JP4041433B2 - 露出型鉄骨柱脚 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄骨造や充填鋼管コンクリート造などにおいて、鉄骨柱の下端部に固着した略矩形状のベースプレートを介してアンカーボルトにより基礎コンクリートに固定する露出型鉄骨柱脚に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、露出型鉄骨柱脚のベースプレートには、鋳鋼製あるいは鋼板製のものが使用されている。柱脚設計においては、いずれの素材であっても設計柱脚耐力の範囲内ではベースプレートが剛体であると想定し、アンカーボルトの軸部がベースプレートよりも先に降伏するアンカーボルト降伏先行型に設計するのが主流である。この場合、柱脚部降伏耐力は引張側アンカーボルトの降伏時であり、また柱脚部最大耐力は理論的には引張側アンカーボルトの破断時である。このような柱脚において、地震等に遭遇して柱脚部に大きな曲げモーメントが作用し、アンカーボルトの降伏が始まると、図15に示すようなベースプレート20の「爪先立ち」が生じる。すなわち、鉄骨柱21に作用する曲げモーメントMの方向に応じて、ベースプレート20を一端側で固定するアンカーボルト22は、引張力Tが作用し、塑性変形して伸長する。一方、ベースプレート20の他端側では、その周縁部20aを介して下方の基礎コンクリート23の領域23aに対して圧縮力Cが集中的に作用することになる。この場合、他端側の周縁部20aを支点として、図示の状態に持ち上げられるように曲げモーメントMが作用することになる。その結果、図16に示すように、基礎コンクリート23の外側面との間隔Sが小さい部分に大きな圧縮力Cが作用することになるので、ベースプレート20の前記周縁部20aに近い外側部分の基礎コンクリート23に割裂24が生じやすい。
【0003】
このような基礎コンクリートの局部破壊が発生すると、引張側アンカーボルトの破断に至る前の段階で柱脚の最大耐力に到達してしまう。すなわち、引張側アンカーボルトの塑性変形による地震エネルギーの吸収を最大限に活用することが困難になるので、以後の耐力がそれほど増加しないことになる。このため、従来の露出型鉄骨柱脚では基礎コンクリートの断面寸法を大きく設定し、ベースプレートの周縁から基礎コンクリートの縁部までの距離(縁空き部分)を大きく確保することによって対応しているのが実情である。しかしながら、基礎コンクリートの拡大は、施工コストの増大を招くばかりでなく、外壁と基礎との納まりが悪くなり、さらに狭小地を対象とする建物設計では大きな制約になるなど、幾つかの問題点が生じるため望ましいことではない。そこで、斯かるベースプレートの爪先立ち現象の解消を目的とした従来例には、下記の特許文献1及び特許文献2に記載のものが知られている。
【0004】
【特許文献1】
実用新案登録第2580332号公報(第2頁第3欄第38行−同第4欄第43行、第1図及び第6図)
【特許文献2】
特許第2984251号公報(第3頁第6欄第13行−同欄第50行、表1及び表2、図1及び図9)
【0005】
上記特許文献1に記載の技術は、矩形板状ベースプレートの四隅を斜断することにより、柱脚に曲げモーメントが作用した場合に、四隅の斜辺部において基礎コンクリート面に当接するようにしたものである。すなわち、この技術の基本的な考え方は、ベースプレートと基礎コンクリート面との当接状態を四隅のごく狭い部分から幅を持った斜辺部に変えることで、鋭角的な押圧状態の回避を図っている。この場合、ベースプレートの挙動は、実質的に斜辺部の下面側縁部での当接となり、基礎コンクリート面に対して面接触とはならず、線接触に近い状態に止まる。したがって、本技術は、四隅を斜断した効果はそれなりに得られるものの、ベースプレートの爪先立ち現象を完全に阻止するまでには至っていなかった。
【0006】
次に、特許文献2に記載の技術は、露出型鉄骨柱脚において力学的な主要構成部材であるアンカーボルトとベースプレートについて検討したものである。具体的には、ベースプレートの圧縮側の局部変形角が柱脚の曲げ回転角の0.8倍以上の条件を満足するように、アンカーボルトの配置位置、アンカーボルトの軸径とその長さ、ベースプレートの板厚などの寸法諸元を決定している。この技術は、柱脚の終局耐力範囲内において、ベースプレートの圧縮側が全面降伏することで塑性ヒンジが形成され、これにより爪先立ち現象の阻止するものである。しかしながら、実際の地震においては繰返しの曲げモーメントが柱脚に作用する。