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JP4089623B2 - 回転電機 - Google Patents

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JP4089623B2
JP4089623B2 JP2004010999A JP2004010999A JP4089623B2 JP 4089623 B2 JP4089623 B2 JP 4089623B2 JP 2004010999 A JP2004010999 A JP 2004010999A JP 2004010999 A JP2004010999 A JP 2004010999A JP 4089623 B2 JP4089623 B2 JP 4089623B2
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Description

本発明は、自動車やトラックに搭載される車両用交流発電機等の回転電機に関する。
車両走行時の空気抵抗低減のためのスラントノーズ化や車室内の居住空間確保というニーズから、エンジンルームは近年ますます狭小化しており、車両用交流発電機の搭載スペースに余裕がなくなってきている。このため、車両用交流発電機も小型化する必要に迫られ、車両用交流発電機の各構成部品についても小型化しつつ配置を工夫する必要がある。例えば、円環の一部に切り欠き部を持つほぼC字形状の冷却フィンを有する整流装置を備えるとともに、この切り欠き部に、電圧制御部とコネクタ部とを有する電圧制御装置が備わった車両用交流発電機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この車両用交流発電機では、整流装置の切り欠き部にほぼ全体が収まる小型の電圧制御装置が用いられている。
一方で、近年の補機部品の保証期間延長、並びに多種多様の車両環境への適用等によって、車両用交流発電機の耐環境性向上の要求が高まっている。車両用交流発電機に用いられる従来の電圧制御装置としては、コネクタ部が回転軸方向に延伸するとともに、このコネクタ部の外径側側面および周方向側面に、車両側コネクタを係止する係止部が形成されたものが知られている(例えば、特許文献2参照。)。また、このような車両用交流発電機と組み合わされる車両側コネクタは、脱着可能な係止機能を一体的に付加させるために、空隙部を伴う複雑な形状を有し、この空隙部から電気接続部への水等の異物の侵入を抑制するためにシールゴムを使う防水構造を採用する場合が多い。なお、コネクタ部の防水を実現する他の従来技術としては、カバーをダクト形状とし、カバーに連結されるダクトの吸気口を被水の影響を受け難い所まで延ばした車両用交流発電機が知られている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2001−28857号公報(第4−5頁、図1−2) 特開2002−17067号公報(第3−4頁、図1−4) 特開平7−303345号公報(第3−5頁、図1−6)
ところで、特許文献1に開示された従来の車両用交流発電機では、コネクタ部を含む電圧制御装置全体が整流装置の切り欠き部内に収容されているため、発電制御装置に隣接するブラシ装置や整流装置の設置位置によってコネクタ部の設置位置が決まってしまい、自由度が少ないという問題があった。発電制御装置の大きさをあまり変えずにコネクタ部の設置位置の自由度を増そうとすると、設置位置を周方向にずらすことが考えられるが、このようにするとコネクタ部が振動しやすくなるため、耐久性が悪化するおそれがある。
また、特許文献2に開示された車両用交流発電機の発電制御装置では、係止部が径方向外側に配置されているため、車両側コネクタが取り付けられる前の組付時や部品搬送時等において異物の干渉による破損が生じるおそれがあるという問題があった。係止部が破損すると、車両側コネクタの取り付け不良が発生するため、これに伴う発電不良の原因にもなる。また、補機部品の保証期間延長、並びに多種多様の車両環境への適用等により、シールゴムの経時劣化を考慮して補機類側での対策の要求が高まってきており、車両側コネクタにシールゴムを使用せずに電気接続部への被水を効果的に抑制することができる防水構造が望まれている。
また、特許文献3に開示された車両用交流発電機では、近年の車両走行時の空気抵抗の低減やスラントノーズ化や車室内居住空間確保のニーズから、エンジンルーム内の狭小化によってダクトの這い回しが困難になるとともに、ダクト長さに比例した通風抵抗の増加で冷却性が悪化するため、採用は難しい。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、全体を小型化することができ、コネクタ部の設置位置の自由度向上とともに耐久性向上を図ることができる回転電機を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、電気接続部への被水を抑制することができ、異物の干渉による破損を防止することができる回転電機を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の回転電機は、周方向の一部に所定の空間を有する整流装置と、整流装置が固定されるとともに回転子が収容されるフレームと、空間に配置された電圧制御部とこの電圧制御部の外周部から周方向に延出して先端に固定部が設けられた延出部とこの電圧制御部に電気的に接続されるとともに固定部と電圧制御部の間の延出部に設けられたコネクタ部とを有して固定部がフレームに固定される電圧制御装置とを備えている。整流装置の周方向の一部に形成された空間に電圧制御部が配置されるとともに、この電圧制御部の外周部から周方向に延出した延出部にコネクタ部を設けているため、延出部に沿ってコネクタ部を自由に配置することが可能になり、コネクタ部の設置位置の自由度を向上させることができる。また、延出部の先端に設けられた固定部がフレームに固定されるため、延出部上のコネクタ部の振動を抑制することが可能になり、耐久性向上を図ることができる。さらに、整流装置の周方向の一部に形成された空間に電圧制御部のみを配置し、整流装置の外周部にコネクタ部を配置しているため、整流装置の外径を小さくすることができ、整流装置を含む回転電機全体の小型化が可能になる。
また、上述した固定部とコネクタ部は、回転子の回転軸からの距離がほぼ同じになるように設置位置が設定されていることが望ましい。これにより、回転子の振動によって伴って固定部とコネクタ部に発生する振動の位相がほぼ同じになるため、コネクタ部に発生する振動を低減することができ、耐久性および信頼性を向上させることが可能になる。
また、上述した固定部は、整流装置が固定されるフレームの端面から外径側にせり出した位置に配置されることが望ましい。これにより、電圧制御装置に設けられた複数の固定部を分散することができ、組み付け作業性の向上を図ることができるとともに、電圧制御装置の各部を分散して冷却通路を確保することによる冷却性の向上が可能になる。
また、上述した延出部は、円弧形状を有していることが望ましい。延出部を円弧形状とすることにより剛性を増すことができ、振動低減による耐久性の向上を図ることができる。また、延出部の一部が外径側に突出することがなくなるため、車両への搭載が容易になる。
また、上述した電圧制御装置は、フレームとの対向面に、回転子の回転軸に対する同心円に沿った円弧状の衝立を有することが望ましい。これにより、回転子の回転軸方向に沿った剛性を向上させることができ、耐久性向上が可能になる。また、外径側からの被水に対して迷路構造(ラビリンス配置)を実現することができるため、耐被水性の向上による耐久性、信頼性の向上が可能になる。
また、上述したコネクタ部は、回転子の回転軸方向に延出されることが望ましい。これにより、コネクタ部が外径方向に突出することを防止することができ、回転電機全体の径方向の小型化を図ることができる。
また、上述したコネクタ部は、回転子の径方向に延出されることが望ましい。これにより、コネクタ部が回転子の回転軸方向に突出することを防止することができる。
また、本発明の回転電機は、回転子と、回転子に対向配置された固定子と、回転子と固定子とを支持するフレームと、フレームに固定されて整流素子の冷却用および電気接続用として用いられる冷熱フィンを有する整流装置と、整流装置によって整流された出力電圧を制御する電圧制御装置とを備えており、電圧制御装置は、電圧制御部と、電圧制御部と一体的に形成されて車両側コネクタと連結されるコネクタ部とを備え、コネクタ部は回転軸方向に沿って延伸しており、コネクタ部の内径側側面に、車両側コネクタを係止する係止部が設けられている。車両側コネクタを係止する係止部が電圧制御装置のコネクタ部の内径側側面に形成されているため、車両側コネクタを係止する前に異物が干渉して係止部が破損することを防止することができる。また、係止部を内径側に配置することにより、近年の補機類の搭載スペースの狭小化による各種補機類の密集化に対して車両側コネクタの着脱の作業性を向上させることもできる。
