JP4085521B2 - Silicon ingot cutting method - Google Patents
Silicon ingot cutting method Download PDFInfo
- Publication number
- JP4085521B2 JP4085521B2 JP17437799A JP17437799A JP4085521B2 JP 4085521 B2 JP4085521 B2 JP 4085521B2 JP 17437799 A JP17437799 A JP 17437799A JP 17437799 A JP17437799 A JP 17437799A JP 4085521 B2 JP4085521 B2 JP 4085521B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ingot
- silicon
- cutting
- silicon ingot
- cutter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽電池基板等の製造に使用されるシリコン鋳塊の切断方法、特に、シリコンを連続的に鋳造するシリコン鋳造装置から引き出されるシリコン鋳塊の切断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽電池基板には、シリコン鋳塊から定型の薄板に切り出されたシリコンウエーハが使用されている。ここにおけるシリコン鋳塊は、多結晶シリコンの方向性凝固鋳塊であり、その製造は、例えば電磁鋳造と呼ばれる連続的な鋳造方法により行われる。
【0003】
シリコンの電磁鋳造は、軸方向の少なくとも一部で周方向に分割された筒状の導電性無底ルツボを使用し、無底ルツボの外側に配置された誘導コイルにより、無底ルツボ内の原料シリコンを溶解し、その融液を凝固させながら無底ルツボの下方へ引き出すことにより、シリコン鋳塊を連続的に製造する。この鋳造方法は、シリコン鋳塊を連続的に製造することができるので、鋳造コストを安価に抑えることができる上に、無底ルツボ内のシリコン融液をルツボ内面に対して反発させることができ、無底ルツボからの融液の汚染を低位に抑制できるので、高い鋳塊品質を確保できるという特徴がある。
【0004】
本出願人は、このシリコンの電磁鋳造に早くから着目し、既に、これによるシリコン鋳塊の量産を開始しており、その過程で新しい技術を数多く提案している(特許第2630417号公報、同2657240号、同2660225号等)。そして、提案された技術の一つとして、チャンバ内で連続的に製造されるシリコン鋳塊を、チャンバ下部の非接触シールを備えた引き出し口からチャンバの下方へ引き出し、チャンバの下方で回転式のダイヤモンドカッタによって切断するものがある(特許第2660225号)。この技術は、鋳造を長時間継続する上で不可欠のものであり、量産化を図る上で果たした役割は非常に大きい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、チャンバから引き出されるシリコン鋳塊は、通常の金属材料と比べて非常に硬く、しかも、チャンバ直下で数100℃と高温である。このような高温・高硬度のシリコン鋳塊を支障なく切断できる技術は、出願人の知る限り存在しなかった。このため、従来は鋳塊温度が常温近くまで低下した段階、即ちチャンバのかなり下方でダイヤモンドカッタによる切断を行っていた。
【0006】
即ち、シリコン鋳塊のような高硬度の材料を切断する方法としては、レーザ等を用いた加熱溶解切断と、回転式のダイヤモンドカッタによる切削切断があるが、溶解切断は急速加熱による熱歪み(割れ)を発生させるため、シリコン鋳塊の切断には適用できない。このため、シリコン鋳塊の切断には、回転式のダイヤモンドカッタによる切削しか適用が困難である。
【0007】
回転式のダイヤモンドカッタは、円形のベース板の外周部にダイヤモンドの粉末を接着固定したものであり、これを回転させながら材料に切り込むが、材料との摩擦による熱が発生し、この発熱を放置すると、早期にダイヤモンドが剥離又は磨滅して使用不能になったり、ベース板が歪んだりする。このため、ダイヤモンドカッタによる切断では、切断部に多量の水や油などの冷却・潤滑媒体を吹き付けながら切断を行う、いわゆる湿式切断が採用される。
【0008】
しかし、チャンバから出た直後のシリコン鋳塊は、前述したとおり高温である。このような高温のシリコン鋳塊に湿式切断を行うと、媒体の気化放熱の影響で高温鋳塊が局部的に急冷され、熱歪みによる割れや残留応力が発生する。このため、鋳塊温度が常温近くまで低下した段階、即ちチャンバのかなり下方で回転式のダイヤモンドカッタによる湿式切断を行っていた。
【0009】
鋳造速度が遅い場合は、鋳塊温度が常温近くまで低下する間に鋳塊が下降する距離は小さく、設備高さ等に大きな影響を与えないが、最近は様々な工夫により鋳塊速度が大きく増大しており、これに伴い、ダイヤモンドカッタはチャンバの数10m下方へ位置させねばならず、この切断位置低下による設備高さの増大等が非常に大きな問題になってきた。
