JP4035810B2 - 車両のドア構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ドアアウタパネルとドアインナパネルとから成るドア本体に対して昇降可能に設けられたウインドガラスを有するような車両のドア構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、上述のウインドガラスは、ガイドレールやモータなどを含むウインドレギュレータで昇降操作され、従来のドア構造にあっては、上述のガイドレール、モータまたはスピーカなどのドア内の機能部品がそれぞれ個々に取付けられ、かつ、これら機能部品に対して電気配線が必要なものには部品取付け後に配線が施されていた。
【0003】
このような構造であると、部品個々の取付け工数および配線工数が多大となるので、このような問題点を解消するために、ドア内の機能部品を合成樹脂製のドアモジュールに一体化する構造が既に発明されている(特開平8−175171号公報参照)。
【0004】
上述のドアモジュールは、合成樹脂により形成されており、このドアモジュールの剛性または支持剛性を向上させるには、該ドアモジュールを厚肉化するとよいが、この場合には、重量が増大する難点があった。またドアモジュールが合成樹脂であるから、該ドアモジュールに対して骨格部材を取付けて、その支持剛性を向上させることも困難であり、ドアモジュールの支持剛性の向上と、ドアモジュールの組付け性向上とを高めることが要求されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、ドア本体に対してガイドレールの上部と下部とを取付けてドアモジュールを支持し、ドアモジュールの車室内側を覆うドアトリムのリセスを、ドアモジュールを介してガイドレールに固定することで、既存のガイドレールをドアモジュールの強度部材として有効利用することができ、部品点数の削減を図りつつ、ドアモジュールの支持剛性の向上を図ることができると共に、ドアモジュールの組付け性向上を図ることができ、しかも、ドアモジュールの車室側面に突出形成したリセスブラケットの上面に、ドアトリムを支持するリセスを固定することで、別途ブラケットを新設することなく、乗員の肘荷重を受けるのに必要な支持剛性を確保することができる車両のドア構造の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明による車両のドア構造は、ドア本体に開閉自在に設けられたウインドガラスを備えた車両のドア構造であって、上記ウインドガラスを昇降可能に支持するガイドレールとドア内の機能部品とを一体化したドアモジュールと、アームレスト部を有し、上記ドアモジュールの車室内側を覆うドアトリムと、
上記アームレスト部の内部に位置し、上記ドアトリムを支持するリセスと、を設け、上記ドアモジュールには反車室側に突出する取付け孔を有した取付け座が一体形成され、上記ガイドレールの上下方向の中間部にはボルトが一体的に取付けられ、該ボルトを上記取付け孔に挿入してナットを螺合することにより上記ドアモジュールに形成された取付け座の反車室側面に上記ガイドレールの上下方向の中間部を固定し、上記ドア本体に対してガイドレールの上部と下部とを取付けて上記ドアモジュールを支持し、上記ガイドレールの中間部と対向するドアモジュールの車室側面に突出してリセスブラケットを一体形成し、上記リセスブラケットの上面に上記リセスを固定するものである。
【0007】
上記構成によれば、既存のガイドレールをドアモジュールの強度部材として有効利用するので、部品点数の削減を図りつつ、ドアモジュールの支持剛性の向上を図ることができる。
【0008】
また、ドア本体に対してガイドレールの上部と下部を取付けてドアモジュールを支持させ、かつ上記ガイドレールに対して、ドアモジュールを介して、ドアトリムのリセスを固定するので、ドアモジュールおよびドアトリムの組付け性向上を図ることができる。
【0009】
しかも、ガイドレールの中間部と対向するドアモジュールの車室側面に突出してリセスブラケットを一体形成し、該リセスブラケットの上面に、ドアトリムを支持するリセスを固定したので、別途ブラケットを新設することなく、乗員の肘荷重を受けるのに必要な支持剛性を確保することができる。
【0010】
この発明の一実施態様においては、上記ドア本体はドアアウタパネルとドアインナパネルとで構成され、上記ドアインナパネルには上記ドアモジュールが取付けられる開口部を形成し、上記ガイドレールは車室側から上記開口部に挿入し、該開口部上下の反車室側に取付けられるものである。
【0011】
上記構成によれば、ドアモジュールが取付けられる開口部上下の反車室側に車室側からガイドレールを挿入し、このガイドレールをドアインナパネルに対して取付けるとよいので、取付け性、組付け性の向上を図ることができる。
【0012】
この発明の一実施態様においては、上記ドアモジュールを取付ける開口部の上部にはガイドレールの上部取付け部材が仮預けされ、かつ該取付け部材の移動を許容する仮預け孔が設けられ、上記開口部の下部にはガイドレールの下部取付け部材が取付けられる上部開放形状の取付け孔が設けられたものである。
【0013】
上記構成の仮預け孔は、鍵穴形状の孔または長孔に設定してもよい。
上記構成によれば、開口部の上部にガイドレールの上部を挿入し、この部分の取付け部材を仮預け孔に仮預けし、次に開口部の下部にガイドレールの下部を挿入し、この部分の取付け部材を開口部下部の取付け孔に取付けるので、取付け性がさらに向上すると共に、位置決め調整も容易となる。
【0014】
この発明の一実施態様においては、上記仮預け孔は長孔に設定されたものである。
上記構成によれば、仮預け孔の開口面積を必要最小限の大きさに設定することができる。
【0015】
この発明の一実施態様においては、上記ドアモジュールの下部には上記開口部下部に嵌合される嵌合部を設け、該嵌合部をドアインナパネルの開口部下部に気密状に嵌合したものである。
【0016】
上記構成によれば、ドアモジュールの嵌合部をドアインナパネルの開口部下部に気密状に嵌合するという嵌合構造により、ドア内の気密性を確保することができる。
【0017】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両のドア構造を示し、図1、図2において、ドアアウタパネル1とドアインナパネル2とでドア本体3を構成すると共に、このドア本体3のベルトライン上部にはドアサッシュ4を一体的に形成している。
【0018】
上述のドアインナパネル2の主面部中央には後述するドアモジュール17を取付けるための開口部5が形成されている。
また、ドアインナパネル2の前端部にはドアヒンジ(この実施例ではフロントドアヒンジ)を取付けるための取付け座6,6と、開口7,8とが形成される一方、ドアインナパネル2の後端部内面には、コネクタ9およびドアロックアクチュエータ(図示せず)を備えたロック部材10が取付けられている。
【0019】
上述のロック部材10はドアインナハンドル11によりワイヤ12,13を介して操作される。
また、上述のドアインナパネル2における開口部5の下側前部にはスピーカ配設孔14が形成されている。
【0020】
一方、図1に示すようにドアアウタパネル1の上部内面にはレインフォースメント15を接合固定し、これら両者1,15の接合部上端にはウエザストリップ16を嵌着している。
【0021】
ところで、図2に示すように合成樹脂製のドアモジュール17を設けている。このドアモジュール17は、ウインドガラス18を昇降可能に支持するガイドレール19と、ドア内の機能部品としてのウインドレギュレータ用のモータ20と、音響装置としてしのスピーカ21とを一体ユニット化するモジュールである。
【0022】
上述のドアモジュール17の背面(反車室側面)にはガイドレール19を固定し、このガイドレール19の上部および下部がドアモジュール17の上端部および下端部よりも上下方向へ突出するように成している。
【0023】
