JP4085513B2 - 電気機器の封止構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電気機器、特に、そのケースの構造に特徴を有する電気機器の封止構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電気機器として、例えば、ベースに、電磁石、接触片等の各種内部構成部品を設けた後、ケースを被せて封止した電磁継電器がある。この種の電磁継電器では、図14に示すように、ケース100には、ゲート部101、ガス抜き部102及びベント部103がそれぞれ形成されている。ゲート部101は、射出成形の際に形成されるものである。また、ガス抜き部102は、ベース下面をシールする際に膨張する内部空気の排出のために形成されるものである。なお、このガス抜き部102は、その後の洗浄作業で洗浄水が内部に侵入するのを防止するために封止される。さらに、ベント部103は、電磁継電器を使用する場合、電気的寿命を向上できるように、内外を連通させるためのものである。すなわち、接点開閉時のアークの発生や温度上昇に伴う接点の消耗等の不具合を防止する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記ゲート部101、ガス抜き部102及びベント部103は、それぞれ独立した機能を有するものであり、従来はケース100の任意の箇所に別個に形成されていた。すなわち、ゲート部101及びベント部103はケース100の天井面の略中央部に並設され、ガス抜き部102は天井面の角部に設けられていた。このため、ケース100を形成する金型構造が複雑なものとなっていた。そして、この構造の複雑さから樹脂がスムーズに流動せず、ショートショット等の不具合が発生していた。特に、角部に設けたガス抜き部102を熱封止する場合、傾きを防止するために、治具等により固定した状態で行う必要があった。このため、作業性が悪いという問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、簡単な構成で、成形性、作業性に優れたケースを備えた電気機器の封止構造を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、
ベースに、
鉄心にスプールを介してコイルを巻回し、ヨークを一体化してなる電磁石部と、
前記電磁石部の一端側に配設される可動鉄片と、
前記電磁石部の他端側に配設される可動接触片及び固定接触片と、
前記電磁石部の上方に配設され、可動鉄片の回動動作を可動接触片に伝達するカードと、
前記電磁石部の一部を覆う絶縁部材と、
を備えた内部構成部品を設け、
ケースを被せて封止する電気機器の封止構造であって、
前記ケースの天井面の縁部を除く領域の、その短手方向の中央部であって、前記絶縁部材が存在しない位置に単一の凹部を形成し、
前記カードを略矩形枠状とすることにより、前記凹部と前記絶縁部材を配置可能な内部空間を設け、
前記凹部の底面に、
前記ケースを形成するための樹脂流入口であるゲート部と、
シール作業時に開口する筒状で、その後に熱封止されるガス抜き部と、
を別個独立して短手方向に隣接して設けたものである。
【0006】
この構成により、ケースの構造が簡略化され、成形するための金型構造もシンプルなものとなる。このため、射出成形時、樹脂がスムーズに流動することになる。
【0007】
前記凹部の底面に、使用時に除去されて開口するベント部をさらに設けるようにしてもよい。
【0008】
前記電気機器を、鉄心にスプールを介してコイルを巻回し、ヨークを一体化してなる電磁石部と、該電磁石部の一端側に配設される可動鉄片と、他端側に配設される可動接触片及び固定接触片と、前記電磁石部の上方に配設され、可動鉄片の回動動作を可動接触片に伝達するカードとからなる内部構成部品を備えた電磁継電器で構成し、該カードを略矩形枠状とすることにより、前記凹部を形成可能な内部空間を設けると、構成部品の近傍までケースの内面が位置するように小型化しても、凹部を形成するための内部空間を確実に形成することができる点で好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。
【0010】
図1は、本実施形態に係る電磁継電器の分解斜視図である。
【0011】
この電磁継電器は、大略、ベース1と、このベース1に設けられる電磁石ブロック2、絶縁部材3、接触片4及びケース5から構成されている。
【0012】
ベース1は、図2に示すように、厚肉部6と薄肉部7とからなる矩形板状である。厚肉部6は隔壁1aによって幅方向に2つに区画され、そこには幅方向に溝状の第一圧入受部8a,8b及び第二圧入受部9a,9bが形成されている。
【0013】
図3(a)に示すように、第一圧入受部8a,8b及び第二圧入受部9a,9bの両端部には、後述するように接触片4の圧入突部51a,51b、57a,57bがそれぞれ圧入されるようになっている。また、各圧入受部8a,8b及び9a,9bには、ベース1の他端側に向かう逃ガシ凹部11a,11bがそれぞれ形成されている。前記第一圧入受部8a,8bの底面端部と逃ガシ凹部11aの一方の底面には、第一固定接触片45の各端子部52を挿通するための第一挿通孔14a及び14bがそれぞれ穿設されている。一方、第二圧入受部9a,9bの各逃ガシ凹部11bの底面には、後述する可動接触片47の各端子部60aを挿通するための第二挿通孔15がそれぞれ穿設されている。
【0014】
また、前記ベース1の厚肉部6と薄肉部7とは、第三圧入受部16によって仕切られている。第三圧入受部16は、厚肉部6側に略コ字形に突出する接触片圧入部17と、この接触片圧入部17の両側に位置し、さらに上方に突出する断面略L字形のガイド部18とからなる。接触片圧入部17には、対向する側壁16内面に、上縁から下方に向かう圧入溝19を形成されている。ガイド部18は、後述する絶縁部材3をガイドするためのものである。
【0015】
前記ベース1の薄肉部7は、反り等を防止するためにリブ20により補強され、そこには矩形状の圧入孔21が3箇所にそれぞれ形成されている。また、薄肉部7には、前記ガイド部18の一方の近傍2箇所と、他方の近傍1箇所とに第三挿通孔22a,22bがそれぞれ穿設されている。さらに、薄肉部7には、一端側の上面両側部に係止凹部23がそれぞれ形成され、一端縁部には係合突部24が突設されている。
【0016】
電磁石ブロック2は、図4に示すように、鉄心25にスプール26を介してコイル27を巻回した電磁石部28に、略L字形のヨーク29を一体化したもので、一端側には図5に示す可動鉄片30が配設されている。スプール26の一端側鍔部26aの上部両端が斜めに形成され、中央部が切り欠かれることにより一対のガイド片31が形成されている。また、スプール26の一端側鍔部26aには、両側縁下半部及び下縁から側壁32及び底壁33が延設されている。側壁32にはコイル27の両端部がそれぞれ巻き付けられるコイル端子34が圧入・一体化されている。また、底壁33には、前記ベース1の係合突部24が係合する係合孔35が穿設されている。可動鉄片30には、略L字形に屈曲されたヒンジバネ36が一体化されている。ヒンジバネ36の一端部には係止爪37が切り起こされ、ベース1と電磁石ブロック2との間に挿入されてベース1の係止凹部23に係止されるようになっている。また、可動鉄片30の上部には係止部38が形成され、そこにはカード39の一端部が係止されるようになっている。カード39は、図6に示すように、略枠体形状で、他端部には下方に延在するストッパ部40が形成されている。ストッパ部40の端部には、係止突部41が設けられている。係止突部41の下方側は上方側に比べて突出する押圧部40aとなっている。また、ストッパ部40のストッパ面40bは、前記ベース1のガイド部18に当接し、カード39の移動範囲を規制するようになっている。また、カード39には、前記スプール26の各ガイド片31が位置するガイド穴42が形成されている。ガイド穴42はカード39の安定した移動を可能とするためのものである。
【0017】
絶縁部材3は、図7に示すように、一端側にのみ開口する筒状で、底壁には前記ベース1の各圧入孔21にそれぞれ圧入するための圧入突起43が形成されている。また、前記絶縁部材3の側壁下部内面にはガイド溝44がそれぞれ形成され、電磁石ブロック2のヨーク29が圧入されるようになっている。
【0018】
接触片4は、図1に示すように、第一固定接触片45及び第二固定接触片46と、それらの間に配設される可動接触片47とからなり、いずれも1極タイプである。
【0019】
第一固定接触片45は、図8(a)に示すように、導電性材料をプレスして略矩形板状としたものである。この第一固定接触片45は、下縁中央部から上方に向かって切欠部45aが形成されている。この切欠部45aは、ベース1の隔壁1aとの干渉を回避するためのものである。また、第一固定接触片45の上部には単一の第一固定接点48がかしめ固定されている。また、第一固定接触片45の側縁部には切欠部49がそれぞれ形成され、その下方側は切欠部49の上方部分よりも幅広の第一圧入部50となっている。この第一圧入部50は、両側部に板厚方向に突出する第一圧入突部51をそれぞれ形成することにより、前記ベース1の第一圧入受部8a,8bにそれぞれ圧入可能となっている。また、前記第一固定接触片45の下端部には、切欠部45aによって分離された一方に第一端子部52が形成されている。
【0020】
第二固定接触片46は、図9(a)に示すように、導電性材料をプレスし、中央部に切欠部46aを形成することにより二股とすると共に、それらの下端部に略直角に屈曲する屈曲部53を形成したものである。この第二固定接触片46の上部は、第二固定接点54がかしめ固定される固定接点部55となっている。固定接点部55の下方側は幅狭の第二圧入部56となっている。この第二圧入部56は、その上方側両縁部に板厚方向に突出する第二圧入突部57をそれぞれ形成することにより、前記ベース1の第二圧入受部9a,9bにそれぞれ圧入可能となっている。また、前記一方の屈曲部53の先端には略直角に延在する第二端子部58が形成され、前記ベース1の第二挿通孔15を挿通して下方に突出するようになっている。
【0021】
可動接触片47は、図10(a)に示すように、導電性材料をプレスすることにより形成される板状の接触片部59と、この接触片部59に一体化される端子部60a,60bとから構成されている。
【0022】
前記接触片部59の上半部には、切除部61によって可動接点部62と、その両側に位置する駆動片63とが形成されている。可動接点部62には両面に位置するように可動接点64がかしめ固定されている。また、各駆動片63は、前記カード39の押圧部40aによって押し込まれることにより、接触片部59を駆動させる。各駆動片63の上部側縁には、半円で、内縁を切り起こされた係止受部65がそれぞれ形成されている。各係止受部65には、前記カード39の係止突部41がそれぞれ係止されるようになっている。一方、前記接触片部59の下半部は、中央の切欠部66により一対の脚部45a,45bに分離されている。このように、前記接触片部59は、切除部61及び切欠部66により有効長さを十分に取ることができ、駆動片63を駆動する際に必要な力を小さく抑えることが可能であり、又、両側に設けた駆動片63により均等で安定した動作を得ることができるようになっている。前記端子部60a,60bは、前記接触片部59の切欠部66によって分離された各脚部45a,45bにそれぞれかしめ固定されている。一方の端子部60aには、前記ベースの第三挿通孔22aを貫通する第三端子部60cが形成されている。
【0023】
なお、前記各接触片4には、前述のシングル接点を備えた1極タイプのほか、図8(b),図9(b),図10(b)に示すようにツイン接点を備えた1極タイプや、図8(c),図9(c),図10(c)に示すように2分割される2極タイプがある。但し、これらいずれの接触片4であっても、前述と全く同一構成のベース1に組み付けることができる。また、前記両接触片4は、2分割したか否かで相違しているに過ぎず、2分割するまでは全く同一形態である。したがって、最終の切除又は切断工程を除き、全て同一の製造ラインで製造することができ、タイプの違いによる余分なコストはかからない。また、前記1極タイプの各接触片4には、一対の端子部を備えた高電力用と、1つの端子部を備えた低電力用とがある(図3(b),(c)参照)。
【0024】
ケース5は、図1に示すように、前記ベース1の外縁と、電磁石ブロック2のスプール26の鍔部とに嵌合し、各構成部品を被覆するようになっている。ケース5の天井面には矩形状の凹部67が形成されている。この凹部67には、ガス抜き部68、ゲート部69及びベント部70がそれぞれ形成されている。ガス抜き部68は、筒状で、ベース1の下面をシールする際、開口状態で使用する。これは、シール作業時の温度上昇に伴う内部空気の膨張による不具合を防止するためである。また、このガス抜き部68は、電磁継電器の内部を真空にしたり、不活性ガスを封入する際にも利用可能である。そして、シール作業等が済めば、熱封止される。ゲート部69は、射出成形時の樹脂流入口であり、成形に適したケース5の天井面略中央部に形成されている。ベント部70は、電磁継電器の使用時に除去され、内外を連通する役割を果たす。これにより、電磁継電器の電気的寿命を向上させることが可能となる。但し、内部空間を真空にしたり、不活性ガスを封入する場合には、ベント部70は不要でなる。
【0025】
続いて、前記電磁継電器の組立方法について説明する。ここでは、高電力用の電磁継電器について説明する。
【0026】
まず、ベース1の各圧入部に各接触片4を組み付ける。第一固定接触片45は、その第一圧入部50(第一圧入突部51)を、上方からベース1の第一圧入受部8a,8bにそれぞれ圧入し、挿通孔14bから端子部52を突出させることにより組み付ける。第二固定接触片46は、その第二圧入部56(第二圧入突部57)を、上方からベース1の第三圧入受部16に形成した圧入溝19に圧入し、挿通孔22bから端子部58を突出させることにより組み付ける。このとき、屈曲部53は薄肉部7に配設され、リブ20から突出することはない。可動接触片47は、端子部60a,60bを、上方からベース1の第二圧入受部9a,9bにそれぞれ圧入し、その端子部60cを挿通孔15から突出させることにより組み付ける。このように、各接触片4の組付けは、全てベース1の上方から行うことができ、ベース1の方向を変更する必要がないので、効率的に行うことが可能である。
【0027】
各接触片4の取付けが完了すれば、図12に示すように、ベース1に絶縁部材3を組み付ける。絶縁部材3は、その一端縁部をガイド部18によってガイドすると共に、圧入突起43を圧入孔21に圧入することにより固定する。これにより、前記第二固定接触片46の屈曲部53を絶縁部材3によって完全に被覆でき、両部材間に十分な絶縁状態を維持しつつ、屈曲部53を電磁石ブロック2の下方に配設することが可能となる。
【0028】
続いて、ベース1に、予め別工程で組み立てた電磁石ブロック2を組み付ける。電磁石ブロック2は、その一端部が前記絶縁部材3内に収容されるように、ベース1の一端側から組み付ける。電磁石ブロック2は、ヨーク29の両側縁部を絶縁部材3のガイド溝44に圧入されると共に、スプール26の係合孔35にベース1の係合突部24を係合されることにより固定される。
【0029】
次いで、ベース1に、ヒンジバネ36を取り付けた可動鉄片30を組み付ける。ヒンジバネ36の一端部がベース1と電磁石ブロック2との間に挿入され、係止爪37がベース1の係止凹部23に係止されることにより、可動鉄片30は回動可能に支持される。
【0030】
その後、可動鉄片30と可動接触片47とをカード39で連結する。カード39は、電磁石ブロック2が組み付けられるベース1のガイド部18によって移動範囲を規制されるので、第二固定接点54に対する可動接点64の押込量を正確に一定量に維持することが可能となる。
【0031】
最後に、ベース1及び電磁石ブロック2の一部にケース5を嵌合することにより、各内部構成部品を被覆する。ケース5は、予め射出成形により、下方が開口する箱形状に形成しておく。この場合、ケース5に設けられるガス抜き部68、ゲート部69及びベント部70は、全て上面に形成した凹部67に形成されている。したがって、金型構造が簡単で、射出成形時の樹脂の流動をスムーズに行わせることができる。このため、製品不良が発生しにくく、歩留まりが向上する。
【0032】
前記ベース1にケース5を嵌合した状態では、ケース5の内面と各内部構成部品との間には殆ど隙間が形成されない。つまり、内部の限られた狭い空間を最大限利用できるように各内部構成部品が配設されている。但し、電磁石ブロック2の上方に配設される略矩形枠状のカード39によってのみ、ケース5の天井面に形成した凹部67を配設可能な空間が形成されている。
【0033】
前記ベース1の下面及びケース5との嵌合部分は、溶融状態のシール剤に浸漬することによりシールする。このとき、ケース5の凹部67に形成したガス抜き部68を開口させておく。したがって、膨張した内部空気が外部に排出され、内圧の上昇に伴う不具合が発生せず、嵌合部分等をシール剤により適切にシールすることができる。
【0034】
シール作業が完了すれば、温度の低下を待ってガス抜き部68を熱封止する。そして、外部を洗浄することにより電磁継電器を完成する。なお、内部空間には、用途等に応じて不活性ガスを封入したり、真空引きするようにしてもよい。また、完成した電磁継電器は、使用時、ベント部70を除去することにより内外を連通する。これにより、接点開閉時に発生するアークにより形成される炭化物や酸化物を外部に排出することができる。また、接点開閉に伴う温度上昇が抑えられ、コイル性能の低下を防止可能となる。したがって、電磁継電器の電気的寿命を向上させることが可能となる。
【0035】
次に、前記電磁継電器の動作について説明する。
【0036】
電磁石部28が無励磁の状態では、可動鉄片30がヒンジバネ36によってカード39を介して可動接触片47を付勢し、その可動接点64を第二固定接触片46の第二固定接点54に閉成している。このとき、前述のように、ベース1に設けたガイド部18によってカード39の移動範囲が規制されているので、第二固定接点54に対する可動接点64の押込量を一定に維持し、所望の接触信頼性を得ることができる。
【0037】
そして、電磁石部28を励磁すると、可動鉄片30が鉄心25の端部に吸引されて回動し、カード39を介して可動接触片47を第一固定接触片45に向かって撓ませる。これにより、可動接点64は第二固定接点54から離間し、第一固定接触片45の第一固定接点48に閉成する。
【0038】
ところで、前記実施形態では、ベースに、図8(a),図9(a)及び図10(a)に示すシングル接点の1極タイプの接触片4を組み付けるようにしたが、図8(b),図9(b)及び図10(b)に示す構成の接触片4を組み付けることにより、ツイン接点の1極タイプとすることができる。また、図8(c),図9(c)及び図10(c)に示す構成の接触片4を組み付けることにより、図11に示すように、2極タイプとすることができる。
【0039】
なお、図11に示す2極タイプの場合、図12及び図13に示すように、ベース1の上面に、第二固定接触片46a,46bの各屈曲部53の間に第一溝部69を形成し、絶縁部材3の底面に、前記第一溝部69に対向する位置に第二溝部70を形成するのが好ましい。これにより、ベース1を幅狭に構成しても、両屈曲部53の間の沿面距離を十分に取ることが可能となる。但し、前記溝部69,70は、いずれか一方を残る他方に係合する突条で構成しても、同様に十分に沿面距離を取ることができる。
【0040】
また、前記実施形態では、本発明に係る封止構造を電磁継電器に適用する場合について説明したが、電気開閉器、スイッチ等の他の電気機器に適用することも可能である。
【0041】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係る電気機器の封止構造によれば、ケースに形成した単一の凹部にゲート部やガス抜き部を設けるようにしたので、ケースの構造を簡略化することができる。したがって、ケースを成形するための金型構造を簡素化でき、射出成形時、樹脂をスムーズに流動させて所望形状のケースを確実に得ることが可能となる。
【0042】
特に、電磁石部の上方に配設したカードにより内部空間を形成できるようにしたので、ケースの天井面略中央部に凹部を形成することができる。これにより、ゲート部、ガス抜き部又はベント部をその用途に適した位置とできるだけでなく、構成部品を内部に無駄なく配設して小型化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係る電磁継電器とそのケースを示す分解斜視図である。
【図2】 図1のベースの斜視図である。
【図3】 図2の平面図である。
【図4】 図1の電磁石ブロックの斜視図である。
【図5】 図1の可動鉄片の斜視図である。
【図6】 図1のカードの斜視図である。
【図7】 図1の絶縁部材の斜視図である。
【図8】 図1の第一固定接触片の斜視図である。
【図9】 図1の第二固定接触片の斜視図である。
【図10】 図1の可動接触片の斜視図である。
【図11】 他の実施形態に係る電磁継電器の斜視図である。
【図12】 図11の断面図である。
【図13】 図11の絶縁部材の斜視図である。
【図14】 従来例に係る電磁継電器のケースを示す斜視図である。
【符号の説明】
1…ベース
2…電磁石ブロック
3…絶縁部材
4…接触片
5…ケース
39…カード
47…可動接触片
67…凹部
68…ガス抜き部
69…ゲート部
70…ベント部
Claims (2)
- ベースに、
鉄心にスプールを介してコイルを巻回し、ヨークを一体化してなる電磁石部と、
前記電磁石部の一端側に配設される可動鉄片と、
前記電磁石部の他端側に配設される可動接触片及び固定接触片と、
前記電磁石部の上方に配設され、可動鉄片の回動動作を可動接触片に伝達するカードと、
前記電磁石部の一部を覆う絶縁部材と、
を備えた内部構成部品を設け、
ケースを被せて封止する電気機器の封止構造であって、
前記ケースの天井面の縁部を除く領域の、その短手方向の中央部であって、前記絶縁部材が存在しない位置に単一の凹部を形成し、
前記カードを略矩形枠状とすることにより、前記凹部と前記絶縁部材を配置可能な内部空間を設け、
前記凹部の底面に、
前記ケースを形成するための樹脂流入口であるゲート部と、
シール作業時に開口する筒状で、その後に熱封止されるガス抜き部と、
を別個独立して短手方向に隣接して設けたことを特徴とする電気機器の封止構造。 - 前記凹部の底面に、使用時に除去されて開口するベント部をさらに設けたことを特徴とする請求項1に記載の電気機器の封止構造。
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