【0010】
本発明の目的は、シリコンを連続的に鋳造するシリコン鋳造装置から引き出される高温のシリコン鋳塊を、鋳造装置直下で支障なく切断できるシリコン鋳塊切断方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明者らは、高温のシリコン鋳塊を切断する方法を開発するべく、回転式のダイヤモンドカッタを用いた種々の切断実験を繰り返した。その結果、鋳塊温度が650℃までであれば、切断部に水や油などの潤滑冷却媒体を直接供給しない乾式切断によって、シリコン鋳塊が支障なく切断され、しかも、比較的長いカッタ寿命が確保されることを知見した。また、カッタの外周部に切り込みや開口部を設けたり、その外周部に水や油を少量供給したりすることにより、鋳塊に悪影響を及ぼすことなく、カッタ寿命が一層延長されることを、合わせて知見した。
【0012】
本発明のシリコン鋳塊切断方法は、かかる知見に基づいて開発されたものであり、シリコンを連続的に鋳造するシリコン鋳造装置から引き出されるシリコン鋳塊を、回転式のダイヤモンドカッタにより鋳塊温度が250〜650℃の範囲で乾式切断するものである。
【0013】
回転式のダイヤモンドカッタは、カッタ冷却手段により刃部の冷却を促進する構成が好ましい。カッタ冷却手段としては、外周面に周方向に所定の間隔で形成された切り込み及び/又は外周面近傍に周方向に所定の間隔で形成された開口部がある。また、ダイヤモンドカッタの外周部に、潤滑冷却液を噴霧又は塗布により少量供給するのも効果的なカッタ冷却手段であり、切り込みや開口部との併用が特に好ましい。
【0014】
本発明のシリコン鋳塊切断方法では、乾式切断を採用し、切断部に潤滑冷却液が直接供給されないため、鋳塊温度が250℃以上であるにもかかわらず、局部的な急冷による熱歪み(割れや残留応力)の発生が防止される。また、鋳塊温度が650℃以下(好ましくは600℃以下)に制限されているため、乾式切断であるにもかかわらず、ダイヤモンドの剥離又は磨滅が抑制され、比較的長いカッタ寿命が確保される。これらにより、シリコン鋳造装置直下で高温のシリコン鋳塊が支障なく切断される。
【0015】
ただし、切断時の鋳塊温度が650℃を超えると、ダイヤモンドの炭化のため、カッタ寿命が極端に悪化する。また、650℃を超える高温で鋳塊に機械的衝撃を与えると、鋳塊が割れる危険性が高い。更に、このような高温で鋳塊を鋳造装置外へ引き出すと、熱衝撃による割れの危険性もある。一方、切断時の鋳塊温度が250℃未満の場合は、鋳造装置から切断位置までの距離が長くなり、設備高さの増加が問題になる。ちなみに、シリコン鋳塊の製造でその鋳塊を250℃未満にするには加熱をしない状態でも25時間程度は必要であり、鋳造速度が2mm/分の場合は鋳造装置から切断位置までの距離が3m以上になる。
【0016】
ダイヤモンドカッタの外周面に切り込みを設けたり、外周面近傍に開口部を設けた場合は、空気の攪拌が促進されると共に、放熱面積が増大することにより、ダイヤモンド刃部の冷却が促進され、カッタ寿命が一層延びる。同様に、ダイヤモンドカッタの外周部に、冷却液を噴霧又は塗布により供給した場合も、供給液の気化によりダイヤモンド刃部の冷却が促進され、カッタ寿命が一層延びる。また、その気化によって供給液がカッタから除去され、切断部への液供給が回避されため、鋳塊の局部的な急冷が防止される。そして、切り込みや開口部を設けたカッタの外周部へ液供給を行った場合は、カッタ寿命が特に効果的に延長される。
【0017】
シリコン鋳造装置は、実質的に際限なく鋳造を継続する装置だけでなく、所定長の鋳塊を連続製造する半連続的な装置も含む。原料加熱は、前述した電磁加熱に限らず、プラズマ加熱等も可能であり、これらの併用も可能である。鋳造装置から引き出されるシリコン鋳塊の切断は、鋳塊が下降している状態で行うことも、下降を一時的に停止した状態で行うことも可能である。下降を一時的に停止した状態で切断を行う場合、鋳造部では、例えば加熱を制限して原料供給を一時的に停止する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態を示すシリコン鋳造設備の構成図、図2はダイヤモンドカッタの平面図、図3は図2のA−A線矢示図である。
【0019】
図1に示すように、シリコン鋳造設備は、シリコン鋳塊10を連続的に製造するシリコン鋳造装置20と、シリコン鋳造装置20の下方に設けられた鋳塊切断装置30とを備えている。
【0020】
シリコン鋳造装置20は、連続鋳造部及び鋳塊保温部を収容するチャンバ21を備えている。チャンバ21内には、誘導コイル22と組み合わされた角筒状の無底ルツボ23が設けられている。無底ルツボ23の下方には、角筒状の第1保温炉24が設けられ、更にその下には、角筒状の第2保温炉25が設けられている。
【0021】
