JP4058676B2 - Functional polyurethane and / or polyurethane urea and method for producing the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の構成成分からなる機能性ポリウレタンおよび/又はポリウレタンウレアとその製造方法に関するものである。本発明のポリウレタンおよび/又はポリウレタンウレアは、特に医療用材料への応用に好適である。
【0002】
【従来の技術】
種々の用途に利用される材料はその用途に応じた特性を要求されるが、一般的には共通して機械的特性すなわち、強度や耐久性に優れたものが好適である。優れた機械的特性を得るために研究・開発された材料は、その優れた特性から医療用材料にも応用されている。
【0003】
同時に、医療用材料は複雑な防御システムを持つ生体に直接接触して使用されることから、他の用途には通常要求されない特性である生体適合性を満たしている必要がある。材料に生体適合性を付与する方法は、例えば、(1)生体に対してもともと不活性な材料を使用する方法、(2)材料表面を修飾して陰電荷や親水性、生体成分模倣構造などを付与する方法、(3)材料表面にヘパリン等のムコ多糖類やウロキナーゼ等、生体適合性を向上することの可能な生理活性物質を固定化する方法、などがある。このうち(3)の方法はさらに、(A)生理活性物質をコーティングする方法、(B)生理活性物質をイオン結合により固定化する方法、(C)生理活性物質を共有結合により固定化する方法に分けられる。
【0004】
これらのうち、(1)の方法は既存の材料の生体適合性を調べ、好ましい材料を使用するということになるが、現在、あるいは将来において要求されるより優れた生体適合性を得るには有効な方法とは言い難い。また、新規材料を開発するとしても、この方法では極めて基本的なところから検討を開始して材料を造り上げる必要があるため、効率的ではない。従って、従来の材料にある優れた特性を利用した上で、さらなる生体適合性向上を実現するには上記(2)、もしくは(3)の方法を採ることになるが、既存材料を改質するには、改質の開始点として、材料に官能基を導入するのが有効である。ポリウレタンおよび/又はポリウレタンウレアおよび/又はポリウレア(以下ポリウレタン類と略記する)は、例えばアミノ基含有ジオールを原料のひとつとして使用することでアミノ基含有材料が調製できるなど、好ましい官能基を有する材料を調製するのが比較的容易に行える。
【0005】
また、医療用材料は生体に直接接触して使用されることから十分な安全性が重要な要件であるが、医療用材料の安全性を含めた生物学的特性は、近年まで十分な考慮・配慮に欠けている傾向があった。特に、医療用途としての使用条件、すなわち血液などの体液と接触することで材料に含まれる分解物や未反応モノマー、副生成物、オリゴマーが溶出してくることは、医療用材料として重大な欠点である。
【0006】
例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)は可塑剤の添加量によって硬度が自由に変えられること、一般的な使用条件では比較的安定なこと、安価であることから医療用材料として非常に広く利用されている。しかしながら、PVCは、使用時にフタル酸エステルなどの可塑剤が溶出してくる可能性が有り、フタル酸エステルは多くの研究により毒性を有することが示されている点で安全性の点で問題である。
【0007】
シリコーンもまた医療用エラストマーとして各種カテーテルやチューブとして利用され、気体透過特性から人工肺の膜素材としても応用されているが、長期間体内に留置した場合には、溶出物として放出されるシリコーンの毒性が懸念されている。
【0008】
ポリウレタン類は、ソフトセグメントとなるマクロポリオールとハードセグメントとなるジイソシアネートや鎖延長剤の配合比を適当に設定することで、添加剤を使用することなく好ましい硬度の材料を調製することが可能である。また、セグメント化ポリウレタンはミクロ相分離構造を形成し、それによって優れた血液適合性を発揮することが知られている。また、官能基を比較的簡便に導入可能であることは既述の通りである。このような長所から、ポリウレタン類は医療用材料として好んで使われる高分子材料のひとつである。
【0009】
機能性ポリウレタン類を得る技術については、既に多くの報告がある。例えば、リン脂質類似構造を含有するポリウレタン類としては特開昭61-207395号公報、特開平08-134085号公報、特開平08-259654号公報、特開平09-235342号公報、特開平09-241330号公報、特開平10-287687号公報などが、糖鎖残基を含有するポリウレタン類としては特開平11-071391号公報などが、不飽和結合を含有するポリウレタン類としては特開平11-315126号公報、特開2000-256426号公報、特開2001-172338号公報などが挙げられる。
【0010】
これらのうち、特開昭61-207395号公報では、リン脂質類似構造を有するジオールとジフェニルメタンジイソシアネートから得られる、リン脂質類似構造を有するポリウレタン類について開示されているが、この材料はフィルム成型時に強度が不十分であることが、発明者自身により特開平08-134085号公報で指摘されている。特開平08-134085号公報で開示されているポリウレタン類はリン脂質類似構造を有するジオールと、ヘキサメチレンジイソシアネートもしくはトリレンジイソシアネートから得られるリン脂質類似構造含有ポリウレタン類であるが、この技術においては、本発明のポイントの一つである、2種以上のジイソシアネートを使用することで機能性、安全性、安定性を向上させるという発想は見られない。これは、特開平08-259654号公報、特開平09-235342号公報、特開平10-287687号公報に開示された技術も同様である。特開平09-241330号公報ではホスホリルコリン基含有(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸誘導体の共重合体から成るプレポリマーと、ジイソシアネート化合物から得られるポリウレタン類について開示されているが、このプレポリマーは多価アルコールとなるので、得られるポリウレタン類は架橋構造を持つことになり、高分子鎖のコンフォメーションの易動性が著しく制限され、十分な機能が発揮され難い。
【0011】
リン脂質類似構造を含有するポリウレタン類として例示した先行技術について上述の通り個別に考察したが、これらを含めて既存の機能性ポリウレタン類においてはいずれも、機能性ポリオールを原料の一つとして漫然と混入したに過ぎず、高分子鎖内での存在状態に対する考慮が不十分である。機能性ポリオールを原料の一つとして調製したポリウレタン類では、高分子鎖の中にあって、機能性ポリオール由来部分が十分にその機能を発揮できる環境にあるかどうかを十分に考慮しなければならない。既存の技術によって得られるポリウレタン類は、使用環境によってはこの部分が材料中に埋もれてしまい、十分な機能を発揮できない可能性が指摘される。
【0012】
また、機能性ポリウレタン類の観点からは少々ずれるものもあるが、明確な意図を持って脂肪族系ジイソシアネートと芳香族系ジイソシアネートを併用したポリウレタン類を開示したものとしては、例えば、特開平05-295063号公報、特開平07-026096号公報、特開平07-097560号公報、特開平07-166052号公報、特開平08-052939号公報、特開平08-067814号公報、特開平09-255866号公報、特開平11-349805号公報、特開2000-034439号公報などが挙げられる。
【0013】
これらのうち、特開平05-295063号公報、特開平07-026096号公報、特開平09-255866号公報、特開平11-349805号公報、特開2000-034439号公報ではジイソシアネートをイソシアヌレート基形成によってポリイソシアネート化し、これを用いて調製した架橋性ポリウレタンが開示されている。これらの技術ではポリウレタン類に、特殊な機能を付与するための原料が特に使用されておらず、本願の目的とする機能性ポリウレタンおよび/又はポリウレタンウレアを得ることは困難である。また、これらのポリウレタン類は架橋構造をとっているので、仮に機能性構造が導入されていたとしても、高分子鎖のコンフォメーションの易動性が著しく制限され、十分な機能が発揮され難い。また、これらの特許は、塗料や接着剤としての用途を想定しているため、本願の目的の一つである熱や加水分解に対する安定性や安全性に関する配慮はなされていない。
【0014】
また、特開平08-052939号公報ではアロファネート基を含有するポリイソシアネートが開示され、そのポリイソシアネートは芳香族ジイソシアネート及び脂肪族ジイソシアネートから誘導されるとの記載があるが、アロファネート基を積極的に導入することは、すなわち得られる材料に架橋構造を導入することとなり、イソシアヌレート基形成によるポリイソシアネートを使用する場合と同様、仮に機能性構造が導入されていたとしても、高分子鎖のコンフォメーションの易動性が著しく制限され、十分な機能が発揮され難い。
【0015】
さらに、特開平07-097560号公報、特開平07-166052号公報では、それぞれ接着剤としての使用、帯電部材としての使用を想定した芳香族ジイソシアネートと脂肪族ジイソシアネートを併用したポリウレタンが開示されているが、いずれも安全性に関する配慮はなされていない。
【0016】
