Y−128、VX−853、prosaptide等)、抗うつ薬(例、デシプラミン、アミトリプチリン、イミプラミン等)、抗てんかん薬(例、ラモトリジン等)、抗不整脈薬(例、メキシレチン等)、アセチルコリン受容体リガンド(例、ABT-594等)、エンドセリン受容体拮抗薬(例、ABT-627等)、モノアミン取り込み阻害薬(例、トラマドル等)、麻薬性鎮痛薬(例、モルヒネ等)、GABA受容体作動薬(例、ギャバペンチン等)、α2受容体作動薬(例、クロニジン等)、局所鎮痛薬(例、カプサイシン等)、プロテインキナーゼC阻害薬(例、LY-333531等)、抗不安薬(例、ベンゾジアゼピン等)、ホスホジエステラーゼ阻害薬(例、(クエン酸)シルデナフィル等)、ドーパミン作動薬(例、アポモルフィン等)、骨粗鬆症治療剤(例、アルファカルシドール、カルシトリオール、エルカルトニン、サケカルシトニン、エストリオール、イプリフラボン、パミドロン酸二ナトリウム、アレンドロン酸ナトリウム水和物、インカドロン酸二ナトリウム等)、抗痴呆剤(例、タクリン、ドネペジル、リバスチグミン、ガランタミン等)、尿失禁・頻尿治療剤(例、塩酸フラボキサート、塩酸オキシブチニン、塩酸プロピベリン等)等も挙げられる。
【0110】
併用薬剤は、好ましくはインスリン製剤、インスリン抵抗性改善剤、α−グルコシダーゼ阻害剤、ビグアナイド剤、インスリン分泌促進剤(好ましくはスルホニルウレア剤)などである。
上記併用薬剤は、2種以上を適宜の割合で組み合わせて用いてもよい。2種以上の併用薬剤を用いる場合の好ましい組み合わせとしては、例えば以下のものが挙げられる。
1)インスリン抵抗性改善剤およびインスリン製剤;
2)インスリン抵抗性改善剤およびインスリン分泌促進剤;
3)インスリン抵抗性改善剤およびα−グルコシダーゼ阻害剤;
4)インスリン抵抗性改善剤およびビグアナイド剤;
5)インスリン抵抗性改善剤、インスリン製剤およびビグアナイド剤;
6)インスリン抵抗性改善剤、インスリン製剤およびインスリン分泌促進剤;
7)インスリン抵抗性改善剤、インスリン製剤およびα−グルコシダーゼ阻害剤;
8)インスリン抵抗性改善剤、インスリン分泌促進剤およびビグアナイド剤;
9)インスリン抵抗性改善剤、インスリン分泌促進剤およびα−グルコシダーゼ阻害剤;および
10)インスリン抵抗性改善剤、ビグアナイド剤およびα−グルコシダーゼ阻害剤。
【0111】
本発明化合物が併用薬剤と組み合せて使用される場合には、お互いの剤の量は、それらの剤の反対効果を考えて安全な範囲内で低減できる。特に、インスリン抵抗性改善剤、インスリン分泌促進剤およびビグアナイド剤は通常の投与量よりも低減できる。したがって、これらの剤により引き起こされるであろう反対効果は安全に防止できる。それに加えて、糖尿病合併症剤、抗高脂血剤、降圧剤の投与量は低減でき、その結果これらの剤により引き起こされるであろう反対効果は効果的に防止できる。
【0112】
以下、本発明化合物の製造法について説明する。
本発明化合物は、自体公知の方法、例えば以下に示すA法〜J法あるいはこれらに準ずる方法により製造することができる。なお、以下の各製造法において、原料化合物は塩として用いてもよく、このような塩としては、前記化合物(I)の塩として例示したものが用いられる。
一般式(I)中、Zが−(CH2)n−Z2−(nは前記と同意義を、Z2は酸素原子、硫黄原子または−NR16−(R16は前記と同意義を示す)を示す)である化合物(I-1)は、例えば以下のA法によって製造することができる。
[A法]
【0113】
【化29】
【0114】
[式中、Lは脱離基を、その他の記号は前記と同意義を示す。]
Lで示される脱離基としては、例えばヒドロキシ基、ハロゲン原子、−OSOR15(R15は炭素数1ないし4のアルキル基、炭素数1ないし4のアルキル基で置換されていてもよい炭素数6ないし10のアリール基を示す)などが挙げられる。
R15で示される「炭素数1ないし4のアルキル基」および「炭素数1ないし4のアルキル基で置換されていてもよい炭素数6ないし10のアリール基」における「炭素数1ないし4のアルキル基」としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチルが挙げられ、なかでもメチルが好ましい。また、R15で示される「炭素数1ないし4のアルキル基で置換されていてもよい炭素数6ないし10のアリール基」における炭素数6ないし10のアリール基としては、フェニル、ナフチルが挙げられ、なかでもフェニルが好ましい。
【0115】
本法では、化合物(II)と化合物(III)との反応により化合物(I-1)を製造する。
Lがヒドロキシ基である場合、本反応は、自体公知の方法、例えば、シンセシス(Synthesis) 1頁 (1981年)に記載の方法、あるいはそれに準じた方法により行われる。すなわち、本反応は、通常、有機リン化合物および親電子剤の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
有機リン化合物としては、例えばトリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンなどが挙げられる。
親電子剤としては、例えばアゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル、アゾジカルボニルジピペラジンなどが挙げられる。
有機リン化合物および親電子剤の使用量は、化合物(III)に対し、好ましくは約1ないし約5モル当量である。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常、約−50ないし約150℃、好ましくは約−10ないし約100℃である。
反応時間は、通常、約0.5ないし約20時間である。
【0116】
Lがハロゲン原子または−OSO2R15である場合、本反応は、常法に従い、塩基の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
塩基としては、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属塩;ピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンなどのアミン類;水素化カリウム、水素化ナトリウムなどの金属水素化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム t-ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシドが挙げられる。
これら塩基の使用量は、化合物(III)に対し、好ましくは約1ないし約5モル当量である。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル類;アセトン、2−ブタノンなどのケトン類;クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常、約−50ないし約150℃、好ましくは約−10ないし約100℃である。
反応時間は、通常、約0.5ないし約20時間である。
このようにして得られる化合物(I)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
【0117】
上記A法で原料化合物として用いられる化合物(II)は、例えばEP−A 710659、EP−A 629624(特開平7−53555)、WO 98/03505、WO 99/58510等に記載の方法、あるいはそれに準ずる方法によって製造することができる。
上記A法で原料化合物として用いられる化合物(III)は、例えばザ・ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(The Journal of Organic Chemistry)、55巻、5867−5877頁(1990年)、ビュルタン・ドゥ・ラ ソシエテ・シミック・ドゥ・フラーンス(Bulletin de la Societe Chimique de France)、901−904頁(1988年)、ケミカル・アブストラクツ(Chemical Abstracts)、94巻、174782n、ケミカル・アブストラクツ(Chemical Abstracts)、95巻、186786a等に記載の方法、あるいはそれに準ずる方法によって製造することができる。
【0118】
一般式(I)中、R3がOR8、Uが結合手、Wが−CH=CH−または−(CH2)2−である化合物[それぞれ化合物(I−2)または(I−3)]は、以下のB法によって製造することもできる。
[B法]
【0119】
【化30】
【0120】
[式中の記号は前記と同意義を示す。]
【0121】
(工程1)
本工程では、化合物(IV)を還元反応に付すことにより、化合物(V)を製造する。本反応は、常法に従い、還元剤の存在下、反応に影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
還元剤としては、例えば水素化ほう素ナトリウム、水素化ほう素リチウム、水素化リチウムアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウムなどが挙げられる。
還元剤の使用量は、化合物(IV)に対し、好ましくは約0.5ないし約10モル当量である。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル類;水、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類などが挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常、約−50ないし約150℃、好ましくは約−10ないし約100℃である。
反応時間は、通常、約0.5ないし約20時間である。
このようにして得られる化合物(V)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。また、化合物(V)は、単離せずに、反応混合物として次の工程に用いてもよい。
【0122】
なお、工程1において原料化合物として用いられる化合物(IV)は、例えば前記A法によって製造することができる。また、化合物(IV)は、例えばジャーナル オブ ヘテロサイクリック ケミストリー(Journal of Heterocyclic Chemistry)、24巻、1669頁(1987年);ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー(Journal of Organic Chemistry)、62巻、2649頁(1997年);バイオオーガニック アンド メデシナル ケミストリー レターズ(Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters)、6巻、1047頁(1996年)等に記載の方法、あるいはそれに準ずる方法によって製造することもできる。
【0123】
(工程2)
本工程では、化合物(V)を酸化反応に付すことにより、化合物(VI)を製造する。本反応は、常法に従い、酸化剤の存在下、反応に影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
酸化剤としては、例えば二酸化マンガン、クロロクロム酸ピリジニウム、二クロム酸ピリジニウム、酸化ルテニウムなどの金属酸化剤などが挙げられる。
酸化剤の使用量は、化合物(V)に対し、好ましくは約1ないし約10モル当量である。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル類;クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類などが挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常、約−50ないし約150℃、好ましくは約−10ないし約100℃である。
反応時間は、通常、約0.5ないし約20時間である。
【0124】
また、化合物(VI)は、ジメチルスルホキシド中、またはジメチルスルホキシドとハロゲン化炭化水素類(例、クロロホルム、ジクロロメタンなど)との混合溶媒中、化合物(V)に、三酸化硫黄ピリジン錯体またはオキサリルクロリドなどの反応試剤を加え、さらにトリエチルアミン、N−メチルモルホリンなどの有機塩基を反応させることによって製造することもできる。
反応試剤の使用量は、化合物(V)に対し、好ましくは約1ないし約10モル当量である。
有機塩基の使用量は、化合物(V)に対し、好ましくは約1ないし約10モル当量である。
反応温度は、通常、約−50ないし約150℃、好ましくは約−10ないし約100℃である。
反応時間は、通常、約0.5ないし約20時間である。
このようにして得られる化合物(VI)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。また、化合物(VI)は、単離せずに、反応混合物として次の工程に用いてもよい。
【0125】
(工程3)
本工程では、有機リン試薬と化合物(VI)との反応により、化合物(I−2)を製造する。本反応は、常法に従い、塩基の存在下、反応に影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
有機リン試薬としては、例えばジメチルホスホノ酢酸メチル、ジエチルホスホノ酢酸エチル、ジメチルホスホノ酢酸エチルなどが挙げられる。
有機リン試薬の使用量は、化合物(VI)に対し、好ましくは約1ないし約10モル当量である。
塩基としては、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属塩;ピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンなどのアミン類;水素化カリウム、水素化ナトリウムなどの金属水素化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム t−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシドが挙げられる。
これら塩基の使用量は、化合物(VI)に対し、好ましくは約1ないし約5モル当量である。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル類;クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常、約−50ないし約150℃、好ましくは約−10ないし約100℃である。
反応時間は、通常、約0.5ないし約20時間である。
このようにして得られる化合物(I−2)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。また、化合物(I−2)は、単離せずに、反応混合物として次の工程に用いてもよい。
【0126】
(工程4)
本工程では、化合物(I−2)を水素化反応に付すことにより、化合物(I−3)を製造する。本反応は、常法に従い、水素雰囲気下あるいはギ酸などの水素源、および、金属触媒存在下、反応に影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
金属触媒としては、例えばパラジウム−炭素、パラジウム黒、酸化白金、ラネーニッケル、ウィルキンソン触媒などの遷移金属触媒などが挙げられる。
これら遷移金属触媒の使用量は、化合物(I−2)に対し、好ましくは約0.01ないし約10モル当量である。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル類;クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類;メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類などが挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常、約−50ないし約150℃、好ましくは約−10ないし約100℃である。
反応時間は、通常、約0.5ないし約20時間である。
このようにして得られる化合物(I−3)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
【0127】
一般式(I)中、YがY1(酸素原子、硫黄原子または−NR7−(R7は前記と同意義を示す))である化合物(I−4)は、例えば以下のC法によって製造することもできる。
[C法]
【0128】
【化31】
【0129】
[式中の記号は前記と同意義を示す。]
【0130】
本法では、化合物(VII)と化合物(VIII)との反応により、化合物(I−4)を製造する。本反応は、A法における化合物(II)と化合物(III)との反応と同様にして行われる。
このようにして得られる化合物(I−4)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
なお、上記C法で原料化合物として用いられる化合物(VII)は、例えばジャーナル オブ メディシナル ケミストリー(Journal of Medicinal Chemistry)、35巻、2617頁(1992年);ケミカル オブ ファーマシューティカル ブレティン(Chemical of Pharmaceutical Bulletin)、34巻、2840頁(1986年);WO 98/03505等に記載の方法、あるいはこれに準ずる方法によって製造することができる。
【0131】
一般式(I)中、R3がOHである化合物(I−6)は、例えば以下のD法によって製造することもできる。
[D法]
【0132】
【化32】
【0133】
[式中の記号は前記と同意義を示す。]
【0134】
本法では、化合物(I−5)を加水分解反応に付すことによって化合物(I−6)を製造する。本反応は、常法に従い、酸または塩基の存在下、含水溶媒中で行われる。
酸としては、例えば塩酸、硫酸、酢酸、臭化水素酸などが挙げられる。
塩基としては、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸塩;ナトリウムメトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド;水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどの水酸化アルカリ金属などが挙げられる。
酸または塩基の使用量は、通常、化合物(I−5)に対して過剰量である。好ましくは、酸の使用量は、化合物(I−5)に対し、約2ないし約50当量、塩基の使用量は、化合物(I−5)に対し、約1.2ないし約5当量である。
含水溶媒としては、例えばメタノール、エタノールなどのアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル類;ジメチルスルホキシドおよびアセトンなどから選ばれる1種以上の溶媒と水との混合溶媒などが挙げられる。
反応温度は、通常、約−20ないし約150℃、好ましくは約−10ないし約100℃である。
反応時間は、通常、約0.1ないし約20時間である。
このようにして得られる化合物(I−6)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
なお、上記D法で原料化合物として用いられる化合物(I−5)は、例えば前記A法〜C法により製造される。
【0135】
一般式(I)中、R3が−NR9R10である化合物(I−7)は、例えば以下のE法によって製造することもできる。
[E法]
【0136】
【化33】
【0137】
[式中の記号は前記と同意義を示す。]
本法では、化合物(I−6)をアミド化反応に付すことによって化合物(I−7)を製造する。本反応は、自体公知の方法、例えば、化合物(I−6)と化合物(IX)とを縮合剤(例、ジシクロヘキシルカルボジイミドなど)を用いて直接縮合させる方法、あるいは、化合物(I−6)の反応性誘導体と、化合物(IX)とを適宜反応させる方法等を用いて行われる。ここにおいて化合物(I−6)の反応性誘導体としては、例えば、酸無水物、酸ハライド(酸クロリド、酸ブロミド)、イミダゾリド、あるいは混合酸無水物(例えばメチル炭酸、エチル炭酸、イソブチル炭酸との無水物など)などが挙げられる。
【0138】
例えば酸ハライドを用いる場合、反応は塩基の存在下、反応に影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
塩基としては、例えばトリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアニリン、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。
反応に影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル類、酢酸エチル、水などが挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
化合物(IX)の使用量は、化合物(I−6)に対し0.1ないし10モル当量、好ましくは0.3ないし3モル当量である。
反応温度は、通常、−30℃ないし100℃である。
反応時間は、通常、0.5ないし20時間である。
【0139】
また、混合酸無水物を用いる場合、化合物(I−6)とクロロ炭酸エステル(例、クロロ炭酸メチル、クロロ炭酸エチル、クロロ炭酸イソブチルなど)とを塩基(例、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアニリン、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)の存在下に反応させ、さらに化合物(IX)と反応させる。
化合物(IX)の使用量は、化合物(I−6)に対して、通常0.1ないし10モル当量、好ましくは0.3ないし3モル当量である。
反応温度は、通常、−30℃ないし100℃である。
反応時間は、通常、0.5ないし20時間である。
このようにして得られる化合物(I−7)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
なお、上記E法で原料化合物として用いられる化合物(I−6)は、例えば前記A法ないしD法により製造される。
【0140】
C法で原料化合物として用いられる化合物(VIII)のうち、Zが−(CH2)n−Z2− (式中の記号は前記と同意義を示す)である化合物(VIII−1)は、例えば以下のF法により製造することができる。
[F法]
【0141】
【化34】
【0142】
[式中の記号は前記と同意義を示す。]
本法では、化合物(X)と化合物(III)との反応により、化合物(VIII−1)を製造する。本反応は、A法における化合物(II)と化合物(III)との反応と同様にして行われる。化合物(X)の−Y1Hの部分は、適当な保護基を用いて保護した後に縮合反応を行い、反応後、脱保護してもよい。このような保護基としては、例えばベンジル基、メトキシメチル基あるいはシリル基(トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基など)などが挙げられる。
【0143】
B法で原料化合物として用いられる化合物(IV)のうち、Zが−(CH2)n−Z2− (式中の記号は前記と同意義を示す)である化合物(IV−1)は、例えば以下のG法により製造することができる。
[G法]
【0144】
【化35】
【0145】
[式中の記号は前記と同意義を示す。]
本法では、化合物(II)と化合物(XI)との反応により、化合物(IV−1)を製造する。本反応は、A法における化合物(II)と化合物(III)との反応と同様にして行われる。
【0146】
[H法]
前記した化合物(I−6)は、例えば、一般式
【0147】
【化36】
【0148】
[式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物またはその塩を加水分解反応に付すことによっても製造することができる。
ここで、加水分解反応は、前記した化合物(I−5)の加水分解反応と同様にして行われる。
【0149】
上記H法で原料化合物として用いられる化合物(XII)のうち、Uが結合手であり、Wが−CH2−である化合物(XIIa)は、例えば、以下のI法によって製造することができる。
[I法]
【0150】
【化37】
【0151】
[式中、Laは脱離基を、その他の記号は前記と同意義を示す。]
Laで示される脱離基としては、前記Lとして例示したハロゲン原子および−OSOR15(R15は前記と同意義を示す)が挙げられる。
【0152】
(工程1)
本工程では、化合物(V)とハロゲン化剤あるいはスルホニル化剤とを反応させることにより、化合物(Va)を製造する。
該ハロゲン化剤としては、例えば塩酸、塩化チオニル、三臭化リン等が用いられ、この場合Laがハロゲン(例えば塩素、臭素など)で示される化合物(Va)が製造できる。
化合物(V)とハロゲン化剤との反応は、通常、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸tert-ブチル等のエステル類などが挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。また、過剰量のハロゲン化剤を溶媒として用いてもよい。
ハロゲン化剤の使用量は、化合物(V)に対して、通常、1ないし10モル当量である。
反応温度は、通常、−20ないし100℃である。
反応時間は、通常、0.5ないし24時間である。
スルホニル化剤としては、例えば塩化メタンスルホニル、塩化ベンゼンスルホニル、塩化p−トルエンスルホニル等が用いられ、この場合Laが例えばメタンスルホニルオキシ、ベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ等である化合物(Va)が生成する。
化合物(V)とスルホニル化剤との反応は、通常、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、塩基の存在下に行われる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸tert-ブチル等のエステル類などが挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
スルホニル化剤の使用量は、化合物(V)に対して、通常、1ないし10モル当量である。
塩基としては、例えばトリエチルアミン、N-メチルモルホリンなどのアミン類;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属塩などが挙げられる。
塩基の使用量は、化合物(V)に対して、通常、1ないし10モル当量である。
反応温度は、通常、−20ないし100℃である。
反応時間は、通常、0.5ないし24時間である。
このようにして得られる化合物(Va)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。また、化合物(Va)を単離せずに、化合物(Va)を含む反応混合物を次の反応に供してもよい。
【0153】
(工程2)
本工程では、化合物(Va)とシアノ化剤とを反応させることにより、化合物(XIIa)を製造する。
該シアノ化剤としては、例えばシアン化ナトリウム、シアン化カリウム等が挙げられる。
本反応は、通常、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸tert-ブチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;水などが挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
シアノ化剤の使用量は、化合物(Va)に対して、通常、1ないし10モル当量である。
反応温度は、通常、−20ないし100℃である。
反応時間は、通常、0.5ないし24時間である。
本反応は、相間移動触媒(例、塩化ベンジルトリブチルアンモニウム、クラウンエーテル類(18−クラウン−6−エーテル、15−クラウン−5−エーテル等)の存在下に行ってもよい。相間移動触媒の使用量は、化合物(Va)に対して、例えば0.5ないし10モル当量である。
このようにして得られる化合物(XIIa)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。また、化合物(XIIa)を単離せずに、化合物(XIIa)を含む反応混合物を次の反応に供してもよい。
【0154】
[J法]
また、化合物(I−6)は、例えば、一般式
【0155】
【化38】
【0156】
[式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物またはその塩を酸化反応に付すことによっても製造することができる。
酸化反応は、常法に従い、酸化剤の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
酸化剤としては、例えば、マンガン類(例、二酸化マンガン、過マンガン酸カリウム等)、クロム酸類(例、酸化クロム(VI)、二クロム酸塩、クロム酸塩、塩化クロミル、クロム酸エステル等)、硝酸、過酸化ニッケル等が用いられる。酸化剤としては、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラジカルを触媒として、次亜塩素酸ナトリウムおよび亜塩素酸ナトリウムの混合物などで酸化してもよい。
酸化剤の使用量は、化合物(XIII)に対して、例えば1ないし10モル当量である。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸tert-ブチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類などが挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよく、水や緩衝溶液(例、リン酸緩衝液など)と混合して用いてもよい。
反応温度は、通常、−10ないし100℃、好ましくは0ないし40℃である。
反応時間は、通常、0.1ないし20時間、好ましくは0.1ないし10時間である。
本反応は、酸または塩基の存在下に行ってもよい。
ここで、酸としては、例えば、鉱酸類(例、塩酸、臭化水素酸、硫酸など)、カルボン酸類(例、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等)などが挙げられる。
塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属塩;カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド、ナトリウムt−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド類;トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、N-メチルモルホリンなどのアミン類;ピリジン、ルチジン、ピコリン等の芳香族アミン類などが挙げられる。また、場合によってはこれらの酸、塩基を溶媒として用いてもよい。
酸または塩基の使用量は、化合物(XIII)に対して、例えば1ないし200モル当量である。
このようにして得られる化合物(I−6)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
【0157】
上記J法で原料化合物として用いられる化合物(XIII)のうち、Uが結合手であり、Wが−CH2−である化合物(XIIIa)は、例えば、一般式
【0158】
【化39】
【0159】
[式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物またはその塩を還元反応に付すことによって製造することができる。
還元反応は、常法に従い、還元剤の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
還元剤としては、例えば、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム、水素化ジイソブチルアルミニウム等の金属水素化合物還元剤;水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム等の金属水素錯化合物などが挙げられる。なかでも、水素化ジイソブチルアルミニウムが好ましい。
還元剤の使用量は、化合物(XIV)に対して、例えば約0.1ないし約20モル当量である。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、イソブタノール、tert-ブタノール等のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸tert-ブチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類が用いられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよく、水や緩衝溶液(例、リン酸緩衝液など)と混合して用いてもよい。これらの溶媒のなかでも、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどが好ましい。
反応温度は、通常、−70ないし150℃、好ましくは−20ないし100℃である。
反応時間は、通常、0.1ないし100時間、好ましくは0.1ないし40時間である。
また、還元反応は、パラジウム−カーボン、パラジウム黒、塩化パラジウム、酸化白金、白金黒、白金−パラジウム、ラネーニッケル、ラネーコバルトなどの金属触媒および水素源の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行うこともできる。
金属触媒の使用量は、化合物(XIV)に対して、例えば0.01ないし1000モル当量、好ましくは0.05ないし100モル当量である。
水素源としては水素ガス、ギ酸、ギ酸アミン塩、ホスフィン酸塩、ヒドラジンなどが挙げられる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、前記還元剤を用いる還元反応において用いられるものが挙げられる。
反応温度および反応時間は、前記還元剤を用いる還元反応と同様である。
このようにして得られる化合物(XIIIa)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。また、化合物(XIIIa)を単離せずに、化合物(XIIIa)を含む反応混合物を次の反応に供してもよい。
【0160】
上記した化合物(XIV)は、化合物(VI)をエポキシ化反応に付すことによって製造することができる。
エポキシ化反応は、例えば、式: R17R18CH3SOmLb (XV)
[式中、R17およびR18は同一または異なってアルキル基を、Lbはハロゲン原子を、mは0または1を示す。]で表される化合物および塩基を用いて行われる。
R17またはR18で示されるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシルなどの炭素数1ないし6のアルキル基が挙げられる。なかでもメチルが好ましい。
Lbで示されるハロゲン原子としては、例えば塩素、臭素、フッ素、ヨウ素などが挙げられる。なかでも臭素またはヨウ素が好ましい。
化合物(XV)の使用量は、化合物(VI)に対して、例えば1ないし100モル当量、好ましくは1ないし10モル当量である。
塩基としては、例えば水素化カリウム、水素化ナトリウムなどの水素化アルカリ金属類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属塩;カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド、ナトリウムt−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド類;トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、N-メチルモルホリンなどのアミン類;リチウムジエチルアミド、リチウムジイソプロピルアミドなどのアミド類などが挙げられる。なかでも、カリウムt−ブトキシド、ナトリウムt−ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが好ましい。
塩基の使用量は、化合物(VI)に対して、例えば1ないし100モル当量、好ましくは1ないし10モル当量である。
本反応は、通常、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。このような溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、イソブタノール、tert-ブタノール等のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸tert-ブチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類などが挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよく、水や緩衝溶液(例、リン酸緩衝液など)と混合して用いてもよい。これらの溶媒のなかでも、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシドなどが好ましい。
反応温度は、通常、−50ないし150℃、好ましくは−20ないし100℃である。
反応時間は、通常、0.1ないし20時間、好ましくは0.1ないし10時間である。
このようにして得られる化合物(XIV)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。また、化合物(XIV)を単離せずに、化合物(XIV)を含む反応混合物を次の反応に供してもよい。
上記反応において原料化合物として用いられる化合物(XV)は、例えば市販品として入手可能である。
【0161】
化合物(VI)は、いったん亜硫酸水素塩とした後に、エポキシ化反応に付してもよく、化合物(VI)の亜硫酸水素塩を用いてエポキシ化反応を行うことにより、化合物(XIV)をより高い収率で得ることができる。
化合物(VI)の亜硫酸水素塩は、例えば化合物(VI)と亜硫酸水素アルカリ金属塩とを反応させることによって製造することができる。該亜硫酸水素アルカリ金属塩としては、例えば亜硫酸水素ナトリウムなどが挙げられる。
亜硫酸水素アルカリ金属塩の使用量は、化合物(VI)に対して、通常、1ないし20モル当量、好ましくは1ないし10モル当量である。
本反応は、通常、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。このような溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、イソブタノール、tert-ブタノール等のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸tert-ブチル等のエステル類などが挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよく、水や緩衝溶液(例、リン酸緩衝液など)と混合して用いてもよい。これらの溶媒のなかでも、テトラヒドロフラン、イソプロピルエーテル、酢酸エチルなどが好ましい。
反応温度は、通常、−10ないし100℃、好ましくは0ないし50℃である。
反応時間は、通常、0.1ないし30時間、好ましくは0.5ないし20時間である。
このようにして得られる化合物(VI)の亜硫酸水素塩は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。また、化合物(VI)の亜硫酸水素塩を単離せずに、該亜硫酸水素塩を含む反応混合物を次の反応に供してもよい。
【0162】
また、化合物(VI)の亜硫酸水素塩が利用可能な場合、これを化合物(VI)とした後にエポキシ化反応に付してもよい。
化合物(VI)を得る際の反応は、通常、酸または塩基の存在下に行うことができる。
ここで、酸としては、例えば、鉱酸類(例、塩酸、臭化水素酸、硫酸など)、カルボン酸類(例、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等)などが挙げられる。なかでも、酢酸、ギ酸などが好ましい。
塩基としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムなどアルカリ金属塩;トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、N-メチルモルホリンなどのアミン類などが挙げられる。なかでも、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどが好ましい。
酸または塩基の使用量は、化合物(VI)の亜硫酸水素塩に対して、例えば1ないし100モル当量、好ましくは1ないし50モル当量である。
反応は、通常、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。このような溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、イソブタノール、tert-ブタノール等のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸tert-ブチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類などが挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよく、水や緩衝溶液(例、リン酸緩衝液など)と混合して用いてもよい。これらの溶媒のなかでも、テトラヒドロフラン、イソプロピルエーテル、酢酸エチルなどが好ましい。
反応温度は、通常、0ないし100℃、好ましくは10ないし50℃である。
反応時間は、通常、0.1ないし100時間、好ましくは0.1ないし10時間である。
【0163】
化合物(VI)は、例えば一般式
【0164】
【化40】
【0165】
[式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物またはその塩を還元反応に付すことによって製造することができる。
還元反応は、常法に従い、還元剤の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
還元剤としては、例えば、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム、水素化トリエトキシアルミニウムナトリウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化トリエトキシリチウムアルミニウム、水素化トリtert-ブトキシリチウムアルミニウム等の金属水素化合物還元剤などが挙げられる。なかでも、水素化ジイソブチルアルミニウムが好ましい。
還元剤の使用量は、化合物(XVI)に対して、例えば0.1ないし100当量、好ましくは1ないし5当量である。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類などが挙げられる。これらのなかでも、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類が好ましい。
反応温度は、通常、−100℃ないし50℃、好ましくは−90℃ないし30℃である。
反応時間は、通常、0.1ないし10時間、好ましくは0.1ないし5時間である。
また、還元反応は、パラジウム−カーボン、パラジウム黒、塩化パラジウム、酸化白金、白金黒、白金−パラジウム、ラネーニッケル、ラネーコバルトなどの金属触媒および水素源の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行うこともできる。
金属触媒の使用量は、化合物(XVI)に対して、例えば0.01ないし1000モル当量、好ましくは0.05ないし100モル当量、さらに好ましくは0.1ないし10モル当量である。
水素源としては水素ガス、鉱酸類(例、塩酸、臭化水素酸、硫酸など)、カルボン酸類(例、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等)、ホスフィン酸塩(例、ホスフィン酸ナトリウム、ホスフィン酸カリウム等)、ギ酸アミン塩、ヒドラジンなどが挙げられる。これらの水素源は、2種以上を組み合わせて用いてもよい。とりわけ、水素源としては、鉱酸類(例、塩酸、臭化水素酸、硫酸など)またはカルボン酸類(例、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等)とホスフィン酸塩(例、ホスフィン酸ナトリウム、ホスフィン酸カリウム等)とを組み合わせて用いることが好ましい。
酸およびホスフィン酸の使用量は、化合物(XVI)に対して、それぞれ、通常、0.1ないし100モル当量、好ましくは1ないし50モル当量である。
還元反応は、好ましくは、ラネーニッケルおよびラネーコバルトとから選ばれる金属触媒と、鉱酸類(例、塩酸、臭化水素酸、硫酸など)またはカルボン酸類(例、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等)とホスフィン酸塩(例、ホスフィン酸ナトリウム、ホスフィン酸カリウム等)とを組み合わせた水素源を用いて行われる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、イソブタノール、tert-ブタノール等のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類;ピリジン、ピコリン、ルチジン、キノリン等の芳香族アミン類などが挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよく、水や緩衝溶液(例、リン酸緩衝液など)と混合して用いてもよい。なかでも、ピリジンが好ましい。
また、水素源として、鉱酸類やカルボン酸類などを用いる場合には、これらを溶媒として用いてもよい。
反応温度は、通常、0ないし100℃、好ましくは20ないし80℃である。
反応時間は、通常、0.1ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
【0166】
化合物(XVI)は、例えば以下の方法により製造することができる。
【0167】
【化41】
【0168】
[式中の記号は前記と同意義を示す。]
本反応は、例えば、塩基の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