無底ルツボ23は水冷式の銅製であり、誘導コイル22と共同してシリコン鋳塊10を連続的に製造する。この製造のために、無底ルツボ23は上端部を残して周方向に複数に分割されている。また、無底ルツボ23内には、チャンバ21の上方に設けられた原料ホッパ27からダクト28を介してシリコン原料が投入される。その投入原料の加熱のために、無底ルツボ23内には上方からプラズマトーチ26が挿入されている。
【0022】
無底ルツボ23の下に続けて配置された第1保温炉24は誘導加熱式、その下の第2保温炉25は温度傾斜型であり、これらは、無底ルツボ23から引き出されるシリコン鋳塊10に軸方向で所定の温度勾配を付与する。第2保温炉25から出たシリコン鋳塊10は、非接触式又は軟接触式のシールを備えた出口からチャンバ21の下方に引き出され、鋳片切断装置30へ送られる。
【0023】
鋳塊切断装置30は、チャンバ21の下方に配置された回転式のダイヤモンドカッタ31と、その上下に配置された複数のクランプ機構32,32・・とを備えており、ダイヤモンドカッタ31の配置位置は、チャンバ21の下方に引き出されるシリコン鋳塊10が250〜650℃の温度範囲で切断されるように設定されている。
【0024】
鋳塊切断装置30のダイヤモンドカッタ31は、図2及び図3に示すように、所定速度で回転駆動される水平な円形のベース板31aと、ベース板31aの外周部に、ダイヤモンドの粉末を接着固定して形成された刃部31bとを有している。ダイヤモンドカッタ31の冷却手段として、その外周面には、多数の切り込み31c,31c・・が周方向に所定の間隔で設けられている。またダイヤモンドカッタ31の外周面近傍には、切り込み31c,31c・・とは別に或いは切り込み31c,31c・・と共に、多数の円形開口部31d,31d・・が周方向に所定の間隔で設けられている。
【0025】
このダイヤモンドカッタ31は、所定速度で回転しながら、チャンバ21の下方に引き出されるシリコン鋳塊10に直角に切り込まれることにより、シリコン鋳塊10を定位置で乾式切断する。ダイヤモンドカッタ31の近傍には、ダイヤモンドカッタ31の刃部31aに水等の冷却液を少量供給するために、冷却液の噴霧機構33が冷却手段として設けられている。
【0026】
複数のクランプ機構32,32・・は、複数本の支柱34,34・・に固定されており、チャンバ21の下方に引き出されるシリコン鋳塊10を、その切断時に切断部の上下で固定する。切断時以外は、クランプ機構32,32・・はシリコン鋳塊10を解放し、その下降を許容する。
【0027】
次に、上記のシリコン鋳造設備を用いてシリコン鋳塊10を製造する方法について説明する。
【0028】
チャンバ21内を所定の不活性ガス雰囲気(常圧)に保持する。無底ルツボ23の底をダミー鋳塊により閉じた状態で、無底ルツボ23内に初期原料を投入し、誘導コイル22とプラズマトーチ26により溶解し、原料融液11を形成する。無底ルツボ23内に原料投入を続けながら、無底ルツボ23内の原料融液11を下降させて凝固させる。これにより、無底ルツボ23からシリコン鋳塊10が連続的に引き出される。
【0029】
無底ルツボ23から引き出されるシリコン鋳塊10は、第1保温炉24内及び第2保温炉25内を通過し、その過程で軸方向で所定の温度勾配を付与された後、チャンバ21の下方に引き出される。鋳塊温度は保温炉の下方に引き出された時点で例えば600〜800℃程度である。
【0030】
チャンバ21の下方に引き出されたシリコン鋳塊10は、鋳塊切断装置30を通過し、その下方に成長を続ける。ダイヤモンドカッタ31の下方に所定長のシリコン鋳塊10が製造されると、シリコン鋳塊10の下降を一時停止し、鋳塊切断装置30によりシリコン鋳塊10の切断を行う。一時停止中は、無底ルツボ23内への原料投入を停止すると共に、無底ルツボ23内の投入原料に対する加熱を制限する。
【0031】
鋳塊切断装置30によるシリコン鋳塊10の切断では、複数のクランプ機構32,32・・によりシリコン鋳塊10が保持固定される。この状態で、シリコン鋳塊10がダイヤモンドカッタ31により、切断部への直接的な液供給なしに乾式切断される。切断中、ダイヤモンドカッタ31の刃部31bには、水等の冷却液が噴霧機構33により噴霧されるが、その噴霧量は、乾式切断が阻害されないよう、散布液が散布と同時に気化して切断部に殆ど供給されない程度の少量とされる。
【0032】
切断が終わると、切断されたシリコン鋳塊10を取り出し、鋳造を再開して、再度、ダイヤモンドカッタ31の下方に所定長のシリコン鋳塊10を製造する。これを繰り返すことにより、シリコン鋳塊10が連続的に製造される。
【0033】
また切断では、切断部への直接的な液供給がない乾式切断が用いられているため、切断時点の鋳塊温度が250℃以上であるにもかかわらず、局部的な急冷による熱歪み(割れや残留応力)の発生が防止される。また、切断時点の鋳塊温度が650℃以下に制限されているため、乾式切断であるにもかかわらず、ダイヤモンドの剥離又は磨滅が抑制され、比較的長いカッタ寿命が確保される。このような高温での鋳塊切断により、チャンバ21からダイヤモンドカッタ31までの距離が低減され、設備高さが抑制される。
【0034】
【実施例】
次に、本発明の実施結果を示し、比較例と対比させることにより、本発明の 効果を明らかにする。