このため、ベースプレートの一端側(図面では鉄骨柱1の右側)に塑性ヒンジが形成され、面接触状態を実現できたとしても、公報の図9(b)に示されるように、いわゆる「笠折れ」という現象によりベースプレートの他端側(図面では鉄骨柱1の左側)である引張側部分が降伏すると、他端側部分が塑性変形をした状態で基礎コンクリート面に当接し、ベースプレートの周縁部で基礎コンクリートを鋭角的に押圧することになる。この引張側での笠折れ現象を防止するには、ベースプレートの板厚を厚くすることも考えられるが、その場合には図9(a)に示すように、曲げ剛性が高まるために面接触となるほどの大きな塑性変形が起こらず、前述した爪先立ち現象の発生が避けられない。したがって、本技術においてもベースプレートの周囲に余裕が少ないと基礎コンクリートに割裂が生じやすく、結果的には基礎コンクリートの小型化が困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者らはこれら従来技術の問題点に鑑み、露出型鉄骨柱脚における力学的特性について鋭意検討を重ねた結果、本発明に想到したのである。すなわち、本発明では、繰返しの曲げモーメントを受けた場合にベースプレートの爪先立ち現象や笠折れ現象の発生がなく、圧縮側となったベースプレートの端部を基礎コンクリートに面接触させ、これにより基礎コンクリートの小型化が可能な露出型鉄骨柱脚の提供をその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る露出型鉄骨柱脚は、上記課題を解決するため、各隅部に少なくとも1個以上のボルト孔を備え、各隅部間の辺部にボルト孔が存在する場合には各隅部におけるボルト孔が複数である略矩形状のベースプレートを鉄骨柱の下部に固着し、基礎コンクリートに定着した複数本のアンカーボルトを各ボルト孔に挿通してナットの締付けにより鉄骨柱を基礎コンクリートに固定するにあたり、柱脚部に作用する曲げモーメントに対して、前記ベースプレートの圧縮側および引張側に想定される仮想塑性ヒンジ線上でベースプレートのそれら部位が曲げ降伏する際のそれぞれの柱脚部曲げモーメントM1および柱脚部曲げモーメントM2、ならびに引張側に位置するアンカーボルトが降伏および破断する際のそれぞれの柱脚部曲げモーメントM3および柱脚部曲げモーメントM4との間に、M2≧M4>M1(関係1)およびM2≧M4>M3(関係2)が成り立つように、各部材の強度等を選定するという技術手段を採用した。
【0009】
上記構成によれば、柱脚部に作用する曲げモーメントに対して、引張側に位置するアンカーボルトが降伏するか、あるいはベースプレートの圧縮側に位置する一端側が仮想塑性ヒンジ線上で曲げ降伏したとき、ベースプレートの引張側に位置する他端側は弾性領域内にある。さらに、ベースプレートの引張側は、引張側に位置するアンカーボルトの破断前には曲げ降伏しないようになっている。このような強度関係に設定することにより、本発明では、上記特許文献2に記載の技術に見られるようなベースプレートの引張側での塑性変形(笠折れ現象)が阻止される。そして、ベースプレートの一端側が圧縮により曲げ降伏した状態の柱脚部に対して、反対方向の曲げモーメントが作用すると、先に引張側であったベースプレートの他端側部分が圧縮側となって降伏することになる。このような挙動を示す結果、鉄骨柱が角型鋼管の場合には、略矩形状のベースプレートにおける4辺の張出し部分のうちで、負荷された繰返し曲げモーメントの方向に対応する対向位置の2辺が、塑性変形により上方に屈曲した形状になる。したがって、曲げモーメントを受けたときにベースプレートの爪先立ち現象が起こらず、基礎コンクリート面に対して広い面積で圧接する。すなわち、ベースプレート下面の支圧面積が増大し、基礎コンクリートを局部的に押圧することがないので、基礎コンクリートの縮小化が可能になる。
【0010】
さらに、全幅Bと板厚tの鋼板からなるベースプレートを用い、これに適用する鉄骨柱の柱径dとの間に、(B/2t−d/2t)3≧20(関係3)、かつB/t≧14(関係4)の関係が成り立つように設定すると好適である。なお、本発明でいう鋼板とは、圧延鋼板に限らず鋳鋼など、その成形方法は限定されない。前記構成に加えてこの条件を満足する場合には、(B−d)/2で表せるベースプレートの張出し部分は、曲げモーメントが作用したときにその圧縮側において確実に屈曲して圧縮側ベースプレート下面の支圧面積が拡大するとともに、圧縮応力中心が内方(ベースプレートの中心線に向かう方向)に変位することにより、基礎コンクリートに与える影響をさらに低減させる効果がある。
【0011】
