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JP4037378B2 - 情報処理装置、画像出力装置、情報処理プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

情報処理装置、画像出力装置、情報処理プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、情報処理装置と連動する画面にユーザ入力用のキー(ボタンまたはアイコン等)を表示したときの表示位置と、該キーに対するユーザの選択を検出した位置とから、ユーザの指示を識別する情報処理装置に関し、特に、LCD等の表示画面にタッチパネルを重ねて配置した表示一体型タッチパネル等の表示操作装置に適用可能な情報処理装置に関するものである。
近年、様々な情報処理装置は、その動作状態や処理情報を表示するためのLCD(Liquid Crystal Display)等の表示部を備えている。その表示部として、LCD等の表示画面にタッチパネルを重ねて配置した表示一体型タッチパネルを採用することも多い。そのような表示一体型タッチパネルでは、ユーザの指示を受け付けるキー(ボタンまたはアイコン等)を表示画面に表示し、表示画面に対しユーザがタッチ(接触指示)した位置または局所的に指等を接近(非接触指示)させた位置を検知し、検知した位置と、キーの表示位置とに基づいて、ユーザがどのキーを用いた指示を入力しようとしたかを判別するようになっている。
上記のような表示画面上のキーは、キーボードに設けられたハードウェアとしてのキーと区別して、ソフトキーと呼ぶこともあるが、本願では単にキーと呼ぶことにする。
例えば複写機、プリンタ、スキャナ等の複数機能を持ち、かつ他の情報処理装置と通信する機能も併せ持つ複合機(MFP;multiple function printer)の場合、コピーモードにおいて片面印刷原稿および両面印刷原稿に対応したコピー形態を選択する表示画面では、「片面→片面」「片面→両面」「両面→両面」「両面→片面」の4つのキーが表示される。また、異なるサイズの記録用シートを収納するトレイの設定として、記録用シートの種類(白紙、色紙、OHPシート等)を選択するためのキーや、「B5」「A4」「B4」「A3」のようなサイズを選択するためのキーが表示される。
そして、これらのキーは全て、表示画面上の固定位置に配置され、そのときの操作にとって有効なキーは通常状態で表示する一方、そのときの操作に必要のない無効なキーは表示を消したりコントラストを落としたりして、有効なキーと区別できるようにすることがよく行われている。例えば、両面印刷のための用紙反転装置を、複合機にオプションとして装備していない場合には、上記4つのキーの内、「片面→両面」「両面→両面」のキーは無効になり、残り2つの有効なキーとは異なる表示になる。このような表示形態は、複合機に限らず、様々な機器で使用されている。
一方で、ファクシミリやメールの送信先選択画面では、登録されている送信先の数によって表示すべきキーの数が変わる。この場合、よく採用されているのは、キーの数によらず表示画面内のキーの配置を同じにする表示形態、例えば上から順にキーを配置していき、キーの数が増えて1画面に表示できなくなったらスクロール可能にする表示形態である。
このようなキーが、表示画面に多数表示されている場合、異なるキー同士が接近している程、ユーザの選択をタッチパネルが誤認識するおそれが高くなる。これは、例えば接触式のタッチパネルでは、ユーザが単にキーを押し間違い易くなるからばかりではなく、隣り合う2つのキーに指等を触れてしまい易くなるからである。
そこで、上記のようなタッチパネルの誤認識を防止する発明として、下記の特許文献1には、赤外線式または超音波式タッチパネルを備えた券売機において、金額ボタンの各表示エリア内の検知範囲を狭くし、各表示エリアの周辺領域を非検知領域としたタッチパネル式券売機が開示されている。これにより、金額ボタンの表示エリアに僅かに指がかかっただけでは検知されず、誤入力を防止できることが、同文献には記載されている。
また、下記の特許文献2には、ビデオカメラおよび電子スチルカメラのような撮像装置に備えられた液晶表示パネルにタッチパネルを装備し、液晶表示パネル外の外枠に表記された絵文字に対応する感応領域を、絵文字に隣接するようにタッチパネル上に設定するとともに、感応領域の面積を対応する絵文字の表記面積より大きくする発明が開示されている。この発明は、ユーザが絵文字に隣接する感応領域に触れ、絵文字の意味する処理を撮像装置に行わせる操作上好ましいことが、同文献には記載されている。
さらに、下記の特許文献3には、上記複合機のような電子情報処理装置の操作パネルに各種キーを表示し、表示された各種キーの使用頻度に応じて、頻度の高いキーのキー画像と検知領域とを対応させて大きさまたは形を変更するようにした操作キー装置が開示されている。これにより、ユーザにとって必要なキーが容易に見つけられ、また、ユーザが誤操作なくキー操作することができると、同文献には記載されている。
特開平11−003440号公報(1999年01月06日公開) 特開2000−253288号公報(2000年09月14日公開) 特開2003−280782号公報(2003年10月02日公開)
しかしながら、多くの機器では、ユーザの指示を受け付ける操作画面の内容が同じあるいは類似している場合でも、ユーザが選択した操作や、ユーザの設定、あるいはオプションの有無等により、使用できるキーが異なることがある。この場合、使用できないキーについては操作画面から消去したり、グレイアウトにより表示を目立たなくしたりすることになる一方、使用できるキーについてはユーザが惑わないようにできるだけ同じ位置に配置される。
上記特許文献1に記載の券売機の場合、投入金額の範囲内に該当する金額ボタンの表示が、通常、低い金額から順次有効になり、残りの金額ボタンの表示は無効化されるので、投入金額が少ない程、無効化された領域が広がるものの、各金額ボタンの検知領域を金額ボタンの表示エリアより狭くした設定を変えることはない。
すなわち、ある金額ボタンの表示は、画面上の常に同じ位置で有効/無効が切換えられるだけであり、金額ボタン間の表示間隔を変えることがないために、各金額ボタンの誤検知を防止することしか考慮されていない。
したがって、特許文献1の発明では、表示された金額ボタンの数に応じて、個々の金額ボタンの押し易さと誤検知防止との兼ね合いを最適化することができない。
また、特許文献2の発明では、液晶表示パネル外の外枠に表記された絵文字は、外枠にプリントまたは刻印され表示状態が固定されているから、各絵文字に対応する感応領域の設定もまた固定されている。したがって、絵文字の表記をユーザの選択した操作内容によって変えることができない以上、感応領域の大きさを操作内容によって変え、使い易さを最適化することは不可能である。
さらに、特許文献3の発明では、ユーザの使用頻度が高いキーについて、キー画像と検知領域とを対応させて大きさまたは形を変更することしか開示されていない。つまり、操作内容によってキーの表示が無効化され、画面に対しキーの表示がまばらになった場合に、検知範囲を広くして、ユーザのラフな操作でも検知可能としたり、逆に、画面に対するキーの表示が密になった場合に、検知範囲を狭くして、誤検知を防止したりすることによって、操作性を高めることができない。
以上のように、上記の何れの文献にも、機器のそのときの動作状態によって、画面上のキーの表示位置や表示数等の配列状態が変わることに応じて、各キーの検知領域の大きさを変えることは全く提案されていない。
本発明の目的は、例えば表示装置と座標入力装置(タブレット)とを一体化した表示操作装置のような情報処理装置において、画面上に表示するキーの配列状態に応じて、キーの検知領域の大きさを変更し、誤検知防止と操作性向上とを最適化することができる情報処理装置を提供することにある。
(1) 本発明の参考に係る情報処理方法は、ユーザが情報処理装置の画面に触れたこと、または局所的に接近したことを検知する検知領域が設定されたキーを、画面に表示したときに、該キーの表示領域に隣接してユーザの上記指示に対し不感の無効領域が設定されている場合の検知領域の大きさを規定する情報処理方法であって、該キーの表示領域の辺縁部から差し渡した無効領域における距離が、第1の閾値を越える場合、上記検知領域が該無効領域を利用することによってキーの表示領域より大きくなるように、表示領域の大きさを基準として検知領域の広がりを規定した検知領域データを情報処理装置が生成することを特徴とする。
上記の構成において、ユーザが情報処理装置の画面に触れるとは、ユーザの指等の身体部分または入力ペンのような用具を用いて、情報処理装置が検知可能な圧力変化、電圧変化、抵抗変化、磁気変化等の物理量の変化をもたらす操作をいう。また、ユーザが画面に局所的に接近するとは、ユーザの指等の身体部分または入力ペンのような用具を画面に近づける操作をいい、ユーザと画面とは非接触である。
上記検知領域は、画面上の位置を示す位置情報を用いて情報処理装置に設定されており、画面に表示されるキーと対応付けられている。検知領域の広がりは、上記位置情報を用いて範囲指定した検知領域データによって表される。上記のような物理量の変化によってユーザが指定した画面上の位置を示す位置情報が検知されると、その位置情報を含む検知領域に対応付けられたキーを判定することによって、ユーザが選択したキーを特定することができる。
このような検知領域と対応付けられたキーを画面に表示すると、通常、該キーの表示領域に隣接する領域は、上記検知領域として設定されていない領域、すなわちユーザの上記操作に対し不感の無効領域となる。無効領域は、キーの表示領域を囲むように形成される場合もあれば、キーの表示領域のある一方側にのみ隣接して形成される場合もある。すなわち、無効領域の隣接の仕方は特に限定されない。
本発明の参考に係る情報処理方法は、どの程度の広がりを持つ無効領域がキーの表示領域に隣接しているかを、キーの表示領域の辺縁部から差し渡した無効領域における距離によって把握する。つまり、その距離が第1の閾値を越える場合、検知領域を無効領域に拡張することができるので、キーの表示領域より上記検知領域が大きくなるように、表示領域の大きさを基準として検知領域の広がりを規定した検知領域データを情報処理装置が生成する。
これにより、キーの表示領域より検知領域が大きくなるので、ユーザのキーを指定する操作が、表示領域から外れるようなラフな操作であったとしても、情報処理装置は、ユーザの位置指定を検知することができる。すなわち、キーを表示した画面に余白が有る場合に、ユーザのキー選択操作を容易にすることができる。
(2) 本発明の参考に係る情報処理方法では、複数のキーを画面に表示したときに、キー間に形成された上記無効領域において、キーの表示領域の辺縁部から差し渡した距離が、第1の閾値より小さい第2の閾値を下回る場合、キーの表示領域より上記検知領域が小さくなるように、表示領域の大きさを基準として検知領域の広がりを規定した検知領域データを情報処理装置が生成するようにすることが好ましい。
複数のキーを画面に表示すると、各キーの表示領域が接近する程、ユーザが選択しようとしたキーに隣り合うキーの検知領域によって誤検知されるおそれが高くなる。そこで、キー間に形成された無効領域において、上記距離が第1の閾値より小さい第2の閾値を下回っている場合、隣り合う検知領域同士が接近し過ぎていることになるため、キーの表示領域より上記検知領域が小さくなるように、表示領域の大きさを基準として検知領域の広がりを規定した検知領域データを情報処理装置が生成する。
これにより、キーの表示領域より検知領域が小さくなり、隣り合う検知領域間の間隔を広げることができるので、ユーザのキー指定が、隣の検知領域によって誤検知されるのを防止することができる。
また、本発明の参考に係る情報処理方法により、キーに隣接して形成される無効領域の大きさに応じて、キー選択容易性向上の効果と誤検知防止効果とのバランスを最適化することができる。
(3) 本発明に係る情報処理装置は、上記の課題を解決するために、ユーザが画面に触れる、または局所的に接近することによって選択するキーを少なくとも1つ表示する画面を備え、該キーに対するユーザの選択を検知する検知領域が設定された情報処理装置において、情報処理装置を搭載した機器の動作状況に応じて、画面上でのキーの配置状態を決定する操作管理手段と、上記検知領域の広がりを、上記操作管理手段が決定したキーの配置状態に応じて変更するように、上記画面における検知領域の位置データを更新する検知管理手段と、を備えている。
上記の構成において、ユーザが触れた、または局所的に接近した画面上の位置を示す位置情報が、既に説明したような物理量の変化に基づいて検知されると、その位置情報を含む検知領域に対応付けられたキーを判定することによって、情報処理装置は、画面上のどの位置に表示されたキーをユーザが選択したかを判断する。その判断結果は、情報処理装置を搭載した機器に伝えられ、当該機器は、ユーザの指示に応じた動作を行う。
ここで、操作管理手段は、機器の動作状況に応じて、画面上でのキーの配置状態を決定する。これは、機器のその時々の動作状況によって、画面に表示すべきキーの種類やキーの数が変化するからである。例えば、機器が複写機であれば、電源をオンした直後や、複写が可能になったときや、ユーザが給紙を手差しトレイから行うように設定変更したときなどでは、複写機からユーザに知らせる情報内容や、ユーザから受け付け可能な指示内容等が、当然に変化する。
そして、画面上でのキーの配置状態が機器の動作状況によって変われば、キーの周りにおける上記無効領域の形成のされ方や、複数のキー同士の間隔、すなわち隣り合う検知領域同士の間隔が変わることになる。上記の構成によれば、検知管理手段が、検知領域の広がりを、キーの配置状態に応じて変更するので、キー選択容易性向上の効果と誤検知防止効果とのバランスを、機器の動作状況によらず最適化することができる。
なお、上記動作状況には、機器の各部の動作状態が含まれるほか、機器が所定の処理を実行した回数、機器に備わっている各種機能毎の使用履歴を含む使用状況、機器の各部に設けられたセンサ出力等で示される内部状況等が含まれる。
(4) 上記情報処理装置では、上記キーと他のキーとを含む複数のキーを画面に表示する場合、上記検知管理手段は、操作管理手段によって決定された画面上における複数のキーの配置に応じて、上記検知領域の広がりを各キー毎に変更するように、検知領域の位置データを更新してもよい。
これにより、複数のキーの配置に応じて、各キーの検知領域の広がりを設定することができるので、キー選択容易性向上の効果と誤検知防止効果とのバランスを、複数のキーの配置に応じて最適化することができる。
(5) また、上記情報処理装置では、上記キーと他のキーとを含む複数のキーを画面に表示する場合であって、上記機器のある動作状況に応じた画面上のキーの配置が、動作状況の変更により、不要となったキーの表示を消去あるいは無効化するように、上記操作管理手段によって変更された場合、消去あるいは無効化されたキーの表示領域を利用して、上記検知領域の広がりを拡大するように、上記検知管理手段が検知領域の位置データを更新するようにしてもよい。
上記の構成によれば、動作状況の変更により、あるキーが不要になった場合、そのキーの表示を消去あるいは無効化すると、そのキーが表示されていた領域は、ユーザの選択を受け付けない不感領域に設定変更される。したがって、その不感領域、すなわち消去あるいは無効化されたキーの表示領域は、他の有効キーの検知領域の拡張に好都合の領域となる。
そこで、検知管理手段が、その不感領域を利用して検知領域の広がりを拡大するように、検知領域の位置データを更新するので、キー選択容易性向上の効果を動作状況に応じて適宜高めることができる。
なお、この構成は、複数のキーの配置が固定されていて、その時々の動作状況に応じて必要なキーの表示は有効にし、不要なキーの表示は有効から無効に切り換える形態に、特に好適である。
上記情報処理装置は、上記キーの画面上の表示位置を決定する表示管理手段を備え、上記キーと他のキーとを含む複数のキーを画面に表示する場合であって、上記機器のある動作状況に応じた画面上のキーの配置が、動作状況の変更により、不要となったキーの表示を消去あるいは無効化するように、上記操作管理手段によって変更された場合、上記操作管理手段は、消去あるいは無効化されたキーの表示位置に関する空き情報を表示管理手段から取得し、上記検知管理手段は、操作管理手段から入力される上記空き情報に基づいて、消去あるいは無効化されたキーの表示領域を利用して、上記検知領域の広がりを拡大するように、検知領域の位置データを更新することを特徴としてもよい。
(6) さらに、上記情報処理装置において、上記検知管理手段は、画面における上記検知領域の異なる配置状態に対応する複数のパターン毎にパターンデータを格納した記憶手段にアクセスし、上記操作管理手段によって決定された画面上のキーの配置に応じたパターンデータを読み出すことにより、検知領域の位置データを更新してもよい。
これにより、検知管理手段は、検知領域の配置状態を記述したパターンデータを用いて検知領域の位置データを更新するので、検知領域の位置データをキー毎に順次求めるような処理に比べて、検知管理手段の処理負担を軽減することができ、処理時間を短縮することもできる。
(7) さらに、上記情報処理装置は、上記キーの画面上の表示位置を決定する表示管理手段を備え、上記検知管理手段は、表示管理手段により決定された表示位置から導出される着目キーの周りの空き領域の情報を取得し、取得した空き領域の情報に基づいて、上記着目キーの検知領域を空き領域の方へ拡張するように、該検知領域の位置データを更新するようにしてもよい。
上記の構成によれば、表示管理手段は、キーの画面上の表示位置を決定するので、画面上のキーを表示しない領域の位置に関する情報、つまり空き領域の情報も保有しているか、あるいは導出することができる。なお、空き領域の情報の導出処理は、表示管理手段、操作管理手段および検知管理手段の何れが行ってもよい。
着目キーの周りに空き領域が有れば、その空き領域を利用して検知管理手段が検知領域の拡張を図るので、空き領域を有効に活用して、着目キーの選択容易性を向上させることができる。
なお、空き領域は、着目キーの全周を取り囲むように隣接している必要は無く、着目キーに部分的に隣接していれば検知領域の拡張に利用可能である。
(8) さらに、上記情報処理装置において、着目キーの検知領域が偏平形状の場合、検知領域の偏平率を1に近づけるように、上記検知管理手段が上記検知領域の位置データを更新することが好ましい。
着目キーの表示領域が偏平形状の場合、より一層偏平になるように、検知領域を拡縮することもできるが、それよりも、円または正方形に近い形状となるように検知領域を拡縮する方が、ユーザにとって選択し易くなる。したがって、検知領域の偏平率を1に近づけることが好ましい。
(9) さらに、上記情報処理装置において、着目キーの表示領域が偏平形状の場合、表示領域の短軸方向に位置する空き領域への拡張を優先するように、上記検知管理手段が上記検知領域の位置データを更新することが好ましい。
これにより、表示領域の短軸方向に位置する空き領域へ検知領域を拡張すると、検知領域の偏平率を1に近づける可能性が高くなるから、既に説明したように、キー選択容易性を高めることができる。
(10) さらに、上記情報処理装置において、上記検知管理手段は、着目キーの表示領域に対し第1の方向側(例えば、偏平な表示領域の短軸方向側)の空き領域の情報と、第1の方向と交叉する第2の方向側(例えば、偏平な表示領域の長軸方向側)の空き領域の情報とを優先して取得し、第1の方向側および第2の方向側のどちらにも空き領域が有る場合に、第1の方向と第2の方向の間の方向側の空き領域の情報をさらに取得するようにしてもよい。
着目キーの表示領域に対し第1の方向側および第2の方向側のどちらにも空き領域が有る場合、検知領域をその両方向側の空き領域の方へ拡張することになるが、第1の方向と第2の方向の間の方向へも検知領域を拡張できる方が、検知領域の形状の凹凸を減らすことができ、キー選択容易性を向上させることができる。したがって、この観点で、上記のとおり第1の方向と第2の方向の間の方向側の空き領域の情報を、検知管理手段がさらに取得することが好ましい。
(11) さらに、上記情報処理装置において、上記キーと他のキーとを含む複数のキーを画面に表示する場合、上記操作管理手段は、上記検知管理手段に対し各キーの優先順位に関する情報を与え、上記検知管理手段は、優先順位の高いキーから上記検知領域の位置データを更新することが好ましい。
キーの優先順位は、ユーザの使用頻度や、機器の動作における重要度、あるいはユーザの設定等に基づいて定めることができる。そのような優先順位は、操作管理手段が集計記録する形態でもよいし、予め動作状況に応じた優先順位を定めてメモリしておく形態でもよいし、ユーザが適宜設定する形態でもよい。
上記の構成によれば、優先順位の高いキーから検知領域の拡縮を図るので、優先順位の高いキーにおけるキー選択容易性を向上させる効果と誤検知防止の効果とのバランスを優先的に最適化することができる。これにより、機器に対する操作性が向上する。
(12) さらに、本発明に係る情報処理装置において、上記キーと他のキーとを含む複数のキーを画面に表示する場合、上記検知管理手段は、決定した画面上のキーの配置と画面の大きさとからキー間の距離を算出し、算出した距離に応じた広がりを上記検知領域が持つように、上記画面における検知領域の位置データを更新することを特徴としている
画面上でのキーの配置状態やキーの数は、前述したように、機器の動作状況に応じて変化するから、画面に複数のキーを配置した場合には、キー間の距離が動作状況に応じて変わり得る。このとき、キー間の距離が大きければ、その間の領域を利用して各検知領域を拡張し、キー選択容易性を高めることが好ましい。また、キー間の距離が小さければ、検知領域同士の間隔を開けるように、各検知領域を縮小して、誤検知防止効果を高めることが好ましい。
上記の構成によれば、キー選択容易性向上の効果と誤検知防止効果とのバランスを、動作状況に応じて変化するキー間の距離に基づいて最適化することができる。したがって、機器の動作状況に応じてより動的かつ柔軟に対応する情報処理装置を提供することができる。
(13) さらに、上記情報処理装置は、上記キーの画面上の表示状態を決定する表示管理手段を備え、上記検知管理手段が検知領域の広がりを拡大するのに合わせて、表示管理手段が、キーの表示領域を拡大するようにしてもよい。
これにより、検知領域を拡大できる場合に、表示管理手段がキーの表示領域も拡大することによって、キーをより見易くすることができるとともに、キー選択容易性を高めることもできる。
(14) さらに、上記情報処理装置は、上記キーの画面上の表示状態を決定する表示管理手段を備え、情報処理装置の動作状況が変化したことにより、操作管理手段が画面上に表示するキーの数を動作状況の変化前より増やす決定をした場合、上記表示管理手段は、キーの表示領域が偏平形状の場合には、該表示領域の長軸方向に並ぶキーの数を増やすように、キーの表示状態を決定してもよい。
動作状況の変化に応じてキーの数を増やす場合、キーの表示領域が偏平形状であるときに、短軸方向の配列数を増やすと、キーの表示領域を短軸方向に押しつぶす可能性が高くなる。そうすると、キーの表示領域は益々偏平になるため、検知領域も偏平にせざるを得なくなり、キーの選択が困難になる。
そこで、キーの配列数を表示領域の長軸方向に増やすと、表示領域および検知領域を短軸方向に押しつぶすリスクを減らすことができる。
(15) 本発明に係る画像出力装置は、上記の情報処理装置が搭載された機器であり、ユーザが選択したキーに対応して情報処理装置から出力される指示に基づいて、記録媒体に画像を記録する処理を行うことを特徴とする。
これにより、前記機器としての画像出力装置の動作状況に応じて画面に表示するキーの配置状態や検知領域を適宜変更する本発明の情報処理装置を介して、必要な指示を画像出力装置に与えることができる。したがって、キー選択容易性を向上させる効果と誤検知防止の効果とのバランスを最適化した画像出力装置を提供することができる。
特に、画像出力装置がMFPやデジタル複写機など多機能な装置である場合、画面数も多く、オプションやサプライ品の有無、処理状況、操作状況によってキー配置が様々に変わるので、検知領域の適宜拡縮の処理が非常に有効となる。
(16) 本発明に係る情報処理プログラムは、上記の情報処理方法をコンピュータに実行させること、あるいは上記情報処理装置としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
また、本発明に係る記録媒体は、上記の情報処理プログラムを記録したことを特徴とする。
これにより、本発明の情報処理プログラムを記録媒体または伝送媒体からコンピュータにロードすることにより、当該コンピュータに前述の作用効果を奏する情報処理方法を実行させたり、コンピュータを前述の作用効果を奏する情報処理装置として機能させたりすることができる。
なお、ある着目した請求項に記載された構成と、その他の請求項に記載された構成との組み合わせが、その着目した請求項で引用された請求項に記載された構成との組み合わせのみに限られることはなく、本発明の目的を達成できる限り、その着目した請求項で引用されていない請求項に記載された構成との組み合わせが可能である。
本発明に係る情報処理装置は、以上のように、ユーザが画面に触れる、または局所的に接近することによって選択するキーを少なくとも1つ表示する画面を備え、該キーに対するユーザの選択を検知する検知領域が設定された情報処理装置において、情報処理装置を搭載した機器の動作状況に応じて、画面上でのキーの配置状態を決定する操作管理手段と、上記検知領域の広がりを、上記操作管理手段が決定したキーの配置状態に応じて変更するように、上記画面における検知領域の位置データを更新する検知管理手段とを備え、上記キーと他のキーとを含む複数のキーを画面に表示する場合、上記検知管理手段は、決定した画面上のキーの配置と画面の大きさとからキー間の距離を算出し、算出した距離に応じた広がりを上記検知領域が持つように、上記画面における検知領域の位置データを更新することを特徴とする。
それゆえ、キーの表示領域の辺縁部から差し渡した無効領域における距離が、第1の閾値を越える場合、検知領域を無効領域内に拡張することができる。したがって、キーの表示領域より検知領域が大きくなるので、ユーザのキーを指定する操作が、表示領域から外れるようなラフな操作であったとしても、情報処理装置は、ユーザの位置指定を検知することができる。すなわち、キーを表示した画面に余白が有る場合に、ユーザのキー選択操作を容易にすることができるという効果を奏する。
本発明に係る情報処理装置は、以上のように、ユーザが画面に触れる、または局所的に接近することによって選択するキーを少なくとも1つ表示する画面を備え、該キーに対するユーザの選択を検知する検知領域が設定された情報処理装置において、情報処理装置を搭載した機器の動作状況に応じて、画面上でのキーの配置状態を決定する操作管理手段と、上記検知領域の広がりを、上記操作管理手段が決定したキーの配置状態に応じて変更するように、上記画面における検知領域の位置データを更新する検知管理手段と、を備えたことを特徴とする。
それゆえ、機器のその時々の動作状況によって、画面に表示すべきキーの種類やキーの数が変化するのに対し、検知管理手段が、検知領域の広がりを、キーの配置状態に応じて変更するので、キー選択容易性向上の効果と誤検知防止効果とのバランスを、機器の動作状況によらず最適化することができるという効果を奏する。
本発明に係る情報処理方法および情報処理装置の一実施形態を図面に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
初めに、本発明の情報処理方法および情報処理装置が、ユーザの指示を受け付けるキー(ボタンまたはアイコン等)を表示した表示画面を、どのように変更しようとしているのかについて、概要を説明する。
図1(b)は、複写機、プリンタ、スキャナ等の複数機能を持ち、かつ他の情報処理装置と通信する機能も併せ持つ複合機の操作パネルに搭載された表示画面を示している。この表示画面には、複合機で処理された画像を記録するための用紙をユーザが随時セッティングできる、いわゆる手差しトレイをユーザが選択したときに、複合機が手差しトレイから受け付け可能な用紙の種類を示すキーが表示されている。
例えば、用紙の種類として「封筒」を示すキーの場合、外枠1は、ユーザが実際にキーとして視認するキー形状を表している。これに対し、内枠2は、「封筒」のキーをユーザが選択したかどうかを検知可能な範囲を仮想的に表しており、実際には、後述する記憶部16に、表示画面上の位置情報(例えば座標)を用いて位置と広がりを指定する検知領域データとして設定されている。
なお、図1(b)に示すように、手差しトレイが対応できる全種類の用紙を示すキーを表示する標準状態では、キー形状を表す外枠1と、検知領域を表す内枠2とは、ほぼ同じ大きさ(内枠2が僅かに小さい程度)に設定されている。
これに対し、図1(a)は、例えばユーザが、手差しトレイで対応できる用紙の種類を設定変更したりしたために、一部のキーの表示を画面から消して無効化した場合の表示状態を表しており、キー形状の大きさと検知領域の大きさとの関係が、本発明の情報処理方法および情報処理装置によって、上記標準状態から変更されている。
より具体的には、「厚紙」「色紙」「ラベル紙」を示す各キーの場合、それぞれの上側に存在していた他のキーの無効化によって生じた無効化領域(空白領域)を活用して、各キーに対応付けられた検知領域の大きさが拡大されている。
また、「はがき」「手差し代行」を示す各キーの場合、それぞれの周囲に元々存在していた空白領域を活用して、各検知領域の大きさが拡大されている。
さらに、「削除」を示すキーの場合、図1(a)(b)のどちらの場合でも、手差しトレイを使う給紙モードでは該キーを使用しない。そこで、「削除」の文字表示をグレイアウトによって目立たなくし、選択できないキーであることを知らせるとともに、対応する検知領域が無効化されている。図1(b)では、このような非選択キーの表示位置を活用して、隣り合うキー(この例では、「環境設定」キー)の検知領域が拡大されている。
このように、本発明は、ある着目キーの周辺に、他の有効なキーが存在しているか否かを含めたキー配置状況に応じて、キー表示(ボタン表示)に対する検知領域の大きさを変更しようとするものである。この結果、ある着目キーの周辺に他のキーが詰まって配置されている場合は、着目キーの検知領域を着目キーの表示領域より小さくして誤検知を防ぐことができ、逆に、着目キーの周辺に空きが有るとか、他のキーとの間隔が空いているとかの場合は、着目キーの検知領域を着目キーの表示領域より大きくして、ユーザのラフな操作でも着目キーの選択を検知することができる。これにより、本発明の情報処理装置を搭載した機器の操作性を高めることができる。
なお、上述のキー配置状況は、ユーザが機器に行わせようと選択した処理に対応する画面や、機器の処理状況、オプション装置を付けるか否か等に応じて変わる。より具体的には、画面におけるキーの表示位置、画面に表示するキーの数、キーの表示形状、キーの表示順序、キーの表示間隔等が、機器の動作を制御する各種プログラムで実行中のステップに応じて変化する。
また、着目キーは、画面に表示された複数のキーの1つから全てまでを含み得る。さらに、着目キーの表示領域の大きさを変えることなく、対応する検知領域の大きさを変えることにより、本発明の上記効果を得ることができるが、着目キーの表示領域を検知領域と合わせて拡縮しても構わない。
以下、上記の効果を得ることのできる本発明の情報処理装置と、その情報処理装置を用いて実施される情報処理方法について、具体的に説明する。
参考の形態〕
図2は、記録媒体に画像を記録する処理を行う本発明の画像出力装置、および画像出力装置に備えられた情報処理装置の一構成例を示すブロック図である。本参考の形態では、説明の便宜上、画像出力装置として前述の複合機を例に挙げる。
初めに、複合機10に備えられた情報処理装置11の構成を説明する。
図2に示すように、情報処理装置11は、複合機10の図示しない操作パネルに設けられた表示一体型のタッチパネル12を備えている。タッチパネル12は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置と、その画面に対してユーザが接触または非接触で指定した位置の座標を検知する座標入力装置(タブレット)とを一体的に備えている。
タッチパネル12の画面には、複合機11の動作状況や、動作に関連した各種情報およびユーザの各種指示を接触または非接触で受け付けるキー(ボタン、アイコン)等が適宜表示される。図1(b)を参照して既に説明したように、キーは、外枠1によってユーザに視認可能に表示される。外枠1は、キーの表示領域を表す。また、キーには、座標入力装置の検知領域(内枠2)が対応付けられている。具体的には、表示画面におけるキーの表示領域を示す位置情報と、そのキーと組をなす検知領域の位置情報である前述の検知領域データとが、対応付けられている。
タッチパネル12の入出力は、操作管理手段13に接続されている。操作管理手段13は、タッチパネル12からユーザが指定した表示画面上の位置を示す座標情報を受け取るほか、複合機10の動作状況(使用状況または内部状況を含む)を把握し、把握した動作状況に必要なキーを判断し、キーの有効(必要)・無効(不要)に関するキー判定情報を作成する。すなわち、キー判定情報には、操作管理手段13が把握した動作状況に必要な有効キーと、不要な無効キーとを特定する情報が含まれている。
なお、無効キーの表示について、選択できないということをユーザに通知したい場合はグレイアウトのような非選択表示、処理に無関係の項目で選択時に表示すると混乱する項目については消去するとよい。
上記の動作状況には、複合機10の電源オンの段階から、スタンバイ状態、例えば用紙に対する画像形成のための各種処理中の状態等の様々な動作状態が含まれるほか、画像形成の実行回数、複合機に備わっている複数機能の使用履歴等の使用状況や、複合機10の各部に設けられたセンサ出力で示される内部状況も含まれる。
操作管理手段13の他の入出力は、表示管理手段14および検知管理手段15にも接続されている。
上記表示管理手段14は、操作管理手段13から上記動作状況を示す情報や、キー判定情報を受け取り、操作管理手段が判断した動作状況に応じた有効キーの画面における表示状態、つまり有効キーを画面のどこに、どのくらいの大きさまたは形状で表示するかという画面レイアウト(キーの配列状態)を決める。その決め方の詳細については、後述する。
上記検知管理手段15は、操作管理手段13から上記動作状況を示す情報や、キー判定情報を受け取り、タッチパネル12上の座標位置と対応付けて、各キーの検知領域を管理し、動作状況に適合する検知領域の大きさ、形状および配置等を決定する本発明にとって最も重要な構成要素である。検知管理手段15の動作の詳細についても、後述する。
上記表示管理手段14および検知管理手段15の他の入出力は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)またはHD(Hard Disk)等で構成される記憶部16(記憶手段)に接続されている。
以上のタッチパネル12、操作管理手段13、表示管理手段14、検知管理手段15および記憶部16によって、本情報処理装置11が構成されている。
なお、上記操作管理手段13のさらに他の入出力は、処理部監視手段17および処理部制御手段18に接続されている。
上記処理部監視手段17は、主としてオプション機器が複合機10に装着されているか否かに関する監視結果を、例えばセンサの検知信号として生成し、操作管理手段13に出力する。これにより、操作管理手段13は、オプション機器が複合機10に装着された場合に、装着されたオプション機器に必要な有効キーと、不要な無効キーとを判断することができる。したがって、オプション機器が特に無ければ、処理部監視手段17を設けなくてもよい。
また、上記処理部制御手段18は、複合機10の動作状況を、複合機10の処理部19を構成するスキャナ部、画像処理部、画像形成部等の各処理部毎に監視するとともに、各処理部の動作が正常か否か等に関する監視結果を操作管理手段13に出力する。また、操作管理手段13が、タッチパネル12または他の入力部20を介した指示を受けたときに、処理部制御手段18は、その指示に対応する処理(イベント)の実行命令を操作管理手段13から受け取るので、その実行命令を該当する処理部19に送る。この結果、処理部19では具体的な処理が実行される。
このようにして、操作管理手段13は、処理部制御手段18による監視結果から、複合機10の動作状況を判断することができる。
例えば、画像形成部で紙詰まりなどのエラーが発生すると、処理部監視手段17は、そのエラーの状態を操作管理手段13に伝える。これに対し、操作管理手段13は、エラーの状態に応じて、複数のキーの中から、エラーの状態に必要な有効キーと、不要な無効キーとを判断することができる。
以上の操作管理手段13、表示管理手段14、検知管理手段15、処理部監視手段17および処理部制御手段18によって、複合機10の制御部30が構成されている。制御部30は、CPU(Central Processing Unit)と各手段13〜15・17・18の動作を記述したプログラムとで構成することができる。
このほかに、複合機10は、他の複合機、コンピュータまたは携帯型端末装置等と無線または有線で情報の入出力を行うためのインターフェース装置としての他の入力部19を備えている。
次に、上記記憶部16に格納されている画面配置データ、表示パターンデータおよび検知領域データについて説明する。
画面配置データは、どのキーを画面内のどの位置に配置するかを設定するデータである。画面レイアウト(キーの配列状態)を決める表示管理手段14の処理負担を減らすためには、複合機10の様々な動作状況に対応付けた複数の画面配置データを予め作成し、記憶部16に格納しておくことが好ましい。
これにより、表示管理手段14は、操作管理手段13から受け取る複合機10のリアルタイムの動作状況、あるいは有効キー・無効キーに関する上記キー判定情報に応じた画面配置データを記憶部16から選択することができる。
なお、表示管理手段14が、画面レイアウト(キーの配列状態)を決めるプログラムを実行することにより、随時、必要な画面配置データを作成し、記憶部16に格納する形態を採用することもできる。但し、この場合でも、表示管理手段14が、例えばキー判定情報と画面配置データとを対応付けておき、同一のキー判定情報については、作成済みの画面配置データを再利用する形態が好ましい。
次に、表示パターンデータは、個々のキー(ボタン、アイコンなど)や、表示枠などの表示部品(オブジェクト)を表示するためのデータである。すなわち、1つの表示部品に対し、1つの表示パターンデータが作成されている。
これにより、表示管理手段14は、決定した画面配置データおよびキー判定情報に従って、有効キーの表示パターンデータを記憶部16から読み出し、画面配置データによって指定された位置に従って、有効キーを画面上にレイアウトすることができる。なお、無効キーについては、無効キーが有効キーになったときの画面上の該当領域を空白エリアにするのであれば、表示パターンデータを必要としないが、例えば有効キーの表示をグレイアウトにより目立たなくする状態で、無効キーを表示する場合には、無効キー用の表示パターンデータを記憶部16に格納しておくことになる。
また、複合機10の動作状況によって、表示するキーの数や表示位置を変えることで、キーの大きさや形状等を変化させることができるように、同一内容のキーであっても、複数の表示パターンデータを用意することが好ましい。
なお、複合機10の様々な動作状況に対して、キーの表示レイアウトを予め決めたレイアウトデータを多数用意する形態を採用してもよいが、表示レイアウトの自由度を高めるためには、本参考の形態のように、画面配置データと表示パターンデータとを別個に用意しておく方がよい。
次に、検知領域データ(特許請求の範囲に記載した検知領域の位置データ)は、個々のキーに対し、どのような検知領域を設定するかを予め定めたデータである。より具体的には、検知領域データは、画面上の位置を表す座標により検知領域の位置と範囲とを指定するデータである。
例えば、図1(b)に示すように、各キーの表示枠である外枠1と検知領域を示す内枠2とをほぼ同じ大きさに設定する検知領域データを、標準状態または初期状態の検知領域データとする。このとき、図1(a)のように、複合機10の動作状況によって、あるキーの検知領域を拡大する場合、検知管理手段15が、検知領域の設定プログラムを実行することによって、随時、必要な検知領域データを作成し、記憶部16に格納する形態を採用してもよい。
しかしながら、検知管理手段15の処理負担を軽減するには、画面配置データと同様に、複合機10の様々な動作状況に対応付けた複数の検知領域データ(検知領域の拡縮パターン)を予め作成して記憶部16に格納しておき、検知管理手段15が、キー判定情報に応じて適切な拡縮パターンを選択することが好ましい。
このような予め用意した検知領域データには、着目キーの隣が空き領域のときに、どこまで着目キーの検知領域を拡大するか、あるいは隣のキーとの間隔によって、着目キーの検知領域をどこまで縮小するか、あるいはどのような条件に対してどのくらいの大きさや形状の検知領域にするか等を、各キー毎に何種類か予め定めた指定データが含まれる。
なお、検知管理手段15が、随時、必要な検知領域データを作成し、記憶部16に格納する形態であっても、検知管理手段15が、例えばキー判定情報または動作状況と検知領域データとを対応付けておき、同一のキー判定情報または動作状況については、作成済みの検知領域データを再利用することが好ましい。
なお、画面配置データおよび検知領域データを、複合機10の様々な動作状況に対応付けて予め記憶部16に格納しておく形態は、特に、図1(a)(b)のように、各キーの配置が固定されていて、キー表示の有効無効が切り換わる場合に適している。これは、キーの表示位置自体が変化しないため、表示レイアウトおよび検知領域の拡縮パターンの種類が、それ程多様にはならないからである。
(動作例1)
上記の構成において、初めに、画面に表示するキーの配列状態(表示するキーの数および配列の順序等)を予め決めておく形態(静的配置)を採る場合の情報処理装置11の動作を説明する。
まず、複合機10の処理部19が、ある状態になっているとき、処理部制御手段18は、処理部19の状態に関する監視結果を操作管理手段13に送る。操作管理手段13は、受け取った監視結果から、複合機10の動作状況を把握する。
また、タッチパネル12でユーザが画面のある位置を選択すると、その位置を示す座標が、操作管理手段13を介して検知管理手段15に入力される。すると、検知管理手段15は、その座標と各検知領域の座標情報とを比較し、ユーザがキーを選択したのか否かを判断する。ユーザが選択した座標がある検知領域内の座標である場合、ユーザがその検知領域に対応するキーを選択したことになるので、検知管理手段15はそのことを操作管理手段13に伝える。
これにより、操作管理手段13は、複合機10が次にすべき動作を把握したり、選択されたキーに対応する処理(イベント)の実行を処理部制御手段18を介して処理部19に命令し、それに対する処理部19の動作状況を把握することができる。なお、操作管理手段13は、タッチパネル12のみならず他の入力部20から入力された信号に基づいて、上記と同様に複合機10の動作状況を把握する。
さらに、操作管理手段13は、把握した動作状況に対し、画面に表示すべき有効キーおよび無効キーを判断し、その判断結果としてキー判定情報を作成する。動作状況および作成されたキー判定情報は、操作管理手段13から表示管理手段14および検知管理手段15に送られる。
これにより、表示管理手段14は、動作状況に対応付けられた画面配置データを記憶部16から読み出すとともに、表示すべき有効キーと無効キーの表示パターンデータをキー判定情報に基づいて記憶部16から読み出す。
検知管理手段15も同様にして、動作状況およびキー判定情報に対応付けられた検知領域データを記憶部16から読み出す。この場合、有効キーの各検知領域データを検索して読み出してもよいし、有効キーの各検知領域データを予め組み合わせておいた検知領域データセットを選択して読み出してもよい。
この結果、図3(a)に示すように、キーとしてのボタンA〜Iが3行3列の形態で画面にレイアウトされ表示される。図3(a)は、各ボタンA〜Iの大きさと検知領域の大きさとが等しく設定された標準状態を表している。
続いて、複合機10の動作状況が変わり、例えば画面に表示する情報内容が変更されたことに伴って、キーの表示レイアウトを図3(a)の標準状態より縮小する必要が生じたとする。この場合にも、表示管理手段14は、新たな動作状況に対応付けられた画面配置データを記憶部16から読み出すとともに、表示すべき有効キーと無効キーの表示パターンデータをキー判定情報に基づいて記憶部16から読み出す。また、検知管理手段15も同様にして、新たな動作状況およびキー判定情報に対応付けられた検知領域データを記憶部16から読み出す。
この結果、図3(b)に示すように、新たに選択された画面配置データに従ってボタンA〜I同士の表示間隔が詰められる。これに伴い、各ボタンA〜Iの検知領域は、新たに選択された検知領域データに従って、誤検知を起こさない間隔を保つように、縮小される。したがって、各ボタンA〜Iの検知領域は、各ボタンA〜Iの表示領域より小さくなる。
さらに、複合機10の動作状況が変わり、キーの表示レイアウトを図3(a)の標準状態より拡大するケースについても、同様に新たな画面配置データおよび検知領域データが選択される。
この結果、図3(c)に示すように、新たに選択された画面配置データに従ってボタンA〜I同士の表示間隔が広げられる。これに伴い、各ボタンA〜Iの検知領域は、新たに選択された検知領域データに従って、ユーザのラフな操作でも検知可能となるように、言い換えればキーを選択し易くするように、拡大される。したがって、各ボタンA〜Iの検知領域は、各ボタンA〜Iの表示領域より大きくなる。ただし、この場合でも、検知領域同士の間隔は、狭くなり過ぎないように誤検知を起こさない値に保たれている。
このように、複合機10の動作状況によってキーの表示間隔が変わるのに応じて、検知領域を拡縮することができるので、誤検知防止の効果と、キーの容易選択の効果とのバランスを常に最適化することができる。
(動作例2)
次に、画面に表示するキーの配列状態(表示するキーの数および配列の順序等)を予め決めておく形態であって、かつ、各キーの有効/無効を切り換える形態を採る場合の情報処理装置11の動作を説明する。
図8は、図3(a)と同様、各ボタンA〜Iの大きさと検知領域の大きさとが等しく設定され、全てのボタンA〜Iを有効キーに設定した標準状態を表している。
これに対し、図9(a)〜(f)は、ボタンA〜Eの内、どれかのボタンを有効キーから無効キーに切り換えた場合に、検知領域を変更する様子を場合分けして表している。より具体的には、無効キーの表示領域(ハッチング部分)に有効キーの検知領域を広げた場合の各種パターンが示されている。
検知領域を広げる方向としては、縦一方(図9(a)(f))、横一方(図9(b))、縦両方、横両方、縦横各一方(図9(c)(e))、三方、斜め(図9(d))を含むあらゆる方向が対象になる。なお、拡縮方向には、優先順位を付けることが好ましい。例えば、横長ボタンの場合、さらに横長方向に検知領域を拡張しても、縦幅が狭い限りあまり押し易くはならない。したがって、検知領域をできるだけ円または正方形に近づけられるように拡張できる方向を優先することが好ましいといえる。
さらに、ユーザの利便性を向上させるためには、有効キーの使用頻度によって、使用頻度の高いキーを、使用頻度の低いキーより優先的に拡張することが好ましい。例えば、図9(c)に示すように、ボタンA〜Eの内でボタンB・Dが無効キーに設定された場合、ボタンA・Eのどちらの使用頻度が高いかが判定される。この結果、ボタンEの使用頻度がボタンAより高いとすると、図9(c)に示すとおり、ボタンEの検知領域が、ボタンB・Dの表示領域を利用して拡張される。
図9(b)の状態も、ボタンEの使用頻度がボタンAより高いために、ボタンEの検知領域をボタンAに対し優先して拡張した場合に該当する。
一方、着目した複数の有効キーの使用頻度が同じか、同じ程度の場合には、図9(f)に示すように、各有効キーの検知領域を同じ程度に拡張するとよい。図9(f)は、ボタンA・Eの使用頻度が同じ程度であるため、図9(c)または図9(e)の状態を取らず、それぞれの縦方向に位置する無効キーの表示領域を利用してボタンA・Eの検知領域を同程度に拡張した例を示している。
それぞれの縦方向に位置する無効キーの表示領域を利用した理由は、前述したように、それぞれの横方向に位置する無効キーの表示領域を利用するより、相対的に各検知領域を正方形に近づけることができるからである。
上記のような図9(a)〜(f)に示す処理結果を得るための情報処理装置11の動作について、図4のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、複合機10がある動作状態になった段階で、図4の検知領域設定処理がスタートする。
ステップ(以下、Sと略記)1は、画面のパターンおよび検知領域の初期設定ルーチンである。S1の詳細ルーチンを図6に示す。動作例1と同様に、まず操作管理手段13が、処理部監視手段17から受け取った監視結果や、タッチパネル12または他の入力部20から入力された信号に基づいて、複合機10の動作状況を判断し把握する(S1−1)。
次に、操作管理手段13は、把握した動作状況に対し、画面に表示すべき有効キーおよび無効キーを判断し、その判断結果としてキー判定情報を作成する(S1−2)。つまり、ユーザが使用する有効キーが選定される。動作状況および作成されたキー判定情報は、操作管理手段13から表示管理手段14および検知管理手段15に送られる。
続いて、表示管理手段14は、動作状況に対応付けられた画面配置データを記憶部16から読み出すとともに、表示すべき有効キーと無効キーの表示パターンデータをキー判定情報に基づいて記憶部16から読み出す。この段階で、画面における各キーの配置が決定される(S1−3)。
また、検知管理手段15も同様にして、動作状況およびキー判定情報に対応付けられた検知領域データを記憶部16から読み出す。この段階で、画面における各検知領域の配置が決定される(S1−4)。
S1に続くS2の「キーのループ処理」ルーチンは、S1で画面配置データおよび検知領域データが動作状況に対応して初期設定される場合に実行される。例えば、複合機10が手差しトレイを用いた給紙モードになったとき、キーの表示状態および検知領域の配置状態が図1(b)に示す標準状態からスタートするように、S1−3およびS1−4で初期設定するのであれば、S2のルーチンを実行する。
S2では、S1−1で把握した実際の動作状況にキーの表示状態および検知領域の配置状態を対応させるために、上記標準状態として設定された全てのキーの表示パターンデータおよび検知領域データを修正する処理が行われる。
具体的には、図7に示すように、S1−2で得られた有効キーの情報を用いて、標準状態に含まれた全てのキーの有効/無効を表示管理手段14および検知管理手段15が確認し(S2−1)、標準状態として設定された全てのキーの表示パターンデータから表示管理手段14が無効キーの表示パターンデータを消去するとともに、標準状態として設定された全てのキーの検知領域データから、検知管理手段15が無効キーの検知領域データを消去する(S2−2)。S2−1〜S2−2の処理を各キーについて繰り返し、全てのキーについて処理が終了すると、「キーのループ処理」が終了する。
上記「キーのループ処理」を実行しない形態では、S1−3・S1−4で決定されたキーおよび検知領域の配置状態(実際の動作状況に即している)は、「キーのループ処理」を実行することによってS2−2で決定されたキーおよび検知領域の配置状態と等しくなる。
次に、操作管理手段13が選定した複数の有効キーの優先順位を確認し、優先順位に関する情報を検知管理手段15に与えることにより、検知管理手段15は、S3〜S10において、優先順位の高い有効キーから順番に、無効キーの表示領域を利用した検知領域の拡張処理を行う。
なお、キーの優先順位の決め方として、前記画面配置データの中に、各キーが予め定めた優先順位で配列されていて、表示管理手段14が順番に有効キーを選択していく形態でもよいし、各キーに関する優先度データが記憶部16等に記録されていて、表示管理手段14が優先度データの大小比較をしながら、順番に有効キーを選択していく形態でもよい。上記優先度データは、デフォルトとして設定されていてもよいが、ユーザの利便性を向上させるためには、例えばユーザの使用履歴によって書き換えられる各キーの使用頻度データであることが好ましい。
S3〜S10の検知領域の拡張処理は、検知管理手段15によって行われる。まずS3では、着目キーが有効キーであることを確認する。ただし、操作管理手段13が有効キーのみを配列したリストを作成する形態では、S3の処理は不要である。
S4では、着目キーの表示領域が偏平形状の場合、表示領域の長辺側、すなわち表示領域の短軸方向に、空き領域が有るか否かを調べる。これは、表示領域の短軸方向に空き領域が有る場合には、その空き領域を利用して着目キーの検知領域を拡張すると、既に触れたように、当該検知領域の偏平率を1に近づけ、正方形または円等に近い形状を取らせることができるからである。
S4の確認処理の結果、表示領域の長辺側に空き領域が有れば、S5に処理が進み、その空き領域が無ければ、次に優先順位の高い有効キーを着目キーとして、S3〜S5の処理をループさせる。
S5では、例えば図9(a)に示すように、着目キーとしてのボタンEの長辺側に、無効キーであるボタンBの表示領域が空き領域として存在しているから、ボタンEの検知領域をボタンBの表示領域を利用して拡張するように、検知管理手段15は、新たな検知領域データを設定する。新たな検知領域データの設定の仕方は、検知領域データの生成プログラムを検知管理手段15が実行する形態でもよいし、予め定めておいた複数の検知領域データから条件に合うものを検知管理手段15が選択する形態でもよい。
これにより、ボタンEの検知領域は2倍程度に拡大されるから、ユーザのラフな操作でもボタンEの選択を検知することができる。
なお、空き領域の存在がS4で確認されたとしても、空き領域が狭いために検知領域の拡張には不適当な場合があることを考慮して、S4とS5との間に、空き領域の広さを確認するステップを挿入してもよい。例えば、着目キーの表示領域の辺縁部から計った空き領域における距離が、第1の閾値(実施の形態で後述する上閾値ThLに相当)を越えた場合に、検知管理手段15が、拡張可能と判断するとよい。
S3〜S5の処理が全ての有効キーについて終了すると、次に、着目キーの長辺側以外に空き領域が有るかどうかを調べ、有ればその空き領域を利用して検知領域をさらに拡張するS6〜S10の処理を行う。
S7・S8は、着目キーの短辺側(長軸方向)に空き領域が有れば、その空き領域を利用して検知領域をさらに拡張する処理であり、S9・S10は、短辺側の空き領域に拡張し終えた検知領域のさらに長辺側に空き領域が有れば、検知領域をさらに拡張する処理である。なお、S6の処理については、S3の処理として説明したとおりであり、省略可能である。
上記S7・S8の処理により、例えば図9(b)に示すように、S4・S5で着目キーであるボタンEの長辺側に空き領域が無かったとしても、ボタンEの短辺側に空き領域が有るので、その空き領域を利用してボタンEの検知領域を横長に拡張することができる。
また、図9(c)に示すように、S4・S5で着目キーであるボタンEの長辺側にボタンBの空き領域が有ったために、ボタンEの検知領域をボタンEの長辺側に拡張したとしても、ボタンEの短辺側にさらなるボタンDの空き領域が有るので、その空き領域を利用してボタンEの検知領域をさらに拡張することができる。
さらに、上記S9・S10の処理によれば、図9(d)に示すように、図9(c)の状態に加えてボタンAも無効キーとなった場合に、ボタンEの検知領域をボタンAの位置に向かって斜めに拡張することができる。このように、S5・8・10の拡張処理が全てなされると、着目キーの検知領域は偏平率がより1に近づいた面積4倍程度の方形に拡張されることになる。
S6〜S10の処理も、全ての有効キーについて優先順にループして実行され、全ての有効キーについて処理が終わると、検知領域設定処理が完了する。
図10(a)〜(d)は、表示領域および対応する検知領域の変形例を示している。図10(a)は、表示領域が横長の楕円形状であり、検知領域が同一形状、同一サイズの場合を示している。図10(b)は、表示領域の周囲の空き領域を利用して、検知領域を相似形状に拡大した場合を示している。
また、図10(c)は、表示領域の短軸方向に位置する空き領域を利用して、表示領域の偏平率を1に近づけ円形状になるように、検知領域を拡大した場合を示している。図10(d)は、表示領域の長軸方向に位置する空き領域を利用して、検知領域を横長に拡大した場合を示している。
図11(a)〜(d)は、表示領域および対応する検知領域の他の変形例を示している。この場合、キーの表示領域は楕円形状であるのに対し、検知領域は矩形形状に設定されている。各検知領域の拡張方向は、図10(a)〜(d)の各々の拡張方向と同じである。
(動作例3)
次に、図5のフローチャートを参照して、検知領域設定処理の他の例について説明する。図4のフローチャートでは、有効キーに隣接する空き領域が有るときに新たな検知領域データを有効キーの1つ1つについて優先順に設定していく処理が行われる。これに対し、図5のフローチャートでは、有効キーに隣接する空き領域を調べて記録しておき、記録した空き領域を利用する検知領域パターンデータを、予め複数用意しておいた検知領域パターンデータ中から抽出する処理が行われる。処理の主体は、検知管理手段15である。
このため、図4のフローチャートのS5・S8・S10が、図5のフローチャートではS5’・S8’・S10’に置き換わる上に、図5のフローチャートではS11の処理が追加されている。また、キー優先順のループ処理は、S3〜S11をひとまとまりの単位として繰り返される。以下、この相違点についてのみ説明を行う。
S5’では、着目している有効キーの長辺側に空き領域が有る場合に、その空き領域を特定する情報(座標情報等)を着目している有効キーに対応付けて記録する。また、S8’では、着目している有効キーの短辺側に空き領域が有る場合に、その空き領域を特定する情報(座標情報等)を着目している有効キーに対応付けて記録する。S10’でも、着目している有効キーの斜め方向に空き領域が有る場合に、その空き領域を特定する情報(座標情報等)を着目している有効キーに対応付けて記録する。
S11では、こうして記録した空き領域を適切に利用して検知領域を拡張することのできる検知領域パターンデータを、予め複数用意しておいた検知領域パターンデータ中から抽出する。これによって、着目している有効キーについて、周囲の空き領域を利用することにより、表示領域より大きい検知領域を設定することができる。
そして、S3〜S11の処理を、有効キーの優先順位に従って繰り返すことにより、図4のフローチャートによる検知領域設定処理と同じ結果を得ることができる。なお、図5のフローチャートでは、検知領域の設定が、予め用意した検知領域パターンデータを用いることによって単純化されるので、図4のフローチャートによる検知領域設定処理に比べて、検知管理手段15の処理負担を軽減し、処理速度を向上させることができる。
〔実施の形態〕
本発明に係る情報処理装置と、その情報処理装置を用いて実施される情報処理方法の実施形態について、図面を参照して説明すれば以下のとおりである。なお、説明の便宜上、同一の構成要素については、同じ符号を付記し、重複した説明を省略する。
図12は、記録媒体に画像を記録する処理を行う本発明の画像出力装置、および画像出力装置に備えられた情報処理装置の他の構成例を示すブロック図である。本実施の形態では、説明の便宜上、画像出力装置として前述の複合機を例に挙げる。
初めに、複合機10’に備えられた情報処理装置11’について説明する。本実施形態の情報処理装置11’は、前述の情報処理装置11と比べると、より動的にキーの配列状態を変更し、それに応じて各キーに割り当てる検知領域の位置や大きさを変更する処理を行う。
前述の情報処理装置11の処理の方が、本実施形態に比べてより静的であるという意味は、キーの配列状態が定まっていて、検知領域の変更もパターン化されていたり(図3(a)〜(c))、あるいはキーの有効/無効を切り換えて各キーの表示位置や検知領域の割り当て位置を変更したりする(図8・図9(a)〜(f))ために、各キーの表示位置や検知領域の割り当て位置に、本実施形態程大きな変動が生じないからである。
ここで、情報処理装置11’の構成について、情報処理装置11との相違点を中心に説明する。相違点は、情報処理装置11’に画面(再)配置手段21が設けられている点、画面(再)配置手段21を設けたことによる各手段13〜15の処理内容、および記憶部16において、前述の画面配置データの代わりに画面配置ルールを格納した点である。
操作管理手段13は、複合機10’の動作状況に応じて、画面に表示すべき有効キーと、その数とを決定し、画面(再)配置手段21に伝えるとともに、有効キー(必要に応じ無効キー)の情報を表示管理手段14および検知管理手段15に伝える。
記憶部16に格納されている画面配置ルールは、表示すべき有効キーの数によって、各有効キーを画面にどのように配置するかを定めている。具体的には、図16に示すように、有効キーの数が6個以内のときには、2行3列の配列で有効キーを表示するとか、図15に示すように、有効キーの数が12個を超えた場合には4行4列の配列で有効キーを表示するとか、有効キーの数が10〜12個の範囲であれば、3行4列の配列で有効キーを表示するとかを画面配置ルールとして定めておく。さらに、有効キーの数が増えたときの配列の詰め方として、横並びの数を縦並びより先に増やすとかについても、画面配置ルールとして定めておく。
なお、画面配置ルールは、キーの数と配置ルールとを対応付けたテーブルデータの形式でもよい。配置ルールと対応付けるキーの数は、1個ずつとしてもよいし、数の範囲としてもよい。
画面配置ルールは任意に定めることができるので、キーの大きさを均等に定める必要も無い。動作状況に合わせて選定したキーの大きさを、例えば使用頻度や重要度に応じて変えることにし、それに合わせて配置ルールも変更して定めておくこともできる。
なお、キーの数は、複合機10’の動作内容によって、その動作内容に必要なキーの種類や数が変わることはもちろんであるが、例えば、複合機10’の通信相手のメールアドレスや電話番号等のように、複合機10’に随時登録される情報の数は、増減するものである。したがって、例えば、画面にメールアドレスを表示させる場合、1つのメールアドレスを示すキーの数は、増減することになる。本発明の情報処理装置11’は、このようなキーの数の変化に対し、柔軟に対応しようとするものである。
画面(再)配置手段21は、記憶部16にアクセスし、操作管理手段13から入力された表示すべきキーの数に対応する画面配置ルールを検索する。このとき、画面(再)配置手段21が、操作管理手段13から入力された動作状況を考慮するかどうかは、上記のように画面配置ルールの決め方次第である。その選定された配置ルールは、画面(再)配置手段21から表示管理手段14および検知管理手段15に送られる。
これに対し、表示管理手段14は、操作管理手段13から受け取った有効キーの情報に従って、該当するキーの表示パターンデータを記憶部16から読み出す。さらに、表示管理手段14は、画面(再)配置手段21から受け取った配置ルールと表示パターンデータと画面のサイズデータとを用いて、キー毎に画面上の座標位置を定めたキー配置データを作成する。これにより、動作状況に応じた数のキーが、画面に配置または再配置されて表示される。
一方、キーの数により、キー間の間隔(以下、キー間隔という)は様々に変わるので、検知管理手段15はそのキー間隔を計算する。また、表示管理手段14が求めたキー配置データは、検知管理手段15にも送られるので、検知管理手段15は、キー間隔を基にしてキーの表示領域に対して、検知領域をどの程度拡縮させるかを計算する。より具体的な検知領域の求め方については、後述する。
なお、キー間隔と検知領域の拡縮とを対応付けたテーブルデータを検知領域データとして記憶部16に格納しておき、そのテーブルデータから検知領域の拡縮に関する情報を取得してもよい。例えば、画面の横方向および縦方向におけるキー間隔に対し、それぞれの拡縮率を対応付けたテーブルデータを作成しておく。
あるいは、テーブルにせずに、キー間隔がいくらなら、検知領域をキーの表示領域と等倍にするとか、キー間隔がある閾値を超えたら、何倍に拡縮するとかいうように、キー間隔によって場合分けした計算式を検知領域データとして設定しておいてもよい。
いずれにしても、検知管理手段15は、着目キーの横方向両側および縦方向両側のキー間隔をそれぞれ調べることにより、各キー間隔に対する拡縮率を求めることができるので、着目キーの表示領域に対して適切に拡縮された検知領域を設定することができる。
なお、1つの画面配置ルールについて、図2で説明した画面配置データを対応付けることも可能である。しかしながら、キー間隔を計算で求めて、拡縮率を求める方が、いろいろな場合に対応した表示を可能にする柔軟性を高めることができる。
以上の操作管理手段13、表示管理手段14、検知管理手段15、処理部監視手段17処理部制御手段18、および画面(再)配置手段21によって、複合機10’の制御部30’が構成されている。制御部30’は、CPUと各手段13〜15・17・18・21の動作を記述したプログラムとで構成することができる。
上記の構成を備えた情報処理装置11’の動作を図13のフローチャートに基づいて説明する。
まず、複合機10’がある動作状態になった段階で、検知領域設定処理がスタートする。
初めに、そのときの動作状況に必要なキーを確認するためのキーのループ処理(S21・S22)が行われる。ただし、動作状況に対応付けて必要なキー、つまり有効キーを特定した情報が予め保存されている場合には、操作管理手段13がその情報を読み出して、表示管理手段14および検知管理手段15に通知するだけでよいので、キーのループ処理を、その情報通知処理によって置き換えることができる。
キーのループ処理を実行する場合、まず、S21で操作管理手段13が、登録された複数のキーについて有効キーか否かを1つずつ確認し、有効キーであれば、カウントアップする(S22)。S21・S22の処理が全てのキーについて終了するとキーのループ処理を抜け、S23に処理が進む。
S23では、操作管理手段13から伝えられた有効キーの数(必要に応じて動作状況)に適合する画面配置ルールが画面(再)配置手段21によって選定され、表示管理手段14および検知管理手段15は、有効キーの表示領域および検知領域を初期設定する。図14は、有効キーがボタンA〜Iである場合に、表示領域と検知領域とが一致するように初期設定した状態を示している。
続いて、有効キーの表示領域が図14に示すような偏平形状である場合に、S24で、検知管理手段15は、隣り合う有効キーの長辺同士の間隔(以下、長辺側キー間隔と呼ぶ)を計算する。計算例として、例えば、有効キーの数と画面配置ルールとから行列の数が決まるので、有効キーの表示領域の大きさと行列の数とから有効キー全体が占める縦横の長さが決まる。そうすると、画面におけるキーの表示範囲の縦横の長さから上記有効キー全体が占める縦横の長さを引くと、縦横の余裕が決まる。結局、縦横の余裕を(行列の数−1)で均等割りすることにより、有効キーを等間隔に配列する場合の縦横のキー間隔が求まる。
なお、キー間隔の求め方についても、上記のように直接的にキー間隔を算出する代わりに、画面配置ルールに対して予め算出しておいたキー間隔をメモリから読み出すようにしてもよい。
次に、S25で、検知管理手段15は、上記長辺側キー間隔を上閾値ThL(第1の閾値)、下閾値ThS(第2の閾値)と比較する。
その結果、長辺側キー間隔が、下閾値ThS未満である場合、キー間隔が狭いので、検知管理手段15は、誤検知防止を優先して検知領域をキーの短軸方向に縮小するための縮小率を求める(S26)。この縮小率は、下閾値ThSに対して予め定めておき、検知管理手段15がメモリから縮小率を読み出すようにするとよい。
一方、長辺側キー間隔が、上閾値ThLより大きい場合、キー間隔が広いので、検知管理手段15は、キーの容易選択を優先して検知領域をキーの短軸方向に拡大するための拡大率を求める(S28)。この拡大率も、上閾値ThLに対して予め定めておき、検知管理手段15がメモリから拡大率を読み出すようにするとよい。
さらに、長辺側キー間隔が、下閾値ThS以上で上閾値ThL以下の場合、キー間隔が標準的なので、検知管理手段15は、検知領域を初期設定のままとする、言い換えれば拡縮率を1にする(S27)。
続いて、S29〜S33で、隣り合う有効キーの短辺同士の間隔(以下、短辺側キー間隔と呼ぶ)を計算し、短辺側キー間隔専用または長辺側キー間隔と同じ下閾値ThSおよび上閾値ThLと短辺側キー間隔とを比較して、上記と同様に、キーの長軸方向における拡縮率を求める。求め方は、S24〜S28と同じであるため重複する説明を省略する。
以上の処理によって、求めた短軸方向および長軸方向の拡縮率を初期設定された検知領域の縦横長に掛け算することにより、初期設定された検知領域の大きさを変更する(S34)。
なお、短軸方向の拡縮率設定処理(S24〜S28)および長軸方向の拡縮率設定処理(S29〜S33)の順番は限定されないので、上述と逆に入れ替えてもよい。
こうして、例えば図15に検知領域を破線で示すように、有効キー(ボタンA〜N)の数が多いときは、各有効キーの長辺側キー間隔および短辺側キー間隔がともに狭くなるため、各有効キーの検知領域を表示領域より縮小することになる。その結果、多数の有効キーを画面に詰めて表示をしても、ユーザの指等が選択しようとした有効キーの隣りの有効キーにまたがってしまうことによる誤検知を防止することができる。
逆に、図16に検知領域を破線で示すように、有効キー(ボタンA〜E)の数が少ないときは、各有効キーの長辺側キー間隔および短辺側キー間隔がともに広くなるため、各有効キーの検知領域を表示領域より拡張することになる。その結果、少数の有効キーを画面にゆとりを持って表示した場合、各有効キーの検知領域が大きいために、ユーザのラフな操作によっても、有効キーの選択を検知することができる。
図17は、検知領域の偏平率をできるだけ1に近づける(長方形または楕円を正方形または円に近づける)ように、有効キーの短軸方向の長さのみを拡張した例を示している。この場合、図13のフローチャートにおいて、例えばS34の前に、求めた拡縮率を使って検知領域の縦横長を求め、その縦横比(偏平率)を計算するステップと、その算出した偏平率に基づいて検知領域の縦横長を再設定するステップとを設けるとよい。
図18は、表示領域の短軸方向の拡縮率を1、長軸方向の拡縮率を1未満として求め、初期設定の検知領域を長軸方向に縮めた例を示している。
図19は、図16のように検知領域を縦横両方に拡張する上に、有効キー(ボタンA〜E)の表示領域も併せて拡張した例を示している。このように表示領域も拡張するためには、図13のフローチャートにおいて、例えばS34の後に、検知領域の拡大率に基づいて表示領域の拡大率を設定するステップと、設定した拡大率を表示領域の初期設定の縦横長に掛け算し、表示領域の縦横長を再設定するステップとを設けるとよい。
なお、拡大後の検知領域と拡大後の表示領域とを一致させてしまうよりも、図19に示すとおり、拡大後の表示領域が拡大後の検知領域より小さくなるように、表示領域の拡大率を設定することが好ましい。なぜなら、ユーザには、検知領域ではなく表示領域しか見えないので、表示領域を検知領域より小さく設定する方が、ユーザが検知領域の中央付近を選択しようとする確実性を高めることができる、逆にいえば、ユーザが検知領域の辺縁部を触ろうとして隣の検知領域により誤検知されるリスクを減らすことができるからである。
このように、複合機10’の動作状況に応じて、或いはユーザの使用状況に応じて表示すべきキーの数が適宜変化しても、本発明の情報処理装置11’はキーの数の変化に対し、柔軟に対応することができるので、誤検知防止の効果とキーの容易選択の効果とのバランスを最適化することができる。
なお、キーの表示領域のサイズとキーを表示する画面のサイズとが固定されている場合には、キー間隔を画面配置ルールだけで決めることができる。
最後に、画面に表示された有効キーの数を増やす場合のキーの配置変更ルールについて説明しておく。
キーの押し易さ(選択し易さ)の観点では、キーの表示領域が偏平形状である場合、前記長辺側キー間隔の確保を短辺側キー間隔の確保より優先させるとよい。したがって、短辺側キー間隔を詰めるように、つまり長軸方向にキーを増やすような配置変更ルールを定めることが好ましい。
例えば、図17に示すように、3行3列に配置された9個の有効キーを12個に増やす場合、4行3列にして短軸方向を詰めるより、図18に示すように、3行4列にして長軸方向を詰めるように配置変更ルールを定める。4行3列にして短軸方向を詰めるキー配置にすると、例えば図15に示すように、行数増によって検知領域をさらに偏平に縮小しなければならなくなる。これに対し、キー配置を4行3列にすることで、図18に示すように、検知領域の短軸方向の長さを確保し、かつ正方形により近い形状とすることができるので、ユーザの選択容易性に支障を来さない。
なお、本発明の表示操作装置として、以下のような構成としてもよい。
1)表示装置と座標入力装置(タブレット)を一体化した表示操作装置において、表示するキーの大きさに対する検知領域の大きさを変更可能とすることを特徴とする表示操作装置。
(効果:キーの大きさ自体を変更せずに、選択された画面や処理状況に応じて検知領域の大きさを変えることで、誤検知を防ぎつつ操作を容易にできる。)
2)不要となったキーの消去あるいは無効化に伴って動的に検知領域の大きさを変更することを特徴とする1)の表示操作装置。
(効果:常に最も操作を容易にする検知領域を設定できる。)
3)注目キーの周りの空いている領域(無効な領域)の方へ検知領域を拡張することを特徴とする1)の表示操作装置。
(効果:全周が空いていなくても、少しでも空いている領域を有効利用できる。)
4)注目キーの長辺側(短軸方向)の空き領域への検知領域の拡張を優先することを特徴とする3)の表示操作装置。
(効果:検知領域がより押しやすくなる。)
5)注目キーの縦横双方へ拡張できたときのみ斜めへの検知領域の拡張を試みることを特徴とする3)の表示操作装置。
(効果:検知領域がより押しやすくなる。)
6)キーに優先順位を設けて優先順位の高いキーから検知領域の拡張を行うことを特徴とする3)の表示操作装置。
(効果:使用頻度の高いものや重要な操作を行うキーなど、重要なキーの検知領域をより押しやすくすることができる。)
7)1)の表示操作装置を備えた画像処理装置。
(効果:MFPやデジタル複写機など多機能な画像処理装置は、画面数も多く、オプションやサプライ品の有無、処理状況、操作状況によってキー配置が様々に変わり、検知領域の変更が非常に有効になる。)
8)表示装置と座標入力装置(タブレット)を一体化した表示操作装置において、注目キーの周辺の空き領域を識別するステップと、空き領域が存在する方へ検知領域を拡張するステップとを有することを特徴とする表示操作装置の制御方法。
9)必要なキーの表示量を集計して(所定のルールに基づいて)キー配置を決め、決定したキー配置からキー間の距離を算出し、算出したキー間の距離に基づいて動的に検知領域の大きさを変更することを特徴とする1)の表示操作装置。
10)配置するキーが少ない場合、キーパターンを長辺側(短軸方向)へ拡大することを特徴とする1)の表示操作装置。
11)配置するキーが多い場合、短辺側(長軸方向)に詰めて配置することを特徴とする1)の表示操作装置。
12)9)に対応する制御方法。
13)8)または12)の制御方法をCPUに実行させるプログラム。
14)13)のプログラムを記録した記録媒体。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピィ(登録商標)ディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,等を用いることができる。
また、上記プログラムコードは、通信ネットワークのような伝送媒体を介して、他のコンピュータシステムから端末の記憶部へダウンロードされるものであってもよい。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードを格納することになる。
本発明は、ユーザ入力用のキーを表示する表示装置と、ユーザのキー選択を検知して位置情報を生成する位置入力装置とが一体化された表示操作装置に適用可能であり、さらに、当該表示操作装置を搭載して、表示操作装置を介したユーザ入力に基づいて動作する全ての機器に適用可能である。
(a)は、本発明の参考に係る情報処理装置の画面において、ユーザの入力を受け付けるキーの一部が無効化された場合に、無効キーの表示領域を利用して、有効キーの検知領域を拡張した状態を示す説明図であり、(b)は、ある動作状態における全てのキーを有効にした状態を示す説明図である。 本発明の参考に係る情報処理装置および当該装置を搭載した機器の構成を示すブロック図である。 (a)は各キーの表示領域と検知領域とが一致している初期設定状態を示す説明図、(b)は各キーの表示間隔を詰めた場合に各キーの検知領域を縮小した状態を示す説明図、(c)は各キーの表示間隔を広げた場合に各キーの検知領域を拡大した状態を示す説明図である。 本発明の参考に係る情報処理方法による処理手順を示すフローチャートである。 本発明の参考に係る情報処理方法による他の処理手順を示すフローチャートである。 図4および図5におけるステップ1の詳細手順を示すフローチャートである。 図4および図5におけるステップ2の詳細手順を示すフローチャートである。 各キーの表示領域と検知領域とが一致している初期設定状態を示す説明図である。 (a)〜(f)は、図8に示すキーの一部が有効から無効に切り換わった場合に、無効キーの表示領域を利用して、有効キーの検知領域を拡大した状態のヴァリエーションを示す説明図である。 (a)〜(d)は、表示領域が楕円形状をしたキーの検知領域を拡大する場合のヴァリエーションを示す説明図である。 (a)〜(d)は、表示領域が楕円形状をしたキーの検知領域を拡大する場合の他のヴァリエーションを示す説明図である。 本発明の情報処理装置および当該装置を搭載した機器の構成を示すブロック図である。 本発明の情報処理方法による処理手順を示すフローチャートである。 初期状態のキーの数および配列において、各キーの表示領域と検知領域とが一致している状態を示す説明図である。 表示すべきキーの数が増えたことにより、キーの配置状態を変更したことに応じて、各キーの検知領域を縮小した状態を示す説明図である。 表示すべきキーの数が減少したことにより、キーの配置状態を変更したことに応じて、各キーの検知領域を拡大した状態を示す説明図である。 表示領域が長方形状のキーに対し、検知領域を正方形状に近づけるように拡張した例を示す説明図である。 表示領域が長方形状のキーに対し、検知領域を正方形状に近づけるように縮小した例を示す説明図である。 各キーの検知領域を拡張したことに伴って、各キーの表示領域も拡張した例を示す説明図である。
符号の説明
1 外枠(表示領域)
2 内枠(検知領域)
10 複合機(画像出力装置)
10’ 複合機(画像出力装置)
11 情報処理装置
11’ 情報処理装置
12 タッチパネル
13 操作管理手段
14 表示管理手段
15 検知管理手段
16 記憶部(記憶手段)

Claims (10)

  1. ユーザが画面に触れ、または局所的に接近することによって選択するキーを少なくとも1つ表示する画面を備え、該キーに対するユーザの選択を検知する検知領域が設定された情報処理装置において、
    情報処理装置を搭載した機器の動作状況に応じて、画面上でのキーの配置状態を決定する操作管理手段と、
    上記検知領域の広がりを、上記操作管理手段が決定したキーの配置状態に応じて変更するように、上記画面における検知領域の位置データを更新する検知管理手段と、
    を備え、
    上記キーと他のキーとを含む複数のキーを画面に表示する場合、上記検知管理手段は、決定した画面上のキーの配置と画面の大きさとからキー間の距離を算出し、算出した距離に応じた広がりを上記検知領域が持つように、上記画面における検知領域の位置データを更新することを特徴とする情報処理装置
  2. 上記検知管理手段は、上記キー間の距離と上記検知領域の拡縮率とを対応付けたテーブルデータを格納した記憶手段にアクセスし、算出したキー間の距離に対応付けされた拡縮率を取得することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置
  3. 上記検知管理手段は、キー間の距離によって場合分けされた、上記検知領域の拡縮率を求める計算式を用いて、算出したキー間の距離に対する拡縮率を求めることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 上記検知管理手段は、上記画面の横方向および縦方向におけるキー間の距離をそれぞれ調べることにより、キー間の各距離に対する拡縮率を求めることを特徴とする請求項2または3に記載の情報処理装置。
  5. 着目キーの検知領域が偏平形状の場合、検知領域の偏平率を1に近づけるように、上記検知管理手段が上記検知領域の位置データを更新することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  6. 上記キーの画面上の表示状態を決定する表示管理手段を備え、
    上記検知管理手段が検知領域の広がりを拡大するのに合わせて、表示管理手段が、キーの表示領域を拡大することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  7. 上記キーの画面上の表示状態を決定する表示管理手段を備え、
    情報処理装置の動作状況が変化したことにより、操作管理手段が画面上に表示するキーの数を動作状況の変化前より増やす決定をした場合、
    上記表示管理手段は、キーの表示領域が偏平形状の場合には、該表示領域の長軸方向に並ぶキーの数を増やすように、キーの表示状態を決定することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  8. 請求項1から7の何れか1項に記載の情報処理装置が搭載された機器であり、ユーザが選択したキーに対応して情報処理装置から出力される指示に基づいて、記録媒体に画像を記録する処理を行うことを特徴とする画像出力装置。
  9. 請求項1から7の何れか1項に記載の情報処理装置として、コンピュータを機能させるための情報処理プログラム。
  10. 請求項9に記載の情報処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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