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JP4027293B2 - 走査光学装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光による走査、情報の書き込みを行う走査光学装置に関し、特に、感光体を備える電子写真複写機・電子写真プリンタ等の画像形成装置に好適に利用できるものである。
従来、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対して独立した像担持体(以下、感光ドラムと称す)を有するカラー画像形成装置において、各感光ドラムにレーザ光を露光して静電潜像を形成し、この静電潜像を各色のトナーで現像し、得られるトナー画像をシート状の記録媒体上で重ねあわせてカラー画像を得るタンデム型のカラー画像形成装置が知られている。
また、タンデム型のカラー画像形成装置において、低コスト化、小型化を図るために各感光ドラムへのレーザ光の露光手段として、偏向走査手段である回転多面鏡を複数の光源に対して共用し、一つの回転多面鏡で複数の光源からのレーザ光を同時に偏向走査して複数の感光ドラムに照射して露光を行う走査光学装置が知られている。
また、記録速度を向上させるために、一つの感光ドラムに複数のレーザ光を同時に走査して情報を記録するマルチビーム走査光学装置が知られている。しかし、マルチビーム走査光学装置では、副走査方向に間隔をおいて複数のレーザ光により感光ドラム表面を同時に走査するため、複数のレーザ光同士の間隔が副走査方向に所定の間隔になっていないと、走査線が副走査方向にピッチムラとなり画像不良となってしまう。例えば、解像度600DPI(ドット/インチ)の場合、レーザ光の間隔は42μm程度と非常に細かく、複数のレーザ光同士の副走査方向の間隔を調整する必要がある。
ここで、図10、図11を参照してマルチビームのピッチ間調整の説明を行う。図10は、従来のレーザホルダ部の断面図、図11は、従来のマルチビームのピッチ間調整の説明を行うための模式図である。
図10において、レーザホルダ101は、複数の発光点がパッケージされた半導体レーザ(マルチビームレーザ)102が圧入され、保持されている保持部101aを有する。電気回路基板103は、レーザ駆動回路が設けられており、半導体レーザ102に電気的に接続されている。
また、保持部101aの先端には、光束を略平行光束に変換するコリメータレンズ104が接着剤等で取り付けられている。
このようなレーザホルダ101を走査光学装置の光学部品を収納している不図示の筐体に取り付ける際に、保持部101aを回転中心として回転させることで、半導体レーザ102の2つの発光点102a、102bのピッチ間(副走査方向の間隔)Pを調整している。
より詳述すると、図11に示す矢印B方向に回転させると半導体レーザ102の2つの発光点102a、102bのピッチ間Pは小さくなり、図11に示す矢印C方向に回転させると半導体レーザ102の2つの発光点102a、102bのピッチ間Pは大きくなる。
なお、マルチビームを得るために、複数の発光点をパッケージした半導体レーザを用いずに、一つの発光点を有する半導体レーザを複数用いて、プリズム等で合成する場合についても、同様に発光点のピッチ間Pを調整している。
例えば、特許文献1には、複数の光源から発した光ビームが、1つのポリゴンミラーにより複数の感光体面上を主走査方向に偏向走査して露光を行う光走査装置において、射出軸を回転中心として主走査方向から副走査方向に傾ける量を調整ネジにより調整することにより、2本の光ビーム間の副走査方向のビームスポット間隔を調整する構成が開示されている。
特開2000−280523号公報
しかしながら、上記のような従来技術の場合には、下記のような問題が生じていた。
すなわち、従来の光走査装置では、光ビームの副走査方向のピッチを調整することができるのは、同一の感光体を走査する複数の光ビーム同士のピッチであり、異なる感光体を走査する光ビーム同士のピッチの調整は別に必要となる。
本発明は上記の従来技術の課題を鑑みてなされたもので、その目的とするところは、異なる感光体を走査する光ビーム同士のピッチの調整を容易に行うことができる走査光学装置及びそれを備えた画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明に係る走査光学装置にあっては、
複数の感光体と、
直線状に配列された複数の発光点を有し、前記複数の発光点から出射される複数のレーザ光を前記複数の感光体にそれぞれ出射する複数の光源と、
前記複数の発光点を結ぶ直線が、前記複数の光源の間で互いに平行になるように前記複数の光源のそれぞれを一体的に保持する複数の保持部を有するホルダと、
前記複数の光源から出射した各複数のレーザ光を、それぞれ前記複数の感光体表面上に結像するための光学部品を格納するケースと、を備え、
前記複数の光源から出射するそれぞれのレーザ光の光軸が、前記光学部品の1つである回転多面鏡の回転軸を法線とする基本平面に対して、斜めに入射する走査光学装置であって
前記ホルダは、前記ケースに対して前記複数の保持部の中央部を中心に回転可能に嵌合される嵌合部を有し、前記嵌合部回転されることで、前記複数の感光体の副走査方向に関するピッチ間隔がそれぞれ調整可能であることを特徴とする。

本発明によれば、異なる感光体を走査する光ビーム同士のピッチの調整を容易に行うことができる。
以下に図面を参照して、この発明の最良の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。また、以下の説明で一度説明した部材についての材質、形状などは、特に改めて記載しない限り初めの説明と同様のものである。
(第1の実施の形態)
図1〜図9を参照して、本実施の形態に係る走査光学装置及びそれを好適に用いることができる画像形成装置について説明する。
図1はレーザホルダを光学ケースに取り付ける様子を示す部分斜視図、図2は本実施の形態に係る走査光学装置を備えた画像形成装置の概略断面図、図3は走査光学装置と感光ドラムを含む画像形成部との位置関係を示す概略断面図、図4はポリゴンミラー近傍の光路を部分的に示す断面図、図5は本実施の形態に係る走査光学装置の全体構成を示す斜視図、図6はレーザホルダの断面図、図7はマルチビームのピッチ調整を説明するための模式図、図8はコリメータレンズの調整を説明するためのレーザホルダの一部正面図、図9はレーザホルダの正面図である。
[画像形成装置の全体構成]
はじめに、画像形成装置の全体構成について説明する。図2に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置100は、カラー画像をプリントすることができるタンデム型のプリンタである。画像形成装置100は、導電体に感光層を塗布した感光ドラム91をイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像形成を行うべく複数備えている。
また、画像形成装置100は、感光ドラム91を所定の電位に帯電させる帯電器92と、帯電された感光ドラム91を露光し静電潜像を形成するためのレーザ光を発生する走査光学装置50と、感光ドラム91に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器93と、現像されたトナー像を感光ドラムごとに順次重ね合わせフルカラー画像として記録媒体に搬送するための中間転写ベルト95と、感光ドラム91上に現像されずに残ったトナーを清掃し回収するクリーニング手段94と、中間転写ベルト95上のトナー像が転写される記録媒体を収納する給送カセット96と、記録媒体上に転写されたトナー像を熱により記録媒体に定着する定着器97と、トナー像が定着された記録媒体を積載する排出トレイ98と、を備える。
[画像形成装置の画像形成動作]
次に、画像形成装置の画像形成動作について説明する。
画像形成装置100は、図示しない画像読取装置もしくはパーソナルコンピュータ等から送られてきた画像情報に基づいて、前述のように走査光学装置50からレーザ光が照射される。照射されたレーザ光は、帯電器92により帯電された感光ドラム91上を走査することで、感光ドラム91に静電潜像を形成する。
そして、現像器93内で摩擦帯電されたトナーが前記静電潜像に付着することで感光ドラム91上にトナー像が形成される。感光ドラム91上のトナー像は一次転写手段95aにより中間転写ベルト95上に転写され、さらに、転写されたトナー像は二次転写手段95bにより装置本体下部に設けられた給送カセット96から搬送された記録媒体に再度転
写される。記録媒体上に転写されたトナー像は定着器97により定着され、排出トレイ98上に積載される。
[走査光学装置]
本実施の形態に係る走査光学装置50は、図2、図3に示すように、並置された感光ドラムの下部に配置されている。走査光学装置50は、それぞれの感光ドラムを各2本のレーザ光を副走査方向に所定の間隔を有して走査するマルチビーム方式を採用している。