塩基としては、例えば、水素化カリウム、水素化ナトリウムなどの水素化アルカリ金属;水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムなどアルカリ金属塩;カリウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシド、ナトリウム−t−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド;トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、N-メチルモルホリンなどのアミン類などが挙げられる。なかでも、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウム−t−ブトキシドなどが好ましい。
塩基の使用量は、化合物(II)に対して、例えば1ないし100モル当量、好ましくは1ないし10モル当量である。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、イソブタノール、tert-ブタノール等のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸tert-ブチル等のエステル類;N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類などが挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよく、水や緩衝溶液(例、リン酸緩衝液など)と混合して用いてもよい。これらの溶媒のなかでも、ジメチルホルムアミドなどが好ましい。
化合物(XVII)の使用量は、化合物(II)に対して、例えば0.1ないし10モル当量、好ましくは0.3ないし3モル当量である。
反応温度は、通常、0ないし100℃、好ましくは10ないし50℃である。
反応時間は、通常、0.1ないし100時間である。
このようにして得られる化合物(XVI)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。また、化合物(XVI)を単離せずに、化合物(XVI)を含む反応混合物を次の反応に供してもよい。
化合物(XVII)は、自体公知の方法にしたがって、製造することができる。
【0169】
前記の各反応において、原料化合物が置換基としてアミノ基、カルボキシ基、水酸基、カルボニル基を有する場合、これらの基にペプチド化学などで一般的に用いられるような保護基が導入されていてもよく、反応後に必要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。
アミノ基の保護基としては、前記R6として例示したものが挙げられる。
【0170】
カルボキシ基の保護基としては、例えば、C1-6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチルなど)、C7-11アラルキル(例、ベンジルなど)、フェニル、トリチル、シリル(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジエチルシリルなど)、C2-6アルケニル(例、1−アリルなど)などが挙げられる。これらの基は、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1-6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)またはニトロなどで置換されていてもよい。
【0171】
水酸基の保護基としては、前記R5として例示したものが挙げられる。
カルボニル基の保護基としては、例えば、環状アセタール(例、1,3−ジオキサンなど)、非環状アセタール(例、ジ−C1-6アルキルアセタールなど)などが挙げられる。
また、これらの保護基の除去方法は、自体公知の方法、例えば、プロテクティブ グループス イン オーガニック シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、John Wiley and Sons 刊(1980)に記載の方法などに準じて行えばよい。例えば、酸、塩基、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオライド、酢酸パラジウム、トリアルキルシリルハライド(例、トリメチルシリルヨージド、トリメチルシリルブロマイドなど)などを使用する方法、還元法などが用いられる。
【0172】
化合物(I)が、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体を含有する場合には、これらも化合物(I)として含有されるとともに、自体公知の合成手法、分離手法によりそれぞれを単体として得ることができる。例えば、化合物(I)に光学異性体が存在する場合には、該化合物から分割された光学異性体も化合物(I)に包含される。
光学異性体は自体公知の方法により製造することができる。具体的には、光学活性な合成中間体を用いる、または、最終物のラセミ体を常法に従って光学分割することにより光学異性体を得る。
【0173】
光学分割法としては、自体公知の方法、例えば、分別再結晶法、キラルカラム法、ジアステレオマー法等が用いられる。
1)分別再結晶法
ラセミ体と光学活性な化合物(例えば、(+)−マンデル酸、(−)−マンデル酸、(+)−酒石酸、(−)−酒石酸、(+)−1−フェネチルアミン、(−)−1−フェネチルアミン、シンコニン、(−)−シンコニジン、ブルシンなど)と塩を形成させ、これを分別再結晶法によって分離し、所望により、中和工程を経てフリーの光学異性体を得る方法。
2)キラルカラム法
ラセミ体またはその塩を光学異性体分離用カラム(キラルカラム)にかけて分離する方法。例えば液体クロマトグラフィーの場合、ENANTIO−OVM(トーソー社製)あるいは、ダイセル社製 CHIRALシリーズなどのキラルカラムに光学異性体の混合物を添加し、水、種々の緩衝液(例、リン酸緩衝液)、有機溶媒(例、エタノール、メタノール、イソプロパノール、アセトニトリル、トリフルオロ酢酸、ジエチルアミンなど)を単独あるいは混合した溶液として展開させることにより、光学異性体を分離する。また、例えばガスクロマトグラフィーの場合、CP−Chirasil−DeX CB(ジーエルサイエンス社製)などのキラルカラムを使用して分離する。
【0174】
3)ジアステレオマー法
ラセミ体の混合物を光学活性な試薬と化学反応によってジアステレオマーの混合物とし、これを通常の分離手段(例えば、分別再結晶、クロマトグラフィー法等)などを経て単一物質とした後、加水分解反応などの化学的な処理により光学活性な試薬部位を切り離すことにより光学異性体を得る方法。例えば、化合物(I)が分子内にヒドロキシまたは1、2級アミノを有する場合、該化合物と光学活性な有機酸(例えば、MTPA〔α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸〕、(−)−メントキシ酢酸等)などとを縮合反応に付すことにより、それぞれエステル体またはアミド体のジアステレオマーが得られる。一方、化合物(I)がカルボン酸基を有する場合、該化合物と光学活性アミンまたはアルコール試薬とを縮合反応に付すことにより、それぞれアミド体またはエステル体のジアステレオマーが得られる。分離されたジアステレオマーは、酸加水分解あるいは塩基性加水分解反応に付すことにより、元の化合物の光学異性体に変換される。
【0175】
【発明の実施の形態】
以下に、試験例、参考例、実施例および製剤例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
なお、以下の参考例および実施例において、%は特記しない限り重量パーセントを示す。また、室温とは、1〜30℃の温度を示す。
本明細書において、塩基やアミノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC−IUB Commision on Biochemical Nomenclatureによる略号あるいは当該分野における慣用略号に基づくものであり、その例を下記する。またアミノ酸に関し光学異性体があり得る場合は、特に明示しなければL体を示すものとする。
【0176】
本願明細書の配列表の配列番号は、以下の配列を示す。
〔配列番号:1〕
参考例1で用いられるプライマーPAG-Uの塩基配列を示す。
〔配列番号:2〕
参考例1で用いられるプライマーPAG-Lの塩基配列を示す。
〔配列番号:3〕
参考例2で用いられるプライマーXRA-Uの塩基配列を示す。
〔配列番号:4〕
参考例2で用いられるプライマーXRA-Lの塩基配列を示す。
〔配列番号:5〕
参考例4で用いられるPPRE-Uの塩基配列を示す。
〔配列番号:6〕
参考例4で用いられるPPRE-Lの塩基配列を示す。
〔配列番号:7〕
参考例4で用いられるプライマーTK-Uの塩基配列を示す。
〔配列番号:8〕
参考例4で用いられるプライマーTK-Lの塩基配列を示す。
【0177】
【実施例】
試験例1
マウスにおける血糖および血中脂質(トリグリセリド)低下作用
被検化合物を粉末飼料(CE−2、日本クレア)に0.01%(実施例7、26、29、32の化合物)または0.005%(実施例1、11、15、18、24、36、37、41、48、50、51,52、58、62、79、83、88、90、91、92、93、97、107、110、115,119、122、125、129、130の化合物)の割合で混合し、2型糖尿病モデルであるKKAyマウス(11〜12週齢、1群5匹)に自由に4日間与えた。この間、水は自由に与えた。血液を眼窩静脈叢から採取し、血液から分離した血漿中のグルコースおよびトリグリセリドを、それぞれLタイプワコーGlu2(和光純薬)およびLタイプワコーTG・H(和光純薬)を用いて、酵素法により定量した。結果を[表1]に示す。
表中、「血糖低下作用(%)」は、被検化合物非投与群の血中グルコース値を100%とした場合の被検化合物投与群の血中グルコース値の低下率(%)を表す。また、「血中脂質低下作用(%)」は、被検化合物非投与群の血中トリグリセリド値を100%とした場合の被検化合物投与群の血中トリグリセリド値の低下率(%)を表す。
【0178】
【表1】
【0179】
このように本発明化合物は、強力な血糖低下作用および血中脂質低下作用を有することが分かった。したがって、本発明化合物は糖尿病、高脂血症(特に、高トリグリセリド血症)、耐糖能障害などの予防・治療剤として有用である。
【0180】
試験例2
マウスにおける総コレステロール低下作用および血漿抗動脈硬化指数上昇作用
被検化合物を粉末飼料(CE−2、日本クレア)に0.01%(実施例7、26、29、32の化合物)または0.005%(実施例1、11、15、18、24、36、37、41、48、50、51,52、58、62、79、88、91、92、93、97、107、110、129、130の化合物)の割合で混合し、2型糖尿病モデルであるKKAyマウス(11−12週齢、1群5匹)に自由に4日間与えた。この間、水は自由に与えた。血液を眼底静脈叢から採取し、血液から分離した血漿を用いて成分測定を行った。総コレステロールは、Lタイプワコーコレステロール(和光純薬)で定量した。また、血漿の一部に、HDLコレステロール沈殿試薬(和光純薬)を加えて、非HDLリポ蛋白を沈殿させ、その上清のコレステロール(HDLコレステロール)を測定した。これらのコレステロール値から血漿抗動脈硬化指数[(HDLコレステロール/総コレステロール)×100]を算出した。結果を[表2]に示す。
表中、「総コレステロール低下作用(%)」は、被検化合物非投与群の総コレステロール値を100%とした場合の被検化合物投与群の総コレステロール値の低下率(%)を表す。また、「血漿抗動脈硬化指数上昇作用(%)」は、被検化合物非投与群の血漿抗動脈硬化指数を100%とした場合の被検化合物投与群の血漿抗動脈硬化指数の上昇率(%)を表す。
【0181】
【表2】
【0182】
このように本発明化合物は、総コレステロール低下作用および血漿抗動脈硬化指数上昇作用を有することが分かった。したがって、本発明化合物は高コレステロール血症あるいは低HDLコレステロール血症のような血漿リポ蛋白プロファイルを是正することによる、動脈硬化症などの予防・治療剤として有用であることが分かる。
【0183】
試験例3(PPARγ−RXRα ヘテロ二量体リガンド活性)
後述の参考例5で得られたPPARγ:RXRα:4ERPP/CHO−K1細胞を10%ウシ胎児血清[ライフテクノロジー社(Life Technologies, Inc.)製、米国]を含むハムF12培地(日水製薬製)で培養した後、96ウェルホワイトプレート[コーニング コースター社(Corning Coster Corporation)製、米国]へ2×104 cells/well となるように播種し、37℃の炭酸ガスインキュベーター中で一晩培養した。
96ウェルホワイトプレートをPBS(Phosphate-buffered saline)で洗浄後、90μl の0.1%脂肪酸不含ウシ血清アルブミン(BSA)を含むハムF12培地と被検化合物10μl とを添加し、37℃の炭酸ガスインキュベーター中で48時間培養した。培地を除去後、ビッカジーン7.5(和光純薬製)を40μl 添加し、撹拌後、ルミスター(Lumistar)[ビー・エム・ジー・ラブテクノロジーズ社(BMG Labtechnologies GmbH)製、ドイツ]を用いて、ルシフェラーゼ活性を測定した。
被検化合物非投与群のルシフェラーゼ活性を1としたときの、各被検化合物のルシフェラーゼ活性から誘導倍率を算出した。被検化合物濃度と誘導倍率の値をプリズム(PRISM)2.01[グラフパッド ソフトウェア社(GraphPad Software, Inc.)製、米国]を用いて解析することにより、被検化合物のEC50値(誘導倍率の最大値の50%を示す化合物濃度)を算出した。結果を[表3]に示した。
【0184】
【表3】
【0185】
このように、本発明化合物は、優れたPPARγ−RXRα ヘテロ二量体リガンド活性を有することが分かった。
【0186】
参考例1(ヒトPPARγ遺伝子のクローニング)
ヒトPPARγ遺伝子のクローニングは、心臓 cDNA(東洋紡製、商品名:QUICK−Clone cDNA)を鋳型とし、グリーン(Greene)らが報告[ジーン・エクスプレッション(Gene Expr.)、1995年、4(4−5)巻、281−299頁]しているPPARγ遺伝子の塩基配列を参考に作製したプライマーセット
PAG-U:5'-GTG GGT ACC GAA ATG ACC ATG GTT GAC ACA GAG-3'(配列番号:1)
PAG-L:5'-GGG GTC GAC CAG GAC TCT CTG CTA GTA CAA GTC-3'(配列番号:2)
を用いたPCR法により行った。
PCR反応は、AmpliWax PCR Gem 100(宝酒造製)を用いたホット・スタート(Hot Start)法で行った。まず、10×LA PCR Buffer 2μl、2.5mM dNTP溶液3μl、12.5μMプライマー溶液各2.5μl、滅菌蒸留水10μl を混合して下層混液とした。また、鋳型としてヒト心臓 cDNA(1ng/ml)を1μl、10×LA PCR Buffer 3μl、2.5mM dNTP溶液1μl、TaKaRa LA Taq DNA polymerase(宝酒造製)0.5μl、滅菌蒸留水24.5μl を混合して上層混液とした。
上記した下層混液にAmpliWax PCR Gem 100(宝酒造製)を1個添加し、70℃で5分間、氷中で5分間処理後、上層混液を加えPCRの反応液を調製した。反応液の入ったチューブをサーマルサイクラー(パーキンエルマー社製、米国)にセットした後、95℃で2分間処理した。さらに、95℃で15秒間、68℃で2分間のサイクルを35回繰り返した後、72℃で8分間処理した。
得られたPCR産物をアガロースゲル(1%)電気泳動し、PPARγ遺伝子を含む1.4kbのDNA断片をゲルから回収した後、pT7 Blue-T vector(宝酒造製)に挿入し、プラスミド pTBT−hPPARγを得た。
【0187】
参考例2(ヒトRXRα遺伝子のクローニング)
ヒトRXRα遺伝子のクローニングは、腎臓 cDNA(東洋紡製、商品名:QUICK−Clone cDNA)を鋳型とし、マンゲルスドルフ・ディー・ジェイ(Mangelsdorf, D. J.)らが報告[ネイチャー(Nature)、1990年、345(6272)巻、224−229頁]しているRXRα遺伝子の塩基配列を参考に作製したプライマーセット
XRA-U:5'-TTA GAA TTC GAC ATG GAC ACC AAA CAT TTC CTG-3'(配列番号:3)
XRA-L:5'-CCC CTC GAG CTA AGT CAT TTG GTG CGG CGC CTC-3'(配列番号:4)
を用いたPCR法により行った。
PCR反応は、AmpliWax PCR Gem 100(宝酒造製)を用いたホット・スタート(Hot Start)法で行った。まず、10×LA PCR Buffer 2μl、2.5mM dNTP溶液3μl、12.5μMプライマー溶液各2.5μl、滅菌蒸留水10μl を混合して下層混液とした。また、鋳型としてヒト腎臓 cDNA(1ng/ml)を1μl、10×LA PCR Buffer 3μl、2.5mM dNTP溶液1μl、TaKaRa LA Taq DNA polymerase(宝酒造製)0.5μl、滅菌蒸留水24.5μl を混合して上層混液とした。
上記した下層混液にAmpliWax PCR Gem 100(宝酒造製)を1個添加し、70℃で5分間、氷中で5分間処理後、上層混液を加えPCRの反応液を調製した。反応液の入ったチューブをサーマルサイクラー(パーキンエルマー社製、米国)にセットした後、95℃で2分間処理した。さらに、95℃で15秒間、68℃で2分間のサイクルを35回繰り返した後、72℃で8分間処理した。
得られたPCR産物をアガロースゲル(1%)電気泳動し、RXRα遺伝子を含む1.4kbのDNA断片をゲルから回収した後、pT7 Blue−T vector(宝酒造製)に挿入し、プラスミド pTBT−hRXRαを得た。
【0188】
参考例3(ヒトPPARγ、RXRα発現用プラスミドの作製)
プラスミド pVgRXR[インビトロジェン(Invitrogen)社製、米国]の7.8kb FspI−NotI 断片と参考例2で得られたプラスミド pTBT−hRXRαのRXRα遺伝子を含む0.9kb FspI−NotI 断片を連結し、プラスミド pVgRXR2を作製した。次に、pVgRXR2を BstXI で切断した後、T4DNAポリメラーゼ(宝酒造製)処理により末端平滑化した。ついで、KpnI で切断することにより、6.5kbのDNA断片を得た。
一方、参考例1で得られたプラスミド pTBT−hPPARγを Sal I で切断した後、T4DNAポリメラーゼ(宝酒造製)処理により末端平滑化した。ついで、KpnI で切断することにより、1.4kbのヒトPPARγ遺伝子を含むDNA断片を得た。
両DNA断片を連結することにより、プラスミド pVgRXR2−hPPARγを構築した。
【0189】
参考例4(レポータープラスミドの作製)
アシル CoA オキシダーゼのPPAR応答性エレメント(PPRE)を含むDNA断片は、以下の5'末端リン酸化合成DNAを用いて作製した。
PPRE-U:5'-pTCGACAGGGGACCAGGACAAAGGTCACGTTCGGGAG-3'(配列番号:5)
PPRE-L:5'-pTCGACTCCCGAACGTGACCTTTGTCCTGGTCCCCTG-3'(配列番号:6)
まず、PPRE−U、PPRE−Lをアニーリングした後、プラスミド pBlueScript SK+の SalI 部位に挿入した。挿入断片の塩基配列を決定することにより、PPREが4個タンデムに連結したプラスミド pBSS−PPRE4を選択した。
HSV チミジン・キナーゼ・ミニマム・プロモーター(Thymidine kinase minimum promoter)(TKプロモーター)領域のクローニングは、pRL−TK vector[プロメガ(Promega)社製、米国]を鋳型とし、ルッコウ・ビー(Luckow, B)らが報告[ヌクレイック・アシッズ・リサーチ(Nucleic Acids Res.)1987年、15(13)巻、5490頁]しているチミジン・キナーゼ(Thymidine kinase)遺伝子のプロモーター領域の塩基配列を参考に作製したプライマーセット
TK-U:5'-CCCAGATCTCCCCAGCGTCTTGTCATTG-3'(配列番号:7)
TK-L:5'-TCACCATGGTCAAGCTTTTAAGCGGGTC-3'(配列番号:8)
を用いたPCR法により行った。
PCR反応は、AmpliWax PCR Gem 100(宝酒造)を用いたホット・スタート(Hot Start)法で行った。まず、10×LA PCR Buffer 2μl、2.5mM dNTP溶液3μl、12.5μMプライマー溶液各2.5μl、滅菌蒸留水10μl を混合して下層混液とした。また、鋳型として pRL−TK vector[プロメガ(Promega)社製、米国]を1μl、10×LA PCR Buffer 3μl、2.5mM dNTP溶液1μl、TaKaRa LA Taq DNA polymerase(宝酒造製)0.5μl、滅菌蒸留水24.5μl を混合して上層混液とした。
【0190】
上記した下層混液にAmpliWax PCR Gem 100(宝酒造製)を1個添加し、70℃で5分間、氷中で5分間処理後、上層混液を加えPCRの反応液を調製した。反応液の入ったチューブをサーマルサイクラー(パーキンエルマー社製、米国)にセットした後、95℃で2分間処理した。さらに、95℃で15秒間、68℃で2分間のサイクルを35回繰り返した後、72℃で8分間処理した。
得られたPCR産物をアガロースゲル(1%)電気泳動し、TKプロモーターを含む140bのDNA断片をゲルから回収した後、pT7 Blue−T vector(宝酒造製)に挿入した。このプラスミドから制限酵素 BglII と NcoI で切断することにより得たTKプロモーターを含む断片をプラスミド pGL3−Basic vector[プロメガ(Promega)社製、米国]の BglII-NcoI 断片と連結してプラスミド pGL3−TKを作製した。
得られたプラスミド pGL3−TKの NheI-XhoI 断片4.9kbとプラスミド pBSS−PPRE4の NheI-XhoI 断片200b を連結することにより、プラスミド pGL3−4ERPP−TKを作製した。
このプラスミド pGL3−4ERPP−TKを BamHI(宝酒造製)で切断した後、T4DNAポリメラーゼ(宝酒造製)処理により末端平滑化してDNA断片を得た。
一方、pGFP−C1(東洋紡製)を Bsu36I(NEB)で切断した後、T4DNAポリメラーゼ(宝酒造製)処理により末端平滑化し、1.6kbのDNA断片を得た。
両DNA断片を連結することにより、レポータープラスミド pGL3−4ERPP-TK neo を構築した。
【0191】
参考例5(ヒトPPARγ、RXRα発現用プラスミドおよびレポータープラスミドのCHO−K1細胞への導入と発現細胞の取得)
10%ウシ胎児血清[ライフテクノロジー社(Life Technologies, Inc.)製、米国]を含むハムF12培地(日水製薬製)を用いてティッシュカルチャーフラスコ750ml[コーニング コースター社(Corning Costar Corporation)製、米国]で生育させたCHO−K1細胞を0.5g/L トリプシン−0.2g/L EDTA(エチレンジアミン四酢酸)[ライフテクノロジー社(Life Technologies, Inc.)製、米国]処理により剥がした後、細胞をPBS(Phosphate-buffered saline)[ライフテクノロジー社(Life Technologies, Inc.)製、米国]で洗浄して遠心(1000rpm,5分)し、PBSで懸濁した。次に、ジーンパルサー[バイオラッド社(Bio-Rad Laboratories)製、米国]を用いて、下記の条件に従って、DNAを細胞に導入した。
即ち、0.4cm ギャップのキュベットに、8×106 細胞と参考例3で得られたプラスミド pVgRXR2−hPPARγ 10μgと参考例4で得られたレポータープラスミド pGL3−4ERPP−TK neo 10μg を加え、電圧0.25kV、キャパシタンス960μF下でエレクトロポレーションした。その後、細胞を10%ウシ胎児血清を含むハムF12培地に移し、24時間培養し、再び細胞を剥がして遠心し、次に、ジェネティシン[ライフテクノロジー社(Life Technologies, Inc.)製、米国]を500μg/mlとゼオシン[インビトロジェン(Invitrogen)社製、米国]を250μg/mlになるように加えた10%ウシ胎児血清を含むハムF12培地で懸濁し、104 細胞/mlとなるように希釈して96ウェルプレート[コーニング コースター社(Corning Costar Corporation)製、米国]に播種して、37℃の炭酸ガスインキュベーター中で培養することによりジェネティシン、ゼオシン耐性形質転換体を得た。
次に、得られた形質転換株を24ウェルプレート[コーニング コースター社(Corning Costar Corporation)製、米国]で培養した後、10μM 塩酸ピオグリタゾンの添加により、ルシフェラーゼが発現誘導される株、PPARγ:RXRα:4ERPP/CHO−K1細胞を選択した。
【0192】
参考例6
2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド(9.81g)、ヨウ化エチル(13.29g)、無水炭酸カリウム(14.72g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(100mL)の混合物を室温で1時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、2−エトキシ−5−ヒドロキシベンズアルデヒドの結晶を得た(4.20g、36%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して淡黄色プリズム晶を得た。融点108〜109℃。
参考例7
2−エトキシ−5−ヒドロキシベンズアルデヒド(3.72g)、臭化ベンジル(5.75g)、無水炭酸カリウム(3.10g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)の混合物を90℃で3時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、5−ベンジルオキシ−2−エトキシベンズアルデヒドの結晶を得た(5.06g、88%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点81〜82℃。
【0193】
参考例8
メチルメチルチオメチルスルホキシド(0.30g)、細かく砕いた水酸化ナトリウム(0.015g)の混合物を70℃で30分かき混ぜた。反応混合物へ5−ベンジルオキシ−2−エトキシベンズアルデヒド(0.30g)を加え、70℃でさらに1.5時間かき混ぜた。反応混合物に酢酸エチルを加え、有機層を1規定塩酸、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物と、10%塩酸−メタノール(15mL)の混合物を、15時間加熱還流した。反応混合物に酢酸エチルを加え、有機層を飽和重層水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、2−(2−エトキシ−5−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルを無色油状物として得た(0.11g、44%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.35 (3H, t, J=7.0 Hz), 3.59 (2H, s), 3.70 (3H, s), 3.96 (2H, q, J=7.0 Hz), 4.81 (1H, s), 6.65-6.76 (3H, m)。
参考例9
ホスホノ酢酸トリエチル(1.93g)、5−ベンジルオキシ−2−エトキシベンズアルデヒド(2.00g)とN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.38g)を氷冷下で加えた。反応混合物を室温で3時間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた結晶をヘキサンを用いて洗浄し(E)−3−(5−ベンジルオキシ−2−エトキシフェニル)−2−プロペン酸エチルの結晶を得た(2.01g、79%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点124〜125℃。
【0194】
参考例10
(E)−3−(5−ベンジルオキシ−2−エトキシフェニル)−2−プロペン酸エチル (1.85g)、 5% パラジウム炭素 (3.0g)、エタノール (50mL)、テトラヒドロフラン(30mL)の混合物を室温、1気圧で接触還元した。触媒をろ去後、溶媒を減圧留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、3−(2−エトキシ−5−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エチルを無色油状物として得た(1.30g、96%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.24 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.39 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.55 -2.63 (2H, m), 2.85-2.93 (2H, m), 3.97 (2H, q, J=7.0 Hz), 4.13 (2H, q, J=7.0 Hz), 4.66 (1H, s), 6.59-6.72 (3H, m)。
参考例11
ジメチルスルホキシド(70mL)、テトラヒドロフラン(200mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、1.29g)を室温で加えた。反応混合物を50℃で1.5時間かき混ぜた後、室温まで冷却した。この混合物に臭化エチルトリフェニルホスホニウム(9.76g)を加え、室温で30分かき混ぜた。さらにこの混合物に2−ベンジルオキシ−4−メトキシメトキシベンズアルデヒド(5.50g)のジメチルスルホキシド溶液(10mL)を滴下した。混合物を1時間加熱還流した。反応混合物に水を注ぎ、1規定塩酸(33mL)を加えて中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:9,v/v)溶出部から油状物(4.94g)を得た。この油状物、5% パラジウム炭素 (10.0g)、テトラヒドロフラン(300mL)の混合物を室温、1気圧で接触還元した。触媒をろ去後、溶媒を減圧留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、2−ヒドロキシ−4−メトキシメトキシ−1−プロピルベンゼンを無色油状物として得た(3.3g、83%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.96 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.51-1.66 (2H, m), 2.51 (2H, t, J=7.6 Hz), 3.47 (3H, s), 4.76 (1H, s), 5.13 (2H, s), 6.50-6.59 (2H, m), 7.00 (1H, d, J=8.0 Hz)。
【0195】
参考例12
2−ヒドロキシ−4−メトキシメトキシ−1−プロピルベンゼン(1.50g)、ブロモ酢酸メチル(1.39g)とN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、1.50g)を氷冷下で加えた。反応混合物を室温で13時間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、2−(5−メトキシメトキシ−2−プロピルフェノキシ)酢酸メチルを無色油状物として得た(1.60g、78%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.94 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.51-1.66 (2H, m), 2.58 (2H, t, J=7.6 Hz), 3.47 (3H, s), 3.80 (3H, s), 4.62 (2H, s), 5.12 (2H, s), 6.43 (1H, d, J=2.4 Hz), 6.62 (1H, dd, J=8.4, 2.4 Hz), 7.04 (1H, d, J=8.4 Hz)。
参考例13
2−(5−メトキシメトキシ−2−プロピルフェノキシ)酢酸メチル(1.60g)と10%塩酸−メタノール(50mL)の混合物を室温で3時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物に酢酸エチルを加え、飽和重層水、飽和食塩水で順次洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−(5−ヒドロキシ−2−プロピルフェノキシ)酢酸メチルを無色油状物として得た(1.17g、87%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.93 (3H, t, J=7.4 Hz), 1.49-1.68 (2H, m), 2.56 (2H, t, J=7.6 Hz), 3.80 (3H, s), 4.61 (2H, s), 5.02 (1H, brs), 6.25 (1H, d, J=2.6 Hz), 6.38 (1H, dd, J=8.2, 2.6 Hz), 6.97 (1H, d, J=8.2 Hz)。
【0196】
参考例14
2−ベンジルオキシ−5−ヒドロキシベンズアルデヒド(16.68g)、N,N-ジメチルホルムアミド(100mL)の混合物に、水素化ナトリウム(60%、油性、3.07g)を氷冷下で加え、室温で30分かき混ぜた。反応混合物にクロロメチル メチル エーテル(11.8g)を滴下した。反応混合物を室温でさらに3時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、2−ベンジルオキシ−5−メトキシメトキシベンズアルデヒドを無色油状物として得た(10.32g、52%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.47 (3H, s), 5.14 (2H, s), 5.16 (2H, s),6.97-7.01 (1H, m), 7.19-7.25 (1H, m), 7.34-7.43 (5H, m), 7.42-7.51 (1H, m), 10.50 (1H, s)。
参考例15
2−ベンジルオキシ−5−メトキシメトキシベンズアルデヒド(10.03g)、エタノール(50mL)、テトラヒドロフラン(100mL)の混合物に、テトラヒドロほう酸ナトリウム(1.43g)を氷冷下加え、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、(2−ベンジルオキシ−5−メトキシメトキシフェニル)メタノールを無色油状物として得た(10.08g、97%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.31 (1H, t, J=6.6 Hz), 3.49 (3H, s), 4.71 (2H, d, J=6.6 Hz), 5.09 (2H, s), 5.13 (2H, s), 6.85-6.98 (2H, m), 7.04-7.06 (1H, m), 7.33-7.43 (5H, m)。
【0197】
参考例16
(2−ベンジルオキシ−5−メトキシメトキシフェニル)メタノール(8.0g)、トリフェニルホスフィン(7.66g)、四臭化炭素(9.68g)とN,N−ジメチルホルムアミド(100mL)の混合物を室温で1.5時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、1−ベンジルオキシ−2−ブロモメチル−4−メトキシメトキシベンゼンの結晶を得た(4.49g、46%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点55〜57℃。
参考例17
1−ベンジルオキシ−2−ブロモメチル−4−メトキシメトキシベンゼン(0.30g)とジメチルスルホキシド(3mL)の混合物に、シアン化ナトリウム(0.05g)の水溶液(0.3mL)を室温で加え、13時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、2−(2−ベンジルオキシ−5−メトキシメトキシフェニル)アセトニトリルを無色油状物として得た(0.23g、92%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.48 (3H, s), 3.69 (2H, s), 5.07 (2H, s), 5.12 (2H, s), 6.86 (1H, d, J=9.0 Hz), 6.97 (1H, dd, J=9.0, 2.6 Hz), 7.09 (1H, d, J=2.6 Hz), 7.32-7.45 (5H, m)。
【0198】
参考例18
2−(2−ベンジルオキシ−5−メトキシメトキシフェニル)アセトニトリル(2.95g)、5% パラジウム炭素 (2.0g)、テトラヒドロフラン (100mL) の混合物を室温、4.8気圧で接触還元した。触媒をろ去後、溶媒を減圧留去し、2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシメトキシフェニル)アセトニトリルの結晶を得た(1.88g、94%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して淡褐色プリズム晶を得た。融点68〜69℃。
参考例19
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(1.95g)、2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシメトキシフェニル)アセトニトリル(1.0g)、およびN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.23g)を氷冷下加え、80℃で1時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出、有機層を水、2規定水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、2− [5−メトキシメトキシ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]アセトニトリルの結晶を得た(1.40g、57%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点123〜124℃。
【0199】
参考例20
2− [5−メトキシメトキシ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]アセトニトリル(1.83g)と10%硫酸(5mL)、テトラヒドロフラン(50mL)の混合物を3時間加熱還流した。反応混合物に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重層水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2− [5−ヒドロキシ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]アセトニトリルの結晶を得た(1.13g、68%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点185〜186℃。
参考例21
2− [5−ヒドロキシ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]アセトニトリル(0.40g)、臭化ベンジル(0.48g)、無水炭酸カリウム(0.14g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)の混合物を90℃で3時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、2− [5−ベンジルオキシ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]アセトニトリルの結晶を得た(0.27g、55%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点130〜131℃。
【0200】
参考例22
メチルメチルチオメチルスルホキシド(11.7g)、40%ベンジルトリメチルアンモニウム ヒドロキシド メタノール溶液(7.5mL)、5−クロロ−2−メトキシメトキシベンズアルデヒド(9.43g)、テトラヒドロフラン(150mL)の混合物を20時間加熱還流した。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物と、10%塩酸−メタノール(100mL)の混合物を、15時間加熱還流した。反応混合物を濃縮し、残留物に酢酸エチルを加え、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、2−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルの結晶を得た(7.24g、91%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点84〜85℃。
参考例23
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(4.52g)、5−ヒドロキシ−3−ピリジンカルボン酸メチル(2.0g)、およびN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.58g)を氷冷下加え、室温で3時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、析出した結晶をろ取した。この結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から、5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジンカルボン酸メチルの結晶を得た(2.41g、43%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点138〜139℃。
【0201】
参考例24
5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジンカルボン酸メチル(2.09g)、テトラヒドロほう酸ナトリウム(0.93g)とテトラヒドロフラン(100mL)の混合物に、メタノール(10mL)を50℃で滴下し、50℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して[5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]メタノールの結晶を得た(1.85g、94%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点128〜130℃。
参考例25
[5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]メタノール(1.68g)、トリエチルアミン(0.85g)と酢酸エチル(100mL)の混合物に、メタンスルホニルクロリド(0.96g)を室温で滴下し、室温で15時間かき混ぜた。反応混合物を、水、飽和重曹水、1規定塩酸、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して淡黄色結晶を得た。この結晶とジメチルスルホキシド(20mL)の混合物に、シアン化ナトリウム(0.41g)の水溶液(2mL)を室温で加え、室温で2日間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(2:1,v/v)溶出部から、2−[5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]アセトニトリルの結晶を得た(0.76g、44%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して淡黄色プリズム晶を得た。融点137〜138℃。
【0202】
参考例26
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(4.52g)、2−(2−ヒドロキシ−1−ナフチル)アセトニトリル(0.58g)、およびN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.14g)を氷冷下加え、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−1−ナフチル]アセトニトリルの結晶を得た(1.11g、76%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して淡黄色プリズム晶を得た。融点178〜179℃。
参考例27
2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ピリジン−5−カルバルデヒド(13.0g)のテトラヒドロフラン(150ml)−メタノール(10ml)溶液に、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(835mg)を徐々に加えた。30分間かき混ぜた後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ピリジン−5−メタノールの結晶を得た。アセトン−イソプロピルエーテルから再結晶し、無色プリズム晶(12.4g,収率95%)を得た。融点121〜122℃。
【0203】
参考例28