すなわち、上述のガイドレール19には図1、図3に示すように、その上部、中間部、下部にそれぞれ取付け部材としてのボルト22,23,24を一体的に取付ける一方、ドアモジュール17側には中間部のボルト23と対応してドア本体3側へ突出する取付け座25を一体形成して、この取付け座25の取付け孔26に中間部のボルト23を挿入した後に、該ボルト23にナット27を螺合することにより、ドアモジュール17の背面にガイドレール19を固定したものである。
【0024】
上述のガイドレール19には、ドア本体3に対するドアモジュール17の組付け後において、スライダ28を介してウインドガラス18が取付けられ、モータ20の駆動時にワイヤ29(図2参照)を介してウインドガラス18を昇降すべく構成される。
【0025】
また、上述のドアモジュール17には、図2に示すように、その上部中間に車室側へ突出する凸部30を一体形成して、ドアモジュール17それ自体の剛性向上を図ると共に、コネクタ9と対応する後部中間には凹部31が一体形成されている。この凹部31はコネクタ9に対して後述するカプラ36を接続する時、その操作性の向上を図り、かつ上述の凸部30と同様にドアモジュール17それ自体の剛性向上を図るものである。
【0026】
さらに、上述のドアモジュール17のドアインナパネル2側のスピーカ配設孔14と対向する部位にはスピーカ配設部32を一体形成し、このスピーカ配設部32にスピーカ21を取付けるように構成している。
【0027】
また、上述のドアモジュール17には電源供給用、スピーカ用、パワーウインド用のハーネス33と、ドアロック用のハーネス34とが一体的に配設され、これら各ハーネス33,34の端部にはカプラ35,36が取付けられている。
【0028】
さらに、上述のドアモジュール17のガイドレール19と対向する中間部には作業用の開口37を形成し、作業後において上記開口37を塞ぐ蓋部材38が設けられている。
【0029】
しかも、上述のドアモジュール17において上記開口部37の直下部には車室側へ略門形状に突出するリセスブラケット39を一体形成している。このリセスブラケット39は図3に示すように略水平状の取付け部39aと、略三角形状の補強部39bとを門形に組合わせた樹脂ブラケットである。
【0030】
上述のリセスブラケット39は、ドアモジュール17の車室内側を覆うドアトリム40(図1参照)の支持部としてのリセス41をガイドレール19に固定するもので、このリセスブラケット39はドアトリム40のアームレスト部40aの内部に位置するリセス41とドアモジュール17とをつなぐように該ドアモジュール17に一体形成されたものである。
なお、上述のリセス41とリセスブラケット39とは、ビス42およびナット43等の取付け部材を用いて固定されている。
【0031】
ところで、ドアインナパネル2の開口部5における上部口縁と下部口縁とは図2、図3に示すように、ドア内方へ窪むように凹部2a,2bが一体形成されており、上側の凹部2aにはガイドレール19の上部のボルト22を仮預けし、かつ該ボルト22の位置調整移動を許容する仮預け孔44が形成されている。
この実施例では、上述の仮預け孔44は上下方向に延びる長孔に設定されている。
【0032】
また、下側の凹部2bにはガイドレール19の下部のボルト24が取付けられる取付け孔45を形成している。この取付け孔45はその上部が開放した上部開放形状に形成されている。この実施例ではボルト24の取付け性を考慮して、上方がテーパ状に開放すべく構成されている。
【0033】
このように構成した車両のドア構造の組付けについて以下に詳述する。
まず、図2に示すようにボルト23、ナット27(図1参照)を用いてドアモジュール17の背面にガイドレール19を一体的に組付ける。また、このドアモジュール17にはモータ20、スピーカ21、ハーネス33,34等が予め一体的に取付けられて、ユニット化される。
【0034】
これらのドア内の機能部品とガイドレール19とが一体化されたドアモジュール17をドア本体3に組付けるには、ガイドレール19の上部を開口部5からドアインナパネル2の内側へ挿入し、ガイドレール19の上部のボルト22を仮預け孔44に挿入して仮預けする。
【0035】
