JP4078779B2 - Fuel injection valve - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、段階的に燃料を噴射可能な燃料噴射弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ディーゼル機関において低排出物(NOX、HC、黒煙)および高出力、低燃費を両立させるためにエンジンの運転条件に応じて噴射率を可変にすることが必要である。この要件を実現するために、従来技術としてニードルを付勢するように2個のばねを構成した2段開弁圧ノノズルが公知となっている。
【0003】
しかし、この技術では燃料噴射ポンプから圧送させる燃料圧力はエンジン運転状態によって変動するので、エンジンが要求する噴射率を全運転条件において実現するのは困難である。
【0004】
そこで、例えば米国特許5,694,903号に開示されている従来の燃料噴射弁は、ニードルを噴孔閉塞方向に燃料圧力を加える制御室を設けるものがある。これは、ノズル燃料溜りに導入される燃料圧力により噴孔を開放方向に受ける力と制御室の燃料圧力から噴孔閉塞方向に受ける力との大小関係により噴射を制御している。制御室の燃料圧力を制御しているパイロットバルブステムの開口面積を変化させることにより制御室圧力を変化させ、ニードルを段階的にリフトさせて要求の噴射率を得ようとしている。
【0005】
また、例えば特開平10−54323号公報に開示されているように、制御室への高圧燃料の入口部と出口部にそれぞれ制御弁を配置し、ニードルリフトを段階的に制御している燃料噴射弁がある。この構成によれば、制御室への入口、出口の開閉制御が独立に制御可能なため、安定したリフト制御およびリーク量は低減できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、米国特許5,694,903号に開示されている従来の燃料噴射弁の構成では、制御室の燃料圧力はステムの開口面積、燃料性状、燃料温度等により変化するためニードルのリフトは不安定となり、安定した噴射率制御は困難であった。また、制御室圧力を制御する制御弁に2方弁を用いており、噴射期間中には常に高圧燃料が制御室および排出路を経てリークされ続ける構造となっており燃料ポンプの無駄な仕事が増加し、燃費悪化の原因となっている。
【0007】
また、特開平10−54323号公報においては、電磁弁を複数必要なため燃料噴射弁が大型化し、かつ高価格になる。
【0008】
本発明の目的は上記の点に鑑み、比較的小型の構造でもって、エンジンの全運転状態に応じて要求する噴射率を安定して得られるようにニードルリフトを段階的に制御可能な燃料噴射弁を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明の請求項1および請求項2記載の燃料噴射弁は、制御弁を構成するバルブ室内の一つの弁体を電気的に駆動する駆動装置により段階的にリフトさせることにより、第1圧力室と連通する第1の開口部と、第2圧力室と連通する第2の開口部と、低圧通路と連通する低圧開口部の内、第1の開口部または低圧開口部を開閉させて、第1圧力室およびまたは第2圧力室の燃料圧力を変化させるように構成した。
【0010】
上記の燃料噴射弁は、一つの弁体の段階的なリフト作動により第1圧力室および第2圧力室の圧力を変化させて、第1ピストンおよび第2ピストンを段階的にリフトさせる。第1ピストンおよび第2ピストンは弁部材と協働するので、弁部材のリフトを段階的に制御可能である。
【0011】
このように、一つの弁体よりなる簡潔な構成の制御弁としたことで燃料噴射弁の小型化が可能となり、かつ第1ピストンおよび第2ピストンを段階的にリフトさせて噴射率を可変可能な燃料噴射弁とすることができる。
【0012】
本発明の請求項3記載の燃料噴射弁は、第1圧力室および第2圧力室の燃料圧力を次の3つのステップにより変化させて第1圧力室と第2圧力室の燃料圧力を制御している。
【0013】
先ず、バルブ室内の弁体をリフトさせる前では、弁体が低圧開口部を閉塞している。高圧通路の高圧燃料はバルブ室の第2開口部を経てバルブ室内に導かれ、次いでこの高圧燃料は第1開口部より第1圧力室へ連通される。一方、第2圧力室に連通された高圧回路はバルブ室に連通しているものの弁体により低圧開口部を閉塞されている。よって、第1圧力室と第2圧力室の高圧燃料により閉弁方向に第1ピストンおよび第2ピストンを付勢している。弁部材のリフト量に応じ噴孔閉塞方向に弁部材を付勢する付勢手段とあわせて弁部材は、弁座に着座している。
【0014】
次に、弁体が第1のリフトをすると、弁体が低圧開口部を開放して第1圧力室と第2圧力室内の高圧燃料はバルブ室の低圧開口部を通じて低圧通路と連通される。よって、第1圧力室と第2圧力室の燃料圧力は高圧状態から低圧状態に変化して開弁方向に第1ピストンおよび第2ピストンは次のようにリフトする。
【0015】
第1ピストンがリフトすると第2ピストンに当接して、第2ピストンがリフトすることで第1ピストンおよび第2ピストンがともにリフトするので、第1ピストンのリフト量と第2ピストンのリフト量とを併せた分だけ弁部材はリフトし、弁部材が弁座から離座して噴孔から燃料が噴射する。
【0016】
次に、弁体が第1のリフト以上リフトして第2のリフトをすると、第1圧力室はバルブ室を通じて低圧通路と連通されたままなので第1圧力室のみ燃料圧力は高圧状態から低圧状態に変化するとともに、弁体は第2の開口部を閉塞して第2圧力室は低圧通路との連通を遮断する。よって、第2圧力室の燃料圧力は高圧状態を維持して閉弁方向に第2ピストンを付勢している。つまり、第1ピストンがリフトして第2ピストンに当接し第1ピストンのリフト量だけ弁部材はリフトし、弁部材が弁座から離座して噴孔から燃料が噴射する。
【0017】
このように、一つの弁体よりなる簡潔な構成の制御弁としたことで安価な燃料噴射弁となり、かつ第1ピストンおよび第2ピストンを段階的にリフトさせて噴射率を可変可能な燃料噴射弁とすることができる。
【0018】
また、弁体が第2のリフトをして第1ピストンのリフト量だけ弁部材がリフトする場合には、高圧回路と低圧回路は第2の開口部を閉鎖することで遮断されるので、高圧燃料を圧送する燃料ポンプの無駄な仕事が抑制されて燃費向上効果がある。
【0019】
本発明の請求項4記載の燃料噴射弁は、付勢手段は、弁部材のリフト量に関わらず噴孔閉塞方向に弁部材を付勢する第1の付勢手段を備えた。この第1の付勢手段は、第1圧力室と第2圧力室が低圧通路に接続されて第1ピストンおよび第2ピストンの弁部材閉弁方向への付勢力が減少した場合に、弁部材の閉弁方向の付勢力を維持して弁部材が弁座から離座するのを防止する。
【0020】
一方、弁部材が第1のリフト以上リフトすると噴孔閉塞方向に弁部材を付勢する第2の付勢手段を備えることで、第1ピストンがリフトして第2ピストンに当接し、第1ピストンのリフトによる慣性力が第2ピストンを押し上げることのないように第2ピストンを噴孔閉塞方向に付勢させる。よって、安定した噴射量が得られる燃料噴射弁とすることができる。
【0021】
本発明の請求項5記載の燃料噴射弁は、弁体が駆動装置側にリフトして低圧開口部を閉塞することで、弁体が駆動装置によりリフト摺動する弁体支持部分が低圧燃料雰囲気にある。よって、弁体支持部分の摺動に必要な隙間部からの燃料リーク量を低減できる。
【0022】
本発明の請求項6記載の燃料噴射弁は、高圧通路と第2圧力室を連通する通路は、高圧通路を第2の開口部と第2圧力室とを連通する通路に配置された第1絞り部に対して、バルブ室側の位置で接続することで構成されるようにした。
【0023】
第1圧力室が低圧から高圧に燃料圧力を変化させる場合、高圧燃料は、高圧通路、バルブ室を経て供給されるが、高圧通路から第2圧力室を経由して供給される場合と比較して高圧通路から第2圧力室の間の絞り部が1つ削減できる効果がある。
【0024】
絞り部が1つ削減できると、第1圧力室への燃料供給がスムーズに行われるために第1圧力室の圧力上昇が早くなる。このために噴孔を閉塞方向に働く力が早く大きくなり弁部材の下降速度が速くできる。つまり、弁部材の閉弁応答性が向上する。
【0025】
本発明の請求項7記載の燃料噴射弁は、高圧通路と第1圧力室の間に燃料流れを調整する第2の絞り部を介して接続する通路を設けた。
【0026】
この構成にすると高圧通路から第1圧力室への燃料通路は、バルブ室経由に加えて、上述した高圧通路と第1圧力室の間を接続する通路からも高圧燃料が導入できる。
【0027】
上記した構成により、弁部材閉弁時の第1圧力室への流入燃料量が増加でき、第1圧力室の圧力上昇を早くできる。このために噴孔を閉塞方向に働く力が早く大きくなり弁部材の下降速度が速くできる。つまり、弁部材の閉弁応答性が向上する。
【0028】
本発明の請求項8記載の燃料噴射弁は、第1圧力室と第2圧力室の間に燃料流れを調整する第4の絞り部を介して接続する構成とした。
【0029】
この構成にすると高圧通路から第1圧力室への燃料通路は、バルブ室経由に加えて、上述した第1圧力室と第2圧力室の間を接続する通路からも高圧燃料が導入できる。
【0030】
上記した構成により、弁部材閉弁時の第1圧力室への流入燃料量が増加でき、第1圧力室の圧力上昇を早くできる。このために噴孔を閉塞方向に働く力が早く大きくなり弁部材の下降速度が速くできる。つまり、弁部材の閉弁応答性が向上する。
【0031】
本発明の請求項9記載の燃料噴射弁は、バルブ室と第1圧力室とを連通する通路において、バルブ室側に広いテーパ口部を構成した。
【0032】
このバルブ室側に広いテーパ口部は、バルブ室を経由して高圧燃料が第1圧力室へ導入される時の高圧燃料流れを導き入れ易くなり、第1圧力室が早く高圧化する効果がある。このために噴孔を閉塞方向に働く力が早く大きくなり弁部材の下降速度が速くできる。つまり、弁部材の閉弁応答性が向上する。
【0033】
本発明の請求項10記載の燃料噴射弁は、第1の絞り部を廃止して、低圧通路に第3の絞り部を配置することで、第3の絞り部が第1の絞り部に代わって高圧通路と第1圧力室の間の燃料流れを調整する構成とした。
【0034】
第2圧力室を高圧から低圧に燃料圧力を変化させる場合、第1の絞り部に代わって低圧通路に第3の絞り部を配置変更しても、第3の絞り部は第1の絞り部と同様に第2圧力室から低圧通路の経路にあり、第2圧力室の高圧から低圧に変化する燃料圧力の移行速度を調節している。
【0035】
一方、高圧通路から第1圧力室への燃料通路に第1の絞り部が無くなったので、弁部材閉弁時の第1圧力室への流入燃料量が増加でき、第1圧力室の圧力上昇を早くできるので弁部材の下降速度を向上させる効果がある。つまり、弁部材の閉弁応答性が向上する。
【0036】
本発明の請求項11記載の燃料噴射弁は、制御弁を構成するバルブ室内の一つの弁体を電気的に駆動する駆動装置により段階的にリフトさせることにより、第1圧力室と連通する第1の開口部と、第2圧力室と連通する第2の開口部と、低圧通路と連通する低圧開口部を次の3つのステップにより変化させて第1圧力室と第2圧力室の燃料圧力を制御している。
【0037】
先ず、バルブ室内の弁体をリフトさせる前では、弁体が低圧開口部を閉塞している。高圧通路の高圧燃料はバルブ室の第2開口部を経てバルブ室内に導かれ、次いで、この高圧燃料は第1開口部より第1圧力室へ連通される。一方、第2圧力室に連通された高圧回路はバルブ室に連通しているものの弁体により低圧開口部を閉塞されている。よって、第1圧力室と第2圧力室の高圧燃料により閉弁方向に第1ピストンおよび第2ピストンを付勢している。弁部材のリフト量に応じ噴孔閉塞方向に弁部材を付勢する付勢手段とあわせて弁部材は、弁座に着座している。
【0038】
次に、弁体が第1のリフトをすると、弁体が低圧開口部を開放して第1圧力室と第2圧力室内の高圧燃料はバルブ室の低圧開口部を通じて低圧通路と連通される。よって、第1圧力室と第2圧力室の燃料圧力は高圧状態から低圧状態に変化して開弁方向に第1ピストンおよび第2ピストンは次のようにリフトする。
【0039】
第2ピストンがリフトして係止部材に係止してリフトは規制され、第1ピストンがリフトすると第2ピストンに当接してリフトは規制される。第1ピストンのリフト量と第2ピストンのリフト量とを併せた分だけ弁部材はリフトし、弁部材が弁座から離座して噴孔から燃料が噴射する。
【0040】
次に、弁体が第1のリフト以上リフトして第2のリフトをすると、第2圧力室はバルブ室を通じて低圧通路と連通されたままなので第2圧力室のみ燃料圧力は高圧状態から低圧状態に変化するとともに、弁体は第1の開口部を閉塞して第1圧力室は低圧通路との連通を遮断する。ここで、第1圧力室は高圧状態を維持するが、第2ピストンが上昇することにより体積変化し、第1圧力室の燃料圧力は低下する。しかし、第1圧力室の圧力は高圧を維持するように高圧燃料を供給調整することで第1ピストンは、第2ピストンの移動量だけ移動する。つまり、第1ピストンのリフト分だけ第1ピストンに第2ピストンが追動して弁部材はリフトし、弁部材が弁座から離座して噴孔から燃料が噴射する。
【0041】
上記構成にすることにより、弁部材のリフト調整(第2ピストンのリフト量)が容易になる。
【0042】
本発明の請求項12記載の燃料噴射弁は、電気的に駆動する駆動装置は、電磁コイルにより前記弁体をリフトする構成とした。電磁コイルにすることで限られた空間に電磁コイルを装着可能で、駆動装置の体格をコンパクトにすることができる。
【0043】
本発明の請求項13記載の燃料噴射弁は、請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の燃料噴射弁において、電気的に駆動する駆動装置は、ピエゾアクチュエーターにより前記弁体をリフトする構成とした。ピエゾアクチュエーターは電荷を加えることに対する変位応答性が早く、弁部材のリフト応答性の優れる燃料噴射弁とすることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を示す複数の実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0045】
(第1実施例)
本発明の第1実施例の燃料噴射弁の構成を図1、図2および図3を用いて説明する。図1は、本発明の第1実施例による燃料噴射弁の全体断面図を示す。図2は、図1に示す燃料噴射弁の弁体が第2リフトした状態を示す部分断面図である。図3は、図1に示す燃料噴射弁の弁体が第1リフトした状態を示す部分断面図である。
【0046】
燃料噴射弁1の構成は、基本的に図1に示すように燃料噴射弁ハウジング10内に、第1ピストン21、この第1ピストン21の上方に第2ピストン22を配置させ、更に第1ピストン21と第2ピストン22の間に第1圧力室50を形成するとともに、第2ピストン22の上面に第2圧力室51を形成したものとなっている。そして、この第1圧力室50、第2圧力室51の燃料圧力を第2圧力室51上方に配設した電磁弁30により制御することにより、第1ピストン21の下方側に設けられ、後述する噴孔11を開閉するニードル23のリフト量を変化させ、噴射率形状を自由に設定可能にできるものである。
【0047】
燃料噴射弁1のハウジング10と、その下方に設けられる弁ボディ13とは、チップパッキン14を挟みリテーニングナット12で締結されている。制御装置20は、弁ボディ13下端に形成される噴孔11側から第1ピストン21、第1圧力室50、第2ピストン22、第2圧力室51より構成され、制御装置20の噴孔側には制御装置20と協働するニードル23、ロッド24が配置される。ニードル23は、弁ボディ13に往復移動自在に支持されている。更に、ニードル23を、ロッド24を介して噴孔11方向に付勢する第1ニードルスプリング15が設けられている。
【0048】
また、ハウジング10には、図示しないコモンレールと連通する高圧通路60が形成される。この高圧通路60は、ハウジング10、チップパッキン14、弁ボディ13内を通り、弁ボディ13に形成される燃料溜り16へと連通する。更に、高圧通路60は、上記第2圧力室51へ連絡通路68を経由して連通するよう形成されている。これにより図示しないコモンレールより供給された高圧燃料は、ハウジング10内の高圧通路60を介して第2圧力室51及び弁ボディ13内の燃料溜り16へ供給される。更に、第1圧力室50へは、図2に示すように第2圧力室51に開口される連絡通路61、後述のバルブ室62を介してハウジング10等に形成される連絡通路64へ連通され、第2圧力室51より燃料が供給される構成となっている。
【0049】
制御弁30は弁カバー38内に収容され、ハウジング10の上部と弁カバー38間でネジ締結されている。制御弁30はボディ31、アーマチャ32、ストッパー33、第1スプリング34、電磁コイル35、第2スプリング36、弁体37、プレート39、バルブ室62等で構成されている。
【0050】
このバルブ室62は、ボデキ31内に形成され、アーマチャ32と接続される弁体37を収容している。そして、アーマチャ32の弁体37との接続部分におけるバルブ室62の上端面には、上記連絡通路61と接続する第2開口部65が開口している。また、バルブ室62の略中央部の側面には、上記連絡通路64と接続する第1開口部66が開口している。更に、バルブ室62の下端面には、プレート39が形成される低圧開口部67が開口している。
【0051】
なお、この低圧開口部67は、低圧通路63に接続されている。この低圧通路63は、ハウジング10等に形成され、図示しない燃料タンクへと連通されており、バルブ室62内の燃料を該燃料タンクへと排出するようになっている。
【0052】
上記弁体37は、第1スプリング34の付勢力によりアーマチャ32を介して、上記低圧開口部67に着座可能である。また、弁体37は、電磁コイル35の吸引によりアーマチャ32とともに上方へ移動し、第2開口部65に着座可能となっている。
【0053】
図1は、電磁コイル35に通電をしないで弁体37は低圧開口部67に着座し、ニードル23は第1圧力室50、第2圧力室51の燃料圧力、および第1ニードルスプリング15の付勢力により閉弁方向に付勢され弁座13Aに着座した状態を示す。尚、23aはニードル23の肩部を示し、11aはハウジング11の下端面を示す。
【0054】
次に、弁体37の上部に位置するアーマチャ32は、コイル35に通電することにより発生する励起吸引力により、第1スプリング34の付勢力に抗し上向きに吸引され弁体37は第1のリフトをする。この状態を図3に示す。
【0055】
図3に示すように、弁体が上方にリフトしストッパー33の下端面まで吸引される。この時、弁体37には第2スプリング36の付勢力がかかるため電磁コイル35からの吸引力と第1スプリング34と第2スプリング36の付勢力の和が釣り合うために弁体37はリフトH1(図1参照)の位置で停止する。
【0056】
電磁コイル35に供給される電流値が更に高い場合には、弁体37を吸引する力がさらに大きくなり、第1スプリング34と第2スプリング36の付勢力の和に抗し弁体37は上昇する。すると、図2に示すように、弁体37がバルブ室62の内部に形成された第2の開口部65に当接し、第2の開口部65を閉塞して停止するまでの第2のリフトをする。なお、図1に示すように弁体37が、低圧開口部67に着座した位置から第2の開口部65に当接するまでのリフト量はH2である。弁体37が第1のリフトから第2のリフトへ移動する量は(H2−H1)である。
【0057】
次に燃料噴射弁1の作動について図1から図3とともに図4を用いて説明する。
【0058】
図示しないエンジン制御装置(ECU)により、エンジン運転条件に応じた電磁コイル35への駆動電流が生成され、電磁コイル35に供給される。駆動電流が供給されることによりアーマチャ32が吸引され弁体37がリフトする。
【0059】
弁体37のリフトがH2のときは(図2および図4中のタイミング(A)参照)、バルブ室62と低圧通路63とが連通されたままで第2圧力室51とバルブ室62間の通路が第2の開口部65により遮断される。すなわち、図示しないコモンレールからの高圧燃料が供給されている第2圧力室51は、低圧通路63とは連通していない状態となる。一方、第1圧力室50と低圧通路63はバルブ室62の第1の開口部66を介して連通するために第1圧力室50の燃料圧力(PC1)が低下し、第1ニードルスプリング15の設定荷重と第1圧力室50の燃料圧力から受ける力との合力である噴孔閉塞方向の力が燃料溜り部の燃料圧力によるニードル23を押し上げる力より小さくなるとニードル23は開弁し始める。第1圧力室50の燃料圧力が低下し、ニードル23は上昇していくが、ニードル23が(h1リフト)上昇すると第1ピストン21は第2ピストン22の下面に当接する。この時、第2圧力室51の燃料圧力(PC2)は高いままに保持され、第2圧力室51の燃料圧力から受ける力が噴孔閉塞方向に働いてニードル23を押し上げる力よりも大いため、ニードル23は(h1リフト)以上リフトしない。
【0060】
また、弁体37のリフトがH1のときは(第3図および図4中のタイミング(B)参照)、第1の開口部66、第2の開口部65、低圧開口部67の全てが開放されて、第1圧力室50および第2圧力室51は、低圧通路63と連通するために、第1圧力室50および第2圧力室51の燃料圧力は低下する。このため噴孔閉塞方向にはたらく力がニードル23を押し上げる力より小さくなりニードル23は(h1リフト)以上リフトして(h2リフト)まで上昇する。このときニードル23の肩部23aがハウジング11の下端面11aに係止され、ニードル23はこれ以上リフトしない。
【0061】
図4中のタイミング(C)に示すように噴射期間中に弁体37のリフト量をH2からH1に変化させることにより、ニードル23のリフトをh1からh2に段階状に変化させることも可能である。
【0062】
所定の時間が過ぎて電磁コイル35への駆動電流の供給が停止され弁体37が低圧開口部67を閉弁すると、低圧通路63とバルブ室62が遮断されるため第1圧力室50および第2圧力室51の燃料圧力が上昇して第1ピストン21、第2ピストン22をニードル23閉弁方向に押し下げる力が上昇し、ニードル23を閉塞する。
【0063】
このように、一つの弁体よりなる簡潔な構成の制御弁としたことで燃料噴射弁自体の構造を小型化でき、従来に比べて安価な燃料噴射弁となり、かつ第1ピストンおよび第2ピストンを段階的にリフトさせて噴射率を可変可能な燃料噴射弁とすることができる。
【0064】
また、弁体37が第2のリフトをして、第1ピストン21のみがリフトする、すなわち弁部材であるニードル23がh1するときには、高圧回路60等の高圧燃料が低圧通路63側へ抜けることなく、ニードル23のh1リフトが達成できる構成となっている。このため、ニードル23がh1リフトしているときにおける、高圧燃料を圧送する燃料ポンプの無駄な仕事が抑制されて燃費向上効果がある。
【0065】
(変形例)
第1実施例において、ニードル23を噴孔11閉塞方向に付勢する手段として第1ニードルスプリング15を配設した。本変形例では、図5に示すように第1ニードルスプリング15(図1)に加えて第2ニードルスプリング17を第2圧力室51内部に設ける構成とした。
【0066】
第2ニードルスプリング17は、第1圧力室50の燃料圧力が低下して第1ピストン21がリフトし第2ピストン22に当接し、第1ピストン21のリフトによる慣性力が第2ピストン22を押し上げることのないように第2圧力室51の燃料圧力に加えて第2ピストン22を噴孔閉塞方向に付勢させることで、確実に(h1リフト)のみリフトさせる効果がある。よって、安定した噴射量が得られる燃料噴射弁とすることができる。
【0067】
(第2実施例)
本発明の第2実施例を図6に示す。第1の実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し説明を省略する。第1の実施例とは、電磁コイル35をアーマチャ32の下部に配置した点が異なる。本構成にすることにより、電磁コイル35に通電したことによるアーマチャ32に働く吸引力は下降方向に働き、弁体37は下方にリフトする。電磁コイル35への駆動電流の供給が停止されているときは、低圧開口部67を閉鎖して第1圧力室50、第2圧力室51の燃料圧力を上昇させてニードル23を閉弁させ無噴射状態としたいので、低圧開口部67を上部に配置でき、高圧通路62と低圧通路64の配置を変えることができる。上述した構成としたことで、弁体37とボディ31間の隙間部31aからの燃料リーク量を低減できる。
【0068】
(第3実施例)
本発明の第3実施例を図7に示す。第1の実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し説明を省略する。第1の実施例とは、弁体37の駆動力として電磁コイル35の代わりに圧電素子を用いた点が異なる。圧電素子101は、ハウジング11に嵌挿され、図示しない制御用コンピュータの指示に従い、駆動電源から電荷を供給されることで、圧電素子101はニードル23軸方向に長さを変化させる。
【0069】
圧電素子101の上端部はハウジング11に位置規定されているので、全長を変化させて第1油圧ピストン102方向に力が伝わる。第1油圧ピストン102は、ばね104により上方に付勢され、圧電素子101の動きに追随するよう設定されている。第1油圧ピストン102は、AH1(第1油圧ピストン102の)断面積で下の油圧室103にある燃料を介して、断面積AH2の第2油圧ピストン105を押すことで、第2油圧ピストン105が面積比の逆数(AH1/AH2)のリフト量を圧電素子101によって駆動されることになる。
【0070】
油圧室103は、ハウジング11、油圧ピストン102、105によって形成されている。第2油圧ピストン105はストッパ108によって上方の動きを規定され、ばね106により上方に付勢されている。ばね106は、ハウジング11の内径部107に構成され、内径部107は低圧通路63を介して図示しない燃料タンクへ連通している。
【0071】
第2油圧ピストン105は、その小径部109が適当な微小距離をおいて、弁体37に当接するように構成されている。内径部107は、弁体37が下方に開弁して低圧開口部67を開放した時は、連絡通路64を介して第1圧力室50に連通するとともに連絡通路61を介して第2圧力室51と連通している。また第2圧力室51は図示しないコモンレールと連通している高圧通路60と連通している。
【0072】
この構成によれば、圧電素子101へかける電荷を変えて弁体37のリフト量を制御することにより、第1の実施例と同様な作動をすることが可能となる。
【0073】
ニードル23を(h1リフト)までリフトさせるときには、大変位を与えるように圧電素子101を駆動する。圧電素子101が伸びるに従い、ばね104に抗して第1油圧ピストン102が駆動される。ピストン102の変位に従い油圧室103内の燃料を加圧して燃料圧力を上昇させる。高圧燃料は第2油圧ピストン105を下方に、ばね106に抗して駆動する。そして、第2油圧ピストン105の小径部109は弁体37に当接し、弁体37は下方に移動しプレート39に当接する。この時、弁体37により内径部107と連絡通路61は遮断されている。弁体37が下方に移動すると第1圧力室50は連絡通路64、内径部107を介して低圧通路63と連通するため第1圧力室圧力は低下し、噴孔を閉塞方向に働く力が小さくなるためにニードル23は開弁する。ニードル23の上昇に従い第1ピストン21が第2ピストン22に当接するが、第2圧力室51の燃料圧力が高圧であるためニードル23のリフトの上昇は停止する。
【0074】
小変位を与えるように圧電素子101を駆動すると、第2油圧ピストン105の小径部109は弁体37に当接し、プレート34へは当接しない位置に圧電素子101の変位量を調整する。第1圧力室50と第2圧力室51は連絡通路64、62および内径部107を介して低圧通路63と連通するために、第1圧力室50、第2圧力室51の燃料圧力が低下する。これにより、第1ピストン21が第2ピストン22に当接後も、噴孔閉塞方向に働く力がニードル23の押し上げ力よりも小さくなるなるため、ニードル23はチップパッキン14に当接するまで(リフト量:H2)リフトする。
【0075】
また、このように噴射中に圧電素子101の変位量を切り換えることにより、ブーツ噴射率のような噴射率を得ることも可能である。
【0076】
上述した構成の圧電素子101による制御弁は、電荷を加えることに対する変位応答性が早く、ニードル23のリフト応答性の優れる燃料噴射弁とすることができる。
【0077】
(第4実施例)
本発明の第4実施例を図8に示す。第1の実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し説明を省略する。第1の実施例とは、高圧燃料を第一圧力室50と連通させ、第2ピストン22側でニードル23の(h1リフト)の移動量を規定した点が異なる。
【0078】
第4実施例の作動を以下説明する。
【0079】
弁体37のリフトがH2のとき、弁体37は第2の開口部65を閉塞して第1圧力室50の圧力は低圧通路63と遮断される。この第1圧力室50の燃料圧力は、高圧通路60および連絡通路202を経由して第1圧力室に導入されて高圧状態を維持する。一方第2圧力室51の燃料圧力は、連絡通路261、第1の開口部66および低圧開口部67の順に経由して低圧通路63へと連通されて低圧となる。よって、第2ピストン22の閉弁側への付勢力が小さくなるために第2ピストン22は上昇し、第2圧力室51上部に設けた係止部材201に当接し(h1リフト)停止する。
【0080】
一方、第1圧力室50は高圧が維持されているが第2ピストン22が上昇することにより体積変化し、第1圧力室50の燃料圧力は低下する。しかし、第1圧力室50の圧力は高圧を維持するように連絡通路202からの燃料供給量を絞り部203により調整することで第1ピストン21は、隙間h2を維持している。
【0081】
弁体37のリフトがH1のときは、第1圧力室50、第2圧力室51の圧力とも低下するためにニードル23のリフトはさらに上昇して(h2リフト)する。
【0082】
このような第4実施例の構成にすることにより、第1リフト量(h1リフト)の調整が簡単となる。
【0083】
(第5実施例)
本発明の第5実施例を図9に示す。第1の実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し説明を省略する。第1の実施例と異なるのは、高圧通路60から第2圧力室51へ高圧燃料が導入される経路を変更した点である。
【0084】
第1から第3の実施例中の高圧通路60から第2圧力室51への高圧燃料が導入される経路は、連絡通路68を経由していた。第5実施例では、第1実施例の連絡通路68に代えて、バルブ室62と第2圧力室51を連結する連絡通路61に高圧通路60を連結する連絡通路368を配置した。尚、連絡通路368は、連絡通路61経路に設けられた絞り部301に対してバルブ室側の連絡通路61と接続させる。
【0085】
上記した構成により、第1から第3の実施例に対し高圧通路60から第1圧力室50への連通する燃料通路中の絞り部が1つ削減できる効果がある。
【0086】
絞り部が1つ削減できると、弁体37が閉弁し低圧開口部67を閉塞した時(弁体37のリフトが0のとき)、第1圧力室50への燃料供給がスムーズに行われるために第1圧力室50の圧力上昇が早くなる。このために噴孔を閉塞方向に働く力が早く大きくなりニードル23の下降速度が速くできる。つまり、ニードル23の閉弁応答性が向上する。
【0087】
(第6実施例)
本発明の第6実施例を図10に示す。第1の実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し説明を省略する。本発明の第6実施例は、第5の実施例に示したニードル23下降速度を向上させる方法とは別の方法でニードル23下降速度を向上させる。
【0088】
第1の実施例と異なるのは、高圧通路60から第2圧力室51へ高圧燃料が導入される連絡通路401を追加した点である。
【0089】
図10に示す様に、高圧通路60と第1圧力室50の間を、絞り部402を介して連絡通路401により連通させる。この構成にすると高圧通路60から第1圧力室50への燃料通路は、バルブ室62経由の連絡通路64に加えて、連絡通路401からも高圧燃料が導入できる。
【0090】
上記した構成により、ニードル23閉弁時の第1圧力室50への流入燃料量が増加でき、第1圧力室50の圧力上昇を早くできる。高圧通路60と第1圧力室50間の絞り部402の面積は、ニードル23開弁時に高圧通路60から第1圧力室50方向への燃料リーク量が増加しない程度に設定する必要がある。
【0091】
(変形例)
第6実施例において、バルブ室62と第2圧力室51間を連通する連絡通路61に絞り部301を配設している。本変形例では、図11に示すように低圧通路63に絞り部403を設ける構成とした。
【0092】
弁体37が図11中下方にリフトすると、第2圧力室51の高圧燃料が連絡通61路、バルブ室62、低圧通路63の順に経由して導入される。
【0093】
よって、絞り部は本変形例の位置に変更しても、第2圧力室51から低圧通路63の経路にあり、第2圧力室51の高圧から低圧に変化する燃料圧力の移行速度を調節している。
【0094】
一方、本変形例により高圧通路60から第1圧力室50への燃料通路である連絡通路61に第6実施例で示した絞り部301が無くなり、ニードル23閉弁時の第1圧力室50への流入燃料量が増加でき、第1圧力室50の圧力上昇を早くできるのでニードル23下降速度を向上させる効果がある。
【0095】
(第7実施例)
本発明の第7実施例を図12に示す。第1の実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し説明を省略する。本発明の第7実施例は、第5および第6の実施例に示したニードル23下降速度を向上させる方法とは別の方法でニードル23下降速度を向上させる。
【0096】
第1の実施例と構成上異なるのは、高圧通路60から第2圧力室51へ高圧燃料が導入される連絡通路501を追加した点である。
【0097】
図12に示す様に、第2圧力室51と第1圧力室50を絞り部502を介して連絡通路501を第2ピストン内に設けることにより連通させる。この構成にすると高圧通路60から第1圧力室50への燃料通路は、バルブ室62経由の連絡通路64に加えて、連絡通路68、第1圧力室50を経由して連絡通路501からも高圧燃料が導入できる。
【0098】
上記した構成により、ニードル23閉弁時の第1圧力室50への流入燃料量が増加でき、第1圧力室50の圧力上昇を早くできる。高圧通路60と第1圧力室50間の絞り部502の面積は、ニードル23開弁時に第2圧力室51から第1圧力室50方向への燃料リーク量が増加しない程度に設定する必要がある。
【0099】
また、上記した第5および第6の実施例と組合わせることにより、よりニードル23閉弁時のリフト下降速度が向上でき燃料噴射率のシャープカット性能が向上する。
【0100】
(変形例)
第7実施例において、プレート39にもうけた連絡通路64に絞り部503を配設した。この絞り部503は、例えばプレート39に細孔を設け、この細孔の径を調整して燃料流量を調整する絞り部である。
【0101】
本変形例では、図13に示すように絞り効果を成す細孔よりなる連絡通路64を構成するプレート39のバルブ室62側に広いテーパ口部64aを構成した。このテーパ口部64aの広い側の径は縮小することなくバルブ室62側と接続される。
【0102】
高圧通路60から第1圧力室50への燃料通路は、第2圧力室51、バルブ室62の順に経由して高圧燃料が導入されるので、導入経路が長く第1圧力室50が高圧化するのに時間がかかる。高圧燃料を導入する側、つまりバルブ室62側に広いテーパ口部64aを構成することで高圧燃料を導き入れ易くなり、第1圧力室50が早く高圧化する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による燃料噴射弁を示す断面図である。
(A)は、全体断面図である。
(B)は、【図1】(A)図の90°回転断面図である。
【図2】図1に示す燃料噴射弁の弁体が第2リフトした状態を示す部分断面図である。
【図3】図1に示す燃料噴射弁の弁体が第1リフトした状態を示す部分断面図である。
【図4】第1実施例の段階リフトを実現するタイムチャートである。
【図5】本発明の第1実施例の変形例による制御弁を示す断面図である。
【図6】本発明の第2実施例を示し電磁コイルの配置を変更した部分断面図である。
【図7】本発明の第3実施例による燃料噴射弁を示す全体断面図である。
【図8】本発明の第4実施例による燃料噴射弁を示す部分断面図である。
【図9】本発明の第5実施例による燃料噴射弁を示す部分断面図である。
【図10】本発明の第6実施例による燃料噴射弁を示す部分断面図である。
【図11】本発明の第6実施例の変形例による燃料噴射弁を示す部分断面図である。
【図12】本発明の第7実施例による燃料噴射弁を示す部分断面図である。
【図13】本発明の第7実施例の変形例による燃料噴射弁の絞り部を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 燃料噴射弁
11 噴孔
13 弁ボディ
13a 弁座
15 第1ニードルスプリング(付勢手段)
17 第2ニードルスプリング(付勢手段)
20 制御装置(制御手段)
21 第1ピストン
22 第2ピストン
23 ニードル(弁部材)
24 ロッド
30 制御弁
32 アーマチャ
33 ストッパー
34 第1スプリング(第1のバネ)
35 電磁コイル
36 第2スプリング(第2のバネ)
32、33、34、35、36 駆動装置
37 弁体
50 第1圧力室
51 第2圧力室
60 高圧通路
62 バルブ室
63 低圧通路
64a テーパ口部
65 第2の開口部
66 第1の開口部
67 低圧開口部
101 圧電素子(ピエゾアクチュエーター)
201 係止部材
301 第1の絞り部
402 第2の絞り部
403 第3の絞り部
502 第4の絞り部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fuel injection valve capable of injecting fuel in stages.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in order to achieve both low emissions (NOX, HC, black smoke), high output, and low fuel consumption in a diesel engine, it is necessary to make the injection rate variable according to the operating conditions of the engine. In order to realize this requirement, a two-stage valve opening pressure nozzle having two springs configured to urge the needle is known as a conventional technique.
[0003]
However, in this technique, the fuel pressure pumped from the fuel injection pump varies depending on the engine operating condition, so that it is difficult to realize the injection rate required by the engine under all operating conditions.
[0004]
Therefore, for example, a conventional fuel injection valve disclosed in US Pat. No. 5,694,903 includes a control chamber for applying fuel pressure to the needle in the direction of closing the nozzle hole. This controls injection by the magnitude relationship between the force received in the opening direction by the fuel pressure introduced into the nozzle fuel reservoir and the force received in the injection hole closing direction from the fuel pressure in the control chamber. By changing the opening area of the pilot valve stem that controls the fuel pressure in the control chamber, the control chamber pressure is changed, and the needle is lifted stepwise to obtain the required injection rate.
[0005]
Further, as disclosed in, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-54323, fuel injection in which a control valve is disposed at each of an inlet portion and an outlet portion of high-pressure fuel to the control chamber to control the needle lift stepwise. There is a valve. According to this configuration, since the opening / closing control of the entrance and exit to the control room can be controlled independently, stable lift control and the amount of leakage can be reduced.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional fuel injection valve configuration disclosed in US Pat. No. 5,694,903, the fuel pressure in the control chamber changes depending on the opening area of the stem, the fuel properties, the fuel temperature, etc. It became stable and stable injection rate control was difficult. In addition, a two-way valve is used as the control valve for controlling the control chamber pressure, and the high pressure fuel is constantly leaked through the control chamber and the discharge passage during the injection period. Increased, causing fuel consumption deterioration.
[0007]
In Japanese Patent Laid-Open No. 10-54323, since a plurality of solenoid valves are required, the fuel injection valve becomes large and expensive.
[0008]
In view of the above points, an object of the present invention is a fuel injection capable of controlling the needle lift in a stepwise manner so as to stably obtain the required injection rate in accordance with the entire operating state of the engine with a relatively small structure. To provide a valve.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the fuel injection valve according to
[0010]
The fuel injection valve lifts the first piston and the second piston stepwise by changing the pressures of the first pressure chamber and the second pressure chamber by stepwise lifting operation of one valve body. Since the first piston and the second piston cooperate with the valve member, the lift of the valve member can be controlled stepwise.
[0011]
As described above, the control valve having a simple configuration including a single valve body enables the fuel injection valve to be reduced in size, and the injection rate can be varied by lifting the first piston and the second piston in stages. A fuel injection valve.
[0012]
The fuel injection valve according to
[0013]
First, before lifting the valve body in the valve chamber, the valve body closes the low-pressure opening. The high pressure fuel in the high pressure passage is guided to the valve chamber through the second opening of the valve chamber, and then the high pressure fuel is communicated to the first pressure chamber through the first opening. On the other hand, although the high pressure circuit communicated with the second pressure chamber communicates with the valve chamber, the low pressure opening is closed by the valve body. Therefore, the first piston and the second piston are urged in the valve closing direction by the high pressure fuel in the first pressure chamber and the second pressure chamber. The valve member is seated on the valve seat together with the biasing means for biasing the valve member in the nozzle hole closing direction in accordance with the lift amount of the valve member.
[0014]
Next, when the valve body performs the first lift, the valve body opens the low pressure opening, and the high pressure fuel in the first pressure chamber and the second pressure chamber communicates with the low pressure passage through the low pressure opening of the valve chamber. Therefore, the fuel pressure in the first pressure chamber and the second pressure chamber changes from the high pressure state to the low pressure state, and the first piston and the second piston lift in the valve opening direction as follows.
[0015]
When the first piston is lifted, it comes into contact with the second piston, and the second piston is lifted so that both the first piston and the second piston are lifted, so that the lift amount of the first piston and the lift amount of the second piston are The valve member is lifted by the combined amount, the valve member is separated from the valve seat, and fuel is injected from the injection hole.
[0016]
Next, when the valve body is lifted more than the first lift and then the second lift is performed, the first pressure chamber remains in communication with the low pressure passage through the valve chamber, so that the fuel pressure in the first pressure chamber is changed from the high pressure state to the low pressure state. The valve body closes the second opening, and the second pressure chamber blocks communication with the low-pressure passage. Therefore, the fuel pressure in the second pressure chamber is maintained at a high pressure, and the second piston is urged in the valve closing direction. That is, the first piston lifts and contacts the second piston, the valve member lifts by the lift amount of the first piston, the valve member moves away from the valve seat, and fuel is injected from the injection hole.
[0017]
In this way, a simple control valve composed of a single valve body provides an inexpensive fuel injection valve, and the first and second pistons are lifted stepwise to vary the injection rate. It can be a valve.
[0018]
Further, when the valve body performs the second lift and the valve member lifts by the lift amount of the first piston, the high pressure circuit and the low pressure circuit are shut off by closing the second opening. The wasteful work of the fuel pump that pumps the fuel is suppressed, and the fuel consumption is improved.
[0019]
According to a fourth aspect of the present invention, the urging means includes first urging means for urging the valve member in the nozzle hole closing direction regardless of the lift amount of the valve member. The first urging means is configured such that when the first pressure chamber and the second pressure chamber are connected to the low pressure passage and the urging force of the first piston and the second piston in the valve member closing direction is reduced, the valve member The urging force in the valve closing direction is maintained to prevent the valve member from separating from the valve seat.
[0020]
On the other hand, when the valve member is lifted more than the first lift, the second piston is provided so as to bias the valve member in the nozzle hole closing direction. The second piston is biased in the injection hole closing direction so that the inertial force due to the lift of the piston does not push up the second piston. Therefore, it can be set as the fuel injection valve from which the stable injection amount is obtained.
[0021]
In the fuel injection valve according to
[0022]
According to a sixth aspect of the present invention, in the fuel injection valve according to the sixth aspect of the present invention, the passage that connects the high pressure passage and the second pressure chamber is a first passage in which the high pressure passage is disposed in a passage that connects the second opening and the second pressure chamber. It is configured to be connected to the throttle portion at a position on the valve chamber side.
[0023]
When the first pressure chamber changes the fuel pressure from low pressure to high pressure, the high pressure fuel is supplied through the high pressure passage and the valve chamber, but compared with the case where the first pressure chamber is supplied from the high pressure passage through the second pressure chamber. Thus, there is an effect that one throttle portion between the high pressure passage and the second pressure chamber can be reduced.
[0024]
If the throttle part can be reduced by one, the fuel is smoothly supplied to the first pressure chamber, so that the pressure increase in the first pressure chamber is accelerated. For this reason, the force acting on the nozzle hole in the closing direction increases quickly, and the descending speed of the valve member can be increased. That is, the valve closing response of the valve member is improved.
[0025]
According to a seventh aspect of the present invention, there is provided a fuel injection valve having a passage connected between the high pressure passage and the first pressure chamber via a second throttle portion for adjusting the fuel flow.
[0026]
With this configuration, the high-pressure fuel can be introduced into the fuel passage from the high-pressure passage to the first pressure chamber not only through the valve chamber but also from the passage connecting the high-pressure passage and the first pressure chamber.
[0027]
With the configuration described above, the amount of fuel flowing into the first pressure chamber when the valve member is closed can be increased, and the pressure increase in the first pressure chamber can be accelerated. For this reason, the force acting on the nozzle hole in the closing direction increases quickly, and the descending speed of the valve member can be increased. That is, the valve closing response of the valve member is improved.
[0028]
The fuel injection valve according to
[0029]
With this configuration, the high-pressure fuel can be introduced into the fuel passage from the high-pressure passage to the first pressure chamber not only via the valve chamber but also from the passage connecting the first pressure chamber and the second pressure chamber described above.
[0030]
With the configuration described above, the amount of fuel flowing into the first pressure chamber when the valve member is closed can be increased, and the pressure increase in the first pressure chamber can be accelerated. For this reason, the force acting on the nozzle hole in the closing direction increases quickly, and the descending speed of the valve member can be increased. That is, the valve closing response of the valve member is improved.
[0031]
The fuel injection valve according to claim 9 of the present invention comprises: Valve chamber And second 1 In the passage communicating with the pressure chamber, a wide tapered port portion is formed on the valve chamber side.
[0032]
The wide taper port on the valve chamber side facilitates the introduction of a high-pressure fuel flow when high-pressure fuel is introduced into the first pressure chamber via the valve chamber, and has the effect of increasing the pressure of the first pressure chamber quickly. is there. For this reason, the force acting on the nozzle hole in the closing direction increases quickly, and the descending speed of the valve member can be increased. That is, the valve closing response of the valve member is improved.
[0033]
In the fuel injection valve according to the tenth aspect of the present invention, the first throttle portion is eliminated, and the third throttle portion is disposed in the low-pressure passage so that the third throttle portion replaces the first throttle portion. Thus, the fuel flow between the high pressure passage and the first pressure chamber is adjusted.
[0034]
When the fuel pressure is changed from the high pressure to the low pressure in the second pressure chamber, even if the third throttling portion is rearranged in the low pressure passage instead of the first throttling portion, the third throttling portion is the first throttling portion. Similarly, the fuel pressure is in the path from the second pressure chamber to the low pressure passage, and the fuel pressure transition speed changing from high pressure to low pressure in the second pressure chamber is adjusted.
[0035]
On the other hand, since the first throttle portion is eliminated in the fuel passage from the high pressure passage to the first pressure chamber, the amount of fuel flowing into the first pressure chamber can be increased when the valve member is closed, and the pressure in the first pressure chamber is increased. As a result, the lowering speed of the valve member can be improved. That is, the valve closing response of the valve member is improved.
[0036]
According to an eleventh aspect of the present invention, the fuel injection valve communicates with the first pressure chamber by lifting one valve body in the valve chamber constituting the control valve stepwise by a drive device that electrically drives the control valve. The fuel pressure in the first pressure chamber and the second pressure chamber is changed by changing the first opening, the second opening communicating with the second pressure chamber, and the low pressure opening communicating with the low pressure passage through the following three steps. Is controlling.
[0037]
First, before lifting the valve body in the valve chamber, the valve body closes the low-pressure opening. The high-pressure fuel in the high-pressure passage is guided into the valve chamber through the second opening of the valve chamber, and then the high-pressure fuel is communicated with the first pressure chamber through the first opening. On the other hand, although the high pressure circuit communicated with the second pressure chamber communicates with the valve chamber, the low pressure opening is closed by the valve body. Therefore, the first piston and the second piston are urged in the valve closing direction by the high pressure fuel in the first pressure chamber and the second pressure chamber. The valve member is seated on the valve seat together with the biasing means for biasing the valve member in the nozzle hole closing direction in accordance with the lift amount of the valve member.
[0038]
Next, when the valve body performs the first lift, the valve body opens the low pressure opening, and the high pressure fuel in the first pressure chamber and the second pressure chamber communicates with the low pressure passage through the low pressure opening of the valve chamber. Therefore, the fuel pressure in the first pressure chamber and the second pressure chamber changes from the high pressure state to the low pressure state, and the first piston and the second piston lift in the valve opening direction as follows.
[0039]
When the second piston is lifted and locked to the locking member, the lift is restricted. When the first piston is lifted, the lift is restricted by contacting the second piston. The valve member is lifted by the sum of the lift amount of the first piston and the lift amount of the second piston, the valve member is separated from the valve seat, and fuel is injected from the injection hole.
[0040]
Next, when the valve body lifts more than the first lift and performs the second lift, since the second pressure chamber remains in communication with the low pressure passage through the valve chamber, the fuel pressure in the second pressure chamber is changed from the high pressure state to the low pressure state. The valve body closes the first opening and the first pressure chamber blocks communication with the low-pressure passage. Here, the first pressure chamber maintains a high pressure state, but the volume changes as the second piston rises, and the fuel pressure in the first pressure chamber decreases. However, the first piston moves by the amount of movement of the second piston by adjusting the supply of high-pressure fuel so that the pressure in the first pressure chamber is maintained at a high level. That is, the second piston is driven to the first piston by the lift amount of the first piston, the valve member is lifted, the valve member is separated from the valve seat, and the fuel is injected from the injection hole.
[0041]
With the above configuration, the valve member lift adjustment (the lift amount of the second piston) is facilitated.
[0042]
The fuel injection valve according to claim 12 of the present invention is such that the electrically driven drive device lifts the valve body by an electromagnetic coil. By using an electromagnetic coil, the electromagnetic coil can be mounted in a limited space, and the physique of the drive device can be made compact.
[0043]
A fuel injection valve according to a thirteenth aspect of the present invention is the fuel injection valve according to any one of the first to tenth aspects, wherein the electrically driven drive device lifts the valve body by a piezo actuator. It was set as the structure to do. The piezo actuator can be a fuel injection valve that has a quick displacement response to the application of electric charge and an excellent lift response of the valve member.
[0044]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a plurality of examples showing embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0045]
(First embodiment)
The configuration of the fuel injection valve according to the first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. 1, 2, and 3. FIG. FIG. 1 is an overall sectional view of a fuel injection valve according to a first embodiment of the present invention. FIG. 2 is a partial cross-sectional view showing a state where the valve body of the fuel injection valve shown in FIG. 1 is lifted second. FIG. 3 is a partial cross-sectional view showing a state where the valve body of the fuel injection valve shown in FIG. 1 is first lifted.
[0046]
As shown in FIG. 1, the structure of the
[0047]
A
[0048]
Further, the
[0049]
The
[0050]
The
[0051]
The low pressure opening 67 is connected to the
[0052]
The
[0053]
In FIG. 1, the
[0054]
Next, the
[0055]
As shown in FIG. 3, the valve body is lifted upward and sucked to the lower end surface of the
[0056]
When the current value supplied to the
[0057]
Next, the operation of the
[0058]
A drive current to the
[0059]
When the lift of the
[0060]
When the lift of the
[0061]
It is also possible to change the lift of the
[0062]
When the supply of drive current to the
[0063]
As described above, since the control valve having a simple configuration including one valve body is used, the structure of the fuel injection valve itself can be reduced in size, and the fuel injection valve can be made cheaper than the conventional one, and the first piston and the second piston. Can be lifted stepwise to provide a fuel injection valve with variable injection rate.
[0064]
Further, when the
[0065]
(Modification)
In the first embodiment, the
[0066]
In the
[0067]
(Second embodiment)
A second embodiment of the present invention is shown in FIG. Components that are substantially the same as those of the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and description thereof is omitted. The difference from the first embodiment is that the
[0068]
(Third embodiment)
A third embodiment of the present invention is shown in FIG. Components that are substantially the same as those of the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and description thereof is omitted. The difference from the first embodiment is that a piezoelectric element is used in place of the
[0069]
Since the position of the upper end portion of the
[0070]
The
[0071]
The second
[0072]
According to this configuration, it is possible to perform the same operation as in the first embodiment by changing the charge applied to the
[0073]
When the
[0074]
When the
[0075]
Moreover, it is also possible to obtain an injection rate such as the boot injection rate by switching the displacement amount of the
[0076]
The control valve by the
[0077]
(Fourth embodiment)
A fourth embodiment of the present invention is shown in FIG. Components that are substantially the same as those of the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and description thereof is omitted. This embodiment differs from the first embodiment in that high-pressure fuel is communicated with the
[0078]
The operation of the fourth embodiment will be described below.
[0079]
When the lift of the
[0080]
On the other hand, although the high pressure is maintained in the
[0081]
When the lift of the
[0082]
By adopting such a configuration of the fourth embodiment, the adjustment of the first lift amount (h1 lift) is simplified.
[0083]
(5th Example)
A fifth embodiment of the present invention is shown in FIG. Components that are substantially the same as those of the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and description thereof is omitted. The difference from the first embodiment is that the route through which the high pressure fuel is introduced from the
[0084]
The path through which the high-pressure fuel is introduced from the high-
[0085]
With the configuration described above, there is an effect that the throttle portion in the fuel passage communicating from the
[0086]
If the throttle portion can be reduced by one, when the
[0087]
(Sixth embodiment)
A sixth embodiment of the present invention is shown in FIG. Components that are substantially the same as those of the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and description thereof is omitted. In the sixth embodiment of the present invention, the
[0088]
The difference from the first embodiment is that a
[0089]
As shown in FIG. 10, the high-
[0090]
With the configuration described above, the amount of fuel flowing into the
[0091]
(Modification)
In the sixth embodiment, the
[0092]
When the
[0093]
Therefore, even if the throttle portion is changed to the position of the present modification, it is in the path from the
[0094]
On the other hand, according to this modification, the
[0095]
(Seventh embodiment)
A seventh embodiment of the present invention is shown in FIG. Components that are substantially the same as those of the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and description thereof is omitted. The seventh embodiment of the present invention improves the
[0096]
The difference from the first embodiment is that a
[0097]
As shown in FIG. 12, the
[0098]
With the configuration described above, the amount of fuel flowing into the
[0099]
Further, by combining with the fifth and sixth embodiments described above, the lift lowering speed when the
[0100]
(Modification)
In the seventh embodiment, the
[0101]
In this modification, as shown in FIG. 13, a wide
[0102]
In the fuel passage from the high-
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view showing a fuel injection valve according to a first embodiment of the present invention.
(A) is a whole sectional view.
FIG. 1 (B) is a 90 ° rotation cross-sectional view of FIG. 1 (A).
FIG. 2 is a partial cross-sectional view showing a state where a valve body of the fuel injection valve shown in FIG. 1 is second lifted.
FIG. 3 is a partial cross-sectional view showing a state where the valve body of the fuel injection valve shown in FIG. 1 is first lifted.
FIG. 4 is a time chart for realizing the stage lift of the first embodiment.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing a control valve according to a modification of the first embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a partial cross-sectional view showing a second embodiment of the present invention in which the arrangement of electromagnetic coils is changed.
FIG. 7 is an overall sectional view showing a fuel injection valve according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a partial sectional view showing a fuel injection valve according to a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a partial sectional view showing a fuel injection valve according to a fifth embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a partial sectional view showing a fuel injection valve according to a sixth embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a partial sectional view showing a fuel injection valve according to a modification of the sixth embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a partial sectional view showing a fuel injection valve according to a seventh embodiment of the present invention.
FIG. 13 is a partial sectional view showing a throttle portion of a fuel injection valve according to a modification of the seventh embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Fuel injection valve
11 hole
13 Valve body
13a Valve seat
15 First needle spring (biasing means)
17 Second needle spring (biasing means)
20 Control device (control means)
21 First piston
22 Second piston
23 Needle (Valve member)
24 Rod
30 Control valve
32 Armature
33 Stopper
34 First spring (first spring)
35 Electromagnetic coil
36 Second spring (second spring)
32, 33, 34, 35, 36 Driving device
37 Disc
50 First pressure chamber
51 Second pressure chamber
60 High pressure passage
62 Valve chamber
63 Low pressure passage
64a taper mouth
65 second opening
66 First opening
67 Low pressure opening
101 Piezoelectric element (piezo actuator)
201 Locking member
301 first aperture
402 Second aperture
403 Third aperture
502 Fourth aperture
Claims (13)
前記噴孔の燃料上流側に弁座を有する弁ボディであって、前記弁部材が前記弁座に着座することにより前記噴孔を閉塞し、前記弁部材が前記弁座から離座することにより前記噴孔を開閉する弁ボディと、
前記弁部材を段階的にリフト作動させて噴射される燃料の噴射率を制御する制御手段と、
前記制御手段と高圧燃料が導入される高圧通路との連通状態、および前記制御手段と前記高圧燃料が排出される低圧通路との連通状態を切換える制御弁と、
噴孔閉塞方向に前記弁部材を付勢する付勢手段と、
前記制御手段は、前記弁部材と軸方向に協働する第1ピストンおよび第2ピストンと、燃料圧力を変化させて前記第1ピストンおよび前記第2ピストンを夫々開弁方向にリフトさせる第1圧力室および第2圧力室とを備え、
前記制御弁は、内部に一つの弁体を備えるバルブ室と、前記弁体を段階的にリフト駆動する電気駆動装置とを備え、
前記バルブ室は、前記第1圧力室と連通する第1の開口部と、前記高圧通路および前記第2圧力室と連通する第2の開口部と、前記低圧通路と連通する低圧開口部とを設けており、
前記弁体を段階的にリフトさせて前記第1の開口部および前記第2の開口部と前記低圧開口部との連通状態を切換え、前記第1圧力室および前記第2圧力室の燃料圧力を変化させることを特徴とする燃料噴射弁。A valve member for opening and closing the nozzle hole;
A valve body having a valve seat on the fuel upstream side of the nozzle hole, wherein the valve member is seated on the valve seat to close the nozzle hole, and the valve member is separated from the valve seat. A valve body for opening and closing the nozzle hole;
Control means for controlling the injection rate of fuel to be injected by lifting the valve member stepwise;
A control valve for switching a communication state between the control means and a high-pressure passage into which high-pressure fuel is introduced, and a communication state between the control means and a low-pressure passage through which the high-pressure fuel is discharged;
Biasing means for biasing the valve member in the nozzle hole closing direction;
The control means includes a first piston and a second piston that cooperate in the axial direction with the valve member, and a first pressure that changes the fuel pressure to lift the first piston and the second piston in the valve opening direction, respectively. A chamber and a second pressure chamber,
The control valve includes a valve chamber including one valve body therein, and an electric drive device that lifts and drives the valve body in stages.
The valve chamber includes a first opening communicating with the first pressure chamber, a second opening communicating with the high pressure passage and the second pressure chamber, and a low pressure opening communicating with the low pressure passage. Provided,
The valve body is lifted stepwise to switch the communication state between the first opening, the second opening, and the low pressure opening, and the fuel pressure in the first pressure chamber and the second pressure chamber is changed. A fuel injection valve characterized by being changed.
前記高圧通路は、前記第2圧力室に連通されることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。The first pressure chamber is provided between the first piston and the second piston, and changes the fuel pressure to lift the first piston in the valve opening direction, and the second pressure chamber is the second pressure chamber. An upper portion of the piston is provided to change the fuel pressure to lift the second piston in the valve opening direction, and the first piston and the second piston are brought into contact with the second piston when the first piston is lifted. In addition, the first piston and the second piston are both lifted by lifting the second piston, and
The fuel injection valve according to claim 1, wherein the high-pressure passage communicates with the second pressure chamber.
前記駆動装置により前記弁体が第1のリフトをすると、前記弁体が前記低圧開口部を開放して前記第1圧力室と前記第2圧力室は前記バルブ室を通じて前記低圧通路と連通され、
前記駆動装置により前記弁体が第1のリフト以上リフトして第2のリフトをすると、前記第1圧力室は前記バルブ室を通じて前記低圧通路と連通されたままで前記弁体は前記第2の開口部を閉塞して前記第2圧力室は前記低圧通路との連通を遮断することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料噴射弁。Before the valve body is lifted by the drive device, the valve body closes the low-pressure opening,
When the valve body performs a first lift by the driving device, the valve body opens the low pressure opening, and the first pressure chamber and the second pressure chamber communicate with the low pressure passage through the valve chamber,
When the valve body is lifted more than the first lift by the driving device to make the second lift, the first pressure chamber remains in communication with the low pressure passage through the valve chamber, and the valve body opens to the second opening. 3. The fuel injection valve according to claim 1, wherein the second pressure chamber blocks communication and blocks communication with the low-pressure passage. 4.
前記高圧通路と前記第2圧力室を連通する通路は、前記高圧通路を前記第2の開口部と前記第2圧力室とを連通する通路に配置された前記第1の絞り部に対して、バルブ室側の位置で接続することで構成されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。A first throttle for adjusting fuel flow is disposed in a passage communicating the second opening and the second pressure chamber;
The passage that communicates the high pressure passage and the second pressure chamber is configured such that the high pressure passage is disposed in a passage that communicates the second opening and the second pressure chamber. The fuel injection valve according to any one of claims 1 to 5, wherein the fuel injection valve is configured by connecting at a position on a valve chamber side.
前記噴孔の燃料上流側に弁座を有する弁ボディであって、前記弁部材が前記弁座に着座することにより前記噴孔を閉塞し、前記弁部材が前記弁座から離座することにより前記噴孔を開閉する弁ボディと、
前記弁部材を段階的にリフト作動させて噴射される燃料の噴射率を制御する制御手段と、
前記制御手段と高圧燃料が導入される高圧通路との連通状態、および前記制御手段と前記高圧燃料が排出される低圧通路との連通状態を切換える制御弁と、
前記制御手段は、前記弁部材と軸方向に協働する第1ピストンおよび第2ピストンと、前記弁部材のリフト量に応じ噴孔閉塞方向に前記弁部材を付勢する付勢手段とを備え、
前記第1ピストンと前記第2ピストンの間に設けられ、燃料圧力を変化させて前記第1ピストンを開弁方向にリフトさせる第1圧力室と
前記第2ピストンの上部に設けられ、燃料圧力を変化させて前記第2ピストンを開弁方向にリフトさせる第2圧力室と、
前記第2圧力室の上部に設けられ、前記弁部材のリフトを規制する係止部材と、
前記第1ピストンおよび前記第2ピストンは、前記第2ピストンがリフトすると前記係止部材に当接し、前記第1ピストンがリフトすると前記第2ピストンに当接するように配置され、
前記高圧通路は、前記第2圧力室に連通され、
前記制御弁は、内部に一つの弁体を備えるバルブ室と、前記弁体を段階的にリフト駆動する電気駆動装置を備え、
前記バルブ室は、前記第1圧力室と連通する第1の開口部と、前記第2圧力室と連通する第2の開口部と、前記低圧通路と連通する低圧開口部とを設けて、
前記駆動装置により前記弁体がリフトする前は、前記弁体が前記低圧開口部を閉塞し、前記駆動装置により前記弁体が第1のリフトをすると、前記弁体が前記低圧開口部を開放して前記第1圧力室と前記第2圧力室は前記バルブ室を通じて前記低圧通路と連通され、前記駆動装置により前記弁体が第1のリフト以上リフトして第2のリフトをすると、前記第2圧力室は前記バルブ室を通じて前記低圧通路と連通されたままで前記弁体は前記第1の開口部を閉塞して前記第1圧力室は前記低圧通路との連通を遮断することを特徴とする燃料噴射弁。A valve member for opening and closing the nozzle hole;
A valve body having a valve seat on the fuel upstream side of the nozzle hole, wherein the valve member is seated on the valve seat to close the nozzle hole, and the valve member is separated from the valve seat. A valve body for opening and closing the nozzle hole;
Control means for controlling the injection rate of fuel to be injected by lifting the valve member stepwise;
A control valve for switching a communication state between the control means and a high-pressure passage into which high-pressure fuel is introduced, and a communication state between the control means and a low-pressure passage through which the high-pressure fuel is discharged;
The control means includes a first piston and a second piston that cooperate in the axial direction with the valve member, and an urging means that urges the valve member in a nozzle hole closing direction in accordance with a lift amount of the valve member. ,
A first pressure chamber provided between the first piston and the second piston, wherein the fuel pressure is changed to lift the first piston in a valve opening direction; and an upper portion of the second piston. A second pressure chamber for changing and lifting the second piston in the valve opening direction;
A locking member provided at an upper portion of the second pressure chamber and restricting a lift of the valve member;
The first piston and the second piston are arranged to contact the locking member when the second piston is lifted, and to contact the second piston when the first piston is lifted,
The high pressure passage communicates with the second pressure chamber;
The control valve includes a valve chamber having a single valve body therein, and an electric drive device that lifts the valve body in stages.
The valve chamber includes a first opening communicating with the first pressure chamber, a second opening communicating with the second pressure chamber, and a low pressure opening communicating with the low pressure passage,
Before the valve body is lifted by the driving device, the valve body closes the low-pressure opening, and when the valve body performs the first lift by the driving device, the valve body opens the low-pressure opening. Then, the first pressure chamber and the second pressure chamber communicate with the low pressure passage through the valve chamber, and when the valve body lifts more than the first lift by the driving device and performs the second lift, The two pressure chambers remain in communication with the low pressure passage through the valve chamber, the valve body closes the first opening, and the first pressure chamber blocks communication with the low pressure passage. Fuel injection valve.
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