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JP4076290B2 - タイヤ状態監視装置 - Google Patents

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JP4076290B2
JP4076290B2 JP00657999A JP657999A JP4076290B2 JP 4076290 B2 JP4076290 B2 JP 4076290B2 JP 00657999 A JP00657999 A JP 00657999A JP 657999 A JP657999 A JP 657999A JP 4076290 B2 JP4076290 B2 JP 4076290B2
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tire
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sensor
vibration
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一浩 志村
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Publication date
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤの空気圧等の状態を監視する装置に関し、さらに詳しくは、走行開始直後に運転者に対してタイヤデータを供給することを可能にしたタイヤ状態監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からタイヤの空気圧を常時監視する装置として、圧力センサと送信器と電池とを備えたセンサモジュールを車輪に装着し、圧力センサのデータを送信器から送信する一方で、このデータを車両に取り付けた受信器で受信し、これを適宜の表示装置に表示するシステムが使用されている。
【0003】
上記タイヤ空気圧監視装置においては、センサモジュールの電池寿命を延ばすために、遠心スイッチによる電流制御を行っている。即ち、遠心スイッチは停車状態ではオフになるように設定され、車両が停止している間はセンサモジュールの回路が作動せず、データは全く送信されないので、電池の消耗を抑えることが可能になる。
【0004】
しかしながら、上記遠心スイッチで電流制御を行うようにしたタイヤ空気圧監視装置では、遠心スイッチが作動する速度に到達するまでデータが送信されないので、停車中にパンク等の異常が起きても、走行後しばらくしないと運転者に警告されないという問題があった。このような異常データは、走行開始前又は走行開始直後には運転者に対して警告されることが望ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、走行開始直後に運転者に対してタイヤデータを供給することを可能にしたタイヤ状態監視装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明のタイヤ状態監視装置は、タイヤ内の物理量を測定するセンサと、該センサからのデータを送信する送信器と、前記センサ及び送信器の動作を制御する制御回路と、該制御回路に電力を供給する電源と、前記タイヤの振動を検知する振動スイッチと、前記タイヤの回転により生じる遠心力を検知する遠心スイッチと、前記送信器から送信されるデータを受信する受信器とを備え、前記制御回路が前記振動スイッチと遠心スイッチのいずれかがオンの時に前記センサによるデータ収集と前記送信器によるデータ送信を行うようにし、前記制御回路に前記送信器の送信タイミングを制御する衝突防止タイマを設け、前記振動スイッチは車両発進時にのみ作動し、前記遠心スイッチは車両走行時にのみ作動することを特徴とする。
【0007】
このようにタイヤ内の物理量(空気圧や温度等)を常時監視する装置において、遠心スイッチよりも感度が高い振動スイッチを用いてタイヤの回転開始に伴う振動を検知し、その振動発生時にセンサによるデータ収集と送信器によるデータ送信を行うので、走行開始直後に運転者に対してタイヤデータを供給することができる。そのため、タイヤに異常がある場合、運転者は速度が上昇する前に運転を中止し、不要な事故を未然に防止することができる。
【0008】
また、センサや送信器や振動スイッチを含むセンサモジュールを複数の車輪にそれぞれ装着する一方で、送信データを共通の受信器で受信する場合、上述のように検出感度の高い振動スイッチでは複数の送信器から同時にデータ送信が行われ、混信を生じるおそれがある。そのため、制御回路に衝突防止タイマを組み込み、振動スイッチがタイヤの回転開始を検知したときの初期送信タイミングを制御することにより、複数のセンサモジュールからの送信電波が互いに衝突することを回避できる。
【0009】
