[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP4096371B2 - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4096371B2
JP4096371B2 JP03958397A JP3958397A JP4096371B2 JP 4096371 B2 JP4096371 B2 JP 4096371B2 JP 03958397 A JP03958397 A JP 03958397A JP 3958397 A JP3958397 A JP 3958397A JP 4096371 B2 JP4096371 B2 JP 4096371B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
master
ink filling
layer
ink
color filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP03958397A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10239511A (ja
Inventor
尚男 西川
浩史 木口
勝 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP03958397A priority Critical patent/JP4096371B2/ja
Priority to TW087102417A priority patent/TW442693B/zh
Priority to PCT/JP1998/000718 priority patent/WO1998037444A1/ja
Priority to US09/171,527 priority patent/US6322936B1/en
Publication of JPH10239511A publication Critical patent/JPH10239511A/ja
Priority to US09/817,191 priority patent/US6426166B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4096371B2 publication Critical patent/JP4096371B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示パネル等に用いられるカラーフィルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示パネル等のカラーフィルタを製造する方法として、染色法、顔料分散法、印刷法、電着法などがある。
【0003】
染色法は、染色用材料である水溶性高分子材料に感光剤を添加して感光化し、これをリソグラフィ工程でパターニングした後、染色液に浸漬し着色パターンを得る方法である。
【0004】
例えば、まず、ガラス基板の上に遮光性部位(一般に黒色でブラックマトリクスと称され、以下、BMという)を形成する。そして、水溶性高分子材料に感光剤を添加して光が当たれば溶媒に溶解しにくくなるようにした染色用材料を、BMの形成された基板に塗布する。次に、マスクを通して染色用材料の一部のみを露光し現像することで、第1のカラー領域のみ染色用材料が残るようパターニングする。そして、この染色用材料を染色液に浸漬して染色し、固着させることで第1の着色層が形成される。この工程を3回繰り返すことで3色のカラーフィルタが形成される。
【0005】
この染色法で製造されたカラーフィルタは、透過率が高くて色が鮮やかな反面、耐光性、耐熱性及び吸湿性において劣るという特性がある。
【0006】
次に、顔料分散法は、顔料を分散した感光性樹脂を基板に塗布し、これをパターニングすることにより単色のパターンを得る、という工程を繰り返す方法である。上記染色法が、染色用材料をパターニングしてから染色する方法であったのに対して、顔料分散法は、予め着色された感光性樹脂を基板に塗布するものでる。そして、顔料分散法にて製造されたカラーフィルタは、耐性が高いものの透過率が多少低いというとう特性をもっている。
【0007】
さらに、上記感光性樹脂層は、少なくとも塗布された70%以上が除去・廃棄され材料の利用効率で大きな課題を有する。
【0008】
印刷法は、熱硬化性樹脂に顔料を分散させた塗料を繰り返し印刷によって3色を塗り分け、樹脂を熱硬化させて着色層を形成する方法である。この印刷法は、工程が簡易であるものの、平坦性に劣るものである。
【0009】
電着法は、パターニングされた透明電極を基板に設けておき、これを顔料・樹脂・電解液等の入った電着塗装液に浸漬して第1色を電着させる。そして、この工程を3回繰り返して最後に焼成する方法である。この電着法は平坦性に優れており、ストライプパターンのカラー配列であれば有効であるが、モザイクパターンのようなカラー配列を形成することは困難である。
【0010】
以上の製造方法のうち、印刷法は精度の点で欠点があり、電着法はパターンが限定されるという欠点があったので、従来、染色法及び顔料分散法が主として用いられてきた。
【0011】
しかし、染色法及び顔料分散法は、第1色、第2色、第3色の各画素領域を形成する際に毎回リソグラフィの工程が必要であり、カラーフィルターの量産性向上の大きな妨げとなってきた。このように1色毎にリソグラフィ工程を繰り返すことなく画素を形成する方法として、特開昭59−75205号公報、特開昭61−245106号公報等を初めとした、インクジェット方式によるカラーフィルタの製造方法が多数開示されている。インクジェット方式により着色パターンを形成することで、材料の使用効率の向上や工程の短縮、さらには、着色パターン形状の制御等を図り、低コストかつ高品質のカラーフィルタを得ようとするものである。
【0012】
これらのインクジェット方式を用いたカラーフィルタの製造方法では、各着色領域以外へのインクの拡がりを防止して高精度の着色を実現するために、予めフォトリソグラフィ法により基板上に形成される画素間仕切り部位を利用する方法が考案されている。画素間仕切り部位により基板上にインク充填用凹部を形成し、このインク充填用凹部にインクを充填して着色パターンを形成することで形状を制御しようとするものである。
【0013】
画素間仕切り部位は、多くの場合、遮光性材料により形成することでBMの機能を兼ね備えている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述のカラーフィルタの製造方法によれば、画素間仕切り部位を1枚毎にフォトリソグラフィ法により形成するため、材料の使用効率の向上や工程の短縮といったインクジェット方式の利点を減じるという問題を有する。
【0015】
そこで本発明はこのような問題点を解決するもので、その目的とするところは、着色パターンを形成するためのインク充填用凹部を、簡単な工程で形成できるカラーフィルタの製造方法を提供するところにある。特に、インクジェット方式と組み合わせることで、工程の短縮された、安価で高品質のカラーフィルタの製造方法を提供するところにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るカラーフィルタの製造方法は、所定配列の複数の凸部を有する原盤を製造する第1工程と、前記原盤をインク充填層形成材料を介して基板に密着させ、前記インク充填層形成材料を固化してインク充填層を形成した後、前記基板およびインク充填層を一体的に前記原盤から剥離することにより、前記基板上に複数のインク充填用凹部を有するインク充填層を転写形成する第2工程と、それぞれのインク充填用凹部に、予め設定された色のインクを充填して着色パターン層を形成する第3工程と、を含むことを特徴とする。
【0017】
本発明は、要するに、原盤を型として、基板上にインク充填用凹部を有するインク充填層を転写形成する方法である。前記原盤は、一旦製造すればその後、耐久性の許す限り何度でも使用できるため、2枚目以降のカラーフィルタの製造工程において省略でき、工程数の減少および低コスト化を図ることができる。
【0018】
原盤の製造方法として、具体的には例えば次の方法がある。
【0019】
(1)原盤母材上に所定のパターンに応じたレジスト層を形成し、次いで、エッチングによって前記原盤母材上に前記凸部を形成して原盤とする工程。
【0020】
この工程によれば、エッチング条件を変えることにより、凸部形状をの形状および面粗さを高精度かつ自由に制御することが可能である。
【0021】
また、前記原盤母材としては、シリコンウエハが好適である。シリコンウエハをエッチングする技術は、半導体デバイスの製造技術として用いられており、高精度の加工が可能である。
【0022】
(2)第2の原盤上に所定のパターンに応じたレジスト層を形成し、次いで、前記第2の原盤およびレジスト層を導体化し、さらに電気メッキ法により金属を電着させて金属層を形成した後、この金属層を前記第2の原盤およびレジスト層から剥離して原盤とする工程。
【0023】
この工程のより得られた金属製原盤は、一般に耐久性および剥離性に優れる。
次に、前記インク充填層形成材料は、エネルギーの付与により硬化可能な物質であることが好ましい。このような物質を利用することで、原盤上の凹部の微細部にまでインク充填層形成物質を容易に充填することができ、したがって、原盤上の凸部形状を精密に転写したインク充填用凹部を形成することが可能となる。
前記エネルギーは、光、熱、あるいは光および熱の双方のいずれかであることが好ましい。こうすることで、汎用の露光装置やベイク炉、ホットプレートが利用でき、低設備コスト化、省スペース化が可能である。
【0024】
このような物質としては、例えば、紫外線硬化型樹脂がある。紫外線硬化型樹脂としては、アクリル系樹脂が透明性に優れ、様々な市販の樹脂や感光剤を利用することができるため好適である。
【0025】
次に、前記第3工程では、前記インクをインクジェット方式によって充填することが好ましい。インクジェット方式のよれば、インクの充填を高速化できるとともに、インクを無駄にすることがない。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照にして説明する。
【0027】
(第1の実施形態)
図2は、本発明の第1の実施形態における原盤を製造する工程を示す図である。
【0028】
具体的には、以下の方法により行う。
【0029】
まず、図2(a)に示すように、原盤母材19上にレジスト層20を形成する。
【0030】
原盤母材19は、表面をエッチングして原盤とするためのもので、ここではシリコンウエハが用いられる。シリコンウエハをエッチングする技術は、半導体デバイスの製造技術において確立されており、高精度なエッチングが可能である。なお、原盤母材19は、エッチング可能な材料であれば、シリコンウエハに限定されるものではなく、例えば、ガラス、石英、樹脂、金属、セラミックなどの基板あるいはフィルム等が利用できる。
【0031】
レジスト20を形成する物質としては、例えば、半導体デバイス製造において一般的に用いられている、クレゾールノボラック系樹脂に感光剤としてジアゾナフトキノン誘導体を配合した市販のポジ型のレジストをそのまま利用できる。ここで、ポジ型のレジストとは、所定のパターンに応じて放射線に暴露することにより、放射線によって暴露された領域が現像液により選択的に除去可能となる物質のことである。
【0032】
レジスト層20を形成する方法としては、スピンコート法、ディッピング法、スプレーコート法、ロールコート法、バーコート法等の方法を用いることが可能である。
【0033】
次に、図2(b)に示したように、マスク21をレジスト層20の上に配置し、マスク21を介してレジスト層20の所定領域のみを放射線22によって暴露して、放射線暴露領域23を形成する。
【0034】
マスク21は、図2(e)に示す凸部13に対応した領域以外の領域においてのみ、放射線22が透過するようにパターン形成されたものである。
【0035】
また、凸部13は、製造しようとするカラーフィルタの各着色パターン層を形成するためのインク充填用凹部を転写形成するためのものであり、着色パターン層の形状および配列に応じて形成される。例えば、10型のVGA仕様の液晶パネルでは、約100μmピッチで、640×480×3(色)で90万画素、つまり約90万個の凸部13が原盤上に形成される。
【0036】
そして、レジスト層20を放射線22によって暴露した後、所定の条件で現像処理を行うと、図2(c)に示すように、放射線暴露領域23のレジストのみが選択的に除去されて原盤母材19が露出し、それ以外の領域はレジスト層20により覆われたままの状態となる。
【0037】
こうしてレジスト層20がパターン化されると、図2(d)に示すように、このレジスト層20をマスクとして原盤母材19を所定の深さエッチングする。
【0038】
エッチングの方法としてはウエット方式またはドライ方式があるが、原盤母材19の材質に合わせて、エッチング断面形状、エッチングレート、面内均一性等の点から最適な方式および条件を選べばよい。制御性の点からいうとドライ方式の方が優れており、例えば、平行平板型リアクティブイオンエッチング(RIE)方式、誘導結合型(ICP)方式、エレクトロンサイクロトロン共鳴(ECR)方式、ヘリコン波励起方式、マグネトロン方式、プラズマエッチング方式、イオンビームエッチング方式等の装置が利用でき、エッチングガス種、ガス流量、ガス圧、バイアス電圧等の条件を変更することにより、凸部13を矩形に加工したり、テーパーを付けたり、面を粗らしたりと、所望の形状にエッチングすることができる。
【0039】
次に、エッチング完了後に、図2(e)に示すように、レジスト層20を除去すると、原盤母材19上に凸部13が得られ、これを原盤12とする。
【0040】
こうして、原盤12が得られた後の工程を図1に示す。
【0041】
まず、この原盤12をインク充填層形成材料を介して基板に密着させる。
【0042】
基板としては一般にガラス基板が用いられるが、カラーフィルタとして要求される光透過性や機械的強度等の特性を満足するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリカーボネイト、ポリアリレート、ポリエーテルサルフォン、アモルファスポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート等のプラスチック製の基板あるいはフィルム基板を用いてもよい。
インク充填層形成材料としては、図1(e)に示す着色パターン層形成領域17の厚みにおいて、着色パターン層16の色特性を損なわない程度の光透過性を有していれば特に限定されるものでなく、種々の物質が利用できるが、エネルギーの付与により硬化可能な物質であることが好ましい。このような場合、インク充填層形成時には低粘性の液状で取り扱うことが可能となり、常温、常圧下においても容易に原盤12上の凹部の微細部にまでインク充填層形成材料を容易に充填することができる。
【0043】
エネルギーとしては、光、熱、あるいは光および熱の双方のいずれかであることが好ましい。こうすることで、汎用の露光装置やベイク炉、ホットプレートが利用でき、低設備コスト、省スペース化を図ることができる。
【0044】
このような物質としては、例えば、紫外線硬化型樹脂がある。紫外線硬化型樹脂としては、アクリル系樹脂が好適である。様々な市販の樹脂や感光剤を利用することで、透明性に優れ、また、短時間の処理で硬化可能な紫外線硬化型のアクリル系樹脂を得ることができる。
【0045】
紫外線硬化型のアクリル系樹脂の基本組成の具体例としては、プレポリマーまたはオリゴマー、モノマー、光重合開始剤があげられる。
【0046】
プレポリマーまたはオリゴマーとしては、例えば、エポキシアクリレート類、ウレタンアクリレート類、ポリエステルアクリレート類、ポリエーテルアクリレート類、スピロアセタール系アクリレート類等のアクリレート類、エポキシメタクリレート類、ウレタンメタクリレート類、ポリエステルメタクリレート類、ポリエーテルメタクリレート類等のメタクリレート類等が利用できる。
【0047】
モノマーとしては、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、カルビトールアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、1,3−ブタンジオールアクリレート等の単官能性モノマー、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート等の二官能性モノマー、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の多官能性モノマーが利用できる。
【0048】
光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン等のアセトフェノン類、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、p−イソプロピル−α−ヒドロキシイソブチルフェノン等のブチルフェノン類、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、α,α−ジクロル−4−フェノキシアセトフェノン等のハロゲン化アセトフェノン類、ベンゾフェノン、N,N−テトラエチル−4,4−ジアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンジル、ベンジルジメチルケタール等のベンジル類、ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル等のベンゾイン類、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等のオキシム類、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン等のキサントン類、ベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル等のベンゾインエーテル類、ミヒラーケトン等のラジカル発生化合物が利用できる。
【0049】
なお、必要に応じて、酸素による硬化阻害を防止する目的でアミン類等の化合物を添加したり、溶剤成分を添加してもよい。
【0050】
溶剤成分としては、特に限定されるものではなく、種々の有機溶剤、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、メトキシメチルプロピオネート、エトキシエチルプロピオネート、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、エチルラクテート、エチルピルビネート、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、キシレン、トルエン、ブチルアセテート等から選ばれる一種または複数種の利用が可能である。このような紫外線硬化型のアクリル系樹脂11を、図1(a)に示すように、基板10上に所定量滴下する。
【0051】
次に、図1(b)に示すように、原盤12を樹脂11を介して基板10上に密着させて樹脂11を所定領域まで拡げた後、基板10側から紫外線を所定時間照射して樹脂11を硬化させ、図1(c)に示すように、基板10と原盤12の間にインク充填層14を形成する。
【0052】
樹脂11を所定領域まで拡げるにあたって、必要に応じて所定の圧力を原盤12上に加えてもよい。
【0053】
ここでは、樹脂11を基板10上に滴下したが、原盤12に滴下するか、基板10および原盤12の両方に滴下してもよい。
【0054】
また、スピンコート法、ディッピング法、スプレーコート法、ロールコート法、バーコート法等の方法を用いて基板10あるいは原盤12のいずれか一方、または、両方に樹脂11を塗布してもよい。
【0055】
そして、図1(d)に示すように、基板10およびインク充填層14を一体的に原盤12から剥離して、表面にインク充填用凹部15を有するインク充填層14が形成された基板10を得る。
【0056】
こうして、基板10上にインク充填用凹部15が形成されると、次に、図1(e)に示すように、それぞれのインク充填用凹部15に、予め設定された着色インクを充填して着色パターン層16を形成する。
【0057】
インク充填用凹部15への着色インクの充填方法としては、特に限定されるものではないが、インクジェット方式が好適である。インクジェット方式によれば、インクジェットプリンタ用に実用化された技術を応用することで、高速かつインクを無駄なく経済的に充填するとが可能である。
【0058】
図3では、インクジェットヘッド25によって、例えば、赤インクR、緑インクG、青インクBの各色インク26をインク充填用凹部15に充填する様子を示してある。
【0059】
基板10上のインク充填用凹部15に対向させてヘッド25を配置し、このヘッド25により各着色インク26を各インク充填用凹部15に吐出する。
【0060】
ヘッド25は、例えばインクジェットプリンタ用に実用化されたもので、圧電素子を用いたピエゾジェットタイプ、あるいはエネルギー発生素子として電気熱変換体を用いたバブルジェットタイプ等が使用可能であり、着色面積および着色パターンは任意に設定することが可能である。
【0061】
例えば、このヘッド25を、駆動周波数14.4kHz(1秒間に14400回の吐出)で、インクを吐出する吐出口をR、G、B用に各色20個ずつ配列し、一つのインク充填用凹部15にインクを3滴ずつ吐出するとすれば、約90万画素の10型VGA仕様のカラーフィルター用のインク充填用凹部15にインクを充填するのに要する時間は、
90万×3滴/(14400回×20個×3色)=約3秒
となる。ここで、ヘッド25がインク充填用凹部15間を移動する時間を考慮しても、2〜3分程度で全てのインク充填用凹部15に着色インク26を充填することができる。
【0062】
そして、着色インク26に溶剤成分を含むものは、熱処理を行ってインクの溶剤を揮発させる。
【0063】
こうして、図1(e)に示すように、基板10上に着色パターン層16が形成され、カラーフィルタの完成品18を得る。
【0064】
上記実施形態では、原盤12上に凸部13を形成するに際し、ポジ型のレジストを用いたが、放射線に暴露された領域が現像液に対して不溶化し、放射線に暴露されていない領域が現像液により選択的に除去可能となるネガ型のレジストを用いても良く、この場合には、上記マスク21とはパターンが反転したマスクが用いられる。あるいは、マスクを使用せずに、レーザ光あるいは電子線によって直接レジストをパターン状に暴露しても良い。
【0065】
(第2の実施形態)
次に、図4および図5は、本発明の第2の実施形態における原盤を製造する工程を示す図である。
【0066】
まず、図4(a)に示すように、第2の原盤27上にレジスト層20を形成する。
【0067】
第2の原盤27は、このレジスト層20をリソグラフィ法によりパターン化する際の支持体としての役目を担うものであり、プロセス流動に必要な機械的強度や薬液耐性等を有し、レジスト層20を形成する物質とのぬれ性、密着性が良好なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ガラス、石英、シリコンウエハ、樹脂、金属、セラミックなどの基板が利用できる。ここでは、表面を酸化セリウム系の研磨剤を用いて平坦に研磨した後、洗浄、乾燥したガラス製原盤を用いる。
【0068】
また、レジスト層20を形成する物質および方法としては、上記第1の実施形態において説明した物質および方法と同一のものが利用できるため説明を省略する。
【0069】
次に、図4(b)に示すように、マスク28をレジスト層20の上に配置し、マスク28を介してレジスト層20の所定領域のみを放射線22によって暴露して、放射線暴露領域23を形成する。
【0070】
マスク28は、図4(c)に示す凹部29に対応した領域においてのみ、放射線22が透過するようにパターン形成されたものである。
【0071】
また、凹部29は、原盤の凸部を形成するための凹型となるものであり、この原盤の凸部は、カラーフィルタの着色パターン層を形成するためのインク充填用凹部を転写形成するためのものである。したがって、凹部29は、インク充填用凹部と同一形状および配列であり、すなわち、製造しようとするカラーフィルタの着色パターン層の形状および配列に応じて形成される。
【0072】
そして、放射線22を暴露した後に所定の条件により現像処理を行うと、図4(c)に示すように、放射線暴露領域23のレジストのみが選択的に除去されて、レジスト層20がパターン化され、第2の原盤27上に凹部29が形成される。
【0073】
そして次に、図5(a)に示すように、レジスト層20および第2の原盤27上に導体化層30を形成して表面を導体化する。
【0074】
導体化層30としては、例えば、Niを500Å〜1000Åの厚みで形成すればよい。導体化層30の形成方法としては、スパッタリング、CVD、蒸着、無電解メッキ法等の方法を用いることが可能である。
【0075】
そしてさらに、この導体化層30により導体化されたレジスト層20および第2の原盤27を陰極とし、チップ状あるいはボール状のNiを陽極として、電気メッキ法によりさらにNiを電着させて、図5(b)に示すように金属層31を形成する。
【0076】
電気メッキ液としては、例えば具体的に、以下の組成のメッキ液が利用できる。
【0077】
スルファミン酸ニッケル:900g/l
ホウ酸 : 60g/l
塩化ニッケル : 8g/l
レベリング剤 :30mg/l
次いで、図5(c)に示すように、導体化層30および金属層31を第2の原盤27から剥離した後、必要に応じて洗浄して、これを原盤12とする。
【0078】
なお、導体化層30は、必要に応じて剥離処理を施すことにより金属層31から除去してもよい。
【0079】
こうして、原盤12が得られると、引き続いて上記図1に示す工程を行うことで、カラーフィルタを得ることができる。
【0080】
この実施形態においても、ネガ型のレジストを用いても良く、この場合には、上記マスク28とはパターンが反転したマスク、すなわち、図2のマスク21と同一のマスクが利用できる。あるいは、マスクを使用せずに、レーザ光あるいは電子線によって直接レジストをパターン状に暴露してもよい。
【0081】
以上に述べたカラーフィルタの製造方法によれば、原盤12は、一旦製造すればその後、耐久性の許す限り何度でも使用できるため、2枚目以降のカラーフィルタの製造工程において省略でき、工程数の減少および低コスト化を図ることができる。
【0082】
この後、さらに、必要に応じて着色パターン層16上にBM、オーバーコート層を形成し、透明電極及び配向膜を付けて、アレイに装着することになる。
【0083】
【発明の効果】
本発明のカラーフィルタの製造方法によれば、着色パターン層形成のためのインク充填用凹部を基板上に形成するに際し、フォトリソグラフィ工程を1枚毎に行う必要がないため、特に、インクジェット方式と組み合わせることで、非常に安価で高品質のカラーフィルタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるカラーフィルタを製造する工程を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における原盤を製造する工程を示す図である。
【図3】本発明の実施形態における着色パターン層を形成する工程を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態における原盤を製造する工程を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態における原盤を製造する工程を示す図である。
【符号の説明】
10 基板
11 樹脂(インク充填層形成材料)
12 原盤
13 凸部
14 インク充填層
15 インク充填用凹部
16 着色パターン層
17 着色パターン層形成領域
18 カラーフィルタ
19 原盤母材
20 レジスト層
21 マスク
22 放射線
23 放射線暴露領域
24 エッチャント
25 インクジェットヘッド
26 着色インク
27 第2の原盤
28 マスク
29 凹部
30 導体化層
31 金属層

Claims (6)

  1. 所定配列の複数の凸部を有する原盤を製造する第1工程と、
    前記原盤をインク充填層形成材料を介して基板に密着させ、前記インク充填層形成材料を固化してインク充填層を形成した後、前記基板およびインク充填層を一体的に前記原盤から剥離することにより、前記基板上に複数のインク充填用凹部を有するインク充填層を転写形成する第2工程と、
    それぞれのインク充填用凹部に、予め設定された色のインクを充填して着色パターン層を形成する第3工程と、
    を含み、
    前記第1工程は、シリコンウエハである原盤母材上に所定のパターンに応じたレジスト層を形成し、次いで、エッチングによって前記原盤母材上に前記凸部を形成して原盤とする工程を含むことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 所定配列の複数の凸部を有する原盤を製造する第1工程と、
    前記原盤をインク充填層形成材料を介して基板に密着させ、前記インク充填層形成材料を固化してインク充填層を形成した後、前記基板およびインク充填層を一体的に前記原盤から剥離することにより、前記基板上に複数のインク充填用凹部を有するインク充填層を転写形成する第2工程と、
    それぞれのインク充填用凹部に、予め設定された色のインクを充填して着色パターン層を形成する第3工程と、
    を含み、
    前記第1工程は、第2の原盤上に所定のパターンに応じたレジスト層を形成し、次いで、前記第2の原盤およびレジスト層を導体化し、さらに電気メッキ法により金属を電着させて金属層を形成した後、この金属層を前記第2の原盤およびレジスト層から剥離して原盤とする工程を含むことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  3. 請求項1またはに記載のカラーフィルタの製造方法において、
    前記第2工程で用いるインク充填層形成材料は、エネルギーの付与により硬化可能な物質であることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  4. 請求項に記載のカラーフィルタの製造方法において、
    前記エネルギーは、光、熱、あるいは光および熱の双方のいずれかであることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  5. 請求項に記載のカラーフィルタの製造方法において、
    前記インク充填層形成材料は、紫外線硬化型樹脂であることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  6. 請求項1またはに記載のカラーフィルタの製造方法において、
    前記第3工程で、前記インクをインクジェット方式によって充填することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
JP03958397A 1997-02-24 1997-02-24 カラーフィルタの製造方法 Expired - Fee Related JP4096371B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03958397A JP4096371B2 (ja) 1997-02-24 1997-02-24 カラーフィルタの製造方法