2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ピリジン−5−メタノール(12.2g)とトルエン(200ml)の混合物に、塩化チオニル(5.39g)を加え、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物に氷水を加え、飽和重曹水で中和後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、5−クロロメチル−2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ピリジンの結晶(11.7g,収率90%)を得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、無色プリズム晶を得た。融点86〜87℃。
参考例29
4−クロロメチル−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(13.4g)、5−ヒドロキシピリジン−3−カルボン酸メチル(9.84g)、無水炭酸カリウム(8.90g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(100mL)の混合物を80℃で終夜かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、5−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ−3−ピリジンカルボン酸メチルの結晶を得た(12.42g、59%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点119〜120℃。
【0204】
参考例30
5−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ−3−ピリジンカルボン酸メチル(10.70g)とテトラヒドロフラン(100mL)の混合物に水素化リチウムアルミニウム(1.02g)を氷冷下加え、室温で10分かき混ぜた。この混合物に硫酸ナトリウム10水和物(8.38g)を加え、さらに室温で30分かき混ぜた。不溶物をろ過して除き、ろ液を濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から、[5−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−3−ピリジル]メタノールの結晶を得た(8.93g、91%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点111〜112℃。
参考例31
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(2.76g)、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン(2.00g)、無水炭酸カリウム(1.29g)およびアセトン(50mL)の混合物を15時間加熱還流した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して4−[4−(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシメチル)フェノキシメチル]−5−メチル−2−フェニルオキサゾールの結晶を得た(1.72g、40%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して淡黄色プリズム晶を得た。融点160〜161℃。
【0205】
参考例32
4−メトキシ−3− (5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンズアルデヒド(3.23g)、テトラヒドロフラン(15ml)及びメタノール(15mL)の混合物に、水素化ホウ素ナトリウム(0.378g)を室温で加え、室温で30分かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して[[4−メトキシ−3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェニル]メタノールの結晶を得、テトラヒドロフラン−ヘキサンから再結晶して淡黄色板状晶を得た(3.22g、99%)。融点144〜145℃。
参考例33
4−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]ベンズアルデヒド(37.8g)、テトラヒドロフラン(140ml)及びメタノール(60mL)の混合物に、水素化ホウ素ナトリウム(2.53g)を氷冷下加え、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物を氷水に注ぎ、析出した固体をろ取し、風乾して[4−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]フェニル]メタノールの結晶を得た(34.6g、91%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶することで無色プリズム晶を得た。融点91〜92℃。
【0206】
参考例34
[4−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]フェニル]メタノール(34.5g)、テトラヒドロフラン(100mL)、トルエン(300mL)の混合物に、塩化チオニル(17.3g)を氷冷下加え、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮した。残留物を酢酸エチルに溶解し、飽和重曹水、水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物をジイソプロピルエーテルを用いて洗浄し、4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−2−(2−フリル)−5−メチルオキサゾールの無色結晶を得た(31.1g、85%)。酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルで再結晶することで無色プリズム晶を得た。融点115〜116℃。
参考例35
4−[(2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]ベンズアルデヒド(6.35g)、テトラヒドロフラン(30ml)及びメタノール(20mL)の混合物に、水素化ホウ素ナトリウム(0.45g)を氷冷下加え、室温で30分かき混ぜた。反応混合物に希塩酸と水を加え、混合物を酸性にし、析出した固体をろ取し、風乾して[4−[(2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]フェニル]メタノールの結晶を得た(5.76g、90%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶することで無色針状晶を得た。融点145〜146℃。
【0207】
参考例36
[4−[(2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]フェニル]メタノール(4.35g)、テトラヒドロフラン(50mL)、トルエン(50mL)の混合物に、塩化チオニル(1.5mL)のトルエン溶液(5mL)を氷冷下加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮した。残留物を酢酸エチルに溶解し、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−2−フェニルチアゾールの無色結晶を得た(4.10g、89%)。融点98〜99℃。
参考例37
4−クロロメチル−5−メチル−2−フェニルチアゾール(5.40g)、4−ヒドロキシベンズアルデヒド(2.91g)、無水炭酸カリウム(4.95g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)の混合物を80℃で3時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、析出した固体をろ取し、風乾して4−[(5−メチル-2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]ベンズアルデヒドの結晶を得た(6.85g、93%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶することで無色プリズム晶を得た。融点118〜119℃。
【0208】
参考例38
4−[(5−メチル-2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]ベンズアルデヒド(6.00g)、テトラヒドロフラン(30ml)及びメタノール(20mL)の混合物に、水素化ホウ素ナトリウム(0.38g)を氷冷下加え、室温で30分かき混ぜた。反応混合物に希塩酸と水を加え、混合物を酸性にし、析出した固体をろ取し、風乾して[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]フェニル]メタノールの結晶を得た(5.68g、94%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶することで無色プリズム晶を得た。融点94〜95℃。
参考例39
[4−[(5−メチル-2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]フェニル]メタノール(4.50g)、テトラヒドロフラン(50mL)、トルエン(50mL)の混合物に、塩化チオニル(1.5mL)のトルエン溶液(5mL)を氷冷下加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮した。残留物を酢酸エチルに溶解し、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルチアゾールの無色結晶を得た(4.50g、94%)。融点100〜101℃。
【0209】
参考例40
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(11.13g)、2−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒド(5.96g)、無水炭酸カリウム(5.03g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)の混合物を室温で2日間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、析出した固体をろ取し、風乾して2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−1−ナフトアルデヒドの結晶を得た(13.83g、89%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶することで淡黄色プリズム晶を得た。融点141〜142℃。
参考例41
5−メトキシ−2−メトキシメトキシベンズアルデヒド(9.25g)、メチルメチルチオメチルスルホキシド(11.7g)、40%ベンジルトリメチルアンモニウム ヒドロキシド メタノール溶液(10mL)とテトラヒドロフラン(200mL)の混合物を20時間加熱還流した。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物と、10%塩酸−メタノール(80mL)の混合物を、15時間加熱還流した。反応混合物を濃縮し、残留物に酢酸エチルを加え、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)酢酸メチルの結晶を得た(4.88g、53%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点69〜70℃。
【0210】
参考例42
2−ベンジルオキシ−5−ヒドロキシベンズアルデヒド(8.93g)、ヨウ化エチル(7.31g)、無水炭酸カリウム(5.40g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)の混合物を室温で15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:9,v/v)溶出部から、2−ベンジルオキシ−5−エトキシベンズアルデヒドを無色油状物として得た(9.25g、92%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.39 (3H, t, J=7.0 Hz), 4.02 (2H, q, J=7.0 Hz), 5.14 (2H, s), 6.96-7.13 (2H, m), 7.30-7.42 (6H, m), 10.50 (1H, s)。
参考例43
メチルメチルチオメチルスルホキシド(1.94g)、細かく砕いた水酸化ナトリウム(0.01g)の混合物を70℃で30分かき混ぜた。反応混合物へ2−ベンジルオキシ−5−エトキシベンズアルデヒド(2.0g)とメタノール(10mL)を加え、さらに24時間加熱還流した。反応混合物に酢酸エチルを加え、有機層を1規定塩酸、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物と、10%塩酸−メタノール(100mL)の混合物を、24時間加熱還流した。反応混合物を濃縮した後に残留物に酢酸エチルを加え、有機層を飽和重層水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、2−(2−ベンジルオキシ-5−エトキシフェニル)酢酸メチルを黄色油状物として得た(1.60g、69%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.38 (3H, t, J=7.0 Hz), 3.63 (3H, s), 3.65 (2H, s), 3.98 (2H, q, J=7.0 Hz), 5.02 (2H, s), 6.73-6.87 (3H, m), 7.26-7.42 (5H, m)。
【0211】
参考例44
2−(2−ベンジルオキシ-5−エトキシフェニル)酢酸メチル(1.60g)、5% パラジウム炭素 (3.0g)、テトラヒドロフラン(50mL)の混合物を室温、1気圧で接触還元した。触媒をろ去後、溶媒を減圧留去した。得られた結晶にヘキサンを加えろ取し、2−(2−ヒドロキシ-5−エトキシフェニル)酢酸メチルの結晶を得た(0.82g)。ジイソプロピルエーテル−ヘキサンから再結晶して淡黄色プリズム晶を得た。融点83〜84℃。
参考例45
ホスホノ酢酸トリエチル(3.86g)、2−ベンジルオキシ−5−エトキシベンズアルデヒド(2.00g)とN,N-ジメチルホルムアミド(100mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.75g)を氷冷下で加えた。反応混合物を室温で3時間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、(E)-3-(2−ベンジルオキシ-5−エトキシフェニル)−2−プロペン酸エチルを無色油状物として得た(4.58g、90%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.33 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.39 (3H, t, J=7.0 Hz), 3.99 (2H, q, J=7.0 Hz), 4.25 (2H, q, J=7.0 Hz), 5.10 (2H, s), 6.48 (1H, d, J=16.0 Hz), 6.85-6.91 (2H, m), 7.06-7.08 (1H, m), 7.25-7.44 (5H, m), 8.06 (1H, d, J=16.0 Hz)。
【0212】
参考例46
(E)-3-(2−ベンジルオキシ-5−エトキシフェニル)−2−プロペン酸エチル(4.58g)、5% パラジウム炭素 (6.0g)、テトラヒドロフラン(100mL)の混合物を室温、1気圧で接触還元した。触媒をろ去後、溶媒を減圧留去して得られた得られた残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、3-(5−エトキシ−2−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エチルを無色油状物として得た(3.15g、94%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.23 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.37 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.66-2.73 (2H, m), 2.82-2.89 (2H, m), 3.96 (2H, q, J=7.0 Hz), 4.14 (2H, q, J=7.0 Hz), 6.64-6.69 (2H, m), 6.77-6.84 (2H, m)。
参考例47
[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェニル]メタノール(10.0g)、2−クロロ−3−シアノピリジン(4.27g)とN,N-ジメチルホルムアミド(100mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、1.48 g)を氷冷下で加えた。反応混合物を室温で15時間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、3−シアノ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]ピリジンの結晶を得た(10.98g、90%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色針状晶を得た。融点119〜120℃。
【0213】
参考例48
3−シアノ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]ピリジン(8.42g)と、無水トルエン(300mL)の混合物に水素化ジイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(1M、46.6mL)を−78℃で滴下した。反応混合物をかき混ぜながら1時間かけて室温とした。混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(70mL)を滴下し、さらに室温で30分かき混ぜた。この混合物に酢酸エチル(300mL)を加え室温で30分かき混ぜた後に、不溶物をろ去した。ろ液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジンカルバルデヒドの結晶を得た(6.49g、76%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点97〜98℃。
参考例49
2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジンカルバルデヒド(0.40g)、エタノール(10mL)とテトラヒドロフラン(10mL)の混合物に、水素化ホウ素ナトリウム(0.04g)を0℃加え、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、析出した固体をろ取し、風乾して[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]メタノールの結晶を得た(0.35g、88%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点139〜140℃。
【0214】
参考例50
[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]メタノール(1.50g)、トリエチルアミン(0.75g)と酢酸エチル(150mL)の混合物に、メタンスルホニルクロリド(0.85g)を室温で滴下し、室温で15時間かき混ぜた。反応混合物を、水、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して油状物を得た。この油状物、シアン化ナトリウム(0.72g)、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド(0.59g)、アセトニトリル(20mL)と水(10ml)の混合物を室温で15時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物に酢酸エチルを加えた。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]アセトニトリルの結晶を得た(0.55g、36%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点149〜150℃。
参考例51
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(0.97g)、3−ヒドロキシピリジン−2−カルボン酸メチル(0.40g)とN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.12g)を氷冷下で加えた。反応混合物を室温で15時間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(2:3,v/v)溶出部から、3−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチルを無色油状物として得た(0.32g、29%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.44 (3H, s), 3.98 (3H, s), 5.00 (2H, s), 5.16 (2H, s), 7.01-7.06 (2H, m), 7.36-7.47 (7H, m), 7.99-8.04 (2H, m), 8.28 (1H, t, J=3.2 Hz)。
【0215】
参考例52
3−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−2−ピリジンカルボン酸メチル(0.30g)、水素化ホウ素ナトリウム(0.13g)とテトラヒドロフラン(10mL)の混合物に、メタノール(2mL)を50℃で滴下し、50℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して[3−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−2−ピリジル]メタノールの結晶を得た(0.23g、82%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点118〜119℃。
参考例53
[3−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−2−ピリジル]メタノール(0.74g)、トリエチルアミン(0.36g)と酢酸エチル(50mL)の混合物に、メタンスルホニルクロリド(0.41g)を室温で滴下し、室温で14時間かき混ぜた。反応混合物を、水、飽和重曹水、1規定塩酸、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して黄色油状物を得た。この黄色油状物とジメチルスルホキシド(20mL)の混合物に、シアン化ナトリウム(0.18g)の水溶液(2mL)を室温で加え、室温で2日間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から、2−[3−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−2−ピリジル]アセトニトリルの結晶を得た(0.60g、81%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して淡褐色プリズム晶を得た。融点138〜139℃。
【0216】
参考例54
(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メタノール(9.46g)とN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、2.40 g)を室温で加えた。反応混合物を室温で水素が発生しなくなるまでかき混ぜた。この混合物を2−クロロピリジン−4−カルボン酸メチル(8.58g)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液に室温で加え、得られる混合物をさらに室温で1時間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ−4−ピリジンカルボン酸メチルの結晶を得、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色針状晶を得た(2.19g、14%)。融点106〜107℃。
参考例55
2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ−4−ピリジンカルボン酸メチル(1.95g)とテトラヒドロフラン(20mL)の混合物に水素化リチウムアルミニウム(0.228g)を氷冷下加え、室温で30分かき混ぜた。この混合物に硫酸ナトリウム10水和物(1.93g)を加え、さらに室温で30分かき混ぜた。不溶物をろ過して除き、ろ液を濃縮して得られる結晶を、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−4−ピリジル]メタノールを無色板状晶として得た(1.37g、77%)。融点100〜101℃。
【0217】
参考例56
塩化チオニル(4mL)に、[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−4−ピリジル]メタノール(1.19g)を氷冷下加え、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、4−クロロメチル−2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ピリジンの結晶を得、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色針状晶を得た(0.68g、54%)。融点104〜105℃。
参考例57
(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メタノール(8.51g)とテトラヒドロフラン(100mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、1.80 g)を室温で加えた。反応混合物を室温で水素が発生しなくなるまでかき混ぜた。この混合物を6−クロロピリジン−2−カルボン酸メチル(7.72g)のテトラヒドロフラン(75ml)溶液に室温で加え、得られた混合物をさらに40℃で5時間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、6−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ−2−ピリジンカルボン酸メチルの結晶を得、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して淡黄色板状晶を得た(7.41g、51%)。融点97〜98℃。
【0218】
参考例58
6−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ−2−ピリジンカルボン酸メチル(6.49g)とテトラヒドロフラン(60mL)の混合物に水素化リチウムアルミニウム(0.759g)を氷冷下加え、室温で30分かき混ぜた。この混合物に硫酸ナトリウム10水和物(6.44g)を加え、さらに室温で30分かき混ぜた。不溶物をろ過して除き、ろ液を濃縮して結晶を得た。得られた結晶を氷冷下で塩化チオニル(20mL)に加え、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、2−クロロメチル−6−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ピリジンの結晶を得、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色板状晶を得た(2.74g、44%)。融点85〜86℃。
参考例59
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(1.79g)、2-(5-ヒドロキシ-2-プロピルフェノキシ)酢酸メチル(1.17g)、無水炭酸カリウム(0.72g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)の混合物を90℃で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、2−[5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]-2-プロピルフェノキシ]酢酸メチルの結晶を得た(1.60g、61%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点100〜101℃。
【0219】
参考例60
2−[5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]-2-プロピルフェノキシ]酢酸メチル(1.16g)、テトラヒドロフラン(4mL)及びメタノール(4mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(4.5mL)を加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え、混合物を酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]-2-プロピルフェノキシ]酢酸の結晶を得た(1.01g、90%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点162〜163℃。
参考例61
4−[4−(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシメチル)フェノキシメチル]−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(1.52g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.14g)を氷冷下加え、室温で1時間かき混ぜた。この混合物にブロモ酢酸メチル(0.57g)を加え、80℃で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、2−[2−ベンゾイル−5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェノキシ]酢酸メチルを油状物として得た(1.65g、94%)。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.45 (3H, s), 3.68 (3H, s), 4.50 (2H, s), 5.02 (2H, s), 5.03 (2H, s), 6.45 (1H, d, J=2.2 Hz), 6.69 (1H, dd, J=8.4, 2.2 Hz), 7.03-7.08 (2H, m), 7.35-7.57 (9H, m), 7.80-7.84 (2H, m), 7.99-8.05 (2H, m)。
【0220】
参考例62
2−[2−ベンゾイル−5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェノキシ]酢酸メチル(0.55g)、テトラヒドロフラン(1.5mL)及びメタノール(1.5mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(1.5mL)を加え、室温で3時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え混合物を酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[2−ベンゾイル−5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェノキシ]酢酸を無色アモルファスとして得た(0.41g、76%)。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.45 (3H, s), 4.76 (2H, s), 5.03 (2H, s), 5.08 (2H, s), 6.63-6.70 (2H, m), 7.04-7.08 (2H, m), 7.34-7.66 (9H, m), 7.79-7.83 (2H, m), 7.98-8.04 (2H, m)。
参考例63
2−ヒドロキシ−4−メトキシメトキシベンズアルデヒド(17.1g)、臭化ベンジル(19.33g)、無水炭酸カリウム(13.0g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(200mL)の混合物を室温で15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、2−ベンジルオキシ−4−メトキシメトキシベンズアルデヒドを無色油状物として得た(25.3g、99%)。
1H-NMR(CDCl3)δ:3.48 (3H, s), 5.17 (2H, s), 5.21 (2H, s), 6.66-6.72 (2H, m), 7.34-7.47 (5H, m), 7.80-7.84 (1H, m), 10.40 (1H, s)。
【0221】
参考例64
ホスホノ酢酸トリエチル(10.9g)、2−ベンジルオキシ−4−メトキシメトキシベンズアルデヒド(12.0g)とN,N-ジメチルホルムアミド(150mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、2.12g)を氷冷下で加えた。反応混合物を室温で13時間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、(E)−3−(2−ベンジルオキシ−4−メトキシメトキシフェニル)−2−プロペン酸エチルを無色油状物として得た(14.80g、98%)。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.32 (3H, t, J=7.0 Hz), 3.45 (3H, s), 4.23 (2H, q, J=7.4 Hz), 5.15 (2H, s), 5.16 (2H, s), 6.44 (1H, d, J=16.0 Hz), 6.62-6.68 (2H, m), 7.24-7.49 (6H, m), 8.01 (1H, d, J=16.0 Hz)。
参考例65
(E)−3−(2−ベンジルオキシ−4−メトキシメトキシフェニル)−2−プロペン酸エチル (14.80g)、 5% パラジウム炭素 (20.0g)、エタノール (300mL) の混合物を室温、1気圧で接触還元した。触媒をろ去後、溶媒を減圧留去し、3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシメトキシフェニル)プロピオン酸エチルを無色油状物として得た(9.17g、84%)。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.24 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.63-2.71 (2H, m), 2.79-2.86 (2H, m), 3.46 (3H, s), 4.15 (2H, q, J=7.0 Hz), 5.13 (2H, s), 6.53-6.62 (2H,m), 6.97 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.43 (1H, brs)。
【0222】
参考例66
3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシメトキシフェニル)プロピオン酸エチル(6.00g)、ヨウ化エチル(5.52g)、無水炭酸カリウム(3.26g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)の混合物を室温で13時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して油状物を得た。得られた油状物、10%硫酸水溶液(10mL)、エタノール(300mL)の混合物を加熱還流しながら6時間かき混ぜた。反応混合物を減圧下濃縮し、残留物を水で希釈した後に飽和重層水で塩基性にした。この混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、3−(2−エトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エチルを無色油状物として得た(3.58g、64%)。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.23 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.41 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.52-2.61 (2H, m), 2.81-2.89 (2H, m), 3.98 (2H, q, J=7.0 Hz), 4.12 (2H, q, J=7.0 Hz), 5.00 (1H, brs), 6.26-6.37 (2H, m), 6.96 (1H, d, J=8.2 Hz)。
参考例67
[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェニル]メタノール(1.92g)、5−ヒドロキシニコチン酸メチル(1.0g)、トリブチルホスフィン(1.98g)およびテトラヒドロフラン(100mL)の混合物に、1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン(2.47g)を室温で加え、15時間かき混ぜた。析出した結晶をろ過して除いた。ろ液を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、5−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチン酸メチルの結晶を得た(2.21g、79%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点96〜97℃。
【0223】
参考例68
5−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチン酸メチル(0.50g)とテトラヒドロフラン(10mL)の混合物に水素化リチウムアルミニウム(0.045g)を氷冷下加え、室温で3時間かき混ぜた。この混合物に硫酸ナトリウム10水和物(0.39g)を加え、さらに室温で30分かき混ぜた。不溶物をろ過して除き、ろ液を濃縮して[5−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]メタノールの結晶を得た(0.47g、98%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色針状晶を得た。融点145〜146℃。
参考例69
3−ヒドロキシイソオキサゾール−5−カルボン酸メチル(3.51g)のN,N-ジメチルホルムアミド(100mL)溶液に、0℃で水素化ナトリウム(60%,油性,1.07g)を加え30分間かき混ぜた後、4−クロロメチル−5−メチル−2−フェニルチアゾール(5.00g)を加えた。60℃で2時間かき混ぜた後、反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層は、水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から3−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリルメトキシ)−5−イソオキサゾールカルボン酸メチル(5.42g,74%)を無色結晶として得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点89〜90℃。
【0224】
参考例70
[5−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]メタノール(4.60g)、塩化チオニル(1.7mL)およびトルエン(50mL)の混合物を100℃で1時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮した後、酢酸エチルを加え、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄後、酢酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮した。残留物にシアン化ナトリウム(0.91g)、18-クラウン-6(0.35g)、アセトニトリル(50mL)を加え、2.5時間加熱還流した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、テトラヒドロフラン−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から2−[5−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]アセトニトリルを淡褐色油状物として得た(3.06g、65%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.44 (3H, s), 3.73 (2H, s), 5.01 (2H, s), 5.13(2H, s), 6.96-7.14 (3H, m), 7.22-7.52 (5H, m), 7.74-8.07(2H, m), 8.18(1H, d, J=2.0 Hz), 8.35(1H, d, J=2.6 Hz)。
参考例71
3−ヒドロキシイソオキサゾール−5−カルボン酸メチル(5.01g)のN,N-ジメチルホルムアミド(70mL)溶液に、0℃で水素化ナトリウム(60%,油性,1.40g)を加え15分間かき混ぜた後、4−クロロメチル−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(7.26g)を加えた。60℃で2時間かき混ぜた後、反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、テトラヒドロフラン−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−5−イソオキサゾールカルボン酸メチル(7.96g,収率72%)を無色結晶として得た。テトラヒドロフラン−ヘキサンから再結晶した。融点123〜124℃。
【0225】
参考例72
3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−5−イソオキサゾールカルボン酸メチル(7.86g)のテトラヒドロフラン(150mL)溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウム(1.0Mテトラヒドロフラン溶液,60mL)を0℃でゆっくりと加えた後、室温で30分間かき混ぜた。反応混合物を希塩酸に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮し、3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−5−イソオキサゾリルメタノール(5.93g,収率86%)を無色結晶として得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点99〜100℃。
参考例73
3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−5−イソオキサゾリルメタノール(2.86g)のトルエン(50ml)溶液に、塩化チオニル(0.80mL)を室温でゆっくりと加えた後、還流下、30分間かき混ぜた。冷却後、反応混合物を飽和重曹水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮し、5−クロロメチル−3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)イソオキサゾール(2.70g,収率89%)を無色結晶として得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点105〜106℃。
【0226】
参考例74
5−ホルミル−2−ヒドロキシ安息香酸(15.34g)とN,N-ジメチルホルムアミド(150mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、9.24g)を氷冷下で加えた。反応混合物を室温で30分かき混ぜた後、クロロメチルメチルエーテル(29.7g)を反応混合物に氷冷下で加えた。反応混合物をさらに室温で15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(2:3,v/v)溶出部から、5−ホルミル−2−メトキシメトキシ安息香酸メトキシメチルを無色油状物として得た(14.23g、61%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.52 (3H, s), 3.57 (3H, s), 5.36 (2H, s), 5.48 (2H, s), 7.32-7.37 (1H, m), 7.96-8.04 (1H, m), 8.33-8.37 (1H, m), 9.93 (1H, s)。
ジメチルスルホキシド(100mL)とテトラヒドロフラン(300mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、3.58g)を室温で加えた。反応混合物を50℃で1.5時間かき混ぜた。反応混合物を室温へ戻した後、臭化エチルトリフェニルホスホニウム(27.03g)を加え、室温で30分かき混ぜた。反応混合物に5−ホルミル−2−メトキシメトキシ安息香酸メトキシメチル(14.23g)のジメチルスルホキシド溶液(50mL)を加え、1時間加熱還流した。反応混合物に水を加え、1規定塩酸で混合物を中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:8,v/v)溶出部から、無色油状物を得た。得られた油状物、5% パラジウム炭素 (7.0g)、テトラヒドロフラン(300mL)の混合物を室温、1気圧で接触還元した。触媒をろ去後、溶媒を減圧留去し、2−メトキシメトキシ−5−プロピル安息香酸メチルを油状物として得た(6.06g、45%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.93 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.52-1.72 (2H, m), 2.55 (2H, t, J=7.6 Hz), 3.52 (3H, s), 3.89 (3H, s), 5.22 (2H, s), 7.10 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.25 (1H, dd, J=8.4, 2.2 Hz), 7.59 (1H, d, J=2.2 Hz)。
2−メトキシメトキシ−5−プロピル安息香酸メチル(6.06g)とテトラヒドロフラン(200mL)の混合物に水素化リチウムアルミニウム(0.96g)を氷冷下加え、室温で1時間かき混ぜた。この混合物に硫酸ナトリウム10水和物(8.18g)を加え、さらに室温で30分かき混ぜた。不溶物をろ過して除き、ろ液を濃縮して(2−メトキシメトキシ−5−プロピルフェニル)メタノールを油状物として得た(4.98g、93%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.93 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.55-1.71 (2H, m), 2.28 (1H, t, J=6.4 Hz), 2.53 (2H, t, J=7.4 Hz), 3.49 (3H, s), 4.68 (2H, d, J=6.4 Hz), 5.21 (2H, s), 6.98-7.11 (3H, m)。
(2−メトキシメトキシ−5−プロピルフェニル)メタノール(4.98g)、活性二酸化マンガン(15.0g)および酢酸エチル(300ml)の混合物を室温で15時間かき混ぜた。二酸化マンガンをろ過により除去した後、ろ液を濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、2−メトキシメトキシ−5−プロピルベンズアルデヒドを油状物として得た(4.19g、85%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.92 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.52-1.68 (2H, m), 2.56 (2H, t, J=7.4 Hz), 3.52 (3H, s), 5.28 (2H, s), 7.13 (1H, d, J=8.8 Hz), 7.35 (1H, dd, J=8.8, 2.2 Hz), 7.65 (1H, d, J=2.2 Hz), 10.49 (1H, s)。
2−メトキシメトキシ−5−プロピルベンズアルデヒド(4.15g)、メチルメチルチオメチルスルホキシド(4.94g)、40% ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドメタノール溶液 (4mL)およびテトラヒドロフラン(100mL)の混合物を24時間加熱還流した。反応混合物へ水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物と、10%塩酸−メタノール(100mL)の混合物を、15時間加熱還流した。反応混合物を濃縮し、残留物に酢酸エチルを加え、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、2−(2−ヒドロキシ−5−プロピル)フェニル酢酸メチルの結晶を得た(1.65g、40%)。イソプロピルエーテル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点74〜75℃。
【0227】
参考例75
(2−フェニル−4−オキサゾリル)メタノール(15.60g)とテトラヒドロフラン(300mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、4.28 g)を氷冷下で加え、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物にクロロメチルメチルエーテル(9.34g)を氷冷下で加え、室温で15時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。 有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:8,v/v)溶出部から、4−メトキシメトキシメチル−2−フェニルオキサゾールを無色油状物として得た(10.86g、56%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.44 (3H, s), 4.60 (2H, s), 4.76(2H, s), 7.41-7.49 (3H, m), 7.68 (1H, s), 8.01-8.08 (2H, m)。
4−メトキシメトキシメチル−2−フェニルオキサゾール(10.86g)とジエチルエーテル(300mL)の混合物にn-ブチルリチウムヘキサン溶液(1.6M、37mL)を−78℃で滴下し、−78℃で1.5時間かき混ぜた。反応混合物に N,N-ジメチルホルムアミド(6.50g)のジエチルエーテル溶液(10mL)を加え、 反応混合物をかき混ぜながら2時間かけて室温とした。反応混合物に希塩酸を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、4−メトキシメトキシメチル−2−フェニル−5−オキサゾールカルバルデヒドの結晶を得た(6.45g、53%)。 酢酸エチル−ヘキサンで再結晶することで無色プリズム晶を得た。融点51〜52℃。
ジメチルスルホキシド(80mL)とテトラヒドロフラン(200mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、1.81g)を室温で加え、50℃で1.5時間かき混ぜた。反応混合物を室温へ戻した後、臭化エチルトリフェニルホスホニウム(13.66g)を加え、室温で30分かき混ぜた。反応混合物に4−メトキシメトキシメチル−2−フェニル−5−オキサゾールカルバルデヒド(7.0g)のジメチルスルホキシド溶液(20mL)を加え、1時間加熱還流した。反応混合物に水を加え、1規定塩酸で混合物を中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、油状物を得た。得られた油状物、5% パラジウム炭素 (2.0g)、テトラヒドロフラン(200mL)の混合物を室温、1気圧で接触還元した。触媒をろ去後、溶媒を減圧留去し、4−メトキシメトキシメチル−2−フェニル−5−プロピルオキサゾールを無色油状物として得た(2.65g、36%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.64-1.83 (2H, m), 2.73 (2H, t, J=7.2 Hz), 3.43 (3H, s), 4.52 (2H, s), 4.74 (2H, s), 7.39-7.49 (3H, m), 7.98-8.05 (2H, m)。
4−メトキシメトキシメチル−2−フェニル−5−プロピルオキサゾール(2.64g)、10%硫酸(10mL)とテトラヒドロフラン(100mL)の混合物を24時間加熱還流した。反応混合物に酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して(2−フェニル−5−プロピル−4−オキサゾリル)メタノールを無色油状物として得た(2.10g、96%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.99 (3H, t, J=7.4 Hz), 1.63-1.82 (2H, m), 2.71 (2H, t, J=7.4 Hz), 3.00 (1H, brs), 4.60 (2H, s), 7.39-7.50 (3H, m), 7.95-8.04 (2H, m)。
【0228】
参考例76
2−フェニル−5−プロピル−4−オキサゾリルメタノール(1.38g)、トルエン(100mL)の混合物に、塩化チオニル(1.38g)を氷冷下加え、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮した。残留物を酢酸エチルに溶解し、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して4−クロロメチル−2−フェニル−5−プロピルオキサゾールを無色油状物として得た(2.26g、99%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.01 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.66-1.85 (2H, m), 2.73 (2H, t, J=7.2 Hz), 4.56 (2H, s), 7.42-7.46 (3H, m), 7.99-8.04 (2H, m)。
参考例77
4−クロロメチル−2−フェニル−5−プロピルオキサゾール(2.26g)、4−ヒドロキシベンズアルデヒド(1.33g)、無水炭酸カリウム(1.76g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)の混合物を60℃で4時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、析出した固体をろ取し、風乾して4−[(2−フェニル−5−プロピル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンズアルデヒドの結晶を得た(2.75g、89%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶することで無色プリズム晶を得た。融点76〜77℃。
【0229】
参考例78
4−[(2−フェニル−5−プロピル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンズアルデヒド(2.40g)、テトラヒドロフラン(30ml)及びエタノール(10mL)の混合物に、水素化ホウ素ナトリウム(0.28g)を室温で加え、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から、[4−[(2−フェニル−5−プロピル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェニル]メタノールの結晶を得た(1.60g、66%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶することで無色プリズム晶を得た。融点79〜80℃。
参考例79
[6−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジルメタノール(4.01g)、2−クロロ−3−シアノピリジン(1.79g)とN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.62 g)を氷冷下で加えた。反応混合物を室温で3時間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、2−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]ニコチノニトリルの結晶を得た(4.72g、92%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点117〜118℃。
【0230】
参考例80
2−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]ニコチノニトリル(4.53g)と、無水トルエン(100mL)の混合物に水素化ジイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.95M、26.3mL)を−78℃で滴下した。反応混合物をかき混ぜながら1時間かけて室温とした。混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)を滴下し、さらに室温で15分かき混ぜた。この混合物に酢酸エチルを加え室温で30分かき混ぜた後に、不溶物をろ去した。ろ液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、2−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]ニコチンアルデヒドを無色油状物として得た(3.17g、69%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.48 (3H, s), 5.31 (2H, s), 5.48 (2H, s), 6.85 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.01-7.07 (1H, m), 7.39-7.46 (3H, m), 7.73 (1H, dd, J=8.4, 2.6 Hz), 8.01-8.05 (2H, m), 8.14 (1H, dd, J=7.2, 2.0 Hz), 8.31 (1H, d, J=2.6 Hz), 8.40 (1H, dd, J=4.6, 2.0 Hz), 10.38 (1H, d, J=0.8 Hz)。
参考例81
2−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]ニコチンアルデヒド(3.16g)、テトラヒドロフラン(50ml)、及びエタノール(50mL)の混合物に、水素化ホウ素ナトリウム(0.30g)を0℃で加え、室温で30分間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、析出した固体をろ取し、風乾して[2−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]−3−ピリジル]メタノールの結晶を得た(2.70g、85%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶して無色プリズム晶を得た。融点142〜143℃。
【0231】
参考例82
[2−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]−3−ピリジル]メタノール(2.55g)、トリエチルアミン(1.27g)と酢酸エチル(200mL)の混合物に、メタンスルホニルクロリド(1.44g)を氷冷下で滴下し、室温で3時間かき混ぜた。反応混合物を、水、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して油状物を得た。この油状物、ジメチルスルホキシド(30mL)の混合物に、シアン化ナトリウム(0.77g)の水溶液(3mL)を室温で加え、室温で15時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、2−[2−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]−3−ピリジル]アセトニトリルの結晶を得た(1.85g、71%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点110〜111℃。
参考例83
2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリルメタノール(10.8g)、2−クロロ−4−ピリジンカルボン酸メチル(10.3g)、テトラヒドロフラン(100mL)およびN,N-ジメチルホルムアミド溶液(100mL)の混合物に、0℃で水素化ナトリウム(60%,油性,2.88g)を加え、室温で2時間かき混ぜた後、反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から2−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリルメトキシ]−4−ピリジンカルボン酸エチル(2.86g,収率15%)を無色結晶として得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点80〜81。
【0232】
参考例84
2−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリルメトキシ]−4−ピリジンカルボン酸エチル(2.63g)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液に、0℃で水素化リチウムアルミニウム(304mg)を加えた後、室温で30分間かき混ぜた。反応混合物に硫酸ナトリウム・10水和物(2.58g)を加え、室温で30分間かき混ぜた。沈殿物をろ過により除去した後、ろ液を濃縮した。残留物、塩化チオニル(10mL)およびトルエン(5mL)の混合物を室温で1時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮した後、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から4−クロロメチル−2−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリルメトキシ]ピリジン(1.02g,収率42%)を無色結晶として得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点107〜108℃。
参考例85
3−メトキシ−4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルアルコール(4.00g)、2−クロロ−3−シアノピリジン(1.62g)とN,N-ジメチルホルムアミド(40mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、515mg)を氷冷下で加えた。反応混合物を室温で15時間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた結晶を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して2−[3−メトキシ−4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチノニトリルの淡黄色結晶を得た(4.50g、90%)。融点117〜118℃。
【0233】
参考例86
2−[3−メトキシ−4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチノニトリル(4.25g)とトルエン(150mL)の混合物に水素化ジイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.95M、23.0mL)を−78℃で滴下した。1時間かき混ぜた後、反応混合物を室温に戻し、さらに1時間かき混ぜた。混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(35mL)を滴下し、室温で30分間かき混ぜた。この混合物に酢酸エチルを加え不溶物をろ去した。ろ液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、2−[3−メトキシ−4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチンアルデヒドを結晶として得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色結晶(710mg、17%)を得た。融点99〜100℃。
参考例87
2−[3−メトキシ−4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチンアルデヒド(620mg)、テトラヒドロフラン(10ml)及びエタノール(10mL)の混合物に、水素化ホウ素ナトリウム(54mg)を0℃で加え、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して[2−[3−メトキシ−4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]メタノールの結晶を得た(615mg、99%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶した。融点143〜144℃。
【0234】
参考例88
[2−[3−メトキシ−4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]メタノール(540mg)、トリエチルアミン(0.350mL)と酢酸エチル(50mL)の混合物に、メタンスルホニルクロリド(0.145mL)を氷冷下で滴下し、室温で0.5時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して油状物を得た。この油状物、ジメチルスルホキシド(10mL)の混合物に、シアン化ナトリウム(160mg)の水(1mL)溶液を室温で加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。得られた結晶を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して、2−[2−[3−メトキシ−4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]アセトニトリルの結晶を得た(438mg、79%)。融点108〜109℃。
参考例89
[4−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]フェニル]メタノール(4.14g)、2−クロロ−3−シアノピリジン(1.91g)とN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.66 g)を氷冷下で加えた。反応混合物を室温で3時間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、2−[4−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチノニトリルの結晶を得た(4.65g、87%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点135〜136℃。
【0235】
参考例90
2−[4−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチノニトリル(4.50g)と、無水トルエン(150mL)の混合物に水素化ジイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.95M、25.5mL)を−78℃で滴下した。反応混合物をかき混ぜながら1時間かけて室温とした。混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)を滴下し、さらに室温で15分かき混ぜた。この混合物に酢酸エチルを加え室温で30分かき混ぜた後に、不溶物をろ去した。ろ液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、2−[4−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチンアルデヒドの結晶を得た(2.60g、57%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点109〜110℃。
参考例91
2−[4−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチンアルデヒド(2.43g)、テトラヒドロフラン(30ml)及びエタノール(30mL)の混合物に、水素化ホウ素ナトリウム(0.23g)を0℃で加え、室温で30分間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、析出した固体をろ取し、風乾して[2−[4−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]メタノールの結晶を得た(2.34g、96%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶することで無色プリズム晶を得た。融点119〜120℃。
【0236】
参考例92
[2−[4−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]メタノール(2.12g)、トリエチルアミン(1.09g)と酢酸エチル(150mL)の混合物に、メタンスルホニルクロリド(1.24g)を氷冷下で滴下し、室温で3時間かき混ぜた。反応混合物を水、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して油状物を得た。この油状物、ジメチルスルホキシド(30mL)の混合物にシアン化ナトリウム(0.66g)の水溶液(3mL)を室温で加え、室温で3時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から、2−[2−[4−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]アセトニトリルの結晶を得た(1.63g、75%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点141〜142℃。
参考例93
[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]フェニル]メタノール(4.50g)、2−クロロ−3−シアノピリジン(1.91g)とN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.66 g)を氷冷下で加えた。反応混合物を室温で3時間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチノニトリルの結晶を得た(4.38g、77%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点120〜121℃。
【0237】
参考例94
2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチノニトリル(4.18g)と、無水トルエン(150mL)の混合物に水素化ジイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.95M、23.4mL)を−78℃で滴下した。反応混合物をかき混ぜながら1時間かけて室温とした。混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)を滴下し、さらに室温で15分かき混ぜた。この混合物に酢酸エチルを加え室温で30分かき混ぜた後に、不溶物をろ去した。ろ液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチンアルデヒドの結晶を得た(2.35g、56%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶して無色プリズム晶を得た。融点101〜102℃。
参考例95
2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチンアルデヒド(2.16g)、テトラヒドロフラン(30ml)及びエタノール(30mL)の混合物に、水素化ホウ素ナトリウム(0.20g)を0℃で加え、室温で30分かき混ぜた。反応混合物に水を加え、析出した固体をろ取し、風乾して[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]メタノールの結晶を得た(2.12g、97%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶して無色プリズム晶を得た。融点111〜112℃。
【0238】
参考例96
[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]メタノール(2.00g)、トリエチルアミン(0.97g)と酢酸エチル(150mL)の混合物に、メタンスルホニルクロリド(1.10g)を氷冷下で滴下し、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を、水、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して油状物を得た。この油状物、ジメチルスルホキシド(30mL)の混合物に、シアン化ナトリウム(0.59g)の水溶液(3mL)を室温で加え、室温で3時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、析出した結晶をろ取した。得られた結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]アセトニトリルの結晶を得た(1.40g、68%)。テトラヒドロフラン−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点161〜162℃。
参考例97
[4−[(E)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エテニル]フェニル]メタノール(0.90g)、5% パラジウム炭素 (0.90g)、テトラヒドロフラン(100mL)の混合物を室温、1気圧で接触還元した。触媒をろ去後、溶媒を減圧留去し、[4−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]フェニル]メタノールの結晶を得た(0.74g、81%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶して無色プリズム晶を得た。融点67〜68℃。
【0239】
参考例98
マロン酸ジエチル(115.8g)とテトラヒドロフラン(300mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、24.12 g)を氷冷下で加えた。混合物を室温で30分かき混ぜた後、4−クロロメチル−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(50.0g)のテトラヒドロフラン溶液(100mL)を反応混合物へ氷冷下加え、1時間加熱還流した。反応混合物に水を加え、濃縮した。残留物に酢酸エチルを加え、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して油状物を得た。この油状物、6規定塩酸(300mL)と酢酸(150ml)の混合物を20時間加熱還流した。反応混合物を濃縮し、残留物に酢酸エチルを加え、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)プロピオン酸の結晶を得た(22.4g、40%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点124〜125℃。
参考例99
3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)プロピオン酸(20.0g)、N,N-ジメチルホルムアミド(0.5mL)とテトラヒドロフラン(300mL)の混合物に塩化オキサリル(13.18g)を氷冷下滴下し、室温で1.5時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、得られた残留物をテトラヒドロフラン(100mL)に溶解し、この溶液を、25%アンモニア水(200mL)とテトラヒドロフラン(100mL)の混合物に室温で滴下した。反応混合物を室温で1.5時間かき混ぜた。反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)プロパンアミドの結晶を得た(15.4g、77%)。クロロホルム−エタノールから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点149〜150℃。
【0240】
参考例100
3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)プロパンアミド(10.0g)と1,3−ジクロロ−2−プロパノン(5.35g)の混合物を130℃で2時間かき混ぜた。反応混合物に炭酸カリウム水溶液を加えアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、4−[2−(4−クロロメチル−2−オキサゾリル)エチル]−5−メチル−2−フェニルオキサゾールの結晶を得た(2.30g、18%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点71〜72℃。
参考例101
3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)プロパンアミド(10.44g)、2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジホスフェタン−2,4−ジスルフィド(14.64g)とテトラヒドロフラン(300mL)の混合物を室温で2時間かき混ぜた。反応混合物に酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)プロパンチオアミドの結晶を得た(10.7g、96%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点167〜168℃。
【0241】
参考例102
3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)プロパンチオアミド(5.47g)、1,3−ジクロロ−2−プロパノン(3.10g)とエタノール(100mL)の混合物を1時間加熱還流した。反応混合物を濃縮し、残留物に酢酸エチルを加え、有機層を飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、4−[2−(4−クロロメチル−2−チアゾリル)エチル]−5−メチル−2−フェニルオキサゾールの結晶を得た(3.50g、49%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点89〜90℃。
参考例103
3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)プロパンアミド(5.0g)、N,N−ジメチルホルムアミド(100ml)の混合物に、塩化ホスホリル(3.33g)を室温で加え、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)プロピオニトリルの結晶を得た(4.10g、89%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点63〜64℃。
3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)プロピオニトリル(8.20g)、塩化ヒドロキシルアンモニウム(4.02g)、炭酸カリウム(4.01g)と70%エタノール(100mL)の混合物を24時間加熱還流した。反応混合物を濃縮し、残留物に水を加え、得られる結晶をろ取し、イソプロピルエーテルで洗浄した。得られた結晶、炭酸カリウム(2.13g)とアセトン(50mL)の混合物に塩化クロロアセチル(3.48g)を氷冷下加えた。反応混合物を室温で15時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、析出した結晶をろ取し、イソプロピルエーテルで洗浄した。得られた結晶とキシレン(150mL)の混合物を4時間共沸脱水した。反応混合物を濃縮し、残留物に酢酸エチルを加えた。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、5−クロロメチル−3−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]−1,2,4−オキサジアゾールの結晶を得た(2.56g、23%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点71〜72℃。
【0242】
参考例104
[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェニル]メタノール(4.28g)、2−クロロ−3−シアノピリジン(2.10g)とN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.66 g)を氷冷下で加えた。反応混合物を80℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、6−メチル−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチノニトリルの結晶を得た(1.90g、33%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して淡黄色プリズム晶を得た。融点116〜117℃。
参考例105
6−メチル−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチノニトリル(1.70g)と、無水トルエン(80mL)の混合物に水素化ジイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.95M、9.5mL)を−78℃で滴下した。反応混合物をかき混ぜながら1時間かけて室温とした。混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(30mL)を滴下し、さらに室温で30分かき混ぜた。この混合物に酢酸エチルを加え室温で30分かき混ぜた後に、不溶物をろ去した。ろ液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、6−メチル−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチンアルデヒドの結晶を得た(0.98g、58%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶することで無色プリズム晶を得た。融点114〜115℃。
【0243】
参考例106
3−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリルメトキシ)−5−イソオキサゾールカルボン酸メチル(5.27g)のテトラヒドロフラン(100ml)溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウム(0.95Mヘキサン溶液,60ml)を0℃でゆっくりと加えた後、0℃で1時間かき混ぜたのち、反応混合物に硫酸ナトリウム10水和物(17.01g)を加え、さらに室温で30分かき混ぜた。不溶物をろ過して除き、ろ液を濃縮して、[3−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリルメトキシ)−5−イソオキサゾリル]メタノール(3.88g,80%)を無色結晶として得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点84〜85℃。
参考例107
カリウムt−ブトキシド(0.47g)とジメトキシエタン(8mL)の混合物に、トルエンスルホニルメチルイソシアニド(0.43g)のジメトキシエタン溶液(8mL)を−78℃で加えた。さらに反応混合物に、6−メチル−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチンアルデヒド(0.84g)のジメトキシエタン溶液(8mL)を加えた。反応混合物を−78℃で1時間かき混ぜた。反応混合物にメタノール(10mL)を室温で加え、30分加熱還流した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、2-[6−メチル−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]アセトニトリルの結晶を得た(0.67g、79%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点122〜123℃。
【0244】
参考例108
4−メトキシ−3− (5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンズアルデヒド(3.23g)、テトラヒドロフラン(15ml)およびメタノール(15ml)の混合物に、水素化ホウ素ナトリウム(0.378g)を室温で加え、室温で30分かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して4−メトキシ−3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルアルコールの結晶を得、テトラヒドロフラン−ヘキサンから再結晶して淡黄色板状晶を得た(3.22g、99%)。融点144〜145℃。
参考例109
3−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル(7.95g)、2−クロロピリジン(5ml)、水素化ナトリウム(60%、油性、2.32g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(150ml)の混合物を180℃で終夜かき混ぜた後、反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:9,容積比)溶出部から3−メチル−1−(2−ピリジル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル(8.31g,収率73%)を無色結晶として得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点79〜80℃。
【0245】
参考例110
3−メチル−1−(2−ピリジル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル(15.00g)のテトラヒドロフラン(150mL)溶液に、0℃で水素化リチウムアルミニウム(1.93g)を加えた後、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物に硫酸ナトリウム・10水和物(21.03g)およびヘキサン(100mL)を加え、室温で1時間かき混ぜた。沈殿物をろ過により除去した後、ろ液を濃縮した。得られた結晶をろ取し、[3−メチル−1−(2−ピリジル)−1H−ピラゾール−4−イル]メタノール(11.38g)を得た。アセトン−ヘキサンから再結晶した。融点116〜117℃。
参考例111
3−メチル−1−(2−ピリジル)−1H−ピラゾール−4−イルメタノール (3.00g)、塩化チオニル(2.5mL)およびトルエン(50mL)の混合物を70℃で2時間かき混ぜた。反応混合物を減圧下、濃縮し、残留物に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮し、4−クロロメチル−3−メチル−1−(2−ピリジル)−1H−ピラゾール(3.10g,収率94%)を無色油状物として得た。
NMR(CDCl3)δ: 2.44(3H, s), 4.58(2H, s), 7.46-7.60(1H, m), 8.18-8.42(2H, m), 8.50-8.60(1H, m), 9.43(1H, s)。
【0246】
参考例112
4−[3−メチル−1−(2−ピリジル)−1H−ピラゾール−4−イルメトキシ]ベンズアルデヒド(3.50g)、メタノール(5mL)およびテトラヒドロフラン(25mL)の混合物に、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(0.25g)を加えた後、室温で30分間かき混ぜた。減圧下、反応混合物を濃縮した後、残留物に希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,容積比)溶出部から4−[3−メチル−1−(2−ピリジル)−1H−ピラゾール−4−イルメトキシ]ベンジルアルコール(3.41g,収率97%)を無色結晶として得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点83〜84℃。
参考例113
[3−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリルメトキシ)−5−イソオキサゾリル]メタノール(1.80g)、2−クロロ−3−シアノピリジン(0.83g)とN,N-ジメチルホルムアミド(80mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.26 g)を氷冷下で加えた。反応混合物を室温で5時間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]ニコチノニトリルの結晶を得た(2.08g、86%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点135〜136℃。
【0247】
参考例114
