JP3938615B2 - 押し込み式ナット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボルトに対して、該ボルトを挿通穴に受け入れるように押し込むことによりボルトのねじに係合する押し込み式ナットに関する。
【0002】
【従来の技術】
ボルトを挿通穴に受け入れるように押し込むことによりボルトねじに係合する押し込み式ナットは、例えば、特開平6−81830号公報に開示されている。この公報に記載の押し込み式ナットは、一方の開口部に向けて内径が順次縮小するテーパ状の内壁部を有するナット状外形の外殻体と、そのテーパ状内壁部に沿ったテーパ状外表面を有し且つ中心側内壁にはねじ溝が形成された複数の割りナットと、外殻体のテーパ状内壁に割りナットを押上げるコイルばねとから成る。この押し込み式ナットは、ボルトを挿通穴に受け入れるように押込むことによりボルトのねじに係合するので、ナットを強くボルトに押込めば、ナットは締め付け位置までそのまま移動し、それまでのナットに必要としていた締め付け位置までのナットの回転操作を不要にしている。上記公報に記載された押し込み式ナットと同様の押し込み式ナットが、特開平6−147214号公報の図7及び図8並びに関連の記載に示されており、締め付け位置までのナットの回転操作を不要にしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の両公報に記載の押し込み式ナットは、いずれも、その組立てに手間がかかる。すなわち、ナット状外形の外殻体の中空部分に、複数の割りナットを収容し、更に割りナットを押上げるコイルばねを割りナットの後ろから装填する必要があり、手間がかかる。また、コイルばねがその付勢力によって外れたり、特開平6−147214号公報のナットでも、蓋が外れたりする惧れがあるので、組立てには熟練を必要とする。更に、この押し込み式ナットは、従来のナットと同様に金属製であり、振動の多いところでは、割りナット同士がぶつかったりする等騒音を発生したり、相互に傷つけ合ったりする惧れがあり、その他、製造にも時間と費用がかかっている。
【0004】
かかる不具合を解消するため、本願の発明者によって、組立てに手間のかからない、熟練も必要としない、更に、振動のある場所でも騒音を発生したり傷つけ合ったりしない、簡単に製造できる、押し込みで仮止めして少しの回転によって固く締結することできる押し込み式ナットが開発された(特願平9−7551号参照)。しかし、この押し込み式ナットにおいても、ナットの取り外し操作において改良の余地が残っている。上記の押し込み式ナットの取り外しにおいても、通常のナットと同様に、ナットを工具でボルトの長さにわたって回転させる必要があり、手間と時間がかかり、取付け個所が複数ある場合には相当に厄介であった。
【0005】
従って、本発明の目的は、、振動のある場所でも騒音を発生したり傷つけ合ったりしない、簡単に製造できる押し込み式ナットであって、取り外し操作を簡単にできる押し込み式ナットを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明によれば、ボルトに対して、該ボルトを挿通穴に受け入れるように押込むことによりボルトのねじに係合する押し込み式ナットであって、プラスチック製のナット本体と、ナット本体を中に収容して該ナット本体に連結される筒状のプラスチック製のキャップ体とを備え、キャップ体は、ナット本体を受け入れる筒状部で成り、一端はナット本体を受入れる開口部として形成され、他端にはボルトが貫通する小穴が形成された端板を有し、ナット本体は、基板部と、内壁部にねじ溝が形成されて全体として1つのナット部を形成する少なくとも2つのねじ部と、基板部から延びてねじ部に連結され、各ねじ部を基板部から押上げるように付勢する各ねじ部毎に設けられたばね部とから成り、ナット本体は、そのねじ部がキャップ体の端板に隣接し且つ基板部がキャップ体の開口部に隣接するように、キャップ体に収容されており、ねじ部の外側面は、キャップ体の端板のボルト挿通穴に向けて小径になるようにテーパしており、該ねじ部テーパ面に対応して、キャップ体の筒状部の内周面が端板に向けて小径になるようにテーパしており、ナット本体とキャップ体とは、前記連結状態において、ばね部によってねじ部テーパ面をキャップ体テーパ面に当接してねじ部で形成するねじ内径を小径に縮径する押し込み位置と、ねじ部テーパ面がキャップ体テーパ面から離れてねじ内径を大径状態に解除する引き出し位置との間で、相対的に軸方向に移動可能になっており、ナット本体の基板部は、キャップ体の内径より大径の板状体で形成されてキャップ体への押し込みを制限しており、該基板部には、ナット本体がキャップ本体に対して前記押し込み位置にあるとき、キャップ体の開口部の端縁の内面に摩擦係合してその押し込み位置を保持する突出部が形成されており、更に、ナット本体又はキャップ体の一方を他方に対して軸方向に移動させる手段が設けられていることを特徴とする押し込み式ナットが提供される。
