JP4066598B2 - Hydraulic control device for automatic transmission - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車に搭載される自動変速機の油圧制御装置に係り、詳しくはダウンシフトする際の油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、主変速機構及び副変速機構からなる自動変速機にあっては、主変速機構がワンウェイクラッチを介在する変速段にあって、副変速機構をダウンシフトして変速する場合、特に車輌を停止すべくパワーオフ状態でダウンシフトする際、ワンウェイクラッチによる自由回転状態を生じないように、それと並設するブレーキを作動している。
【0003】
車速が低下して入力軸(タービン軸)の回転数がエンジンのアイドル回転数よりも下まわった領域(パワーオン領域)でダウンシフトが実施される際、上記アイドル回転数より小さい極低車速時に上記ダウンシフトのための摩擦係合要素のつかみ換えが行われるため、エンジン回転数と入力軸回転数との差が大きく、短時間でトルク上昇を生じ、車輌前方に押し出されるような違和感を与えてしまう。
【0004】
上記違和感の発生を防止する方法として、特開平9−21462号公報に示されるものが提案されている。このものは、主変速機構と副変速機構を有する自動変速機において、主変速機構の高速段側で係合する摩擦係合要素を解放すると共に、低速段側で係合する摩擦係合要素を係合して、該主変速機構によりダウンシフトを実行する際、変速を開始する車速を高速側に変更し、副変速機構において、ワンウェイクラッチと並列に配置されている摩擦係合要素(ブレーキ)を、前記主変速機構の摩擦係合要素のつかみ換えに先立ち解放して、出力軸を自由回転状態にし、この状態で前記主変速機構をつかみ換えしてダウンシフトし、該ダウンシフトした変速段に基づくタービン軸(入力軸)回転数が実際のタービン軸回転数より低下した時点で前記ワンウェイクラッチが作動して、その後前記副変速機構における該ワンウェイクラッチに並設された摩擦係合要素を係合する。
【0005】
これにより、上記公報に示されるものは、出力軸の自由回転状態にてダウンシフトが行われるため、該ダウンシフト中にトルクの急変を生じさせることがなく、前記車輌が押し出されるような違和感を与えることなく、前記ワンウェイクラッチにより滑らかにダウンシフトを達成し得る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術にあっては、所定変速段へのダウンシフト時、ワンウェイクラッチが介在するため、入力軸と出力軸との連牽が断たれて自由回転状態になって、入力軸回転数の変化が微小となり、当該変化を指標として用いる係合側の摩擦係合要素のガタ詰め動作、即ちサーボ起動制御に関するストローク学習動作を高精度に行うことができない。そのため、係合側の摩擦係合要素を用いる、パワーオンシフトダウン変速やマニュアルシフトダウン変速が生じた場合、タイアップやエンジン吹きが生じることがある。
【0007】
また、ストローク学習を高精度に行おうとして、摩擦係合要素により入力軸と出力軸との間を接続したままにすると、前述したクラッチの掴み換えに伴うシフトショックやエンジンブレーキ感が生じ、好ましくない。
【0008】
そこで、本発明は、ダウンシフト時における変速機構の自由回転状態を維持してシフトショックの低減をはかり、かつ入力軸回転加速度の微少変化を指標として、駆動力伝達用の摩擦係合要素を断ち、係合側の摩擦係合要素の係合を終了する、自動変速機の油圧制御装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る本発明は、エンジン出力軸(13)からの動力が入力される入力軸(3)と、車輪に連結される出力軸(6)と、これら入力軸(3)と出力軸(6)との間で動力伝達経路を変更する複数の摩擦係合要素(C1〜C3、B1〜B5)を有する変速機構(1)と、前記摩擦係合要素を断・接作動する油圧サーボ(29、30、37)と、これら油圧サーボの油圧を制御する油圧制御手段(SLS、SLU、SLT)と、前記油圧制御手段へ油圧制御信号を出力する制御部(21)と、を備えた自動変速機の油圧制御装置において、
前記制御部(21)は、所定変速段へのダウンシフトに際して解放側の摩擦係合要素(B4)の油圧(PA)を制御する解放側制御手段(21a)と、
前記所定変速段へのダウンシフトに際して係合側の摩擦係合要素(B5)の油圧(PB)を制御する係合側制御手段(21b)と、
前記所定変速段へのダウンシフトに伴う入力軸回転加速度(ΔN)を検出する入力軸回転加速度検出手段(21f)と、
前記所定変速段へのダウンシフトに際してワンウェイクラッチ(F1)と並設する駆動力伝達用の摩擦係合要素(B1)の油圧(P C )を制御して前記入力軸(3)と出力軸(6)との間の接続状態を制御し、該ダウンシフトに際した前記エンジン側からのトルク入力を制御する駆動力伝達制御手段(21e)と、
前記所定変速段へのダウンシフトに際して、前記係合側制御手段(21b)によって前記係合側の摩擦係合要素(B5)の係合を行う間、前記駆動力伝達制御手段(21e)によって入力軸(3)と出力軸(6)との接続状態を絶つように制御する変速進行制御手段(21c)と、を備え、
前記制御部(21)は、前記駆動力伝達制御手段(21e)によって入力軸(3)と出力軸(6)との接続状態を絶った状態にあって、前記入力軸回転加速度検出手段(21f)により検出された前記入力軸回転加速度(ΔN)が略々0以上となることに基づいてカウント(例えばC1)を開始し、該カウント(例えばC1)が所定量(例えばt1)に達することに基づいて前記ダウンシフトにおける変速の開始を判断し、前記入力軸回転加速度(ΔN)が略々0以下となることに基づいてカウント(例えばC2)を開始し、該カウント(例えばC2)が所定量(例えばt2)に達することに基づいて前記ダウンシフトにおける変速の終了を判断することを特徴とする、
自動変速機の油圧制御装置にある。
【0012】
請求項2に係る本発明は、前記係合側制御手段(21b)は、サーボ起動制御と完了制御とを有し、前記変速の開始を判断することに基づき前記サーボ起動制御を終了すると共に前記完了制御を開始し、前記変速の終了を判断することに基づき前記完了制御を終了することを特徴とする、
請求項1記載の自動変速機の油圧制御装置にある。
【0015】
請求項3に係る本発明は、前記変速進行制御手段(21c)は、前記入力軸回転加速度検出手段(21f)により検出された前記入力軸回転加速度(ΔN)が0以上になるまでの間、前記駆動力伝達制御手段(21e)による入力軸(3)と出力軸(6)との接続状態を維持し、その後、該接続状態を絶つように制御することを特徴とする、
請求項1または2記載の自動変速機の油圧制御装置にある。
【0016】
請求項4に係る本発明は、前記駆動力伝達制御手段(21e)による入力軸(3)と出力軸(6)との接続状態が維持されている間に、前記係合側の摩擦係合要素(B5)の油圧サーボのガタ詰め時のストローク学習制御を、前記入力軸(3)の回転状態に基づいて行う学習制御手段(21d)を設けることを特徴とする、
請求項3記載の自動変速機の油圧制御装置にある。
【0017】
請求項5に係る本発明は、前記変速機構(1)は、主変速機構(2)と副変速機構(5)とからなることを特徴とする、
請求項1ないし4のいずれか記載の自動変速機の油圧制御装置にある。
【0018】
請求項6に係る本発明は、前記変速進行制御手段(21c)は、前記所定変速段へのダウンシフトに際して、該ダウンシフトに伴う変速が開始されるまでの間、前記駆動力伝達制御手段(21e)により前記駆動力伝達用の摩擦係合要素(B1)を、滑りが生じない程度に係合が維持できる待機係合圧(Pw’)で駆動制御することを特徴とする、
請求項3記載の自動変速機の油圧制御装置にある。
【0019】
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、特許請求の範囲の構成に何等影響を与えるものではない。
【0020】
【発明の効果】
請求項1に係る本発明によると、所定変速段へのダウンシフトに際して、入力軸と出力軸との接続状態を絶った状態にあって、入力軸回転加速度が略々0以上となることに基づいてカウントを開始し、該カウントが所定量に達することに基づいてダウンシフトにおける変速の開始を判断し、入力軸回転加速度が略々0以下となることに基づいてカウントを開始し、該カウントが所定量に達することに基づいてダウンシフトにおける変速の終了を判断するので、該入力軸回転加速度を指標とすることができ、入力軸と出力軸との接続状態を絶った状態にあっても、駆動力伝達用又は係合側の摩擦係合要素の油圧の制御を開始又は終了することができる。それにより、係合タイミングのばらつきに対応した変速の開始又は終了を行うことができるので、ばらつきに応じるための無駄な時間をなくし、かつ、ダウンシフトに伴うシフトショックを低減することができる。また、例えばノイズなどに起因してゆらぎを生じる入力軸回転加速度の値が誤って0以上又は0以下となることがあっても、誤動作により係合側の摩擦係合要素の油圧の制御を開始又は終了することを防ぐことができ、即ち、適正なタイミングで該制御を開始又は終了することができる。
【0023】
請求項2に係る本発明によると、係合制御手段は、変速の開始を判断することに基づいてサーボ起動制御を終了すると共に完了制御を開始し、変速の終了を判断することに基づいて該完了制御を終了するので、係合タイミングのばらつきに対応した変速の開始及び終了を行うことができ、ばらつきに応じるための無駄な時間をなくし、かつ、ダウンシフトに伴うシフトショックを低減することができる。
【0026】
請求項3に係る本発明によると、所定変速段へのダウンシフトに際して、入力軸回転加速度検出手段により検出された入力軸回転加速度が0以上になるまでの間、駆動力伝達制御手段により入力軸と出力軸との接続状態を維持するので、従来のように入力軸回転数を指標とする変速の開始制御を行うことができる。その後、変速進行制御手段は、入力軸と出力軸との間の接続状態を絶ち、シフトショックを低減するために変速機構を自由回転状態とするが、入力軸回転加速度検出手段により入力軸回転加速度を検出するので、該入力軸回転加速度を指標とすることができ、係合側の摩擦係合要素の油圧の制御を開始又は終了することができる。それにより、係合タイミングのばらつきに対応した変速の開始又は終了を行うことができるので、ばらつきに応じるのための無駄な時間をなくし、かつ、ダウンシフトに伴うシフトショックを低減することができる。
【0027】
請求項4に係る本発明によると、学習制御手段が駆動力伝達制御手段による入力軸と出力軸との接続状態が維持されている間に、前記係合側の摩擦係合要素の油圧サーボにおけるガタ詰め時のストローク学習制御を、入力軸の回転状態に基づいて行うことができ、ダウンシフト時における変速機構の自由回転状態が出現するにも拘らず入力軸の回転状態を指標とする高精度のストローク学習が可能となる。また、学習前の初期状態においては、ガタ詰め時のストロークに起因して係合側の摩擦係合要素の係合開始にばらつきが生じるが、入力軸回転加速度に基づいて駆動力伝達用又は係合側の摩擦係合要素の油圧を制御するので、該係合タイミングのばらつきによるシフトショックの発生を防ぐことができる。
【0028】
請求項5に係る本発明によると、変速機構は主変速機構と副変速機構とからなるので、該変速機構が自由回転状態であるときに、副変速機構が変速することで主変速機構の入力軸回転加速度に微少変化が生じるので、該入力軸回転加速度の変化を指標とすることができる。
【0029】
請求項6に係る本発明によると、ダウンシフトに伴う変速が開始されるまでの間、前記駆動力伝達制御手段の摩擦係合要素を、滑りが生じない程度に係合が維持できる待機係合圧で駆動制御するので、その後の当該摩擦係合要素の解放動作を短時間で行うことができ、ダウンシフトの時間を短縮することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。5速自動変速機1は、図2に示すように、トルクコンバータ4、3速主変速機構2、3速副変速機構5及びディファレンシャル8を備えており、かつこれら各部は互に接合して一体に構成されるケースに収納されている。そして、トルクコンバータ4は、ロックアップクラッチ4aを備えており、エンジンの回転はエンジンクランクシャフト13から、トルクコンバータ内の油流を介して又はロックアップクラッチによる機械的接続を介して主変速機構2の入力軸3に入力する。そして、一体ケースにはクランクシャフトと整列して配置されている第1軸3(具体的には入力軸)及び該第1軸3と平行に第2軸6(カウンタ軸)及び第3軸(左右車軸)14a,14bが回転自在に支持されており、また該ケースの外側にバルブボディが配設されている。
【0031】
主変速機構2は、シンプルプラネタリギヤ7とダブルピニオンプラネタリギヤ9からなるプラネタリギヤユニット15を有しており、シンプルプラネタリギヤ7はサンギヤS1、リングギヤR1、及びこれらギヤに噛合するピニオンP1を支持したキャリヤCRからなり、またダブルピニオンプラネタリギヤ9は上記サンギヤS1と異なる歯数からなるサンギヤS2、リングギヤR2、並びにサンギヤS2に噛合するピニオンP2及びリングギヤR2に噛合するピニオンP3を前記シンプルプラネタリギヤ7のピニオンP1と共に支持する共通キャリヤCRからなる。
【0032】
そして、エンジンクランクシャフト13からトルクコンバータ4を介して連動している入力軸3は、第1の(フォワード)クラッチC1を介してシンプルプラネタリギヤ7のリングギヤR1に連結し得ると共に、第2の(ダイレクト)クラッチC2を介してシンプルプラネタリギヤ7のサンギヤS1に連結し得る。また、ダブルピニオンプラネタリギヤ9のサンギヤS2は、第1のブレーキB1にて直接係止し得ると共に、第1のワンウェイクラッチF1を介して第2のブレーキB2にて係止し得る。更に、ダブルピニオンプラネタリギヤ9のリングギヤR2は、第3のブレーキB3及び第2のワンウェイクラッチF2にて係止し得る。そして、共通キャリヤCRが、主変速機構2の出力部材となるカウンタドライブギヤ18に連結している。
【0033】
一方、副変速機構5は、第2軸を構成するカウンタ軸6の軸線方向リヤ側に向って、出力ギヤ16、第1のシンプルプラネタリギヤ10及び第2のシンプルプラネタリギヤ11が順に配置されており、またカウンタ軸6はベアリングを介して一体ケースに回転自在に支持されている。前記第1及び第2のシンプルプラネタリギヤ10,11は、シンプソンタイプからなる。
【0034】
また、第1のシンプルプラネタリギヤ10は、そのリングギヤR3が前記カウンタドライブギヤ18に噛合するカウンタドリブンギヤ17に連結しており、そのサンギヤS3がカウンタ軸6に回転自在に支持されているスリーブ軸12に固定されている。そして、ピニオンP3はカウンタ軸6に一体に連結されたフランジからなるキャリヤCR3に支持されており、また該ピニオンP3の他端を支持するキャリヤCR3はUDダイレクトクラッチC3のインナハブに連結している。また、第2のシンプルプラネタリギヤ11は、そのサンギヤS4が前記スリーブ軸12に形成されて前記第1のシンプルプラネタリギヤのサンギヤS3に連結されており、そのリングギヤR4は、カウンタ軸6に連結されている。
【0035】
そして、UDダイレクトクラッチC3は、前記第1のシンプルプラネタリギヤのキャリヤCR3と前記連結されたサンギヤS3,S4との間に介在しており、かつ該連結されたサンギヤS3,S4は、バンドブレーキからなる第4のブレーキB4にて係止し得る。更に、第2のシンプルプラネタリギヤのピニオンP4を支持するキャリヤCR4は、第5のブレーキB5にて係止し得る。
【0036】
ついで、図2及び図3に沿って、本5速自動変速機の機構部分の作用について説明する。
【0037】
D(ドライブ)レンジにおける1速(1ST)状態では、フォワードクラッチC1が接続し、かつ第5のブレーキB5及び第2のワンウェイクラッチF2が係止して、ダブルピニオンプラネタリギヤのリングギヤR2及び第2のシンプルプラネタリギヤ11のキャリヤCR4が停止状態に保持される。この状態では、入力軸3の回転は、フォワードクラッチC1を介してシンプルプラネタリギヤのリングギヤR1に伝達され、かつダブルピニオンプラネタリギヤのリングギヤR2は停止状態にあるので、両サンギヤS1、S2を逆方向に空転させながら共通キャリヤCRが正方向に大幅減速回転される。即ち、主変速機構2は、1速状態にあり、該減速回転がカウンタギヤ18,17を介して副変速機構5における第1のシンプルプラネタリギヤのリングギヤR3に伝達される。該副変速機構5は、第5のブレーキB5により第2のシンプルプラネタリギヤのキャリヤCR4が停止され、1速状態にあり、前記主変速機構2の減速回転は、該副変速機構5により更に減速されて、出力ギヤ16から出力する。
【0038】
2速(2ND)状態では、フォワードクラッチC1に加えて、第2のブレーキB2(及び第1のブレーキB1)が作動し、更に、第2のワンウェイクラッチF2から第1のワンウェイクラッチF1に作動が切換わり、かつ第5のブレーキB5が係止状態に維持されている。この状態では、サンギヤS2が第2のブレーキB2及び第1のワンウェイクラッチF1により停止され、従って入力軸3からフォワードクラッチC1を介して伝達されたシンプルプラネタリギヤのリングギヤR1の回転は、ダブルピニオンプラネタリギヤのリングギヤR2を正方向に空転させながらキャリヤCRを正方向に減速回転する。更に、該減速回転は、カウンタギヤ18,17を介して副変速機構5に伝達される。即ち、主変速機構2は2速状態となり、副変速機構5は、第5のブレーキB5の係合により1速状態にあり、この2速状態と1速状態が組合されて、自動変速機1全体で2速が得られる。なおこの際、第1のブレーキB1も作動状態となるが、コーストダウンにより2速になる場合は、後述するように制御される。
【0039】
3速(3RD)状態では、フォワードクラッチC1、第2のブレーキB2及び第1のワンウェイクラッチF1並びに第1のブレーキB1はそのまま係合状態に保持され、第5のブレーキB5の係止が解放されると共に第4のブレーキB4が係合する。即ち、主変速機構2はそのままの状態が保持されて、上述した2速時の回転がカウンタギヤ18,17を介して副変速機構5に伝えられ、そして副変速機構5では、第1のシンプルプラネタリギヤのリングギヤR3からの回転がそのサンギヤS3及びサンギヤS4の固定により2速回転としてキャリヤCR3から出力し、従って主変速機構2の2速と副変速機構5の2速で、自動変速機1全体で3速が得られる。
【0040】
4速(4TH)状態では、主変速機構2は、フォワードクラッチC1、第2のブレーキB2及び第1のワンウェイクラッチF1並びに第1のブレーキB1が係合した上述2速及び3速状態と同じであり、副変速機構5は、第4のブレーキB4を解放すると共にUDダイレクトクラッチC3が係合する。この状態では、第1のシンプルプラネタリギヤのキャリヤCR3とサンギヤS3,S4が連結して、プラネタリギヤ10,11が一体回転する直結回転となる。従って、主変速機構2の2速と副変速機構5の直結(3速)が組合されて、自動変速機全体で、4速回転が出力ギヤ16から出力する。
【0041】
5速(5TH)状態では、フォワードクラッチC1及びダイレクトクラッチC2が係合して、入力軸3の回転がシンプルプラネタリギヤのリングギヤR1及びサンギヤS1に共に伝達されて、主変速機構2は、ギヤユニットが一体回転する直結回転となる。この際、第1のブレーキB1が解放されかつ第2のブレーキB2は係合状態に保持されるが第1のワンウェイクラッチF1が空転することにより、サンギヤS2は空転する。また、副変速機構5は、UDダイレクトクラッチC3が係合した直結回転となっており、従って主変速機構2の3速(直結)と副変速機構5の3速(直結)が組合されて、自動変速機全体で、5速回転が出力ギヤ16から出力する。
【0042】
更に、本自動変速機は、加速等のダウンシフト時に作動する中間変速段、即ち3速ロー及び4速ローがある。
【0043】
3速ロー状態は、フォワードクラッチC1及びダイレクトクラッチC2が接続し(第2ブレーキB2が係合状態にあるがワンウェイクラッチF1によりオーバランする)、主変速機構2はプラネタリギヤユニット15を直結した3速状態にある。一方、第5のブレーキB5が係止して副変速機構5は1速状態にあり、従って主変速機構2の3速状態と副変速機構5の1速状態が組合されて、自動変速機1全体で、前述した2速と3速との間のギヤ比となる変速段が得られる。
【0044】
4速ロー状態は、フォワードクラッチC1及びダイレクトクラッチC2が接続して、主変速機構2は、上記3速ロー状態と同様に3速(直結)状態にある。一方、副変速機構5は、第4のブレーキB4が係合して、第1のシンプルプラネタリギヤ10のサンギヤS3及び第2のシンプルプラネタリギヤ11のサンギヤS4が固定され、2速状態にある。従って、主変速機構2の3速状態と副変速機構5の2速状態が組合されて、自動変速機1全体で、前述した3速と4速との間のギヤ比となる変速段が得られる。
【0045】
なお、図3において点線の丸印は、コースト時エンジンブレーキの作動状態(4、3又は2レンジ)を示す。即ち、1速時、第3のブレーキB3が作動して第2のワンウェイクラッチF2のオーバランによるリングギヤR2の回転を阻止する。また、2速時、3速時及び4速時、第1のブレーキB1が作動して第1のワンウェイクラッチF1のオーバランによるサンギヤS1の回転を阻止する。
【0046】
また、R(リバース)レンジにあっては、ダイレクトクラッチC2及び第3のブレーキB3が係合すると共に、第5のブレーキB5が係合する。この状態では、入力軸3の回転はダイレクトクラッチC2を介してサンギヤS1に伝達され、かつ第3のブレーキB3によりダブルピニオンプラネタリギヤのリングギヤR2が停止状態にあるので、シンプルプラネタリギヤのリングギヤR1を逆転方向に空転させながらキャリヤCRも逆転し、該逆転が、カウンタギヤ18,17を介して副変速機構5に伝達される。副変速機構5は、第5のブレーキB5に基づき第2のシンプルプラネタリギヤのキャリヤCR4が逆回転方向にも停止され、1速状態に保持される。従って、主変速機構2の逆転と副変速機構5の1速回転が組合されて、出力軸16から逆転減速回転が出力する。
【0047】
図1は、電気制御系を示すブロック図であり、21は、マイクロコンピュータ(マイコン)からなる制御部(ECU)で、エンジン回転センサ22、ドライバのアクセルペダル踏み量を検出するスロットル開度センサ23、トランスミッション(自動変速機構)の入力軸回転数(=タービン回転数)を検出するセンサ25、車速(=自動変速機出力軸回転数)センサ26及び油温センサ27からの各信号が入力しており、また油圧回路のリニアソレノイドバルブSLS、SLU及びSLTに出力している。前記制御部21は、解放側油圧を制御する解放側制御手段21aと、係合側油圧を制御する係合側制御手段21bと、変速機の入力軸と出力軸との間の接続状態を制御する駆動力伝達制御手段21eと、ワンウェイクラッチ(F1)を介在する所定変速段(2速)へのダウンシフトに際して、変速に関与する各摩擦係合要素の作動を経時的に制御する変速進行制御手段21cと、前記駆動力伝達制御手段21eによりワンウェイクラッチの空転を防止する摩擦係合要素が制御されている間、ダウンシフト時における係合側の摩擦係合要素のストローク学習を制御する学習制御手段21dと、入力軸より該入力軸の回転加速度を検出する入力軸回転加速度検出手段21fと、を備えている。
