JP4025481B2 - 電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置に関し、詳しくはレーザープリンター、デジタル複写機、レーザーファクシミリに好適に使用される電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真感光体として、低価格、生産性及び無公害等の利点を有する有機系の感光材料を用いたものが普及し始めている。有機系の電子写真感光体には、ポリビニルカルバゾール(PVK)に代表される光導電性樹脂、PVK−TNF(2,4,7−トリニトロフルオレノン)に代表される電荷移動錯体型、フタロシアニン−バインダーに代表される顔料分散型、電荷発生物質と電荷輸送物質とを組み合わせて用いる機能分離型の感光体などが注目される。また、電子写真感光体には、レーザープリンター、デジタル複写機、レーザーファクシミリ等の半導体レーザーを光源とする電子写真装置の出現、更には感光体の共通化と言った観点から、可視域から近赤外域まで、幅広い分光感度特性を持つことが要求されるようになってきている。
【0003】
このように点を満足させるために、例えば特開平8−29998号公報では、電子写真感光体の感光層にτ型無金属フタロシアニン顔料と下記一般式(A)で示されるジスアゾ顔料を含有することで、可視域から近赤外域まで広域な波長域にわたりパンクロ且つ極めて高感度なものであることと同時に連続使用時の電位安定性も優れるものを提供しようとするものが紹介されている。しかし、この処方系には、蛍光灯などによる長時間の前露光により感度変化及び帯電性が劣化することにより、実機による通紙時に中間調画像において画像濃度にムラを生じると言う問題がある。
【化3】
(式中、A、Bは構造が異なるカプラー残基を表す)
【0004】
また、特開平1−118849号公報や特開平2−5067号公報には、導電性基体と感光層の間に酸化ジルコニウムや酸化アルミニウムなど金属酸化物が単独で存在する下引き層を設けることにより、高感度化、前露光疲労による帯電性低下防止及び繰り返し使用時における帯電特性の劣化防止や液としての分散性向上などを図るものとして提案されている。しかし、特開平8−29998号に記載されている系において、特開平1−118849号公報や特開平2−5067号公報等に記載された下引き層を設けると、前露光疲労による中間調画像の画像濃度ムラに関しては効果はあるものの、連続使用時の黒部電位の上昇により全体的な画像濃度低下を引き起こすという問題を生じる。
【0005】
更に、特開昭59−93453号公報は、電子写真感光体の支持体上に感光層との間の中間層に酸化錫又はアルミナによる表面処理をした酸化チタンを含有させることにより、中間層の平滑性をあげ素管表面の粗さによる電荷発生層の塗布ムラを防ぐことを目的とし、特開平10−83093号公報では、電子写真感光体の基体と感光層の間に表面層に少なくとも酸化ジルコニウムが存在する酸化チタン粉末を含有する中間層を設けることにより、高感度化、前露光疲労による帯電性低下防止及び繰り返し使用時における帯電特性の劣化防止や液としての分散性向上などを図ることを目的としている。しかし、特開平8−29998号公報に記載されている系において、特開昭59−93453号公報や特開平10−83093号公報等で記載された下引き層を設けると、前露光疲労による中間調画像の画像濃度ムラに関しては効果が不充分であり、なお且つ連続使用時の黒部電位の上昇により全体的な画像濃度低下を引き起こす。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の課題は、フタロシアニン系顔料と前記一般式(A)で示されるジスアゾ顔料を含有する電子写真感光体において、蛍光灯などによる前露光時の帯電劣化、感度変化を防止し、且つ繰り返し使用時の特性の安定した電子写真感光体及びそれを用いた電子写真画像形成装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、下記一般式(1)で示されるアゾ顔料とフタロシアニン系顔料とを含有する感光層を設け電子写真感光体において、特定の金属酸化物を含有する中間層を設けることによって、前露光時の帯電劣化、感度変化が抑制されて中間調画像濃度ムラが発生せず、且つ連続使用時の実機内電位が安定し、画像濃度も常に安定したものとなることを見出し、本発明に到達した。
【化4】
Cp1−N=N−A−N=N−Cp2 (1)
(式中、Aは炭素原子でアゾ基の窒素元素に結合している2価の残基を示す。また、Cp1、Cp2は互いに構造の異なる又は同一のカプラー残基を示す。)
【0008】
すなわち、本発明によれば、第一に、導電性支持体上に中間層と、下記一般式(1)で示されるアゾ顔料及びフタロシアニン系顔料を同時に含有する感光層をその順に設けてなる電子写真感光体において、該中間層に酸化チタンと酸化ジルコニウムを含有させたことを特徴とする電子写真感光体が提供される。
【化5】
(式中、Aは炭素原子でアゾ基の窒素元素に結合している2価の残基を示す。また、Cp1、Cp2は互いに構造の異なる又は同一のカプラー残基を示す。)
【0010】
第二に、前記中間層に含有される酸化チタンの純度が99.2重量%以上であることを特徴とする上記第一に記載した電子写真感光体が提供される。
【0011】
第三に、前記フタロシアニン系顔料が無金属フタロシアニン顔料であることを特徴とする上記第一又は第二に記載した電子写真感光体が提供される。
【0012】
第四に、前記純度99.2重量%の酸化チタン(a)と酸化ジルコニウム(b1)の含有比が下記式(2)で示される関係にあることを特徴とする上記第一〜第三のいずれかに記載した電子写真感光体が提供される。
【数3】
【0013】
なお、参考例として、導電性支持体上に中間層と、下記一般式(1)で示されるアゾ顔料及びフタロシアニン系顔料を同時に含有する感光層をその順に設けてなる電子写真感光体において、該中間層に少なくとも一種の金属酸化物で表面処理された酸化チタンと同時に純度99.2重量%以上の酸化チタンを含有させたことを特徴とする電子写真感光体が提供される。