また、上述したコネクタ部の内径側側面に、係止部への水の侵入を抑制する係止部防水壁を形成することが望ましい。これにより、電圧制御装置のコネクタ部と車両側コネクタとの間でのラビリンス作用によって、コネクタ部の内部に配置された電気接続部への被水を抑制することができる。
また、上述した係止部防水壁は、係止部の両側に形成されたリブ状突起であることが望ましい。係止部防水壁の形状をリブ状突起とすることにより、係止部防水壁を越えて係止部に到達することによる電気接続部の被水の発生をさらに低減することができる。
また、上述した電圧制御装置を覆うとともにコネクタ部に対応する軸方向開口部を有する保護カバーをさらに備え、軸方向開口部の周辺領域に、コネクタ部への被水を抑制する保護カバー防水壁を形成することが望ましい。これにより、コネクタ部への被水そのものを抑制することができる。
また、上述した保護カバー防水壁は、軸方向開口部に隣接する径方向側面に形成されるリブ状突起であることが望ましい。保護カバー防水壁の形状をリブ状突起とするとともに、このリブ状突起を保護カバーの軸方向開口部に隣接する位置に設けることにより、保護カバー防水壁を越えてコネクタ部に到達することによる電気接続部の被水の発生をさらに低減することができる。
以下、本発明を適用した一実施形態の車両用交流発電機について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明を適用した一実施形態の車両用交流発電機1の断面図である。図1に示すように、本実施形態の車両用交流発電機1は、エンジンからベルト(図示せず)およびプーリ10を介して回転駆動される回転子2と、電機子として働く固定子4と、回転子2と固定子4とを一対の軸受け3c、3dを介して支持するフロントフレーム3aおよびリアフレーム3bと、固定子4に接続されて交流出力を直流出力に変換する整流装置5と、回転子2の界磁コイル22に界磁電流を供給するブラシを保持するブラシ装置7と、出力電圧を制御する電圧制御装置8と、整流装置5、電圧制御装置8およびブラシ装置7等の電気部品を覆うようにリアフレーム3bに取り付けられる樹脂製の保護カバー9を含んで構成されている。
次に、整流装置5、電圧制御装置8および保護カバー9の詳細について説明する。図2は、整流装置5と電圧制御装置8の組み付け状態を示す図である。図3は、電圧制御装置8の平面図である。図4は、電圧制御装置8の側面図である。図5は、電圧制御装置8の底面図である。図6は、電圧制御装置8の底面側の斜視図である。図7は、電圧制御装置8のリアフレーム3bへの取り付け状態を示す図である。また、図8は本実施形態の車両用交流発電機1の結線図である。図9は、保護カバー9の詳細形状を示す平面図であり、車両用交流発電機1に組み付けられた状態が示されている。図10は、図9に示す矢印P方向に見た保護カバー9の部分的な側面図である。
整流装置5は、回転子2の回転軸方向に2段に重ねられた馬蹄形の冷却部材としての正極側フィン501および負極側フィン503と、正極側フィン501に取り付けられた複数の正極側ダイオード502と、負極側フィン503に取り付けられた複数の負極側ダイオード504と、端子台513とを含んで構成されている。
端子台513は、正極側フィン501と負極側フィン503の間を電気的に絶縁する樹脂製絶縁部材であり、固定子4で発生する交流電圧を正極側ダイオード502および負極側ダイオード504に導くための導電部材を内蔵している。
正極側ダイオード502および負極側ダイオード504は、それぞれのリードターミナルが異極性のフィンに向くように、すなわち、正極側ダイオード502のリードターミナルは負極側ダイオード504が取り付けられた負極側フィン503に、負極側ダイオード504のリードターミナルは正極側ダイオード502が取り付けられた正極側フィン501にそれぞれ向くように配置されている。
また、正極側ダイオード502および負極側ダイオード504は、正極側フィン501あるいは負極側フィン503に形成された貫通孔に打ち込み固定されており、それぞれのリードターミナルは、端子台513の導電部材に電気接続され、複数の正極側ダイオード502と複数の負極側ダイオード504によって全波整流回路が形成されている。本実施形態では、2組の三相全波整流回路を形成するように、正極側フィン501と負極側フィン503のそれぞれには6個の正極側ダイオード502あるいは6個の負極側ダイオード504が配置されている。さらに、正極側フィン501には出力端子用のボルト500が取り付けられており、全波整流された直流出力が取り出される。
また、整流装置5は、リアフレーム3bと保護カバー9との間に配置され、リア側の軸受け3dを収容するリアベアリングボックスを支持する支持部材に保護カバー9とともに締結固定されている。また、負極側フィン503は、正極側フィン501に比べて外径寸法が大きく設定されており、しかも、負極側ダイオード504は、正極側ダイオード502よりも大径側(径方向外側)に配置されている。また、負極側フィン503には外径部近傍の複数箇所(例えば4箇所)に周方向に沿ってほぼ均等に締結固定部が形成されており、これらの締結固定部に締結用ビス510を通して負極側フィン503を締結することにより、リアフレーム3bに負極側フィン503が固定される。また、これらの締結固定部周辺において、負極側フィン503がリアフレーム3bに接触し、負極側フィン503からリアフレーム3bに対する放熱が行われる。
また、本実施形態の整流装置5では、端子台513を挟んで正極側フィン501と負極側フィン503が組み付けられた状態で、周方向の一部に所定の空間が形成されている。この空間には、電圧制御装置8の一部とブラシ装置7とが配置される。
電圧制御装置8は、整流装置5の周方向の一部に形成された所定の空間に配置される電圧制御部800と、この電圧制御部800の外周部から周方向に延出して先端に固定部802が形成された延出部804と、電圧制御部800に電気的に接続されるとともに固定部802と電圧制御部800との間の延出部804に設けられたコネクタ部806とを有している。
電圧制御部800は、車両用交流発電機1の出力電圧を調整するためのものであり、制御回路を構成するチップが内蔵されているとともに、このチップによって発生する熱を放熱する冷却フィン808がリア側に設けられている。延出部804は、円弧形状を有しており、その先端の固定部802は、整流装置5が固定されるリアフレーム3bの端面から外径側にせり出した位置に配置されている。また、コネクタ部806は、回転子2の回転軸方向に沿って延伸しており、複数の電気接続部としての接続端子(例えば3つの接続端子810、812、814)が設けられている。また、コネクタ部806は、延出部804を介して電圧制御部800と一体的に形成されている。このコネクタ部806と固定部802は、回転子2の回転軸からの距離がほぼ同じになるように設置位置が設定されている。また、図7に示すように、固定部802は、ボルト809を用いて、リアフレーム3bの端面3eに締結固定されている。
図3、図4等に示すように、コネクタ部806の内径側側面807には、係止部815が形成されている。この係止部815は、車両側ハーネスの先端に取り付けられてコネクタ部806に連結される車両側コネクタ(図示せず)を係止するためのものである。また、係止部815が設けられたコネクタ部806の内径側側面807には、係止部815への水の侵入を抑制する係止部防水壁としての複数本のリブ状突起816が形成されている。このリブ状突起816は、係止部815を挟んでその両側に形成されている。
また、図4〜図6に示すように、電圧制御装置8は、回転子2の回転軸に対する同心円に沿った円弧状の衝立820、822を有している。一方の衝立820は、電圧制御部800の一部に、リアフレーム3bとの間に形成される隙間を埋めるように形成されている。他方の衝立822は、延出部804の一部に、リアフレーム3bとの間に形成される隙間を埋めるように形成されている。
また、電圧制御部800には、ブラシ装置7と電気的接続を行う2つの端子830、832と、整流装置5と電気的接続を行う3つの端子834、836、838とが設けられている。電圧制御部800に設けられた端子830、832は、回転子2の界磁コイル22の両端に電気的に接続されるF端子およびB端子である。また、端子834は、整流装置5の負極側フィン503に接続されるE端子である。端子836は、整流装置5の正極側フィン501に接続されるB端子であり、端子832と内部で結線されている。端子838は、固定子4に備わった多相(例えば三相)巻線のいずれかの相巻線に整流装置5を介して接続されるP端子である。また、コネクタ部806に設けられた端子810、812、814のそれぞれは、例えば、バッテリ900の正極側端子に接続されるS端子、外部に接続される警告灯902に接続されるL端子、イグニッションスイッチ904に接続されるIG端子であり、これらの接続は回転子2の回転軸に沿った向きに引き出された所定のケーブルを介して行われる。
保護カバー9は、軸方向端面の一部に電圧制御装置8のコネクタ部806に対応する軸方向開口部92を有しており、この軸方向開口部92の周辺領域であって軸方向開口部92に隣接する径方向側面93には、保護カバー防水壁としてのリブ状突起91が形成されている。このリブ状突起91によってコネクタ部806への被水が抑制される。
このように、本実施形態での車両用交流発電機1では、整流装置5の周方向の一部に形成された空間に電圧制御装置8の電圧制御部800が配置されるとともに、この電圧制御部800の外周部から周方向に延出した延出部804にコネクタ部806を設けているため、延出部804に沿ってコネクタ部806を自由に配置することが可能になり、コネクタ部806の設置位置の自由度を向上させることができる。また、延出部804の先端に設けられた固定部802がリアフレーム3bの端面3eに固定されるため、延出部804上のコネクタ部806の振動を抑制することが可能になり、耐久性向上を図ることができる。さらに、整流装置5の周方向の一部に形成された空間に電圧制御部800のみを配置し、整流装置5の外周部にコネクタ部806を配置しているため、整流装置5の外径を小さくすることができ、整流装置5を含む車両用交流発電機1全体の小型化が可能になる。
また、固定部802とコネクタ部806は、回転子2の回転軸からの距離がほぼ同じになるように設置位置が設定されているため、回転子2の振動によって伴って固定部802とコネクタ部806に発生する振動の位相がほぼ同じになり、コネクタ部806に発生する振動を低減することができ、耐久性および信頼性を向上させることが可能になる。
また、固定部802は、整流装置5が固定されるリアフレーム3bの端面から外径側にせり出した位置に配置されており、電圧制御装置8を固定する際の複数の固定部(固定部802だけでなく端子834、836等が含まれている)を分散することができ、組み付け作業性の向上を図ることができるとともに、電圧制御装置8の各部を分散して冷却通路を確保することによる冷却性の向上が可能になる。例えば、図2に示すように、電圧制御部800とコネクタ部806が周方向に分散して配置されるとともに、延出部804とリアフレーム3bの間に隙間が形成されるため、電圧制御部800やコネクタ部806の周囲に容易に冷却通路を確保できるようになる。
また、延出部804を円弧形状とすることにより剛性を増すことができ、振動低減による耐久性の向上を図ることができる。また、延出部804の一部が外径側に突出することがなくなるため、車両への搭載が容易になる。
また、電圧制御装置8は、リアフレーム3bとの対向面に、回転子2の回転軸に対する同心円に沿った円弧状の衝立820、822を有しているため、回転子2の回転軸方向に沿った剛性を向上させることができ、耐久性向上が可能になる。また、外径側からの被水に対して迷路構造(ラビリンス配置)を実現することができるため、耐被水性の向上による耐久性、信頼性の向上が可能になる。
また、コネクタ部806は、回転子2の回転軸方向に延出しているため、コネクタ部806が外径方向に突出することを防止することができ、車両用交流発電機1全体の径方向の小型化を図ることができる。
なお、コネクタ部806を回転子2の回転軸方向に延出する代わりに、径方向に延出するようにしてもよい。この場合には、コネクタ部が回転子2の回転軸方向に突出することを防止することができるため、後方のスペースが十分でない場合における搭載性を向上させることが可能になる。
また、本実施形態での車両用交流発電機1では、車両側コネクタを係止する係止部815が電圧制御装置8のコネクタ部806の内径側側面807に形成されているため、車両側コネクタを係止する前に異物が干渉して係止部815が破損することを防止することができる。また、係止部815を内径側に配置することにより、近年の補機類の搭載スペースの狭小化による各種補機類の密集化に対して車両側コネクタの着脱の作業性を向上させることもできる。
また、コネクタ部806の内径側側面807に、係止部815への水の侵入を抑制する係止部防水壁としてのリブ状突起816が形成されているため、電圧制御装置8のコネクタ部806と車両側コネクタとの間でのラビリンス(迷路)作用によって、コネクタ部806の内部に配置された電気接続部としての端子810〜814への被水を抑制することができる。
また、係止部防水壁として、係止部815の両側に形成されたリブ状突起816を採用することにより、リブ状突起816を越えて係止部815に到達することによる端子810等の被水の発生をさらに低減することができる。
また、電圧制御装置8を覆うとともにコネクタ部806に対応する軸方向開口部92を有する保護カバー9を備えるとともに、軸方向開口部92の周辺領域にコネクタ部806への被水を抑制する保護カバー防水壁としてのリブ状突起91を形成しているため、コネクタ部806への被水そのものを抑制することができる。
また、保護カバー防水壁として、軸方向開口部92に隣接する径方向側面93に形成されるリブ状突起91を採用することにより、リブ状突起91を越えてコネクタ部806に到達することによる端子810等への被水の発生をさらに低減することができる。
一実施形態の車両用交流発電機の断面図である。 整流装置と電圧制御装置の組み付け状態を示す図である。 電圧制御装置の平面図である。 電圧制御装置の側面図である。 電圧制御装置の底面図である。 電圧制御装置の底面側の斜視図である。 電圧制御装置のリアフレームへの取り付け状態を示す図である。 本実施形態の車両用交流発電機の結線図である。 保護カバーの詳細形状を示す平面図である。 図9に示す矢印P方向に見た保護カバーの部分的な側面図である。
符号の説明
1 車両用交流発電機
2 回転子
3a フロントフレーム
3b リアフレーム
3c、3d 軸受け
4 固定子
5 整流装置
7 ブラシ装置
8 電圧制御装置
9 保護カバー
91、816 リブ状突起
92 軸方向開口部
93 径方向側面
501 正極側フィン
502 正極側ダイオード
503 負極側フィン
504 負極側ダイオード
513 端子台
800 電圧制御部
802 固定部
804 延出部
806 コネクタ部
807 内径側側面
815 係止部
820、822 衝立

Claims (12)

  1. 周方向の一部に所定の空間を有する整流装置と、
    前記整流装置が固定されるとともに回転子が収容されるフレームと、
    前記空間に配置された電圧制御部と、前記電圧制御部の外周部から周方向に延出して先端に固定部が設けられた延出部と、前記電圧制御部に電気的に接続されるとともに前記固定部と前記電圧制御部の間の前記延出部に設けられたコネクタ部とを有し、前記固定部が前記フレームに固定される電圧制御装置と、
    を備え、前記空間に前記電圧制御部のみが配置されていることを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1において、
    前記固定部と前記コネクタ部は、前記回転子の回転軸からの距離がほぼ同じになるように設置位置が設定されていることを特徴とする回転電機。
  3. 請求項1または2において、
    前記固定部は、前記整流装置が固定される前記フレームの端面から外径側にせり出した位置に配置されることを特徴とする回転電機。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記延出部は、円弧形状を有していることを特徴とする回転電機。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、
    前記電圧制御装置は、前記フレームとの対向面に、前記回転子の回転軸に対する同心円に沿った円弧状の衝立を有することを特徴とする回転電機。
  6. 請求項1〜5のいずれかにおいて、
    前記コネクタ部は、前記回転子の回転軸方向に延出されることを特徴とする回転電機。
  7. 請求項1〜5のいずれかにおいて、
    前記コネクタ部は、前記回転子の径方向に延出されることを特徴とする回転電機。
  8. 請求項1において、
    前記コネクタ部の内径側側面に、車両側コネクタを係止する係止部が設けられていることを特徴とする回転電機。
  9. 請求項8において、
    前記コネクタ部の内径側側面に、前記係止部への水の侵入を抑制する係止部防水壁を形成したことを特徴とする回転電機。
  10. 請求項9において、
    前記係止部防水壁は、前記係止部の両側に形成されたリブ状突起であることを特徴とする回転電機。
  11. 請求項8〜10のいずれかにおいて、
    前記電圧制御装置を覆うとともに前記コネクタ部に対応する軸方向開口部を有する保護カバーをさらに備え、
    前記軸方向開口部の周辺領域に、前記コネクタ部への被水を抑制する保護カバー防水壁を形成したことを特徴とする回転電機。
  12. 請求項11において、
    前記保護カバー防水壁は、前記軸方向開口部に隣接する径方向側面に形成されるリブ状突起であることを特徴とする回転電機。
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