2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]ニコチノニトリル(1.90g)と、無水トルエン(100mL)の混合物に水素化ジイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.95M、16.3mL)を−78℃で滴下した。反応混合物をかき混ぜながら1.5時間かけて室温とした。混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(30mL)を滴下し、さらに室温で30分かき混ぜた。この混合物に酢酸エチルを加え室温で30分かき混ぜた後に、不溶物をろ去した。ろ液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]ニコチンアルデヒドの結晶を得た(0.80g、42%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶することで無色プリズム晶を得た。融点123〜124℃。
参考例115
カリウムt−ブトキシド(0.40g)とジメトキシエタン(10mL)の混合物に、トルエンスルホニルメチルイソシアニド(0.37g)のジメトキシエタン溶液(10mL)を−78℃で加えた。さらに反応混合物に、2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]ニコチンアルデヒド(0.70g)のジメトキシエタン溶液(10mL)を加えた。反応混合物を−78℃で1時間かき混ぜた。反応混合物にメタノール(10mL)を室温で加え、30分間加熱還流した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、2−[2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]−3−ピリジル]アセトニトリルの結晶を得た(0.45g、63%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点103〜104℃。
【0248】
参考例116
2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エタノール(5.64g)、3−ヒドロキシ−5−イソオキサゾールカルボン酸メチル(8.00g)、トリブチルホスフィン(15.9g)およびテトラヒドロフラン(200mL)の混合物に、1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン(19.9g)のテトラヒドロフラン溶液(100mL)を室温で加え、15時間かき混ぜた。析出した結晶をろ過して除き、ろ液を濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、3−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エトキシ]−5−イソオキサゾールカルボン酸メチルの結晶を得た(9.50g、73%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点90〜91℃。
参考例117
3−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エトキシ]−5−イソオキサゾールカルボン酸メチル(9.2g)とテトラヒドロフラン(200mL)の混合物に水素化リチウムアルミニウム(1.06g)を氷冷下加え、室温で30分間かき混ぜた。この混合物に希塩酸を加え酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、[3−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エトキシ]−5−イソオキサゾリル]メタノールの結晶を得た(4.90g、58%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点115〜116℃。
【0249】
参考例118
2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エタノール(9.90g)、6−クロロニコチン酸メチル(8.36g)とN,N-ジメチルホルムアミド(100mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、2.40g)を氷冷下で加えた。反応混合物を室温で3時間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、6-[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エトキシ]ニコチン酸メチルと6-[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エトキシ]ニコチン酸[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]の混合物を得た。得られた混合物(8.41g)とテトラヒドロフラン(200mL)の混合物に水素化リチウムアルミニウム(1.85g)を氷冷下加え、室温で1時間かき混ぜた。この混合物に硫酸ナトリウム10水和物(15.7g)を加えた後、ヘキサンと酢酸エチルを加え、室温で30分かき混ぜた。不溶物をろ過して除き、ろ液を濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、[6−[2−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エトキシ]−3−ピリジル]メタノールの結晶を得た(4.08g、27%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点112〜113℃。
参考例119
2−メチル−5−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ピリジン(18.04g)、3−クロロ過安息香酸(18.85g)およびテトラヒドロフラン(100mL)の混合物を室温で終夜かき混ぜた後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、テトラヒドロフラン溶出部から、無色油状物を得た。得られた無色油状物の無水酢酸(100mL)溶液を130℃に加熱した無水酢酸(200mL)の中にゆっくりと加え、2時間かき混ぜた後、濃縮した。残留物を酢酸エチルに溶解し、飽和重曹水、続いて、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,容積比)溶出部から酢酸[5−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−2−ピリジルメチル](18.09g,収率83%)を無色油状物として得た。
NMR(CDCl3)δ: 2.13(3H, s), 2.45(3H, s), 5.05(2H, s), 5.16(2H, s), 7.26-7.50(5H, m), 7.94-8.05(2H, m), 8.38-8.43(1H, m)。
【0250】
参考例120
酢酸[5−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−2−ピリジルメチル](18.0g)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(75mL)およびメタノール(100mL)の混合物を室温で3時間かき混ぜた後、濃縮した。残留物を酢酸エチルに溶解し、水、続いて、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。得られた無色結晶をろ取し、5−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−2−ピリジルメタノール(14.29g,収率91%)を得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点125〜126℃。
参考例121
(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メタノール(5.0g)、6−クロロ−3−シアノピリジン(3.38g)とN,N-ジメチルホルムアミド(100mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、1.07 g)を氷冷下で加えた。反応混合物を室温で1時間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、6−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]ニコチノニトリルの結晶を得た(5.55g、74%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点124〜125℃。
【0251】
参考例122
6−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]ニコチノニトリル(5.45g)と、無水トルエン(150mL)の混合物に水素化ジイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.95M、41.0mL)を−78℃で滴下した。反応混合物をかき混ぜながら1.5時間かけて室温とした。混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)を滴下し、さらに室温で30分間かき混ぜた。この混合物に酢酸エチルを加え室温で30分かき混ぜた後に、不溶物をろ去した。ろ液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、6−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]ニコチンアルデヒドの結晶を得た(4.30g、78%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶して無色プリズム晶を得た。融点120〜121℃。
参考例123
6−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]ニコチンアルデヒド(4.20g)、テトラヒドロフラン(50ml)及びエタノール(50mL)の混合物に、水素化ホウ素ナトリウム(0.51g)を室温で加え、室温で30分間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮、[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メタノールの結晶を得た(4.10g、97%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶して無色プリズム晶を得た。融点70〜71℃。
【0252】
参考例124
[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メタノール(5.18g)、6−クロロ−3−シアノピリジン(4.00g)とN,N-ジメチルホルムアミド(100mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、1.27 g)を氷冷下で加えた。反応混合物を室温で1時間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、6−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]ニコチノニトリルの結晶を得た(6.97g、86%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点105〜106℃。
参考例125
6−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]ニコチノニトリル(6.77g)と、無水トルエン(150mL)の混合物に水素化ジイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.95M、55.8mL)を−78℃で滴下した。反応混合物をかき混ぜながら1時間かけて室温とした。混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)を滴下し、さらに室温で30分間かき混ぜた。この混合物に酢酸エチルを加え室温で30分かき混ぜた後に、不溶物をろ去した。ろ液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、6−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]ニコチンアルデヒドの結晶を得た(3.25g、47%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶して無色プリズム晶を得た。融点139〜140℃。
【0253】
参考例126
6−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]ニコチンアルデヒド(3.10g)、テトラヒドロフラン(50ml)及びエタノール(50mL)の混合物に、水素化ホウ素ナトリウム(0.41g)を室温で加え、室温で30分間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して[6−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]−3−ピリジル]メタノールの結晶を得た(2.86g、92%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶して無色プリズム晶を得た。融点120〜121℃。
参考例127
4−クロロメチル−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(20.18g)、4−ベンジルオキシフェノール(17.70g)、無水炭酸カリウム(12.22g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(200mL)の混合物を90℃で15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、析出した固体をろ取し、風乾して4−[(4−ベンジルオキシフェノキシ)メチル]−5−メチル−2−フェニルオキサゾールの結晶を得た(29.03g、88%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶して無色りんぺん状晶を得た。融点126〜127℃。得られた4−[(4−ベンジルオキシフェノキシ)メチル]−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(22.6g)、5% パラジウム炭素 (10.0g)、テトラヒドロフラン(300mL)の混合物を室温、1気圧で接触還元した。触媒をろ去後、溶媒を減圧留去し、4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェノールの結晶を得た(16.3g、95%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶して無色プリズム晶を得た。融点168〜169℃。
【0254】
参考例128
ベンジルアルコール(32.0g)、2−クロロ−3−シアノピリジン(37.3g)とN,N-ジメチルホルムアミド(200mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、12.92 g)を氷冷下で加えた。反応混合物を室温で3日間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、2−(ベンジルオキシ)ニコチノニトリルを油状物として得た(39.13g、69%)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 5.52 (2H, s), 6.99 (1H, dd, J=7.6, 5.2 Hz), 7.31-7.52 (5H, m), 7.89 (1H, dd, J=7.6, 2.0 Hz), 8.36 (1H, dd, J=5.2, 2.0 Hz)。
2−(ベンジルオキシ)ニコチノニトリル(47.50g)と、無水トルエン(100mL)の混合物に水素化ジイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(1M、500mL)を−78℃で滴下した。反応混合物をかき混ぜながら1.5時間かけて室温とした。混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を滴下し、室温で30分間かき混ぜた。この混合物に酢酸エチルを加え、さらに室温で30分間かき混ぜた後に、不溶物をろ去した。ろ液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、2−(ベンジルオキシ)ニコチンアルデヒドを油状物として得た(19.71g、41%)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 5.54 (2H, s), 7.04 (1H, dd, J=7.4, 5.2 Hz), 7.26-7.50 (5H, m), 8.14 (1H, dd, J=7.4, 2.0 Hz), 8.40 (1H, dd, J=5.2, 2.0 Hz), 10.45 (1H, s)。
カリウムt−ブトキシド(4.52g)とジメトキシエタン(20mL)の混合物に、トルエンスルホニルメチルイソシアニド(4.12g)のジメトキシエタン溶液(20mL)を−78℃で加えた。さらに反応混合物に、2−(ベンジルオキシ)ニコチンアルデヒド(4.12g)のジメトキシエタン溶液(20mL)を加えた。反応混合物を−78℃で1時間かき混ぜた。反応混合物にメタノール(20mL)を室温で加え、30分加熱還流した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:8,v/v)溶出部から、2−(2−ベンジルオキシ−3−ピリジル)アセトニトリルを油状物として得た。
1H−NMR (CDCl3) δ: 3.70 (2H, s), 5.44 (2H, s), 6.95 (1H, dd, J=7.4, 5.0 Hz), 7.32-7.49 (5H, m), 7.71 (1H, dd, J=7.4, 1.8 Hz), 8.17 (1H, dd, J=5.0, 1.8 Hz)。
2−(2−ベンジルオキシ−3−ピリジル)アセトニトリル(1.0g)と10%塩酸−メタノール(30mL)の混合物を室温で3日間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物に飽和重曹水を加え塩基性とした後に混合物を濃縮した。残留物に酢酸エチルとテトラヒドロフラン(3:1、v/v)の混合溶媒を加え、不溶物をろ過して除いた。ろ液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2-(2-オキソ−1,2−ジヒドロ−3−ピリジル)酢酸メチルの結晶を得た(0.42g、56%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点183〜184℃。
【0255】
参考例129
4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェノール(2.70g)、2‐クロロメチルニコチン酸エチル(1.74g)とN,N-ジメチルホルムアミド(100mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.42g)を氷冷下で加えた。反応混合物を室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、2−[[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェノキシ]メチル]ニコチン酸エチルを無色油状物として得た(2.45g、63%)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.31 (3H, t, J=7.2 Hz), 2.41 (3H, s), 4.34 (2H, q, J=7.2 Hz), 4.93 (2H, s), 5.48 (2H, s), 6.91-6.93 (4H, m), 7.32-7.45 (4H, m), 7.97-8.04 (2H, m), 8.19-8.24 (1H, m), 8.72-8.76 (1H, m)。
参考例130
2−[[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェノキシ]メチル]ニコチン酸エチル(2.4g)、水素化ホウ素ナトリウム(1.02g)とテトラヒドロフラン(100ml)の混合物にメタノール(10mL)を60℃で滴下した。反応混合物を60℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、[2−[[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェノキシ]メチル]−3−ピリジル]メタノールを無色油状物として得た(2.15g、99%)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 2.41 (3H, s), 2.63 (1H, brs), 4.80-4.82 (2H, m), 4.93 (2H, s), 5.25 (2H, s), 6.92-6.95 (4H, m), 7.29 (1H, dd, J=7.8, 4.8 Hz), 7.39-7.47 (3H, m), 7.82 (1H, dd, J=7.8, 1.8 Hz), 7.97-8.04 (2H, m), 8.53 (1H, dd, J=4.8, 1.8 Hz)。
【0256】
参考例131
[2−[[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェノキシ]メチル]−3−ピリジル]メタノール(2.10g)、トリエチルアミン(1.05g)と酢酸エチル(100mL)の混合物に、メタンスルホニルクロリド(1.19g)を氷冷下で滴下し、室温で2.5時間かき混ぜた。反応混合物を、水、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して油状物を得た。この油状物、ジメチルスルホキシド(50mL)の混合物に、シアン化ナトリウム(0.51g)の水溶液(5mL)を室温で加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から2−[2−[[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェノキシ]メチル]−3−ピリジル]アセトニトリルの結晶を得た(1.49g、70%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点134〜135℃。
参考例132
[4−[[3−メチル−1−(2−ピリジル)−1H−ピラゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]メタノール(2.00g)、2−クロロ−3−シアノピリジン(1.00g)とN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.30 g)を氷冷下で加えた。反応混合物を室温で3時間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、2−[4−[[3−メチル−1−(2−ピリジル)−1H−ピラゾール−4−イル]メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチノニトリルの結晶を得た(2.48g、92%)。アセトン−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点108〜109℃。
【0257】
参考例133
2−[4−[[3−メチル−1−(2−ピリジル)−1H−ピラゾール−4−イル]メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチノニトリル(2.03g)と、無水トルエン(100mL)の混合物に水素化ジイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.95M、11.8mL)を−78℃で滴下した。反応混合物をかき混ぜながら1時間かけて室温とした。混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(30mL)を滴下し、さらに室温で30分かき混ぜた。この混合物に酢酸エチルを加え室温で30分かき混ぜた後に、不溶物をろ去した。ろ液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、2−[4−[[3−メチル−1−(2−ピリジル)−1H−ピラゾール−4−イル]メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチンアルデヒドの結晶を得た(0.61g、30%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶し、無色プリズム晶を得た。融点106〜107℃。
参考例134
カリウムt−ブトキシド(0.30g)とジメトキシエタン(10mL)の混合物に、トルエンスルホニルメチルイソシアニド(0.27g)のジメトキシエタン溶液(10mL)を−78℃で加えた。さらに反応混合物に、2−[4−[[3−メチル−1−(2−ピリジル)−1H−ピラゾール−4−イル]メトキシ]ベンジルオキシ]ニコチンアルデヒド(0.52g)のジメトキシエタン溶液(10mL)を加えた。反応混合物を−78℃で1時間かき混ぜた。反応混合物にメタノール(10mL)を室温で加え、30分加熱還流した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、2−[2−[4−[[3−メチル−1−(2−ピリジル)−1H−ピラゾール−4−イル]メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]アセトニトリルの結晶を得た(0.38g、72%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点138〜139℃。
【0258】
参考例135
2−メチルアミノ−4−フェニルチアゾール(1.76g)のN,N-ジメチルホルムアミド(25mL)溶液に、水素化ナトリウム(60%、油性、351mg)を室温で徐々に加え、30分間かき混ぜた。4−ブロモ安息香酸メチル(2.11g)を加え、さらに1.5時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、4−[メチル(4−フェニル−2−チアゾリル)アミノメチル]安息香酸メチル(2.56g,86%)を黄色油状物として得た。
1H−NMR (CDCl3) δ: 3.08 (3H, s), 3.90 (3H, s), 4.85 (2H, s), 6.75 (1H, s), 7.27-7.43 (5H, m), 7.86 (2H, dd, J=8.4, 1.4 Hz), 8.02 (1H, d, J=8.4 Hz)。
参考例136
4−[メチル(4−フェニル−2−チアゾリル)アミノメチル]安息香酸メチル(2.06g)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.9M,30mL)を0℃で滴下し、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物にジエチルエーテルを加え、さらに硫酸ナトリウム10水和物を加えた後、2時間かき混ぜた。不溶物をろ去後、ろ液を濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から、4−[メチル(4−フェニル−2−チアゾリル)アミノメチル]ベンジルアルコールの白色結晶(1.85g,98%)を得た。融点88〜90℃。
【0259】
参考例137
[3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−5−イソオキサゾリル]メタノール(2.00g)、2−クロロ−3−シアノピリジン(1.16g)とN,N-ジメチルホルムアミド(60mL)の混合物に、水素化ナトリウム(60%、油性、335mg)を氷冷下で徐々に加えた。反応混合物を室温で90分間かき混ぜた後、反応混合物に水を注ぎ、2N塩酸で中和後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から、2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]ニコチノニトリルの結晶(2.61g、96%)を得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点139〜140℃。
参考例138
2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]ニコチノニトリル(2.60g)と、無水トルエン(100mL)の混合物に水素化ジイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.95M、15.5mL)を−78℃で滴下した。反応混合物をかき混ぜながら1.5時間かけて室温とした。混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(30mL)を滴下し、さらに室温で30分かき混ぜた。この混合物に酢酸エチルを加え、飽和塩化アンモニウム水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]ニコチンアルデヒドの結晶(1.70g、65%)を得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色針状晶を得た。融点90〜91℃。
【0260】
参考例139
2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]ニコチンアルデヒド(1.64g)、テトラヒドロフラン(20ml)及びエタノール(20mL)の混合物に、水素化ホウ素ナトリウム(80mg)を0℃で加え、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、析出した結晶をろ取し、酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶して[2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]−3−ピリジル]メタノールの無色針状晶を得た(1.50g、91%)。融点136〜137℃。
参考例140
[2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]−3−ピリジル]メタノール(1.47g)、トリエチルアミン(760mg)と酢酸エチル(150mL)の混合物に、メタンスルホニルクロリド(860mg)を氷冷下で滴下し、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して油状物を得た。この油状物、ジメチルスルホキシド(50mL)の混合物に、シアン化ナトリウム(280mg)の水溶液(5mL)を室温で加え、室温で12時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、2−[2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]−3−ピリジル]アセトニトリルの結晶を得た(1.40g、68%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶(1.07g,71%)を得た。融点110〜111℃。
【0261】
参考例141
4−[5−メチル−2−(2−ナフチル)−4−オキサゾリルメトキシ]ベンズアルデヒド(6.00g)、テトラヒドロフラン(80mL)およびメタノール(20mL)の混合物に、室温で水素化ホウ素ナトリウム(330mg)を徐々に加えた。30分間かき混ぜた後、反応混合物に水を加え、析出した結晶をろ取した。アセトン−メタノールから再結晶して4−[5−メチル−2−(2−ナフチル)−4−オキサゾリルメトキシ]ベンジルアルコールの無色プリズム晶を得た(5.76g、95%)。融点181〜182℃。
参考例142
4−[5−メチル−2−(2−ナフチル)−4−オキサゾリルメトキシ]ベンジルアルコール(4.00g)、2−クロロ−3−シアノピリジン(2.41g)とN,N-ジメチルホルムアミド(80mL)の混合物に、水素化ナトリウム(60%、油性、700mg)を氷冷下で徐々に加えた。反応混合物を室温で2時間かき混ぜた後、反応混合物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶して2−[4−[5−メチル−2−(2−ナフチル)−4−オキサゾリルメトキシ]ベンジルオキシ]ニコチノニトリルの無色プリズム晶を得た(4.02g、78%)。融点145〜146℃。
【0262】
参考例143
2−[4−[5−メチル−2−(2−ナフチル)−4−オキサゾリルメトキシ]ベンジルオキシ]ニコチノニトリル(2.30g)とトルエン(50mL)の混合物に、水素化ジイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.95M、16.2mL)を−78℃で滴下した。室温で1時間かき混ぜた後、混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(30mL)を滴下し、さらに室温で30分かき混ぜた。この混合物に酢酸エチルを加え、飽和塩化アンモニウム水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して対応するアルデヒド体の結晶(1.50g,65%)を得た。この結晶(1.50g)、テトラヒドロフラン(30mL)およびエタノール(30mL)の混合物に、室温で水素化ホウ素ナトリウム(80mg)を徐々に加えた。1時間かき混ぜた後、反応混合物に水を加え、析出した結晶をろ取した。アセトン−ヘキサンから再結晶して[2−[4−[5−メチル−2−(2−ナフチル)−4−オキサゾリルメトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]メタノールの無色プリズム晶を得た(1.30g、86%)。融点161〜162℃。
参考例144
[2−[4−[5−メチル−2−(2−ナフチル)−4−オキサゾリルメトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]メタノール(1.25g)、トリエチルアミン(570mg)とテトラヒドロフラン(80mL)の混合物に、メタンスルホニルクロリド(650mg)を氷冷下で滴下し、室温で3時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、析出した結晶をろ取し、水次いでイソプロピルエーテルで洗浄した。この結晶をジメチルスルホキシド(25mL)に溶解し、シアン化ナトリウム(200mg)の水(3mL)溶液を室温で加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、2−[2−[4−[5−メチル−2−(2−ナフチル)−4−オキサゾリルメトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]アセトニトリルの結晶を得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶(770mg,60%)を得た。融点182〜183℃。
【0263】
参考例145
4−メトキシ−3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルアルコール(3.22g)、塩化チオニル(0.73ml)およびトルエン(50ml)の混合物を1時間還流した。反応混合物を濃縮した後、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル溶出部から4−(5−クロロメチル−2−メトキシフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(2.59g,収率75%)を無色結晶として得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点129〜130℃。
【0264】
参考例146
[4−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]−3−メトキシフェニル]メタノール(5.00g)、2−クロロ−3−シアノピリジン(2.65g)とN,N-ジメチルホルムアミド(150mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.70 g)を室温で加え、15時間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、析出した結晶をろ取し、3−シアノ−2−[4−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]−3−メトキシベンジルオキシ]ピリジンの結晶を得た(6.60g、収率99%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点137〜138℃。
参考例147
3−シアノ−2−[4−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]−3−メトキシベンジルオキシ]ピリジン(6.30g)と、無水トルエン(250mL)の混合物に水素化ジイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.95M、47mL)を−78℃で滴下した。反応混合物をかき混ぜながら1時間かけて室温とした。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)を0℃で滴下し、さらに酢酸エチルを加えた後に、不溶物をろ去した。ろ液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(2:3,v/v)溶出部から、2−[4−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]−3−メトキシベンジルオキシ]−3−ピリジンカルバルデヒドの結晶を得た(1.0g、収率16%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点120〜121℃。
【0265】
参考例148
4−(3−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(3.00g)、3−メルカプト安息香酸(1.47g)及びN,N−ジメチルホルムアミド(30mL)の混合物にトリエチルアミン(2.13g)を室温で滴下した。反応混合物を室温で1時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、2規定塩酸で酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、アセトン−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から、3−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルチオ]安息香酸の結晶を得た(3.70g、収率90%)。酢酸エチルから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点129〜130℃。
参考例149
3−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルチオ]安息香酸(3.20g)、濃硫酸(1mL)及びメタノール(50mL)の混合物を加熱還流させながら1時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物に水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、3−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルチオ]安息香酸メチルを油状物として得た(2.20g、収率67%)。
1H-NMR (CDCl3) δ:2.42 (3H, s), 3.91 (3H, s), 4.14 (2H, s), 4.96 (2H, s), 6.90-7.01 (3H, m), 7.17-7.34 (2H, m), 7.43-7.46 (4H, m), 7.81-7.85 (1H, m), 7.99-8.04 (3H, m)。
【0266】
参考例150
3−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルチオ]安息香酸メチル(2.20g)とテトラヒドロフラン(80mL)の混合物に水素化リチウムアルミニウム(0.19g)を氷冷下加え、2時間かき混ぜた。反応混合物を氷水へ注ぎ、2規定塩酸で酸性とした後に酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた油状物をトルエン(80mL)に溶解し、二酸化マンガン(6.0g)を加えて室温で2時間かき混ぜた。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、3−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルチオ]ベンズアルデヒドを油状物として得た(1.55g、収率76%)。
1H-NMR (CDCl3) δ:2.42 (3H, m), 4.16 (2H, s), 4.96 (2H, s), 6.89-6.93 (2H, m), 7.00-7.02 (1H, m), 7.18-7.22 (1H, m), 7.35-7.53 (5H, m), 7.63-7.68 (1H, m), 7.77-7.79 (1H, m), 7.99-8.04 (2H, m), 9.93 (1H, s)。
参考例151
3−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルチオ]ベンズアルデヒド(0.80g)、マロン酸ジエチル(0.37g)、安息香酸(0.07g)、ピペリジン(0.05g)及びトルエン(40mL)の混合物を共沸脱水しながら4時間加熱還流した。反応混合物を濃縮し、残留物に水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和重曹水、希塩酸、水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、アセトン−ヘキサン(1:5,v/v)溶出部から油状物を得た。得られた油状物、テトラヒドロフラン(20mL)およびエタノール(20mL)の混合物に、水素化ホウ素ナトリウム(0.02g)を0℃で加え、0℃で1時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、2規定塩酸で酸性とした後に酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から2−[3−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルチオ]ベンジル]マロン酸ジエチルを油状物として得た(0.71g、収率66%)。
1H-NMR (CDCl3) δ:1.20 (6H, t, J=7.2 Hz), 2.43 (3H, s), 3.16 (2H, d, J=7.8 Hz), 3.59 (1H, t, J=7.8 Hz), 4.08 (2H, s), 4.15 (4H, q, J=7.2 Hz), 4.96 (2H, s), 6.87-6.92 (2H, m), 6.99-7.04 (2H, m), 7.14-7.25 (4H, m), 7.42-7.45 (3H, m), 7.99-8.05 (2H, m)。
【0267】
参考例152
カリウムt−ブトキシド(0.38g)とジメトキシエタン(10mL)の混合物に、トルエンスルホニルメチルイソシアニド(0.33g)のジメトキシエタン溶液(5mL)を−78℃で加え、10分間かき混ぜた。反応混合物に、3−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルチオ]ベンズアルデヒド(0.70g)のジメトキシエタン溶液(10mL)を加え、−78℃で30分かき混ぜた。反応混合物にメタノール(25mL)を室温で加え、1時間加熱還流した。反応混合物を濃縮し、残留物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、アセトン−ヘキサン(1:5,v/v)溶出部から、2−[3−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルチオ]フェニル]アセトニトリルを油状物として得た(0.295g、収率41%)。
1H-NMR (CDCl3) δ:2.43 (3H, s), 3.68 (2H, s), 4.11 (2H, s), 4.96 (2H, s), 6.89-7.00 (3H, m), 7.18-7.26 (5H, m), 7.42-7.46 (3H, m), 7.99-8.04 (2H, m)。
参考例153
ジメチルホルムアミド(1.6L)に、{4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェニル}メタノール(400g)、ついで2−クロロ−3−シアノピリジン(206.7g)を加えた。得られる混合物に、粉砕した水酸化ナトリウム(59.4g)を加え、20から30℃で48時間攪拌後、同温度で水(1.6L)を滴下し、2時間攪拌した。析出した結晶をろ取し、水(1.6L)、ついで氷冷した酢酸エチル(800ml)で洗浄した後、減圧乾燥(40℃)して、2−({4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジル}オキシ)ニコチノニトリルを白色結晶として得た。
1H-NMR(DMSO-d6, δ, 300MHz); 2.42(3H,s), 4.99(2H,s), 5.45(2H,s), 6.93-7.03(3H, m), 7.41-7.44(5H,m), 7.84-7.88(1H,m), 7.98-8.02(2H,m), 8.33-8.36(1H,m).
