JP4009103B2 - 含水無機粒子及びそれを含有する洗剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、含水無機粒子及びそれを含有する洗剤組成物に関し、より詳しくは、冷水中で凝集物を形成して不溶化することのない無機粒子及びそれを含有する洗剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
炭酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩等の無機成分は、一般に、以下の(1)〜(4)の方法により他の洗剤成分と均一に混合されて、洗剤組成物に配合されていた。
(1)上記無機成分を界面活性剤、ゼオライト、水溶性高分子等の他の洗剤成分と共に水に溶解/分散して水性スラリーを調製後、噴霧乾燥する方法(特開昭63−122797、特表平10−512007号公報等)。
(2)上記(1)と類似の方法で調製した噴霧乾燥物を上記他の成分と共に捏和機等で均一に混練する方法(特公平6−72237、特公平8−16235号公報等)。
(3)上記(1)と類似の方法で調製した噴霧乾燥物を上記他の成分と共に撹拌造粒機等で造粒処理を行う方法(特公平4−5080、特公平6−80160号公報等)。
(4)上記無機成分を上記他の成分と共に捏和機等で均一に混練する方法(特公平2−7360、特公平4−5666号公報等)。
上記のような方法で洗剤組成物中に均一に配合された無機成分は、冷水中での溶解性が優れていたものであった。近年、環境への負荷を低減させるために、噴霧乾燥を行わない粒状洗剤等の洗剤組成物の製造方法が研究され、上記の無機成分を粒子状で他の洗剤成分(造粒物)と粉体混合する製造方法や後添加する製造方法が提案されている(特公平7−15118、特表平7−509267号公報等)。
このような洗剤組成物の製造方法は、簡便で、かつ消費エネルギーも少なく、将来有望なものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の方法で得られた洗剤組成物は、粉体混合した無機成分の粒子(無機粒子)が冷水、特に、10℃以下の温度の水中で、凝集物を形成して不溶化するため、洗剤組成物が冷水に溶け難くなるという問題があることが判明した。特に、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム等の無機粒子は、冷水中での不溶化が著しいものであった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、冷水中で凝集物を形成して不溶化することのない無機粒子及びそれを含有する洗剤組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、冷水中で凝集物を形成して不溶化する性質を有する無機粒子と冷水中で溶解しやすい無機粒子との粒子混合物に特定量の水分を保持させると冷水中で溶解性の優れた無機粒子が得られることを見出し、本発明をなすに至った。
【0005】
即ち、本発明の含水無機粒子は、以下の(1)の通りである。
(1)本質的に水に溶解する無機粒子であり、5℃における下記の溶解性試験法による溶解時間が、
a)30分以上である少なくとも1種の無機粒子と、
b)20分以下である少なくとも1種の無機粒子と、
を含有する粒子混合物であって、該粒子混合物に、前記a)及びb)が持ち得る結晶水の最大量に対して5〜50質量%の量の水分を含有させたことを特徴とする含水無機粒子。
<溶解性試験法>
内径105mmの円柱状の1Lビーカーに、マグネット撹拌子(直径15mm、全長52mmの円柱状)を底面の中央部に入れ、目開き355μmのステンレス製ふるい(直径75mm×高さ20mm)をビーカーの底面から50mmの高さに金網がくるように針金を用いてセットし、5℃の水道水700mLを入れる。試料5gを舟形のプラスチック製秤量皿(縦55mm×横35mm×高さ13mm)に秤量し、水をしみ込ませながら静かにふるい金網上に置き、5分間静置する。その後、試料を秤量皿からふるいの上に静かに移し、マグネチックスターラーを用いて500rpmにて上記撹拌子で撹拌を開始し始めてからふるい上から試料が見えなくなるまでの時間を測定し、この時間を溶解時間とする。
【0006】
本発明の含水無機粒子は、以下の(2)の方法で製造できる。
(2)本質的に水に溶解する無機粒子であり、5℃における上記の溶解性試験法による溶解時間が、
a)30分以上である少なくとも1種の無機粒子と、
b)20分以下である少なくとも1種の無機粒子と
を混合して、粒子混合物を調製し、該粒子混合物に、前記a)及びb)が持ち得る結晶水の最大量に対して5〜50質量%の量の水分を含有させることを特徴とする含水無機粒子の製造方法。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について更に詳細に説明する。