TW087102417A TW442693B (en) 1997-02-24 1998-02-20 Color filter and its manufacturing method
PCT/JP1998/000718 WO1998037444A1 (fr) 1997-02-24 1998-02-23 Filtre a couleurs et son procede de fabrication
US09/171,527 US6322936B1 (en) 1997-02-24 1998-02-23 Color filter and method of making the same
US09/817,191 US6426166B2 (en) 1997-02-24 2001-03-27 Color filter and method of making the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03958397A JP4096371B2 (ja) 1997-02-24 1997-02-24 カラーフィルタの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10239511A JPH10239511A (ja) 1998-09-11
JP4096371B2 true JP4096371B2 (ja) 2008-06-04

Family

ID=12557124

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03958397A Expired - Fee Related JP4096371B2 (ja) 1997-02-24 1997-02-24 カラーフィルタの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4096371B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10239511A (ja) 1998-09-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100483224B1 (ko) 컬러필터 및 그의 제조방법
US6426166B2 (en) Color filter and method of making the same
KR100508197B1 (ko) 마이크로 렌즈 어레이 기판의 제조 방법
US6411439B2 (en) Microlens array, a manufacturing method therefor, and a display apparatus using the same
JP3687366B2 (ja) 光学基板及びその製造方法並びに表示装置
JP4069337B2 (ja) マイクロレンズアレイの製造方法
JP4096371B2 (ja) カラーフィルタの製造方法
JP4013306B2 (ja) カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタを製造するための原盤およびその製造方法
JP3968548B2 (ja) マイクロレンズアレイの製造方法
JPH10235748A (ja) 導光体の製造方法
JP3684804B2 (ja) カラーフィルタの製造方法
JP3570132B2 (ja) カラーフィルタの製造方法
JP3735978B2 (ja) カラーフィルタの製造方法
JPH11295710A (ja) カラー表示装置、カラー表示装置用基板及びその製造方法
JPH11271775A (ja) カラーフィルタ及びその製造方法
JP4196139B2 (ja) 光学基板の製造方法
JPH11295519A (ja) カラーフィルタ及びその製造方法
JPH11311707A (ja) カラーフィルタ及びその製造方法並びにその製造装置及びカラー表示装置
JP3692785B2 (ja) 光学基板及びその製造方法並びに表示装置
JPH11271523A (ja) カラーフィルタ及びその製造方法
KR100531975B1 (ko) 마이크로 렌즈 어레이 기판 및 표시 장치
JPH1078508A (ja) カラーフィルタの製造方法
JPH11194210A (ja) カラーフィルタ及びその製造方法
WO1998037444A9 (ja)
JPH11194209A (ja) カラーフィルタ及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060829

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061026

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080303

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110321

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120321

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees