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JP4092829B2 - カーナビゲーション装置 - Google Patents

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JP4092829B2
JP4092829B2 JP32691299A JP32691299A JP4092829B2 JP 4092829 B2 JP4092829 B2 JP 4092829B2 JP 32691299 A JP32691299 A JP 32691299A JP 32691299 A JP32691299 A JP 32691299A JP 4092829 B2 JP4092829 B2 JP 4092829B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の位置に応じた地図データを道路地図として表示するカーナビゲーション装置に関し、詳しくは、外部から情報を受信可能に構成されたカーナビゲーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両の位置を検出する位置検出手段と、該位置検出手段によって検出された車両の位置に対応する地図データを道路地図として表示する表示手段と、を備えたカーナビゲーション装置が考えられている。この種のカーナビゲーション装置では、GPS( Global Positioning System)等を利用した位置検出手段によって車両の位置を検出し、その車両の位置から目的地までの経路をCD−ROM等の記憶媒体に記憶された地図データに基づいて計算し、車両がこれから進むべき経路を車両の位置と共に、液晶ディスプレイ等の表示手段に表示する。
【0003】
また、近年、この種のカーナビゲーション装置では、VICS(Vehicle Information and Communication System)、ATIS(Advanced Traffic Information Service)等の交通データサービスを利用して、上記表示手段に表示すべき情報の少なくとも一部(例えば渋滞情報等)を外部から受信することが考えられている。更に、このような情報を受信する受信手段としては、携帯電話等の通信装置を利用することが考えられている。
【0004】
一方、携帯電話等の通信装置は、カーナビゲーション装置の受信手段として機能している場合であっても、道路地図とは直接関係ない情報を受信することができる。例えば、発呼側の電話番号通知、インターネットを経由した電子メール、例えば「ショートメール」等の商品名(NTTドコモ提供)で知られる携帯電話メール、等の文字データや、通話に関わる音声データ等も受信することができる。また、カーナビゲーション装置専用に構成された受信手段であっても、電子メール等の文字情報を受信可能に構成することは考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、携帯電話等の通信装置が上記文字データを受信した場合、ブザー音、メロディ音、発光、振動、等の種々の報知形態で上記受信したことを使用者に報知することが考えられている(例えば、特開平11−265332号公報参照)。また、受信した文字データの内容を使用者に伝達する場合も、ディスプレイへの表示、印刷、メモリへの格納、等の種々の伝達形態で使用者に伝達することが考えられている。
【0006】
ところが、上記通信装置における報知形態や伝達形態の設定は、カーナビゲーション装置の受信手段として使用された場合を念頭に置かずに設定されている場合が多い。この場合、車両の走行状態等に応じて適切な報知形態や伝達形態を選択することができない。例えば、車両の走行中に表示を伴った報知または伝達がなされると、運転者が目線を外してしまうため安全面で問題が生じる。また、同乗者の有無によっても、適切な報知形態または伝達形態が異なる場合がある。
【0007】
そこで、本発明は、外部から情報を受信する受信手段を備えたカーナビゲーション装置において、その受信手段が文字データを受信した場合の報知形態または伝達形態を、車両の走行状態等の各種状況に応じて適切に選択可能とすることを目的としてなされた。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記目的を達するためになされた請求項1記載の発明では、受信手段は、表示手段に表示すべき情報の少なくとも一部を外部から受信するのみならず、電子メールまたは携帯電話メールの文字データも受信可能に構成されている。そして、受信手段が文字データを受信したことを、報知手段は、報知形態選択手段によって選択された報知形態で運転者に報知する。この報知形態選択手段は、車両の乗車状態、車両の走行状態、車両の付属機器の操作状態、天候の状態、運転者の運転状態、または、車両の位置の、少なくともいずれか一つに基づいて、上記報知手段の報知形態を選択する。なお、上記報知形態選択手段は、同乗者がある場合に、運転席を振動させて上記報知を行う報知形態を選択するように設定可能である。
【0009】
このため、報知手段は、同乗者の有無(車両の乗車状態)、走行中であるか否か(車両の走行状態)、オーディオ等の使用状態(車両の付属機器の操作状態)、或いは、天候の状態,運転者の運転状態,車両が走行する道(車両の位置),等に応じて運転者に要求される注意力、等の少なくともいずれか一つに対応した適切な報知形態で、運転者に上記報知を行う。
【0010】
従って、本発明のカーナビゲーション装置を備えた車両では、受信手段が文字データを受信した場合の報知形態を各種状況に応じて適切に選択して、装置の利便性を損なうことなく運転の安全性を確保することができる。
【0012】
求項3記載の発明では、報知手段及び伝達手段は、同乗者の有無、走行中であるか否か、オーディオ等の使用状態、或いは、天候,運転状態,車両が走行する道,等に応じて運転者に要求される注意力、等の少なくともいずれか一つに対応した、適切な報知形態及び伝達形態で運転者に上記報知及び伝達を行うことができる。従って、本発明のカーナビゲーション装置を備えた車両では、受信手段が文字データを受信した場合の報知形態及び伝達形態を共に、各種状況に応じて適切に選択して、装置の利便性を損なうことなく運転の安全性を一層良好に確保することができる。なお、上記報知形態選択手段は、同乗者がある場合に、運転席を振動させて上記報知を行う報知形態を選択するように設定可能である
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1または3記載の構成において、報知手段が、言葉を発声することによって上記報知を行う報知形態、言葉以外の音声を発生することによって上記報知を行う報知形態、運転席を振動させて上記報知を行う報知形態、ハザードを点灯させて上記報知を行う報知形態、または、上記表示手段を点滅させて上記報知を行う報知形態の、少なくともいずれか二つ以上の内から一つを選択的に実行可能に構成され、上記報知形態選択手段が、上記実行可能な報知形態の内のいずれか一つを選択する。
【0014】
言葉を発声する場合、最もわかりやすくかつ運転者が視線を外す必要がない。言葉以外の音声を発生する場合や運転席を振動させる場合は、運転者が視線を外す必要がなくかつ同乗者に気付かれ難い。この内、特に言葉以外の音声を発生する場合、運転に与える影響が少ない。また、ハザードを点灯させる場合や表示手段を点滅させる場合、及び、運転席を振動させる場合は、大きな音で音楽等を聞いている場合にも良好に上記報知が実行できる。この内ハザードを点灯させる場合は、文字情報の受信時には車両を停止させるつもりで運転を行っているときに有効である。
【0015】
本発明では、これらの報知形態の少なくとも二つ以上の内から一つを報知形態選択手段によって適切に選択し、報知手段によって実行しているので、請求項1または3記載の発明の効果に加えて、一層適切な報知形態を選択して装置の利便性を損なうことなく運転の安全性を一層良好に確保することができるといった効果が生じる。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項3記載の構成において、伝達手段が、上記文字データに対応する文章を読み上げてその内容を伝達する伝達形態、上記文字データに対応する文字を上記表示手段に表示してその内容を伝達する伝達形態、または、上記文字データを記憶しておき、運転者が所定の操作をしたときにその内容を伝達する伝達形態の、少なくともいずれか二つ以上の内から一つを選択的に実行可能に構成され、上記伝達形態選択手段が、上記実行可能な伝達形態の内のいずれか一つを選択する。
【0017】
文字データに対応する文章を読み上げる場合、運転者は目線を外す必要がなくかつ即座に文字データの内容を知ることができる。文字データを表示する場合、音楽を聴きながらでも良好に文字データの内容を知ることができる。更に、文字データを記憶しておく場合は、運転者の都合のよいときにその内容を知ることができる。
【0018】
本発明では、これらの伝達形態の少なくとも二つ以上の内から一つを伝達形態選択手段によって適切に選択し、伝達手段によって実行しているので、請求項3記載の発明の効果に加えて、一層適切な伝達形態を選択して装置の利便性を損なうことなく運転の安全性を一層良好に確保することができるといった効果が生じる。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。図1は、本発明が適用されたカーナビゲーション装置の構成を概略的に表す機能ブロック図である。なお、本実施の形態のカーナビゲーション装置は、センタ50から送信される渋滞情報等を受信可能な、いわゆるVICS対応型のカーナビゲーション装置である。
【0020】
図1に示すように、本実施の形態のカーナビゲーション装置は、位置検出器1、地図データ入力装置3、操作スイッチ群5、通信装置7、音声出力装置9、外部メモリ11、表示装置13、リモコンセンサ15、リモコン17、音声認識ユニット19、及び制御装置21を備えている。
【0021】
位置検出器1は、地磁気センサ23、ジャイロスコープ25、距離センサ27、及び、GPS受信機29を備えており、これらの各種検出信号に基づいて車両の現在位置を検出する部分である。なお、車両の現在位置が検出できるのであれば、上記センサを全て備える必要はなく、少なくともいずれか一つ以上備えていればよい。
【0022】
地図データ入力装置3は、DVDプレーヤやハードディスク、CDプレーヤ等から構成され、道路地図データを含む地図データを記憶している。操作スイッチ群5は、液晶ディスプレイからなる表示装置13の左右や上下に取り付けられたスイッチ類であり、運転者は、この操作スイッチ群5を介して、各種選択を行ったり各種動作の指示を行ったりすることができる。通信装置7は、ここでは携帯電話装置を使用している。
【0023】
音声出力装置9は、運転者をナビゲートするための音声や画面操作の説明を発声する。外部メモリ11は、通信装置7を介して受信したデータ等を一時格納する領域を有している。表示装置13は、運転者をナビゲートするための地図を表示したり目的地選択画面等を表示する。リモコンセンサ15は、リモコン17から送信される電波を受信して、そのリモコン17の操作状態を検出する。音声認識ユニット19は、運転者が発声する音声を言葉として認識する。
【0024】
これらの位置検出器1〜音声認識ユニット19は、制御装置21に接続されている。制御装置21は、CPU,ROM,RAMを中心としたマイクロコンピュータによって構成され、操作スイッチ群5の操作状態、リモコンセンサ15を介して検出したリモコン17の操作状態、音声認識ユニット19により認識した運転者の音声、等に対応する各種命令に基づいて各部の制御を行う。例えば、位置検出器1を介して自車両の現在位置を検出し、その現在位置から上記命令に対応した目的地までの経路を地図データ入力装置3に記憶された地図データに基づいて計算し、車両がこれから進むべき経路を音声出力装置9からの発声及び表示装置13の表示を介して運転者に指示する。
【0025】
なお、表示装置13はカラーの液晶ディスプレイであり、上記処理に応じて、位置検出器1から入力された車両現在位置マークと、地図データ入力装置3より入力された地図データに対応する道路地図と、目的地マークと、目的地までの誘導経路とを、重ねて表示することができる。以上のような制御装置21のナビゲート処理は、周知であるので詳述しない。
【0026】
ここで、通信装置7としては一般の携帯電話装置を使用しているので、その通信装置7は、上記ナビゲート処理の実行中にも電子メールや携帯電話メールを受信する。そこで、本実施の形態のカーナビゲーション装置は、上記メールを受信したことを適切に運転者に報知し、かつ、その受信したメールの内容を適切に運転者に伝達するために、更に、次のような構成を有している。
【0027】
すなわち、オーディオの使用状態を検出するオーディオ信号検出器31、車両の各種センサからの信号を検出する車両信号検出器33、運転者以外の搭乗者の有無を各座席に設けた圧力センサ等によって検出する搭乗者検出器35、及び、現在位置の天候を湿度等から検出する天候検出器37が、状況検出手段として設けられ、制御装置21に検出信号を入力している。また、運転席のシート下部には周知のバイブレータからなるシート振動器39が設けられ、制御装置21によって駆動制御される。制御装置21は、この他、車両に設けられた図示しないハザード等にも駆動信号を出力可能に構成されている。
【0028】
一方、センタ50は、上記地図データに対応する道路地図と共に表示装置13に表示される渋滞情報等のデータを収集・加工する制御装置51と、その加工されたデータを通信装置7に向けて送信する通信装置52とを備えており、上記メールもこの通信装置52を介して通信装置7に向けて送信される。
【0029】
次に、このように構成されたカーナビゲーション装置において、制御装置21が上記各メールに関連して実行する処理を、図2のフローチャートを用いて説明する。図2に示すように、この処理では、先ず、S1にて新規メールを受信しているか否かを判断し、受信していない場合は(S1:NO)、そのままS1にて待機する。
【0030】
新規メールを受信すると(S1:YES)、処理はS3へ移行し、搭乗者検出器35を介して同乗者の有無を判断する。同乗者がある場合は(S3:YES)、S5へ移行し、設定・条件に応じた報知を行い、続くS7にてメールを外部メモリ11に記憶して保存した後、S1へ移行する。すると、S1では、再び次のメールを受信するまで待機する。
【0031】
ここで、本実施の形態では、メールを受信したことを運転者に報知する報知形態として、▲1▼.「メールを受信しました」等の言葉を発声することによって報知する。▲2▼.「ポーン」等の言葉以外の音声を発生することによって報知する。▲3▼.シート振動器39により運転席のシートを振動させて報知する。▲4▼.ハザードを点灯させて報知する。▲5▼.表示装置13の表示画面を点滅させて報知する。といった形態を有している。
【0032】
同乗者があるためにS5へ移行した場合は、上記▲2▼,▲3▼,▲5▼の内から運転者に設定された形態で上記報知を行う。このため、同乗者にはメールを受信したことが気付かれ難い。特に、▲2▼,▲3▼の形態では運転者が視線を外す必要が全くなく、その中でも▲2▼の形態では運転に与える影響が極めて少ない。また、続くS7ではメールが外部メモリ11に記憶されるので、運転者は、例えば同乗者を降ろした後等の、都合のよいときに所定の操作を行ってメールの内容を確認することができる。なお、本実施の形態では、受信したメールの内容を運転者に伝達する伝達形態として、外部メモリ11に記憶する形態の他に、▲1▼.メール本文を読み上げる。▲2▼.表示装置13にメール本文を表示する。といった形態を有している。
【0033】
次に、同乗者がない場合は(S3:NO)、続くS11へ移行し、位置検出器1を介して検出した車両の現在位置に基づき、現在位置が制限状況下か否かを判断する。すなわち、現在位置が、上記報知形態や伝達形態に制限を付与すべき状況下にあるか否かを判断する。現在位置が制限状況下である場合とは、例えば、市街地では交差点または狭い道に、郊外では交差点,トンネル,または狭い道に、高速道路では交差点(合流点)またはトンネルに、山道では交差点,トンネル,狭い道,またはワインディングロードに、車両の現在位置が存在する場合である。
【0034】
現在位置が制限状況下にない場合は(S11:NO)、続くS13へ移行し、天候検出器37の検出信号に基づき、天候が制限状況下か否かを判断する。天候が制限状況下であるとは、雨または雪の場合を示す。天候が制限状況下にない場合は(S13:NO)、続くS15へ移行し、車両信号検出器33の検出信号に基づき、運転状態が制限状況下か否かを判断する。運転状態が制限状況下である場合とは、アクセルが所定量以上踏み込まれて加速中である場合、ブレーキが踏み込まれて減速中である場合、ギヤがバックに入れられてバック中の場合、ウインカが点灯して右左折中の場合、及び、ハンドルきり角が所定値以上でカーブ走行中の場合である。
【0035】
以上のS11〜S15のいずれかで制限状況下である(YES)と判断すると、S17へ移行し、車両が走行中であるか否かを判断する。走行中の場合は(S17:YES)、前述のS5へ移行して設定・条件に応じた報知を行い、S7にてメールを外部メモリ11に記憶して保存した後、S1へ移行する。
【0036】
但し、この場合、S5で選択される報知形態は、どの制限状況下であるかによって次のように変化する。すなわち、現在位置,天候,または運転状態が制限状況下である場合は、報知形態として▲3▼,▲4▼を禁止する。また、運転状態が制限状況下である場合、特に、加減速中,バック中,または高速でカーブ中の場合は、報知形態として更に▲5▼も禁止する。上記禁止された以外の報知形態の中からどの報知形態を選択するかは運転者の設定またはデフォルトによって決定される。
【0037】
一方、S11〜S15のいずれでも制限状況下でないと判断する場合は、直線状で交差点や合流点のない広い道路で、一定速度で走行または停車している場合である。この場合は(S15:NO)、続くS19へ移行し、車両の付属機器の操作状態が制限状況下か否かを判断する。操作状態が制限状況下である場合とは、エアコンやオーディオや表示装置13の操作中である場合を示す。
【0038】
操作状態が制限状況下にない場合は(S19:NO)、S21へ移行し、オーディオ信号検出器31の検出信号に基づき、オーディオの使用中であるか否かを判断する。オーディオが使用中でない場合は(S21:NO)、S23にて設定に応じた報知を行い、続くS25にて、設定に応じてメールの読み上げまたは表示を実行し、S1へ移行する。この場合、S23では▲1▼〜▲5▼の報知形態の内から運転者が設定した所望の形態で報知を行い、S25では、▲1▼または▲2▼の伝達形態の内から運転者が設定した所望の形態でメール内容の伝達を行う。但し、走行中の場合は、▲2▼の伝達形態を禁止するように構成するのが望ましい。また、走行中は▲4▼の報知形態を禁止し、高速走行中には、更に、▲3▼,▲5▼の報知形態も禁止するとよい。
【0039】
また、S17にて走行中でない(NO)と判断した場合、及び、S21にてオーディオ使用中(YES)と判断した場合は、S27にて設定・条件に応じた報知を行って、前述のS25へ移行する。ここでは、S27,S25に到るまでに経過した処理の経路に従って、次のような報知形態及び伝達形態を選択する。
【0040】
オーディオが使用中であった場合(S21:YES)、報知形態及び伝達形態は運転者が設定した所望の形態とするが、▲1▼または▲2▼の報知形態を実行する場合は報知音量を調節するか、▲3▼〜▲5▼のいずれかの報知形態も同時に実行する。同様に、▲1▼の伝達形態を実行する場合は、伝達音量を調節するか、▲2▼の伝達形態も同時に実行する。
【0041】
また、操作状態が制御状況下にあった場合は(S19:YES)、エアコンやオーディオの操作中は▲3▼の報知形態を、表示装置13の操作中は▲3▼及び▲5▼の報知形態を、それぞれ禁止する。また、走行中は▲4▼の報知形態も同時に禁止するとよい。伝達形態は運転者が設定した所望の形態としてよいが、走行中の場合は、▲2▼の伝達形態を禁止するように構成するのが望ましい。
【0042】
このように、本実施の形態のカーナビゲーション装置では、同乗者の有無、車両の現在位置、天候、運転者の運転状態、車両の走行状態、及び、オーディオを含む車両の付属機器の操作状態に基づいて、適切な報知形態及び伝達形態を選択している。このため、運転者に要求される注意力や運転の困難性等に応じて最も適切な報知形態及び伝達形態を選択して、装置の利便性を損なうことなく運転の安全性を良好に確保することができる。また、本実施の形態では、同乗者がある場合は(S3:YES)、その同乗者にメールが受信されたことを気付かせたりメールの内容が知られたすることを防止している。従って、運転者があわてるのを防止して運転の安全性を一層向上させると共に、通信の秘密を確保することができる。
【0043】
なお、上記実施の形態における報知形態及び伝達形態の選択方法はごく一例であって、運転者の希望に応じて種々に設定変更することができる。例えば、同乗者の有無は報知形態及び伝達形態の選択に当たって参照しなくてもよいし、上記同乗者の有無,現在位置,天候,等の状況の内の、いずれか1個,2個,3個,または4個のみに基づいて報知形態及び伝達形態を選択してもよい。この場合、上記状況検出手段の内、処理に使用しないものは省略することができる。更に、報知形態または伝達形態のいずれか一方は状況によらず固定としてもよい。
【0044】
また更に、前述の報知形態及び伝達形態は、それぞれの特性に応じて運転者に最も適した選択方法を設定することができる。すなわち、▲1▼の報知形態は、最もわかりやすくかつ運転者が視線を外す必要がない。▲2▼の報知形態や▲3▼の報知形態は、運転者が視線を外す必要がなくかつ同乗者に気付かれ難い。この内、特に▲2▼の報知形態は、運転に与える影響が少ない。また、▲3▼,▲4▼,▲5▼の報知形態は、大きな音で音楽等を聞いている場合にも良好に上記報知が実行できる。この内、▲4▼の報知形態は、メールの受信時には車両を停止させるつもりで運転を行っているときに有効である。
【0045】
一方、▲1▼の伝達形態では、運転者は目線を外す必要がなくかつ即座にメールの内容を知ることができる。▲2▼の伝達形態では、音楽を聴きながらでも良好にメールの内容を知ることができる。更に、メールを記憶しておく場合は、運転者の都合のよいときにその内容を知ることができる。上記実施の形態では、これらの報知形態及び伝達形態を運転者の好みに応じて適切に選択するよう設定することにより、装置の利便性を一層良好に確保しつつ運転の安全性も一層良好に確保することができる。
【0046】
なお、上記実施の形態において、位置検出器1が位置検出手段に、表示装置13が表示手段に、通信装置7が受信手段に、前述のハザード,音声出力装置9,表示装置13,及びシート振動器39が報知手段に、音声出力装置9,外部メモリ11,及び表示装置13が伝達手段に、それぞれ相当し、制御装置21が実行する上記処理の内、S5,S23,及びS27が報知様式選択手段に、S7及びS25が伝達様式選択手段に、それぞれ相当する。
【0047】
また、本発明は上記実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。例えば、電子メールや携帯電話メールの他に、一般の通話における発呼側の電話番号通知等の文字データも同様にして報知または伝達できるように構成してもよい。また、上記実施の形態では、図2のフローチャートに示すように、例えば現在位置が制限条件下の場合(S11:YES)は天候等に対する判断(S13)を行わないが、全ての状況を参照して実施可能な報知形態や伝達形態を絞り込んでもよく、各状況毎にポイントを設定し、そのポイントの合計に応じて報知形態や伝達形態を設定してもよい。
【0048】
更に、通信装置7は、一般の携帯電話装置ではなく、カーナビゲーション装置専用に構成された受信機であってもよい。カーナビゲーション装置では、地図データ入力装置3のような記憶手段に地図データを記憶しておく代わりに外部から地図データを受信することも考えられているが、このような装置では、例えば光ビーコン等を受信する受信手段を設けた場合、その受信手段によって上記電子メール等の文字データを受信することも考えられる。本発明は、このような受信手段に対しても適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用されたカーナビゲーション装置の構成を概略的に表す機能ブロック図である。
【図2】 そのカーナビゲーション装置の制御装置が実行する処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
1…位置検出器 3…地図データ入力装置 5…操作スイッチ群
7…通信装置 9…音声出力装置 11…外部メモリ
13…表示装置 15…リモコンセンサ 17…リモコン
19…音声認識ユニット 21…制御装置 29…GPS受信機
31…オーディオ信号検出器 33…車両信号検出器 35…搭乗者検出器
37…天候検出器 39…シート振動器 50…センタ

Claims (5)

  1. 車両の位置を検出する位置検出手段と、
    該位置検出手段によって検出された車両の位置に対応する地図データを道路地図として表示する表示手段と、
    上記表示手段に表示すべき情報の少なくとも一部を外部から受信する受信手段と、
    を備えたカーナビゲーション装置であって、
    上記受信手段が、電子メールまたは携帯電話メールの文字データも受信可能に構成されると共に、
    上記受信手段が上記文字データを受信したことを運転者に報知する報知手段と、
    上記車両の乗車状態、上記車両の走行状態、上記車両の付属機器の操作状態、天候の状態、運転者の運転状態、または、上記車両の位置の、少なくともいずれか一つに基づいて、上記報知手段の報知形態を選択する報知形態選択手段と、
    を備え
    上記報知形態選択手段は、同乗者がある場合に、運転席を振動させて上記報知を行う報知形態を選択するように設定可能なことを特徴とするカーナビゲーション装置。
  2. 車両の位置を検出する位置検出手段と、
    該位置検出手段によって検出された車両の位置に対応する地図データを道路地図として表示する表示手段と、
    上記表示手段に表示すべき情報の少なくとも一部を外部から受信する受信手段と、
    を備えたカーナビゲーション装置であって、
    上記受信手段が、電子メールまたは携帯電話メールの文字データも受信可能に構成されると共に、
    上記受信手段が上記文字データを受信したことを運転者に報知する報知手段と、
    上記車両の乗車状態、上記車両の走行状態、上記車両の付属機器の操作状態、天候の状態、運転者の運転状態、または、上記車両の位置の、少なくともいずれか一つに基づいて、上記報知手段の報知形態を選択する報知形態選択手段と、
    を備え
    上記報知形態選択手段は、直線状で交差点や合流点のない道路で、一定速度で走行または停止している場合に、ハザードを点灯させて上記報知を行う報知形態を選択するように設定可能なことを特徴とするカーナビゲーション装置。
  3. 車両の位置を検出する位置検出手段と、
    該位置検出手段によって検出された車両の位置に対応する地図データを道路地図として表示する表示手段と、
    上記表示手段に表示すべき情報の少なくとも一部を外部から受信する受信手段と、
    を備えたカーナビゲーション装置であって、
    上記受信手段が、電子メールまたは携帯電話メールの文字データも受信可能に構成されると共に、
    上記受信手段が上記文字データを受信したことを運転者に報知する報知手段と、
    上記受信手段が受信した文字データの内容を運転者に伝達する伝達手段と、
    上記車両の乗車状態、上記車両の走行状態、上記車両の付属機器の操作状態、天候の状態、運転者の運転状態、または、上記車両の位置の少なくともいずれか一つに基づいて、上記報知手段の報知形態を選択する報知形態選択手段と、
    上記車両の乗車状態、上記車両の走行状態、上記車両の付属機器の操作状態、天候の状態、運転者の運転状態、または、上記車両の位置の、少なくともいずれか一つに基づいて、上記伝達手段の伝達形態を選択する伝達形態選択手段と、
    を備え
    上記報知形態選択手段は、同乗者がある場合に、運転席を振動させて上記報知を行う報知形態を選択するように設定可能なことを特徴とするカーナビゲーション装置。
  4. 上記報知手段が、言葉を発声することによって上記報知を行う報知形態、言葉以外の音声を発生することによって上記報知を行う報知形態、運転席を振動させて上記報知を行う報知形態、ハザードを点灯させて上記報知を行う報知形態、または、上記表示手段を点滅させて上記報知を行う報知形態の、少なくともいずれか二つ以上の内から一つを選択的に実行可能に構成され、
    上記報知形態選択手段が、上記実行可能な報知形態の内のいずれか一つを選択することを特徴とする請求項1または3記載のカーナビゲーション装置。
  5. 上記伝達手段が、上記文字データに対応する文章を読み上げてその内容を伝達する伝達形態、上記文字データに対応する文字を上記表示手段に表示してその内容を伝達する伝達形態、または、上記文字データを記憶しておき、運転者が所定の操作をしたときにその内容を伝達する伝達形態の、少なくともいずれか二つ以上の内から一つを選択的に実行可能に構成され、
    上記伝達形態選択手段が、上記実行可能な伝達形態の内のいずれか一つを選択することを特徴とする請求項3記載のカーナビゲーション装置。
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