JP4096009B2 - 組換えタンパクの製造方法 - Google Patents
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Description
一方、麹菌を液体培養することにより得られる麹菌培養物である液体麹は、培養制御が容易であることから、効率的な生産に適した培養形態であると言える。
しかし、この液体麹は、発酵飲食品の製造に必要な酵素活性が十分に得られないことがよく知られており、これまで実製造で使用された例は少ない(非特許文献1〜4参照)。
また、小麦フスマを用いた固体培養により、麹菌による組換えタンパクの高生産に成功した例(非特許文献6参照)も報告されている。ただし、固体培養という特殊な培養形態であるため、大規模製造には不向きな方法であるといえる。
一方、液体培養では、上記のようにもともと菌体外に生産されるタンパクが少なく、組換えタンパクの大量生産には向かないと考えられてきた。
そこで、糖やアミノ酸などの栄養分濃度によりカタボライト抑制を受ける酵素をコードする遺伝子のプロモーター下に、目的とするタンパクをコードする遺伝子を連結し、それを麹菌に組み込んだ組換え麹菌を作製し、上記の液体麹の製造方法に準じ培養することにより、目的とする組換えタンパクが高生産されると考えられる。
これに対して上記の液体麹製造技術を応用すれば、麹菌を宿主として、より多くの組換えタンパクが分泌生産できる可能性が高い。また、宿主麹菌が元来分泌生産している酵素と組換えタンパクとの融合タンパクとして宿主菌体外に生産させ、培養上清に含まれる当該融合タンパクの連結部分を部位特異的プロテアーゼにて切断することにより、目的とする組換えタンパクを大量に得ることも可能である。
上記の知見に基づいて、本発明は完成されるに至ったのである。
請求項2に係る本発明は、表面の全部が穀皮で覆われた大麦および/又は小麦が、精白歩合92%以上の精白麦である請求項1に記載の組換えタンパクの製造方法である。
請求項3に係る本発明は、培養原料が、表面の全部が穀皮で覆われた大麦(但し、粉砕物及び未精白の麦は除く)からなるものである請求項1又は2に記載の組換えタンパクの製造方法である。
さらに、麹菌の液体培養は固体培養に比べ厳密な培養コントロールが可能であるため、効率的な生産に適した培養形態であるといえる。
しかも、種々の原料や麹菌株を用いることにより、多様な製造パターン選択が可能となり、目的とする組換えタンパクの効率的、安定的な大量生産が可能となる。
本発明における液体培地は、表面の全部又は一部が少なくとも穀皮で覆われた穀類;表面が外皮で覆われた豆類及び/又は芋類;並びに、細砕や粉砕などの前処理をしないアマランサス及び/又はキヌアから選ばれた少なくとも1種を培養原料として含有するものを用いる。
例えば、培養原料が大麦の場合、未精白の精白歩合100%のもの、或いは未精白の精白歩合を100%とし、この未精白の精白歩合(100%)から大麦の穀皮歩合(一般的には7〜8%)を差し引いた割合、すなわち92〜93%程度の精白歩合以上のものである。
なお、本発明においては、培養原料である豆類や芋類の外皮を保持させたまま、加熱あるいは凍結処理を行うこともできる。
培養原料のアマランサスとキヌアは、単独で用いてもよく、あるいは組み合わせて用いてもよい。これらは、細砕や粉砕などの前処理をすることなく、液体培地の調製に用いる。
例えば、大麦を培養原料とした場合には、水に対して大麦を1〜20%(w/vol)添加した液体培地に調製される。また、無精白の大麦を用いた場合には、さらに好ましくは8〜10%(w/vol)添加した液体培地に調製され、95%精白した大麦を原料とした場合には、さらに好ましくは1〜4%(w/vol)添加した液体培地に調製される。
次に、籾殻を除いた玄米を培養原料とした場合には、水に対して玄米を1〜20%、好ましくは5〜13%、より好ましくは8〜10%(いずれもw/vol)を添加した液体培地に調製される。
培養原料の使用量が上限値を超えると、培養液の粘性が高くなり、組換え麹菌を好気培養するために必要な酸素や空気の供給が不十分となり、培養物中の酸素濃度が低下して、培養が進み難くなるので好ましくない。一方、該原料の使用量が下限値に満たないと、目的とする組換えタンパクが高生産されない。
たとえば、アスペルギルス・カワチ(Aspergillus kawachii)等の白麹菌、および、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)やアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)等の黒麹菌を宿主として用いる場合は、硝酸塩およびリン酸塩を併用することが好ましく、さらに好ましくは、これらと共に硫酸塩を併用する。ここで、硝酸塩としては硝酸ナトリウム、硝酸カリウムなどを用いることができ、特に硝酸カリウムが好ましい。リン酸塩としてはリン酸2水素カリウム、リン酸アンモニウムなどを用いることができ、特にリン酸2水素カリウムが好ましい。硫酸塩としては硫酸マグネシウム7水和物、硫酸鉄7水和物、硫酸アンモニウムなどを用いることができ、特に硫酸マグネシウム7水和物、硫酸鉄7水和物が好ましい。これらの無機塩類は、複数種を組み合わせて用いることもできる。
上限値を超えてこれらの栄養源を添加した場合は、組換え麹菌の増殖を阻害するため好ましくない。また、添加量が下限値未満である場合は、目的とする組換えタンパクが大量生産されないため、やはり好ましくない。
本発明における組換え麹菌は、麹菌を宿主として形質転換させて得られたものであり、上記の液体培地を用いて後述する培養方法により培養できるものであればよい。宿主として用いる麹菌は、糖やアミノ酸などの栄養分濃度によりカタボライト抑制を受ける酵素を生産するものであればよく、たとえば、アスペルギルス・カワチ(Aspergillus kawachii)等の白麹菌、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)やアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)等の黒麹菌、および、アスペルギルス・オリーゼ(Aspergillus oryzae)やアスペルギルス・ソーヤ(Aspergillus sojae)等の黄麹菌が挙げられる。
本発明においては、前記した培養原料を使用して組換え麹菌を培養するため、当該原料中の糖やアミノ酸などの栄養分の分解に時間がかかり、培養系への栄養分の放出速度が抑制されることにより、これらの栄養分濃度によりカタボライト抑制を受ける酵素をコードする遺伝子のプロモーターが活性化され、その下流の目的とするタンパクをコードする遺伝子の転写量が増大され、もって目的とする組換えタンパクの大量生産が可能となるのである。
ベクターに用いられるプラスミドとしては、宿主の麹菌に適したものであれば良い。例えば、pPTRIDNA、pPTRIIDNA(タカラバイオ株式会社)などを用い、目的に応じて作製すればよいが、これらに限定されるものではない。
上記ベクターに上記の目的とするタンパクをコードする遺伝子を導入するには、まず、精製された目的とするタンパクをコードする遺伝子を適当な制限酵素で切断し、適当なベクターDNAの制限酵素部位またはマルチクローニングサイトに挿入することにより、ベクターに連結する方法など、周知の方法が採用される。
なお、宿主として黄麹菌を用いた場合は、麹菌の生育フェーズに合わせた培養温度制御を行うことにより、酵素活性を増強できる。具体的には、培養開始から12〜36時間後までの菌体増殖期は25〜35℃、好ましくは28〜33℃とし、その後の酵素生産期は35〜45℃、好ましくは37〜42℃に維持すればよい。
本発明においては、続いて得られた麹菌培養物から組換えタンパクを採取する。その採取方法としては周知の技術を用いればよく、たとえば、当該培養物を濾過、遠心分離等することにより得られた培養上清を、必要に応じて吸着樹脂、電気泳動等により濃縮、精製する方法などが採用できる。
(培地の調製)
黄麹菌用液体培地の組成は、98%精白大麦(オーストラリア産スターリング)2.0%、硝酸ナトリウム1.2%、塩化カリウム0.8%、リン酸2水素カリウム0.4%、硫酸マグネシウム7水和物0.2%、硫酸鉄7水和物0.08%(いずれもw/vol)とした。
対照として、DPY培地(デキストリン2%、ポリペプトン1%、酵母エキス0.5%、リン酸2水素カリウム0.5%、硫酸マグネシウム0.05%(いずれもw/vol))を用いた。
各培地20mlを100mlバッフル付三角フラスコに張り込み、121℃で15分間オートクレーブ滅菌した。
組換え麹菌として、特開平11−75840号公報に記載の方法により、アスペルギルス・オリーゼの硝酸塩資化変異株niaD 300を宿主として、コナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae)の主要アレルゲンである糖タンパクDer fIのcDNAのプロ配列において、3’末端のグルタミン酸コドンをリジンコドンに変更したDNA断片であるDer fI E(-1)K(H. Shojiら、Biosci. Biotechnol. Biochem., 61 (10), 1668-1673, 1997)を組み込んだ組換え麹菌niaD300−DerfI(FERM BP−10667号)を供試した。
なお、niaD300−DerfI DNAにおいて、Der fI E(-1)K DNAの上流にはアスペルギルス・オリーゼ由来のglaAプロモーターが、下流にはアスペルギルス・オリーゼ由来のamyBターミネーターが連結されている。
得られた組換え麹菌niaD300−DerfIの分生子約106個を、上記で得られた培地20 mlに植菌し、30℃で24時間、100rpmで振とう培養した。
液体培養後の培養液を、3000×g、4℃で10分間遠心分離した。培養上清に直接エンドグリコシダーゼ Hf(Biolabs社)を10 unit/mlになるよう添加し、37℃で3時間保温し反応させることにより、糖鎖のトリミングを行った。得られた反応液を、20 mM リン酸緩衝液( pH 6.0)で平衡化させておいた強陰イオン交換カラム(商品名:QMA、Waters社)に通過させ、反応液中に多量に存在するα−アミラーゼを吸着させた。QMAカラムに吸着せず素通りした画分に、リシルエンドペプチダーゼ(和光純薬工業株式会社)を終濃度10μg/mlになるように添加し、Der fI E(-1)Kプロ配列を切断した。その後、50 mM Tris-HCl (pH 9.0)に対して、4℃で一晩透析を行った。
得られた濃縮物を、50 mM Tris-HCl (pH 8.0)で平衡化したDEAE-Sephacelカラム(アマシャム バイオサイエンス株式会社)に直接チャージし、カラムの3倍量の20 mM Tris-HCl (pH 8.0)で洗浄した。次いで、NaCl濃度勾配により、カラムに吸着した成熟型組換えタンパクDer fI E(-1)Kを溶出させた。成熟型組換えタンパクDer fI E(-1)Kを含む画分を、抗Der fI抗体を用いたウエスタン解析により検出し、純度の高い画分を集め、精製サンプルとした。精製度はSDS−PAGE(ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動)上で90%以上であった。
精製サンプルのタンパク定量はBCA Protein Assay Reagent Kit(ピアス社)を用いて行った。
DPY培地を用いた場合、換算で培地1 L当たり8 mg程度の成熟型組換えタンパクDer fI E(-1)Kが得られた。一方、黄麹菌用液体培地を用いた場合、換算で培地1 L当たり24 mg程度の組み換えタンパクDer fI E(-1)Kが得られた。
このように、本発明によれば、従来のDPY培地を用いる方法に比べて、組換えタンパクが3倍も多く製造できることが分かった。
なお、組換えタンパクDer fI E(-1)Kの持つ糖鎖は、天然Der fIの糖鎖と異なるものであったが、組換えタンパクDer fI E(-1)Kと天然Der fIは同等のIgE結合能および皮膚刺激活性を示した。したがって、当該組換えタンパクは、天然Der fIの代替品として抗体作製やアレルギー治療などに利用できる。
白麹菌における各種酵素遺伝子のプロモーターが本発明に利用可能であることを確認するため、これらのプロモーターの発現強度を以下の方法で測定した。
<使用菌株> Aspergillus kawachii NBRC4308
<培養条件> 培地の組成は98%精白大麦(オーストラリア産スターリング)2.0%、硝酸カリウム0.2%、リン酸2水素カリウム0.3%(いずれもw/vol)とした。この培地100mlを500mlバッフル付三角フラスコに張り込み、121℃で15分間オートクレーブ滅菌した。Aspergillus kawachii NBRC4308の分生子約106個を、上記で得られた培地100 mlに植菌し、37℃で18時間、100rpmで振とう培養した。
また、比較対照として、98%精白大麦の代わりに65%精白麦もしくは98%精白麦・粉砕品(ともにオーストラリア産スターリング)を培地に用いたこと以外は、上記と同様の培地組成および培養条件で培養を行った。
<cDNA調製> 得られたtotalRNAから、High-capacity cDNA Archive Kit(Applied Biosystems社製)を用いてプロトコールに従いcDNAを合成した。
<定量リアルタイムPCR> 得られたcDNAをテンプレートとし、下記の目的酵素遺伝子の塩基配列を基に設計したプライマーを用いた定量リアルタイムPCRを行うことにより、当該酵素遺伝子の発現量を定量した。定量リアルタイムPCRに用いたプライマーは、Primer Expressソフトウエア(Applied Biosystems社製)を用いて設計した。具体的なプライマー配列は以下の通りである。比較定量法内部標準として、ヒストンをコードするH2A遺伝子を用いた。
なお、リアルタイム定量PCR試薬としてSYBR Green PCR Master Mix(Applied Biosystems社製)を用い、添付のプロトコールに従いPCR反応およびシグナル検出を行った。なお、PCR反応およびシグナルの検出にはABI PRISM 7700(Applied Biosystems社製)を用いた。
(1)グルコアミラーゼgla-1(Aspergillus kawachii由来:GenBank, Accession No.D00427)
フォワードプライマー; 1589-ccagctcgacctatagcagcat(配列表の配列番号1)
リバースプライマー; 1761-aagtctgatggcgacgagct(配列番号2)
このプライマー対は、上記gla-1(GenBank, Accession No.D00427)のうち1589〜1780番目からなるDNA断片を増幅するように設計されたものである。
(2)耐酸性α-アミラーゼasaA(Aspergillus kawachii由来:GenBank, Accession No.AB008370)
フォワードプライマー; 994-cggcacggcagatgatc(配列番号3)
リバースプライマー; 1044-gaatgtacctcatggtcgacgtc(配列番号4)
このプライマー対は、上記asaA(GenBank, Accession No.AB008370)のうち994〜1066番目からなるDNA断片を増幅するように設計されたものである。
(3)α-アミラーゼamyA(Aspergillus kawachii由来:GenBank, Accession No. AB109452)
フォワードプライマー; 1874-acactcctgggcacattcg(配列番号5)
リバースプライマー; 1989-ttacaccaacgacatagccct(配列番号6)
このプライマー対は、上記amyA(GenBank, Accession No.AB109452)のうち1874〜2009番目からなるDNA断片を増幅するように設計されたものである。
(4)ヒストンH2A(Aspergillus niger由来:GenBank, Accession No. Y15320)
フォワードプライマー; 289-actgaacaagctcctgggtca(配列番号7)
リバースプライマー; 322-ccagggtggtgtcctcccc(配列番号8)
このプライマー対は、上記H2A(GenBank, Accession No.Y15320)のうち289〜340番目からなるDNA断片を増幅するように設計されたものである。
黒麹菌における各種酵素遺伝子のプロモーターが本発明に利用可能であることを確認するため、これらのプロモーターの発現強度を以下の方法で測定した。
すなわち、実験例1と同様の方法でAspergillus awamori NBRC4388の培養を行った。その後、実験例1と同様にして、培養終了後の菌体からtotalRNAを抽出し、cDNAを合成した。さらに、得られたcDNAをテンプレートとし、実験例1と同様に下記の目的酵素遺伝子の発現量を定量した。定量リアルタイムPCRに用いたプライマーの配列は以下の通りである。
(1)α-アミラーゼamyA(実験例1に記載したamyAと同じである。)
実験例1と同じプライマー対(配列番号5、6)を用いた。
(2)酸性プロテアーゼpepA (Aspergillus awamori由来:GenBank, Accession No. M34454)
フォワードプライマー; 793-ttttgggactggcctttagct(配列表の配列番号9)
リバースプライマー; 900- ttcttcgacaccgtcaagtcc(配列番号10)
このプライマー対は、上記pepA (GenBank, Accession No. M34454)のうち793〜920番目からなるDNA断片を増幅するように設計されたものである。
(3)ヒストンH2A(実験例1に記載したH2Aと同じである。)
実験例1と同じプライマー対(配列番号7、8)を用いた。
黄麹菌における各種酵素遺伝子のプロモーターが本発明に利用可能であることを確認するため、これらのプロモーターの発現強度を以下の方法で測定した。
<使用菌株> Aspergillus oryzae NRIB40
<培養条件> 培地の組成は98%精白大麦(オーストラリア産スターリング)2.0%、硝酸ナトリウム1.2%、塩化カリウム0.8%、リン酸2水素カリウム0.4%、硫酸マグネシウム7水和物0.2%、硫酸鉄7水和物0.08%(いずれもw/vol)とした。この培地100mlを500mlバッフル付三角フラスコに張り込み、121℃で15分間オートクレーブ滅菌した。Aspergillus oryzae RIB40の分生子約106個を、上記で得られた培地100 mlに植菌し、30℃で42時間、100rpmで振とう培養した。
また、比較対照として、98%精白大麦の代わりに65%精白麦もしくは98%精白麦・粉砕品(ともにオーストラリア産スターリング)を培地に用いたこと以外は、上記と同様の培地組成および培養条件で培養を行った。
(1)グルコアミラーゼglaA(Aspergillus oryzae由来:GenBank, Accession No. D01035)
フォワードプライマー; 1247-cgtgcagatcgtccaaacct(配列表の配列番号11)
リバースプライマー; 1357-acttctcacggccaacaacc(配列番号12)
このプライマー対は、上記glaA(GenBank, Accession No. D01035)のうち1247〜1376番目からなるDNA断片を増幅するように設計されたものである。
(2)α-アミラーゼamyA(Aspergillus oryzae由来:GenBank, Accession No. AB021876)
フォワードプライマー; 21762-cactcctgggcacattcgt(配列番号13)
リバースプライマー; 21875-gttacaccaacgacatagccctc(配列番号14)
このプライマー対は、上記amyA(GenBank, Accession No. AB021876)のうち21762〜21897番目からなるDNA断片を増幅するように設計されたものである。
(3)β-グルカナーゼcelB(Aspergillus oryzae由来:GenBank, Accession No. D83732)
フォワードプライマー; 1137-caaactgggaatgccacaaa(配列番号15)
リバースプライマー; 1187-tgaagacggagagaactattccat g(配列番号16)
このプライマー対は、上記celB(GenBank, Accession No. D83732)のうち1137〜1211番目からなるDNA断片を増幅するように設計されたものである。
(4)酸性プロテアーゼpepA(Aspergillus oryzae由来:GenBank, Accession No. D13894)
フォワードプライマー; 897-cgctagcaagattagcgatcagt(配列番号17)
リバースプライマー; 958-gctttcagctcgatcaacactg(配列番号18)
このプライマー対は、上記pepA(GenBank, Accession No. D13894)のうち897〜979番目からなるDNA断片を増幅するように設計されたものである。
(5)ヒストンH4(Aspergillus oryzae由来:GenBank, Accession No AB033943)
フォワードプライマー; 110-cgtgacaacatccagggtatca(配列番号19)
リバースプライマー; 171-tcaagcgtatctctgccatga(配列番号20)
このプライマー対は、上記H4(GenBank, Accession No AB033943)のうち110〜191番目からなるDNA断片を増幅するように設計されたものである。
Claims (3)
- グルコアミラーゼ、耐酸性α−アミラーゼ、α−アミラーゼおよび酸性プロテアーゼのいずれかの酵素をコードする遺伝子のプロモーターの下流に、目的とするタンパクをコードする遺伝子を連結したものを、宿主の白麹菌又は黒麹菌に導入して得られた組換え麹菌、あるいは、グルコアミラーゼ、α−アミラーゼ、β−グルカナーゼおよび酸性プロテアーゼのいずれかの酵素をコードする遺伝子のプロモーターの下流に、目的とするタンパクをコードする遺伝子を連結したものを、宿主の黄麹菌に導入して得られた組換え麹菌を用いる組換えタンパクの製造方法において、表面の全部が穀皮で覆われた大麦および/又は小麦(但し、粉砕物及び未精白の麦は除く)からなる培養原料を含有する液体培地で、当該組換え麹菌を培養し、培養物から組換えタンパクを採取することを特徴とする組換えタンパクの製造方法。
- 表面の全部が穀皮で覆われた大麦および/又は小麦が、精白歩合92%以上の精白麦である請求項1に記載の組換えタンパクの製造方法。
- 培養原料が、表面の全部が穀皮で覆われた大麦(但し、粉砕物及び未精白の麦は除く)からなるものである請求項1又は2に記載の組換えタンパクの製造方法。
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