本発明において、受信器をイグニッションスイッチがオフであるときも補助電源で作動するように構成し、該受信器がイグニッションスイッチのオフ期間に送信器からデータを受信した場合、これをタイヤ盗難と判断して盗難アラームを発することも可能である。この場合、本発明のタイヤ状態監視装置に盗難防止装置としての機能を付加することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態からなるタイヤ状態監視装置を例示するものである。図において、タイヤ状態監視装置は、タイヤ内の物理量を測定するセンサ1と、センサ1からのデータを送信する送信器2と、これらセンサ1や送信器2の動作を制御する制御回路3と、この制御回路3に電力を供給する電源4と、車両の走行状態を検知する遠心スイッチ5と、タイヤの振動を検知する振動スイッチ15とを備えたセンサモジュールを車輪に装着する一方で、送信器2から送信されるデータを受信する受信器6を備えたディスプレイモジュールを車両側に搭載する構成になっている。
【0011】
センサ1としては、タイヤ内の空気圧を測定する圧力センサやタイヤ内の温度を測定する温度センサ等を使用することができる。また、これら圧力センサと温度センサとを併用し、温度による圧力変化の影響を排除するために温度センサのデータを用いて圧力センサのデータを温度補償するようにしても良い。
送信器2は無線周波数(RF)信号でデータを送信するようになっている。この送信器2のアンテナはセンサモジュールを取り付けた車輪のホイールに接続される。
【0012】
制御回路3はセンサ1と送信器2の駆動を命令する理論演算回路(ALU)31と、センサ1のデータを一時的に記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)32と、比較データを設定するためのリードオンリーメモリ(EEPROM)33と、作動インターバルを設定するためのインターバルタイマ34と、送信器2の初期送信タイミングを制御するための衝突防止タイマ35と、振動スイッチ15を制御する振動スイッチコントローラ36と、電源4から供給される電力を分配する電源コントローラ37とを備えている。複数のセンサモジュールを1組として車両の複数のタイヤに装着する場合、各センサモジュールの衝突防止タイマ35は初期送信タイミングが互いに異なるように設定されている。また、電源4には一次電池又は二次電池を使用することができる。
【0013】
遠心スイッチ5はタイヤ回転により生じる遠心力で作動するようになっている。即ち、遠心スイッチ5は停車時にはオフであるが、車両が所定の速度に到達したときの遠心力を検知してオンになる。一方、振動スイッチ15は、図2に示すように、筐体15aの内部に振動子15bを収納した構造を有し、この振動子15bの筐体15aに対する相対的な変位に基づいて作動するようになっている。即ち、振動スイッチ15は停車時にはオフであるが、車両発進時のタイヤ回転開始に伴う小さな振動を検知してオンになる。
【0014】
上述のように遠心スイッチ5と振動スイッチ15との2系統のスイッチを備える場合、車両発進時の検知を振動スイッチ15が担持し、走行時の検知を遠心スイッチ5が担持する。即ち、振動スイッチ15は車両発進時にのみ作動し、遠心スイッチ5は車両走行時にのみ作動する。そのため、振動スイッチ15はタイヤ回転による遠心力Rで作動しないように、図2のように筐体15aの長手方向をタイヤ回転方向Cに配向させた状態でホイールに装着される。
【0015】
受信器6はイグニッションスイッチがオフであるときも補助電源で作動し、常時、最新データをメモリに更新するように構成されている。この受信器6がイグニッションスイッチのオフ期間に送信器2からデータを受信した場合、ディスプレイモジュールは盗難アラームを発するように設定されている。つまり、イグニッションスイッチのオフ期間に生じる振動は運転開始に伴うものではないので、タイヤの盗難と判断することができる。振動スイッチ15の感度が高過ぎると盗難アラームの誤報が起こりやすくなるが、このような誤報は振動スイッチ15の感度を調整することにより回避できる。また、タイヤの点検作業を行う場合に備えて、上記盗難アラームをオフにするための点検モードスイッチを受信器6に設けても良い。
【0016】
図3は上記タイヤ状態監視装置の制御動作を示すものである。即ち、イニシャル処理が行われた後、タイヤの回転開始に伴う振動を検知して振動スイッチ15が立ち上がると、振動フラグをセットする。この振動フラグのセットにより衝突防止タイマ35がオンになり、この衝突防止タイマ35が切れると、センサ1によりデータ収集を行い、送信器2からデータ送信を行う。
【0017】
一方、振動スイッチ15の立ち上がりが検出されていないとき、タイヤの回転遠心力により遠心スイッチ5がオンになると、振動スイッチ15が依然としてオンのままであるか否かを確認する。この振動スイッチ15がオンであれば振動フラグをリセットし、データ収集とデータ送信を行う。また、振動スイッチ15がオフであれば衝突防止タイマ35がオンになり、この衝突防止タイマ35が切れた後にデータ収集とデータ送信を行う。
【0018】
データ送信が行われると、インターバルタイマ34がオンになり、このインターバルタイマ34が切れた後に上記ルーチンを繰り返す。また、停車状態では、振動スイッチ15と遠心スイッチ5とがいずれもオンにならないのでスリープモードとなり、スイッチ入力があるまで待機する。即ち、振動スイッチ15と遠心スイッチ5のいずれかがオンの時にのみ、センサ1によるデータ収集と送信器2によるデータ送信を行うのである。
【0019】
上述したタイヤ状態監視装置においては、振動スイッチ15と遠心スイッチ5の2系統で走行状態を検知し、タイヤの回転開始に伴う振動発生時及び車両の走行時のみセンサ1によるデータ収集と送信器2によるデータ送信を行うことにより、電源4となる電池の消耗を抑制することができる。
【0020】
しかも、タイヤの回転開始に伴う振動を高感度で検出可能な振動スイッチ15を用いることにより、走行開始直後に運転者に対してタイヤデータを供給することができる。そのため、従来のように遠心スイッチがオンになる速度(例えば20km/h)までタイヤデータが表示されないという不都合を生じることはない。
【0021】
また、センサモジュールの制御回路3は衝突防止タイマ35を備えており、振動スイッチ15がタイヤの回転開始を検知したとき、複数のセンサモジュールからの通信が衝突しないようにセンサ1の初期送信タイミングを制御する。そのため、検出感度が高い振動スイッチ15を用いても送信電波の混信を防止することができる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、タイヤ内の物理量を測定するセンサと、該センサからのデータを送信する送信器と、センサ及び送信器の動作を制御する制御回路と、該制御回路に電力を供給する電源と、タイヤの振動を検知する振動スイッチと、送信器から送信されるデータを受信する受信器とを備え、制御回路が振動発生時にデータ収集とデータ送信を行うようにしたことにより、走行開始直後に運転者に対してタイヤデータを供給することができる。従って、タイヤに異常がある場合、運転者は速度が上昇する前に運転を中止し、不要な事故を未然に防止することができる。
【0023】
また、本発明のタイヤ状態監視装置は、受信器をイグニッションスイッチがオフであるときも補助電源で作動するように構成し、該受信器がイグニッションスイッチのオフ期間に送信器からデータを受信した場合にアラームを発するように設定すれば、盗難防止装置として機能させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態からなるタイヤ状態監視装置を示す回路図である。
【図2】本発明に使用する振動スイッチを例示する斜視図である。
【図3】本発明の実施形態からなるタイヤ状態監視装置の制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 センサ
2 送信器
3 制御回路
4 電源
5 遠心スイッチ
6 受信器
15 振動スイッチ
35 衝突防止タイマ

Claims (5)

  1. タイヤ内の物理量を測定するセンサと、該センサからのデータを送信する送信器と、前記センサ及び送信器の動作を制御する制御回路と、該制御回路に電力を供給する電源と、前記タイヤの振動を検知する振動スイッチと、前記タイヤの回転により生じる遠心力を検知する遠心スイッチと、前記送信器から送信されるデータを受信する受信器とを備え、前記制御回路が前記振動スイッチと遠心スイッチのいずれかがオンの時に前記センサによるデータ収集と前記送信器によるデータ送信を行うようにし、前記制御回路に前記送信器の送信タイミングを制御する衝突防止タイマを設け、前記振動スイッチは車両発進時にのみ作動し、前記遠心スイッチは車両走行時にのみ作動するタイヤ状態監視装置。
  2. 前記振動スイッチは、長手方向をタイヤ回転方向に配向した状態でホイールに装着される筐体内に振動子を収納した構造を有し、該振動子の筐体に対する相対的な変位に基づいて前記振動スイッチが作動する請求項1に記載のタイヤ状態監視装置。
  3. 前記受信器をイグニッションスイッチがオフであるときも補助電源で作動するように構成し、該受信器がイグニッションスイッチのオフ期間に前記送信器からデータを受信した場合、盗難アラームを発するようにした請求項1又は請求項2に記載のタイヤ状態監視装置。
  4. 前記受信器にタイヤの点検作業時に前記盗難アラームをオフにするための点検モードスイッチを設けた請求項3に記載のタイヤ状態監視装置。
  5. 前記制御回路は、前記センサと送信器の駆動を命令する理論演算回路と、前記センサのデータを一時的に記憶するランダムアクセスメモリと、比較データを設定するためのリードオンリーメモリと、作動インターバルを設定するためのインターバルタイマと、前記振動スイッチを制御する振動スイッチコントローラと、電源から供給される電力を分配する電源コントローラを備える請求項1乃至4のいずれか1項に記載のタイヤ状態監視装置。
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