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JP4055804B2 - ロックアップクラッチ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明はモータないしモータ・ジェネレータを少なくとも駆動力源にもつ車両の駆動力源と駆動輪との間に配設されたロックアップクラッチ付きトルク伝達手段のロックアップクラッチ制御装置に関する。
エンジンが搭載された車両においては、エンジンの内部で燃料を燃焼させて熱エネルギを発生させ、この熱エネルギを機械エネルギ(動力)に変換して車両を走行させている。エンジンは、その燃焼効率が良く、かつ、高トルクが得られる運転領域が比較的狭い回転数の範囲に限定されている。そこで、エンジンを動力源とする車両においては、エンジン回転数およびエンジン出力トルクを、変速機により走行条件に応じて変更して車輪に伝達している。
ところで、近年はエンジンを駆動させる燃料の節約と、エンジンの回転による騒音の低減と、燃料の燃焼により発生する排気ガスの低減とを目的として、異なる種類の駆動力源、特にモータ・ジェネレータを搭載したいわゆるハイブリッド車両が提案されている。これらハイブリッド車両においても、駆動力源と駆動輪の間に通常のエンジンのみを駆動力源として搭載した車両と同様にロックアップクラッチ付きのトルクコンバータ、変速機を用いるものが提案されている。例えば、特許文献1に記載のものがある。
ところで、上記のようなモータあるいはモータ・ジェネレータを備えるハイブリッド車両ではモータあるいはモータ・ジェネレータを駆動力源として走行することができ、このモータあるいはモータ・ジェネレータは燃料を燃焼させるエンジンにくらべるとトルク変動が殆ど無いという利点を持っているので、この利点を生かすようにトルクコンバータのロックアップクラッチを制御することが可能である。しかしながら、前記公報のものを含め、必ずしも充分にモータあるいはモータ・ジェネレータの利点を生かしたロックアップクラッチの制御が行われていない。
特開平8−168104号公報
本発明は上記問題に鑑み、少なくともモータを駆動力源にもつ車両において、駆動力源と駆動輪との間に配置されたロックアップクラッチ付きトルク伝達装置(トルクコンバータ)を、モータを駆動力源として作動させる形態の時にはこのモータの利点を生かすように制御することを目的とする。
上記課題を解決するために請求項1の発明は、燃料の燃焼によって作動するエンジンとモータとを駆動力源とし、駆動輪と前記エンジンおよびモータとの間に設けられたロックアップクラッチ付きトルク伝達手段と変速機を備えた車両において、前記ロックアップクラッチの係合状態を制御するロックアップクラッチ制御手段を有し、該ロックアップクラッチ制御手段が、前記変速機による変速時に駆動力源の作動形態によって前記ロックアップクラッチの係合制御の内容を変える、車両のロックアップクラッチ制御装置であって、前記ロックアップクラッチ制御手段は、前記変速機による変速時に前記モータが駆動力源として作動している作動形態の場合は前記ロックアップクラッチを半係合状態に制御し、変速時にエンジンのみが駆動力源として作動する作動形態の場合は前記ロックアップクラッチを解放状態に制御することを特徴とする車両のロックアップクラッチ制御装置を提供する。
このように、請求項1の発明によれば、ロックアップクラッチを係合させてエンジンのみで車両を駆動している場合は変速機の変速、すなわち変速機内の各係合要素の切換えは一旦ロックアップクラッチの係合を解除して行わねばならないが、モータを駆動力源として作動させている場合はトルク変動が小さいので完全にロックアップクラッチを解除する必要がないという利点を生かすことができる。
請求項1の発明では、燃料の燃焼によって作動するエンジンとモータとを駆動力源とし、駆動輪と前記エンジンおよびモータとの間に設けられたロックアップクラッチ付きトルク伝達手段と変速機を備えた車両において、変速機による変速時駆動力源の作動形態に応じてロックアップクラッチの係合制御の内容が変えられる。これにより、駆動力源の作動形態に最適なロックアップクラッチの係合状態で変速をおこなうことができ、変速時のトルク伝達効率の向上を図ることができる。
すなわち、請求項1のようにすれば、モータを駆動力源として作動させている場合に、完全にロックアップクラッチを解除せずに変速をおこなうので変速時の伝達効率が向上する。
つぎにこの発明を図を参照してより具体的に説明する。図2は、この発明を適用したハイブリッド車のシステム構成を示す図である。車両の動力源であるエンジン1としては、ガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンまたはLPGエンジンまたはガスタービンエンジン等の内燃機関が用いられる。この実施の形態のエンジン1は、燃料噴射装置および吸排気装置ならびに点火装置等を備えた公知の構造のものである。
また、エンジン1の吸気管には電子スロットルバルブ1Bが設けられており、電子スロットルバルブ1Bの開度が電気的に制御されるように構成されている。エンジン1から出力されるトルクの一方の伝達経路にはエンジン1とトルクコンバータの間にモータ・ジェネレータ3が配置され、歯車変速機構4の入力側にトルクコンバータ2が接続され、これらエンジン1、モータ・ジェネレータ3、トルクコンバータ2、歯車変速機構4が直列に配置されている。さらに、エンジン1から出力されるトルクの他方の伝達経路には、チェーン、スプロケットなどのトルク伝達手段5を介して別のモータ・ジェネレータ6が配置されている。モータ・ジェネレータ3、6としては、例えば交流同期型のものが適用される。
まず、一方のトルク伝達経路の構成について具体的に説明する。図3はトルクコンバータ2および歯車変速機構4の構成を示すスケルトン図である。このトルクコンバータ2および歯車変速機構4を内蔵したケーシングの内部には、作動油としてオートマチック・トランスミッション・フルードが封入されている。
トルクコンバータ2は、駆動側部材のトルクを流体により従動側部材に伝達するものである。このトルクコンバータ2は、ポンプインペラ7に一体化させたフロントカバー8と、タービンランナ9を一体に取付けたハブ10と、ロックアップクラッチ11とを有している。そして、ポンプインペラ7のトルクが流体を介してタービンランナ9に伝達される。また、従来周知のロックアップクラッチ11は、フロントカバー8とハブ10とを選択的に係合・解放するためのものである。なお、ロックアップクラッチ11を所定の係合圧で滑らせるスリップ制御をおこなうことも可能である。
フロントカバー8はエンジン1のクランクシャフト12に連結されている。このフロントカバー8にはモータ・ジェネレータ3の出力トルクが入力可能とされると共に、エンジン1の出力トルクがモータ・ジェネレータ3の回転軸(図示せず)に入力可能となっている。また、ポンプインペラ7およびタービンランナ9の内周側には、ステータ13が設けられている。このステータ13は、ポンプインペラ7からタービンランナ9に伝達されるトルクを増大するためのものである。さらに、ハブ10には歯車変速機構4の入力軸14が接続されている。したがって、エンジン1のクランクシャフト12からの出力トルクはトルクコンバータ2またはロックアップクラッチ11を介して歯車変速機構4の入力軸14に伝達される。また、エンジン1のトルクをモータ・ジェネレータ3に入力する制御と、モータ・ジェネレータ3のトルクをクランクシャフト12に伝達する制御とをおこなうことも可能である。
前記歯車変速機構4は、副変速部15および主変速部16から構成されている。副変速部15は、オーバドライブ用の遊星歯車機構17を備えており、遊星歯車機構17のキャリヤ18に対して入力軸14が連結されている。この遊星歯車機構17を構成するキャリヤ18とサンギヤ19との間には、多板クラッチC0と一方向クラッチF0とが設けられている。この一方向クラッチF0は、サンギヤ19がキャリヤ18に対して相対的に正回転、つまり、入力軸14の回転方向に回転した場合に係合するようになっている。そして、副変速部15の出力要素であるリングギヤ20が、主変速部16の入力要素である中間軸21に接続されている。また、サンギヤ19の回転を選択的に止める多板ブレーキB0が設けられている。
したがって、副変速部15は、多板クラッチC0もしくは一方向クラッチF0が係合した状態で遊星歯車機構17の全体が一体となって回転する。このため、中間軸21が入力軸14と同速度で回転し、低速段となる。また、ブレーキB0を係合させてサンギヤ19の回転を止めた状態では、リングギヤ20が入力軸14に対して増速されて正回転し、高速段となる。
他方、主変速部16は、三組の遊星歯車機構22、23、24を備えており、三組の遊星歯車機構22、23、24を構成する回転要素が、以下のように連結されている。すなわち、第1遊星歯車機構22のサンギヤ25と、第2遊星歯車機構23のサンギヤ26とが互いに一体的に連結されている。また、第1遊星歯車機構22のリングギヤ27と、第2遊星歯車機構23のキャリヤ29と、第3遊星歯車機構24のキャリヤ31とが連結されている。さらに、キャリヤ31に出力軸32が連結されている。この出力軸32はトルク伝達装置(図示せず)を介して車輪32Aに接続されている。さらにまた、第2遊星歯車機構23のリングギヤ33が、第3遊星歯車機構24のサンギヤ34に連結されている。
この主変速部16の歯車列においては、後進側の1つの変速段と、前進側の4つの変速段とを設定することができる。このような変速段を設定するための摩擦係合装置、つまりクラッチおよびブレーキが、以下のように設けられている。先ずクラッチについて述べると、リングギヤ33およびサンギヤ34と、中間軸21との間に第1クラッチC1が設けられている。また、互いに連結されたサンギヤ25およびサンギヤ26と、中間軸21との間に第2クラッチC2が設けられている。
つぎにブレーキについて述べると、第1ブレーキB1はハンドブレーキであって、第1遊星歯車機構22のサンギヤ25、および第2遊星歯車機構23のサンギヤ26の回転を止めるように配置されている。またこれらのサンギヤ25、26とケーシング35との間には、第1一方向クラッチF1と、多板ブレーキである第2ブレーキB2とが直列に配列されている。第1一方向クラッチF1はサンギヤ25、26が逆回転、つまり入力軸14の回転方向とは反対方向に回転しようとする際に係合するようになっている。
また、第1遊星歯車機構22のキャリヤ37とケーシング35との間に、多板ブレーキである第3ブレーキB3が設けられている。そして第3遊星歯車機構24はリングギヤ38を備えており、リングギヤ38の回転を止めるブレーキとして、多板ブレーキである第4ブレーキB4と、第2一方向クラッチF2とが設けられている。第4ブレーキB4および第2一方向クラッチF2は、ケーシング35とリングギヤ38との間に相互に並列に配置されている。なお、この第2一方向クラッチF2はリングギヤ38が逆回転しようとする際に係合するように構成されている。さらに、歯車変速機構4の入力回転数を検出する入力回転数センサ(タービン回転数センサ)4Aと、歯車変速機構4の出力軸32の回転数を検出する出力回転数センサ(車速センサ)4Bとが設けられている。
上記のように構成された歯車変速機構4においては、各クラッチやブレーキなどの摩擦係合装置を、図4の作動係合表に示すように係合・解放することにより、前進5段・後進1段の変速段を設定することができる。なお、図4において○印は摩擦係合装置が係合することを示し、◎印は、エンジンブレーキ時に摩擦係合装置が係合することを示し、△印は摩擦係合装置が係合・解放のいずれでもよいこと、言い換えれば、摩擦係合装置が係合されてもトルクの伝達には無関係であることを示し、空欄は摩擦係合装置が解放されることを示している。
また、この実施の形態では、シフトレバー4Cのマニュアル操作により、図5に示すような各種のシフトレバーポジションを設定することが可能である。すなわち、P(パーキング)ポジション、R(リバース)ポジション、N(ニュートラル)ポジション、D(ドライブ)ポジション、4ポジション、3ポジション、2ポジション、L(ロー)ポジションの各ポジションを設定可能になっている。ここで、Dポジション、4ポジション、3ポジション、2ポジション、Lポジションが前進ポジションである。そして、Dポジション、4ポジション、3ポジション、2ポジションが設定されている状態においては、複数の変速段同士の間で変速可能である。これに対して、Lポジション、または後進ポジションであるRポジションが設定されている状態においては、単一の変速段に固定される。
また、図2に示された油圧制御装置39により、歯車変速機構4における変速段の設定または切り換え制御、ロックアップクラッチ11の係合・解放やスリップ制御、油圧回路のライン圧の制御、摩擦係合装置の係合圧の制御などがおこなわれる。この油圧制御装置39は電気的に制御されるもので、歯車変速機構4の変速を実行するための第1ないし第3のシフトソレノイドバルブS1、〜S3と、エンジンブレーキ状態を制御するための第4ソレノイドバルブS4とを備えている。
さらに、油圧制御装置39は、油圧回路のライン圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLTと、歯車変速機構4の変速過渡時におけるアキュームレータ背圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLNと、ロックアップクラッチ11や所定の摩擦係合装置の係合圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLUとを備えている。
図6は、モータ・ジェネレータ3、6の制御系統を示すブロック図である。モータ・ジェネレータ3は入力軸14に接続されており、このモータ・ジェネレータ3は、機械エネルギを電気エネルギに変換する回生機能と、電気エネルギを機械エネルギに変換する機能とを備えている。言い換えれば、モータ・ジェネレータ3は、発電機または電動機として機能することが可能である。
すなわち、モータ・ジェネレータ3は、クランクシャフト12から入力されるトルクにより発電をおこない、その電気エネルギをインバータ40を介してバッテリ41に充電することが可能に構成されている。また、モータ・ジェネレータ3から出力されたトルクをクランクシャフト12に伝達して、エンジン1から出力されたトルクを補助することも可能である。さらにまた、インバータ40およびバッテリ41にはコントローラ42が接続されている。このコントローラ42は、バッテリ41からモータ・ジェネレータ3に供給される電流値と、モータ・ジェネレータ3により発電される電流値とを検出する機能を備えている。また、コントローラ42は、モータ・ジェネレータ3の回転数を制御する機能と、バッテリ41の充電状態(SOC:state of charge )を検出および制御する機能と、モータ・ジェネレータ3のフェール状態や温度を検出する機能とを備えている。
次に、モータ・ジェネレータ6の作動を説明する。駆動装置5は減速装置43を備えており、この減速装置43がエンジン1およびモータ・ジェネレータ6に接続されている。減速装置43は、同心状に配置されたリングギヤ44およびサンギヤ45と、このリングギヤ44およびサンギヤ45に噛み合わされた複数のピニオンギヤ46とを備えている。この複数のピニオンギヤ46はキャリヤ47により保持されており、キャリヤ47には回転軸48が連結されている。また、エンジン1のクランクシャフト12と同心状に回転軸49が設けられており、回転軸12とクランクシャフト12とを接続・遮断するクラッチ50が設けられている。そして、回転軸49と回転軸48との間で相互にトルクを伝達するチェーン51が設けられている。なお、回転軸48には、チェーン48Aを介してエアコンプレッサなどの補機48Bが接続されている。
また、モータ・ジェネレータ6は回転軸52を備えており、回転軸52に前記サンギヤ45が取り付けられている。また、駆動装置5のハウジング53には、リングギヤ44の回転を止めるブレーキ53が設けられている。さらに、回転軸52の周囲には一方向クラッチ54が配置されており、一方向クラッチ54の内輪が回転軸52に連結され、一方向クラッチ54の外輪がリングギヤ44に連結されている。上記構成の減速装置43により、エンジン1とモータ・ジェネレータ6との間のトルク伝達、または減速がおこなわれる。そして、一方向クラッチ54はエンジン1から出力されたトルクがモータ・ジェネレータ6に伝達される場合に係合する構成になっている。
上記モータ・ジェネレータ6は、機械エネルギを電気エネルギに変換する回生機能と、電気エネルギを機械エネルギに変換する力行機能とを備えている。言い換えれば、モータ・ジェネレータ6は、発電機または電動機として機能することが可能である。具体的には、エンジン1を始動させるスタータとしての機能と、発電機(オルタネータ)としての機能と、エンジン1の停止時に補機48Bを駆動する機能とを兼備している。
そして、モータ・ジェネレータ6をスタータとして機能させる場合は、クラッチ50およびブレーキ53が係合され、一方向クラッチ54が解放される。また、モータ・ジェネレータ6をオルタネータとして機能させる場合は、クラッチ50および一方向クラッチ54が係合され、ブレーキ53が解放される。さらに、モータ・ジェネレータ6により補機48Bを駆動させる場合は、ブレーキ53が係合され、クラッチ50および一方向クラッチ54が解放される。
すなわち、エンジン1から出力されたトルクをモータ・ジェネレータ6に入力して発電をおこない、その電気エネルギをインバータ55を介してバッテリ56に充電することが可能である。また、モータ・ジェネレータ6から出力されるトルクを、エンジン1または補機48Bに伝達することが可能である。さらに、インバータ55およびバッテリ56にはコントローラ57が接続されている。このコントローラ57は、バッテリ56からモータ・ジェネレータ6に供給される電流値、またはモータ・ジェネレータ6により発電される電流値を検出または制御する機能を備えている。また、コントローラ57は、モータ・ジェネレータ6の回転数を制御する機能と、バッテリ56の充電状態(SOC:state of charge )を検出および制御する機能とを備えている。
また、モータ・ジェネレータ6の回転軸52とは反対側の回転軸52Aにはクラッチ90を介して電動オイルポンプ91が結合されている。これは、エンジン1を作動させないでモータ・ジェネレータ3で走行する場合には、歯車変速機構4内のオイルポンプ(図示せず)が作動しなくなり、歯車変速機構4内の各要素を作動させる油圧の供給源がなくなってしまうためである。
図7は、図2および図6に示されたシステムの制御回路を示すブロック図である。電子制御装置(ECU)58は、中央演算処理装置(CPU)および記憶装置(RAM、ROM)ならびに入力・出力インターフェースを主体とするマイクロコンピュータにより構成されている。
この電子制御装置58には、トルクコンバータ2のタービン回転数センサ4Aの信号、車速センサ4Bの信号、バッテリ41、56の充電状態SOCを示す信号を含むMGコントローラ42、57からの信号、エンジン回転数センサ59の信号、エンジン水温センサ60の信号、イグニッションスイッチ61の信号、クランクシャフト12の回転位置を検出するクランク位置センサ62の信号、オートマチック・トランスミッション・フルードの温度を検出する油温センサ63の信号、シフトレバー4Cの操作位置を検出するシフトポジションセンサ64の信号、運転者の停車意図を検出するサイドブレーキスイッチ65の信号、運転者の減速意図または制動意図を検出するフットブレーキスイッチ66の信号、車両加速度センサ67の信号、アクセルペダル1Aの踏み込み量を示すアクセル開度センサ68の信号、その他、排気管(図示せず)の途中に設けられた触媒温度センサ72の信号、ヘッドライトスィッチ73、エアコンスィッチ74、デフォッガスィッチ75の信号等が入力される。
この電子制御装置58からは、自動変速機の歯車変速機構4の油圧制御装置39を制御する信号、MGコントローラ42、57を制御する信号、モータ・ジェネレータ6の駆動装置5のクラッチ50およびブレーキ53を制御する信号、エンジン1の点火装置80を制御する信号、エンジン1の燃料噴射装置81を制御する信号、エンジン1を自動停止した時に車両を停止させるABSアクチュエータ82を制御する信号、エンジン1で駆動中であることを示すインジケータ83への制御信号、モータ・ジェネレータ3で駆動中であることを示すインジケータ84への制御信号、電動オイルポンプ91へのモータ・ジェネレータ6の駆動トルクの伝達を制御するクラッチ90への制御信号などが出力されている。
このようにして、電子制御装置58に入力される各種の信号に基づいて、エンジン1の動作およびモータ・ジェネレータ3、6の動作ならびに歯車変速機構4の動作が制御される。具体的には、エンジン1の始動・停止、または出力の制御は、シフトポジションセンサ64の信号、イグニッションスイッチ61の信号、アクセル開度センサ68の信号、モータ・ジェネレータ3、6によるバッテリ41の充電量を示す信号などに基づいておこなわれる。
ここで、電子制御装置58による歯車変速機構4および油圧制御装置39ならびにロックアップクラッチ11の制御内容を具体的に説明する。電子制御装置58には、歯車変速機構4の変速比を制御する変速線図(変速マップ)が記憶されている。この変速線図には、車両の走行状態、例えばアクセル開度と車速とをパラメータとして、所定の変速段から他の変速段に変速(アップシフトまたはダウンシフト)するための変速点が設定されている。
そして、この変速線図に基づいて変速判断がおこなわれ、この変速判断が成立した場合は、電子制御装置58から制御信号が出力され、この制御信号が油圧制御装置39に入力される。その結果、所定のソレノイドバルブが動作し、所定の摩擦係合装置に作用する油圧が変化して、摩擦係合装置の係合・解放がおこなわれて変速が実行される。ここで、エンジントルクは、スロットル開度およびエンジン回転数をパラメータとしてマップ化され、そのマップが電子制御装置58に記憶されている。そして、変速を実行する摩擦係合装置の係合・解放のタイミング、および摩擦係合装置に作用する油圧が、エンジントルクに基づいて制御される。このように、歯車変速機構4および油圧制御装置39により、いわゆる有段式の自動変速機が構成されている。
前記ロックアップクラッチ11は、アクセル開度、車速、変速段などの条件に基づいて制御される。このため、電子制御装置58には、ロックアップクラッチ11の動作を制御するロックアップクラッチ制御マップが記憶されている。
このロックアップクラッチ制御マップには、アクセル開度および車速をパラメータとして、ロックアップクラッチ11を係合または解放する領域、もしくはスリップ制御(中間状態)する領域が設定されているが、このロックアップクラッチ制御マップが、この実施の形態においては、本発明に関し駆動力源の作動形態、すなわち駆動力源がエンジン1のみによる作動形態、エンジン1とモータ・ジェネレータ3による作動形態、モータ・ジェネレータ3のみによる作動形態に応じて3種類設定されている。
これは図8に示されていて、図8の(A)がエンジン1を駆動力源とする場合、図8の(B)がエンジン1とモータ・ジェネレータ3を駆動力源とする場合、図8の(C)がモータ・ジェネレータ3を駆動力源とする場合である。このように少なくともモータ・ジェネレータ3を駆動力源とするときにはロックアップクラッチ11を係合する領域が低速側に拡大されている。
なお、各図において、実線で示されるのがロックアップクラッチ11がオンからオフへの切換え、破線で示されるのがロックアップクラッチ11がオフからオンへの切換えを行う場合であって、このヒステリシスを設ける理由はハンチングを防止するためである。
上記ハイブリッド車の制御内容を簡単に説明する。イグニッションスイッチ6がオン操作されると、モータ・ジェネレータ6が作動して電動式のオイルポンプが作動する。オイルポンプの作動によって歯車変速機構4の制御油の油圧が上昇し、歯車変速機構4の油圧制御が可能な状態となる。一方モータ・ジェネレータ6のトルクがトルク伝達手段5を介してエンジン1に伝達され、エンジン1が始動する。この時エンジン1を始動する必要がない場合があるので、この場合はクラッチ50がオフされてモータ・ジェネレータ6が始動してもエンジン1が始動しない。
そして、シフトレバー4Cが前進ポジション(例えば、Dポジション)に移動されると、油圧制御装置39によって歯車変速機構4内の前進クラッチC1が係合し(図4参照)、エンジン1あるいはモータ・ジェネレータ3のトルクが駆動輪に伝達可能な状態になる。この状態でアクセルペダル1Aが踏み込まれると、モータ・ジェネレータ3のトルクが上昇してトルクコンバータ2、歯車変速機構4を介して駆動輪に伝達され、車両が発進する。車両の発進時や低速走行時のようにエンジン1の効率が低い条件のときにはエンジン1に燃料噴射を行わず、したがってエンジン1は非作動状態でモータ・ジェネレータ3のみによって車両は走行する。ただし、必ずしも発進時等はエンジン1が非作動というわけではなく、所定の条件(例えばバッテリの充電量が低下しているような場合)の時は発進時等でもエンジン1が作動する場合がある。
車両の走行に必要なトルクは、アクセル開度および車速に基づいて演算される。そして、予め電子制御装置58に記憶されている最適燃費線に基づいてエンジン回転数が演算される。さらに、電子スロットルバルブ1Bの開度制御をおこなうとともに、歯車変速機構4の変速比に基づいてモータ・ジェネレータ3の回転数を求め、エンジン回転数を制御する。これと同時に、必要な駆動力に対して、モータ・ジェネレータ3が分担するトルクが演算される。
車両の減速時または制動時には、車輪32Aから入力されたトルクが歯車変速機構4およびトルクコンバータ2を介してクランクシャフト12に伝達される。すると、このトルクによりモータ・ジェネレータ3が発電機として機能し、発電した電気エネルギをバッテリ41に充電する。また、バッテリ41、56は、充電量が所定の範囲になるように制御されており、充電量が少なくなった場合は、エンジン出力を増大させ、その一部をモータ・ジェネレータ3またはモータ・ジェネレータ6に伝達して発電させる。なお、車両の停止時には自動的にエンジン1が停止される。
また、ハイブリッド車の走行中において、歯車変速機構4の変速途中、あるいはロックアップクラッチ11のスリップ制御中にエンジントルクの変化が生じた場合は、このエンジントルクの変化に応じてモータ・ジェネレータ3のトルクが制御される。
以下、上記ハード構成を有するハイブリッド車における本発明のトルクコンバータの制御について説明する。
先ず、本発明の第1の実施の形態の制御について説明する。図1がこの第1の実施の形態の制御のフローチャートである。図1のフローチャートにおいては、まず、ステップ20で各種の検出信号の入力処理がおこなわれ、ステップ30で駆動力源がエンジン1のみであるか否かが判定される。ステップ30で肯定判定された場合はステップ100に進み、ロックアップクラッチ11を係合(ON)するか否かの判定に用いるマップを図8の(A)とすることを決定してステップ70に進む。
ステップ30で否定判定された場合はステップ40に進み、駆動力源がエンジン1とモータ・ジェネレータ3であるか否かが判定される。ステップ40で肯定判定された場合はステップ110に進み、ロックアップクラッチ11を係合(ON)するか否かの判定に用いるマップを図8の(B)とすることを決定してステップ70に進む。
ステップ40で否定判定された場合はステップ50に進み、駆動力源がモータ・ジェネレータ3のみであるか否かが判定される。ステップ50で肯定判定された場合はステップ120に進み、ロックアップクラッチ11を係合(ON)するか否かの判定に用いるマップを図8の(C)とすることを決定してステップ70に進む。
ステップ50で否定判定された場合は、一切駆動力源が作動していない場合であるのでロックアップクラッチ11を係合(ON)する領域の設定をしないし、係合(ON)にもしないでステップ70に進む。
ステップ70では、ロックアップクラッチ11を係合(ON)する領域であるかどうかを、それぞれ、ステップ100、110、120で決めたマップにより判定する。
ステップ70で肯定判定された場合はステップ80でロックアップクラッチ11を係合(ON)してステップ130に進みリターンする。なお、ロックアップスリップ領域の場合は、ロックアップクラッチ11をスリップ制御してステップ130に進みリターンする。
逆に、ステップ70で否定判定された場合はステップ90でロックアップクラッチ11を開放(OFF)してステップ130に進みリターンする。なお、ステップ50で否定判定されステップ60を経てステップ70に進んだ場合は、当然ステップ70で否定され、上述のようにステップ90でロックアップクラッチを開放(OFF)してリターンする。
ここで、図8の(A)のマップはエンジン1で駆動しているときのためのものであるから、従来のエンジンのみで駆動する場合と同じものである。これに対して、図8の(B)のマップでは図8の(A)のマップよりもロックアップクラッチ11を係合(ON)する領域が低車速側に拡大されている。これは、モータ・ジェネレータ3の駆動トルクが加わることによりエンジン1で発生していたトルク振動が小さくなったことによる。図8の(C)のマップでは図8の(B)のマップよりもロックアップクラッチ11を係合(ON)する領域が、さらに、低車速側に拡大されている。これは、モータ・ジェネレータ3のみで駆動するためにエンジンで発生していたトルク振動が全く発生しなくなったことによる。
以上説明した制御により、少なくともモータ・ジェネレータ3が駆動力源となるときはエンジン1のみが駆動力源となるときよりもロックアップクラッチ11を係合(ON)する領域が拡大され、伝達効率が向上し、結果的に燃費が向上する。
図9は、駆動力源がエンジン1からモータ・ジェネレータ3に切り換わり、ロックアップクラッチ11を係合(ON)する領域に入り、ロックアップクラッチ11を係合(ON)する場合における作動を示すタイムチャートである。
次に、第2の実施の形態の制御を図10のフローチャートを参照して説明する。この制御は、ロックアップクラッチ11を係合して走行中に変速機による変速をおこなうに当たって、モータ・ジェネレータ3が駆動力源とされている時にはロックアップクラッチ11を半係合とし、エンジン1が駆動力源とされている時にはロックアップクラッチ11を完全開放としておこない、再び、ロックアップクラッチ11を係合して走行する場合の制御例である。
まず、ステップ1020で各種の検出信号の入力処理がおこなわれ、ステップ1030で変速判定があったか否かが判定される。この判定は基本的には車速とアクセル開度により実施される。
ステップ1030で肯定判定された場合は、ステップ1040に進み現在ロックアップクラッチ11が係合(ON)か否か、が判定される。なお、ステップ1030で否定判定された場合は、何もせずにステップ1110に飛びリターンする。
ステップ1040で肯定判定された場合はステップ1050に進み、駆動力源の種類に応じて、変速時のロックアップクラッチ制御方法を決定する。すなわち、エンジン1で駆動している時(エンジン1とモータ・ジェネレータ3で駆動している時も含む)は変速をロックアップクラッチ11を完全開放しておこない、モータ・ジェネレータ3で駆動している時は変速をロックアップクラッチ11を半係合にしておこなう。ここで、モータ・ジェネレータ3で駆動している時に変速をロックアップクラッチ11を半係合にした状態でおこなうのは、モータ・ジェネレータ3は発生するトルクが殆ど変動しないのと制御が容易であることによる。
なお、ステップ1040で否定判定された場合は、何もせずにステップ1110に飛びリターンする。
ステップ1060では、ステップ1050における決定にしたがってロックアップクラッチ11を半係合または完全開放に切り換える。具体的には油圧制御装置39内のロックアップクラッチ制御用のソレノイド(図示せず)を切り換える。
次いで、ステップ1070においては、変速をおこなう、具体的には油圧制御装置39内の該当するシフトソレノイドを切り換える。
次いで、ステップ1080においては、駆動力源に応じて、変速の過渡制御、すなわち自動変速機内のクラッチやブレーキの係合の制御をおこなう。これは、例えば、よく知られているように変速機側回転数をフィードバック制御しておこなう。
ステップ1090で変速が終了がしたことを確認されたら、ステップ1100に進みロックアップをその運転状態に対して定められた係合状態になるように制御し、ステップ1110に進んでリターンする。
図11はロックアップクラッチONの第4速段からロックアップクラッチONの第3速段へダウンシフトした場合の変化を説明するためのタイムチャートである。
モータ・ジェネレータ3で駆動中の変速ではロックアップクラッチ11を半係合で変速をおこない、エンジン1で駆動中の変速ではロックアップクラッチ11を解放しておこなう点が示されている。
次に、第3の実施の形態の制御を図12のフローチャートを参照して説明する。この制御は、ロックアップクラッチ11の係合制御をおこなって車両の減速時の減速度を調整するものである。
まず、ステップ2020で各種の検出信号の入力処理がおこなわれ、ステップ2030でシフトセレクタ4Cが前進ポジション、すなわち、D,4,4,3,2,Lポジションにあるか否かが判定される。これは、モータ・ジェネレータ3で減速度の制御をおこなうのは前進走行中のみだからである。
ステップ2030で肯定判定された場合は、ステップ2040に進み減速条件が成立しているか否かが判定される。なお、ステップ2030で否定判定された場合は、何もせずにステップ2130に飛びリターンする。
ステップ2040で肯定判定された場合はステップ2050に進み、バッテリ41の充電状態SOCが所定値UPA以上であるか否かが判定される。SOCが所定値UPA以上であるとバッテリ41が満充電状態に近づいていることを示す。なお、ステップ2040で否定判定された場合は、何もせずにステップ2130に飛びリターンする。ステップ2050で肯定判定された場合はバッテリ41は充電する余裕がないのでステップ2060に進みロックアップクラッチ11を解放し、ステップ2070で回生制動を中止してからステップ2130に進んでリターンする。
一方、ステップ2050で否定判定された場合はステップ2080に進み目標減速度からロックアップクラッチ11のスリップ率、最適ギヤ段を演算する。なお、ロックアップクラッチ11のスリップ率は図13に示すようなマップを基にもとめる。また、ギヤ段は最も所望のトルクがでるものを選択する。
ステップ2090ではステップ2080で決めた制御値でロックアップクラッチ11を制御し、ステップ2100では必要に応じてステップ2080で決めたギヤ段へシフトする。ステップ2110では各ギヤ比毎に回生制動トルクを演算し、ステップ2120で回生制動を実施してからステップ2130に進んでリターンする。
図14は上記の制御を説明するタイムチャートである。
ここで、上記の制御のステップ2110における回生制動トルクの決定の仕方について説明する。基本的な考え方は、フットブレーキの踏み込みの有無、量に関係なく、各ギヤ段で常に一定の減速力が加わるように一定量の回生制動トルクをモータ・ジェネレータ3でかける。またエンジン1が作動している場合にはエンジンブレーキ力に付け加える形で回生制動をおこなう。
例えば、図3に示したようなギヤトレーンの場合、デフ比にもよるが5速、4速、3速でのエンジンブレーキ力が不足するので、5速、4速、3速においてはエンジンブレーキ力に付け加える形でモータ・ジェネレータ3の回生制動を実施し、2速以下では実施しない。図15はモータ・ジェネレータの車速に対する回生制動トルクを示した図であって高速のギヤ段ほど大きくされている。
W5th≫W4th>W3rd
なお、エンジン1が停止して走行している場合には当然モータ・ジェネレータ3の回生で制動力を得るため、2速以下でもモータ・ジェネレータ3による回生制動をおこなう。ここでは、エンジン1が作動していてエンジンブレーキが効く場合について説明する。
この実施の形態における自動変速機は、通常のノーマルモードの他にスポーツモードを選択することができる。
図16に示されるのはこのスポーツモードを選択するためのスポーツモードスィッチ69であって、ドライバが操作し易い場所に設置されていて、例えば、押し込んだ時にONになるようにされている。
一方、図17の(A)に示すようにステアリングホイールの表と裏に片方の手で操作できるダウンシフト用のダウンスィッチ70aとアップシフト用のアップスィッチ70bが設けられている。前記スポーツモードスィッチ69をONにした状態でこのダウンスィッチとアップスィッチを操作することにより図17の(B)に示すようにDからLの各レンジに1段づつ切り換えることができ、より手動変速機に近いスポーティな走行が可能となる。そして、各レンジで使用可能なギヤ段は以下の通りである。
Dレンジ:1st、2nd、3rd、4th、5th
4レンジ:1st、2nd、3rd、4th
3レンジ:1st、2nd、3rd
2レンジ:1st、2nd
Lレンジ:1st
そして、スポーツモードスィッチ69がONにされスポーツモードが選択されている時には、例えば、上記の回生量Wを以下のように増大する。
W5th × 1.3
W4th × 1.2
W3rd × 1.1
ドライバは通常モードの場合に比べて大きな制動力を期待しているので、上記のように、スポーツモードが選択されている時には通常モードの場合に比べて大きな回生トルクを作用させることによってその期待に応えることができる。
なお、図18のような減速度設定スィッチ71を設けて、さらに回生制動トルクをドライバの所望する値に設定することができる。減速度設定スィッチ71はノブ71aを動かすことにより回生制動トルクを変化させる。下記においてAが減速度設定スィッチ71による設定値で上述のように可変的な値である。
W5th × 1.3 × A
W4th × 1.2 × A
W3rd × 1.1 × A
また、公知のAIーSHIFTといわれる機能を有し、降坂が自動的に検出されるようになっている場合には、降坂が検出された場合に、例えば回生量Wを以下のようにする。
W5th × 1.5
W4th × 1.3
W3rd × 1.2
ここで、降坂時もギヤ段は5速のみを利用するようにしておいて、以下に示すように減速度設定スィッチ71の設定値Bを変えるようにしてダウンシフトを避ければ、ダウンシフトのショックを防止できドライバビリティが向上する。
W5th × 1.5 × B
なお、スポーツモードスィッチ69、ダウンシフトスィッチ70a、アップシフトスィッチ70b、減速度設定スィッチ71は図7で破線で示されておりその信号はECU58に入力される。また、スポーツモードが選択されると図7で85でスポーツモードインジケータにECU58から信号が送られスポーツモードが選択されたことを表示する。
以上、第3の実施の形態ではロックアップクラッチ11のスリップ率を変化させることで回生制動トルクを変化させ、車両の減速度を所望の減速度に調整する例を示したが、ロックアップクラッチ11を用いずにトルクコンバータの容量係数をステータの角度を変えることで同じように回生制動トルクを変化させ、車両の減速度の調整をおこなうようにしてもよい。
本発明の第1の実施の形態における制御のフローチャートである。 本発明が適用されたハイブリッド車のシステム構成を示すブロック図である。 図2に示された歯車変速機構およびトルクコンバータの構成を示すスケルトン図である。 図3に示された歯車変速機構で各変速段を設定するための摩擦係合装置の作動状態を示す図である。 図2に示された歯車変速機構を手動操作するシフトセレクタのシフトポジションを示す図である。 図2に示されたモータ・ジェネレータ3、6と他のハード構成との関係を示すブロック図である。 ECU58に入出力される信号を示す図である。 駆動力源の作動形態毎のロックアップクラッチの係合制御をしめすマップであって、(A)はエンジンのみが駆動力源の場合のマップであり、(B)はエンジンとモータ・ジェネレータが駆動力源の場合のマップであり、(C)はモータ・ジェネレータのみが駆動力源の場合のマップである。 図1の制御を説明するタイムチャートである。 第2の実施の形態の制御のフローチャートである。 図10の制御を説明するタイムチャートである。 第3の実施の形態の制御のフローチャートである。 ロックアップクラッチの係合度合いと回生制動トルクの関係を示す図である。 図12の制御を説明するタイムチャートである。 車速に対する回生制動トルクの変化を異なるギヤ段について示した図である。 スポーツモードを選択するためのスポーツモードスィッチを示す図である。 (A)スポーツモードが選択された時にダウンシフト、アップシフトをおこなうためのステアリングホイールに設けられたスィッチを示す図である。 (B)(A)のスィッチで切り換えられるシフトポジションを示す図である。 減速度設定スィッチを示す図である。
符号の説明
1 エンジン
2 トルクコンバータ
3、6 モータ・ジェネレータ
4 歯車変速機構
12 クランクシャフト
32 出力軸
32A タイヤ
91 電動オイルポンプ

Claims (1)

  1. 燃料の燃焼によって作動するエンジンとモータとを駆動力源とし、駆動輪と前記エンジンおよびモータとの間に設けられたロックアップクラッチ付きトルク伝達手段と変速機を備えた車両において、
    前記ロックアップクラッチの係合状態を制御するロックアップクラッチ制御手段を有し、該ロックアップクラッチ制御手段が、前記変速機による変速時に駆動力源の作動形態によって前記ロックアップクラッチの係合制御の内容を変える、車両のロックアップクラッチ制御装置であって、
    前記ロックアップクラッチ制御手段は、前記変速機による変速時に前記モータが駆動力源として作動している作動形態の場合は前記ロックアップクラッチを半係合状態に制御し、変速時にエンジンのみが駆動力源として作動する作動形態の場合は前記ロックアップクラッチを解放状態に制御することを特徴とする車両のロックアップクラッチ制御装置。
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