【0035】
図1の形態でシリコン鋳造装置20から下方に引き出されるシリコン鋳塊10を鋳塊切断装置30により800mmずつ切断するに当たり、切断時点の鋳塊温度(保温炉下端からダイヤモンドカッタ31までの距離)を種々変更した。また、ダイヤモンドカッタ31の冷却手段を種々変更した。
【0036】
シリコン鋳造装置の全高は約8mである。シリコン鋳造装置で製造されるシリコン鋳塊は太陽電池用であり、鋳造寸法は160mm角、鋳造速度は0.5〜10mm/分である。シリコン鋳造装置から引き出されたシリコン鋳塊の熱衝撃による割れを防止するために、チャンバからの引き出し温度は、一部の比較例を除き650℃とした。使用したダイヤモンドカッタは、直径550mm×厚さ2mmのベース板の外周部に、粒径が50μm程度のダイヤモンド粉を均等に塗布し固定剤で固定したものであり、回転数は2540rpm、切り込み速度は50mm/分とした。
【0037】
切断時点の鋳塊温度がカッタ寿命及び保温炉下端からカッタまでの距離に及ぼす影響について調査した結果を表1に示す。カッタ寿命はシリコン鋳塊の面積で表されており、鋳塊の断面積は0.0256m2 (0.16m×0.16m)であるから、例えばカッタ寿命が1m2 は39回の鋳塊切断が可能であったことを表す。
【0038】
表1から分かるように、切断時点の鋳塊温度が700℃の場合は、カッタ寿命が極端に悪化する。また、チャンバ外で700℃で切断を行うため、チャンバからの引き出し温度を650℃より上げたため、引き出されたシリコン鋳塊の熱衝撃による割れが発生する場合があった。これに対し、切断時点の鋳塊温度を650℃以下に制限することにより、1枚のカッタで数十回を超える切断が可能になり、600℃以下では約200回以上の切断が可能になる。カッタ冷却手段として、その外周部に切り込みを設けたり水を噴霧したりすることによりカッタ寿命は更に延び、両者を併用することにより、カッタ寿命はカッタ冷却手段のない場合と比べ1.5倍に達する。一方、切断時点の鋳塊温度が200℃未満の場合は、カッタ寿命は問題ないものの、保温炉下端からカッタまでの距離の増大による設備高さが問題になる。なお、切り込みは、幅5mm×深さ25mmのものを30mmピッチで設けた。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】
以上に説明した通り、本発明のシリコン鋳塊切断方法は、シリコンを連続的に鋳造するシリコン鋳造装置から引き出されるシリコン鋳塊を支障なく高温で切断することにより、鋳造速度が速い場合も、シリコン鋳造装置から切断位置までの距離を抑え、設備高さの低減及びこれによる設備コストの低減、メンテナンスの簡略化等に大きな効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すシリコン鋳造設備の構成図である。
【図2】ダイヤモンドカッタの一例を示す平面図である。
【図3】図2のA−A線矢示図である。
【符号の説明】
10 シリコン鋳塊
20 シリコン鋳造装置
21 チャンバ
22 誘導コイル
23 無底ルツボ
24,25 保温炉
30 鋳塊切断装置
31 ダイヤモンドカッタ
32 クランプ機構
33 噴霧機構[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for cutting a silicon ingot used for manufacturing a solar cell substrate and the like, and more particularly to a method for cutting a silicon ingot drawn from a silicon casting apparatus that continuously casts silicon.
[0002]
[Prior art]
As the solar cell substrate, a silicon wafer cut out from a silicon ingot into a regular thin plate is used. The silicon ingot here is a directional solidified ingot of polycrystalline silicon, and its production is performed by a continuous casting method called electromagnetic casting, for example.
[0003]