【化6】
(式中、Aは炭素原子でアゾ基の窒素元素に結合している2価の残基を示す。また、Cp1、Cp2は互いに構造の異なる又は同一のカプラー残基を示す。)
【0014】
また、前記金属酸化物で表面処理された酸化チタンの金属酸化物が酸化アルミニウム及び/又は酸化ジルコニウムであることを特徴とする上記参考例に記載した電子写真感光体が提供される。
【0015】
また、前記金属酸化物により表面処理された酸化チタンが同時にステアリン酸化合物によっても表面処理されていることを特徴とする上記参考例に記載した電子写真感光体が提供される。
【0017】
さらに、前記フタロシアニン系顔料が無金属フタロシアニン顔料であることを特徴とする上記参考例に記載した電子写真感光体が提供される。
【0018】
さらにまた、前記純度99.2重量%の酸化チタン(a)と金属酸化物で表面処理された酸化チタン(b2)の含有比が下記式(3)で示される関係にあることを特徴とする上記参考例に記載した電子写真感光体が提供される。
【数4】
【0019】
第五に、前記中間層の膜厚が2〜8μmであることを特徴とする上記第一〜第四のいずれかに記載した電子写真感光体が提供される。
【0020】
第六に、少なくとも帯電手段、画像露光手段、反転現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段及び上記第一〜第五のいずれかに記載した電子写真用感光体を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の電子写真感光体について説明する。
図1は本発明の電子写真感光体の構成例の一つを示す模式断面図であり、導電性支持体2の上に少なくとも中間層3及び感光層4を積層した構成をとっている。図2は本発明の別の構成例を示す模式断面図であり、導電性支持体2の上に中間層3、電荷発生層5,電荷輸送層6を積層した構成をとっている。
【0022】
感光層4にはフタロシアニン顔料が含有される。例えばX型、τ型等の無金属フタロシアニン、チタニルフタロシアニン、バナジルフタロシアニン、銅フタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ジクロロ錫フタロシアニン、クロロアルミニウムフタロシアニン、クロロインジウムフタロシアニン等の金属フタロシアニンがあり、公知の材料として用いることができるが、特に無金属フタロシアニン顔料、更にはX型無金属フタロシアニン顔料、τ型無金属フタロシアニン顔料を用いることが好ましい。この理由については明らかではないが、X型、τ型に分離されるような無金属フタロシアニン顔料のHOMOレベルが前記ジスアゾ顔料のHOMOレベルに近く、相互作用をすることで顔料を混合することによって生じる増感効果が有効に発生すると共に、静電特性上も残留電位、帯電低下といった間題が生じにくくなっていると考えられる。
【0023】
τ型無金属フタロシアニン顔料はCu−Kα特性X線(波長1.541A)を用いたX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θの主要ピークが7.6°、9.2°、16.8°、17.4°、20.4°、20.9°、21.7°、27.6°(それぞれ±0.2°)に存在する無金属フタロシアニン顔料であり、特開昭58−182639号公報、特開昭60−19154号公報等の記載の方法で得ることができる。
【0024】
X型無金属フタロシアニン顔料はCu−Kα特性X線(波長1.541A)を用いたX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θの主要ピークが7.5°、9.1°、16.7°、17.3°、22.3°、23.8°(それぞれ±0.2°)に存在する無金属フタロシアニン顔料であり、米国特許3357989号明細書、米国特許3594163号明細書、特開昭49−4338号公報、特開昭60−243089号公報等の記載の方法で得ることができる。
【0025】
また、上記フタロシアニン顔料に加えて、感光層4には下記一般式(1)で示されるジスアゾ顔料が含有される。
【化7】
Cp1−N=N−A−N=N−Cp2 (1)
(式中、Aは炭素原子でアゾ基の窒素元素に結合している2価の残基を示す。また、Cp1、Cp2は互いに構造の異なる、又は同一のカプラー残基を示す)
【0026】
上記一般式(1)で示されるジスアゾ顔料は、相当するジアゾニウム塩化合物とA又はBに相当するカプラーとを2段階に順次反応させるか、あるいは最初のA又はBとのカップリング反応によって得られるジァゾニウム塩化合物を単離した後、更に残りのカプラーを反応させることによって得ることができる。
【0027】
これらジスアゾ顔料のA、Cp1、Cp2の例を以下に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】
【0033】
【表6】
【0034】
【表7】
【0035】
【表8】
【0036】
【表9】
【0037】
本発明の感光層4に含有されるフタロシアニン系顔料と前記一般式(1)で示されるジスアゾ顔料の含有比は、5:1〜1:5であることが好ましい。5:1よりフタロシアニン系顔料が多いと、必要とする可視域の感度が不足し、静電疲労後の帯電性が低下し、逆に1:5よりジスアゾ顔料が多いと、同様に可視域の感度が低下し、且つ帯電性が低下する。
【0038】
中間層3には、酸化ジルコニウムと酸化チタン、又は参考例として金属酸化物で表面処理された酸化チタンが含有される。
参考例の表面処理に用いる金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム等が挙げられ、なかでも酸化アルミニウム並びに酸化ジルコニウムの使用が望ましい。なお、金属酸化物としては鉛白を用いることができるし、表面処理に用いられる金属酸化物としては酸化珪素を用いることができる。また、金属酸化物で表面処理された酸化チタンの場合、その処理表面積は1〜50重量%が好ましい。