本発明において、本質的に水に溶解する無機粒子とは、5℃における水への溶解度が1g/水100g以上の無機粒子であり、水温の変化により溶解度が変化する無機粒子である。本発明は、これらの無機粒子の中で、上記溶解性試験法において溶解時間が30分以上である無機粒子の溶解性を促進するものである。
このような無機粒子は、水和する過程で近傍粒子を巻き込んで凝集物を形成する性質を有するため冷水中で溶解し難くなると推定される。
なお、上記溶解性試験法において、試験する無機粒子の粒径は、JIS標準篩で100メッシュ〜16メッシュ通過(粒径約150〜1mm)の範囲のものを使用する。
【0008】
溶解時間が、a)30分以上の無機粒子の具体例として、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、亜硫酸ナトリウム(結晶水の記載がないものは無水塩であることを意味する)等が挙げられる。
【0009】
本発明で溶解時間が、b)20分以下である少なくとも1種の無機粒子とは、
好ましくは、溶解時間が10分以下、特に、1〜9分とすると好適である。
このような無機粒子の具体例として、炭酸ナトリウム10水塩、炭酸カリウム、硫酸ナトリウム10水塩、硫酸カリウム、硫酸亜鉛7水塩、リン酸三ナトリウム12水塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウムカリウム、セスキ炭酸ナトリウム2水塩等が挙げられる。
上記無機粒子の内、好ましくは、炭酸ナトリウム10水塩、炭酸カリウム、硫酸ナトリウム10水塩、硫酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウムカリウム、セスキ炭酸ナトリウム2水塩等である。
【0010】
本発明では、溶解時間が、a)30分以上である少なくとも1種の無機粒子と、
b)20分以下である少なくとも1種の無機粒子と混合して粒子混合物を調製
し、該粒子混合物に、前記a)及びb)が持ち得る結晶水の最大量に対して5〜50質量%、好ましくは、9〜50質量%の水分を含有させる。
水分の量が5質量%未満では、本発明の効果が得られないことがあり、50質量%を超えると流動性の良い粒子混合物が得られないことがある。
【0011】
前記a)とb)との質量比(a/b)については、好ましくは、3/1〜1/2である。質量比が前記の範囲外の場合、冷水中で溶解性の優れたものが得られないことがある。
【0012】
なお、上記a)及びb)が持ち得る結晶水の最大量の求め方は、例えば、a)が炭酸ナトリウム、b)が炭酸カリウムで、質量比がa/b=50/50の粒子混合物の場合、以下のようになる。
a)の炭酸ナトリウムの持ち得る結晶水の最大量は、10水で、b)の炭酸カリウムの持ち得る結晶水の最大量は、2水であるから、a)とb)の合計質量100において、持ち得る結晶水の最大量は、以下の式で計算される。
10×18×50÷106+2×18×50÷138.2=97.9
この持ち得る結晶水の最大量に対して5〜50質量%水分を粒子混合物に含有させる。
【0013】
前記粒子混合物に、前記量の水分を含有させる方法としては、前記粒子混合物を調製し、これに所定量の水分を添加する方法が好ましい。
前記水分としては、水和塩を有する無機粒子からの水、バルクの水、水滴(噴霧)、水蒸気、高湿度のガス(空気、窒素等)等を使用できる。
前記粒子混合物に水を添加する場合、粒子混合物の流動性を維持しながら、徐々に水を添加することが好ましい。添加する水分が多い場合、また、前記粒子混合物に、所定量の水を一気に添加した場合は、粒子混合物の流動性が低下することがあるが、流動性の低下した状態で放置後、凝集物が存在する場合には、破砕処理、篩い分け等により粒度調整を行なってもよく、また、破砕処理、篩い分け等により粒度調整を行うことが好ましい。
【0014】
本発明の含水無機粒子は、上記のように粒子混合物に所定量の水分を含有させることにより、イオン交換や水和による結晶構造の変化といった何らかの化学反応が起こり、冷水中で溶解性に優れたものに変化したものと推定される。含水無機粒子中の水分は、無機粒子の化学種や水分の含有量によって異なるが、結晶水及び自由水として存在するものと推定される。
【0015】
本発明の含水無機粒子を製造する際の装置としては、リボンミキサー、レディゲミキサー、ハイスピードミキサー、シュギミキサー等の撹拌羽根を備えたミキサー、流動層造粒機、粉粒層造粒機等の流動型ミキサー、ドラム式ミキサー、V型ミキサー、皿形造粒機等の転動型造粒機等が使用できる。
この他に、前記方法で調製した粒子混合物を輸送する工程で水分を含有させることもできる。例えば、ベルトコンベア上又は、空気輸送配管内の粒子混合物に水を噴霧後、邪魔板や混合機等の混合手段で処理する方法が挙げられる。