Silicon electromagnetic casting uses a cylindrical conductive bottomless crucible divided in the circumferential direction at least in part in the axial direction, and the raw material in the bottomless crucible by an induction coil arranged outside the bottomless crucible A silicon ingot is continuously produced by dissolving silicon and drawing it below the bottomless crucible while solidifying the melt. This casting method can continuously produce a silicon ingot, so that the casting cost can be kept low and the silicon melt in the bottomless crucible can be repelled against the inner surface of the crucible. Since contamination of the melt from the bottomless crucible can be suppressed to a low level, there is a feature that high ingot quality can be secured.
[0004]
The present applicant has paid attention to the electromagnetic casting of silicon from an early stage, and has already started mass production of silicon ingots by this, and has proposed many new technologies in the process (Japanese Patent Nos. 2630417 and 2657240). No., No. 2660225, etc.). As one of the proposed technologies, a silicon ingot continuously produced in the chamber is drawn out from the outlet provided with a non-contact seal at the lower part of the chamber to the lower side of the chamber. Some are cut by a diamond cutter (Japanese Patent No. 2660225). This technology is indispensable for continuing casting for a long time, and plays a very important role in achieving mass production.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, the silicon ingot drawn out of the chamber is very hard as compared with a normal metal material, and is a high temperature of several hundred degrees Celsius just below the chamber. As far as the applicant knows, there has been no technology that can cut such a high-temperature, high-hardness silicon ingot without any problem. For this reason, in the past, cutting with a diamond cutter was performed at the stage where the ingot temperature was lowered to near room temperature, that is, considerably below the chamber.
[0006]
In other words, there are two methods for cutting a high-hardness material such as a silicon ingot, such as heat melting cutting using a laser or the like, and cutting cutting using a rotary diamond cutter. This is not applicable to the cutting of silicon ingots. For this reason, only cutting with a rotary diamond cutter can be applied to cutting a silicon ingot.
[0007]
A rotary diamond cutter is made by bonding and fixing diamond powder to the outer periphery of a circular base plate. While rotating this, it is cut into the material, but heat is generated by friction with the material, and this heat generation is left unattended. Then, the diamond peels or wears out early and becomes unusable, or the base plate is distorted. For this reason, in the cutting with a diamond cutter, so-called wet cutting is employed in which cutting is performed while spraying a large amount of cooling / lubricating medium such as water or oil on the cutting portion.
[0008]
However, the silicon ingot immediately after exiting the chamber is hot as described above. When wet cutting is performed on such a high-temperature silicon ingot, the high-temperature ingot is locally quenched due to the effect of vaporization and heat dissipation of the medium, and cracks and residual stress are generated due to thermal distortion. For this reason, wet cutting with a rotary diamond cutter has been performed at the stage where the ingot temperature has dropped to near room temperature, that is, considerably below the chamber.
[0009]
When the casting speed is slow, the distance that the ingot descends is small while the ingot temperature drops to near room temperature, and does not have a large effect on the equipment height etc. Recently, the ingot speed has been increased by various devices. Along with this, the diamond cutter has to be positioned several tens of meters below the chamber, and an increase in equipment height due to the lowered cutting position has become a very big problem.
[0010]
An object of the present invention is to provide a silicon ingot cutting method capable of cutting a high-temperature silicon ingot drawn out from a silicon casting apparatus that continuously casts silicon without any trouble directly under the casting apparatus.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present inventors repeated various cutting experiments using a rotary diamond cutter in order to develop a method for cutting a high-temperature silicon ingot. As a result, if the ingot temperature is up to 650 ° C., the silicon ingot can be cut without any trouble by dry cutting without directly supplying a lubricating cooling medium such as water or oil to the cutting portion, and a relatively long cutter life can be obtained. It was found that it was secured. In addition, by providing a cut or opening in the outer periphery of the cutter or supplying a small amount of water or oil to the outer periphery, the cutter life can be further extended without adversely affecting the ingot. I also found out.
[0012]
The silicon ingot cutting method of the present invention has been developed based on such knowledge, and the ingot temperature of the silicon ingot drawn from the silicon casting apparatus for continuously casting silicon is measured by a rotary diamond cutter. Dry cutting is performed in the range of 250 to 650 ° C.
[0013]
The rotary diamond cutter preferably has a configuration that promotes cooling of the blade portion by the cutter cooling means. The cutter cooling means, there is an open mouth formed at predetermined intervals in the circumferential direction to cut and / or the outer peripheral surface near which is formed at predetermined intervals in the circumferential direction on the outer peripheral surface. Further, it is also effective cutter cooling means to supply a small amount of lubricating cooling liquid to the outer peripheral portion of the diamond cutter by spraying or coating, and it is particularly preferable to use in combination with notches or openings.
[0014]
In the silicon ingot cutting method of the present invention, dry cutting is employed, and the lubricating coolant is not directly supplied to the cut portion. Therefore, despite the ingot temperature being 250 ° C. or higher, thermal strain due to local rapid cooling ( Generation of cracks and residual stress) is prevented. Further, since the ingot temperature is limited to 650 ° C. or less (preferably 600 ° C. or less), diamond peeling or abrasion is suppressed despite a dry cutting, and a relatively long cutter life is ensured. . As a result, the high-temperature silicon ingot is cut directly under the silicon casting apparatus without any trouble.
[0015]
However, when the ingot temperature at the time of cutting exceeds 650 ° C., the cutter life is extremely deteriorated due to diamond carbonization. Moreover, when a mechanical impact is given to an ingot at a high temperature exceeding 650 ° C., there is a high risk of the ingot breaking. Furthermore, if the ingot is pulled out of the casting apparatus at such a high temperature, there is a risk of cracking due to thermal shock. On the other hand, when the ingot temperature at the time of cutting is less than 250 ° C., the distance from the casting apparatus to the cutting position becomes long, and an increase in equipment height becomes a problem. By the way, in order to make a silicon ingot less than 250 ° C., it takes about 25 hours even if it is not heated. When the casting speed is 2 mm / min, the distance from the casting apparatus to the cutting position is 3m or more.
[0016]
When a notch is provided on the outer peripheral surface of the diamond cutter or an opening is provided in the vicinity of the outer peripheral surface, air agitation is promoted and the heat radiation area is increased, so that the cooling of the diamond blade is promoted, and the cutter Life is further extended. Similarly, the outer peripheral portion of the diamond cutter, even when the cooling fluid was fed by Rikyo spray or coating, cooling of the diamond blade portion is promoted by the vaporization of the feed, even extending the cutter life. Further, the supply liquid is removed from the cutter by the vaporization and the supply of the liquid to the cutting portion is avoided, so that local rapid cooling of the ingot is prevented. When the liquid is supplied to the outer periphery of the cutter provided with cuts and openings, the cutter life is particularly effectively extended.
[0017]
The silicon casting apparatus includes not only an apparatus that continues casting substantially indefinitely but also a semi-continuous apparatus that continuously manufactures an ingot of a predetermined length. The raw material heating is not limited to the electromagnetic heating described above, and plasma heating or the like is also possible, and these can be used together. The cutting of the silicon ingot drawn out from the casting apparatus can be performed in a state where the ingot is descending or in a state where the descending is temporarily stopped. In the case where cutting is performed in a state in which the descent is temporarily stopped, the casting unit temporarily stops the supply of raw materials by limiting heating, for example.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings. FIG. 1 is a configuration diagram of a silicon casting facility showing an embodiment of the present invention, FIG. 2 is a plan view of a diamond cutter, and FIG. 3 is a view taken along line AA in FIG.
[0019]
As shown in FIG. 1, the silicon casting facility includes a
[0020]
The
[0021]
The
[0022]
The first heat-retaining
[0023]
The
[0024]
As shown in FIGS. 2 and 3, the
[0025]
The
[0026]
The plurality of
[0027]
Next, a method for manufacturing the
[0028]
The inside of the
[0029]
The
[0030]
The
[0031]
When the
[0032]
When the cutting is finished, the
[0033]
In the cutting, dry cutting without direct liquid supply to the cutting part is used, so that although the ingot temperature at the time of cutting is 250 ° C. or higher, thermal strain (cracking) due to local rapid cooling. And residual stress) are prevented. In addition, since the ingot temperature at the time of cutting is limited to 650 ° C. or lower, diamond peeling or abrasion is suppressed despite a dry cutting, and a relatively long cutter life is ensured. By such ingot cutting at a high temperature, the distance from the
[0034]
【Example】
Next, the results of the present invention will be shown and compared with comparative examples to clarify the effects of the present invention.
[0035]
When the
[0036]
The total height of the silicon casting apparatus is about 8 m. A silicon ingot produced by a silicon casting apparatus is for a solar cell, and has a casting size of 160 mm square and a casting speed of 0.5 to 10 mm / min. In order to prevent cracking due to thermal shock of the silicon ingot drawn out from the silicon casting apparatus, the drawing temperature from the chamber was 650 ° C. except for some comparative examples. The diamond cutter used was obtained by uniformly applying diamond powder having a particle size of about 50 μm to the outer periphery of a base plate having a diameter of 550 mm × 2 mm in thickness and fixing with a fixing agent. The rotation speed was 2540 rpm and the cutting speed was 50 mm / min.
[0037]
Table 1 shows the results of investigation on the influence of the ingot temperature at the time of cutting on the cutter life and the distance from the lower end of the heat-retaining furnace to the cutter. The cutter life is expressed by the area of the silicon ingot, and the cross-sectional area of the ingot is 0.0256 m 2 (0.16 m × 0.16 m). For example, when the cutter life is 1 m 2 , the ingot is cut 39 times. Indicates that it was possible.
[0038]
As can be seen from Table 1, when the ingot temperature at the time of cutting is 700 ° C., the cutter life is extremely deteriorated. In addition, since cutting is performed at 700 ° C. outside the chamber, the drawing temperature from the chamber is increased from 650 ° C., so that the pulled silicon ingot may be cracked due to thermal shock. On the other hand, by limiting the ingot temperature at the time of cutting to 650 ° C. or less, it is possible to cut more than several tens of times with one cutter, and it is possible to cut about 200 times or more at 600 ° C. or less. . The cutter life is further extended by cutting the outer periphery of the cutter cooling means or spraying water. By using both, the cutter life is 1.5 times that of the case without the cutter cooling means. Reach. On the other hand, when the ingot temperature at the time of cutting is less than 200 ° C., the cutter life is not a problem, but the equipment height due to an increase in the distance from the lower end of the heat insulation furnace to the cutter becomes a problem. The incisions were provided with a width of 5 mm × depth of 25 mm at a pitch of 30 mm.
[0039]
[Table 1]
[0040]
【The invention's effect】
As described above, the silicon ingot cutting method according to the present invention cuts the silicon ingot drawn from the silicon casting apparatus for continuously casting silicon at a high temperature without trouble, so that the silicon ingot can be cut even when the casting speed is high. The distance from the casting device to the cutting position is suppressed, and it has a great effect in reducing the equipment height, reducing the equipment cost, and simplifying the maintenance.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram of a silicon casting facility showing an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a plan view showing an example of a diamond cutter.
FIG. 3 is a view taken along the line AA in FIG. 2;
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (3)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17437799A JP4085521B2 (en) | 1999-06-21 | 1999-06-21 | Silicon ingot cutting method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17437799A JP4085521B2 (en) | 1999-06-21 | 1999-06-21 | Silicon ingot cutting method |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001010900A JP2001010900A (en) | 2001-01-16 |
JP4085521B2 true JP4085521B2 (en) | 2008-05-14 |
Family
ID=15977559
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17437799A Expired - Fee Related JP4085521B2 (en) | 1999-06-21 | 1999-06-21 | Silicon ingot cutting method |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4085521B2 (en) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008156166A (en) * | 2006-12-25 | 2008-07-10 | Sumco Solar Corp | Method for casting and cutting silicon ingot |
MY181649A (en) * | 2009-11-20 | 2020-12-31 | Consarc Corp | Silicon electromagnetic casting apparatus |
-
1999
- 1999-06-21 JP JP17437799A patent/JP4085521B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001010900A (en) | 2001-01-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2606817C2 (en) | Method of directed crystallization of casts in casting gas turbines blades and device for producing casts with directed and monocrystalline structure in casting gas turbines blades | |
JP3309141B2 (en) | Method and apparatus for casting crystalline silicon ingot by electron beam melting | |
JPH11310496A (en) | Production of silicon ingot having unidirectionally solidified texture and apparatus therefor | |
EP2640874B1 (en) | Apparatus and method for directional solidification of silicon | |
JPWO2005092791A1 (en) | Silicon casting apparatus and method for manufacturing polycrystalline silicon ingot | |
JP2007008789A (en) | Method for reusing silicon, silicon manufactured by the same, and silicon ingot | |
US20130219967A1 (en) | Method and device for producing polycrystalline silicon blocks | |
JP5213356B2 (en) | Silica glass crucible for pulling silicon single crystal and method for producing the same | |
EP0147912B2 (en) | Melt overflow system for producing filamentary or fiber products directly from molten materials | |
JP2008503427A (en) | Method of charging molten source material into crystal manufacturing apparatus and melting apparatus assembly | |
JP2009052764A (en) | High frequency induction furnace and molten material manufacturing method using the same | |
JP4085521B2 (en) | Silicon ingot cutting method | |
JP2006273666A (en) | Silicon melting crucible, silicon casting device using the same, and method for casting polycrystalline silicon ingot | |
JPH0468276B2 (en) | ||
EP0968065A1 (en) | Method and apparatus for producing directionally solidified castings | |
JP4003271B2 (en) | Silicon unidirectional solidification equipment | |
JP6401051B2 (en) | Method for producing polycrystalline silicon ingot | |
JP3603676B2 (en) | Silicon continuous casting method | |
JP2003311390A (en) | Apparatus for manufacturing cast product | |
JP2005279663A (en) | Apparatus for casting silicon | |
JP4868757B2 (en) | Manufacturing method of semiconductor ingot | |
JP2003311391A (en) | Apparatus for producing cast product | |
JP2001019595A (en) | Rotary cooling member and crystal sheet-producing device using the same | |
JPS58162029A (en) | Preparation of polycrystalline silicon wafer | |
TW201300584A (en) | Feed tool for shielding a portion of a crystal puller |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20040722 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041216 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070419 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070508 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20070516 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070608 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070828 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071017 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080129 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080211 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110228 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120229 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130228 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140228 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |