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JP4142792B2 - 車載撮像手段の感度制御方法、及びこの感度制御方法を適用した車両用周辺監視装置 - Google Patents

車載撮像手段の感度制御方法、及びこの感度制御方法を適用した車両用周辺監視装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自車両周辺の画像を撮像するCCDカメラ等の車載撮像手段の感度を制御する際に用いられる車載撮像手段の感度制御方法に係り、特に、昼間・夕暮れ・夜間を含む時分の区別、又は天候等の撮像環境に左右されることなく、周辺車両を忠実に撮像し得る車載撮像手段の感度制御方法に関する。
【0002】
また、本発明は、上述した感度制御方法を用いた車両用周辺監視装置に係り、特に、昼間・夕暮れ・夜間を含む時分の区別、又は天候等の撮像環境に左右されることなく、周辺車両を忠実に撮像することができ、もって周辺監視精度を格段に向上し得る車両用周辺監視装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
従来より、例えば特開平7−50769号公報に開示されるように、自動車等の車両に搭載されたCCDカメラ等の車載撮像手段を用いて撮像した自車両周辺の画像に対して所要の画像処理を施すことで周辺車両を認識し、認識した周辺車両と自車両間の相対位置関係を監視するように構成された車両用周辺監視装置が知られている。
【0004】
この種の車両用周辺監視装置を用いて、例えば夕暮れ時に自車両周辺の様子を監視する場合、自車両周辺に周辺車両が存在していたとしても、車載撮像手段の感度が通常感度に設定されているときにはこの周辺車両が夕暮れ時の薄闇にまぎれてしまうため、これを鮮明に撮像することは難しい。
【0005】
そこで、従来より、例えば車両のスモールランプの点灯操作に連動して、車載撮像手段の感度を、通常感度から夕暮れ時での撮像に適した高感度へ切り替えることにより、撮像環境の悪化を補償することが行われている。
【0006】
この手法によれば、運転者が例えば夕暮れ時にスモールランプを点灯操作しさえすれば、この点灯操作に連動して車載撮像手段の感度が通常感度から高感度へと自動的に切り替えられるので、撮像環境の悪化が補償されて、周辺車両を鮮明に撮像することが期待できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の手法にあっては、運転者がスモールランプを点灯操作するタイミングに依存して、車載撮像手段の感度が切り替えられる構成を採用していたために、スモールランプの点灯タイミングが遅い者が運転する車両では、撮像環境が悪化しているにもかかわらずこれを補償することができないおそれがある結果として、撮像環境に左右されることなく、周辺車両を忠実に撮像することが難しいという解決すべき課題を内在していた。
【0008】
また、夜間時には監視対象となる周辺車両のヘッドライトが点灯しているが、このとき、車載撮像手段が高感度に設定されているか、又は、特に、雨上がりの夜間時に車載撮像手段が高感度に設定されていると、周辺車両のヘッドライトが本来の大きさに比して拡大して撮像されるため、その周辺車両を車両ではないと誤認識するおそれがあるという解決すべき課題を内在していた。
【0009】
そこで、撮像環境に左右されることなく、自車両周辺に存在する周辺車両を忠実に撮像し得る新規な技術の開発が関係者の間で待望されていた。
【0010】
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたものであり、車載撮像手段を用いて撮像した画像を基に自車両周辺の明るさ及び周辺車両の灯火点灯状態を含む周辺情報を取得する一方、自車両の灯火点灯状態を含む自車情報を取得し、取得した両情報を総合的に勘案して、車載撮像手段の適正感度を演算し、演算された適正感度を車載撮像手段の感度として設定するように車載撮像手段の感度を制御することにより、昼間・夕暮れ・夜間を含む時分の区別、又は天候等の撮像環境に左右されることなく、周辺車両を忠実に撮像することができ、もって周辺車両の誤認識を抑制し得る車載撮像手段の感度制御方法を提供することを課題とする。
【0011】
また、本発明は、昼間・夕暮れ・夜間を含む時分の区別、又は天候等の撮像環境に左右されることなく、周辺車両を忠実に撮像することができ、もって周辺監視精度を格段に向上し得る車両用周辺監視装置を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、自車両周辺の画像を撮像する車載撮像手段の感度を制御する際に用いられる車載撮像手段の感度制御方法であって、前記車載撮像手段の感度を制御するにあたり、当該車載撮像手段を用いて撮像した画像を基に自車両周辺の明るさ及び周辺車両の灯火点灯状態を含む周辺情報を取得する一方、自車両の灯火点灯状態を含む自車情報を取得し、当該取得した両情報を総合的に勘案して、現在の時分が、昼間・夕暮れ・夜間のうちいずれに属するかに係る時分判定を行い、当該時分判定結果に基づいて、前記車載撮像手段に設定される複数段階の感度のなかから、現在の時分に相応しい適正感度を選択し、当該選択した適正感度を前記車載撮像手段の感度として設定するように当該車載撮像手段の感度を制御することを要旨とする。
【0015】
請求項の発明によれば、車載撮像手段の感度を制御するにあたり、車載撮像手段を用いて撮像した画像を基に自車両周辺の明るさ及び周辺車両の灯火点灯状態を含む周辺情報を取得する一方、自車両の灯火点灯状態を含む自車情報を取得し、取得した両情報を総合的に勘案して、現在の時分が、昼間・夕暮れ・夜間のうちいずれに属するかに係る時分判定を行い、この時分判定結果に基づいて、車載撮像手段に設定される複数段階の感度のなかから、現在の時分に相応しい適正感度を選択し、選択した適正感度を車載撮像手段の感度として設定するように、車載撮像手段の感度を制御するので、したがって、現在の時分に相応しい適正感度に設定された車載撮像手段を用いて自車両周辺の画像を撮像すれば、昼間・夕暮れ・夜間を含む時分の区別、又は天候等の撮像環境に左右されることなく、周辺車両を忠実に撮像することができ、もって周辺車両の誤認識を可及的に抑制することができる。
【0016】
さらに、請求項の発明は、前記現在の時分に相応しい適正感度を選択するにあたり、現在の時分が昼間と判定されたときには通常感度を、現在の時分が夕暮れと判定されたときには通常感度と比較して高感度を、現在の時分が夜間と判定されたときには通常感度又は通常感度と比較して低感度を、それぞれ選択することを要旨とする。
【0017】
請求項の発明によれば、現在の時分に相応しい適正感度を選択するにあたり、現在の時分が昼間と判定されたときには通常感度を、現在の時分が夕暮れと判定されたときには通常感度と比較して高感度を、現在の時分が夜間と判定されたときには通常感度又は通常感度と比較して低感度を、それぞれ選択するので、したがって、請求項と同様に、現在の時分に相応しい適正感度に設定された車載撮像手段を用いて自車両周辺の画像を撮像すれば、昼間・夕暮れ・夜間を含む時分の区別、又は天候等の撮像環境に左右されることなく、周辺車両を忠実に撮像することができ、もって周辺車両の誤認識を可及的に抑制することができる。
【0018】
さらにまた、請求項の発明は、前記灯火点灯状態は、スモールランプ及び/又はヘッドライトの点灯状態を含むことを要旨とする。
【0019】
請求項の発明によれば、灯火点灯状態は、スモールランプ及び/又はヘッドライトの点灯状態を含むものとされるので、したがって、自車両及び周辺車両のスモールランプ及び/又はヘッドライトの点灯状態等を総合的に勘案して、車載撮像手段の適正感度が高精度に求められる結果として、より一層の周辺車両誤認識抑制効果を期待することができる。
【0020】
そして、請求項の発明は、自車両周辺の画像を撮像する車載撮像手段を用いて撮像した画像を基に自車両周辺の明るさ及び周辺車両の灯火点灯状態を含む周辺情報を取得する一方、自車両の灯火点灯状態を含む自車情報を取得する取得手段と、当該取得手段で取得した両情報を総合的に勘案して、前記車載撮像手段の適正感度を演算する演算手段と、当該演算手段で演算された適正感度を前記車載撮像手段の感度として設定するように当該車載撮像手段の感度を制御する制御手段と、当該制御手段で設定された適正感度をもって、前記車載撮像手段を用いて撮像した自車両周辺の画像に対して所要の画像処理を施すことで自車両周辺に存在する周辺車両を認識する認識手段と、当該認識手段で認識された周辺車両と自車両間の相対位置関係を監視する監視手段と、を備えて構成されることを要旨とする。
【0021】