次に、ガイドレール19の下部を、開口部5からドアインナパネル2の内側へ挿入し、組付け位置を調整しながらガイドレール19の下部のボルト24を取付け孔45に対応させ、上部のボルト22と下部のボルト24とを仮預け孔44および取付け孔45に沿って下動させて、位置決めを行なう。
【0036】
次に、上述の各孔44,45から車室側へ突出したボルト22,24に対してナット46,47(図1参照)を螺合して締付ける。
次に、作業用の開口37を利用してスライダ28にウインドガラス18を取付けた後に、この開口37を蓋部材38で閉塞する。またカプラ36を、凹部31を利用してコネクタ9に接続する。
【0037】
次に、リセス41が一体化されたドアトリム40でドアモジュール17の車室内側を覆い、ビス42およびナット43などの取付け部材を用いて、リセス41をリセスブラケット39に取付ける。なお、上述のナット43はリセスブラケット39の下面に予め接着またはインサート成形することが望ましい。
【0038】
このように図1〜図3で示した実施例の車両のドア構造は、ドア本体3に開閉自在に設けられたウインドガラス18を備えてなる車両のドア構造であって、上記ウインドガラス18を昇降可能に支持するガイドレール19とドア内の機能部品とを一体化したドアモジュール17を設け、上記ドア本体3(ドアインナパネル2参照)に対してガイドレール19を取付けて上記ドアモジュール17を支持し、上記ドアモジュール17の車室内側を覆うドアトリム40の支持部(リセス41参照)をドアモジュール17を介して上記ガイドレール19に固定したものである。
【0039】
この構成によれば、既存のガイドレール19をドアモジュール17の強度部材として有効利用するので、部品点数の削減を図りつつ、ドアモジュール17の支持剛性の向上を図ることができる。
【0040】
また、ドア本体3(特にドアインナパネル2参照)に対してガイドレール19を取付けてドアモジュール17を支持させ、かつ上記ガイドレール19にドアモジュール17を介してドアトリム40の支持部(リセス41参照)を固定するので、ドアモジュール17およびドアトリム40の組付け性向上を図ることができる。
【0041】
さらに、上記ドアトリム40にはアームレスト部40aが設けられ、該アームレスト部40aの内部に位置する上記支持部(リセス41参照)とドアモジュール17とをつなぐリセスブラケット39が該ドアモジュール17に設けられたものである。
【0042】
この構成によれば、ドアモジュール17に上述のリセスブラケット39を設けたので、別途ブラケットを新設することはなく、乗員の肘荷重を受けるのに必要な支持剛性を確保することができる。
【0043】
しかも、上記ドア本体3の車室内側には上記ドアモジュール17が取付けられる開口部5を形成し、上記ガイドレール19は上記開口部5上下の内側からドアインナパネル2に取付けられるものである。
【0044】
この構成によれば、開口部5の上下の内側にガイドレール19を挿入し、このガイドレール19をドア本体3に対して取付けるとよいので、取付け性、組付け性の向上を図ることができる。
【0045】
加えて、上記ドアモジュール17を取付ける開口部5の上部にはガイドレール19の上部取付け部材(ボルト22参照)が仮預けされ、かつ該取付け部材(ボルト22参照)の移動を許容する仮預け孔44が設けられ、上記開口部5の下部にはガイドレール19の下部取付け部材(ボルト24参照)が取付けられる上部開放形状の取付け孔45が設けられたものである。
【0046】
この構成によれば、開口部5の上部にガイドレール19の上部を挿入し、この部分の取付け部材(ボルト24参照)を仮預け孔44に仮預けし、次に開口部5の下部にガイドレール19の下部を挿入し、この部分の取付け部材(ボルト24参照)を開口部5下部の取付け孔45に取付けるので、取付け性がさらに向上すると共に、位置決め調整も容易となる。
【0047】
また、上記仮預け孔44は長孔に設定されたものである。
この構成によれば、仮預け孔44の開口面積を必要最小限の大きさに設定することができる。
【0048】
図4、図5は車両のドア構造の他の実施例を示し、図1〜図3で示した先の実施例においてはドアモジュール17とガイドレール19とを一体化して、この一体化されたものをドアインナパネル2の開口部5からドア本体3に組付けるように構成したが、図4、図5に示すこの実施例では、開口部5をもったドアインナパネル2にその内側から予めガイドレール19を取付けて、このガイドレール19の合計3本のボルト22,23,24を車室側へ向けて突出させたものである。
【0049】
すなわち、図4、図5に示すこの実施例では、ウインドガラス18を昇降可能に支持するガイドレール19と、ドア内の機能部品を一体化したドアモジュール17とを設け、ドア本体3を構成するドアインナパネル2に対してガイドレール19が予め取付けられ、このガイドレール19に対してドアモジュール17を後付け固定するように構成している。
【0050】
上述のドアインナパネル2の主面部中央には先の実施例と同様に開口部5が形成されており、上述のガイドレール19は、この開口部5からドアインナパネル2内に挿入された後に、該ドアインナパネル2の内側から開口部5の上下の口縁部に取付けられている。
【0051】
このため、図4、図5に示す実施例では図2に示す開口37よりも開口面積が大きい上述の開口部5を利用して、スライダ28にウインドガラス18を固定することができる。
【0052】
また、この実施例ではウインドレギュレータ用のモータ20はドアモジュール17に一体化されることなく、ドアインナパネル2のモータ取付け部50に直接取付けられる。このため、合成樹脂製のドアモジュール17にはモータ20との干渉を回避する切欠き状の凹部51が形成されている。
【0053】
さらに、上述のドアモジュール17にはガイドレール19側の各ボルト22,23,24を挿通させる合計3つの取付け孔52…が形成されている。これらの取付け孔52は遊嵌孔または長孔に設定される。
【0054】
しかも、このドアモジュール17にはカプラ35をもったハーネス33と、カプラ36を有するドアロック用のハーネス34と、カプラ53を有するパワーウインド用のハーネス54と、カプラ55を有するモータ20用のハーネス56と、音響装置としてのスピーカ21とが機能部品として一体的に配設されると共に、ドアトリム40側のリセス41を固定するリセスブラケット39が樹脂により一体形成されている。
【0055】
また、上述のドアモジュール17にはドアインナパネル2側の開口部5下部に嵌合される断面略門形状の嵌合部57が図5に点線で示す所定範囲において一体形成され、この嵌合部57をドアインナパネル2の開口部5の下部に気密状に嵌合すべく構成している。
【0056】
さらに、ドアモジュール17の後端部中間に設けられた凹部31は図6、図7に示すように、傾斜部31aとフラット部31bとを有し、カプラ36をコネクタ9に差込む際の操作性の向上を図るように構成している。
【0057】
なお、この実施例において図1〜図3の実施例と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略している。
このように構成した車両のドア構造の組付けについて以下に詳述する。
【0058】
まず、図5に示すようにドアインナパネル2の内側にガイドレール19を取付け、開口部5を利用して、ガイドレール19のスライダ28にウインドガラス18を固定する。
【0059】
次に、ウインドレギュレータ用のモータ20をドアインナパネル2のモータ取付け部50に取付ける。なお、このモータ20を先の実施例の如くドアモジュール17側にユニット化する構成としてもよい。
【0060】
次に、上述のガイドレール19に対してドアモジュール17を取付けるが、このドアモジュール17には各要素21、33〜36、53〜56が予め一体ユニット化されている。
【0061】
上述のガイドレール19の合計3本のボルト22,23,24にドアモジュール17を取付けるには、ドアモジュール17側の合計3つの取付け孔52にボルト22,23,24が挿通されるようにドアモジュール17をドアインナパネル2の車室側の面に移動し、このドアモジュール17下部の嵌合部57を開口部5の下部に気密状に嵌合する。
【0062】
ここで、上記嵌合部57を上方から下方に移動させながら開口部5の下部に嵌合する関係上、ドアモジュール17側の取付け孔52はボルト22,23,24の直径よりも大きい遊嵌孔または上下方向に指向する長孔に設定されている。
【0063】
次に、ドアモジュール17の位置調整を行ない、位置決め後においてボルト22,23,24に対してナット46,27,47を螺合して締付ける。また各カプラ36,53,55を対応部分に接続する。
【0064】
次に、リセス41が一体化されたドアトリム40でドアモジュール17の車室内側を覆い、ビス42およびナット43などの取付け部材を用いて、リセス41をリセスブラケット39に取付ける。なお、上述のナット43はリセスブラケット39の下面に予め接着またはインサート成形することが望ましい。
【0065】
このように図4〜図7で示した実施例の車両のドア構造によれば、ドア本体3に開閉自在に設けられたウインドガラス18を備えた車両のドア構造であって、上記ウインドガラス18を昇降可能に支持するガイドレール19と、ドア内の機能部品を一体化したドアモジュール17とを設け、上記ドア本体3に対してガイドレール19が取付けられ、上記ガイドレール19にドアモジュール17が後付けされたものである。
【0066】
この構成によれば、既存のガイドレール19をドアモジュール17の強度部材として有効利用するので、部品点数の削減を図りつつ、ドアモジュール17の支持剛性の向上を図ることができる。
【0067】
また、ドア本体3にガイドレール19を取付け、このガイドレール19にドアモジュール17を取付けるとよいので、該ドアモジュール17の組付け性向上を図ることができる。
【0068】
さらに、上記ドアモジュール17の車室内側を覆うドアトリム40を設け、上記ドアトリム40をリセス41、リセスブラケット39およびドアモジュール17を介して、ガイドレール19に取付けたものである。
この構成によれば、上述のドアトリム40を、ドアモジュール17を介してガイドレール19に取付けるので、ドアトリム40の取付け性およびその支持剛性の向上を図ることができる。
【0069】
しかも、上記ドアトリム40にはアームレスト部40aが設けられ、該アームレスト部40aの内部に位置するドアトリム支持部(リセス41参照)とドアモジュール17とをつなぐリセスブラケット39が該ドアモジュール17に設けられたものである。
【0070】
この構成によれば、ドアモジュール17に上述のリセスブラケット39を設けたので、別途ブラケットを設けることなく、乗員の肘荷重を受けるのに必要な支持剛性を確保することができる。
【0071】
また、上記ドア本体3の車室内側(ドアインナパネル2参照)には上記ドアモジュール17が取付けられる開口部5を形成し、上記ドアモジュール17の下部には上記ドア本体3の開口部5下部に嵌合される嵌合部57を設け、上記嵌合部57をドア本体3の開口部5下部に気密状に嵌合したものである。
【0072】
この構成によれば、ドアモジュール17の嵌合部57をドア本体3の開口部5に嵌合する上述の嵌合構造によりドア内の気密性を確保することができる。
【0073】
図8は車両のドア構造のさらに他の実施例を示し、図4〜図7で示した先の実施例構造に加えて、ドアインナパネル2の開口部5下部と、ドアモジュール17の嵌合部57との間にシール部材58を介設したものである。
【0074】
このように構成すると、両者5,57の嵌合構造と、シール部材58のシール機能とにより、ドア内の気密性をさらに向上させることができる。
なお、図8に示すこの実施例においても、その他の構成、作用、効果については図4〜図7で示した先の実施例と同様であるから、図8において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0075】
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の機能部品は、第一実施例のモータ20、スピーカ21、ハーネス33,34、カプラ35,36に対応し、
以下同様に、
ガイドレールの上下方向の中間部とドアモジュールとを締結する締結部材は、ボルト23、ナット27に対応し、
ガイドレールの上部取付け部材は、上部のボルト22に対応し、
ガイドレールの下部取付け部材は、下部のボルト24に対応するも
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【0076】
【発明の効果】
この発明によれば、ドア本体に対してガイドレールの上部と下部とを取付けてドアモジュールを支持し、ドアモジュールの車室内側を覆うドアトリムのリセスを、ドアモジュールを介してガイドレールに固定したので、既存のガイドレールをドアモジュールの強度部材として有効利用することができ、部品点数の削減を図りつつ、ドアモジュールの支持剛性の向上を図ることができると共に、ドアモジュールの組付け性向上を図ることができ、しかも、ドアモジュールの車室側面に突出形成したリセスブラケットの上面に、ドアトリムを支持するリセスを固定したので、別途ブラケットを新設することなく、乗員の肘荷重を受けるのに必要な支持剛性を確保することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の車両のドア構造を示す断面図。
【図2】 図1の分解斜視図。
【図3】 図2の要部の分解斜視図。
【図4】 車両のドア構造の他の実施例を示す断面図。
【図5】 図4の分解斜視図。
【図6】 ドアモジュール組付け後における図5のA−A線に沿う部分拡大断面図。
【図7】 カプラ接続後における図6のB−B線矢視断面図。
【図8】 車両のドア構造のさらに他の実施例を示す断面図。
【符号の説明】
1…ドアアウタパネル
2…ドアインナパネル
3…ドア本体
5…開口部
17…ドアモジュール
18…ウインドガラス
19…ガイドレール
20…モータ(機能部品)
21…スピーカ(機能部品)
22,24…ボルト(取付け部材)
23…ボルト
25…取付け座
26…取付け孔
27…ナット
33,34…ハーネス(機能部品)
35,36…カプラ(機能部品)
39…リセスブラケット
40…ドアトリム
40a…アームレスト部
41…リセス
44…仮預け孔
45…取付け孔
57…嵌合部
Claims (5)
- ドア本体に開閉自在に設けられたウインドガラスを備えた車両のドア構造であって、
上記ウインドガラスを昇降可能に支持するガイドレールとドア内の機能部品とを一体化したドアモジュールと、
アームレスト部を有し、上記ドアモジュールの車室内側を覆うドアトリムと、
上記アームレスト部の内部に位置し、上記ドアトリムを支持するリセスと、を設け、
上記ドアモジュールには反車室側に突出する取付け孔を有した取付け座が一体形成され、
上記ガイドレールの上下方向の中間部にはボルトが一体的に取付けられ、
該ボルトを上記取付け孔に挿入してナットを螺合することにより上記ドアモジュールに形成された取付け座の反車室側面に上記ガイドレールの上下方向の中間部を固定し、
上記ドア本体に対してガイドレールの上部と下部とを取付けて上記ドアモジュールを支持し、
上記ガイドレールの中間部と対向するドアモジュールの車室側面に突出してリセスブラケットを一体形成し、
上記リセスブラケットの上面に上記リセスを固定する
車両のドア構造。 - 上記ドア本体はドアアウタパネルとドアインナパネルとで構成され、
上記ドアインナパネルには上記ドアモジュールが取付けられる開口部を形成し、
上記ガイドレールは車室側から上記開口部に挿入し、該開口部上下の反車室側に取付けられる
請求項1記載の車両のドア構造。 - 上記ドアモジュールを取付ける開口部の上部にはガイドレールの上部取付け部材が仮預けされ、かつ該取付け部材の移動を許容する仮預け孔が設けられ、
上記開口部の下部にはガイドレールの下部取付け部材が取付けられる上部開放形状の取付け孔が設けられた
請求項2記載の車両のドア構造。 - 上記仮預け孔は長孔に設定された
請求項3記載の車両のドア構造。 - 上記ドアモジュールの下部には上記開口部下部に嵌合される嵌合部を設け、
該嵌合部をドアインナパネルの開口部下部に気密状に嵌合した
請求項2記載の車両のドア構造。
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