【0268】
参考例154
アルゴン気流下、2−({4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジル}オキシ)ニコチノニトリル(5.42g)をトルエン(189.6ml)に加え、−65℃に冷却した。得られる混合物に1.5Mジイソブチルアルミニウムヒドリドのトルエン溶液(20ml)を滴下し、同温度で30分間攪拌後、−20℃に昇温した。得られる混合物に飽和ロッシェル塩溶液(100ml)を滴下し、さらに水(50ml)を加え、40℃で10分間攪拌後、分液した。水層をトルエン(20ml)で抽出した。有機層を合わせ、水で洗浄後、減圧濃縮した。残留物をトルエン/酢酸エチル=20/1(50ml)に溶解し、シリカゲル(10.8g)を加えて、1時間攪拌した。シリカゲルをろ過し、トルエン/酢酸エチル=20/1(58ml)で洗浄した。ろ洗液を合わせて減圧濃縮後、残留物をテトラヒドロフラン(31ml)に溶解した。得られる溶液に、亜硫酸水素ナトリウム(1.193g)の水(3ml)溶液を加え、室温で3時間攪拌した。晶出した結晶をろ取し、氷冷したテトラヒドロフランで洗浄後、減圧乾燥して、ヒドロキシ[2−({4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジル}オキシ)ピリジン−3−イル]メタンスルホン酸ナトリウムを白色結晶として得た。
1H-NMR(DMSO-d6, δ, 300MHz); 2.44(3H,s), 4.99(2H, s), 5.25(2H,s), 5.32(1H,d,J=6.1Hz), 5.75(1H,d,J=6.1Hz), 6.90-6.94(1H, m), 7.02(2H,d,J=8.6Hz), 7.43(2H,d,J=8.6Hz), 7.49-7.52(3H,m), 7.90-8.02(4H,m)。
参考例155
アルゴン気流下、2−({4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジル}オキシ)ニコチノニトリル(5.42g)をトルエン(189.6ml)に加えた。得られる混合物を−65℃に冷却し、1.5Mジイソブチルアルミニウムヒドリドのトルエン溶液(20ml)を滴下後、同温度で1時間45分攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム溶液(54ml)を滴下し、室温で攪拌した。不溶物をろ去し、酢酸エチル(27ml)で洗浄後、分液した。有機層を10%ロッシェル塩溶液、水で洗浄後、減圧濃縮した。残留物をトルエン/酢酸エチル=5/1(54ml)に溶解し、シリカゲル16gを加え、1時間攪拌した。シリカゲルをろ過し、トルエン/酢酸エチル=5/1(54ml)で洗浄後、ろ洗液を合わせて減圧濃縮した。残留物をテトラヒドロフラン(32ml)に溶解後、亜硫酸水素ナトリウム(1.9g)の水(3.2ml)溶液を加え、室温で45分間攪拌した。反応液に亜硫酸水素ナトリウム(630mg)の水(1ml)溶液を加え、室温で13時間攪拌した。反応液にイソプロピルエーテル(6.4ml)加え、室温で30分間、氷冷下1時間攪拌した。晶出した結晶をろ過し、氷冷したテトラヒドロフラン/イソプロピルエーテル=1/1(12ml)で洗浄して、ヒドロキシ[2−({4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジル}オキシ)ピリジン−3−イル]メタンスルホン酸ナトリウムを得た。
この化合物を酢酸エチル(54ml)と10%炭酸ナトリウム(54ml)との混合液に加え、30分間攪拌後、分液した。有機層を10%食塩水(54ml)、ついで5%食塩水(54ml)で洗浄後、減圧濃縮した。残留物に酢酸エチル(5.4ml)加え、還流下に溶解した。得られる溶液を1時間攪拌後、n−ヘキサン(16.2ml)を加え、室温で1時間、ついで氷冷下1時間攪拌した。析出した結晶をろ過し、氷冷した酢酸エチル/n−ヘキサン=1/1(35ml)で洗浄後、40℃で減圧乾燥し、2−({4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジル}オキシ)ニコチンアルデヒドを白色結晶として得た。
1H-NMR(CDCl3, δ, 300MHz); 2.43(3H,s), 5.01(2H,s), 5.47(2H,s), 7.01-7.06(3H,m), 7.41-7.45(5H,m), 7.99-8.03(2H,m), 8.10-8.13(1H,m), 8.37-8.40(1H,m), 10.40(1H,s)。
【0269】
参考例156
ラネーニッケル(75ml)に蒸留水(150ml)加えて攪拌後、上澄みをデカントした。この操作を3回行なった後、ラネーニッケルに、窒素気流下、蒸留水(50ml)及びピリジン(250ml)を加えた。得られる混合物を40℃に加温後、ホスフィン酸ナトリウム一水和物(260g)の蒸留水(200ml)溶液を40〜60℃で30分間かけて滴下し、50〜60℃で15分間攪拌した。反応液にギ酸(250ml)を50〜60℃で30分間かけて滴下後、2−({4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジル}オキシ)ニコチノニトリル(50g)のピリジン(250ml)溶液を50〜60℃で30分間かけて滴下し、同温度で30分間攪拌した。反応液に酢酸エチル(250ml)及び水(250ml)を加え、不溶物を除去した後、酢酸エチル(500ml)で洗浄した。ろ洗液を20〜25℃に冷却後、分液した。有機層に20%クエン酸(500ml)を20〜25℃でゆっくり滴下し、有機層を分取した。有機層に水を(50ml)加え、さらに20%クエン酸水溶液を20〜25℃でゆっくり滴下してpH3.5にした後、分液した。有機層を5%食塩水、飽和重曹水及び5%食塩水で順次洗浄後、減圧濃縮した。残留物をテトラヒドロフラン(75ml)に溶解した。
一方、亜硫酸水素ナトリウム(26.18g)の水(75ml)溶液に、テトラヒドロフラン(350ml)及びイソプロピルエーテル(150ml)を加えて混合液を得た。該混合液に、上述のテトラヒドロフラン溶液の1/2量を加えて室温で1.5時間攪拌後、上述のテトラヒドロフラン溶液の1/4量を加えて室温30分間攪拌し、さらに上述のテトラヒドロフラン溶液の1/4量を加えて室温で2時間攪拌した。得られる混合液を0〜10℃に冷却し、2時間攪拌した。析出する結晶をろ過し、0〜10℃に冷却したテトラヒドロフラン/イソプロピルエーテル=3/1(200ml)で洗浄して、ヒドロキシ[2−({4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジル}オキシ)ピリジン−3−イル]メタンスルホン酸ナトリウムを得た。
この化合物を酢酸エチル(400ml)および10%炭酸ナトリウム水溶液(400m)に懸濁し、20〜30℃で1時間攪拌した。有機層を水(400ml×3)で洗浄後、減圧濃縮して白色結晶を得た。該結晶に酢酸エチル(50ml)を加え、50〜60℃に加熱後、2時間攪拌した。得られる混合物にn-ヘキサン(100ml)を滴下し、20〜30℃で1時間攪拌後、0〜10℃に冷却し2時間攪拌した。析出した結晶をろ過し、予め0〜10℃に冷却したn-ヘキサン/酢酸エチル=2/1(100ml)で洗浄した後、減圧乾燥(40℃)し、2−({4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジル}オキシ)ニコチンアルデヒドを白色結晶として得た。
1H-NMR(CDCl3, δ, 300MHz); 2.43(3H,s), 5.01(2H,s), 5.47(2H,s), 7.01-7.06(3H,m), 7.41-7.45(5H,m), 7.99-8.03(2H,m), 8.10-8.13(1H,m), 8.37-8.40(1H,m), 10.40(1H,s)。
【0270】
参考例157
アセトニトリル(80ml)および水(135mg)の混合液に、攪拌下トリメチルスルホニウムヨージド(6.12g)、ついで水酸化カリウム(3.36g)を加えた。混合物に2−({4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジル}オキシ)ニコチンアルデヒド(6.0g)を加えて加熱後、40〜50℃で4時間攪拌した。混合物を0〜10℃に冷却し、同温度で水(32ml)、ついで20%クエン酸を滴下し、pH=7.1にした。反応液を減圧濃縮し、アセトニトリルを留去後、t−ブチルメチルエーテル(60ml)で抽出した。有機層を水で洗浄後、減圧濃縮した。残留物にt−ブチルメチルエーテル(4ml)を加え、室温で30分間攪拌後、n−ヘキサン(12ml)を加えた。混合物を室温で30分間攪拌後、t−ブチルメチルエーテル/n−ヘキサン=1/3(8ml)を加え、室温で15分間、氷冷下40分間攪拌した。得られる結晶をろ過し、予め氷冷したt−ブチルメチルエーテル/n−ヘキサン=1/3(8ml)で洗浄後、減圧乾燥して、2−({4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジル}オキシ)−3−オキシラン−2−イルピリジンを白色結晶として得た。
1H-NMR(CDCl3, δ, 300MHz); 2.45(3H,s), 2.67(1H,dd,J=2.6,5.7Hz), 3.15(1H,dd,J=4.2,5.7Hz), 4.15(1H,dd,J=2.6,4.2Hz), 5.02(2H,s), 5.41(2H,s), 6.88-7.07(3H,m), 7.41-7.47(6H,m), 8.02-8.13(3H,m)。
【0271】
実施例1
2−[3−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸 4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジル(2.40g)、テトラヒドロフラン(7mL)及びエタノール(7mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(7.0mL)を加え、室温で終夜かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物に水とジエチルエーテルを加えた。水層に希塩酸を加えて酸性にし、析出した固体をろ取し、風乾して2−[3−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(1.24g、85%)。アセトン−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点159〜160℃
実施例2
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(2.42g)、3−(3−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エチル(1.35g)、無水炭酸カリウム(0.97g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)の混合物を90℃で15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、3−[3−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸エチルの結晶を得た(1.82 g、55%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点90〜91℃
【0272】
実施例3
3−[3−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸エチル(1.00g)、テトラヒドロフラン(3mL)及びエタノール(3mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(4.2mL)を加え、50℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え、混合物を酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して3−[3−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸の結晶を得た(0.61g、66%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点157〜158℃
実施例4
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(1.00g)、2−(2−エトキシ−5−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.60g)、およびN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.14g)を氷冷下加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、2−[2−エトキシ−5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチルの結晶を得た(0.70g、70%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点82〜83℃
【0273】
実施例5
2−[2−エトキシ−5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチル(0.56g)、テトラヒドロフラン(2mL)及びメタノール(2mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2.2mL)を加え、50℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え、混合物を酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[2−エトキシ−5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.45g、87%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点122〜123℃
実施例6
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(1.44g)、3−(2-エトキシ−5−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エチル(1.0g)、無水炭酸カリウム(0.58g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)の混合物を90℃で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、3−[2-エトキシ−5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸エチルを油状物として得た(1.57g、72%)。
1H-NMR(CDCl3)δ: 1.22 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.38 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.44 (3H, s), 2.56-2.64 (2H, m), 2.90-2.98 (2H, m), 3.96 (2H, q, J=7.0 Hz), 4.11 (2H, q, J=7.0 Hz), 4.97 (2H, s), 5.01 (2H, s), 6.65-6.84 (3H, m), 7.00-7.06 (2H, m), 7.26-7.47 (5H, m), 7.99-8.05 (2H, m)。
【0274】
実施例7
3−[2-エトキシ−5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸エチル(0.58g)、テトラヒドロフラン(2mL)及びエタノール(2mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2.2mL)を加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え、混合物を酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して3−[2-エトキシ−5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸の結晶を得た(0.46g、85%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点129〜130℃
実施例8
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(0.80g)、4−ヒドロキシフェニル酢酸メチル(0.42g)、無水炭酸カリウム(0.35g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)の混合物を90℃で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、2−[4−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチルの結晶を得た(0.70g、63%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点93〜94℃
【0275】
実施例9
2−[4−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチル(0.55g)、テトラヒドロフラン(3mL)及びメタノール(3mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2.5mL)を加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え、混合物を酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[4−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.45g、87%)。テトラヒドロフラン−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点166〜167℃
実施例10
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(1.91g)、2-(2-ヒドロキシフェニル)酢酸エチル(1.00g)、無水炭酸カリウム(0.76g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)の混合物を90℃で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸エチルを油状物として得た(1.35g、54%)。
1H-NMR(CDCl3)δ: 1.19 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.44 (3H, s), 3.65 (2H, s), 4.10 (2H, q, J=7.0 Hz), 5.00 (2H, s), 5.02 (2H, s), 6.89-7.04 (4H, m), 7.18-7.46 (7H, m), 7.99-8.04 (2H, m)。
【0276】
実施例11
2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸エチル(1.35g)、テトラヒドロフラン(5mL)及びエタノール(5mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(6mL)を加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え、混合物を酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.98g、76%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点153〜154℃
実施例12
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(0.60g)、3-(2-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチル(0.345g)、無水炭酸カリウム(0.529g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(7mL)の混合物を室温で18時間、さらに70℃で5時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、3−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸メチルを油状物として得た(0.61g、70%)。
NMR(CDCl3)δ: 2.45 (3H, s), 2.59-2.68 (2H, m), 2.94-3.03 (2H, m), 3.64 (3H, s), 5.01 (2H, s), 5.03 (2H, s), 6.84-6.93 (2H, m), 7.03 (2H, d, J=8.6 Hz), 7.13-7.23 (2H, m), 7.34-7.48 (5H, m), 7.99-8.05 (2H, m)。
【0277】
実施例13
3−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸メチル(0.54g)、水酸化リチウム一水和物(0.0743g)、テトラヒドロフラン(6mL)、水(4mL)及びメタノール(4mL)の混合物を室温で1.5時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(1.8mL)を加え混合物を酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して3−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸の結晶を得て、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た(0.49g、94%)。融点98〜99℃
実施例14
2−[5−ブロモ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチル(1.00g)、テトラメチルすず(0.73g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.11g)及びトルエン(50mL)を、アルゴン雰囲気下加熱還流しながら40時間かき混ぜた。 反応混合物を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から2−[5−メチル−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチルの結晶を得た(0.28g、32%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点80〜81℃
【0278】
実施例15
2−[5−メチル−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチル(0.22g)、テトラヒドロフラン(1mL)及びメタノール(1mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(1mL)を加え、50℃で1.5時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(1mL)と水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[5−メチル−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.16g、76%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点115〜116℃
実施例16
2−[5-ヒドロキシ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]アセトニトリル(0.30g)及びエタノール(3mL)の混合物に、4規定水酸化カリウム水溶液(1mL)を加え、加熱還流しながら24時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え混合物を酸性とし、酢酸エチル−テトラヒドロフランで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(5:1,v/v)溶出部から、2−[5-ヒドロキシ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.05g、16%)。テトラヒドロフラン−ヘキサンから再結晶して淡褐色プリズム晶を得た。融点194〜195℃
【0279】
実施例17
[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェニル]メタノール(1.0g)、2-(5−クロロ−2-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.74g)、トリフェニルホスフィン(1.08g)およびテトラヒドロフラン(50mL)の混合物に、アゾジカルボン酸ジエチルのトルエン溶液(40%、1.79g)を室温で滴下し、15時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、2−[5−クロロ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチルを油状物として得た(0.68g、42%)。
1H-NMR(CDCl3)δ: 2.44 (3H, s), 3.61 (2H, s), 3.63 (3H, s), 4.99 (2H, s), 5.00 (2H, s), 6.82-6.87 (1H, m), 7.00-7.04 (2H, m), 7.17-7.22 (2H, m), 7.29-7.33 (2H, m), 7.42-7.47 (3H, m), 7.99-8.04 (2H, m)。
実施例18
2−[5−クロロ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチル(0.68g)、テトラヒドロフラン(2mL)及びメタノール(2mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2.8mL)を加え、50℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(3mL)と水を加え、析出した固体をろ取し、風乾して2−[5−クロロ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.63g、97%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点160〜161℃
【0280】
実施例19
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(4.58g)、2−(5−ブロモ−2−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(3.0g)、およびN,N-ジメチルホルムアミド(100mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.54g)を氷冷下加え、室温で15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、2−[5−ブロモ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチルの結晶を得た(4.46g、70%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点100〜101℃
実施例20
2−[5−ブロモ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチル(0.80g)、テトラヒドロフラン(3mL)、及びメタノール(3mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を加え、50℃で1.5時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(3mL)と水を加え、析出した固体をろ取し、風乾して2−[5−ブロモ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.63g、83%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点162〜163℃
【0281】
実施例21
2−[5−ブロモ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチル(1.20g)、フェニルほう酸(0.30g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.14g)、2M炭酸ナトリウム水溶液(3.7mL)、メタノール(5mL)及びトルエン(20mL)をアルゴン雰囲気下で加熱還流しながら24時間かき混ぜた。 反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−5−フェニルフェニル]酢酸メチルの結晶を得た(0.89g、74%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点111〜112℃
実施例22
2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−5−フェニルフェニル]酢酸メチル(0.65g)、テトラヒドロフラン(3mL)及びメタノール(3mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2.8mL)を加え、50℃で1.5時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(3mL)と水を加え、析出した固体をろ取し、風乾して2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−5−フェニルフェニル]酢酸の結晶を得た(0.65g、92%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点102〜103℃
【0282】
実施例23
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(1.54g)、2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)酢酸メチル(0.80g)、およびN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.18g)を氷冷下加え、室温で15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、2−[5−メトキシ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチルの結晶を得た(1.22g、63%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点160〜161℃
実施例24
2−[5−メトキシ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチル(0.98g)、テトラヒドロフラン(4mL)及びメタノール(4mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(4.2mL)を加え、50℃で1.5時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(4.2mL)と水を加え、析出した固体をろ取し、風乾して2−[5−メトキシ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.90g、94%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点134〜136℃
【0283】
実施例25
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(0.72g)、2−(5−エトキシ−2−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.40g)、およびN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.08g)を氷冷下加え、室温で15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、2−[5−エトキシ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチルを油状物として得た(0.56g、60%)。
NMR(CDCl3)δ: 1.38(3H, t, J=7.0 Hz), 2.44 (3H, s), 3.62 (5H, s), 3.98 (2H, q, J=7.0 Hz), 4.95 (2H, s), 5.00 (2H, s), 6.73-6.89 (3H, m), 6.99-7.04 (2H, m), 7.25-7.47 (5H, m), 7.99-8.04 (2H, m)。
実施例26
2−[5−エトキシ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチル(0.56g)、テトラヒドロフラン(2mL)及びメタノール(2mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2.2mL)を加え、50℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え混合物を酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[5−エトキシ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.45g、87%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点122〜123℃
【0284】
実施例27
2−[5-ベンジルオキシ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]アセトニトリル(0.18g)、テトラヒドロフラン(0.5mL)及びエタノール(3mL)の混合物に、4N水酸化カリウム水溶液(1mL)を加え、加熱還流しながら1時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え混合物を酸性とし、酢酸エチル−テトラヒドロフランで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(2:3,v/v)溶出部から、2−[5-ベンジルオキシ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.03g、17%)。テトラヒドロフラン−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点140〜141℃
実施例28
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(1.44g)、3-(5−エトキシ−2-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エチル(1.0g)、無水炭酸カリウム(0.58g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)の混合物を90℃で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、3−[5−エトキシ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸エチルを油状物として得た(1.57g、72%)。
1H-NMR(CDCl3)δ: 1.22 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.38 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.44 (3H, s), 2.56-2.64 (2H, m), 2.90-2.98 (2H, m), 3.96 (2H, q, J=7.0 Hz), 4.11 (2H, q, J=7.0 Hz), 4.97 (2H, s), 5.01 (2H, s), 6.65-6.84 (3H, m), 7.00-7.06 (2H, m), 7.26-7.47 (5H, m), 7.99-8.05 (2H, m)。
【0285】
実施例 29
3−[5−エトキシ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸エチル(1.56g)、テトラヒドロフラン(5mL)及びエタノール(5mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(6.0mL)を加え、50℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え混合物を酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して3−[5−エトキシ−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸の結晶を得た(1.14g、78%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点115〜116℃
実施例30
4−(3−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(0.70g)、2−(2−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.33g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.09g)を氷冷下加え、室温で15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、2−[2−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチルを油状物として得た(0.50g、56%)。
1H-NMR(CDCl3)δ: 2.44 (3H, s), 3.65 (3H, s), 3.69 (2H, s), 5.02 (2H, s), 5.08 (2H, s), 6.88-7.34 (8H, m), 7.41-7.45 (3H, m), 7.99-8.04 (2H, m)。
【0286】
実施例 31
2−[2−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチル(0.50g)、テトラヒドロフラン(2mL)及びメタノール(2mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2.0mL)を加え、50℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(2mL)と水を加え混合物を酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[2−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.41g、87%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点117〜118℃
実施例 32
4−(3−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(1.21g)、2-(3-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.60g)、無水炭酸カリウム(0.65g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)の混合物を80℃で5時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を希塩酸、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、油状物を得た。得られた油状物、テトラヒドロフラン(5mL)及びメタノール(5mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(5mL)を加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物に希塩酸を加え混合物を酸性とし、析出した固体をろ取し、風乾して2−[[3−[3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(1.40g、90%)。アセトン−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点101〜102℃
【0287】
実施例 33
4−(3−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(0.65g)、3-(2−エトキシ−5-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エチル(0.46g)、無水炭酸カリウム(0.30g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)の混合物を80℃で5時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を希塩酸、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、油状物を得た。得られた油状物、テトラヒドロフラン(5mL)及びエタノール(5mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(5mL)を加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物に希塩酸を加え混合物を酸性とし、析出した固体をろ取し、風乾して3−[2−エトキシ−5−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸の結晶を得た(0.89g、95%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点136〜137℃
実施例 34
4−(2−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(1.21g)、2−(3−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.60g)、無水炭酸カリウム(0.65g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)の混合物を80℃で5時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を希塩酸、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、油状物を得た。得られた油状物、テトラヒドロフラン(5mL)及びエタノール(5mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(5mL)を加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物に希塩酸を加え混合物を酸性とし、析出した固体をろ取し、風乾して2−[3−[2−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(1.37g、88%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点104〜105℃
【0288】
実施例 35
4−(2−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(0.65g)、3-(2−エトキシ−5-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エチル(0.46g)、無水炭酸カリウム(0.30g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)の混合物を80℃で5時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を希塩酸、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、油状物を得た。得られた油状物、テトラヒドロフラン(5mL)及びエタノール(5mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(5mL)を加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物に希塩酸を加え混合物を酸性とし、析出した固体をろ取し、風乾して3−[2−エトキシ−5−[2−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸の結晶を得た(0.89g、95%)。アセトン−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点146〜147℃
実施例36
2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3-ピリジル]アセトニトリル(0.20g)、テトラヒドロフラン(0.5mL)及びエタノール(1mL)の混合物に、2規定水酸化ナトリウム水溶液(1.5mL)を加え、加熱還流しながら10時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(3mL)と水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から、2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3-ピリジル]酢酸の結晶を得た(0.08g、38%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点144〜145℃
【0289】
実施例37
2−[3−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−2-ピリジル]アセトニトリル(0.55g)、テトラヒドロフラン(1mL)及びエタノール(4mL)の混合物に、2規定水酸化ナトリウム水溶液(4mL)を加え、加熱還流しながら12時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(8mL)と水を加え、析出した固体をろ取し、風乾して2−[3−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−2-ピリジル]酢酸の結晶を得た(0.35g、47%)。テトラヒドロフラン−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点115〜116℃(dec.)
実施例38
2−[5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3-ピリジル]アセトニトリル(0.66g)、テトラヒドロフラン(1mL)及びエタノール(5mL)の混合物に、2規定水酸化ナトリウム水溶液(5mL)を加え、加熱還流しながら8時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(10mL)と水を加え、析出した固体をろ取し、風乾して2−[5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3-ピリジル]酢酸の結晶を得た(0.67g、97%)。テトラヒドロフラン−ヘキサンから再結晶して淡褐色プリズム晶を得た。融点139〜140℃
【0290】
実施例39
2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−1−ナフチル]アセトニトリル(0.96g)、テトラヒドロフラン(5mL)及びエタノール(15mL)の混合物に、4規定水酸化ナトリウム水溶液(7mL)を加え、加熱還流しながら4.5日かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え混合物を酸性とし、酢酸エチル−テトラヒドロフランで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から、2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−1−ナフチル]酢酸の結晶を得た(0.52g、51%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して淡黄色プリズム晶を得た。融点187〜188℃
実施例40
5−クロロメチル−2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシピリジン(0.91g)、2−(2−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.44g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.12g)を氷冷下加え、室温で15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、2−[2−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸メチルを油状物として得た(0.81g、70%)。
1H-NMR(CDCl3)δ: 2.49 (3H, s), 3.62 (3H, s), 3.64 (2H, s), 5.02 (2H, s), 5.32 (2H, s), 6.85 (1H, d, J=8.6 Hz), 6.92-6.99 (2H, m), 7.19-7.31 (2H, m), 7.39 -7.46 (3H, m), 7.65 (1H, dd, J=8.6, 2.2 Hz), 8.01-8.06 (2H, m), 8.21 (1H, d, J=2.2 Hz)。
【0291】
実施例41
2−[2−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸メチル(0.81g)、テトラヒドロフラン(4mL)及びメタノール(4mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3.6mL)を加え、50℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(3.7mL)と水を加え、析出した固体をろ取し、風乾して2−[2−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.75g、97%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点123〜125℃
実施例42
[5−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ−3−ピリジル]メタノール(1.50g)、2-(2-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.76g)、トリフェニルホスフィン(1.44g)およびテトラヒドロフラン(50mL)の混合物に、アゾジカルボン酸ジエチルのトルエン溶液(40%、2.39g)を室温で滴下し、15時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から粗結晶を得、この粗結晶を更にシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、テトラヒドロフラン−ヘキサン(3:2,v/v)溶出部から2−[2−[[5−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸メチルの結晶を得た(1.24g、61%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点77〜78℃
【0292】
実施例43
2−[2−[[5−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸メチル(1.05g)、テトラヒドロフラン(5mL)及びメタノール(5mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(5mL)を加え、50〜60℃で1.5時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(5mL)と水を加え、析出した固体をろ取し、風乾して2−[2−[[5−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(1.00g、97%)。テトラヒドロフラン−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点207〜208℃
実施例44
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(0.50g)、3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エチル(0.31g)、無水炭酸カリウム(0.22g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(15mL)の混合物を90℃で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、3−[4−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸エチルの結晶を得た(0.38g、51%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点105〜106℃
【0293】
実施例 45
3−[4−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸エチル(0.30g)、テトラヒドロフラン(2mL)及びエタノール(2mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(1.3mL)を加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え、混合物を酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して3−[4−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸の結晶を得た(0.25g、89%)。テトラヒドロフラン−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点177〜178℃
実施例46
3−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−1−ナフチル]−2−プロペン酸エチル(1.51g)、酸化白金(0.18g)、エタノール(5mL)及びテトラヒドロフラン(10mL)の混合物を、水素雰囲気下で室温で終夜かき混ぜた。触媒をろ過して除き、ろ液を濃縮して3−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−1−ナフチル]プロピオン酸エチルの結晶を得た(1.36g、90%)。アセトン−ヘキサンから再結晶して無色針状晶を得た。融点86〜87℃
【0294】
実施例47
3−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−1−ナフチル]プロピオン酸エチル(1.16g)、テトラヒドロフラン(5mL)及びエタノール(5mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(5mL)を加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物に希塩酸を加え混合物を酸性とし、析出した固体をろ取し、風乾して3−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−1−ナフチル]プロピオン酸の結晶を得た(1.03g、94%)。アセトン−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点161〜162℃
実施例48
4−(4−クロロメチル−3−メトキシフェノキシメチル)−2−フェニル−5−メチルオキサゾール(2.08g)、2-(2-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(1.00g)、無水炭酸カリウム(1.65g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(15mL)の混合物を室温で終夜かき混ぜた。反応混合物を希塩酸に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物、テトラヒドロフラン(10mL)及びメタノール(10mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物に希塩酸を加え析出した固体をろ取し、風乾して2−[2−[3−メトキシ−4−[(2−フェニル−5−メチル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(1.36g、49%)。アセトン−ヘキサンから再結晶して無色針状晶を得た。融点165〜166℃
【0295】
実施例49
[4−メトキシ−3−[(5−メトキシ−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェニル]メタノール(0.95g)、2-(2-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.50g)、トリフェニルホスフィン(0.95g)およびテトラヒドロフラン(15mL)の混合物に、アゾジカルボン酸ジエチルのトルエン溶液(40%、1.74g)を室温で滴下し、終夜かき混ぜた。反応混合物を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から油状物を得た。得られた油状物、テトラヒドロフラン(10mL)及びエタノール(10mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(5mL)を加え、室温で終夜かき混ぜた。反応混合物を1規定塩酸(5mL)で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から2−[2−[4−メトキシ−3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸を得、エタノール−ヘキサンで再結晶し、無色板状結晶を得た(0.52g、37%)。融点154〜155℃
実施例50
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−2−(2−フリル)−5−メチルオキサゾール(1.84g)、2-(2-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(1.00g)、無水炭酸カリウム(1.66g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(15mL)の混合物を室温で終夜かき混ぜた。反応混合物を希塩酸に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物、テトラヒドロフラン(10mL)及びメタノール(10mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物に希塩酸を加え析出した固体をろ取し、風乾して2−[2−[4−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(2.08g、82%)。アセトン−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点167〜168℃
【0296】
実施例51
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−2−フェニルチアゾール(1.95g)、2-(2-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(1.00g)、無水炭酸カリウム(0.85g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(15mL)の混合物を室温で終夜かき混ぜた。反応混合物を希塩酸に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物、テトラヒドロフラン(10mL)及びメタノール(10mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物に希塩酸を加え析出した固体をろ取し、風乾して2−[2−[4−[(2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.76g、29%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点115〜116℃
実施例52
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルチアゾール(2.13g)、2-(2-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(1.00g)、無水炭酸カリウム(1.65g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(15mL)の混合物を室温で終夜かき混ぜた。反応混合物を希塩酸に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物、テトラヒドロフラン(10mL)及びメタノール(10mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物に希塩酸を加え析出した固体をろ取し、風乾して2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(1.19g、44%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点122〜123℃
【0297】
実施例53
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(8.37g)、2−(3−ヒドロキシフェニル)酢酸(2.02g)、無水炭酸カリウム(7.39g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)の混合物を室温で終夜かき混ぜた。反応混合物を希塩酸に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:9,v/v)溶出部から、2−[3−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸 4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルの結晶を得た(8.37g、89%)。アセトン−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点90〜91℃
実施例54
2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−1−ナフトアルデヒド(5.48g)、ホスホノ酢酸トリエチル(2.98g)とN,N-ジメチルホルムアミド(50ml)の混合物に水素化ナトリウム(0.51g)を氷冷下で加えた。反応混合物を室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を氷水に注ぎ、析出した固体をろ取し、風乾して3−(2−(4−((5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ)ベンジルオキシ)−1−ナフチル)−2−プロペン酸エチルの結晶を得た(5.54g、88%)。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶することで無色プリズム晶を得た。融点73〜74℃
【0298】
実施例55
4−(2−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(1.04g)、2−(2−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.50g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.13g)を氷冷下加え、室温で15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、2−[2−[2−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチルを油状物として得た(0.71g、53%)。
1H-NMR(CDCl3)δ: 2.40 (3H, s), 3.63 (3H, s), 3.70 (2H, s), 5.06 (2H, s), 5.16 (2H, s), 6.86-7.34 (7H, m), 7.42-7.49 (4H, m), 7.98-8.03 (2H, m)。
実施例56
2−[2−[2−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチル(0.71g)、テトラヒドロフラン(3.0mL)及びメタノール(3.0mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3.2mL)を加え、50℃で1.5時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(3.2mL)と水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[2−[2−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.62g、90%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点145〜146℃
【0299】
実施例57
4−[2−(4−クロロメチルフェノキシ)エチル]−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(0.85g)、2−(2−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.40g)、およびN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%、油性、0.11g)を氷冷下加え、室温で15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、2−[2−[4−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチルを油状物として得た(0.57g、57%)。
1H-NMR(CDCl3)δ: 2.38 (3H, s), 2.99 (2H, t, J=6.6 Hz), 3.62 (3H, s), 3.65 (2H, s), 4.25 (2H, t, J=6.6 Hz), 4.99 (2H, s), 6.87-6.96 (4H, m), 7.17-7.36 (4H, m), 7.40-7.48 (3H, m), 7.93-8.00 (2H, m)。
実施例58
2−[2−[4−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチル(0.57g)、テトラヒドロフラン(3.0mL)及びメタノール(3.0mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2.4mL)を加え、50℃で1.5時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(2.4mL)と水を加え、析出した固体をろ取し、風乾して2−[2−[4−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.51g、96%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点141〜142℃
【0300】
実施例59
t-ブチル 4−(ヒドロキシメチル)フェニル[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メチル]カルバメート(1.0g)、トリエチルアミン(1.01g)、酢酸エチル(50mL)の混合物に、メタンスルホニルクロリド(1.15g)を0℃で加えた。反応混合物を室温で20時間かき混ぜた後に、酢酸エチルで希釈し、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮して淡黄色結晶を得た。得られた結晶、2-(2-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.55g)、N,N-ジメチルホルムアミド(30mL)の混合物に水素化ナトリウム〈60%、油性、0.14g〉を0℃で加えた。反応混合物を室温で3時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、2規定水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3.,v/v)溶出部から、2−[2−[4−[(t−ブトキシカルボニル)[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メチル]アミノ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチルの結晶を得た(0.82g、60%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点85〜86℃
実施例60
2−[2−[4−[(t−ブトキシカルボニル)[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メチル]アミノ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチル(0.30g)、テトラヒドロフラン(1.0mL)及びメタノール(1.0mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(1.0mL)を加え、50℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(1.0mL)と水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[2−[4−[(t−ブトキシカルボニル)[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メチル]アミノ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸を無色アモルファスとして得た(0.19g、66%)。
1H-NMR(CDCl3)δ: 1.41 (9H, s), 2.38 (3H, s), 3.57 (2H, s), 4.70 (2H, s), 5.09 (2H, s), 6.98-7.26 (8H, m), 7.40-7.42 (3H, m), 7.90-8.00 (2H, m)。
元素分析値:C31H32N2O6として
計算値、C:70.44、H:6.10、N:5.30。
実測値、C:70.22、H:6.24、N:5.06。
【0301】
実施例61
4−(クロロメチル)−2−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ピリジン(0.472g)、2−(3−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.249g)、無水炭酸カリウム(0.415g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)の混合物を60℃で3時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、2−[3−[2−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−4−ピリジルメトキシ]フェニル]酢酸メチルを無色油状物として得た(0.597g、90%)。
1H-NMR(CDCl3)δ: 2.47 (3H, s), 3.59 (2H, s), 3.68 (3H, s), 5.02 (2H, s), 5.31 (2H, s), 6.79-6.84 (4H, m), 6.94 (1H, d, J=5.2 Hz), 7.23 (1H, t, J=8.0 Hz), 7.39-7.45 (3H, m), 7.98-8.05 (2H, m), 8.16 (1H, d, J=5.2 Hz)。
実施例62
2−[3−[2−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−4−ピリジルメトキシ]フェニル]酢酸メチル(0.596g)、テトラヒドロフラン(6.0mL)及びメタノール(6.0mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3.0mL)を加え、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(3.0mL)と水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[3−[2−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−4−ピリジルメトキシ]フェニル]酢酸の結晶を得、エタノール−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た(0.566g、98%)。融点148〜149℃。
【0302】
実施例63
2−(クロロメチル)−6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ピリジン(0.96g)、2−(3−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.50g)、無水炭酸カリウム(0.52g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(15mL)の混合物を80℃で5時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から、2−[3−[[ 6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−2−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸メチルを無色油状物として得た(1.17g、87%)。
1H-NMR(CDCl3)δ: 2.50 (3H, s), 3.61 (2H, s), 3.69 (3H, s), 5.11 (2H, s), 5.32 (2H, s), 6.70-6.80 (1H, m), 6.84-6.98 (3H, m), 7.04-7.12 (1H, m), 7.17-7.32 (1H, m), 7.36-7.48 (3H, m), 7.52-7.65 (1H, m), 7.96-8.10 (2H, m)。
実施例64
2−[3−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−2−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸メチル(1.10g)、テトラヒドロフラン(5mL)及びメタノール(5mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(5.0mL)を加え、室温で3時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物に水と希塩酸を加えて酸性にし、析出した固体をろ取し、風乾して2−[3−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−2−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.85g、80%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点97〜98℃。
【0303】
実施例65
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(1.19g)、3−(2−エトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エチル(0.76g)、無水炭酸カリウム(0.44g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)の混合物を90℃で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、3−[2−エトキシ−4−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸エチルの結晶を得た(1.35g、82%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点64〜65℃
実施例66
3−[2−エトキシ−4−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸エチル(1.20g)、テトラヒドロフラン(5mL)及びエタノール(5mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(5.0mL)を加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え、混合物を酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して3−[2−エトキシ−4−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸の結晶を得た(1.09g、97%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点135〜136℃
【0304】
実施例67
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(1.73g)、3−(4−メルカプトフェニル)プロピオン酸(1.00g)、トリエチルアミン(1.22g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)の混合物を室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、2規定塩酸で酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して3−[4−[[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジル]スルファニル]フェニル]プロピオン酸の結晶を得た。酢酸エチルから再結晶して無色プリズム晶を得た(1.85g、73%)。融点157〜158℃
実施例68
4−(3−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(0.89g)、2-(4-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.50g)、無水炭酸カリウム(0.49g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(15mL)の混合物を室温で3時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を希塩酸、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、無色結晶を得た。得られた結晶、テトラヒドロフラン(6mL)及びメタノール(6mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(6mL)を加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物に希塩酸を加え混合物を酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[4−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(1.13g、93%)。アセトン−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点179〜180℃
【0305】
実施例69
4−(2−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(0.98g)、2-(4-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.51g)、無水炭酸カリウム(0.52g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)の混合物を室温で3時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を希塩酸、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、油状物を得た。得られた油状物、テトラヒドロフラン(6mL)及びメタノール(6mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(6mL)を加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物に希塩酸を加え混合物を酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[4−[2−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(1.00g、76%)。アセトン−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点173〜174℃
実施例70
4−(3−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(0.78g)、3−(2−エトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エチル(0.50g)、無水炭酸カリウム(0.29g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)の混合物を90℃で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、3−[2−エトキシ−4−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸エチルを無色油状物として得た(0.94g、87%)。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.23 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.40 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.43 (3H, s), 2.52-2.60 (2H, m), 2.82-2.91 (2H, m), 3.98 (2H, q, J=7.0 Hz), 4.11 (2H, q, J=7.0 Hz), 5.01 (4H, s), 6.41-6.49 (2H, m), 6.94-7.11 (4H, m), 7.26-7.47 (4H, m), 7.98-8.04 (2H, m)。
【0306】
実施例71
3−[2−エトキシ−4−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸エチル(0.94g)、テトラヒドロフラン(4mL)及びエタノール(4mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3.6mL)を加え、50℃で2時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え混合物を酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して3−[2−エトキシ−4−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸の結晶を得た(0.75g、85%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点122〜123℃
実施例72
4−(2−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(0.50g)、3−(2−エトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エチル(0.31g)、無水炭酸カリウム(0.18g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)の混合物を90℃で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、3−[2−エトキシ−4−[2−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸エチルを無色油状物として得た(0.62g、93%)。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.23 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.37 (2H, t, J=7.0 Hz), 2.38 (3H, s), 2.51-2.59 (2H, m), 2.80-2.88 (2H, m), 3.96 (2H, q, J=7.0 Hz), 4.11 (2H, q, J=7.0 Hz), 5.07 (2H, s), 5.09 (2H, s), 6.42-6.50 (2H, m), 6.96-7.09 (3H, m), 7.26-7.48 (5H, m), 7.97-8.02 (2H, m)。
【0307】
実施例73
3−[2−エトキシ−4−[2−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸エチル(0.62g)、テトラヒドロフラン(3mL)及びエタノール(3mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2.4mL)を加え、50℃で2時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え混合物を酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して3−[2−エトキシ−4−[2−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]プロピオン酸の結晶を得た(0.50g、85%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点112〜113℃
実施例74
[5−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メタノール(1.20g)、塩化チオニル(0.6mL)、テトラヒドロフラン(20mL)およびトルエン(20mL)の混合物を室温で2時間かき混ぜた。析出する結晶をろ取し、ジイソプロピルエーテルで洗浄し、粗結晶を得た。得られた結晶、2−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.70g)、無水炭酸カリウム(0.92g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)の混合物を80℃で終夜かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から、2−[4−[5−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジルメトキシ]フェニル]酢酸メチルを淡黄色油状物として得た(1.52g、84%)。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.45 (3H, s), 3.57 (2H, s), 3.69 (3H, s), 5.06 (2H, s), 5.07 (2H, s), 6.86-6.98 (2H, m), 7.14-7.26 (2H, m), 7.40-7.54 (4H, m), 7.96-8.08 (2H, m), 8.30 (1H, d, J=1.4 Hz), 8.39 (1H, d, J=3.0 Hz)。
【0308】
実施例75
2−[4−[5−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジルメトキシ]フェニル]酢酸メチル(1.50g)、テトラヒドロフラン(6mL)及びメタノール(6mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(6mL)を加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物に希塩酸を加え混合物を酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[4−[5−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジルメトキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(1.36g、94%)。アセトン−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点141〜142℃
実施例76
2−[5−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]アセトニトリル(2.90g)、4規定水酸化ナトリウム水溶液(15mL)およびエタノール(15mL)の混合物を4時間加熱還流した。反応混合物に水を加え、1規定塩酸で中和後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して2−[5−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]酢酸の結晶(2.58g、85%)を得た。テトラヒドロフラン−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点158〜159℃。
【0309】
実施例77
[5−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−3−ピリジル]メタノール(1.50mL)、塩化チオニル(0.80mL)およびトルエン(30mL)の混合物を室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮して得られた結晶をイソプロピルエーテルを用いてろ取した。この結晶、2−(3−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.70g)、無水炭酸カリウム(1.35g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)の混合物を50℃で15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(2:1,v/v)溶出部から、2−[3−[5−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジルメトキシ]フェニル]酢酸メチルを無色油状物として得た(1.40g、75%)。
1H-NMR(CDCl3)δ: 2.45 (3H, s), 3.60 (2H, s), 3.69 (3H, s), 5.06 (2H, s), 5.08 (2H, s), 6.82-6.94 (3H, m), 7.18-7.32 (2H, m), 7.38-7.50 (4H, m), 7.96-8.08 (2H, m), 8.26-8.32 (1H, m), 8.36-8.42 (1H, m)。
実施例78
2−[3−[5−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジルメトキシ]フェニル]酢酸メチル(1.35g)、テトラヒドロフラン(6mL)及びメタノール(6mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(6mL)を加え、室温で3時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物に水と希塩酸を加えて酸性にし、析出した固体をろ取して2−[3−[5−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジルメトキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(1.25g、95%)。アセトン−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点143〜144℃。
【0310】
実施例79
3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−5−イソオキサゾリルメタノール(0.859g)、2-(2-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.499g)、トリフェニルホスフィン(0.944g)およびテトラヒドロフラン(15mL)の混合物に、アゾジカルボン酸ジエチルのトルエン溶液(40%、1.74g)を室温で滴下し、15時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、2−[2−[3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−5−イソオキサゾリルメトキシ]フェニル]酢酸メチルを油状物として得た。この油状物をメタノール−テトラヒドロフラン(1:1,20mL)に溶解し、1規定水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を加え、室温で15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、1規定塩酸(10mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して2−[2−[3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−5−イソオキサゾリルメトキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た。エタノール−ヘキサンから再結晶して無色針状晶(0.651g,52%)を得た。融点152〜153℃。
実施例80
5−クロロメチル−3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)イソオキサゾール(457mg)、2-(3-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(249mg)、無水炭酸カリウム(415mg)およびN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)の混合物を60℃で3時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から、2−[3−[3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−5−イソオキサゾリルメトキシ]フェニル]酢酸メチルを無色油状物として得た(604mg,93%)。
1H-NMR(CDCl3)δ: 2.47 (3H, s), 3.60 (2H, s), 3.69 (3H, s), 5.04 (2H, s), 5.20 (2H, s), 6.01 (1H, s), 6.80-6.93 (3H, m), 7.25 (1H, t, J=8 Hz), 7.40-7.47 (3H, m), 7.97-8.06 (2H, m)。
【0311】
実施例81
2−[3−[3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−5−イソオキサゾリルメトキシ]フェニル]酢酸メチル(604mg)をメタノール−テトラヒドロフラン(1:1,12mL)に溶解し、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を加え、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、1規定塩酸(3mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して2−[3−[3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−5−イソオキサゾリルメトキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た。エタノール−ヘキサンから再結晶して無色針状晶(522mg,89%)を得た。融点128〜129℃。
実施例82
4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(0.82g)、2−(2−ヒドロキシ−5−プロピル)フェニル酢酸メチル(0.50g)、およびN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)の混合物に、水素化ナトリウム(60%、油性、0.12 g)を氷冷下で加え、室温で15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:5,v/v)溶出部から、2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−5−プロピルフェニル]酢酸メチルを無色油状物として得た(0.70g、60%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.93 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.51-1.67 (2H, m), 2.44 (3H, s), 2.51 (2H, t, J=7.6 Hz), 3.62 (3H, s), 3.63 (2H, s), 4.98 (2H, s), 5.00 (2H, s), 6.84 (1H, d, J=8.0 Hz), 6.99-7.06 (4H, m), 7.31-7.36 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.42-7.46 (3H, m), 7.99-8.05 (2H, m)。
【0312】
実施例83
2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−5−プロピルフェニル]酢酸メチル(0.70g)、テトラヒドロフラン(3mL)及びメタノール(3mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を加え、50℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え、混合物を酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−5−プロピルフェニル]酢酸の結晶を得た(0.60g、91%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点116〜117℃。
実施例84
[4−[(2−フェニル−5−プロピル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェニル]メタノール(0.50g)、2-(2-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.30g)、トリフェニルホスフィン(0.60g)およびテトラヒドロフラン(30mL)の混合物に、アゾジカルボン酸ジエチルのトルエン溶液(40%、1.00g)を室温で滴下し、15時間かき混ぜた。反応混合物に酢酸エチルを加え、水、2規定水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、2−[2−[4−[(2−フェニル−5−プロピル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチルを油状物として得た(0.40g、56%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.99 (3H, t, J=7.4 Hz), 1.63-1.80 (2H, m), 2.76 (2H, t, J=7.2 Hz), 3.62 (3H, s), 3.66 (2H, s), 5.00 (2H, s), 5.02 (2H, s), 6.89-7.05 (4H, m), 7.18-7.48 (7H, m), 8.00-8.05 (2H, m)。
【0313】
実施例85
2−[2−[4−[(2−フェニル−5−プロピル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチル(0.40g)、テトラヒドロフラン(2mL)及びエタノール(2mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(1.7mL)を加え、50℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え、混合物を酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[2−[4−[(2−フェニル−5−プロピル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.30g、77%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点129〜130℃
実施例86
[4−[(2−フェニル−5−プロピル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェニル]メタノール(0.50g)、2-(3-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.30g)、トリフェニルホスフィン(0.60g)およびテトラヒドロフラン(30mL)の混合物に、アゾジカルボン酸ジエチルのトルエン溶液(40%、1.00g)を室温で滴下し、15時間かき混ぜた。反応混合物に酢酸エチルを加え、水、2規定水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、2−[3−[[4−[(2−フェニル−5−プロピル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチルを油状物として得た(0.44g、62%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.99 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.63-1.82 (2H, m), 2.57 (2H, t, J=7.4 Hz), 3.60 (2H, s), 3.69 (3H, s), 4.98 (2H, s), 5.00 (2H, s), 6.85-6.91 (3H, m), 7.21-7.06 (2H, m), 7.20-7.48 (6H, m), 7.99-8.06 (2H, m)。
【0314】
実施例87
2−[3−[4−[(2−フェニル−5−プロピル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチル(0.44g)、テトラヒドロフラン(2mL)及びエタノール(2mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2mL)を加え、50℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え、混合物を酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[3−[4−[(2−フェニル−5−プロピル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.35g、81%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点115〜116℃。
実施例88
2−[2−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]−3−ピリジル]アセトニトリル(1.70g)、エタノール(10mL)の混合物に、2規定水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を加え、17時間加熱還流した。反応混合物に1規定塩酸(20mL)と水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して2-[2−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]−3−ピリジル]酢酸の結晶を得た(1.60g、90%)。酢酸エチルから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点147〜148℃。
【0315】
実施例89
4−クロロメチル−2−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]ピリジン(457mg)、3−ヒドロキシフェニル酢酸メチル(249mg)、炭酸カリウム(415mg)およびN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)の混合物を60℃で4時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から、3−[2−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]−4−ピリジル]メトキシ]フェニル酢酸メチルを無色油状物(524mg,80%)として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.46 (3H, s), 3.59 (2H, br s), 3.68(3H, s), 5.02(2H, s), 5.29(2H, s), 6.51(1H, dd, J=3.6, 1.8 Hz), 6.79-6.96(5H, m), 6.98(1H, dd, J=3.6, 0.8 Hz), 7.19-7.27(1H, m), 7.53(1H, dd, J=1.8, 0.6 Hz), 8.15(1H, dd, J=5.2, 0.6 Hz)。
実施例90
3−[2−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]−4−ピリジル]メトキシ]フェニル酢酸メチル(521mg)のテトラヒドロフラン−メタノール(1:1、12mL)溶液に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を室温で滴下し、1時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、1規定塩酸(3mL)で中和後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して3−[2−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]−4−ピリジル]メトキシ]フェニル酢酸の結晶を得た。エタノール−ヘキサンから再結晶して無色針状晶(473mg,94%)を得た。融点136〜137℃。
【0316】
実施例91
2−[2−[3−メトキシ−4−[(2−フェニル−5−メチル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]アセトニトリル(350mg)、エタノール(5mL)、4規定水酸化カリウム水溶液(5mL)の混合物を4時間加熱還流した。反応混合物に水を加え、2規定塩酸で中和後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して2−[2−[3−メトキシ−4−[(2−フェニル−5−メチル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]酢酸の結晶を得た(236mg、65%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。無色プリズム晶。融点145〜146℃。
実施例92
2−[2−[4−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]アセトニトリル(0.60g)、2−メトキシエタノール(2mL)の混合物に、4規定水酸化カリウム水溶液(2mL)を加え、4時間加熱還流した。反応混合物に1規定塩酸(8mL)と水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[2−[4−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]酢酸の結晶を得た(0.40g、63%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点151〜152℃。
【0317】
実施例93
2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]アセトニトリル(0.94g)、2−メトキシエタノール(8mL)の混合物に、4規定水酸化カリウム水溶液(4mL)を加え、5時間加熱還流した。反応混合物に1規定塩酸(16mL)と水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られる残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、アセトン−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]酢酸の結晶を得た(0.58g、59%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点128〜129℃。
実施例94
[4−[(E)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エテニル]フェニル]メタノール(0.50g)、2-(2-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.27g)、トリフェニルホスフィン(0.63g)およびテトラヒドロフラン(30mL)の混合物に、アゾジカルボン酸ジエチルのトルエン溶液(40%、1.04g)を室温で滴下し、15時間かき混ぜた。反応混合物に酢酸エチルを加え、水、2規定水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、2−[2−[4−[(E)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エテニル]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチルを淡黄色油状物として得た(0.46g、66%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.50 (3H, s), 3.65 (3H, s), 3.70 (2H, s), 5.09 (2H, s), 6.87-6.95 (3H, m), 7.20-7.53 (11H, m), 8.04-8.10 (1H, m)。
【0318】
実施例95
2−[2−[4−[(E)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エテニル]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチル(0.44g)、テトラヒドロフラン(2mL)及びエタノール(2mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2mL)を加え、室温で15時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え、混合物を酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[2−[4−[(E)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エテニル]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.31g、72%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して淡黄色プリズム晶を得た。融点189〜190℃。
実施例96
[4−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]フェニル]メタノール(0.60g)、2-(2-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.35g)、トリフェニルホスフィン(0.79g)およびテトラヒドロフラン(50mL)の混合物に、アゾジカルボン酸ジエチルのトルエン溶液(40%、1.39g)を室温で滴下し、15時間かき混ぜた。反応混合物に酢酸エチルを加え、水、2規定水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、2−[2−[4−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチルを無色油状物として得た(0.54g、58%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.06 (3H, s), 2.73-2.81 (2H, m), 2.94-3.02 (2H, m), 3.63 (3H, s), 3.68 (2H, s), 5.06 (2H, s), 6.89-6.97 (2H, m), 7.15-7.45 (9H, m), 7.99-8.03 (2H, m)。
【0319】
実施例97
2−[2−[4−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸メチル(0.54g)、テトラヒドロフラン(3mL)及びエタノール(3mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を加え、室温で15時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え、混合物を酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[2−[4−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.40g、78%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点130〜131℃。
実施例98
4−[2−(4−クロロメチル−2−オキサゾリル)エチル]−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(0.50g)、2−(2−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.25g)、およびN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)の混合物に、水素化ナトリウム(60%、油性、0.07 g)を氷冷下で加え、室温で15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、2規定水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、2−[2−[[2−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]−4−オキサゾリル]メトキシ]フェニル]酢酸メチルを無色油状物として得た(0.43g、66%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.27 (3H, s), 2.93-3.01 (2H, m), 3.11-3.20 (2H, m), 3.66 (5H, s), 5.01 (2H, d, J=1.2 Hz), 6.91-6.99 (2H, m), 7.18-7.30 (2H, m), 7.40-7.46 (3H, m), 7.59 (1H, t, J=1.2 Hz), 7.94-8.00 (2H, m)。
【0320】
実施例99
2−[2−[[2−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]−4−オキサゾリル]メトキシ]フェニル]酢酸メチル(0.44g)、テトラヒドロフラン(2mL)及びメタノール(2mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2mL)を加え、50℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え、混合物を酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[2−[[2−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]−4−オキサゾリル]メトキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.34g、81%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点109〜110℃。
実施例100
4−[2−(4−クロロメチル−2−オキサゾリル)エチル]−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(0.50g)、2−(3−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.25g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)の混合物に、水素化ナトリウム(60%、油性、0.07 g)を氷冷下で加え、室温で15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、2規定水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、2−[3−[[2−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]−4−オキサゾリル]メトキシ]フェニル]酢酸メチルを無色油状物として得た(0.35g、54%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.27 (3H, s), 2.94-3.02 (2H, m), 3.12-3.21 (2H, m), 3.60 (2H, s), 3.69 (3H, s), 4.97 (2H, s), 6.87-6.91 (3H, m), 7.20-7.28 (1H, m), 7.39-7.46 (3H, m), 7.60 (1H, s), 7.94-8.00 (2H, m)。
【0321】
実施例101
2−[3−[[2−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]−4−オキサゾリル]メトキシ]フェニル]酢酸メチル(0.34g)、テトラヒドロフラン(2mL)及びメタノール(2mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2mL)を加え、50℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸と水を加え、混合物を酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[3−[[2−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]−4−オキサゾリル]メトキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.26g、79%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点127〜128℃。
実施例102
4−[2−(4−クロロメチル−2−チアゾリル)エチル]−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(0.64g)、2−(2−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.30g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)の混合物に、水素化ナトリウム(60%、油性、0.09 g)を氷冷下で加え、室温で15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、2規定水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、2−[2−[[2−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]−4−チアゾリル]メトキシ]フェニル]酢酸メチルを無色油状物として得た(0.49g、60%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.22 (3H, s), 2.99 (2H, t, J=7.2 Hz), 3.40 (2H, t, J=7.2 Hz), 3.66 (3H, s), 3.71 (2H, s), 5.22 (2H, d, J=1.2 Hz), 6.90-6.99 (2H, m), 7.19-7.30 (3H, m), 7.41-7.46 (3H, m), 7.96-8.01 (2H, m)。
【0322】
実施例103
2−[2−[[2−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]−4−チアゾリル]メトキシ]フェニル]酢酸メチル(0.49g)、テトラヒドロフラン(3mL)及びメタノール(3mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を加え、50℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(3mL)と水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[2−[[2−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]−4−チアゾリル]メトキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.38g、79%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点152〜153℃。
実施例104
4−[2−(4−クロロメチル−2−チアゾリル)エチル]−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(0.64g)、2−(3−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.30g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)の混合物に、水素化ナトリウム(60%、油性、0.09 g)を氷冷下で加え、室温で15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、2規定水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、2−[3−[[2−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]−4−チアゾリル]メトキシ]フェニル]酢酸メチルを無色油状物として得た(0.31g、38%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.21 (3H, s), 2.99 (2H, t, J=7.4 Hz), 3.40 (2H, t, J=7.4 Hz), 3.60 (2H, s), 3.69 (3H, s), 5.16 (2H, s), 6.86-6.93 (3H, m), 7.16-7.28 (2H, m), 7.38-7.46 (3H, m), 7.96-8.01 (2H, m)。
【0323】
実施例105
2−[3−[[2−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]−4−チアゾリル]メトキシ]フェニル]酢酸メチル(0.31g)、テトラヒドロフラン(3mL)及びメタノール(3mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を加え、50℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(3mL)と水を加え、析出した結晶をろ取して風乾し、2−[3−[[2−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]−4−チアゾリル]メトキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.23g、77%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点153〜154℃。
実施例106
5−クロロメチル−3−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]−1,2,4−オキサジアゾール(0.61g)、2−(2−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.30g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)の混合物に、水素化ナトリウム(60%、油性、0.09 g)を氷冷下で加え、室温で15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、2規定水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、2−[2−[[3−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル]メトキシ]フェニル]酢酸メチルの結晶を得た(0.38g、44%)。
酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点109〜110℃。
【0324】
実施例107
2−[2−[[3−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル]メトキシ]フェニル]酢酸メチル(0.30g)、テトラヒドロフラン(3mL)及びメタノール(3mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を加え、50℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(3mL)と水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[2−[[3−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル]メトキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.22g、76%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点120〜121℃。
実施例108
5−クロロメチル−3−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]−1,2,4−オキサジアゾール(0.61g)、2−(3−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.30g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)の混合物に、水素化ナトリウム(60%、油性、0.09 g)を氷冷下で加え、室温で15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、2規定水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、2−[3−[[3−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル]メトキシ]フェニル]酢酸メチルの結晶を得た(0.37g、43%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点76〜77℃。
【0325】
実施例109
2−[3−[[3−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル]メトキシ]フェニル]酢酸メチル(0.30g)、テトラヒドロフラン(3mL)及びメタノール(3mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を加え、50℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(3mL)と水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して2−[3−[[3−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル]メトキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.28g、97%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点93〜94℃。
実施例110
2-[6−メチル−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]アセトニトリル(0.58g)、エタノール(10mL)の混合物に、2規定水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を加え、24時間加熱還流した。反応混合物に1規定塩酸(20mL)と水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、2-[6−メチル−2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]酢酸の結晶を得た(0.51g、82%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点138〜139℃。
【0326】
実施例111
[4−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エチル]フェニル]メタノール(0.87g)、2-(2-オキソ−1,2−ジヒドロ−3−ピリジル)酢酸メチル(0.36g)、トリフェニルホスフィン(0.87g)およびテトラヒドロフラン(50mL)の混合物に、アゾジカルボン酸ジエチルのトルエン溶液(40%、1.47g)を室温で滴下し、15時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、油状物を得た。得られた油状物、テトラヒドロフラン(3mL)、メタノール(3mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を加え、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(3mL)と水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から、2−[2−[4−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]酢酸の結晶を得た(0.14g、14%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点134〜135℃。
実施例112
4−[[3−メチル−1−(2−ピリジル)−1H−ピラゾール−4−イル]メトキシ]ベンジルアルコール(0.69g)、2−(2−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.40g)、トリフェニルホスフィン(0.65g)およびテトラヒドロフラン(10mL)の混合物に、アゾジカルボン酸ジエチルのトルエン溶液(40%、1.18g)を室温で滴下し、終夜かき混ぜた。反応混合物を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から油状物を得た。この油状物をメタノール−テトラヒドロフラン(1:1,10mL)に溶解し、1規定水酸化ナトリウム水溶液(5mL)を加え、室温で4時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、1規定塩酸で中和して析出した2−[2−[4−[[3−メチル−1−(2−ピリジル)−1H−ピラゾール−4−イル]メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル]酢酸の結晶(0.80g,80%)をろ取した。アセトン−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点160〜161℃。
【0327】
実施例113
3−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリルメトキシ)−5−イソオキサゾリルメタノール(0.80g)、2-(2−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.45g)、トリブチルホスフィン(1.05g)およびテトラヒドロフラン(100mL)の混合物に、1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン(1.31g)を室温で加え、3日間かき混ぜた。析出した結晶をろ過して除いた。ろ液を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、2−[2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]フェニル]酢酸メチルの結晶を得た(0.55g、47%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点108〜109℃。
実施例114
2−[2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]フェニル]酢酸メチル(0.44g)、テトラヒドロフラン(3mL)及びメタノール(3mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を加え、50℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(3mL)と水を加え、析出した結晶をろ取して風乾し、2−[2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.40g、93%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色針状晶を得た。融点147〜148℃。
【0328】
実施例115
2−[2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]−3−ピリジル]アセトニトリル(0.35g)、エタノール(10mL)の混合物に、2規定水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を加え、5時間加熱還流した。反応混合物に1規定塩酸(20mL)と水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、2−[2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]−3−ピリジル]酢酸の結晶を得た(0.30g、81%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点109〜110℃。
実施例116
[3−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エトキシ]−5−イソオキサゾリル]メタノール(1.00g)、2-(2−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.58g)、トリブチルホスフィン(1.42g)およびテトラヒドロフラン(100mL)の混合物に、1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン(1.77g)を室温で加え、15時間かき混ぜた。析出した結晶をろ過して除いた。ろ液を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、2−[2−[[3−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)エトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]フェニル]酢酸メチルの結晶を得た(0.87g、59%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点80〜81℃。
【0329】
実施例117
2−[2−[[3−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)エトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]フェニル]酢酸メチル(0.77g)、テトラヒドロフラン(5mL)及びメタノール(5mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(5mL)を加え、室温で3時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(5mL)と水を加え、析出した結晶をろ取して風乾し、2−[2−[[3−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)エトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.71g、96%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点159〜160℃。
実施例118
[6−[2−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エトキシ]−3−ピリジル]メタノール(0.60g)、2-(2−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.38g)、トリブチルホスフィン(0.77g)およびテトラヒドロフラン(50mL)の混合物に、1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン(0.96g)を室温で加え、3日間かき混ぜた。析出した結晶をろ過して除いた。ろ液を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、2−[2−[[6−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸メチルの結晶を得た(0.70g、80%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点78〜79℃。
【0330】
実施例119
2−[2−[[6−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸メチル(0.60g)、テトラヒドロフラン(3mL)及びメタノール(3mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を加え、室温で4時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(3mL)と水を加え、析出した結晶をろ取して風乾し、2−[2−[[6−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.50g、86%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点159〜160℃。
実施例120
5−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−2−ピリジルメタノール(1.00g)、2−(2−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.60g)、トリフェニルホスフィン(0.96g)およびテトラヒドロフラン(15mL)の混合物に、アゾジカルボン酸ジエチルのトルエン溶液(40%、1.68g)を室温で滴下し、終夜かき混ぜた。反応混合物を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から油状物を得た。この油状物をメタノール−テトラヒドロフラン(1:1,12mL)に溶解し、1規定水酸化ナトリウム水溶液(6mL)を加え、室温で3時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、1規定塩酸で中和して析出した2−[2−[[5−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−2−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸の結晶(0.69g,47%)をろ取した。アセトン−ヘキサンから再結晶して無色りんぺん状晶を得た。融点180〜181℃。
【0331】
実施例121
[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メタノール(1.00g)、2-(2−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.50g)、トリブチルホスフィン(1.21g)およびテトラヒドロフラン(100mL)の混合物に、1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン(1.51g)を室温で加え、15時間かき混ぜた。析出した結晶をろ過して除いた。ろ液を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)溶出部から、2−[2−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸メチルの結晶を得た(1.20g、87%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点119〜120℃。
実施例122
2−[2−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸メチル(1.05g)、テトラヒドロフラン(5mL)及びメタノール(5mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(5mL)を加え、50℃で2時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(5mL)と水を加え、析出した結晶をろ取して風乾し、2−[2−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.91g、88%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点173〜174℃。
【0332】
実施例123
[6−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]−3−ピリジル]メタノール(1.36g)、2-(2−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(0.45g)、トリブチルホスフィン(1.09g)およびテトラヒドロフラン(100mL)の混合物に、1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン(1.36g)を室温で加え、15時間かき混ぜた。析出した結晶をろ過して除いた。ろ液を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,v/v)溶出部から、2−[2−[[6−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸メチルの結晶を得た(0.83g、71%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点84〜85℃。
実施例124
2−[2−[[6−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸メチル(0.65g)、テトラヒドロフラン(5mL)及びメタノール(5mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(5mL)を加え、室温で3時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(5mL)と水を加え、析出した結晶をろ取して風乾し、2−[2−[[6−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.60g、95%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点119〜120℃。
【0333】
実施例125
2−[2−[[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェノキシ]メチル]−3−ピリジル]アセトニトリル(1.19g)、エタノール(15mL)の混合物に、2規定水酸化ナトリウム水溶液(15mL)を加え、5時間加熱還流した。反応混合物に1規定塩酸(30mL)と水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、2−[2−[[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェノキシ]メチル]−3−ピリジル]酢酸の結晶を得た(1.08g、86%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点126〜127℃。
実施例126
2−[2−[4−[[3−メチル−1−(2−ピリジル)−1H−ピラゾール−4−イル]メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]アセトニトリル(0.30g)、エタノール(15mL)の混合物に、2規定水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を加え、24時間加熱還流した。反応混合物に1規定塩酸(20mL)と水を加え、析出した結晶をろ取し、風乾し、2−[2−[4−[[3−メチル−1−(2−ピリジル)−1H−ピラゾール−4−イル]メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]酢酸の結晶を得た(0.23g、74%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点150〜151℃。
【0334】
実施例127
4−[メチル(4−フェニル−2−チアゾリル)アミノメチル]ベンジルアルコール(1.00g)、2-(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(643mg)、トリブチルホスフィン(1.30g)およびテトラヒドロフラン(30mL)の混合物に、1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン(1.62g)を室温で加え、16時間かき混ぜた。析出した結晶をろ過して除いた。ろ液を濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、4−[4−[メチル(4−フェニル−2−チアゾリル)アミノメチル]ベンジルオキシ]フェニル酢酸メチル(1.48g,定量的)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.08 (3H, s), 3.56 (2H, s), 3.68 (3H, s), 4.78 (2H, s), 5.03 (2H, s), 6.73 (1H, s), 6.92 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.11-7.42 (9H, m), 7.85-7.89 (2H, m)。
実施例128
4−[4−[メチル(4−フェニル−2−チアゾリル)アミノメチル]ベンジルオキシ]フェニル酢酸メチル(510mg)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2.5mL)、メタノール(5mL)およびテトラヒドロフラン(10mL)の混合物を60℃で1時間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、1規定塩酸(3mL)を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して4−[4−[メチル(4−フェニル−2−チアゾリル)アミノメチル]ベンジルオキシ]フェニル酢酸の結晶を得た。ジエチルエーテル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶(427mg,87%)を得た。融点116〜118℃。
【0335】
実施例129
2−[2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]−3−ピリジル]アセトニトリル(1.02g)、2規定水酸化ナトリウム水溶液(10mL)およびエタノール(20mL)の混合物を5時間加熱還流した。反応混合物に水を加え、2規定塩酸で中和後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して2−[2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]−3−ピリジル]酢酸の結晶(820mg,77%)を得た。酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶して無色針状晶を得た。融点129〜130℃。
実施例130
2−[2−[4−[5−メチル−2−(2−ナフチル)−4−オキサゾリルメトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]アセトニトリル(700mg)、2規定水酸化ナトリウム水溶液(20mL)およびエタノール(40mL)の混合物を18時間加熱還流した。反応混合物に水を加え、2規定塩酸で中和後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、アセトン−ヘキサン(2:3,v/v)溶出部から、2−[2−[4−[5−メチル−2−(2−ナフチル)−4−オキサゾリルメトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]酢酸の結晶(420mg,58%)を得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点155〜156℃。
【0336】
実施例131
4−(5−クロロメチル−2−メトキシフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(400mg)、3−ヒドロキシフェニル酢酸メチル(195mg)、炭酸カリウム(320mg)およびN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)の混合物を90℃で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、3−[4−メトキシ−3−[(2−フェニル−5−メチル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル酢酸メチルの結晶を得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶(470mg,85%)を得た。融点88〜89℃。
実施例132
3−[4−メトキシ−3−[(2−フェニル−5−メチル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル酢酸メチル(420mg)、1規定水酸化ナトリウム(2mL)、メタノール(5mL)およびテトラヒドロフラン(5mL)の混合物を室温で3時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、2規定塩酸で中和して3−[4−メトキシ−3−[(2−フェニル−5−メチル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]フェニル酢酸の結晶を得た。酢酸エチルから再結晶して無色プリズム晶(350mg,86%)を得た。融点114〜115℃。
【0337】
実施例133
2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジンカルバルデヒド(2.00g)、ホスホノ酢酸トリエチル(1.17g)とN,N-ジメチルホルムアミド(15ml)の混合物に水素化ナトリウム(0.19g)を室温で加え、3時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,v/v)溶出部から、3-[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]プロペン酸エチルを無色油状物として得た(2.19g、収率93%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.32 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.44 (3H, s), 4.25 (2H, q, J=7.0 Hz), 5.01 (2H, s), 5.44 (2H, s), 6.59 (1H, d, J=16.2 Hz), 6.93 (1H, dd, J=7.8, 5.0 Hz), 6.98-7.08 (2H, m), 7.36-7.52 (5H, m), 7.76 (1H, dd, J=7.8, 1.8 Hz), 7.84 (1H, d, J=16.2 Hz), 7.96-8.08 (2H, m), 8.18 (1H, dd, J=5.0, 1.8 Hz)。
【0338】
実施例134
3-[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]プロペン酸エチル(2.00g)、テトラヒドロフラン(10mL)及びエタノール(10mL)の混合物に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(7mL)を加え、70℃で3時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物に希塩酸を加えて混合物を酸性とした。析出した固体をろ取し、風乾して、3-[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]プロペン酸の結晶を得た(1.77g、収率94%)。テトラヒドロフラン−ジイソプロピルエーテルから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点174〜175℃。
【0339】
実施例135
2−[4−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]−3−メトキシベンジルオキシ]−3−ピリジンカルバルデヒド(0.30g)、ホスホノ酢酸トリエチル(0.18g)とN,N-ジメチルホルムアミド(15ml)の混合物に水素化ナトリウム(0.04g)を室温で加え、15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、3-[2−[4−[[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メトキシ]−3−メトキシ−ベンジルオキシ]−3−ピリジル]プロペン酸エチルの結晶を得た(0.28g、収率80%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して、無色プリズム晶を得た。融点85〜87℃。
【0340】
実施例136
2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]酢酸(0.20g)を水酸化リチウム1水和物(19mg)、メタノール(5mL)とテトラヒドロフラン(5mL)の混合物に室温で加え、30分間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物をメタノールとジエチルエーテルにより結晶化させ、2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]酢酸リチウムの結晶を得た(0.18g、収率90%)。メタノール−ジエチルエーテルから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点207〜209℃。
【0341】
実施例137
2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]酢酸(0.30g)を1規定水酸化ナトリウム水溶液(0.7mL)、メタノール(5mL)及びテトラヒドロフラン(5mL)の混合物に室温で加え、1時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮後、残留物に水(5mL)を加え、さらに塩化カルシウム(78mg)の水溶液(3mL)を室温で加えた。析出した結晶をろ取し、水で洗浄して、2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]酢酸カルシウム2水和物の結晶を得た(0.24g、収率77%)。テトラヒドロフラン−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点140〜145℃。
【0342】
実施例138
2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]酢酸(0.20g)を1規定水酸化カリウム水溶液(0.46mL)、メタノール(5mL)及びテトラヒドロフラン(5mL)の混合物に0℃で加え、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物をジエチルエーテルで洗浄して、2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]酢酸カリウムの結晶を得た(0.19g、収率86%)。メタノール−ジエチルエーテルから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点157〜159℃。
【0343】
実施例139
2−[3−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルチオ]フェニル]アセトニトリル(1.03g)、4規定水酸化カリウム水溶液(30mL)、テトラヒドロフラン(10mL)及びエタノール(30mL)の混合物を、加熱還流しながら14時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物に水を加え、2規定塩酸で酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−メタノール(50:1,v/v)溶出部から、2−[3−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルチオ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.87g、収率81%)。アセトン−ヘキサンから再結晶して無色針状晶を得た。融点81〜82℃。
【0344】
実施例140
2−[3−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルチオ]ベンジル]マロン酸ジエチル(0.70g)、4規定水酸化カリウム水溶液(10mL)、テトラヒドロフラン(20mL)及びエタノール(20mL)の混合物を、60℃で1時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残留物に水を加え、2規定塩酸で中和し、析出した結晶をろ取した。得られた結晶をピリジン(40mL)に溶解し、この混合物を加熱還流しながら1時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、2規定塩酸を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、3−[3−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルチオ]フェニル]プロピオン酸の結晶を得た(0.44g、収率77%)。アセトン−ヘキサンから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点120〜121℃。
【0345】
実施例141
[3−クロロ−4−[(ジメチルアミノ)カルボニルチオ]フェニル]酢酸メチル(0.80g)、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(0.75g)及びメタノール(20mL)の混合物を加熱還流しながら2時間かき混ぜた。反応混合物に、4−(3−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(0.87g)を室温で加え、さらに12時間かき混ぜた。反応混合物を0.1規定塩酸へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,v/v)溶出部から、2−[3−クロロ−4−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルチオ]フェニル]酢酸メチルを無色油状物として得た(0.48g、収率35%)。
1H-NMR (CDCl3) δ:2.43 (3H, s), 3.55 (2H, s), 3.69 (3H, s), 4.12 (2H, s), 4.96 (2H, s), 6.88-7.08 (4H, m), 7.16-7.31 (3H, m), 7.41-7.47 (3H. m), 7.99-8.04 (2H, m)。
【0346】
実施例142
2−[3−クロロ−4−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルチオ]フェニル]酢酸メチル(0.47g)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3mL)、テトラヒドロフラン(5mL)及びメタノール(5mL)の混合物を室温で1時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、1規定塩酸で酸性とした後、析出した固体をろ取し、風乾して、2−[3−クロロ−4−[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルチオ]フェニル]酢酸の結晶を得た(0.43g、収率94%)。酢酸エチル−メタノールから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点150〜151℃。
【0347】
実施例143
トリエチルアミン(0.195g)を、4−(5−クロロメチル−2−メトキシフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(0.30g)、3−(4−メルカプトフェニル)プロピオン酸(0.16g)及びN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)の混合物にかき混ぜながら室温で加え、さらに2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、2規定塩酸で酸性とし、析出した結晶をろ取した。得られた結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、アセトン−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から、3−[4−[3−[4−メトキシ−3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルチオ]フェニル]プロピオン酸の結晶を得た(0.21g、収率49%)。アセトン−ジイソプロピルエーテルから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点181〜182℃。
【0348】
実施例144
トリエチルアミン(0.305g)を、4−(3−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(0.43g)、3−(4−メルカプトフェニル)プロピオン酸(0.25g)及びN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)の混合物にかき混ぜながら室温で加え、さらに2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、2規定塩酸で酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、アセトン−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部から、3−[4−[3−[3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルチオ]フェニル]プロピオン酸の結晶を得た(0.37g、収率59%)。アセトン−ジイソプロピルエーテルから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点128〜129℃。
【0349】
実施例145
t−ブトキシナトリウム(2.86g)をジメチルスルホキシド(20ml)に加え、室温で50分間攪拌後、テトラヒドロフラン(30ml)加えて氷冷した。混合液にトリメチルスルホニウムヨージド(4.04g)を加え、氷冷下10分間攪拌した後、ヒドロキシ[2−({4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジル}オキシ)ピリジン−3−イル]メタンスルホン酸ナトリウム(5g)のジメチルスルホキシド(15ml)溶液を、氷冷下に滴下して、氷冷下で1時間、室温で1時間攪拌した。反応液を氷水(100ml)に注ぎ、t−ブチルメチルエーテル(50ml)で2回抽出した。有機層を合わせ、水(50ml)で4回洗浄後、減圧濃縮して、2−({4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジル}オキシ)−3−オキシラン−2−イルピリジンを得た。
本化合物をアルゴン気流下テトラヒドロフラン(37ml)に溶解して、−10℃に冷却後、1.5Mジイソブチルアルミニウムヒドリドのトルエン溶液(7.1ml)を−5〜−10℃で滴下した。反応液を同温度で40分間攪拌後、5℃以下に保ちながら、20%ロッシェル塩溶液(37ml)を滴下した。反応液を20〜30℃に昇温後、t−ブチルメチルエーテル(74ml)を加えた。有機層を分取し、20%ロッシェル塩および水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、有機層を減圧濃縮した。残留物にt−ブチルメチルエーテル(4.5ml)を加え、室温で50分間攪拌後、n−ヘプタン(2ml)を加え、室温で55分間攪拌した。析出結晶をろ取し、予め氷冷したt−ブチルメチルエーテル/n−ヘプタン=2/1 (5ml)で洗浄した後、減圧乾燥して、2−[2−({4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジル}オキシ)ピリジン−3−イル]エタノールを白色結晶として得た。
1H-NMR(CDCl3, δ, 300MHz); 1.91(1H,t,J=5.4Hz), 2.50(3H,s), 2.93(2H,t,J=6.4Hz), 3.90(2H,m), 5.06(2H,s), 5.41(2H,s), 7.70(2H,d,J=8.6Hz), 7.32-7.53(6H,m), 8.06-8.13(3H,m)。
【0350】
実施例146
リン酸2水素ナトリウム2水和物(10.45g)を水(80ml)に溶解し、6N-水酸化ナトリウムでpH=6.70にした後、水(13ml)を加えて、リン酸緩衝液を調製した。
2−[2−({4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジル}オキシ)ピリジン−3−イル]エタノール(10.0g)をアセトニトリル(100ml)および上述のリン酸緩衝液(70ml)に懸濁後、25℃で2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラジカル(131.2mg)を加えた。得られる混合物に、25℃で、5%次亜塩素酸ナトリウム(355mg)の水(5ml)溶液と亜塩素酸ナトリウム (5.43g)の水(15ml)溶液を同時に滴下後、1時間攪拌した。反応液に2N-水酸化ナトリウムを加えて、pH8にした後、亜硫酸ナトリウム(7.260g)の水(100ml)溶液を滴下した。反応液を20分間攪拌後、アセトニトリルを減圧留去した。残留物にトルエン(100ml)、テトラヒドロフラン(50ml)及び2N-水酸化ナトリウム(12m)加えて分液した。有機層を水(50ml)で抽出した。水層を合わせ、トルエン(100ml)とテトラヒドロフラン(50ml)との混合液で洗浄した。水層に6N塩酸を滴下し、pH7.0にした後、トルエン(150ml)及びテトラヒドロフラン(70ml)を加えた。混合液に6N塩酸を加え、pH6.5にした後、分液した。有機層を5%食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた結晶にテトラヒドロフラン(20ml)を加え、還流した。得られる溶液にイソプロピルエーテル(20ml)を加えて1時間攪拌後、氷冷下2時間攪拌した。得られる結晶をろ過し、予め氷冷したイソプロピルエーテル(20ml)で洗浄後、40℃で減圧乾燥し、2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル-4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]酢酸を白色結晶として得た。
1H-NMR(CDCl3, δ, 300MHz); 2.40(3H,s), 3.63(2H,s), 4.95(2H,s), 5.31(2H,s), 6.84-6.87(1H,m), 6.93(2H,d,J=8.7Hz), 7.32-7.50(6H,m), 8.00-8.15(3H,m)。
【0351】
実施例147
2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]酢酸(1.0g)に1N水酸化ナトリウム−メタノール溶液(2.4ml)を加え、40℃に加熱した。得られる溶液を放冷し、アセトン(10ml)を加え、室温30分間攪拌した後、さらにアセトン(5ml)を加え、室温で1時間、氷冷下1時間攪拌した。析出結晶をろ取し、予め氷冷したアセトン(10ml)で洗浄後、減圧乾燥して、2−[2−{4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ}ベンジルオキシ]−3−ピリジル]酢酸ナトリウムを白色結晶として得た。
1H-NMR(DMSO-d6, δ, 300MHz); 2.43(3H,s), 3.20(2H,s), 4.98(2H,s), 5.25(2H,s), 6.83-6.87(1H,m), 7.01(2H,d,J=8.6Hz), 7.39(2H,d,J=8.6Hz), 7.50-7.54(4H,m), 7.90-7.96(3H,m)。
【0352】
製剤例1(カプセルの製造)
【0353】
【表4】
【0354】
1)、2)、3)および4)を混合して、ゼラチンカプセルに充填する。
【0355】
製剤例2(錠剤の製造)
【0356】
【表5】
【0357】
1)、2)、3)の全量および30gの4)を水で練合し、真空乾燥後、整粒を行う。この整粒末に14gの4)および1gの5)を混合し、打錠機により打錠する。このようにして、1錠あたり実施例4の化合物30mgを含有する錠剤1000錠を得る。
【0358】
【発明の効果】
本発明の化合物は、低毒性であり、例えば糖尿病(例、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病等)の予防・治療剤;高脂血症(例、高トリグリセライド血症、高コレステロール血症、低HDL血症、食後高脂血症等)の予防・治療剤;インスリン感受性増強剤;レチノイド関連受容体機能調節剤;インスリン抵抗性改善剤;耐糖能不全(IGT)の予防・治療剤、および耐糖能不全から糖尿病への移行抑制剤として用いることができる。
また、本発明化合物は、例えば糖尿病性合併症[例、神経障害、腎症、網膜症、白内障、大血管障害、骨減少症、糖尿病性高浸透圧昏睡、感染症(例、呼吸器感染症、尿路感染症、消化器感染症、皮膚軟部組織感染症、下肢感染症等)、糖尿病性壊疽、口腔乾燥症、聴覚の低下、脳血管障害、末梢血行障害等]、肥満、骨粗鬆症、悪液質(例、癌性悪液質、結核性悪液質、糖尿病性悪液質、血液疾患性悪液質、内分泌疾患性悪液質、感染症性悪液質または後天性免疫不全症候群による悪液質)、脂肪肝、高血圧、多嚢胞性卵巣症候群、腎臓疾患(例、糖尿病性ネフロパシー、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、末期腎臓疾患等)、筋ジストロフィー、心筋梗塞、狭心症、脳血管障害(例、脳梗塞、脳卒中)、インスリン抵抗性症候群、シンドロームX、高インスリン血症、高インスリン血症における知覚障害、腫瘍(例、白血病、乳癌、前立腺癌、皮膚癌等)、過敏性腸症候群、急性または慢性下痢、炎症性疾患(例、慢性関節リウマチ、変形性脊椎炎、変形性関節炎、腰痛、痛風、手術外傷後の炎症、腫脹の緩解、神経痛、咽喉頭炎、膀胱炎、肝炎(非アルコール性脂肪性肝炎を含む)、肺炎、膵炎、炎症性大腸疾患、潰瘍性大腸炎等)、内臓肥満症候群、動脈硬化症(例、アテローム性動脈硬化症等)などの予防・治療剤としても用いることができる。
また、本発明化合物は、消化性潰瘍、急性または慢性胃炎、胆道ジスキネジアー、胆のう炎等に伴う腹痛、悪心、嘔吐、上腹部不快感などの症状の改善などにも用いることができる。
さらに、本発明化合物は、食欲を調整(亢進または抑制)するため、例えば痩身、虚食症の治療剤(痩身または虚食症の投与対象における体重増加)または肥満の治療剤として用いることもできる。
また、本発明によれば、本発明化合物の製造法を提供することができる。
【0359】
【配列表フリーテキスト】
配列番号1:PCRプライマー。
配列番号2:PCRプライマー。
配列番号3:PCRプライマー。
配列番号4:PCRプライマー。
配列番号5:PPAR応答性エレメントを含むポリヌクレオチド。
配列番号6:PPAR応答性エレメントを含むポリヌクレオチド。
配列番号7:PCRプライマー。
配列番号8:PCRプライマー。
【0360】
【配列表】
Claims (12)
- 一般式
1)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシ基およびアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい炭素数1ないし10のアルキル基;
2)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシ基およびアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい炭素数3ないし10のシクロアルキル基;
3)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシ基およびアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいフリル、チエニル、ピリジルまたはピラジニル;および
4)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシ基およびアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいフェニルまたはナフチル;
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリルおよびトリアゾリルから選ばれる5員芳香族複素環基を;
Xは結合手または−NR 6 −(R 6 は水素原子または炭素数1ないし4のアルキル基である)を;
Qはメチレンまたはエチレンを;
Yは結合手、酸素原子または−NR7 −(R7はC 1-6 アルコキシ−カルボニルを示す)を;
環Aは炭素数1ないし4のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1ないし4のアルコキシ基、炭素数7ないし10のアラルキルオキシ基およびハロゲン原子から選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれさらに有していてもよい、ベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環およびオキサジアゾール環から選ばれる芳香環を;
Zは−CH 2 −O−または−O−CH 2 −を;
環Bはそれぞれ炭素数1ないし4のアルキル基、炭素数6ないし14のアリール基、ヒドロキシ基、炭素数1ないし4のアルコキシ基、炭素数7ないし10のアラルキルオキシ基およびハロゲン原子から選ばれる1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいピリジン環またはナフタレン環を;
Uは結合手を;
Wはメチレンまたはエチレンを;
R3は−OHを示す:
(ただし、環Aがベンゼン環またはピリジン環である場合、環A上のYおよびZはメタ配置またはパラ配置である)]で表される化合物またはその塩。 - R1で示される5員芳香族複素環基がオキサゾリル、チアゾリルまたはトリアゾリルである請求項1記載の化合物。
- 環Aで示される芳香環がベンゼン環、ピリジン環またはイソオキサゾール環である請求項1記載の化合物。
- 2−[2−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]ベンジルオキシ]−3−ピリジル]酢酸;
2−[2−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]フェニル]酢酸;
2-[2−[[6−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]−3−ピリジル]メトキシ]−3−ピリジル]酢酸;
2−[2−[[3−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]−5−イソオキサゾリル]メトキシ]フェニル]酢酸;
2−[2−[[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ]フェノキシ]メチル]−3−ピリジル]酢酸;またはその塩である請求項1記載の化合物。 - 請求項1記載の化合物もしくはその塩を含有してなる医薬組成物。
- 請求項1記載の化合物もしくはその塩を含有してなる糖尿病の予防・治療剤。
- 請求項1記載の化合物もしくはその塩を含有してなる高脂血症の予防・治療剤。
- 請求項1記載の化合物もしくはその塩を含有してなる耐糖能不全の予防・治療剤。
- 一般式
Xは結合手、酸素原子、硫黄原子、−CO−、−CS−、−CR4(OR5)−または−NR6−(R4は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を、R5は水素原子または水酸基の保護基を、R6は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基を示す)を;
Qは炭素数1ないし20の2価の炭化水素基を;
Yは結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO2−、−NR7−、−CONR7−または−NR7CO−(R7は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基を示す)を;
環Aは1ないし3個の置換基をさらに有していてもよい芳香環を;
Zは−(CH2)n−Z1−または−Z1−(CH2)n−(nは1ないし8の整数を、Z1は酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO2−または−NR16−(R16は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す)を示す)を;
環Bはそれぞれ1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいピリジン環、ベンゼン環またはナフタレン環を;
Uは結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−または−SO2−を;
Wは炭素数1ないし20の2価の炭化水素基を示す:
ただし、環Bが1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいベンゼン環であるとき、Uは結合手を示す]で表される化合物またはその塩を加水分解反応に付すことを特徴とする、一般式
- 一般式
Xは結合手、酸素原子、硫黄原子、−CO−、−CS−、−CR4(OR5)−または−NR6−(R4は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を、R5は水素原子または水酸基の保護基を、R6は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基を示す)を;
Qは炭素数1ないし20の2価の炭化水素基を;
Yは結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO2−、−NR7−、−CONR7−または−NR7CO−(R7は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基を示す)を;
環Aは1ないし3個の置換基をさらに有していてもよい芳香環を;
Zは−(CH2)n−Z1−または−Z1−(CH2)n−(nは1ないし8の整数を、Z1は酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO2−または−NR16−(R16は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す)を示す)を;
環Bはそれぞれ1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいピリジン環、ベンゼン環またはナフタレン環を;
Uは結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−または−SO2−を;
Wは炭素数1ないし20の2価の炭化水素基を示す:
ただし、環Bが1ないし3個の置換基をさらに有していてもよいベンゼン環であるとき、Uは結合手を示す]で表される化合物またはその塩を酸化反応に付すことを特徴とする、一般式
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