また、ベースプレートの素材として降伏点が400N/mm2以上の高強度鋼板を使用することにより、ベースプレートの板厚を薄くしても、保有耐力接合を満足する柱脚を実現できる。ベースプレートの板厚を薄くすることは、張出し部分に上記のような変形を生じさせるのに有効な手段である。なお、柱脚においてベースプレートの板厚は、薄く設定するほど材料選択に無駄がなくなるので、合理的な設計に大きく寄与する。この高強度鋼板を単独で使用した場合でも同様な作用・効果が得られるが、さらにその板厚に関わる上記関係3と関係4の条件も同時に満足させれば、ベースプレートが効果的に湾曲し、圧縮応力中心がより内方に変位する。このため、曲げモーメントが作用したときのベースプレート下面の支圧面積がさらに増大し、基礎コンクリートに対する支圧応力を十分に緩和することができる。
【0012】
なお、略矩形状のベースプレートの張出し部分に沿って配置される複数本のアンカーボルトに対して、フープ筋を直接的に巻き付けてそれら全体を拘束することは、上記構成を単独で実施する場合に比べてより効果的である。すなわち、従来の露出型鉄骨柱脚では、ベースプレートの縁空き部分を大きく確保する必要があるので、略矩形状に配置された複数本のアンカーボルトに対して、間隔を置いてそれらの外側に立上がり筋を同様に略矩形状に配置し、これら立上がり筋をフープ筋で囲むのが通例である。これに対して、本発明ではベースプレート下面の支圧面積の増大等により、縁空き部分を大きく確保する必要がない。このため、複数本のアンカーボルトにフープ筋を直接巻き付けることは、上記各条件を満足する構成との組合せにより、基礎コンクリートの縮小化を図る上で好都合である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の露出型鉄骨柱脚において、曲げモーメントに対するベースプレートとアンカーボルトの力学的特性は、図1に示すような各時点での柱脚部曲げモーメントM1〜M4の大小関係として表すことができる。すなわち、柱脚に曲げモーメントMが作用したとき、柱脚部の降伏耐力(柱脚部曲げモーメントM3)となる引張側に位置するアンカーボルトが降伏した時点では、ベースプレートの圧縮側部分(基礎コンクリートを支圧する側)は弾性領域内にある。さらに回転角θが大きくなると、ベースプレートの圧縮側部分が曲げ降伏するが、この時点(柱脚部曲げモーメントM1)ではベースプレートの引張側部分(アンカーボルトの引張力に抵抗する側)は弾性領域内にある。そして、柱脚部の最大耐力(柱脚部曲げモーメントM4)となる引張側に位置するアンカーボルトの破断に到達したときにおいても、ベースプレートの引張側部分は依然として弾性領域内にある。なお、アンカーボルトおよびベースプレートにおける個々の素材が備える機械的特性の組合せによっては、先にベースプレートが圧縮側部分で曲げ降伏し、次に引張側に位置するアンカーボルトが降伏しても同様な効果が得られる。すなわち、M1とM3の間においてはその大小に格別の限定はない。ただし、この場合においてもベースプレートの引張側部分は弾性領域内にあることが必須である。また、ベースプレートにおける引張側部分の曲げ降伏と、引張側に位置するアンカーボルトの破断とが同時であってもよい。要するに、本発明においてはベースプレートの引張側部分での曲げ降伏が、引張側に位置するアンカーボルトの破断よりも前に起こらないことが重要である。換言すれば、本発明はベースプレートが引張側部分で曲げ降伏するときの柱脚部曲げモーメントM2が最大となるように設定することにある。
【0014】
このような関係により、ベースプレートの塑性変形は、圧縮側部分でのみ生じることになる。したがって、実際の地震において繰返し(正負)の曲げモーメントMが柱脚に作用した場合には、ベースプレートが経時的な変化状態として図2の(a)から(c)に向かう挙動を示す。この場合、反時計方向の曲げモーメントを+M、時計方向の曲げモーメントを−Mで示す。まず、図2(a)において、+Mの曲げモーメントが作用すると、引張側に位置する一端側のアンカーボルト10aが降伏するとともに、圧縮側では鉄骨柱11の他端側フランジ直下のベースプレート12が曲げ降伏して塑性ヒンジ12aが形成される。次に、反対方向の曲げモーメント−Mが作用すると、図2(b)の状態を経て図2(c)に示すように、引張側に位置する他端側のアンカーボルト10bが降伏するとともに、圧縮側となるベースプレート12の一端側も曲げ降伏して同様な塑性ヒンジ12bが形成される。
【0015】
そして、正負の繰返し曲げモーメントが柱脚に負荷されると、図3に示すようにベースプレート12は、繰返し曲げモーメントの両方向において、鉄骨柱11の側面からの張出し部分が上方に湾曲し、船底のような形状に塑性変形する。なお、例えば保有耐力接合を満足する柱脚において、さらに大きな曲げモーメントが作用する場合には、鉄骨柱11の接合部付近が座屈することにより変形が生じるため、上記張出し部分の屈曲に止まらず、最終的にベースプレート全体が湾曲した状態に塑性変形することになる。ベースプレート12がこのような形状に変化すると、図4に示すように圧縮応力中心が内方(ベースプレート12の中心線に向かう方向)に変位するので、ベースプレート12の各側面から基礎コンクリート13の縁部までの距離(縁空き部分)を大きく確保する必要がなくなり、基礎コンクリート13を従来に比べて小さくすることが可能になる。
【0016】
本発明において、各時点における柱脚部曲げモーメントM1〜M4は、ベースプレートとアンカーボルトの強度、寸法、配置状態等から計算することができる。ベースプレートに関する因子としては、使用する鋼板の基準強度Fb、圧縮側と引張側にそれぞれ想定される仮想塑性ヒンジ線上での塑性断面係数Zc,Zt、圧縮側応力中心位置から柱側面までの距離Lc、隅部における引張側アンカーボルト図心から柱コーナー部までの距離Ltおよび応力中心間距離Jが使用される。また、アンカーボルトでは、基準強度Fy、引張強さFuおよび全断面積Aがこれに該当する。これらを用いることにより、柱脚部曲げモーメントM1〜M4は、それぞれ以下の関係式により求めることができる。なお、応力中心間距離Jは、引張側応力中心位置から圧縮側応力中心位置までの距離で規定される。ここで、引張側応力中心位置は引張側アンカーボルトの図心位置であり、圧縮側応力中心位置は圧縮側に働く応力(コンクリートの反力)分布の中心位置である。この圧縮側応力中心位置は、応力分布の形状をどのように設定するかにより、次のように算定される。すなわち、圧縮側のベースプレート側面から下方に延長線を想定し、その適宜位置からベースプレート底面の適宜位置を結んだ直角三角形とみなした場合には、延長線を底辺とする直角三角形の重心位置が底辺から高さ方向に1/3の位置にあるので、圧縮側応力中心位置は応力分布の幅に対してベースプレートの側面から1/3の位置となる。また、同様に2辺がそれら延長線とベースプレート底面に一致する矩形とみなした場合には、延長線と対辺の中央が重心となるので、応力分布の幅に対してベースプレートの側面から1/2の位置となる。
【0017】
まず、圧縮側に想定される仮想塑性ヒンジ線上でベースプレートが曲げ降伏する際の柱脚部曲げモーメントM1は、M1=(Zc・Fb/Lc)・Jで求められる。この場合、Zcはベースプレートの全幅Bと板厚tの関数として、Zc=B・t2/4となる。なお、塑性断面係数に代えて断面係数を用いる場合には、面外曲げに対する基準強度に置き換えて算出することができる。
【0018】
次に、引張側に想定される仮想塑性ヒンジ線上でベースプレートが曲げ降伏する際の柱脚部曲げモーメントM2は、M2=(Zt・Fb/Lt)・Jで求められる。ここでZtは、鉄骨柱のコーナー部に45度の接線を引いたときのベースプレート上におけるその長さLと板厚tの関数として、Zt=2(L・t2/4)となる。この場合においても塑性断面係数に代えて断面係数を用いるときには、面外曲げに対する基準強度に置き換えて算出することが可能である。前記の接線長さLは、鉄骨柱の柱径dとコーナー部の曲率半径rにより、L=√2(B−d)+2(√2−1)rとなる。溶接組立柱あるいは溶接部分を考慮した場合には、四角柱に置き換えて直角のコーナー部で接線を引くことになる。なお、上記関係式はベースプレートの隅部にのみアンカーボルトが配置される場合を対象とするものである。しかるに、隅部間の辺部にアンカーボルトが存在する場合において、柱脚部曲げモーメントM2を算出するには、ベースプレートの引張側において、図心上における引張側アンカーボルトに辺部のアンカーボルトが含まれることから、辺部に配置されたアンカーボルトの引抜力を考慮することは言うまでもない。
【0019】
そして、引張側アンカーボルトが降伏する際の柱脚部曲げモーメントM3は、M3=Fy・A・J、引張側アンカーボルトが破断する際の柱脚部曲げモーメントM4は、M4=Fu・A・Jの関係式でそれぞれ求めることができる。
【0020】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。露出型鉄骨柱脚に関する力学的特性を解明するために負荷実験を行った。図5は、その実験方法を示した概略説明図である。図示のように、本実験では、鉄骨柱1を基礎コンクリート2に定着させたアンカーボルト3とナット(図示せず)を用いて下方に設けた略矩形状のベースプレート4を締め付けた後、ベースプレート4の下面に無収縮グラウトモルタル7を充填することにより、基礎コンクリート2に対して固定している。なお、アンカーボルト3の下端部には定着板6が装着されている。実験対象は、鉄骨柱1の寸法、アンカーボルト3の材質とその径ならびに使用本数と配置状態、ベースプレート4の材質と板厚ならびに隅部と辺部の寸法などに関し、前述の関係1および2、これに加えて関係3および4を満足する種々の形態と、比較例としてそれら関係のいずれかを満足しないものを試験体とした。実験は、鉄骨柱1の適宜の高さに水平方向の外力Fをアクチュエーターの押し引きにより正負交番荷重として繰り返し載荷することにより、所定の曲げモーメントMを鉄骨柱1加える。その時の全体変位δを変位計5によって検出するとともに、アンカーボルト3の軸部やベースプレート4の各隅部と各辺部などの必要部位の表面側や底面側に設置した多数の歪みゲージ(図示せず)により、柱脚部に作用する曲げモーメントMに基づく試験体各部の挙動を克明に検出できるように構成されている。
【0021】
そして、本実験装置により、柱脚部に作用する曲げモーメントMを徐々に増やしながら試験体各部の変位や歪みを検出してその挙動を観察すれば、柱脚部の降伏耐力となる引張側に位置するアンカーボルト3が降伏する際の柱脚部曲げモーメントM3、あるいはベースプレート4の圧縮側部分が曲げ降伏する際の柱脚部曲げモーメントM1、柱脚部の終局耐力となる引張側に位置するアンカーボルト3が破断する際の柱脚部曲げモーメントM4を容易に知ることができ、さらにM4の時点においてベースプレート4の引張側部分が降伏状態にないことも確認できる。すなわち、M2がM4よりも大きいことが確認できる。図1は、その実験結果に基づいて柱脚部の全体の変位を包絡線にて定性的に示したもので、本発明を適用した場合の柱脚部に対する曲げモーメントMと、全体変位δを回転角θに換算した一般的な関係を実験的に得た特性図であり、各試験体の形態の変化に関わらず共通した特性であることが確認されている。なお、実施例の多くは図1に示す特性図の関係、すなわちM2>M4>M1>M3を満足したが、一部のものでは引張側に位置するアンカーボルト3の降伏よりもベースプレート4の圧縮側部分での曲げ降伏が先行し、M2>M4>M3>M1の関係となった。ただし、いずれの場合においても図3に示すようなベースプレート4の張出し部分での塑性変形が最終的に見られた。また、この実験結果に基づく特性は、以下に示す各実施例の仕様および材料の機械的性質に基づくFEM解析によってもほぼ一致することが確認されている。
【0022】
図6および図7は、本発明による露出型鉄骨柱脚の第一実施例であり、そこで用いるアンカーボルトが8本タイプのベースプレート30を示している。ところで、図5の実験における柱脚各部に作用する力関係は、図6および図7のようにモデル化することができる。すなわち、図6に示すように、柱脚部に曲げモーメントMが作用すると、ベースプレート30の一端側(圧縮側)の隅部や辺部が支点となって他端側(引張側)のアンカーボルト(図示せず)に対して引張力Tが作用する。そして、その引張力Tに等しい圧縮力Cが、ベースプレート30の一端側の隅部や辺部からなる支点部分の下方の基礎コンクリート(図示せず)に対して作用することになる。ここで、圧縮力Cの作用点と引張側アンカーボルトの図心位置との間の距離が応力中心間距離Jである。なお、この実験においては、具体例の圧縮分布図を示す図8からも明らかなように、圧縮力Cはベースプレート30の端部から100mm付近が最大であり、全体の応力分布からその応力中心(作用点)は、最外列に位置するアンカーボルトの芯付近であることが実験により確認された。したがって、それら相互間の距離を実測し、その値を応力中心間距離Jとして設計に用いても格別の問題はない。
【0023】
そして、柱脚部に負荷された曲げモーメントMに基づく前記ベースプレート30の力学的挙動に関しては、図7に示すようにモデル化して検討することが可能である。なお、以下の各実施例におけるベースプレートの平面図では図面の右側部分を圧縮側、左側部分を引張側として説明する。まず、図7に示すベースプレート30では、8個のボルト孔30a〜30hが、鉄骨柱31のコーナー部31aに引いた45度の接線と平行となるように各隅部に2個ずつ配置される。このようなアンカーボルトの配置状態において、曲げモーメントMが作用したときにそれぞれ想定されるベースプレート30の圧縮側と引張側の仮想塑性ヒンジ線HLc,HLtの長さは、ベースプレート30の全幅Bと鉄骨柱31の柱径dにより、HLc=B、HLt=√2(B−d)と表せる。そして、ベースプレート30の圧縮側と引張側における仮想塑性ヒンジ線HLc,HLt上でのそれぞれの塑性断面係数Zc,Ztは、ベースプレート30の板厚をtとすると、前記関係式から、Zc=B・t2/4、Zt=2√2(B−d)t2/4となる。ところで、ベースプレート30の全幅Bと鉄骨柱31の柱径dとの関係は、B≦2dに設定されるのが一般的であり、この実施例ではB=2dである。また、圧縮側において最外列に位置するボルト孔30aまたは30hの中心から、鉄骨柱31の圧縮側側面に沿うように想定される仮想塑性ヒンジ線HLcまでの距離Lcと、引張側に位置する二個所の隅部における2個のボルト孔30c,30dまたは30e,30fの図心(両方の孔芯を結ぶ線の中央)から鉄骨柱31のコーナー部31aまでの距離Ltの関係は、この場合にはLc≒Ltと見なすことができる。したがって、圧縮側に想定される仮想塑性ヒンジ線HLc上でベースプレート30が曲げ降伏する際の柱脚部曲げモーメントM1と、引張側に想定される仮想塑性ヒンジ線上でベースプレート30が曲げ降伏する際の柱脚部曲げモーメントM2の大小は、ベースプレート30のそれぞれの位置における塑性断面係数Zc,Ztにより決まる。そして、Zc=B・t2/4、Zt=2√2(B−d)t2/4、B=2dの関係から、Zt=√2Zcが導かれるので、M2>M1が成立する。したがって、柱脚部曲げモーメントM3,M4を決定する引張側のアンカーボルトについて、ベースプレート30の引張側での曲げ降伏が生じる前に破断するように、その基準強度Fy、引張強さFuおよび全断面積Aを適宜選択すればよい。
【0024】
図8は、図7に示す第一実施例に係る鉄骨柱脚の具体例について、曲げモーメントMが作用したときのベースプレート30の圧縮側部分における圧縮分布を示す特性図である。この特性図は、ベースプレート30の圧縮側下面に所定の格子状間隔で多数の歪みゲージを設置し、各位置での圧縮歪みεについて、ベースプレート30の端面側からの距離Xとの関係を示している。この場合、歪みゲージは、基礎コンクリート(基礎柱型)上面とベースプレート下面に充填した無収縮グラウトモルタル中に埋設されている。図8の(a)と(b)は、それぞれ図7におけるG線上とF線上での結果を示している。なお、試験体の仕様は、下記のとおりである。
柱材(角型鋼管):柱径d400mm、板厚22mm、材質BCR295
ベースプレート:全幅B700mm、板厚t50mm、材質SA440(降伏点440N/mm2)
アンカーボルト:ボルト径D41、定着長15D、材質SD390
基礎柱型:断面寸法900mm角、立上り筋16本(D25,SD345)
したがって、この仕様における関係式(3)と(4)の値は、それぞれ(B/2t−d/2t)3=27≧20と、B/t=14≧14となり、いずれも条件を満足するものである。これとは別に、第一実施例の変形例としてアンカーボルトの配置が同じでベースプレートの板厚と鋼種(板厚60mm、降伏点325N/mm2)のみが異なり、関係式(3)と(4)の値が、それぞれ(B/2t−d/2t)3=15.6と、B/t=11.7であり、両方の条件を満足しないものについても同様な実験を行った。
【0025】
そして、図8から明らかなように、上記実施例のベースプレートは、長さ150mmの張出し部分において基準位置となるその端面から約100mmの位置で圧縮荷重が最大になっている。これに対して、変形例では図9に示すように約75mmの位置にそのピークがあり、上記関係1,2に加えて関係3,4の条件も同時に満足する実施例のほうが、圧縮荷重のピークが内側に寄っていることがわかる。すなわち、上記関係3,4の条件は、曲げモーメントが柱脚に作用したときの圧縮中心をベースプレート端面から遠ざける方向に変位させる効果があることを示している。なお、いずれの場合においても上記柱脚部曲げモーメントM1〜M4の関係が満足されているため、実験ではベースプレートに爪先立ちや笠折れが生じなかった。因みに比較例として、アンカーボルトが同じ8本タイプであって、それらがベースプレートの各隅部と隅部間の辺部に1本ずつ配置されたものについて同様な実験を行ったところ、笠折れ現象が見られた。
【0026】
図10ないし図13は、それぞれ異なる実施例において使用するベースプレートの平面図である。図10に示すベースプレート40は、前記第一実施例と基本構成は同じであるが、ボルト孔の位置が少し異なっている。すなわち、圧縮側の二個所の隅部にそれぞれ存在する2個のボルト孔40a,40bおよび40h,40gのうちで内側(柱寄り)に位置するボルト孔40b,40gが、圧縮側に想定される仮想塑性ヒンジ線HLcの線上にその孔芯が合致するものである。この場合、各ボルト孔40a〜40hとして過大孔が採用されているが、圧縮側の塑性断面係数Zcの算出においては、その大小に拘わらず2個のボルト孔40b,40gによる断面欠損を考慮する必要がある。この断面欠損は、ボルト孔40b,40gの孔径とベースプレート40の全幅Bからして、全体の15%とした。そして、ベースプレート40の圧縮側と引張側にそれぞれ想定される仮想塑性ヒンジ線HLc,HLtの長さは、前記第一実施例と同じであるから、Zc=0.85B・t2/4、Zt=2√2(B−d)t2/4、B=2dの関係から、Zt=√2/0.85Zcが導かれる。この場合には、引張側の塑性断面係数Ztに対する圧縮側の塑性断面係数Zcの比率が前記第一実施例に比べて大きくなり、ベースプレート40の圧縮側での曲げ降伏がより生じやすくなる。
【0027】
このようにベースプレートの圧縮側に断面欠損部分を存在させることは、ベースプレートの張出し部分の幅が狭い場合に有効な手段である。すなわち、図11に示すような場合においては、ベースプレート50の全幅Bに対する鉄骨柱51の柱径dの比率が大きくなるに伴い、√2(B−d)として算出される引張側の仮想塑性ヒンジ線HLtの長さは短くなる。このことは、ベースプレート50における引張側の塑性断面係数Ztの低下に直結する。そこで、断面欠損となるボルト孔50b,50gを圧縮側に想定される仮想塑性ヒンジ線HLc上に配置し、圧縮側の塑性断面係数Zcを同じように低下させることにより、その対応が可能になる。
【0028】
図12に示すベースプレート60は、4個のボルト孔60a〜60dが四隅に配置されたもので、この種の柱脚用ベースプレートとしてはボルト孔の数が最少である。この場合、鉄骨柱61の柱径dは、ベースプレート60の全幅Bの1/2であるから、図7あるいは図10と同様な位置に引張側の仮想塑性ヒンジ線HLtと圧縮側の仮想塑性ヒンジ線HLcが想定される。なお、図11に示すベースプレート50と同様に、ベースプレート60の全幅Bに対する鉄骨柱61の柱径dの比率を1/2以上に設定することはもちろん可能である。
【0029】
また、図13に示すベースプレート70は、アンカーボルト12本用のものである。ここで、12個のボルト孔70a〜70lは、各隅部に2個とそれら隅部間の辺部にそれぞれ1個ずつ配置されている。この実施例においても、図7あるいは図12と同様な位置に引張側の仮想塑性ヒンジ線HLtと圧縮側の仮想塑性ヒンジ線HLcが想定される。そして、図11に示すベースプレート50と同様に、ベースプレート70の全幅Bに対する鉄骨柱71の柱径dの比率を1/2以上に設定できることは言うまでもない。
【0030】
次に、図14と図15は、それぞれ露出型鉄骨柱脚の他の実施例と従来例であって、柱脚に曲げモーメントMが作用した状態を示している。すなわち、図15に示す従来例では、曲げモーメントMが作用したときにベースプレート20に爪先立ち現象が生じることから、基礎コンクリート23の圧壊を阻止するためにベースプレート20の縁空き部分を十分に確保することが必要である。そこで、アンカーボルト22から離れた位置においてそれらを囲むように複数の立上がり筋25を設置し、それらをフープ筋24で囲むのが従来の一般的な施工方法である。
【0031】
これに対して、図14に示す本発明の実施例では、下端部に固着したベースプレート80を介してアンカーボルト82により鉄骨柱81を基礎コンクリート83に固定する点は同じであるが、基礎コンクリート83の内部に埋設されるフープ筋84の設置状態が上記従来例とは異なる。すなわち、本発明では上記構成の採用により、ベースプレート80の周囲に縁空き部分を大きく確保する必要がないので、立上がり筋を省いてこれらアンカーボルト82に対してフープ筋84を直に巻くことができる。これにより、基礎コンクリート83の寸法D1は、従来例の基礎コンクリート23の寸法D2よりも小さくすることが可能になる。
【0032】
なお、上記各実施例では、鉄骨柱として角型鋼管を用いた事例について説明したが、円形鋼管にも適用することは可能であり、その場合には直径が柱径となることは言うまでもない。さらに、ベースプレートの四隅を斜断せずに矩形にしたり、アンカーボルトの本数を増やすなど、この発明の技術思想内での種々の変更実施はもちろん可能である。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、地震などの繰返し曲げモーメントが柱脚に作用した場合に、曲げモーメントの圧縮側でのみベースプレートが塑性変形するように柱脚構成部材の強度等を選定することにより、ベースプレートの爪先立ちや笠折れを阻止することが可能になった。このため、ベースプレートの周囲に確保すべき縁空き部分が少なくて済むから、基礎コンクリートの縮小化が可能になり、施工の合理化や設計の自由度拡大が図られるなど、本発明の実用上の効果はきわめて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る露出型鉄骨柱脚において、アンカーボルトとベースプレートの力学的状態を曲げモーメントと回転角とに関連させて示した特性図である。
【図2】 本発明に係る露出型鉄骨柱脚に繰返し曲げモーメントが作用したときの力学的挙動を示す説明図である。
【図3】 上記力学的挙動に伴う最終状態の形状を示す説明図である。
【図4】 図3の状態の露出型鉄骨柱脚に曲げモーメントが作用したときの基礎コンクリートに対する圧縮状態を示す説明図である。
【図5】 実験方法の概略を示した説明図である。
【図6】 柱脚の各部に作用する力関係をモデル化して解析するための説明図である。
【図7】 本発明に係る露出型鉄骨柱脚において使用するベースプレートの一実施例を示す平面図である。
【図8】 図7の実施例に曲げモーメントを負荷したときの基礎コンクリートに対する圧縮分布を示す特性図である。
【図9】 図7の実施例の変形例に曲げモーメントを負荷したときの基礎コンクリートに対する圧縮分布を示す特性図である。
【図10】 本発明に係る露出型鉄骨柱脚において使用するベースプレートの他の実施例を示す平面図である。
【図11】 本発明に係る露出型鉄骨柱脚において使用するベースプレートの他の実施例を示す平面図である。
【図12】 本発明に係る露出型鉄骨柱脚において使用するベースプレートの他の実施例を示す平面図である。
【図13】 本発明に係る露出型鉄骨柱脚において使用するベースプレートの他の実施例を示す平面図である。
【図14】 本発明に係る露出型鉄骨柱脚の他の実施例において、曲げモーメントと基礎コンクリート中の配筋状態との関係を示す説明図である。
【図15】 従来例において、曲げモーメントと基礎コンクリート中の配筋状態との関係を示す説明図である。
【図16】 従来例において、曲げモーメントが作用したときの基礎コンクリートの状態を示す説明図である。
【図17】 図16の状態からさらに進行した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1,11,21,31,41,51,61,7181…鉄骨柱、2,13,2383…基礎コンクリート、3,10a,10b,22,82…アンカーボルト、4,12,20,30,40,50,60,70,80…ベースプレート、5…変位計、6…定着板、30a〜30h,40a〜40h,50a〜50h,60a〜60d,70a〜70l…ボルト孔
Claims (4)
- 各隅部に少なくとも1個以上のボルト孔を備え、各隅部間の辺部にボルト孔が存在する場合には各隅部におけるボルト孔が複数である略矩形状のベースプレートを鉄骨柱の下部に固着し、基礎コンクリートに定着した複数本のアンカーボルトをボルト孔に挿通してナットの締付けにより鉄骨柱を基礎コンクリートに固定する露出型鉄骨柱脚において、柱脚部に作用する曲げモーメントに対して、前記ベースプレートの圧縮側および引張側に想定される仮想塑性ヒンジ線上でベースプレートのそれら部位が曲げ降伏する際のそれぞれの柱脚部曲げモーメントM1および柱脚部曲げモーメントM2、ならびに引張側に位置するアンカーボルトが降伏および破断する際のそれぞれの柱脚部曲げモーメントM3および柱脚部曲げモーメントM4との間に次の関係(1)および(2)が成り立つことを特徴とする露出型鉄骨柱脚。
(1)M2≧M4>M1
(2)M2≧M4>M3 - 前記ベースプレートが鋼板からなり、その全幅Bと板厚tと前記鉄骨柱の柱径dとの間に次の関係(3)および(4)が成り立つことを特徴とする請求項1に記載の露出型鉄骨柱脚。
(3)(B/2t−d/2t)3≧20
(4)B/t≧14 - 前記ベースプレートが、降伏点400N/mm2以上の鋼板からなることを特徴とする請求項1または2に記載の露出型鉄骨柱脚。
- 前記複数本のアンカーボルトが、前記基礎コンクリート内に含まれるフープ筋で直接的に包囲されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の露出型鉄骨柱脚。
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