【0048】
図4は、油圧回路の概略を示す図であり、前記3個のリニアソレノイドバルブSLS、SLU及びSLTを有すると共に、自動変速機構のプラネタリギヤユニットの伝達経路を切換えて、例えば前進5速、後進1速の変速段を達成する複数の摩擦係合要素(クラッチ及びブレーキ)を断接作動する複数の油圧サーボ29、30、37を有している。また、前記リニアソレノイドバルブSLS、SLU及びSLTの入力ポートa1,a2、a3にはソレノイドモジュレータ圧が供給されており、これらリニアソレノイドバルブの出力ポートb1,b2、b3からの制御油圧がそれぞれプレッシャコントロールバルブ31、32、33の制御油室31a,32a、33aに供給されている。プレッシャコントロールバルブ31,32、33は、ライン圧がそれぞれ入力ポート31b,32b、33bに供給されており、前記制御油圧にて調圧された出力ポート31c,32c、33cからの調圧油圧が、それぞれシフトバルブ34,35、36を介して適宜各油圧サーボ29,30、37に供給される。
【0049】
なお、本油圧回路は、一方の摩擦係合要素を解放すると共に他方の摩擦係合要素を係合する、いわゆるクラッチツークラッチによる変速に係る基本概念を示すものであり、各油圧サーボ29,30、37及びシフトバルブ34,35、36は、象徴的に示すものであって、実際には、自動変速機構に対応して油圧サーボは多数備えられているが、具体的には、3→2変速に際して第4のブレーキB4用油圧サーボ、第5のブレーキB5用油圧サーボ及び第1のブレーキB1用油圧サーボ、4→3変速に際しての第3のクラッチC3用油圧サーボ及び第4のブレーキB4用油圧サーボであり、また、これら油圧サーボへの油圧を切換えるシフトバルブも多数備えている。
【0050】
なお、上記3→2ダウンシフト変速にあっては、第4のブレーキB4用油圧サーボの油圧を解放制御すると共に、第5のブレーキB5用油圧サーボの油圧を係合制御し、更に上記両ブレーキのつかみ換え制御に先立ち、第1のブレーキB1用油圧サーボの油圧は後述するパターンで解放され、かつ上記つかみ換え制御終了して更に第1のワンウェイクラッチF1の係合後、供給される。即ち、副変速機構5における上記第4及び第5のブレーキB4,B5のつかみ換えによるダウンシフトは、基本的には第1のブレーキB1及び第1のワンウェイクラッチF1の解放に基づく主変速機構2の自由回転状態(ニュートラル状態)にて実施されるが、第1のブレーキB1は、入力軸の回転加速度が負から0になるまでは、ブレーキB1に滑りが生じない程度の油圧で保持される。上記第4及び第5のブレーキB4,B5のつかみ換え動作が完了した後、アクセルの踏み込みにより、該サンギヤS2の回転が正転から逆転に切換わる時点、即ち出力軸側からのギヤ比に基づく入力軸回転数がエンジン回転数を下まった時点で、前記第1のワンウェイクラッチF1が係合して、上記自由回転状態が解除されて2速段となり、その後第1ブレーキB1が係合する。又は、降坂路などで車速が上昇した場合、第1のワンウェイクラッチF1が自由回転状態であるため、この場合は、所定の車速以上で第1のブレーキB1を係合する。
【0051】
ついで、図5〜図8に沿って、クラッチツークラッチによるダウンシフト、例えば3→2変速について説明する。3→2変速にあっては、具体的には、解放側油圧PAが第4のブレーキB4用油圧であり、係合側油圧PBは第5のブレーキB5用油圧である。
【0052】
まず、スロットル開度センサ23及び車速センサ26からの信号に基づき、制御部21はマップにより、3→2変速等のダウンシフトを判断すると、変速進行制御手段21cに対して、図5から図7に示すフローチャートに従って、係合側摩擦係合要素であるブレーキB5、解放側摩擦係合要素であるブレーキB4、及びエンジンブレーキ用摩擦係合要素であるブレーキB1の制御を行うように指令する。変速進行制御手段21cは、これを受けて、図7及び図8に示すように、入力トルクTtの関数により第1のブレーキB1、即ちエンジンブレーキ用ブレーキ側トルクTcを算出する(S11)。入力トルクTtは、例えばマップによりスロットル開度とエンジン回転数に基づきエンジントルクを求め、更にトルクコンバータの入出力回転数から速度比を計算し、該速度比からマップにてトルク比を求め、エンジントルクに上記トルク比を乗じて求められる。更に、該入力トルクにトルク分担率等が関与して上記ブレーキ側トルクTcが求められる。
【0053】
該ブレーキ側トルクTcからブレーキB1側の待機係合圧Pw’が算出され(S12)、解放側制御手段21aは、ブレーキB1の油圧サーボの作動油圧が待機係合圧Pw’になるようにリニアソレノイドバルブに制御信号を出力する(S13)。すると、第1のブレーキB1は、初期の係合圧Pcから待機係合圧Pw’にまで低下する。この待機係合圧Pw’では、第1のブレーキB1は、滑りが生じない程度に維持される。この状態では、主変速機構は未だニュートラル状態ではなく、3速状態を維持しており、かつ解放側油圧PA、例えば第4のブレーキB4用の油圧が係合圧となっており、解放側摩擦係合要素(例えば第4のブレーキB4)は係合した状態にある。
【0054】
一方、解放側の摩擦係合要素であるブレーキB4については、図5及び図8に示すように、ブレーキB1を所定の待機係合圧Pw’にまで低下させる指令が出されたところで、変速進行制御手段21cは、図5のステップS1を実行し、入力トルクTtの関数により解放側トルクTAを算出する(S1)。該入力トルクTtは、例えば、マップによりスロットル開度とエンジン回転数に基づきエンジントルクを求め、更にトルクコンバータの入出力回転数から速度比を計算し、該速度比からマップにてトルク比を求め、エンジントルクに上記トルク比を乗じて求められる。更に、該入力トルクにトルク分担率等が関与して上記解放側トルクTAが求められる。
【0055】
該解放側トルクTAから解放側の待機係合圧Pwが算出され(S2)、変速進行制御手段21cは解放側制御手段21aに、ブレーキB4への供給油圧が該待機係合圧Pwになるようにリニアソレノイドバルブに制御信号を出力させる(S3)。更に、変速進行制御手段21cは解放側制御手段21aを介して、図5のステップS4で、ブレーキB4の供給油圧PAをPwから予め設定されている所定勾配からなる油圧δPEにより、スイープダウンさせる(S4)。この制御は、供給油圧PAが0になるまで継続される(S5)。
【0056】
一方、係合側となるブレーキB5は、図6及び図8に示すように、制御部21からのダウンシフト判断に基づき、変速進行制御手段21cによる計時が開始され(S30)、第5のブレーキB5用油圧サーボへの油圧PBが所定圧Ps1になるように所定信号をリニアソレノイドバルブSLS(又はSLU)に出力する(S31)。
【0057】
該所定圧Ps1は、油圧サーボの油圧室を満たしてガタ詰めを行うために必要な油圧に設定されており、所定時間tSAの間保持されるが、この保持時間は、後述するように、学習制御手段21dにより、最適な時間となるように学習制御されるように毎回変更制御される。所定時間tSAが経過すると(S32)、係合側油圧PBは、所定勾配[(Ps1−Ps2)/tSB]でスイープダウンし(S33)、係合側油圧PBが所定低圧Ps2になると(S34)、該スイープダウンが停止され、該所定低圧Ps2に保持される(S35)。該所定低圧Ps2は、ピストンストローク圧以上でかつ係合側摩擦係合要素(例えば第5のブレーキB5)にトルク容量を生じさる圧に設定されており、該所定低圧Ps2は、計時tが所定時間(例えばブレーキB1の解放後からブレーキB5の完了制御開始前までの間に合わせた時間)tSE経過するまで保持される(S36)。上記ステップS31からS36までサーボ起動制御となる。ここで、所定低圧Ps2はトルク容量を生じさせる圧に設定されているので、所定低圧Ps2で保持されている間に、係合側摩擦係合要素(B5)の係合が開始、つまり変速が開始(回転変化が開始)される。
【0058】
この際、入力軸の回転数は、図8に示すように、第1のブレーキB1が滑りを生じない程度の待機係合圧Pw’に保持されているので、主変速機構1はニュートラル状態にはなっておらず、車速の低下及びブレーキB4の解放動作などに起因する入力軸の回転数の変化を正確に補足することが出来る。
【0059】
従って、入力軸回転数の変化を監視しつつ、その回転加速度が負から0に移行して、ブレーキB5が実際の係合を開始する時点T1(変速の開始)が、適正なタイミングで生じるように、係合側の摩擦係合要素であるブレーキB5のストローク調整を学習制御により行うことが可能となる。
【0060】
即ち、学習制御手段21dは、仮に、図8破線で示すように、回転加速度が負から0に移行して、ブレーキB5の実際の係合開始が時点T2で生じた場合には、ブレーキB5のストロークが早すぎて実際の係合が早期に始まっていると判断して、ガタ詰めに要する図6のステップS32の所定時間tSAを、次の動作サイクルから所定時間短くして、過度のガタ詰め(実際の係合が開始してしまう)が生じないように補正する。また、図8一点鎖線で示すように、ブレーキB5の実際の係合開始が時点T3で生じた場合には、ブレーキB5のストロークが遅すぎて実際の係合が遅れて始まっていることから、ガタ詰めに要するステップS32の所定時間tSAを、次の動作サイクルから所定時間、長くして十分なガタ詰め動作を行うように補正する。なお、この時点では、変速機全体としては、ブレーキB4、B5などの摩擦係合要素の掴み換え動作の初期段階であり、実質的に3速などの高速段を維持しているので、それに伴うエンジンブレーキ感やシフトショックなどが生じることはない。こうして、学習制御手段21dによる係合側のブレーキB5のストローク学習制御が行われる。
【0061】
ここで、本発明においては、例えば3−2変速を行うと主変速機構2はそのままに副変速機構5において変速を進行する(図2、図3参照)。すると、副変速機構5の変速に伴い主変速機構2の入力軸3に引きずりトルク、及び内部イナーシャなどが起因して、該入力軸3の回転数N及び回転加速度ΔNに微少変化が生じる。そこで、入力軸回転加速度ΔNを指標として係合側の摩擦係合要素B5の係合状態を検出する。
【0062】
図7及び図8に示すように、入力軸回転加速度検出手段21fが、T/M入力軸回転数センサ25からの入力軸回転数信号に基づき入力軸回転加速度ΔNが負から0以上に移行したことを検出すると(S14)、変速進行制御手段21cに信号を送り、駆動力伝達制御手段21eを介してリニアソレノイドバルブSLS、SLU、又はSLTを作動して、時点X’において第1のブレーキB1の係合圧PCを解除して0にし(S15)、該第1のブレーキB1の制御を終了する。即ち、主変速機構1をニュートラル状態にして、以降、係合側の摩擦係合要素であるブレーキB5の係合開始によるダウンシフト動作に備える。
【0063】
上述のように第1のブレーキB1を終了制御することにより、例えば前述のようにブレーキB5の実際の係合開始が時点T1、T2又はT3のいずれかで生じた場合にも、入力回転加速度ΔNが負から0以上に移行したことを検出すると該第1のブレーキB1の制御を終了し、係合側摩擦係合要素であるブレーキB5の係合開始によるダウンシフト動作に備えるので、例えばタイマーによる時間的制御に頼らなくとも変速の動作に備えることができる。また、たとえ学習前の初期状態であっても係合開始判断を常に適正なタイミングで行うことができる。
【0064】
一方、変速進行制御手段21cは、図6に示すように、係合側の摩擦係合要素であるブレーキB5のサーボ起動制御(図6のステップS36まで)が終了すると(t≧tSE)、入力軸回転加速度検出手段21fが、T/M入力軸回転数センサ25からの入力軸回転数信号に基づき入力軸回転加速度ΔNが負から0以上に移行したことを検出すると(S37)、該検出した時点XよりカウンタC1をスタートさせる(S38)。該入力軸回転加速度ΔNは微少な値で、しかも安定した値ではなく、ノイズなどに起因する多少のゆらぎが生じる値であるので、例えば本来の0以上になる時点Xよりも前後に0以上を検出するような場合が生じ、場合によっては係合側の摩擦係合要素であるブレーキB5を適正なタイミング以外で係合を完了させてしまう誤動作を生じる可能性がある。そこで、入力軸回転加速度検出手段21fは、上述のように時点XよりカウンタC1をスタートさせて、カウンタC1が所定量t1に達した時点X’を判断する(S39)。そして、変速進行制御手段21cに信号を送り、時点X’においてサーボ起動制御を終了し、直ちに完了制御を開始する。
【0065】
該完了制御では、まず該ブレーキB5の係合側油圧PBを予め設定されている所定勾配からなる油圧δPFによりスイープアップする(S40)。そして、入力軸回転加速度検出手段21fが、T/M入力軸回転数センサ25からの入力軸回転数信号に基づき入力軸回転加速度ΔNが正から0以下に移行したことを検出すると(S41)、該検出した時点YよりカウンタC2をスタートさせる(S42)。上述したように、該入力軸回転加速度ΔNは微少な値で、しかも安定した値ではなく、ノイズなどに起因する多少のゆらぎが生じる値であるので、例えば本来の0以下になる時点Yよりも前後に0以下を検出するような場合が生じ、場合によっては係合側の摩擦係合要素であるブレーキB5を適正なタイミング以外で係合を完了させてしまう誤動作を生じる可能性がある。そこで、入力軸回転加速度検出手段21fは、上述のように時点YよりカウンタC2をスタートさせて、カウンタC2が所定量t2に達した時点Y’を判断する(S43)。すると、該入力軸回転加速度検出手段21fは、変速進行制御手段21cに信号を送り、係合側制御手段21bを介してリニアソレノイドバルブSLS、SLU、及びSLTを作動して、時点Y’においてブレーキB5の係合圧PBのスイープアップを完了し、係合側の摩擦係合要素であるブレーキB5の完了制御を終了する。即ち、ブレーキB5の係合が完了し、3→2変速が完了する。
【0066】
上述のように係合側の摩擦係合要素であるブレーキB5を完了制御することにより、例えば上述のようにブレーキB5の実際の係合開始が時点T1、T2又はT3のいずれかで生じた場合にも、カウンタC1又はカウンタC2のカウントが所定量t1又は所定量t2に達すると該ブレーキB5の完了制御を開始又は終了するので、例えば変速開始からのタイマーによる時間的制御に頼らなくとも入力軸回転加速度ΔNを指標として変速の完了制御を開始又は終了することができる。また、たとえ学習前の初期状態であっても係合開始又は係合終了を常に適正なタイミングで行うことができる。
【0067】
なお、本実施の形態では、カウンタC1又はカウンタC2に基づいて係合側の摩擦係合要素であるブレーキB5の係合開始又は係合終了を行っているが、回転加速度の総和が所定値以上に達することに基づいて係合開始又は係合終了を行ってもよい。
【0068】
また、この際、既に述べたように、エンジンブレーキ用摩擦係合要素であるブレーキB1は解放されているので、ブレーキB5が係合されても、主変速機構1はニュートラル状態となっており、エンジン側からのトルクが遮断されているので、ブレーキB5の係合に伴う車両が押し出される感じのシフトショックの発生は防止される。
【0069】
以上のように本発明は、係合開始又は終了の検出を常に適正なタイミングでおこなうことができるので、たとえ学習前の初期状態で実際の係合開始にばらつきがあってもシフトショックを生じることなくダウンシフトすることができる。また、例えばタイマーによる時間的制御においては、係合終了に必要な時間を全ての場合に対応するための最長時間に設定する必要があったが、カウンタにより係合開始判断又は係合終了判断を行うことで無駄な時間をなくし、実際の係合開始のばらつき(例えば時点T1、T2、T3)又は係合終了のばらつきに応じて変速の制御を終了させることができる。
【0070】
また、カウンタにより入力軸回転加速度ΔNに基づいて係合開始及び係合終了を行うので、ノイズなどに起因する該入力軸回転加速度ΔNのゆらぎによる誤動作を防止することができる。
【0071】
なお、上記クラッチツークラッチ(つかみ換え)による3→2変速は、実質的に開始される入力軸回転数の回転加速度ΔNが0以上となった時点で第1のブレーキB1が解放され、またステップS40の完了制御の終了後、即ち3→2変速の終了した後に、例えばアクセルの踏み込みにより、入力回転数がエンジン回転数を下まわり、第1のワンウェイクラッチF1が係合されてから、上記第1のブレーキB1が係合する。該第1のブレーキB1の係合は、第1のワンウェイクラッチF1が係合されているので、特に油圧制御されることなく、シフトバルブ等の切換えに基づくライン圧の供給により行われる。しかし、降坂路などで車速が上昇した場合には、第1のワンウェイクラッチF1が係合されていないので、係合ショックを防止するために油圧制御を行い、第1のブレーキB1を滑らかに係合させる。
【0072】
なお、上述の実施の形態は、図2及び図3による変速機において3→2変速について説明したが、4→2変速も同様に適用できる。更に、主変速機構と副変速機構とからなる2軸の変速機構について説明したが、3軸以上の変速機構も同様に適用できる。また、他の形式の変速機による他の変速段のダウンシフトにも同様に適用し得る。
【0073】
また、上述の実施の形態では、入力軸回転数の回転加速度ΔNが0以上となった時点からカウンタC1が一定量t1に達した後で、クラッチツークラッチ(つかみ換え)による3→2変速が実質的に開始されたものと判断して、ブレーキB5の完了制御を開始しているが、変速開始の判断となる一定量t1(カウンタC1のカウント量)は、回転加速度ΔNを0よりも正(+)側にオフセットさせた値で、かつ誤動作を生じないように設定されていればよい。更に、入力軸回転数の回転加速度ΔNが0以下となった時点からカウンタC2が一定量t2に達した後で、クラッチツークラッチ(つかみ換え)による3→2変速が終了したものと判断して、ブレーキB5の完了制御を終了しているが、変速終了の判断となる一定量t2(カウンタC2のカウント量)は、回転加速度ΔNを0よりも負(−)側にオフセットさせた値で、かつ誤動作を生じないように設定されていればよい。なお、変速の開始及び終了の判断は、入力軸回転加速度ΔNに限定されず、他のパラメータを用いて判定してもよい。
【0074】
なお、上述の実施の形態においては、入力軸の自由回転状態の場合であり、入力軸が係合状態である場合では、入力軸回転数変化を指標とした通常の変速開始判断及び変速終了判断を行う。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子制御部を示すブロック図。
【図2】本発明を適用し得る自動変速機の機構部分を示すスケルトン図。
【図3】その各摩擦係合要素の作動を示す図。
【図4】摩擦係合要素のつかみ換え(クラッチツークラッチ)に基づく変速に係る油圧回路の概略を示す図。
【図5】クラッチツークラッチ変速におけるダウンシフトの解放側油圧の制御を示すフローチャート。
【図6】クラッチツークラッチ変速におけるダウンシフトの係合側油圧の制御を示すフローチャート。
【図7】クラッチツークラッチ変速によるエンジンブレーキ用摩擦係合要素の制御を示すフローチャート。
【図8】本発明の実施の形態によるダウンシフトを示すタイムチャート。
【符号の説明】
1 自動変速機
2 主変速機構
3 入力軸
5 副変速機構
6 出力軸
13 エンジン出力軸
C1〜C3,B1〜B5 摩擦係合要素
B1 駆動力伝達用の摩擦係合要素(ブレーキ)
B4 解放側の摩擦係合要素(ブレーキ)
B5 係合側の摩擦係合要素(ブレーキ)
21 制御部
21a 解放側制御手段
21b 係合側制御手段
21c 変速進行制御手段
21e 駆動力伝達制御手段
21f 入力軸回転加速度検出手段
29、30、37 油圧サーボ
SLS、SLU、SLT 油圧制御手段
PA 解放側の摩擦係合要素の油圧
PB 係合側の摩擦係合要素の油圧
PC 駆動力伝達用の摩擦係合要素の油圧
ΔN 入力軸回転加速度
Pw’ 待機係合圧[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a hydraulic control device for an automatic transmission mounted on an automobile, and more particularly to a hydraulic control device for downshifting.
[0002]
[Prior art]
In general, in an automatic transmission comprising a main transmission mechanism and a sub-transmission mechanism, the main transmission mechanism is in a gear stage with a one-way clutch interposed, and the vehicle is stopped particularly when the sub-transmission mechanism is shifted down. When downshifting in a power-off state, a brake that is juxtaposed with the one-way clutch is operated so as not to cause a free rotation state due to the one-way clutch.
[0003]
When downshifting is performed in a region where the rotational speed of the input shaft (turbine shaft) falls below the idle rotational speed of the engine (power-on region) due to a decrease in vehicle speed, at an extremely low vehicle speed smaller than the idle rotational speed Since the frictional engagement element for the downshift is changed, the difference between the engine speed and the input shaft speed is large, causing a torque increase in a short time and giving a sense of incongruity that the engine is pushed forward. End up.
[0004]
As a method for preventing the above-mentioned feeling of strangeness, a method disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 9-21462 has been proposed. In this automatic transmission having a main transmission mechanism and a sub-transmission mechanism, the friction engagement element that engages on the high speed stage side of the main transmission mechanism is released and the friction engagement element that engages on the low speed stage side is released. When engaging and downshifting by the main transmission mechanism, the vehicle speed at which shifting is started is changed to the high speed side, and in the auxiliary transmission mechanism, a friction engagement element (brake) arranged in parallel with the one-way clutch Prior to the change of the friction engagement element of the main transmission mechanism, the output shaft is brought into a free rotation state, and in this state, the main transmission mechanism is changed and downshifted, and the downshifted shift stage The one-way clutch is activated when the turbine shaft (input shaft) rotational speed based on the above is lower than the actual turbine shaft rotational speed, and is then juxtaposed with the one-way clutch in the auxiliary transmission mechanism. Engaging the Kosugakarigo element.
[0005]
As a result, since the downshift is performed in the free rotation state of the output shaft, the one disclosed in the above publication does not cause a sudden change in torque during the downshift, and feels uncomfortable as the vehicle is pushed out. Without giving, downshift can be achieved smoothly by the one-way clutch.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In the above prior art, since the one-way clutch is interposed at the time of downshifting to a predetermined gear position, the linkage between the input shaft and the output shaft is cut off, and the free rotation state is established. The change becomes minute, and it is impossible to perform the stroke learning operation related to the rattling operation of the frictional engagement element on the engagement side using the change as an index, that is, the stroke learning operation related to the servo activation control. Therefore, when a power-on shift-down shift or a manual shift-down shift using the engagement-side friction engagement element occurs, a tie-up or engine blow may occur.
[0007]
If the input shaft and the output shaft are left connected by the friction engagement element in order to perform the stroke learning with high accuracy, the shift shock and the engine brake feeling accompanying the clutch change described above may occur, which is preferable. Absent.
[0008]
Therefore, the present invention aims to reduce the shift shock by maintaining the free rotation state of the speed change mechanism at the time of downshift, and to cut off the frictional engagement element for driving force transmission using the slight change of the input shaft rotational acceleration as an index. An object of the present invention is to provide a hydraulic control device for an automatic transmission that terminates engagement of a frictional engagement element on the engagement side.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The present invention according to
The controller (21) is configured to reduce the hydraulic pressure (P of the disengagement side frictional engagement element (B4) when downshifting to a predetermined gear position.ARelease side control means (21a) for controlling
When downshifting to the predetermined gear position, the hydraulic pressure (PBEngagement side control means (21b) for controlling
An input shaft rotational acceleration detecting means (21f) for detecting an input shaft rotational acceleration (ΔN) accompanying a downshift to the predetermined shift stage;
The hydraulic pressure (P1) of the frictional engagement element (B1) for transmitting the driving force that is arranged in parallel with the one-way clutch (F1) at the time of downshifting to the predetermined gear position. C ) To control the connection state between the input shaft (3) and the output shaft (6), and control the torque input from the engine side during the downshift (21e) When,
During downshifting to the predetermined shift stage, input is performed by the driving force transmission control means (21e) while the engagement-side friction engagement element (B5) is engaged by the engagement-side control means (21b). Shift progress control means (21c) for controlling the connection state between the shaft (3) and the output shaft (6) to be disconnected;With
The control unit (21)In the state where the connection state between the input shaft (3) and the output shaft (6) is disconnected by the driving force transmission control means (21e),Counting (for example, C1) is started based on the fact that the input shaft rotational acceleration (ΔN) detected by the input shaft rotational acceleration detecting means (21f) is approximately 0 or more. The start of shifting in the downshift is determined based on reaching a fixed amount (for example, t1), and the counting (for example, C2) is started based on the input shaft rotational acceleration (ΔN) being approximately 0 or less, The end of shifting in the downshift is determined based on the count (for example, C2) reaching a predetermined amount (for example, t2).
It is in the hydraulic control device of automatic transmission.
[0012]
Claim2According to the present invention, the engagement side control means (21b) has servo activation control and completion control, and terminates the servo activation control based on determining the start of the shift and performs the completion control. Starting and ending the completion control based on determining the end of the shift,
Claim1It is in the hydraulic control apparatus of the automatic transmission described.
[0015]
The present invention according to claim 3 provides:The shift progression control means (21c) is configured to drive the drive force transmission control means (21e) until the input shaft rotational acceleration (ΔN) detected by the input shaft rotational acceleration detection means (21f) becomes 0 or more. The connection state between the input shaft (3) and the output shaft (6) is maintained, and then the connection state is controlled to be disconnected.It is characterized by
It exists in the hydraulic control apparatus of the automatic transmission of
[0016]
Claim4According to the present invention, while the connection state between the input shaft (3) and the output shaft (6) by the driving force transmission control means (21e) is maintained, the friction engagement element (B5 on the engagement side) is maintained. ) Is provided with learning control means (21d) for performing stroke learning control when the hydraulic servo is loosened based on the rotation state of the input shaft (3).
Claim3It is in the hydraulic control apparatus of the automatic transmission described.
[0017]
Claim5According to the present invention, the speed change mechanism (1) includes a main speed change mechanism (2) and an auxiliary speed change mechanism (5).
Claim1 to 4It is in the hydraulic control apparatus of the automatic transmission described.
[0018]
Claim6According to the present invention, the shift progress control means (21c) is configured so that the driving force transmission control means (21e) during the downshift to the predetermined shift stage until the shift accompanying the downshift is started. The drive engagement of the frictional engagement element (B1) for transmitting the driving force is controlled by a standby engagement pressure (Pw ′) that can maintain the engagement to such an extent that no slip occurs.
Claim3It is in the hydraulic control apparatus of the automatic transmission described.
[0019]
In addition, although the code | symbol in the said parenthesis is for contrast with drawing, it has no influence on the structure of a claim.
[0020]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, when downshifting to a predetermined gear position,The connection between the input shaft and output shaft is disconnected,Counting is started when the input shaft rotational acceleration is approximately 0 or more, and when the count reaches a predetermined amount, the start of downshift is determined, and the input shaft rotational acceleration is approximately 0 or less. Since the count is started based on the fact that the count reaches the predetermined amount, the end of the shift in the downshift is determined, so the input shaft rotational acceleration can be used as an index,Even if the connection between the input shaft and output shaft is disconnected,Control of the hydraulic pressure of the frictional engagement element for driving force transmission or on the engagement side can be started or ended. As a result, a shift corresponding to the variation in the engagement timing can be started or ended, so that a wasteful time for responding to the variation can be eliminated and a shift shock accompanying a downshift can be reduced. Also, even if the input shaft rotational acceleration value that causes fluctuations due to noise or the like is erroneously 0 or more and 0 or less, control of the hydraulic pressure of the frictional engagement element on the engagement side is started due to a malfunction. Alternatively, the control can be prevented from being ended, that is, the control can be started or ended at an appropriate timing.
[0023]
Claim2According to the present invention, the engagement control means ends the servo activation control based on determining the start of the shift, starts the completion control, and performs the completion control based on determining the end of the shift. Thus, the shift can be started and ended in accordance with the variation in the engagement timing, the useless time for responding to the variation can be eliminated, and the shift shock accompanying the downshift can be reduced.
[0026]
According to the third aspect of the present invention, when downshifting to a predetermined gear position,Until the input shaft rotational acceleration detected by the input shaft rotational acceleration detection means becomes 0 or more,Since the connection state between the input shaft and the output shaft is maintained by the driving force transmission control means, it is possible to perform shift start control using the input shaft rotation speed as an index as in the prior art. Thereafter, the shift progress control means disconnects the connection state between the input shaft and the output shaft, and sets the speed change mechanism in a free rotation state in order to reduce shift shock, but the input shaft rotational acceleration detection means detects the input shaft rotational acceleration. Therefore, the input shaft rotational acceleration can be used as an index, and control of the hydraulic pressure of the frictional engagement element on the engagement side can be started or ended. As a result, the shift corresponding to the variation in the engagement timing can be started or ended, so that a wasteful time for responding to the variation can be eliminated and a shift shock due to the downshift can be reduced.
[0027]
Claim4According to the present invention, when the learning control unit maintains the connection state between the input shaft and the output shaft by the driving force transmission control unit, the back friction of the friction engagement element on the engagement side in the hydraulic servo is reduced. Stroke learning control can be performed based on the rotation state of the input shaft, and high-accuracy stroke learning using the rotation state of the input shaft as an index in spite of the appearance of the free rotation state of the speed change mechanism during downshifting. Is possible. Further, in the initial state before learning, the engagement start of the frictional engagement element on the engagement side varies due to the stroke at the time of backlashing. However, the driving force transmission or engagement is based on the input shaft rotational acceleration. Since the hydraulic pressure of the frictional engagement element on the mating side is controlled, it is possible to prevent the occurrence of shift shock due to variations in the engagement timing.
[0028]
Claim5According to the present invention, the speed change mechanism includes the main speed change mechanism and the sub speed change mechanism. Therefore, when the speed change mechanism is in the free rotation state, the sub speed change mechanism shifts to change the input shaft rotational acceleration of the main speed change mechanism. Therefore, the change in the input shaft rotational acceleration can be used as an index.
[0029]
Claim6According to the present invention, the frictional engagement element of the driving force transmission control means is driven with the standby engagement pressure that can maintain the engagement to such an extent that no slippage occurs until the shift associated with the downshift is started. Since the control is performed, the subsequent releasing operation of the friction engagement element can be performed in a short time, and the downshift time can be shortened.
[0030]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. As shown in FIG. 2, the 5-speed
[0031]
The
[0032]
The input shaft 3 linked from the
[0033]
On the other hand, in the
[0034]
The first simple
[0035]
The UD direct clutch C3 is interposed between the carrier CR3 of the first simple planetary gear and the connected sun gears S3 and S4, and the connected sun gears S3 and S4 comprise a band brake. It can be locked by the fourth brake B4. Furthermore, the carrier CR4 that supports the pinion P4 of the second simple planetary gear can be locked by the fifth brake B5.
[0036]
Next, the operation of the mechanical part of the 5-speed automatic transmission will be described with reference to FIGS.
[0037]
In the first speed (1ST) state in the D (drive) range, the forward clutch C1 is connected, and the fifth brake B5 and the second one-way clutch F2 are engaged, so that the ring gear R2 of the double pinion planetary gear and the second gear The carrier CR4 of the simple
[0038]
In the second speed (2ND) state, in addition to the forward clutch C1, the second brake B2 (and the first brake B1) is operated, and further, the second one-way clutch F2 is operated to the first one-way clutch F1. The fifth brake B5 is maintained in the locked state. In this state, the sun gear S2 is stopped by the second brake B2 and the first one-way clutch F1, and therefore the rotation of the ring gear R1 of the simple planetary gear transmitted from the input shaft 3 via the forward clutch C1 causes the rotation of the double pinion planetary gear. The carrier CR is decelerated and rotated in the forward direction while the ring gear R2 is idled in the forward direction. Further, the reduced speed rotation is transmitted to the
[0039]
In the third speed (3RD) state, the forward clutch C1, the second brake B2, the first one-way clutch F1, and the first brake B1 are maintained in the engaged state as they are, and the fifth brake B5 is unlocked. And the fourth brake B4 is engaged. That is, the
[0040]
In the 4th speed (4TH) state, the main
[0041]
In the fifth speed (5TH) state, the forward clutch C1 and the direct clutch C2 are engaged, and the rotation of the input shaft 3 is transmitted to the ring gear R1 and the sun gear S1 of the simple planetary gear. It is a direct rotation that rotates integrally. At this time, the first brake B1 is released and the second brake B2 is held in the engaged state, but the sun gear S2 idles due to the idle rotation of the first one-way clutch F1. Further, the
[0042]
In addition, the automatic transmission has intermediate shift stages that operate during downshifts such as acceleration, that is, a third speed low and a fourth speed low.
[0043]
The third speed low state is the third speed state in which the forward clutch C1 and the direct clutch C2 are connected (the second brake B2 is engaged but overrun by the one-way clutch F1), and the
[0044]
In the fourth speed low state, the forward clutch C1 and the direct clutch C2 are connected, and the
[0045]
In FIG. 3, the dotted circle indicates the operating state (4, 3 or 2 range) of the coast engine brake. That is, at the first speed, the third brake B3 is operated to prevent the ring gear R2 from rotating due to the overrun of the second one-way clutch F2. Further, at the time of the second speed, the third speed and the fourth speed, the first brake B1 is operated to prevent the rotation of the sun gear S1 due to the overrun of the first one-way clutch F1.
[0046]
In the R (reverse) range, the direct clutch C2 and the third brake B3 are engaged, and the fifth brake B5 is engaged. In this state, the rotation of the input shaft 3 is transmitted to the sun gear S1 via the direct clutch C2, and the ring gear R2 of the double pinion planetary gear is stopped by the third brake B3, so that the ring gear R1 of the simple planetary gear is rotated in the reverse direction. The carrier CR is also reversely rotated while being idly rotated, and the reverse rotation is transmitted to the
[0047]
FIG. 1 is a block diagram showing an electric control system.
[0048]
FIG. 4 is a diagram showing an outline of a hydraulic circuit, which has the three linear solenoid valves SLS, SLU, and SLT and switches the transmission path of the planetary gear unit of the automatic transmission mechanism, for example, forward 5 speed, reverse 1 A plurality of
[0049]
This hydraulic circuit shows a basic concept related to a shift by so-called clutch-to-clutch, in which one friction engagement element is released and the other friction engagement element is engaged. , 37 and the
[0050]
In the 3 → 2 downshift, the hydraulic pressure of the fourth brake B4 hydraulic servo is controlled to be released, the hydraulic pressure of the fifth brake B5 hydraulic servo is controlled to be engaged, and the both brakes are further controlled. Prior to the changeover control, the hydraulic pressure of the first brake B1 hydraulic servo is released in a pattern to be described later, and is supplied after the changeover control is completed and the first one-way clutch F1 is engaged. That is, the downshift caused by the change of the fourth and fifth brakes B4 and B5 in the
[0051]
Next, a downshift by clutch-to-clutch, for example, 3 → 2 shift will be described with reference to FIGS. Specifically, in the 3 → 2 shift, the release side hydraulic pressure PAIs the hydraulic pressure for the fourth brake B4, and the engagement side hydraulic pressure PBIs a hydraulic pressure for the fifth brake B5.
[0052]
First, based on the signals from the
[0053]
The standby engagement pressure Pw ′ on the brake B1 side is calculated from the brake side torque Tc (S12), and the disengagement side control means 21a performs linear operation so that the operating hydraulic pressure of the hydraulic servo of the brake B1 becomes the standby engagement pressure Pw ′. A control signal is output to the solenoid valve (S13). Then, the first brake B1 decreases from the initial engagement pressure Pc to the standby engagement pressure Pw ′. At the standby engagement pressure Pw ′, the first brake B1 is maintained to such an extent that no slip occurs. In this state, the main transmission mechanism is not yet in the neutral state but is maintained in the third speed state and the release side hydraulic pressure PAFor example, the hydraulic pressure for the fourth brake B4 is the engagement pressure, and the disengagement side frictional engagement element (for example, the fourth brake B4) is in an engaged state.
[0054]
On the other hand, as for the brake B4 which is the disengagement side frictional engagement element, as shown in FIGS. 5 and 8, when a command to lower the brake B1 to a predetermined standby engagement pressure Pw ′ is issued, the shift proceeds. The control means 21c executes step S1 of FIG. 5, and uses the function of the input torque Tt to release-side torque TAIs calculated (S1). For the input torque Tt, for example, an engine torque is obtained based on the throttle opening and the engine speed using a map, a speed ratio is calculated from the input / output speed of the torque converter, and a torque ratio is obtained from the speed ratio using a map. It is obtained by multiplying the engine torque by the torque ratio. Further, since the torque sharing ratio is involved in the input torque, the release side torque TAIs required.
[0055]
Release side torque TAIs calculated from the release side standby engagement pressure Pw (S2), the shift progress control means 21c is applied to the release side control means 21a, and the hydraulic pressure supplied to the brake B4 is set to the linear engagement valve Pw. A control signal is output (S3). Further, the shift progress control means 21c is supplied via the release side control means 21a in step S4 of FIG.AIs a hydraulic pressure δP having a predetermined gradient set in advance from PwETo sweep down (S4). This control is based on the supply hydraulic pressure PAIs continued until S becomes 0 (S5).
[0056]
On the other hand, as shown in FIGS. 6 and 8, the brake B5 on the engagement side starts counting by the shift progress control means 21c based on the downshift determination from the control unit 21 (S30), and the fifth brake Hydraulic pressure P to B5 hydraulic servoBA predetermined signal is output to the linear solenoid valve SLS (or SLU) so that becomes a predetermined pressure Ps1 (S31).
[0057]
The predetermined pressure Ps1 is set to a hydraulic pressure necessary for filling the hydraulic chamber of the hydraulic servo and performing backlashing, and for a predetermined time t.SAHowever, as will be described later, the holding time is changed and controlled every time so that the
[0058]
At this time, as shown in FIG. 8, the rotational speed of the input shaft is maintained at the standby engagement pressure Pw ′ at which the first brake B1 does not slip, so that the
[0059]
Therefore, while monitoring the change of the input shaft rotational speed, the time T1 (start of shifting) at which the rotational acceleration shifts from negative to zero and the brake B5 starts actual engagement is generated at an appropriate timing. In addition, it is possible to perform stroke adjustment of the brake B5, which is a friction engagement element on the engagement side, by learning control.
[0060]
In other words, the learning control means 21d, as shown by a broken line in FIG. 8, if the rotational acceleration has shifted from negative to zero and the actual engagement start of the brake B5 has occurred at time T2, the brake B5 It is determined that the actual engagement has started early because the stroke is too early, and the predetermined time t in step S32 in FIG.SAIs shortened by a predetermined time from the next operation cycle so that excessive backlash (actual engagement starts) does not occur. Also, as shown by the dashed line in FIG. 8, when the actual engagement start of the brake B5 occurs at the time T3, the stroke of the brake B5 starts too late and the actual engagement starts late. Predetermined time t of step S32 required for backlashingSAIs corrected for a long time from the next operation cycle so that a sufficient backlash operation is performed. At this time, the transmission as a whole is in the initial stage of the gripping and changing operation of the friction engagement elements such as the brakes B4 and B5, and substantially maintains a high speed stage such as the third speed. There is no engine braking or shift shock. Thus, stroke learning control of the engagement-side brake B5 is performed by the learning control means 21d.
[0061]
Here, in the present invention, for example, when a 3-2 shift is performed, the
[0062]
As shown in FIG. 7 and FIG. 8, the input shaft rotational acceleration detection means 21f has changed the input shaft rotational acceleration ΔN from negative to 0 or more based on the input shaft rotational speed signal from the T / M input shaft
[0063]
By controlling the end of the first brake B1 as described above, for example, as described above, even when the actual engagement start of the brake B5 occurs at any one of the time points T1, T2, or T3, the input rotational acceleration ΔN Is detected to have shifted from negative to 0 or more, the control of the first brake B1 is terminated, and a preparation is made for a downshift operation by starting the engagement of the brake B5 that is the engagement side frictional engagement element. It is possible to prepare for the shift operation without relying on temporal control. Further, even in the initial state before learning, the engagement start determination can always be made at an appropriate timing.
[0064]
On the other hand, as shown in FIG. 6, the shift progress control means 21c finishes the servo activation control (up to step S36 in FIG. 6) of the brake B5, which is the friction engagement element on the engagement side (t ≧ t).SEWhen the input shaft rotational
[0065]
In the completion control, first, the engagement side hydraulic pressure P of the brake B5 is set.BIs a hydraulic pressure δP having a predetermined gradient.FTo sweep up (S40). When the input shaft rotational acceleration detection means 21f detects that the input shaft rotational acceleration ΔN has shifted from positive to 0 or less based on the input shaft rotational speed signal from the T / M input shaft rotational speed sensor 25 (S41), The counter C2 is started from the detected time Y (S42). As described above, the input shaft rotational acceleration ΔN is a small value, and is not a stable value, and is a value that causes some fluctuation due to noise or the like. There is a case where 0 or less is detected before and after, and in some cases, there is a possibility that a malfunction may occur in which the engagement of the brake B5, which is the friction engagement element on the engagement side, is completed at a timing other than the proper timing. Therefore, the input shaft rotational acceleration detection means 21f starts the counter C2 from the time point Y as described above, and determines the time point Y 'when the counter C2 reaches the predetermined amount t2 (S43). Then, the input shaft rotational acceleration detection means 21f sends a signal to the shift progress control means 21c, operates the linear solenoid valves SLS, SLU, and SLT via the engagement side control means 21b, and brakes at the time point Y ′. B5 engagement pressure PBIs completed, and the completion control of the brake B5, which is the friction engagement element on the engagement side, is terminated. That is, the engagement of the brake B5 is completed, and the 3 → 2 shift is completed.
[0066]
When the brake B5 that is the frictional engagement element on the engagement side is controlled to be completed as described above, for example, as described above, the actual engagement start of the brake B5 occurs at any one of the time points T1, T2, or T3. In addition, when the count of the counter C1 or the counter C2 reaches the predetermined amount t1 or the predetermined amount t2, the completion control of the brake B5 is started or ended. For example, the input shaft is not required to depend on the time control by the timer from the start of the shift. Shift completion control can be started or ended using the rotational acceleration ΔN as an index. Moreover, even if it is the initial state before learning, engagement start or engagement end can always be performed at an appropriate timing.
[0067]
In the present embodiment, the engagement start or end of engagement of the brake B5, which is the friction engagement element on the engagement side, is performed based on the counter C1 or the counter C2, but the total rotational acceleration is equal to or greater than a predetermined value. Engagement start or engagement end may be performed based on reaching.
[0068]
At this time, as already described, since the brake B1 that is the friction engagement element for engine brake is released, the
[0069]
As described above, since the present invention can always detect the start or end of engagement at an appropriate timing, even if there is a variation in the actual engagement start in the initial state before learning, a shift shock occurs. Without downshifting. In addition, for example, in the time control by the timer, it is necessary to set the time required for the end of engagement to the longest time for handling all cases. By doing so, wasted time can be eliminated, and the shift control can be terminated in accordance with variations in actual engagement start (for example, time points T1, T2, T3) or variations in engagement end.
[0070]
Further, since the counter starts and ends the engagement based on the input shaft rotational acceleration ΔN by the counter, it is possible to prevent malfunction due to fluctuations in the input shaft rotational acceleration ΔN caused by noise or the like.
[0071]
In the 3 → 2 shift by the clutch-to-clutch (replacement), the first brake B1 is released when the rotational acceleration ΔN of the input shaft rotational speed that is substantially started becomes 0 or more, and the step After completion of the completion control of S40, that is, after completion of the 3 → 2 shift, for example, when the accelerator is depressed, the input rotational speed falls below the engine rotational speed and the first one-way clutch F1 is engaged. One brake B1 is engaged. Since the first one-way clutch F1 is engaged, the engagement of the first brake B1 is performed by supplying a line pressure based on switching of a shift valve or the like without particularly controlling the hydraulic pressure. However, when the vehicle speed increases on a downhill road or the like, the first one-way clutch F1 is not engaged, so hydraulic control is performed to prevent the engagement shock and the first brake B1 is smoothly engaged. Combine.
[0072]
In the above embodiment, the description has been given of the 3 → 2 shift in the transmission according to FIGS. 2 and 3, but the 4 → 2 shift can be similarly applied. Furthermore, although the description has been given of the two-axis transmission mechanism including the main transmission mechanism and the sub-transmission mechanism, a transmission mechanism having three or more axes can be similarly applied. Further, the present invention can be similarly applied to downshifts of other shift stages by other types of transmissions.
[0073]
Further, in the above-described embodiment, after the counter C1 reaches a certain amount t1 from the time when the rotational acceleration ΔN of the input shaft rotational speed becomes 0 or more, the 3 → 2 shift by clutch-to-clutch (replacement) is performed. Although it is determined that the brake B5 has been substantially started, the completion control of the brake B5 is started. However, a constant amount t1 (count amount of the counter C1) that determines the start of the shift is set so that the rotational acceleration ΔN is more positive than 0. It is sufficient that the value is offset to the (+) side and set so as not to cause a malfunction. Further, it is determined that the 3 → 2 shift by the clutch-to-clutch (replacement) is completed after the counter C2 reaches a certain amount t2 from the time when the rotational acceleration ΔN of the input shaft rotational speed becomes 0 or less. The completion control of the brake B5 is finished, but the constant amount t2 (count amount of the counter C2) that is the judgment of the end of the shift is a value obtained by offsetting the rotational acceleration ΔN from 0 to the negative (−) side. And it should just be set so as not to cause a malfunction. The determination of the start and end of the shift is not limited to the input shaft rotational acceleration ΔN, but may be determined using other parameters.
[0074]
In the above-described embodiment, the input shaft is in the free rotation state. When the input shaft is in the engaged state, normal shift start determination and shift end determination using the input shaft rotation speed change as an index. I do.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing an electronic control unit according to the present invention.
FIG. 2 is a skeleton diagram showing a mechanism portion of an automatic transmission to which the present invention can be applied.
FIG. 3 is a view showing the operation of each friction engagement element.
FIG. 4 is a diagram showing an outline of a hydraulic circuit related to a shift based on clutch engagement (clutch-to-clutch) of a friction engagement element.
FIG. 5 is a flowchart showing control of a downshift release side hydraulic pressure in clutch-to-clutch shift.
FIG. 6 is a flowchart showing control of an engagement side hydraulic pressure for downshift in clutch-to-clutch shift.
FIG. 7 is a flowchart showing control of a friction engagement element for engine braking by clutch-to-clutch shift.
FIG. 8 is a time chart showing a downshift according to the embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Automatic transmission
2 Main transmission mechanism
3 Input shaft
5 Sub-transmission mechanism
6 Output shaft
13 Engine output shaft
C1-C3, B1-B5 Friction engagement element
B1 Friction engagement element (brake) for driving force transmission
B4 Disengagement side frictional engagement element (brake)
B5 Friction engagement element (brake) on the engagement side
21 Control unit
21a Release side control means
21b Engagement side control means
21c Shifting progress control means
21e Driving force transmission control means
21f Input shaft rotational acceleration detection means
29, 30, 37 Hydraulic servo
SLS, SLU, SLT Hydraulic control means
PA Hydraulic pressure of the frictional engagement element on the release side
PB Hydraulic pressure of friction engagement element on the engagement side
PC Hydraulic pressure of frictional engagement elements for driving force transmission
ΔN Input shaft rotational acceleration
Pw ’Standby engagement pressure
Claims (6)
前記制御部は、所定変速段へのダウンシフトに際して解放側の摩擦係合要素の油圧を制御する解放側制御手段と、
前記所定変速段へのダウンシフトに際して係合側の摩擦係合要素の油圧を制御する係合側制御手段と、
前記所定変速段へのダウンシフトに伴う入力軸回転加速度を検出する入力軸回転加速度検出手段と、
前記所定変速段へのダウンシフトに際してワンウェイクラッチと並設する駆動力伝達用の摩擦係合要素の油圧を制御して前記入力軸と出力軸との間の接続状態を制御し、該ダウンシフトに際した前記エンジン側からのトルク入力を制御する駆動力伝達制御手段と、
前記所定変速段へのダウンシフトに際して、前記係合側制御手段によって前記係合側の摩擦係合要素の係合を行う間、前記駆動力伝達制御手段によって入力軸と出力軸との接続状態を絶つように制御する変速進行制御手段と、を備え、
前記制御部は、前記駆動力伝達制御手段によって入力軸と出力軸との接続状態を絶った状態にあって、前記入力軸回転加速度検出手段により検出された前記入力軸回転加速度が略々0以上となることに基づいてカウントを開始し、該カウントが所定量に達することに基づいて前記ダウンシフトにおける変速の開始を判断し、前記入力軸回転加速度が略々0以下となることに基づいてカウントを開始し、該カウントが所定量に達することに基づいて前記ダウンシフトにおける変速の終了を判断することを特徴とする、
自動変速機の油圧制御装置。A transmission mechanism having an input shaft to which power from an engine output shaft is input, an output shaft connected to wheels, and a plurality of friction engagement elements that change a power transmission path between the input shaft and the output shaft An automatic transmission comprising: a hydraulic servo that disconnects and contacts the friction engagement element; a hydraulic control unit that controls a hydraulic pressure of the hydraulic servo; and a control unit that outputs a hydraulic control signal to the hydraulic control unit In the hydraulic control device of
The control unit includes a release-side control unit that controls the hydraulic pressure of the release-side frictional engagement element when downshifting to a predetermined shift stage;
Engagement-side control means for controlling the hydraulic pressure of the engagement-side frictional engagement element when downshifting to the predetermined gear position;
An input shaft rotational acceleration detecting means for detecting an input shaft rotational acceleration accompanying a downshift to the predetermined shift stage;
When downshifting to the predetermined gear position, the hydraulic pressure of the frictional engagement element for driving force transmission arranged in parallel with the one-way clutch is controlled to control the connection state between the input shaft and the output shaft. Driving force transmission control means for controlling torque input from the engine side;
During downshifting to the predetermined gear position, while the engagement-side friction engagement element is engaged by the engagement-side control means, the driving force transmission control means changes the connection state between the input shaft and the output shaft. Shift progress control means for controlling so as to cut off ,
The control unit is in a state where the connection state between the input shaft and the output shaft is disconnected by the driving force transmission control means, and the input shaft rotational acceleration detected by the input shaft rotational acceleration detection means is approximately 0 or more. Counting is started based on the above, and the start of the shift in the downshift is determined based on the count reaching a predetermined amount, and the counting is performed based on the input shaft rotational acceleration being approximately 0 or less. And determining the end of the shift in the downshift based on the count reaching a predetermined amount,
Hydraulic control device for automatic transmission.
請求項1記載の自動変速機の油圧制御装置。The engagement side control means has servo activation control and completion control, and ends the servo activation control and starts the completion control based on determining the start of the shift, and determines the end of the shift. The completion control is terminated based on
The hydraulic control device for an automatic transmission according to claim 1.
請求項1または2記載の自動変速機の油圧制御装置。 The shift progress control means maintains the connection state between the input shaft and the output shaft by the driving force transmission control means until the input shaft rotational acceleration detected by the input shaft rotational acceleration detection means becomes 0 or more. And then controlling to disconnect the connection state ,
The hydraulic control device for an automatic transmission according to claim 1 or 2.
請求項3記載の自動変速機の油圧制御装置。While the connection state between the input shaft and the output shaft by the driving force transmission control means is maintained, stroke learning control at the time of backlash of the hydraulic servo of the frictional engagement element on the engagement side is performed on the input shaft. It is characterized by providing learning control means that performs based on the rotation state,
The hydraulic control device for an automatic transmission according to claim 3.
請求項1ないし4のいずれか記載の自動変速機の油圧制御装置。The speed change mechanism includes a main speed change mechanism and an auxiliary speed change mechanism.
The hydraulic control device for an automatic transmission according to any one of claims 1 to 4.
請求項3記載の自動変速機の油圧制御装置。When the shift progress control means is downshifted to the predetermined shift stage, the drive force transmission control means causes the frictional engagement element for driving force transmission until the shift accompanying the downshift is started. The drive control is performed with a standby engagement pressure that can maintain the engagement to such an extent that slipping does not occur,
The hydraulic control device for an automatic transmission according to claim 3.
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