マルチビーム方式は、図3に示すように、1つの回転多面鏡であるポリゴンミラー10の回転軸を中心に左右両側にそれぞれマルチビームの光路を2つずつ有し、各々の感光ドラム91をマルチビームの照射光E1〜E4で露光する方式である。
ここで、走査光学装置50は、装置の小型化を達成するために薄型ポリゴンミラーの反射面にレーザ光が斜めに入射する光学系を採用している。前記光学系は、異なる光源から出射した光束(光ビーム)がポリゴンミラーで反射された後に上下の各光学パスに分離するように、基本平面Xに対して互いに反対且つ同一の角度θで入射する光学系である。ここで、基本平面Xとは、図4(a)に示すポリゴンミラー10の回転軸Aを法線とし、反射面10aと垂直な平面をいう。このような光学系を採用することにより、光学的な特性を揃えやすく、設計が容易となる。なお、前記基本平面と偏向走査光の進行方向とがなす相対角度は画像性能上3°以下が好適である。
また、本実施の形態での光路上の光学部品(レンズ、ミラー等)の配置は中央にポリゴンミラー10を配置しており、各感光ドラム91への光路はポリゴンミラー10の回転軸を中心に対称形状であるため、主に、照射光E1、E2の走査光学系について説明する。
図5、図6に示すように、レーザホルダ1は、レーザ光を発生する2つの発光点がパッケージされた半導体レーザ(マルチビームレーザ)2、3が圧入され、保持されている筒状の保持部1a、1bを有する。電気回路基板4は、レーザ駆動回路が設けられており、半導体レーザ2、3に電気的に接続されている。
ここで、半導体レーザ2、3は、それぞれ発光点2a、2bと発光点3a、3bとを有しており、発光点2aと2b及び発光点3aと3bを結ぶそれぞれの直線t1、t2と前記基本平面との間のなす角がα°となるように傾けて圧入されている(図7(a)参照)。なお、これらの複数の発光点2a,2bと発光点3a,3bとを結ぶそれぞれの直線t1、t2は、これらの複数の半導体レーザ2,3の間で互いに平行となる。
また、保持部1a、1bは、レーザホルダ1の複数の光軸が基本平面に対して角度θで入射するように設けられている。また、保持部1a、1bの外形の一部は互いに一体化されている。このため、半導体レーザ2、3の間隔を近接して保持することが可能である。
絞り部1c、1dは、保持部1a、1bの先端側に各半導体レーザ2、3に対応して設けられ、半導体レーザ2、3から出射された光束を所望の最適なビーム形状に成形する。
コリメータレンズ5、6は、絞り部1c、1dを通過した各光束を略平行光束に変換するものであり、主走査方向に各二箇所ずつ設けられた接着部1e、1fにより絞り部1c、1dのさらに先端側に固定されている。
ここで、コリメータレンズ5、6は、図8(a)に示すように、調整用チャッキング部51a、51b、51cの3箇所でコリメータレンズ5を確実に保持した状態で照射位置やピントが調整される。そして、レーザ光の光学特性を検出しながらX、Y、Zの3軸方向に調整を行い、位置が決定すると紫外線硬化型の接着剤を紫外線照射することで接着部
1eに接着固定する。
次に、図8(b)に示すように、コリメータレンズ6の調整もレーザホルダ1を180度回転させて同様に行い、位置が決定すると接着部1fに接着固定される。
このように、コリメータレンズ5、6の接着部1e、1fを主走査方向に設けているので、調整用チャッキング部51a、51b、51cの3箇所が、接着部1e、1fや先に接着固定されたコリメータレンズと干渉することなく3箇所で確実にコリメータレンズを保持することが可能となり、コリメータレンズ5、6を近接させて一体化された鏡筒を有するレーザホルダ1に対して3軸方向の調整および接着が可能となる。
また、コリメータレンズ5、6を3軸方向に調整後、接着固定して保持することで、半導体レーザ2、3の光学特性を満足させながらポリゴンミラー10までの光学系において、光路パスを短くできる。そのため、レーザホルダ1の部品点数を削減して簡単な構成で走査光学装置をコンパクト化できる。
さらには、レーザホルダ1を180度回転させてコリメータレンズ5、6の各調整及び接着を行うので、副走査方向に角度θ傾いた状態でも、同一の調整及び接着用装置を用いることができ、不要な設備投資を避けることもできる。
光学ケース40は、走査光学装置50の各光学部品を格納する。また、光学ケース40の側壁には、図1で示すように、レーザホルダ1を位置決めするための嵌合穴部40aが設けられており、レーザホルダ1の保持部1a、1bの中央部に設けられた嵌合部1mは、嵌合穴部40aに嵌合して取り付けられる。
このように、光学ケース40の側壁に設けられた嵌合穴部40aに、半導体レーザ2、3を保持して光路を形成する保持部1a、1bの中央部に設けられた嵌合部1mを嵌合させているため、調整溝1nを偏心カム等で押して嵌合部1mを中心にレーザホルダ1を回転させることで、半導体レーザ2、3がそれぞれ有する2つの発光点2a、2bと3a、3bのピッチ間(副走査方向における間隔)Pを簡便な構成で変化することができる。
より詳述すると、半導体レーザ2、3は、発光点2aと2b及び発光点3aと3bを結ぶそれぞれの直線と前記基本平面との間のなす角がα°となるように傾けて圧入されているので、図7(b)に示すように、レーザホルダ1を矢印B方向に回転させると、半導体レーザ2の発光点2a、2bのピッチ間P2がP2a、半導体レーザ3の発光点3a、3bのピッチ間P3がP3aとなるため、共に発光点のピッチ間が小さくなる。一方、図7(c)に示すように、レーザホルダ1を矢印C方向に回転させると、半導体レーザ2の発光点2a、2bのピッチ間P2がP2b、半導体レーザ3の発光点3a、3bのピッチ間P3がP3bとなるため、共に発光点のピッチ間が大きくなる。
前述のピッチ間の調整時には、走査されるドラム面相当位置にCCDカメラ等を置き、半導体レーザ2の2つの発光点2a、2bによるスポット間隔と、半導体レーザ3の2つの発光点3a、3bによるスポット間隔とを同時に測定して行う。このため、半導体レーザ2、3がそれぞれ有する2つの発光点2a、2bと3a、3bのピッチ間Pの調整を同時に行うことができる。
また、半導体レーザ2、3を保持して光路を形成する保持部1a、1bの中央部に設けられた嵌合部1mを、光学ケース40の側壁の副走査方向に設けられた嵌合穴部40aに嵌合させて、光学ケース40にレーザホルダ1を取り付けているので、半導体レーザ2、3と光学ケース40に格納された各光学部品との位置関係を精度良く保証することができ
る。さらには、温度変化等の環境変動によって光学ケース40や、レーザホルダ1が熱膨張等を起こした場合でも、光学ケース40との位置決め部と光源とのズレ量が半導体レーザ2、3で同じになるため、簡単な構成で環境変動等による色ずれを防止することができる。
シリンドリカルレンズ7は、副走査方向のみに所定の屈折力を有しており、半導体レーザ2、3から出射された光束に対応するレンズ部7a、7bが一体成形で設けられている。
回転多面鏡であるポリゴンミラー10は、不図示のモータにより一定速度で回転しており、半導体レーザから出射されシリンドリカルレンズを通過した光束を偏光走査する。
第1の結像レンズ21は、第2の結像レンズ22、23と共に、偏光走査された光束を感光ドラム上にスポット結像し、前記光束により感光ドラム上を等速走査するfθレンズである。第1の結像レンズ21は、半導体レーザ2、3から出射された光束が互いに異なる角度で入射するためシリンダーレンズで構成されている。また、光束は、副走査方向に、半導体レーザ2の光束に対して配置した第2の結像レンズ22及び半導体レーザ3の光束に対して配置した第2の結像レンズ23で結像される。
ミラー24、25、26は、光束を所定の方向へ反射する。ミラー24は、半導体レーザ2の光束に対して配置された最終折り返しミラー、ミラー25は半導体レーザ3の光束に対して配置された分離用折り返しミラー、ミラー26は半導体レーザ3の光束に対して配置された最終折り返しミラーである。ここで、ポリゴンミラーでの二つの光束の反射位置は図4(a)、(b)に示すように、同一でもミラー面高さ方向にズレていても良い。ポリゴンミラー10での反射位置を図4(b)に示すようにΔxズラスことで、ミラー25の位置をよりポリゴンミラー10に近い位置に配置することが可能である。
次に、半導体レーザ2、3から出射された光束が、上記各光学部品を経て、感光ドラム91に、マルチビームの照射光E1、E2として走査されるまでの流れをより詳細に説明する。
半導体レーザ2、3から出射された光束は、レーザホルダ1の絞り部1c、1dによってその光束断面の大きさが制限され、コリメータレンズ5、6により略平行光束に変換され、シリンドリカルレンズ7のレンズ部7a、7bに入射する。
シリンドリカルレンズ7に入射した光束は、主走査方向の形状はそのままの状態で透過し、副走査方向の形状は収束してポリゴンミラー10の同一面にほぼ線像として結像する。この際、光束は、基本平面に対して角度θを持って斜入射する。そして、ポリゴンミラー10が回転することで偏向走査しながら、基本平面に対して角度θを持って出射する。
ポリゴンミラー10から出射された光束は、それぞれ不図示のBDセンサに受光される。BDセンサは、半導体レーザ2、3からそれぞれ出射したマルチビームの全ての光束を検知して同期信号を出力し、半導体レーザ2、3によるマルチビームの各発光点2a、2bと3a、3bの画像端部の走査開始位置のタイミングを調整する。タイミング調整されて半導体レーザ2、3から出射された光束は、第1の結像レンズ21を透過する。
その後、半導体レーザ2から出射した光束は第2の結像レンズ22を透過してミラー24によって反射されて感光ドラム91にマルチビームの照射光E1として結像走査される。一方、半導体レーザ3から出射した光束はミラー25により下側に反射された後、第2の結像レンズ23を透過してミラー26によって反射されて感光ドラム91にマルチビー
ムの照射光E2として結像走査される。
ここで、マルチビームの照射光E1、E2は半導体レーザ2、3によるマルチビームの各発光点2a、2bと3a、3bのピッチ間調整をしてあるので、感光ドラム91を各2本のレーザ光が副走査方向に所定の間隔を有して走査することができる。
なお、本実施の形態に係る走査光学装置において、1枚のポリゴンミラー10に対して両側にそれぞれマルチビームの光学パスを2つずつ有し、各々の感光ドラム91をマルチビームの照射光E1〜E4で露光する方式について説明したが、1枚のポリゴンミラー10の片側にマルチビームの光学パスを4つ設け、4つの感光ドラムを露光する方式でも良く本発明を限定するものではない。
また、本実施の形態に係る走査光学装置において、全ての感光ドラム91を2本のレーザ光が副走査方向に所定の間隔を有して走査するマルチビームとするため、1つの筐体に複数の発光点を有する半導体レーザをレーザホルダ1の光源保持部に用いているが、使用頻度の高い黒用の単色1つだけ、1つの筐体に複数の発光点を有する半導体レーザを用いて、黒単色で使用するときにはマルチビームで高速な書き込みを行い、残りの色用には1つの筐体に1つの発光点を有する半導体レーザを用いて、カラーモード時には通常速度で書き込みを行う構成としても良い。
前述した実施の形態をまとめると下記の通りである。
(1)レーザ光を出射する複数の光源(半導体レーザ2、3)と、
前記複数の光源(半導体レーザ2、3)のそれぞれを保持する複数の保持部1a、1bと、該複数の保持部1a、1bの中央部に設けられた嵌合部1mと、を有するホルダ1と、
前記複数の光源(半導体レーザ2、3)から出射したレーザ光をそれぞれ感光体91表面上に結像するための光学部品(例えば、ポリゴンミラー10、第1の結像レンズ21、第2の結像レンズ22、23、ミラー24、25、26)を格納し、前記ホルダ1を位置決めするための穴部40aを有するケース40と、
を備え、
前記複数の保持部1a、1bから出射するそれぞれのレーザ光の光軸が、前記光学部品の1つである回転多面鏡(ポリゴンミラー10)の回転軸Aを法線とし且つ反射面10aと垂直な基本平面Xに対して、斜めに入射する走査光学装置50において、
前記複数の光源(半導体レーザ2、3)のうち少なくとも1つの光源(例えば、半導体レーザ2)は複数の発光点2a、2bを有し、前記嵌合部1mを前記穴部40aに嵌合した状態で前記嵌合部1mを回転することで、前記複数の発光点2a、2bの副走査方向における間隔P2が調整可能であることを特徴とする走査光学装置50である。
上記実施の形態によれば、異なる感光体に出射する複数の光源の配置間隔を短くできるため、簡単な構成で走査光学装置の部品点数を削減してコンパクト化できると共に、マルチビーム方式の半導体レーザが有する複数の発光点の副走査方向におけるピッチ間調整を同時に行うことができるため、組立調整時間を短縮して作業効率を上げることが可能となる。
(2)前記複数の光源(半導体レーザ2、3)はそれぞれ複数の発光点(2a、2b及び3a、3b)を有し、該複数の発光点(2a、2b及び3a、3b)を結ぶ直線t1、t2が互いに平行であり且つ前記基本平面Xと所定の角度αとなるように前記複数の光源(半導体レーザ2、3)が保持されることを特徴とする(1)に記載の走査光学装置50である。
上記実施の形態によれば、簡単な構成でマルチビーム方式の半導体レーザが有する複数の発光点の副走査方向におけるピッチ間調整時の回転角が少なく、同時に行うことができるため、組立調整時間を短縮して作業効率を上げることが可能となる。
(3)前記ホルダ1に設けられた調整溝1nを押すことで前記嵌合部1mを中心に該ホルダ1を回転することを特徴とする(1)又は(2)に記載の走査光学装置50である。
上記実施の形態によれば、簡便な構成で、嵌合部を中心にホルダを回転することができ、装置の低コスト化に寄与する。
(4)複数の感光ドラム91と、
前記感光ドラム91を所定の電位に帯電させる帯電器92と、
帯電された複数の感光ドラム91を露光し該感光ドラム91表面に静電潜像を形成するためのレーザ光を発生する(1)乃至(3)のいずれかに記載の走査光学装置50と、
前記感光ドラム91に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器93と、
現像されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段(例えば、一次転写手段95a)と、
前記感光ドラム91上に現像されずに残ったトナーを清掃し回収するクリーニング手段94と、
前記記録媒体上に転写されたトナー像を熱により記録媒体に定着する定着器97と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置100である。
上記実施の形態によれば、温度変化等の環境変動によって前記ホルダが熱膨張等を起こした場合でも、前記ケースと嵌合する嵌合部と光源とのズレ量が複数の光源で同じになるため、簡単な構成で環境変動等によって色ずれが発生しにくいコンパクトな画像形成装置を提供することが可能となる。
本実施の形態に係るレーザホルダを光学ケースに取り付ける様子を示す部分斜視図である。 本実施の形態に係る走査光学装置を備えた画像形成装置の概略断面図である。 本実施の形態に係る走査光学装置と感光ドラムを含む画像形成部との位置関係を示す概略断面図である。 本実施の形態に係るポリゴンミラー近傍の光路を部分的に示す断面図である。 本実施の形態に係る走査光学装置の全体構成を示す斜視図である。 本実施の形態に係るレーザホルダ部の断面図である。 本実施の形態に係るマルチビームのピッチ調整を説明するための模式図である。 本実施の形態に係るコリメータレンズの調整を説明するためのレーザホルダの一部正面図である。 本実施の形態に係るレーザホルダの正面図である。 従来のレーザホルダ部を示す断面図である。 従来のマルチビームのピッチ間調整の説明を行うための模式図である。
符号の説明
1 レーザホルダ
1a、1b 保持部
1c、1d 絞り部
1e、1f 接着部
1m 嵌合部
1n 調整溝
2、3 半導体レーザ
2a、2b、3a、3b 発光点
4 電気回路基板
5、6 コリメータレンズ
7 シリンドリカルレンズ
7a、7b レンズ部
10 ポリゴンミラー
10a 反射面
21 第1の結像レンズ
22、23 第2の結像レンズ
24、25、26 ミラー
40 光学ケース
40a 嵌合穴部
50 走査光学装置
51a、51b、51c 調整用チャッキング部
91 感光ドラム(感光体)
92 帯電器
93 現像器
94 クリーニング手段
95 中間転写ベルト
95a 一次転写手段
95b 二次転写手段
96 給送カセット
97 定着器
98 排出トレイ
100 画像形成装置
A 回転軸
E1、E2、E3、E4 照射光
X 基本平面

Claims (1)

  1. 複数の感光体と、
    直線状に配列された複数の発光点を有し、前記複数の発光点から出射される複数のレーザ光を前記複数の感光体にそれぞれ出射する複数の光源と、
    前記複数の発光点を結ぶ直線が、前記複数の光源の間で互いに平行になるように前記複数の光源のそれぞれを一体的に保持する複数の保持部を有するホルダと、
    前記複数の光源から出射した各複数のレーザ光を、それぞれ前記複数の感光体表面上に結像するための光学部品を格納するケースと、を備え、
    前記複数の光源から出射するそれぞれのレーザ光の光軸が、前記光学部品の1つである回転多面鏡の回転軸を法線とする基本平面に対して、斜めに入射する走査光学装置であって
    前記ホルダは、前記ケースに対して前記複数の保持部の中央部を中心に回転可能に嵌合される嵌合部を有し、前記嵌合部回転されることで、前記複数の感光体の副走査方向に関するピッチ間隔がそれぞれ調整可能であることを特徴とする走査光学装置。
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