酸化ジルコニウムが中間層中に存在することによって、あるいはこれらの金属酸化物が酸化チタンの表面に存在することによって、どうして光疲労時の帯電低下や感度変動に対して効果があるかは定かではないが、中間層に含有される酸化ジルコニウムあるいは酸化チタンは電荷発生層と中間層の界面で電荷発生物質と接触しており、光に曝されたときにおこる電荷発生物質の電荷発生及び電荷分離時に、高抵抗の金属酸化物である酸化ジルコニウム及び酸化チタンとの相互作用により、あるいは高抵抗の金属酸化物で表面処理した酸化チタンとの相互作用により、これを防止している可能性が高い。
従って、中間層に存在する酸化チタンと酸化ジルコニウムの比などにより、あるいは酸化チタンの表面状態つまり表面処理剤の種類・量などにより、効果に差が出てくるのだと考えられる。
【0039】
また、中間層3に酸化ジルコニウムと酸化チタンとが含有される場合、使用する酸化ジルコニウムの純度は99.9重量%以上が望ましい。不純物の存在は酸化チタンと同じく、環境が変動するとこの不純物の存在は感光体特性に大きく影響を与える。
また、この場合、中間層3に含有される酸化チタンとしては、結晶系はルチル型の酸化チタンが望ましい。また、本発明に使用する酸化チタンは純度が97重量%以上であること、また更に好ましくは99.2重量%以上が好ましい。
本発明に示す中間層中の酸化チタンの純度は、JISK5116に示される測定法により、求めることができる。酸化チタンに含有される不純物は、Na2O、K2O等の吸湿性物質が主であり、酸化チタンの純度が97重量%より低い場合には、感光体特性が環境(特に湿度)により大きく変動する原因となる。
【0040】
また、酸化ジルコニウムと酸化チタンとを混合する際の比は、以下記式(2)で示される関係にあることが望ましい。
【数5】
(a:純度99.2重量%の酸化チタン、b1:酸化ジルコニウム)
中間層中の酸化ジルコニウムが酸化チタン全体の1重量%未満であると、表面未処理の酸化チタンだけの状態とため光疲労に対する効果は変わらない。40重量%を越えても、光疲労による異常に対する効果は変わらないが、低温低湿における感度低下が大きくなる。
【0041】
一方、中間層に金属酸化物で表面処理された酸化チタンが含有される場合は、表面処理された酸化チタンが同時にステアリン酸化合物によっても表面処理されていることが好ましい。この場合の酸化チタンの処理に用いるステアリン酸化合物としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウムなどのステアリン酸金属塩、ステアリン酸が挙げられる。ステアリン酸化合物の処理面積は酸化チタン表面積の1〜50重量%ば望ましい。
なお、この場合の中間層3には、金属酸化物又はステアリン酸化合物で表面処理した酸化チタン粒子に加えて、全く表面処理をしていない酸化チタンを含有していてもよい。特に表面処理をしていない酸化チタンの純度が99.2重量%以上であるものが望ましい。理由ははっきりとしないが、これを添加することにより前露光後の影響の回復が早まる。
【0042】
また、前記99.2重量%以上の酸化チタンと金属酸化物で表面処理された酸化チタンとを混合する際の比は、下記式(3)で示される関係にあることが好ましい。
【数6】
1≦b2/(a+b2)×100≦40 (3)
(式中、a:純度99.2重量%の酸化チタン、b2:表面処理した酸化チタン。)
中間層中の表面処理した酸化チタンが酸化チタン全体の1重量%未満であると、表面未処理の酸化チタンだけの状態とほとんど変わらないため光疲労に対する効果は変わらない。40重量%を越えても、光疲労による異状に対する効果は変わらないが、低温低湿における感度低下が大きくなる。
【0043】
中間層3で用いられる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルェン、キシレン、リグロイン等が挙げられる。
【0044】
中間層3に含有される酸化チタン及び酸化ジルコニウム又は表面処理酸化チタンの粒径は0.05〜1μm、好ましくは0.1〜0.5μmのものが用いられる。
また、中間層に用いる結着樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等の熱可塑性樹脂、ポリウレタン、メラミン、エポキシ、アルキッド、フェノール、ブチラール、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
【0045】
また、本発明においては中間層の膜厚は0.5〜20μmの範囲が望ましい。中間層の膜厚が0.5μmでは、下引き層としての機能である電荷注入の防止やモアレの防止の効果が無くなり、前露光疲労に対する効果も少なくなる。逆に、20μm以上であると、塗膜の平滑性が失われ、感光体としての感度低下、環境変動に対する効果が無くなる。なお、前露光疲労に対する効果と環境変動に対する効果を最大限に引き出すためには、2〜8μmの範囲に設定することが望ましい。
【0046】
また、中間層に酸化チタンと酸化ジルコニウムを含有する場合には、中間層の無機顔料(P)と結着樹脂(R)との体積比P/Rは、P/R=0.8〜3が好ましい。P/Rの値が0.8未満であると繰り返し使用時の感度劣化が大きく、またP/Rの値が3を越えると感光体の帯電性が悪くなってしまう。
【0047】
一方、中間層に金属酸化物で表面処理された酸化チタンを含有する場合には、中間層の酸化チタン(P)と結着樹脂(R)との体積比P/Rは、0.9/1〜2/1の範囲であることが好ましい。中間層のP/R比が0.9/1未満であると中間層の特性が結着樹脂の特性に左右され、特に温湿度の変化及び繰り返しの使用で感光体特性が大きく変化してしまう。また、P/R比が2/1を越えると中間層の層中に空隙が多くなり、電荷発生層との接着性が低下すると共に、更に3/1を越えると空気がたまるようになり、これが、感光層の塗布乾燥時において気泡の原因となり、塗布欠陥となってしまう。
【0048】
次に、導電性支持体及び感光層について説明する。
導電性支持体2としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化錫、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着又はスパッタリングにより、フィルム状若しくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板及びそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研磨などの表面処理した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体11として用いることができる。
【0049】
この他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものも、本発明の導電性支持体11として用いることができる。この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化チタン、導電性酸化錫、ITOなどの金属酸化物粉などが挙げられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂が挙げられる。このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、2−ブタノン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
【0050】
更に、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロンなどの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体11として良好に用いることができる。
【0051】
電荷発生層5に用いられる結着樹脂としては、主成分(50重量%以上)としてはブチラール樹脂を用いるが、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フエノキシ樹脂、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等を必要なら併用しても良い。
結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し10〜500重量部、好ましくは25〜300重量部が適当である。
【0052】
ここで用いられる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられる。電荷発生層5はこれら成分を適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを中間層3上に塗布し、乾燥することにより形成される。
また、電荷発生層の膜厚は0.01〜5μm,好ましくは0.1〜2μmである。
【0053】
電荷輸送層6は、電荷輸送物質及び結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。ここで用いられる溶剤としては、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、ジクロロメタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。
【0054】
電荷輸送層6に含有する電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ[1,2−b]チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。
【0055】
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメート及びその誘導体、ピレンーホルムアルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジエン誘導体、ピレン誘導体、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体、その他ポリマー化された正孔輸送物質等公知の材料が挙げられる。
【0056】
電荷輸送層に用いられる結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート、フェノキシ樹脂、ポリカーポネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、特開平5−158250号公報、特開平6−51544号公報記載の各種ポリカーボネート共重合体等の熱可塑性又は熱硬化性樹脂が挙げられる。
【0057】
電荷輸送物質の量は結着樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。また、電荷輸送層の膜厚は5〜50μm程度とすることが好ましい。ここで用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルェン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。
【0058】
本発明においては電荷輸送層6中にレベリング剤、酸化防止剤を添加しても良い。レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用でき、その使用量は結着樹脂100重量部に対して0〜1重量部が適当である。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、硫黄系化合物、燐系化合物、ヒンダードァミン系化合物、ピリジン誘導体、ピペリジン誘導体、モルホリン誘導体等の酸化防止剤を使用でき、その使用量は結着樹脂100重量部に対して0〜5重量部程度が適当である。
【0059】
本発明の電子写真感光体の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビードコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート、マイヤーバーコート、ローラコート、カーテンコート等の方法を用いることができる。
【0060】
本発明の電子写真感光体を具備する電子写真画像形成装置について説明すると、図3に示すように、矢印Aの方向に回転するドラム状の電子写真感光体12の外周面に帯電部材1により感光体12は正又は負の所定電圧に帯電される。帯電部材1には正又は負の直流電圧がかけられている。帯電部材1に印可する直流電圧は−2000V〜+2000Vが好ましい。
帯電部材1には前記直流電圧に加え、更に交流電圧を重畳して脈流電圧を印可するようにしても良い。直流電圧に重畳する交流電圧はピーク間電圧4000V以下のものが好ましい。ただし、交流電圧を重畳すると帯電部材及び電子写真感光体が振動して異常音を発生する場合がある。帯電部材1には、瞬時に所望の電圧を印可しても良いが、感光体を保護するために、徐々に印可電圧を上げるようにしても良い。
【0061】
また、帯電部材が間接的に配置された帯電方式、いわゆるスコロトロン方式、コロトロン方式の他に酸性ガスの発生が抑制できる感光体に直接配置した帯電方式が提案されてきている。
帯電部材1は感光体12と同方向あるいは逆方向に回転するようにしても良いしまた回転させずに感光体の外周面を摺動するようにしても良い。更に、帯電部材に感光体12上の残留トナーをクリーニングする機能を持たせても良い。この場合、クリーニング手段10を設ける必要がない。
【0062】
帯電した感光体12は、次いで不図示の像露光手段により光像露光6(スリット露光あるいはレーザービーム走査露光など)を受ける。この露光走査時に現行面の非画像部に対しては露光を中断し、露光によって低電位となった画像部に対して、表面電位よりやや低い現像バイアスを印可して反転現像を行い、それによって前述の非画像部部分を含めて原稿像に対応した静電潜像が順次形成されていく。
【0063】
その静電潜像は、次いで現像手段7でトナー現像され、そのトナー現像像が転写帯電手段8により不図示の給紙部から感光体12と転写部材8との間に感光体12の回転と同期取りされて給送される記録材9の面に順次転写されていく。像転写を受けた記録材9は、感光体面から分離されて不図示の像定着手段へ導入されて像定着を受けて複写物(コピー)として機外ヘプリントアウトされる。
【0064】
像転写後の感光体12の表面は、クリーニング手段10にて転写残りトナーの除去を受けて正常面化され、前露光11により除電処理がされて繰り返して像形成に使用される。
【0065】
電子写真装置として、上述の感光体や現像手段などの構成要素のうち、複数のものを装置ユニットとして一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に対して着脱自在に構成しても良い。
【0066】
例えば、図4に示すように、少なくとも感光体12、帯電部材1及び現像手段7を容器20に納めて一つの電子写真装置ユニットとし、この装置ユニットを装置本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在の構成にしても良い。クリーニング手段10は容器20内に設けても設けなくてもよい。
また、図5に示すように、少なくとも感光体12及び帯電部材1を第1の容器21に納めて第1の電子写真ユニットとし、少なくとも現像手段7を第2の容器22に納めて第2の電子写真ユニットとし、これら第1の装置ユニットと第2の装置ユニットとを着脱自在の構成にしても良い。クリーニング手段10は容器21内に設けても設けなくても良い。
【0067】
なお、図4及び図5では転写帯電手段として転写部材23が用いられている。転写部材23としては帯電部材1と同じ構成のものが使用できる。転写帯電手段として用いる転写部材23には400V〜2000Vの直流電圧を印可するのが望ましい、24は定着手段である。
【0068】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに限定させるものではない。
【0069】
(実施例1)…参考例
酸化ケイ素(純度99.9%)を0.35部、酸化チタン(KA−20チタン工業社製純度97重量%)69.65部、アルキッド樹脂[ベッコライトM6401−50−S(固形分50重量%:大日本インキ化学工業社製]15重量部、メラミン樹脂[スーパーベッカミンL−121−60(固形分60重量%):大日本インキ化学工業社製]10重量部、メチルエチルケトン100重量部からなる混合物をボ−ルミルで72時間分散して中間層用塗工液を作成し、これを用いて直径30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム上に、塗布し、130℃で20分乾燥して、膜厚1.5μmの中間層を作成した。
次に、X型無金属フタロシアニン(ファストゲンブルー8120B:大日本インキ化学社製)3重量部、下記構造式(1)のジスアゾ顔料27重量部をシクロヘキサノン300重量部中、ボールミルにて192時間分散を行った。分散終了後ポリビニルブチラール(エスレックBX−1:積水化学工業社製)4重量部をメチルエチルケトン300重量部、シクロヘキサノン1680重量部に溶解した樹脂液を添加し、3時間分散を行い、電荷発生層用塗工液を作成した。これを前記中間層上に塗布し、130℃で10分間乾燥して膜厚0.2μmの電荷発生層を作成した。
構造式(2)で示される電荷輸送物質8重量部、ポリカーボネート(Zタイプ:粘度平均分子量5万)10重量部、シリコーンオイル(KF−50:信越化学工業社製)0.002重量部をテトラヒドロフラン100重量部に溶解し、電荷輸送層用塗工液を作成した。これを前記電荷発生層上に塗布し、130℃で20分間乾燥して膜厚30μmの電荷輸送層を形成し、実施例1の感光体を得た。
【0070】
【化8】
【0071】
【化9】
【0072】
(実施例2)…参考例
実施例1の中間層用塗工液中における酸化ケイ素に変えて、酸化アルミニウム(純度99.9重量%)を使用した以外は、実施例1と同様にして感光体を作成した。
【0073】
(実施例3)
実施例1の中間層用塗工液中における酸化ケイ素に変えて、酸化ジルコウム(純度99.9重量%)を使用した以外は、実施例1と同様にして感光体を作成した。
【0074】
(実施例4)…参考例
実施例1の中間層用塗工液中における酸化チタンに変えて、純度99.7重量%の酸化チタン(CR−EL 石原産業社製)を使用した以外は、実施例1と同様にして感光体を作成した。
【0075】
(実施例5)…参考例
実施例2の中間層用塗工液中における酸化チタンに変えて、純度99.7重量%の酸化チタン(CR−EL 石原産業社製)を使用した以外は、実施例2と同様にして感光体を作成した。
【0076】
(実施例6)
実施例3の中間層用塗工液中における酸化チタンに変えて、純度99.7重量%の酸化チタン(CR−EL 石原産業社製)を使用した以外は、実施例3と同様にして感光体を作成した。
【0077】
(実施例7)…参考例
実施例5の中間層用塗工液において、酸化アルミニウムを0.7重量部、純度99.7重量%の表面未処理の酸化チタン(石原産業社製CR−EL)69.3重量部に変更した以外は、実施例5と同様にして感光体を作成した。
【0078】
(実施例8)…参考例
実施例5の中間層用塗工液において、酸化アルミニウムを28重量部、純度99.7重量%の表面未処理の酸化チタン(石原産業社製CR−EL)42重量部に変更した以外は、実施例5と同様にして感光体を作成した。
【0079】
(実施例9)…参考例
実施例5の中間層用塗工液において、酸化アルミニウムを42.0重量部、純度99.7重量%の表面未処理の酸化チタン(石原産業社製CR−EL)28.0重量部に変更した以外は、実施例5と同様にして感光体を作成した。
【0080】
(実施例10〜12)
実施例7〜9の中間層用塗工液において、酸化アルミニウムに変えて酸化ジルコニウムを使用した以外は、実施例7〜9と同様にして感光体を作成した。
【0081】
(実施例13〜16)…いずれも参考例
実施例8の中間層用塗工液において、酸化アルミニウムを14重量部、純度99.7重量%の表面未処理の酸化チタン(石原産業社製CR−EL)56重量部に変更し、また中間層の膜厚を2μm、4μm、8μm、10μmにそれぞれ変えた以外は、実施例8と同様にして感光体を作成した。
【0082】
(実施例17〜20)
実施例11の中間層用塗工液において、酸化ジルコニウムを14重量部、純度99.7重量%の表面未処理の酸化チタン(石原産業社製CR−EL)56重量部に変更し、中間層の膜厚を2μm、4μm、8μm、10μmにそれぞれ変えた以外は、実施例8と同様にして感光体を作成した。
【0083】
(比較例1)
実施例1の中間層用塗工液において、酸化ケイ素を除いて純度97重量%の表面未処理の酸化チタン(チタン工業社製KA−20)を70部に変更した以外は、実施例1と同様感光体を作成した。
【0084】
(比較例2)
比較例1の中間層用塗工液において、純度97重量%の表面未処理酸化チタン(チタン工業社製KA−20)に変えて、純度99.7重量%の表面未処理の酸化チタン(石原産業社製CR−EL)を用いた以外は、比較例1と同様にして感光体を作成した。
【0085】
(実施例21〜40、比較例3〜4)…実施例21、22、24、25、27〜29、33〜36は参考例
実施例1〜20(実施例1、2、4、5、7〜9、13〜16は参考例)、比較例1〜2の電荷発生層用塗工液を以下の通りに変えて調製した以外は、実施例1〜20(実施例1、2、4、5、7〜9、13〜16は参考例)、比較例1〜2と同様にして感光体を作成した。τ型無金属フタロシアニン(TPA−891:東洋インキ社製)3重量部、下記構造式(3)のジスアゾ顔料33重量部をシクロヘキサノン330重量部中、ボールミルにて216時間分散を行った。分散終了後ポリビニルブチラール(XYHL:UCC社製)6重量部をメチルエチルケトン850重量部、シクロヘキサノン1100重量部に溶解した樹脂液を添加し、3時間分散を行い、電荷発生層用塗工液を作成した。
【0086】
【化10】
【0087】
実施例1〜40(実施例1、2、4、5、7〜9、13〜16、21、22、24、25、27〜29、33〜36は参考例)及び比較例1〜4までの電子写真感光体ドラムを、中心に20mm×100mmの切れ目を入れたカ−ボン紙(縦340mm×横150mm)で覆った。光量が10001xになるよう蛍光灯の位置を調整した後、その蛍光灯(長さ400mm程度)の直下に30分間切れ目を上にしてドラムを放置した。そしてイマジオMF250Eを用いて、600dpiの網点によるハーフトーン像を出力した。また、出力後1時間暗順応させた後再びハーフトーン画像を出力し、画像評価を実施した。その両者の異常画像(濃度ムラ)の度合いを色彩色差計(DP−100ミノルタ社製)で画像上の前露光部の画像濃度(a)と非露光部の画像濃度(b)を測定し、両者の比(a/b)から判断した。
濃度比は当然1に近いほど濃度ムラが存在せず、数値が小さいぼど前露光部の濃度が低いつまり光感度が減感し、また大きいほど濃度が高いつまり光感度が増感して、非露光部との差を発生させていることを示す。
その結果を表10〜13に示す。
【0088】
その後10℃15%低温低湿環境下で黒ベタ部5%のチャート紙により連続2千枚の耐久試験を行い、通紙試験前後の白部電位(Vw)黒部電位(VL)の測定及び画像評価を行った。その結果を表14〜17に示す。
【0089】
結果から比較例と比ベると、実施例のように1種類以上の酸化ジルコニウム等の金属酸化物と酸化チタンを中間層に含有しているときは、濃度比が1に近くなっており効果が認められる。また、特に中間層に含有する金属酸化物が酸化アルミニウムか酸化ジルコニウム又はその両者であったときはより優れている。また、低温低湿環境における実機内電位変動も比較例より優れ、安定していることが分かる。
【0090】
実施例4〜20(実施例1、2、4、5、7〜9、13〜16、24、25、27〜29、33〜36は参考例)及び24〜40の高純度の酸化チタンと酸化アルミニウムや酸化ジルコニウムといった金属酸化物を含有する中間層を有する感光体においては、前露光疲労直後の濃度ムラが少ないだけでなく、1時間の暗順応後の回復性がより向上することが分かる。また、純度99.2重量%以上の酸化チタン(a)と酸化ジルコニウム等の金属酸化物(b1)の含有比が請求項4に記載されているときの前記式(2)の関係式の範囲内で、又は中間層膜厚が2〜8μmであるときの効果も確認することができた。ただ、その両者の限定外であると前露光疲労に対する効果は少なかったり、効果は高くても電位変動が大きくなることが分かる。
【0091】
【表10】
【0092】
【表11】
【0093】
【表12】
【0094】
【表13】
【0095】
【表14】
【0096】
【表15】
【0097】
【表16】
【0098】
【表17】
【0099】
(実施例41)…参考例
実施例1の中間層用塗工液中における酸化ケイ素0.35部と酸化チタン69.65部に変えて、表面を酸化アルミニウム処理した表面処理酸化チタン(石原産業社製CR−50)70部を使用した以外は、実施例1と同様にして感光体を作成した。
【0100】
(実施例42)…参考例
実施例41の中間層用塗工液中における表面処理酸化チタンに変えて、酸化アルミニウム・酸化ジルコニウム表面処理をした酸化チタン(石原産業社製CR−97)を使用した以外は、実施例41と同様にして感光体を作成した。
【0101】
(実施例43)…参考例
実施例41の中間層用塗工液中における表面処理酸化チタンに変えて、酸化アルミニウム及びステアリン酸表面処理をした酸化チタン(石原産業社製CR−60−2)を使用した以外は、実施例41と同様にして感光体を作成した。
【0102】
(実施例44)…参考例
実施例41の中間層用塗工液中における表面処理酸化チタンに変えて、酸化アルミニウム及びシリカ表面処理をした酸化チタン(石原産業社製CR−80)を使用した以外は、実施例41と同様にして感光体を作成した。
【0103】
(実施例45)…参考例
実施例41の中間層用塗工液中の表面処理酸化チタンに変えて、酸化アルミニウム・酸化ジルコニウム及びステアリン酸表面処理をした酸化チタン(石原産業社製CR−57)を使用した以外は、実施例41と同様にして感光体を作成した。
【0104】
(実施例46)…(参考例)
実施例41の中間層用塗工液中の表面処理酸化チタンに変えて、酸化アルミニウム・酸化ジルコニウム表面処理をした酸化チタン(石原産業社製CR−97)0.35重量部、純度99.7重量%の表面未処理の酸化チタン(石原産業社製CR−EL)69.65重量部を使用した以外は、実施例41と同様にして感光体を作成した。
【0105】
(実施例47)…(参考例)
実施例46の中間層用塗工液において、酸化アルミニウム・酸化ジルコニウム表面処理をした酸化チタン(石原産業社製CR−97)0.7重量部、純度99.7重量%の表面未処理の酸化チタン(石原産業社製CR−EL)69.3重量部に変更した以外は、実施例46と同様にして感光体を作成した。
【0106】
(実施例48)…(参考例)
実施例46の中間層用塗工液において、酸化アルミニウム・酸化ジルコニウム表面処理をした酸化チタン(石原産業社製CR−97)28.0重量部、純度99.7重量%の表面未処理の酸化チタン(石原産業社製CR−EL)42.0重量部に変更した以外は、実施例46と同様にして感光体を作成した。
【0107】
(実施例49)…(参考例)
実施例46の中間層用塗工液において、酸化アルミニウム・酸化ジルコニウム表面処理をした酸化チタン(石原産業社製CR−97)42.0重量部、純度99.7重量%の表面未処理の酸化チタン(石原産業社製CR−EL)28.0重量部に変更した以外は、実施例46と同様にして感光体を作成した。
【0108】
(実施例50)…参考例
実施例46の中間層用塗工液において、酸化アルミニウム・酸化ジルコニウム表面処理をした酸化チタン(石原産業社製CR−97)に変えて、酸化アルミニウム・酸化ジルコニウム・ステアリン酸で表面処理した酸化チタン(石原産業社製CR−57)を用いた以外は、実施例46と同様にして感光体を作成した。
【0109】
(実施例51)…参考例
実施例47の中間層用塗工液において、酸化アルミニウム・酸化ジルコニウム表面処理をした酸化チタン(石原産業社製CR−97)に変えて、酸化アルミニウム・酸化ジルコニウム・ステアリン酸で表面処理した酸化チタン(石原産業社製CR−57)を用いた以外は、実施例47と同様にして感光体を作成した。
【0110】
(実施例52)…参考例
実施例48の中間層用塗工液において、酸化アルミニウム・酸化ジルコニウム表面処理をした酸化チタン(石原産業社製CR−97)に変えて、酸化アルミニウム・酸化ジルコニウム・ステアリン酸で表面処理した酸化チタン(石原産業社製CR−57)を用いた以外は、実施例48と同様にして感光体を作成した。
【0111】
(実施例53)…参考例
実施例49の中間層用塗工液において、酸化アルミニウム・酸化ジルコニウム表面処理をした酸化チタン(石原産業社製CR−97)に変えて、酸化アルミニウム・酸化ジルコニウム・ステアリン酸で表面処理した酸化チタン(石原産業社製CR−57)を用いた以外は、実施例49と同様にして感光体を作成した。
【0112】
(実施例54)…参考例
実施例46の中間層用塗工液において、酸化アルミニウム・酸化ジルコニウム表面処理をした酸化チタン(石原産業社製CR−97)14重量部、純度99.7重量%の表面未処理の酸化チタン56重量部(石原産業社製CR−EL)に変更し、更に中間層の膜厚を1.5μmから2μmに変更したこと以外は、実施例46と同様にして感光体を作成した。
【0113】
(実施例55)…参考例
実施例54において、中間層の膜厚を2μmから4μmに変更した以外は、実施例54と同様にして感光体を作成した。
【0114】
(実施例56)…参考例
実施例54において、中間層の膜厚を2μmから8μmに変更した以外は、実施例54と同様にして感光体を作成した。
【0115】
(実施例57)…参考例
実施例54において、中間層の膜厚を2μmから10μmに変更した以外は、実施例54と同様にして感光体を作成した。
【0116】
(実施例58)…参考例
実施例54の中間層用塗工液において、酸化アルミニウム・酸化ジルコニウム表面処理をした酸化チタン(石原産業社製CR−97)に変えて、酸化アルミニウム・酸化ジルコニウム・ステアリン酸で表面処理した酸化チタン(石原産業社製CR−57)を用いた以外は、実施例54と同様にして感光体を作成した。
【0117】
(実施例59)…参考例
実施例58において、中間層の膜厚を2μmから4μmに変更した以外は、実施例58と同様にして感光体を作成した。
【0118】
(実施例60)…参考例
実施例58において、中間層の膜厚を2μmから8μmに変更した以外は、実施例58と同様にして感光体を作成した。
【0119】
(実施例61)…参考例
実施例58において、中間層の膜厚を2μmから10μmに変更した以外は、実施例58と同様にして感光体を作成した。
【0120】
(比較例5)
実施例41の中間層用塗工液において、酸化アルミニウム処理した表面処理酸化チタン(石原産業社製CR−50)70部を、純度99.7重量%の表面未処理の酸化チタン(石原産業社製CR−EL)70部に変更した以外は、実施例41と同様にして感光体を作成した。
【0121】
(比較例6)
実施例41の中間層用塗工液において、酸化アルミニウム処理した表面処理酸化チタン(石原産業社製CR−50)70部を、純度97重量%の表面未処理の酸化チタン(チタン工業社製KA−20)70部に変更した以外は、実施例41と同様にして感光体を作成した。
【0122】
(実施例62〜82及び比較例7〜8)…実施例62〜82は参考例
実施例41〜61(いずれも参考例)及び比較例5〜6の電荷発生層用塗工液を実施例21(参考例)と同じ組成のものに変更した以外は、実施例41〜61(いずれも参考例)並びに比較例5〜6と同様にして感光体を作成した。
【0123】
実施例41〜82(いずれも参考例)及び比較例5〜8で得られた電子写真感光体ドラムについて、実施例1〜40(実施例1、2、4、5、7〜9、13〜16、21、22、24、25、27〜29、33〜36は参考例)及び比較例1〜4と同様の画像評価を実施した。その結果を表18〜21に示す。また、その後、実施例1〜40(実施例1、2、4、5、7〜9、13〜16、21、22、24、25、27〜29、33〜36は参考例)及び比較例1〜4と同様のチャ−ト紙による耐久試験を行い、通紙試験前後の白部電位(Vw)黒部電位(VL)の測定及び画像評価を行った。その結果を表22〜25に示す。
【0124】
結果から比較例と比ベると、実施例のように1種類以上の金属酸化物で表面処理された酸化チタンを中間層に含有しているときは、濃度比が1に近くなっており効果が認められる。また、特に表面処理に用いた金属酸化物が酸化アルミニウムか酸化ジルコニウム又はその両者であったときはより優れており、ステアリン酸化合物による有機物処理を実施したものも効果が大きい。また、低温低湿環境における実機内電位変動も比較例より優れ、安定していることが分かる。
【0125】
実施例46〜61及び67〜82(いずれも参考例)の高純度の酸化チタンと金属酸化物で表面処理した酸化チタンを混合したものでは、前露光疲労直後の濃度ムラが少ないだけでなく、1時間の暗順応後の回復性がより向上することが分かる。また、純度99.2重量%以上の酸化チタン(a)と金属酸化物で表面処理された酸化チタン(b2)の含有比が前記式(3)の関係式の範囲内で、又は中間層膜厚が2〜8μmであるときの効果も確認することができた。ただ、その両者の限定外であると前露光疲労に対する効果が少なかったり、あるいは効果は大きくても環境変動時の電位変動が大きくなることが分かる。
【0126】
【表18】
【0127】
【表19】
【0128】
【表20】
【0129】
【表21】
【0130】
【表22】
【0131】
【表23】
【0132】
【表24】
【0133】
【表25】
【0134】
【発明の効果】
本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に中間層と、前記一般式(1)で示されるアゾ顔料及びフタロシアニン系顔料を同時に含有する感光層をその順に設けてなる電子写真感光体において、該中間層に酸化チタンと酸化ジルコニウムを含有させたことから、本感光体を用いた画像形成装置によると、蛍光灯などによる前露光時の帯電劣化、感度変化が防止されて実機による通紙時に中間調画像において画像濃度ムラを生じることがなくなり、且つ繰り返し使用時における帯電特性の劣化が防止されて、連続使用時の実機内電位が安定して、常に安定した画像濃度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体の構成例を示す模式断面図である。
【図2】本発明の電子写真感光体の別の構成例を示す模式断面図である。
【図3】本発明の電子写真装置の一例を示す正面図である。
【図4】本発明の電子写真装置の他の例を示す正面図である。
【図5】本発明の電子写真装置の他の例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 帯電部材
2 導電性支持体
3 中間層
4 感光層
5 電荷発生層
5’ 電荷輸送層
6 露光手段
7 現像手段
8 転写部材(コロナ方式)
9 記録材
10 クリーニング手段
11 助電手段
12 感光体
20 容器
21 容器
22 容器
23 転写部材
24 定着手段
Claims (6)
- 前記中間層に含有される酸化チタンの純度が99.2重量%以上であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記フタロシアニン系顔料が無金属フタロシアニン顔料であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
- 前記中間層の膜厚が2〜8μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 少なくとも帯電手段、画像露光手段、反転現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段及び請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真用感光体を有することを特徴とする画像形成装置。
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