【0007】
上記のように、本発明の押込み式ナットは、キャップ体のテーパ面とねじ部のテーパ面とばね部とによって、ボルトを挿通穴に受け入れるように、強く押込めば、締結位置までそのまま移動し、ナットの回転操作を不要にする利点はそのまま有し、振動のある場所で騒音を発生したり傷つけ合ったりする欠点を解消し、両部品共に、極めて安価に大量生産でき、キャップ体にナット本体を収容するように押込むだけで簡単に組立てられ、従来の押し込み式ナットのように、コイルばねを一切不要にしているので、ばね部が組立て中に外れることがなく、組立てに熟練を必要とすることがない。そして、締結位置に押し込まれたナットを半回転〜1回転程させるとその締結が強固にされる。取り外しにおいては、ナットを半回転〜1回転程、逆転させると強固な締結が解除され、軸方向に移動させる手段を用いてナット本体をキャップ体に対して引き出し位置に引き出すと、2つのねじ部で形成するねじ内径が縮径状態から大径状態になり、ねじ部とボルトねじとの係合が緩み、押し込み式ナットをそのままボルトから抜き出すことができ、面倒な回転を必要とすることなく、引き出し操作によって簡単に取り外すことができる。また、引き出し行わない場合には、係合が緩んだ状態すなわち解除状態を維持することができ、複数の取付個所のある場合の取り外しにおいて、各個所の解除状態を維持することができ、全体の取り外しを一層容易に行える。そして、押し込み位置においては、基板部の突出部が筒状部の端縁の内壁に摩擦係合し、その押し込み位置を保持することができる。
【0008】
上記のナットにおいて、前記軸方向に移動させる手段を、キャップ体を外側から包囲する筒状のプラスチック製のカバー体で形成し、このカバー体を、ナット本体の基板部に形成された連結部に連結して、該カバー体の軸方向移動によって、ナット本体を、キャップ体に対して押し込み位置と引き出し位置との間で移動させるようにできる。このように形成することによって、ナットを、ナット本体とキャップ体とカバー体との3つのプラスチック部品で構成することができ、安価に、製造できまた組立てができる。
【0009】
また、カバー体をナット体に対して回転しないように連結して、カバー体の回転によって、ナット本体のねじ部がボルトのねじに強固に締結するようにナット本体を回転することができ、カバー体の反対方向への回転によって、ナット本体のねじ部をボルトねじへの締結から緩めることができる。カバー体の外形を、指や工具によって回転可能なように、非円筒形状に形成することができる。ナット本体の基板部に一対の係止手段を形成し、キャップ体に、該係止手段に係合する一対の係止手段を形成し、前記押し込み位置にあるときには、ナット本体の係止手段とキャップ体の係止手段とを係合させないが、前記引き出し位置にあるときには、ナット本体とキャップ体との連結を維持するように、ナット本体の係止手段をキャップ体の係止手段に係合させることができる。ねじ部及びばね部をそれぞれ一対形成することができる。各ねじ部を一定の間隔をおいて対向させて、キャップ体には、ボルトのねじがねじ部のねじに適切に係合するように案内する一対のガイドロッドを、前記ねじ部の間の隙間を通って延びるように形成できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図面を参照しながら本発明の実施例を説明する。本発明に係る押し込み式ナット1は、図1(A)に示すように、プラスチック製のナット本体2と、ナット本体2を収容する筒状のプラスチック製のキャップ体3とを備えている。ナット本体2は、図1の矢印5に図示のように、キャップ体3に収容され、キャップ体3はナット本体2を中に収容した状態でナット本体2に連結される。押し込み式ナット1は、更に、キャップ体3を外側から包囲する筒状のプラスチック製カバー体6を有する。矢印7に図示のように、カバー体6は、キャップ体3とその中に収容されたナット本体2とを収容し、その状態でナット本体2の下側の連結部9に連結される。図1(B)に図示のように、押し込み式ナット1は、ナット本体2と、このナット本体2を収容してナット本体2に連結されるキャップ体3と、このキャップ体3を更に包囲するように、ナット本体2とキャップ体3の連結体を収容するカバー体6との3部品の組立体で成る。
【0011】
カバー体6は、ナット本体2に対して軸方向に移動しないように且つ軸心回りに回転しないように、固定連結されている。ナット本体2とキャップ体3とは、軸心回りに回転しないように連結されているが、ナット本体2のねじ内径を小径に縮径する押し込み位置と、ナット本体2のねじ内径を大径状態に解除する引き出し位置との間で、相対的に軸方向に移動可能に連結されている。ナット本体2とキャップ体3とを押し込み位置と引き出し位置との間を移動させるのは、カバー体6である。カバー体6を軸方向(図1(A)の上下方向)に移動させると、キャップ体3に対してナット本体2が軸方向に移動して押し込み位置と引き出し位置との間を移動する。図1(B)に示す位置では、キャップ体2の上部の端板10とカバー体6の上端との間に隙間11が形成されており、引き出し位置にあることを示している。この隙間11がなくなるように、カバー体6を軸方向に押し上げると、押し込み位置をとる。以下、ナット本体2、キャップ体3、カバー体6の構造の詳細について説明する。
【0012】
先ず、ナット本体2について、図2の(A)〜(E)を参照して説明する。図2において、(A)はナット本体の平面図、(B)は正面図、(C)は底面図、(D)はねじ部の平面図、(E)はナット本体の右側面図である。ナット本体2は、下部の基板部13と、この基板部13から上方に延びて、細長い帯条片を板バネ形状に形成した2つのばね部14と、それぞれが各ばね部14の上端に一体成形された2つのねじ部15とから成る。各ばね部14は、各ねじ部15を基板部13に連結するものとして、ねじ部毎に設けられている。また、各ねじ部15の内壁部には、ボルトのねじに係合するためのねじ溝17が形成されている。2つのねじ部15、15は、全体として1つのナット部を形成するように、間隔をおいて直径方向に対向しており且つ中心にはボルト挿通用の空間が形成されている。ねじ部9の数は、2つに限らず、3以上でもよい。その場合にも、ばね部はねじ部毎に設けられて、ねじ部と一体成形される。基板部13には、カバー体6を連結するための連結部9が、下方に突出するように形成されている。
【0013】
各ばね部14は、対応するねじ部15を基板部13から押上げるように付勢する。従って、図2(B)及び(E)の無負荷(自然)状態において、ねじ部15を上方から押すと、ばね部14の撓みによってねじ部15は下方に下げられ、その押圧力を解除すると、ねじ部15は図示の無負荷状態に復帰する。ねじ部15の上方の外周面は、上方に向けて徐々に小径になるテーパ面18を有するように形成されている。基板部13の中心には、ねじ部15によって形成されるボルト挿通用空間に対応する位置に、ボルト挿通穴19が形成されている。
【0014】
基板部13は、キャップ体3の筒状部の下部の内径より大径の板状体で形成されて、ナット本体2がキャップ体3へ押し込められ過ぎるのを規制する。基板部13はキャップ体3の下部に合致した形状に形成されている。実施例では、キャップ体3の筒状部は、円筒を直径方向に対向する2つの位置で半径方向外方に突出させた非円筒の形状に形成し、キャップ体3を指や工具によって回転するのを可能にし、ボルトの回転に対して共回りの防止を可能にしている。このため、基板部13は、円板を直径方向に対向する2つの位置で半径方向外方に突出した突部を持つように形成した形状に形成されている。基板部13の上面には、キャップ体3の下部が基板部13に適正に位置決めされるように上方に突出する突出部21が一対設けられている。この突出部21は、また、ナット本体2がキャップ体3に押し込まれた押し込み位置にあるとき、キャップ体2の筒状部の開口部の端縁の内面に摩擦係合し、その押し込み位置を保持するように作用する。基板部13の上面には、キャップ体3を連結するための、直径方向に対向する一対の係止爪22、22が形成されている。
【0015】
基板部13には、カバー体6を連結するための連結部9が、下方に突出するように形成されている。この連結部9は、ボルトの軸心を基板部の中心に案内し規制するボルト挿通穴19を有する円筒状に形成されている。連結部9の下端部にはフランジ23が形成されており、フランジ23には、カバー体6の係止部の下端縁が係合してカバー体6がナット本体2に連結される。連結部9の外面には、直径方向に対向した位置に、上下に延びるリブ25が形成されている。リブ25は、カバー体6の係止部に係合するもので、ナット本体2とカバー体6とが相対的に回転しないように連結するためのものである。連結部9によって、カバー体6がナット本体2に連結され、カバー体6を軸方向に移動させるとナット本体2が軸方向に移動し、カバー体6を回転させるとナット本体2も回転する。
【0016】
キャップ体3について、図3の(A)〜(E)を参照して説明する。図3において、(A)はキャップ体の平面図、(B)は(A)のA−A線断面図、(C)はキャップ体の底面図、(D)は(B)のB−B線断面図、(E)は(D)のC−C線断面図である。キャップ体3は、上部の円板状の端板10と、端板10から下方に延びる筒状部27とから成る。端板10は、筒状部27から出っ張っており、フランジとして形成されているので、以下では、端板10をフランジ10と呼ぶ。フランジ10は、取付部材への当接面となり、使用者にはこの押し込み式ナット1のボルトへの取付の方向の目安となる。筒状部27は、円筒を、直径方向に対向する2つの位置で半径方向外方に突出した長手方向に延びる突部29を有するように形成した、非円筒の形状に形成されている。この非円筒の形状によって、キャップ体3を指や工具によって回転できるようにし、ボルトの回転に対して共回りするの防止している。なお、キャップ体3の筒状部27の形状は、この形状に限らず、ボルトの回転に対して共回りしない形状であれば、六角筒、他の角筒、楕円筒等の非円筒に形成することができる。フランジ10の中心には、ボルトが貫通するボルト挿通穴30が形成されている。また、筒状部27の下部は開放しており、ナット本体2を受け入れて収容し易いように大きな開口を有する。
【0017】
筒状部27のフランジ10に近い部分の内側は、フランジ10のボルト挿通穴30に向けて、テーパ面31を有するように形成されており、筒状部27の内径が徐々に小さくなる。テーパ面31はねじ部15のテーパ面18に対応して形成されている。ナット本体2の押し込みによって、ねじ部15がばね部14によって上方に押上げられ、ねじ部テーパ面18が筒状部テーパ面31に当接しながら上昇し、このテーパ面31によって2つのねじ部15が徐々に内側に寄せられ、両ねじ部15で形成するナットの雌ねじの内径が縮径される。筒状部27のテーパ面31から下方部分の内径は、ねじ部15がその内壁に接した状態では両ねじ部15の内側のボルト挿通空間が、ボルトの外径よりやや大きくなる程の大径を有するように形成される。従って、ねじ部15を下方に押圧すると、ばね部14の弾性によってねじ部15が下がり、テーパ面31より下に下がることができ、それにつれて、両ねじ部15が相互に遠ざかって両ねじ部の間のボルト挿通空間が大きくなり、ボルトねじとの係合力が弱くなる。ねじ部15、15は、筒状部27の内壁に接面するまで撓められると、ボルト挿通空間がボルトねじの外径を越える。従って、本発明の押し込み式ナットは、回転を必要とせずに、ボルトに対して押し込みによって締め付け位置までそのまま移動でき、また、回転を必要とせずに、締め付け位置から取り外し方向に引き出すことができる。なお、締め付け位置において、ナット1の押し込みを停止すると、ねじ部15への押圧力がなくなるので、ばね部14の復帰力によって、ねじ部15が上方に押上げられ、テーパ面18及び31の作用により、2つのねじ部15が内側に寄せられ、ボルトの雄ねじにしっかりと係合する。この状態で、キャップ体3を半回転〜1回転程回転することによって、通常のナットと同様に、締め付けを強固にすることができる。
【0018】
キャップ体3の内側には、フランジ10から下方に延びるガイドロッド33が一対、直径方向に対向して設けられている。ガイドロッド33は、突部29に隣接して形成されている。各ガイドロッド33は、ナット本体2の各ねじ部15の隙間を通る位置に形成され、その長さは、キャップ体3とナット本体2とを押し込み位置に維持するための第2のストッパとして、押し込み位置のナット本体2の基板部13の突出部21に当接する位置まで延びている。このガイドロッド33は、ナット本体2の各ねじ部15の隙間を埋めており、ねじ部15のボルト挿通空間を通るボルトの軸心がボルト挿通穴19及び30の軸心にあるようにボルトを案内し規制するように機能し、これによって、ねじ部15のねじ溝17がボルトのねじに確実に係合する。
【0019】
また、各ガイドロッド33は、ねじ部15の間の隙間にあるので、ねじ部15がテーパ面11と21との作用によって縮径する際、そのねじ部15を必要以上に縮径するのを防止することができ、これによって、両ねじ部15によって形成されるボルト挿通穴を、ボルトの挿通に支障を来す程に小さくなるのを防止できる。更に、ガイドロッド33は、ねじ部15に隣接しているので、キャップ体3が回転させられてガイドロッド33もその回転方向に移動すると、ねじ部15にその回転力が伝達され、ねじ部15も一緒に移動させられ、キャップ体3だけが回転する(すなわち空回りする)のを防止できる。
【0020】
キャップ体3の筒状部27の下端部分には、ナット本体2の基板部13に形成された係止爪22に係合する係止部34が、係止爪22に合わせて一対形成されている。実施例において、係止部34は、ガイドロッド33を利用して形成されている。ガイドロッド33の中心部には、成形用の穴35が貫通し、筒状部27の下端部分に係止用の肩を形成するようにして係止部34が形成されている。係止部34と係止爪22とは、ナット本体2とキャップ体3とが引き出し位置にあるとき、連結を維持するのに使用される。ナット本体2とキャップ体3とが押し込み位置にあるときには、ナット本体2の係止爪22とキャップ体3の係止34とは係合しない。押し込み位置においては、基板部13が筒状部27の下端に当接し、基板部の突出部21が筒状部27の端縁の内壁に摩擦係合しており、その押し込み位置を保持することができる。なお、ガイドロッド33の中空部に係止部34が形成されているので、キャップ体3をナット本体2に連結するとき、係止爪22は、突部29を目標にしてガイドロッド33の中空部の係止部34に合わせ、押し込めばよい。
【0021】
カバー体6について、図4の(A)〜(D)を参照して説明する。図4において、(A)はカバー体の平面図、(B)は正面図、(C)は底面図、(D)は(A)のD−D線断面図である。カバー体6は、図1(B)に図示のように、キャップ体3を外側からすっぽりと包囲する筒状部37と、筒状部37の下部に形成されて、ナット本体2の基板部13の連結部9に連結される連結部38とを有する。筒状部37は、キャップ体3の筒状部27の形状に合わせて、2つの半径方向外方に突出した長手方向に延びる突部を有する非円筒形状に形成され、キャップ体3に対して回転はしないが軸方向には移動することができるように、キャップ体筒状部27を外側からすっぽりと包囲している。連結部38は、ナット本体基板部13の連結部9に合わせて、逆さまにした切頭円錐形状に形成され、4つのスリット39によって4分割されている。連結部底面には、基板部の連結部9のフランジ23に係止する係止部41が形成されて、カバー体6をナット本体2に軸方向移動しないように連結する。この連結のとき、スリット39は、基板部連結部9のリブ25を受入れており、カバー体6をナット本体2に対して回転しないように連結する。筒状部38と連結部39の間には、カバー体6の押し込みや引き出しの際に、指掛け部として機能するフランジ42が形成されている。
【0022】
カバー体6は、ナット本体2をキャップ体3に対して軸方向に移動させる手段となっている。ナット本体2をキャップ体3に対し、連結状態において、2つのねじ部15、15で形成するねじ内径を小径に縮径する押し込み位置と、ねじ内径を大径状態に解除する引き出し位置との間で移動させるのに用いる。作業者は筒状部37を指でつまんで、フランジ42に指掛けして押し込んだり引き出したりし、更に、突部のある筒状部37をもって回転させたりする。勿論、指に代えて、専用工具を用いて、カバー体6を軸方向に移動させ、軸回りに回転させることもできる。
【0023】
かかる構成で成る押し込み式ナット1を用いて、2つの部材を取付ける例について、図5〜図8を参照して説明する。第1部材43を第2部材45に取付けるのに、頭部46を有するボルト47と、本発明に係る押し込み式ナット1が用いられる。図5及び図6を参照して取付け及び取り外し操作の概略を説明する。図5において、第1部材43がボルト頭部46に取付けられる。ボルト47は第2部材45の取付穴49に挿入される。取付穴49から延び出るボルト47の部分には、本発明に係る押し込み式ナット1が、ボルト挿通穴30にボルト47を受入れるように押し込められる。図6(A)において、押し込み式ナット1は矢印50の方向に押し込められる。この押し込みのときには、ナット本体とキャップ体とは押し込み位置にあり、キャップ体2の上部のフランジ(端板)10とカバー体の筒状部37の上端との間には隙間が形成されない。押し込められた押し込み式ナット1を取り外す場合には、図6(B)において、カバー体の筒状部37をもって、矢印51の方向に引き出される。この引き出しのとき、ナット本体とキャップ体とは引き出し位置にあり、キャップ体2の上部のフランジ10とカバー体の筒状部37の上端との間には隙間11が形成される。
【0024】
図7の(A)及び(B)を用いて、取付け手順をステップ▲1▼からステップ▲3▼に段階分けして説明する。図7のステップ▲1▼〜▲3▼の各々において、(A)は押し込み式ナット1の正面断面図を示し、(B)はナット1の左側面断面図を示している。ステップ▲1▼において、指又は工具等で押し込み式ナット1を保持し、第2部材45から突出したボルト47の先端部に、押し込み式ナット1を、キャップ体3の端板となるフランジ10を先にして、ボルト挿通穴30にあてがう。なお、押し込み式ナット1は、キャップ体2のフランジ10とカバー体6の筒状部37の上端との間に隙間はなく、ナット本体2はキャップ体3に対して押し込まれた押し込み位置にある。従って、ねじ部15がばね部14によって上方に押上げられ、2つのねじ部15、15で形成するナットのねじ部の内径が、ねじ部テーパ面18と筒状部テーパ面31とによって縮径されている。
【0025】
次に、押し込み式ナット1を、ボルト47の先端がボルト挿通穴30を通るように押上げる。この押上げによって、ボルト先端がねじ部15の上端に当接しそのままねじ部15の上部が下方に押し込まれる。ステップ▲2▼に図示のように、ばね部14の弾性によって、ねじ部15は、キャップ体筒状部37の内壁に沿って下がることができる。その下降につれて、両ねじ部15が相互に遠ざかって両ねじ部で形成するナット部の内径が大きくなり、ボルト47のねじの外径を越えることができる。押し込み式ナット1を上方に押し込むとき、ボルト47のねじとねじ部15のねじとは少し係合するが、両ねじ部15は相互にボルトねじ外径より大きい内径を有するように離れることができるので、ナット1の押し込みに支障をきたすことはない。そのまま、押し込み式ナット1を上方に押し込むと、押し込み式ナット1は、回転を必要とせずに、ボルト47に沿って、ステップ▲3▼に示す締め付け位置まで移動させることができる。例えば、ボルト47が図示のように長い場合には、従来のナットのように回転を必要とするナットでは面倒で時間がかかるが、本発明の押し込み式ナット1では、直線移動だけでよいので、簡単でかつ短時間で作業を終えることができる。なお、キャップ体3のガイドロッド33がねじ部15の隙間を埋めているので、押し込み式ナット1の軸心はボルト47の軸心に対して適正な姿勢を保ったまま移動できる。
【0026】
ステップ▲3▼において、キャップ体フランジ10が第2部材45の下面に接面する締め付け位置で、押し込み式ナット1を第2部材45に強く当接させる。ナット1の移動が停止するので、ボルト47からのねじ部15への押し込み力がなくなる。ねじ部15は、ばね部14の復帰力によって、キャップ体筒状部27の内壁に沿って上昇する。この上昇において、2つのねじ部15、15は、ねじ部テーパ面と筒状部テーパ面とによって、内側に寄せられてねじ部で形成するナット部の内径を縮径し、ねじ溝17がボルト47の雄ねじに係合する。この係合によって、一定の強さで第1部材43が第2部材45に締結される。この締結を完全にするためには、締め付け位置において、矢印53に示すように、ナット1を回転させればよい。この回転は、カバー体6の筒状部37をもったまま、半回転〜1回転程の回転でよく、通常のナットと同様の強固な締め付けが得られる。従って、押し込み式ナット1は、実質上回転を必要とせずに強固な締結を得る。
【0027】
図8の(A)及び(B)を参照して、取り外し手順をステップ▲1▼からステップ▲3▼に段階分けして説明する。図8のステップ▲1▼〜▲3▼の各々において、(A)は押し込み式ナット1の正面断面図を示し、(B)はナット1の左側面断面図を示している。ステップ▲1▼において、指又は工具等で押し込み式ナット1のカバー体6の筒状部37を指又は工具等で保持し、矢印54で示すように、締結時よりやや多めに回転させて、ねじ部15とボルト47とのねじ係合によるナット1の締結を緩める。その後、カバー体筒状部37を保持したまま、その筒状部37を下方に向けて引き出すように移動させる。
【0028】
図8のステップ▲2▼は、カバー体6の筒状部37を下方に向けて引き出すように移動させている状態を示している。ねじ部15とボルト47とのねじ係合によるナット1の締結を緩めると、ねじ部15はボルトねじとの噛み合いから解放される。この状態で、カバー体6の筒状部37を引き出すと、カバー体連結部38に連結部9で連結されたナット本体2は、ねじ部15がボルト47とのねじ係合から解放されているので、カバー体6の引き出しと共に、下方へ引き出される。引き出しのはじめのときは、ねじ部15とボルト47との緩いねじ係合が残っていて引き出しに少し力を要する場合があるが、カバー体6の筒状部37の下端側のフランジ42によってカバー体6の引き出しを強くすることができる。カバー体6の引き出しによってナット本体2がキャップ体3から引き出されると、ねじ部テーパ面18がキャップ体筒状部27の内壁のテーパ面31から離れ、2つのねじ部15、15で形成するナット部のねじ内径を、縮径状態から、ボルト47のねじ外径より大きくできる大径状態に解除される。ナット本体2のキャップ体3からの引き出しは、ナット本体2の係止爪22がキャップ体3の係止部34に係合することによって停止する。この位置が引き出し位置となり、キャップ体フランジ10とカバー体筒状部37の上端との間には隙間11が形成される。この引き出し位置において、ボルト47のねじとねじ部15のねじは少し係合するが、両ねじ部15はボルトねじ外径より大きい内径を有するように離れることができるので、カバー体6を下方に引き出すと、そのまま、ナット本体2及びキャップ体3が一緒に下方に移動する。
【0029】
図8のステップ▲3▼において、カバー体6の引き出し操作の続行によって、押し込み式ナット1を、ボルト47から取り外すことができる。ナット1の取り外しによって、第1部材43を第2部材45からボルト47とともに取り外すことができる。このように、ナット1の取り外しにおいても、締結を緩ませる1回転程度の少しの回転の後は、ステップ▲1▼の締め付け位置からステップ▲3▼の取り外し位置までボルトに沿って直線移動させるだけでよい。従来のナットのように回転を必要とするナットではボルトが長くなればなる程、取り外し操作も面倒で時間がかかるが、本発明の押し込み式ナット1では、直線移動だけでよいので、簡単でかつ短時間で作業を終えることができる。
【0030】
【発明の効果】
本発明の押し込み式ナットによれば、キャップ体のテーパ面とねじ部のテーパ面とばね部とによって、ボルトを挿通穴に受け入れるように、強く押込めば、締結位置までそのまま直線移動し、ナットの回転操作を不要にする利点はそのまま保有し、振動のある場所で騒音を発生したり傷つけ合ったりする欠点を解消し、両部品共に、極めて安価に大量生産でき、キャップ体にナット本体を収容するように押込むだけで簡単に組立てられ、従来の押し込み式ナットのように、コイルばねを一切不要にしているので、ばね部が組立て中に外れることがなく、組立てに熟練を必要とすることがない。そして、締結位置に押し込まれたナットを半回転〜1回転程させるとその締結が強固にされる。取り外しにおいては、ナットを半回転〜1回転程、逆転させると強固な締結が解除され、軸方向に移動させる手段を用いてナット本体をキャップ体に対して引き出し位置に引き出すと、2つのねじ部で形成するねじ内径が縮径状態から大径状態になり、ねじ部とボルトねじとの係合が緩み、押し込み式ナットをそのままボルトから抜き出すことができ、面倒な回転を必要とすることなく、引き出し操作によって簡単に取り外すことができる。また、引き出し行わない場合には、係合が緩んだ状態すなわち解除状態を維持することができ、複数の取付個所のある場合の取り外しにおいて、各個所の解除状態を維持することができ、全体の取り外しを一層容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る押し込み式ナットを示す図であり、(A)はナットの組立て前の斜視図、(B)はナットの組立て後の斜視図である。
【図2】図1の押し込み式ナットのナット本体を示す図であり、(A)はナット本体の平面図、(B)はナット本体の正面図、(C)はナット本体の底面図、(D)はねじ部の平面図、(E)はナット本体の右側面図である。
【図3】図1の押し込み式ナットのキャップ体を示す図であり、(A)はキャップ体の平面図、(B)は(A)のA−A線断面図、(C)はキャップ体の底面図、(D)は(B)のキャップ体のB−B線断面図、(E)は(D)のキャップ体のC−C線断面図である。
【図4】図1の押し込み式ナットのカバー体を示す図であり、(A)はカバー体の平面図、(B)は正面図、(C)は底面図、(D)は右側面図である。
【図5】本発明に係る押し込み式ナットを用いて、2つの部材を取付ける場合の準備段階を示す図である。
【図6】本発明に係る押し込み式ナットを用いて、2つの部材を取付ける場合のナットの押し込み操作段階を示す図である。
【図7】本発明に係る押し込み式ナットによる取付け手順を段階分けして説明する図であり、(A)はナットの正面断面図、(B)はナットの左側面断面図である。
【図8】本発明に係る押し込み式ナットの取り外し手順を段階分けして説明する図であり、(A)はナットの正面断面図、(B)はナットの左側面断面図である。
【符号の説明】
1 押し込み式ナット
2 ナット本体
3 キャップ体
6 カバー体
9 連結部
10 キャップ体の端板(フランジ)
11 隙間
13 基板部
14 ばね部
15 ねじ部
17 ねじ溝
18 ねじ部のテーパ面
19 連結部のボルト挿通穴
21 基板部の突出部
22 係止爪
23 連結部のフランジ
25 リブ
27 キャップ体の筒状部
29 筒状部の突部
30 キャップ体フランジのボルト挿通穴
31 キャップ体筒状部の内壁のテーパ面
33 ガイドロッド
34 係止部
37 カバー体の筒状部
38 カバー体の連結部
39 スリット
41 連結部の係止部
42 カバー体のフランジ
43、45 第1部材及び第2部材
47 ボルト
Claims (8)
- ボルトに対して、該ボルトを挿通穴に受け入れるように押込むことによりボルトのねじに係合する押し込み式ナットにおいて、
プラスチック製のナット本体と、ナット本体を中に収容して該ナット本体に連結される筒状のプラスチック製のキャップ体とを備え、
キャップ体は、ナット本体を受け入れる筒状部で成り、一端はナット本体を受入れる開口部として形成され、他端にはボルトが貫通する小穴が形成された端板を有し、
ナット本体は、基板部と、内壁部にねじ溝が形成されて全体として1つのナット部を形成する少なくとも2つのねじ部と、基板部から延びてねじ部に連結され、各ねじ部を基板部から押上げるように付勢する各ねじ部毎に設けられたばね部とから成り、
ナット本体は、そのねじ部がキャップ体の端板に隣接し且つ基板部がキャップ体の開口部に隣接するように、キャップ体に収容されており、ねじ部の外側面は、キャップ体の端板のボルト挿通穴に向けて小径になるようにテーパしており、該ねじ部テーパ面に対応して、キャップ体の筒状部の内周面が端板に向けて小径になるようにテーパしており、
ナット本体とキャップ体とは、前記連結状態において、ばね部によってねじ部テーパ面をキャップ体テーパ面に当接してねじ部で形成するねじ内径を小径に縮径する押し込み位置と、ねじ部テーパ面がキャップ体テーパ面から離れてねじ内径を大径状態に解除する引き出し位置との間で、相対的に軸方向に移動可能になっており、
ナット本体の基板部は、キャップ体の内径より大径の板状体で形成されてキャップ体への押し込みを制限しており、該基板部には、ナット本体がキャップ本体に対して前記押し込み位置にあるとき、キャップ体の開口部の端縁の内面に摩擦係合してその押し込み位置を保持する突出部が形成されており、
更に、ナット本体又はキャップ体の一方を他方に対して軸方向に移動させる手段が設けられている、
ことを特徴とする押し込み式ナット。 - 請求項1に記載のナットにおいて、前記軸方向に移動させる手段は、キャップ体を外側から包囲する筒状のプラスチック製カバー体で成り、該カバー体は、ナット本体の基板部に形成された連結部に連結されて、該カバー体の軸方向移動によって、ナット本体を、キャップ体に対して押し込み位置と引き出し位置との間で移動させる、ことを特徴とするナット。
- 請求項2に記載のナットにおいて、前記カバー体はナット体に対して回転しないように連結されており、カバー体の回転によって、ナット本体のねじ部がボルトのねじに強固に締結するようにナット本体を回転することができ、カバー体の反対方向への回転によって、ナット本体のねじ部をボルトねじへの締結から緩めることができる、ことを特徴とするナット。
- 請求項3に記載のナットにおいて、カバー体の外形は、指や工具によって回転可能なように、非円筒形状に形成されている、ことを特徴とするナット。
- 請求項1に記載のナットにおいて、ナット本体の基板部には一対の係止手段が形成され、キャップ体には、該係止手段に係合する一対の係止手段が形成されており、前記押し込み位置にあるときには、ナット本体の係止手段とキャップ体の係止手段とは係合していないが、前記引き出し位置にあるときには、ナット本体とキャップ体との連結を維持するように、ナット本体の係止手段がキャップ体の係止手段に係合している、ことを特徴とするナット。
- 請求項1に記載のナットにおいて、ねじ部及びばね部はそれぞれ一対形成されている、ことを特徴とするナット。
- 請求項6に記載のナットにおいて、各ねじ部は一定の間隔をおいて対向しており、キャップ体には、ボルトのねじがねじ部のねじに適切に係合するように案内する一対のガイドロッドが、前記ねじ部の間の隙間を通って延びている、ことを特徴とするナット。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のナットにおいて、ボルトへの押し込み、ボルトからの引き出しを繰り返して行うことによって、取付け及び取り外しを繰り返して行うことができる、ことを特徴とするナット。
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