請求項の発明によれば、認識手段は、制御手段で設定された適正感度をもって、車載撮像手段を用いて撮像した自車両周辺の画像に対して所要の画像処理を施すことで自車両周辺に存在する周辺車両を認識し、これを受けて監視手段は、認識手段で認識した周辺車両と自車両間の相対位置関係を監視するので、したがって、昼間・夕暮れ・夜間を含む時分の区別、又は天候等の撮像環境に左右されることなく、周辺車両を忠実に撮像することができ、もって周辺監視精度を格段に向上することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る車載撮像手段の感度制御方法、及びこの感度制御方法を適用した車両用周辺監視装置の一実施形態について、図に基づいて詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明に係る車両用周辺監視装置の機能ブロック構成図、図2は、本発明に係る車両用周辺監視装置の動作を表すフローチャート図、図3は、本発明に係る車載撮像手段の感度制御方法の動作を表すフローチャート図である。
【0024】
まず、本発明に係る感度制御方法を適用した車両用周辺監視装置につて、図1を参照して説明する。
【0025】
同図に示すように、車両用周辺監視装置11は、車載撮像手段として機能するCCDカメラ13と、各種センサ群15と、取得手段、制御手段、認識手段、及び監視手段として機能するECU17と、警報部19と、を備えて構成されている。
【0026】
CCDカメラ13は、車両における前方、後方、側方、前側方、及び後側方等の適宜の箇所に適宜の数量だけ搭載されており、自車両の前方、後方、側方、前側方、及び後側方を含む周囲に存在する周辺車両を、ECU17からの感度設定指令に従う適正感度で撮像する機能を有している。なお、ここで言う感度とは、CCDカメラ13における入力光の強度に対する出力信号(一般に電圧値)の大きさで定義することができる。換言すれば、入力光の強度を一定としたとき、感度を上げると大きな出力信号が得られる一方、感度を下げると小さな出力信号しか得られないと言える。しかし、感度を上げると入力光に含まれる雑音成分も同時に増幅されるので、単に感度を上げれば周辺監視精度を向上できる訳ではなく、雑音成分の大きさ等を考慮しながら適正な感度制御を行うことが重要である。
【0027】
各種センサ群15は、スモールランプの点灯/消灯状態を出力するスモールランプスイッチ(以下、「スイッチ」を「SW」と言う。)、自車両の速度を検知する車速センサ、自車両の操舵角を検知する操舵角センサ、ヘッドライトの点灯/消灯状態を出力するヘッドライトSW、現在投入されているギヤ位置状態を出力するギア位置SW、ターンシグナルの指示方向を出力するターンシグナルSW、などを含んで構成されている。
【0028】
ECU17は、CCDカメラ13を用いて撮像した画像に対して所要の画像処理を施すことで自車両周辺の明るさ及び自車両周辺に存在する周辺車両の灯火点灯状態を含む情報を取得する情報取得機能と、情報取得機能を発揮することで取得した自車両周辺の明るさ並びに周辺車両の灯火点灯状態、及び各種センサ群15から入力した自車両の灯火点灯状態を含む車両情報を総合的に勘案してCCDカメラ13の適正感度を演算する適正感度演算機能と、適正感度演算機能を発揮することで演算された適正感度をCCDカメラ13に対して設定する感度設定指令を行う感度制御機能と、CCDカメラ13を用いて適正感度で撮像した画像に対して所要の画像処理を施すことで周辺車両を認識する周辺車両認識機能と、周辺車両認識機能を発揮することで認識された周辺車両と自車両間の相対位置関係を監視する周辺監視機能と、周辺監視機能を発揮することで得られた周辺車両と自車両間の相対位置関係から危険度を判定する危険度判定機能と、危険度判定機能を発揮することで判定された危険度が大であるとき、警報部19に対して警報発生指令を行う警報指令機能と、を有している。
【0029】
そして、警報部19は、ECU17からの警報発生指令に従って警報を発生する機能を有して構成されている。
【0030】
次に、上述した車両用周辺監視装置11の動作、及び車両用周辺監視装置11に適用される感度制御方法の動作について、図2乃至図3を参照して説明する。
【0031】
図2に示すように、ステップS1において、ECU17は、CCDカメラ13を用いて撮像した画像を入力する。
【0032】
サブルーチンSUBにおいて、ECU17は、情報取得機能を発揮することで取得した自車両周辺の明るさ並びに周辺車両の灯火点灯状態を含む情報、及び各種センサ群15から入力した自車両の灯火点灯状態を含む車両情報を総合的に勘案してCCDカメラ13の適正感度を演算し、演算された適正感度をCCDカメラ13に対して設定する感度設定指令を行う感度制御処理を実行し、この感度制御処理の実行後に、メインルーチンへ復帰する。
【0033】
さらに詳しく述べると、図3に示すように、ステップS11において、ECU17は、CCDカメラ13からの入力画像に基づいて、入力画像の明るさ平均値Ibrを演算し、演算された明るさ平均値Ibrと、第1乃至第2のしきい値It1,It2(ただし、It1<It2)とをそれぞれ比較し、この比較結果に基づいて、自車両周辺の明るさに係る点数付けを行う。この点数付けは、例えば、明るさ平均値Ibrが、第2のしきい値It2以上であれば「0」点、第1乃至第2のしきい値It1,It2で規定される範囲内であれば「1」点、第1のしきい値It1以下であれば「2」点、などのように、自車両周辺が暗いとみなされるほど高い点数付けがなされるようにする。
【0034】
ステップS13において、ECU17は、CCDカメラ13からの入力画像に基づいて、周辺車両のスモールランプやヘッドライトを含む灯火部分を特徴点として抽出する画像処理を施す。
【0035】
ステップS15において、ECU17は、ステップS13の画像処理で抽出された周辺車両の灯火部分から灯火点灯状態を取得し、取得した周辺車両の灯火点灯状態に係る点数付けを行う。この点数付けは、例えば、周辺車両の灯火点灯状態が、全て消灯であれば「0」点、スモールランプ点灯であれば「2」点、ヘッドライト点灯であれば「3」点、などのように、周辺車両の灯火点灯状態から自車両周辺が暗いとみなされるほど高い点数付けがなされるようにする。
【0036】
ステップS17において、ECU17は、各種センサ群15から入力した自車両のスモールランプやヘッドライト等の灯火点灯状態を含む車両情報を取得し、取得した自車両の灯火点灯状態に係る点数付けを行う。この点数付けは、例えば、自車両の灯火点灯状態が、全て消灯であれば「0」点、スモールランプ点灯であれば「2」点、ヘッドライト点灯であれば「3」点、などのように、自車両の灯火点灯状態から自車両周辺が暗いとみなされるほど高い点数付けがなされるようにする。
【0037】
ステップS19において、ECU17は、上述したステップS11,S15,S17の各々で得られた点数を累積加算することで総合得点を求め、求められた総合得点に基づいて、現在の時分が、昼間・夕暮れ・夜間のうちいずれに属するかに係る時分判定を行う。この時分判定によれば、例えば、総合得点が、「0〜1」点であれば昼間、「2〜5」点であれば夕暮れ、「6」点以上であれば夜間、などのようにして現在の時分が判定される。
【0038】
ステップS21において、ECU17は、ステップS19における時分判定結果に基づいて、複数段階の感度のなかから、現在の時分に相応しいCCDカメラ13の適正感度を選択し、選択した適正感度をCCDカメラ13に対して設定する感度設定指令を行う感度制御処理を実行し、この処理の実行後に、メインルーチンへ復帰する。具体的には、複数段階の感度のなかから、現在の時分に相応しいCCDカメラ13の適正感度を選択するとは、現在の時分が昼間と判定されたときには通常感度を、現在の時分が夕暮れ時と判定されたときには通常感度と比較して高感度を、現在の時分が夜間と判定されたときには通常感度又は通常感度と比較して低感度を、それぞれ選択することを言う。
【0039】
ここで、現在の時分が夜間と判定されたときには通常感度又は通常感度と比較して低感度を選択する趣旨は、車両の灯火部分を主として撮像する上で雑音となる、例えば側壁や路面からの照明反射光の影響を可及的に打ち消す趣旨である。
【0040】
なお、複数段階の感度のなかから、現在の時分に相応しいCCDカメラ13の適正感度を選択し、選択した適正感度をCCDカメラ13に対して設定する感度制御を行う形態に代えて、現在の時分に相応しいCCDカメラ13の適正感度を演算し、演算した適正感度をCCDカメラ13に対して設定する感度制御を行う形態を採用することもできる。
【0041】
ステップS3において、ECU17は、CCDカメラ13を用いて適正感度で撮像した画像を再入力する。
【0042】