特開平08-067814号公報では脂肪族ジイソシアネートおよび/又は脂環式ジイソシアネートと芳香族ジイソシアネートの混合ジイソシアネートを原料にしたポリウレタン樹脂を一成分とする樹脂組成物が開示されている。これは耐黄変性、耐薬品性、溶媒への溶解性、耐スクラッチ性が改善されたポリウレタン類であり、安全性(細胞毒性、急性毒性など)向上を意図したものではなく、特に加水分解物を生成しやすいポリカプロラクトンポリオールを必須の成分としている点で、材料の安全性には問題がある。
【0017】
本発明者らは、機能性ポリウレタン類に関し、既に特開平04-153211号公報、特開平04-235724号公報、特開平04-248826号公報、特開平04-250168号公報、特開平04-298523号公報、特開平04-325161号公報などを出願している。これらはいずれも第3級アミノ基もしくは第4級アンモニオ基を含有するポリウレタン類に関する技術である。これらにおいて開示された技術では、アミノ基またはアンモニオ基はポリエステルポリオールもしくはポリエーテルポリオールに含有され、これを原料の一つとして重合することによってポリウレタン類に導入されている。アミノ基またはアンモニオ基がソフトセグメントに含有されていることにより、高分子鎖中における易動性は比較的大きいが、アミノ基もしくはアンモニオ基導入のためにアミノポリエステルポリオールもしくはアミノポリエーテルポリオールを調製しなければならず、必ずしも簡便な方法とは言い難い。
【0018】
また、本願発明者らは生体適合性および抗血栓性の材料としてWO98/46659、特開2000-128950号公報、特開2000-126566号公報などを出願している。これらの技術においては、生体適合性、抗血栓性の向上を目的として、ホスホリルコリン構造を有するジオールを少なくともジオール成分の一部として用いて得られるポリウレタンまたはポリウレタンウレアが開示されている。特開2000-128950号公報、特開2000-126566号公報では2種以上のジイソシアネート、特に2種以上の脂肪族系ジイソシアネート(脂環族系を含む)を用いることで材料のセグメント化が促進され、ミクロ相分離構造を形成することによって著しく抗血栓性が改善されることが開示されている。しかしながら、これらの材料は医療用に使用することを主目的にしながら、溶出物が未だ多いという欠点を持っていた。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
機能性ポリウレタン類は、滅菌処理や生体内での使用の際に加水分解反応などによる強度低下や溶出物の生成が問題となる可能性はあるが、機械的特性、加工の容易さ、硬度調整の容易さ、良好な生体適合性などの観点から好ましい材料である。本発明は、これらの好ましい特性を維持し、さらに機能発揮に有利な構造を持つと同時に、従来の技術において問題のあった加工時の熱に対する安定性や使用時の加水分解に対する安定性が改善された安全性の高い機能性ポリウレタン類を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本願発明者らは、既に多くの機能性ポリウレタン類や、2種以上の脂肪族系(脂環族系を含む)ジイソシアネートを併用して得られる抗血栓性が改善されたポリウレタンもしくはポリウレタンウレアについて特許出願を行ったのは前述の通りであるが、更に鋭意検討を継続した結果、本発明に至った。すなわち、本発明は、機能性ポリオール、マクロポリオール、鎖延長剤、脂肪族系ジイソシアネート、芳香族系ジイソシアネートを少なくとも原料の一部として得られる機能性ポリウレタンおよび/又はポリウレタンウレアであって、機能性ポリオールは脂肪族計ジイソシアネートと専ら付加してドメイン構造を形成しているポリウレタンおよび/又はポリウレタンウレア、およびそれから成る医療用材料に関する。
【0021】
ポリウレタン類は一般的にジイソシアネート、ソフトセグメントとなるマクロポリオール、鎖延長剤の3種類の原料から調製される。このうちジイソシアネートは芳香族系ジイソシアネート、脂肪族系ジイソシアネートに大別される。芳香族系ジイソシアネートは比較的反応性が高いので、ポリウレタンおよびポリウレタンウレア調製時には、得られるポリウレタンおよびポリウレタンウレアの分子量が向上して好ましい。しかしながら、酸化分解による着色や、加水分解によって発癌性の危険のある芳香族系アミンが生じる可能性がある。脂肪族系ジイソシアネートは着色の恐れは少なく、また加水分解されても発癌性物質が生成する可能性は低い。ところが、一方で反応性は芳香族系ジイソシアネートよりもやや劣り、ポリマー調製にはより過酷な条件や、触媒の添加が必要となる。
本発明は、機能性ポリオール、マクロポリオール、鎖延長剤、脂肪族系ジイソシアネート、芳香族系ジイソシアネートの全てが原料の一部として用いられて得られる機能性ポリウレタンおよび/又はポリウレタンウレアである。
【0022】
本発明で言う脂肪族系ジイソシアネートは、脂環族系ジイソシアネートをも包含する。例えば、エチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジソシアネート、3,3’−ジイソシアナトプロピルエーテル、シクロペンタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)などが例示されるが、これらに限定されない。また、ジイソシアネートを形成する炭化水素骨格の水素原子が他の原子や官能基などで置換されていてもよい。
【0023】
本発明の脂肪族系ジイソシアネートとしては、両末端にイソシアナト基を有する直鎖炭化水素ジイソシアネートであることが好ましい。具体的には、例えば、エチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジソシアネートなどが例示されるが、これらに限定されない。ジイソシアネートを形成する炭化水素骨格の水素原子が他の原子や官能基などで置換されていてもよい。これらのうち、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネートが好ましく、ヘキサメチレンジイソシアネートが特に好ましい。
【0024】
本発明で言う芳香族系ジイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、イソシアナトベンジルイソシアネート、4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)などが例示されるが、これらに限定されない。また、ジイソシアネートを形成する炭化水素骨格の水素原子が他の原子や官能基などで置換されていてもよい。これらのうち、4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)(以下MDIと略記する)が特に好ましい。本発明に使用される脂肪族系ジイソシアネート、芳香族系ジイソシアネートはそれぞれ1種のジイソシアネートを使用しても、2種類以上を混合して使用してもよい。
【0025】
本発明で言うマクロポリオールとしては、一般的なポリウレタン類に使用されるソフトセグメント成分となるマクロポリオールが広く利用可能である。中でも、実質的にカルボン酸エステル結合を含有しないマクロポリオールは耐加水分解性が高いため好ましい。具体的には、例えば、低分子量ジオール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、デカメチレングリコール、2,2−ジメチルトリメチレングリコール、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、1,4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサンなど)とジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体(例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバチン酸、ドデカンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸またはこれらの酸ハライド、活性エステル、アミドなど)を反応させて得られるポリカルボン酸エステルジオール、ε−カプロラクトンなどの開環重合によって得られるポリラクトンジオール(これも広義のポリカルボン酸エステルジオールに包含される)、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテルジオール、ポリブタジエンジオール、ポリイソプレンジオール、水添ポリイソプレンジオールなどのポリアルキレンジオール、各種ポリカーボネートジオールなどが例示される。これらのうちポリエーテルジオールが特に好ましい。マクロポリオールは単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。
【0026】
本発明の鎖延長剤としては、一般的なポリウレタン類に使用される鎖延長剤、および今後開発されるであろう鎖延長剤が広く利用可能であり、特に制限されない。具体的には、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、デカメチレングリコール、2,2−ジメチルトリメチレングリコール、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、1,4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどのジオール、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、キシリレンジアミン、フェニレンジアミン、4,4’−メチレンビス(フェニルアミン)などのジアミン、2−アミノエタノール、3−アミノプロパノール、4−アミノブタノールなどのアミノアルコール、さらには、ジヒドラジド(例えばシュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド)など広義のジアミンなどが例示される。これらに限らず、低分子量ジオール、ジアミン、アミノアルコールとしては、公知、新規あるいはポリウレタン類への適用例の有無に関わらず全て適用することができる。これらの鎖延長剤は単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。
【0027】
本発明においては、ジイソシアネート、マクロポリオール、鎖延長剤以外の成分としてさらに、機能性ポリオールが使用される。機能性ポリオールとしては、例えば、ヘパリン固定化用の第3級アミノ基含有ポリオール、細胞膜構成成分であるホスホリルコリン類似構造を有するポリオール、材料表面に陰性荷電を導入し血小板との静電反発によって粘着を抑制することを目的とした有機酸基含有ポリオール、さらに、反応性炭素−炭素不飽和結合を含有するポリオール、気体透過性材料への応用を念頭に置いたポリジメチルシロキサンジオールなどが例示される。なお、反応性炭素−炭素不飽和結合を含有するマクロポリオールや、ポリジメチルシロキサンジオールをソフトセグメントとして得られるポリウレタン類は、機能性ポリオールが同時にマクロポリオールとしての原料となる。従って、「機能性マクロポリオール、鎖延長剤、脂肪族系ジイソシアネートおよび芳香族系ジイソシアネートを少なくとも原料の一部として得られる機能性ポリウレタンおよび/又はポリウレタンウレア」も本発明に包含される。
【0028】
機能性ポリオールとして、特に、下記化学式(2)もしくは下記化学式(3)に示したホスホリルコリン類似構造含有ジオールは、得られる材料の血液適合性を向上させるのに有効である。
【化6】
【化7】
[上記化学式(2)および化学式(3)において、R1、R2、R3、R6は炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、または炭素数7〜15のアラルキレン基であり、それぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子は他の原子や官能基で置換されていてもよい。R4、R5、R8は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、または炭素数7〜15のアラルキル基であり、それぞれ同じでもよく、異なっていてもよく、各基の水素原子は他の原子や官能基で置換されていてもよい。R7は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜15のアラルキル基、または下記化学式(4)の構造を有する基である。XはN、H−Cもしくは下記の化学式(5)の構造を有する基である。]
【化8】
【化9】
[式中、Aは炭素数2〜10のオキシアルキレン基であり、1種または2種以上のオキシアルキレン基が混在してもよく、それらの結合順はブロックでもランダムでもよい。また、nは1〜30の整数である。R9、R10は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、または炭素数7〜15のアラルキル基であり、各基の水素原子は他の原子や官能基で置換されていてもよい。]
【0029】
本発明においては、機能性ポリオールが脂肪族系ジイソシアネートと専ら付加してドメイン構造を形成していることが重要な要件である。
【0030】
本発明のポリウレタンおよび/又はポリウレタンウレアの製造方法は特に制限されないが、段階的に反応を行うことが特に好ましい。例えば、次のような方法が例示される:機能性ジオールと脂肪族系ジイソシアネートを適当な溶媒中で混合して反応させ、これに芳香族系ジイソシアネート、続いてマクロポリオールを添加しプレポリマーを調製後、鎖延長剤を添加して高分子量のポリウレタンおよび/又はポリウレタンウレアを得る。この際、マクロポリオールと脂肪族系ジイソシアネートの反応と、それに続き芳香族系ジイソシアネートを添加してプレポリマーを得る反応とでは、一般に芳香族系ジイソシアネートは脂肪族系ジイソシアネートよりも活性が高いので、後者の反応温度を前者の反応温度よりも低く設定することが好ましい。脂肪族系ジイソシアネートの反応に好適な温度のままで芳香族系ジイソシアネートを添加するとゲル化を招く恐れがあり、芳香族系ジイソシアネートの反応に好適な温度で脂肪族系ジイソシアネートの反応を行うと反応が十分に進行せず、得られるポリウレタン類が材料として利用し難いものになってしまう可能性がある。
【0031】
ポリウレタンおよび/又はポリウレタンウレアの製造方法を更に具体的に示す。以下の製造条件は本発明を制限するものではない。
脂肪族系ジイソシアネートと芳香族系ジイソシアネートの使用比率は、モル比で脂肪族系ジイソシアネート/芳香族系ジイソシアネート=1/9〜9/1、好ましくは2/8〜7/3さらに好ましくは2/8〜6/4である。これよりも脂肪族系ジイソシアネートが多いと反応が進行しにくく、これよりも芳香族系ジイソシアネートが多いと得られるポリウレタンおよび/又はポリウレタンウレアが着色する恐れがある。脂肪族系ジイソシアネートを反応させる時の反応温度は50℃〜120℃、好ましくは60℃〜100℃、芳香族ジイソシアネートを反応させる時の反応温度は30℃〜100℃、好ましくは40℃〜80℃で、脂肪族系ジイソシアネートを反応させるときの温度よりも低いことが好ましい。反応に使用される溶媒も特に制限されないが、原料に対して不活性であり、原料の溶解性に優れる溶媒が好ましい。具体的には、例えば、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルスルホキシド、トルエンなどが例示され、中でもN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンが好ましい。溶媒は単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。また、無溶媒で反応を行う方法も適用できる。
【0032】
本発明のポリウレタンおよび/又はポリウレタンウレアを製造する際には、重合を効率的に行うため、重合触媒を添加してもよい。重合触媒としては、例えば、ジブチルジラウリン酸スズなどのスズ系触媒、テトラブトキシチタンなどのチタン系触媒などが例示される。
【0033】
本発明のポリウレタンおよび/又はポリウレタンウレアは単独で使用してもよく、また、ブレンド、コーティング、グラフト化、共重合などの方法で他の素材に添加することも可能である。また、本発明のポリウレタンおよび/又はポリウレタンウレアを元にしてブレンド、コーティング、グラフト化、共重合などの方法により改質することも可能である。
【0034】
ポリウレタン類は、PVCなどと異なり、特に添加剤を加えることなく望む機械的特性を実現できるのが大きな特長のひとつであるが、本発明においては、添加剤を加えても構わない。例えば、材料に抗菌性を付与する目的で、抗菌剤を練り込むことも可能である。
【0035】
本発明のポリウレタンおよび/又はポリウレタンウレアは、機械的特性、易加工性などのポリウレタン類が本来有する特性の他、詳細な機構は明らかで無いものの、機能性ポリオールが、比較的分子鎖の自由度が高い脂肪族系ジイソシアネートと付加してドメイン構造を形成していることによると考えられる効果によって、機能性ポリオール由来の機能が十分に発揮されると同時に、脂肪族系ジイソシアネートと芳香族系ジイソシアネートの相補的、および相乗的な効果と考えられる影響によって、より優れた安定性、安全性を実現することが可能である。
【0036】
このような利点を活かして、本発明のポリウレタンおよび/又はポリウレタンウレアは、従来ポリウレタン類が応用されていたあらゆる用途はもちろんのこと、特に医療用材料として広く利用され得る。具体的には、例えば、血液透析膜や血漿分離膜、血液中老廃物の吸着材、人工肺用膜、血管内バルーン、血液バッグ、カテーテル、カニューレ、シャント、血液回路などの医療用具の主基材、改質用添加剤、積層材、コーティング材などが例示される。
【0037】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。
【0038】
〈実施例1〉
(ポリウレタンの調製)
下記化学式(6)に示す化合物(以下コリンジオールと略記する):10.00gをセパラブルフラスコに秤取し、N−メチルピロリドン(NMP):106mlを加えて溶解させた。以下の操作はすべて窒素雰囲気下で行った。溶液を75℃まで加熱し、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI):24.25gを加え1時間撹拌した。反応温度を55℃にまで下げて30分撹拌し、MDI:84.20gを加え、55℃で1時間撹拌後、数平均分子量2000のポリテトラメチレングリコール(PTMG):26.65gをNMP:53mlに溶解して添加した。55℃で1時間撹拌しプレポリマーを調製した。この反応混合液に1,4−ブタンジオール(BD):32.60gを2回に分けて添加し55℃で1時間撹拌した。NMP106mlを加えて反応混合液を希釈し、55℃で12時間撹拌して反応させた。BD3gを加えて末端停止を行い、55℃から徐々に室温になるまで撹拌を継続した。反応混合液を10lの水に落とし込んで生成物を回収し、70℃の温水で2時間洗浄後減圧乾燥してポリマーAを得た。
【化10】
【0039】
(分子量)
臭化リチウムを0.1wt%添加したN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)にポリマーAを加えて溶解し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により分子量を測定した。ゲルカラムはShodex AD−803/S、AD−804/S、AD−806/S、AD−802/Sを直列に連結して使用し、ポリエチレングリコールで作成した検量線により、温度は50℃、移動相は臭化リチウムを0.1wt%添加したDMFで測定した。結果は表1に示した。
【0040】
(溶出物)
ASTM F750(材料抽出液のマウス全身毒性試験)の方法に引用された抽出条件である、ASTM F619(メディカル・プラスティックの抽出方法)に記載された抽出条件に準拠し、ポリマーA:4.0gを生理食塩水:20mlにより抽出し、抽出液中の総有機炭素量(TOC)を測定した。結果は表1に示した。
【0041】
(細胞毒性)
薬機第99号(平成7年6月27日)厚生省薬務局医療機器開発課長通知に記載された、医療用具又は材料の抽出液を用いた細胞毒性試験の方法に準拠して、V79細胞を使用し、ポリマーAのIC50(%)を求めた。結果は表1に示した。
【0042】
【表1】
【0043】
(フィルムの作製)
ポリマーAを2wt%の濃度になるようNMPに溶解した。この溶液を水平に保ったスライドガラス上に乗せ、窒素雰囲気下80℃で12時間かけてNMPを蒸発させた。その後さらに60℃で減圧乾燥を12時間行い、フィルムAを得た。フィルムAはスライドガラスから剥離せず、そのまま次の評価に使用した。
【0044】
(抗血漿凝固性)
上記の操作で得たフィルムAの乗ったスライドガラスを、37℃の水浴上に置いたシャーレに乗せた。このフィルム上にクエン酸加牛血漿100μlを滴下し、0.025mol/lの塩化カルシウム水溶液を加えて穏やかに混和した。塩化カルシウム水溶液を添加した時点から血漿が凝固するまでの経過時間を測定し、同様の操作をガラス上で行った場合の血漿凝固に要した時間で割り、相対凝固時間として表した。結果は表1に示した。
【0045】
(機能性ポリウレタンを含有した中空糸の作製)
高分子体としてポリエーテルスルホン(住友化学工業社製スミカエクセル4800P):5.00kg、親水化剤としてポリビニルピロリドン(BASF社製コリドンK90):250g、ポリマーA:150gを溶媒NMP:14.04kg、非溶媒トリエチレングリコール:9.45kgに添加し、100℃で4時間撹拌して溶解後、1時間静置脱泡した。この溶液を焼結フィルターで濾過して未溶解物を除去し、紡糸原液を得た。スリット外径300μm、スリット内径200μm、内液吐出孔径100μmのチューブインオリフィス型のノズルの外側からこの紡糸原液を、内液吐出孔からNMP20wt%のNMPと水の混合溶液の内液を吐出した。ノズルから吐出した紡糸原液は30cmの空中走行を経て、ノズル直下の凝固浴に導いた。凝固液はNMP20wt%のNMPと水の混合溶液で温度は70℃とした。紡糸した中空糸は水洗後、巻き取り速度45m/分でワインダーで巻き取り、中空糸Aを得た。中空糸Aの内径は190μm、外径は250μmで、膜厚は30μmであった。
【0046】
(抗凝血性)
上記の操作で得られた中空糸Aを10本束ねて両末端をシリコンチューブに挿入し、シリコン接着剤で固めてマイクロモジュールAを得た。このマイクロモジュールAにクエン酸加牛全血を封入し、透析液中に沈めて一定時間経過後、封入血をシャーレに満たした生理食塩水に滴下して状態を観察した。結果は表2に示した。
【0047】
【表2】
【0048】
〈比較例1〉
(ポリウレタンの調製)
コリンジオール:10.00gをセパラブルフラスコに秤取し、NMP:106mlを加えて溶解させた。以下の操作はすべて窒素雰囲気下で行った。溶液を55℃まで加熱し、MDI:84.20gを加え、55℃で1時間撹拌した。反応温度を75℃にまで上げて30分撹拌しHDI:24.25gを加え1時間撹拌後、数平均分子量2000のPTMG:26.65gをNMP:53mlに溶解して添加した。反応温度を75℃から60℃に徐々に下げながら1時間撹拌しプレポリマーを調製した。この反応混合液にBD:32.60gを2回に分けて添加し60℃で1時間撹拌した。NMP:106mlを加えて反応混合液を希釈し、60℃で12時間撹拌して反応させた。BD:3gを加えて末端停止を行い、60℃から徐々に室温になるまで撹拌を継続した。反応混合液を10lの水に落とし込んで生成物を回収し、70℃の温水で2時間洗浄後減圧乾燥してポリマーBを得た。
【0049】
(分子量)(溶出物)(細胞毒性)
実施例1と同様の方法でポリマーBの分子量、溶出物、細胞毒性を分析した。結果は表1に示した。
【0050】
(フィルムの作製)(抗血漿凝固性)
実施例1と同様の方法でフィルムBを作製し、実施例1と同様の方法で抗血漿凝固性を調べた。結果は表1に示した。
【0051】
(機能性ポリウレタンブレンド中空糸の作製)(抗凝血性)
実施例1と同様の方法で中空糸Bを作製し、実施例1と同様の方法で抗凝血性を調べた。結果は表2に示した。
【0052】
〈比較例2〉
(ポリウレタンの調製)
コリンジオール:10.00gをセパラブルフラスコに秤取し、NMP:106mlを加えて溶解させた。以下の操作はすべて窒素雰囲気下で行った。溶液を60℃まで加熱し、MDI:84.20gとHDI:24.25gの混合物を加え、60℃で2時間撹拌した。その後、数平均分子量2000のPTMG:26.65gをNMP:53mlに溶解して添加した。60℃で1時間撹拌しプレポリマーを調製した。この反応混合液にBD:32.60gを2回に分けて添加し60℃で1時間撹拌した。NMP:106mlを加えて反応混合液を希釈し、60℃で12時間撹拌して反応させた。BD:3gを加えて末端停止を行い、60℃から徐々に室温になるまで撹拌を継続した。反応混合液を10lの水に落とし込んで生成物を回収し、70℃の温水で2時間洗浄後減圧乾燥してポリマーCを得た。
【0053】
(分子量)(溶出物)(細胞毒性)
実施例1と同様の方法でポリマーCの分子量、溶出物、細胞毒性を分析した。結果は表1に示した。
【0054】
(フィルムの作製)(抗血漿凝固性)
実施例1と同様の方法でフィルムCを作製し、実施例1と同様の方法で抗血漿凝固性を調べた。結果は表1に示した。
【0055】
(機能性ポリウレタンブレンド中空糸の作製)(抗凝血性)
実施例1と同様の方法で中空糸Cを作製し、実施例1と同様の方法で抗凝血性を調べた。結果は表2に示した。
【0056】
〈比較例3〉
(ポリウレタンの調製)
コリンジオール:10.00g、数平均分子量1320のPTMG:12.77gをセパラブルフラスコに秤取し、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc):300mlを加えて溶解させた。以下の操作はすべて窒素雰囲気下で行った。溶液を100℃まで加熱し、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(HMDI):52.71gをゆっくり加え、添加後5時間撹拌した。HDI:14.48gをゆっくり加え、添加後100℃で10時間撹拌した。BD:18.28gをゆっくり添加し、さらに100℃で5時間撹拌した。反応後、この反応混合液を10lの水に落とし込んだ。得られた沈澱物を濾別し、THFに溶解して再びメタノールに注ぎ込み、生じた沈澱物を回収、減圧乾燥してポリマーDを得た。
【0057】
(分子量)(溶出物)(細胞毒性)
実施例1と同様の方法でポリマーDの分子量、溶出物、細胞毒性を分析した。結果は表1に示した。
【0058】
(フィルムの作製)(抗血漿凝固性)
実施例1と同様の方法でフィルムDを作製し、実施例1と同様の方法で抗血漿凝固性を調べた。結果は表1に示した。
【0059】
(機能性ポリウレタンブレンド中空糸の作製)(抗凝血性)
実施例1と同様の方法で中空糸Dを作製し、実施例1と同様の方法で抗凝血性を調べた。結果は表2に示した。
【0060】
〈比較例4〉
(中空糸の作製)(抗凝血性)
ポリマーAを添加せず、他の条件は実施例1と同様の方法でポリエーテルスルホン製の中空糸Eを作製し、実施例1と同様の方法で抗凝血性を調べた。結果は表2に示した。
【0061】
【発明の効果】
実施例と比較例の比較より明らかなように、本発明のポリウレタンは、溶出物、細胞毒性が低いと同時に、機能性ポリオール由来と考えられる機能性が十分に発揮されることがわかった(実施例、比較例においてはリン脂質類似構造含有ジオールによる抗凝血性の機能)。
詳細な機構は明らかで無いものの、脂肪族系ジイソシアネートと芳香族系ジイソシアネートの相補的、相乗的効果と考えられる影響によって、より優れた安定性、安全性が実現されると同時に、機能性ポリオールが、比較的分子鎖の自由度が高い脂肪族系ジイソシアネートと付加してドメイン構造を形成していることによる効果であると考えられる。
このような利点を活かして、本発明のポリウレタンおよび/又はポリウレタンウレアは従来ポリウレタンおよびポリウレタンウレアが応用されていたあらゆる用途はもちろんのこと、特に医療用材料として広く利用され得る。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a functional polyurethane and / or polyurethane urea composed of specific constituent components and a method for producing the same. The polyurethane and / or polyurethane urea of the present invention is particularly suitable for application to medical materials.
[0002]
[Prior art]
Materials used for various applications are required to have characteristics according to the applications. In general, materials having excellent mechanical characteristics, that is, strength and durability are preferable. Materials researched and developed to obtain excellent mechanical properties are also applied to medical materials because of their excellent properties.
[0003]
At the same time, since the medical material is used in direct contact with a living body having a complicated defense system, it is necessary to satisfy biocompatibility, which is a characteristic not normally required for other applications. Examples of a method for imparting biocompatibility to a material include (1) a method using a material that is originally inert to a living body, and (2) a negative charge or hydrophilicity by modifying the material surface, a biological component imitation structure, etc. And (3) a method of immobilizing a bioactive substance capable of improving biocompatibility such as mucopolysaccharides such as heparin and urokinase on the material surface. Among these, the method (3) further includes (A) a method of coating a physiologically active substance, (B) a method of immobilizing the physiologically active substance by ionic bond, and (C) a method of immobilizing the physiologically active substance by covalent bond. It is divided into.
[0004]
Among these, the method (1) is to examine the biocompatibility of the existing material and use a preferable material, but it is effective for obtaining the better biocompatibility required in the present or the future. It's hard to say. Even if a new material is developed, this method is not efficient because it is necessary to start studying from a very basic point and build up the material. Therefore, in order to realize further improvement in biocompatibility using the excellent characteristics of the conventional material, the method (2) or (3) is adopted, but the existing material is modified. For this purpose, it is effective to introduce a functional group into the material as a starting point of the modification. Polyurethane and / or polyurethane urea and / or polyurea (hereinafter abbreviated as polyurethane) is a material having a preferred functional group, for example, an amino group-containing material can be prepared by using an amino group-containing diol as one of the raw materials. It is relatively easy to prepare.
[0005]
In addition, since medical materials are used in direct contact with living bodies, sufficient safety is an important requirement, but biological characteristics including safety of medical materials have been considered sufficiently until recently. There was a tendency for lack of consideration. In particular, the use conditions for medical applications, that is, the decomposition products, unreacted monomers, by-products, and oligomers contained in the material when it comes into contact with bodily fluids such as blood, is a serious drawback for medical materials. It is.
[0006]
For example, polyvinyl chloride (PVC) is very widely used as a medical material because its hardness can be freely changed depending on the amount of plasticizer added, it is relatively stable under general use conditions, and it is inexpensive. Yes. However, PVC is a problem in terms of safety because plasticizers such as phthalates may elute during use, and phthalates are toxic by many studies. is there.
[0007]
Silicone is also used as various types of catheters and tubes as a medical elastomer, and it is also used as a membrane material for artificial lungs due to its gas permeation properties. There are concerns about toxicity.
[0008]
Polyurethanes can be prepared with a suitable hardness without using additives by appropriately setting the blending ratio of the macropolyol serving as the soft segment and the diisocyanate serving as the hard segment and the chain extender. . It is also known that segmented polyurethane forms a microphase-separated structure and thereby exhibits excellent blood compatibility. Moreover, as described above, the functional group can be introduced relatively easily. Due to these advantages, polyurethanes are one of polymer materials that are favorably used as medical materials.
[0009]
There have already been many reports on the technology for obtaining functional polyurethanes. For example, as polyurethanes containing a phospholipid-like structure, JP-A-61-207395, JP-A-08-134085, JP-A-08-259654, JP-A-09-235342, JP-A-09-09 No. 241330, JP-A-10-287687, etc., JP-A-11-071391 as a polyurethane containing a sugar chain residue, and JP-A-11-315126 as a polyurethane containing an unsaturated bond. And JP-A-2000-256426, 2001-172338, and the like.
[0010]
Among these, JP-A-61-207395 discloses polyurethanes having a phospholipid-like structure obtained from a diol having a phospholipid-like structure and diphenylmethane diisocyanate. It has been pointed out by the inventor himself in Japanese Patent Laid-Open No. 08-134085 that this is insufficient. The polyurethanes disclosed in JP-A-08-134085 are phospholipid-like structure-containing polyurethanes obtained from diol having a phospholipid-like structure and hexamethylene diisocyanate or tolylene diisocyanate. In this technology, There is no idea of improving functionality, safety and stability by using two or more diisocyanates, which is one of the points of the present invention. The same applies to the techniques disclosed in Japanese Patent Laid-Open Nos. 08-259654, 09-235342, and 10-287687. Japanese Patent Application Laid-Open No. 09-241330 discloses a prepolymer comprising a copolymer of a phosphorylcholine group-containing (meth) acrylic acid ester and a (meth) acrylic acid derivative, and a polyurethane obtained from a diisocyanate compound. Since the polymer becomes a polyhydric alcohol, the resulting polyurethane has a cross-linked structure, the mobility of the polymer chain conformation is remarkably limited, and a sufficient function is hardly exhibited.
[0011]
Although the prior arts exemplified as polyurethanes containing phospholipid-like structures were individually considered as described above, all of the existing functional polyurethanes including these were loosely mixed with functional polyol as one of the raw materials. However, the consideration of the existence state in the polymer chain is insufficient. In polyurethanes prepared using functional polyol as one of the raw materials, it must be carefully considered whether it is in a polymer chain and the functional polyol-derived part is in an environment where it can fully function. . It is pointed out that the polyurethanes obtained by the existing technology may be buried in the material depending on the use environment, and may not function sufficiently.
[0012]
In addition, although there are some deviations from the viewpoint of functional polyurethanes, polyurethanes that use aliphatic diisocyanates and aromatic diisocyanates in combination with a clear intention are disclosed in, for example, 295063, JP 07-026096, JP 07-097560, JP 07-166052, JP 08-052939, JP 08-067814, JP 09-255866 And JP-A-11-349805 and 2000-034439.
[0013]
Of these, in JP-A No. 05-295063, JP-A No. 07-026096, JP-A No. 09-255866, JP-A No. 11-349805, and JP-A No. 2000-034439, diisocyanate forms an isocyanurate group. Discloses a crosslinkable polyurethane prepared by using the polyisocyanate. In these techniques, a raw material for imparting a special function to polyurethanes is not particularly used, and it is difficult to obtain a functional polyurethane and / or polyurethane urea intended for the present application. In addition, since these polyurethanes have a crosslinked structure, even if a functional structure is introduced, the mobility of conformation of the polymer chain is remarkably limited, and a sufficient function is hardly exhibited. In addition, since these patents are supposed to be used as paints and adhesives, no consideration is given to stability and safety against heat and hydrolysis, which are one of the purposes of the present application.
[0014]
Japanese Patent Laid-Open No. 08-052939 discloses a polyisocyanate containing an allophanate group, and there is a description that the polyisocyanate is derived from an aromatic diisocyanate and an aliphatic diisocyanate. This means that a crosslinked structure is introduced into the obtained material, and, as in the case of using a polyisocyanate by isocyanurate group formation, even if a functional structure is introduced, the conformation of the polymer chain Mobility is remarkably limited, and sufficient functions are difficult to be exhibited.
[0015]
Further, JP 07-097560 A and JP 07-166052 A disclose a polyurethane in which an aromatic diisocyanate and an aliphatic diisocyanate are used in combination assuming use as an adhesive and charging member, respectively. However, no consideration has been given to safety.
[0016]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 08-067814 discloses a resin composition comprising a polyurethane resin using as a raw material an aliphatic diisocyanate and / or a mixed diisocyanate of an alicyclic diisocyanate and an aromatic diisocyanate. These are polyurethanes with improved yellowing resistance, chemical resistance, solvent solubility, and scratch resistance, and are not intended to improve safety (cytotoxicity, acute toxicity, etc.), especially hydrolysates There is a problem in the safety of the material in that polycaprolactone polyol, which is easily generated, is an essential component.
[0017]
The present inventors have already described functional polyurethanes in JP-A Nos. 04-153211, 04-235724, 04-248826, 04-250168, and 04-298523. No. 4, JP-A-04-325161, etc. have been filed. These are all technologies relating to polyurethanes containing tertiary amino groups or quaternary ammonio groups. In the techniques disclosed in these, amino groups or ammonio groups are contained in polyester polyols or polyether polyols, and are introduced into polyurethanes by polymerizing them as one of raw materials. Although the amino group or ammonio group is contained in the soft segment, the mobility in the polymer chain is relatively large, but an amino polyester polyol or amino polyether polyol is prepared for introduction of the amino group or ammonio group. It must be a simple method.
[0018]
In addition, the present inventors have applied for WO98 / 46659, JP 2000-128950 A, JP 2000-126566 A, etc. as biocompatible and antithrombotic materials. In these technologies, polyurethane or polyurethane urea obtained by using a diol having a phosphorylcholine structure as at least a part of the diol component is disclosed for the purpose of improving biocompatibility and antithrombogenicity. JP-A-2000-128950 and JP-A-2000-126566 promote the segmentation of materials by using two or more diisocyanates, particularly two or more aliphatic diisocyanates (including alicyclics). It is disclosed that the antithrombogenicity is remarkably improved by forming a microphase separation structure. However, these materials have the disadvantage that the amount of eluate is still large, while the main purpose is to use them for medical purposes.
[0019]
[Problems to be solved by the invention]
Functional polyurethanes may cause problems such as degradation of strength due to hydrolysis reaction or generation of eluate during sterilization or in vivo use, but mechanical properties, ease of processing, and hardness adjustment From the standpoints of ease of use and good biocompatibility, it is a preferred material. The present invention maintains these desirable characteristics and has a structure that is advantageous for further function at the same time, and at the same time, the stability to heat during processing and the stability to hydrolysis during use, which are problematic in the prior art, are improved. An object of the present invention is to provide functional polyurethanes with high safety.
[0020]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have already patented many functional polyurethanes and polyurethanes or polyurethane ureas having improved antithrombogenicity obtained by using two or more aliphatic (including alicyclic) diisocyanates in combination. As described above, the application was filed, but as a result of further intensive studies, the present invention was achieved. That is, the present invention relates to a functional polyurethane and / or polyurethane urea obtained by using a functional polyol, a macropolyol, a chain extender, an aliphatic diisocyanate, and an aromatic diisocyanate as at least a part of the raw material. Relates to polyurethane and / or polyurethane urea which is exclusively added with an aliphatic diisocyanate to form a domain structure, and a medical material comprising the same.
[0021]
Polyurethanes are generally prepared from three types of raw materials: diisocyanate, macropolyol as a soft segment, and chain extender. Of these, diisocyanates are roughly classified into aromatic diisocyanates and aliphatic diisocyanates. Aromatic diisocyanates have a relatively high reactivity, and therefore, when polyurethane and polyurethane urea are prepared, the molecular weight of the obtained polyurethane and polyurethane urea is preferably improved. However, coloring due to oxidative degradation and aromatic amines that can be carcinogenic may occur due to hydrolysis. Aliphatic diisocyanates are less likely to be colored and are less likely to produce carcinogens when hydrolyzed. However, the reactivity is slightly inferior to that of aromatic diisocyanate, and more severe conditions and addition of a catalyst are required for polymer preparation.
The present invention is a functional polyurethane and / or polyurethane urea obtained by using all of functional polyol, macropolyol, chain extender, aliphatic diisocyanate, and aromatic diisocyanate as a part of the raw material.
[0022]
The aliphatic diisocyanate referred to in the present invention includes alicyclic diisocyanates. For example, ethylene diisocyanate, trimethylene diisocyanate, tetramethylene diisocyanate, pentamethylene diisocyanate, hexamethylene diisocyanate, octamethylene diisocyanate, decamethylene diisocyanate, dodecamethylene diisocyanate, 3,3′-diisocyanatopropyl ether, cyclopentane diisocyanate, cyclohexane Examples include, but are not limited to, diisocyanate and 4,4′-methylenebis (cyclohexyl isocyanate). Moreover, the hydrogen atom of the hydrocarbon skeleton forming the diisocyanate may be substituted with another atom or a functional group.
[0023]
The aliphatic diisocyanate of the present invention is preferably a linear hydrocarbon diisocyanate having an isocyanato group at both ends. Specific examples include, but are not limited to, ethylene diisocyanate, trimethylene diisocyanate, tetramethylene diisocyanate, pentamethylene diisocyanate, hexamethylene diisocyanate, octamethylene diisocyanate, decamethylene diisocyanate, dodecamethylene diisocyanate. The hydrogen atom of the hydrocarbon skeleton forming the diisocyanate may be substituted with another atom or a functional group. Of these, tetramethylene diisocyanate, hexamethylene diisocyanate, and octamethylene diisocyanate are preferable, and hexamethylene diisocyanate is particularly preferable.
[0024]
Examples of the aromatic diisocyanate referred to in the present invention include tolylene diisocyanate, xylylene diisocyanate, phenylene diisocyanate, naphthalene diisocyanate, isocyanatobenzyl isocyanate, 4,4′-methylenebis (phenyl isocyanate). It is not limited to. Moreover, the hydrogen atom of the hydrocarbon skeleton forming the diisocyanate may be substituted with another atom or a functional group. Of these, 4,4′-methylenebis (phenylisocyanate) (hereinafter abbreviated as MDI) is particularly preferable. As the aliphatic diisocyanate and aromatic diisocyanate used in the present invention, one kind of diisocyanate may be used, or two or more kinds may be mixed and used.
[0025]
As the macropolyol referred to in the present invention, macropolyols serving as soft segment components used in general polyurethanes can be widely used. Among these, a macropolyol that does not substantially contain a carboxylic acid ester bond is preferable because of its high hydrolysis resistance. Specifically, for example, a low molecular weight diol (for example, ethylene glycol, propylene glycol, tetramethylene glycol, pentamethylene glycol, hexamethylene glycol, octamethylene glycol, decamethylene glycol, 2,2-dimethyltrimethylene glycol, 1, 4-dihydroxycyclohexane, 1,4-dihydroxymethylcyclohexane, etc.) and dicarboxylic acid or ester-forming derivatives thereof (eg oxalic acid, malonic acid, succinic acid, glutaric acid, adipic acid, sebacic acid, dodecanedicarboxylic acid, terephthalic acid Polyphthalate obtained by ring-opening polymerization of polycarboxylic acid ester diol, ε-caprolactone, etc. obtained by reacting isophthalic acid or these acid halides, active esters, amides, etc.) Diols (also included in the broad definition of polycarboxylic acid ester diols), polyether diols such as polyethylene glycol, polypropylene glycol and polytetramethylene glycol, polyalkylene diols such as polybutadiene diol, polyisoprene diol and hydrogenated polyisoprene diol And various polycarbonate diols. Of these, polyether diol is particularly preferred. Macropolyols may be used alone or in combination of two or more.
[0026]
As the chain extender of the present invention, a chain extender used for general polyurethanes and a chain extender that will be developed in the future can be widely used, and are not particularly limited. Specifically, for example, ethylene glycol, propylene glycol, tetramethylene glycol, pentamethylene glycol, hexamethylene glycol, octamethylene glycol, decamethylene glycol, 2,2-dimethyltrimethylene glycol, 1,4-dihydroxycyclohexane, 1 Diols such as 1,4-dihydroxymethylcyclohexane, diethylene glycol, and triethylene glycol; diamines such as ethylenediamine, propylenediamine, butylenediamine, hexamethylenediamine, xylylenediamine, phenylenediamine, and 4,4′-methylenebis (phenylamine); -Amino alcohols such as aminoethanol, 3-aminopropanol, 4-aminobutanol, as well as dihydrazides (e.g. Examples include diamines in a broad sense such as oxalic acid dihydrazide, malonic acid dihydrazide, succinic acid dihydrazide, adipic acid dihydrazide, sebacic acid dihydrazide, and isophthalic acid dihydrazide. Not limited to these, low molecular weight diols, diamines, and amino alcohols can all be applied regardless of the presence or absence of known, novel, or application examples to polyurethanes. These chain extenders may be used alone or in combination of two or more.
[0027]
In the present invention, a functional polyol is further used as a component other than diisocyanate, macropolyol, and chain extender. Examples of functional polyols include tertiary amino group-containing polyols for immobilizing heparin, polyols having a phosphorylcholine-like structure that is a cell membrane component, and a negative charge is introduced into the material surface to cause adhesion by electrostatic repulsion with platelets. Examples include organic acid group-containing polyols for the purpose of suppression, polyols containing reactive carbon-carbon unsaturated bonds, and polydimethylsiloxane diols with application to gas permeable materials in mind. In the case of macropolyols containing reactive carbon-carbon unsaturated bonds and polyurethanes obtained by using polydimethylsiloxane diol as a soft segment, functional polyols are simultaneously used as raw materials for macropolyols. Accordingly, “functional polyurethane and / or polyurethane urea obtained by using at least a part of a functional macropolyol, a chain extender, an aliphatic diisocyanate and an aromatic diisocyanate as a raw material” are also included in the present invention.
[0028]
As the functional polyol, in particular, the phosphorylcholine-like structure-containing diol represented by the following chemical formula (2) or the following chemical formula (3) is effective in improving the blood compatibility of the resulting material.
[Chemical 6]
[Chemical 7]
[In the above chemical formulas (2) and (3), R 1 , R 2 , R Three , R 6 Are an alkylene group having 1 to 10 carbon atoms, an arylene group having 6 to 12 carbon atoms, or an aralkylene group having 7 to 15 carbon atoms, which may be the same or different, and the hydrogen atom is another atom or functional group. May be substituted. R Four , R Five , R 8 Is an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, an aryl group having 6 to 12 carbon atoms, or an aralkyl group having 7 to 15 carbon atoms, which may be the same or different from each other, It may be substituted with an atom or a functional group. R 7 Is an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, an aryl group having 6 to 12 carbon atoms, an aralkyl group having 7 to 15 carbon atoms, or a group having a structure represented by the following chemical formula (4). X is N, HC or a group having the structure of the following chemical formula (5). ]
[Chemical 8]
[Chemical 9]
[In the formula, A is an oxyalkylene group having 2 to 10 carbon atoms, and one or more oxyalkylene groups may be mixed, and their bonding order may be block or random. Moreover, n is an integer of 1-30. R 9 , R Ten Is an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, an aryl group having 6 to 12 carbon atoms, or an aralkyl group having 7 to 15 carbon atoms, and the hydrogen atom of each group may be substituted with another atom or a functional group. . ]
[0029]
In the present invention, it is an important requirement that the functional polyol is exclusively added to the aliphatic diisocyanate to form a domain structure.
[0030]
The method for producing the polyurethane and / or polyurethane urea of the present invention is not particularly limited, but it is particularly preferable to carry out the reaction stepwise. For example, the following method is exemplified: A functional diol and an aliphatic diisocyanate are mixed and reacted in an appropriate solvent, and an aromatic diisocyanate and then a macropolyol are added thereto to prepare a prepolymer. Thereafter, a chain extender is added to obtain a high molecular weight polyurethane and / or polyurethane urea. At this time, in the reaction of the macropolyol and the aliphatic diisocyanate and the subsequent reaction to obtain the prepolymer by adding the aromatic diisocyanate, the aromatic diisocyanate is generally more active than the aliphatic diisocyanate. The reaction temperature is preferably set lower than the former reaction temperature. Addition of an aromatic diisocyanate at a temperature suitable for the reaction of the aliphatic diisocyanate may cause gelation, and if the reaction of the aliphatic diisocyanate is performed at a temperature suitable for the reaction of the aromatic diisocyanate, the reaction will occur. There is a possibility that the resulting polyurethanes will not be sufficiently used as a material because of insufficient progress.
[0031]
The method for producing polyurethane and / or polyurethane urea will be described more specifically. The following production conditions do not limit the present invention.
The use ratio of the aliphatic diisocyanate to the aromatic diisocyanate is, as a molar ratio, aliphatic diisocyanate / aromatic diisocyanate = 1/9 to 9/1, preferably 2/8 to 7/3, more preferably 2/8. ~ 6/4. If the amount of aliphatic diisocyanate is larger than this, the reaction hardly proceeds, and if the amount of aromatic diisocyanate is larger than this, the resulting polyurethane and / or polyurethane urea may be colored. The reaction temperature when the aliphatic diisocyanate is reacted is 50 ° C to 120 ° C, preferably 60 ° C to 100 ° C, and the reaction temperature when the aromatic diisocyanate is reacted is 30 ° C to 100 ° C, preferably 40 ° C to 80 ° C. Thus, the temperature is preferably lower than the temperature at which the aliphatic diisocyanate is reacted. The solvent used in the reaction is not particularly limited, but a solvent that is inert to the raw material and excellent in solubility of the raw material is preferable. Specific examples include N-methylformamide, N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide, N-methylpyrrolidone, hexamethylphosphoric triamide, tetrahydrofuran, dioxane, dimethyl sulfoxide, toluene and the like. Of these, N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide, and N-methylpyrrolidone are preferable. A solvent may be used individually or may be used in mixture of 2 or more types. Moreover, the method of reacting without a solvent is also applicable.
[0032]
In producing the polyurethane and / or polyurethane urea of the present invention, a polymerization catalyst may be added in order to carry out the polymerization efficiently. Examples of the polymerization catalyst include a tin-based catalyst such as tin dibutyldilaurate and a titanium-based catalyst such as tetrabutoxy titanium.
[0033]
The polyurethane and / or polyurethane urea of the present invention may be used alone, or may be added to other materials by a method such as blending, coating, grafting or copolymerization. Further, it can be modified by a method such as blending, coating, grafting or copolymerization based on the polyurethane and / or polyurethane urea of the present invention.
[0034]
Polyurethanes, unlike PVC, are one of the major features that can achieve the desired mechanical properties without adding any additives, but in the present invention, additives may be added. For example, an antibacterial agent can be kneaded for the purpose of imparting antibacterial properties to the material.
[0035]
The polyurethane and / or polyurethane urea of the present invention has a relatively high degree of freedom of molecular chain, although the functional polyol is not clear in addition to the properties inherent in polyurethanes such as mechanical properties and easy processability. Due to the effect considered to be due to the addition of a high aliphatic diisocyanate to form a domain structure, the function derived from the functional polyol is sufficiently exerted, and at the same time, the aliphatic diisocyanate and the aromatic diisocyanate Greater stability and safety can be achieved by the effects considered to be complementary and synergistic effects.
[0036]
Taking advantage of such advantages, the polyurethane and / or polyurethane urea of the present invention can be widely used as a medical material, in addition to all uses where polyurethanes have been conventionally applied. Specifically, the main base of medical devices such as hemodialysis membranes, plasma separation membranes, blood waste adsorbents, artificial lung membranes, intravascular balloons, blood bags, catheters, cannulas, shunts, blood circuits, etc. Examples thereof include materials, modifying additives, laminate materials, coating materials, and the like.
[0037]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention, this invention is not restrict | limited by these Examples.
[0038]
<Example 1>
(Preparation of polyurethane)
A compound represented by the following chemical formula (6) (hereinafter abbreviated as choline diol): 10.00 g was weighed into a separable flask, and N-methylpyrrolidone (NMP): 106 ml was added and dissolved. The following operations were all performed under a nitrogen atmosphere. The solution was heated to 75 ° C., 24.25 g of hexamethylene diisocyanate (HDI) was added, and the mixture was stirred for 1 hour. The reaction temperature was lowered to 55 ° C. and the mixture was stirred for 30 minutes, MDI: 84.20 g was added, and after stirring at 55 ° C. for 1 hour, polytetramethylene glycol (PTMG) with a number average molecular weight of 2000: 26.65 g was added to NMP: 53 ml. It was dissolved and added. A prepolymer was prepared by stirring at 55 ° C. for 1 hour. To this reaction mixture, 1,4-butanediol (BD): 32.60 g was added in two portions, and the mixture was stirred at 55 ° C. for 1 hour. 106 ml of NMP was added to dilute the reaction mixture, and the mixture was stirred at 55 ° C. for 12 hours for reaction. 3 g of BD was added to terminate the end, and stirring was continued from 55 ° C. until the temperature gradually reached room temperature. The reaction mixture was dropped into 10 l of water to recover the product, washed with warm water at 70 ° C. for 2 hours, and then dried under reduced pressure to obtain polymer A.
Embedded image
[0039]
(Molecular weight)
Polymer A was added and dissolved in N, N-dimethylformamide (DMF) to which 0.1 wt% of lithium bromide was added, and the molecular weight was measured by gel permeation chromatography (GPC). The gel column uses Shodex AD-803 / S, AD-804 / S, AD-806 / S, and AD-802 / S connected in series. The phase was measured with DMF to which 0.1 wt% of lithium bromide was added. The results are shown in Table 1.
[0040]
(Eluate)
Based on the extraction conditions described in ASTM F619 (medical plastic extraction method), which is the extraction conditions cited in the method of ASTM F750 (mouse systemic toxicity test of material extract), polymer A: 4.0 g Saline: Extracted with 20 ml, and the total organic carbon content (TOC) in the extract was measured. The results are shown in Table 1.
[0041]
(Cytotoxicity)
In accordance with the method of cytotoxicity test using extract of medical device or material described in Drug Machine No.99 (June 27, 1995), Notification of Director of Medical Device Development, Ministry of Health and Welfare, V79 cells Was used to determine the IC50 (%) of polymer A. The results are shown in Table 1.
[0042]
[Table 1]
[0043]
(Production of film)
Polymer A was dissolved in NMP to a concentration of 2 wt%. This solution was placed on a glass slide kept horizontal, and NMP was evaporated over 12 hours at 80 ° C. in a nitrogen atmosphere. Thereafter, vacuum drying was further performed at 60 ° C. for 12 hours to obtain a film A. The film A was not peeled off from the slide glass and used as it was for the next evaluation.
[0044]
(Anti-plasma coagulability)
The slide glass with the film A obtained by the above operation was placed on a petri dish placed on a 37 ° C. water bath. On this film, 100 μl of citrated cow plasma was dropped, 0.025 mol / l calcium chloride aqueous solution was added and gently mixed. The elapsed time from when the calcium chloride aqueous solution was added until the plasma coagulated was measured and divided by the time required for plasma coagulation when the same operation was performed on glass, and expressed as a relative coagulation time. The results are shown in Table 1.
[0045]
(Production of hollow fiber containing functional polyurethane)
Polyethersulfone (Sumitomo Chemical Co., Ltd., Sumika Excel 4800P): 5.00 kg as the polymer, Polyvinylpyrrolidone (Collidon K90, manufactured by BASF): 250 g, Polymer A: 150 g as solvent NMP: 14.04 kg, Non-solvent triethylene glycol: Added to 9.45 kg, dissolved by stirring at 100 ° C. for 4 hours, and then allowed to stand and degas for 1 hour. This solution was filtered through a sintered filter to remove undissolved substances, and a spinning dope was obtained. This spinning stock solution was discharged from the outside of a tube-in-orifice type nozzle having a slit outer diameter of 300 μm, a slit inner diameter of 200 μm, and an inner liquid discharge hole diameter of 100 μm, and an inner liquid of a mixed solution of NMP of 20 wt% NMP and water was discharged from the inner liquid discharge hole. The spinning dope discharged from the nozzle passed through 30 cm in air and led to a coagulation bath directly under the nozzle. The coagulation liquid was a mixed solution of NMP 20 wt% NMP and water, and the temperature was 70 ° C. The spun hollow fiber was washed with water and wound with a winder at a winding speed of 45 m / min. The hollow fiber A had an inner diameter of 190 μm, an outer diameter of 250 μm, and a film thickness of 30 μm.
[0046]
(Anticoagulant)
Ten hollow fibers A obtained by the above operation were bundled, both ends were inserted into a silicon tube, and solidified with a silicon adhesive to obtain a micromodule A. The micromodule A was encapsulated with citrated whole blood, submerged in dialysate, and after a certain period of time, the encapsulated blood was dropped into physiological saline filled in a petri dish and the state was observed. The results are shown in Table 2.
[0047]
[Table 2]
[0048]
<Comparative example 1>
(Preparation of polyurethane)
Cholinediol: 10.00 g was weighed into a separable flask, and NMP: 106 ml was added and dissolved. The following operations were all performed under a nitrogen atmosphere. The solution was heated to 55 ° C., 84.20 g of MDI was added, and the mixture was stirred at 55 ° C. for 1 hour. The reaction temperature was raised to 75 ° C. and stirred for 30 minutes. After adding HDI: 24.25 g and stirring for 1 hour, 26.65 g of PTMG having a number average molecular weight of 2000 was dissolved in 53 ml of NMP and added. The reaction temperature was gradually lowered from 75 ° C. to 60 ° C. and stirred for 1 hour to prepare a prepolymer. To this reaction mixture, BD: 32.60 g was added in two portions and stirred at 60 ° C. for 1 hour. NMP: 106 ml was added to dilute the reaction mixture, and the mixture was stirred at 60 ° C. for 12 hours for reaction. BD: 3 g was added to terminate the end, and stirring was continued from 60 ° C. to room temperature gradually. The reaction mixture was dropped into 10 l of water to recover the product, washed with warm water at 70 ° C. for 2 hours, and then dried under reduced pressure to obtain polymer B.
[0049]
(Molecular weight) (Eluate) (Cytotoxicity)
The molecular weight, eluate, and cytotoxicity of polymer B were analyzed in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 1.
[0050]
(Production of film) (Anti-plasma coagulability)
Film B was produced in the same manner as in Example 1, and anti-plasma clotting properties were examined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 1.
[0051]
(Production of functional polyurethane blend hollow fiber) (anticoagulant)
Hollow fiber B was produced in the same manner as in Example 1, and anticoagulant properties were examined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 2.
[0052]
<Comparative example 2>
(Preparation of polyurethane)
Cholinediol: 10.00 g was weighed into a separable flask, and NMP: 106 ml was added and dissolved. The following operations were all performed under a nitrogen atmosphere. The solution was heated to 60 ° C., a mixture of MDI: 84.20 g and HDI: 24.25 g was added, and the mixture was stirred at 60 ° C. for 2 hours. Thereafter, 26.65 g of PTMG having a number average molecular weight of 2000 was dissolved in 53 ml of NMP and added. A prepolymer was prepared by stirring at 60 ° C. for 1 hour. To this reaction mixture, BD: 32.60 g was added in two portions and stirred at 60 ° C. for 1 hour. NMP: 106 ml was added to dilute the reaction mixture, and the mixture was stirred at 60 ° C. for 12 hours for reaction. BD: 3 g was added to terminate the end, and stirring was continued from 60 ° C. to room temperature gradually. The reaction mixture was dropped into 10 l of water to recover the product, washed with warm water at 70 ° C. for 2 hours, and then dried under reduced pressure to obtain polymer C.
[0053]
(Molecular weight) (Eluate) (Cytotoxicity)
The molecular weight, eluate, and cytotoxicity of polymer C were analyzed in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 1.
[0054]
(Production of film) (Anti-plasma coagulability)
Film C was produced by the same method as in Example 1, and anti-plasma coagulation property was examined by the same method as in Example 1. The results are shown in Table 1.
[0055]
(Production of functional polyurethane blend hollow fiber) (anticoagulant)
Hollow fiber C was produced in the same manner as in Example 1, and anticoagulant properties were examined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 2.
[0056]
<Comparative Example 3>
(Preparation of polyurethane)
Cholinediol: 10.00 g and PTMG of number average molecular weight 1320: 12.77 g were weighed into a separable flask, and N, N-dimethylacetamide (DMAc): 300 ml was added and dissolved. The following operations were all performed under a nitrogen atmosphere. The solution was heated to 100 ° C., 4,4′-methylenebis (cyclohexyl isocyanate) (HMDI): 52.71 g was slowly added, and stirred for 5 hours after the addition. HDI: 14.48 g was slowly added, followed by stirring at 100 ° C. for 10 hours. BD: 18.28 g was slowly added, and further stirred at 100 ° C. for 5 hours. After the reaction, the reaction mixture was dropped into 10 l of water. The resulting precipitate was filtered off, dissolved in THF and poured into methanol again, and the resulting precipitate was recovered and dried under reduced pressure to obtain polymer D.
[0057]
(Molecular weight) (Eluate) (Cytotoxicity)
The molecular weight, eluate, and cytotoxicity of polymer D were analyzed in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 1.
[0058]
(Production of film) (Anti-plasma coagulability)
Film D was produced in the same manner as in Example 1, and anti-plasma coagulation was examined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 1.
[0059]
(Production of functional polyurethane blend hollow fiber) (anticoagulant)
Hollow fiber D was produced in the same manner as in Example 1, and anticoagulant properties were examined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 2.
[0060]
<Comparative example 4>
(Production of hollow fiber) (anticoagulant)
The polymer A was not added, and under the other conditions, a hollow fiber E made of polyethersulfone was prepared in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 2.
[0061]
【The invention's effect】
As is clear from the comparison between the examples and the comparative examples, it was found that the polyurethane of the present invention has a sufficiently low eluate and cytotoxicity and at the same time sufficiently exhibits the functionality considered to be derived from the functional polyol (implementation). In the examples and comparative examples, the function of anticoagulation by the diol containing a phospholipid-like structure).
Although the detailed mechanism is not clear, superior stability and safety are realized by the effects considered to be complementary and synergistic effects of aliphatic diisocyanate and aromatic diisocyanate, and at the same time, functional polyol It is considered that the effect is due to the addition of an aliphatic diisocyanate having a relatively high degree of molecular chain freedom to form a domain structure.
Taking advantage of such advantages, the polyurethane and / or polyurethane urea of the present invention can be widely used as a medical material, not to mention all uses where polyurethane and polyurethane urea have been conventionally applied.
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