【0016】
本発明では、前記無機粒子が、炭酸塩、炭酸水素塩、セスキ炭酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩から選ばれるものであると顕著な効果が期待できるので、特に好ましい。前記塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛等の金属塩、アンモニウム塩等が使用できるが、特に、無機粒子がアルカリ金属塩であると好適である。
【0017】
本発明の含水無機粒子は、洗剤組成物に好適に配合できる。
特に、粒状洗剤、タブレット洗剤、ブリケット洗剤等の洗剤組成物に好適である。
含水無機粒子の洗剤組成物中に、好ましくは5〜60重量%、特に好ましくは10〜50重量%含まれるように配合することが望ましい。
含水無機粒子は、界面活性剤を含有する造粒粒子と粉体混合するか、洗剤組成物の造粒工程等で配合できる。
含水無機粒子は、洗剤の製造工程の中間生成物である界面活性剤を含有する造粒粒子に粉体混合する又は、最終生成物に近い洗剤粒子に、後混合する等のように、含水無機粒子を洗剤成分の他の造粒物と単に粉体混合して配合すると、顕著な効果が期待できるので好ましい。
洗剤組成物に配合する含水無機粒子の粒径は、好ましくは、100〜2000μm、更に好ましくは、150〜1500μm、特に、200〜1000μmとすると好適である。平均粒径は、好ましくは200〜1200μm、更に好ましくは、300〜1000μmとすると好適である。
【0018】
本発明において、粒状洗浄剤組成物の場合、嵩密度は、0.3〜1.2g/cm3、好ましくは、0.6〜1.2g/cm3、特に、0.7〜1g/cm3とすると好適である。粒子径は、100〜3000μm、好ましくは、200〜2000μm、特に、300〜1500μmの範囲とすると好適である。平均粒子径は、200〜1500μm、好ましくは、300〜1200μm、特に、350〜1000μmとすると好適である。
粒状洗剤組成物は、捏和押出造粒法、捏和破砕造粒法、転動造粒法、撹拌造粒法等の方法で製造できる。
【0019】
本発明の含水無機粒子を含有する洗剤組成物には、通常、衣料用洗剤等に配合される界面活性剤、キレートビルダー、その他成分等が配合できる。
界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤などの各種界面活性剤等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
これら界面活性剤は、組成物中合計で、好ましくは5〜50質量%、さらに好ましくは10〜40質量%配合される。
【0020】
アニオン界面活性剤としては、炭素数10〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、炭素数13〜19のα−スルホ脂肪酸低級アルキル(炭素数1〜3)エステル塩、炭素数10〜20のアルキル硫酸エステル塩、炭素数12〜22の飽和又は不飽和の脂肪酸塩等を好適に使用することができる。これらの塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アミン塩、アンモニウム塩などを使用することができる。
【0021】
好ましいノニオン界面活性剤としては、以下のものが例示できる。
(1)平均炭素数10〜20のアルコールにエチレンオキサイド(EO)を平均5〜30モル付加させたEO付加型ノニオン界面活性剤(アルキルエーテルエトキシレート)。
(2)平均炭素数10〜20のアルコールにエチレンオキサイド(EO)およびプロピレンオキサイド(PO)を平均5〜30モル付加させたEO−PO付加型ノニオン界面活性剤。
(3)下記化1で表される脂肪酸エステル型ノニオン界面活性剤。
〔化1〕
R1−CO(OR2)nOR3
(式中、R1は炭素数5〜21、好ましくは炭素数9〜17のアルキル基またはアルケニル基、R2は炭素数2〜4であり、EOが単独で、またはEOおよびPOが混合して付加してOR2を構成することが好ましい、R3は炭素数1〜4のアルキル基、好ましくは炭素数1〜2のアルキル基、nはOR2の平均付加モル数を示し、5〜30の数、好ましくは5〜20の数、を示す。)
【0022】
キレートビルダーとして、好ましくは、アルミノ珪酸塩、ケイ酸塩、層状ケイ酸塩、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩等の縮合リン酸塩等の無機化合物、ポリアクリル酸、アクリル酸−マレイン酸共重合体等のポリカルボン酸塩、クエン酸塩、アミノカルボン酸塩等の有機化合物が挙げられる。
【0023】
その他の成分として、以下のような成分を配合することができる。
(1)蛍光剤として、ビス(トリアジニルアミノ)スチルベンジスルホン酸誘導体、ビス(スルホスチリル)ビフェニル塩[チノパールCBS−X]など。
(2)酵素として、リパーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼなど。
(3)漂白剤として、過炭酸塩、過硼酸塩など。
(4)漂白活性化剤として、炭素数11〜19のアルカノイルオキシベンゼンスルホン酸/塩、炭素数8〜19のアルカノイルオキシ安息香酸/塩など。
(5)表面改質剤として、微粉炭酸カルシウム、微粉ゼオライト、顆粒ゼオライト、ポリエチレングリコールなど。
(6)再汚染防止剤として、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体など。
(7)多孔質吸油剤として、非晶質無水珪酸、珪酸カルシウムなど。
(8)油ゲル化剤として、12−ヒドロキシステアリン酸、金属石鹸など。
(9)還元剤
亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウムなど。
(10)崩壊剤
粉末セルロースの顆粒化品、架橋型カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウムなど。
(11)すすぎ剤として、シリコーン油など。
(12)香料
例えば、特願2000−346626号公報に記載の香料組成物など。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、冷水中で凝集物を形成して不溶化することのない無機粒子及びそれを含有する洗剤組成物を提供できる。
【0025】
【実施例】
次に、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれら実施例によつて限定されるものではない。
【実施例1〜18、比較例1〜4】
表1〜4に示す組成の含水無機粒子(表中では、粒子混合物)を以下の方法で調製し、以下の溶解性試験法により溶解時間を測定した。
さらに、以下に示す組成の含水無機粒子を含有する粒状洗剤組成物について、洗剤の低温溶解性を以下の方法で(洗剤の布付着性)評価した。
これらの評価結果も併せて表1〜4に示した。
本発明の含水無機粒子及びそれを配合した粒状洗剤組成物は、冷水中で優れた溶解性を示すことがわかる。
なお、表1〜4において、前記a)及びb)が持ち得る結晶水の最大量は、最大結晶水量と表記した。
【0026】
1)含水無機粒子の調製
表1〜4に示す無機粒子a)と無機粒子b)とを表に示す質量比率でリボンミキサーで混合後、これに撹拌しながら水を噴霧して所定量の水分を含有させた。室温で1日放置後、トリオブレンダー(トリオサイエンス社製)にかけて、凝集物をほぐし、粉砕した。次いで、16メッシュと100メッシュの篩を用いて、粒径150〜1000μmの範囲の含水無機粒子を得た。
【0027】
2)含水無機粒子(表1〜4では、粒子混合物)の溶解時間の測定
内径105mmの円柱状の1Lビーカーに、マグネット撹拌子(直径15mm、全長52mmの円柱状)を底面の中央部に入れ、目開き355μmのステンレス製ふるい(直径75mm×高さ20mm)をビーカーの底面から50mmの高さに金網がくるように針金を用いてセットし、5℃の水道水700mLを入れた。試料5gを舟形のプラスチック製秤量皿(縦55mm×横35mm×高さ13mm)に秤量し、水をしみ込ませながら静かにふるい金網上に置き、5分間静置する。その後、試料を秤量皿からふるいの上に静かに移し、マグネチックスターラーを用いて500rpmにて上記撹拌子で撹拌を開始し始めてからふるい上から試料が見えなくなるまでの時間を測定し、この時間を溶解時間とした。
【0028】
3)洗剤組成物の調製
以下の組成のベース粒状洗剤75質量部と表1〜4に示す粒子混合物25質量部とをリボンミキサーで混合して、含水無機粒子を含有する粒状洗剤組成物(嵩密度0.8〜0.9g/cm3)を調製した。
ベース粒状洗剤
<組成>
成 分 配合量(質量部)
α−SF−Na 10
LAS−K 8
石けん 7
ノニオン 5
ゼオライト 23
AA/MA 2.5
亜硫酸ナトリウム 1.5
酵素 1.0
蛍光剤 0.2
香料 0.1
水分 5.0
合計 63.3
ベース洗剤の平均粒径:550μm
ベース洗剤の嵩密度 :0.85g/cm3
【0029】
4)洗剤の布付着性
洗濯機に10℃の水を30L入れ、黒色系の布を1.5kg水中に浸した後、洗剤組成物40gを投入する。2分間放置後弱水流コースで5分間洗浄後排出し1分間脱水する。布を取り出し目視で粒子の付着状態を観察し、以下の評価基準で評価する。
○:全く付着無し
△:極くわずかに付着しているが、すすぎにより良好となるレベル
×:部分的にやや付着がみられるレベル
××:布全体にかなり多く付着
【0030】
なお、実施例、比較例で使用した成分は、下記の通りである。
・α−SF−Na:炭素数14、16のアルキル基(質量比C14/C16=2
/8)をもつα−スルホ脂肪酸メチルエステルのナトリウム塩
・LAS−K:直鎖アルキル(炭素数10〜14)ベンゼンスルホン酸カリウム
・AS−Na:ラウリル硫酸ナトリウム、純分95%、ライオン(株)製、サンノールLM−1100NT
・石けん:炭素数12〜18のアルキル基をもつ脂肪酸ナトリウム
・ノニオン:ダイアドール13(三菱化学製)の酸化エチレン平均15モル、酸化プロピレン平均3モル付加体
・ゼオライト:A型ゼオライト(水澤化学製 シルトンB)
・AA/MA:アクリル酸/マレイン酸共重合体のナトリウム塩、商品名ソカランCP7(BASF社製)
・亜硫酸ナトリウム:無水亜硫酸ナトリウム(三井化学(株)製)
・炭酸ナトリウム:無水炭酸ナトリウム(旭硝子製)
・炭酸ナトリウム・10水塩:純正化学製
・炭酸カリウム:無水炭酸カリウム(旭硝子製)
・炭酸水素カリウム:純正化学製
・炭酸ナトリウムカリウム:関東化学製
・硫酸ナトリウム:中性無水芒硝(日本化学製)
・硫酸ナトリウム・10水塩:純正化学製
・硫酸カリウム:純正化学製
・リン酸三ナトリウム:キシダ化学製
・リン酸三ナトリウム・12水塩:純正化学製
・蛍光剤:チノパールCBS−Xと チノパールAMS−GX(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)とを質量比1/1で配合
・酵素:プロテアーゼ、商品名 カンナーゼ12T(ノボザイムズ社製)
・香料:特願2000−346626号 表11〜18に記載のA組成。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
Claims (3)
- 5℃における水への溶解度が1g/水100g以上であって、炭酸塩、炭酸水素塩、セスキ炭酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩及びリン酸塩からなる群から選ばれる無機粒子であり、5℃における下記の溶解性試験法による溶解時間が、
a)30分以上である少なくとも1種の無機粒子と、
b)20分以下である少なくとも1種の無機粒子と、
からなる粒子混合物であって、該粒子混合物に、前記a)及びb)が持ち得る結晶水の最大量に対して5〜50質量%の量の水分を含有させたことを特徴とする前記含水無機粒子。
<溶解性試験法>内径105mmの円柱状の1Lビーカーに、マグネット撹拌子(直径15mm、全長52mmの円柱状)を底面の中央部に入れ、目開き355μmのステンレス製ふるい(直径75mm×高さ20mm)をビーカーの底面から50mmの高さに金網がくるように針金を用いてセットし、5℃の水道水700mLを入れる。試料5gを舟形のプラスチック製秤量皿(縦55mm×横35mm×高さ13mm)に秤量し、水をしみ込ませながら静かにふるい金網上に置き、5分間静置する。その後、試料を秤量皿からふるいの上に静かに移し、マグネチックスターラーを用いて500rpmにて上記撹拌子で撹拌を開始し始めてからふるい上から試料が見えなくなるまでの時間を測定し、この時間を溶解時間とする。 - 請求項1に記載の含水無機粒子を含有する洗剤組成物。
- 5℃における水への溶解度が1g/水100g以上の無機粒子であって、炭酸塩、炭酸水素塩、セスキ炭酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩及びリン酸塩からなる群から選ばれる、5℃における下記の溶解性試験法による溶解時間が、
a)30分以上である少なくとも1種の無機粒子と、
b)20分以下である少なくとも1種の無機粒子とを混合して、a)とb)とからなる粒子混合物を調製し、
該粒子混合物に、前記a)及びb)が持ち得る結晶水の最大量に対して5〜50質量%の量の水分を含有させることを特徴とする含水無機粒子の製造方法。
<溶解性試験法>内径105mmの円柱状の1Lビーカーに、マグネット撹拌子(直径15mm、全長52mmの円柱状)を底面の中央部に入れ、目開き355μmのステンレス製ふるい(直径75mm×高さ20mm)をビーカーの底面から50mmの高さに金網がくるように針金を用いてセットし、5℃の水道水700mLを入れる。試料5gを舟形のプラスチック製秤量皿(縦55mm×横35mm×高さ13mm)に秤量し、水をしみ込ませながら静かにふるい金網上に置き、5分間静置する。その後、試料を秤量皿からふるいの上に静かに移し、マグネチックスターラーを用いて500rpmにて上記撹拌子で撹拌を開始し始めてからふるい上から試料が見えなくなるまでの時間を測定し、この時間を溶解時間とする。
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