ステップS5において、ECU17は、CCDカメラ13を用いて適正感度で撮像した画像に対して所要の画像処理を施すことで周辺車両を認識し、認識した周辺車両と自車両間の相対位置関係を監視し、この監視により得られた周辺車両と自車両間の相対位置関係から危険度を判定する。具体的には、車両の後部付近に、自車両の後方及び両側方を撮像するCCDカメラ13を設けておき、このCCDカメラ13で撮像した自車両の後方及び両側方の画像に対して所要の画像処理を施すことで周辺車両を認識し、認識した周辺車両と自車両間の相対位置関係を監視する一方、各種センサ群15から得られた操舵角、自車速度、及びターンシグナルの点灯状態を含む車両情報に基づいて、自車両が進路変更又は右左折を行っていると判定されたとき、上述した監視により得られた周辺車両と自車両間の相対位置関係、及び接近速度を総合的に勘案して、衝突又は巻き込みのおそれがあるか否かに係る危険度判定を行い、この危険度判定の結果、衝突又は巻き込みのおそれがあると判定されたとき、危険度が大であるとみなして警報を発するようにしている。
【0043】
ステップS7において、ECU17は、ステップS5における危険度判定の結果、危険度が大と判定されたときには処理の流れをステップS9へ進ませる一方、危険度が大ではないと判定されたときには一連の周辺監視処理を終了する。
【0044】
ステップS9において、ECU17は、警報部19に対して警報発生指令を行い、この指令実行後に、一連の周辺監視処理を終了する。このとき、警報部19は、ECU17からの警報発生指令に従って警報を発生する。これにより、車両の乗員に対して危険度が大である旨を知らせることができる結果として、衝突又は巻き込み等の事故発生を未然に防止して、車両の安全運転に多大な貢献を果たすことができる。
【0045】
なお、本発明は、上述した実施形態の例に限定されることなく、請求の範囲内において適宜に変更された形態で実施することができる。
【0046】
すなわち、例えば、本実施形態中、自車両周辺の明るさや、自車両又は周辺車両の灯火点灯状態を含む情報を総合的に勘案してCCDカメラ13の適正感度を演算するにあたり、各情報中に含まれる状態をそれぞれ点数に換算し、各換算した点数を累積加算することで総合得点を求め、求められた総合得点からCCDカメラ13の適正感度を演算する形態を例示して説明したが、本発明はこの形態のみに限定されない。要するに、本発明は、CCDカメラ13の適正感度を演算するにあたり、自車両周辺の明るさや、自車両又は周辺車両の灯火点灯状態を含む情報を総合的に勘案する点が重要であり、各情報中に含まれる状態をそれぞれ点数に換算する形態は本発明を説明する上で例示したあくまでも一つの実施形態にしか過ぎないことは言うまでもない。
【0048】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、車載撮像手段の感度を制御するにあたり、車載撮像手段を用いて撮像した画像を基に自車両周辺の明るさ及び周辺車両の灯火点灯状態を含む周辺情報を取得する一方、自車両の灯火点灯状態を含む自車情報を取得し、取得した両情報を総合的に勘案して、現在の時分が、昼間・夕暮れ・夜間のうちいずれに属するかに係る時分判定を行い、この時分判定結果に基づいて、車載撮像手段に設定される複数段階の感度のなかから、現在の時分に相応しい適正感度を選択し、選択した適正感度を車載撮像手段の感度として設定するように、車載撮像手段の感度を制御するので、したがって、現在の時分に相応しい適正感度に設定された車載撮像手段を用いて自車両周辺の画像を撮像すれば、昼間・夕暮れ・夜間を含む時分の区別、又は天候等の撮像環境に左右されることなく、周辺車両を忠実に撮像することができ、もって周辺車両の誤認識を可及的に抑制することができる。
【0049】
さらに、請求項の発明によれば、現在の時分に相応しい適正感度を選択するにあたり、現在の時分が昼間と判定されたときには通常感度を、現在の時分が夕暮れと判定されたときには通常感度と比較して高感度を、現在の時分が夜間と判定されたときには通常感度又は通常感度と比較して低感度を、それぞれ選択するので、したがって、請求項と同様に、現在の時分に相応しい適正感度に設定された車載撮像手段を用いて自車両周辺の画像を撮像すれば、昼間・夕暮れ・夜間を含む時分の区別、又は天候等の撮像環境に左右されることなく、周辺車両を忠実に撮像することができ、もって周辺車両の誤認識を可及的に抑制することができる。
【0050】
さらにまた、請求項の発明によれば、灯火点灯状態は、スモールランプ及び/又はヘッドライトの点灯状態を含むものとされるので、したがって、自車両及び周辺車両のスモールランプ及び/又はヘッドライトの点灯状態等を総合的に勘案して、車載撮像手段の適正感度が高精度に求められる結果として、より一層の周辺車両誤認識抑制効果を期待することができる。
【0051】
そして、請求項の発明によれば、認識手段は、制御手段で設定された適正感度をもって、車載撮像手段を用いて撮像した自車両周辺の画像に対して所要の画像処理を施すことで自車両周辺に存在する周辺車両を認識し、これを受けて監視手段は、認識手段で認識した周辺車両と自車両間の相対位置関係を監視するので、したがって、昼間・夕暮れ・夜間を含む時分の区別、又は天候等の撮像環境に左右されることなく、周辺車両を忠実に撮像することができ、もって周辺監視精度を格段に向上することができるというきわめて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る車両用周辺監視装置の機能ブロック構成図である。
【図2】図2は、本発明に係る車両用周辺監視装置の動作を表すフローチャート図である。
【図3】図3は、本発明に係る車載撮像手段の感度制御方法の動作を表すフローチャート図である。
【符号の説明】
11 車両用周辺監視装置
13 CCDカメラ(車載撮像手段)
15 各種センサ群
17 ECU(取得手段、制御手段、認識手段、及び監視手段)
19 警報部

Claims (4)

  1. 自車両周辺の画像を撮像する車載撮像手段の感度を制御する際に用いられる車載撮像手段の感度制御方法であって、
    前記車載撮像手段の感度を制御するにあたり、
    当該車載撮像手段を用いて撮像した画像を基に自車両周辺の明るさ及び周辺車両の灯火点灯状態を含む周辺情報を取得する一方、自車両の灯火点灯状態を含む自車情報を取得し、
    当該取得した両情報を総合的に勘案して、現在の時分が、昼間・夕暮れ・夜間のうちいずれに属するかに係る時分判定を行い、
    当該時分判定結果に基づいて、前記車載撮像手段に設定される複数段階の感度のなかから、現在の時分に相応しい適正感度を選択し、
    当該選択した適正感度を前記車載撮像手段の感度として設定するように当該車載撮像手段の感度を制御することを特徴とする車載撮像手段の感度制御方法。
  2. 前記現在の時分に相応しい適正感度を選択するにあたり、
    現在の時分が昼間と判定されたときには通常感度を、現在の時分が夕暮れと判定されたときには通常感度と比較して高感度を、現在の時分が夜間と判定されたときには通常感度又は通常感度と比較して低感度を、それぞれ選択することを特徴とする請求項1に記載の車載撮像手段の感度制御方法。
  3. 前記灯火点灯状態は、スモールランプ及び/又はヘッドライトの点灯状態を含むことを特徴とする請求項1または2のうちいずれか一項に記載の車載撮像手段の感度制御方法。
  4. 自車両周辺の画像を撮像する車載撮像手段を用いて撮像した画像を基に自車両周辺の明るさ及び周辺車両の灯火点灯状態を含む周辺情報を取得する一方、自車両の灯火点灯状態を含む自車情報を取得する取得手段と、
    当該取得手段で取得した両情報を総合的に勘案して、前記車載撮像手段の適正感度を演算する演算手段と、
    当該演算手段で演算された適正感度を前記車載撮像手段の感度として設定するように当該車載撮像手段の感度を制御する制御手段と、
    当該制御手段で設定された適正感度をもって、前記車載撮像手段を用いて撮像した自車両周辺の画像に対して所要の画像処理を施すことで自車両周辺に存在する周辺車両を認識する認識手段と、
    当該認識手段で認識された周辺車両と自車両間の相対位置関係を監視する監視手段と、
    を備えて構成されることを特徴とする、請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の車載撮像手段の感度制御方法を適用した車両用周辺監視装置。
JP04898999A 1999-02-25 1999-02-25 車載撮像手段の感度制御方法、及びこの感度制御方法を適用した車両用周辺監視装置 Expired - Fee Related JP4142792B2 (ja)

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